JP2004040813A - 電力増幅器の機能を測定するためのシステムおよび方法 - Google Patents

電力増幅器の機能を測定するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大電力RFスイッチまたはDUTの切断を必要とすることなく、高信頼性、高再現性、低コスト、及び、高正確度をもたらす、基本的な電力増幅器測定機能及び測定システム自己テスト機能の、1つのRF回路への組み合わせを提供する。
【解決手段】装置は、被測定デバイス40、ネットワーク・アナライザ30、内部増幅器100、第1のスイッチ200、第2のスイッチ210、第3のスイッチ230、第1のエア・ライン方向性結合器130、および第1の減衰器170を含む。特性測定方法は、被測定デバイスからの高調波信号をスペクトラム・アナライザに供給するステップと、発生された信号および反射された信号を、ネットワーク・アナライザ内に配置された第1の受信器に供給するステップと、ネットワーク・アナライザのパラメータ偏差を記録するステップとを含む。
【選択図】図4

Description

 本発明は一般に被測定デバイスの測定に関し、特に、電力増幅器の測定に関する。
 電力増幅器(PA)の十分な特性決定を行い、PAがサービスに適しているかを判定するためには、完成したPAに対してさまざまな測定を実施する必要がある。それらの測定には、入力及び出力電力、ホットsパラメータ(S11、S21、S22)、隣接チャネル電力比(ACLR)、スペクトル放出マスク(SEM)、誤差ベクトルの大きさ(EVM)、及び、高調波及びスプリアス測定(約第5または第6高調波までの)が含まれる。さらに、PAの一部を構成する小電力の被測定デバイス(DUT)(電力増幅器、フィルタ、減衰器等)に対して次の測定を実施することが必要になる:ノーマル(小信号)sパラメータ(s11、s21、s22)、及び、入力及び出力電力。
 上記テストを実施する従来の方法では、DUTが、まず、測定器の1つに接続され、次に、他の測定器に接続される個別セットアップ、あるいは、DUTがセットアップ間においてスイッチされるセットアップが必要とされたが、後者のセットアップには、DUTの出力に大電力RFスイッチが必要になる。このスイッチは、大RF電力が内部スイッチ接点を通ると、とりわけ、瞬間的にRF電力がオフにされることなくRF電力がスイッチされる(「ホット・スイッチング」)場合、内部スイッチ接点が劣化することになるので、不信頼性の原因になる可能性がある。
 アンリツの「PATS」テスト・セットで発見された従来の方法の1つには、2つの固有の欠点があった。欠点の1つは、DUTの出力における高コストの方向性結合器によって、その結合ポートで13GHzまでの高調波を通過させ、同時に、そのスルー・ラインで大電力を取り扱わねばならないという点である。もう1つの欠点は、DUT出力を探査する、ネットワーク・アナライザの信号源からの電力レベルが、約+5dBmである(すなわち、DUT出力信号より約45dB低い)ため、小信号s22及び「ホット」S22の測定はそれほど正確ではないという点である。おそらく20dBのDUTリターン・ロスだけ低下すると、リターン信号は、今や、DUT搬送波出力より65dB低くなり、正確な選択及び測定は困難である。この問題は、20dBを超える極めてリターン・ロスの大きいDUTをテストする場合には、さらに悪化する。
 大電力増幅器テスタに関するJRC提案において明らかにされたもう1つの先行技術による方法では、「N×2」のスイッチ・マトリックスを利用して、N個のDUTが2つの測定ポートに多重化される。ポートの一方は、「ホット」S22注入測定のため、ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)に接続されている。もう一方のポートは、スペクトル高調波及び電力測定のため、スペクトラム・アナライザ及び電力計に接続されている。これらのポート間においてDUT出力信号をスイッチするのに必要なスイッチは、大電力スイッチであることが必要とされ、初期故障につながる「ホット・スイッチング」状況に陥りやすい。
 大電力RFスイッチまたはDUTの切断を必要とすることなく、高信頼性、高再現性、低コスト、及び、高正確度をもたらす、基本的な電力増幅器測定機能及び測定システム自己テスト機能の、1つのRF回路への組み合わせを提供することが必要とされる。
 本出願に解説の実施態様に関する利点の1つは、さまざまな特性測定の実施に、1つのテスト・セットアップだけしか必要としないという点である。本書に解説の実施態様に関するもう1つの利点は、テスト・セットアップに物理的変更を加えることなく、較正の実施が可能であるという点である。他の利点については、本書における解説から明らかになる。
 以上の及びその他の利点は、例えば、ネットワーク・アナライザに結合された内部増幅器、内部増幅器とネットワーク・アナライザの間に結合された第1のスイッチ、内部増幅器とネットワーク・アナライザの間に結合された第2のスイッチ、被測定デバイスとネットワーク・アナライザの間に結合された第3のスイッチ、第2のスイッチと被測定デバイスの間に結合された第1のエア・ライン方向性結合器、及び、第1のエア・ライン方向性結合器に結合された第1の減衰器を含む装置によって実現される。
 以上の及びその他の利点は、例えば、上述の装置、該装置に結合されたネットワーク・アナライザ、及び、前記装置に結合された被測定デバイスを含むシステムによっても実現される。
 さらに、以上の及びその他の利点は、例えば、ネットワーク・アナライザ、入力及び出力を有する被測定デバイス、入力及び出力を有し、ネットワーク・アナライザに結合された内部増幅器、内部増幅器の入力とネットワーク・アナライザの間に結合された第1のスイッチ、内部増幅器の出力とネットワーク・アナライザの間に結合された第2のスイッチ、被測定デバイスの入力とネットワーク・アナライザの間に結合された第3のスイッチ、入力、メイン・ライン出力、及び、結合ライン入力を有し、第2のスイッチと被測定デバイスの出力の間に結合された第1のエア・ライン方向性結合器、及び、第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ライン出力に結合された、大電力減衰器である第1の減衰器を含むシステムによっても実現される。
 以上の及びその他の利点は、例えば、被測定デバイスの入力に所定の第1の周波数の第1の信号を供給するステップを含む方法によって実現される。第1の信号は、測定インターフェイス装置によって供給される。この方法には、さらに、測定インターフェイス装置において、被測定デバイスの出力から高調波信号を受信するステップと、測定インターフェイス装置内に配置された第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの入力ポートに高調波信号を通すステップが含まれている。この方法には、第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの出力ポートから、測定インターフェイス装置に結合されたスペクトラム・アナライザに高調波信号を供給するステップも含まれている。
 以上の及びその他の利点は、例えば、被測定デバイスの入力に所定の第1の周波数の第1の信号を供給するステップを含む方法によって実現される。第1の信号によって、被測定デバイスが最大電力出力まで駆動される。この方法には、測定インターフェイス装置内に配置された内部増幅器の入力に、所定の第2の周波数の第2の信号を供給して、増幅された第2の信号が得られるようにするステップと、測定インターフェイス装置内に配置された広帯域アイソレータに増幅された第2の信号を供給して、アイソレートされた第2の信号が得られるようにするステップも含まれている。この方法には、さらに、第1のエア・ライン方向性結合器の結合ラインを介して、測定インターフェイス装置内に配置された第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインにアイソレートされた第2の信号を送り、結合された第2の信号が得られるようにするステップと、結合された第2の信号を被測定デバイスの出力に供給するステップが含まれている。被測定デバイスは、結合された信号の一部を第1の反射信号として反射する。この方法には、測定インターフェイス装置内に配置された第2のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの入力ポートを介して、第2のエア・ライン方向性結合器の結合ラインに第1の反射信号を通し、第1の結合された反射信号が得られるようにするステップと、第2のエア・ライン方向性結合器の結合ラインの出力ポートから減衰器に第1の結合された反射信号を送り、第1の減衰した反射信号が得られるようにするステップも含まれている。この方法には、さらに、測定インターフェイス装置に結合されたネットワーク・アナライザ内に配置された第1の受信器に第1の減衰した反射信号を供給するステップが含まれている。
 さらに、以上の及びその他の利点は、例えば、ネットワーク・アナライザにおいて、入力ポートと、関連する出力ポートとを直接結合するステップと、ネットワーク・アナライザの第1のインターフェイス・ポートに第1のケーブルを接続するステップと、ネットワーク・アナライザの第2のインターフェイス・ポートに第2のケーブルを接続するステップを含む方法によって実現される。第1のケーブルは、第1の未接続端において、第1の較正標準で終端される。第2のケーブルは、第2の未接続端において、第2の較正標準で終端される。この方法には、較正プログラムを開始するステップと、ネットワーク・アナライザ、第1のケーブル、及び、第2のケーブルのパラメータ偏差を記録するステップも含まれている。
 詳細は、同じ参照番号は同じ要素を示す、以下の図面でもって説明される。
 図1は、電力増幅器、あるいは、一般に、前置増幅器、フィルタ、及び、減衰器のような被測定デバイスの基本的特性測定を実施するための電力増幅器測定システム(「測定システム」)の実施態様に関するブロック図である。全体が参照番号10で表示の測定システムには、精密システム・インターフェイス20、ベクトル・ネットワーク・アナライザ30、被測定デバイス40、テスト・ポート1 44、テスト・ポート2 48、外部線形ドライバ増幅器50、信号発生器60、スペクトラム・アナライザ70、第1の電力計80、及び、第2の電力計90が含まれている。
 図2は、精密システム・インターフェイス(PSI)20の実施態様の概略図であり、PSI20には、内部ブースタ増幅器100、方向性結合器110、120、及び、150、エア・ライン方向性結合器130及び140、減衰器160及び180、大電力減衰器170、広帯域アイソレータ190、及び、スイッチ200、210、220、230、240、及び、250が含まれている。PSI20には、J1〜J18で表示されたポートが含まれている。図1には別個に例示されているが、テスト・ポート1 44及びテスト・ポート2 48は、実際には、PSI20の一部であることが望ましく、PSI20に対する被測定デバイス(DUT)40の直接接続を可能にする。DUT40をPSI20に接続することによって、PSI20が、DUT40と任意の信号発生装置または測定装置との間の測定インターフェイスの働きをするので、テスト・セットアップをスイッチすることなく、DUT40の特性測定を実施することが可能になる。
 エア・ライン方向性結合器130及び140は、メイン・ライン(main-line)入力ポート、メイン・ライン出力ポート、及び、結合ライン・ポートを備えている。メイン・ライン入力ポートは、ラベル「IN」で表示されている。メイン・ライン入力ポートからメイン・ライン出力ポートへの内部メイン・ライン導体(「メイン・ライン」)は、浮遊(suspended)ストリップ・ラインから造られているので、まわりの誘電体材料は空気である。このため、エア・ライン方向性結合器は、損失を少なくして、大電力を搬送することができるし、広範囲の周波数応答を示すことも可能である。メイン・ライン入力ポートに入る信号は、メイン・ライン出力ポートを出る前に、大幅に劣化することはない。これは、その周波数応答が周波数の上昇につれて劣化する、プリント・ストリップ・ライン・オンボード・タイプの構造とは対照的である。
 大部分の方向性結合器における結合機能は、メイン・ラインと平行な導体(「結合ライン」)の長さ、すなわち、約1/4波長の長さによって得られる。結合ラインは、メイン・ラインに結合され、結合ライン・ポートに接続されている。例えば、指定の帯域の中心周波数である1.5GHzにおいて、導体の長さは約5センチメートルである。この帯域の周波数は、モデルに従って、10、20、または、30dBの低電力において、一方向においてのみ結合ラインと結合する。主エネルギのわずかな部分が、結合ラインに結合により取り出されるが、主信号自体は、比較的影響を受けずに済む。例えば、20dB結合器は、入力エネルギの約99パーセントをそのメイン・ライン出力ポートに送り、1%を結合ポートに送る。しかし、メイン・ライン出力ポートに電力が入力される場合、結合ライン・ポートに結合される電力はほとんどなく(すなわち、0.01パーセントだけ)、従って、「方向性」結合器と呼ばれる。
 エア・ライン方向性結合器130及び140の結合機能が定格状態にあるのは、「帯域内」(例えば、0.8〜2.2GHz)に限られ、その帯域の両側では急速に低下するが(四分の一波長関係のため)、メイン・ラインは、少なくとも13GHzまでうまく機能する。そのメイン・ラインと同様に、その結合ラインにおいてもうまく機能する(結合ラインにおける高調波測定を可能にする)大電力結合器は、エア・ライン狭帯域方向性結合器よりもはるかに高価になる。エア・ライン狭帯域方向性結合器を用いると、かなりコストが低下するわりにはあまり性能が劣化することなく、スペクトラム・アナライザを利用して、高調波(例えば、2×2GHz=4GHz、3×2GHz=6GHz、...2GHzの第6高調波=12GHzまでの)の測定が可能になる。望ましい実施態様の場合、必要なのは、エア・ライン方向性結合器130及び140だけが、その結合ラインの定格周波数帯域を超える、そのメイン・ラインの周波数を通すことである。全ての方向性結合器の結合ラインは、可逆的関係にある。結合ライン・ポートに信号が入力されると、低減バージョンの信号がメイン・ライン入力に生じるが、メイン・ライン出力には生じない。
 図3には、ベクトル・ネットワーク・アナライザ(VNA)30の実施態様が示されている。VNA30には、信号源信号発生器300、スイッチ・スプリッタ・レベラ(switch splitter leveler)310、ステップ減衰器320、322、324、及び、326、A受信器330、R1受信器332、R2受信器334、及び、B受信器336が含まれている。VNA30には、VNAポート1 340及びVNAポート2 344も含まれている。VNA30には、さらに、A信号源出力ポート350、A結合器入力ポート352、A出力ポート354、A入力ポート356、R1出力ポート358、R1入力ポート360、R2出力ポート362、R2入力ポート364、B入力ポート368、B出力ポート370、B結合器入力ポート372、及び、B信号源出力ポ−ト374も含まれている。図3の点線は、VNA30の前面パネルを表わしている。点線の右側に示す接続は、全て、ユーザによる内部受信器及び結合器に対するアクセスを可能にするVNA30の前面パネルの外部ポートである。
 スイッチ・スプリッタ・レベラ310は、2つの機能を備えている。スイッチ・スプリッタ・レベラ310は、信号源信号発生器300によって生じた信号を受け取り、VNAポート1 340またはVNAポート2 344に送る。スイッチ・スプリッタ・レベラ310は、信号源信号発生器300によって生じた信号を、VNAポート1 340またはVNAポート2 344を介してVNA30を出る信号と、基準受信器R1受信器332または基準受信器R2受信器334に送られる信号に分割し、比率測定を行えるようにすることも可能である。例えば、小信号s11=(R1信号で割った「A」受信器信号)。こうして、基準受信器R1受信器332及び基準受信器R2受信器334によって測定される信号は、後述するように、直接、信号源信号発生器300から、あるいは、被測定デバイス40の特性測定作業中にPSI20を介して伝搬する信号から得ることが可能である。
 図4は、測定システム10の実施態様におけるPSI20とVNA30の接続方法を例示した概略図である。PSI20は、PSI20ポートJ14及びJ6を利用して、それぞれ、VNAポート1 340及びVNAポート2 344に接続する。PSI20は、さらに、ポートJ7を利用して、VNA30のA信号源出力ポート350に接続し、ポートJ12を利用して、VNA30のA結合器入力ポート352に接続する。PSI20は、さらに、VNA30のポートJ9を利用して、R1入力ポート360に接続し、ポートJ8を利用して、VNA30のR1出力ポート358に接続する。PSI20は、ポートJ10を利用して、VNA30のR2入力ポート364に接続し、ポートJ11を利用して、VNA30のR2出力ポート362に接続する。PSI20は、さらに、ポートJ18を利用して、VNA30のB入力ポート368に接続し、ポートJ17を利用して、VNA30のB出力ポート370に接続する。
 図5は、全体が参照番号400で表示された、VNA30の較正される独立操作方法の実施態様を例示したフローチャートである。独立操作方法400には、全ての関連するVNA「入力」及び「出力」ポートを接続するステップ410と、「経路特性決定」(PC)ケーブルをVNAポート1及びVNAポート2に接続するステップ420と、VNA内部較正プログラムを初期化するステップ430と、「第1の較正標準」をPCケーブルの開放端に接続するステップ440と、内部較正を実行するステップ450と、較正ファイルにsパラメータ偏差を記録するステップ460と、最後の較正標準が接続されたか否かを判定するステップ470と、PCケーブルの開放端に次の較正標準を接続するステップ480と、VNA内部較正プログラムを終了するステップ490が含まれている。
 VNA30の独立操作は、小電力被測定デバイスの高正確度の測定にとって、あるいは、より重要なのは、DUT40の正確な測定に対するシステムの準備が整う前に、較正を目的として行われるPSI20の経路損失の測定にとって必要である。ステップ410では、VNA30の独立操作を容易にするため、VNA30の関連する全ての入力及び出力ポートが互いに接続される。例えば、A信号源出力ポート350及びA結合器入力ポート352が互いに接続され、A出力ポート354及びA入力ポート356が互いに接続され、R1出力ポート358及びR1入力ポート360が互いに接続される。
 関連するVNA30ポートの接続は、2つの方法で、すなわち、ジャンパ・ケーブルを用いるか、PSI20を用いることによって実施可能である。図6には、ジャンパ・ケーブルを用いて、これらのポートを接続することが可能な方法が示されている。例えば、A信号源出力ポート350及びA結合器入力ポート352は、ジャンパ・ケーブル380aを利用して接続することが可能である。R1出力ポート358及びR1入力ポート360は、ジャンパ・ケーブル380cを利用して接続することが可能である。R2出力ポート362及びR2入力ポート364は、ジャンパ・ケーブル380dによって接続することが可能である。また、B入力ポート368及びB出力ポート370は、ジャンパ・ケーブル380eによって接続することが可能である。
 VNAポートを接続するためのジャンパ・ケーブルに加えて、図7には、PSI20を用いて、これらのポート接続を直接実施することが可能な方法も示されている。例えば、A信号源出力ポート350及びA結合器入力ポート352は、スイッチ200及び210を、それぞれ、その2−1位置及び1−2位置につけることによって、経路Iに沿ったPSI20のポートJ7及びJ12を利用して接続することが可能である。R1出力ポート358及びR1入力ポート360は、スイッチ220を1−2位置につけることによって、経路IIに沿ったPSI20のポートJ8及びJ9を利用して接続することが可能である。R2入力ポート364及びR2出力ポート362は、スイッチ250を1−C位置につけることによって、経路IIIに沿ったPSI20のポートJ10及びJ11を利用して接続することが可能である。さらに、B出力ポート370及びB入力ポート368は、スイッチ240を2−C位置につけることによって、経路IVに沿ったPSI20のポートJ17及びJ18を利用して接続することが可能である。
 もう一度図5を参照すると、VNA入力ポート及びVNA出力ポートの接続が済むと、ステップ420において、PCケーブルがVNAポート1 340及びVNAポート2 344に接続される。次に、PCケーブルの開放端に「較正基準面」が形成される。ステップ430では、VNA30の較正を実施するため、VNA内部較正プログラムが初期化される。ステップ440では、第1組をなす較正標準が、PCケーブルの開放端に接続される。これらの較正標準には、開放、短絡、及び、50オーム負荷の較正標準を含むことが可能である。較正は、スルー測定(through reading)のため、PCケーブルの端部を互いに接続することによっても実施可能である。ステップ440において、PCケーブルの開放端に対する第1組の較正標準の接続が済むと、ステップ450では、内部較正プログラムが実行される。ステップ460では、これによって、第1組の較正標準に関するVNAのsパラメータ偏差が較正ファイルに記録されることになる。次に、ステップ470では、較正プログラムによって、最後の較正標準がPCケーブルに接続されたか否かの判定が行われる。ステップ470において、最後の較正標準がPCケーブルに接続されていないとなると、ステップ480では、次の組をなす較正標準がPCケーブルの開放端に接続される。最後の組をなす較正標準が接続されると、ステップ490において、VNA内部較正プログラムが終了する。
 VNA内部較正プログラムは、VNA30に関して測定されるべき「理想的」較正標準を知るようにプログラムされており、PCケーブルの端部で「認知」する実際のsパラメータとの差を記録する。VNA内部較正プログラムは、これらの差を較正ファイルに記憶しておいて、VNA及びPCケーブルによって実際の測定が実施される際には、較正ファイルに記憶されている前記差によって、VNA及びPCケーブルの影響が取り除かれるようにする。従って、VNA30は、PCケーブルが接続されている被測定デバイスに実際に存在するsパラメータを表示することになる。VNA30並びにPCケーブルの較正が済むと、DUT40の特性決定に用いられている測定装置の任意の1つで、独立較正を実行することが可能になる。
 VNA30の較正に加えて、測定システム10の残りの部分について経路特性決定を実施しなければならない。経路は、測定器すなわち信号発生器60から測定器のテスト・ポートまで、または、測定器のテスト・ポートからDUT40のテスト・ポート44及び48までのルートと定義される。経路特性決定の実施によって、システム10のテスト・ポートにおける計器の正確度が保たれる。非VNA測定のための経路が5つ存在する。すなわち、信号発生器からDUT入力までの経路、信号発生器から電力計までの経路、DUT入力から電力計までの経路、DUT出力からスペクトラム・アナライザまでの経路、及び、増幅器歪テスト・セット(ADTS)からDUTまでの経路(遅延測定専用)である。これら5つの経路は、位相及び振幅に関して特性決定される。各経路は、装置とみなされ、測定は、VNAを用いて実施される。
 これらの経路は、潜在的に挿入不能である可能性がある。ある装置(例えば、DUT40)がテスト・ポート(例えば、テスト・ポート44、48)・ケーブルに用いられているのとは異なるタイプのコネクタを利用している場合、その装置は、アダプタを利用しなければ、テスト・ポート・ケーブルに接続することができない。「この様な装置は挿入不能装置と呼ばれる。」装置のコネクタとテスト・ポート・ケーブルのコネクタが同じタイプであっても、装置のコネクタとテスト・ポート・ケーブルのコネクタとの「雌雄」が逆でなければ、装置は挿入不可能になる可能性がある。例えば、装置が、装置の入力ポートにSMA雌コネクタを備え、テスト・ポート・ケーブルのコネクタがSMA雌コネクタである場合、装置は挿入不可能である。
 図8は、信号発生器60・DUT40間経路の特性測定を行うための測定システム10を例示したブロック図である。PSI20は、前述のように、信号発生器60とDUT40を接続するために利用される。この経路の特性決定がsパラメータに関して行われる。経路に関する後続補正によって、経路損失の補正が可能になり、また、信号発生器60及びDUT40入力における不整合損失の補正も可能になる。
 前述のように、経路は、潜在的に挿入不能である可能性がある。アダプタを利用して、測定装置とDUT40を接続することが可能である。しかし、装置に対して特性測定を実施する場合、アダプタが利用されないこともあり得る(装置のコネクタ構造次第で)。従って、特性測定手順中は、較正中に用いられるアダプタの影響を取り除かなければならない。アダプタがVNA PCケーブルで用いられる状況では、埋め込み(embedding)技法によってアダプタの影響が取り除かれる。埋め込みによって、アダプタの端部からテスト・ポート・コネクタの端部に較正基準面を移動させることが可能になる。
 図9には、システム較正中、VNA30をDUT40に接続するために用いられる2つのテスト・アダプタ、すなわち、アダプタA510及びアダプタB520が例示されている。埋め込みでは、アダプタ・モデルを利用して、有効較正基準面をアダプタA510及びアダプタB520の端部に数学的に移動させる。アダプタ情報が、VNA較正ファイルに「埋め込まれ」、DUT40特性測定値からその情報を減算することによって、実際のDUT40特性パラメータを得ることが可能になる。この埋め込みプロセスの逆は、「逆埋め込み」と呼ばれる。
 最初に、VNA30が、図6に関連して前述のように較正される。VNA30からの誤差項が、読み取られ、テスト・アダプタsパラメータを利用して修正される。修正された誤差項は、VNA30に書き戻され、これによって、PCケーブルの端部からアダプタの端部に較正基準面を移動させることが可能になる。図10には、テスト・アダプタのsパラメータ測定が例示されている。
 図11は、経路の特性決定方法の実施態様を解説したフローチャートである。全体が参照番号600で表示された経路特性決定方法には、VNA30の較正を実施するステップ400(図5参照)と、テスト・アダプタを逆埋め込みするステップ610と、測定器の較正を実施するステップ620と、VNA30をPSI20に接続するステップ630と、テスト・アダプタをDUT40に接続するステップ640と、テスト・アダプタを埋め込むステップ650と、テスト・アダプタをDUT40から除去するステップ660が含まれている。
 VNA30較正ステップ400は、図5に関連して前述のように実施される。ステップ610では、テスト・アダプタが、図9に関連して上述の方法に従って逆埋め込みされる。次に、ステップ620では、図12A及び12Bに関連して詳述されるように、それぞれの経路の特性決定及び較正が実施される。ステップ630では、VNA30が、PSI20に接続され、ステップ640では、テスト・アダプタがDUT40のPCケーブルに接続される。次に、テスト・アダプタが、図9に関連して上述のように埋め込まれる。次に、ステップ660では、テスト・アダプタがDUT40から除去され、後述するように、測定システム10の特性測定処理に備えて、DUT40をPSI20に再接続することが可能になる。
 図12A及び12Bには、図11のステップ620に対応する測定器の較正方法の実施態様を解説したフローチャートが例示されている。テスト・アダプタの逆埋め込みが済むと(図11のステップ610)、ステップ700において、VNAポート1 340のケーブルが、信号発生器60のケーブル(図8に示すように、信号発生器60の端部において)に接続され、ステップ710において、VNAポート2のケーブルが、図8に示すように、DUT40の入力ケーブルに接続される。次に、ステップ720では、信号発生器60のケーブルの端部とDUT40の入力ケーブルの端部との間における経路特性及び経路損失測定、または、較正測定が実施される。経路特性及び経路損失測定、または、較正測定は、経路のsパラメータを測定することによって実施される。次に、ステップ730では、VNAポート2のケーブルが、PSI20のポートJ13において、第1の電力計80のコネクタに接続され、較正測定が実施される。次に、ステップ740では、信号発生器60と第1の電力計80との間における経路特性及び経路損失測定値、または、較正測定値が、ステップ720及び730で実施された較正測定結果間の差を求めることによって計算される。
 次に、ステップ750では、VNA30ポート1 340が、DUT40の出力ケーブルの端部に接続され、ステップ760では、VNAポート2が、PSI20のポートJ5において第2の電力計90のコネクタに接続される。次に、ステップ770では、DUT40と第2の電力計90との間における経路特性及び経路損失測定、または、較正測定が、図12Bに示すように実施される。次に、ステップ780では、VNAポート2が、スペクトラム・アナライザ70のケーブルに接続される(スペクトラム・アナライザ70のケーブル端部において)。次に、ステップ790では、DUT40とスペクトラム・アナライザ70との間における経路特性及び経路損失測定、または、較正測定が実施される。
 図13は、入力及び出力電力測定のため、PSI20を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。信号発生器60によって入力電力信号が発生し、これが、経路AIで表示のように、ポートJ1からPSI20に入り、ポートJ2からPSI20を出る。信号は、外部線形ドライバ増幅器50によって増幅される。増幅された信号は、ポートJ3からPSI20に再入し、経路AIIに沿って方向性結合器120まで進行する。増幅信号は、方向性結合器120のメイン・ライン入力に入り、結合された信号は、方向性結合器120の結合ライン出力から出る。信号は、さらに、経路AIIIに沿ってポートJ13からPSI20を出て、第1の電力計80による測定を受ける。増幅信号は、方向性結合器120のメイン・ライン出力を出て、経路AIVに沿って1−C位置にあるスイッチ230を通る。信号は、ポートJ15からPSI20を出て、テスト・ポート1 44を通り、経路AVに沿ってDUT40の入力に入る。信号は、DUT40の出力を出て、経路AVIに沿ってテスト・ポート2 48を通り、ポートJ16からPSI20に入る。出力信号は、経路AVIIに沿ってエア・ライン方向性結合器140に入り、エア・ライン方向性結合器140によって結合されて、取り出され、結合ライン出力からエア・ライン方向性結合器140を出ることになる。結合出力信号は、経路AVIIIに沿って進み、方向性結合器150の入力に入る。出力信号は、さらに方向性結合器150によって結合され、方向性結合器150の結合ライン出力から出る。結合信号は、経路AIXに沿ってポートJ5からPSI20を出て、第2の電力計90による測定を受ける。
 図14は、ベクトル・スペクトル解析測定のため、PSI20を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。信号発生器60によって周波数F1の入力信号が発生し、これが、経路BIで表示のように、ポートJ1からPSI20に入り、ポートJ2からPSI20を出る。実施態様の1つでは、入力信号は、外部線形ドライバ増幅器50によって増幅される。増幅された信号は、ポートJ3からPSI20に再入し、経路BIIに沿って方向性結合器120まで進行する。増幅信号は、方向性結合器120のメイン・ラインを通る。信号は、1−C位置にあるスイッチ230を通過し、経路BIIIに沿ってポートJ15からPSI20を出る。信号は、テスト・ポート1 44を通り、経路BIVに沿ってDUT40の入力に入る。発生した高調波信号が、DUT40の出力を出て、経路BVに沿ってテスト・ポート2 48を通過する。高調波信号は、ポートJ16からPSI20に入り、経路BVIに沿ってエア・ライン方向性結合器140のメイン・ライン入力を通過する。高調波信号は、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ライン出力を出ると、経路BVIIに沿ってエア・ライン方向性結合器130のメイン・ライン出力を通過する。高調波信号は、エア・ライン方向性結合器130のメイン・ライン出力を出ると、経路BVIIIに沿って大電力減衰器170を通過する。減衰した高調波信号は、経路BIXに沿って大電力減衰器170を出ると、ポートJ4からPSI20を出る。次に、減衰高調波信号は、スペクトラム・アナライザ70による測定を受ける。
 図15A及び15Bは、ホットS11測定のため、VNA30及びPSI20を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。図15Aに示すように、VNA信号源300によって、駆動信号が発生し、これが、経路CIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310に入る。信号は、経路CIIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310を出ると、実施態様の1つでは、ステップ減衰器320によって減衰させられる。減衰信号は、経路CIIIに沿って進み、A信号源出力350からVNA30を出る。
 減衰信号は、図15Bに示すように、ポートJ7からPSI20に入り、経路CIVに沿って進んで、2−3位置にあるスイッチ200を通過する。信号は、内部増幅器100の入力に入り、増幅された信号は、経路CVに沿って増幅器100を出る。増幅信号は、経路CVIに沿って方向性結合器110のメイン・ライン入力を通過し、3−2位置にあるスイッチ210を通過する。増幅信号は、引き続き、経路CVIに沿って進み、ポートJ12からPSI20を出る。
 図15Aに示すように、増幅信号は、A結合器入力352からVNA30に入り、経路CVIIに沿って進んで、ポート1 340からVNA30を出る。増幅信号は、図15Bに示すように、ポートJ14からPSI20に再入し、経路CVIIIに沿って進んで、2−C位置にあるスイッチ230を通過する。増幅信号は、ポートJ15からPSI20を出て、経路CIXに沿ってテスト・ポート1 44を通過し、DUT40の入力に入る。DUT40の入力に入った増幅信号によって、DUT40は最大動作電力まで駆動される。
 引き続き、図15Bを参照すると、DUT40のホットS11特性決定信号は、DUT40の入力から経路CXに沿って反射され、テスト・ポート1 44を通って、ポートJ15からPSI20に入る。ホットS11信号は、スイッチ230のC−2経路を通って、経路CXIに沿って進み、ポートJ14からPSI20を出る。ホットS11信号は、図15Aに示すように、VNAポート1 340からVNA30に入ると、経路CXIIに沿ってVNA内部方向性結合器を通り、結合ポートから出て、ジャンパ380bを通過する。実施態様の1つでは、ホットS11信号は、ステップ減衰器332によって減衰させられる。次に、ホットS11信号は、経路CXIIIに沿ってA受信器330に入り、A受信器330による測定を受ける。
 位相ロック基準信号R1が、増幅駆動信号から引き出され、方向性結合器110を通過する(図15B)。R1基準信号は、増幅駆動信号から結合によって取り出され、方向性結合器110の結合ラインによって経路CXIVに沿って進むことになる。R1信号は、減衰器160によって減衰させられてから、3−2位置にあるスイッチ220を通過し、経路CXVに沿って進むことになる。R1信号は、ポートJ9からPSI20を出て、R1入力ポート360からVNA30に入る(図15A)。R1信号は、経路CXVIに沿って進み、R1受信器332による測定を受ける。最終ホットS11測定値は、A受信器330信号をR1受信器332(基準)信号で割った比率である。
 図16A及び16Bは、ホットS21測定のため、VNA30及びPSI20を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。図16Aに示すように、VNA信号源300によって、駆動信号が発生し、これが、経路DIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310に入る。信号は、経路DIIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310を出る。実施態様の1つでは、信号は、ステップ減衰器320によって減衰させられる。信号は、経路DIIIに沿って進み、A信号源出力350からVNA30を出る。
 信号は、図16Bに示すように、ポートJ7からPSI20に入り、経路DIVに沿って進んで、2−3位置にあるスイッチ200を通過する。信号は、内部増幅器100の入力に入り、増幅された信号は、経路DVに沿って増幅器100を出る。増幅信号は、経路DVIに沿って方向性結合器110のメイン・ライン入力を通過し、3−2位置にあるスイッチ210を通過する。増幅信号は、引き続き、経路DVIに沿って進み、ポートJ12からPSI20を出る。
 図16Aに示すように、増幅信号は、A結合器入力352からVNA30に入り、経路DVIIに沿って進んで、ポート1 340からVNA30を出る。増幅信号は、図16Bに示すように、ポートJ14からPSI20に再入し、経路DVIIIに沿って進んで、2−C位置にあるスイッチ230を通過する。増幅信号は、ポートJ15からPSI20を出て、経路DIXに沿ってテスト・ポート1 44を通過し、DUT40の入力に入る。DUT40の入力に入った増幅信号によって、DUT40は最大動作電力まで駆動される。
 ホットS21パラメータが、経路DXに沿ってDUT40の出力から生じ、テスト・ポート2 48を通って、ポートJ16からPSI20に入る。ホットS21信号は、経路DXIに沿って進み、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ライン入力に入る。ホットS21信号は、結合によって取り出され、経路DXIIに沿ってエア・ライン方向性結合器140の結合ライン出力から出る。結合ホットS21信号は、経路DXIIIに沿って方向性結合器150の入力を通過する。減衰器180によって、ホットS21信号は減衰させられ、減衰したホットS21信号は、経路DXIVに沿って、1−C位置にあるスイッチ240を通り、ポートJ18からPSI20を出る。
 減衰ホットS21信号は、図16Aに示すように、B入力368からVNA30に入り、経路DXVに沿って進行する。実施態様の1つでは、減衰ホットS21信号は、ステップ減衰器324によってさらに減衰させられる。減衰したホットS21信号は、経路DXVIに沿って進み、B受信器336による測定を受ける。
 位相ロック基準信号R1が、方向性結合器110を通る増幅駆動信号から引き出される(図16B)。R1基準信号は、増幅駆動信号から結合によって取り出され、方向性結合器110の結合ラインによって経路DXVIIに沿って進むことになる。R1信号は、減衰器160によって減衰させられてから、3−2位置にあるスイッチ220を通過し、DXVIIIに沿って進むことになる。R1信号は、ポートJ9からPSI20を出て、R1入力ポート360からVNA30に入る(図16A)。R1信号は、経路DXIXに沿って進み、R1受信器332による測定を受ける。最終ホットS21測定値は、B受信器336信号をR1受信器332(基準)信号で割った比率である。
 図17A及び17Bは、ホットS22測定のため、PSI20及びVNA30を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。信号発生器60によって、周波数F1の駆動信号が発生し、これが、ポートJ1からPSI20に入って、経路EIを進行し、ポートJ2からPSI20を出る。外部線形ドライバ増幅器50によって、駆動信号が増幅される。増幅された駆動信号は、ポートJ3からPSI20に入り、経路EIIに沿って方向性結合器120のメイン・ライン入力を通過する。増幅駆動信号は、経路EIIIに沿って方向性結合器120のメイン・ライン出力を出て、1−C位置にあるスイッチ230を通過する。増幅駆動信号は、経路EIVに沿ってポートJ15からPSI20を出ると、テスト・ポート1 44を通り、経路EVに沿ってDUT40の入力に入る。増幅駆動信号によって、DUT40は最大動作電力まで駆動される。
 図17Bに示すVNA信号源300によって、周波数F2の出力注入信号が生じ、これが、経路EVIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310に入る。駆動信号の周波数F1は、出力注入信号の周波数F2とはわずかに異なっている。駆動信号は、周波数F1においてDUT40を最大動作電力まで駆動するので、DUT40の出力に同じ周波数の信号が注入される場合、反射信号が圧倒されることになる。例えば、DUT40が100ワットを出力しており、出力注入信号が1ワットの場合、出力注入信号は、DUT40の100ワット出力によって圧倒されることになる。従って、駆動信号F1が、例えば、2000MHzの場合、出力注入信号は、2005MHzである。
 図17Bを参照すると、出力注入信号が、経路EVIIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310を出る。実施態様の1つでは、出力注入信号は、ステップ減衰器326によって減衰させられる。出力注入信号は、経路EVIIIに沿って進み、VNAポート2 344からVNA30を出る。出力注入信号は、図17Aに示すように、ポートJ6からPSI20に入る。出力注入信号は、経路EIXに沿って、4−3位置にあるスイッチ200を通過する。出力注入信号は、内部増幅器100によって増幅される。増幅された出力注入信号は、経路EXに沿って進み、方向性結合器110のメイン・ラインを通る。増幅された出力注入信号は、メイン・ライン出力から方向性結合器110を出て、3−4位置にあるスイッチ210を通過する。増幅された出力注入信号は、経路EXIに沿って、広帯域アイソレータ190まで進む。広帯域アイソレータU1は、帯域内信号(例えば、0.8〜2.2GHz)の通過を許し、他方向に流れる(DUT40の出力から)信号の通過を阻止する。
 増幅された出力注入信号は、経路EXIIに沿って結合ライン・ポートからエア・ライン方向性結合器130に入り、エア・ライン方向性結合器130のメイン・ライン入力を出る。(前述のように、信号が方向性結合器の結合ラインにおいて入力される場合、減衰バージョンの信号が、方向性結合器のメイン・ライン入力に生じる。しかし、方向性結合器の出力には信号が生じない。)増幅された信号は、経路EXIIIに沿って進み、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ラインを通る。増幅された信号は、減衰することなく、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ラインを出て、経路EXIVに沿ってポートJ16からPSI20を出る。増幅された出力注入信号は、経路EXVに沿ってテスト・ポート2 48を通過し、DUT40の出力に注入される。
 ホットS22パラメータが、経路EXVIに沿ってDUT40の出力から反射し、テスト・ポート2 48を通って、ポートJ16からPSI20に入る。ホットS22信号は、経路EXVIIに沿って進み、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ライン入力に入る。ホットS22信号は、結合によって取り出され、経路EXVIIIに沿って結合ライン出力からエア・ライン方向性結合器140を出る。結合ホットS22信号は、経路EXIXに沿って方向性結合器150のメイン・ラインを通る。減衰器180によって、ホットS22信号は減衰させられ、減衰S22信号は、1−C位置にあるスイッチ240を通って、経路EXXに沿って進み、ポートJ18からPSI20を出る。減衰ホットS22信号は、図17Bに示すように、B入力368からVNA30に入り、経路EXXIに沿って進む。実施態様の1つでは、減衰ホットS22信号は、ステップ減衰器324によってさらに減衰させられる。ホットS22信号は、経路EXXIIに沿って進み、B受信器336による測定を受ける。
 位相ロック基準信号R2が、方向性結合器110を通過する増幅駆動信号から引き出される(図17A)。R2基準信号は、増幅駆動信号から結合によって取り出され、方向性結合器110の結合ラインによって経路EXXIIIに沿って進むことになる。R2信号は、減衰器160によって減衰させられてから、3−4位置にあるスイッチ220を通過し、さらに、EXXIVに沿って、2−C位置にあるスイッチ250を通過することになる。R2信号は、ポートJ10からPSI20を出ると、R2入力ポート364からVNA30に入る(図17B)。R2信号は、経路EXXVに沿って進み、R2受信器334による測定を受ける。最終ホットS22測定値は、B受信器336信号をR2受信器334(基準)信号で割った比率である。
 図18A及び18Bは、小信号s11測定のため、VNA30及びPSI20を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。図18Aに示すように、VNA信号源300によって信号が生じ、これが、経路FIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ130に入る。信号は、経路FIIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310を出る。実施態様の1つでは、信号は、ステップ減衰器320によって減衰させられる。信号は、経路FIIIに沿って進み、A信号源出力350からVNA30を出る。
 信号は、図18Bに示すように、ポートJ7からPSI20に入ると、経路FIVに沿って進み、2−1位置にあるスイッチ200を通過する。小信号の特性測定の場合、増幅された駆動信号でDUT40を最大動作電力まで駆動する必要がないので、信号は内部増幅器100をバイパスする。信号は、1−2位置にあるスイッチ210を通り、引き続き、経路FIVに沿って進んで、ポートJ12からPSI20を出る。図18Aに示すように、信号は、A結合器入力352からVNA30に入ると、経路FVに沿って進み、ポート1 340からVNA30を出る。信号は、図18Bに示すように、ポートJ14からPSI20に入り、経路FVIに沿って進み、2−C位置にあるスイッチ230を通過する。信号は、ポートJ15からPSI20を出ると、経路FVIIに沿ってテスト・ポート1 44を通り、DUT40の入力に入る。
 DUT40の小信号s11特性決定信号は、経路FVIIIに沿ってDUT40の入力から反射され、テスト・ポート1 44を通って、ポートJ15からPSI20に入る。s11信号は、C−2経路に沿ってスイッチ230を通過し、経路FIXに沿って進んで、ポートJ14からPSI20を出る。s11信号は、図18Aに示すように、VNAポート1 340からVNA30に入り、経路FXに沿って進行する。実施態様の1つでは、s11信号は、ステップ減衰器322によって減衰させられる。s11信号は、次に、VNA内部方向性結合器を通り、結合ポートから出て、さらに、ジャンパ380bを通る。s11信号は、次に、経路FXIに沿ってA受信器330に入り、A受信器330による測定を受ける。
 位相ロック基準信号R1が、スイッチ・スプリッタ・レベラ310から経路FXIIに沿って通り、R1出力358からVNA30を出て(図18A)、J8からPSI20に入る(図18B)信号から引き出される。R1基準信号は、経路FXIIに沿って、1−2位置にあるスイッチ220を通過する。R1信号は、ポートJ9からPSI20を出て、R1入力360からVNA30に入る(図18A)。R1信号は、経路FXIIに沿って進み、R1受信器332による測定を受ける。小信号s11測定値は、A受信器336信号をR1受信器332(基準)信号で割った比率である。
 図19A及び19Bは、小信号s21測定のため、VNA30及びPSI20を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。図19Aに示すように、VNA信号源300によって信号が生じ、これが、経路GIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310に入る。信号は、経路GIIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310を出る。実施態様の1つでは、信号は、ステップ減衰器320によって減衰させられる。信号は、経路GIIIに沿って進み、A信号源出力350からVNA30を出る。
 信号は、図19Bに示すように、ポートJ7からPSI20に入ると、経路GIVに沿って進み、2−1位置にあるスイッチ200を通過する。小信号の特性測定の場合、増幅された信号でDUT40を最大動作電力まで駆動する必要がないので、信号は内部増幅器100をバイパスする。信号は、1−2位置にあるスイッチ210を通り、引き続き、経路GIVに沿って進んで、ポートJ12からPSI20を出る。
 図19Aに示すように、信号は、A結合器入力352からVNA30に入ると、経路GVに沿って進み、ポート1 340からVNA30を出る。信号は、図19Bに示すように、ポートJ14からPSI20に入り、経路GVIに沿って進み、2−C位置にあるスイッチ230を通過する。信号は、ポートJ15からPSI20を出ると、経路GVIIに沿ってテスト・ポート1 44を通り、DUT40の入力に入る。
 図19Bを参照すると、小信号s21パラメータが、経路GVIIIに沿ってDUT40の出力から生じ、テスト・ポート2 48を通って、ポートJ16からPSI20に入る。s21信号は、経路GIXに沿って進み、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ライン入力に入る。s21信号は、結合によって取り出され、経路GXに沿ってエア・ライン方向性結合器140の結合ライン出力を出る。結合s21信号は、GXIに沿って方向性結合器150の入力を通る。減衰器180によって、s21信号が減衰させられ、減衰したs21信号は、1−C位置にあるスイッチ240を通って、経路GXIIに沿って進み、ポートJ18からPSI20を出る。減衰s21信号は、図19Aに示すように、B入力368からVNA30に入ると、経路GXIIIに沿って進む。実施態様の1つでは、減衰s21信号が、さらに、ステップ減衰器324によって減衰させられる。減衰s21信号は、経路GXIVに沿って進み、B受信器336による測定を受ける。
 位相ロック基準信号R1が、スイッチ・スプリッタ・レベラ310から経路GXVに沿って通り、R1出力358からVNA30を出て(図19A)、J8からPSI20に入る(図19B)信号から引き出される。R1基準信号は、経路GXVIに沿って、1−2位置にあるスイッチ220を通過する。R1信号は、ポートJ9からPSI20を出て、R1入力360からVNA30に入る(図19A)。R1信号は、経路GXVIIに沿って進み、R1受信器332による測定を受ける。小信号s21測定値は、B受信器336信号をR1受信器332(基準)信号で割った比率である。
 図20A及び20Bは、小信号s22測定のため、PSI20及びVNA30を介して行われる信号伝搬を例示した概略図である。図20Aに示すように、VNA信号源300によって出力注入信号が生じ、これが、経路HIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310に入る。出力注入信号は、経路HIIに沿ってスイッチ・スプリッタ・レベラ310を出る。実施態様の1つでは、信号は、ステップ減衰器326によって減衰させられる。出力注入信号は、経路HIIIに沿って進み、VNAポート2 344からVNA30を出る。出力注入信号は、図20Bに示すように、ポートJ6からPSI20に入る。出力注入信号は、経路HIVに沿って進み、4−3位置にあるスイッチ200を通過する。出力注入信号は、ホットS22測定に関して増幅器100によって増幅され、DUT40出力に対する高レベル信号が生じる。いくつかの小信号s22の測定では、増幅された出力注入信号が必要でないとしても、極めて優れた小信号デバイスからの反射信号は、あまりに弱すぎて、正確に測定することができないので、通常は、増幅器が必要になる。
 図20Bを参照すると、増幅された出力注入信号は、経路HVに沿って進み、方向性結合器110のメイン・ラインを通る。増幅された出力注入信号は、方向性結合器110のメイン・ライン出力から出て、3−4位置にあるスイッチ210を通過する。増幅された出力注入信号は、経路HVIに沿って広帯域アイソレータ190まで進む。広帯域アイソレータ190は、帯域内信号(例えば、0.8〜2.2GHz)の通過を許す。増幅された出力注入信号は、経路HVIIに沿って結合ライン・ポートからエア・ライン方向性結合器130に入り、エア・ライン方向性結合器130のメイン・ライン入力を出る。(信号が、方向性結合器の結合ラインから入力される場合には、メイン・ライン入力に減衰バージョンの信号が生じる。しかし、方向性結合器の出力に生じる信号はない。)増幅信号は、経路HVIIIに沿って進み、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ラインを通過する。増幅信号は、減衰されることなく、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ラインを出ると、経路HIXに沿って、ポートJ16からPSI20を出る。増幅された出力注入信号は、経路HXに沿ってテスト・ポート2 48を通過し、DUT40の出力に注入される。
 小信号s22パラメータは、経路HXIに沿ってDUT40の出力から反射され、テスト・ポート2 48を通って、ポートJ16からPSI20に入る。信号s22は、HXIIに沿って進み、エア・ライン方向性結合器140のメイン・ライン入力に入る。信号s22は、結合によって取り出され、経路HXIIIに沿ってエア・ライン方向性結合器140の結合ライン出力から出る。結合s22信号は、経路HXIVに沿ってエア・ライン方向性結合器150のメイン・ラインを通る。減衰器180によって、s22信号が減衰させられ、減衰したs22信号は、1−C位置にあるスイッチ240を通って、経路HXVに沿って進み、ポートJ18からPSI20を出る。減衰したs22信号は、図20Aに示すようにB入力368からVNA30に入ると、経路HXVIに沿って進む。実施態様の1つでは、減衰したs22信号が、ステップ減衰器324によってさらに減衰させられる。減衰したs22信号は、経路HXVIIに沿って進み、B受信器336による測定を受ける。
 位相ロック基準信号R2が、方向性結合器110を通過する増幅駆動信号から引き出される(図20B)。R2基準信号は、増幅駆動信号から結合によって取り出され、方向性結合器110の結合ラインによって経路HXVIIIに沿って進むことになる。R2信号は、減衰器160によって減衰させられてから、3−4位置にあるスイッチ220を通過し、さらに、2−C位置にあるスイッチ250を通過することになる。R2信号は、ポートJ10からPSI20を出ると、R2入力ポート364からVNA30に入る(図20B)。R2信号は、経路HXIXに沿って進み、R2受信器334による測定を受ける。小信号s22測定値は、B受信器336信号をR2受信器334(基準)信号で割った比率である。
 本発明の以上の説明において、例証及び解説がなされているが、本発明を余すところなく説明しようとか、あるいは、開示のものにそっくりそのまま制限することを意図したものではない。上述の教示と整合性のとれた修正及び変更が可能であり、本発明を実施することによって、それらがもたらされる場合もある。従って、本発明の範囲は、請求項及びその同等物によって規定されるという点に留意されたい。
電力増幅器測定システムのブロック図である。 電力増幅器測定システムに用いられる精密システム・インターフェイスの概略図である。 電力増幅器測定システムに用いられるベクトル・ネットワーク・アナライザの概略図である。 精密システム・インターフェイスとベクトル・ネットワーク・アナライザの間の接続を例示した概略図である。 ベクトル・ネットワーク・アナライザの独立操作方法を例示したフローチャートである。 電力増幅器測定システムにベクトル・ネットワーク・アナライザが用いられない場合に、ベクトル・ネットワーク・アナライザの独立操作のために用いられるジャンパを示す概略図である。 ベクトル・ネットワーク・アナライザの独立操作に関する精密システム・インターフェイスにおけるスイッチ位置を例示した概略図である。 被測定デバイスの経路特性決定に合わせた信号発生器のシステム・セットアップを例示した概略図である。 経路特性決定のための被測定デバイスアダプタの逆埋め込みを例示したブロック図である。 テスト・アダプタのsパラメータ測定のダイアグラムである。 経路特性決定方法を解説したフローチャートである。 測定器の較正方法を解説したフローチャートである。 測定器の較正方法を解説したフローチャートである。 入力及び出力電力測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ベクトル・スペクトル解析測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ホットS11測定のためのベクトル・ネットワーク・アナライザを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ホットS11測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ホットS21測定のためのベクトル・ネットワーク・アナライザを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ホットS21測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ホットS22測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 ホットS22測定のためのベクトル・ネットワーク・アナライザを介した信号伝搬を例示した概略図である。 小信号s11測定のためのベクトル・ネットワーク・アナライザを介した信号伝搬を例示した概略図である。 小信号s11測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 小信号s21測定のためのベクトル・ネットワーク・アナライザを介した信号伝搬を例示した概略図である。 小信号s21測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。 小信号s22測定のためのベクトル・ネットワーク・アナライザを介した信号伝搬を例示した概略図である。 小信号s22測定のための精密システム・インターフェイスを介した信号伝搬を例示した概略図である。
符号の説明
30:ネットワーク・アナライザ
40:被測定デバイス
100:増幅器
130:第1のエア・ライン方向性結合器
140:第2のエア・ライン方向性結合器
170:第1の減衰器
200:第1のスイッチ
210:第2のスイッチ
230:第3のスイッチ

Claims (10)

  1.  ネットワーク・アナライザに接続された増幅器と、
     前記増幅器と前記ネットワーク・アナライザとの間に結合された第1のスイッチと、
     前記増幅器と前記ネットワーク・アナライザとの間に結合された第2のスイッチと、
     被測定デバイスと前記ネットワーク・アナライザとの間に結合された第3のスイッチと、
     前記第2のスイッチと前記被測定デバイスとの間に結合された第1のエア・ライン方向性結合器と、
     前記第1のエア・ライン方向性結合器に結合された第1の減衰器と、
    を備えている装置。
  2.  前記第1のエア・ライン方向性結合器の入力が、前記被測定デバイスの出力に結合されている、請求項1に記載の装置。
  3.  前記第1の減衰器が大電力減衰器であり、
     前記第1の減衰器が、前記第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ライン出力に結合されている、
     請求項2に記載の装置。
  4.  前記第1のスイッチが前記増幅器の入力に結合されており、
     前記第2のスイッチが前記増幅器の出力に結合されている、
     請求項1に記載の装置。
  5.  前記第1のエア・ライン方向性結合器の入力と前記被測定デバイスの出力との間に結合された第2のエア・ライン方向性結合器をさらに備え、前記第2のエア・ライン方向性結合器の入力が、前記被測定デバイスの出力に結合され、前記第2のエア・ライン方向性結合器のメイン・ライン出力が、前記第1のエア・ライン方向性結合器の入力に結合されている、請求項2に記載の装置。
  6.  測定インターフェイス装置によって提供される、所定の第1の周波数の第1の信号を被測定デバイスの入力に供給するステップと、
     前記測定インターフェイス装置において、前記被測定デバイスの出力からの高調波信号を受信するステップと、
     前記測定インターフェイス装置内に配置された第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの入力ポートに前記高調波信号を通すステップと、
     前記第1のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの出力ポートから、前記測定インターフェイス装置に結合されたスペクトラム・アナライザに前記高調波信号を供給するステップと、
     を含む第1のモードを含む方法。
  7.  前記測定インターフェイス装置内に配置された第2の増幅器の入力に、前記測定インターフェイス装置に結合されたネットワーク・アナライザによって発生された所定の第2の周波数の第2の信号を供給して、増幅された第2の信号が得られるようにするステップと、
     前記測定インターフェイス装置内に配置された方向性結合器の入力ポートに前記増幅された第2の信号を通すステップと、
     前記方向性結合器の出力ポートから前記被測定デバイスの入力に前記増幅された第2の信号を供給し、前記増幅された第2の信号によって、前記被測定デバイスが最大電力出力まで駆動されるようにするステップと、
    を含む第2のモードをさらに含む、請求項6に記載の方法。
  8.  前記測定インターフェイス装置において、前記被測定デバイスの入力からの反射信号を受信するステップと、
     前記ネットワーク・アナライザ内に配置された受信器に前記反射信号を供給するステップと、
     をさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9.  前記測定インターフェイス装置において、前記被測定デバイスの出力からの発生信号を受信するステップと、
     前記測定インターフェイス装置内に配置された第2のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの入力ポートに前記発生信号を通し、結合された発生信号が得られるようにするステップと、
     前記ネットワーク・アナライザ内に配置された受信器に前記結合された発生信号を供給するステップと、
    を含む第3のモードをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10.  前記第1の信号によって、前記被測定デバイスが最大電力出力まで駆動されることと、
     前記測定インターフェイス装置内に配置された第2の増幅器の入力に、前記測定インターフェイス装置に結合されたネットワーク・アナライザによって発生された、所定の第2の周波数の第2の信号を供給して、増幅された第2の信号が得られるようにするステップと、
     前記測定インターフェイス装置内に配置された方向性結合器の入力ポートに前記増幅された第2の信号を通すステップと、
     前記方向性結合器の出力ポートから前記測定インターフェイス装置内に配置された広帯域アイソレータに前記増幅された第2の信号を供給して、アイソレートされた第2の信号が得られるようにするステップと、
     前記第1のエア・ライン方向性結合器の結合ラインを介して、前記第1のエア・ライン方向性結合器の前記メイン・ラインに前記アイソレートされた第2の信号を送り、結合された第2の信号が得られるようにするステップと、
     前記被測定デバイスの出力に前記結合された第2の信号を供給し、前記被測定デバイスによって、前記結合された第2の信号の一部が反射信号として反射されるようにするステップと、
     前記第2のエア・ライン方向性結合器のメイン・ラインの入力ポートを介して、前記測定インターフェイス装置内に配置された前記第2のエア・ライン方向性結合器の結合ラインに前記反射信号を送り、結合された反射信号が得られるようにするステップと、
     前記測定インターフェイス装置に結合されたネットワーク・アナライザ内に配置されている第1の受信器に、前記結合された反射信号を供給するステップと、
    を含む第4のモードをさらに含む、請求項7に記載の方法。
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