JP2004046261A - 頭部装着型ディスプレイコントローラー - Google Patents

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Abstract

【課題】使い勝手の向上が図れる頭部装着型ディスプレイコントローラーを提供する。
【解決手段】2つの表示部を有する頭部装着型ディスプレイ9のコントローラーであって、各表示部それぞれに、信号規格に準拠した映像信号入力の有無を検出する検出手段31と、2つの表示部に対し入力信号が検出されないことを表す既定の表示を可能とするよう、表示信号を供給する表示信号供給手段32と、検出手段31により、2つの表示部への供給映像信号のうちの少なくとも一方でも信号規格に準拠した映像信号が無いことが検出された場合、表示信号供給手段32側の信号を2つの表示部に供給せしめることが可能な制御手段31とを備える。
【選択図】図8

Description

 本発明は、頭部装着型ディスプレイコントローラーに関するものである。
 観察者の眼前部に装着されるゴーグル型等の本体に組み込んだ光学系を通して、液晶パネル等の表示部に表示される映像を観察者(装着者)の眼に与えるようにする頭部装着型ディスプレイ(HMD)は、従来から知られている。このような装置は、小型でありながら、大画面映像を提示することが可能で、一人で画像映像を楽しめるようにするなどの映像表示装置として、種々の用途への利用が期待されている。
 また、いわゆるシャッターによるシースルー機能をもたせるとともに、その開閉を切り替え制御してモードを切り替えるようにする技術も、本出願人により提案されている(例えば、特許文献1参照)。このものによるHMDシステムでは、HMD本体はケーブルでコントローラーと接続され、コントローラーはケーブルで映像ソース源と接続されて、使用される。そして、上記モード切り替えは、コントローラーの制御の下で行われる。
特開平5−328259号公報
 しかして、かかる提案の技術は、従前のものに比し、高機能化が可能で有用なHMDシステムの実現に寄与できるものであるが、次のような点から考察すると、なお改善を加える余地がある。
 HMDシステムは、種々の機能が付加されれば、その分便利になる反面、ユーザー側で十分にそれを使いこなせいといった面も同時に生ずることともなり、従って、使い勝手の向上は実用的なHMDシステムを提供する上で重要なことになる。
 例えば、図13は、HMDの表示モードとして実現したい好適な表示モード状態の考察の結果の例である。同図(a)〜(c)は、それぞれ、1つの入力端からの映像信号を左右の2つの表示部(L,R)に入力するモノモード、2つの入力端から入力された映像信号をそれぞれの表示部(L,R)に個別に入力するセパレートモード、1つの入力端にフィールド順次の立体映像信号が入力され、その信号を左眼用、右眼用にフィールドを分離するフィールド分離回路を通して2つの表示部(L,R)に相違する映像信号として入力するフィールド順次モードの3の表示モードを示している。
 このような、特に、2つの左右表示部を有するHMDのとき、その2つの表示部の一方の表示部に映像信号が供給されていないなどの場合、不快を与えたり、あるいは逆にそのような異常、誤作動に気付きにくいといった面があるといえるが、このような面からの対策も、使い勝手の向上に寄与するものとなる。
 本発明は、上記のような点からの考察に基づき、より実用的な頭部装着型ディスプレイシステムとして好適で、ユーザー側の使い勝手の面も考慮し、使用して使いやすく、高機能化された頭部装着型ディスプレイの各種機能を制御するコントローラーとして有利に使用でき、必要な機能設定の利用者による自由な設定等を可能にし、使い勝手の向上が図れる頭部装着型ディスプレイコントローラーを提供することを目的とするものである。
 上記目的を達成する請求項1に係る発明は、2つの表示部を有する頭部装着型ディスプレイのコントローラーであって、
 前記各表示部それぞれに、信号規格に準拠した映像信号入力の有無を検出する検出手段と、
 前記2つの表示部に対し入力信号が検出されないことを表す既定の表示を可能とするよう、表示信号を供給する表示信号供給手段と、
 前記検出手段により、前記2つの表示部への供給映像信号のうちの少なくとも一方でも信号規格に準拠した映像信号が無いことが検出された場合、前記表示信号供給手段側の信号を前記2つの表示部に供給せしめることが可能な制御手段とを備えることを特徴とするものである。
 本発明によれば、より実用的な頭部装着型ディスプレイシステムとして好適で、ユーザー側の使い勝手の面も考慮した改良された頭部装着型ディスプレイコントローラーが得られる。
 また、2つの表示部への供給映像信号のうちの少なくとも一方でも映像信号の異常が検出された場合は、その表示信号供給手段側の信号を2つの表示部に供給せしめることが可能であり、例えば 一方の表示部には映像が出ているが、他方には、映像が出ていない、または、両方に映像が出ていないなどの異常状態を一目で判別できるとともに、映像信号が供給されない場合での不安定表示を安定化することができる。従って、不快を与えたり、あるいは誤作動等に気付きにくいといった面も改善でき、この点からの使いやしすいものにすることが可能である。
 以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
 図1、図2、及び図3は、本発明とともに開発した第1参考例を示すもので、図1は、頭部装着型ディスプレイの本体部分の外観構造を、また図2は光学系の配置構成をそれぞれ示している。
 図1中、100は、観察者(利用者)が頭部に装着するゴーグル型の頭部装着型ディスプレイ(HMD)の本体を示し、これは、観察者の眼の前に位置させる眼前部101と、左右の耳の位置に配置される耳部装着部102と、支持用のバンド103とを備える。
 耳部装着部102にはヘッドフォンを組み込み、これによって音声信号による音声情報を観察者に与える。眼前部101は、筐体構造のものであり、該筐体内に表示光学系等を配置するよう構成する。
 眼前部101内には、図2に示す例では、映像信号を表示する表示部112としての液晶パネル(LCD)、ハーフミラープリズム115と、凹面鏡113と、バックライト116と、外光を遮断する例えば液晶シャッター114とを内蔵している。
 表示部112の表示面に映像が表示されるとき、そこから出射した光束は、ハーフミラープリズム115に入射し該ハーフミラープリズム115のハーフミラー面115aを透過し、かつ凹面鏡113で拡大反射され、その反射された光束が再びハーフミラー面115aに向かい、そこで今度は反射され、観察者の眼111に入射する。
 表示映像は、ここでは、眼前部101内のこのような接眼拡大光学系による光路を経て観察者の眼に導かれる。
 シースルー機能を備える構成の場合は、この光学系のハーフミラープリズム115の前側、即ち本体眼前部101の前面側に位置するよう、液晶シャッター114が組み込まれる。従って、眼前部101を構成する筐体部の前面箇所には、このシースルーによる外界像観察のために外界光を採り入れる開口(図示せず)を有しており、外界光透過(シャッター;open)、遮断(シャッター;close)のため制御される液晶シャッター114は、この開口近傍に配置される。
 液晶シャッター114が閉じられていて、上記のように表示映像が観察者の眼に導かれるときは、動作モードはノーマルの状態である(シースルーOFF)。 液晶シャッター114を開けたときには、外界光は、この開口を通して開状態の液晶シャッター114を透過し、更には上記ハーフミラープリズム115のハーフミラー面115aを透過してハーフミラープリズム115を出射し、そして表示映像光の場合と同じ光路となるような光路で眼111に導かれる。このとき、観察者は外界を見ることができる(シースルーON時)。
 また、図2に示した例の場合、外界光と表示部112からの光とを重ね合わせるスーパーインポーズ(シースルーON、かつ表示映像(電子映像)有り)は、上記のハーフミラープリズム115と凹面鏡113との組み合わせで構成される。
 両眼式のHMD本体の場合、上記の配置構成による同様の構成要素を、眼前部101内の左右それぞれに、観察者の左眼(111L)用のもの(表示部112L,凹面鏡113L,液晶シャッター114L,ハーフミラープリズム115L,バックライト116L)及び右眼用のもの(表示部112R,凹面鏡113R,液晶シャッター114R,ハーフミラープリズム115R,バックライト116R)として収納する構成とすることができる。
 映像信号や液晶シャッターの制御信号などは、コントローラーから与えられる。
 図3は、例えば上記のような左右表示光学系による2つの表示部(左表示部112L,右表示部112R)と外光を遮光するための液晶シャッター(左液晶シャッター114L,右液晶シャッター114R)とを具えるHMDと接続し使用して、HMDの各種機能を制御することができるようにしたHMDコントローラー内部の、本参考例による場合の必要部分に係わるブロック図を示す。
 ここに、HMDコントローラーは、例えば附属スイッチの制御信号により、HMDの動作形態を切り替えるモード制御機能を有するもので、また上記のような2つの映像信号表示部を有するHMDのためのコントローラーであり、本参考例では、HMDコントローラーは、図3図示のように、初期モード設定回路(初期状態設定回路)1と、1チップマイコン(マイクロコンピュータ)2と、モード切り替えスイッチ3a,3bと、シャッター制御回路4と、バックライト制御回路5と、映像信号入力端子6a,6bに入力される映像信号の切り替えに用いる映像信号切替用アナログスイッチ7a〜7dと、フィールド分離回路8とを含み、これらを図示の如くに接続して構成する。
 シャッター制御回路4、バックライト制御回路5、及び映像信号切替用アナログスイッチ7c,7dは、HMD9に接続する。
 1チップマイコン2は、ここでは、制御コントローラーとして機能し、初期モード設定回路1からの出力と、モード切り替えスイッチ3a,3bによる切り替え信号を入力する。本参考例は、動作モード、表示モードが切り替えスイッチ3a,3bにて切り替わるシステムの場合のものである。1チップマイコン2は、初期モード設定回路1、モード切り替えスイッチ3a,3bの入力により、シャッター制御回路4、バックライト制御回路5、映像信号切替用アナログスイッチ7a〜7dに制御信号を与えてHMD9の動作状態を設定する。
 HMD9の動作状態の設定は、例えば次のようなものにすることができる。
 図1に示した2つの表示部と外光を遮光するためのシャッターを具えるHMDは、その表示部に電子映像が表示されているか否か、かつ、シャッターがopen(シャッター開)かclose(シャッター閉)で、表1に示すような3つの動作モードを設定することが可能で、ここではそれら3つの動作モードが存在する。
Figure 2004046261
 シャッター制御回路4は、HMD9のシャッター(114L,114R)を開閉を制御できる。
 映像信号のON,OFFは、バックライト制御回路5によりバックライトの制御で対応できる。
 また、表示モードについては、モノモード、セパレートモード、フィールド順次モードのそれぞれを設定することが可能で、ここではそれら3つの表示モードが存在する。この表示モードの切り替えに、ここでは上記映像信号切替用アナログスイッチ7a〜7dが用いられる。
 アナログスイッチ7a〜7dが図3図示の状態は、モノモードであり、映像信号入力端子6aへの供給映像信号は、この1つの入力端子6aからの映像信号をHMD9の2つの表示部(112L,112R)に入力することとなり、考察図13(a)のモードを実現することができる。
 また、図3図示の状態から、例えば映像信号切替用アナログスイッチ7bの方を図示と逆の切り替え状態へ切り替え制御すると、セパレートモード(考察図13(b))にできる。この場合は、2つの映像信号入力端子6a,6bから入力された映像信号をそれぞれを表示部(112L,112R)に個別に入力するモードとすることができる。
 また、図3図示の状態にて、映像信号切替用アナログスイッチ7c,7dそれぞれを、図示と逆の切り替え状態へ制御し、1つの映像信号入力端子6aにフィールド順次の立体映像信号を供給し、その信号を左眼用、右眼用にフィールドを分離するフィールド分離回路8を通して2つの表示部(112L,112R)に相違する映像信号を入力するフィールド順次モード(考察図13(c))とすることができる。
 こうしたHMD9の動作形態の切り替えは、本HMDシステムが作動している使用中、必要なときは、モード切り替えスイッチ3a,3bに対する使用者(ユーザー)の切り替え操作によって行うことができる。
 更に、本参考例においては、そのような動作状態の設定につき、これを初期モード設定情報によっても、電源投入時に行わせるようになす。このため、図3の如くに初期モード設定回路1をも具備させ、その初期モード設定回路1からの設定情報も1チップマイコン2に与え得るようにし、かつまた、1チップマイコン2は、電源投入時には、この初期モード設定回路1側から得られる情報を、(モード切り替えスイッチ3a,3b側より優先して)動作状態の設定に適用するために取り込む。
 本参考例において、初期モード設定回路1は、モードの初期状態を既定する制御信号を生成する回路として機能し、また、その制御信号に基づき電源投入時のHMD9の動作形態を設定するモード制御回路は、1チップマイコン2を含んで構成される。
 本参考例によるものは、次のようにして使用することができる。
 上記構成において、ユーザー(利用者)は、上述した2つのモード(表1の動作モード,考察図13の表示モード)が電源投入時にどのモードに設定されていれば自己にとって使い良いか、自己のHMDの利用方法、利用形態を考慮して定めておき、そして、最初は常にその初期状態としてそれに対応させる状態をとらしめるよう、予め初期モード設定回路1により設定しておくようにする。
 こうして予め設定しておけば、本HMDシステムの使用に際し、電源投入時に1度だけ、1チップマイコン2は、初期モード設定回路1よりの信号を読み取り、その信号で示されたモードにHMD9を設定することができる。
 即ち、自己が望んだモードの初期状態に合わせて、初期モード設定回路1側からの取り込み制御信号を基に、1チップマイコン2は、必要なシャッター制御回路4、バックライト制御回路5、映像信号切替用アナログスイッチ7a〜7dに制御信号を与えて、HMD9の電源投入時の動作形態を設定する。
 しかして、その後はモード切り替えスイッチ3a,3bの入力ごとに各モードを切り替えるよう動作する。よって、以後の使用中は、このモード切り替えスイッチ3a,3b側の操作で、任意に必要なモード切り替えもできるものである。
 本参考例によれば、こうして、HMD9の利用形態により電源投入時において本コントローラーが備える2つのモード(動作形態)である表示モード、動作モードの最良な設定が個々に異なる場合であっても、これに容易に対応でき、所期状態を既定する制御信号を操作することで利用者の意のままに電源投入時のモードをコントロールすることが可能となるので、最良設定に対応することができる。
 上記2つのモード(動作モード,表示モード)が電源投入時にどのモードに設定されていれば使い良いかは、ユーザーによっても、また同じユーザーであってもそのHMD9の利用方法等いかんによっても、異なってくるものであり、特に高機能HMDのコントローラーの場合は尚更であるが、上記のようにすれば、個別対応性に富み、電源投入時の各モードを利用者が簡単に設定できる。
 前記表1及び考察図13に示したとおり、本例にあっては、表示モードはモノ、セパレート及びフィールド順次の3つがあり、かつまた、動作モードはノーマル、シースルー、スーパーインポーズの3つがあるが、電源投入時のこれら表示モード(モノ、セパレート、フィールド順次)、動作モード(ノーマル、シースルー、スーパーインポーズ)の設定が既定となっていてその設定を使用者が簡単に変えることができないときは、使い勝手に欠け、ひいてはその各種機能をユーザー側で十分には使い切れないといったことともなるところ、本参考例に従えば、そのように設定可能な対象モードが種々ある場合にも、その高機能HMD9の各種機能を制御するコントローラーにおいて、多くの機能設定を利用者が自由に設定できることを可能にでき、より使い勝手も向上させることができる。
 また、上記初期モード設定回路1については、例えば、これは、H(ハイ)、L(ロー)のレベル信号を組み合わせたコード信号を生成できる簡単な回路でよい。
 その例を、図4に示す。
 同図(a)は、その一つで、スイッチ方式の場合のものである。これは、複数のスイッチ素子(ここでは、3つのスイッチ素子)からなるスイッチ10より構成されていて、スイッチ10の各スイッチ素子のON,OFFでH,Lのレベルを切り替えることが可能となる。
 これによると、操作が簡単でかつその回路構成も簡単となる等の利点がある。
 また、この場合において、例えばDIPスイッチなどの集合化されたものが、小型にできて望ましい。
 同図(b)に示すものは、他の例の一つで、本制御回路を構成するプリント基板のパターン上に例えばジャンパー線を用いることによりスイッチ回路を形成したものである(プリントパターンジャンパー方式)。
 ここでは、例えば、グランドパターン11と1チップマイコン2につながる制御信号線13a〜13cをジャンパー線12a,12bで短絡するか否かでH,Lのレベル信号を生成できるようにしてあり、このようにして実施してもよい。
 本参考例コントローラーにおける初期モード設定回路1は、このような構成のものであってもよい。
 また、この場合において、図4に示したもののうちでは、電源投入時のモードを頻繁に替える場合には、図(a)のスイッチ方式が望ましい。
 本参考例(第1参考例)はまた、それぞれ、次のようにして実施することができる。
 〔第1参考例における第1変形例〕
 上記例では、制御コントローラーとして1チップマイコン2を用いているが、ロジック回路で構成することも可能である。
 〔第1参考例における第2変形例〕
 また、初期モード設定回路1による電源投入時の初期状態の設定対象は、上述の動作モード、表示モードの2種類のいずれをも対象とし、またそれぞれにおいて3つのモード(モノ、セパレート、フィールド順次の3つのモード、及びノーマル、シースルー、スーパーインポーズの3つのモード)があるHMD9の場合の例であったが、動作モードと表示モードのうちのいずれか一を対象に適用してもよい。
 また、その場合をも含んで、上記の3つのモードに限らず、それを超えるモードを有する場合でも適用してよく、あるいは少なくとも2つのモードを対象に適用してもよい。
 〔第1参考例における第3変形例〕
 また、HMDコントローラーは、付属のモード切り替えスイッチ(3a,3b)の信号によりHMDの動作形態を切り替えるモード制御機能をもつものを例としたが、外部制御装置からの信号によりHMDの動作形態を切り替えるモード制御機能をもつ場合でもよい。
 このようにして、実施してもよい。
 次に、本発明とともに開発した第2参考例について、図5乃至図7により説明する。
 本参考例は、HMDコントローラーが、外部制御装置または附属スイッチのパルス信号により順次、例えば表示モード(例えば2次元表示、立体視表示の各モード)及び/又は動作モード(例えば、ノーマル、シースルー、スーパーインポーズの3つのモード)状態の切り替えができるモード制御機能を有するとともに、この場合において、HMDの利用形態等に合わせてモードの切り替えフローを設定することができるようにしようというものである。
 これは、以下のような点に着目したものである。
 上記第1参考例において、動作モード(表1)、表示モード(考察図13)が切り替えスイッチ3a,3bにて切り替わるシステムを説明した。
 ここで、更に、モードの切り替えについて考察すると、これは、例えば、図6に、動作モードを例とした切り替えフローの各例(a),(b),(c)〜(e)のケースで示すように、数種のフローが考えられる(必要に応じて、不必要なモード(例えば、図(c)のケースではスーパーインポーズモードがなく、図(d)のケースではシースルーモードがなく、図(e)のケースではノーマルモードがない)がある場合がある。)。また、図示しないが、他の実施態様として、切り替えスイッチ3a,3bでモードが切り替わらない固定タイプであっても同様である。
 しかして、このような中で、どのような態様の切り替えフローが適切であるのかは、やはり、HMDの利用形態により異なるといえる。
 よって、適用対象のHMDの利用形態に合わせてモードの切り替えフローを設定することのできるHMDコントローラーであれば、HMDの使い勝手が更に向上することが期待できる。
 そこで、本参考例は、このような観点から改良を加えようとするものであり、下記に動作モード変換に対しての、その達成手段を示す。
 図5は、本参考例に関する構成要素部分に係わるHMDコントローラーのブロック図を示すものである。
 図示のように、コントローラーには、変換フローの選択、設定をするのに用いる変換フロー設定回路21が設けられる。一方、システムを制御する1チップマイコン2は、変換フロー設定回路21の選択、設定したフローに基づいて、切り替えスイッチ3が入力されるごとにシャッター制御回路4、バックライト制御回路5への制御信号を切り替えてモードを切り替える。切り替えは、スイッチ操作パルスの入力ごとに行うようにすることができる。
 本参考例では、変換フロー設定回路21の設定に基づいたフローでモード変換を実行するモード制御回路が、1チップマイコン2を含んで構成される。
 他の基本的な構成部分については、前記第1参考例の場合と同様であってよく、この図5では、前記図3中下部の映像信号入力端子6a,6b、映像信号切替用アナログスイッチ7a〜7d、フィールド分離回路8に係る要素部分の図示は省略してある。また、HMD本体100側の構成も図1,2のものと同様であってよい(この点は、後記例でも同様である)。
 以下、本参考例の要部について図6,7も参照して述べる。
 本参考例の態様による場合、フローを設定する方式には、例えば、予め切り替えフローの数種を1チップマイコン2のプログラム上に記憶させておき、変換フロー設定回路21からのコード信号により選択する方法(フロー既定方式)が採用できる(図7(a))。あるいはまた、変換フロー設定回路21でフローを設定して、それを1チップマイコン1が読み込み実行する方法(フロー自由設定方式)が採用できる。
 後者の具体的方法としては、各ステップ(例えば図6中の各(a)〜(e)図中最左端側の状態、及び更にそれに続く変換状態、更にそれに続く変換状態)で、どのモードに設定するのかを変換フロー設定回路21にてコード信号で指定する方式とすることができる。
 従って、例えばモードの数が最大3の3つのモード(ノーマル、シースルー、スーパーインポーズ)からなるHMD9の場合、図7(b)に示すように、3つのブロック22a,22b,22cからなる複数のスイッチで変換フロー設定回路21を構成する。それぞれの第1〜第3スイッチブロック22a〜22cでは、スイッチ素子は2つであり、よってコード信号は、例えば、0=〔H,H〕、1=〔H,L〕、2=〔L,H〕、3=〔L,L〕の4種を設定できる。
 そして、例えば、その第1スイッチブロック22aにて、第1ステップのモードを指定するようにし、第2スイッチブロック22bにて、第2ステップのモードを指定するようにし、第3スイッチブロック22cにて、第3ステップのモードを指定するようになす。その一方、それらコード信号は、そのうちの3種を、ノーマル、シースルー、スーパーインポーズの各モードに割当て、残りの一つをコード信号を飛び越しの指令に割り当てる。
 各スイッチブロック22a〜22cは、こうしてスイッチ素子の設定で、0〜3の4種類のコード信号を指定でき、そして、ここでは、例えば、その指定について、「0」をノーマルモードに、「1」をシースルーモードに、「2」をスーパーインポーズモードに、そして、「3」を飛び越しに、それぞれ割り当ててあるものとする。
 上記のように、仮に、その指定が「0」−ノーマル、「1」−シースルー、「2」−スーパーインポーズ、「3」−飛び越しというように設定した場合、ユーザーは、次のようにして、図6の変換フローを実現させることができる。
 例えば、予め第1,第2,第3のスイッチブロック22a,22b,22cによりこの順で「0」−「1」−「2」とコード信号を指定した場合なら、図6(a)の変換フローになる。即ち、切り替えスイッチ3の切り替え操作信号がユーザーの操作で入力されるごとに、第1,第2,第3のスイッチブロック22a,22b,22cによる変換フロー設定回路21からのコード信号を1チップマイコン2がそのタイミングで読み込み、それに基づきモード変換を実行する。結果、この場合は、モードは、ノーマル→シースルー→スーパーインポーズ→ノーマル→・・・(図6(a))を繰り返すような態様をもって変換されることとなるのである。
 同様にして、スイッチブロック22a,22b,22cによりコード信号が「1」−「3」−「2」の順で設定された場合は、図6(e)の変換フローになり、「0」−「2」−「3」の場合、図6(d)の変換フローになる。他の変換フローの場合も、上記に準じて実現することができる。
 このようにして、HMDの利用形態等に合わせてモードの切り替えフローを設定することのできるHMDコントローラーとなり、HMDの使い勝手が向上する。
 より具体的にいえば、HMD9の利用形態により、モード(ここでは、動作モードのノーマル、シースルー、スーパーインポーズの各モード)の切り替わる順序が異なったり、不要なモードを飛び越すなど、パルス信号等によりモードが変換する変換フローが可変することができるようになり、多くの利用形態に対して最良の変換フローの設定が可能となり、より使いやすくなるHMD9を提供できる。
 HMDのノーマルモード、シースルーモード、スーパーインポーズモードの動作モードを一つのスイッチで切り替えるようにする場合において、その3つのモードがその切り替わる順序等は一律固定であり、しかもまた、スイッチを押すごとに常に一律に順次切り替わるようなときは、上述のような対応性等はもたないが、これに対し、本参考例ではかかる不利も解消でき、この点でも、高機能HMDに好適で、HMDの各種機能を制御するコントローラーにおいて、多くの機能設定を利用者が自由に設定でき、使い勝手を向上させることができる。
 本参考例(第2参考例)はまた、それぞれ、次のようにして実施することができる。
 〔第2参考例における第1変形例〕
 上記例では、ノーマルモード、シースルーモード、スーパーインポーズモードの3つの動作モードを例として説明したが、動作モードに代えて、またはこれとともに表示モードを対象として実施してもよい。
 〔第2参考例における第2変形例〕
 また、切り替えの対象となるモードは、3つに限らず、それを超えるモードを有する場合でも適用してよく、特に、上記例のように、モードを飛び越すようにできると、そのうちの不要なモードを出現させないで済む。スイッチを押すごとに常に一律に順次切り替わるだけでは、モードが多い場合(高機能化している場合)、望むモードを出現させるのに、何回もスイッチ操作をせざるを得ないが、そのような不利もなく、必要なモードのみを繰り返し出現させると、いったような使い方も容易に実現できるようにもすることが可能で、この点でも効果的なものとなる。
 〔第2参考例における第3変形例〕
 また、本参考例も、前記第1参考例における第1変形例、第3変形例に準じた変形、変更が可能である。
 〔第2参考例における第4変形例〕
 また、本参考例(各変形例も含む)は、単独でも実施できるのは勿論であるが、前記第1参考例(その各変形例を含む)と組み合わせて実施してもよい。
 次に、本発明の一実施例について、図8により説明する。
 本実施例は、2つの表示部をもつHMDのコントローラーにおいて、その2つの表示部の少なくとも一方の表示部に映像ソース側からの映像信号が供給されていない等といったような場合、これに対する対応を実現しようというものである。
 図8は、本実施例に関する構成要素部分に係わるHMDコントローラーのブロック図を示すもので、具体的には、HMDコントローラーがHMD9に映像信号を供給する最終段部の要部構成のブロック図を示す。
 図示のように、本実施例においては、HMDコントローラーは、ここでは、左眼用映像信号ライン34及び右眼用映像信号ライン35にそれぞれ接続されて、HMD9の各表示部(112L,112R)個別に、供給される映像信号の有無を検出する検出ユニットとしての映像信号検出回路31と、例えばブルーバック発生回路32と、映像信号検出回路31によりそれぞれ切り替え制御され、上記映像信号ライン34,35側の映像信号か上記ブルーバック発生回路32側の出力映像信号を選択的にHMD9へ入力する映像信号切替用アナログスイッチ33a,33bとを最終段部に含んで構成される。
 本実施例では、或る既定の表示を可能とした映像信号供給ユニットととして上記ブルーバック発生回路32を用いており、また、HMD9の各表示部(112L,112R)に対する左眼用映像信号ライン34及び右眼用映像信号ライン35による映像信号のうち、どちらか一方でも映像信号がないことを検出した場合、上記ブルーバック発生回路32の映像信号を2つの表示部に供給する制御ユニットが、映像信号切替用アナログスイッチ33a,33bを含んで構成される。
 なお、図8の最終段部分の前段部としては、例えば前記図3に示された回路構成のものであってよい。即ち、図3のアナログスイッチ7c,7dのそれぞれの出力映像信号が、この図8の左眼用映像信号ライン34及び右眼用映像信号ライン35への映像信号となるよう、図3のアナログスイッチ7c,7dからの出力ラインを当該図8のライン34,35と接続して使用することができる。
 他の基本的な構成部分については、前記第1参考例の場合と同様であってよい。
 以下、本実施例の要部について述べる。
 図8において、映像信号検出回路31は、左眼用映像信号ライン34、及び右眼用映像信号ライン35から映像信号を入力され、例えばNTSCに準拠した映像信号の存在を検出する。ここで、左眼用映像信号ライン34、右眼用映像信号ライン35どちらか一方でも映像信号がない場合、映像信号検出回路31は、映像信号切替用アナログスイッチ33a,33bを、図示の状態から切り替え制御して、ブルーバック発生回路32から出力される映像信号(ここでは、ブルーの単一色の単純映像信号)をHMD9に供給する。HMD本体100を装着して映像を見ている使用中に、このような切り替えがあれば、そのとき装着者は、ブルーバックの映像を見ることになる。
 これにより、前段での異常や、人的ミスなどにより片眼表示になることを防止するとともに、映像信号がない場合での乱れた表示も防止できる。
 特に、HMDの2つの表示部の一方の表示部に映像信号が供給されていない場合、不快を与えたり、誤作動に気付きにくく、使い勝手が悪い。
 本実施例によると、このようなことも適切に回避でき、使い勝手は増す。
 装着使用者は、その使用時、一方の表示部(112Lまたは112R)には映像が出ているが、他方(112Rまたは112L)には映像が出ていないといった場合、または、両方に映像が出ていないなどの異常状態を、一目で判別できるとともに、映像信号が供給されない場合での不安定表示を安定化することもできる。
 また、映像信号検出回路31の検出による映像信号切替用アナログスイッチ33a,33bの切り替えで代替的に与える供給信号を、単一色の単純映像信号とする態様のときは、更に、上記の作用効果に加え、そのために予め具備しておくこととなる映像信号供給ユニットの回路構成が簡単となる等の利点がある。
 本実施例はまた、それぞれ、次のようにして実施することができる。
 〔本実施例における第1変形例〕
 上記例では、ブルーバック発生回路32を用いたが、これに限らず、他の単一色の単純映像信号を発生し得る映像信号供給ユニットでもよい。
 〔本実施例における第2変形例〕
 また、かかる映像信号供給ユニットに限定されず、或る既定の表示を可能とする映像信号供給手段を用いて実施してもよい。
 〔本実施例における第3変形例〕
 また、映像信号検出回路31での検出態様は、映像信号の有無のみならず、その異常をも対象とするものであってもよい。
 本発明は、このような場合も含むものである。
 〔本実施例における第4変形例〕
 また、本実施例(各変形例も含む)は、単独でも実施できるのは勿論であるが、前記第1参考例(その各変形例を含む)または前記第2参考例(その各変形例を含む)のいずれか、あるいは両者と組み合わせて実施してもよい。
 次に、本発明とともに開発した第3参考例について、図9乃至図12により説明する。
 本参考例は、供給される映像信号等のための信号源との間の接続に関する面からの使い勝手の向上を図ろうというものである。
 図9は、本参考例に関する構成要素部分に係わるHMDコントローラーの要部を示すもので、具体的には、HMDコントローラーの外部からの当該コントローラーに対する各種信号等の入力部を示す。
 図示のように、本参考例においては、HMDコントローラー41は、映像信号及び音声信号を入力されるとともに、制御信号が入力され、また、電源が外部から供給されるタイプのものとしてあり、映像信号入力端子42と音声信号入力端子45と制御信号入力端子48と電源供給端子51とをそれぞれ備える。
 更に、本HMDコントローラー41は、供給される電源、入力される映像信号、音声信号、及び制御信号を、それぞれ当該HMDコントローラー41を介して更に外部に出力するための出力端子を備えるものとし、ここでは、映像信号出力端子43及び映像信号バッファー44と、音声信号出力端子46及び音声信号バッファー47と、制御信号出力端子49及び制御信号バッファー50と、電源出力端子52とをそれぞれ備える構成としてある。
 それら各端子は、コントローラー41の例えば後パネル面に配置することができる。
 他の基本的な構成部分については、例えば前記第1参考例の場合と同様であってよい。
 以下、図10以降も参照して、本参考例の要部について述べる。
 図9において、映像信号系では、映像信号入力端子42から入力された映像信号は、本コントローラー41内部で処理されるとともに、映像信号バッファー44を介して映像信号出力端子43より外部に供給できるようにしてある。
 本参考例では、音声信号、制御信号の各系についても、図示のように、同様の構成をとっており、音声信号を音声信号バッファー47と音声信号出力端子46の系で、また制御信号を制御信号バッファー50と制御信号出力端子49の系で、それぞれ、外部へ出力可能とする。また、電源に関しては、これは、電源供給端子511と電源出力端子52を単純にパラレル接続する。
 本参考例は、2つの表示部(112L,112R)を有するHMD9のコントローラーにおいて、上記の如く、供給される電源、映像信号、音声信号、制御信号を外部に出力するための各対応出力端子43,46,49,52を備え、入力された各信号、電源を、同様の信号、電源で更に外部に出力もできる機能を有するものである。
 本参考例によると、このように入力された各信号を同様の信号で外部に出力できる機能等をもつことにより、複数のHMDを用いる場合でも、映像、音声のソース信号を分岐させて各々のHMDに供給する必要もなく、一つの出力しか持たない映像信号、音声信号のソースユニットでも、これを使って、例えば図10に示す如くに、複数のHMDコントローラーの駆動が可能となる。
 図11に示した接続方式は、それぞれ本参考例に従った3個のHMDコントローラー41A,41B,41Cによるシリアル接続(図10)の場合と対比して示すための比較例である。
 図11の場合をみると、従来、複数のHMDを駆動させるには、図示のように、信号供給源61とそのHMDの台数に対応する数台(例えば3台)のHMDコントローラー62A,62B,62Cをパラレルに接続しなければならず、従って、その使用信号供給源61としては、その使用信号供給源61において複数の出力端子(複数台分の出力端子)を備えている信号供給源でなければならず、従ってまた、接続できるHMDコントローラーの台数も、その出力端子の数に依存し、結果、使用HMDの台数、従って、同時に同一ソースを楽しめるユーザーの人数も限定されることになる。
 これに対し、本参考例によれば、かかる不利、不便もなく、上述したようにHMDコントローラー41において出力端子を持つことにより、図10に示すように、各HMDコントローラー41A〜41C間でのシリアル接続が可能となるので、信号供給源60からは1系統の信号入力のみで複数のHMD9の駆動ができる。
 本参考例では、勿論、HMDコントローラー41Aを1台だけ接続して使用できるのはいうまでもないのである。これに加えるに、ユーザー側でのHMDの利用、使用の態様に応じて図10のような接続利用も自由に可能なのであり、従って、使い勝手が増し、図10の場合でいえば、たとえ1系統分の出力系しか有しない信号供給源60をその映像信号、音声信号のソース源とする場合であっても、そのソース源を使いつつ、かつ、3台のHMD9により、3人のユーザーが同時に、同じ映像、音声ソースを一緒に楽しめるのである。
 この点でも、本参考例に従って上記機能を付加された高機能HMDコントローラーが実現でき、かつ、その使い勝手を向上させられ、利用者が自由にその接続、設定等をなしえることが可能である。
 更に、本参考例は、次のような改良をも加味すれば、より効果的である。
 映像情報を扱うこの種表示装置システムでの映像信号や音声信号、あるいは電源に用いるコネクタ等は標準化されている。
 標準コネクタを用いると、例えば図11(a)に示すように、上記HMDコントローラー41(41A,41B,41C)では、入力側のみでみても、左右2つの映像信号コネクタ71a,71b(S端子またはRCA)と、左右2つの音声信号コネクタ72a,72bの映像、音声系のコネクタが用いられ、また、電源用DCパワージャック73、制御信号用コネクタ74と、多くのコネクタが必要である。
 他方、映像、音声のコネクタは、入出力で異なることなく同一で標準化されているので、もし、図9のような構成にする場合において、単純に、出力側にも、標準コネクタを用いることとすると、入力のコネクタと同じものが必要となる。このような点からみると、それだけ、HMDコントローラー41(41A,41B,41C)においてコネクタが占める割合が大きくなり、小型化していく上で支障ともなる。
 そこで、更に、この点をも踏まえ、本参考例に従って外部に出力するための出力端子を具備せしめようとする場合、より好ましくは、各出力端子が1つのコネクタに収まっているのがよく、これによると、出力端子の占めるパネル上等での領域を低減できるとともに、接続も簡単になる。
 このため、ここでは、入力端子においては標準のコネクタを用いていなければ使い勝手が悪いので、この観点から、例えば、図9における入力端子42,45等の側にはあっては、図12(a)のコネクタ71a,71b、72a,72b、73、74のものを用いる一方で、その出力端子43,46等の側としては、図12(b)の如く、6個のコネクタからなる出力端子を1つの専用コネクタ75にまとめて小型化を図るのが、望ましい態様である。
 また、このようにすれば、上記の本参考例による作用効果を奏しつつ、出力端子側の占有領域の低減、接続の簡易さの確保を実現できる上、入出力の区別も簡単につき、混乱がなくなるなどの利点も併せ有するものとなり、本高機能HMDコントローラーのより一層の使い勝手を向上させることができる。
 また、場合により、本参考例では、映像信号バッファー44、音声信号バッファー47、制御信号バッファー50を不要とすることもできる。
 本参考例(第3参考例)はまた、それぞれ、次のようにして実施することができる。
 〔第3参考例における第1変形例〕
 上記例では、2つの表示部を有するHMD9のコントローラーを対象とし、また、外部への出力端子は、電源、制御信号も対象として説明したが、これに限られず、表示部が1つのHMDでも適用でき、また、映像信号、音声信号の系統を対象に外部への出力端子を具備させるようにしてもよい。
 〔第3参考例における第2変形例〕
 また、図12(b)の専用コネクタ75は、6個のコネクタをすべてまとめた態様でなくともよく、映像、音声のコネクタをまとめた態様でもよい。
 〔第3参考例における第3変形例〕
 また、本参考例(各変形例も含む)は、単独でも実施できるのは勿論であるが、前記第1参考例(その各変形例を含む)、前記第2参考例(その各変形例を含む)または前記実施例(その各変形例を含む)のいずれか、あるいはそれらの2つ以上と組み合わせて実施してもよい。
 本発明は、以上の実施例、変形例等に限定されるものではない。
 例えば、図1及び図2に示した頭部装着型ディスプレイ本体以外の構成、構造のものにも本発明は適用可能であり、従って、図1及び図2のものに限定されない。
 また、以上の実施例に記載された内容は、以下の発明として捉えることもできる。
 〔1〕外部制御装置または附属スイッチの制御信号により、HMDの動作形態を切り替えるモード制御機能を持つHMDコントローラーにおいて、
 上記モードの初期状態を既定する制御信号を生成する回路と、
 その制御信号に基づき電源投入時の動作形態を設定するモード制御回路を備えたことを特徴とするHMDコントローラーである。
 〔2〕前記初期状態を既定する制御信号生成回路がスイッチからなる、
 ことを特徴とする上記〔1〕記載のHMDコントローラーである。
 〔3〕外部制御装置または附属スイッチのパルス信号により順次、表示モード(2次元表示、立体視表示)及び動作モード(ノーマル、シースルー、スーパーインポーズ)状態の切り替えができるモード制御回路を持つHMDコントローラーにおいて、
 変換フロー設定回路と、
 その設定に基づいたフローでモード変換を実行するモード制御回路とを備えたことを特徴とするHMDコントローラー、またはこれと上記〔1〕もしくは〔2〕記載のHMDコントローラーとの組み合わせになることを特徴としたHMDコントローラーである。
 〔4〕2つの表示部をもつHMDのコントローラーにおいて、
 各表示部個別に、供給される映像信号の有無を検出する検出ユニットと、
 或る既定の表示を可能とした映像信号供給ユニットと、
 前記検出ユニットにて、どちらか一方でも映像信号がないことを検出した場合、前記映像信号供給ユニットの映像信号を2つの表示部に供給することを可能とした制御ユニットとを備えたことを特徴とするHMDコントローラー、またはこれと上記〔1〕、〔2〕もしくは〔3〕記載のHMDコントローラーとの組み合わせになることを特徴としたHMDコントローラーである。
 〔5〕前記映像信号供給ユニットの供給信号が単一色の単純映像信号である、ことを特徴とする上記〔4〕記載のHMDコントローラーである。
 〔6〕2つの表示部をもつHMDのコントローラーにおいて、
 供給される電源、映像信号、音声信号、制御信号を外部に出力するための出力端子を備えたことを特徴とするHMDコントローラー、またはこれと上記〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕もしくは〔5〕記載のHMDコントローラーとの組み合わせになることを特徴としたHMDコントローラーである。
 〔7〕上記〔6〕記載の各出力端子が1つのコネクタに収まっている
 ことを特徴とするHMDコントローラーである。
第1参考例に係る頭部装着型ディスプレイコントローラーを適用できる、頭部装着型ディスプレイ装置の一例を示す図である。 図1に示す頭部装着式ディスプレイ本体内の表示素子や光学要素等の配置、構成の一例を示す図である。 第1参考例の頭部装着型ディスプレイコントローラーの構成を示すブロック図である。 第1参考例における初期モード設定回路の構成例を示す図である。 第2参考例の構成を示す要部ブロック図である。 第2参考例における切り替えフローの例を示す図である。 同じく、第2参考例における変換フロー設定回路の構成例を示す図である。 本発明の一実施例の構成を示す要部ブロック図である。 第3参考例の構成を示す図である。 第3参考例における信号供給源とのシリアル接続の例を示す図である。 図10のシリアル接続と対比して示すパラレル接続を示す図である。 第3参考例における使用コネクタの例を示す図である。 表示モード状態の説明に供する図である。
符号の説明
 1 初期モード設定回路(初期状態設定回路)
 2 1チップマイクロコンピュータ
 3 切り替えスイッチ
 3a,3b 切り替えスイッチ
 4 シャッター制御回路
 5 バックライト制御回路
 6a,6b 映像信号入力端子
 7a〜7d 映像信号切替用スイッチ
 8 フィールド分離回路
 9 頭部装着式ディスプレイ(HMD)
 10 スイッチ
 11グランドパターン
 12a,12b ジャンパー線
 13a〜13c 制御信号線
 21 変換フロー設定回路
 22a〜22c スイッチブロック
 31 映像信号検出回路
 32 ブルーバック発生回路
 33a,33b 映像信号切替用アナログスイッチ
 34 左眼用映像信号ライン
 35 右眼用映像信号ライン
 41 HMDコントローラー
 41A,41B,41C HMDコントローラー
 42 映像信号入力端子
 43 映像信号出力端子
 44 映像信号バッファー
 45 音声信号入力端子
 46 音声信号出力端子
 47 音声信号バッファー
 48 制御信号入力端子
 49 制御信号出力端子
 50 制御信号バッファー
 51 電源供給端子
 52 電源出力端子
 60 信号供給源
 61 信号供給源
 62A,62B,62C HMDコントローラー
 71a,71b 映像信号コネクタ
 72a,72b 音声信号コネクタ
 73 電源用DCパワージャック
 74 制御信号用コネクタ
 75 専用コネクタ
 100 頭部装着式ディスプレイ本体(HMD本体)
 101 眼前部
 102 耳部装着部
 103 支持バンド
 111,111L,111R 眼
 112,112L,112R 表示部(LCD)
 113,113L,113R 凹面鏡
 114,114L,114R 液晶シャッター
 115,115L,115R ハーフミラープリズム
 115a ハーフミラー面
 116,116L,116R バックライト

Claims (1)

  1.  2つの表示部を有する頭部装着型ディスプレイのコントローラーであって、
     前記各表示部それぞれに、信号規格に準拠した映像信号入力の有無を検出する検出手段と、
     前記2つの表示部に対し入力信号が検出されないことを表す既定の表示を可能とするよう、表示信号を供給する表示信号供給手段と、
     前記検出手段により、前記2つの表示部への供給映像信号のうちの少なくとも一方でも信号規格に準拠した映像信号が無いことが検出された場合、前記表示信号供給手段側の信号を前記2つの表示部に供給せしめることが可能な制御手段とを備えることを特徴とする頭部装着型ディスプレイコントローラー。
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