JP2004045703A - 液晶装置、液晶装置の製造方法、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の液晶装置は、液晶層26を挟持する一対の基板間にスペーサー15が配置され、さらに液晶層26と一方の基板との間にコレステリック液晶層33が配置されてなり、液晶層26及びスペーサー15を、基板面内の領域において閉ざされた枠状のシール材内部に配置したことを特徴とする。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶装置、液晶装置の製造方法、及びこの液晶装置を備える電子機器に係り、特に、コレステリック液晶層を含む液晶装置において基板間にスペーサーを配設する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の液晶装置として、下側基板と上側基板とがそれぞれの基板の周縁部においてシール材を介して貼着され、これら一対の基板間に液晶層が封入された構成のものがある。この場合、基板間隔を基板面内において均一にするために、一対の基板間にスペーサーを配置する技術が知られている。
【0003】
一方、液晶装置においてカラー表示を行うために、光の吸収を用いた従来からのカラーフィルターとは別に、選択反射性を有するコレステリック液晶の性質を利用した、いわゆるコレステリックカラーフィルターが近年提案されている。一般に、コレステリック液晶は、ある温度(液晶転移温度)以上で液晶相を呈し、液晶相では液晶分子が一定のピッチで周期的なねじれ構造を採る。この構造により、ねじれのピッチと同波長の光を選択的に反射させ、それ以外の光を透過する性質を有する。また、液晶を配向させる際の温度によってねじれのピッチを制御できることから、配向温度を変化させることによって反射光の色を変えることが可能である。
【0004】
このようなコレステリック液晶層を具備してなる液晶装置は、従来、以下のような方法により製造されている。すなわち、例えば下側基板上にコレステリック液晶を形成した後、その上層に電極及び配向膜等を形成する一方、上側基板上にも電極及び配向膜等を積層形成する。そして、これら基板のいずれかにおいて、その基板周縁部に液晶注入口を形成した形で未硬化のシール材を印刷し、同じ基板若しくはもう一方の基板の表面上にスペーサーを散布してから、未硬化のシール材を介して該下側基板と、一方の上側基板とを貼着することにより液晶セルを得る。その後、該液晶セルの未硬化のシール材を硬化し、さらにシール材に予め形成しておいた液晶注入口から液晶セル内に液晶を注入することにより液晶層を形成し、その後、注入口を封止材により封止する。最後に、下側基板及び上側基板の外側に位相差板及び偏光板等の光学素子を形成して上記構成を備える液晶装置が製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような製造方法を採用する場合、液晶注入前に基板の貼合せを行うため、基板貼合せの際の圧力(貼合せ圧力)をスペーサーのみが受けることとなり、各基板面は、スペーサーからの抗力を該スペーサーと接触する点で受けていた。したがって、該接触点に抗力が集中する一方、例えば下側基板にはコレステリック液晶層が形成され、該コレステリック液晶は配向膜や電極等に比して柔らかいため、抗力の集中した箇所にてスペーサーが下側基板側にめり込んでしまう場合がある。このような問題が生じると、スペーサーによる液晶層厚の面内均一化が図れなくなる惧れがある他、所望の液晶層厚を得ることが困難となる場合があり、この液晶層厚の不均一化、さらには設計した液晶層厚と現実の液晶層厚との間にズレが発生すると、表示不良の原因となる惧れがあった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、基板間隔を基板面内で均一化することが可能であるとともに、設計した液晶層厚と現実の液晶層厚との間にズレが生じ難く、表示不良が発生し難い液晶装置と、その液晶装置の製造方法、さらにはこの液晶装置を備える電子機器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の液晶装置は、液晶層を挟持する一対の基板間にスペーサーが配置されてなり、液晶層と一方の基板との間にコレステリック液晶層が配置されてなる液晶装置であって、液晶層及びスペーサーが、基板面内の領域において閉ざされた枠状のシール材内部に配置されていることを特徴とする。
【0008】
上記本発明の液晶装置は、シール材が基板面内の領域において閉ざされた枠状に構成されているため、当該液晶装置の製造時において、基板貼合せ後に液晶を注入することができず、基板貼合せ前に液晶をいずれかの基板上に滴下して他方の基板と貼り合わせる工程を採用せざるを得ない。この場合に基板上に液晶を滴下し、さらにスペーサーをも散布した状態で基板を貼り合わせることができるため、基板貼合せの際の圧力(貼合せ圧力)をスペーサーのみならず、液晶もが受けることとなり、従来の注入口を設けた構成の液晶装置に比して、貼合せ圧力に基づいて発生する各基板への抗力が分散されることとなる。
【0009】
すなわち、液晶が貼合せ圧力の一部を受ける役割を担うため、各基板は、スペーサー及び液晶の接触部により貼合せ圧力に対する抗力を受けることとなり、例えば相対的に柔らかいコレステリック液晶層を備える側の基板において、上記課題で指摘したようなスペーサーとの接触部における抗力集中が発生し難くなる。したがって、該スペーサーが抗力集中により下側基板側にめり込んでしまう等の不具合が生じ難くなり、また、めり込んだとしてもそのめり込み量を低減することが可能となる。その結果、コレステリック液晶層を備える液晶装置においても、液晶層厚が面内でより均一化されるとともに、所望の液晶層厚を得易くなり、表示不良の発生を防止ないし抑制することが可能となった。
【0010】
このように、本発明では、シール材の構成を基板面内の領域において閉ざされた枠状としたために、貼合せ圧力の抗力を面内で分散化することができ、その結果、コレステリック液晶層を備える側の基板においても、スペーサーの基板側へのめり込みが生じ難くなり、生じたとしてもそのめり込みの量を低減することが可能となったのである。
【0011】
なお、本発明において、コレステリック液晶層は、所定の回転方向を持つ円偏光のうちの一部を反射させ、一部を透過させる半透過反射層として機能させることができる。コレステリック液晶は、液晶分子が一定のピッチで周期的ならせん構造を採るもので、この構造により、所定回転方向(らせんの巻き方向と同じ回転方向)の円偏光のうち、らせんのピッチに一致した波長の光を選択的に反射させ、それ以外の光を透過するという性質を有している。したがって、このようなコレステリック液晶を用い、所定回転方向の円偏光のうち特定の波長の光を選択的に反射する一方、それ以外の光を透過するという半透過反射層を形成することが可能となる。なお、この場合において、液晶分子のらせんピッチと等しくない波長の光、及び波長が液晶分子のらせんピッチと等しくても、らせんの巻き方向と逆の回転方向を持つ円偏光はコレステリック液晶層を透過することとなる。
【0012】
また、本発明において、コレステリック液晶層は、所定の領域毎にコレステリック液晶分子のらせんピッチに応じた波長の異なる色光を選択的に反射させる反射型カラーフィルターとして機能させることができる。すなわち、所定領域毎にコレステリック液晶のらせんのピッチを制御すれば、領域毎に反射光の色を変えることができ、反射型カラーフィルターとして用いることも可能となる。さらに、異なる色の色光を選択反射させるコレステリック液晶層を複数積層すれば、積層構造全体を白色光を反射させる反射板として機能させることも可能である。
【0013】
次に、シール材内部におけるスペーサーの密度を50〜150個/mm2とすることができる。本発明の液晶装置では、シール材を閉ざされた枠状に形成したため、その製造時において、基板の貼合せ前に液晶をシール材内部に入れておく必要があり、この場合、基板の貼合せ時には基板間に液晶及びスペーサーが存在することとなるため、基板の貼合せ圧力を液晶及びスペーサーが受けることとなる。一方、シール材に液晶注入口を設けて基板貼合せ後に液晶を注入する場合には、基板貼合せ圧力はスペーサーのみが受けることとなる。したがって、本発明のようにシール材を閉ざされた枠状に形成することで、基板間に形成するスペーサーの密度を小さくすることができ、すなわち、基板貼合せ後に液晶を注入する技術では困難であった低密度(50〜150個/mm2)でスペーサーを基板間に形成した場合にも、面内で均一な基板間隔を保てることが可能となった。しかもスペーサーの密度を小さくすることで、スペーサー周りで生じ得る光抜けの影響によるコントラスト低下等を防止ないし抑制可能となった。
【0014】
なお、スペーサーの散布密度が50個/mm2よりも小さい場合、液晶層厚(基板間隔)を基板面内で均一に維持することが困難となる場合があり、また、スペーサーの散布密度が150個/mm2を超えると、コストダウンの幅が小さくなるとともに、光抜けが発生し易くなり、コントラスト向上幅が小さくなる場合がある。
【0015】
また、もし仮に、従来のように注入口のあるシール材を用いて、基板貼合せ前の液晶注入を行った場合には、基板貼合せ時に液晶が外部に漏出する等の不具合が生じるため、注入口を有するシール材を形成した場合には貼合せ前の液晶注入は事実上不可能である。一方、本発明の注入口のないシール材を用いて、基板貼合せ後に液晶注入を行えないことは言うまでもなく、したがって、本発明の構成により確実に基板貼合せ前の液晶注入が可能となり、コレステリック液晶層を備える本発明の液晶装置においてスペーサーのコレステリック液晶層側へのめり込みを防止でき、さらに上記範囲のスペーサー散布密度を実現可能になるのである。
【0016】
本発明の液晶装置において、シール材は詳しくは基板の外面に露出することなく枠状に形成されているものとすることができる。また、シール材は詳しくは基板の外縁に向けた開口を具備しない閉口枠形状に形成されているものとすることもできる。このようにシール材に液晶注入口を設けず完全に閉ざされた枠形状(詳しくは閉口枠形状)とすることで、基板貼合せ前に液晶を基板上に滴下し、一方の基板にスペーサーを散布した後にこれら基板を貼り合わせる製法を採用可能となり、上記のようにコレステリック液晶層を備える本発明の液晶装置においてスペーサーのコレステリック液晶層側へのめり込みを防止でき、さらにスペーサーの散布密度を50〜150個/mm2と少なくすることが可能となる。
【0017】
なお、本発明の液晶装置において、上記スペーサーの表面の一部又は全部に、配向規制手段を具備させることができる。すなわち、スペーサーの表面付近においては液晶の配向乱れが生じ、コントラストの低下が生じる場合があるが、このようにスペーサーの表面に配向規制手段を具備させることで、スペーサー表面付近においても液晶を配向させることが可能となり、光抜けの発生を防止し、ひいてはコントラスト低下等の不具合の生じ難い液晶装置を提供することができる。なお、配向規制手段としては、例えばシランカップリング剤等を用いて、スペーサー表面に長鎖のアルキル基を付与したもの等を例示することができる。
【0018】
また、スペーサーの表面の一部又は全部に、硬化した熱硬化型樹脂が付着しているものとすることができる。このように熱硬化型樹脂をスペーサーの表面に形成し、例えば基板間の所定位置にスペーサーを配設した後に熱処理を施すことにより、基板に対しスペーサーを安定して固着させることが可能となり、例えばスペーサーが浮遊して所定位置からズレてしまう等の不具合発生を防止することが可能となる。
【0019】
さらに、スペーサーには着色が施されているものとすることもできる。例えば当該液晶装置を表示装置として用いた場合であって、黒表示(暗表示)を行う領域において、配設されたスペーサーから光が抜け、その部分で白表示(明表示)が行われてしまう場合があるが、上記のようにスペーサーに対して着色を施すことで、特に黒に着色したスペーサーを用いることで黒表示(暗表示)を確実に行うことが可能となる。
【0020】
次に、上記液晶装置の製造方法は、以下の工程を含むことを特徴とする。すなわち、本発明の液晶装置の製造方法は、一対の基板の一方の基板上に少なくともコレステリック液晶層を形成する工程と、該コレステリック液晶層を形成した基板若しくは他方の基板上に、該基板面内の領域において閉ざされた枠状のシール材を形成する工程と、一対の基板のうちのいずれかの基板上にスペーサーを形成する工程と、さらに一対の基板のうちのいずれかの基板上に液晶を滴下する工程と、該液晶を滴下した後にこれら一対の基板を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする。
【0021】
すなわち、本発明の液晶装置の製造方法においては、基板上に印刷等により形成するシール材を、基板面内の領域において閉ざされた枠状に構成し、液晶を基板上に滴下した後に、基板貼合せを行うものとしたために、基板に対する貼合せ圧力の抗力がスペーサーとの接触部のみならず、液晶との接触部からも受けることとなり、上記のようにコレステリック液晶層を有する場合にも、スペーサーのコレステリック液晶層側へのめり込みを防止ないし抑制することが可能となる。したがって、従来のように基板貼合せ後に液晶を注入する場合に比して、スペーサーのコレステリック液晶層側へのめり込みが抑制され、すなわち基板間隔を基板面内で一層均一化することができるとともに、所望の基板間隔をより設計値に近づけることが可能となる。
【0022】
なお、上記本発明の液晶装置の製造方法として、以下のような工程を含むものとしても上記と同様の効果を発揮することができる。すなわち、本発明の液晶装置の製造方法の異なる態様は、一対の基板の一方の基板上に少なくともコレステリック液晶層を形成する工程と、該コレステリック液晶層を形成した基板若しくは他方の基板上に、該基板面内の領域において閉ざされた枠状のシール材を形成する工程と、該シール材の内部領域に液晶を滴下する工程と、一対の基板のうちのいずれかの基板上にスペーサーを形成する工程と、これら一対の基板を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の液晶装置の製造方法においては、基板上にスペーサーを形成する際、そのスペーサー密度を、閉口枠上のシール材の内部領域において50〜150個/mm2とすることができる。これにより、上記本発明の液晶装置に係る構成の効果で説明したように、シール材周りでの光抜けによるコントラストの低下を防止ないし抑制できるようになる。
【0024】
次に、本発明の電子機器は上記のような液晶装置を例えば表示部として備えることを特徴とする。このように本発明の液晶装置を表示部として備えることにより、表示品質の優れた電子機器を提供することが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の液晶装置の実施形態たる液晶表示装置について図1を参照して説明する。
図1は本実施形態の液晶表示装置の断面構造を示す図であり、本実施の形態は半透過反射型カラー液晶表示装置の例である。なお、以下の図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の膜厚や寸法の比率などは適宜異ならせてある。
【0026】
本実施の形態の液晶表示装置20は、図1に示すように、液晶セル21とバックライト22(照明装置)とを備えたものである。液晶セル21は、下基板23と上基板24とが対向配置され、これら上基板24と下基板23との間に、位相差を例えばλ/2に設定したネマチック液晶などからなる液晶層26が挟持されている。液晶セル21の後面側(下基板23の外面側)にバックライト22が配置されており、バックライト22は、LED(発光ダイオード)等からなる光源27、導光板28、反射板29などを備えている。
【0027】
ガラス等の透光性材料からなる下基板23の内面側には、半透過反射層としてのコレステリック液晶層33が形成されている。下基板23は、上述のようにガラス等の透光性基板から構成され、コレステリック液晶層33は、所定の回転方向を持つ円偏光のうちの一部を反射させ、一部を透過させるものであり、具体的には例えば右円偏光のうちの80%を反射させ、20%を透過させるものである。反射と透過の比率は、反射:透過=8:2〜1:9程度の範囲で設定することができ、この設定の方法としてはコレステリック液晶層33の厚さを制御することが一つの方法である。
【0028】
下基板23の内面側のコレステリック液晶層33の上方には、ITO等の透明導電膜からなる下部電極37が形成され、その上にポリイミド等の樹脂からなる配向膜38(液晶層26の液晶分子を配向させる配向膜)が形成されている。
【0029】
一方、上基板24の内面側には、例えばR、G、Bの異なる色の顔料を含む色素層34r,34g,34bを有する顔料カラーフィルター層35が形成され、その上にオーバーコート層36が形成されている。さらに、顔料カラーフィルター層35の内面側には、ITO等の透明導電膜からなる上部電極39が形成され、その上にポリイミド等の樹脂からなる配向膜40(液晶層26の液晶分子を配向させる配向膜)が形成されている。なお、下部電極37、上部電極39からなる電極構成には、薄膜トランジスタ(TFT)、薄膜ダイオード(TFD)等のスイッチング素子を用いたアクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式のいずれも採用することができる。
【0030】
上基板24の外面側には、上位相差板42と上偏光板43(双方で上基板側円偏光入射手段を構成する)とが基板側からこの順に設けられている。一方、下基板23の外面側には、下1/4波長板(下位相差板)44と下偏光板45(双方で下基板側円偏光入射手段を構成する)とが基板側からこの順に設けられている。これら位相差板42,44と偏光板43,45は、液晶層26に対して所定の回転方向を持つ円偏光を入射させるためのものである。ただし、特に上基板24側に設ける位相差板に色補償の機能も持たせたい場合には必ずしも1/4波長板を用いることはなく、任意の位相差を持つ位相差板を選択すればよい。
【0031】
次に、本実施形態の液晶表示装置20の平面構造について図4を参照しつつ説明する。図4に示す下側基板11は、図1の下基板23及びコレステリック液晶層33、下部電極37、配向膜38、並びに下1/4波長板44、下偏光板45等を含む基板で、上側基板10は、図1の上基板24、顔料カラーフィルター層35、オーバーコート層36、上部電極39、配向膜40、並びに上1/4波長板42、上偏光板43を含む基板である。これら上側基板10と下側基板11との間には、閉環状のシール材93により封止する形にて液晶層26が形成されている。すなわち、本実施形態の液晶表示装置20において、シール材93は、液晶を注入するための注入口を具備せず、基板10,11の面内領域において閉ざされた枠形状であって、基板10,11の外面に露出することなく、基板10,11の外縁に向けた開口を具備しない閉口枠形状に形成されている。
【0032】
なお、図5は、図1の液晶層26の構成について、特にスペーサーの形成領域について詳細に示す拡大断面図である。本実施形態の液晶表示装置20では、コレステリック液晶層33、下部電極37、配向膜38を含む下側基板11(図4参照)と、配向膜40を含む上側基板10(図4参照)との間にスペーサー15が配設され、そのスペーサーの閉口枠上のシール材93内部領域における密度が、50〜150個/mm2(具体的には約100個/mm2)とされている。このようなスペーサー15により、各基板10,11間は所定間隔が保たれた状態となっており、さらにスペーサー密度を従来よりも小さくしたため、スペーサー15付近での光抜けに基づく表示不良低下が生じ難いものとなる。
【0033】
ここで、シール材に液晶注入口を形成した従来の液晶装置においては、基板貼合せ前に液晶を注入すると、基板貼合せ時に注入口から抜け出る惧れがあり好ましくない。そこで、シール材に液晶注入口を形成した場合には、基板貼合せ後に液晶を注入せざるを得ない。一方、シール材93に液晶注入口を形成しない本実施形態の液晶表示装置20では、注入口がないため基板貼合せ後に液晶を注入することができず、基板貼合せ前に液晶を基板10,11のうちのいずれかの基板上に滴下して他方の基板と貼り合わせる工程を採用せざるを得ない。
【0034】
この場合に基板10,11上に液晶を滴下し、さらにスペーサー15をも散布した状態で基板を貼り合わせるものとすることができるため、基板貼合せの際の圧力(貼合せ圧力)をスペーサー15のみならず、液晶もが受けることとなる。従来、基板貼合せの後に液晶を注入する場合には、スペーサーのみが貼合せ圧力を受けていたが、この場合に比して、本実施形態の液晶表示装置20では貼合せ圧力に基づいて発生する各基板10,11への抗力が分散されることとなる。
【0035】
基板貼合せ後に液晶を注入する従来の液晶表示装置では、貼合せ圧力に対する抗力をスペーサー15との接触部で受けることとなり、したがって抗力集中が生じ、図7に示すようにスペーサー15が下側基板11(図4参照)側にめり込んでしまう場合がある。しかしながら、本実施形態の液晶表示装置20では、液晶が貼合せ圧力の一部を受ける役割を担うため、各基板10,11は、スペーサー15及び液晶の接触部にて貼合せ圧力に対する抗力を受けることとなり、例えば相対的に柔らかいコレステリック液晶層33を備える下側基板11(図4参照)において、スペーサー15との接触部における抗力集中が発生し難くなる。その結果、スペーサー15の下側基板11(図4参照)側へのめり込み等が生じ難くなり、液晶層厚が面内でより均一化されるとともに、所望の液晶層厚を得易くなり、表示不良の発生が防止ないし抑制されている。
【0036】
次に、図1の液晶表示装置20の表示原理について、図3を参照しつつ説明する。図3は本発明の液晶表示装置の表示原理を説明するための模式図である。まず、本実施形態の液晶表示装置20において、液晶層26は、選択電圧印加の有無により入射した円偏光の極性(回転方向)を反転させることができ、例えば非選択電圧印加時(液晶OFF時)に液晶分子13が寝た状態でλ/2(λ:入射光の波長)の位相差を有するものとなり、したがって、入射した右円偏光は液晶層26を透過後、左円偏光に変化し、左円偏光は右円偏光に変化する。一方、選択電圧印加時(液晶ON時)に液晶分子13が立った状態では位相差がなくなり、円偏光の極性(回転方向)は変化しない。
【0037】
液晶表示装置20において、例えば反射明表示(図示左側)を行う場合には、液晶層26の選択電圧印加状態をONとし、上基板24側から入射された右円偏光を、そのまま右円偏光としてコレステリック液晶層33に入射させるものとしており、該コレステリック液晶層33にて右円偏光の80%は反射され、残りの20%は透過される。反射された円偏光は、極性を保ったまま、すなわち右円偏光のまま反射光として液晶層26に入射し、液晶層26においても極性が保たれ、したがって反射表示を行うことが可能となる。
【0038】
逆に、反射暗表示(図示右側から2番目)を行う場合には、液晶層26の選択電圧印加状態をOFFとし、液晶層26がλ/2の位相差を持つため、上基板24側から入射した右円偏光は液晶層26を透過すると左円偏光となる。本実施形態の液晶表示装置20では、コレステリック液晶層33はあくまでも右円偏光の一部を反射するものであるため、この左円偏光は該コレステリック液晶層33を透過する。その後、下1/4波長板44を透過することにより紙面に垂直な偏光軸を有する直線偏光に変化し、この直線偏光は下偏光板45で吸収されるので、外部(観察者側)へは戻らず、暗表示が行われる。
【0039】
一方、透過モードで表示を行う場合、例えばバックライト等から出射された光が下基板23の外側から液晶セル21に入射し、この光が表示に寄与する光となる。透過明表示(図示左側から2番目)を行う場合には、下基板23側から入射する光は、下偏光板45を透過することにより紙面に平行な偏光軸を有する直線偏光となり、次いで、下1/4波長板44を透過することにより右円偏光となって下基板23の内側に入射される。この出射光のうちの20%がコレステリック液晶層33を透過することができ、液晶がON状態であれば、透過した20%の右円偏光がその偏光状態を維持したまま上基板24側に到達する。その後、右円偏光が上1/4波長板42を透過することにより紙面に平行な偏光軸を有する直線偏光に変化し、この直線偏光は上偏光板43を透過できるので、外部(観察者側)へ出射され、液晶表示装置が明表示される。
【0040】
透過暗表示(図示右側)を行う場合には、コレステリック液晶層33に下基板23側から右円偏光が入射され、その20%がコレステリック液晶層を透過する。ここで、液晶がOFF状態であれば、上基板24側に到達した時点で左円偏光となり、上1/4波長板42を透過することにより紙面に垂直な偏光軸を有する直線偏光に変化し、この直線偏光は上偏光板43で吸収されるので、外部(観察者側)へは出射せず、液晶表示装置が暗表示される。
【0041】
[第2の実施形態]
次に、本発明の液晶装置の第2の実施形態たる液晶表示装置について図2を参照して説明する。
図2は第2の実施形態の液晶表示装置50について断面構造を示す図である。第2の実施形態の液晶表示装置について、その基本構成は第1の実施の形態とほぼ同様であり、図2において図1と共通の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0042】
第2実施形態の液晶表示装置50では、図2に示すように、下基板23の液晶層26側に、R、G、Bの異なる色の色光を選択反射させるコレステリック液晶層51r,51g,51bからなるコレステリックカラーフィルター層51が形成されている。コレステリック液晶層51r,51g,51bは、各色光において所定の回転方向を持つ円偏光のうちの一部を反射させ、一部を透過させるものであり、第1の実施形態と同様、右円偏光のうちの80%を反射させ、20%を透過させるものである。コレステリックカラーフィルター層51の上層にはオーバーコート層52が積層され、さらにオーバーコート層52の内面側に下部電極37及び配向膜38は積層されている。
【0043】
一方、上基板24の液晶層26側には、色素層34r,34g,34bを含む顔料カラーフィルター35が形成され、各色素層の配設位置は、対向する下基板23側に設けられたコレステリックカラーフィルター層51の各液晶層51r,51g,51bの各吸収し得る色光に対応させて、同じ色のもの同士が対向して配置するものとされている。
【0044】
すなわち、顔料カラーフィルター層35の各色素層34r,34g,34bの透過波長帯域と、その下方に位置するコレステリック液晶層51r,51g,51bの反射波長帯域はほぼ重なっており、この場合、赤色光を透過させる色素層34rの下方に赤色光を選択反射させるコレステリック液晶層51rが、緑色光を透過させる色素層34gの下方に緑色光を選択反射させるコレステリック液晶層51gが、青色光を透過させる色素層34bの下方に青色光を選択反射させるコレステリック液晶層51bがそれぞれ配置されている。コレステリック液晶層51r,51g,51bは液晶分子のらせんのピッチに一致した波長の光を選択反射させるもので、例えばコレステリック液晶を硬化させる際の紫外線強度や温度を変えることで局所的にらせんピッチを制御することができ、らせんピッチを450nm程度に制御すれば青色光を選択反射させるもの、550nm程度に制御すれば緑色光を選択反射させるもの、650nm程度に制御すれば赤色光を選択反射させるものが得られ、全体が反射型カラーフィルターとして機能する。
【0045】
これら顔料カラーフィルター層35の色素層34r,34g,34bとその下方に位置するコレステリック液晶層51r,51g,51bの各色毎の平面的なパターン形状は、例えばストライプ状、モザイク状、デルタ状として知られる従来のカラーフィルターと同様のものを採用することができる。
【0046】
このような第2の実施形態の液晶表示装置50の表示原理は、コレステリック液晶層51r、51g、51bにて反射される光が、所定波長の色光である以外は第1の実施形態と略同様である。また、シール材93も図4に示すように、閉口枠形状に構成され、製造時において、上側基板10と下側基板11との貼合せ前に液晶及びスペーサーを基板上に形成するものとしている。したがって、コレステリック液晶層33を含む本実施形態の液晶表示装置であっても、該コレステリック液晶層33側にスペーサーがめり込む等の不具合が生じ難くなる。
【0047】
次に、第1の実施形態及び第2の実施形態に共通の適用例及び変形例について説明する。まず、上記第1実施形態及び第2実施形態の液晶表示装置20,50では、球状のスペーサー15を上側基板10と下側基板11との間に配設したが、図6に示したような柱状スペーサー151を用いることもできる。このような柱状スペーサー151は、上側基板10又は下側基板11に対し、例えばフォトリソグラフィ法により配設することができる。具体的には、配向膜38(40)の上層に、相対的に弾性係数の大きい材料にてフォトレジストを形成し、その後、所定領域に対しマスク露光、現像、エッチング、レジスト剥離を行うことで、柱状構造のスペーサー151を得ることができる。なお、この場合、フォトリソグラフィ法を用いているため、基板面内において、所望の位置に、所望の数だけスペーサー151を配設することが可能となる。
【0048】
次に、本実施形態の液晶表示装置に用いるスペーサー15の構成について説明する。スペーサー15は、例えば二酸化珪素やポリスチレン等からなる球状部材にて構成することができる。スペーサー15の直径は、液晶表示装置20に封入される液晶層26の厚み(セル厚、すなわち基板間隔)に合わせて設定され、例えば2〜10μmの範囲内から選択される。
【0049】
スペーサー15としては、図8に示すように表面に熱硬化性樹脂層150が付与された構成のものを採用することができる。この場合、熱硬化性樹脂の硬化によりスペーサー15が下側基板11及び/又は上側基板10に対し確実に固着されるようになる。例えば、当該液晶装置の製造工程において、液晶を滴下した基板(例えば下側基板11)とは異なる基板(上側基板10)上にスペーサー15を散布した後に熱処理を行い、熱硬化性樹脂を硬化させることにより、上側基板10に対してスペーサー15を固着させることができる。
【0050】
また、スペーサー15の表面には、例えば図9のように長鎖のアルキル基を付与した表面処理層151を設けることができる。長鎖のアルキル基を付与した表面処理層151を設ける手段としては、例えばシランカップリング剤を用いて表面処理を行うことが挙げられる。図11(a)に示すように、表面処理層151の設けられていないスペーサー15を用いた場合、スペーサー15表面付近において液晶分子の配向が乱れ、その部分において光漏れが生じる場合がある。一方、図11(b)に示すように、表面処理層151の設けられたスペーサー15aを用いた場合には、スペーサー15a表面付近において液晶分子を所定の方向に配向(本実施形態の場合は垂直配向)することが可能となり、その部分において光漏れが生じ難いものとなる。
【0051】
さらに、スペーサーには着色を施すことが可能で、図10に示したスペーサー15bは、黒色に着色されたスペーサーの一例を示している。例えば図12(a)に示すように、無着色スペーサー15を用いると、黒表示(暗表示)時にスペーサーに対応して白色の点表示が発生することとなり、場合によってはコントラスト低下の一因となる場合がある。しかしながら、図12(b)に示すように、図10に示したような着色スペーサー15bを用いることで、黒表示(暗表示)時にスペーサーに対応する白色の点表示が発生しないものとなる。なお、白表示(明表示)時にスペーサーに対応する黒色の点表示が発生することとなるが、黒表示(暗表示)時の白色の点表示発生に比してコントラスト低下に対する影響は小さいものとなる。
【0052】
[液晶装置の製造方法]
次に、図1に示した第1実施形態の液晶表示装置20の製造方法について、その一例を図13を参照しつつ説明する。まず、図13のS1に示すように、ガラス等からなる下基板23上にコレステリック液晶層33、下部電極37、配向膜38等を形成して下側基板11(図4参照)を作成する。また、上基板24上にも顔料カラーフィルター層35、オーバーコート層36、上部電極39、配向膜40等を形成し、上側基板10(図4参照)を作成する。
【0053】
次に、図13のS2において、下側基板11上に所定量の液晶を滴下する。続いて、図13のS3において、上側基板10上にシール材93を印刷し、さらにS4において、同じく上側基板10上にスペーサー15を散布する。この場合、シール材93は図4に示したように液晶注入口を有しない閉口枠形状に形成し、さらにスペーサー15の散布密度をシール材93の内側領域において50〜150個/mm2程度としている。
【0054】
そして、図13のS5において、これら下側基板11と上側基板10とを貼り合わせ、さらに下側基板11及び上側基板10の外側に1/4波長板44,42と偏光板45,43等の光学素子を形成して少なくとも図1に示したパネル構造を備える液晶表示装置が製造される。
【0055】
一方、製造方法の異なる例として、図14に示すような工程により図1に示した第1実施形態の液晶表示装置20を得ることもできる。まず、図14のS11に示すように、上述した図13のS1と同様、ガラス等からなる下基板23上にコレステリック液晶層33、下部電極37、配向膜38等を形成して下側基板11を作成する。また、上基板24上にも顔料カラーフィルター層35、オーバーコート層36、上部電極39、配向膜40等を形成し、上側基板10を作成する。
【0056】
次に、図14のS12において、下側基板11上に上記同様、液晶注入口を有しない閉口枠形状のシール材93を印刷し、さらに、図14のS13において、該シール材93の内側に所定量の液晶を滴下する。続いて、図14のS14において、上側基板10上にスペーサー15を散布する。この場合、スペーサー15の散布密度はシール材93の内側領域において50〜150個/mm2程度としている。
【0057】
そして、図14のS15において、これら下側基板11と上側基板10とを貼り合わせ、さらに下側基板11及び上側基板10の外側に1/4波長板44,42と偏光板45,43等の光学素子を形成して少なくとも図1に示したパネル構造を備える液晶表示装置が製造される。
【0058】
なお、図2に示した第2実施形態の液晶表示装置50については、下基板23上に、コレステリック液晶層33の代わりにコレステリックカラーフィルター層51を形成し、さらにオーバーコート層52、下部電極37、配向膜38等を形成して下側基板11を得るものとすればよい。この場合、コレステリックカラーフィルター層51は、各コレステリック液晶層51r,51g,51bを硬化形成させる際の紫外線強度や温度を変えることで、各層51r,51g,51bにおけるコレステリック液晶のらせんピッチを異ならせて形成することができる。
【0059】
[電子機器]
上記実施形態の液晶表示装置を備えた電子機器の例について説明する。
図15は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図15において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記実施形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0060】
図16は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図16において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記実施形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0061】
図17は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図17において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記実施形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を示している。
【0062】
図15〜図17に示す電子機器は、上記実施の形態の液晶表示装置を用いた液晶表示部を備えているので、高コントラストで視認性に優れた液晶表示部を備えた電子機器を実現することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の液晶装置によれば、当該液晶装置の製造時において、基板貼合せ前に液晶をいずれかの基板上に滴下して他方の基板と貼り合わせる工程を採用可能となり、この場合に基板上に液晶を滴下し、さらにスペーサーをも散布した状態で基板を貼り合わせるものとすることができるため、基板貼合せの際の圧力をスペーサーのみならず、液晶もが受けることとなる。したがって、一対の基板は、該基板貼合せ時の圧力に対する抗力をスペーサーとの接触部のみならず液晶との接触部からも受け、該抗力が基板面内で分散されるかたちとなる。その結果、基板貼合せ後に液晶を注入する場合に比して、スペーサーからの基板に対する抗力が小さくなり、コレステリック液晶層が配置された側の基板に対してスペーサーがめり込むことが防止ないし抑制されるようになる。よって、スペーサーが基板に対してめり込むことで生じ得る問題、例えば基板間隔の面内不均一化等が生じ難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶表示装置の断面構造を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る液晶表示装置の断面構造を示す図である。
【図3】上記第1の実施の形態に相当する液晶表示装置の表示原理を説明するための模式図である。
【図4】図1の液晶表示装置について全体構成の概略を示す全体平面模式図である。
【図5】図1の液晶表示装置についてその要部構造を拡大して示す断面模式図である。
【図6】スペーサーの変形例を示す断面模式図である。
【図7】従来の構成の液晶表示装置においてスペーサーが基板に対しめり込む様子を示した断面模式図である。
【図8】スペーサーの構成を示す模式図である。
【図9】スペーサーに表面処理層を設けた場合の構成を示す模式図である。
【図10】スペーサーに着色を施した場合の構成を示す模式図である。
【図11】図9のスペーサーを用いた場合の効果について示す説明図である。
【図12】図10のスペーサーを用いた場合の効果について示す説明図である。
【図13】図1の液晶表示装置の製造方法について、その一例を示す工程説明図である。
【図14】図1の液晶表示装置の製造方法について、その一変形例を示す工程説明図である。
【図15】本発明に係る電子機器について一例を示す斜視図である。
【図16】本発明に係る電子機器について他の例を示す斜視図である。
【図17】本発明に係る電子機器についてさらに他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 上側基板
11 下側基板
15 スペーサー
23 下基板
24 上基板
26 液晶層
33 コレステリック液晶層
51 コレステリックカラーフィルター層
93 シール材
Claims (10)
- 液晶層を挟持する一対の基板間にスペーサーが配置されてなり、前記液晶層と一方の基板との間にコレステリック液晶層が配置されてなる液晶装置であって、前記液晶層及びスペーサーが、前記基板面内のシール材によって囲まれた領域に配置されていることを特徴とする液晶装置。
- 前記コレステリック液晶層が、所定の回転方向を持つ円偏光のうちの一部を反射させ、一部を透過させる半透過反射層として機能することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記コレステリック液晶層が、所定の領域毎にコレステリック液晶分子のらせんピッチに応じた波長の異なる色光を選択的に反射させる反射型カラーフィルターとして機能することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
- 前記シール材によって囲まれた領域における前記スペーサーの密度が50〜150個/mm2であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液晶装置。
- 前記シール材が前記基板の外面に露出することなく枠状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液晶装置。
- 前記シール材が前記基板の外縁に向けた開口を具備しない閉口枠形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液晶装置。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板の一方の基板上に少なくともコレステリック液晶層を形成する工程と、該コレステリック液晶層を形成した基板若しくは他方の基板上に、該基板面内の領域において閉ざされた枠状のシール材を形成する工程と、前記一対の基板のうちのいずれかの基板上にスペーサーを形成する工程と、さらに前記一対の基板のうちのいずれかの基板上に液晶を滴下する工程と、該液晶を滴下した後にこれら一対の基板を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の液晶装置の製造方法であって、前記一対の基板の一方の基板上に少なくともコレステリック液晶層を形成する工程と、該コレステリック液晶層を形成した基板若しくは他方の基板上に、該基板面内の領域において閉ざされた枠状のシール材を形成する工程と、該シール材の内部領域に液晶を滴下する工程と、前記一対の基板のうちのいずれかの基板上にスペーサーを形成する工程と、これら一対の基板を貼り合わせる工程とを含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
- 前記スペーサーの密度が、前記シール材の内部領域において50〜150個/mm2とされていることを特徴とする請求項7又は8に記載の液晶装置の製造方法。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
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