JP2004041958A - 壁紙糊付機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】糊付機本体内に着脱可能に装着された糊桶に外部から糊を補給するための糊導入手段を設け、該糊導入手段は、糊付機本体側壁に形成された貫通孔部からなる導入口と、当該導入口に着脱可能に取り付けられる導入管と、を備えており、前記導入口は、本体部に装着された糊桶の開口上端より上方位置に配置されており、前記導入管は、一端部側が該導入口に取り付けられ、他端側が前記糊桶の幅方向に沿って水平方向に延びて前記糊桶幅方向略中央位置で開口する出口を有するものとした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内壁面等に貼付されるシート状壁装材の裏面に連続的に糊を塗布する壁紙糊付機に関するものであり、詳しくは、糊桶内に糊を連続的に供給するための配管系を備えた糊付機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、建築物の内装施工における壁装材の室内壁面への貼付は、現場で専用の壁紙糊付機を用いてシート状の壁装材に連続的に糊を塗布しながら行うのが一般的となっている。最近では自動式の壁紙糊付機の普及が増えている。
【0003】
壁紙糊付機の一般的な構成としては、内部に複数のロールが配置された上部構体及び下部構体から主に構成される糊付機本体を脚部に支持された台座上に載置し、上下構体の間に挟み込んだシート状壁装材(以下、クロスと記す)をロールで搬送しながら糊付けロールで糊桶から糊をすくい上げてクロス壁装材裏面に転写していくものである。
【0004】
壁紙糊付機には手動式と自動式があり、具体的には、下部構体上に原反ロールから繰り出したクロスを先端部が本体前面に垂れる状態で載置して上部構体を閉じて下部構体と上部構体の所定ロール間にクロスを挟み込んだ状態において、手動式装置ではクロス先端を作業者が手で持って前方へ引っ張ることによりロールの一部を追従回転させると共に他のロールをギアを介して連動回転させるものであり、自動式装置では所定のロールの軸を電動モータ等の駆動源に連結して回転させることによって他のロールもギアを介して連動回転するものであり、いずれもロールの回転でクロスを糊付機本体の後面から前面側へ搬送させる途中で糊桶内の糊をその回転によって引き上げているロールの頂点近傍にて該ロールからクロス裏面に糊が転写され、糊塗布済み状態でクロスが前面から送り出されてくるという構成を持っている。
【0005】
また、糊を収容する糊桶は、壁紙糊付機本体の下部構体内に設置されるものであるが、着脱可能に装着される構成とすれば、搬送や収納時には取り外して糊付機本体と別個にできるので取り扱いが簡便であり、糊の補給や糊桶の洗浄も糊桶を本体から離して効率良く行うことができる。特に、自動型の装置では、糊付精度を向上させるために糊付ロール等を糊付機本体に固定しているので、糊桶を別個に取り外して洗浄などを行うようにしている場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように糊桶を糊付機本体から外して糊を補給する場合は、クロスへの糊付け作業中に糊補給を行わなければならなくなった場合には、その度に作業が中断されて、効率的な糊付け作業が進められ難いこともある。
【0007】
そこで、自動壁紙糊付機では、装置外部の糊タンクからポンプ機構を使って糊桶内へ糊を連続的に自動供給する構成が考えられている。例えば、糊桶底部の中央部に糊導入口を形成し、ポンプ機構から延びる糊供給配管ホースの先端をこの導入口に嵌合して取付け、タンク内の糊をポンプ機構で糊桶内に供給するものがあった。
【0008】
しかしながら、このような従来の糊供給手段では、作業終了後の洗浄時に糊桶を取り外すのに、糊供給配管ホース自体を糊桶から取り外さなければ、糊桶が取り外せない問題がある。そして、糊供給配管ホースを糊桶から取り外す際に、糊桶内に糊が残っていると底部の導入口から糊が落ちて周辺が汚れてしまう問題も生ずる。
【0009】
さらに、個々に取り外し作業を行う必要があるということは、取り扱いが面倒である。即ち、糊供給ポンプからの糊供給配管を糊桶導入口へ取付ける(更に、取り外す)場合には、装置の下部側から回り込んで行わなければならず、手探りで位置合わせを行うか、また糊付機下部に潜り込んで行うなど面倒で煩雑な工程が必要であった。これらの作業を、装置の最初の駆動時や、最後の清掃時に毎度行わなければならないので、準備や片付けの作業が非常に面倒であった。
【0010】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、着脱可能に糊付機本体内に装着された糊桶内へ外部から糊を補給する壁紙糊付機において、糊桶への糊の導入が簡便で作業後の洗浄時の取り扱いが容易である糊付機を提供することにある。本発明の別の目的は、本体に着脱可能な糊桶の出し入れに干渉しない糊導入手段を備えた壁紙糊付機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る壁紙糊付機は、糊付機本体の後面から引き入れたシート状壁装材を前面側へ送り出しながら、前記糊付機本体内に着脱可能に設置された糊桶に収容されている糊をロールで引き上げて前記壁装材の裏面に転写することによって連続的に糊を塗布する壁紙糊付機において、前記糊付機本体内に装着された糊桶に外部から糊を補給するための糊導入手段が設けられ、該糊導入手段は、前記糊付機本体側壁に形成された貫通孔部からなる導入口と、当該導入口に着脱可能に取り付けられる導入管と、を備えており、前記導入口は、本体部に装着された糊桶の開口上端より上方位置に配置されており、前記導入管は、一端部側が該導入口に取り付けられ、他端側が前記糊桶の幅方向に沿って水平方向に延びて前記糊桶幅方向略中央位置で開口する出口を有するものである。
【0012】
また、請求項2に記載の発明に係る壁紙糊付機は、請求項1に記載の壁紙糊付機において、前記導入管は、互いに組立分解可能な2部材の嵌合によって管状形状が形成されているものである。
【0013】
本発明においては、外部から糊桶内へ糊の補給を行うための糊導入手段の一部として、糊桶開口上端より上方の糊付機本体側壁位置に導入口を設けている。この導入口部は、その外部側から糊タンクから供給される糊を受け入れて、糊付機の側壁部分を通過させて内部に送り込むための貫通孔である。そして、この導入口には、導入管が着脱可能に取付けられている。
【0014】
この導入管は、一端部側が前記導入口に取り付けられ、他端側が糊桶の幅方向に沿って水平方向に延びて糊桶幅方向略中央位置で開口する出口を有するものである。このため、外部から導入口を介して導入管へ供給された糊は、糊桶上方のほぼ幅方向中央位置に開口する出口から吐出して糊桶内に落とし入れられるので桶全体に速やかに広がって均一な糊供給が行われる。
【0015】
さらに、導入口が糊桶開口上端より上部にあり、そこから水平に引き出されるように導入管が配設されているので、糊桶自体に導入管部分は当接しないし、本体に装着された糊桶より上部に導入管が配置されているので、糊桶の着脱動作にも導入管(並びに導入口)部分は干渉しない配置構成である。加えて、従来の糊桶底部裏面側からの糊導入に比べて高い位置にある糊供給導入口は、外部から容易に目で確認でき、糊の供給作業や後片づけの作業などの取り扱いが格段に簡便となる。
【0016】
即ち、糊付機本体側壁で糊桶開口上端より上方位置に設けられる導入口は、例えば糊供給ポンプからの糊供給配管(ホースなど)を介して糊を導入路に供給する場合、まず従来の糊桶底面に導入口が形成された場合に比べ、糊付機本体側面に外部から取り付ければいいだけなので、糊供給配管の取り付け作業が非常に容易である。さらに、導入口は開放状態となっても糊桶内の糊が外へ出ることはないので、糊桶を糊付機本体内に装着したままで導入管と共に配管を取り外しても、糊桶内に残っている糊がこぼれ落ちることがなく、糊付け作業後の片づけ時の取り扱いも簡便である。また、これら導入口および導入管からなる糊導入手段は、糊桶の出し入れ作業には全く干渉しないため、交換したり洗浄したりするために糊桶のみを取り外す際も作業は容易である。
【0017】
また、本発明における導入管自身の構成としては、パイプやホース等、種々の管状部材が利用可能であるが、糊導入路内の残留糊の洗浄も容易にできる構成が望ましい。そこで、請求項2に記載したように、導入管が、互いに組立分解可能な2部材の嵌合によって管状形状が形成されるものとすれば、2部材が組み合わさった際には管状の糊導入路が形成され、取り外して分解時には管状内面部であった糊導入路内壁が露呈され、導入管の内部洗浄が非常に簡単に行える。
【0018】
例えば、2部材として、断面略コノ字形状の第1の管部材と、断面略コノ字形状の第2の管部材とが、互いに抱き合わせ状態で嵌合して断面略ロノ字状の管状糊導入路を形成するものなどが考えられる。
【0019】
また、実際に外部から糊桶内への糊の補給は、糊供給ポンプを用いて行うのが一般的であるが、この場合、糊供給ポンプからの糊供給配管を糊付機本体の側壁部に設けられた前記導入口部に外側から連通させれば良い。この配管の連通作業は、糊付機本体側壁に対して行うものであるため、外部からの視認性も高く、そこへの着脱作業も容易であり、簡単に短時間で作業が終了する。
【0020】
また、このような糊供給配管の連通機構は特に限定される物ではない。例えば、配管を直接入口部に接続しても良いが、配管あるいは入口部に接続のための機構を設けるのが面倒で避けたい場合には、分離可能な配管継手等を介在させて接続すれば、配管あるいは入口部に特別な接続のための構成を設ける手間が省けると共に、取り外しの際には継手を分離して容易に接続が解除でき、この継手側の洗浄も容易に行える。
【0021】
なお、糊供給ポンプを用いれば、連続的に補給用糊容器から糊を吸引して糊桶内へ自動供給することができるが、この場合、糊の供給量が多くなりすぎて糊桶から糊が溢れたりしないように、糊量の検知手段を設けて、それと連動させることが好ましい。例えば、糊桶背板部に糊液表面検知センサを設置して、あらかじめ糊桶内の上限および下限高さ位置を設定しておき、ポンプによる糊の自動供給が続いて上限位置に糊液面が達したことをセンサが検知したら糊供給ポンプの駆動を止めると共に、糊付作業の進行に伴って糊が減って糊液面が下限に達したことをセンサが検知したら糊供給ポンプの駆動を再開させるという制御システムを設ければ、更なる糊付け作業の自動化が図れて作業効率をより向上させることが可能となる。
【0022】
本発明は、糊桶が着脱可能に装着される壁紙糊付機であれば、手動式、自動式のいずれの場合でも有効であることは言うまでもないが、糊の自動供給による連続的かつ長期な使用を前提としているので、自動型糊付機に応用するのがより好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態として、糊付機本体内に着脱可能に装着された糊桶に外部から糊を補給するための糊導入手段が設けられた壁紙糊付機を図1〜4に示す。図1は、本実施形態による壁紙糊付機の主に本体内構成を透視状態で示した概略構成図であり、(a)は糊付機本体側面図、(b)は糊付機本体正面図である。
【0024】
図2は本実施形態の糊導入手段の導入口部分を示す概略構成図であり(a)は導入口部分を糊付機本体側壁の内側から見た際の部分斜視図、(b)は導入口部分を糊付機本体側壁の外側から見た際の部分斜視図である。また図3は糊導入状態を示す概略構成図であり(a)は導入口に導入管を取り付けた状態を糊付機本体側壁の内側から見た部分斜視図、(b)は糊付機本体側壁の外側から導入口に糊供給ポンプからの配管を取り付けた状態を示す部分斜視図である。また図4は本実施形態における導入管の一例を示す概略構成図である。
【0025】
本実施形態による壁紙糊付機では、糊付機本体1内のロール構成は、基本的に従来の自動型壁紙糊付機と同様のものであり、糊桶側板部に軸支された糊上げロール4を備えた糊桶Tが糊付機本体1内に着脱可能に装着されるものとした。
【0026】
本糊付機本体1の下部構体2側では、装置外部に軸支された原反ロール(不図示)から繰り出されるクロスCを、糊付機本体1内に後面から取り込むためのピンチロールを構成する下側ピンチロール5と、糊桶T内から糊上げロール4によっ掬い上げられた糊をクロス裏面に転写塗布する糊付けロール7と、該糊付けロール7に接して糊量を調節するドクターロール6と、クロスC裏面に塗布された糊を均しながら前面側へ送り出す均しロール11とが、互いにギアを介して連動可能にかつ所定間隔を持って平行に配列されている。
【0027】
下部構体2に対して開閉可能に取付けられた上部構体3側では、内部に前記下側ピンチロール5に対向してピンチロールを構成する上側ピンチロール9と、下部構体2内に配列されているロールにギアを介して連動されてクロスCに糊付機本体1前部方向への送り出し張力を付与するためのドライブロール8と、これら上側ピンチロール9とドライブロール8(糊付ロール7)との間でクロスCを上から押さえる押さえステーまたは押さえロール10とが、互いに所定間隔で平行に配列されている。
【0028】
本壁紙糊付機では、糊を収容する糊容器とこの糊容器から糊を吸引して糊付機本体側へ吐出するポンプ装置(不図示)とが糊付機外部に設置され、ポンプ装置から延びる糊供給配管ホース14が、糊付機本体側壁12に形成された貫通孔からなる糊導入口13に継手15を介して接続される。
【0029】
実際には、糊付機本体側壁12は、各ロールの回転軸を軸支するための内側フレームF1と各回転軸に連結されるギア系が収められる空間を挟んで設けられる外側フレーム(カバー)F2との二重構造を備えており、本実施形態において導入口13は、両フレーム(F1,F2)の対応位置に亘って連続して設けられた貫通孔であって、それぞれ形成された二つの端部(開口部、又は出入り口)13a,13bを備えている。
【0030】
この導入口13は、糊付機本体側壁12の糊付機本体1に装着状態の糊桶Tの開口上端より上方位置に形成されており、内部導入側端部13aは、そこに取り付けられる導入管16が糊桶の着脱に干渉しない位置にある。即ち、一般的な糊付機で糊桶を着脱する際には、糊桶を本体部に平行に出し入れするか、若干下方に下げてから装着位置に上がるようにして取り付ける(外すときは逆)ものとなっている。これは、糊桶より上部に配置されたロールなどに干渉しないように着脱動作を行うためであるが、いずれの場合でも、糊桶の装着状態で糊桶上部開口より上部に部材が配置されていれば、糊桶の着脱動作には干渉しないものとなる。
【0031】
さらに、外部導入側端部13bも、糊付機本体側壁12の外側から目視確認できるものであるため、配管ホース14の導入口13(ここでは外側フレームF2の貫通孔端部13b)への接続や取り外し等の作業は、非常に簡単で、かつ、短時間で行える。
【0032】
本実施形態における糊導入手段は、前記導入口13と、この導入口13に外部から供給される糊を糊桶Tへ導入するために、導入口13(内部導入側端部13a側)に一端側が着脱可能に取り付けられる導入管16とを備えたものである。
【0033】
この導入管16は、装着された状態で側壁内側部分から糊桶Tの幅寸法のほぼ半分までの長さを持つと共に、断面外形が導入口13を構成する内外両フレーム(F1,F2)を貫通するように形成された貫通孔13の内周形状とほぼ一致するものである。そして、導入口13内に挿入されて、内側導入側端部13aから糊付機本体内側に突出するように取り付けられ、先端部が糊桶前側中央部の上部に位置するように配置される。なお、導入管16自体は、このような取付状態が維持されるものであれば、例えば、外側導入側端部13b側から挿入されるものであっても、内部導入側端部13a側から挿入されるものであっても、いずれでも構わない。
【0034】
そして、導入口13(外部導入側端部13b)には、糊付機本体側壁12の外側から前記継手15を介して糊供給ポンプからの配管ホース14が密閉状態で接続される。これによって、糊配管ホース14と導入管16とが導入口13で密閉状態で接続され、連通された糊導入路が形成されることとなる。また配管ホース14は、導入口13内で直接導入管16の一端部と連結してより密閉性を高めて糊の漏れ難い構成としてもよい。
【0035】
このように一端部が導入口13に取り付けられ、さらには配管ホース14と連結された導入管16は、他端側が糊桶Tの幅方向に沿って水平方向に延び、糊桶開口上部の前側に近い位置で、幅方向の略中央位置で開口しており、糊供給ポンプから配管ホース14と導入口13を介して供給されて導入管16内を流れてきた糊が吐出される出口となる。この出口から吐出される糊は、下方の糊桶T内に落下して糊桶T前側中央部から周辺へ速やかに且つ均一に広がっていく。
【0036】
なお、本実施形態においては、導入口13を構成する貫通孔13の内周形状および導入管16の断面外形状を台形状とした。また導入管16は、互いに組立分解可能な2部材の嵌合によって管状形状が形成される構成とした。例えば、図4に示すように、断面略コノ字形状の第1管部材17と、断面略コノ字形状の第2管部材19とが、互いに抱き合わせ状態で嵌合して断面略ロノ字状の管状糊導入路を形成するものなどが考えられる。
【0037】
このような導入管16を形成する第1管部材17と第2管部材19とは、糊導入路内部を流れる糊が漏れることなく且つ糊の内圧力によって嵌合がはずれることなく組立状態が維持されるような嵌合係止部を備えていることが好ましい。例えば、図4に示すような第1管部材17の両端縁の鉤状突条部18を、第2管部材19の両端縁のアリ溝部20内にスライドして重ね合わせ、あるいは若干の部材可撓性を利用して押し込んで嵌め合わせ、両者が互いに嵌合する構成が組み立てや分解が容易で適当なものの一つである。
【0038】
このような導入管16は、組み立て状態のままでも導入路内に水を通して洗浄できるが、第1と第2の管部材(17,19)をスライドさせるなど、互いの嵌合を外して分解すれば糊導入路内壁であった領域が完全に露呈されるのでより確実な洗浄が行える。
【0039】
以上のように導入口13に導入管16を取り付けると共に配管ホース14を接続して糊供給ポンプを駆動させれば、糊桶Tへの連続的な糊の供給が行える。なお、糊供給量が多すぎて糊桶Tから糊が溢れてしまうことがないように、糊桶背板に糊液表面検知センサ30を設置して、糊供給量を制御できるシステムを構成しておくことが好ましい。
【0040】
例えば、あらかじめ糊桶内の糊液面の上限および下限高さ位置を設定しておき、ポンプによる糊の自動供給が続いて上限位置に糊液面が達したことをセンサ30が検知したら糊供給ポンプの駆動を止める(糊供給を止める)と共に、糊付作業の進行に伴って糊が減って糊液面が下限に達したことをセンサ30が検知したら糊供給ポンプの駆動を再開させる(糊供給を始める)という制御システムを設ければ、更なる糊付け作業の自動化が図れて作業効率をより向上させることが可能となる。
【0041】
本実施形態の壁紙糊付機では、上記の導入管16を取り付けた状態のままでも糊桶Tの出し入れに何ら支障はなく、作業途中で糊桶Tのみを洗浄したい場合など、糊桶Tを取り出さなければならなくなった際に、ポンプ駆動による糊供給を停止するだけでよく、導入管16や配管ホース14を取り外す必要はなく、再び糊桶Tを装着し直した後は、すぐに糊の連続供給を再開できる。
【0042】
また、糊付け作業が終了して、糊桶T内に糊が残ったままで導入管16および配管ホース14を取り外して導入口13を開放状態にしても、糊が導入口13から外にこぼれ出たりすることはないので、後片づけが簡便に済む。さらに、導入管16等の導入手段の着脱も、側面側から簡単にできるので、着脱動作は容易であって、作業時間も短縮されるし、作業労力も低減される。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の壁紙糊付機によれば、糊桶の出し入れに干渉することなく外部から糊付機本体内に装着された糊桶内への糊供給のための導入路が形成され、連続的な糊導入が容易に行えると共に、作業後の後片づけや洗浄時の取り扱いも簡便に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による壁紙糊付機の概略構成図であり、(a)は糊付機本体内構成を透視状態で示した側面図、(b)は糊付機本体正面図である。
【図2】本実施形態の糊導入手段の導入口を示す概略構成図であり(a)は導入口を糊付機本体側壁の内側から見た際の部分斜視図、(b)は導入口を糊付機本体側壁の外側から見た際の部分斜視図である。
【図3】本実施形態の壁紙糊付機における糊導入状態を示す概略構成図であり(a)は導入口に導入管を取り付けた状態を糊付機本体側壁の内側から見た部分斜視図、(b)は糊付機本体側壁の外側から導入口に糊供給ポンプからの配管を取り付けた状態を示す部分斜視図である。
【図4】本実施形態の糊導入手段の導入管の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1:糊付機本体
2:下部構体
3:上部構体
4:糊上げロール
5:下側送り出しロール
6:ドクターロール
7:糊付けロール
8:ドライブロール
9:上側ピンチロール
10:押さえロール(ステー)
11:均しロール
T:糊桶
12:糊付機本体側壁
F1:内側フレーム
F2:外側フレーム
13:導入口
13a:内部導入側端部(貫通孔)
13b:外部導入側端部
14:配管ホース
15:継手
16:導入管
17:第1管部材
18:鉤状突条部
19:第2管部材
20:溝部
30:センサ
Claims (2)
- 糊付機本体の後面から引き入れたシート状壁装材を前面側へ送り出しながら、前記糊付機本体内に着脱可能に設置された糊桶に収容されている糊をロールで引き上げて前記壁装材の裏面に転写することによって連続的に糊を塗布する壁紙糊付機において、
前記糊付機本体内に装着された糊桶に外部から糊を補給するための糊導入手段が設けられ、
該糊導入手段は、前記糊付機本体側壁に形成された貫通孔部からなる導入口と、当該導入口に着脱可能に取り付けられる導入管と、を備えており、
前記導入口は、本体部に装着された糊桶の開口上端より上方位置に配置されており、
前記導入管は、一端部側が該導入口に取り付けられ、他端側が前記糊桶の幅方向に沿って水平方向に延びて前記糊桶幅方向略中央位置で開口する出口を有するものである、
ことを特徴とする壁紙糊付機。 - 前記導入管は、互いに組立分解可能な2部材の嵌合によって管状形状が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の壁紙糊付機。
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