JP2004042078A - プラスチック成形品のマーキング方法 - Google Patents

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Hajime Kawakami
川上 肇
Nozomi Otake
大竹 望
Masaki Iwasaka
岩坂 正基
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Abstract

【課題】プラスチック成形品に材質の表示その他のマーキングを、印刷によることなく施す方法であって、しかもそのマーキングが、食品などの内容物に触れても支障なく、かつ、リサイクルにとって妨げにならないようなマーキング方法を提供すること。
【解決手段】プラスチック材料に、遷移金属の酸化物であって明色のもの、たとえばTiO(白色)を、プラスチックの成形に支障を与えない範囲の量で、たとえば3重量%程度混合しておいて成形を行ない、成形品にレーザー光を当てて遷移金属の原子価を変化させて暗色の酸化物、この場合であればTi(紫色)やTiO(黒色)に変化させ、所望の文字、図形または記号を顕出させる。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック成形品のマーキング方法に関する。本発明によれば、印刷インキを使用することなく、所望の文字、図形または記号を顕出させることができる。
【0002】
【従来の技術】
各種のプラスチック成形品に、文字、図形または記号を表示させる必要は、その成形品の機能を発揮させる上で必要な場合はもちろんのこと、そうでない場合も、たとえば包装容器などに関しても生じる。近年施行された容器包装リサイクル法により、包装材料に材質の表示が求められるようになったことが、その一例である。
【0003】
プラスチック材料の材質を表示する手段として、もっとも確実なものは、成形時に凸または凹の文字や記号で材質を表示することであるが、射出成形のような成形法でなければ適用できない。より一般的な手段は印刷であるが、印刷に関しては、印刷インキの成分が問題になる。よく知られているように、印刷インキは着色の役割を担う顔料と、それをまとめるバインダーとしてのビヒクルに溶剤を加えたものからなる。
【0004】
プラスチックへの印刷に使用するインキのビヒクル材料としては、やはりプラスチックを用いることが多いが、取り扱いの容易さ、とくにプラスチック成形品の変形に追従し、剥離しにくいという利点を買われて、可塑剤入りのポリ塩化ビニル樹脂が多用されている。しかし、ポリ塩化ビニルの可塑剤には、環境に対して悪影響を与えるものが多く、とくに食品の包装などには好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、印刷によることなく、プラスチック成形品に材質の表示その他のマーキングを施す方法が求められている。本発明の目的は、この要望に応え、プラスチックの成形後にマーキングを施すことができ、しかもそのマーキングが食品などの内容物に触れても支障なく、かつ、リサイクルにとって妨げにならないようなマーキング方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明のプラスチック成形品のマーキング方法は、プラスチック材料に、遷移金属の酸化物であって明色のものを、プラスチックの成形に支障を与えない範囲の量で混合しておいて成形を行ない、成形品にレーザー光を当てて遷移金属の原子価を変化させて暗色の酸化物に変化させ、所望の文字、図形または記号を顕出させることからなる。
【0007】
ここで、「明色の酸化物」は、無色、白色または淡い色調の色をもった酸化物を意味し、「暗色の酸化物」とは、黒、青、紫などの暗い色が強くあらわれた酸化物を意味する。この明暗は相対的なものであるから、酸化物単独で存在するときには比較的濃い色のものであっても、プラスチック中に分散したときは成形品としては明るく見え、レーザー光照射によって、より暗い色になる場合は、それぞれが「明色」「暗色」に相当する。
【0008】
【発明の実施形態】
本発明で使用できる遷移金属は、Cu,Cr,Fe,Co,NiおよびTiからなるグループに属する金属である。とりわけ、FeおよびTiが好適である。Tiの場合に例をとれば、明色の酸化物がTiOであり、暗色の酸化物がTiOまたはTiである。TiOは、白色の顔料として広く使用されており、プラスチック成形品の着色にも、白の着色に限らず、不透明な着色を行なおうとする場合、他の顔料と併用する形で使用されている。
【0009】
プラスチック成形品に混合されたTiOにレーザー光が照射されると、レーザーのエネルギーにより、つぎの変化が生じ、
TiO→Ti→TiO または直接
TiO→TiO
生成したTiおよびTiOは、それぞれ紫色および黒色の物質であるから、プラスチック成形品のレーザーの当たった部分が暗色になり、文字や記号、図形を描き出すことができる。
【0010】
このような発色を起こさせるためにプラスチックに添加すべき遷移金属酸化物の量は、プラスチックの重量に対して5%以下、通常は3%またはそれ以下で足りる。この程度の量の酸化物を混合しても、通常の成形に支障は生じない。添加量は、表示に必要な発色の濃度と、成形に与える影響とのバランスにもとづいて決定すればよい。表示に必要な発色の濃度は、成形品の形状と着色のあり方によって異なるが、多くの場合、成形に実質的な影響がない範囲の添加量で、十分な発色濃度が得られる。
【0011】
レーザー装置としては、常用されている固体レーザー、液体レーザー、気体レーザー装置のいずれも使用可能であるが、遷移金属酸化物の原子価の変動を起こさせるだけの強いエネルギーを照射する必要から、エネルギーレベルの高い固体レーザー装置、代表的にはYAGレーザーが好適である。照射は、収束されたレーザー光が所望の文字、図形または記号の形状に沿ってプラスチック成形品の表面に当たるよう、照射装置とプラスチック成形品とを相対運動させるように行なえばよい。
【0012】
本発明は、レーザー光による発色を引き起こすに足りる量の遷移金属酸化物を混練して成形可能である限り、任意のプラスチックを対象にすることができ、かつ、任意の成形技術による成形品にてきようすることができる。それらの成形品の中でも、プラスチック製の気泡シート、気泡ボード、発泡シート、低発泡ボードの類や、プラスチック段ボールなどの、緩衝包装に使用されるものに適用したとき、本発明はとくに有意義である。これらの成形品は、材料としてリサイクルされる、すなわち使用後に再度成形材料として使用される可能性が高く、したがって材質の表示が不可欠であり、品質に影響がなく、しかも印刷インキを持ち込まない本発明のマーキング方法は、材質表示の手段として最適である。
【0013】
【実施例1】
プラスチック気泡ボードの材料として使用したポリプロピレンに、着色材料の一部としてチタンホワイトTiOを3重量%添加して、成形品を得た。そのライナーシートの表面に、YAGレーザーを直径0.1mmの光束に収束したものを当てて、0.5mm/secの速度で移動させながら、「POLYPROPYLENE」の文字(各文字の一辺が約7mm)を描いた。十分に読める濃さをもった、黒紫色の文字を顕出することができた。
【0014】
【実施例2】
プラスチック気泡シートの材料として使用したポリエチレンに、燃焼性改善剤として酸化鉄Feを2重量%添加して、成形品を得た。そのバックシートの表面に、YAGレーザーを直径0.1mmの光束に収束したものを当てて、0.5mm/secの速度で移動させながら、「オレンジプチ」(登録商標)の文字(各文字の一辺が約10mm)を描いた。この製品プラスチック気泡シートは、それ自体が酸化鉄の色調を帯びた淡茶褐色のものであるが、文字の部分は黒く、十分に読める濃さであった。
【0015】
【発明の効果】
本発明のマーキング方法によりプラスチック成形品の表面にマーキングを行なえば、所望の文字、図形または記号を、黒色、紫色ないし青色に顕出することができるから、材質の表示などが印刷インキを使用することなく可能になる。従って、好ましくないインキ成分などの影響を心配することなく、プラスチック成形品を任意の用途に、たとえば食品の包装に使用することができる。
【0016】
上述のようにして実現したマーキングは、プラスチック材料のごく表層部だけが変化して形成されたものであり、成形品の使用後、リサイクルするために、たとえば加熱溶融すれば、材料中に分散してしまうか、またはもとに戻ってしまう。もともと着色した部分はごく少量であるから、実質的な影響は残らない。このようなマーキング方法は、例を挙げた気泡ボードや気泡シートに限らず、任意のプラスチック成形品に適用可能である。

Claims (6)

  1. プラスチック材料に、遷移金属の酸化物であって明色のものを、プラスチックの成形に支障を与えない範囲の量で混合しておいて成形を行ない、成形品にレーザー光を当てて遷移金属の原子価を変化させて暗色の酸化物に変化させ、所望の文字、図形または記号を顕出させることからなるプラスチック成形品のマーキング方法。
  2. 遷移金属が、Cu,Cr,Fe,Co,NiおよびTiからなるグループの1種である請求項1のマーキング方法。
  3. 遷移金属の明色の酸化物がTiOであり、暗色の酸化物がTiOまたはTiである請求項1のマーキング方法。
  4. 遷移金属の酸化物をプラスチックの重量に対して5%以下の量混合して実施する請求項1のマーキング方法。
  5. レーザー光源として、YAGレーザーなどの固体レーザーを使用して実施する請求項1のマーキング方法。
  6. プラスチック材料が、プラスチック製の気泡シート、気泡ボード、発泡シートもしくは低発泡ボード、またはプラスチック段ボールである請求項1のマーキング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012073091A1 (en) * 2010-12-02 2012-06-07 Panasonic Corporation Laser marking method and urea resin product
JP2017520660A (ja) * 2014-06-23 2017-07-27 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung マイクロスフェア

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