JP2004045215A - 掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法及びレンズメータ - Google Patents
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Abstract
【課題】円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時にレンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる光学特性測定方法及びレンズメータを提供すること。
【解決手段】掛け枠の被検査レンズの光学特性を測定する方法は、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持板111を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ保持枠及び枠保持板を配設して、被検査レンズ102の最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持板を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記被検査レンズ102の光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしている。
【選択図】 図22
【解決手段】掛け枠の被検査レンズの光学特性を測定する方法は、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持板111を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ保持枠及び枠保持板を配設して、被検査レンズ102の最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持板を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記被検査レンズ102の光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしている。
【選択図】 図22
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、掛け枠の左右のレンズ保持枠に保持される検査レンズの屈折特性等の光学特性を測定するための掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法及びレンズメータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、他覚式のレフラクトメータやピジョンテスター等の自覚式検眼装置を用いて、被検眼の遠視,近視,乱視等の屈折特性を測定し、この屈折特性からメガネのS(球面度数),C(円柱度数),A(円柱軸の軸角度)等の処方値を作るようにしている。この様にして得られる処方値は、遠視,近視,乱視等を完全に矯正するためのものであるため、完全処方値と言うことができる。
【0003】
しかしながら、今までは遠視,近視,乱視等のために良く見えなかった被検者が完全処方値に基づいてメガネを作成した場合、被検者は目眩や頭痛を感じたり、目の疲労を感じたりすることもある。
【0004】
例えば、視力0.2の被検者がメガネの完全処方値による視力が1.2の場合、視力を1.2とするメガネの完全処方値はディオプターが−4.5である。しかし、視力0.2から1.2にいきなり矯正した場合には、矯正幅が大きくきつくなるため、被検者は目眩や頭痛を感じたり、目の疲労を感じたりすることもある。
【0005】
このため従来は、実際に作成するメガネのS,C,Aの値を測定により得られた完全処方値よりも低くした眼鏡処方値とすることにより、目眩や頭痛を感じたり、目の疲労を感じたりするのをできるだけ抑制するようにしている。ここで、上述した視力0.2の被検者の完全処方値による視力が1.2の場合には、例えば、最終的な矯正視力を完全処方値による視力1.2よりも低い0.8とすると良い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この様な眼鏡処方値を作成する場合、レフラクトメータやピジョンテスター等により完全処方値を作成した後、この完全処方値よりも低くした処方値に基づいてレンズ交換法により装用テストを行って、最終的な確認を行うようにしている。
【0007】
このレンズ交換法では、適当なディオプターの基準レンズ(検査レンズである交換レンズの一つ)をトライアルフレーム等の検査用メガネフレームいわゆる掛け枠に装着すると共に、この基準レンズのディオプターを少しずつ増減するための交換レンズを検査レンズとして多数用意しておいて、この交換レンズをトライアルフレームに順次装着し、被検者による見え方を聞きながら最終的に見やすい状態にする。例えば、視力が0.2で完全処方値による矯正視力が1.2の被検者の場合において、最終的な視力を得るためのメガネを処方する場合、トライアルフレームに例えば−4.5Dの基準レンズをセットすると共に、−0.25Dの交換レンズを複数用意しておいて、このレンズをトライアルフレームに順次装着し、被検者による見え方を聞きながら最終的に見やすい状態にする。
【0008】
そして、この見えやすい状態でトライアルフレームを数十分装用したときに違和感を感じなければ、このときの基準レンズと交換レンズによるレンズの合計ディオプターが眼鏡処方値となる。しかも、掛け枠に円柱度数を有する検査レンズが保持されている場合、この検査レンズの円柱軸の向きも眼鏡処方値として記録しておく必要がある。
【0009】
しかしながら、この基準レンズと交換レンズのディオプターの合計は、検者が暗算で行うか、電卓等を用いて計算するかしていたため、間違う虞もあった。
【0010】
また、この様にして合計された眼鏡処方値は、通常メモをとっておいて、このメモの処方値をキーボードからパソコンに入力する等の処理をしていた。このため、従来はトライアルフレームによる最終的な眼鏡処方値の入力に手間がかかるものであった。
【0011】
これを解決するために、例えばレンズメータ等の測定光学系を用いて掛け枠の左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの屈折特性(光学特性)を測定することも考えられる。しかしながら、検査レンズのタブ(ツマミ)がレンズ保持枠の周面より突出しているため、掛け枠に円柱度数を有する検査レンズが保持されている場合、検査レンズのタブが不用意に測定装置に当たると、眼鏡処方値の一つである円柱軸の向き(角度)がズレてしまう虞があった。
【0012】
そこで、この発明は、円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時に検査レンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法及びレンズメータを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1の発明は、左右一対の測定光学系と、前記左右の測定光学系の光路途中にそれぞれ配設された一対のレンズ受と、前後に相対接近・離反可能に設けられ且つ前記レンズ受に眼鏡レンズが支持されたメガネの眼鏡フレームを前後方向から挟持可能な一対のフレーム保持部材を備えるレンズメータを用いて掛け枠の検査レンズの光学特性を測定する方法であって、掛け枠の左右のレンズ保持枠を水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ枠及び枠支持部材を配設して、前記左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部材を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにした検査レンズの光学特性測定方法としたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法において、前記レンズメータは、前記眼鏡レンズをレンズ受に対して押さえる押さえ位置と前記押さえ位置及び前記測定光学系の光路から退避した退避位置との間で移動可能に設けられているレンズ押さえを備えていると共に、前記レンズ受に眼鏡レンズを支持させたメガネの眼鏡フレームが前記一対のフレーム保持部材で保持されると同時に前記レンズ押さえが退避位置にあるときに、前記測定光学系により前記眼鏡レンズの光学測定をさせる演算制御回路と、前記掛け枠の枠支持部材が前記一対のフレーム保持部材間で挟持されたのを検出する掛け枠検出手段を備え、前記演算制御回路は、前記掛け枠検出手段からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定させる掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法としたことを特徴とする。
【0015】
更に、請求項3の発明は、上述した目的を達成するため、測定光学系と、前記測定光学系の光路途中に配設されたレンズ受を備えるレンズメータにおいて、前記レンズ受が設けられた筐体部に掛け枠の左右のテンプルを保持させるテンプル保持手段が設けられているレンズメータとしたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項4の発明は、請求項3のレンズメータにおいて、前記テンプル保持手段は前後に移動調整可能に筐体部に保持されていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項5の発明は、請求項3又は4に記載のレンズメータにおいて、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態1】
以下、この発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。尚、図1〜図20は、通常のメガネの眼鏡レンズの光学測定及び掛け枠の検査レンズの光学特性測定に用いるレンズメータLmを示したものである。
(i)レンズメータ
[構成]
<装置本体>
図1は本発明に係わるレンズメータの正面図、図2は図1のレンズメータの右側面図である。
【0019】
この図1,図2において、1はレンズメータLmの装置本体(本体ケース)である。この装置本体1は、上部筐体部2と下部筐体部3及びこれらを連設している連設筐体部4から側面形状が図2に示したように略コ字状に形成されている。この上部筐体部2と下部筐体部3との間は、図5に示したメガネ(眼鏡)5のセット空間6とされている。尚、連設筐体部4は、後部側の筐体部4bが前壁4a側から着脱可能となっている。
【0020】
また、下部筐体部3は上壁7を有し、この上壁7の左右の部分には開口8L,8Rが図1に示したように形成されている。この下部筐体3内は、左右の中央に配設された仕切壁3aにより、左右の空間(室)3L,3Rに区画されている。しかも、装置本体1は、左右一対の測定光学系9L,9Rを有する。
<測定光学系9L,9R>
(左の測定光学系9L)
測定光学系9Lは、上部筐体部2内に内蔵された投光光学系(照明光学系)10Lと、下部筐体部3に内蔵された受光光学系11Lを有する。
【0021】
投光光学系10Lは、測定光束投影用の光源であるLED12,13、ダイクロイックミラー14L、反射ミラー15及びコリメートレンズ16を備えている。LED12は赤外光を発し、LED13は赤色光(波長630nm)を発する。ダイクロイックミラー14LはLED12からの赤外光を反射し、LED13からの赤色光を透過する。コリメートレンズ16はLED12,13から発生した発散光束を測定光束としての平行光束に変換する役割を果たす。尚、反射ミラー15は中央部から左側の半分が用いられる。
【0022】
また、受光光学系11Lは、開口8Lに取り付けられたハルトマンのパターン板17、上面にスクリーン18aが設けられたフィールドレンズ18、反射ミラー19,20,21、光路合成プリズム22、結像レンズ23、CCD(受光素子、受光手段)24を有する。パターン板17には多数の光透過部(図示せず)がマトリックス状に設けられている。
【0023】
このパターン板17の中央部上には、軸状(ピン状)のレンズ受軸(レンズ受)17aが基準ピンとして一体に上方に向けて突設されている。このレンズ受軸17aは、上端部が半球状に形成されていると共に、軸線が測定光学系9Lの光軸OLと一致するように配設されている。
(右の測定光学系9R)
測定光学系9Rは、上部筐体部2内に内蔵された投光光学系(照明光学系)10Rと、下部筐体部3に内蔵された受光光学系11Rを有する。
【0024】
投光光学系10Rは、測定光束投影用の光源であるLED25,26、ダイクロイックミラー14R、反射ミラー15及びコリメートレンズ27を備えている。LE25は赤外光を発し、LED26は赤色光(波長630nm)を発する。上述したダイクロイックミラー14RはLED25からの赤外光を反射し、LED26からの赤色光を透過する。コリメートレンズ27はLED25,26から発生した発散光束を測定光束としての平行光束に変換する役割を果たす。尚、反射ミラー15は中央部から右側の半分が用いられる。
【0025】
また、受光光学系11Rは、開口8Lに取り付けられたハルトマンのパターン板28、上面にスクリーン29aが設けられたフィールドレンズ29、反射ミラー30,31、光路合成プリズム22、結像レンズ23、CCD(受光素子、受光手段)24を有する。パターン板28には多数の光透過部(図示せず)がマトリックス状に設けられている。
【0026】
このパターン板28の中央部上には、軸状(ピン状)のレンズ受軸(レンズ受)28aが基準ピンとして一体に上方に向けて突設されている。このレンズ受軸28aは、上端部が半球状に形成されていると共に、軸線が測定光学系9Rの光軸ORと一致するように配設されている。
<フレーム保持機構>
また、装置本体1には、メガネ5の左右の眼鏡レンズLL,RLをレンズ受軸17a,28aに支持させたときに、このメガネ5のメガネフレームMFを保持するフレーム保持機構が設けられている。また、上壁7の前縁部及び後縁部の左右方向中央部分32,33には、図9に示したように隔壁3aに沿って前後方向に延びるスリット34,35がそれぞれ形成されている。
【0027】
また、このフレーム保持機構は、左右に延び且つ前側上壁7の後縁部及び前縁部上にそれぞれ配設された一対の板状のフレーム保持板36,37をフレーム保持部材(レンズ保持部材、レンズ枠保持部材)として有する。このフレーム保持板36,37の対向面36a,37aは、図2,図6,図8に示したように下方に向けて僅かに傾斜させられて、傾斜面となっている。
【0028】
更に、このフレーム保持機構(レンズ枠保持機構)は、下部筐体部3内に配設された一対のリンク板(移動部材、スライド板)38,39を有する(図8,図11,図12参照)。このリンク板38,39は、仕切壁3aの一側面の上部に沿って前後に向けて配設されている。
【0029】
このリンク板38は、図8,図14に示したように一端部に上方に向けて突設された取付片38aと、図8,図12,図14に示したように左右に間隔をおいて形成されたスリット38b,38cと、他端部に下方に向けて突設された係合片38dと、係合片38dに下方に向けて形成された係合切欠38eを有する。そして、取付片38aは、スリット35を介して上壁7の上方に突出すると共に、フレーム保持板36に取り付けられている。
【0030】
また、リンク板39は、長手方向の中間部に上方に向けて突設された取付片39aと、一端部及び中間部に形成されたスリット39b,39cと、他端部に上方に向けて突設された係合片39dと、係合片39dに上方に向けて形成された係合切欠39eを有する。そして、取付片39aは、スリット117を介して上壁7の上方に突出すると共に、フレーム保持板37に取り付けられている。
【0031】
しかも、ガイドネジ40は、リンク板38,39のスリット38b,39bにそれぞれ挿通された後、先端部が隔壁3aに螺着されている。また、ガイドネジ41は、リンク板38,39のスリット38c,39cにそれぞれ挿通された後、先端部が隔壁3aに螺着されている。このガイドネジ40,41は、リンク板38,39を長手方向に相対的にスライド変位可能に結合(係合)させている。
【0032】
更に、フレーム保持機構は、図7,図8,図11に示したように下部筐体部3の上部及び仕切壁3aに対応して連設筐体部4の前壁4aに形成された開口42と、開口42の側縁に後方(下部筐体部3内)に向けて突設された支持片43と、この支持片43に取り付けられた支持ネジ44を有する。
【0033】
この支持ネジ44は、開口42側に位置する頭部44aと、頭部44aに連設された大径軸部44bと、大径軸部44bに連設されたネジ部44cを有する。そして、支持ネジ44は、ネジ部44cを支持片43に螺着することにより、支持片43に取り付けられている。また、ネジ部44cは、支持片43を貫通して開口42側とは反対側に突出している。そして、ネジ部44cの突出部には、図11に示したようにリング状のスペーサ45が装着されていると共に、ナット46が螺着されている。このナット46は、スペーサ45側に小径軸部46aを有すると共に、スペーサ45を支持片43に固定している。
【0034】
また、フレーム保持機構は、大径軸部44bに回転自在に保持された回転板(連結部材)47と、回転板47のリンク板38,39側の部分に180°の間隔をおいて取り付けられた係合ピン48,49と、支持片43側に突設された係合ピン50を有する。そして、係合ピン48,49にはリンク板38,39の係合切欠38e,39eが係合している。しかも、リンク板38,39の取付片38a,39aの基部間にはコイルスプリング51が介装されていて、コイルスプリング51はフレーム保持板36,37が互いに接近する方向にリンク板38,39をバネ付勢している。
【0035】
更に、ナット46の小径筒部46aにはギヤ52がベアリング53を介して回転自在に保持され、ギヤ52の側面には係合ピン50に周方向から係合する係合突部53が一体に設けられている。このギヤ52の近傍には、連設筐体部4の前壁4aに取り付けたパルスモータ等の駆動モータ(駆動手段)54が配設されている。この駆動モータ54にはパルスモータを用いることができる。また、この駆動モータ54に出力軸54aにはギヤ52に噛合するピニオン55が取り付けられている。
【0036】
しかも、仕切壁3aには、フレーム保持板36,37間が最大に開いたときの、リンク板38の移動停止位置を検出するマイクロスイッチ56が位置検出手段として取り付けられている。
【0037】
また、前壁4aには先端部を回転板47の周面に臨ませたブラケット90が取り付けられ、ブラケット90の先端部には回転板47の周面に臨ませてマイクロスイッチ91取り付けられている。このマイクロスイッチ91は、フレーム保持板36,37間が最大に開く手前の間隔になったときに、回転板47の周面に突設した突部47aでONさせられる様になっている。
<鼻当支持機構>
また、上壁7の上には、図9に示したように開口8L,8R間及びフレーム保持板36,37間に位置させて鼻当支持機構の半円柱状の鼻当支持部材57が配設されている。この鼻当支持部材(フレーム位置決部材)57は、上下に向けて延びていると共に、平面形状が半円状に形成されている。この鼻当支持部材57の下端には支持軸58が突設されている。
【0038】
更に、上壁7には、図9,図10に示したように、開口8L,8R間に位置させて前後に延びるスリット59が形成されている。このスリット59には、鼻当支持部材57の下端に突設された支持軸58が挿通されている。更に、上壁7の上下にはスリット59に沿って延びる支持板60,61が配設され、支持軸58は支持板60,61を貫通している。しかも、支持板60,61間には支持軸58に嵌合したスペーサ筒62が介装され、支持軸58の下端部には固定ナット63が螺着されている。この固定ナット63は、支持板60,61及びスペーサ筒62を鼻当支持部材57に一体に固定している。
【0039】
このスペーサ筒62は、長手方向に移動可能に且つ幅方向には移動しないようにスリット59内に配設されている。しかも、スペーサ筒62は、上壁7の板厚寸法よりも僅かに長く形成されていて、支持板60,61が上壁7の板面に沿って移動可能に設けられている。尚、支持軸58と支持板60,61は相対回転しないようになっている。
【0040】
また、支持板61のバネ係止突部61aと仕切壁3aのバネ係止突部3bとの間にはコイルスプリングSが介装されていて、コイルスプリングSは支持板60,61及び鼻当支持部材57をフレーム保持板36側に付勢している。しかも、仕切壁3aには、支持板61のフレーム保持板37側端部61aに対応させて、マイクロスイッチ64が移動検出手段として取り付けられている。このマイクロスイッチ64は、鼻当支持部材57がフレーム保持板37側に移動させられて、支持板60,61がフレーム保持板37側に移動させられたときに、アクチュエータ64aが支持板61の端部61aにより押圧されてONすることにより、鼻当支持部材57の移動操作を検出するようになっている。
<レンズ押さえ機構>
また、連設筐体部4の前壁4aには、図1,図2,図6,図7に示したようにレンズ押さえ機構65がレンズ押さえ手段として設けられている。このレンズ押さえ機構65は、フレーム保持板37の上方に位置させて前壁4aの左右の側部に回転自在にそれぞれ取り付けられた回転軸66L,66Rを有する。この回転軸66L,66Rは、前壁4aから手前側に突出している共に、互いに平行に且つ前後方向に延びている。
【0041】
更に、レンズ押さえ機構65は、回転軸66L,66Rの側部にそれぞれ固定されたL字状のアーム67L,67Rと、アーム67Lの先端部に取り付けられた一対のレンズ押さえ軸68L(図19(b)参照)、アーム67Rの先端部に取り付けられた一対のレンズ押さえ軸68R(図19(b)参照)を有する。
【0042】
尚、レンズメータ1を正面から見たときに一対のレンズ押さえ軸68L及び68Rはそれぞれ一つしか見えないが、図19(a)のレンズメータ1を右側面から見たときに、図19(b)の様にレンズ押さえ軸68Rは一対見える。このときに、一対のレンズ押さえ軸68Lは一対のレンズ押さえ軸68Rと重なる位置にある。従って、説明の便宜上、一対のレンズ押さえ軸68Lの符号を一対のレンズ押さえ軸68Rの符号の部分に記載して説明する。このレンズ押さえ軸68L,68Rは先端部がピン状に形成されている。
【0043】
また、レンズ押さえ軸68L,68Rは、アーム67L,67Rが図1,図2の如く起立させられたとき、先端部が図1の如く互いに対向するようになっている。
【0044】
このレンズ押さえ軸68L,68L(68R,68R)は、アーム67L(67R)が図6の如く水平に倒されたときに、基準ピンであるレンズ受17a(28a)の軸線、即ち光軸OL(OR)の両側に位置するようになっている。
【0045】
また、レンズ押さえ機構65は、図6,図7に示したように、連設筐体部4内において回転軸66L,66Rにそれぞれ固定されたセクタ状の回転板69L,69Rと、回転板69L,69Rの下縁部に連設された細幅の係合片70L,70Rと、回転板69L,69Rの下縁部に設けられたバネ係止部71L,71Rと、バネ係止部71L,71Rの下方に位置させて前壁4aに突設されたバネ係止部72L,72Rと、バネ係止部71L,72L間に介装された引張りコイルスプリング73Lと、バネ係止部71R,72R間に介装された引張りコイルスプリング73Rを有する。
【0046】
更に、レンズ押さえ機構65は、連設筐体部4内において前壁4aの上部に取り付けられたパルスモータ等の駆動モータ74を有する。この駆動モータ74は、出力軸74aが上下方向に向けられていると共に、出力軸74aが連設筐体部4の左右方向の中央部に配設されている。そして、出力軸74aにはピニオン75が取り付けられている。また、前壁4aには駆動モータ74の下方に位置させてL字状のブラケット76が取り付けられている。このブラケット76には前壁4aに沿って上下に延びる送りネジ77の上端部が回転自在に且つ上下移動不能に保持されている。尚、図示は省略したが、ブラケット76に筒状の軸受を上下に向けて固定し、この軸受に送りネジ77の上端部を回転自在に且つ上下移動不能に保持する。また、軸受は上下に間隔をおいて複数設けても良い。更に、送りネジ77の上下端部を軸受で前壁4aに回転自在に保持しても良い。
【0047】
この送りネジ77の上端部にはピニオン75に噛合するギヤ78が取り付けられている。この送りネジ77は連設筐体部4の左右方向の中央部に配設され、この送りネジ77の下部のネジ部77aには昇降部材79が螺着されている。この昇降部材79の下端部には図7中左右に延びるフランジ79aが前壁4a向けて突設されている。このフランジ79aは、前壁4aに当接させられていて、昇降部材79の昇降により前壁4aに対して上下に摺接移動する様になっている。そして、このフランジ79a上には係合片70L,70Rの先端部が引張りコイルスプリング73L,73Rのバネ力によりそれぞれ当接させられている。
<制御回路>
上述したCCD24の出力(測定信号)は図5の演算制御回路(演算制御手段)80に入力され、リミットスイッチ56及びマイクロスイッチ64は演算制御回路80に接続されている。また、演算制御回路80は、LED12,13,25,26を点灯制御し、駆動モータ54及び74を作動制御する様になっている。また、この演算制御回路80には測定開始スイッチSaが接続されている。更に、演算制御回路80にはマイクロスイッチ91からのON信号が入力される様になっている。
(ii)メガネ5及び掛け枠
(メガネ5)
レンズメータLmで測定されるメガネ5は、本実施例では図5に示したように、メガネフレームMF、メガネフレームMFの左右のレンズ枠LF,RFに枠入れされた眼鏡レンズLL,RLと、左右のレンズ枠LF,RFを連設しているブリッジBと、左右のレンズ枠LF,RF等に設けられる鼻当NPと、左右のレンズ枠LF,RFに設けられたテンプルLT,RTを有する。
(掛け枠)
また、レンズメータLmで測定される掛け枠(トライアルフレーム)100は図21(a)に示した様な構成を有する。尚、図21(b)は図21(a)掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rに保持される検査レンズ102を示したものである。この検査レンズ102は、レンズ用の環状枠102aと、環状枠102a内に保持されたレンズ102bと、環状枠102bの外周面に半径方向に向けて一体に突設された突部102cと、突部102cに設けられたタブ(ツマミ)102dを有する。
【0048】
更に、掛け枠100は、保持枠取付ベースとしての左右の環状板部(リング状板部)100L,100Rと、環状板部100L,100Rを一体に連設している鼻当兼用のブリッジ100Bと、環状板部100L,100Rの互いに反対側の縁部に一体に設けられた取付板部103L,103Rと、取付板部103L,103Rに取り付けられたテンプル104L,104Rを有する。
【0049】
そして、レンズ保持枠101L,101Rは、環状板部100L,100R内に周方向に向けて回転可能に保持されている。しかも、環状板部100L,100Rには、取付板部103L,103Rより下方に位置させて回転操作用の操作ツマミ105L,105Rが取り付けられている。この操作ツマミ105L,105Rを矢印B1,B2で示した方向に回転させることにより、レンズ保持枠101L,101Rが矢印C1,C2で示した方向に回転するようになっている。この構成には周知の構成を採用することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0050】
また、環状板部100L,100Rの正面には周方向に向けて多数の目盛り線を配列した目盛106L,106Rが付されている。この目盛106L,106Rは、円柱度数を有する検査レンズの円柱軸の軸角度を読み取るために設けられている。
【0051】
更に、レンズ保持枠101Lの正面には、検査レンズを受け止める溝が複数設けられたレンズ受部107Lと、レンズ受部107Lに検査レンズを押し付けて保持させる板バネ108Lが設けられている。また、レンズ保持枠101Rの正面には、検査レンズを受け止める溝が複数設けられたレンズ受部107Rと、レンズ受部107Rに検査レンズを押し付けて保持させる板バネ108Rが設けられている。
【0052】
上述のメガネ5は、補助具を用いることなくレンズメータLmで光学特性を測定できる。しかし、掛け枠100は、次の枠保持具(補助具)を用いることでレンズメータLmで光学特性を測定できる。
(iii)枠保持具(掛け枠ホルダー)
この掛け枠用の枠保持具110は、図22に示したように、環状で小判形状をした枠支持板(枠支持部材)111を有する(図23〜図26参照)。この枠支持板111は、中央に小判状の光透過孔112を有する。しかも、枠支持板111の長手方向の両端部には、光透過孔112の両端に開口する切欠112aが形成されている。この枠支持板111の長手方向の端縁111a,111aは枠支持板111の中心Oaを中心とする半径で円弧状に形成されている。尚、切欠112aの長手方向の端縁も中心Oaを中心とする半径で円弧状に形成されている。
【0053】
この枠支持板111の長手方向の両端部の一面には、光透過孔112の円弧状端縁に沿って円弧状に延びる枠支持部材113,113がそれぞれ取り付けられている。この枠支持部材113は、切欠112aの開口端を塞ぐように且つ板面と直交する方向に突出させられている。
【0054】
また、枠支持板111の長手方向の両端部の一面には、切欠112aの光透過孔112への開放端とは反対側の縁部に隣接してブラケット114がそれぞれ取り付けられている。各ブラケット114は図22,図26,図27に示したように左右に間隔をおいて配置された対向片114a,114aを有し、この各ブラケット114の対向片114a,114aには左右に延びる支持軸115の両端部が保持されている。
【0055】
しかも、切欠112aには支持軸115に沿って左右に延びる板状の操作レバー116が挿通されている。この操作レバー116の中間部の両側部には、支持片116a,116aが突設されている。そして、支持軸115は支持片116a,116aを貫通している。この支持片116a,116aにより、操作レバー116は支持軸115に回動自在に保持されている。この操作レバー116の一端部には枠係止爪(枠保持爪)117が一体に設けられている。
【0056】
更に、操作レバー116とブラケット114との間には支持軸115に捲回保持させたネジリコイルバネ118が介装されている。このネジリコイルバネ118は、枠係止爪117が枠支持部材113側に回動する方向(図23,24では矢印119で示したように支持軸115を中心に反時計回り方向)に、操作レバー116を回動付勢している。
【0057】
尚、図23において、操作レバー116,116の他端部116b,116bを摘んで互いに接近する方向に引くと、操作レバー116,116が支持軸115,115を中心に矢印120,120′で示したように互いに反対方向に回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が互いに離反する方向に開かせる。一方、この操作レバー116,116の他端部116b,116bから手を離して操作力を解除すると、操作レバー116,116がネジリコイルバネ118,118のバネ力により支持軸115,115を中心に矢印119,119′で示したように互いに反対方向に回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が互いに接近させられる。
【0058】
従って、掛け枠100の左のレンズ保持枠100Lに枠保持具110を取り付けるには、先ず、枠保持具110の長手方向をレンズ保持枠100L,100Rの配列方向とは直交(交差)する方向に向ける。この状態で、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bを摘んで互いに接近する方向に引いて、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117を開いて、操作レバー116,116間に環状板部100Lを配設する。
【0059】
この後、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bから手を離すと、操作レバー116,116の一端部側がネジリコイルバネ118,118のバネ力により環状板部100L側にそれぞれ回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が環状板部100Lを円弧状の枠支持部材113,113の先端部に押し付けることになる。
【0060】
これにより、枠保持具110が掛け枠100の環状板部100Lに取り付けられることになる。同様にして、掛け枠100の右のレンズ保持枠100Rに枠保持具110を保持させることができる。この際、各枠支持部材111の中心とレンズ保持枠100L,100Rの中心はそれぞれ一致するようになっている。
【0061】
そして、この状態では、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき、枠支持部材111は各レンズ保持枠100L,100Rの周縁の前後の部分から前後に突出することになる。しかも、レンズ保持枠100L又は100Rに検査レンズ102が着脱可能に保持(装着)された状態で、検査レンズ102のタブ102dが枠支持板111の長手方向に向けられても、タブ102dが枠支持板111の端縁111aから突出しないように、枠支持板111の長手方向の長さ(寸法)が設定されている。
[作用]
次に、この様な構成のレンズメータの作用を説明する。
(電源投入前)
このレンズメータの電源を投入する前には、図8に示したように、ギヤ52の係合突部53が二点鎖線で示した位置に位置させられている。この位置では、コイルスプリング51の張力を小さくさせるために、図8,図15(b)に示したように、フレーム保持板36,37がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)により二点鎖線で示した位置に位置させられていて、フレーム保持板36,37の間隔が最小となっている。この位置では、係合ピン48,49,50が二点鎖線で示した位置に位置させられていて、係合突部53が係合ピン50から時計回り方向に僅かに離れている。
【0062】
また、レンズメータの電源を投入する前には、コイルスプリング73L,73Rの引張り力(バネ力)を小さくするために、昇降部材79が図7に実線で示したように送りネジ77のネジ部77aの下端部に位置させられている。この位置では、回転板69L,69Rの係合片70L,70Rが実線で示したようにコイルスプリング73L,73Rの引張り力(バネ力)により下方に傾斜させられた状態となっていて、アーム67L,67Rが水平に倒された状態となっている。(電源投入による初期化)
この様な状態からレンズメータの電源を投入すると演算制御回路80は、鼻当支持部材57の移動を検出すると、駆動モータ54を作動制御してピニオン55を回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中反時計回り方向に回転させる。この回転に伴いギヤ52の側面に突設した係合突部53は、回転板47の係合ピン50に当接した後、この係合ピン50を図8中反時計回り方向に回転させて、回転板47を反時計回り方向に回転させる。
【0063】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に二点鎖線で示した位置から反時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)に抗して互いに反対方向に変位させられる。即ち、図8中、リンク板38は図示を省略した位置から右方に実線で示した位置まで変位させられ、リンク板39は図示を省略した位置から左方に実線で示した位置まで変位させられる。このリンク板38が図8の実線で示した位置まで変位させられると、このリンク板38の端部によりリミットスイッチ56がONさせられ、このON信号が演算制御回路80に入力される。この演算制御回路80は、リミットスイッチ56からのON信号が入力されると、駆動モータ54の作動を停止させる。
【0064】
このリンク板38,39の相対変位により、フレーム保持板36,37が図8,図15(b)中、二点鎖線で示した位置から実線で示した位置まで矢印82,83で示した方向(互いに反対方向)に変位させられて、フレーム保持板36,37の間隔が最大に広がり、測定作業の待機状態となる。
【0065】
一方、レンズメータの電源を投入すると、演算制御回路80は図6,図7の駆動モータ74を作動させてピニオン75を回転させ、このピニオン75の回転をギヤ78を介して送りネジ77に伝達させ、昇降部材79が図7に二点鎖線で示したように送りネジ77のネジ部77aの上端部まで移動させる。これにより、測定を開始する前には、回転板69L,69Rの係合片70L,70Rが上方に二点鎖線で示したように傾斜させられた状態となっていて、アーム67L,67Rが図1,図2の如く起立させられ、レンズ押さえ軸68L,68Rの先端部が図1の如く互いに対向させられて、測定作業の待機状態となる。
(1)メガネ5の眼鏡レンズLL,LRの屈折特性(光学特性)の測定
(メガネの配設及び保持)
この様な状態においてレンズメータによりメガネ5の屈折特性等の光学特性を測定するには、先ず図16(a),(b)に示したように、メガネ5の鼻当NP,NPを鼻当支持部材57の上端部の前面に当接させて、メガネ5を鼻当支持部材57に対してフレーム保持板37側に押圧することにより、鼻当支持部材57を図16(b)の矢印81で示した様にフレーム保持板37側にコイルスプリングSのバネ力に抗して移動させると共に、メガネ5の眼鏡フレームMFを下げてフレーム保持板36,37間に配設する。
【0066】
この際、鼻当支持部材57の移動により、支持板60,61がフレーム保持板37側に鼻当支持部材57と一体に移動させられると、マイクロスイッチ64のアクチュエータ64aが支持板61の端部61aにより押圧されてONさせられる。このON信号は演算制御回路80に入力され、鼻当支持部材57の移動操作が検出される。
【0067】
そして、演算制御回路80は、マイクロスイッチ64からのON信号が入力されると、駆動モータ54を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン55を所定回転数だけ回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中時計回り方向に回転させて、ギヤ52の側面に突設した係合突部53を時計回り方向に回転させる。この駆動モータ54の回転は、係合突部53が二点鎖線で示した位置に移動するまで回転させる。尚、この位置はマイクロスイッチやリミットスイッチ等で検出して、駆動モータ54を停止させるようにすることもできる。
【0068】
これに伴い、回転板47の係合ピン50は、コイルスプリング51のバネ力により係合突部53に追従して図8中時計回り方向に回転させられ、回転板47が時計回り方向に係合ピン50と一体に回転する。この回転板47の回転に伴ってマイクロスイッチ91は、回転板47の突部47aにより短い時間でONさせられた後にOFFさせられる。この際のマイクロスイッチ91のON状態は非常に短い時間であるので、演算制御回路80は掛け枠100がフレーム保持板36,37間に配設されているとは判断しない。
【0069】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に実線で示した位置から時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)により互いに反対方向に変位させられる。この際、リンク板38が図8中左方に変位させられて、リンク板38と一体のフレーム保持板36が図8中矢印84で示したように左方に変位させられると共に、リンク板39が右方に変位させられて、リンク板39と一体のフレーム保持板37が図8中矢印85で示したように右方に変位させられる。
【0070】
これにより、フレーム保持板36,37は、図17(b)に矢印84,85で示したように互いに接近する方向に移動して、図18(b)の如くメガネ5の眼鏡フレームMFを傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)する。
【0071】
尚、この様に眼鏡フレームMFを傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)している状態では、リミットスイッチ64が支持板61でONさせられた状態となっている。また、本実施例では、図5に示したように眼鏡フレームMFのレンズ枠LFと眼鏡レンズLLは略同じ厚さであり、眼鏡フレームMFのレンズ枠RFと眼鏡レンズLRは略同じ厚さであるので、図16〜図20では符号LLを符号LFと同じ部分に付し、符号LRを符号RFと同じ部分に付して説明する。
(眼鏡フレームのセット状態の修正)
次に、測定開始スイッチSaを押すと演算制御回路80は、駆動モータ74を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン75を回転させ、この回転をギヤ78を介して送りネジ77に伝達させ、この送りネジ77により昇降部材79を二点鎖線で示した位置から下方に移動させる。この際、駆動モータ74の作動は、昇降部材79が送りネジ77の下端部に達するまで行われる。そして、昇降部材79が送りネジ77の下端部に達すると駆動モータ74の作動が停止させられる。尚、この様な動作は、パルスモータである駆動モータ74を所定回転数だけ回転させることにより行うことができる。しかし、この昇降部材79の上下の移動位置はマイクロスイッチ等で位置検出手段で検出して、この位置検出手段からの検出信号により駆動モータ74の作動停止を行うようにしても良い。
【0072】
そして、昇降部材79の下方への移動に伴い、回転板69L,69Rの係合片70L,70Rの先端部が昇降部材79のフランジ79aに追従して下方に移動し、回転板69Lがコイルスプリング73Lのバネ力で図7中反時計回り方向に回転させられると共に、回転板69Rがコイルスプリング73Rのバネ力で図7中時計回り方向に回転させられる。
【0073】
この様な回転板69L,69Rの回転は回転軸66L,66Rを介してアーム67L,67Rに伝達される。これにより、アーム67L及びレンズ押さえ軸68Lが図18(a)の矢印86で示したように時計回り方向に回動変位させられると共に、アーム67R及びレンズ押さえ軸68Rが図18(a)の矢印87で示したように反時計回り方向に回動変位させられる。この様にレンズ押さえ軸68L,68Lおよび68R,68Rは、回転しながら降下して、図19に示したようにメガネ5の左右の眼鏡レンズLL及びLRを先端部でレンズ受軸17a及び28aに対してそれぞれ押し付ける。
【0074】
この際、眼鏡レンズLL,LRがレンズメータの前後方向において傾斜した状態で配設されていても、2つのレンズ押さえ軸(レンズ押さえ部材)68L,68Lがレンズ受軸17aの軸線(光軸OLと一致)の両側を押さえ付け、2つのレンズ押さえ軸68R,68Rはレンズ受軸28aの軸線(光軸ORと一致)の両側を押さえ付けるので、眼鏡レンズLL,LRの水平方向の傾きが修正された位置で、眼鏡フレームMFがフレーム保持板36,37の傾斜する対向面36a,37a間で正しく保持されることになる。この際、レンズ押さえ軸68L,68Lによる眼鏡レンズLL,LRの押さえ付け力は、コイルスプリング73L,73Rのバネ力のみでおこなわれることになる。
【0075】
この後、演算制御回路80は、駆動モータ74を上述とは逆に所定数の駆動パルスで作動制御して、昇降部材79を上昇させ、この昇降部材79により係合片70L,70Rの先端部を上昇させることにより、回転板69L,69Rをコイルスプリング73L,73Rのバネ力に抗して上述とは逆に回転させ、アーム67L,67Rを図20に矢印88,89で示したように上方を向く位置まで垂直に回転させる。この位置では、アーム67L,67Rに取り付けたレンズ押さえ軸68L,68Rがハルトマンプレート17,28の上方から左右に退避するので、レンズ押さえ軸68L,68Rが測定光束を遮らない状態となる。
(屈折特性の測定)
<眼鏡レンズLLの屈折特性測定>
この状態で演算制御回路80は、測定光学系9LのLED12,13を順番に点灯させて、眼鏡レンズLLの測定を行う。この際、LED12からの測定光束は、ダイクロイックミラー14L及び全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ16により平行光束とされて眼鏡レンズLLに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLLを透過した測定光束は、パターン板17を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ18の上面に投影される。このフィールドレンズ18の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ16、反射ミラー19,20,21、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板17のパターン像を結像させる。
【0076】
また、LED13からの測定光束は、ダイクロイックミラー14Lを透過して全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ16で平行光束にされて眼鏡レンズLLに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLLを透過した測定光束は、パターン板17を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ18の上面に投影される。このフィールドレンズ18の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ16、反射ミラー19,20,21、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板17のパターン像を結像させる。
【0077】
そして、演算制御回路80は、CCD24に結像されたパター像の状態から眼鏡レンズLLの各部の屈折特性を測定して、眼鏡レンズLLの各部の屈折特性のマッピングデータを求める。この屈折特性としては、球面度数(S),円柱度数(C),円柱軸角度(A)等がある。
<眼鏡レンズLRの屈折特性測定>
この状態で演算制御回路80は、測定光学系9RのLED25,26を順番に点灯させて、眼鏡レンズLRの測定を行う。この際、LED25からの測定光束は、ダイクロイックミラー14R及び全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ27により平行光束とされて眼鏡レンズLRに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLRを透過した測定光束は、パターン板28を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ29の上面に投影される。このフィールドレンズ29の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ29、反射ミラー30,31、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板28のパターン像を結像させる。
【0078】
また、LED26からの測定光束は、ダイクロイックミラー14R及び全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ27により平行光束とされて眼鏡レンズLRに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLRを透過した測定光束は、パターン板28を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ29の上面に投影される。このフィールドレンズ29の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ29、反射ミラー30,31、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板28のパターン像を結像させる。
【0079】
そして、演算制御回路80は、CCD24に結像されたパター像の状態から眼鏡レンズLLの各部の屈折特性を測定して、眼鏡レンズLRの各部の屈折特性のマッピングデータを求める。この屈折特性としては、球面度数(S),円柱度数(C),円柱軸角度(A)等がある。
【0080】
また、演算制御回路80は、この様にして求めた眼鏡レンズLL,LRの屈折特性(光学特性)を図示しない他の眼科装置に送信手段(ネットワークやケーブル,無線)を介して送信できる様になっている。尚、レンズメータの上部筐体2の正面に液晶表示器(表示手段)を設けて、この液晶表示器に測定した眼鏡レンズLL,LRの屈折特性のマッピング表示を行わせるようにしても良い。
(メガネ5の取り外し)
また、この様にして測定が行われている状態では、眼鏡フレームMFはコイルスプリング51のバネ力によりフレーム保持板36,37間で挟持されているだけである。従って、フレーム保持板36を手前側に引っ張ることにより、リンク板38がコイルスプリング51のバネ力に抗して図8中左方に移動させられて、回転板47がリンク板38と係合ピン48を介して時計回り方向に回動させられる。一方、この回転によりリンク板39が係合ピン49を介して図8中左方に移動させられて、フレーム保持板37がフレーム保持板36から離反する方向に移動する。
【0081】
この様にフレーム保持板36を手前側に引っ張ることにより、フレーム保持板36,37の間隔を広げることができる。従って、測定後にメガネ5をフレーム保持板36,37間から取り外す場合には、フレーム保持板36を手前側に引っ張って、フレーム保持板36,37の間隔を広げることにより、メガネ5をフレーム保持板36,37間から容易に取り外すことができる。
【0082】
また、この取り外しにより、鼻当支持部材57がコイルスプリングSのバネ力により原状に復帰し、マイクロスイッチ64がOFFし、このOFF信号が演算制御回路80に入力される。これにより演算制御回路80は、駆動モータ54を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン55を回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中反時計回り方向に回転させる。この回転に伴いギヤ52の側面に突設した係合突部53は、回転板47の係合ピン50に当接した後、この係合ピン50を図8中反時計回り方向に回転させて、回転板47を反時計回り方向に回転させる。
【0083】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に二点鎖線で示した位置から反時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)に抗して互いに反対方向に変位させられる。即ち、図8中、リンク板38は図示を省略した位置から右方に実線で示した位置まで変位させられ、リンク板39は図示を省略した位置から左方に実線で示した位置まで変位させられる。このリンク板38が図8の実線で示した位置まで変位させられると、このリンク板38の端部によりリミットスイッチ56がONさせられ、このON信号が演算制御回路80に入力される。この演算制御回路80は、リミットスイッチ56からのON信号が入力されると、駆動モータ54の作動を停止させる。
【0084】
このリンク板38,39の相対変位により、フレーム保持板36,37が図8,図15(b)中、二点鎖線で示した位置から実線で示した位置まで矢印82,83で示した方向に変位させられて、フレーム保持板36,37の間隔が最大に広がり、次の測定に備える状態となる。
(2)掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rに保持された検査レンズ102の屈折特性(光学特性)の測定
(掛け枠100への枠保持具110の装着)
また、掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rにそれぞれ保持された複数の検査レンズ102(互いに球面度数或いは円柱度数等が異なる)の屈折特性をレンズメータLmで測定するには、掛け枠100の環状板部100L,100Rに枠保持具110をそれぞれ取り付ける。
【0085】
この掛け枠100の左のレンズ保持枠100Lに枠保持具110を取り付けるには、先ず、枠保持具110の長手方向をレンズ保持枠100L,100Rの配列方向とは直交(交差)する方向に向ける。この状態で、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bを摘んで互いに接近する方向に引いて、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117を開いて、操作レバー116,116間に環状板部100Lを配設する。
【0086】
この後、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bから手を離すと、操作レバー116,116の一端部側がネジリコイルバネ118,118のバネ力により環状板部100L側にそれぞれ回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が環状板部100Lを円弧状の枠支持部材113,113の先端部に押し付けることになる。
【0087】
これにより、枠保持具110が掛け枠100の環状板部100Lに取り付けられることになる。同様にして、掛け枠100の右のレンズ保持枠100Rに枠保持具110を保持させることができる。この際、各枠支持部材111の中心とレンズ保持枠100L,100Rの中心はそれぞれ一致するようになっている。
【0088】
そして、この状態では、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき、枠支持部材111は各レンズ保持枠100L,100Rの周縁の前後の部分から前後に突出することになる。しかも、レンズ保持枠100L又は100Rに検査レンズ102が着脱可能に保持(装着)された状態で、検査レンズ102のタブ102dが枠支持板111の長手方向に向けられても、タブ102dが枠支持板111の端縁111aから突出しない。
(掛け枠100のレンズメータLmへの保持)
(掛け枠100の配設及び保持)
この様な状態においてレンズメータLmにより掛け枠100の屈折特性等の光学特性を測定するには、図28に示したように掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rをフレーム保持板36,37間に挿入する。この際、図21の掛け枠100の鼻当兼用のブリッジ100Bを鼻当支持部材57の上端部の前面に当接させて、掛け枠100を鼻当支持部材57に対してフレーム保持板37側に押圧することにより、鼻当支持部材57を図28位置から図30の位置まで矢印92で示した方向にフレーム保持板37側にコイルスプリングSのバネ力に抗して移動させる。
【0089】
この際、鼻当支持部材57の移動により、支持板60,61がフレーム保持板37側に鼻当支持部材57と一体に移動させられると、マイクロスイッチ64のアクチュエータ64aが支持板61の端部61aにより押圧されてONさせられる。このON信号は演算制御回路80に入力され、鼻当支持部材57の移動操作が検出される。
【0090】
そして、演算制御回路80は、マイクロスイッチ64からのON信号が入力されると、駆動モータ54を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン55を所定回転数だけ回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中時計回り方向に回転させて、ギヤ52の側面に突設した係合突部53を時計回り方向に回転させる。この駆動モータ54の回転は、係合突部53が二点鎖線で示した位置まで移動するまで回転させる。
【0091】
これに伴い、回転板47の係合ピン50は、コイルスプリング51のバネ力により係合突部53に追従して図8中時計回り方向に回転させられ、回転板47が時計回り方向に係合ピン50と一体に回転する。
【0092】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に実線で示した位置から時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)により互いに反対方向に変位させられる。この際、リンク板38が図8中左方に変位させられて、リンク板38と一体のフレーム保持板36が図8中矢印84で示したように左方に変位させられると共に、リンク板39が右方に変位させられて、リンク板39と一体のフレーム保持板37が図8中矢印85で示したように右方に変位させられる。
【0093】
これにより、フレーム保持板36,37は、図28に矢印93,94で示したように互いに接近する方向に移動して、図29の如く最小の間隔になる。この位置では、図8中、リンク板38,39の右端は二点鎖線で示した位置に位置する。
【0094】
この状態で、掛け枠100に保持させた枠保持具110の枠支持板111でフレーム保持板37をコイルスプリングSのバネ力に抗して図8の二点鎖線の位置から前壁4a側に押圧変位させる。これに伴いリンク板39は、図8中、二点鎖線の位置から実線の位置側に移動させられて、係合ピン49が二点鎖線の位置から実線の位置側に移動する方向に移動させられ、回転板47が反時計回り方向に回転させられる。そして、枠支持板111がフレーム保持板36,37間に配設されて、枠支持板111の長手方向の端縁が傾斜する対向面36a,37a間で図30に示したように保持(挟持)される。これにより、枠支持板111が傾斜する対向面(傾斜面)36a,37aにより下方に僅かに押圧されるので、枠支持板111がフレーム保持板36,37間から抜け外れることはない。しかも、この作用により、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rに保持させた複数の検査レンズの最下部のものがレンズ受軸17a,28aに確実に当接した状態が維持されることになる。
【0095】
この際、掛け枠100の各レンズ保持枠101L,101Rに保持された複数の検査レンズのうち最下部のものがレンズ受軸17a,28aに支持される。しかも、各レンズ保持枠101L,101Rに保持された検査レンズのタブは枠支持板111の長手方向の両端の円弧状の端縁から突出することがない。この結果、このタブがレンズ保持枠101L,101Rをフレーム保持板36,37間に保持させる際に邪魔になることはない。また、検査レンズの中に円柱度数があるシリンダレンズを有する検査レンズがレンズ保持枠101L,101Rに保持されていても、タブの位置がずれることはない。更に、枠支持板111の長手方向の両端の端縁は、枠支持板111の中心(レンズ保持枠101L,101Rの中心と一致)を中心に円弧状に形成されているので、枠支持板111が掛け枠100に多少傾斜した状態で保持されていても、この枠支持板111を挟持するフレーム保持板36,37間の間隔は変化しない。
【0096】
しかも、枠支持板111の長手方向の端縁が傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)された位置では、マイクロスイッチ91が回転板47の突部47aによりONさせられた状態となるようになっている。
【0097】
そして、このマイクロスイッチ91のON信号は演算制御回路80に入力される。この演算制御回路80は、マイクロスイッチ91からのON信号を受けてからON状態が所定時間経過したか否かを判断して、所定時間経過したときには掛け枠100が枠保持具110を介してフレーム保持板36,37間で保持されていると判断する。
【0098】
尚、この様に掛け枠100に保持させた枠支持板111を傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)している状態では、リミットスイッチ64が支持板61でONさせられた状態となっている。
【0099】
この状態で、上述したメガネ5の左右の眼鏡レンズLL,LRの測定と同様にして、掛け枠100のレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)、及びレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)が測定される。そして、演算制御回路80は、この様にして求めたレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)、及びレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)を図示しないパソコンに送信手段(ネットワークやケーブル,無線)を介して送信して、パソコンのデータベース等に入力できる様になっている。
(その他)
以上説明した実施例では、駆動モータ54,74にパルスモータを用いて、駆動モータ54,74を所定数の駆動パルスで所定回転数だけ回転制御させる様にしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、駆動モータ54,74にDCモータを用いることもできる。
【0100】
また、フレーム保持板36,37をリンク板38,39、係合ピン48,49及び回転板47を介して連動させることにより、フレーム保持板36,37同士を相対接近・相対離反の同期を図るようにしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、各フレーム保持板36,37をエアシリンダ及びエア回路を用いて互いに接近離反できるように構成することもできる。要は、フレーム保持板36,37同士を相対接近・相対離反の同期を図ることができれば、他の構成を採用しても良い。
【0101】
【発明の実施の形態2】
[構成]
図31〜図37は、この発明の実施の形態2を示したものである。この発明の実施の形態2では、発明の実施の形態1のフレーム保持機構及びレンズ押さえ機構65が省略された構成となっている。また、発明の実施の形態2では、発明の実施の形態1と同じ測定光学系及び鼻当支持機構が設けられている。従って、この発明の実施の形態2では、測定光学系及び鼻当支持機構の図示及びその詳細な説明は省略する。尚、図1〜図30に示した部分と同一の部分には、図1〜図30に示した符号と同一の符号を付して説明する。
【0102】
この発明の実施の形態では、図33に示したように、下部筐体部3の両側壁に前後に延びるガイド溝200,200が形成されていると共に、このガイド溝200,200に支持されるフレーム201を有する(図31,図32参照)。このフレーム201は、左右のフレーム部201a,201bと、フレーム部201a,201bの一端部同士を連設している連設部201cと、フレーム部201a,201bの他端部に互いに反対側に向けて突出させたアーム部201d,201eから平面形状がハット状に形成されている。
【0103】
そして、このガイド溝200,200には左右のフレーム部201a,201bが図33に矢印Paで示したように前後にスライド可能に嵌合保持されている。
【0104】
このアーム部201d,201e内には、図34に示したように左右に延びる空間202L,202Rと、空間202L,202R及び正面に開口するスリット202La,202Raが形成されている。この空間202L,202Rには、テンプル保持手段203L,203Rが取り付けられている。
【0105】
このテンプル保持手段203Lは、下部筐体部3側に位置させて空間202L内に配設したパルスモータ等の駆動モータ204Lと、駆動モータ204Lの出力軸205Lと一体に設けられ且つ左右方向に延びる送りネジ206Lを有する。この送りネジ206Lは、右ネジ部206Laと左ネジ部206Lbを有する。また、テンプル保持手段203Lは、基端部が空間202L内に左右動自在に配設された一対の軸状の保持部材207L,208Lを有する。この保持部材207L,208Lは前後に延びていると共に送りネジ206Lと直交している。hしかも、保持部材207L,208Lの基端部にはネジ孔207La,208Laが形成され、このネジ孔207La,208Laには送りネジ206Lの右ネジ部206Laと左ネジ部206Lbが螺着されている。また、保持部材207L,208Lの他端部はスリット202Laを介して手前側に突出していて、保持部材207L,208Lの突出部分には弾性部材層209L,210Lがそれぞれ設けられている。
【0106】
この構成により、駆動モータ204Lの正転・逆転駆動させると、送りネジ206Lの右ネジ部206Laと左ネジ部206Lbの作用により、保持部材207L,208Lは矢印Pbで示したように左右に相対接近離反できる。
【0107】
このアーム部201d,201e内には、図34に示したように左右に延びる空間202R,202Rと、空間202R,202R及び正面に開口するスリット202Ra,202Raが形成されている。この空間202R,202Rには、テンプル保持手段203R,203Rが取り付けられている。
【0108】
このテンプル保持手段203Rは、下部筐体部3側に位置させて空間202R内に配設したパルスモータ等の駆動モータ204Rと、駆動モータ204Rの出力軸205Rと一体に設けられ且つ左右方向に延びる送りネジ206Rを有する。この送りネジ206Rは、右ネジ部206Raと左ネジ部206Rbを有する。また、テンプル保持手段203Rは、基端部が空間202R内に左右動自在に配設された一対の軸状の保持部材207R,208Rを有する。この保持部材207R,208Rは前後に延びていると共に送りネジ206Rと直交している。しかも、保持部材207R,208Rの基端部にはネジ孔207Ra,208Raが形成され、このネジ孔207Ra,208Raには送りネジ206Rの右ネジ部206Raと左ネジ部206Rbが螺着されている。また、保持部材207R,208Rの他端部はスリット202Raを介して手前側に突出していて、保持部材207R,208Rの突出部分には弾性部材層209R,210Rがそれぞれ設けられている。
【0109】
この構成により、駆動モータ204Rの正転・逆転駆動させると、送りネジ206Rの右ネジ部206Raと左ネジ部206Rbの作用により、保持部材207R,208Rは矢印Pbで示したように左右に相対接近離反できる。
【0110】
そして、駆動モータ204L,204Rは演算制御回路80により作動制御されるようになっている。
[作用]
次に、この様な構成のレンズメータの作用を説明する。
【0111】
この様な構成において演算制御回路80は、駆動モータ204Lを作動制御して掛け枠100のテンプル104Lを保持可能な間隔に保持部材207L,208Lを開いておくと共に、駆動モータ204Rを作動制御して掛け枠100のテンプル104Rを保持可能な間隔に保持部材207R,208Rを開いておく。
【0112】
この状態で、フレーム201を図33に示したように手前側に引いておいて、掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rを図35(a)の如く水平にすると共に、掛け枠100のテンプル104Lを保持部材207L,208L間に配設し、掛け枠100のテンプル104Rを保持部材207R,208R間に配設する(図35(b)参照)。
【0113】
この状態で、フレーム201を図36(b)に矢印210で示した方向に押圧して移動させ、掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rをレンズ受軸17a,28a上に配置する。この後、掛け枠100全体を図36(a)に示したように矢印211で示したように下方に変位させて、図37(a),(b)に示したように掛け枠100のレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズ102の最下部のものをレンズ受軸17a上に当接させると共に、掛け枠100のレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズ102の最下部のものをレンズ受軸28a上に当接させる。
【0114】
この位置では掛け枠100のブリッジ100Bが鼻当支持部材57の正面上部に対応する。この状態で、掛け枠100全体を鼻当支持部材57側に移動させて、ブリッジ100Bにより鼻当支持部材57の上部を図33に矢印81で示した方向に移動させると、上述したマイクロスイッチ64がONさせられ、このON信号が演算制御回路80に入力される。
【0115】
そして、演算制御回路80は、この信号を受けると、保持部材207L,208Lの間隔が狭くなる方向に駆動モータ204Lを作動制御して、保持部材207L,208L間で掛け枠100のテンプル104Lを保持させると共に、保持部材207R,208Rの間隔が狭くなる方向に駆動モータ204Rを作動制御して、保持部材207R,208R間で掛け枠100のテンプル104Rを保持させる。
【0116】
この状態で演算制御回路80は、上述した実施例と同様にして、掛け枠100のレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズ102の合計の屈折特性(光学特性)を測定すると共に、掛け枠100のレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズ102の合計の屈折特性(光学特性)を測定する。尚、この際、演算制御回路80は、テンプル保持手段203L,203Rの位置、即ちアーム部201d,201eの延びる方向を検査レンズ102に円柱度数がある場合の円柱軸の軸角度の基準として、軸角度の測定を行う様になっている。
【0117】
以上説明したように、この発明の実施の形態の掛け枠100の検査レンズ102の光学特性を測定する方法に用いられるレンズメータLmは、左右一対の測定光学系9L,9Rと、前記左右の測定光学系9L,9Rの光路途中にそれぞれ配設された一対のレンズ受(レンズ受軸17a,28a)と、前後に相対接近・離反可能に設けられ且つ前記レンズ受に眼鏡レンズが支持されたメガネの眼鏡フレームを前後方向から挟持可能な一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)を備える。そして、レンズメータLmを用いて掛け枠の検査レンズの光学特性を測定する方法は、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき前記各レンズ保持枠100L,100Rの周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材(枠支持板111)を前記掛け枠100にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)間に前記左右のレンズ枠100L,100R及び枠支持部材(枠保持板111)を配設して、前記左右のレンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102の最下部のものを前記左右一対のレンズ受(レンズ受軸17a,28a)でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部(材枠支持板111,111)を前記一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠100L,100Rの前記検査レンズ102の光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしている。
【0118】
この発明の実施の形態の光学特性の測定方法によれば、円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時に検査レンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる。
【0119】
この発明の実施の形態によれば、前記レンズメータLmは、前記眼鏡レンズLL,LRをレンズ受(レンズ受軸17a,28a)に対して押さえる押さえ位置と前記押さえ位置及び前記測定光学系9L,Rの光路から退避した退避位置との間で移動可能に設けられているレンズ押さえ(レンズ押さえ軸68L,68R)を備えている。また、レンズメータLmは、前記レンズ受(レンズ受軸17a,28a)に眼鏡レンズLL,LRを支持させたメガネ5の眼鏡フレームMFが前記一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)で保持されると同時に前記レンズ押さえ(レンズ押さえ軸68L,68R)が退避位置にあるときに、前記測定光学系9L,9Rにより前記眼鏡レンズLL,LRの光学測定をさせる演算制御回路80と、前記掛け枠100の枠支持部材(枠支持板111)が前記一対のフレーム保持部材間(フレーム保持板36,37)で挟持されたのを検出する掛け枠検出手段(マイクロスイッチ91)を備えている。そして、前記演算制御回路80は、前記掛け枠検出手段(マイクロスイッチ91)からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材(レンズ押さえ軸68L,68R)によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠100L,100Rの前記検査レンズ102の光学特性を前記左右の測定光学系9L,9Rによりそれぞれ測定させる。
【0120】
この構成によれば、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102に無理な押さえ力が作用しないので、正確な測定ができる。
【0121】
即ち、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rには複数の検査レンズが重なるように保持されるので、検査レンズ102の最上部のものの高さが眼鏡処方値によって異なる。このため、この様なレンズ保持枠100L,100Rに保持される検査レンズ102をレンズ押さえ軸68L,68Rで押さえたときに、検査レンズに無理な力が作用し、検査レンズの保持状態が変化したりして、好ましくない。特に、検査レンズ102に円柱度数があるような場合でも、検査レンズ102の円柱軸の向きがずれる虞がある。
【0122】
しかし、この発明の実施の形態によれば、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102に無理な押さえ力が作用しないので、検査レンズ102に円柱度数があるような場合でも、検査レンズ102の円柱軸の向きがずれることがないく、正確な測定ができる。
【0123】
更に、この発明の実施の形態のレンズメータLmは、測定光学系9L,9Rと、前記測定光学系9L,9Rの光路途中に配設されたレンズ受(レンズ受軸17a,28a)を備え、前記レンズ受(レンズ受軸17a,28a)が設けられた筐体部(下部筐体部3)に掛け枠100の左右のテンプル104L,104Rを保持させるテンプル保持手段203L,203Rが設けられている。
【0124】
この発明の実施形態の構成によれば、掛け枠100のテンプル104L,104Rを保持することで、レンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102のタブ等がレンズメータLmに当たるようなこともない。この結果、検査レンズ102に円柱度数があるような場合でも、検査レンズ102の円柱軸の向きがずれることがないので、簡易に正確な測定ができる。
【0125】
また、この発明の実施の形態のレンズメータLmでは、前記テンプル保持手段203L,203Rは前後に移動調整可能に筐体部(下部筐体部3)に保持されている。この発明の実施の形態によれば、テンプル保持手段203L,203Rにテンプル104L,104Rを保持させた状態で、掛け枠100をテンプル保持手段203L,203Rと一体に前後動させることにより、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rをレンズ受軸17a,28aに対して最適な位置に移動させて、正確な測定を行うことができる。
【0126】
更に、この発明の実施の形態のレンズメータLmは、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されている。この構成によれば、テンプル保持手段203L,203Rの位置、即ちアーム部201d,201eの延びる方向を検査レンズ102に円柱度数がある場合の円柱軸の軸角度の基準として、軸角度の測定を行うことができる。
【0127】
【発明の効果】
以上説明した様に請求項1の発明の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法によれば、掛け枠の左右のレンズ保持枠を水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ枠及び枠支持部材を配設して、前記左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部材を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしたので、円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時に検査レンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる。
【0128】
また、請求項2の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法によれば、前記演算制御回路は、前記掛け枠検出手段からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定させる様にしたので、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズに無理な押さえ力が作用しないので、正確な測定ができる。
【0129】
即ち、掛け枠のレンズ保持枠には複数の検査レンズが重なるように保持されるので、検査レンズの最上部のものの高さが眼鏡処方値によって異なる。このため、この様なレンズ保持枠に保持される検査レンズをレンズ押さえ軸で押さえたときに、検査レンズに無理な力が作用し、検査レンズの保持状態が変化したりして、好ましくない。特に、検査レンズに円柱度数があるような場合でも、検査レンズの円柱軸の向きがずれる虞がある。しかし、この発明の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法によれば、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズに無理な押さえ力が作用しないので、検査レンズに円柱度数があるような場合でも、検査レンズの円柱軸の向きがずれることがないく、正確な測定ができる。
【0130】
更に、請求項3のレンズメータによれば、前記レンズ受が設けられた筐体部に掛け枠の左右のテンプルを保持させるテンプル保持手段が設けられている構成としたので、掛け枠のテンプルをテンプル保持手段で保持することで、レンズ保持枠に保持された検査レンズのタブ等がレンズメータに当たるようなこともない。この結果、検査レンズに円柱度数があるような場合でも、検査レンズの円柱軸の向きがずれることがないので、簡易に正確な測定ができる。
【0131】
また、請求項4のレンズメータでは、前記テンプル保持手段が前後に移動調整可能に筐体部に保持されている。この構成によれば、テンプル保持手段にテンプルを保持させた状態で、掛け枠をテンプル保持手段と一体に前後動させることにより、掛け枠のレンズ保持枠をレンズ受軸に対して最適な位置に移動させて、正確な測定を行うことができる。
【0132】
更に、請求項5の発明のレンズメータは、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されている。この構成によれば、テンプル保持手段の位置、即ちアーム部の延びる方向を検査レンズに円柱度数がある場合の円柱軸の軸角度の基準として、軸角度の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】今発明に係るレンズメータの正面図である。
【図2】図1のレンズメータの右側面図である。
【図3】図1のレンズメータの平面図である。
【図4】図1のA1−A1線に沿う断面図である。
【図5】図1〜図4に示したレンズメータの光学系及び制御回路の説明図である。
【図6】図2〜図4に示した連設筐体の後部側を外して、一部を断面して示したレンズメータの側面図である。
【図7】図6のレンズメータの連設筐体の前壁を背面側から見た説明図である。
【図8】図9のA2−A2に沿うフレーム保持機構の説明の為の断面図である。
【図9】図1のレンズメータを矢印A3方向から見た平面図である。
【図10】図9のA4−A4線に沿う断面図である。
【図11】図8のA5−A5線に沿う断面図である。
【図12】図8のA6−A6線に沿う断面図である。
【図13】図8,図11,図12の1対のリンク板の一方の説明図である。
【図14】図8,図11,図12の1対のリンク板の他方の説明図である。
【図15】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図16】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図17】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図18】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図19】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図20】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図21】(a)は図1〜図20に示したレンズメータで検査レンズの光学特性が測定される掛け枠の一例を示す斜視図、(b)は(a)のレンズ保持枠に保持される検査レンズの説明図である。
【図22】図21(a)の掛け枠に枠保持板を取り付けると共に一部を破断して省略した説明図である。
【図23】図22のB1−B1線に沿う断面図である。
【図24】図23の要部拡大断面図である。
【図25】図23の枠保持板を下方から見た説明図である。
【図26】図22の要部拡大図である。
【図27】図22の要部拡大図である。
【図28】図21の掛け枠に図22〜図27の枠保持具を取り付けて、この掛け枠の検査レンズを図1〜図20のレンズメータで測定する際の作用説明図である。
【図29】図28と同様な作用説明図である。
【図30】図28と同様な作用説明図である。
【図31】この発明の掛け枠の検査レンズの光学特性の測定に用いるレンズメータの他の例を示した正面図である。
【図32】図31のレンズメータの左側面図である。
【図33】図1のレンズメータの平面図である。
【図34】図31のアーム部のB2−B2線に沿う断面図である。
【図35】(a)は図31〜図34のレンズメータの作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図36】(a)は図31〜図34のレンズメータの作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図37】(a)は図31〜図34のレンズメータの作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【符号の説明】
5・・・メガネ
9L,9R・・・測定光学系
17a,28a・・・レンズ受軸(レンズ受)
36,37・・・フレーム保持板(フレーム保持部材)
68L,68R・・・レンズ押さえ軸(レンズ押さえ)
80・・・演算制御回路
91・・・マイクロスイッチ(掛け枠検出手段)
100・・・掛け枠
100L,100R・・・レンズ保持枠
102・・・検査レンズ
104L,104R・・・テンプル
110・・・枠保持具(枠ホルダー)
111・・・枠支持板(枠支持部材)
203L,203R・・・テンプル保持手段
LL,LR・・・眼鏡レンズ
MF・・・眼鏡フレーム
Lm・・・レンズメータ
【発明の属する技術分野】
この発明は、掛け枠の左右のレンズ保持枠に保持される検査レンズの屈折特性等の光学特性を測定するための掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法及びレンズメータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、他覚式のレフラクトメータやピジョンテスター等の自覚式検眼装置を用いて、被検眼の遠視,近視,乱視等の屈折特性を測定し、この屈折特性からメガネのS(球面度数),C(円柱度数),A(円柱軸の軸角度)等の処方値を作るようにしている。この様にして得られる処方値は、遠視,近視,乱視等を完全に矯正するためのものであるため、完全処方値と言うことができる。
【0003】
しかしながら、今までは遠視,近視,乱視等のために良く見えなかった被検者が完全処方値に基づいてメガネを作成した場合、被検者は目眩や頭痛を感じたり、目の疲労を感じたりすることもある。
【0004】
例えば、視力0.2の被検者がメガネの完全処方値による視力が1.2の場合、視力を1.2とするメガネの完全処方値はディオプターが−4.5である。しかし、視力0.2から1.2にいきなり矯正した場合には、矯正幅が大きくきつくなるため、被検者は目眩や頭痛を感じたり、目の疲労を感じたりすることもある。
【0005】
このため従来は、実際に作成するメガネのS,C,Aの値を測定により得られた完全処方値よりも低くした眼鏡処方値とすることにより、目眩や頭痛を感じたり、目の疲労を感じたりするのをできるだけ抑制するようにしている。ここで、上述した視力0.2の被検者の完全処方値による視力が1.2の場合には、例えば、最終的な矯正視力を完全処方値による視力1.2よりも低い0.8とすると良い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この様な眼鏡処方値を作成する場合、レフラクトメータやピジョンテスター等により完全処方値を作成した後、この完全処方値よりも低くした処方値に基づいてレンズ交換法により装用テストを行って、最終的な確認を行うようにしている。
【0007】
このレンズ交換法では、適当なディオプターの基準レンズ(検査レンズである交換レンズの一つ)をトライアルフレーム等の検査用メガネフレームいわゆる掛け枠に装着すると共に、この基準レンズのディオプターを少しずつ増減するための交換レンズを検査レンズとして多数用意しておいて、この交換レンズをトライアルフレームに順次装着し、被検者による見え方を聞きながら最終的に見やすい状態にする。例えば、視力が0.2で完全処方値による矯正視力が1.2の被検者の場合において、最終的な視力を得るためのメガネを処方する場合、トライアルフレームに例えば−4.5Dの基準レンズをセットすると共に、−0.25Dの交換レンズを複数用意しておいて、このレンズをトライアルフレームに順次装着し、被検者による見え方を聞きながら最終的に見やすい状態にする。
【0008】
そして、この見えやすい状態でトライアルフレームを数十分装用したときに違和感を感じなければ、このときの基準レンズと交換レンズによるレンズの合計ディオプターが眼鏡処方値となる。しかも、掛け枠に円柱度数を有する検査レンズが保持されている場合、この検査レンズの円柱軸の向きも眼鏡処方値として記録しておく必要がある。
【0009】
しかしながら、この基準レンズと交換レンズのディオプターの合計は、検者が暗算で行うか、電卓等を用いて計算するかしていたため、間違う虞もあった。
【0010】
また、この様にして合計された眼鏡処方値は、通常メモをとっておいて、このメモの処方値をキーボードからパソコンに入力する等の処理をしていた。このため、従来はトライアルフレームによる最終的な眼鏡処方値の入力に手間がかかるものであった。
【0011】
これを解決するために、例えばレンズメータ等の測定光学系を用いて掛け枠の左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの屈折特性(光学特性)を測定することも考えられる。しかしながら、検査レンズのタブ(ツマミ)がレンズ保持枠の周面より突出しているため、掛け枠に円柱度数を有する検査レンズが保持されている場合、検査レンズのタブが不用意に測定装置に当たると、眼鏡処方値の一つである円柱軸の向き(角度)がズレてしまう虞があった。
【0012】
そこで、この発明は、円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時に検査レンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法及びレンズメータを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1の発明は、左右一対の測定光学系と、前記左右の測定光学系の光路途中にそれぞれ配設された一対のレンズ受と、前後に相対接近・離反可能に設けられ且つ前記レンズ受に眼鏡レンズが支持されたメガネの眼鏡フレームを前後方向から挟持可能な一対のフレーム保持部材を備えるレンズメータを用いて掛け枠の検査レンズの光学特性を測定する方法であって、掛け枠の左右のレンズ保持枠を水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ枠及び枠支持部材を配設して、前記左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部材を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにした検査レンズの光学特性測定方法としたことを特徴とする。
【0014】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法において、前記レンズメータは、前記眼鏡レンズをレンズ受に対して押さえる押さえ位置と前記押さえ位置及び前記測定光学系の光路から退避した退避位置との間で移動可能に設けられているレンズ押さえを備えていると共に、前記レンズ受に眼鏡レンズを支持させたメガネの眼鏡フレームが前記一対のフレーム保持部材で保持されると同時に前記レンズ押さえが退避位置にあるときに、前記測定光学系により前記眼鏡レンズの光学測定をさせる演算制御回路と、前記掛け枠の枠支持部材が前記一対のフレーム保持部材間で挟持されたのを検出する掛け枠検出手段を備え、前記演算制御回路は、前記掛け枠検出手段からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定させる掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法としたことを特徴とする。
【0015】
更に、請求項3の発明は、上述した目的を達成するため、測定光学系と、前記測定光学系の光路途中に配設されたレンズ受を備えるレンズメータにおいて、前記レンズ受が設けられた筐体部に掛け枠の左右のテンプルを保持させるテンプル保持手段が設けられているレンズメータとしたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項4の発明は、請求項3のレンズメータにおいて、前記テンプル保持手段は前後に移動調整可能に筐体部に保持されていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項5の発明は、請求項3又は4に記載のレンズメータにおいて、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されていることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態1】
以下、この発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。尚、図1〜図20は、通常のメガネの眼鏡レンズの光学測定及び掛け枠の検査レンズの光学特性測定に用いるレンズメータLmを示したものである。
(i)レンズメータ
[構成]
<装置本体>
図1は本発明に係わるレンズメータの正面図、図2は図1のレンズメータの右側面図である。
【0019】
この図1,図2において、1はレンズメータLmの装置本体(本体ケース)である。この装置本体1は、上部筐体部2と下部筐体部3及びこれらを連設している連設筐体部4から側面形状が図2に示したように略コ字状に形成されている。この上部筐体部2と下部筐体部3との間は、図5に示したメガネ(眼鏡)5のセット空間6とされている。尚、連設筐体部4は、後部側の筐体部4bが前壁4a側から着脱可能となっている。
【0020】
また、下部筐体部3は上壁7を有し、この上壁7の左右の部分には開口8L,8Rが図1に示したように形成されている。この下部筐体3内は、左右の中央に配設された仕切壁3aにより、左右の空間(室)3L,3Rに区画されている。しかも、装置本体1は、左右一対の測定光学系9L,9Rを有する。
<測定光学系9L,9R>
(左の測定光学系9L)
測定光学系9Lは、上部筐体部2内に内蔵された投光光学系(照明光学系)10Lと、下部筐体部3に内蔵された受光光学系11Lを有する。
【0021】
投光光学系10Lは、測定光束投影用の光源であるLED12,13、ダイクロイックミラー14L、反射ミラー15及びコリメートレンズ16を備えている。LED12は赤外光を発し、LED13は赤色光(波長630nm)を発する。ダイクロイックミラー14LはLED12からの赤外光を反射し、LED13からの赤色光を透過する。コリメートレンズ16はLED12,13から発生した発散光束を測定光束としての平行光束に変換する役割を果たす。尚、反射ミラー15は中央部から左側の半分が用いられる。
【0022】
また、受光光学系11Lは、開口8Lに取り付けられたハルトマンのパターン板17、上面にスクリーン18aが設けられたフィールドレンズ18、反射ミラー19,20,21、光路合成プリズム22、結像レンズ23、CCD(受光素子、受光手段)24を有する。パターン板17には多数の光透過部(図示せず)がマトリックス状に設けられている。
【0023】
このパターン板17の中央部上には、軸状(ピン状)のレンズ受軸(レンズ受)17aが基準ピンとして一体に上方に向けて突設されている。このレンズ受軸17aは、上端部が半球状に形成されていると共に、軸線が測定光学系9Lの光軸OLと一致するように配設されている。
(右の測定光学系9R)
測定光学系9Rは、上部筐体部2内に内蔵された投光光学系(照明光学系)10Rと、下部筐体部3に内蔵された受光光学系11Rを有する。
【0024】
投光光学系10Rは、測定光束投影用の光源であるLED25,26、ダイクロイックミラー14R、反射ミラー15及びコリメートレンズ27を備えている。LE25は赤外光を発し、LED26は赤色光(波長630nm)を発する。上述したダイクロイックミラー14RはLED25からの赤外光を反射し、LED26からの赤色光を透過する。コリメートレンズ27はLED25,26から発生した発散光束を測定光束としての平行光束に変換する役割を果たす。尚、反射ミラー15は中央部から右側の半分が用いられる。
【0025】
また、受光光学系11Rは、開口8Lに取り付けられたハルトマンのパターン板28、上面にスクリーン29aが設けられたフィールドレンズ29、反射ミラー30,31、光路合成プリズム22、結像レンズ23、CCD(受光素子、受光手段)24を有する。パターン板28には多数の光透過部(図示せず)がマトリックス状に設けられている。
【0026】
このパターン板28の中央部上には、軸状(ピン状)のレンズ受軸(レンズ受)28aが基準ピンとして一体に上方に向けて突設されている。このレンズ受軸28aは、上端部が半球状に形成されていると共に、軸線が測定光学系9Rの光軸ORと一致するように配設されている。
<フレーム保持機構>
また、装置本体1には、メガネ5の左右の眼鏡レンズLL,RLをレンズ受軸17a,28aに支持させたときに、このメガネ5のメガネフレームMFを保持するフレーム保持機構が設けられている。また、上壁7の前縁部及び後縁部の左右方向中央部分32,33には、図9に示したように隔壁3aに沿って前後方向に延びるスリット34,35がそれぞれ形成されている。
【0027】
また、このフレーム保持機構は、左右に延び且つ前側上壁7の後縁部及び前縁部上にそれぞれ配設された一対の板状のフレーム保持板36,37をフレーム保持部材(レンズ保持部材、レンズ枠保持部材)として有する。このフレーム保持板36,37の対向面36a,37aは、図2,図6,図8に示したように下方に向けて僅かに傾斜させられて、傾斜面となっている。
【0028】
更に、このフレーム保持機構(レンズ枠保持機構)は、下部筐体部3内に配設された一対のリンク板(移動部材、スライド板)38,39を有する(図8,図11,図12参照)。このリンク板38,39は、仕切壁3aの一側面の上部に沿って前後に向けて配設されている。
【0029】
このリンク板38は、図8,図14に示したように一端部に上方に向けて突設された取付片38aと、図8,図12,図14に示したように左右に間隔をおいて形成されたスリット38b,38cと、他端部に下方に向けて突設された係合片38dと、係合片38dに下方に向けて形成された係合切欠38eを有する。そして、取付片38aは、スリット35を介して上壁7の上方に突出すると共に、フレーム保持板36に取り付けられている。
【0030】
また、リンク板39は、長手方向の中間部に上方に向けて突設された取付片39aと、一端部及び中間部に形成されたスリット39b,39cと、他端部に上方に向けて突設された係合片39dと、係合片39dに上方に向けて形成された係合切欠39eを有する。そして、取付片39aは、スリット117を介して上壁7の上方に突出すると共に、フレーム保持板37に取り付けられている。
【0031】
しかも、ガイドネジ40は、リンク板38,39のスリット38b,39bにそれぞれ挿通された後、先端部が隔壁3aに螺着されている。また、ガイドネジ41は、リンク板38,39のスリット38c,39cにそれぞれ挿通された後、先端部が隔壁3aに螺着されている。このガイドネジ40,41は、リンク板38,39を長手方向に相対的にスライド変位可能に結合(係合)させている。
【0032】
更に、フレーム保持機構は、図7,図8,図11に示したように下部筐体部3の上部及び仕切壁3aに対応して連設筐体部4の前壁4aに形成された開口42と、開口42の側縁に後方(下部筐体部3内)に向けて突設された支持片43と、この支持片43に取り付けられた支持ネジ44を有する。
【0033】
この支持ネジ44は、開口42側に位置する頭部44aと、頭部44aに連設された大径軸部44bと、大径軸部44bに連設されたネジ部44cを有する。そして、支持ネジ44は、ネジ部44cを支持片43に螺着することにより、支持片43に取り付けられている。また、ネジ部44cは、支持片43を貫通して開口42側とは反対側に突出している。そして、ネジ部44cの突出部には、図11に示したようにリング状のスペーサ45が装着されていると共に、ナット46が螺着されている。このナット46は、スペーサ45側に小径軸部46aを有すると共に、スペーサ45を支持片43に固定している。
【0034】
また、フレーム保持機構は、大径軸部44bに回転自在に保持された回転板(連結部材)47と、回転板47のリンク板38,39側の部分に180°の間隔をおいて取り付けられた係合ピン48,49と、支持片43側に突設された係合ピン50を有する。そして、係合ピン48,49にはリンク板38,39の係合切欠38e,39eが係合している。しかも、リンク板38,39の取付片38a,39aの基部間にはコイルスプリング51が介装されていて、コイルスプリング51はフレーム保持板36,37が互いに接近する方向にリンク板38,39をバネ付勢している。
【0035】
更に、ナット46の小径筒部46aにはギヤ52がベアリング53を介して回転自在に保持され、ギヤ52の側面には係合ピン50に周方向から係合する係合突部53が一体に設けられている。このギヤ52の近傍には、連設筐体部4の前壁4aに取り付けたパルスモータ等の駆動モータ(駆動手段)54が配設されている。この駆動モータ54にはパルスモータを用いることができる。また、この駆動モータ54に出力軸54aにはギヤ52に噛合するピニオン55が取り付けられている。
【0036】
しかも、仕切壁3aには、フレーム保持板36,37間が最大に開いたときの、リンク板38の移動停止位置を検出するマイクロスイッチ56が位置検出手段として取り付けられている。
【0037】
また、前壁4aには先端部を回転板47の周面に臨ませたブラケット90が取り付けられ、ブラケット90の先端部には回転板47の周面に臨ませてマイクロスイッチ91取り付けられている。このマイクロスイッチ91は、フレーム保持板36,37間が最大に開く手前の間隔になったときに、回転板47の周面に突設した突部47aでONさせられる様になっている。
<鼻当支持機構>
また、上壁7の上には、図9に示したように開口8L,8R間及びフレーム保持板36,37間に位置させて鼻当支持機構の半円柱状の鼻当支持部材57が配設されている。この鼻当支持部材(フレーム位置決部材)57は、上下に向けて延びていると共に、平面形状が半円状に形成されている。この鼻当支持部材57の下端には支持軸58が突設されている。
【0038】
更に、上壁7には、図9,図10に示したように、開口8L,8R間に位置させて前後に延びるスリット59が形成されている。このスリット59には、鼻当支持部材57の下端に突設された支持軸58が挿通されている。更に、上壁7の上下にはスリット59に沿って延びる支持板60,61が配設され、支持軸58は支持板60,61を貫通している。しかも、支持板60,61間には支持軸58に嵌合したスペーサ筒62が介装され、支持軸58の下端部には固定ナット63が螺着されている。この固定ナット63は、支持板60,61及びスペーサ筒62を鼻当支持部材57に一体に固定している。
【0039】
このスペーサ筒62は、長手方向に移動可能に且つ幅方向には移動しないようにスリット59内に配設されている。しかも、スペーサ筒62は、上壁7の板厚寸法よりも僅かに長く形成されていて、支持板60,61が上壁7の板面に沿って移動可能に設けられている。尚、支持軸58と支持板60,61は相対回転しないようになっている。
【0040】
また、支持板61のバネ係止突部61aと仕切壁3aのバネ係止突部3bとの間にはコイルスプリングSが介装されていて、コイルスプリングSは支持板60,61及び鼻当支持部材57をフレーム保持板36側に付勢している。しかも、仕切壁3aには、支持板61のフレーム保持板37側端部61aに対応させて、マイクロスイッチ64が移動検出手段として取り付けられている。このマイクロスイッチ64は、鼻当支持部材57がフレーム保持板37側に移動させられて、支持板60,61がフレーム保持板37側に移動させられたときに、アクチュエータ64aが支持板61の端部61aにより押圧されてONすることにより、鼻当支持部材57の移動操作を検出するようになっている。
<レンズ押さえ機構>
また、連設筐体部4の前壁4aには、図1,図2,図6,図7に示したようにレンズ押さえ機構65がレンズ押さえ手段として設けられている。このレンズ押さえ機構65は、フレーム保持板37の上方に位置させて前壁4aの左右の側部に回転自在にそれぞれ取り付けられた回転軸66L,66Rを有する。この回転軸66L,66Rは、前壁4aから手前側に突出している共に、互いに平行に且つ前後方向に延びている。
【0041】
更に、レンズ押さえ機構65は、回転軸66L,66Rの側部にそれぞれ固定されたL字状のアーム67L,67Rと、アーム67Lの先端部に取り付けられた一対のレンズ押さえ軸68L(図19(b)参照)、アーム67Rの先端部に取り付けられた一対のレンズ押さえ軸68R(図19(b)参照)を有する。
【0042】
尚、レンズメータ1を正面から見たときに一対のレンズ押さえ軸68L及び68Rはそれぞれ一つしか見えないが、図19(a)のレンズメータ1を右側面から見たときに、図19(b)の様にレンズ押さえ軸68Rは一対見える。このときに、一対のレンズ押さえ軸68Lは一対のレンズ押さえ軸68Rと重なる位置にある。従って、説明の便宜上、一対のレンズ押さえ軸68Lの符号を一対のレンズ押さえ軸68Rの符号の部分に記載して説明する。このレンズ押さえ軸68L,68Rは先端部がピン状に形成されている。
【0043】
また、レンズ押さえ軸68L,68Rは、アーム67L,67Rが図1,図2の如く起立させられたとき、先端部が図1の如く互いに対向するようになっている。
【0044】
このレンズ押さえ軸68L,68L(68R,68R)は、アーム67L(67R)が図6の如く水平に倒されたときに、基準ピンであるレンズ受17a(28a)の軸線、即ち光軸OL(OR)の両側に位置するようになっている。
【0045】
また、レンズ押さえ機構65は、図6,図7に示したように、連設筐体部4内において回転軸66L,66Rにそれぞれ固定されたセクタ状の回転板69L,69Rと、回転板69L,69Rの下縁部に連設された細幅の係合片70L,70Rと、回転板69L,69Rの下縁部に設けられたバネ係止部71L,71Rと、バネ係止部71L,71Rの下方に位置させて前壁4aに突設されたバネ係止部72L,72Rと、バネ係止部71L,72L間に介装された引張りコイルスプリング73Lと、バネ係止部71R,72R間に介装された引張りコイルスプリング73Rを有する。
【0046】
更に、レンズ押さえ機構65は、連設筐体部4内において前壁4aの上部に取り付けられたパルスモータ等の駆動モータ74を有する。この駆動モータ74は、出力軸74aが上下方向に向けられていると共に、出力軸74aが連設筐体部4の左右方向の中央部に配設されている。そして、出力軸74aにはピニオン75が取り付けられている。また、前壁4aには駆動モータ74の下方に位置させてL字状のブラケット76が取り付けられている。このブラケット76には前壁4aに沿って上下に延びる送りネジ77の上端部が回転自在に且つ上下移動不能に保持されている。尚、図示は省略したが、ブラケット76に筒状の軸受を上下に向けて固定し、この軸受に送りネジ77の上端部を回転自在に且つ上下移動不能に保持する。また、軸受は上下に間隔をおいて複数設けても良い。更に、送りネジ77の上下端部を軸受で前壁4aに回転自在に保持しても良い。
【0047】
この送りネジ77の上端部にはピニオン75に噛合するギヤ78が取り付けられている。この送りネジ77は連設筐体部4の左右方向の中央部に配設され、この送りネジ77の下部のネジ部77aには昇降部材79が螺着されている。この昇降部材79の下端部には図7中左右に延びるフランジ79aが前壁4a向けて突設されている。このフランジ79aは、前壁4aに当接させられていて、昇降部材79の昇降により前壁4aに対して上下に摺接移動する様になっている。そして、このフランジ79a上には係合片70L,70Rの先端部が引張りコイルスプリング73L,73Rのバネ力によりそれぞれ当接させられている。
<制御回路>
上述したCCD24の出力(測定信号)は図5の演算制御回路(演算制御手段)80に入力され、リミットスイッチ56及びマイクロスイッチ64は演算制御回路80に接続されている。また、演算制御回路80は、LED12,13,25,26を点灯制御し、駆動モータ54及び74を作動制御する様になっている。また、この演算制御回路80には測定開始スイッチSaが接続されている。更に、演算制御回路80にはマイクロスイッチ91からのON信号が入力される様になっている。
(ii)メガネ5及び掛け枠
(メガネ5)
レンズメータLmで測定されるメガネ5は、本実施例では図5に示したように、メガネフレームMF、メガネフレームMFの左右のレンズ枠LF,RFに枠入れされた眼鏡レンズLL,RLと、左右のレンズ枠LF,RFを連設しているブリッジBと、左右のレンズ枠LF,RF等に設けられる鼻当NPと、左右のレンズ枠LF,RFに設けられたテンプルLT,RTを有する。
(掛け枠)
また、レンズメータLmで測定される掛け枠(トライアルフレーム)100は図21(a)に示した様な構成を有する。尚、図21(b)は図21(a)掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rに保持される検査レンズ102を示したものである。この検査レンズ102は、レンズ用の環状枠102aと、環状枠102a内に保持されたレンズ102bと、環状枠102bの外周面に半径方向に向けて一体に突設された突部102cと、突部102cに設けられたタブ(ツマミ)102dを有する。
【0048】
更に、掛け枠100は、保持枠取付ベースとしての左右の環状板部(リング状板部)100L,100Rと、環状板部100L,100Rを一体に連設している鼻当兼用のブリッジ100Bと、環状板部100L,100Rの互いに反対側の縁部に一体に設けられた取付板部103L,103Rと、取付板部103L,103Rに取り付けられたテンプル104L,104Rを有する。
【0049】
そして、レンズ保持枠101L,101Rは、環状板部100L,100R内に周方向に向けて回転可能に保持されている。しかも、環状板部100L,100Rには、取付板部103L,103Rより下方に位置させて回転操作用の操作ツマミ105L,105Rが取り付けられている。この操作ツマミ105L,105Rを矢印B1,B2で示した方向に回転させることにより、レンズ保持枠101L,101Rが矢印C1,C2で示した方向に回転するようになっている。この構成には周知の構成を採用することができるので、その詳細な説明は省略する。
【0050】
また、環状板部100L,100Rの正面には周方向に向けて多数の目盛り線を配列した目盛106L,106Rが付されている。この目盛106L,106Rは、円柱度数を有する検査レンズの円柱軸の軸角度を読み取るために設けられている。
【0051】
更に、レンズ保持枠101Lの正面には、検査レンズを受け止める溝が複数設けられたレンズ受部107Lと、レンズ受部107Lに検査レンズを押し付けて保持させる板バネ108Lが設けられている。また、レンズ保持枠101Rの正面には、検査レンズを受け止める溝が複数設けられたレンズ受部107Rと、レンズ受部107Rに検査レンズを押し付けて保持させる板バネ108Rが設けられている。
【0052】
上述のメガネ5は、補助具を用いることなくレンズメータLmで光学特性を測定できる。しかし、掛け枠100は、次の枠保持具(補助具)を用いることでレンズメータLmで光学特性を測定できる。
(iii)枠保持具(掛け枠ホルダー)
この掛け枠用の枠保持具110は、図22に示したように、環状で小判形状をした枠支持板(枠支持部材)111を有する(図23〜図26参照)。この枠支持板111は、中央に小判状の光透過孔112を有する。しかも、枠支持板111の長手方向の両端部には、光透過孔112の両端に開口する切欠112aが形成されている。この枠支持板111の長手方向の端縁111a,111aは枠支持板111の中心Oaを中心とする半径で円弧状に形成されている。尚、切欠112aの長手方向の端縁も中心Oaを中心とする半径で円弧状に形成されている。
【0053】
この枠支持板111の長手方向の両端部の一面には、光透過孔112の円弧状端縁に沿って円弧状に延びる枠支持部材113,113がそれぞれ取り付けられている。この枠支持部材113は、切欠112aの開口端を塞ぐように且つ板面と直交する方向に突出させられている。
【0054】
また、枠支持板111の長手方向の両端部の一面には、切欠112aの光透過孔112への開放端とは反対側の縁部に隣接してブラケット114がそれぞれ取り付けられている。各ブラケット114は図22,図26,図27に示したように左右に間隔をおいて配置された対向片114a,114aを有し、この各ブラケット114の対向片114a,114aには左右に延びる支持軸115の両端部が保持されている。
【0055】
しかも、切欠112aには支持軸115に沿って左右に延びる板状の操作レバー116が挿通されている。この操作レバー116の中間部の両側部には、支持片116a,116aが突設されている。そして、支持軸115は支持片116a,116aを貫通している。この支持片116a,116aにより、操作レバー116は支持軸115に回動自在に保持されている。この操作レバー116の一端部には枠係止爪(枠保持爪)117が一体に設けられている。
【0056】
更に、操作レバー116とブラケット114との間には支持軸115に捲回保持させたネジリコイルバネ118が介装されている。このネジリコイルバネ118は、枠係止爪117が枠支持部材113側に回動する方向(図23,24では矢印119で示したように支持軸115を中心に反時計回り方向)に、操作レバー116を回動付勢している。
【0057】
尚、図23において、操作レバー116,116の他端部116b,116bを摘んで互いに接近する方向に引くと、操作レバー116,116が支持軸115,115を中心に矢印120,120′で示したように互いに反対方向に回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が互いに離反する方向に開かせる。一方、この操作レバー116,116の他端部116b,116bから手を離して操作力を解除すると、操作レバー116,116がネジリコイルバネ118,118のバネ力により支持軸115,115を中心に矢印119,119′で示したように互いに反対方向に回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が互いに接近させられる。
【0058】
従って、掛け枠100の左のレンズ保持枠100Lに枠保持具110を取り付けるには、先ず、枠保持具110の長手方向をレンズ保持枠100L,100Rの配列方向とは直交(交差)する方向に向ける。この状態で、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bを摘んで互いに接近する方向に引いて、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117を開いて、操作レバー116,116間に環状板部100Lを配設する。
【0059】
この後、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bから手を離すと、操作レバー116,116の一端部側がネジリコイルバネ118,118のバネ力により環状板部100L側にそれぞれ回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が環状板部100Lを円弧状の枠支持部材113,113の先端部に押し付けることになる。
【0060】
これにより、枠保持具110が掛け枠100の環状板部100Lに取り付けられることになる。同様にして、掛け枠100の右のレンズ保持枠100Rに枠保持具110を保持させることができる。この際、各枠支持部材111の中心とレンズ保持枠100L,100Rの中心はそれぞれ一致するようになっている。
【0061】
そして、この状態では、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき、枠支持部材111は各レンズ保持枠100L,100Rの周縁の前後の部分から前後に突出することになる。しかも、レンズ保持枠100L又は100Rに検査レンズ102が着脱可能に保持(装着)された状態で、検査レンズ102のタブ102dが枠支持板111の長手方向に向けられても、タブ102dが枠支持板111の端縁111aから突出しないように、枠支持板111の長手方向の長さ(寸法)が設定されている。
[作用]
次に、この様な構成のレンズメータの作用を説明する。
(電源投入前)
このレンズメータの電源を投入する前には、図8に示したように、ギヤ52の係合突部53が二点鎖線で示した位置に位置させられている。この位置では、コイルスプリング51の張力を小さくさせるために、図8,図15(b)に示したように、フレーム保持板36,37がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)により二点鎖線で示した位置に位置させられていて、フレーム保持板36,37の間隔が最小となっている。この位置では、係合ピン48,49,50が二点鎖線で示した位置に位置させられていて、係合突部53が係合ピン50から時計回り方向に僅かに離れている。
【0062】
また、レンズメータの電源を投入する前には、コイルスプリング73L,73Rの引張り力(バネ力)を小さくするために、昇降部材79が図7に実線で示したように送りネジ77のネジ部77aの下端部に位置させられている。この位置では、回転板69L,69Rの係合片70L,70Rが実線で示したようにコイルスプリング73L,73Rの引張り力(バネ力)により下方に傾斜させられた状態となっていて、アーム67L,67Rが水平に倒された状態となっている。(電源投入による初期化)
この様な状態からレンズメータの電源を投入すると演算制御回路80は、鼻当支持部材57の移動を検出すると、駆動モータ54を作動制御してピニオン55を回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中反時計回り方向に回転させる。この回転に伴いギヤ52の側面に突設した係合突部53は、回転板47の係合ピン50に当接した後、この係合ピン50を図8中反時計回り方向に回転させて、回転板47を反時計回り方向に回転させる。
【0063】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に二点鎖線で示した位置から反時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)に抗して互いに反対方向に変位させられる。即ち、図8中、リンク板38は図示を省略した位置から右方に実線で示した位置まで変位させられ、リンク板39は図示を省略した位置から左方に実線で示した位置まで変位させられる。このリンク板38が図8の実線で示した位置まで変位させられると、このリンク板38の端部によりリミットスイッチ56がONさせられ、このON信号が演算制御回路80に入力される。この演算制御回路80は、リミットスイッチ56からのON信号が入力されると、駆動モータ54の作動を停止させる。
【0064】
このリンク板38,39の相対変位により、フレーム保持板36,37が図8,図15(b)中、二点鎖線で示した位置から実線で示した位置まで矢印82,83で示した方向(互いに反対方向)に変位させられて、フレーム保持板36,37の間隔が最大に広がり、測定作業の待機状態となる。
【0065】
一方、レンズメータの電源を投入すると、演算制御回路80は図6,図7の駆動モータ74を作動させてピニオン75を回転させ、このピニオン75の回転をギヤ78を介して送りネジ77に伝達させ、昇降部材79が図7に二点鎖線で示したように送りネジ77のネジ部77aの上端部まで移動させる。これにより、測定を開始する前には、回転板69L,69Rの係合片70L,70Rが上方に二点鎖線で示したように傾斜させられた状態となっていて、アーム67L,67Rが図1,図2の如く起立させられ、レンズ押さえ軸68L,68Rの先端部が図1の如く互いに対向させられて、測定作業の待機状態となる。
(1)メガネ5の眼鏡レンズLL,LRの屈折特性(光学特性)の測定
(メガネの配設及び保持)
この様な状態においてレンズメータによりメガネ5の屈折特性等の光学特性を測定するには、先ず図16(a),(b)に示したように、メガネ5の鼻当NP,NPを鼻当支持部材57の上端部の前面に当接させて、メガネ5を鼻当支持部材57に対してフレーム保持板37側に押圧することにより、鼻当支持部材57を図16(b)の矢印81で示した様にフレーム保持板37側にコイルスプリングSのバネ力に抗して移動させると共に、メガネ5の眼鏡フレームMFを下げてフレーム保持板36,37間に配設する。
【0066】
この際、鼻当支持部材57の移動により、支持板60,61がフレーム保持板37側に鼻当支持部材57と一体に移動させられると、マイクロスイッチ64のアクチュエータ64aが支持板61の端部61aにより押圧されてONさせられる。このON信号は演算制御回路80に入力され、鼻当支持部材57の移動操作が検出される。
【0067】
そして、演算制御回路80は、マイクロスイッチ64からのON信号が入力されると、駆動モータ54を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン55を所定回転数だけ回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中時計回り方向に回転させて、ギヤ52の側面に突設した係合突部53を時計回り方向に回転させる。この駆動モータ54の回転は、係合突部53が二点鎖線で示した位置に移動するまで回転させる。尚、この位置はマイクロスイッチやリミットスイッチ等で検出して、駆動モータ54を停止させるようにすることもできる。
【0068】
これに伴い、回転板47の係合ピン50は、コイルスプリング51のバネ力により係合突部53に追従して図8中時計回り方向に回転させられ、回転板47が時計回り方向に係合ピン50と一体に回転する。この回転板47の回転に伴ってマイクロスイッチ91は、回転板47の突部47aにより短い時間でONさせられた後にOFFさせられる。この際のマイクロスイッチ91のON状態は非常に短い時間であるので、演算制御回路80は掛け枠100がフレーム保持板36,37間に配設されているとは判断しない。
【0069】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に実線で示した位置から時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)により互いに反対方向に変位させられる。この際、リンク板38が図8中左方に変位させられて、リンク板38と一体のフレーム保持板36が図8中矢印84で示したように左方に変位させられると共に、リンク板39が右方に変位させられて、リンク板39と一体のフレーム保持板37が図8中矢印85で示したように右方に変位させられる。
【0070】
これにより、フレーム保持板36,37は、図17(b)に矢印84,85で示したように互いに接近する方向に移動して、図18(b)の如くメガネ5の眼鏡フレームMFを傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)する。
【0071】
尚、この様に眼鏡フレームMFを傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)している状態では、リミットスイッチ64が支持板61でONさせられた状態となっている。また、本実施例では、図5に示したように眼鏡フレームMFのレンズ枠LFと眼鏡レンズLLは略同じ厚さであり、眼鏡フレームMFのレンズ枠RFと眼鏡レンズLRは略同じ厚さであるので、図16〜図20では符号LLを符号LFと同じ部分に付し、符号LRを符号RFと同じ部分に付して説明する。
(眼鏡フレームのセット状態の修正)
次に、測定開始スイッチSaを押すと演算制御回路80は、駆動モータ74を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン75を回転させ、この回転をギヤ78を介して送りネジ77に伝達させ、この送りネジ77により昇降部材79を二点鎖線で示した位置から下方に移動させる。この際、駆動モータ74の作動は、昇降部材79が送りネジ77の下端部に達するまで行われる。そして、昇降部材79が送りネジ77の下端部に達すると駆動モータ74の作動が停止させられる。尚、この様な動作は、パルスモータである駆動モータ74を所定回転数だけ回転させることにより行うことができる。しかし、この昇降部材79の上下の移動位置はマイクロスイッチ等で位置検出手段で検出して、この位置検出手段からの検出信号により駆動モータ74の作動停止を行うようにしても良い。
【0072】
そして、昇降部材79の下方への移動に伴い、回転板69L,69Rの係合片70L,70Rの先端部が昇降部材79のフランジ79aに追従して下方に移動し、回転板69Lがコイルスプリング73Lのバネ力で図7中反時計回り方向に回転させられると共に、回転板69Rがコイルスプリング73Rのバネ力で図7中時計回り方向に回転させられる。
【0073】
この様な回転板69L,69Rの回転は回転軸66L,66Rを介してアーム67L,67Rに伝達される。これにより、アーム67L及びレンズ押さえ軸68Lが図18(a)の矢印86で示したように時計回り方向に回動変位させられると共に、アーム67R及びレンズ押さえ軸68Rが図18(a)の矢印87で示したように反時計回り方向に回動変位させられる。この様にレンズ押さえ軸68L,68Lおよび68R,68Rは、回転しながら降下して、図19に示したようにメガネ5の左右の眼鏡レンズLL及びLRを先端部でレンズ受軸17a及び28aに対してそれぞれ押し付ける。
【0074】
この際、眼鏡レンズLL,LRがレンズメータの前後方向において傾斜した状態で配設されていても、2つのレンズ押さえ軸(レンズ押さえ部材)68L,68Lがレンズ受軸17aの軸線(光軸OLと一致)の両側を押さえ付け、2つのレンズ押さえ軸68R,68Rはレンズ受軸28aの軸線(光軸ORと一致)の両側を押さえ付けるので、眼鏡レンズLL,LRの水平方向の傾きが修正された位置で、眼鏡フレームMFがフレーム保持板36,37の傾斜する対向面36a,37a間で正しく保持されることになる。この際、レンズ押さえ軸68L,68Lによる眼鏡レンズLL,LRの押さえ付け力は、コイルスプリング73L,73Rのバネ力のみでおこなわれることになる。
【0075】
この後、演算制御回路80は、駆動モータ74を上述とは逆に所定数の駆動パルスで作動制御して、昇降部材79を上昇させ、この昇降部材79により係合片70L,70Rの先端部を上昇させることにより、回転板69L,69Rをコイルスプリング73L,73Rのバネ力に抗して上述とは逆に回転させ、アーム67L,67Rを図20に矢印88,89で示したように上方を向く位置まで垂直に回転させる。この位置では、アーム67L,67Rに取り付けたレンズ押さえ軸68L,68Rがハルトマンプレート17,28の上方から左右に退避するので、レンズ押さえ軸68L,68Rが測定光束を遮らない状態となる。
(屈折特性の測定)
<眼鏡レンズLLの屈折特性測定>
この状態で演算制御回路80は、測定光学系9LのLED12,13を順番に点灯させて、眼鏡レンズLLの測定を行う。この際、LED12からの測定光束は、ダイクロイックミラー14L及び全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ16により平行光束とされて眼鏡レンズLLに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLLを透過した測定光束は、パターン板17を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ18の上面に投影される。このフィールドレンズ18の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ16、反射ミラー19,20,21、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板17のパターン像を結像させる。
【0076】
また、LED13からの測定光束は、ダイクロイックミラー14Lを透過して全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ16で平行光束にされて眼鏡レンズLLに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLLを透過した測定光束は、パターン板17を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ18の上面に投影される。このフィールドレンズ18の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ16、反射ミラー19,20,21、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板17のパターン像を結像させる。
【0077】
そして、演算制御回路80は、CCD24に結像されたパター像の状態から眼鏡レンズLLの各部の屈折特性を測定して、眼鏡レンズLLの各部の屈折特性のマッピングデータを求める。この屈折特性としては、球面度数(S),円柱度数(C),円柱軸角度(A)等がある。
<眼鏡レンズLRの屈折特性測定>
この状態で演算制御回路80は、測定光学系9RのLED25,26を順番に点灯させて、眼鏡レンズLRの測定を行う。この際、LED25からの測定光束は、ダイクロイックミラー14R及び全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ27により平行光束とされて眼鏡レンズLRに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLRを透過した測定光束は、パターン板28を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ29の上面に投影される。このフィールドレンズ29の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ29、反射ミラー30,31、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板28のパターン像を結像させる。
【0078】
また、LED26からの測定光束は、ダイクロイックミラー14R及び全反射ミラー15で反射した後、コリメートレンズ27により平行光束とされて眼鏡レンズLRに投光される。これに伴い、眼鏡レンズLRを透過した測定光束は、パターン板28を透過して多数の測定光束となり、この多数の測定光束がフィールドレンズ29の上面に投影される。このフィールドレンズ29の上面に投影された多数の測定光束は、フィールドレンズ29、反射ミラー30,31、光路合成プリズム22及び結像レンズ23を介してCCD24に案内される。この際、結像レンズ23は、CCD24上にパター板28のパターン像を結像させる。
【0079】
そして、演算制御回路80は、CCD24に結像されたパター像の状態から眼鏡レンズLLの各部の屈折特性を測定して、眼鏡レンズLRの各部の屈折特性のマッピングデータを求める。この屈折特性としては、球面度数(S),円柱度数(C),円柱軸角度(A)等がある。
【0080】
また、演算制御回路80は、この様にして求めた眼鏡レンズLL,LRの屈折特性(光学特性)を図示しない他の眼科装置に送信手段(ネットワークやケーブル,無線)を介して送信できる様になっている。尚、レンズメータの上部筐体2の正面に液晶表示器(表示手段)を設けて、この液晶表示器に測定した眼鏡レンズLL,LRの屈折特性のマッピング表示を行わせるようにしても良い。
(メガネ5の取り外し)
また、この様にして測定が行われている状態では、眼鏡フレームMFはコイルスプリング51のバネ力によりフレーム保持板36,37間で挟持されているだけである。従って、フレーム保持板36を手前側に引っ張ることにより、リンク板38がコイルスプリング51のバネ力に抗して図8中左方に移動させられて、回転板47がリンク板38と係合ピン48を介して時計回り方向に回動させられる。一方、この回転によりリンク板39が係合ピン49を介して図8中左方に移動させられて、フレーム保持板37がフレーム保持板36から離反する方向に移動する。
【0081】
この様にフレーム保持板36を手前側に引っ張ることにより、フレーム保持板36,37の間隔を広げることができる。従って、測定後にメガネ5をフレーム保持板36,37間から取り外す場合には、フレーム保持板36を手前側に引っ張って、フレーム保持板36,37の間隔を広げることにより、メガネ5をフレーム保持板36,37間から容易に取り外すことができる。
【0082】
また、この取り外しにより、鼻当支持部材57がコイルスプリングSのバネ力により原状に復帰し、マイクロスイッチ64がOFFし、このOFF信号が演算制御回路80に入力される。これにより演算制御回路80は、駆動モータ54を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン55を回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中反時計回り方向に回転させる。この回転に伴いギヤ52の側面に突設した係合突部53は、回転板47の係合ピン50に当接した後、この係合ピン50を図8中反時計回り方向に回転させて、回転板47を反時計回り方向に回転させる。
【0083】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に二点鎖線で示した位置から反時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)に抗して互いに反対方向に変位させられる。即ち、図8中、リンク板38は図示を省略した位置から右方に実線で示した位置まで変位させられ、リンク板39は図示を省略した位置から左方に実線で示した位置まで変位させられる。このリンク板38が図8の実線で示した位置まで変位させられると、このリンク板38の端部によりリミットスイッチ56がONさせられ、このON信号が演算制御回路80に入力される。この演算制御回路80は、リミットスイッチ56からのON信号が入力されると、駆動モータ54の作動を停止させる。
【0084】
このリンク板38,39の相対変位により、フレーム保持板36,37が図8,図15(b)中、二点鎖線で示した位置から実線で示した位置まで矢印82,83で示した方向に変位させられて、フレーム保持板36,37の間隔が最大に広がり、次の測定に備える状態となる。
(2)掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rに保持された検査レンズ102の屈折特性(光学特性)の測定
(掛け枠100への枠保持具110の装着)
また、掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rにそれぞれ保持された複数の検査レンズ102(互いに球面度数或いは円柱度数等が異なる)の屈折特性をレンズメータLmで測定するには、掛け枠100の環状板部100L,100Rに枠保持具110をそれぞれ取り付ける。
【0085】
この掛け枠100の左のレンズ保持枠100Lに枠保持具110を取り付けるには、先ず、枠保持具110の長手方向をレンズ保持枠100L,100Rの配列方向とは直交(交差)する方向に向ける。この状態で、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bを摘んで互いに接近する方向に引いて、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117を開いて、操作レバー116,116間に環状板部100Lを配設する。
【0086】
この後、枠保持具110の操作レバー116,116の他端部116b,116bから手を離すと、操作レバー116,116の一端部側がネジリコイルバネ118,118のバネ力により環状板部100L側にそれぞれ回動して、操作レバー116,116の一端部の係止爪117,117が環状板部100Lを円弧状の枠支持部材113,113の先端部に押し付けることになる。
【0087】
これにより、枠保持具110が掛け枠100の環状板部100Lに取り付けられることになる。同様にして、掛け枠100の右のレンズ保持枠100Rに枠保持具110を保持させることができる。この際、各枠支持部材111の中心とレンズ保持枠100L,100Rの中心はそれぞれ一致するようになっている。
【0088】
そして、この状態では、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき、枠支持部材111は各レンズ保持枠100L,100Rの周縁の前後の部分から前後に突出することになる。しかも、レンズ保持枠100L又は100Rに検査レンズ102が着脱可能に保持(装着)された状態で、検査レンズ102のタブ102dが枠支持板111の長手方向に向けられても、タブ102dが枠支持板111の端縁111aから突出しない。
(掛け枠100のレンズメータLmへの保持)
(掛け枠100の配設及び保持)
この様な状態においてレンズメータLmにより掛け枠100の屈折特性等の光学特性を測定するには、図28に示したように掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rをフレーム保持板36,37間に挿入する。この際、図21の掛け枠100の鼻当兼用のブリッジ100Bを鼻当支持部材57の上端部の前面に当接させて、掛け枠100を鼻当支持部材57に対してフレーム保持板37側に押圧することにより、鼻当支持部材57を図28位置から図30の位置まで矢印92で示した方向にフレーム保持板37側にコイルスプリングSのバネ力に抗して移動させる。
【0089】
この際、鼻当支持部材57の移動により、支持板60,61がフレーム保持板37側に鼻当支持部材57と一体に移動させられると、マイクロスイッチ64のアクチュエータ64aが支持板61の端部61aにより押圧されてONさせられる。このON信号は演算制御回路80に入力され、鼻当支持部材57の移動操作が検出される。
【0090】
そして、演算制御回路80は、マイクロスイッチ64からのON信号が入力されると、駆動モータ54を所定数の駆動パルスで作動制御してピニオン55を所定回転数だけ回転させ、このピニオン55によりギヤ52を図8中時計回り方向に回転させて、ギヤ52の側面に突設した係合突部53を時計回り方向に回転させる。この駆動モータ54の回転は、係合突部53が二点鎖線で示した位置まで移動するまで回転させる。
【0091】
これに伴い、回転板47の係合ピン50は、コイルスプリング51のバネ力により係合突部53に追従して図8中時計回り方向に回転させられ、回転板47が時計回り方向に係合ピン50と一体に回転する。
【0092】
この回転板47に回転に伴い、係合ピン48,49が回転板47と一体に実線で示した位置から時計回り方向に回転させられ、リンク板38,39がコイルスプリング51の引張り力(バネ力)により互いに反対方向に変位させられる。この際、リンク板38が図8中左方に変位させられて、リンク板38と一体のフレーム保持板36が図8中矢印84で示したように左方に変位させられると共に、リンク板39が右方に変位させられて、リンク板39と一体のフレーム保持板37が図8中矢印85で示したように右方に変位させられる。
【0093】
これにより、フレーム保持板36,37は、図28に矢印93,94で示したように互いに接近する方向に移動して、図29の如く最小の間隔になる。この位置では、図8中、リンク板38,39の右端は二点鎖線で示した位置に位置する。
【0094】
この状態で、掛け枠100に保持させた枠保持具110の枠支持板111でフレーム保持板37をコイルスプリングSのバネ力に抗して図8の二点鎖線の位置から前壁4a側に押圧変位させる。これに伴いリンク板39は、図8中、二点鎖線の位置から実線の位置側に移動させられて、係合ピン49が二点鎖線の位置から実線の位置側に移動する方向に移動させられ、回転板47が反時計回り方向に回転させられる。そして、枠支持板111がフレーム保持板36,37間に配設されて、枠支持板111の長手方向の端縁が傾斜する対向面36a,37a間で図30に示したように保持(挟持)される。これにより、枠支持板111が傾斜する対向面(傾斜面)36a,37aにより下方に僅かに押圧されるので、枠支持板111がフレーム保持板36,37間から抜け外れることはない。しかも、この作用により、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rに保持させた複数の検査レンズの最下部のものがレンズ受軸17a,28aに確実に当接した状態が維持されることになる。
【0095】
この際、掛け枠100の各レンズ保持枠101L,101Rに保持された複数の検査レンズのうち最下部のものがレンズ受軸17a,28aに支持される。しかも、各レンズ保持枠101L,101Rに保持された検査レンズのタブは枠支持板111の長手方向の両端の円弧状の端縁から突出することがない。この結果、このタブがレンズ保持枠101L,101Rをフレーム保持板36,37間に保持させる際に邪魔になることはない。また、検査レンズの中に円柱度数があるシリンダレンズを有する検査レンズがレンズ保持枠101L,101Rに保持されていても、タブの位置がずれることはない。更に、枠支持板111の長手方向の両端の端縁は、枠支持板111の中心(レンズ保持枠101L,101Rの中心と一致)を中心に円弧状に形成されているので、枠支持板111が掛け枠100に多少傾斜した状態で保持されていても、この枠支持板111を挟持するフレーム保持板36,37間の間隔は変化しない。
【0096】
しかも、枠支持板111の長手方向の端縁が傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)された位置では、マイクロスイッチ91が回転板47の突部47aによりONさせられた状態となるようになっている。
【0097】
そして、このマイクロスイッチ91のON信号は演算制御回路80に入力される。この演算制御回路80は、マイクロスイッチ91からのON信号を受けてからON状態が所定時間経過したか否かを判断して、所定時間経過したときには掛け枠100が枠保持具110を介してフレーム保持板36,37間で保持されていると判断する。
【0098】
尚、この様に掛け枠100に保持させた枠支持板111を傾斜する対向面36a,37a間で保持(挟持)している状態では、リミットスイッチ64が支持板61でONさせられた状態となっている。
【0099】
この状態で、上述したメガネ5の左右の眼鏡レンズLL,LRの測定と同様にして、掛け枠100のレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)、及びレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)が測定される。そして、演算制御回路80は、この様にして求めたレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)、及びレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズの合計の屈折特性(光学特性)を図示しないパソコンに送信手段(ネットワークやケーブル,無線)を介して送信して、パソコンのデータベース等に入力できる様になっている。
(その他)
以上説明した実施例では、駆動モータ54,74にパルスモータを用いて、駆動モータ54,74を所定数の駆動パルスで所定回転数だけ回転制御させる様にしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、駆動モータ54,74にDCモータを用いることもできる。
【0100】
また、フレーム保持板36,37をリンク板38,39、係合ピン48,49及び回転板47を介して連動させることにより、フレーム保持板36,37同士を相対接近・相対離反の同期を図るようにしたが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、各フレーム保持板36,37をエアシリンダ及びエア回路を用いて互いに接近離反できるように構成することもできる。要は、フレーム保持板36,37同士を相対接近・相対離反の同期を図ることができれば、他の構成を採用しても良い。
【0101】
【発明の実施の形態2】
[構成]
図31〜図37は、この発明の実施の形態2を示したものである。この発明の実施の形態2では、発明の実施の形態1のフレーム保持機構及びレンズ押さえ機構65が省略された構成となっている。また、発明の実施の形態2では、発明の実施の形態1と同じ測定光学系及び鼻当支持機構が設けられている。従って、この発明の実施の形態2では、測定光学系及び鼻当支持機構の図示及びその詳細な説明は省略する。尚、図1〜図30に示した部分と同一の部分には、図1〜図30に示した符号と同一の符号を付して説明する。
【0102】
この発明の実施の形態では、図33に示したように、下部筐体部3の両側壁に前後に延びるガイド溝200,200が形成されていると共に、このガイド溝200,200に支持されるフレーム201を有する(図31,図32参照)。このフレーム201は、左右のフレーム部201a,201bと、フレーム部201a,201bの一端部同士を連設している連設部201cと、フレーム部201a,201bの他端部に互いに反対側に向けて突出させたアーム部201d,201eから平面形状がハット状に形成されている。
【0103】
そして、このガイド溝200,200には左右のフレーム部201a,201bが図33に矢印Paで示したように前後にスライド可能に嵌合保持されている。
【0104】
このアーム部201d,201e内には、図34に示したように左右に延びる空間202L,202Rと、空間202L,202R及び正面に開口するスリット202La,202Raが形成されている。この空間202L,202Rには、テンプル保持手段203L,203Rが取り付けられている。
【0105】
このテンプル保持手段203Lは、下部筐体部3側に位置させて空間202L内に配設したパルスモータ等の駆動モータ204Lと、駆動モータ204Lの出力軸205Lと一体に設けられ且つ左右方向に延びる送りネジ206Lを有する。この送りネジ206Lは、右ネジ部206Laと左ネジ部206Lbを有する。また、テンプル保持手段203Lは、基端部が空間202L内に左右動自在に配設された一対の軸状の保持部材207L,208Lを有する。この保持部材207L,208Lは前後に延びていると共に送りネジ206Lと直交している。hしかも、保持部材207L,208Lの基端部にはネジ孔207La,208Laが形成され、このネジ孔207La,208Laには送りネジ206Lの右ネジ部206Laと左ネジ部206Lbが螺着されている。また、保持部材207L,208Lの他端部はスリット202Laを介して手前側に突出していて、保持部材207L,208Lの突出部分には弾性部材層209L,210Lがそれぞれ設けられている。
【0106】
この構成により、駆動モータ204Lの正転・逆転駆動させると、送りネジ206Lの右ネジ部206Laと左ネジ部206Lbの作用により、保持部材207L,208Lは矢印Pbで示したように左右に相対接近離反できる。
【0107】
このアーム部201d,201e内には、図34に示したように左右に延びる空間202R,202Rと、空間202R,202R及び正面に開口するスリット202Ra,202Raが形成されている。この空間202R,202Rには、テンプル保持手段203R,203Rが取り付けられている。
【0108】
このテンプル保持手段203Rは、下部筐体部3側に位置させて空間202R内に配設したパルスモータ等の駆動モータ204Rと、駆動モータ204Rの出力軸205Rと一体に設けられ且つ左右方向に延びる送りネジ206Rを有する。この送りネジ206Rは、右ネジ部206Raと左ネジ部206Rbを有する。また、テンプル保持手段203Rは、基端部が空間202R内に左右動自在に配設された一対の軸状の保持部材207R,208Rを有する。この保持部材207R,208Rは前後に延びていると共に送りネジ206Rと直交している。しかも、保持部材207R,208Rの基端部にはネジ孔207Ra,208Raが形成され、このネジ孔207Ra,208Raには送りネジ206Rの右ネジ部206Raと左ネジ部206Rbが螺着されている。また、保持部材207R,208Rの他端部はスリット202Raを介して手前側に突出していて、保持部材207R,208Rの突出部分には弾性部材層209R,210Rがそれぞれ設けられている。
【0109】
この構成により、駆動モータ204Rの正転・逆転駆動させると、送りネジ206Rの右ネジ部206Raと左ネジ部206Rbの作用により、保持部材207R,208Rは矢印Pbで示したように左右に相対接近離反できる。
【0110】
そして、駆動モータ204L,204Rは演算制御回路80により作動制御されるようになっている。
[作用]
次に、この様な構成のレンズメータの作用を説明する。
【0111】
この様な構成において演算制御回路80は、駆動モータ204Lを作動制御して掛け枠100のテンプル104Lを保持可能な間隔に保持部材207L,208Lを開いておくと共に、駆動モータ204Rを作動制御して掛け枠100のテンプル104Rを保持可能な間隔に保持部材207R,208Rを開いておく。
【0112】
この状態で、フレーム201を図33に示したように手前側に引いておいて、掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rを図35(a)の如く水平にすると共に、掛け枠100のテンプル104Lを保持部材207L,208L間に配設し、掛け枠100のテンプル104Rを保持部材207R,208R間に配設する(図35(b)参照)。
【0113】
この状態で、フレーム201を図36(b)に矢印210で示した方向に押圧して移動させ、掛け枠100のレンズ保持枠101L,101Rをレンズ受軸17a,28a上に配置する。この後、掛け枠100全体を図36(a)に示したように矢印211で示したように下方に変位させて、図37(a),(b)に示したように掛け枠100のレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズ102の最下部のものをレンズ受軸17a上に当接させると共に、掛け枠100のレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズ102の最下部のものをレンズ受軸28a上に当接させる。
【0114】
この位置では掛け枠100のブリッジ100Bが鼻当支持部材57の正面上部に対応する。この状態で、掛け枠100全体を鼻当支持部材57側に移動させて、ブリッジ100Bにより鼻当支持部材57の上部を図33に矢印81で示した方向に移動させると、上述したマイクロスイッチ64がONさせられ、このON信号が演算制御回路80に入力される。
【0115】
そして、演算制御回路80は、この信号を受けると、保持部材207L,208Lの間隔が狭くなる方向に駆動モータ204Lを作動制御して、保持部材207L,208L間で掛け枠100のテンプル104Lを保持させると共に、保持部材207R,208Rの間隔が狭くなる方向に駆動モータ204Rを作動制御して、保持部材207R,208R間で掛け枠100のテンプル104Rを保持させる。
【0116】
この状態で演算制御回路80は、上述した実施例と同様にして、掛け枠100のレンズ保持枠101Lに保持された複数の検査レンズ102の合計の屈折特性(光学特性)を測定すると共に、掛け枠100のレンズ保持枠101Rに保持された複数の検査レンズ102の合計の屈折特性(光学特性)を測定する。尚、この際、演算制御回路80は、テンプル保持手段203L,203Rの位置、即ちアーム部201d,201eの延びる方向を検査レンズ102に円柱度数がある場合の円柱軸の軸角度の基準として、軸角度の測定を行う様になっている。
【0117】
以上説明したように、この発明の実施の形態の掛け枠100の検査レンズ102の光学特性を測定する方法に用いられるレンズメータLmは、左右一対の測定光学系9L,9Rと、前記左右の測定光学系9L,9Rの光路途中にそれぞれ配設された一対のレンズ受(レンズ受軸17a,28a)と、前後に相対接近・離反可能に設けられ且つ前記レンズ受に眼鏡レンズが支持されたメガネの眼鏡フレームを前後方向から挟持可能な一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)を備える。そして、レンズメータLmを用いて掛け枠の検査レンズの光学特性を測定する方法は、掛け枠100の左右のレンズ保持枠100L,100Rを水平に配置したとき前記各レンズ保持枠100L,100Rの周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材(枠支持板111)を前記掛け枠100にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)間に前記左右のレンズ枠100L,100R及び枠支持部材(枠保持板111)を配設して、前記左右のレンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102の最下部のものを前記左右一対のレンズ受(レンズ受軸17a,28a)でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部(材枠支持板111,111)を前記一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠100L,100Rの前記検査レンズ102の光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしている。
【0118】
この発明の実施の形態の光学特性の測定方法によれば、円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時に検査レンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる。
【0119】
この発明の実施の形態によれば、前記レンズメータLmは、前記眼鏡レンズLL,LRをレンズ受(レンズ受軸17a,28a)に対して押さえる押さえ位置と前記押さえ位置及び前記測定光学系9L,Rの光路から退避した退避位置との間で移動可能に設けられているレンズ押さえ(レンズ押さえ軸68L,68R)を備えている。また、レンズメータLmは、前記レンズ受(レンズ受軸17a,28a)に眼鏡レンズLL,LRを支持させたメガネ5の眼鏡フレームMFが前記一対のフレーム保持部材(フレーム保持板36,37)で保持されると同時に前記レンズ押さえ(レンズ押さえ軸68L,68R)が退避位置にあるときに、前記測定光学系9L,9Rにより前記眼鏡レンズLL,LRの光学測定をさせる演算制御回路80と、前記掛け枠100の枠支持部材(枠支持板111)が前記一対のフレーム保持部材間(フレーム保持板36,37)で挟持されたのを検出する掛け枠検出手段(マイクロスイッチ91)を備えている。そして、前記演算制御回路80は、前記掛け枠検出手段(マイクロスイッチ91)からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材(レンズ押さえ軸68L,68R)によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠100L,100Rの前記検査レンズ102の光学特性を前記左右の測定光学系9L,9Rによりそれぞれ測定させる。
【0120】
この構成によれば、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102に無理な押さえ力が作用しないので、正確な測定ができる。
【0121】
即ち、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rには複数の検査レンズが重なるように保持されるので、検査レンズ102の最上部のものの高さが眼鏡処方値によって異なる。このため、この様なレンズ保持枠100L,100Rに保持される検査レンズ102をレンズ押さえ軸68L,68Rで押さえたときに、検査レンズに無理な力が作用し、検査レンズの保持状態が変化したりして、好ましくない。特に、検査レンズ102に円柱度数があるような場合でも、検査レンズ102の円柱軸の向きがずれる虞がある。
【0122】
しかし、この発明の実施の形態によれば、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102に無理な押さえ力が作用しないので、検査レンズ102に円柱度数があるような場合でも、検査レンズ102の円柱軸の向きがずれることがないく、正確な測定ができる。
【0123】
更に、この発明の実施の形態のレンズメータLmは、測定光学系9L,9Rと、前記測定光学系9L,9Rの光路途中に配設されたレンズ受(レンズ受軸17a,28a)を備え、前記レンズ受(レンズ受軸17a,28a)が設けられた筐体部(下部筐体部3)に掛け枠100の左右のテンプル104L,104Rを保持させるテンプル保持手段203L,203Rが設けられている。
【0124】
この発明の実施形態の構成によれば、掛け枠100のテンプル104L,104Rを保持することで、レンズ保持枠100L,100Rに保持された検査レンズ102のタブ等がレンズメータLmに当たるようなこともない。この結果、検査レンズ102に円柱度数があるような場合でも、検査レンズ102の円柱軸の向きがずれることがないので、簡易に正確な測定ができる。
【0125】
また、この発明の実施の形態のレンズメータLmでは、前記テンプル保持手段203L,203Rは前後に移動調整可能に筐体部(下部筐体部3)に保持されている。この発明の実施の形態によれば、テンプル保持手段203L,203Rにテンプル104L,104Rを保持させた状態で、掛け枠100をテンプル保持手段203L,203Rと一体に前後動させることにより、掛け枠100のレンズ保持枠100L,100Rをレンズ受軸17a,28aに対して最適な位置に移動させて、正確な測定を行うことができる。
【0126】
更に、この発明の実施の形態のレンズメータLmは、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されている。この構成によれば、テンプル保持手段203L,203Rの位置、即ちアーム部201d,201eの延びる方向を検査レンズ102に円柱度数がある場合の円柱軸の軸角度の基準として、軸角度の測定を行うことができる。
【0127】
【発明の効果】
以上説明した様に請求項1の発明の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法によれば、掛け枠の左右のレンズ保持枠を水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ枠及び枠支持部材を配設して、前記左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部材を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしたので、円柱度数及び円柱軸がある検査レンズが掛け枠に保持されている場合でも、測定時に検査レンズのタブが不用意に装置本体に当たることがなく、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズの光学特性を簡易且つ正確に測定できる。
【0128】
また、請求項2の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法によれば、前記演算制御回路は、前記掛け枠検出手段からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定させる様にしたので、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズに無理な押さえ力が作用しないので、正確な測定ができる。
【0129】
即ち、掛け枠のレンズ保持枠には複数の検査レンズが重なるように保持されるので、検査レンズの最上部のものの高さが眼鏡処方値によって異なる。このため、この様なレンズ保持枠に保持される検査レンズをレンズ押さえ軸で押さえたときに、検査レンズに無理な力が作用し、検査レンズの保持状態が変化したりして、好ましくない。特に、検査レンズに円柱度数があるような場合でも、検査レンズの円柱軸の向きがずれる虞がある。しかし、この発明の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法によれば、掛け枠のレンズ保持枠に保持された検査レンズに無理な押さえ力が作用しないので、検査レンズに円柱度数があるような場合でも、検査レンズの円柱軸の向きがずれることがないく、正確な測定ができる。
【0130】
更に、請求項3のレンズメータによれば、前記レンズ受が設けられた筐体部に掛け枠の左右のテンプルを保持させるテンプル保持手段が設けられている構成としたので、掛け枠のテンプルをテンプル保持手段で保持することで、レンズ保持枠に保持された検査レンズのタブ等がレンズメータに当たるようなこともない。この結果、検査レンズに円柱度数があるような場合でも、検査レンズの円柱軸の向きがずれることがないので、簡易に正確な測定ができる。
【0131】
また、請求項4のレンズメータでは、前記テンプル保持手段が前後に移動調整可能に筐体部に保持されている。この構成によれば、テンプル保持手段にテンプルを保持させた状態で、掛け枠をテンプル保持手段と一体に前後動させることにより、掛け枠のレンズ保持枠をレンズ受軸に対して最適な位置に移動させて、正確な測定を行うことができる。
【0132】
更に、請求項5の発明のレンズメータは、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されている。この構成によれば、テンプル保持手段の位置、即ちアーム部の延びる方向を検査レンズに円柱度数がある場合の円柱軸の軸角度の基準として、軸角度の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】今発明に係るレンズメータの正面図である。
【図2】図1のレンズメータの右側面図である。
【図3】図1のレンズメータの平面図である。
【図4】図1のA1−A1線に沿う断面図である。
【図5】図1〜図4に示したレンズメータの光学系及び制御回路の説明図である。
【図6】図2〜図4に示した連設筐体の後部側を外して、一部を断面して示したレンズメータの側面図である。
【図7】図6のレンズメータの連設筐体の前壁を背面側から見た説明図である。
【図8】図9のA2−A2に沿うフレーム保持機構の説明の為の断面図である。
【図9】図1のレンズメータを矢印A3方向から見た平面図である。
【図10】図9のA4−A4線に沿う断面図である。
【図11】図8のA5−A5線に沿う断面図である。
【図12】図8のA6−A6線に沿う断面図である。
【図13】図8,図11,図12の1対のリンク板の一方の説明図である。
【図14】図8,図11,図12の1対のリンク板の他方の説明図である。
【図15】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図16】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図17】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図18】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図19】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図20】(a)は図1〜図14に示したレンズメータを正面から見た作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図21】(a)は図1〜図20に示したレンズメータで検査レンズの光学特性が測定される掛け枠の一例を示す斜視図、(b)は(a)のレンズ保持枠に保持される検査レンズの説明図である。
【図22】図21(a)の掛け枠に枠保持板を取り付けると共に一部を破断して省略した説明図である。
【図23】図22のB1−B1線に沿う断面図である。
【図24】図23の要部拡大断面図である。
【図25】図23の枠保持板を下方から見た説明図である。
【図26】図22の要部拡大図である。
【図27】図22の要部拡大図である。
【図28】図21の掛け枠に図22〜図27の枠保持具を取り付けて、この掛け枠の検査レンズを図1〜図20のレンズメータで測定する際の作用説明図である。
【図29】図28と同様な作用説明図である。
【図30】図28と同様な作用説明図である。
【図31】この発明の掛け枠の検査レンズの光学特性の測定に用いるレンズメータの他の例を示した正面図である。
【図32】図31のレンズメータの左側面図である。
【図33】図1のレンズメータの平面図である。
【図34】図31のアーム部のB2−B2線に沿う断面図である。
【図35】(a)は図31〜図34のレンズメータの作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図36】(a)は図31〜図34のレンズメータの作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【図37】(a)は図31〜図34のレンズメータの作用説明図、(b)は(a)の右側面図である。
【符号の説明】
5・・・メガネ
9L,9R・・・測定光学系
17a,28a・・・レンズ受軸(レンズ受)
36,37・・・フレーム保持板(フレーム保持部材)
68L,68R・・・レンズ押さえ軸(レンズ押さえ)
80・・・演算制御回路
91・・・マイクロスイッチ(掛け枠検出手段)
100・・・掛け枠
100L,100R・・・レンズ保持枠
102・・・検査レンズ
104L,104R・・・テンプル
110・・・枠保持具(枠ホルダー)
111・・・枠支持板(枠支持部材)
203L,203R・・・テンプル保持手段
LL,LR・・・眼鏡レンズ
MF・・・眼鏡フレーム
Lm・・・レンズメータ
Claims (5)
- 左右一対の測定光学系と、前記左右の測定光学系の光路途中にそれぞれ配設された一対のレンズ受と、前後に相対接近・離反可能に設けられ且つ前記レンズ受に眼鏡レンズが支持されたメガネの眼鏡フレームを前後方向から挟持可能な一対のフレーム保持部材を備えるレンズメータを用いて掛け枠の検査レンズの光学特性を測定する方法であって、
掛け枠の左右のレンズ保持枠を水平に配置したとき前記各レンズ保持枠の周縁の前後の部分から前後に突出する枠支持部材を前記掛け枠にそれぞれ着脱可能に取り付けた後、前記一対のフレーム保持部材間に前記左右のレンズ枠及び枠支持部材を配設して、前記左右のレンズ保持枠に保持された検査レンズの最下部のものを前記左右一対のレンズ受でそれぞれ支持させると共に、前記左右の枠支持部材を前記一対のフレーム保持部材間で挟持させた状態で、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定するようにしたことを特徴とする掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法。 - 請求項1に記載の掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法において、前記レンズメータは、前記眼鏡レンズをレンズ受に対して押さえる押さえ位置と前記押さえ位置及び前記測定光学系の光路から退避した退避位置との間で移動可能に設けられているレンズ押さえを備えていると共に、前記レンズ受に眼鏡レンズを支持させたメガネの眼鏡フレームが前記一対のフレーム保持部材で保持されると同時に前記レンズ押さえが退避位置にあるときに、前記測定光学系により前記眼鏡レンズの光学測定をさせる演算制御回路と、前記掛け枠の枠支持部材が前記一対のフレーム保持部材間で挟持されたのを検出する掛け枠検出手段を備え、
前記演算制御回路は、前記掛け枠検出手段からの掛け枠検出信号を受けたときに、前記レンズ押さえ部材によるレンズ押さえ動作を禁止して、前記左右のレンズ保持枠の前記検査レンズの光学特性を前記左右の測定光学系によりそれぞれ測定させることを特徴とする掛け枠の検査レンズの光学特性測定方法。 - 測定光学系と、前記測定光学系の光路途中に配設されたレンズ受を備えるレンズメータにおいて、
前記レンズ受が設けられた筐体部に掛け枠の左右のテンプルを保持させるテンプル保持手段が設けられていることを特徴とするレンズメータ。 - 請求項3のレンズメータにおいて、前記テンプル保持手段は前後に移動調整可能に筐体部に保持されていることを特徴とするレンズメータ。
- 請求項3又は4に記載のレンズメータにおいて、前記左右のテンプル保持手段は前記検査レンズに円柱度数がある場合の軸角度の基準に設定されていることを特徴とするレンズメータ。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7549750B2 (en) | 2004-09-06 | 2009-06-23 | Kabushiki Kaisha Topcon | Optometer |
CN112577443A (zh) * | 2019-09-30 | 2021-03-30 | 尼德克株式会社 | 眼镜框形状测定装置及镜片加工装置 |
-
2002
- 2002-07-11 JP JP2002203026A patent/JP2004045215A/ja active Pending
Cited By (4)
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US7549750B2 (en) | 2004-09-06 | 2009-06-23 | Kabushiki Kaisha Topcon | Optometer |
CN112577443A (zh) * | 2019-09-30 | 2021-03-30 | 尼德克株式会社 | 眼镜框形状测定装置及镜片加工装置 |
CN112577443B (zh) * | 2019-09-30 | 2023-06-06 | 尼德克株式会社 | 眼镜框形状测定装置及镜片加工装置 |
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