JP2004042077A - ハイドロフォーム用ノズルおよびハイドロフォーム方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ハイドロフォームを行われる素管7の端部内側に先端部を挿設されて使用されるハイドロフォーム用ノズル10である。先端部は、ハイドロフォーム後における素材7の端部の目標内面形状に一致する外面形状を有する嵌合部12と、嵌合部12の先方に設けられ、素材7が配置されたハイドロフォームを行う型1、2の型締めの前の素材7の端部内側に挿設されるとともに、型締めの後の前進により嵌合部12を素材7の内面に嵌合させることが可能な外形を有する突出部13とを備える。このハイドロフォーム用ノズル10の突出部13を、素管7の端部内側に挿設した後に型の型締めを行い、ハイドロフォーム用ノズル10を前進させて嵌合部12を素管7の内面に当接させてから、素管7の内部に加圧流体を供給する。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイドロフォーム用ノズルおよびハイドロフォーム方法に関する。具体的には、本発明は、ハイドロフォーム(液圧成形)により例えば管材等の被加工材から閉断面構造を有する中空の製品を製造する際に好適に用いることができる、ハイドロフォーム用ノズルと、このハイドロフォーム用ノズルを用いたハイドロフォーム方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車車体の構造部材である各種メンバ類(例えばサイドメンバ)等の閉断面構造を有する中空の製品は、以前はプレス加工により成形されていた。しかし、近年では、安全性の向上、軽量化、コスト低減の観点から、管材を素材としたハイドロフォームにより成形されるようになってきた。ハイドロフォームは、被成形材である管材を、そのままあるいは曲げや潰し等のプリフォーム(予備成形)を行ってから、ハイドロフォーム用の上下の金型内に設置して上金型を下金型に押し付け(以下、この操作を「型締め」という)、その後に、管材の端部開口から、ハイドロフォーム用ノズルを挿入して管材内部に加圧流体を供給することにより、行われる。
【0003】
図7(a) 〜図7(d) は、ハイドロフォームにより成形される製品21の一般的な成形工程を経時的に示す説明図である。
図7に示すように、被加工材である金属管20(以下、「素管」ともいう)は、図7(a) に示す曲げ工程と、図7(b) に示す潰し成形あるいは予成形(予備成形)と呼ばれるプリフォーム工程と、図7(c) に示すハイドロフォーム工程とにより所望の形状に成形され、その後、図7(d) に示す端末切断工程により端末の切断を行われて、製品21の形状とされる。
【0004】
図7(a) に示す曲げ工程により素管20に曲がり形状が付与されるが、製品形状が直線に近い場合にはこの曲げ工程は省略されることもある。図7(b) に示すプリフォーム工程では、プレス加工等により、曲がり工程で曲がりが付与された素管20を部分的あるいは全体的に潰す成形、いわゆる予成形が行われる。さらに、図7(c) に示すハイドロフォーム工程では、下金型に形成されたダイキャビティにプリフォームされた素管20をセットしてから型締めを行い、次いで、素管20の両端をシールして素管20の内部に加圧流体を供給し、さらに必要に応じて軸押しを行うことによって、素管20を膨出変形させ、これにより、素管20を上下金型のダイキャビティの内面形状と同一の製品形状に成形する。
【0005】
ところで、図7(b) に示すプリフォーム工程を経る目的は、ハイドロフォーム用の金型にセットできるように素材20の幅寸法を調整するとともに、製品21の管端形状が円形でない場合にハイドロフォーム工程終了時に加工品の端末に不可避的に発生して切断される余剰部を低減することにより歩留まりを極力向上することにある。
【0006】
図8は、素管20にプリフォーム加工を行わずにハイドロフォームを行われた製品21の管端部21b の形状例を示す斜視図である。また、図9は、このハイドロフォームの際に用いられるハイドロフォーム用ノズル22の形状例を示す説明図である。
【0007】
図8に示すように、素管20にプリフォーム加工を行わずにハイドロフォームを行うためには、ハイドロフォームを行われた製品の管端部21b を素管20と同じく円形とし、図9に示すように嵌合部22a が円形の横断面形状を有するハイドロフォーム用ノズル22を用いることとなる。しかし、通常、製品21の端部21a の横断面形状は、矩形形状等の非円形形状であることが多く、この場合には、ハイドロフォームを行われた製品21の端部形状は、図8に示すように、矩形の横断面形状を有する製品部21c に円形の横断面形状を有する余長部21d を随伴した形状となる。このため、ハイドロフォーム後にこの余長部21d を切断して切り捨てることにより、図10に示すように、ハイドロフォーム後の製品23の端部23a の形状を、最終製品の形状とすることとなり、歩留りが低下する。
【0008】
しかし、端部の横断面形状が矩形である製品を成形する際、プリフォーム工程において素管20の端部を製品に近い矩形形状に潰して成形しようとすると、図11に示すように、中央部20a が潰れて端部が8字状に凹んで変形するため、管端へハイドロフォーム用ノズルを挿入できなくなる。この対策としては、プリフォームの際には、被成形材の端部内部に変形防止のための中子を挿設しておけばよい。しかしながら、これではプリフォーム工程での作業を煩雑化して作業トラブルを増加したり、プリフォーム設備の自動化を難しくする。
【0009】
そこで、特開2000−202535号公報には、図12に示すように、先端部に、最終製品の端部内面に嵌合する矩形の横断面形状を有する嵌合部24a と、その先端にテーパ状に設けられた突出部24b とを有するハイドロフォーム用ノズル24が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者らの検討によれば、このハイドロフォーム用ノズル24を用いてハイドロフォームを行って製品を製造する際にも、プリフォーム工程や型締めの際の端部成形時に、端部が8字状に凹んで変形し、ハイドロフォーム用ノズルの挿入が困難となる場合がある。また、プリフォームにおける管端の変形は複雑であるため、ノズル先端形状の最適化に多大な工数と費用を要するといった問題もある。
【0011】
本発明の目的は、極めて簡単な方法で、ハイドロフォーム用ノズルの挿入が容易であり、かつ、高い歩留まりで製品をハイドロフォームにより製造することができるハイドロフォーム用ノズルと、このハイドロフォーム用ノズルを用いたハイドロフォーム方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意検討を重ねた結果、被加工材の目標内面形状に一致する外面形状を有する嵌合部と、ハイドロフォーム加工を行う型の型締めに起因する被加工材の端部における凹状の変形を防止できる突出部とを有するハイドロフォーム用ノズルを用いれば、金型で型締めを行う際には、突出部を被加工材の内部に挿設しておき潰し加工を行ってからハイドロフォーム用ノズルを被加工材に対して相対的に前進させて嵌合部を被加工材に挿設して嵌合させることにより、型締めに伴う被加工材の端部における凹状の変形を生じることなく、余長部を低減して歩留まりの低下を極力抑制しながら、ハイドロフォームを行うことができることを知見した。また、このようなハイドロフォームによれば、被成形材の端部に対するプリフォーム (端部のつぶし加工) を省略できることも知見した。本発明は、これらの新規な知見に基づき、さらに検討を重ねた結果、得られたものである。
【0013】
本発明は、ハイドロフォームを行われる中空の被加工材の端部内側に先端部を挿設されて使用されるハイドロフォーム用ノズルであって、この先端部が、ハイドロフォーム後における被加工材の端部の目標内面形状に一致する外面形状を有する嵌合部と、この嵌合部の先方に設けられ、被加工材が配置されたハイドロフォームを行う型の型締めの前の被加工材の端部内側に挿設されるとともに、型締めの後の前進により嵌合部を被加工材の内面に嵌合させることが可能な外形を有する突出部とを備えることを特徴とするハイドロフォーム用ノズルである。
【0014】
この本発明にかかるハイドロフォーム用ノズルの突出部は、型締めに起因する被加工材の端部における凹状の変形を防止するものである。
これらの本発明にかかるハイドロフォーム用ノズルでは、突出部が、嵌合部よりも小さな外法を有することが例示される。
【0015】
これらの本発明にかかるハイドロフォーム用ノズルでは、突出部が、少なくとも一部が曲面状に形成されることが望ましい。
別の観点からは、本発明は、中空の被加工材の端部内側に、上記のハイドロフォーム用ノズルの突出部を挿設した後に、被加工材が設置された型の型締めを行い、次いで、ハイドロフォーム用ノズルを前進させて嵌合部を被加工材の内面に当接させ、その後、被加工材の内部に加圧流体を供給することを特徴とするハイドロフォーム方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるハイドロフォーム用ノズルおよびハイドロフォーム方法の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態で用いるハイドロフォーム装置0の構成を示す正面図である。
このハイドロフォーム装置0において、金型は、下金型2と上金型1とにより構成される。下金型2はプレス装置6の下部に取り付けられ、一方、上金型1はプレス装置6のラムヘッド6aに取り付けられる。ラムヘッド6aは、油圧シリンダ(図示しない) により上昇および下降し、所定位置まで下降することにより上金型1を下金型2に所定の力で押し付け、これにより、型締めを行う。
【0018】
上金型1はダイキャビティ1aを有するとともに下金型2はダイキャビティ1bを有する。上金型1および下金型2の軸方向の両側には、シリンダ3aにより軸押しを行う軸押し装置3と、シリンダ4aにより軸押しを行う軸押し装置4とが配置されている。
【0019】
そして、軸押し装置3の先端には、下金型2のダイキャビティ1bに配置された、中空の被加工材である素管7に挿入および嵌合して、素管7内に流体を供給する本実施の形態のハイドロフォーム用ノズル8が装着される。また、軸押し装置4の先端には、下金型2のダイキャビティ1bに配置された、中空の被加工材である素管7に挿入および嵌合して、素管7内に流体を供給する本実施の形態のハイドロフォーム用ノズル9が装着される。
【0020】
シリンダ3aおよびハイドロフォーム用ノズル8には、流体を流通させるための流路3aa が形成されているとともに、シリンダ4aおよびハイドロフォーム用ノズル9には、流体を流通させるための流路4aa が形成されている。流路3aa には、加圧力発生装置5が接続されている。これにより、加圧力発生装置5が発生した加圧力が、型締め後において素管7に伝達される。
【0021】
次に、本実施の形態で用いるハイドロフォーム用ノズル8、9について説明する。なお、これらのハイドロフォーム用ノズル8、9は同一の構成を有するものであるため、以降の説明ではハイドロフォーム用ノズル8、9と同一の構成を有するハイドロフォーム用ノズル10を例にとって行う。
【0022】
図2は、ハイドロフォーム用ノズル10の先端部の構造を示す説明図であり、図2(a) は斜視図、図2(b) は突出部13の先端の外形を示す説明図、図2(c) は他の例の突出部13−1の先端の外形を示す説明図、図2(d) はさらに他の例の突出部13−2の先端の外形を示す説明図である。
【0023】
図2(a) に示すように、本実施の形態のハイドロフォーム用ノズル10は、基部11と、嵌合部12と、突出部13とを有する。
基部11は、シリンダ3a、4aに保持されるための部分であり、本実施の形態では直方体状に形成される。
【0024】
嵌合部12は、型締め前の素管7の端部に挿入されて、型締め後に素管7の内面に嵌合する部分であり、矩形の横断面形状を有する。すなわち、この嵌合部12は、ハイドロフォーム後における素管7の目標内面形状、すなわち最終製品の目標内面形状に一致する外面形状を有する。
【0025】
さらに、突出部13は、嵌合部12よりも先方に突出して形成され、型締めの前に素管7の端部に挿設されることにより、型締めに起因して、素管7の内側への変位、すなわち素管7の中央部における凹状の変位が生じようとすると、この素管7の内面に当接してかかる変位の発生を防止するものである。すなわち、突出部13によれば、素管7の内側への凹状の変位が、嵌合部12の挿入が可能となる範囲に、抑制される。
【0026】
突出部13の外法は、嵌合部12よりも小さいとともに、この突出部13の先端には、突出部13の幅および高さが漸減するテーパ部14a が形成され、突出部13と嵌合部12との間にもテーパ部14b が形成されている。これにより、後述する型締め後におけるハイドロフォーム用ノズル10の前進と、嵌合部12の素管7の内面への嵌合とがともに確実に実現される。
【0027】
このように、本実施の形態のハイドロフォーム用ノズル10における突出部13は、型締めの前の素管7の端部内側に挿入可能であるとともに、型締めを行った後にハイドロフォーム用ノズル10を前進させて嵌合部12を素管7の内面へ嵌合させることができる外形を有している。
【0028】
本実施の形態では、図2(b) に示すように、突出部13が、下部の一部が円弧状に形成されるとともに上部が直線状に形成される形状を有するように、構成した。これにより、嵌合部12の挿入が容易になるとともに、ハイドロフォームの際の素管7の位置決めも容易となる。
【0029】
しかし、本発明はこの形状に限定されるものではなく、突出部13の少なくとも一部が曲面状に形成されることが望ましい。例えば、図2(c) に示すように、上部および下部がいずれも円弧状に形成された突出部13−1とすれば、使い回しが利くために予備品のストック数を半減できる。また、図2(d) に示すように円形の断面形状を有する突出部13−2とすれば、製作が容易である。
【0030】
また、図2(b) 〜図2(d) に示すこれらの突出部13の寸法について図3(a) 〜図3(c) を参照しながら、より具体的に説明する。
金型1、2のダイキャビティの幅をWとし、高さをHとし、ハイドロフォームを行われる素管7の外径をDとし、素管7の厚さをtとすると、図3(a) 〜図3(c) に各部の寸法W3 、R、H3 は、下記(1) 〜(4) 式の関係を満足することが、突出部13を、型締めの前の素管7に確実に挿設するとともに型締めの後に金型1、2との干渉を防止するために、望ましい。
【0031】
H3 <H−2t ・・・・・(1)
W3 <W−2t ・・・・・(2)
W3 <D−2t ・・・・・(3)
R <(D−2t)/2 ・・・・・(4)
本実施の形態におけるハイドロフォーム用ノズル10は、以上のように構成される。次に、このハイドロフォーム用ノズル10を用いたハイドロフォーム方法を説明する。
【0032】
図4(a) 〜図4(d) は、本実施の形態のハイドロフォーム方法を経時的に示す二面図である。
図4(a) に示すように、端部を除いた部分にプリフォーム加工を行われた素管21を下金型2のダイキャビティの所定の位置にセットする。
【0033】
次に、図4(b) に示すように、軸押しシリンダ (図示しない) を前進させ、ハイドロフォーム用ノズル10の先端の突出部13を素管21の管端内部に挿設する。
次に、図4(c) に示すように、上金型1を下降させることにより、上下の金型1、2により型締めを行う。このとき、素管7の管端における凹状の変形 (8字状のくびれ変形) は、素管21の内部に挿設された突出部13が素管21の内部への倒れ込みを支持するために、完全に防止される。
【0034】
次に、図4(d) に示すように、型締めした状態で、軸押しシリンダによりハイドロフォーム用ノズル10をさらに前進させることにより、嵌合部12を管端に挿入して嵌合させる。これにより、ハイドロフォーム用ノズル10と素管21との間のシールが完了する。
【0035】
そして、液体をハイドロフォーム用ノズル10から供給し、高圧発生装置により液体の圧力を上げ、必要に応じで軸押しをさらに行い、ダイキャビティの内面形状に素管21を膨出成形する。
【0036】
このようにして製造される製品は、端部が所望の形状に成形されており、予兆部を生じない。このため、歩留りを顕著に向上することができる。
このように、本実施の形態のハイドロフォーム用ノズル、およびこのハイドロフォーム用ノズルを用いたハイドロフォーム方法によれば、ハイドロフォーム用ノズルの挿入が容易であり、かつ、余長部を発生させずに高い歩留まりで製品をハイドロフォームにより製造することができる。
【0037】
【実施例】
図1に示す、上述したハイドロフォーム装置0を用いて、確認試験を行った。図5には、上下の金型1、2のダイキャビティの形状を示す。本実施例では、W=69.5mm、H=13mm、R=7mmとした。また、素管7としては、規格STKM11A 、外径57mm、肉厚2.3mm の機械構造用鋼管を用いた。
【0038】
また、ハイドロフォーム用ノズル8、9は、図6に示す形状および寸法のものを用いた。なお、図6に示す図中符合は、図2で用いた符合と同一である。本実施例では、図6において、W1=69.1mm、W2=64.9mm、W3=38mm、H1=25.6mm、H2=21.4mm、H3=18mm、R=24mmとした。
【0039】
本発明にかかるハイドロフォーム用ノズル8、9を用い、▲1▼下金型2のダイキャビティに素管7をセットし、軸押しシリンダ3a、4aを前進させてハイドロフォーム用ノズル8、9の突出部13を素管7に挿設する、▲2▼型締めを行い、素管7を変形させる、▲3▼軸押しシリンダ3a、4aによりハイドロフォーム用ノズル8、9を管端内でさらに前進させて、嵌合部12を素管7の内面に嵌合させる、および▲4▼高圧流体を素管7の内部に供給して素管7を膨出変形させるという手順で、ハイドロフォームを行った。
【0040】
その結果、問題なく、管端にハイドロフォーム用ノズル8、9を挿入でき、2000atm でもシール漏れを生じなかった。また、成形品の端部をそのまま製品端とすることができ、歩留りを100 %とすることができた。
【0041】
なお、比較のため、突出部13を有さないノズルを用いた以外は、上記条件にて試験を行つた。その結果、型締め後にノズルを挿入しようとしたところで管端のエッジにノズル先端が干渉し、挿入できなかった。
【0042】
また、比較のため、図9に示すノズルを用いた場合、成形品端部に大きな余長部が発生し、歩留まりの低下が著しかった。
さらに、比較のため、特開2000−202535号公報により開示されたハイドロフォーム用ノズルを試験のために製作し、同様の条件でハイドロフォームを行った。しかし、型締めの際に素管に著しい凹状の変形を生じてしまい、型締め後に前進により嵌合部を被加工材の内面に嵌合させることができなくなった。
【0043】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、極めて簡単な方法で、ハイドロフォーム用ノズルの挿入が容易であり、かつ、余長部を小さく、歩留まりロスを小さくすることができるハイドロフォーム用ノズルおよびハイドロフォーム方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態で用いるハイドロフォーム装置の構成を示す正面図である。
【図2】ハイドロフォーム用ノズルの構造を示す説明図であり、図2(a) は斜視図、図2(b) は突出部の先端の外形を示す説明図、図2(c) は他の例の突出部の先端の外形を示す説明図、図2(d) はさらに他の例の突出部の先端の外形を示す説明図である。
【図3】図3(a) 〜図3(c) は、突出部の寸法を示す説明図である。
【図4】図4(a) 〜図4(d) は、本実施の形態のハイドロフォーム方法を経時的に示す二面図である。
【図5】実施例で用いた上下の金型のダイキャビティの形状を示す説明図である。
【図6】実施例で用いたハイドロフォーム用ノズルの寸法を示す説明図である。
【図7】図7(a) 〜図7(d) は、ハイドロフォームにより成形される製品の一般的な成形工程を経時的に示す説明図である。
【図8】素管にプリフォーム加工を行わずにハイドロフォームを行われた製品の管端部の形状例を示す斜視図である。
【図9】ハイドロフォームに用いられるハイドロフォーム用ノズルの形状例を示す説明図である。
【図10】ハイドロフォーム後の製品の端部の形状例を示す説明図である。
【図11】中央部が潰れて端部が8字状に変形した素管の管端面を示す説明図である。
【図12】特開2000−202535号公報により開示されたハイドロフォーム用ノズルの形状例を示す説明図である。
【符号の説明】
1、2 型
7 素管
10 ハイドロフォーム用ノズル
12 嵌合部
13 突出部
Claims (5)
- ハイドロフォームを行われる中空の被加工材の端部内側に先端部を挿設されて使用されるハイドロフォーム用ノズルであって、
該先端部は、前記ハイドロフォーム後における前記被加工材の端部の目標内面形状に一致する外面形状を有する嵌合部と、
該嵌合部の先方に設けられ、前記被加工材が配置された前記ハイドロフォームを行う型の型締めの前の前記被加工材の端部内側に挿設されるとともに、前記型締めの後の前進により前記嵌合部を前記被加工材の内面に嵌合させることが可能な外形を有する突出部とを備えること
を特徴とするハイドロフォーム用ノズル。 - 前記突出部は、前記型締めに起因する前記被加工材の端部における凹状の変形を防止する請求項1に記載されたハイドロフォーム用ノズル。
- 前記突出部は、前記嵌合部よりも小さな外法を有する請求項1または請求項2に記載されたハイドロフォーム用ノズル。
- 前記突出部は、少なくとも一部が曲面状に形成される請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたハイドロフォーム用ノズル。
- 中空の被加工材の端部内側に、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載されたハイドロフォーム用ノズルの前記突出部を挿設した後に、該被加工材が設置された型の型締めを行い、次いで、前記ハイドロフォーム用ノズルを前進させて前記嵌合部を前記被加工材の内面に当接させ、その後、前記被加工材の内部に加圧流体を供給することを特徴とするハイドロフォーム方法。
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