JP2004046060A - レジストパターン厚肉化材料、レジストパターン及びその製造方法、並びに、半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

レジストパターン厚肉化材料、レジストパターン及びその製造方法、並びに、半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レジストパターンを厚肉化しエッチング耐性に優れた表層を形成できパターンを微細化可能なレジストパターン厚肉化材料等の提供。
【解決手段】樹脂と架橋剤と含環状構造化合物とを含む又は環状構造を一部に有してなる樹脂と架橋剤とを含むレジストパターン厚肉化材料。レジストパターン上に表層を有し、同条件下での該表層と内層とのエッチング速度(Å/s)比(内層/表層)が1.1以上であるレジストパターン。レジストパターンを形成後、該パターン表面に前記厚肉化材料を塗布するレジストパターンの製造方法。下地層上にレジストパターンを形成後、該パターン表面に前記厚肉化材料を塗布し該パターンを厚肉化する工程と、該パターンをマスクとしてエッチングにより下地層をパターニングする工程とを含む半導体装置の製造方法。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ArFレジスト等で形成されたレジストパターン上に塗布されて該レジストパターンを厚肉化し、既存の露光装置の光源における露光限界を超えて微細なレジスト抜けパターンを形成可能であり、かつ該レジストパターンのエッチング耐性を向上可能であるレジストパターン厚肉化材料、ArFエキシマレーザー等を用いてパターニング可能であり、微細な構造を有し、エッチング耐性に優れたレジストパターン及びその効率的な製造方法、並びに、該レジストパターンにより形成された微細パターンを有してなる半導体装置及び効率的な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、半導体集積回路は高集積化が進み、LSIやVLSIが実用化されており、それに伴って配線パターンは0.2μm以下、最小パターンは0.1μm以下の領域に及んでいる。微細な配線パターンの形成には、薄膜を形成した被処理基板上をレジスト膜で被覆し、選択露光を行った後に現像してレジストパターンを作り、これをマスクとしてドライエッチングを行い、その後に該レジストパターンを除去することにより所望のパターンを得るリソグラフィ技術が非常に重要である。
微細な配線パターンの形成には、露光装置における光源の短波長化と、その光源の特性に応じた高解像度を有するレジスト材料の開発との両方が必要とされる。しかしながら、前記露光装置における光源の短波長化のためには、莫大なコストを要する露光装置の更新が必要となる。一方、短波長の光源を用いた露光に対応するためのレジスト材料の開発も容易ではない。
【0003】
また、半導体装置の製造プロセスにおいては、レジストパターンによる微細なレジスト抜けパターンを形成した上で、該レジストパターンをマスクとして用いて微細なパターニングを行うため、該レジストパターンは、エッチング耐性に優れていることが望まれる。ところが、最新技術であるArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザ露光技術においては、使用するレジスト材料のエッチング耐性が十分でないという問題がある。そこで、エッチング耐性に優れるKrF(フッ化クリプトン)レジストを使用することも考えられるが、エッチング条件が厳しい場合、被加工層が厚い場合、微細パターンを形成する場合、レジスト厚が薄い場合などにおいてはエッチング耐性が不足する可能性があり、エッチング耐性に優れたレジストパターンを形成し、該レジストパターンによる微細なレジスト抜けパターンを形成可能な技術の開発が望まれている。
【0004】
なお、レジストの前記露光光として前記深紫外線であるKrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザー光(波長248nm)を使用することにより、微細な抜けパターンを形成可能なRELACSと呼ばれるレジスト抜けパターンの微細化技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、前記露光光としてKrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザー(波長248nm)を使用し前記レジスト(ポジ型又はネガ型)を露光することによりレジストパターンを形成した後、水溶性樹脂組成物を用いて該レジストパターンを覆うように塗膜を設け、該塗膜と該レジストパターンとをその界面において該レジストパターンの材料中の残留酸を利用して相互作用させ、該レジストパターンを厚肉化(以下「膨潤」と称することがある)させることにより該レジストパターン間の距離を短くし、微細なレジスト抜けパターンを形成する技術である。
【0005】
しかし、この場合、使用するKrF(フッ化クリプトン)レジストは、ノボラック樹脂、ナフトキノンジアジド等の芳香族系樹脂組成物であり、該芳香族系樹脂組成物に含まれる芳香環が前記ArFエキシマレーザー光を強く吸光してしまうため、該ArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザー光が前記KrF(フッ化クリプトン)レジストを透過できず、前記露光光として該ArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザー光を使用することができないという問題がある。
微細な配線パターンを形成する観点からは、露光装置における光源として、KrF(フッ化クリプトン)エキシマレーザー光よりも短波長であるArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザー光をも使用可能であることが望まれる。
【0006】
したがって、パターニング時に露光装置の光源としてArF(フッ化アルゴン)エキシマレーザー光をも利用可能であり、微細かつエッチング耐性に優れたレジスト抜けパターンを低コストで簡便に形成可能な技術は未だ提供されていないのが現状である。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−73927号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる要望に応え、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ArFレジスト等で形成されたレジストパターン上に塗布されて該レジストパターンを厚肉化し、既存の露光装置の光源における露光限界を超えて微細なレジスト抜けパターンを低コストで簡便に形成可能であり、かつ該レジストパターンのエッチング耐性を向上可能であるレジストパターン厚肉化材料を提供することを目的とする。
また、本発明は、ArFエキシマレーザー等を用いてパターニング可能であり、微細な構造を有し、エッチング耐性に優れたレジストパターンを提供することを目的とする。
また、本発明は、露光光(露光に用いる光)としてArFエキシマレーザー光を使用可能であり量産性に優れ、レジストパターンにより形成される微細パターンを光の露光限界を超えて精細に、かつ低コストで簡便に、しかもエッチング耐性を向上させて形成可能なレジストパターンの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、レジストパターンにより形成された微細パターンを有してなる高性能な半導体装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、露光光(露光に用いる光)としてArFエキシマレーザー光を使用可能であり、微細パターンを有してなる高性能な半導体装置を効率的に量産可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、後述する(付記1)〜(付記37)に記載した通りである。
本発明のレジストパターン厚肉化材料は、樹脂と架橋剤と含環状構造化合物とを含有すること、あるいは、環状構造を少なくとも一部に有してなる樹脂と架橋剤とを含有することを特徴とする。該レジストパターン厚肉化材料がレジストパターン上に塗布されると、塗布された該レジストパターン厚肉化材料のうち、該レジストパターンとの界面付近にあるものが該レジストパターンに染み込んで架橋する(ミキシングする)。このとき、前記レジストパターン厚肉化材料と前記レジストパターンとの親和性が良好であるため、該レジストパターンの表面上に、該レジストパターン厚肉化材料と該レジストパターンとが一体化(ミキシング)してなる表層(ミキシング層)が効率よく形成される(前記レジストパターンが前記レジストパターン厚肉化材料により効率よく厚肉化される)。該表層は、前記レジストパターン厚肉化材料により形成されており、含環状構造化合物又は環状構造を少なくとも一部に有してなる樹脂を含有しているので、エッチング耐性に優れる。こうして形成されたレジストパターン(以下「厚肉化レジストパターン」と称することがある)は、前記レジストパターン厚肉化材料により厚肉化されているため、該厚肉化レジストパターンにより形成される抜けパターンは、露光限界を超えてより微細な構造を有する。
【0010】
本発明のレジストパターンは、レジストパターン上に表層を有してなり、同条件下における該表層のエッチング速度(Å/s)と該レジストパターンのエッチング速度(Å/s)との比(レジストパターン/表層)が1.1以上であることを特徴とする。該レジストパターンは、露光光としてArFエキシマレーザーを使用して形成可能であり、しかもエッチング耐性に優れた表層を有するので、エッチング処理等が可能であり、微細パターンの形成に好適である。
【0011】
本発明のレジストパターンの製造方法は、レジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように本発明のレジストパターン厚肉化材料を塗布することを特徴とする。本発明のレジストパターンの形成方法においては、形成されたレジストパターン上に前記レジストパターン厚肉化材料が塗布されると、塗布された該レジストパターン厚肉化材料のうち、該レジストパターンとの界面付近にあるものが該レジストパターンに染み込染み込んで架橋する(ミキシングする)。このため、該レジストパターンの表面において、該レジストパターン厚肉化材料と該レジストパターンとが一体化され(ミキシング層が形成され)、該レジストパターンが厚肉化される。該表層は、前記レジストパターン厚肉化材料により形成されており、含環状構造化合物又は環状構造を少なくとも一部に有してなる樹脂を含有しているので、エッチング耐性に優れる。こうして形成された厚肉化レジストパターンは、前記レジストパターン厚肉化材料により厚肉化されているため、該レジストパターンにより形成されるレジスト抜けパターンは、露光限界を超えてより微細な構造を有する。
【0012】
本発明の半導体装置は、本発明のレジストパターンにより形成されたパターンを少なくとも有してなることを特徴とする。本発明の半導体装置は、前記レジストパターンにより形成された微細パターンを有するので、高品質、高性能である。
【0013】
本発明の半導体装置の製造方法は、下地層上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように本発明のレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより該レジストパターンを厚肉化するレジストパターン形成工程と、該厚肉化したレジストパターンをマスクとしてエッチングにより前記下地層をパターニングするパターニング工程とを含むことを特徴とする。本発明の半導体装置の製造方法においては、下地層上にレジストパターンが形成された後、該レジストパターン上に前記レジストパターン厚肉化材料が塗付される。すると、該レジストパターンとの界面付近にある該レジストパターン厚肉化材料が該レジストパターンに染み込んで該レジストパターンの材料と架橋する。このため、前記レジストパターン上に該レジストパターンと一体化した表層(ミキシング層)が形成される。該表層は、前記レジストパターン厚肉化材料により形成されており、含環状構造化合物又は環状構造を少なくとも一部に有してなる樹脂を含有しているので、エッチング耐性に優れ、エッチング処理等を好適に行うことができる。得られたレジストパターンは、前記レジストパターン厚肉化材料により厚肉化されているため、該厚肉化されたレジストパターンによるパターンの幅は、厚肉化される前のレジストパターンによるパターン幅よりも前記レジストパターン厚肉化材料により厚肉化された分だけ小さくなっており(微細化されており)、該レジストパターンにより形成されるパターンは、光の露光限界を超えてより微細に形成される。そして、この微細に形成され、エッチング耐性に優れたパターンをマスクとしてエッチングを行うことにより、前記下地層が微細にパターニングされる。その結果、極めて微細なパターンを有する高性能な半導体装置が効率良く製造される。
【0014】
【発明の実施の形態】
(レジストパターン厚肉化材料)
本発明のレジストパターン厚肉化材料は、水溶性乃至アルカリ可溶性の組成物であり、通常、水溶液状であるが、コロイド状液、エマルジョン状液、等であってもよい。
本発明のレジストパターン厚肉化材料としては、第一の形態、第二の形態が好適に挙げられる。
前記第一の形態に係るレジストパターン厚肉化材料は、樹脂と架橋剤と含環状構造化合物とを含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、有機溶剤、その他の成分を含有してなる。なお、前記樹脂は、環状構造を一部に有してなる樹脂であってもよい。
前記第二の形態に係るレジストパターン厚肉化材料は、環状構造を一部に有してなる樹脂と架橋剤とを含有してなり、更に必要に応じて、前記樹脂、前記含環状構造化合物、前記非イオン界面活性剤、前記有機溶剤、前記その他の成分を含有してなる。
【0015】
−樹脂−
前記樹脂としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、水溶性(樹脂)乃至アルカリ可溶性(樹脂)であるのが好ましく、架橋反応を生ずることができる、あるいは架橋剤と混合可能であるのがより好ましい。
前記樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0016】
前記樹脂が水溶性樹脂である場合、該水溶性樹脂としては、25℃の水に対し0.1g以上溶解する水溶性を示すものが好ましく、0.3g以上溶解する水溶性を示すものがより好ましく、0.5g以上溶解する水溶性を示すものが特に好ましい。
前記水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、オキサゾリン基含有水溶性樹脂、水溶性メラミン樹脂、水溶性尿素樹脂、アルキッド樹脂、スルホンアミド樹脂などが挙げられる。
【0017】
前記樹脂がアルカリ可溶性樹脂である場合、該アルカリ可溶性樹脂としては、25℃の2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液に対し、0.1g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものが好ましく、0.3g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものがより好ましく、0.5g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものが特に好ましい。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ビニルフェノール樹脂、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリp−ヒドロキシフェニルアクリラート、ポリp−ヒドロキシフェニルメタクリラート、これらの共重合体などが挙げられる。
【0018】
これらの樹脂の中でも、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルアセテートなどが好ましく、ポリビニルアセタールを含有しているのがより好ましく、架橋により容易に溶解性が変化可能である点で該ポリビニルアセタールを5〜40質量%含有しているのが更に好ましい。
【0019】
本発明においては、前記第一の形態に係るレジストパターン厚肉化材料の場合、前記樹脂が、環状構造を少なくともその一部に有する樹脂であってもよく、前記第二の形態に係るレジストパターン厚肉化材料の場合、該環状構造を少なくともその一部に有する樹脂を必須の成分として含有し、前記樹脂を更に含有していてもよい。
この場合、前記環状構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、芳香族化合物、脂環族化合物及びヘテロ環状化合物の少なくともいずれかから選択される構造が好適に挙げられる。
【0020】
前記芳香族化合物としては、例えば、多価フェノール化合物、ポリフェノール化合物、芳香族カルボン酸化合物、ナフタレン多価アルコール化合物、ベンゾフェノン化合物、フラボノイド化合物、ポルフィン、水溶性フェノキシ樹脂、芳香族含有水溶性色素、これらの誘導体、これらの配糖体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0021】
前記多価フェノール化合物としては、例えば、レゾルシン、レゾルシン[4]アレーン、ピロガロール、没食子酸、これらの誘導体又は配糖体などが挙げられる。
【0022】
前記ポリフェノール化合物及びその誘導体としては、例えば、カテキン、アントシアニジン(ペラルゴジン型(4’−ヒドロキシ),シアニジン型(3’,4’−ジヒドロキシ),デルフィニジン型(3’,4’,5’−トリヒドロキシ))、フラバン−3,4−ジオール、プロアントシアニジン、これらの誘導体又は配糖体などが挙げられる。
【0023】
前記芳香族カルボン酸化合物及びその誘導体としては、例えば、サリチル酸、フタル酸、ジヒドロキシ安息香酸、タンニン、これらの誘導体又は配糖体、などが挙げられる。
【0024】
前記ナフタレン多価アルコール化合物及びその誘導体としては、例えば、ナフタレンジオール、ナフタレントリオール、これらの誘導体又は配糖体などが挙げられる。
【0025】
前記ベンゾフェノン化合物及びその誘導体としては、例えば、アリザリンイエローA、これらの誘導体又は配糖体などが挙げられる。
【0026】
前記フラボノイド化合物及びその誘導体としては、例えば、フラボン、イソフラボン、フラバノール、フラボノン、フラボノール、フラバン−3−オール、オーロン、カルコン、ジヒドロカルコン、ケルセチン、これらの誘導体又は配糖体などが挙げられる。
【0027】
前記脂環族化合物としては、例えば、ポリシクロアルカン類、シクロアルカン類、縮合環、これらの誘導体、これらの配糖体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリシクロアルカン類としては、例えば、ノルボルナン、アダマンタン、ノルピナン、ステランなどが挙げられる。
前記シクロアルカン類としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、などが挙げられる。
前記縮合環としては、例えば、ステロイドなどが挙げられる。
【0028】
前記ヘテロ環状化合物としては、例えば、ピロリジン、ピリジン、イミダゾール、オキサゾール、モルホリン、ピロリドン等の含窒素環状化合物、フラン、ピラン、五炭糖、六炭糖等を含む多糖類等の含酸素環状化合物、などが好適に挙げられる。
【0029】
前記樹脂及び環状構造を少なくともその一部に有する樹脂の中でも、水溶性及びアルカリ可溶性の少なくともいずれかに優れる点で、極性基を2以上有するものが好ましい。
前記極性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、水酸基、シアノ基、アルコキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、スルホニル基、酸無水物基、ラクトン基、シアネート基、イソシアネート基、ケトン基などが挙げられる。これらの極性基の中でも、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、スルホニル基が好適に挙げられる。
【0030】
また、前記樹脂が前記環状構造を少なくとも一部に有する樹脂である場合、前記環状構造以外の樹脂部分については、樹脂全体が水溶性又はアルカリ性であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述したポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールなどの水溶性樹脂、ノボラック樹脂、ビニルフェノール樹脂などのアルカリ可溶性樹脂が好適に挙げられる。
【0031】
また、前記樹脂が前記環状構造を少なくともその一部に有する樹脂である場合、該環状構造のモル含有率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高いエッチング耐性を必要とする場合には5mol%以上であるのが好ましく、10mol%以上であるのがより好ましい。
なお、前記モル含有率は、例えば、NMR等を用いて測定することができる。
【0032】
前記樹脂の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記架橋剤、前記含環状構造化合物、前記界面活性剤等の種類、含有量等により異なり一概に規定することができないが、目的に応じて適宜決定することができる。
【0033】
−架橋剤−
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水溶性乃至アルカリ可溶性であるものが好ましく、また、熱又は酸によって架橋反応を生じるものが好ましく、例えば、アミノ系架橋剤が好適に挙げられる。
【0034】
前記アミノ系架橋剤としては、例えば、ユリア誘導体、メラミン誘導体、ウリル誘導体などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ユリア誘導体としては、例えば、尿素、アルコキシメチレン尿素、N−アルコキシメチレン尿素、エチレン尿素、エチレン尿素カルボン酸、これらの誘導体などが挙げられる。
前記メラミン誘導体としては、例えば、アルコキシメチルメラミン、これらの誘導体などが挙げられる。
前記ウリル誘導体としては、例えば、ベンゾグアナミン、グリコールウリル、これらの誘導体などが挙げられる。
【0035】
前記架橋剤の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記含環状構造化合物又は環状構造を一部に有してなる樹脂、前記界面活性剤等の種類、含有量等により異なり一概に規定することができないが、目的に応じて適宜決定することができる。
【0036】
−含環状構造化合物−
前記含環状構造化合物としては、前記環状構造を含むものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、化合物であってもよいし、樹脂であってよく、水溶性乃至アルカリ可溶性であるのが好ましい。
本発明のレジストパターン厚肉化材料は、該含環状構造化合物を含有しているので、厚肉化したレジストパターンのエッチング耐性を厚肉化前に比べて顕著に向上させることができる。
【0037】
前記含環状構造化合物が水溶性である場合、該水溶性としては、例えば、25℃の水100gに対し、0.1g以上溶解する水溶性を示すものが好ましく、0.3g以上溶解する水溶性を示すものがより好ましく、0.5g以上溶解する水溶性を示すものが特に好ましい。
前記含環状構造化合物がアルカリ可溶性である場合、該アルカリ可溶性としては、例えば、25℃の2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液に対し、0.1g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものが好ましく、0.3g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものがより好ましく、0.5g以上溶解するアルカリ可溶性を示すものが特に好ましい。
【0038】
前記含環状構造化合物としては、例えば、前記芳香族化合物、前記脂環族化合物、前記ヘテロ環状化合物などが好適に挙げられる。これらの具体例は、上述した通りである。
【0039】
前記含環状構造化合物の中でも、水溶性及びアルカリ可溶性の少なくともいずれかに優れる点で、極性基を2以上有するものが好ましく、3個以上有するものがより好ましく、4個以上有するものが特に好ましい。
前記極性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、水酸基、シアノ基、アルコキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシアルキル基、スルホニル基、酸無水物基、ラクトン基、シアネート基、イソシアネート基、ケトン基などが挙げられる。これらの極性基の中でも、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、カルボニル基、アミノ基、スルホニル基が好適に挙げられる。
【0040】
前記含環状構造化合物が樹脂である場合、該樹脂に対する前記環状構造のモル含有率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高いエッチング耐性を必要とする場合には5mol%以上であるのが好ましく、10mol%以上であるのがより好ましい。
なお、前記モル含有率は、例えば、NMR等を用いて測定することができる。
【0041】
前記含環状構造化合物の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記架橋剤、前記界面活性剤等の種類・含有量等に応じて適宜決定することができる。
【0042】
−界面活性剤−
前記界面活性剤は、前記レジストパターン厚肉化材料と該レジストパターン厚肉化材料を塗布するレジストパターン(例えば、ArFレジスト等)との親和性が十分でない場合に好適に使用することができ、該界面活性剤を前記レジストパターン厚肉化材料に含有させると、前記レジストパターンを効率的にかつ面内均一性に優れた状態で厚肉化することができ、エッチング耐性に優れた微細パターンを均一に効率よく形成することができ、該レジストパターン厚肉化材料が発泡するのを効果的に抑制することができる。
【0043】
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、金属イオンを含有しない点で非イオン性界面活性剤が好ましい。
【0044】
前記非イオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコキシレート系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、アミド系界面活性剤、アルコール系界面活性剤、及びエチレンジアミン系界面活性剤から選択されるものが好適に挙げられる。なお、これらの具体例としては、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物化合物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ソルビタン脂肪酸エステル化合物、グリセリン脂肪酸エステル化合物、第一級アルコールエトキシレート化合物、フェノールエトキシレート化合物、ノニルフェノールエトキシレート系、オクチルフェノールエトキシレート系、ラウリルアルコールエトキシレート系、オレイルアルコールエトキシレート系、脂肪酸エステル系、アミド系、天然アルコール系、エチレンジアミン系、第二級アルコールエトキシレート系、などが挙げられる。
【0045】
前記カチオン性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキルカチオン系界面活性剤、アミド型四級カチオン系界面活性剤、エステル型四級カチオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0046】
前記両性界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミンオキサイド系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤などが挙げられる。
【0047】
以上の界面活性剤の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記架橋剤、前記含環状構造化合物等の種類・含有量等に応じて異なり一概に規定することはできないが、目的に応じて適宜選択することができる。
【0048】
−有機溶剤−
前記有機溶剤は、前記レジストパターン厚肉化材料に含有させることにより、該レジストパターン厚肉化材料における、前記樹脂、前記架橋剤、前記含環状構造化合物、前記環状構造を一部に有してなる樹脂等の溶解性を向上させることができる。
【0049】
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルコール系有機溶剤、鎖状エステル系有機溶剤、環状エステル系有機溶剤、ケトン系有機溶剤、鎖状エーテル系有機溶剤、環状エーテル系有機溶剤、などが挙げられる。
【0050】
前記アルコール系有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどが挙げられる。
前記鎖状エステル系有機溶剤としては、例えば、乳酸エチル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)などが挙げられる。
前記環状エステル系有機溶剤としては、例えば、γ−ブチロラクトン等のラクトン系有機溶剤などが挙げられる。
前記ケトン系有機溶剤としては、例えば、アセトン、シクロヘキサノン、ヘプタノン等のケトン系有機溶剤、などが挙げられる。
前記鎖状エーテル系有機溶剤としては、例えば、エチレングリコールジメチルエーテル、などが挙げられる。
前記環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、などが挙げられる。
【0051】
これらの有機溶剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、厚肉化を精細に行うことができる点で、80〜200℃程度の沸点を有するものが好ましい。
【0052】
前記有機溶剤の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記含環状構造化合物、前記架橋剤、前記界面活性剤等の種類・含有量等に応じて適宜決定することができる。
【0053】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の各種添加剤、例えば、熱酸発生剤、アミン系、アミド系、アンモニウム塩素等に代表されるクエンチャーなどが好適に挙げられる。
前記その他の成分の前記レジストパターン厚肉化材料における含有量としては、前記樹脂、前記含環状構造化合物、前記架橋剤、前記界面活性剤等の種類・含有量等に応じて適宜決定することができる。
【0054】
−使用等−
本発明のレジストパターン厚肉化材料は、前記レジストパターン上に塗布して使用することができる。
なお、前記塗布の際、前記界面活性剤については、前記レジストパターン厚肉化材料に含有させずに、該レジストパターン厚肉化材料を塗布する前に別途に塗布してもよい。
【0055】
前記レジストパターン厚肉化材料を前記レジストパターン上に塗布すると、該レジストパターンが厚肉化され、厚肉化レジストパターンが形成される。
こうして得られた前記厚肉化レジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンの径乃至幅(開口寸法)は、前記レジストパターンにより形成されていたレジスト抜けパターンの径乃至幅よりも小さくなる。前記レジストパターンのパターニング時に用いた露光装置の光源の露光限界を超えて、より微細なレジスト抜けパターンが形成される。例えば、前記レジストパターンのパターニング時にArFエキシマレーザー光を用いた場合、得られたレジストパターンに対し、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化を行い、厚肉化レジストパターンを形成すると、該厚肉化レジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンは、電子線を用いてパターニングした時と同様の微細なレジスト抜けパターンが得られる。
なお、このとき、前記レジストパターンの厚肉化量は、前記レジストパターン厚肉化材料の粘度、塗布厚み、ベーク温度、ベーク時間等を適宜調節することにより、所望の範囲に制御することができる。
【0056】
−レジストパターンの材料−
前記レジストパターン(本発明のレジストパターン厚肉化材料が塗布されるレジストパターン)の材料としては、特に制限はなく、公知のレジスト材料の中から目的に応じて適宜選択することができ、ネガ型、ポジ型のいずれであってもよく、例えば、g線、i線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、電子線等でパターニング可能なg線レジスト、i線レジスト、KrFレジスト、ArFレジスト、F2レジスト、電子線レジスト等が好適に挙げられる。これらは、化学増幅型であってもよいし、非化学増幅型であってもよい。これらの中でも、KrFレジスト、ArFレジストなどが好ましく、ArFレジストがより好ましい。
前記レジストパターンの材料の具体例としては、ノボラック系レジスト、PHS系レジスト、アクリル系レジスト、シクロオレフィン−マレイン酸無水物系(COMA系)レジスト、シクロオレフィン系レジスト、ハイブリッド系(脂環族アクリル系−COMA系共重合体)レジストなどが挙げられる。これらは、フッ素修飾等されていてもよい。
【0057】
前記レジストパターンの形成方法、大きさ、厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、特に厚みについては、加工対象である下地、エッチング条件等により適宜決定することができるが、一般に0.2〜200μm程度である。
【0058】
本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いた前記レジストパターンの厚肉化について、以下に図面を参照しながら説明する。
図1(a)に示すように、下地層(基材)5上にレジストパターン3を形成した後、レジストパターン3の表面にレジストパターン厚肉化材料1を塗布し、プリベーク(加温・乾燥)をして塗膜を形成する。すると、図1(b)に示すように、レジストパターン3とレジストパターン厚肉化材料1との界面付近においてレジストパターン厚肉化材料1のレジストパターン3へのミキシング(含浸)が起こり、さらにミキシング(含浸)部分が架橋し、レジストパターン3とレジストパターン厚肉化材料1とによるミキシング層が形成される。このとき、図1(b)に示すように、レジストパターンは、内層レジストパターン10b(レジストパターン3)上に、前記ミキシング層としての表層10aを有する。
この後、図1(c)に示すように、現像処理を行うことによって、塗布したレジストパターン厚肉化材料1の内、レジストパターン3とミキシングしていない部分が溶解除去され、厚肉化された厚肉化レジストパターン10が形成(現像)される。
なお、前記現像処理は、水現像であってもよいし、アルカリ現像液による現像であってもよい。
【0059】
厚肉化レジストパターン10は、レジストパターン10b(レジストパターン3)の表面に、レジストパターン厚肉化材料1がミキシング(含浸)し架橋することにより形成された表層10aを有してなる。厚肉化レジストパターン10は、レジストパターン3に比べて表層10aの厚み分だけ厚肉化されているので、厚肉化レジストパターン10により形成されるレジスト抜けパターンの幅は、レジストパターン3により形成されるレジスト抜けパターンの幅よりも小さい。このため、レジストパターン3を形成する時の露光装置における光源の露光限界を超えてレジスト抜けパターンを微細に形成することができ、厚肉化レジストパターン10により形成されるレジスト抜けパターンは、レジストパターン3により形成されるレジスト抜けパターンよりも微細である。
【0060】
厚肉化レジストパターン10における表層10aは、前記含環状構造化合物及び前記環状構造を一部に有してなる樹脂の少なくともいずれかを含有するレジストパターン厚肉化材料1により形成されるので、エッチング耐性に優れる。このため、レジストパターン3がエッチング耐性に劣る材料で形成されていても、得られる厚肉化レジストパターン10は、エッチング耐性に優れた表層10aを有しているので、エッチング耐性に顕著に優れたものとなる。
【0061】
−用途−
本発明のレジストパターン厚肉化材料は、レジストパターンを厚肉化し、露光限界を超えてレジスト抜けパターンを微細化するのに好適に使用することができる。また、本発明のレジストパターン厚肉化材料は、本発明のレジストパターン及びその製造方法、並びに、半導体装置及びその製造方法に特に好適に使用することができる。
また、本発明のレジストパターン厚肉化材料は、前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有してなる樹脂の少なくともいずれかを含有しているので、プラズマ等に晒され、表面のエッチング耐性を向上させる必要がある樹脂等により形成されたパターンの被覆化乃至厚肉化にも好適に使用することができ、該パターンの材料として前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有してなる樹脂の少なくともいずれかを使用することができない場合により好適に使用することができる。
【0062】
(レジストパターン)
本発明のレジストパターンは、レジストパターン上に表層を有してなる。
前記表層は、エッチング耐性に優れていることが好ましく、該レジストパターンに比しエッチング速度(Å/s)が小さいことが好ましい。具体的には、同条件下で測定した場合における、前記表層のエッチング速度(Å/s)と前記レジストパターンのエッチング速度(Å/s)との比(レジストパターン/表層)が、1.1以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより好ましく、1.3以上であるのが特に好ましい。
なお、前記エッチング速度(Å/s)は、例えば、公知のエッチング装置を用いて所定時間エッチング処理を行い試料の減膜量を測定し、単位時間当たりの減膜量を算出することにより測定することができる。
【0063】
前記表層は、前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有する樹脂の少なくともいずれかを含有してなるのが好ましく、本発明の前記レジストパターン厚肉化材料を用いて好適に形成することができる。
前記表層が、前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有する樹脂の少なくともいずれかを含有しているか否かについては、例えば、該表層につきIR吸収スペクトルを分析すること等により確認することができる。
【0064】
前記レジストパターンは、含環状構造化合物及び環状構造を一部に有する樹脂の少なくともいずれかを含有していてもよく、下地加工性の観点からはこの態様も好ましい。
【0065】
本発明のレジストパターンにおいては、前記レジストパターンと前記表層との境界が明瞭な構造であってもよいし、不明瞭な構造であってもよい。前者の構造の場合には、一般に前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有する樹脂の少なくともいずれかの含有量が前記表層から内部に向かって不連続的に減少し、後者の構造の場合には、一般に前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有する樹脂の少なくともいずれかの含有量が前記表層から内部に向かって漸次減少する。
【0066】
本発明のレジストパターンは、以下に説明する本発明のレジストパターンの製造方法により好適に製造することができる。
本発明のレジストパターンは、例えば、マスクパターン、レチクルパターン、磁気ヘッド、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、SAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)等の機能部品、光配線の接続に利用される光部品、マイクロアクチュエータ等の微細部品、半導体装置等に好適に使用することができ、後述する本発明の半導体装置及びその製造方法に好適に使用することができる。
【0067】
(レジストパターンの製造方法)
本発明のレジストパターンの製造方法においては、レジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように本発明の前記レジストパターン厚肉化材料を塗布する。
【0068】
前記レジストパターンの材料としては、本発明の前記レジストパターン厚肉化材料の説明において上述したものが好適に挙げられ、ArFレジストが特に好ましい。
前記レジストパターンは、公知の方法に従って形成することができる。
前記レジストパターンは、下地(基材)上に形成することができ、該下地(基材)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、該レジストパターンが半導体装置に形成される場合には、該下地(基材)としては、通常、シリコンウエハ等の基板、各種酸化膜、などが好適に挙げられる。
【0069】
前記レジストパターン厚肉化材料の塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の塗布方法の中から適宜選択することができ、例えば、スピンコート法などが好適に挙げられる。該スピンコート法の場合、その条件としては例えば、回転数が100〜10000rpm程度であり、800〜5000rpmが好ましく、時間が1秒〜10分程度であり、1秒〜90秒が好ましい。
前記塗布の際の塗布厚みとしては、通常、100〜10000Å程度であり、2000〜5000Å程度が好ましい。
なお、前記塗布の際、前記界面活性剤については、前記レジストパターン厚肉化材料に含有させずに、該レジストパターン厚肉化材料を塗布する前に別途に塗布してもよい。
【0070】
前記塗布の際乃至その後で、塗布した前記レジストパターン厚肉化材料をプリベーク(加温・乾燥)するのが、該レジストパターンと前記レジストパターン厚肉化材料との界面において該レジストパターン厚肉化材料の該レジストパターンへのミキシング(含浸)を効率良く生じさせることができる等の点で好ましい。
なお、前記プリベーク(加温・乾燥)の条件、方法等にとしては、レジストパターンを軟化させない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、温度が40〜120℃程度であり、70〜100℃が好ましく、時間が10秒〜5分程度であり、40秒〜100秒が好ましい。
【0071】
また、前記プリベーク(加温・乾燥)の後で、塗布した前記レジストパターン厚肉化材料をベークを行うのが、前記レジストパターンとレジストパターン厚肉化材料との界面において前記ミキシングを効率的に進行させることができる等の点で好ましい。
なお、前記ベークの条件、方法等にとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記プリベーク(加温・乾燥)よりも通常高い温度条件が採用される。前記ベークの条件としては、例えば、温度が70〜150℃程度であり、90〜130℃が好ましく、時間が10秒〜5分程度であり、40秒〜100秒が好ましい。
【0072】
更に、前記ベークの後で、塗布した前記レジストパターン厚肉化材料に対し、現像処理を行うのが好ましい。この場合、塗布したレジストパターン厚肉化材料の内、前記レジストパターンとミキシングしていない部分を溶解除去し、厚肉化レジストパターンを現像する(得る)ことができる点で好ましい。
なお、前記現像処理については、上述した通りである。
【0073】
ここで、本発明のレジストパターンの製造方法について以下に図面を参照しながら説明する。
図2(a)に示すように、下地層(基材)5上にレジスト材3aを塗布した後、図2(b)に示すように、これをパターニングしてレジストパターン3を形成した後、図2(c)に示すように、レジストパターン3の表面にレジストパターン厚肉化材料1を塗布し、プリベーク(加温・乾燥)をして塗膜を形成する。すると、レジストパターン3とレジストパターン厚肉化材料1との界面においてレジストパターン厚肉化材料1のレジストパターン3へのミキシング(含浸)、架橋が起こり、図2(d)に示すように、レジストパターン3とレジストパターン厚肉化材料1との界面において前記ミキシング(含浸)層が形成される。この後、図2(e)に示すように、現像処理を行うと、塗布したレジストパターン厚肉化材料1の内、レジストパターン3とミキシングしていない部分が溶解除去され、内層レジストパターン10b(レジストパターン3)上に表層10aを有してなる厚肉化レジストパターン10が形成(現像)される。
なお、前記現像処理は、水現像であってもよいし、アルカリ水溶液による現像であってもよいが、低コストで効率的に現像処理を行うことができる点で水現像が好ましい。
【0074】
厚肉化レジストパターン10は、内層レジストパターン10b(レジストパターン3)の表面に、レジストパターン厚肉化材料1がミキシングして形成された表層10aを有してなる。レジストパターン10は、レジストパターン3(内層レジストパターン10b)に比べて表層10aの厚み分だけ厚肉化されているので、厚肉化レジストパターン10により形成されるレジスト抜けパターンの幅は、レジストパターン3(内層レジストパターン10b)により形成されるレジスト抜けパターンの幅よりも小さく、厚肉化レジストパターン10により形成されるレジスト抜けパターンは微細である。
【0075】
厚肉化レジストパターン10における表層10aは、レジストパターン厚肉化材料1により形成されるが、レジストパターン厚肉化材料1が前記含環状構造化合物及び環状構造を一部に有してなる樹脂の少なくともいずれかを含有しているので、エッチング耐性に顕著に優れる。この場合、レジストパターン3(内層レジストパターン10b)がエッチング耐性に劣る材料であっても、その表面にエッチング耐性に優れる表層10aを有する厚肉化レジストパターン10を形成することができる。
なお、厚肉化レジストパターン10においては、内層レジストパターン10bと表層10aとの境界が明瞭であってもよいし、不明瞭であってもよい。
【0076】
本発明のレジストパターンの形成方法により製造されたレジストパターンは、前記レジストパターンの表面に本発明の前記レジストパターン厚肉化材料がミキシングして形成された表層を有してなる。該レジストパターン厚肉化材料は、前記含環状構造化合物及び前記環状構造を一部に含有する樹脂の少なくとも一方を含有しているので、前記レジストパターンがエッチング耐性に劣る材料であったとしても、該レジストパターンの表面にエッチング耐性に優れる表層を有するレジストパターンを効率的に製造することができる。また、本発明のレジストパターンの製造方法により製造された厚肉化レジストパターンは、前記レジストパターンに比べて前記表層の厚み分だけ厚肉化されているので、製造された厚肉化レジストパターン10により形成されるレジスト抜けパターンの幅は、厚肉化される前のレジストパターンにより形成されるレジスト抜けパターンの幅よりも小さいため、本発明のレジストパターンの製造方法によれば、微細なレジスト抜けパターンを効率的に形成することができる。
【0077】
本発明のレジストパターンの製造方法により製造された厚肉化レジストパターンは、例えば、マスクパターン、レチクルパターン、磁気ヘッド、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、SAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)等の機能部品、光配線の接続に利用される光部品、マイクロアクチュエータ等の微細部品、半導体装置の製造に好適に使用することができ、後述する本発明の半導体装置及びその製造方法に好適に使用することができる。
【0078】
(半導体装置及びその製造方法)
本発明の半導体装置は、本発明のレジストパターンを用いて形成したパターンを少なくとも有してなること以外には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択した公知の部材等を有してなる。
本発明の半導体装置の具体例としては、フラッシュメモリ、DRAM、FRAMなどが好適に挙げられる。
本発明の半導体装置は、以下に説明する本発明の半導体装置の製造方法により好適に製造することができる。
【0079】
本発明の半導体装置の製造方法は、レジストパターン形成工程と、パターニング工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程とを含む。
【0080】
前記レジストパターン形成工程は、下地(下地層)上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように本発明の前記レジストパターン厚肉化材料を塗布することにより該レジストパターンを厚肉化し、厚肉化されたレジストパターンを形成する工程である。
なお、前記下地(下地層)としては、半導体装置における各種部材の表面層が挙げられるが、シリコンウエハ等の基板乃至その表面層が好適に挙げられる。前記レジストパターンは上述した通りである。前記塗布の方法は上述した通りである。また、該塗布の後では、上述のプリベーク、架橋ベーク等を行うのが好ましい。
【0081】
前記パターニング工程は、前記レジストパターン形成工程により形成した厚肉化レジストパターンを用いて(マスクパターン等として用いて)エッチング等を行うことにより前記下地(下地層)をパターニングする工程である。
前記エッチングの方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ドライエッチングが好適に挙げられる。該エッチングの条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0082】
前記その他の工程としては、例えば、界面活性剤塗布工程、現像処理工程などが好適に挙げられる。
【0083】
前記界面活性剤塗布工程は、前記レジストパターン形成工程の前に、前記内層レジストパターンの表面に前記界面活性剤を塗布する工程である。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、上述したものが好適に挙げられ、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物化合物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ソルビタン脂肪酸エステル化合物、グリセリン脂肪酸エステル化合物、第一級アルコールエトキシレート化合物、フェノールエトキシレート化合物、ノニルフェノールエトキシレート系、オクチルフェノールエトキシレート系、ラウリルアルコールエトキシレート系、オレイルアルコールエトキシレート系、脂肪酸エステル系、アミド系、天然アルコール系、エチレンジアミン系、第二級アルコールエトキシレート系、アルキルカチオン系、アミド型四級カチオン系、エステル型4級カチオン系、アミンオキサイド系、ベタイン系などが挙げられる。
【0084】
前記現像処理工程は、前記レジストパターン形成工程の後であって前記パターニング工程の前に、塗布したレジストパターン厚肉化材料の現像処理を行う工程である。なお、前記現像処理は、上述した通りである。
【0085】
本発明の半導体装置の製造方法によると、例えば、フラッシュメモリ、DRAM、FRAM、等を初めとする各種半導体装置を効率的に製造することができる。
【0086】
【実施例】
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0087】
(実施例1)
−レジストパターン厚肉化材料の調製−
表1に示す組成を有する本発明のレジストパターン厚肉化材料1A〜1Jを調製した。なお、表1において、カッコ内の数値の単位は、質量部を表す。「樹脂」の欄における、「KW−3」は、ポリビニルアセタール樹脂(積水化学社製)を表し、「PVA」は、ポリビニルアルコール樹脂(クラレ社製、ポバール117)を表す。「架橋剤」の欄における、「ウリル」は、テトラメトキシメチルグリコールウリルを表し、「ユリア」は、N、N’−ジメトキシメチルジメトキシエチレンユリアを表し、「メラミン」は、ヘキサメトキシメチルメラミンを表す。「界面活性剤」の欄における、「TN−80」は、非イオン性界面活性剤(旭電化社製、第一級アルコールエトキシレート系界面活性剤)を表し、「PC−6」は、非イオン性界面活性剤(旭電化社製、特殊フェノールエトキシレート系界面活性剤)を表し、「PC−8」は、非イオン性界面活性剤(旭電化社製、特殊フェノールエトキシレート系界面活性剤)を表し、「PC−12」は、非イオン性界面活性剤(旭電化社製、特殊フェノールエトキシレート系界面活性剤)を表す。また、前記樹脂、前記架橋剤及び前記含環状構造化合物を除いた主溶剤成分として、純水(脱イオン水)とイソプロピルアルコールとの混合液(質量比が純水(脱イオン水):イソプロピルアルコール=98.6:0.4)を使用した。
【0088】
【表1】
Figure 2004046060
【0089】
−レジストパターン及びその製造−
以上により調製した本発明のレジストパターン厚肉化材料1A〜1Jを、前記ArFレジスト(住友化学(株)製、PAR700、脂環族系レジスト)により形成したホールパターン上に、スピンコート法により、初めに1000rpm/5sの条件で、次に3500rpm/40sの条件で塗布した後、85℃/70sの条件で前記プリベークを行い、更に110℃/70sの条件で前記架橋ベークを行った後、純水でレジストパターン厚肉化材料1A〜1Jを60秒間リンスし、未架橋部を除去し、レジストパターン厚肉化材料1A〜1Jにより厚肉化したレジストパターンを現像させることにより、レジストパターンを製造した。
【0090】
製造したレジストパターン(厚肉化されたレジストパターン)により形成されたパターンのサイズ(厚肉化後のレジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンのサイズ)について、初期パターンにより形成されたパターンのサイズ(厚肉化前のレジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンのサイズ)と共に表2に示した。なお、表2において、「1A」〜「1J」は、前記レジストパターン厚肉化材料1A〜1Jに対応する。
【0091】
【表2】
Figure 2004046060
【0092】
以上により調製した本発明のレジストパターン厚肉化材料1A〜1Jを、前記ArFレジスト(住友化学(株)製、PAR700)により形成したライン&スペースパターン上に、スピンコート法により、初めに1000rpm/5sの条件で、次に3500rpm/40sの条件で塗布した後、85℃/70sの条件で前記プリベークを行い、更に110℃/70sの条件で前記架橋ベークを行った後、純水でレジストパターン厚肉化材料1A〜1Jを60秒間リンスし、未架橋部を除去し、レジストパターン厚肉化材料1A〜1Jにより厚肉化したレジストパターンを現像させることにより、レジストパターンを製造した。
【0093】
製造したレジストパターン(厚肉化されたレジストパターン)により形成されたパターンのサイズ(厚肉化後のレジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンのサイズ)について、初期パターンにより形成されたパターンのサイズ(厚肉化前のレジストパターンにより形成されたレジスト抜けパターンのサイズ)と共に表3に示した。なお、表3において、「1A」〜「1J」は、前記レジストパターン厚肉化材料1A〜1Jに対応する。
【0094】
【表3】
Figure 2004046060
【0095】
表2及び表3の結果より、本発明のレジストパターン厚肉化材料は、ホールパターン、ライン&スペースパターンのいずれに対しても、適用可能であり、厚肉化可能であることが判る。本発明のレジストパターン厚肉化材料を、ホールパターンの形成に用いると、該ホールパターン内径を狭く微細にすることができ、また、線状パターンの形成に用いると、該線状パターン幅(該線状パターンを形成するレジストパターン相互の間隔)を小さく微細にすることができ、また、孤立パターンの形成に用いると、該孤立パターンの面積を大きくすることができる。
【0096】
次に、シリコン基板上に形成したレジストの表面に、本発明のレジストパターン厚肉化材料1D、1H、1I、1Jを塗布し架橋させて厚みが0.5μmである表層を形成した。これらの表層と、比較のための前記KrFレジスト(シプレイ社製、UV−6)と、比較のためのポリメチルメタクリレート(PMMA)とに対し、エッチング装置(平行平板型RIE装置、富士通(株)製)を用いて、Pμ=200W、圧力=0.02Torr、CFガス=100sccmの条件下で3分間エッチングを行い、サンプルの減膜量を測定し、エッチングレートを算出し、前記KrFレジストのエッチングレートを基準として相対評価を行った。
【0097】
【表4】
Figure 2004046060
【0098】
表4に示す結果から、本発明のレジストパターン厚肉化材料のエッチング耐性は、前記KrFレジストに近く、前記PMMAより顕著に優れていることが判る。
【0099】
次に、本発明のレジストパターン厚肉化材料1A〜1Jを、露光後1ヶ月間クリーンルーム外に放置したウエハ基板上の内層レジストパターン上に塗布したところ、露光後すぐに塗布した場合と同様のレジストパターン厚肉化効果が得られた。
この結果により、本発明のレジストパターン厚肉化材料は、従来におけるRELACSと呼ばれる技術のような、酸の拡散による架橋反応を利用して前記内層レジストパターンを厚肉化するのではなく、前記レジストパターンとの間の相溶性に依存して該レジストパターンを厚肉化しているもと推測される。
【0100】
(実施例2)
−レジストパターン厚肉化材料の調製−
表5に示す組成を有する本発明のレジストパターン厚肉化材料2A〜2Mを調製した。なお、表5において、カッコ内の数値の単位は、質量部を表す。「樹脂」の欄における、「樹脂1」、「樹脂2」及び「樹脂3」は後述の通り合成したものであり、「架橋剤」の欄における、「ウリル」は、テトラメトキシメチルグリコールウリルを表し、「ユリア」は、N、N’−ジメトキシメチルジメトキシエチレンユリアを表し、「メラミン」は、ヘキサメトキシメチルメラミンを表す。「界面活性剤」の欄における「TN−80」は、非イオン性界面活性剤(旭電化社製、第1級アルコールエトキシレート系界面活性剤)を表す。また、前記樹脂、前記架橋剤及び前記界面活性剤を除いた主溶剤成分として、純水(脱イオン水)とイソプロピルアルコールとの混合液(質量比が純水(脱イオン水):イソプロピルアルコール=16:0.75)を使用した。
【0101】
前記「樹脂1」は、以下のようにして合成した「ポリビニルβ−レゾルシンアセタール樹脂」である。即ち、ポリビニルアルコール500(関東化学製)10gを脱イオン水100gに溶解させ、濃塩酸0.8gを入れて40℃で3時間攪拌した。これにβ―レゾルシンアルデヒド(東京化成製)2.36gを加え、そのままの温度で6時間攪拌した。反応溶液を室温に戻し、15質量%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)溶液を加え、中和した。この溶液を2Lエタノールに滴下し、樹脂を分離した。ガラスフィルタで樹脂を濾別し、45℃の真空ベーク炉で6時間減圧乾燥させた。この操作を3度繰り返し、目的とするポリビニルβ−レゾルシンアセタール樹脂を合成した。収量は6.8gであった。NMRによりアセタール化率を求めたところ、20.6mol%であった。
【0102】
前記「樹脂2」は、以下のようにして合成した「ポリビニル−2,3−ジヒドロキシベンズアセタール樹脂」である。即ち、前記「樹脂1」の合成において、β−レゾルシンアルデヒドを2,3−ジヒドロキシベンズアルデヒドに代えた以外は「樹脂1」の合成と同様にして、3,4−ジヒドロキシベンズアセタール樹脂を得た。収量は6.6gであった。NMRによりアセタール化率を求めたところ、20.1mol%であった。
【0103】
前記「樹脂3」は、以下のようにして合成した「ポリビニルβ−レゾルシンアセタール樹脂」である。即ち、ポリビニルアルコール500(関東化学社製)10gを脱イオン水100gに溶解させ、濃塩酸0.4gを入れて40℃で3時間撹拌した。これにβ−レゾルシンアルデヒド(東京化成社製)0.5gを加え、そのままの温度で6時間攪拌した。反応溶液を室温に戻し、15質量%のTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)溶液を加え、中和した。この溶液を2Lのエタノールに滴下し、樹脂を分離した。ガラスフィルタで樹脂を濾別し、45℃の真空ベーク炉で6時間減圧乾燥させた。この操作を3度繰り返し、目的とするポリビニルβ−レゾルシンアセタール樹脂を得た。収量は4.1gであった。NMRにより、アセタール化率を求めたところ、3.7mol%であった。
【0104】
【表5】
Figure 2004046060
【0105】
−レジストパターン及びその製造−
以上により調製した本発明のレジストパターン厚肉化材料2A〜2Lを、前記ArFレジスト(住友化学(株)製、PAR700)により形成したホールパターン上に、スピンコート法により、初めに1000rpm/5sの条件で、次に3500rpm/40sの条件で塗布した後、85℃/70sの条件で前記プリベークを行い、更に110℃/70sの条件で前記架橋ベークを行った後、純水でレジストパターン厚肉化材料2A〜2Lを60秒間リンスし、未架橋部を除去し、レジストパターン厚肉化材料2A〜2Lにより厚肉化したレジストパターンを現像させることにより、レジストパターンを製造した。
【0106】
製造したレジストパターン(厚肉化されたレジストパターン)により形成されたパターンのサイズについて、初期パターンサイズ(厚肉化する前の前記ホールパターンのサイズ)により形成されたパターンのサイズと共に表6に示した。なお、表6において、「2A」〜「2L」は、前記レジストパターン厚肉化材料2A〜2Lに対応する。
【0107】
【表6】
Figure 2004046060
【0108】
以上により調製した本発明のレジストパターン厚肉化材料2A〜2Lを、前記ArFレジスト(住友化学(株)製、PAR700)により形成したライン&スペースパターン上に、スピンコート法により、初めに1000rpm/5sの条件で、次に3500rpm/40sの条件で塗布した後、85℃/70sの条件で前記プリベークを行い、更に110℃/70sの条件で前記架橋ベークを行った後、純水でレジストパターン厚肉化材料2A〜2Lを60秒間リンスし、未架橋部を除去し、レジストパターン厚肉化材料2A〜2Lにより厚肉化したレジストパターンを現像させることにより、レジストパターンを製造した。
【0109】
製造したレジストパターン(厚肉化されたレジストパターン)により形成されたパターンのサイズについて、初期パターンサイズ(厚肉化する前の前記ライン&スペースパターンのサイズ)により形成されたパターンのサイズと共に表7に示した。なお、表7において、「2A」〜「2L」は、前記レジストパターン厚肉化材料2A〜2Lに対応する。
【0110】
【表7】
Figure 2004046060
【0111】
表6及び表7の結果より、本発明のレジストパターン厚肉化材料は、ホールパターン、ライン&スペースパターンのいずれに対しても、適用可能であり、厚肉化可能であることが判る。本発明のレジストパターン厚肉化材料を、ホールパターンの形成に用いると、該ホールパターン内径を狭く微細にすることができ、また、線状パターンの形成に用いると、該線状パターン幅(該線状パターンを形成するレジストパターン相互の間隔)を小さく微細にすることができ、また、孤立パターンの形成に用いると、該孤立パターンの面積を大きくすることができる。
【0112】
次に、シリコン基板上に形成したレジストの表面に、本発明のレジストパターン厚肉化材料2A、2G、2Mを塗布し架橋させて厚みが0.5μmである表層を形成した。これらの表層と、比較のための前記KrFレジスト(シプレイ社製、UV−6)と、比較のためのポリメチルメタクリレート(PMMA)とに対し、エッチング装置(平行平板型RIE装置、富士通(株)製)を用いて、Pμ=200W、圧力=0.02Torr、CFガス=100sccmの条件下で3分間エッチングを行い、サンプルの減膜量を測定し、エッチングレートを算出し、前記KrFレジストのエッチングレートを基準として相対評価を行った。
【0113】
【表8】
Figure 2004046060
【0114】
表8に示す結果から、本発明のレジストパターン厚肉化材料のエッチング耐性は、前記KrFレジストに近く、前記PMMAより顕著に優れていることが判る。なお、レジストパターン厚肉化材料2Mについては、アリールアセタールの含有量が5mol%未満であり、同含有量が5mol%以上であるレジストパターン厚肉化材料2A及びGに比しエッチング耐性がやや劣る傾向が観られた。
【0115】
次に、本発明のレジストパターン厚肉化材料2A〜2Mを、露光後1ヶ月間クリーンルーム外に放置したウエハ基板上のレジストパターン上に塗布したところ、露光後すぐに塗布した場合と同様のパターン厚肉化効果が得られた。
この結果により、本発明のレジストパターン厚肉化材料は、従来におけるRELACSと呼ばれる技術のような、酸の拡散による架橋反応を利用して前記レジストパターンを厚肉化するのではなく、前記レジストパターンとの間の相溶性に依存して該レジストパターンを厚肉化しているもと推測される。
【0116】
(実施例3)
−フラッシュメモリ及びその製造−
実施例3は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いた本発明の半導体装置及びその製造方法の一例である。なお、この実施例3では、以下のレジスト膜26、27、29、32及び34が、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて実施例1及び2におけるのと同様の方法により厚肉化されたものである。
【0117】
図3における(a)及び(b)は、FLOTOX型又はETOX型と呼ばれるFLOTOX型又はETOX型と呼ばれるFLASH EPROMの上面図(平面図)であり、図4における(a)〜(c)、図5における(d)〜(f)、図6(g)〜(i)は、該FLASH EPROMの製造方法に関する一例を説明するための断面概略図であり、図4〜図6における、左図はメモリセル部(第1素子領域)であって、フローティングゲート電極を有するMOSトランジスタの形成される部分のゲート幅方向(図3におけるX方向)の断面(A方向断面)概略図であり、中央図は前記左図と同部分のメモリセル部であって、前記X方向と直交するゲート長方向(図3におけるY方向)の断面(B方向断面)概略図であり、右図は周辺回路部(第2素子領域)のMOSトランジスタの形成される部分の断面(図3におけるA方向断面)概略図である。
【0118】
まず、図4(a)に示すように、p型のSi基板22上の素子分離領域に選択的にSiO膜によるフィールド酸化膜23を形成した。その後、メモリセル部(第1素子領域)のMOSトランジスタにおける第1ゲート絶縁膜24aを厚みが100〜300Åとなるように熱酸化にてSiO膜により形成し、また別の工程で、周辺回路部(第2素子領域)のMOSトランジスタにおける第2ゲート絶縁膜24bを厚みが100〜500Åとなるように熱酸化にてSiO膜により形成した。なお、第1ゲート絶縁膜24a及び第2ゲート絶縁膜24bを同一厚みにする場合には、同一の工程で同時に酸化膜を形成してもよい。
【0119】
次に、前記メモリセル部(図4(a)の左図及び中央図)にn型ディプレションタイプのチャネルを有するMOSトランジスタを形成するため、閾値電圧を制御する目的で前記周辺回路部(図4(a)の右図)をレジスト膜26によりマスクした。そして、フローティングゲート電極直下のチャネル領域となる領域に、n型不純物としてドーズ量1×1011〜1×1014cm−2のリン(P)又は砒素(As)をイオン注入法により導入し、第1閾値制御層25aを形成した。なお、このときのドーズ量及び不純物の導電型は、ディプレッションタイプにするかアキュミレーションタイプにするかにより適宜選択することができる。
【0120】
次に、前記周辺回路部(図4(b)の右図)にn型ディプレションタイプのチャネルを有するMOSトランジスタを形成するため、閾値電圧を制御する目的でメモリセル部(図4(b)の左図及び中央図)をレジスト膜27によりマスクした。そして、ゲート電極直下のチャネル領域となる領域に、n型不純物としてドーズ量1×1011〜1×1014cm−2のリン(P)又は砒素(As)をイオン注入法により導入し、第2閾値制御層25bを形成した。
【0121】
次に、前記メモリセル部(図4(c)の左図及び中央図)のMOSトランジスタのフローティングゲート電極、及び前記周辺回路部(図4(c)の右図)のMOSトランジスタのゲート電極として、厚みが500〜2000Åである第1ポリシリコン膜(第1導電体膜)28を全面に形成した。
【0122】
その後、図5(d)に示すように、マスクとして形成したレジスト膜29により第1ポリシリコン膜28をパターニングして前記メモリセル部(図5(d)の左図及び中央図)のMOSトランジスタにおけるフローティングゲート電極28aを形成した。このとき、図5(d)に示すように、X方向は最終的な寸法幅になるようにパターニングし、Y方向はパターニングせずS/D領域層となる領域はレジスト膜29により被覆されたままにした。
【0123】
次に、(図5(e)の左図及び中央図)に示すように、レジスト膜29を除去した後、フローティングゲート電極28aを被覆するようにして、SiO膜からなるキャパシタ絶縁膜30aを厚みが約200〜500Åとなるように熱酸化にて形成した。このとき、前記周辺回路部(図5(e)の右図)の第1ポリシリコン膜28上にもSiO膜からなるキャパシタ絶縁膜30bが形成される。なお、ここでは、キャパシタ絶縁膜30a及び30bはSiO膜のみで形成されているが、SiO膜及びSi膜が2〜3積層された複合膜で形成されていてもよい。
【0124】
次に、図5(e)に示すように、フローティングゲート電極28a及びキャパシタ絶縁膜30aを被覆するようにして、コントロールゲート電極となる第2ポリシリコン膜(第2導電体膜)31を厚みが500〜2000Åとなるように形成した。
【0125】
次に、図5(f)に示すように、前記メモリセル部(図5(f)の左図及び中央図)をレジスト膜32によりマスクし、前記周辺回路部(図5(f)の右図)の第2ポリシリコン膜31及びキャパシタ絶縁膜30bを順次、エッチングにより除去し、第1ポリシリコン膜28を表出させた。
【0126】
次に、図6(g)に示すように、前記メモリセル部(図6(g)の左図及び中央図)の第2ポリシリコン膜31、キャパシタ絶縁膜30a及びX方向だけパターニングされている第1ポリシリコン膜28aに対し、レジスト膜32をマスクとして、第1ゲート部33aの最終的な寸法となるようにY方向のパターニングを行い、Y方向に幅約1μmのコントロールゲート電極31a/キャパシタ絶縁膜30c/フローティングゲート電極28cによる積層を形成すると共に、前記周辺回路部(図6(g)の右図)の第1ポリシリコン膜28に対し、レジスト膜32をマスクとして、第2ゲート部33bの最終的な寸法となるようにパターニングを行い、幅約1μmのゲート電極28bを形成した。
【0127】
次に、前記メモリセル部(図6(h)の左図及び中央図)のコントロールゲート電極31a/キャパシタ絶縁膜30c/フローティングゲート電極28cによる積層をマスクとして、素子形成領域のSi基板22にドーズ量1×1014〜1×1016cm−2のリン(P)又は砒素(As)をイオン注入法により導入し、n型のS/D領域層35a及び35bを形成すると共に、前記周辺回路部(図5(h)の右図)のゲート電極28bをマスクとして、素子形成領域のSi基板22にn型不純物としてドーズ量1×1014〜1×1016cm−2のリン(P)又は砒素(As)をイオン注入法により導入し、S/D領域層36a及び36bを形成した。
【0128】
次に、前記メモリセル部(図6(i)の左図及び中央図)の第1ゲート部33a及び前記周辺回路部(図6(i)の右図)の第2ゲート部33bを、PSG膜による層間絶縁膜37を厚みが約5000Åとなるようにして被覆形成した。
その後、S/D領域層35a及び35b並びにS/D領域層36a及び36b上に形成した層間絶縁膜37に、コンタクトホール38a及び38b並びにコンタクトホール39a及び39bを形成した後、S/D電極40a及び40b並びにS/D電極41a及び41bを形成した。
以上により、図6(i)に示すように、半導体装置としてFLASH EPROMを製造した。
【0129】
このFLASH EPROMにおいては、前記周辺回路部(図4(a)〜図6(f)における右図)の第2ゲート絶縁膜24bが形成後から終始、第1ポリシリコン膜28又はゲート電極28bにより被覆されている(図5(c)〜図6(f)における右図)ので、第2ゲート絶縁膜24bは最初に形成された時の厚みを保持したままである。このため、第2ゲート絶縁膜24bの厚みの制御を容易に行うことができると共に、閾値電圧の制御のための導電型不純物濃度の調整も容易に行うことができる。
なお、上記実施例では、第1ゲート部33aを形成するのに、まずゲート幅方向(図3におけるX方向)に所定幅でパターニングした後、ゲート長方向(図3におけるY方向)にパターニングして最終的な所定幅としているが、逆に、ゲート長方向(図3におけるY方向)に所定幅でパターニングした後、ゲート幅方向(図3におけるX方向)にパターニングして最終的な所定幅としてもよい。
【0130】
図7(a)〜(c)に示すFLASH EPROMの製造例は、上記実施例において図5(f)で示した工程の後が図7(a)〜(c)に示すように変更した以外は上記実施例と同様である。即ち、図7(a)に示すように、前記メモリセル部図7(a)における左図及び中央図の第2ポリシリコン膜31及び前記周辺回路部図7(a)の右図の第1ポリシリコン膜28上に、タングステン(W)膜又はチタン(Ti)膜からなる高融点金属膜(第4導電体膜)42を厚みが約2000Åとなるようにして形成しポリサイド膜を設けた点でのみ上記実施例と異なる。図7(a)の後の工程、即ち図7(b)〜(c)に示す工程は、図6(g)〜(i)と同様に行った。図6(g)〜(i)と同様の工程については説明を省略し、図7(a)〜(c)においては図6(g)〜(i)と同じものは同記号で表示した。
以上により、図7(c)に示すように、半導体装置としてFLASH EPROMを製造した。
【0131】
このFLASH EPROMにおいては、コントロールゲート電極31a及びゲート電極28b上に、高融点金属膜(第4導電体膜)42a及び42bを有するので、電気抵抗値を一層低減することができる。
なお、ここでは、高融点金属膜(第4導電体膜)として高融点金属膜(第4導電体膜)42a及び42bを用いているが、チタンシリサイド(TiSi)膜等の高融点金属シリサイド膜を用いてもよい。
【0132】
図8(a)〜(c)に示すFLASH EPROMの製造例は、上記実施例において、前記周辺回路部(第2素子領域)(図8(a)における右図)の第2ゲート部33cも、前記メモリセル部(第1素子領域)(図8(a)における左図及び中央図)の第1ゲート部33aと同様に、第1ポリシリコン膜28b(第1導電体膜)/SiO膜30d(キャパシタ絶縁膜)/第2ポリシリコン膜31b(第2導電体膜)という構成にし、図8(b)又は(c)に示すように、第1ポリシリコン膜28b及び第2ポリシリコン膜31bをショートさせてゲート電極を形成している点で異なること以外は上記実施例と同様である。
【0133】
ここでは、図8(b)に示すように、第1ポリシリコン膜28b(第1導電体膜)/SiO膜30d(キャパシタ絶縁膜)/第2ポリシリコン膜31b(第2導電体膜)を貫通する開口部52aを、例えば図8(a)に示す第2ゲート部33cとは別の箇所、例えば絶縁膜54上に形成し、開口部52a内に第3導電体膜、例えばW膜又はTi膜等の高融点金属膜53aを埋め込むことにより、第1ポリシリコン膜28b及び第2ポリシリコン膜31bをショートさせている。また、図8(c)に示すように、第1ポリシリコン膜28b(第1導電体膜)/SiO膜30d(キャパシタ絶縁膜)を貫通する開口部52bを形成して開口部52bの底部に下層の第1ポリシリコン膜28bを表出させた後、開口部52b内に第3導電体膜、例えばW膜又はTi膜等の高融点金属膜53bを埋め込むことにより、第1ポリシリコン膜28b及び第2ポリシリコン膜31bをショートさせている。
【0134】
このFLASH EPROMにおいては、前記周辺回路部の第2ゲート部33cは、前記メモリセル部の第1ゲート部33aと同構造であるので、前記メモリセル部を形成する際に同時に前記周辺回路部を形成することができ、製造工程を簡単にすることができ効率的である。
なお、ここでは、第3導電体膜53a又は53bと、高融点金属膜(第4導電体膜)42とをそれぞれ別々に形成しているが、共通の高融点金属膜として同時に形成してもよい。
【0135】
(実施例4)
−磁気ヘッドの製造−
実施例4は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いた本発明のレジストパターンの応用例としての磁気ヘッドの製造に関する。なお、この実施例3では、以下のレジストパターン102及び126が、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて実施例1及び2におけるのと同様の方法により厚肉化されたものである。
【0136】
図9(A)〜(D)は、磁気ヘッドの製造を説明するための工程図である。
まず、図9(A)に示すように、層間絶縁層100上に、厚みが6μmとなるようにレジスト膜を形成し、露光、現像を行って、渦巻状の薄膜磁気コイル形成用の開口パターンを有するレジストパターン102を形成した。
次に、図9(B)に示すように、層間絶縁層100上における、レジストパターン102上及びレジストパターン102が形成されていない部位、即ち開口部104の露出面上に、厚みが0.01μmであるTi密着膜と厚みが0.05μmであるCu密着膜とが積層されてなるメッキ下地層106を蒸着法により形成した。
次に、図9(C)に示すように、層間絶縁層100上における、レジストパターン102が形成されていない部位、即ち開口部104の露出面上に形成されたメッキ下地層106の表面に、厚みが3μmであるCuメッキ膜からなる薄膜導体108を形成した。
次に、図9(D)に示すように、レジストパターン102を溶解除去し層間絶縁層100上からリフトオフすると、薄膜導体108の渦巻状パターンによる薄膜磁気コイル110が形成される。
以上により磁気ヘッドを製造した。
【0137】
ここで得られた磁気ヘッドは、本発明の厚肉化材料を用いて厚肉化されたレジストパターン102により渦巻状パターンが微細に形成されているので、薄膜磁気コイル110は微細かつ精細であり、しかも量産性に優れる。
【0138】
図10〜図15は、他の磁気ヘッドの製造を説明するための工程図である。
図10に示すように、セラミック製の非磁性基板112上にスパッタリング法によりギャップ層114を被覆形成した。なお、非磁性基板112上には、図示していないが予め酸化ケイ素による絶縁体層及びNi−Feパーマロイからなる導電性下地層がスパッタリング法により被覆形成され、更にNi−Feパーマロイからなる下部磁性層が形成されている。そして、図示しない前記下部磁性層の磁性先端部となる部分を除くギャップ層114上の所定領域に熱硬化樹脂により樹脂絶縁膜116を形成した。次に、樹脂絶縁膜116上にレジスト材を塗布してレジスト膜118を形成した。
【0139】
次に、図11に示すように、レジスト膜118に露光、現像を行い、渦巻状パターンを形成した。そして、図12に示すように、この渦巻状パターンのレジスト膜118を数百℃で一時間程度熱硬化処理を行い、突起状の第1渦巻状パターン120を形成した。更に、その表面にCuからなる導電性下地層122を被覆形成した。
【0140】
次に、図13に示すように、導電性下地層122上にレジスト材をスピンコート法により塗布してレジスト膜124を形成した後、レジスト膜124を第1渦巻状パターン120上にパターニングしてレジストパターン126を形成した。次に、図14に示すように、導電性下地層122の露出面上に、即ちレジストパターン126が形成されていない部位上に、Cu導体層128をメッキ法により形成した。その後、図15に示すように、レジストパターン126を溶解除去することにより、導電性下地層122上からリフトオフし、Cu導体層128による渦巻状の薄膜磁気コイル130を形成した。
以上により、図16の平面図に示すような、樹脂絶縁膜116上に磁性層132を有し、表面に薄膜磁気コイル130が設けられた磁気ヘッドを製造した。
【0141】
ここで得られた磁気ヘッドは、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化されたレジストパターン126により渦巻状パターンが微細に形成されているので、薄膜磁気コイル130は微細かつ精細であり、しかも量産性に優れる。
【0142】
ここで、本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1) 樹脂と架橋剤と含環状構造化合物とを含有することを特徴とするレジストパターン厚肉化材料。
(付記2) 水溶性乃至アルカリ可溶性である付記1に記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記3) 含環状構造化合物が、25℃の水100g及び2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド100gのいずれかに対し1g以上溶解する水溶性を示す付記1から2のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記4) 含環状構造化合物が極性基を2以上有する付記1から3のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記5) 極性基が、水酸基、アミノ基、スルホニル基、カルボニル基、カルボキシル基及びこれらの誘導基から選択される付記4に記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記6) 含環状構造化合物が、芳香族化合物、脂環族化合物及びヘテロ環状化合物から選択される少なくとも1種である付記1から5のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記7) 芳香族化合物が、ポリフェノール化合物、芳香族カルボン酸化合物、ナフタレン多価アルコール化合物、ベンゾフェノン化合物、フラボノイド化合物、これらの誘導体及びこれらの配糖体から選択され、
脂環族化合物が、ポリシクロアルカン、シクロアルカン、ステロイド類、これらの誘導体及びこれらの配糖体から選択され、
ヘテロ環状化合物が、ピロリジン、ピリジン、イミダゾール、オキサゾール、モルホリン、ピロリドン、フラン、ピラン、糖類及びこれらの誘導体から選択される付記6に記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記8) 樹脂が、環状構造を少なくとも一部に有してなる付記1から7のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記9) 環状構造を少なくとも一部に有してなる樹脂と架橋剤とを含有することを特徴とするレジストパターン厚肉化材料。
(付記10) 環状構造が、芳香族化合物、脂環族化合物及びヘテロ環状化合物から選択される付記8から9のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記11) 環状構造の樹脂におけるモル含有率が5mol%以上である付記8から10のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記12) 樹脂が、水溶性乃至アルカリ可溶性である付記1から11のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記13) 樹脂が、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール及びポリビニルアセテートから選択される少なくとも1種である付記1から12のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記14) 樹脂が、ポリビニルアセタールを5〜40質量%含有する付記1から13のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記15) 樹脂が、極性基を2以上有する付記1から14のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記16) 極性基が、水酸基、アミノ基、スルホニル基、カルボニル基、カルボキシル基及びこれらの誘導基から選択される付記15に記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記17) 架橋剤が、メラミン誘導体、ユリア誘導体及びウリル誘導体から選択される少なくとも1種である付記1から16のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記18) 界面活性剤を含む付記1から17のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記19) 界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択される少なくとも1種である付記1から18のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記20) 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物化合物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ソルビタン脂肪酸エステル化合物、グリセリン脂肪酸エステル化合物、第1級アルコールエトキシレート化合物、フェノールエトキシレート化合物、アルコキシレート系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、アミド系界面活性剤、アルコール系界面活性剤、及びエチレンジアミン系界面活性剤から選択され、
カチオン性界面活性剤が、アルキルカチオン系界面活性剤、アミド型4級カチオン系界面活性剤、及びエステル型4級カチオン系界面活性剤から選択され、
両性界面活性剤が、アミンオキサイド系界面活性剤、及びベタイン系界面活性剤から選択される付記19に記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記21) 有機溶剤を含む付記1から20のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記22) 有機溶剤が、アルコール系溶剤、鎖状エステル系溶剤、環状エステル系溶剤、ケトン系溶剤、鎖状エーテル系溶剤、及び環状エーテル系溶剤から選択される少なくとも1種である付記21に記載のレジストパターン厚肉化材料。
(付記23) レジストパターン上に表層を有してなり、同条件下における該表層のエッチング速度(Å/s)と該レジストパターンのエッチング速度(Å/s)との比(レジストパターン/表層)が1.1以上であることを特徴とするレジストパターン。
(付記24) 表層が含環状構造化合物を含有してなる付記23に記載のレジストパターン。
(付記25) 含環状構造化合物の含有量が表層から内部に向かって漸次減少する付記23から24のいずれかに記載のレジストパターン。
(付記26) レジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように付記1から22のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料を塗布してなる付記23から25のいずれかに記載のレジストパターン。
(付記27) レジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように付記1から22のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料を塗布することを特徴とするレジストパターンの製造方法。
(付記28) レジストパターン厚肉化材料の塗布後、該レジストパターン厚肉化材料の現像処理を行う付記27に記載のレジストパターンの製造方法。
(付記29) 現像処理が純水を用いて行われる付記28に記載のレジストパターンの製造方法。
(付記30) レジストパターン上に表層を有してなり、同条件下における該表層のエッチング速度(Å/s)と該レジストパターンのエッチング速度(Å/s)との比(レジストパターン/表層)が1.1以上である付記27から29のいずれかに記載のレジストパターンの製造方法。
(付記31) 表層が含環状構造化合物及び環状構造の少なくともいずれかを含有してなる付記30に記載のレジストパターン。
(付記32) 含環状構造化合物及び環状構造の少なくともいずれかの含有量が表層から内部に向かって漸次減少する付記30から31のいずれかに記載のレジストパターン。
(付記33) 付記23から26に記載のレジストパターンを用いて形成したパターンを少なくとも有してなることを特徴とする半導体装置。
(付記34) 下地層上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように付記1から22のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより該レジストパターンを厚肉化するレジストパターン形成工程と、該厚肉化したレジストパターンをマスクとしてエッチングにより前記下地層をパターニングするパターニング工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記35) レジストパターンが、ArFレジストで形成された付記34に記載の半導体装置の製造方法。
(付記36) ArFレジストが、脂環族系官能基を側鎖に有するアクリル系レジスト、シクロオレフィン−マレイン酸無水物系レジスト及びシクロオレフィン系レジストから選択される少なくとも1種である付記35に記載の半導体装置の製造方法。
(付記37) レジストパターン形成工程の前に、レジストパターンの表面に、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物化合物、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル化合物、ポリオキシエチレン誘導体化合物、ソルビタン脂肪酸エステル化合物、グリセリン脂肪酸エステル化合物、第1級アルコールエトキシレート化合物、及びフェノールエトキシレート化合物から選択される少なくとも1種である非イオン性界面活性剤を塗布する界面活性剤塗布工程を含む付記34から36のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【0143】
【発明の効果】
本発明によると、前記要望に応え、従来における前記諸問題を解決することができる。
また、本発明によると、ArFレジスト等で形成されたレジストパターン上に塗布されて該レジストパターンを厚肉化し、既存の露光装置の光源における露光限界を超えて微細なレジスト抜けパターンを低コストで簡便に形成可能であり、かつ該レジストパターンのエッチング耐性を向上可能であるレジストパターン厚肉化材料を提供することができる。
また、本発明によると、ArFエキシマレーザー等を用いてパターニング可能であり、微細な構造を有し、エッチング耐性に優れたレジストパターンを提供することができる。
また、本発明によると、露光光(露光に用いる光)としてArFエキシマレーザー光を使用可能であり量産性に優れ、レジストパターンにより形成される微細パターンを光の露光限界を超えて精細に、かつ低コストで簡便に、しかもエッチング耐性を向上させて形成可能なレジストパターンの製造方法を提供することができる。
また、本発明によると、レジストパターンにより形成された微細パターンを有してなる高性能な半導体装置を提供することができる。
また、本発明によると、露光光(露光に用いる光)としてArFエキシマレーザー光を使用可能であり、微細パターンを有してなる高性能な半導体装置を効率的に量産可能な半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いたレジストパターンの厚肉化のメカニズムを説明するための概略図である。
【図2】図2は、本発明のレジストパターンの製造方法の一例を説明するための概略図である。
【図3】図3は、本発明の半導体装置の一例であるFLASH EPROMを説明するための上面図である。
【図4】図4は、本発明の半導体装置の製造方法に関する一例であるFLASH EPROMの製造方法を説明するための断面概略図(その1)である。
【図5】図5は、本発明の半導体装置の製造方法に関する一例であるFLASH EPROMの製造方法を説明するための断面概略図(その2)である。
【図6】図6は、本発明の半導体装置の製造方法に関する一例であるFLASH EPROMの製造方法を説明するための断面概略図(その3)である。
【図7】図7は、本発明の半導体装置の製造方法に関する他の一例であるFLASH EPROMの製造方法を説明するための断面概略図である。
【図8】図8は、本発明の半導体装置の製造方法に関する他の一例であるFLASH EPROMの製造方法を説明するための断面概略図である。
【図9】図9は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した一例を説明するための断面概略図である。
【図10】図10は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した他の例の工程(その1)を説明するための断面概略図である。
【図11】図11は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した他の例の工程(その2)を説明するための断面概略図である。
【図12】図12は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した他の例の工程(その3)を説明するための断面概略図である。
【図13】図13は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した他の例の工程(その4)を説明するための断面概略図である。
【図14】図14は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した他の例の工程(その5)を説明するための断面概略図である。
【図15】図15は、本発明のレジストパターン厚肉化材料を用いて厚肉化したレジストパターンを磁気ヘッドの製造に応用した他の例の工程(その6)を説明するための断面概略図である。
【図16】図16は、図10〜図15の工程で製造された磁気ヘッドの一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1    レジストパターン厚肉化材料
3    レジストパターン
5    下地層(基材)
10   レジストパターン(本発明)
10a  表層
10b  内層レジストパターン
22   Si基板(半導体基板)
23   フィールド酸化膜
24a  第1ゲート絶縁膜
24b  第2ゲート絶縁膜
25a  第1閾値制御層
25b  第2閾値制御層
26   レジスト膜
27   レジスト膜
28   第1ポリシリコン層(第1導電体膜)
28a  フローティングゲート電極
28b  ゲート電極(第1ポリシリコン膜)
28c  フローティングゲート電極
29   レジスト膜
30a  キャパシタ絶縁膜
30b  キャパシタ絶縁膜
30c  キャパシタ絶縁膜
30d  SiO
31   第2ポリシリコン層(第2導電体膜)
31a  コントロールゲート電極
31b  第2ポリシリコン膜
32   レジスト膜
33a  第1ゲート部
33b  第2ゲート部
33c  第2ゲート部
34   レジスト膜
35a  S/D(ソース・ドレイン)領域層
35b  S/D(ソース・ドレイン)領域層
36a  S/D(ソース・ドレイン)領域層
36a  S/D(ソース・ドレイン)領域層
37   層間絶縁膜
38a  コンタクトホール
38b  コンタクトホール
39a  コンタクトホール
39b  コンタクトホール
40a  S/D(ソース・ドレイン)電極
40b  S/D(ソース・ドレイン)電極
41a  S/D(ソース・ドレイン)電極
41b  S/D(ソース・ドレイン)電極
42   高融点金属膜(第4導電体膜)
42a  高融点金属膜(第4導電体膜)
42b  高融点金属膜(第4導電体膜)
44a  第1ゲート部
44b  第2ゲート部
45a  S/D(ソース・ドレイン)領域層
45b  S/D(ソース・ドレイン)領域層
46a  S/D(ソース・ドレイン)領域層
46b  S/D(ソース・ドレイン)領域層
47   層間絶縁膜
48a  コンタクトホール
48b  コンタクトホール
49a  コンタクトホール
49b  コンタクトホール
50a  S/D(ソース・ドレイン)電極
50b  S/D(ソース・ドレイン)電極
51a  S/D(ソース・ドレイン)電極
51b  S/D(ソース・ドレイン)電極
52a  開口部
52b  開口部
53a  高融点金属膜(第3導電体膜)
53b  高融点金属膜(第3導電体膜)
54   絶縁膜
100  層間絶縁層
102  レジストパターン
104  開口部
106  メッキ下地層
108  薄膜導体(Cuメッキ膜)
110  薄膜磁気コイル
112  非磁性基板
114  ギャップ層
116  樹脂絶縁層
118  レジスト膜
118a レジストパターン
120  第1渦巻状パターン
122  導電性下地層
124  レジスト膜
126  レジストパターン
128  Cu導体膜
130  薄膜磁気コイル
132  磁性層

Claims (10)

  1. 樹脂と架橋剤と含環状構造化合物とを含有することを特徴とするレジストパターン厚肉化材料。
  2. 水溶性乃至アルカリ可溶性である請求項1に記載のレジストパターン厚肉化材料。
  3. 含環状構造化合物が、芳香族化合物、脂環族化合物及びヘテロ環状化合物から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
  4. 樹脂が、環状構造を少なくとも一部に有してなる請求項1から3のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
  5. 環状構造を少なくとも一部に有してなる樹脂と架橋剤とを含有することを特徴とするレジストパターン厚肉化材料。
  6. 環状構造が、芳香族化合物、脂環族化合物及びヘテロ環状化合物から選択される請求項4から5のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
  7. 界面活性剤を含む請求項1から6のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料。
  8. レジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように請求項1から7のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料を塗布することを特徴とするレジストパターンの製造方法。
  9. 下地層上にレジストパターンを形成後、該レジストパターンの表面を覆うように請求項1から7のいずれかに記載のレジストパターン厚肉化材料を塗布することにより該レジストパターンを厚肉化するレジストパターン形成工程と、該厚肉化したレジストパターンをマスクとしてエッチングにより前記下地層をパターニングするパターニング工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. レジストパターンがArFレジストで形成された請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
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