JP2004045453A - 導波路型光部品およびその製造方法 - Google Patents

導波路型光部品およびその製造方法 Download PDF

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JP2004045453A JP2002199027A JP2002199027A JP2004045453A JP 2004045453 A JP2004045453 A JP 2004045453A JP 2002199027 A JP2002199027 A JP 2002199027A JP 2002199027 A JP2002199027 A JP 2002199027A JP 2004045453 A JP2004045453 A JP 2004045453A
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Tetsuya Hattori
服部 哲也
Shigeru Semura
瀬村 滋
Kenji Koyama
小山 健二
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】隣接チャネル間の熱的なクロストークを低減可能な導波路型光部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】導波路型光部品1は8つのコア領域パターン2を有する8チャネル型の光スイッチである。各コア領域パターン2は、入力信号光が伝搬する第1コア部2aと、第1コア部2aからの光を2分岐する第1カプラ部2bと、2分岐された光が各々伝搬一対の第2コア部2cと、一対の第2の第2コア部2c各々からの光を結合する第2カプラ部2dと、第2カプラ部2dにより結合された光が伝搬する第3コア部2eと、第2コア部2cの温度を調整するヒータ2fと有する。複数の第2コア部2cが互いに並列されるように配置されており、隣り合う第2コア部2cの間には、溝4が設けられている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱光学効果を利用した導波路型光部品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱光学効果を利用した平面導波路デバイスの典型的な例として、マッハツェンダ干渉計(Mach−Zehnder interferometer)に熱光学移相器を組合せた光スイッチを挙げることができる。マッハツェンダ干渉計は、入力光を2分岐する光分岐器と、光分岐器で分岐された2つの光を導く一対の光導波路と、これら2つの光導波路を伝搬する光を結合する光結合器とを備える。一対の光導波路のうち少なくとも一つは熱光学移相器として働く。すなわち、この光導波路にはヒータが設けられており、ヒータにより光導波路の温度を変えることにより、光導波路の屈折率が変化する(熱光学効果)。一方の光導波路の屈折率が変化するため、2つの光導波路を伝搬する光の位相もまた変化することとなる。よって、一方の光導波路の温度を調整することにより分岐光の位相差が制御され、その結果、結合光の強度を制御することができ、或いは、光のスイッチングを行うことができる。
【0003】
熱光学効果を光スイッチに利用するためには、スイッチ動作に応じた2つの状態を実現するように一方の光導波路を2つの異なる温度に維持しなければならない。このような2つ温度状態は、熱光学移相器に設けられた膜状のヒータへの電流を調整することにより実現される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らの知見によれば、マッハツェンダ干渉計が複数形成される多チャンネル光スイッチの場合には、隣接する2つの光導波路間での熱的な干渉(熱的クロストーク)が生じることが明らかとなっている。熱的クロストークは、光スイッチが比較的比熱の高い石英ガラスから作製されるため熱光学移相器に熱が蓄積されやすく、しかも、2つの温度状態が室温に比べ高いために生じる。熱的クロストークが発生すると、ONまたはOFFの状態を維持できなくなったり、ON(OFF)からOFF(ON)の状態へ切り替えができなくなったりするといったスイッチング特性の悪化を招いてしまう。
【0005】
そこで、本発明は、隣接チャネル間の熱的なクロストークを低減可能な導波路型光部品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面に係る導波路型光部品の製造方法は、(1)石英ガラスよりも熱伝導率が大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより、石英ガラス部および板材部を有する2層基材を得る工程と、(2)信号を含む光が伝搬する複数のコア部を石英ガラス部上に形成する工程と、(3)石英ガラス部上に、複数のコア部を覆うようにクラッド部を形成する工程と、(4)クラッド部上に、複数のコア部の1または複数の温度を個別に調整するヒータを形成する工程と、(5)ヒータにより温度が調整されるべきコア部とこのコア部に隣り合う他のコア部との間に配置される溝部を形成する工程と、を備える。
【0007】
上記の製造方法によれば、ヒータによりコア部の温度を高くした場合であっても、溝部により、隣のコア部への熱伝導が抑制される。また、板材は、石英ガラス板よりも熱伝導率が大きい材料で構成されるため、熱が板材を通して隣のコア部へ伝搬するのが抑制される。すなわち、コア部間の熱的クロストークが抑制される。
【0008】
本発明の他の側面に係る導波路型光部品の製造方法は、(1)石英ガラスよりも熱伝導率が大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより、石英ガラス部および板材部を有する2層基材を得る工程と、(2)信号を含む光が入射される第1コア部、第1コア部に接続する第1カプラ部、第1カプラ部に接続する一対の第2コア部、第2コア部に接続する第2カプラ部、および第2カプラ部に接続する第3コア部を各々有する複数のコア領域パターンを石英ガラス部上に形成する工程と、(3)石英ガラス部上に、複数のコア領域パターンを覆うようにクラッド部を形成する工程と、(4)クラッド部上に、一対の第2コア部の少なくとも一方の温度を調整するヒータを形成する工程と、(5)ヒータにより温度が調整されるべき第2コア部とこの第2コア部に隣り合う第2コア部との間に配置される溝部を形成する工程と、を備える。
【0009】
この製造方法によれば、ヒータにより第2コア部の温度を高くした場合であっても、溝部により、隣の第2コア部への熱伝導が抑制される。また、板材は、石英ガラス板よりも熱伝導率が大きい材料で構成されるため、熱が板材を通して隣の第2コア部へ伝搬するのが抑制される。すなわち、第2コア部間の熱的クロストークが抑制される。しかも、この製造方法によれば、マッハツェンダ干渉計が製造される。
【0010】
また、複数の溝部の底面には板材部が現れていると好ましい。このようにすれば、熱的クロストークが確実に抑制される。また、上記の材料はシリコンであり、上記の板材はシリコン基板であると好ましい。シリコンは石英ガラスに比べ大きな熱伝導率を有するため、板材部を介しての熱伝導が抑制することができる。
【0011】
また、2層基材を得る工程においては、2層基材は以下に述べる手順によって好適に形成される。これらの手順によれば、石英ガラス板とシリコン基板とが直接貼り合わされるため、両者が剥がれるなどの問題が生じ難い。
【0012】
石英ガラス板およびシリコン基板の表面を清浄し、清浄された表面同士が接するように石英ガラス板をシリコン基板に重ね、両者を加熱することにより2層基材を形成すると好適である。
【0013】
さらに、2層基材を得る工程において、石英ガラス板およびシリコン基板の表面を清浄し、清浄された表面をプラズマ雰囲気に晒し、プラズマ雰囲気に晒された表面同士が接するように石英ガラス板をシリコン基板に重ね、両者を加熱することにより2層基材を形成すると好適である。
【0014】
さらにまた、2層基材を得る工程において、シリコン基板の表面を清浄し、清浄された表面上にガラススート膜を堆積し、該ガラススート膜上に石英ガラス板を重ね、石英ガラス板とシリコン基板とを加熱することにより2層基材を形成すると好適である。
【0015】
また、溝部を形成する工程において、フォトグラフィおよびエッチングにより溝部を形成すると好ましい。このようにすれば、溝部を精度良く形成される。よって、複雑なコア領域パターンを有する導波路型光部品を製造することが容易となる。
【0016】
さらに、上記の石英ガラス板の厚さは30μm以上800μm以下であると好適である。このようにすれば、第2コア部とシリコン部との距離を30μm以上800μm以下とできる。よって、スイッチ動作の応答性に優れ、消費電力の低い導波路型光部品を実現できる。
【0017】
本発明の一側面に係る導波路型光部品は、(1)石英ガラスよりも熱伝導率の大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより形成され、石英ガラス部および板材部を有する2層基材と、(2)石英ガラス部上に形成され、信号を含む光が伝搬する複数のコア部と、(3)複数のコア部を覆うように石英ガラス部上に形成されたクラッド部と、(4)クラッド部上に形成され、複数のコア部の1または複数の温度を個別に調整するヒータと、(5)ヒータにより温度が調整されるべきコア部とこのコア部に隣り合う他のコア部との間に配置された溝部と、を備える。
【0018】
本発明の他の側面に係る導波路型光部品は、(1)石英ガラスよりも熱伝導率の大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより形成され、石英ガラス部および板材部を有する2層基材と、(2)信号を含む光が伝搬する第1コア部、第1コア部に接続する第1カプラ部、第1カプラ部に接続する一対の第2コア部、第2コア部に接続する第2カプラ部、および第2カプラ部に接続する第3コア部を各々有し、石英ガラス部上に形成された複数のコア領域パターンと、(3)複数のコア領域パターンを覆うように設けられたクラッド部と、(4)クラッド部上に設けられ、一対の第2コア部の少なくとも一方の温度を調整するヒータと、(5)ヒータにより温度が調整されるべき第2コア部とこの第2コア部に隣り合う第2コア部との間に配置される溝部と、を備える。
【0019】
また、溝部の底部には板材部が現れていると好適である。さらに、上記の材料はシリコンであると好ましい。さらにまた、石英ガラス板の厚さは30μm以上800μm以下であると有用である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る導波路型光部品の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面においては、石英ガラス板上に成長される各層の層厚の比率を始めとして、寸法比率は、説明のものとは必ずしも一致していない。
【0021】
(第1の実施形態)
初めに、本発明の第1の実施形態による導波路型光部品を説明する。図1は、第1の実施形態による導波路光部品の上面図である。図2は、図1のI−I線に沿った断面の一部を示す図である。導波路型光部品1は、8つのコア領域パターン2を有する8チャネル型のマッハツェンダ干渉計である。図1を参照すると、各コア領域パターン2は、信号を含む光が伝搬する第1コア部2a、第1コア部に接続する第1カプラ部2b、第1カプラ部2bに接続する一対の第2コア部2c、第2コア部2cに接続する第2カプラ部2d、および第2カプラ部2dに接続する第3コア部2eを有する。複数のコア領域パターン2において、一対の第2コア部2cは互いに並列されるように配置されている。
【0022】
図2から理解されるように、各コア領域パターンは、2層基材22上に設けられている。2層基材22は、厚さが800μmの石英ガラス板とシリコン基板とが貼り付けられて作製されており、石英ガラス部220とシリコン部221とを有する。ただし、2層基材22の作製に使用される石英ガラス板の厚さは、後述の通り、30μm以上800μm以下であると好ましい。
【0023】
図3(A),(B)は、第1カプラ部2bおよび第2カプラ部2dを説明する図である。図3(A)を参照すると、第1カプラ部2bは2つのコア部25,26から構成され、これら2つのコア部25,26は、一方のコア部を伝搬する光が他方のコア部へと伝搬する、或いは、双方の光が互いに影響し合う程度の距離をおいて並置されている。ここで、コア部25,26の長さDは、例えば0mmより大きく5mm程度以下であってよい。コア部25は、その一端で第1コア部2aと連続しており、他端で一対の第2コア部2cの一方と接続している。また、コア部26は、一端で別のコア部30と接続しており、他端で一対の第2コア部2cの他方と接続している。
【0024】
図3(B)を参照すると、第2カプラ部2dは2つのコア部27,28から構成され、これら2つのコア部27,28は、一方のコア部を伝搬する光が他方のコア部へと伝搬する、或いは、双方の光が互いに影響し合う程度の距離をおいて並置されている。ここで、コア部27,28の長さは、第1カプラ部2bと同程度の長さDである。コア部27は、その一端で一対の第2コア部2cの一方と連続しており、他端で第3コア部2eと接続している。また、コア部28は、一端で一対の第2コア部2cの他方と連続しており、他端で第3コア部2eと接続している。
【0025】
再び図2を参照すると、シリコン部221上に下部クラッド部20bが形成され、下部クラッド部20b上に第2コア部2cが形成されている。下部クラッド部20b上には、第2コア部2cを囲むよう上部クラッド部20cが形成されている。第2コア部2cおよび上部クラッド部20cは、石英ガラスから構成されている。また、下部クラッド部20bは、上述の石英ガラス部220から形成されている。上部クラッド部20cの上には、第2コア部2cの温度を調整するヒータ2fが設けられている。また、ヒータ2fにより温度が調整されるべき第2のコア部2cのいずれかと、隣り合う他のコア部2cとの間には、溝4が設けられている。導波路型光部品1においては、この溝4は、シリコン部221にまで達しており、その底部にはシリコン部221が露出している。
【0026】
下部クラッド部20bの高さは、本実施形態においては100μm程度である。ただし、この高さは、100μm程度に限らず、30μm以上800μm以下であると好ましい。また、30μm以上100μm以下であってもよい。この高さが30μmよりも低い場合には、第2コア部2cが加熱された際、その熱がシリコン部221に吸収され易くなる。よって、第2コア部2cの温度を一定に保つためには、ヒータ2fへ比較的大きな電力を供給する必要がある。その結果、消費電力が大きくなってしまう。また、当該高さが800μmより高いと、第2コア部2cの熱がシリコン部221へ伝わり難くなる。このため、第2コア部2cの温度を下げる場合には、長い時間を要することとなる。その結果、スイッチ動作の応答性が悪化してしまう。
【0027】
なお、第1のコア部2a、第1カプラ部2b、第2カプラ部2d、および第3コア部2eもまた、第2コア部2cと同様に、シリコン部221上に形成されている。第1のコア部2a、第1カプラ部2b、第2カプラ部2d、および第3コア部2eにおいては、石英ガラス部220が下部クラッド部として働く。また、シリコン部221上には、第1のコア部2a、第1カプラ部2b、第2カプラ部2d、および第3コア部2eを囲むように上部クラッド部が形成されている。
【0028】
第2コア部2cの温度を調整するヒータ2fは、外部の温度調整器(図示せず)と接続されるための電極(図示せず)を有する。温度調整器によりヒータ2fへ供給される電流が調整され、よって、第2コア部2cの温度が制御される。すなわち、第2コア部2cは熱光学移相器として働く。
【0029】
次に、導波路型光部品1の動作を説明する。まず、外部の光ファイバから所定の信号を含む光Lが第1のコア部2aに入射される。第1のコア部2aに入射された光は第1カプラ部2bに至ると、当該第1カプラ部2bにより分岐されて2つの方向へと進行する。2つに分岐された光の各々は、一対の第2コア部2cそれぞれを通過して第2カプラ部2dに至ると、当該第2カプラ部2dにより結合される。結合された光は、第3の光導波路2e内を進行し、導波路型光部品1の端部から光L,Lとして外部へ出射される。
【0030】
このとき、ヒータ2fにより第2コア部2cの温度を変えると、第2コア部2cの屈折率が変化する。このため、一対の第2コア部2cの温度を調整することにより、第2カプラ部2dで結合された光の強度を変えることができる。例えば、光Lの強度に着目すると、対となる第2コア部2cの温度を等しく保てば、結合される光の強度を入射光とほぼ等しくすることができる。また、対となる第2コア部2c間の温度差が所定の値となるように維持すれば、結合光の強度を下げることができる。すなわち、温度差がない場合にONの状態が実現され、温度差が設けられた場合にOFFの状態が実現される。
【0031】
上記の通り、導波路型光部品1においては、第2コア部2cの間に溝4が形成されている。比較のため、溝が形成されていない導波路型光部品を例に挙げる。このような導波路型光部品では、対となる光導波路間に温度差を付与するために一方を加熱すると、この熱は上部および下部クラッド部を通して他方の光導波路へと伝搬する。そのため、他方の光導波路のコア部の温度が変化してしまう。故に、他方の光導波路を伝搬する光の位相が変化してしまう。したがって、結合光の減衰比を所望の通りとできない事態となる。
【0032】
熱の伝搬により生じる問題は、また、光導波路素子間でも発生する。すなわち、対となる光導波路の一方を加熱すると、熱が隣の光導波路素子を構成する光導波路に伝搬してしまう。よって、隣の光導波路の温度が変化してしまうこととなる。このため、隣の光導波路素子における結合光の減衰比に悪影響が生じる。
【0033】
これに対し、本実施形態の導波路型光部品1では、ヒータ2fにより第2コア部2cが加熱され、第2コア部2cの温度が上昇した場合であっても、溝4により、熱が隣の第2コア部2cに伝搬するのが防止される。しかも、導波路型光部品1においては、溝4の底部はシリコン部221に達しているため、隣の第2コア部2cへの熱の伝搬はより確実に防止される。したがって、結合光の減衰比を所望の値とすることができる。また、光スイッチとして利用される場合だけでなく光アッテネータとして利用される場合においても、導波路型光部品1は安定して動作できる。
【0034】
また、導波路型光部品1では、第2コア部2cはシリコン部221上に形成されている。シリコンは、石英ガラスに比べ、熱伝導率が高いため、シリコン部221はヒートシンクとして働く。すなわち、加熱された第2コア部2cの熱がシリコン部221を介して隣の第2コア部2cに伝搬するのが防止される。よって、各第2コア部2cは所望の温度に維持され、このため、スイッチ動作がより安定する。
【0035】
(第2の実施形態)
次いで、本発明の第2の実施形態による導波路型光部品の製造方法を説明する。以下では、第1の実施形態による導波路型光部品1の製造方法を例にとり説明する。図4(A)〜(C)、および図5(A)〜(C)は、導波路型光部品1の製造方法を説明する図であり、図1のI−I線に沿う断面の一部に相当する。
【0036】
(1) 2層基材形成工程
初めに、2層基材を得る手順を説明する。ここで、2層基材は、互いに重なり合う2つの層から構成され、一方の層はシリコン部であり、他方の層は石英ガラス部である。後に説明するように、石英ガラス部から導波路型光部品1の下部クラッド部20bが形成される。
【0037】
図4(A)に示す通り、まず、シリコン部221となるべきシリコン基板21と石英ガラス部220となるべき石英ガラス板12とが用意される。ここで、シリコン基板21としては、厚さが500μmであり、直径が10cmのシリコンウエハを用いることができる。また、本実施形態では石英ガラス板12の厚さは100μmとしたが、30μm以上800μm以下であると好適である。また、石英ガラス板12は、直径がシリコン基板21と等しい円形であることができる。
【0038】
次に、シリコン基板21および石英ガラス板12の表面が清浄される。すなわち、これらの表面は、有機溶剤により脱脂処理された後、希フッ酸または硫酸を含むエッチング液によりエッチングされて清浄化される。次いで、清浄化された表面が接触するように両者を重ね合わせる。この後、シリコン基板21および石英ガラス板12を重ね合わせたまま加熱炉に入れる。加熱炉としては、電気炉またはランプアニール炉が使用されることができる。重ね合わされたシリコン基板21および石英ガラス板12を1200℃程度の温度で10時間程度加熱すると、両者が直接貼り合わされて2層基材22が形成される。図4(B)を参照すると、2層基材22は、石英ガラス部220とシリコン部221とを有する。
【0039】
(2) コア領域形成工程
次に、プラズマCVD装置を用いて、石英ガラス部220上にコア層を堆積する。ここで、コア層の堆積に用いる原料としては、TEOSガスとOガスが好ましい。また、コア層から形成されるコア部がクラッド部よりも高い屈折率を持つようにGe等の屈折率増加剤が添加される。Geの原料としては、テトラメトキシゲルマニウム(Tetra Methoxy Germanium:Ge(OCH)が、その取り扱いが容易である等の理由により好適である。
【0040】
プラズマCVD装置のチャンバ内のサセプタ上に2層基材22を載置し、2層基材22を所定の温度にまで加熱する。その後、アルゴン(Ar)ガス又はヘリウム(He)ガス等の希釈ガスとともにTEOSガスとOガスとをチャンバへ供給し、チャンバ内の圧力を圧力調整器により所定の圧力値に調整する。そして、所定の高周波電力をチャンバに備えられた電極に供給すると、チャンバ内にプラズマが発生し、コア層の堆積が開始される。
【0041】
コア層の膜厚が所定の膜厚となった時点で、TEOSガスとOガスとの供給を停止し、コア層の堆積を終了する。コア層の厚さは、例えば、7.5μm程度とすることができる。以上で、コア層の形成工程が終了する。
【0042】
次いで、コア層上にレジストを塗布してレジスト膜を形成する。所定のパターンを有するフォトマスクを用いて、レジスト膜を露光し、フォトマスクのパターンをレジスト膜に転写する。ここで、所定のパターンとは、コア領域パターンに相当する。コア領域パターンは、導波路型光部品1における第1コア部2a、第1カプラ部2b、第2コア部2c、第2カプラ部2d、および第3の光導波路2eを含む。
【0043】
続けて、有機アルカリまたは現像液等を用いて、レジスト膜の露光されていない部分を除去してレジストマスクを得る。この後、コア層を反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)装置内のサセプタに載置し、エッチングを行ってレジスト膜が形成されていない部分のコア層を除去する。以上により、図4(C)に示すように、2層基材22の石英ガラス部220上に第2コア部2cを含むコア領域パターンが形成される。
【0044】
(3) 上部クラッド層形成工程
コア領域パターンが形成された2層基材22を再びプラズマCVD装置のチャンバ内のサセプタ上に載置する。2層基材22を所定の温度にまで加熱し、温度が安定化した後、アルゴン(Ar)ガス又はヘリウム(He)ガスを供給するとともにTEOSガスとOガスとをチャンバへ供給する。次いで、所定の高周波電力をチャンバに備えられた電極に供給すると、チャンバ内にプラズマが発生し、上部クラッド層21cの堆積が始まる。所定の膜厚となったときに、高周波電力の供給と、TEOSガス及びOガスの供給とを停止する。以上により、コア回路を覆う上部クラッド層21c形成工程が終了する(図5(A))。
【0045】
(4) ヒータ形成工程
図5(B)を参照すると、上部クラッド層21c上にヒータ2fが形成されている。ヒータ2fは以下のように形成される。まず、スパッタ装置を用いて、ニッケル(Ni)またはクロム(Cr)といった金属を上部クラッド層21c上に堆積して金属膜を形成する。次いで、金属膜上にレジストマスクを形成する。このマスクは、上記のコア回路のうち第2の光導波路となるべき部分の上方に設けられている。この後、このマスクを利用してRIEにより金属膜をエッチングすると、ヒータ2fが形成される。
【0046】
(5) 溝形成工程
図5(C)を参照すると、シリコン部221上には、複数の第2コア部2cと、これらの間に配置された溝4とが形成されている。このような構成は、以下のように形成される。
【0047】
まず、ヒータ2fが形成された上部クラッド層21c上にレジストを塗布し、レジスト膜を形成する。次いで、リソグラフィにより、レジスト膜からレジストマスクを形成する。このレジストマスクは、溝4が形成されるべき部分に開口部を有する。このレジストマスクを用いた高密度プラズマエッチングにより、レジストマスクの開口部に露出する上部クラッド層21cと、上部クラッド層21cの下地層である石英ガラス部220とをエッチングする。このとき、エッチングは、上部クラッド層21cおよび石英ガラス部220が除去されてシリコン部221が露出されるまで行われる。これにより、溝4が形成されるとともに、上部クラッド部20cおよび下部クラッド部20bが形成される。以上の手順により、導波路型光部品1が完成する。
【0048】
第2の実施形態による製造方法によれば、導波路型光部品1には、上部クラッド層21cおよび石英ガラス部220がエッチングされ、溝4が形成される。溝4が形成されているため、第2コア部2cを加熱する際に、隣の第2コア部2cへ熱が伝搬するのが防止される。しかも、導波路型光部品1においては、溝4の底部はシリコン部221に達しているため、下部クラッド部を介して隣の第2コア部2cへ熱が伝搬するのが防止される。よって、隣の第2コア部2cへの熱の伝搬はより確実に防止される。したがって、結合光の減衰比を所望の値とできる。また、光スイッチとして利用する場合は、ON/OFFいずれのスイッチング状態が安定して実現される。
【0049】
また、上述した製造方法によれば、第2コア部2cの下部クラッド部20bは、石英ガラス部220から形成される。石英ガラス部220は、厚さが800μmの石英ガラス板12から構成される。したがって、石英ガラス部220から形成される下部クラッド部20bの高さもまた800μmとなる。この高さは800μmに限らず、30μm以上800μm以下とすれば、減衰比制御の応答性に優れ、消費電力の低い導波路型光部品を実現できる。これは以下の理由による。すなわち、下部クラッド部の高さが30μmよりも低い場合は、加熱された第2コア部2cの熱がシリコン部221に吸収され易くなってしまい、第2コア部2cの温度を維持するためには大きな電力が必要となる。また、下部クラッド部の高さが800μmより高いと、第2コア部2cの熱がシリコン部221へ伝わり難くなるため、減衰比制御の応答性が悪化してしまう。
【0050】
高さが30μm以上800μm以下の下部クラッド部20bは、上述の通り、この程度の厚さを有する石英ガラス部220から形成される。この程度の厚さの石英ガラス部を例えばCVD法や火炎加水分解堆積法により形成すると、2層基材に反りが生じたり、石英ガラス部に亀裂が入ったりする場合がある。しかも、2層基材の作製に長い時間がかかる。しかし、第2の実施形態の製造方法においては、石英ガラス板12とシリコン基板21とを直接貼り合わせることにより2層基材22が形成されため、亀裂などの虞はなく、しかも、上記の程度の厚い石英ガラス部を容易かつ短時間で作製できる。
【0051】
また、石英ガラス板12とシリコン基板21とが樹脂または接着剤で貼り合わされる場合に比べ、第2の実施形態によれば、剥がれなどの不具合は生じにくい。また、樹脂や接着剤を使用する場合に比べ、下部クラッド部とシリコン部との間の熱伝導は良好である。ただし、導波路型光部品が使用される環境等を考慮の上、樹脂または接着剤を用いて石英ガラス板とシリコン基板とを貼り合わせるようにしても構わない。
【0052】
また、導波路型光部品は消費電力を低減できるという利点を有している。この点に関し、本発明者らが行った測定結果について説明する。図6は、減衰比の消費電力依存性を示すグラフである。ここで、消費電力は、ヒータに供給される電力を示す。また、減衰比とは、導波路回路素子から出射される光の強度は、当該素子がOFFのときに、ONのとき(供給電力がゼロのとき)に比べて、どの程度低下するかを示す。図6には、導波路型光部品1の結果(図中実線)と、溝4が形成されていない点を除き導波路型光部品1と同様の構成を有するよう製造された光部品(以下、光部品C)の結果(図中破線)とが示されている。
【0053】
図6から分かる通り、導波路型光部品1においては、光部品Cに比べて、大きな減衰比が実現されている。例えば、導波路型光部品1においては、10dB程度の減衰比を実現するために必要な消費電力は、光部品Cの4分の1程度である。この結果は、低い消費電力でも、ONの状態とOFFの状態とが明確に区別されることを意味している。すなわち、導波路型光部品1では、低い消費電力でも安定したスイッチ動作が実現される。以上の結果から、本実施形態の導波路型光部品1の効果が理解される。
【0054】
さらにまた、上述の製造方法では、溝4はフォトリソグラフィおよびエッチングにより形成されるため、例えば機械加工により形成される場合に比べ、寸法精度および位置精度は向上される。したがって、複雑な構成を有する導波路型部品の製造が可能となる。
【0055】
以上、幾つかの実施形態を参照しながら、本発明に係る導波路型光部品およびその製造方法を説明したが、本発明はこれらに限られることなく、種々の変形が可能である。
【0056】
第1および第2の実施形態においては、マッハツェンダ干渉計へと構成された導波路型光部品を例示したが、本発明は、光が伝搬するコア部の温度を変えるためのヒータを有し、コア部の光学的特性がコア部の温度変化により変化するのを利用する導波路型光部品に適用可能である。
【0057】
第1および第2の実施形態においては、石英ガラス部とシリコン部とから構成される2層基材について説明したが、2層基材はこの形態に限られることはない。シリコンに替わり、石英ガラスよりも熱伝導率が大きい材料を使用できる。例えば、2層基材の作製に使用したシリコン基板に替わり、銅(Cu)やアルミニウム(Al)などの金属プレートを使用できる。
【0058】
また、第1および第2の実施形態においては、第2コア部2cのすべてに対してヒータ2fが設けられたが、各コア領域パターン2における一対の第2コア部2cの一方にだけ設けられるようにしても良い。この場合、ヒータ2fにより温度が調整されるべき第2コア部2cと、この第2のコア部2cに隣り合う他の第2のコア部2cとの間に溝部4が設けられる。また、すべてのコア領域パターン2に対してヒータが設けられる必要は必ずしも無く、この場合にも、ヒータ2fにより温度が調整されるべき第2コア部2cと、この第2のコア部2cに隣り合う他の第2のコア部2cとの間に溝部4が設けられる。
【0059】
第1および第2の実施形態では、光スイッチとしての導波路型光部品について主に説明したが、本発明に係る導波路型光部品は光スイッチに限らず、光アッテネータや光フィルタ等としても利用可能である。
【0060】
また、2層基材を得る工程は、第2の実施形態において説明した手順に限られるものではない。例えば、シリコン基板21および石英ガラス板12の表面を清浄した後、清浄された表面にプラズマ処理を施してもよい。プラズマ処理によれば、シリコン基板21および石英ガラス板12の最表面に現れる原子が活性化されるため、シリコン基板21と石英ガラス板12との貼り合わせが容易となる。この場合、石英ガラス板12をシリコン基板21に重ねた後、両者を200℃程度に加熱すれば、2層基材が得られる。このようにしても、シリコン基板21と石英ガラス板12が直接に貼り合わされて2層基材が得られる。
【0061】
さらに、以下の手順によっても、2層基材が得られる。すなわち、シリコン基板21の表面を清浄し、清浄された表面上に火炎加水分解堆積法によりガラススート膜を堆積する。一方、石英ガラス板12についても、その表面を清浄しておく。清浄された石英ガラス表面とガラススート膜とが接するように石英ガラス板12をシリコン基板21上に置き、石英ガラス板12とシリコン基板21とを900℃程度に加熱する。すると、ガラススート膜は焼結されるとともに石英ガラス板12と融着する。このようにしても、シリコン基板21と石英ガラス板12が直接に貼り合わされて2層基材22が得られる。
【0062】
第2の実施形態においては、コア層にGeを添加することにより、クラッド部に比べて、第2コア部2cを含むコア領域パターンの屈折率を高くするようにしが、これに限られることはない。2層基材22を得る際にフッ素を含有する石英ガラス板を用い、屈折率増加剤を添加することなくコア層を形成し、フッ素を添加した上部クラッド層21cを形成してもよい。この場合には、下部および上部クラッド部の屈折率が第2コア部2c(コア領域パターン)よりも低くなって、光導波路が形成されることとなる。
【0063】
また、第2の実施形態において、コア層および上部クラッド層21cはプラズマCVD法により形成されたが、これらの層は、火炎加水分解堆積法を利用して形成されてよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る導波路型光部品の製造方法によれば、隣り合う第2コア部の間に溝部が形成された導波路型光部品が製造される。このような導波路型光部品では、溝部により、第2コア部間の熱伝導が抑制される。すなわち、本発明によれば、隣接チャネル間の熱的なクロストークを低減可能な導波路型光部品およびその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施形態による導波路光部品の上面図である。
【図2】図2は、図1のI−I線に沿った断面の一部を示す図である。
【図3】図3(A),(B)は、カプラ部を説明する図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、導波路型光部品の製造方法を説明する図である。
【図5】図5(A)〜(C)は、導波路型光部品の製造方法を説明する図である。
【図6】図6は、減衰比の消費電力依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・導波路型光部品、2・・・コア領域パターン、2a・・・第1コア部、2c・・・第2コア部、2e・・・第3コア部、2b・・・第1カプラ部、2d・・・第2カプラ部、2f・・・ヒータ、4・・・溝、12・・・石英ガラス板、21・・・シリコン基板、20a・・・コア部、20c・・・上部クラッド部、20b・・・下部クラッド部、21c・・・上部クラッド層、22・・・2層基材、220・・・石英ガラス部、221・・・シリコン部。

Claims (14)

  1. 石英ガラスよりも熱伝導率が大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより、石英ガラス部および板材部を有する2層基材を得る工程と、
    信号を含む光が伝搬する複数のコア部を前記石英ガラス部上に形成する工程と、
    前記石英ガラス部上に、前記複数のコア部を覆うようにクラッド部を形成する工程と、
    前記クラッド部上に、前記複数のコア部の1または複数の温度を個別に調整するヒータを形成する工程と、
    前記ヒータにより温度が調整されるべきコア部とこのコア部に隣り合う他のコア部との間に配置される溝部を形成する工程と、
    を備える、導波路型光部品の製造方法。
  2. 石英ガラスよりも熱伝導率が大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより、石英ガラス部および板材部を有する2層基材を得る工程と、
    信号を含む光が入射される第1コア部、前記第1コア部に接続する第1カプラ部、前記第1カプラ部に接続する一対の第2コア部、前記第2コア部に接続する第2カプラ部、および前記第2カプラ部に接続する第3コア部を各々有する複数のコア領域パターンを前記石英ガラス部上に形成する工程と、
    前記石英ガラス部上に、前記複数のコア領域パターンを覆うようにクラッド部を形成する工程と、
    前記クラッド部上に、前記一対の第2コア部の少なくとも一方の温度を調整するヒータを形成する工程と、
    前記ヒータにより温度が調整されるべき第2コア部とこの第2コア部に隣り合う第2コア部との間に配置される溝部を形成する工程と、
    を備える、導波路型光部品の製造方法。
  3. 前記複数の溝部の底面には前記板材部が現れている請求項1または2に記載の導波路型光部品の製造方法。
  4. 前記材料はシリコンであり、前記板材はシリコン基板である請求項1から3のいずれか一項に記載の導波路型光部品の製造方法。
  5. 前記2層基材を得る工程において、前記石英ガラス板および前記シリコン基板の表面を清浄し、清浄された前記表面同士が接するように前記石英ガラス板を前記シリコン基板に重ね、両者を加熱することにより前記2層基材を形成する請求項4記載の導波路型光部品の製造方法。
  6. 前記2層基材を得る工程において、前記石英ガラス板および前記シリコン基板の表面を清浄し、清浄された前記表面をプラズマ雰囲気に晒し、プラズマ雰囲気に晒された前記表面同士が接するように前記石英ガラス板を前記シリコン基板に重ね、両者を加熱することにより前記2層基材を形成する請求項4記載の導波路型光部品の製造方法。
  7. 前記2層基材を得る工程において、前記シリコン基板の表面を清浄し、清浄された前記表面上にガラススート膜を堆積し、該ガラススート膜上に前記石英ガラス板を重ね、前記石英ガラス板と前記シリコン基板とを加熱することにより前記2層基材を形成する請求項4に記載の導波路型光部品の製造方法。
  8. 前記溝部を形成する工程において、前記溝部はフォトリソグラフィおよびエッチングにより形成される請求項1〜7のいずれか一項に記載の導波路型光部品の製造方法。
  9. 前記石英ガラス板の厚さは30μm以上800μm以下である請求項1〜8のいずれか一項に記載の導波路型光部品の製造方法。
  10. 石英ガラスよりも熱伝導率の大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより形成され、石英ガラス部および板材部を有する2層基材と、
    前記石英ガラス部上に形成され、信号を含む光が伝搬する複数のコア部と、
    前記複数のコア部を覆うように前記石英ガラス部上に形成されたクラッド部と、
    前記クラッド部上に形成され、前記複数のコア部の1または複数の温度を個別に調整するヒータと、
    前記ヒータにより温度が調整されるべきコア部とこのコア部に隣り合う他のコア部との間に配置された溝部と、
    を備える、導波路型光部品。
  11. 石英ガラスよりも熱伝導率の大きい材料から構成される板材と石英ガラス板とを一体にすることにより形成され、石英ガラス部および板材部を有する2層基材と、
    信号を含む光が伝搬する第1コア部、前記第1コア部に接続する第1カプラ部、前記第1カプラ部に接続する一対の第2コア部、前記第2コア部に接続する第2カプラ部、および前記第2カプラ部に接続する第3コア部を各々有し、前記石英ガラス部上に形成された複数のコア領域パターンと、
    前記複数のコア領域パターンを覆うように設けられたクラッド部と、
    前記クラッド部上に設けられ、前記一対の第2コア部の少なくとも一方の温度を調整するヒータと、
    前記ヒータにより温度が調整されるべき第2コア部とこの第2コア部に隣り合う第2コア部との間に配置される溝部と、
    を備える導波路型光部品。
  12. 前記溝部の底部には前記板材部が現れている請求項10または11記載の導波路型光部品。
  13. 前記材料はシリコンである請求項10から12のいずれか一項に記載の導波路型光部品。
  14. 前記石英ガラス板の厚さは30μm以上800μm以下である請求項10から13のいずれか一項に記載の導波路型光部品。
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