JP2004040672A - カラー再生装置における背景調整方法、背景調整のためのプログラムおよびカラー再生装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】RGB−LAB変換モジュール14で、画素のRGB値を輝度−ルミナンス色空間(LAB)に変換する。背景抑制部16で、輝度−クロミナンスデータにおける原画像の背景明度レベルを評価し、背景明度レベルに等しい明度レベルを有する画素を背景画素として白色に応じた値に変換する。彩度調整モジュール18で、背景画素の彩度値を、明度値の調整またはクロミナンス値の除去のいずれか一方によって必要に応じて調整されたしきい値と比較して、彩度値を保存するか否かを決定する。そして、プリンタ変換モジュール20で、輝度−クロミナンスデータを出力空間に変換する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー複写機等のカラー再生装置に係り、特に、複写機における背景色を調整する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファックス機のようなカラー再生装置は、通常、走査された画像をデータに変換する処理系を有し、そのデータを印刷の適正なフォーマットに処理する。例えば、ユーザがカラー複写機のプラテン上またはファックス機のトレイにカラー原稿を置くと、装置は、赤、緑および青(RGB)センサのセットを用いて原稿を走査し、画素グリッドの各位置でRGB信号で表されるデータを生成する。多くの応用分野では、RGBデータは、その後、輝度−クロミナンス色空間に変換され、この空間が色彩情報と光強度情報とを分離して処理することを可能にする。さらに、異なる分解能で色彩情報と光強度情報とを表現することができるので、輝度−クロミナンス色空間における画像は、RGB空間におけるよりコンパクトに表現することができる。
【0003】
輝度−クロミナンス色空間は、通常、3つの成分を有している。色空間のこのタイプの一例は、CIE Labである。“L”は暗から明への明度の大きさを表し、“a”および“b”はクロミナンス成分を表す。CIE LABは、また、空間における点の間の等しい距離が知覚された色空間に関してほぼ等しくなるように設計されるものの、この特徴は問題の核心ではない。他の輝度−クロミナンス色空間は、この特性が存在しないところで用いることができる。技術的には、CIE L値は明るさであり、正確な定義はルミナンスの定義と異なっている。いずれの定義も、画素での光強度情報を符号化するために用いることができる。その光強度は、ここでは明るさまたはL値として言及される。
【0004】
ある場合、原画像を有する用紙が白くなければ、LAB画像の背景画素は着色印刷される。これは、背景色の印刷のために長時間を要すると共にトナーまたはインクを消費するので、望ましくない。着色された1枚の用紙から複写を行う多数のユーザは、そのような色再生を望まない。通常、ユーザが着色紙上での複写を望む場合、原稿を複写する前に複写機に色紙を装填する。
【0005】
一般には、ほとんどの複写機が用紙の背景色を除去するために背景を抑制する機能を用いている。この抑制機能は、ほとんど明度成分についてのみ実行される。背景画素の明度は、通常、その明度値を複写機の対応白レベルに設定する白色に変換される。ほとんどの複写機において、明度は、0から255の範囲で8ビット処理された値の255で白に設定される。
【0006】
LAB空間が一旦背景を抑制するように調整されると、そのLABデータは、プリントエンジンによる印刷のために適正な色空間に変換される。これらは、通常、シアン−マゼンタ−イエロー(CMY)空間またはシアン−マゼンタ−イエロー−ブラック(CMYK)空間である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原画像の一部が強調部分を有する場合に問題が生じる。その強調部分では、より明るい色が、より暗い対象物を引き立たせるために用いられる。他の例もあるが、最も一般的なのは、テキストが、テキストキャラクタを取り囲む明るい黄色、ピンクまたは青の明るい部分で強調されるタイプである。強調色もまた変換においてよく用いられる。通常の色処理方法を用いると、テキストキャラクタを取り囲むこれらの画素の明度が白色に変換され、強調部分が色複写においては保存されない。
【0008】
したがって、本発明は、これらの強調色の保存を可能にする背景の抑制方法を有用にする一方、原稿の用紙として着色紙を用いたときに生じる不要な処理やトナー/インクの使用を回避することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のカラー再生装置における背景調整方法は、a)原画像の背景明度レベルを評価するステップとb)前記原画像における画素を輝度−クロミナンス色空間に変換するステップと、c)前記背景明度のレベルにほぼ等しい明度のレベルを有する画素を背景画素とすると共に、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しく設定するステップと、d)前記背景画素について、彩度値を少なくとも1つのしきい値と比較するステップと、e)前記しきい値としての第1しきい値を超える彩度値を有する前記背景画素について、明度レベルを新たな明度レベルに調整し、明度調整された画素を生成するステップと、f)前記しきい値としての第2しきい値未満の彩度値を有する前記背景画素から彩度を除去し、彩度調整された画素を生成するステップと、g)明度調整された画素および彩度調整された画素を含む全ての画素を出力装置の色空間へ変換するステップとを含むことを特徴としている。
【0010】
また、本発明のカラー再生装置における背景調整のためのプログラムは、a)原画像の背景明度レベルの評価と、b)前記原画像における画素の輝度−クロミナンス色空間への変換と、c)前記背景明度のレベルにほぼ等しい明度レベルを有する画素を背景画素とし、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しくする設定と、d)前記背景画素について、彩度値と少なくとも1つのしきい値との比較と、e)前記しきい値としての第1しきい値を超える彩度値を有する前記背景画素について、明度レベルを新たな明度レベルに調整することによる明度調整された画素の生成と、f)前記しきい値としての第2しきい値の上の彩度値を有する前記背景画素から彩度を除去することによる色調整された画素の生成と、g)明度調整された画素および色調整された画素を含む全ての画素の出力空間への変換とをコンピュータに実行させる。
【0011】
本発明のカラー再生装置は、a)原画像の色を走査すると共に、該原画像の色を表す入力データを生成する走査手段と、b)前記入力データの画素を輝度−クロミナンス色空間に変換する色空間変換手段と、c)前記原画像の背景明度レベルを決定し、前記背景明度レベルにほぼ等しい明度レベルを有する画素を背景画素とすると共に、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しく設定する背景抑制手段と、d)前記背景画素の彩度値がしきい値を超えているかどうかを決定し、前記しきい値を超える彩度値を有する背景画素を白色に応じた明度と異なる明度レベルに調整し、前記しきい値未満の彩度値を有する背景画素から彩度を除去する彩度調整手段と、e)前記輝度−クロミナンス色空間における明度調整された画素および色調整された画素を含む全ての画素を出力空間に変換する出力変換手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】
上記の構成では、原画像における背景明度のレベルが評価され、画素が、LABのような輝度−クロミナンス色空間に変換される。多くの輝度−ルミナンス色空間は、従来技術としてよく知られ、また応用も可能である。背景明度レベルに等しい明度レベルを有する画素は、背景画素として白色に応じた値に変換される。背景画素の彩度値は、しきい値と比較されると共に、必要に応じて調整される。そして、LABデータは出力空間に変換される。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、カラー複写機の典型的なデータ処理のための構成を示す。原稿は、赤−緑−青(RGB)値を得るためにスキャナ12上で走査される。そのRGB値は、RGB−LAB変換モジュール14(色空間変換手段)で、LABのような輝度−ルミナンス色空間に変換される。ここで、Lは輝度/明度成分を表し、aおよびbはときにクロミナンス成分を表すC1およびC2として参照される。ここでは、混乱を避けるために、この特定の色空間をLabよりもむしろLABとする。個別に言及する場合、クロミナンス成分“a”および“b”と表す。ほとんどの原稿は完全に白色ではなく、1つの用紙のタイプから他のタイプに変化するので、背景抑制モジュール16(背景抑制手段)で、用紙背景を白色に変換するために、背景の抑制が行なわれる。この処理を実行しなかった場合、プリンタが明るい背景色を与えることになり、不要なリソースを用いると共に、望ましくない結果をもたらす。
【0014】
背景抑制モジュール16は、RGB−LAB変換モジュール14による変換の結果で得られた輝度−クロミナンスデータ(輝度−クロミナンス色空間)において、背景明度レベルを評価(推定)して決定すると共に、背景明度レベルにほぼ等しい明度レベルを有する画素を背景画素とすると共に、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しく設定する。
【0015】
低コスト複写機について、背景抑制は、通常、明度成分のみを用いて行なわれ、用紙そものもの明度が白色に変換される。通常の8ビット印刷を用いる場合、この値はL=255に設定される。現在のカラー再生装置では、背景抑制されたデータはプリンタ変換モジュール20(出力変換手段)で出力装置空間に変換される。この出力装置空間は、プリンタでは、通常シアン−マゼンタ−イエロー−ブラック(CMYK)またはシアン−マゼンタ−イエロー(CMY)である。ここで用いる出力装置空間は、プリンタエンジン22(出力装置)によって用いられる色空間であり、それはまた出力空間でもある。そして、カラー再生装置において、プリントエンジン22は出力空間データを印刷する。現在のシステムは、以下により詳細に説明する図1に示す彩度調整モジュール18を含まない。
【0016】
前述のRGB−LAB変換モジュール14、背景抑制モジュール16、プリンタ変換モジュール20および後述の彩度調整モジュール18は、ハードウェアで構成されてもよいが、ソフトウェアで構成されていてもよい。そのソフトウェアは、以下に述べる図2および図3のフローチャートの処理手順を実行するプログラムを含んでいる。このプログラムは、カラー再生装置にダウンロード可能なファイルであってもよいし、また、カラー再生装置のためのプロセッサに利用されるファームウェアであってもよい。
【0017】
上記のプログラムは、上記の各モジュールの機能を、カラー再生装置においてコンピュータとして機能するプロセッサに実行させると共に、プロセッサが読み取り可能となるように記録媒体に記録されている。この記録媒体としては、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等が利用可能であり、プロセッサが読み取り可能であれば、特に限定されない。
【0018】
図2は、本発明の背景色抑制をしながら、明るい色を保存するために彩度値を調整する方法の一実施例を示す。一旦背景レベルが決定されると、図3、図4および図5について説明するように、その背景レベルが背景抑制モジュール16において白色に変換される。
【0019】
明度変換機能は、白色に応じた値に前述の8ビットの例(255の値)で背景明度を変換する。しかしながら、その明度変換機能は、いくつかの強調部分の色の明度も同様に白色に変換する。これは、その強調部分の色の保存を困難にしている。加えて、多くの原稿そのものはわずかに着色しており、aおよびbのゼロでないクロミナンスを有するものである。このような背景の着色は、再生において生じた背景の着色が原因となって複写されてしまう。通常、これは、複写物の背景領域において印刷されたカラードットとして現れる。これらのカラードットは、トナーまたはインクの不要な消費だけでなく、プリンタが白空間を飛び越すことを防止するので、印刷速度を低下を招来する。
【0020】
図1の彩度調整モジュール18は、この問題を解決するために提供される。彩度調整モジュール18は、背景画素の彩度値がしきい値を超えているかどうかを決定し、そのしきい値を超える彩度値を有する背景画素を白色に応じた明度と異なる明度レベルに調整し、しきい値未満の彩度値を有する背景画素から彩度を除去する。
【0021】
ステップ24でRGB値がLAB空間に変換された後、一旦、図2のステップ26で背景が変換されると、明度の値がステップ28で白色(L=白)に応じた値にほぼ等しいとき、その値が確認のためにチェックされる。明度の値が白色に応じた明度値に等しい程度は、システム設計者によって決定される。ここでは、白色に応じた値にほぼ等しい値は2パーセント(2%)ずつ上昇変化する。ステップ28でNOの場合、画素値がステップ36で出力空間に変換される。明度が白色に応じた値に等しいとき、ステップ30で、彩度調整モジュール18によって、彩度値が少なくとも1つのしきい値と比較される。
【0022】
1つの実施例では、彩度値Cはほぼ√(a2 +b2)に等しい。彩度の他の式は、C=|a|+|b|またはC=max(|a|,|b|)のように表される。各画素では、彩度が第1しきい値より大きいとき、その画素の色が保存される。その画素の明度は、ステップ32で、彩度調整モジュール18によって、低い値Lに設定される。彩度が第2しきい値以下であるとき、2つのしきい値をと共に10に設定でき、明度が254に調整される。他の場合、テキストモードで2つのしきい値をと共に20に設定できる。上記の詳細は、単に説明した目的のためのものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0023】
彩度値を保存するかどうかを決定するための第1しきい値、および彩度を除去するかどうかを決定するための第2しきい値の2つのしきい値は、等しいかまたは異なる。これらの2つのしきい値が等しければ、1つのしきい値のみが有効に用いられる。この選択は、システム設計者に委ねられている。
【0024】
このプロセスから分かるように、明度値の変換および背景レベルの決定が、ステップ26で背景抑制モジュール16によって非常に綿密に行なわれる。背景の除去において、第1ステップは、背景明度レベルの評価(推定)である。図3は、ステップ26でリードエッジデータを用いて背景レベルを評価するプロセスの1つの可能な展開を示す。このリードエッジは、ほとんどの原稿が上部に余白を有する場合、通常、ページの最初の半インチである。効率的にハードウェアを動作させるために、ステップ38で、背景の評価がライン毎に処理される。データのラインは、図2のステップ24と同じプロセスでLAB空間に変換される。
【0025】
すなわち、入力RGBデータは、通常、3×3マトリクスまたは3−Dルックアップテーブル(LUT)を用いて、RGB−LAB変換モジュール14によって、LABに変換される。このLUTは、白色に応じた値以外の値を有する画素上でのみ用いられる。明度は、背景抑制モジュール16によって以下の関数にしたがって変換される。
【0026】
Lout =Lin *255/Lw Lin≦Lw
Lout =255 Lin>Lw
ここで、Lw =白オフセットである。ある実施例では、オフセットは、背景ヒストグラムの広がりに応じて5〜20の間で選択される。この明度変換関数の例を図4に示す。
【0027】
各ラインについて、ヒストグラムは、ステップ42で背景レベルを評価するために作成される。例えば、背景レベルは、図5のヒストグラムに示すように、ステップ44で背景ピーク値(ハイピーク)を与えるように定められる。
【0028】
印刷された写真のように、いくつかの原稿では、リードエッジにおける余白のないものもある。この場合、検出された白色は、背景よりむしろ画像ヒストグラムのピークとなる。この評価された白色が背景除去のために用いられると、強調部分のほとんどが同様に除去される。このような不都合を防止するために、検出されたか、あるいは現在の白色レベルが最小の白色レベル未満である場合、その最小の白色レベルが原稿の背景レベルの評価に用いられることはないように、最小の白色レベルが用いられる。これは、図3のステップ46で示される。ステップ48で、現在の白色レベルが最小の白色レベルを超えると判定された場合、現在の白色レベルが前の背景レベルを超えるかどうかを決定するために、さらなるチェックを実行する。これは、どの適応定数を用いるかを決定する。
【0029】
新たな背景は、次の関数で与えられる。
新しい白色レベル=前の白色レベル*(1−k)+k*現在の白レベル
例えば、ある実施例では、現在の白色レベルが前の白色レベルよりも低いとき、kの値は0.25に設定され、現在の白色レベルが前の白色レベルより高いとき、0.125の値が用いられる。数値を用いる部分は、システム設計者によって決定され、例としてのみ示される。これは、ステップ49で示すように背景を更新する。第1ラインについては、前の白色レベルが評価されていないので、初期の白値が用いられる。その初期の白値は、最もありふれた原画像が適正に再生されるように設定される。また、初期の白値は、印刷された写真の場合のように原画像のリードエッジが暗すぎるとき、デフォルトの白値となる。例としては、初期の白値は230に設定され、最小の白値は220に設定される。
【0030】
そして、図1に示すように、この背景変換関数が実行された後に、彩度調整プロセスが用いられる。彩度調整モジュール18は、上述したように、強調色を保存するために必要なLAB値をシフトする。プリンタ変換モジュール20は、調整されたLABデータをCMYK,CMY,RGBまたは他の所望の出力空間に変換する。
【0031】
例えば、LAB−CMYKモジュールにおいて、各画素は3次元LUTを介してCMYK値に変換される。背景およびいくつかの強調色については、最上L水準(L=255)が色再生を定める。図6は、最上L水準の色テーブル値の中央部分を示す。例えば、17×17×17テーブルを用いることを想定すると、16の間隔をおいたグリッド点が得られる。色テーブルは、背景(L=255,a=0およびb=0)をC=0,M=0,Y=0およびK=0に変換するように設計される。図6に示すように、円の範囲内での255のLとaおよびbを有する入力画素が中央(L=255,a=0およびb=0)に変換される。これは、CMYK点を印刷せずに、背景をきれいに再生することを確実にする。
【0032】
他の方法は、255より小さい(L<255)明度値を有する画素を処理することのみである。L=255の画素については、出力は特定の出力空間における適正な値に自動的に設定される。例えば、上記のLAB−CMYKモジュールにおいて、L=255が自動的に出力値を有する画素は、ルックアップテーブルをバイパスして、C=0,M=0,Y=0およびK=0に設定される。
【0033】
いくつかの強調色は、図6の円の外側の、しきい値を超えた彩度値を有している。式C=√(a2 +b2 )、クロミナンス(aおよびb)は、彩度調整モジュール18によって保存されるが、そのL値はL’に変換する明度によって圧縮される。強調色を再生するために、L’(最上L水準)に応じた色水準は、除去されなかった色を保存するように調整される。これは、測色再生法に応じて要求されるよりも高い値に適合するために中立軸の近くに入る色テーブルを設定することによって達成される。これによって、どの色も、容易に可視化されるべき適正の濃度で再生する彩度調整モジュール18によって確実に除去されなくなる。この方法では、プリンタリソースが、むだな背景色の再生をすることはなく、同時に強調色が保護される。
【0034】
このように、色再生が要求される場合の背景除去のための方法および装置の詳細な実施例についての説明を述べたが、そのような詳細な参考例は、特許請求の範囲の記載以外の本発明の範囲に基づく限定として考慮されることを意図するものではない。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明の背景調整の方法、そのプログラムおよび背景調整機能を有するカラー再生装置は、原画像の背景明度レベルを評価し、原画像における画素を輝度−クロミナンス色空間に変換し、背景明度レベルにほぼ等しい明度レベルを有する画素を背景画素とすると共に、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しく設定し、背景画素の彩度値を、明度値の調整または彩度値の除去のいずれか一方によって調整されたしきい値と比較し、そのうち第1しきい値を超える彩度値を有する背景画素について明度レベルを新たに明度レベルに調整すると共に、第2しきい値未満の彩度値を有する背景画素から彩度を除去して彩度調整し、明度または彩度調整された画素を含む全ての画素を出力装置の色空間に変換する構成である。
【0036】
これにより、強調色の保存を可能にする背景の抑制方法を有用にする一方、着色紙を用いたときに生じる不要な処理やトナー/インクの使用を回避することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るカラー再生装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る背景調整の方法を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る背景明度レベルを決定する方法を示すフローチャートである。
【図4】背景抑圧処理における明度の変換を示すグラフである。
【図5】背景明度レベルを決定するハイピーク値を表すヒストグラムを示すグラフである。
【図6】色テーブルの最高の明度水準を示すグラフである。
【符号の説明】
12 スキャナ(走査手段)
14 RGB−LAB変換モジュール(色空間変換手段)
16 背景抑制モジュール(背景抑制手段)
18 彩度調整モジュール(彩度調整手段)
20 プリンタ変換モジュール(出力変換手段)
22 プリントエンジン
Claims (20)
- a)原画像の背景明度レベルを評価するステップと
b)前記原画像における画素を輝度−クロミナンス色空間に変換するステップと、
c)前記背景明度のレベルにほぼ等しい明度のレベルを有する画素を背景画素とすると共に、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しく設定するステップと、d)前記背景画素について、彩度値を少なくとも1つのしきい値と比較するステップと、
e)前記しきい値としての第1しきい値を超える彩度値を有する前記背景画素について、明度レベルを新たな明度レベルに調整し、明度調整された画素を生成するステップと、
f)前記しきい値としての第2しきい値未満の彩度値を有する前記背景画素から彩度を除去し、彩度調整された画素を生成するステップと、
g)明度調整された画素および彩度調整された画素を含む全ての画素を出力装置の色空間へ変換するステップとを含むことを特徴とするカラー再生装置における背景調整方法。 - 前記背景明度評価のステップは、さらに原稿の各ラインのヒストグラムを作成し、該ヒストグラムにおけるハイピーク値を決定するステップを有することを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 前記ハイピーク値を決定するステップは、さらにハイピーク値が背景明度レベルの全体を評価において用いられるとき、決定する最小白を用いるステップを有することを特徴とする請求項2に記載の背景調整方法。
- 前記第1および第2しきい値は、テキストモードについてほぼ20に等しく、他の全てのモードについてほぼ10に等しいことを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 白色に応じた値が255であることを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 新たな明度レベルがほぼ254に等しいことを特徴とする請求項5に記載の背景調整方法。
- 輝度−クロミナンス色空間における画素値がほぼ0に等しいクロミナンス成分を設定することにより、色を画素から除去することを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 出力装置の色空間がCMYK空間であることを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 出力装置の色空間がCMY空間であることを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 出力装置の色空間がRGB空間であることを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- 前記第1および第2しきい値が等しいことを特徴とする請求項1に記載の背景調整方法。
- a)原画像の背景明度レベルの評価と、
b)前記原画像における画素の輝度−クロミナンス色空間への変換と、
c)前記背景明度のレベルにほぼ等しい明度レベルを有する画素を背景画素とし、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しくする設定と、
d)前記背景画素について、彩度値と少なくとも1つのしきい値との比較と、
e)前記しきい値としての第1しきい値を超える彩度値を有する前記背景画素について、明度レベルを新たな明度レベルに調整することによる明度調整された画素の生成と、
f)前記しきい値としての第2しきい値の上の彩度値を有する前記背景画素から彩度を除去することによる色調整された画素の生成と、
g)明度調整された画素および色調整された画素を含む全ての画素の出力空間への変換とをコンピュータに実行させるプログラム。 - カラー再生装置にダウンロード可能なファイルである請求項12に記載のプログラム。
- カラー再生装置のためのプロセッサにおけるファームウェアである請求項12に記載のプログラム。
- 請求項12ないし14のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- a)原画像の色を走査すると共に、該原画像の色を表す入力データを生成する走査手段と、
b)前記入力データの画素を輝度−クロミナンス色空間に変換する色空間変換手段と、
c)前記原画像の背景明度レベルを決定し、
前記背景明度レベルにほぼ等しい明度レベルを有する画素を背景画素とすると共に、その明度値を白色に応じた値にほぼ等しく設定する背景抑制手段と、
d)前記背景画素の彩度値がしきい値を超えているかどうかを決定し、
前記しきい値を超える彩度値を有する背景画素を白色に応じた明度と異なる明度レベルに調整し、
前記しきい値未満の彩度値を有する背景画素から彩度を除去する彩度調整手段と、
e)前記輝度−クロミナンス色空間における明度調整された画素および色調整された画素を含む全ての画素を出力空間に変換する出力変換手段とを備えていることを特徴とするカラー再生装置。 - 前記装置が複写機であることを特徴とする請求項16に記載のカラー再生装置。
- 前記装置がファックス機であることを特徴とする請求項16に記載のカラー再生装置。
- 前記色空間変換手段は、入力データの画素を輝度−クロミナンス色空間に変換するルックアップテーブルを含んでいることを特徴とする請求項16に記載のカラー再生装置。
- 前記ルックアップテーブルは、白色に応じた値以外の値を有する画素上でのみ用いられることを特徴とする請求項19に記載のカラー再生装置。
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