JP2004040657A - 無線通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクから入る無駄な音声をキャンセルすることでボイスポータルでの正確な音声認識を可能とした。
【解決手段】音声による情報提供を行うボイスポータルを有する無線通信装置において、スピーカ11とエコーキャンセラ13間に接続したスピーカスイッチ19と、マイク12とエコーキャンセラ13間に接続したマイクスイッチ18と、ハンズフリー電話手段がボイスポータルVPからの音声を受信するときはスピーカスイッチ19をオン、マイクスイッチ18をオフとする制御手段15を備えたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】音声による情報提供を行うボイスポータルを有する無線通信装置において、スピーカ11とエコーキャンセラ13間に接続したスピーカスイッチ19と、マイク12とエコーキャンセラ13間に接続したマイクスイッチ18と、ハンズフリー電話手段がボイスポータルVPからの音声を受信するときはスピーカスイッチ19をオン、マイクスイッチ18をオフとする制御手段15を備えたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハンズフリー電話手段を利用してボイスポータルサービスを利用する無線通信装置に関し、特にエコーキャンセラ機能を備えた無線通信装置に関する。なお、エコーキャンセラとは、スピーカから出力された相手の音声をマイクで集音しても、その音声を相手に戻らないようにするためのものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報提供手段(以下、ボイスポータルと称する)と呼ばれる電話、音声認識、および情報データベースを利用して、電話を通じて音声で情報を取得する情報提供サービスが行われるようになっている。このような情報提供サービスで情報を取得する手順は以下の通りである。
先ず、情報を提供するボイスポータルに電話をかける。すると、ボイスポータルからのガイド音声がユーザの受話器から聞こえる。例えば、「お聞きになりたい情報を次から選んで下さい。ニュース、天気予報、…」などガイド音声である。ユーザは、ガイドに従い必要とする情報取得用音声を発話する。このとき、ボイスポータルは常に音声認識可能状態にある。ボイスポータルは発話された音声を音声認識で認識し、情報データベースから該当する情報を、音声にて出力する(例えば、「今日の天気は、晴れのち、雨です」)。
【0003】
ユーザはこの音声を受話器より聴取する(取得する)。このサービスを自動車の中で受ける場合は、自動車の中で電話をする装置、例えば、特許第3070523号公報に示すようなエコーキャンセラを備えたハンズフリー電話手段が用いられる。
【0004】
このハンズフリー電話手段は、相手方の音声が伝送される経路(受話器)の音声レベルと、ユーザの音声が伝送される経路(送話路)の音声レベルとを監視し、相手方の音声レベルが既定値より大の場合、相手方が話中と判断し、受話路の音声レベルに応じて、送話路に備えた増幅器の増幅率を小さくするように制御し、スピーカから出力された相手方音声をマイクで集音しにくくする(エコーキャンセル:相手方の音声が相手方に戻らないようにする)。
【0005】
送話路の音声レベルが既定値より大の場合、ユーザが話中と判断し、送話路の音声レベルに応じて、受話路に備えた増幅器の増幅率を小さくなるように制御し、ユーザの音声のみをマイクで集音し易くする。
【0006】
図12は、この種のハンズフリー電話手段を備えた従来の無線通信装置の具体的な構成を示している。
HFは車載用のハンズフリー電話手段であって、通話相手の声を再生するスピーカ11、車両内のユーザの音声を集音するマイク12、スピーカ11から再生された通話相手の声をマイク12が集音してもこの声を通話相手に送らないようにするエコーキャンセラ13、移動電話等の通信手段14、制御手段15、▽ボタン・△ボタン・発呼ボタン・切断ボタンを有し、電話操作も可能とする電話発呼手段16、および利便性を高めるために予め電話番号を格納する電話番号記憶手段17を備えている。
【0007】
電話発呼手段16の▽ボタン・△ボタンを押すごとに制御手段15は、電話番号記憶手段17の内容を読み出し選択する。選択後、発呼する場合は、発呼ボタンを押下し、電話を切断する場合は切断ボタンを押下する。また、着信時に発呼ボタンを押下した場合は電話をとる働きをする。制御手段15は、電話発呼手段16の操作情報を元に電話番号記憶手段17から電話番号を読み出す他、通信手段14へ発呼、着呼、電話回線切断命令等の出力を行う。
【0008】
また、装着された移動電話(例えば携帯電話)内に電話番号情報がある場合は、制御手段15を用いてそれを読み出し、電話番号記憶手段17に格納する場合もある。移動電話等の通信手段14で移動電話基地局18と無線通信を行い、公衆電話回線26とつながる。
【0009】
VPは、情報を提供するボイスポータルであって、公衆電話回線26から信号を受信する電話機30と、ユーザからの情報取得用音声を解析するための音声認識手段31と、情報を音声にて出力するための音声合成手段33と、音声認識の結果を元に提供する情報を格納する情報データベース32とを備える。なお、情報データベース32内の情報が既に録音されたものである場合は、音声合成手段33は不要となる。音声合成により出力された情報音声と音声認識手段31に入力される音声は、電話機30を介して接続された公衆電話回線26経由でユーザの通信手段14に送受信される。
【0010】
次に、情報取得の動作を説明する。
電話発呼手段16に備えられた△スイッチまたは▽スイッチの操作により送られる命令により、制御手段15は電話番号記憶手段17からボイスポータルVPの電話番号を選択する。選択後、電話発呼手段16に備えられた例えば、発呼スイッチ操作によりボイスポータルVPへの発呼を行う。この操作情報を得て制御手段15は、通信手段14を用いてボイスポータルVPへ電話をかける。
【0011】
ボイスポータルVPはユーザからの電話を受けて、情報提供用のガイド音声をユーザに対し送る。ユーザはスピーカ11からその音声を聞き、情報取得用音声をマイク12に向かって発話する。
ボイスポータルVPは入力された音声を音声認識手段31にて解析し、その結果に基づき情報データベース32を検索し、適合した情報が存在した場合は、その情報を音声合成手段33に出力するように情報データベース32へ命令を送る。音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力する。これにより、ユーザは音声で情報を得ることができる。
【0012】
情報が検索できなかった場合は、情報データベース32内の情報がなかった時に出力するための情報、例えば「情報がありませんでした」の音声を情報データベース32から音声合成手段33へ送る。音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力する。これにより、ユーザは情報を得られないことを知る。音声認識できない言葉が入力された場合は、情報データベース32は、情報データベース32内の音声認識が出来なかった場合の情報、例えば「認識できません」を音声合成手段33へ送る。これにより、ユーザは音声認識が出来なかったことを知る。
【0013】
さらに、ボイスポータルVPから情報を得る為に再度音声認識をさせる場合は、上記のステップを繰り返し行う。
ボイスポータルVPからの情報取得を止める(ボイスポータルVPとの電話回線の接続を切断する)場合は、電話発呼手段16に備えられた例えば、切断スイッチの操作によって行う。この操作情報を得て制御手段15は、通信手段14へ電話回線切断命令を送り、電話回線の切断を行う。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような車載用のハンズフリー電話装置を使用して、ボイスポータルサービスを利用する場合、次の問題が発生していた。
1)ユーザがスピーカ11でガイド音声を聞いている場合のように黙っているとき、情報提供を求めているユーザ以外の声(同乗者の声、ラジオの音声)が、ハンズフリー電話のマイク12に入力されると、ハンズフリー電話は“ユーザが発話した”と判断し、スピーカ11の音声出力を小さくする。この結果、ボイスポータルVPの情報音声は聞こえなくなってしまうと共に、そのユーザ以外の声をボイスポータルVPに伝えてしまう。伝わった音声に対し、ボイスポータルVPの音声認識装置が作動し、“誤認識”や“ユーザが望まない情報の呼び出し”が起こってしまう。
【0015】
2)ユーザの音声の入力があって始めてスピーカ11の増幅率を下げるため、音声入力直後は、スピーカ11からの増幅率は下がっていない。したがって、音声入力直後においては、ユーザの音声とスピーカ11から出力された相手方(ボイスポータルVP)の音声が重なってボイスポータルVPに伝わることになる。ユーザの音声に対し相手方の音声(ボイスポータルVPの情報音声)が雑音として混入した状態でボイスポータルVPの音声認識手段31が作動するため、情報データベース32が誤認識、あるいは情報データベース32に対しユーザが望まない情報の呼び出しが起きやすくなる。
【0016】
この発明は、上記ような課題を解決するためになされたもので、マイクから入る無駄な音声をキャンセルすることでボイスポータルでの正確な音声認識を可能とした無線通信装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信装置は、スピーカとエコーキャンセラ間に接続したスピーカスイッチと、マイクとエコーキャンセラ間に接続したマイクスイッチと、ハンズフリー電話手段が情報提供手段からの音声を受信するときはスピーカスイッチをオン、マイクスイッチをオフとする第1制御手段を備えたものである。
【0018】
この発明に係る無線通信装置における第1制御手段は、ハンズフリー電話手段が情報提供手段に音声を送信するときはスピーカスイッチをオフ、マイクスイッチをオンとするように制御するものである。
【0019】
この発明に係る無線通信装置における第1制御手段は、情報提供手段へ発呼する際に操作する発呼手段と、前記情報提供手段の接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を知らせるための発話検出手段とが接続されたスイッチ制御手段を備え、該スイッチ制御手段によりスピーカスイッチおよびマイクスイッチを制御するものである。
【0020】
この発明に係る無線通信装置は、電話機と情報データベース間に、音声合成手段を介して接続した音声出力スイッチと、音声認識手段を介して接続した音声入力スイッチと、情報提供手段からハンズフリー電話手段へ音声を送信するときは音声出力スイッチをオン、音声入力スイッチをオフとする第2制御手段を備えたものである。
【0021】
この発明に係る無線通信装置における第2制御手段は、情報提供手段がハンズフリー電話手段から音声を受信するときは音声出力スイッチをオフ、音声入力スイッチをオンとするように制御するものである。
【0022】
この発明に係る無線通信装置におけるハンズフリー電話手段には、ユーザが情報提供手段へ発呼したいときに押す発呼手段と、前記情報提供手段の接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を知らせるための発話検出手段とが接続されたDTMF制御手段を有する第1制御手段を備え、前記情報提供手段にはDTMF制御手段の信号に基づいて音声出力スイッチおよび音声入力スイッチを制御するスイッチ制御手段を有する第2制御手段を備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。なお、図12と同一部材または同一機能のものは同一符号で示している。
実施の形態1.
図1は、この発明の無線通信装置の実施の形態1を示すブロック図である。
同図において、18はマイク12からの音声を電話回線に伝わらないようにするためのマイクスイッチ、19は相手の音声がスピーカ11に伝わらないようにするためのスピーカスイッチ、20は情報提供手段としてのボイスポータルVPの接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を制御手段(第1制御手段)15を介して知らせるための発話検出手段、21は装置の動作状態をユーザに示す作動状態表示手段、22はボイスポータルVPの電話番号をボイスポータル電話番号記憶手段23へ入力するためのボイスポータル電話番号入力手段、23はボイスポータル電話番号を記憶するボイスポータル電話番号記憶手段、24はユーザがボイスポータルVPへ発呼したいときに押す押しボタン等の専用スイッチからなる発呼手段としてのボイスポータル発呼手段である。
【0024】
図2は、上記制御手段15の具体例を示している。
155は通信手段14に接続された電話制御手段、156は電話発呼手段16に電話発呼インタフェース(以下、I/F)151を介して接続され、電話番号記憶手段17に接続された電話発呼着呼制御手段、157はスイッチ制御手段であって、ボイスポータル発呼手段24にボイスポータル発呼I/F152を介して接続され、発話検出手段20に発話検出I/F153を介して接続され、出力側にはマイクスイッチ18およびスピーカスイッチ19が接続されている。154はボイスポータル電話番号入力手段22に接続され、出力側にはボイスポータル電話番号記憶手段23が接続されたボイスポータル電話番号入力I/Fである。
【0025】
電話発呼I/F151は、電話発呼手段16から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、電話発呼手段16がボタンスイッチの場合は、チャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その旨を電話発呼着呼制御手段156へ伝える。
【0026】
ボイスポータル発呼I/F152は、ボイスポータル発呼手段24から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、ボイスポータル発呼手段24がボタンスイッチの場合は、チャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その旨をスイッチ制御手段157へ伝える。
【0027】
発話検出I/F153は、発話検出手段20から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、発話検出手段20がボタンスイッチの場合は、チャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その旨をスイッチ制御手段157へ伝える。
【0028】
ボイスポータル電話番号入力I/F154は、ボイスポータル電話番号入力手段22から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、ボイスポータル電話番号入力手段22がボタンスイッチで構成される場合は、それぞれのボタンのチャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その情報をボイスポータル電話番号記憶手段23に入力する。
【0029】
電話制御手段155は、電話発呼着呼制御手段からの命令に基づき通信手段14へ発呼命令や着呼命令を送信する。又、接続された電話内の電話番号帳の読み出しも行う。
【0030】
電話発呼着呼制御手段156は、電話発呼I/F151および電話番号記憶手段17からの入力を元に電話の発呼、着呼処理を行う。すなわち、発呼時は電話番号記憶手段17から電話番号を読出し、電話制御手段155を用いて発呼する。着信時に、電話発呼手段16が操作された場合は、電話制御手段155を用いて着呼処理を行う。接続されている通信手段14が携帯電話の場合、携帯電話内部の電話番号帳を電話制御手段155を介して読み出して、電話番号記憶手段17へ格納する。
【0031】
スイッチ制御手段157はボイスポータル発呼I/F152からの入力、発話検出I/F153からの入力に基づき、後述のフローチャートに示した各場面場面でマイクスイッチ18、スピーカスイッチ19のオン、オフ状態を変化させる。また、ボイスポータル発呼I/F152から信号が入力された場合は、ボイスポータル電話番号記憶手段23からボイスポータル電話番号を読み出し電話発呼着呼制御手段156と電話制御手段155を用いてボイスポータルVPへ電話を発呼する。
【0032】
スイッチ制御情報記憶手段158は、後述のフローチャートに示した各場面場面でのマイクスイッチ、スピーカスイッチのON、OFF状態を格納する。ボイスポータル電話番号記憶手段23は、ボイスポータル電話番号入力I/F154から入力される電話番号情報を記憶する。
【0033】
ハンズフリー電話の利用にあたっては、最初にボイスポータルVPの電話番号をボイスポータル電話番号入力手段22を用いて登録する。ボイスポータル電話番号入力手段22は、例えばテンキー等直接数字を入力できる手段であれば便利である。制御手段15は入力された電話番号をボイスポータル電話番号記憶手段23に登録する。
【0034】
このボイスポータル電話番号入力手段22は、ボイスポータル電話番号の入力のみならず、通常電話する相手の電話番号を電話番号記憶手段17へ登録するための電話番号入力や、単に電話をかける場合の電話番号入力に用いてもよい。また、入力した電話番号は、例えば、ドットマトリックスタイプやセグメントタイプの表示機である作動状態表示手段21に表示することができる。
【0035】
次に、図6、図7および図8のフローチャートを参照しながらボイスポータルVPから情報を取得する動作を説明する。
ハンズフリー電話を行うため、マイクスイッチ18およびスピーカスイッチ19をオンし(ステップST1、以下ステップの文字を省略)、ボイスポータル発呼手段24からのボイスポータルへの発呼要求信号を待つ(ST2)。なお、マイクスイッチ18およびスピーカスイッチ19のオンは、ハンズフリー電話手段HFの起動スイッチ(図示せず)オンにより自動的に行われる。ユーザがボイスポータル発呼手段24のボタンを押下した場合、制御手段15はボイスポータル電話番号記憶手段23に格納されたボイスポータルの電話番号を読み出し(ST3)、通信手段14を用いて発呼を行う(ST4)。
【0036】
ボイスポータル電話番号記憶手段23に電話番号が格納されていなかった場合は作動状態表示手段21へ、例えば、「ボイスポータル電話番号が登録されていません。」、あるいは「エラー」を表示して未登録であることをユーザが分かるようにすると便利である。
【0037】
次に、制御手段15により、通信手段14から出力される情報を元に電話がボイスポータルと繋がったことを確認した後(ST5)、スイッチ制御手段157によりスピーカスイッチ19をオン、マイクスイッチ18をオフとする(ST6)。これにより、マイクが集音した不要な音声などがボイスポータルVPへ伝わらなくなる。
【0038】
一方電話を受けたボイスポータルVPは、ガイド音声をユーザに出力する(ST21,ST22)。なお、ハンズフリー電話手段HFは、ボイスポータルVPと電話が繋がらなかった場合は発呼を中止し、ST2へ戻り、ボイスポータル発呼手段24のボタンの押下を待機する。また、繋がっても移動電話の電波状態の悪化等で電話が切れた場合は、ST1へ遷移しスイッチの状態を初期状態にした後、ボイスポータル発呼ボタン押下を待機する(ST2)。
【0039】
ボイスポータルVPは音声ガイド出力をきっかけに情報取得用音声の入力を待つ。一方、ユーザは音声ガイドを聞いている最中、また、聞いた後、情報取得用音声を発話する旨を制御手段15へ伝えるための発話検出手段20の押しボタン(発話ボタン)を押下し、制御手段15に情報取得用音声を発話することを知らせる(ST7)。その後、制御手段15は、スピーカスイッチ19をオフ、マイクスイッチ18をオンとする(ST8)。これにより、スピーカから音が出力されなくなり、今後発話される情報取得用音声に対する雑音を減らすことができる。
ユーザは発話検出手段20のボタン押下後、情報取得用音声を発話する(ST9,ST10)。
【0040】
ボイスポータルVPの音声認識手段31は、言葉の始まりの部分を見つける始端検出により情報取得用音声が入力され始めることを検知し(ST23)、言葉の終わりの部分を見つける終端検出により情報取得用音声が入力され終わったことを検知する(ST24)。終端検出後、音声認識手段31は得られた情報取得用音声を解析し、その結果に基づき情報データベース32を検索し、適合した情報が存在した場合は、その情報を音声合成手段33に出力するように情報データベース32へ命令を送る(ST25)。
【0041】
ユーザは発話後、発話が終了したことを制御手段15に知らせるために、再度発話ボタンを押下し、制御手段15はスピーカスイッチ19をオン、マイクスイッチ18をオフとする(ST11,ST12)。これにより、再び、ユーザはボイスポータルVPからの音声を聞けるようになる。また、不要な音声がマイク12を通してボイスポータルVPへ伝わるのを防ぐことができる。
【0042】
一方、ボイスポータルVPの音声合成手段33は検索された情報を音声化し、電話機30へ出力する(ST26)。これにより、音声化された情報はユーザに音声で伝わる。また、ボイスポータルVPが情報を検索できなかった場合、音声認識手段31は、情報データベース32内の情報がなかったときに出力するための情報(例えば「情報がありませんでした」)を音声合成手段33へ送る。
【0043】
音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力する。これにより、ユーザは情報を得られないことを知ることができる。音声認識できない言葉が入力された場合は、音声認識手段31は、情報データベース32内の音声認識ができなかった場合の情報(例えば「認識できません」)を音声合成手段33へ送る。これにより、ユーザは音声認識出来なかったことも知ることができる(ST26)。
【0044】
ハンズフリー電話手段HFは、ST12を実行後ST7に戻り、発話ボタン押下を待機する。また、ボイスポータルVPもST26を実行後は、ST22に戻り適切なガイド音声を出力するとともに、次の情報取得用音声の入力を待つ。
ボイスポータルVPからの情報取得を止める(ボイスポータルとの電話回線26を切断する)場合は、ボイスポータル発呼手段24のボタンを再び押下する。ST5で“YES”になった後、制御手段15は、常にST23を実行する。これよりボイスポータルVPと電話回線接続中に、ボイスポータル発呼ボタンが押下された場合(ST13)、ボイスポータルとの電話回線切断命令を通信手段14に送り電話回線の切断を行う(ST14)。
【0045】
制御手段15は、ボイスポータルVPとの電話回線の接続が切断された後、処理をST1に戻し装置を初期状態とする。一方、ボイスポータルもST21で“YES”になった後、常にST27を実行し、電話回線の接続が切断された場合は、ボイスポータルVPが如何なる状態でもST21へ戻り、ボイスポータルVPを初期状態とする。
【0046】
以上のように、実施の形態1では、ハンズフリー電話がボイスポータルからの音声を受信するときはスピーカスイッチをオン、マイクスイッチをオフとするので、ユーザ以外の声をボイスポータルに伝えてしまうことがなくなり、ボイスポータルの音声認識装置の誤認識やユーザが望まない情報の呼び出しをなくすることができるという効果がある。
【0047】
また、ハンズフリー電話がボイスポータルに音声を送信するときはスピーカスイッチをオフ、マイクスイッチをオンとするように制御するので、ハンズフリー電話で送信中にボイスポータルからの音声がスピーカから出てマイクに入り、誤認識を誘発することが防止できるという効果がある。
【0048】
また、ボイスポータル発呼手段と発話検出手段とが接続されたスイッチ制御手段によりスピーカスイッチおよびマイクスイッチを制御するので、ユーザが発呼ボタンまたは発話ボタンを押すことでスピーカスイッチおよびマイクスイッチが確実に動作するという効果がある。
【0049】
実施の形態2.
図3は、本発明の無線通信装置の実施の形態2を示すもので、実施の形態1のマイクスイッチ18とスピーカスイッチ19に代えてボイスポータルVPにスイッチを持たせたものである。
同図において、25はハンズフリー電話手段HFに設けられたDTMFエンコーダであって、制御手段15と加算器27(または28)間に接続されている。35はDTMFデコーダ、36は音声入力スイッチ、37は制御手段(第2制御手段)、38は音声出力スイッチである。
【0050】
図4および図5は各々実施の形態2における第1制御手段15および第2制御手段37の具体例を示している。
図4において、155は通信手段14に接続された電話制御手段、156は、電話発呼手段16に電話発呼インタフェース(以下、I/F)151を介して接続され、電話番号記憶手段17に接続された電話発呼着呼制御手段、154はボイスポータル電話番号入力手段22に接続され、出力側にはボイスポータル電話番号記憶手段23が接続されたボイスポータル電話番号入力I/Fである。159はDTMF制御手段であって、ボイスポータル発呼手段24にボイスポータル発呼手段I/F152を介して接続され、発話検出手段20に発話検出I/F153を介して接続され、出力側にはDTMFエンコーダ25が接続されている。
【0051】
DTMF制御手段159は、ボイスポータル発呼I/F152からの入力、発呼検出I/F153からの入力に基づいて、後述のフローチャートに示す各場面でのDTMFエンコーダ25にトーン発音命令を出力する。また、ボイスポータル発呼I/F152から信号が入力された場合は、ボイスポータル電話番号記憶手段23からボイスポータル電話番号を読出し、電話発呼着呼制御手段156と電話制御手段155を用いてボイスポータルVPへ電話を発呼する。
【0052】
図5において、371は音声入力出力スイッチ制御情報記憶手段、372は音声合成制御手段、373は音声合成終了判定手段、374は音声出力スイッチ38および音声入力スイッチ36が接続されたスイッチ制御手段、375は音声認識終了判定手段である。
音声入力出力スイッチ制御情報記憶手段371は後述するフローチャートに示した各場面場面でのマイクスイッチ、スピーカスイッチのオン、オフ状態を格納する。
【0053】
スイッチ制御手段374は、DTMFデコーダ35からの入力、音声入力出力スイッチ制御情報記憶手段371からの入力、および音声認識終了判定手段375に基づき、後述するフローチャートに示した各場面場面で音声出力スイッチ38、音声入力スイッチ36のオン、オフ状態を変化させる。
【0054】
実施の形態1では、例えば、情報取得用音声入力終了後の発話ボタン押下が遅れた場合、ボイスポータルVPからの情報音声を聞けない場合がある。ボイスポータルVPが、情報音声を出力するタイミングを、例えば2秒等遅らせることで、運用的には実害なきレベルにすることができるが、実施の形態2の構成ではこのような現象をなくすることができる。
【0055】
次に、実施の形態2におけるボイスポータルVPから情報を取得する例を図9、図10および図11のフローチャートにより説明する。
ハンズフリー電話を行うため、スタート(起動)でボイスポータル発呼手段24からのボイスポータルへの発呼要求信号を待つ(ST2)。ユーザがボイスポータル手段24の発呼ボタンを押下した場合、制御手段15はボイスポータル電話番号記憶手段23に格納されたボイスポータルの電話番号を読み出し(ST3)、通信手段14を用いて発呼を行う(ST4)。
【0056】
ボイスポータル電話番号記憶手段23に電話番号が格納されていなかった場合は作動状態表示手段21へ、例えば、「ボイスポータル電話番号が登録されていません。」、あるいは「エラー」を表示して未登録であることをユーザが分かるようにすると便利である。
【0057】
次に、第1制御手段15により、通信手段14から出力される情報を元に電話がボイスポータルVPと繋がったことを確認する(ST5)。一方、電話を受けたボイスポータルVPは、音声出力スイッチ38をオン、音声入力スイッチ36をオフとし、情報取得のためのガイド音声をユーザに出力する(ST21,ST28,ST22)。これにより、マイク12が集音した不要な音声などがボイスポータルVPへ伝わらなくなる。
【0058】
なお、ハンズフリー電話手段HFは、ボイスポータルVPと電話が繋がらなかった場合、発呼を中止しボイスポータル発呼ボタンの押下を待機する(ST2へ戻る)。また、繋がっても移動電話の電波状態の悪化等で電話が切れた場合は、ST2へ遷移し、ボイスポータル発呼手段24のボタン押下を待機する。
【0059】
ボイスポータルVPは、音声ガイド出力をきっかけに、DTMFデコーダ35を用いて、情報取得用音声の入力開始の合図となるDTMFトーンの入力を待つ(ST29)。一方、ユーザは音声ガイドを聞いている最中または聞いた後、発話検出手段20の押しボタン(発話ボタン)を押下し、制御手段15に情報取得用音声を発話することを知らせる(ST7)。これにより、第1制御手段150はDTMFエンコーダ25よりトーン信号を出力させる(ST15)。
【0060】
ボイスポータルVPは情報取得用音声の入力開始の合図であるDTMFトーンが入力された場合、その旨を第2制御手段37へ連絡する。これを受けて第2制御手段37は音声出力スイッチ38をオフ、音声入力スイッチ36をオンとする。これにより、スピーカ11から音が出力されなくなり、今後発話される情報取得用音声に対する雑音を減らすことができる。
【0061】
ユーザは発話ボタン押下後、情報取得用音声を発話する(ST9,ST10)。ボイスポータルVPの音声認識手段31は、始端検出により情報取得用音声が入力され始めることを検知し(ST23)、また、終端検出により情報取得用音声が入力され終わったことを検知する(ST24)。終端検出後、音声認識手段31は、得られた情報取得用音声を解析し、その結果に基づき情報データベース32を検索し、適合した情報が存在した場合は、その情報を音声合成手段33に出力するように情報データベース32へ命令を送る(ST25)。
【0062】
第2制御手段37は、音声認識が終了した後、音声出力スイッチ38をオン、音声入力スイッチ36をオフとする(ST31)。これにより、再び、ユーザはボイスポータルVPからの音声を聞けるようになると共に、不要な音声がボイスポータルVPへ伝わるのを防ぐことができる。音声認識後自動で音声出力スイッチ38がオフ、音声入力スイッチ36がオンに切り替わるため、今後出力される情報音声が途切れることはない。
【0063】
次に、ボイスポータルVPは音声合成手段33により検索された情報を音声化し、電話機30へ出力する(ST26)。これにより、音声化された情報はユーザに音声で伝わる。また、ボイスポータルが情報を検索できなかった場合、音声認識手段31は、情報データベース32内の情報がなかった時に出力するための情報、例えば「情報がありませんでした」を音声合成手段33へ送る。
【0064】
音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力し、音声ハンズフリー電話手段HFに送信する。これにより、ユーザは情報を得られないことを知ることができる。認識できない言葉が入力された場合は、音声認識手段31は、情報データベース32内の音声認識が出来なかった場合の情報、例えば「認識できません」を音声合成手段33へ送る。これにより、ユーザは音声認識出来なかったことも知ることができる(ST26)。
【0065】
ハンズフリー電話手段HFは、ST10を実行後、ST7に戻り、発話ボタン押下を待機する。また、ボイスポータルもST26実行後はST22に戻り、適切なガイド音声を出力するとともに、次の情報取得用音声の入力を待つ。
ボイスポータルVPからの情報取得を止める(ボイスポータルVPとの電話回線を切断する)場合は、ボイスポータル発呼手段24のボタンを再び押下する。
【0066】
第1制御手段15は、ST5で“YES”になった後、常にST23を実行する。これよりボイスポータルVPと電話回線接続中に、ボイスポータル発呼手段24のボタンが押下された場合(ST13)、ボイスポータルとの電話回線切断命令を通信手段14に送り、電話回線の切断を行う(ST14)。第1制御手段15は、ボイスポータルとの電話回線の接続が切断された後、処理をST2に戻し装置を初期状態とする。一方、ボイスポータルもST21で“YES”になった後、常にST27を実行し、電話回線の接続が切断された場合は、ボイスポータルVPがいかなる状態でもST21へ戻り、ボイスポータルVPを初期状態とする。
【0067】
以上のように、実施の形態2では、ボイスポータルの電話機と情報データベース間に、音声合成手段を介して音声出力スイッチが、音声認識手段を介して音声入力スイッチを各々接続し、ボイスポータルからハンズフリー電話へ音声を送信するときは音声出力スイッチをオン、音声入力スイッチをオフとするようにしたので、ユーザ以外の声をボイスポータルが受信することがなくなり、ボイスポータルの音声認識装置の誤認識やユーザが望まない情報の呼び出しをなくすることができるという効果がある。
【0068】
また、ボイスポータルがハンズフリー電話から音声を受信するときは音声出力スイッチをオフ、音声入力スイッチをオンとするように制御する第2制御手段を設けたたので、ハンズフリー電話からの受信中にボイスポータルからの音声がスピーカから出てマイクに入り、誤認識を誘発することが防止できるという効果がある。
【0069】
また、ハンズフリー電話の第1制御手段には、ボイスポータル発呼手段と発話検出手段とが接続されたDTMF制御手段を備え、ボイスポータルの第2制御手段には、DTMF制御手段の信号に基づいて音声出力スイッチおよび音声入力スイッチを制御するスイッチ制御手段を備えたので、ユーザが発呼ボタンまたは発話ボタンを押すことで音声出力スイッチおよび音声入力スイッチが確実に動作するという効果がある。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ユーザ以外の声をボイスポータルに伝えてしまうことがなくなり、ボイスポータルの音声認識装置の誤認識やユーザが望まない情報の呼び出しをなくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による無線通信装置を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の制御手段の詳細を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態2による無線通信装置を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2のハンズフリー電話の第1制御手段の詳細を示すブロック図である。
【図5】実施の形態2のボイスポータルの第2制御手段の詳細を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図7】ボイスポータル切断時のハンズフリー電話の処理を示すフローチャートである。
【図8】ボイスポータル切断時のボイスポータルの処理を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2の動作を示すフローチャートである。
【図10】ボイスポータル切断時のハンズフリー電話の処理を示すフローチャートである。
【図11】ボイスポータル切断時のボイスポータルの処理を示すフローチャートである。
【図12】従来の無線通信装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 スピーカ、12 マイク、13 エコーキャンセラ、14 通信手段、15 制御手段(第1制御手段)、16 電話発呼手段、17 電話番号記憶手段、18 マイクスイッチ、19 スピーカスイッチ、20 発話検出手段、21 作動状態表示手段、23 ボイスポータル電話番号記憶手段、24 ボイスポータル発呼手段、25 DTMFエンコーダ、26 公衆電話回線、27,28 加算器、30 電話機、31 音声認識手段、32 情報データベース、33 音声合成手段、35 DTMFデコーダ、36 音声入力スイッチ、37 制御手段(第2制御手段)、38 音声出力スイッチ、154 ボイスポータル電話番号入力I/F、155 電話制御手段、156 電話発呼着呼制御手段、159 DTMF制御手段、HF ハンズフリー電話手段、VP ボイスポータル。
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハンズフリー電話手段を利用してボイスポータルサービスを利用する無線通信装置に関し、特にエコーキャンセラ機能を備えた無線通信装置に関する。なお、エコーキャンセラとは、スピーカから出力された相手の音声をマイクで集音しても、その音声を相手に戻らないようにするためのものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報提供手段(以下、ボイスポータルと称する)と呼ばれる電話、音声認識、および情報データベースを利用して、電話を通じて音声で情報を取得する情報提供サービスが行われるようになっている。このような情報提供サービスで情報を取得する手順は以下の通りである。
先ず、情報を提供するボイスポータルに電話をかける。すると、ボイスポータルからのガイド音声がユーザの受話器から聞こえる。例えば、「お聞きになりたい情報を次から選んで下さい。ニュース、天気予報、…」などガイド音声である。ユーザは、ガイドに従い必要とする情報取得用音声を発話する。このとき、ボイスポータルは常に音声認識可能状態にある。ボイスポータルは発話された音声を音声認識で認識し、情報データベースから該当する情報を、音声にて出力する(例えば、「今日の天気は、晴れのち、雨です」)。
【0003】
ユーザはこの音声を受話器より聴取する(取得する)。このサービスを自動車の中で受ける場合は、自動車の中で電話をする装置、例えば、特許第3070523号公報に示すようなエコーキャンセラを備えたハンズフリー電話手段が用いられる。
【0004】
このハンズフリー電話手段は、相手方の音声が伝送される経路(受話器)の音声レベルと、ユーザの音声が伝送される経路(送話路)の音声レベルとを監視し、相手方の音声レベルが既定値より大の場合、相手方が話中と判断し、受話路の音声レベルに応じて、送話路に備えた増幅器の増幅率を小さくするように制御し、スピーカから出力された相手方音声をマイクで集音しにくくする(エコーキャンセル:相手方の音声が相手方に戻らないようにする)。
【0005】
送話路の音声レベルが既定値より大の場合、ユーザが話中と判断し、送話路の音声レベルに応じて、受話路に備えた増幅器の増幅率を小さくなるように制御し、ユーザの音声のみをマイクで集音し易くする。
【0006】
図12は、この種のハンズフリー電話手段を備えた従来の無線通信装置の具体的な構成を示している。
HFは車載用のハンズフリー電話手段であって、通話相手の声を再生するスピーカ11、車両内のユーザの音声を集音するマイク12、スピーカ11から再生された通話相手の声をマイク12が集音してもこの声を通話相手に送らないようにするエコーキャンセラ13、移動電話等の通信手段14、制御手段15、▽ボタン・△ボタン・発呼ボタン・切断ボタンを有し、電話操作も可能とする電話発呼手段16、および利便性を高めるために予め電話番号を格納する電話番号記憶手段17を備えている。
【0007】
電話発呼手段16の▽ボタン・△ボタンを押すごとに制御手段15は、電話番号記憶手段17の内容を読み出し選択する。選択後、発呼する場合は、発呼ボタンを押下し、電話を切断する場合は切断ボタンを押下する。また、着信時に発呼ボタンを押下した場合は電話をとる働きをする。制御手段15は、電話発呼手段16の操作情報を元に電話番号記憶手段17から電話番号を読み出す他、通信手段14へ発呼、着呼、電話回線切断命令等の出力を行う。
【0008】
また、装着された移動電話(例えば携帯電話)内に電話番号情報がある場合は、制御手段15を用いてそれを読み出し、電話番号記憶手段17に格納する場合もある。移動電話等の通信手段14で移動電話基地局18と無線通信を行い、公衆電話回線26とつながる。
【0009】
VPは、情報を提供するボイスポータルであって、公衆電話回線26から信号を受信する電話機30と、ユーザからの情報取得用音声を解析するための音声認識手段31と、情報を音声にて出力するための音声合成手段33と、音声認識の結果を元に提供する情報を格納する情報データベース32とを備える。なお、情報データベース32内の情報が既に録音されたものである場合は、音声合成手段33は不要となる。音声合成により出力された情報音声と音声認識手段31に入力される音声は、電話機30を介して接続された公衆電話回線26経由でユーザの通信手段14に送受信される。
【0010】
次に、情報取得の動作を説明する。
電話発呼手段16に備えられた△スイッチまたは▽スイッチの操作により送られる命令により、制御手段15は電話番号記憶手段17からボイスポータルVPの電話番号を選択する。選択後、電話発呼手段16に備えられた例えば、発呼スイッチ操作によりボイスポータルVPへの発呼を行う。この操作情報を得て制御手段15は、通信手段14を用いてボイスポータルVPへ電話をかける。
【0011】
ボイスポータルVPはユーザからの電話を受けて、情報提供用のガイド音声をユーザに対し送る。ユーザはスピーカ11からその音声を聞き、情報取得用音声をマイク12に向かって発話する。
ボイスポータルVPは入力された音声を音声認識手段31にて解析し、その結果に基づき情報データベース32を検索し、適合した情報が存在した場合は、その情報を音声合成手段33に出力するように情報データベース32へ命令を送る。音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力する。これにより、ユーザは音声で情報を得ることができる。
【0012】
情報が検索できなかった場合は、情報データベース32内の情報がなかった時に出力するための情報、例えば「情報がありませんでした」の音声を情報データベース32から音声合成手段33へ送る。音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力する。これにより、ユーザは情報を得られないことを知る。音声認識できない言葉が入力された場合は、情報データベース32は、情報データベース32内の音声認識が出来なかった場合の情報、例えば「認識できません」を音声合成手段33へ送る。これにより、ユーザは音声認識が出来なかったことを知る。
【0013】
さらに、ボイスポータルVPから情報を得る為に再度音声認識をさせる場合は、上記のステップを繰り返し行う。
ボイスポータルVPからの情報取得を止める(ボイスポータルVPとの電話回線の接続を切断する)場合は、電話発呼手段16に備えられた例えば、切断スイッチの操作によって行う。この操作情報を得て制御手段15は、通信手段14へ電話回線切断命令を送り、電話回線の切断を行う。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような車載用のハンズフリー電話装置を使用して、ボイスポータルサービスを利用する場合、次の問題が発生していた。
1)ユーザがスピーカ11でガイド音声を聞いている場合のように黙っているとき、情報提供を求めているユーザ以外の声(同乗者の声、ラジオの音声)が、ハンズフリー電話のマイク12に入力されると、ハンズフリー電話は“ユーザが発話した”と判断し、スピーカ11の音声出力を小さくする。この結果、ボイスポータルVPの情報音声は聞こえなくなってしまうと共に、そのユーザ以外の声をボイスポータルVPに伝えてしまう。伝わった音声に対し、ボイスポータルVPの音声認識装置が作動し、“誤認識”や“ユーザが望まない情報の呼び出し”が起こってしまう。
【0015】
2)ユーザの音声の入力があって始めてスピーカ11の増幅率を下げるため、音声入力直後は、スピーカ11からの増幅率は下がっていない。したがって、音声入力直後においては、ユーザの音声とスピーカ11から出力された相手方(ボイスポータルVP)の音声が重なってボイスポータルVPに伝わることになる。ユーザの音声に対し相手方の音声(ボイスポータルVPの情報音声)が雑音として混入した状態でボイスポータルVPの音声認識手段31が作動するため、情報データベース32が誤認識、あるいは情報データベース32に対しユーザが望まない情報の呼び出しが起きやすくなる。
【0016】
この発明は、上記ような課題を解決するためになされたもので、マイクから入る無駄な音声をキャンセルすることでボイスポータルでの正確な音声認識を可能とした無線通信装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信装置は、スピーカとエコーキャンセラ間に接続したスピーカスイッチと、マイクとエコーキャンセラ間に接続したマイクスイッチと、ハンズフリー電話手段が情報提供手段からの音声を受信するときはスピーカスイッチをオン、マイクスイッチをオフとする第1制御手段を備えたものである。
【0018】
この発明に係る無線通信装置における第1制御手段は、ハンズフリー電話手段が情報提供手段に音声を送信するときはスピーカスイッチをオフ、マイクスイッチをオンとするように制御するものである。
【0019】
この発明に係る無線通信装置における第1制御手段は、情報提供手段へ発呼する際に操作する発呼手段と、前記情報提供手段の接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を知らせるための発話検出手段とが接続されたスイッチ制御手段を備え、該スイッチ制御手段によりスピーカスイッチおよびマイクスイッチを制御するものである。
【0020】
この発明に係る無線通信装置は、電話機と情報データベース間に、音声合成手段を介して接続した音声出力スイッチと、音声認識手段を介して接続した音声入力スイッチと、情報提供手段からハンズフリー電話手段へ音声を送信するときは音声出力スイッチをオン、音声入力スイッチをオフとする第2制御手段を備えたものである。
【0021】
この発明に係る無線通信装置における第2制御手段は、情報提供手段がハンズフリー電話手段から音声を受信するときは音声出力スイッチをオフ、音声入力スイッチをオンとするように制御するものである。
【0022】
この発明に係る無線通信装置におけるハンズフリー電話手段には、ユーザが情報提供手段へ発呼したいときに押す発呼手段と、前記情報提供手段の接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を知らせるための発話検出手段とが接続されたDTMF制御手段を有する第1制御手段を備え、前記情報提供手段にはDTMF制御手段の信号に基づいて音声出力スイッチおよび音声入力スイッチを制御するスイッチ制御手段を有する第2制御手段を備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。なお、図12と同一部材または同一機能のものは同一符号で示している。
実施の形態1.
図1は、この発明の無線通信装置の実施の形態1を示すブロック図である。
同図において、18はマイク12からの音声を電話回線に伝わらないようにするためのマイクスイッチ、19は相手の音声がスピーカ11に伝わらないようにするためのスピーカスイッチ、20は情報提供手段としてのボイスポータルVPの接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を制御手段(第1制御手段)15を介して知らせるための発話検出手段、21は装置の動作状態をユーザに示す作動状態表示手段、22はボイスポータルVPの電話番号をボイスポータル電話番号記憶手段23へ入力するためのボイスポータル電話番号入力手段、23はボイスポータル電話番号を記憶するボイスポータル電話番号記憶手段、24はユーザがボイスポータルVPへ発呼したいときに押す押しボタン等の専用スイッチからなる発呼手段としてのボイスポータル発呼手段である。
【0024】
図2は、上記制御手段15の具体例を示している。
155は通信手段14に接続された電話制御手段、156は電話発呼手段16に電話発呼インタフェース(以下、I/F)151を介して接続され、電話番号記憶手段17に接続された電話発呼着呼制御手段、157はスイッチ制御手段であって、ボイスポータル発呼手段24にボイスポータル発呼I/F152を介して接続され、発話検出手段20に発話検出I/F153を介して接続され、出力側にはマイクスイッチ18およびスピーカスイッチ19が接続されている。154はボイスポータル電話番号入力手段22に接続され、出力側にはボイスポータル電話番号記憶手段23が接続されたボイスポータル電話番号入力I/Fである。
【0025】
電話発呼I/F151は、電話発呼手段16から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、電話発呼手段16がボタンスイッチの場合は、チャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その旨を電話発呼着呼制御手段156へ伝える。
【0026】
ボイスポータル発呼I/F152は、ボイスポータル発呼手段24から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、ボイスポータル発呼手段24がボタンスイッチの場合は、チャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その旨をスイッチ制御手段157へ伝える。
【0027】
発話検出I/F153は、発話検出手段20から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、発話検出手段20がボタンスイッチの場合は、チャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その旨をスイッチ制御手段157へ伝える。
【0028】
ボイスポータル電話番号入力I/F154は、ボイスポータル電話番号入力手段22から入力された信号の妥当性を判断する。例えば、ボイスポータル電話番号入力手段22がボタンスイッチで構成される場合は、それぞれのボタンのチャタリングの排除を行い、本当にボタンが押された場合のみ、その情報をボイスポータル電話番号記憶手段23に入力する。
【0029】
電話制御手段155は、電話発呼着呼制御手段からの命令に基づき通信手段14へ発呼命令や着呼命令を送信する。又、接続された電話内の電話番号帳の読み出しも行う。
【0030】
電話発呼着呼制御手段156は、電話発呼I/F151および電話番号記憶手段17からの入力を元に電話の発呼、着呼処理を行う。すなわち、発呼時は電話番号記憶手段17から電話番号を読出し、電話制御手段155を用いて発呼する。着信時に、電話発呼手段16が操作された場合は、電話制御手段155を用いて着呼処理を行う。接続されている通信手段14が携帯電話の場合、携帯電話内部の電話番号帳を電話制御手段155を介して読み出して、電話番号記憶手段17へ格納する。
【0031】
スイッチ制御手段157はボイスポータル発呼I/F152からの入力、発話検出I/F153からの入力に基づき、後述のフローチャートに示した各場面場面でマイクスイッチ18、スピーカスイッチ19のオン、オフ状態を変化させる。また、ボイスポータル発呼I/F152から信号が入力された場合は、ボイスポータル電話番号記憶手段23からボイスポータル電話番号を読み出し電話発呼着呼制御手段156と電話制御手段155を用いてボイスポータルVPへ電話を発呼する。
【0032】
スイッチ制御情報記憶手段158は、後述のフローチャートに示した各場面場面でのマイクスイッチ、スピーカスイッチのON、OFF状態を格納する。ボイスポータル電話番号記憶手段23は、ボイスポータル電話番号入力I/F154から入力される電話番号情報を記憶する。
【0033】
ハンズフリー電話の利用にあたっては、最初にボイスポータルVPの電話番号をボイスポータル電話番号入力手段22を用いて登録する。ボイスポータル電話番号入力手段22は、例えばテンキー等直接数字を入力できる手段であれば便利である。制御手段15は入力された電話番号をボイスポータル電話番号記憶手段23に登録する。
【0034】
このボイスポータル電話番号入力手段22は、ボイスポータル電話番号の入力のみならず、通常電話する相手の電話番号を電話番号記憶手段17へ登録するための電話番号入力や、単に電話をかける場合の電話番号入力に用いてもよい。また、入力した電話番号は、例えば、ドットマトリックスタイプやセグメントタイプの表示機である作動状態表示手段21に表示することができる。
【0035】
次に、図6、図7および図8のフローチャートを参照しながらボイスポータルVPから情報を取得する動作を説明する。
ハンズフリー電話を行うため、マイクスイッチ18およびスピーカスイッチ19をオンし(ステップST1、以下ステップの文字を省略)、ボイスポータル発呼手段24からのボイスポータルへの発呼要求信号を待つ(ST2)。なお、マイクスイッチ18およびスピーカスイッチ19のオンは、ハンズフリー電話手段HFの起動スイッチ(図示せず)オンにより自動的に行われる。ユーザがボイスポータル発呼手段24のボタンを押下した場合、制御手段15はボイスポータル電話番号記憶手段23に格納されたボイスポータルの電話番号を読み出し(ST3)、通信手段14を用いて発呼を行う(ST4)。
【0036】
ボイスポータル電話番号記憶手段23に電話番号が格納されていなかった場合は作動状態表示手段21へ、例えば、「ボイスポータル電話番号が登録されていません。」、あるいは「エラー」を表示して未登録であることをユーザが分かるようにすると便利である。
【0037】
次に、制御手段15により、通信手段14から出力される情報を元に電話がボイスポータルと繋がったことを確認した後(ST5)、スイッチ制御手段157によりスピーカスイッチ19をオン、マイクスイッチ18をオフとする(ST6)。これにより、マイクが集音した不要な音声などがボイスポータルVPへ伝わらなくなる。
【0038】
一方電話を受けたボイスポータルVPは、ガイド音声をユーザに出力する(ST21,ST22)。なお、ハンズフリー電話手段HFは、ボイスポータルVPと電話が繋がらなかった場合は発呼を中止し、ST2へ戻り、ボイスポータル発呼手段24のボタンの押下を待機する。また、繋がっても移動電話の電波状態の悪化等で電話が切れた場合は、ST1へ遷移しスイッチの状態を初期状態にした後、ボイスポータル発呼ボタン押下を待機する(ST2)。
【0039】
ボイスポータルVPは音声ガイド出力をきっかけに情報取得用音声の入力を待つ。一方、ユーザは音声ガイドを聞いている最中、また、聞いた後、情報取得用音声を発話する旨を制御手段15へ伝えるための発話検出手段20の押しボタン(発話ボタン)を押下し、制御手段15に情報取得用音声を発話することを知らせる(ST7)。その後、制御手段15は、スピーカスイッチ19をオフ、マイクスイッチ18をオンとする(ST8)。これにより、スピーカから音が出力されなくなり、今後発話される情報取得用音声に対する雑音を減らすことができる。
ユーザは発話検出手段20のボタン押下後、情報取得用音声を発話する(ST9,ST10)。
【0040】
ボイスポータルVPの音声認識手段31は、言葉の始まりの部分を見つける始端検出により情報取得用音声が入力され始めることを検知し(ST23)、言葉の終わりの部分を見つける終端検出により情報取得用音声が入力され終わったことを検知する(ST24)。終端検出後、音声認識手段31は得られた情報取得用音声を解析し、その結果に基づき情報データベース32を検索し、適合した情報が存在した場合は、その情報を音声合成手段33に出力するように情報データベース32へ命令を送る(ST25)。
【0041】
ユーザは発話後、発話が終了したことを制御手段15に知らせるために、再度発話ボタンを押下し、制御手段15はスピーカスイッチ19をオン、マイクスイッチ18をオフとする(ST11,ST12)。これにより、再び、ユーザはボイスポータルVPからの音声を聞けるようになる。また、不要な音声がマイク12を通してボイスポータルVPへ伝わるのを防ぐことができる。
【0042】
一方、ボイスポータルVPの音声合成手段33は検索された情報を音声化し、電話機30へ出力する(ST26)。これにより、音声化された情報はユーザに音声で伝わる。また、ボイスポータルVPが情報を検索できなかった場合、音声認識手段31は、情報データベース32内の情報がなかったときに出力するための情報(例えば「情報がありませんでした」)を音声合成手段33へ送る。
【0043】
音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力する。これにより、ユーザは情報を得られないことを知ることができる。音声認識できない言葉が入力された場合は、音声認識手段31は、情報データベース32内の音声認識ができなかった場合の情報(例えば「認識できません」)を音声合成手段33へ送る。これにより、ユーザは音声認識出来なかったことも知ることができる(ST26)。
【0044】
ハンズフリー電話手段HFは、ST12を実行後ST7に戻り、発話ボタン押下を待機する。また、ボイスポータルVPもST26を実行後は、ST22に戻り適切なガイド音声を出力するとともに、次の情報取得用音声の入力を待つ。
ボイスポータルVPからの情報取得を止める(ボイスポータルとの電話回線26を切断する)場合は、ボイスポータル発呼手段24のボタンを再び押下する。ST5で“YES”になった後、制御手段15は、常にST23を実行する。これよりボイスポータルVPと電話回線接続中に、ボイスポータル発呼ボタンが押下された場合(ST13)、ボイスポータルとの電話回線切断命令を通信手段14に送り電話回線の切断を行う(ST14)。
【0045】
制御手段15は、ボイスポータルVPとの電話回線の接続が切断された後、処理をST1に戻し装置を初期状態とする。一方、ボイスポータルもST21で“YES”になった後、常にST27を実行し、電話回線の接続が切断された場合は、ボイスポータルVPが如何なる状態でもST21へ戻り、ボイスポータルVPを初期状態とする。
【0046】
以上のように、実施の形態1では、ハンズフリー電話がボイスポータルからの音声を受信するときはスピーカスイッチをオン、マイクスイッチをオフとするので、ユーザ以外の声をボイスポータルに伝えてしまうことがなくなり、ボイスポータルの音声認識装置の誤認識やユーザが望まない情報の呼び出しをなくすることができるという効果がある。
【0047】
また、ハンズフリー電話がボイスポータルに音声を送信するときはスピーカスイッチをオフ、マイクスイッチをオンとするように制御するので、ハンズフリー電話で送信中にボイスポータルからの音声がスピーカから出てマイクに入り、誤認識を誘発することが防止できるという効果がある。
【0048】
また、ボイスポータル発呼手段と発話検出手段とが接続されたスイッチ制御手段によりスピーカスイッチおよびマイクスイッチを制御するので、ユーザが発呼ボタンまたは発話ボタンを押すことでスピーカスイッチおよびマイクスイッチが確実に動作するという効果がある。
【0049】
実施の形態2.
図3は、本発明の無線通信装置の実施の形態2を示すもので、実施の形態1のマイクスイッチ18とスピーカスイッチ19に代えてボイスポータルVPにスイッチを持たせたものである。
同図において、25はハンズフリー電話手段HFに設けられたDTMFエンコーダであって、制御手段15と加算器27(または28)間に接続されている。35はDTMFデコーダ、36は音声入力スイッチ、37は制御手段(第2制御手段)、38は音声出力スイッチである。
【0050】
図4および図5は各々実施の形態2における第1制御手段15および第2制御手段37の具体例を示している。
図4において、155は通信手段14に接続された電話制御手段、156は、電話発呼手段16に電話発呼インタフェース(以下、I/F)151を介して接続され、電話番号記憶手段17に接続された電話発呼着呼制御手段、154はボイスポータル電話番号入力手段22に接続され、出力側にはボイスポータル電話番号記憶手段23が接続されたボイスポータル電話番号入力I/Fである。159はDTMF制御手段であって、ボイスポータル発呼手段24にボイスポータル発呼手段I/F152を介して接続され、発話検出手段20に発話検出I/F153を介して接続され、出力側にはDTMFエンコーダ25が接続されている。
【0051】
DTMF制御手段159は、ボイスポータル発呼I/F152からの入力、発呼検出I/F153からの入力に基づいて、後述のフローチャートに示す各場面でのDTMFエンコーダ25にトーン発音命令を出力する。また、ボイスポータル発呼I/F152から信号が入力された場合は、ボイスポータル電話番号記憶手段23からボイスポータル電話番号を読出し、電話発呼着呼制御手段156と電話制御手段155を用いてボイスポータルVPへ電話を発呼する。
【0052】
図5において、371は音声入力出力スイッチ制御情報記憶手段、372は音声合成制御手段、373は音声合成終了判定手段、374は音声出力スイッチ38および音声入力スイッチ36が接続されたスイッチ制御手段、375は音声認識終了判定手段である。
音声入力出力スイッチ制御情報記憶手段371は後述するフローチャートに示した各場面場面でのマイクスイッチ、スピーカスイッチのオン、オフ状態を格納する。
【0053】
スイッチ制御手段374は、DTMFデコーダ35からの入力、音声入力出力スイッチ制御情報記憶手段371からの入力、および音声認識終了判定手段375に基づき、後述するフローチャートに示した各場面場面で音声出力スイッチ38、音声入力スイッチ36のオン、オフ状態を変化させる。
【0054】
実施の形態1では、例えば、情報取得用音声入力終了後の発話ボタン押下が遅れた場合、ボイスポータルVPからの情報音声を聞けない場合がある。ボイスポータルVPが、情報音声を出力するタイミングを、例えば2秒等遅らせることで、運用的には実害なきレベルにすることができるが、実施の形態2の構成ではこのような現象をなくすることができる。
【0055】
次に、実施の形態2におけるボイスポータルVPから情報を取得する例を図9、図10および図11のフローチャートにより説明する。
ハンズフリー電話を行うため、スタート(起動)でボイスポータル発呼手段24からのボイスポータルへの発呼要求信号を待つ(ST2)。ユーザがボイスポータル手段24の発呼ボタンを押下した場合、制御手段15はボイスポータル電話番号記憶手段23に格納されたボイスポータルの電話番号を読み出し(ST3)、通信手段14を用いて発呼を行う(ST4)。
【0056】
ボイスポータル電話番号記憶手段23に電話番号が格納されていなかった場合は作動状態表示手段21へ、例えば、「ボイスポータル電話番号が登録されていません。」、あるいは「エラー」を表示して未登録であることをユーザが分かるようにすると便利である。
【0057】
次に、第1制御手段15により、通信手段14から出力される情報を元に電話がボイスポータルVPと繋がったことを確認する(ST5)。一方、電話を受けたボイスポータルVPは、音声出力スイッチ38をオン、音声入力スイッチ36をオフとし、情報取得のためのガイド音声をユーザに出力する(ST21,ST28,ST22)。これにより、マイク12が集音した不要な音声などがボイスポータルVPへ伝わらなくなる。
【0058】
なお、ハンズフリー電話手段HFは、ボイスポータルVPと電話が繋がらなかった場合、発呼を中止しボイスポータル発呼ボタンの押下を待機する(ST2へ戻る)。また、繋がっても移動電話の電波状態の悪化等で電話が切れた場合は、ST2へ遷移し、ボイスポータル発呼手段24のボタン押下を待機する。
【0059】
ボイスポータルVPは、音声ガイド出力をきっかけに、DTMFデコーダ35を用いて、情報取得用音声の入力開始の合図となるDTMFトーンの入力を待つ(ST29)。一方、ユーザは音声ガイドを聞いている最中または聞いた後、発話検出手段20の押しボタン(発話ボタン)を押下し、制御手段15に情報取得用音声を発話することを知らせる(ST7)。これにより、第1制御手段150はDTMFエンコーダ25よりトーン信号を出力させる(ST15)。
【0060】
ボイスポータルVPは情報取得用音声の入力開始の合図であるDTMFトーンが入力された場合、その旨を第2制御手段37へ連絡する。これを受けて第2制御手段37は音声出力スイッチ38をオフ、音声入力スイッチ36をオンとする。これにより、スピーカ11から音が出力されなくなり、今後発話される情報取得用音声に対する雑音を減らすことができる。
【0061】
ユーザは発話ボタン押下後、情報取得用音声を発話する(ST9,ST10)。ボイスポータルVPの音声認識手段31は、始端検出により情報取得用音声が入力され始めることを検知し(ST23)、また、終端検出により情報取得用音声が入力され終わったことを検知する(ST24)。終端検出後、音声認識手段31は、得られた情報取得用音声を解析し、その結果に基づき情報データベース32を検索し、適合した情報が存在した場合は、その情報を音声合成手段33に出力するように情報データベース32へ命令を送る(ST25)。
【0062】
第2制御手段37は、音声認識が終了した後、音声出力スイッチ38をオン、音声入力スイッチ36をオフとする(ST31)。これにより、再び、ユーザはボイスポータルVPからの音声を聞けるようになると共に、不要な音声がボイスポータルVPへ伝わるのを防ぐことができる。音声認識後自動で音声出力スイッチ38がオフ、音声入力スイッチ36がオンに切り替わるため、今後出力される情報音声が途切れることはない。
【0063】
次に、ボイスポータルVPは音声合成手段33により検索された情報を音声化し、電話機30へ出力する(ST26)。これにより、音声化された情報はユーザに音声で伝わる。また、ボイスポータルが情報を検索できなかった場合、音声認識手段31は、情報データベース32内の情報がなかった時に出力するための情報、例えば「情報がありませんでした」を音声合成手段33へ送る。
【0064】
音声合成手段33は入力された情報を音声化し、電話機30へ出力し、音声ハンズフリー電話手段HFに送信する。これにより、ユーザは情報を得られないことを知ることができる。認識できない言葉が入力された場合は、音声認識手段31は、情報データベース32内の音声認識が出来なかった場合の情報、例えば「認識できません」を音声合成手段33へ送る。これにより、ユーザは音声認識出来なかったことも知ることができる(ST26)。
【0065】
ハンズフリー電話手段HFは、ST10を実行後、ST7に戻り、発話ボタン押下を待機する。また、ボイスポータルもST26実行後はST22に戻り、適切なガイド音声を出力するとともに、次の情報取得用音声の入力を待つ。
ボイスポータルVPからの情報取得を止める(ボイスポータルVPとの電話回線を切断する)場合は、ボイスポータル発呼手段24のボタンを再び押下する。
【0066】
第1制御手段15は、ST5で“YES”になった後、常にST23を実行する。これよりボイスポータルVPと電話回線接続中に、ボイスポータル発呼手段24のボタンが押下された場合(ST13)、ボイスポータルとの電話回線切断命令を通信手段14に送り、電話回線の切断を行う(ST14)。第1制御手段15は、ボイスポータルとの電話回線の接続が切断された後、処理をST2に戻し装置を初期状態とする。一方、ボイスポータルもST21で“YES”になった後、常にST27を実行し、電話回線の接続が切断された場合は、ボイスポータルVPがいかなる状態でもST21へ戻り、ボイスポータルVPを初期状態とする。
【0067】
以上のように、実施の形態2では、ボイスポータルの電話機と情報データベース間に、音声合成手段を介して音声出力スイッチが、音声認識手段を介して音声入力スイッチを各々接続し、ボイスポータルからハンズフリー電話へ音声を送信するときは音声出力スイッチをオン、音声入力スイッチをオフとするようにしたので、ユーザ以外の声をボイスポータルが受信することがなくなり、ボイスポータルの音声認識装置の誤認識やユーザが望まない情報の呼び出しをなくすることができるという効果がある。
【0068】
また、ボイスポータルがハンズフリー電話から音声を受信するときは音声出力スイッチをオフ、音声入力スイッチをオンとするように制御する第2制御手段を設けたたので、ハンズフリー電話からの受信中にボイスポータルからの音声がスピーカから出てマイクに入り、誤認識を誘発することが防止できるという効果がある。
【0069】
また、ハンズフリー電話の第1制御手段には、ボイスポータル発呼手段と発話検出手段とが接続されたDTMF制御手段を備え、ボイスポータルの第2制御手段には、DTMF制御手段の信号に基づいて音声出力スイッチおよび音声入力スイッチを制御するスイッチ制御手段を備えたので、ユーザが発呼ボタンまたは発話ボタンを押すことで音声出力スイッチおよび音声入力スイッチが確実に動作するという効果がある。
【0070】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ユーザ以外の声をボイスポータルに伝えてしまうことがなくなり、ボイスポータルの音声認識装置の誤認識やユーザが望まない情報の呼び出しをなくすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による無線通信装置を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の制御手段の詳細を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態2による無線通信装置を示すブロック図である。
【図4】実施の形態2のハンズフリー電話の第1制御手段の詳細を示すブロック図である。
【図5】実施の形態2のボイスポータルの第2制御手段の詳細を示すブロック図である。
【図6】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図7】ボイスポータル切断時のハンズフリー電話の処理を示すフローチャートである。
【図8】ボイスポータル切断時のボイスポータルの処理を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2の動作を示すフローチャートである。
【図10】ボイスポータル切断時のハンズフリー電話の処理を示すフローチャートである。
【図11】ボイスポータル切断時のボイスポータルの処理を示すフローチャートである。
【図12】従来の無線通信装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 スピーカ、12 マイク、13 エコーキャンセラ、14 通信手段、15 制御手段(第1制御手段)、16 電話発呼手段、17 電話番号記憶手段、18 マイクスイッチ、19 スピーカスイッチ、20 発話検出手段、21 作動状態表示手段、23 ボイスポータル電話番号記憶手段、24 ボイスポータル発呼手段、25 DTMFエンコーダ、26 公衆電話回線、27,28 加算器、30 電話機、31 音声認識手段、32 情報データベース、33 音声合成手段、35 DTMFデコーダ、36 音声入力スイッチ、37 制御手段(第2制御手段)、38 音声出力スイッチ、154 ボイスポータル電話番号入力I/F、155 電話制御手段、156 電話発呼着呼制御手段、159 DTMF制御手段、HF ハンズフリー電話手段、VP ボイスポータル。
Claims (6)
- スピーカおよびマイクがエコーキャンセラを介して通信手段に接続されたハンズフリー電話手段と、電話機および情報データベースを有し、電話回線を介して前記ハンズフリー電話手段に音声による情報提供を行う情報提供手段とを有する無線通信装置において、
前記スピーカと前記エコーキャンセラ間に接続したスピーカスイッチと、前記マイクと前記エコーキャンセラ間に接続したマイクスイッチと、前記ハンズフリー電話手段が前記情報提供手段からの音声を受信するときは前記スピーカスイッチをオン、前記マイクスイッチをオフとする第1制御手段を備えたことを特徴とする無線通信装置。 - 第1制御手段は、ハンズフリー電話手段が情報提供手段に音声を送信するときはスピーカスイッチをオフ、マイクスイッチをオンとするように制御することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
- 第1制御手段は、情報提供手段に発呼する際に操作する発呼手段と、前記情報提供手段との接続時に情報取得用音声を入力する旨を知らせるための発話検出手段とが接続されたスイッチ制御手段を備え、該スイッチ制御手段によりスピーカスイッチおよびマイクスイッチを制御することを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信装置。
- スピーカおよびマイクがエコーキャンセラを介して通信手段に接続されたハンズフリー電話手段と、電話機および情報データベースを有し、電話回線を介して前記ハンズフリー電話手段に音声による情報提供を行う情報提供手段とを有する無線通信装置において、
前記電話機と前記情報データベース間に、音声合成手段を介して接続した音声出力スイッチと、音声認識手段を介して接続した音声入力スイッチと、前記情報提供手段から前記ハンズフリー電話手段へ音声を送信するときは前記音声出力スイッチをオン、前記音声入力スイッチをオフとする第2制御手段を備えたことを特徴とする無線通信装置。 - 第2制御手段は、情報提供手段がハンズフリー電話手段から音声を受信するときは音声出力スイッチをオフ、音声入力スイッチをオンとするように制御することを特徴とする請求項4記載の無線通信装置。
- ハンズフリー電話手段には、ユーザが情報提供手段へ発呼したいときに押す発呼手段と、前記情報提供手段の接続時にユーザが情報取得用音声を入力する旨を知らせるための発話検出手段とが接続されたDTMF制御手段を有する第1制御手段を備え、前記情報提供手段には前記DTMF制御手段の信号に基づいて前記音声出力スイッチおよび音声入力スイッチを制御するスイッチ制御手段を有する第2制御手段を備えたことを特徴とする請求項4または請求項5記載の無線通信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002197687A JP2004040657A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | 無線通信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP2002197687A Pending JP2004040657A (ja) | 2002-07-05 | 2002-07-05 | 無線通信装置 |
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JP (1) | JP2004040657A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014107805A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Nec Infrontia Corp | エコー発生防止装置、その装置を備える電話装置、エコー発生防止方法及びエコー発生防止プログラム |
-
2002
- 2002-07-05 JP JP2002197687A patent/JP2004040657A/ja active Pending
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