JP2004045255A - エンコーダのスケール製造方法およびスケール製造装置 - Google Patents

エンコーダのスケール製造方法およびスケール製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】密トラックと粗トラックをもったアブソリュートエンコーダのスケールの製造方法に関して、初期費用を低減させると共に、フレキシブルな粗トラックを形成可能な製造方法を提供する。
【解決手段】あらかじめ形成された密トラックの位置を検出して、その位置に対応する粗トラックのパターンを生成するステップと、粗トラックをスケール面に追記可能な形成ステップとを含むスケール製造方法を提供する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械、産業機械等で利用される光学式エンコーダに使われるスケールの製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式エンコーダの例として、図4に、リニアエンコーダの構成を示す断面図を示す。構成を説明すると、リニアエンコーダは、目盛の刻まれたスケールが含まれ機械固定部材側に取り付けられるスケールユニット1と、機械可動部材側に取り付けられてスケールユニット1に対して相対的に移動するスライダユニット2とから構成されている。
【0003】
それぞれのユニットを具体的に説明すると、スケールユニット1は、光学的な目盛が刻まれたスケール1aと、スケール1aを保持して機械固定部材側に取り付けるためのベース1b、スケール1aを周囲の塵埃等から保護するカバー1cから構成されており、ベース1bとカバー1cを合わせてハウジングと呼ぶ。またハウジングの下部には防塵用のリップシール1dが取り付けられスライダユニット2はこのリップシール1dをかき分けながら移動する。
【0004】
一方のスライダユニット2には、スケール1aに刻まれた目盛を光学的に検出して位置情報に変換する目盛検出部2aと目盛検出部2aを機械可動部材側に固定するマウント部2bから構成されている。
【0005】
このように構成されたリニアエンコーダの動作を説明すると、機械可動部材が機械固定部材に対してスケールユニット1の長手方向に移動することにより、スケール1aに対してスライダユニット2内の目盛検出部の位置が変わり、対応するスケール1aの目盛を目盛検出部2aが読み取って位置情報に変換して出力される。
【0006】
次に、リニアエンコーダの一種である絶対位置リニアエンコーダについて説明する。絶対位置リニアエンコーダは、スケールに絶対番地が施されており電源を投入した時点から測定長内の絶対位置が検出できるエンコーダであり、何らかの基準点から移動量分をカウントして現在位置を検出するインクレメンタル方式と対比される。
【0007】
絶対位置リニアエンコーダで使われるスケールの例を図3に示す。図3において、白色の部分は、光を透過する部分を表している。密トラックには一定の周期で透過部と非透過部が繰り返す光学格子が形成されている。粗トラックには、不規則循環コードと呼ばれるコードが透過部と非透過部の組み合わせによって形成されている。
【0008】
不規則循環コードは、透過部と非透過部が1、0の2値に対応しており、スケール長に渡って形成されたコードのうち、あらかじめ決められたある長さ(bit数)に着目すると、スケール長のどの部分をとっても同じコードとならないように配置されている。
【0009】
このように構成されたスケールをスライダユニット内の目盛検出部で読み取る。通常、密トラックからは周期的な信号が得られるため、この周期的な信号を電気的に内挿分割して、1周期内における絶対位置を計算する。しかし、これだけでは、スケール長全域についての絶対位置を検出することはできない。
【0010】
そこで、粗トラックの不規則循環コードを読み取ることにより、スケール長全体の中での位置を検出する。そして、密トラックから得た細かい位置データと粗トラックから得た粗い位置データとを組み合わせることによって、細かくかつ、絶対位置範囲の広い位置データを求める。
【0011】
次にスケールの製造方法について説明する。上述のようなエンコーダに用いられるスケールは通常フォトリソグラフィ技術によって製造される。
【0012】
まず、数インチ角のマスクに密トラックと粗トラックが精密にパターンニングされたマスターマスクを製作する。例えば、スケールの幅が20〜30mmであるとすると、7インチ角(約178mm角)のマスク基板にスケールパターンを並べて配置すると、ほぼ600mmほどの長さ分のパターンを描画(形成)することができる。このようにまずマスターマスクを製作する。
【0013】
次に、実際のスケールと同等の長さのワーキングマスク基板に、マスターマスクのパターンを繰り返し転写していく。実際にスケール製造に使用するワーキングマスクを製造する。次に、実際に製品となるガラス部材にワーキングマスクのパターンを転写していく。
【0014】
ここで、マスターマスクのパターンニングには、パターンジェネレータや電子ビーム描画装置を用い、マスクパターンの転写には光露光装置を用いるのが一般的である。
【0015】
具体的な例としては、スケールのガラス基板上に薄い金属膜を形成し、その上にレジストと呼ばれる感光剤を塗布する。次にワーキングマスクを近接させて光を当てレジストを露光する。その後現像工程、エッチング工程等を経てガラス基板上に光学的な格子が形成される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
密トラックのように規則的なパターンの場合は、マスターマスクは小さいものでもよく、それをワーキングマスクに場所を正確にずらしながら転写していくことによって長いスケールも比較的簡単に製作可能である。
【0017】
ところが、粗トラックのように不規則なコードを用いる場合、長いスケールのどこにも同じパターンが存在しない。従って、マスターマスクは実際に使われる可能性のある長さ分を最初に製作することが必要であり大変高額なものになっていた。
【0018】
また、測定長を長くするためにガラススケールどうしを接着等により物理的に接合することがある。この場合、密トラックの格子周期が接合部でも維持されるように正確に接合する必要がある。この際、密トラックだけであればガラススケールの接合面の加工が一度うまくいかなくても数周期分ずらして再加工を行うことにより高精度な接合を再び行うことができる。
【0019】
しかし、既に粗トラックまで施されているスケールでは、上記のような再加工をすると粗トラックの周期性が崩れてしまうため再加工は許されず、結局そのスケールは使用不可となってしまう。
【0020】
さらに、長ストロークを検出する方法として複数のスケールを長手方向に配置して、それを複数のスライダで滑らかに検出することが本出願人から提案されている。この場合、長手方向に配置する複数のスケールについて、どのスケールかを区別するためにはスケール上に異なった位置を表すコードが形成されている必要がある。
【0021】
しかしながら、この場合、実際の機械で使われるストロークは10m程度のものまであるので、それに対応可能なマスターマスクを作成する必要があり費用が高くなる。
【0022】
また、特にこのような大きなストロークを必要とするケースは少ないにもかかわらず、そのために多くの費用が発生するのは無駄である。
【0023】
また、これらの異なった位置を表すスケールは、外見上はまったく差異がないため、スケールの生産工程から実際に機械に取り付けるまでの物流上もミスがおこりやすい。
【0024】
本発明は上述のような課題を解決するために成されたものであり、本発明の目的は、密トラックのみがあらかじめ形成されたスケールに対して、任意の粗トラックを追記することができるスケール製造方法及び製造装置を提供することによって、ローコストにフレキシブルなスケールの製造を可能とすることにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題は、次に示すようなスケール製造方法及び製造装置によって達成できる。
【0026】
すなわち、本発明は、等間隔に配置されたトラックで形成される密トラックと、不規則に配置されたトラックで形成される粗トラックとを含むスケールを製造するためのスケール製造方法であって、スケール上に予め形成された密トラックの位置を検知する密トラック位置検知ステップと、検知された密トラック位置を位置データとして出力する位置データ出力ステップと、出力された位置データに対応した粗トラックのトラックパターンを出力する粗トラックパターン出力ステップと、出力されたトラックパターンをもとに前記スケール上に粗トラックを形成する粗トラック形成ステップとを含むことを特徴とする。
【0027】
このようなステップを含むスケール製造方法によれば、密トラックのみがあらかじめ形成されたスケールに対して、密トラック位置検知ステップが密トラックの位置を検知する。そして、位置データ出力ステップが検知した密トラックの位置をもとに位置データを出力する。
【0028】
粗トラックパターン出力ステップは、出力された位置データをもとに粗トラックパターンを出力する。そして、その粗トラックパターンをもとに粗トラック形成ステップが、スケール上に粗トラックを形成する。
【0029】
これにより、任意の粗トラックを追記することができるスケール製造方法を提供することができ、ローコストにフレキシブルなスケールの製造を可能とすることができる。
【0030】
また、本発明のスケール製造方法は、前記粗トラック形成ステップに基づき粗トラックを形成する粗トラック形成手段と前記スケールとを相対的に変位させる駆動ステップを含むことを特徴とする。
【0031】
前記駆動ステップにより、密トラックの位置を検知しながら、スケール上の粗トラックを形成する所望の部分に、前記粗トラック形成手段と前記スケールとを相対的に変位させることができる。
【0032】
さらに、本発明のスケール製造方法において、前記粗トラック形成ステップは、前記スケール上の透明な部分に不透明な物質を描写することで、前記粗トラックを形成するステップであることを特徴とする。
【0033】
このようなステップを含むスケール製造方法によれば、スケール上の透明な部分に不透明な物質を描写することができるため、透過部分と非透過部分との差で目的物の位置を検知するエンコーダに利用されるスケールを製造することができる。
【0034】
また、本発明のスケール製造方法において、前記粗トラック形成ステップは、前記スケール上の高反射率の部分に低反射率の物質を描写することで、前記粗トラックを形成するステップであることを特徴とする。
【0035】
このようなステップを含むスケール製造方法によれば、スケール上の高反射率の部分に低反射率の物質を描写することができるため、反射率の違いで目的物の位置を検知するエンコーダに利用されるスケールを製造することができる。
【0036】
加えて、本発明の製造方法において、前記粗トラックパターン出力ステップは、あらかじめ記憶した、位置データに対応する粗トラックのトラックパターンを出力するステップとすることもできるし、位置データに対応する粗トラックのトラックパターンを計算して、出力するステップとすることもできる。
【0037】
さらに、本発明のスケール製造装置は、等間隔に配置されたトラックで形成される密トラックと、不規則に配置されたトラックで形成される粗トラックとを含むスケールを製造するためのスケール製造装置であって、スケール上に予め形成された密トラックの位置を検知する密トラック位置検知手段と、検知された密トラック位置を位置データとして出力する位置データ出力手段と、出力された位置データに対応した粗トラックのトラックパターンを生成する粗トラックパターン生成手段と、生成されたトラックパターンをもとに前記スケール上に粗トラックを形成する粗トラック形成手段とを含むことを特徴とする。
【0038】
このように構成されたスケール製造装置によれば、密トラックのみがあらかじめ形成されたスケールに対して、密トラック位置検知手段が密トラックの位置を検知する。そして、位置データ出力手段が検知した密トラックの位置をもとに位置データを出力する。
【0039】
粗トラックパターン生成手段は、出力された位置データをもとに粗トラックパターンを生成する。そして、その粗トラックパターンをもとに粗トラック形成手段が、スケール上に粗トラックを形成する。
【0040】
これにより、任意の粗トラックを追記することができるスケール製造装置を提供することができ、ローコストにフレキシブルなスケールの製造を可能とすることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1に示す。位置検出ヘッドと、パターン描画ヘッドとが含まれる可動テーブルと、位置検出処理装置とパターン描画制御部とメインコントローラとテーブル駆動制御装置とモータと送りネジとからなっている。
【0042】
位置検出ヘッドは、通常のリニアエンコーダの位置検出部と同様に、密トラックの光学格子を光学的に読み取り変位信号を出力する。出力された変位信号は、位置検出処理装置に入力し、ここで位置データとなる。この位置データはスケールに対する可動テーブルの位置を表しており、位置データはメインコントローラに送信される。
【0043】
一方、パターン描画ヘッドはスケールの粗トラックに近接しておりパターン描画制御装置からの描画指令に従ってスケール上の粗トラックにパターンを描画(形成)する。パターン描画制御装置には、スケールの位置とそこに描画すべきパターンとの関係を生成する機能が含まれている。別の方法として、スケールの位置とそこに描画すべきパターンとの関係があらかじめ記憶されていても良い。
【0044】
また、位置検出ヘッドと、パターン描画ヘッドとが含まれる可動テーブルは、スケールの長手方向に精密に移動可能なようになっている。一例としては、送りネジとモータにより駆動される。モータはテーブル駆動制御装置に接続されており所望の量だけ移動可能となっている。
【0045】
以下に本発明にかかる実施の形態の動作を説明する。まず、位置検出ヘッドから出力される密トラックの変位信号を位置検出処理装置で位置データに変換して、メインコントローラに位置データを送信する。メインコントローラはこの動作で、可動テーブルの初期位置を認識する。
【0046】
次にメインコントローラは、パターン描画制御装置に可動テーブルの位置データと、パターン描画開始指令をパターン描画制御装置に送信する。パターン描画制御装置では密トラックで検出した位置データに対して、対応する粗トラックに描画すべきパターンを生成して、そのパターンが描画できるようにパターン描画ヘッドに描画指令を送信する。
【0047】
同時に、メインコントローラは、テーブル駆動制御装置にテーブル移動指令を出す。テーブル駆動制御装置は、モータを回転させることによって、送りネジを回転させ、可動テーブルを所望の位置と速度で移動させる。このように、密トラックの位置を検出しながら、その位置に対応する粗トラックのパターンを描画していく。この時、可動テーブルについては、移動、停止を繰り返しながら描画することも可能であるし、移動しながら描画することも可能である。
【0048】
上記の方法によって、密トラックに同期して所望の粗トラックを描画することができる。この方法によれば、万一、密トラックの格子パターンにわずかな誤差があった場合でも、粗トラックの描画の基準は密トラックから求めた位置であるため、密トラックと粗トラックの位相関係がずれることなく正確な描画が可能である。
【0049】
以下に具体的な描画方法の例を示す。
【0050】
図1に示した実施の形態は、透過型のパターンの形成方法である。あらかじめスケールには密トラックに透過部と非透過部の繰り返しからなる周期的な格子が形成されている。
【0051】
一例としては、ガラス状にクロムやアルミ等の金属膜が蒸着されたものに対して透過部に相当する部分の金属をエッチングによって取り除いたものである。この場合、粗トラックに相当する部分の金属もあらかじめ取り去っておき、透明な状態になっている。この部分に粗トラック描画ヘッドを用いて非透過部を形成する。熱転写型の描画ヘッド等を用いて非透過性のインクをスケール面上に転写する。形成方法についてはガラス上に非透過物質を定着できるものであれば特に限定はされない。
【0052】
また、事前にガラス表面に、より定着を安定させるためのコーティングを施したり、非透過部形成後に保護膜をコートすることも効果的である。
【0053】
次に反射型のパターンの形成方法を図2に示す。
【0054】
ハッチング部分は金属膜等の反射部を表し、黒色の部分は非反射部を表している。あらかじめスケールには密トラックに反射部と非反射部の繰り返しからなる周期的な格子が形成されている。
【0055】
一例としては、ガラス状にクロムやアルミ等の反射性の金属膜が蒸着されたものに対して非反射性の膜を部分的に形成したものである。この場合、粗トラックに相当する部分には反射性の金属膜が形成された状態にしておき、反射可能な状態になっている。この部分に粗トラック描画ヘッドを用いて非反射部を形成する。熱転写型の描画ヘッド等を用いて非反射性のインクをスケール面上に転写する。形成方法についてはガラス上に非反射性物質を定着できるものであれば、特に限定はされない。
【0056】
また、事前にスケール上に、より定着を安定させるためのコーティングを施したり、非反射部形成後に保護膜をコートすることも効果的である。
【0057】
本発明のように粗トラックを後から追記するようにすると以下のような効果がある。
【0058】
先に述べたように、スケールのマスターマスクを製造する際、周期的な光学格子からなる密トラックについては、小さなマスターマスクを製作してそれを繰り返しワーキングマスクに転写することによって長いスケールの製造も比較的安価に行えるが、粗トラックは繰り返し性がないので必要な長さに相当するマスターマスクを全て製作する必要があるため、特に長いスケールの製造に置いては初期費用が非常に高価になってしまう。
【0059】
それに対して本発明の製造方法によれば、最初に製作するマスターマスクは、密トラックのみをパターンニングした小さいマスクだけでよいので、初期費用が安価に済む。
【0060】
また、測定長を長くするためにガラススケールどうしを接着等により物理的に接合する場合、密トラックだけの接合ならば、何らかの原因で接合部端面の加工に不具合が生じても、1周期、あるいは数周期分ずらして再加工が可能だが、粗トラックがある場合、粗トラックの同じパターンは1カ所しかないためそのような再加工は不可能である。
【0061】
しかし、本発明のように、粗トラックを後から製作する方法によると、スケールどうしの接合については、密トラックだけの格子周期を維持することを考慮するだけでよいので、もし、加工がうまくいかなかったときの再加工が可能であり、生産の歩留まりをあげることができ、全体的なコストダウンに寄与する。
【0062】
さらに、長ストロークを検出する方法として複数のスケールを長手方向に配置して、それを複数のスライダで乗り継ぎながら検出する方法に置いては、長手方向に配置する複数のスケールについて、どのスケールかを区別するためにはスケール上に異なった位置を表すコードを形成する。
【0063】
実際の機械で使われるストロークは10m程度のものまであるので、それに対応可能なマスターマスクを作成する必要があり費用が高くなる。また、特にこのような大きなストロークを必要とするケースは少ないにもかかわらず、そのために多くの費用が発生するのは無駄である。また、これらの異なった位置を表すスケールは、外見上はまったく差異がないため、スケールの生産工程から実際に機械に取り付けるまでの物流上もミスがおこりやすい。
【0064】
これらの課題に対して本発明の製造装置を用いることにより、いかなる長さのスケールについても自由に粗トラックの追記が可能であり、また、実際に機械に取り付ける工程の直前に粗トラックの描画工程を行えば、物流上の煩雑さも減ずることができる。
【0065】
さらに、通常、製造効率を上げるため、ワーキングマスクから可能なだけ長いスケールを製作しておいて、各種の長さのスケールを切り分けることが行われるが、下位トラック、上位トラックともに形成されたスケールであると、切り分けられたスケールは、さまざまな上位トラックの部分が存在する。
【0066】
例えば、同じ長さのスケールでも、上位トラックでゼロ付近のスケールであったり、1000mm付近のスケールであったりする。この場合、実際に機械に取り付けて位置データを読んでから、大きな位置オフセット値を入れて、実際の機械に必要な位置データに変換する必要があるが、本発明によれば、短いスケールでも、切り分けてから粗トラックの追記も可能であるし、また、長いスケールに部分的に同じコードを追記して後から切り分けることも可能であるため、機械に所望の位置データが取り付けたときから得られる。
【0067】
本発明では、ガラスを用いたスケールを例として説明したが、スケールの材質は限定されるものでなく、金属等を用いたスケールにも適用可能である。また、本発明では、場所によって透過率、あるいは、反射率の異なるいわゆる振幅格子を例に説明したが、表面に凹凸を設けた位相格子に対して適用することも可能である。
【0068】
また、パターンの描画については、インクを利用した方法を説明したが、パターンの描画は、レーザ等を用いた描画方法でも適用可能である。また、実施例としては、密トラックが1トラック、粗トラックも1トラックの例で説明したが、それぞれ、複数のトラックであっても適用可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明の提案するスケールの製造方法及び製造装置によれば、安価なマスターマスクによって、アブソリュート検出可能な長い粗トラックを備えたスケールを製造可能である。また、スケールどうしを接合する長いスケール製造の歩留まりを向上しコストダウンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す構成図である。
【図2】本発明の別の実施の形態を示す構成図である。
【図3】一般的なアブソリュートエンコーダに使用されるスケールの構成を示す図である。
【図4】従来の光学式エンコーダの構成図である。
【符号の説明】
1 スケールユニット、1a スケール、1b ベース、1c カバー、1eボルト、2 スライダユニット、2a 目盛検出部、2b マウント部、2c
ボルト。

Claims (7)

  1. 等間隔に配置されたトラックで形成される密トラックと、
    不規則に配置されたトラックで形成される粗トラックと、
    を含むスケールを製造するためのスケール製造方法であって、
    スケール上に予め形成された密トラックの位置を検知する密トラック位置検知ステップと、
    検知された密トラック位置を位置データとして出力する位置データ出力ステップと、
    出力された位置データに対応した粗トラックのトラックパターンを出力する粗トラックパターン出力ステップと、
    出力されたトラックパターンをもとに前記スケール上に粗トラックを形成する粗トラック形成ステップと、
    を含むスケール製造方法。
  2. 請求項1に記載のスケール製造方法において、
    前記粗トラック形成ステップに基づき粗トラックを形成する粗トラック形成手段と前記スケールとを相対的に変位させる駆動ステップを含むことを特徴とするスケール製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスケール製造方法において、
    前記粗トラック形成ステップは、前記スケール上の透明な部分に不透明な物質を描写することで、粗トラックを形成するステップであることを特徴とするスケール製造方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載のスケール製造方法において、
    前記粗トラック形成ステップは、前記スケール上の高反射率の部分に低反射率の物質を描写することで、粗トラックを形成するステップであることを特徴とするスケール製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4に記載のスケール製造方法において、
    前記粗トラックパターン出力ステップは、あらかじめ記憶した、位置データに対応する粗トラックのトラックパターンを出力するステップであることを特徴とするスケール製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項4に記載のスケール製造方法において、
    前記粗トラックパターン出力ステップは、位置データに対応する粗トラックのトラックパターンを計算して、出力するステップであることを特徴とするスケール製造方法。
  7. 等間隔に配置されたトラックで形成される密トラックと、
    不規則に配置されたトラックで形成される粗トラックと、
    を含むスケールを製造するためのスケール製造装置であって、
    スケール上に予め形成された密トラックの位置を検知する密トラック位置検知手段と、
    検知された密トラック位置を位置データとして出力する位置データ出力手段と、
    出力された位置データに対応した粗トラックのトラックパターンを出力する粗トラックパターン出力手段と、
    出力されたトラックパターンをもとに前記スケール上に粗トラックを形成する粗トラック形成手段と、
    を含むスケール製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011203143A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Iai:Kk エンコーダ用スケールとエンコーダ用スケール製造方法とアクチュエータ
JP2013029328A (ja) * 2011-07-26 2013-02-07 Canon Inc スケール及びその製造方法並びにアブソリュートエンコーダ

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