JP2004040589A - ハンズフリー通話装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エコー経路の開始点とエコーキャンセラ(22)を接続する参照信号線(2)を、エコー経路中の受信側バッファー(15)と送信側バッファー(20)を経由して配線する。これらの回路素子に予測できない位相が発生しても、エコーキャンセラ(22)へ入力される参照信号に、エコー経路によるものと同じ位相が表れるので、フィルタ係数を再設定する必要がなく、安定してエコーキャンセラ(22)を動作させることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ等をネットワーク端末装置とし、ネットワークを介して音声データを送受信するハンズフリー通話装置に関し、更に詳しくは、ハンズフリーにより発生する音響エコーをキャンセルするエコーキャンセラを備えたハンズフリー通話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ等をネットワーク端末装置とし、インターネット、LAN等のネットワークを介して音声データを送受信する通話方式が、近年、ネットワーク通信の普及に伴い注目されている。この通話方式において、パーソナルコンピュータ等のネットワーク端末装置を用いる際には、データ入力の為にキーボード入力装置を併用することが多く、ヘッドフォンとマイクロフォンがセットとなったヘッドセット若しくはハンドセットを持って会話をする必要がないハンズフリー通話装置が用いられる。
【0003】
しかしながら、ハンズフリー通話装置では、ハンズフリー用スピーカとマイクロフォンが独立して配置されるために、ハンズフリー用スピーカから出力される相手側の音声がハンズフリー用マイクロフォンに帰還入力する音響エコーの発生が問題となる。
【0004】
そこで、従来のハンズフリー通話装置では、音響エコーをキャンセルするエコーキャンセラを備えているものであり、以下、この従来のハンズフリー通話装置100を図5乃至図8を用いて説明する。
【0005】
図5に示すように、ハンズフリー通話装置100は、インターネット10に接続するパーソナルコンピュータ(以下、パソコンという)11を用い、インターネット10を介して音声データを送受信し、相手側通話装置と通話を行うものである。
【0006】
インターネット10へは、公衆電話回線、ISDN、ADSL等の回線を通じて接続するものであり、パソコン11をインターネット10のネットワーク端末装置として用いるために、回線インターフェース12をこれらのいずれかの回線へ接続させている。
【0007】
回線インターフェース12の出力側からは、相手側通話装置から送信される音声データを含むパケットが、圧縮されたデジタル信号で出力されるものであり、音声圧縮デコーダ13は、この圧縮されたデジタル信号を解凍し、後段に接続された音声出力ドライバー14へ出力する。
【0008】
音声出力ドライバー14は、パソコン11の中央制御処理部(CPU)を動作させるソフトウエアであり、音声圧縮デコーダ13から入力されたデジタル信号からデジタル受信音声信号を抽出し、50乃至200msec程度の単位で受信側バッファー15へ出力する。ネットワークを介した音声データの入力は、ネットワークトラフィックの状況により不規則であるので、音声出力ドライバー14では、図示しない記憶部に一時記憶したデジタル信号を、受信側バッファー15から割込要求(Interrupt Requst)信号を受け付けたときに、読み出してデジタル受信音声信号を出力するようにしている。
【0009】
受信側バッファー15は、リングバッファーで構成され、音声出力ドライバー14から不連続で出力されるデジタル受信音声信号を一時記憶し、再生する音声が途切れないように、連続するデジタル受信音声信号にして、その後段のD/A変換部16へ出力する。
【0010】
図6は、この受信側バッファー15の動作を説明するタイムチャートである。同図に示すように、受信側バッファー15で記憶するデータ量は、記憶しているデジタル受信音声信号を順次連続してD/A変換部16へ出力することから、時間Tの経過とともに右下がりの直線で表される。
【0011】
一方、受信側バッファー15では、記憶するデータ量を一定の周期で監視し、所定のしきい値(図中のインタラプト送出レベル)を下回ると、例えば図中t1時に、CPU(音声出力ドライバー14)へ割込要求信号を出力する。音声出力ドライバー14では、これを受け付けて上述のようにデジタル受信音声信号を出力するので、図中t2時に示すように、受信側バッファー15で記憶するデータ量が増加する。
【0012】
正常動作時には、この動作を繰り返すことにより、常に一定のデジタル受信音声信号が途切れることなく、D/A変換部16へ出力される。
【0013】
D/A変換部16は、デジタル受信音声信号を後段のハンズフリー用スピーカ17で再生できるようにアナログ受信音声信号に変換し、ハンズフリー用スピーカ17は、通話相手の音声を出力する。
【0014】
一方、ハンズフリー通話装置100側の通話者の音声は、ハンズフリー用マイクロフォン18でアナログ送信音声信号となり、更にその出力側に接続されるA/D変換部19でデジタル送信音声信号に変換される。
【0015】
A/D変換部19から出力されるデジタル送信音声信号は、その出力側の送信側バッファー20に一時記憶される。
【0016】
送信側バッファー20は、受信側バッファー15と同様にリングバッファーで構成され、A/D変換部19から連続して入力されるデジタル送信音声信号を一時記憶し、飽和前に後段の音声入力ドライバー21での処理に合わせて逐次出力するものである。
【0017】
図7は、この送信側バッファー20の動作を説明するタイムチャートである。同図に示すように、送信側バッファー20で一時記憶するデータ量は、一定量のデジタル送信音声信号がA/D変換部19から連続して入力されることから、時間Tの経過とともに右上がりの直線で表される。
【0018】
一方、送信側バッファー20では、記憶するデータ量を一定の周期で監視し、所定のしきい値(図中のインタラプト送出レベル)を上回ると、例えば図中t10、t12時に、CPU(音声入力ドライバー21)へ割込要求信号を出力する。音声入力ドライバー21では、これを受け付けて、所定量のデジタル送信音声信号を処理する用意があれば、図中t11、t13時に示すように、送信側バッファー20からの出力を受け付け、これにより記憶するデータ量が減少する。
【0019】
正常動作時には、この動作を繰り返すことにより、送信側バッファー20が飽和することなく、後段の音声入力ドライバー21での処理に合わせた所定量のデジタル送信音声信号が出力される。
【0020】
送信側バッファー20から出力されるデジタル送信音声信号には、ハンズフリー用スピーカ17とハンズフリー用マイクロフォン18間に音響エコーパスが形成されることにより、通話相手側の音声であるデジタル受信音声信号の一部が音響エコーとして重畳し、これを減じるために、送信側バッファー20の出力側に、エコーキャンセラ22が接続される。
【0021】
エコーキャンセラ22は、デジタル送信音声信号に重畳する音響エコーを推定し疑似エコー信号s(k)を生成するアダプティブフィルタ23と、送信側バッファー20から出力されるデジタル送信音声信号から疑似エコー信号s(k)を減算する加算器24とで構成され、これにより加算器24の出力から音響エコーを取り除くものである。
【0022】
アダプティブフィルタ23は、一対の入力の一方を、参照信号線25を介して音声出力ドライバー14の出力側に接続し、デジタル受信音声信号を参照信号r(k)として入力するとともに、他方の入力を加算器24の出力に帰還接続し、帰還信号f(k)を入力している。また、アダプティブフィルタ23の出力は、加算器24の一方(IN−)に接続し、加算器24に疑似エコー信号s(k)が出力される。
【0023】
アダプティブフィルタ23では、音声出力ドライバー14の出力から送信側バッファー20の出力までの経路によって、デジタル受信音声信号が音響エコーとして伝達される伝達関数(F)に、アダプティブフィルタ23による伝達関数(F´)が一致するようにフィルタ係数を設定するもので、帰還信号f(k)と比較しながらフィルタ係数を逐次更新し、最適値(出力した疑似エコー信号s(k)が帰還信号f(k)に含まれない)へ収束するように動作する。理想的に収束した状態でフィルタ係数が定まり、アダプティブフィルタ23による伝達関数(F´)は伝達関数(F)に一致する。その結果、参照信号r(k)をアダプティブフィルタ23を通過させて得られる疑似エコー信号s(k)は、送信側バッファー20から出力される送信音声信号に重畳する音響エコーと等しいものとなる。
【0024】
エコーキャンセラ22の加算器24には、一方の入力(IN−)に、アダプティブフィルタ23から出力されるこの疑似エコー信号s(k)が入力され、他方の入力(IN+)に、送信側バッファー20から出力されるデジタル送信音声信号が入力されるので、音響エコーがキャンセルされたデジタル送信音声信号が出力される。
【0025】
エコーキャンセラ22から出力されるデジタル送信音声信号を入力しネットワーク10へ送出処理を行うする音声入力ドライバー21も、中央制御処理部(CPU)を動作させるソフトウエアであり、中央制御処理部(CPU)は、音声出力ドライバー14によって動作するものと同一である。
【0026】
音声入力ドライバー21は、インターネット10のプロトコルに合わせて音声データを送出するように、一定のデジタル送信音声信号をまとめて所定のフォーマットに変換し、出力側の音声圧縮エンコーダ26へ出力する。音声入力ドライバー21において、この処理が可能な状態であるときには、前述した送信側バッファー20から割込要求(Interrupt Requst)信号に対して応答(acknowledge)信号を出力し、これにより所定量のデジタル送信音声信号がエコーキャンセラ22を介して入力される。
【0027】
音声圧縮エンコーダ26は、インターネット10を経由した音声データの伝送効率を上げるために、音声入力ドライバー21から出力されるデジタル送信音声信号を圧縮し、回線インターフェース12へ出力する。
【0028】
回線インターフェース12では、通話相手側の音声データと逆経路で、公衆電話回線、ISDN、ADSL等の回線からインターネット10を介して相手側通話装置に音声データを送信する。この送信される音声データには、エコーキャンセラ22によって、ハンズフリーによる音響エコーが除かれているので、所定の通話品質が得られる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、音声出力ドライバー14の出力から送信側バッファー20の出力までの経路による伝達関数(F)は、この経路に含まれる各回路素子、の周波数特性、位相特性など全ての特性が考慮されるので、受信側バッファー15と送信側バッファー20が正常に動作している間は、これらの回路素子による遅れも、エコーキャンセラ22で想定する伝達関数(F´)に含めて予測され、最適なフィルタ係数を得て音響エコーに近似した疑似エコー信号s(k)を出力することができる。
【0030】
しかしながら、音声出力ドライバー14と音声入力ドライバー21で動作するパソコン11のCPUは、パソコン11の他のタスクを実行していることがある。このような状態では、受信側バッファー15若しくは送信側バッファー20から割込要求信号を受け付けても、直ちに、受信側バッファー15へデジタル受信音声信号を出力したり、送信側バッファー20からデジタル送信音声信号の入力を受け付けることができない場合が生じ、受信側バッファー15若しくは送信側バッファー20が異常動作する原因となっいる。
【0031】
例えば、図6に示すように、記憶するデータ量がインタラプト送出レベルを下回り、受信側バッファー15からt3時に割込要求信号を出力しても、音声出力ドライバー14側が直ちにデジタル受信音声信号を出力できない場合には、記憶するデータ量がなくなったt4後のt5時に出力されることがある。このような場合には、t4とt5間で、D/A変換部16へデジタル受信音声信号が全く出力されれないので、ハンズフリー用スピーカ17において音切れ現象が表れる。
【0032】
また、図7に示すように、記憶するデータ量がインタラプト送出レベルを上回り、送信側バッファー20からt14時に割込要求信号を出力しても、音声入力ドライバー21から出力を認める応答信号が返されない場合には、デジタル送信音声信号を出力することができず、送信側バッファー20が飽和したt15後のt16時に出力することがある。このような場合には、飽和しているt15からt16間で、デジタル送信音声信号の一部が消失する。
【0033】
つまり、図8に概略図で示す様に、音声出力ドライバー14の出力から送信側バッファー20の出力までの経路の伝達関数(F)に一致させるように、この経路に含まれる各特性からエコーキャンセラ22で伝達関数(F´)を想定するものであるが、受信側バッファー15や送信側バッファー20が異常動作すると、予測し得ない位相(D)が経路の伝達関数(F)に加わるものであり、アダプティブフィルタ23では、位相(D)を考慮して再度フィルタ係数を設定し直さなければならない。
【0034】
一方、受信側バッファー15若しくは送信側バッファー20が異常動作する原因は、もっぱらパソコン11のCPUの動作状態に依存することから、位相の大きさ、発生頻度ともに予想ができず、その都度、アダプティブフィルタ23の補正定数を変化させて適正なフィルタ係数を求めることとなり、その収束時間中は、エコーキャンセラ22の動作が不安定となり、音響エコーをキャンセルさせることができないものであった。
【0035】
例えば、デジタル受信音声信号は、通話相手の音声を8KHzの周波数でサンプリングし量子化したものなので、受信側バッーファー15と送信側バッファー20のいずれかで、125μsec以上の誤動作が発生すると、その都度、新たなフィルタ係数を求めることとなり、その間、音響エコーをキャンセルさせることができないという問題があった。
【0036】
本発明は、かかる問題点に鑑みて成されたもので、その目的は、音響エコーを発生させる経路に不確定な特性が介在しても、エコーキャンセラで確実に音響エコーをキャンセルするハンズフリー通話装置を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1のハンズフリー通話装置は、ネットワークに接続するネットワーク端末装置に内蔵され、ネットワークを介して受信する音声データを受信音声信号として出力する音声出力ドライバーと、音声出力ドライバーから出力される受信音声信号を一時記憶した後、出力する受信側バッファーと、受信側バッファーから出力される受信音声信号を音声として出力するハンズフリー用スピーカと、音声を入力し、送信音声信号とするハンズフリー用マイクロフォンと、ハンズフリー用マイクロフォンから出力される送信音声信号を一時記憶した後、出力する送信側バッファーと、音声出力ドライバーの出力側から参照信号線を引き出し、参照信号として入力する受信音声信号と、出力を帰還させた誤差信号とから擬似エコー信号を生成し、送信側バッファーから出力される送信音声信号より擬似エコー信号を減算して出力するエコーキャンセラと、前記ネットワーク端末装置に内蔵され、エコーキャンセラにより音響エコーがキャンセルされた送信音声信号を、音声データとしてネットワークへ送信する音声入力ドライバーと、を備えたハンズフリー通話装置において、
音声出力ドライバーの出力側から引き出した参照信号線を、少なくとも受信側バッファーと送信側バッファーを介してエコーキャンセラへ接続し、受信側バッファーと送信側バッファーを通過する受信音声信号を参照信号とすることを特徴とする。
【0038】
参照信号線が、受信側バッファーと送信側バッファーを通過するので、これらの回路素子において予測できない位相が発生しても、エコーキャンセラに入力される参照信号r(k)へも同じ位相が表れ、送信側バッファーから出力される送信音声信号と同期して入力される。
【0039】
従って、エコーキャンセラで想定する伝達関数(F´)は、参照信号線が配線されず、実質的に経路中の特性が予測できる受信側バッファーの出力から送信側バッファーの入力まで経路による伝達関数(F)に対して一致させるものとなり、受信側バッファー若しくは送信側バッファーにおいて予測し得ない特性が発生しても、フィルタ係数を再設定する必要がなく、この間にも安定してエコーキャンセラを動作させ、音響エコーをキャンセルすることができる。
【0040】
請求項2のハンズフリー通話装置は、受信側バッファーから出力される受信音声信号と、送信側バッファーから出力される送信音声信号は、デジタル信号であり、受信側バッファーから出力されるデジタル受信音声信号をアナログ受信音声信号に変換してハンズフリー用スピーカへ出力するD/A変換部と、ハンズフリー用マイクロフォンから出力されるアナログ送信音声信号を、デジタル送信音声信号に変換するA/D変換部と、を更に備え、
音声出力ドライバーとD/A変換部を、受信側バッファーを介して一対の受信側ステレオ信号線で接続し、A/D変換部とエコーキャンセラを、送信側バッファーを介して一対の送信側ステレオ信号線で接続し、D/A変換部の一方のステレオ出力端子を、ハンズフリー用スピーカへ、A/D変換部の一方のステレオ入力端子を、ハンズフリー用マイクロフォンへそれぞれ接続するとともに、残る他方のステレオ出力端子とステレオ入力端子間を接続することにより、接続した受信側ステレオ信号線と送信側ステレオ信号線を参照信号線とすることを特徴とする。
【0041】
ステレオ出力端子とステレオ入力端子間を接続した受信側ステレオ信号線と送信側ステレオ信号線の一方を参照信号線とすることにより、参照信号線は、予測できない位相を生じる受信側バッファーと送信側バッファーを通過する。エコーキャンセラに接続する送信側ステレオ信号線の参照信号線となった一方からは、参照信号が、他方からは、音響エコーを含む送信音声信号がそれぞれ同期して入力される。
【0042】
従って、エコーキャンセラで想定する伝達関数(F´)は、音響エコーパスを含むハンズフリー用スピーカからハンズフリー用マイクロフォン間の経路による伝達関数(F)に対して一致させるものとなり、受信側バッファー若しくは送信側バッファーにおいて予測し得ない特性が発生しても、安定してエコーキャンセラを動作させ、音響エコーをキャンセルすることができる。
【0043】
音楽データをネットワーク端末装置で再生し、若しくは取り込むために、ネットワーク端末装置に配線される受信側ステレオ信号線及び送信側ステレオ信号線の一方を利用して参照信号線とするので、新たに受信側バッファーと送信側バッファーを通過する参照信号線を配線する必要がない。
【0044】
請求項3のハンズフリー通話装置は、ネットワーク端末装置が、パーソナルコンピュータであり、受信側バッファーと、D/A変換部と、A/D変換部と、送信側バッファーとが設けられたステレオ音声入出力用サウンドボードを、パーソナルコンピュータに取り付け、一対の受信側ステレオ信号線で音声出力ドライバーと受信側バッファーを、一対の送信側ステレオ信号線でエコーキャンセラと送信側バッファーを、それぞれ接続することを特徴とする。
【0045】
音楽データを再生し、若しくはパーソナルコンピュータへ取り込むためにパーソナルコンピュータに付属して取り付けられるステレオ音声入出力用サウンドボードを利用し、そのステレオ出力端子とステレオ入力端子間を接続するだけで、受信側バッファーと送信側バッファーを通過する参照信号線が配線される。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施の形態に係るハンズフリー通話装置1を、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、ハンズフリー通話装置1全体の構成を示すブロック図であり、図5に示す参照信号線25を、受信側バッファー15、D/A変換部16、A/D変換部19、送信側バッファー20の各回路素子を経由して配線したことが、従来のハンズフリー通話装置100の構成と異なる。
【0047】
その他の従来のハンズフリー通話装置100で説明した構成と同一の構成については、同一の番号を付して、共通する説明を省略する。
【0048】
ネットワークを介して送受信される音楽データやネットワーク端末装置としてのパソコン11で扱われる音楽データは、通常ステレオ対応のデジタル信号からなる音楽データであり、パソコン11には、音楽データをダウンロードや他の記憶装置から読み出して、ステレオ対応のスピーカで再生し、若しくは、ステレオ対応のマイクロフォンで録音して、ネットワークへアップロードし、パソコン11に接続する記憶装置へ記憶する為に、ステレオ音声入出力用サウンドボードが着脱自在で接続できるようになっている。
【0049】
このステレオ音声入出力用サウンドボード5には、図1に示すように、受信側バッファー15、D/A変換部16、A/D変換部19及び送信側バッファー20の各回路素子が実装され、また、受信側バッファー15、D/A変換部16が、一対の受信側ステレオ信号線3L、3Rで、A/D変換部19及び送信側バッファー20が、一対の送信側ステレオ信号線4L、4Rで接続されているので、本実施の形態では、ステレオ音声入出力用サウンドボード(以下、サウンドボードという)5を、そのままネットワーク端末装置として用いるパソコン11へ取り付けて用いる。
【0050】
パソコン11側にも、サウンドボード5とL,R一対のデジタル信号を入出力できるように、音声出力ドライバー14と音声入力ドライバー21から、それぞれ一対の受信側ステレオ信号線3L、3Rと一対の送信側ステレオ信号線4L、4Rが外部に引き出されている。
【0051】
上記音楽データを扱う場合には、これらのステレオ信号線3、4には、L,Rの異なる信号が流されるが、本実施の形態では、音声出力ドライバー14は、受信側バッファー15からの割込要求信号を受け付けた際に、一対の受信側ステレオ信号線3L、3Rに対して同一のタイミングで、同一のデジタル受信音声信号を出力する。ここで、一方の受信側ステレオ信号線3Rと送信側ステレオ信号線4Rを参照信号線2として利用するものであり、参照信号線2とした一方の受信側ステレオ信号線3Rから出力されるデジタル受信音声信号が、アダプティブフィルタ23へ入力される参照信号r(k)となる。
【0052】
受信側バッファー15は、音声出力ドライバー14から出力される一対のデジタル受信音声信号を一時記憶し、それぞれ連続するデジタル受信音声信号にして、同一のタイミングでその後段のD/A変換部16へ出力する。従って、音声出力ドライバー14からの出力が遅れ、D/A変換部16への出力が途切れる異常動作が生じても、一対のデジタル受信音声信号間の位相は同一に保たれたままD/A変換部16へ出力される。
【0053】
D/A変換部16の出力側は、受信側ステレオ信号線3L、3Rにより、サウンドボード5のステレオ出力端子6L、6Rに引き出され、ステレオ出力端子6L、6Rから、D/A変換部16でD/A変換された一対のアナログ受信音声信号が出力される。一方のステレオ出力端子6Lには、ハンズフリー用スピーカ17が接続され、アナログ受信音声信号から通話相手の音声が再生される。
【0054】
また、サウンドボード5には、A/D変換部19の入力に、一対の送信側ステレオ信号線4L、4Rで接続し、L,Rのアナログ信号を入力するステレオ入力端子7L、7Rが設けられている。この一方のステレオ入力端子7Lに、ハンズフリー用マイクロフォン18が接続され、通話者の音声がアナログ送信音声信号にしてA/D変換部19へ出力される。
【0055】
残るステレオ出力端子6Rとステレオ入力端子7R間は、サウンドボード5の側面に沿って配線される接続線8で接続され、これにより、受信側ステレオ信号線3R、接続線8及び送信側ステレオ信号線4Rが、1本の参照信号線2として接続される。
【0056】
その結果、A/D変換部19には、一対の送信側ステレオ信号線4L、4Rから、音響エコーを含むアナログ送信音声信号と、アナログ信号となった参照信号r(k)が入力され、それぞれA/D変換され、送信側バッファー20へ出力される。
【0057】
送信側バッファー20は、ハンズフリー通話装置100について既述した通り、デジタル送信音声信号と参照信号r(k)を一時記憶した後、音声入力ドライバー21から出力される応答信号を受けて、所定単位で出力する。音声入力ドライバー21から出力される応答信号が遅れ、飽和することにより記憶する一部のデータが消失する場合には、デジタル送信音声信号と参照信号r(k)のいずれもが等しく消失するので、位相ずれによる影響は、両者に等しく表れる。
【0058】
送信側バッファー20の出力は、送信側ステレオ信号線4L、4Rにより、音声入力ドライバー21での処理に属するエコーキャンセラ22に接続されるが、図示するように、デジタル送信音声信号が出力される送信側ステレオ信号線4Lは、加算器24の一方の入力(IN+)に、参照信号r(k)が出力される送信側ステレオ信号線4R(参照信号線2)は、アダプティブフィルタ23の一方の入力に接続される。
【0059】
また、加算器24の他方の入力(IN−)には、アダプティブフィルタ23の出力側が接続され、参照信号r(k)がアダプティブフィルタ23を通過して生成される疑似エコー信号s(k)が入力され、アダプティブフィルタ23の他方の入力には、加算器24の出力が帰還接続され、帰還信号f(k)が入力される。
【0060】
エコーキャンセラ22のアダプティブフィルタ23は、前述したように、音声出力ドライバー14の出力から音響エコーパスを経由し送信側バッファー20の出力までのエコー経路による伝達関数(F)と一致するように、アダプティブフィルタ23による伝達関数(F´)を調整するもので、エコー経路に含まれる各回路素子の周波数特性、位相特性を推定し、帰還信号f(k)と比較しながらフィルタ係数を逐次更新し、最適値に収束するように動作する。
【0061】
この様に動作するアダプティブフィルタ23として、ここでは、図2に示すFIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いる。FIRフィルタ23によれば、m段に分割したフィルタのフィルタ係数wm(k)を個々に調整することによって、任意の周波数特性と位相特性が得られる。
【0062】
図に示すように、FIRフィルタ23では、入力される参照信号r(k)を、m段の遅延素子dに通過させ、各段の遅延素子dを通過した参照信号r(k−m+1)を、更に、個々にフィルタ係数wm(k)が設定される複数のフィルタへ通過させる。これにより、各フィルタを通過した参照信号r(k−m+1)には、フィルタ係数wm(k)が乗算され、全てのフィルタ出力が加算器23Aに入力されることにより、その総和が疑似エコー信号s(k)として出力される。
【0063】
ここで、各フィルタのフィルタ係数wm(k)は、帰還信号f(k)が入力されるフィルタ制御部23Cによって設定されるもので、この設定により、任意の周波数特性と位相特性の疑似エコー信号s(k)が得られる。フィルタ制御部23Cでは、入力される帰還信号f(k)を監視し、帰還信号f(k)中の疑似エコー信号s(k)が最小となるように、各フィルタのフィルタ係数wm(k)を調整する。
【0064】
フィルタ係数wm(k)を調整することにより、参照信号r(k)がアダプティブフィルタ23を通過することによる伝達関数(F´)が、エコー経路による伝達関数(F)に一致したものとなると、疑似エコー信号s(k)は、送信側バッファー20から出力されるデジタル送信音声信号に含まれる音響エコーに一致し、デジタル送信音声信号から疑似エコー信号s(k)を減算した加算器24の出力に、音響エコーが含まれないものとなる。
【0065】
ここで、参照信号が通過する経路の回路素子である受信側バッファー15若しくは送信側バッファー20に異常動作が生じても、これらの異常動作による位相ずれは、参照信号へも表れる。つまり、参照信号とキャンセルしようとする音響エコーに共通して、位相の変化が生じるものであり、参照信号とエコー経路が共通する経路における特性については、エコーキャンセラ22で想定する伝達関数(F´)から除かれる。
【0066】
これを図8と比較した図3の概略図で示すと、予測できない若しくは頻繁に変化する経路上の特性、ここでは、受信側バッファー15若しくは送信側バッファー20の異常動作による位相(D)が、本発明では、実質的に求めようとするエコー経路の伝達関数(F)から除かれ、その結果、その伝達関数(F)に一致させようとするアダプティブフィルタ23の伝達関数(F´)からも除くことができる。従って、予測できない位相(D)が発生しても、フィルタ定数を調整し直す必要がなくなるのである。
【0067】
すなわち、本実施の形態において、実質的にアダプティブフィルタ23の伝達関数(F´)を一致させようとするエコー経路は、参照信号線2が配線されてないステレオ出力端子6Lからハンズフリー用スピーカ17、音響エコーパス、ハンズフリー用マイクロフォン18を経由したステレオ入力端子7Lまでの経路であり、このエコー経路に含まれる各回路素子の周波数特性、位相特性は、十分に推定しうるものなので、フィルタ係数が安定した後は、逐次更新する必要がなく、エコーキャンセラ22の動作が不安定となることがない。
【0068】
これにより、エコーキャンセラ22は、一度フィルタ係数が設定されると、再調整する回数が激減するので、安定して動作し、回線インターフェース12からインターネット10を介して相手側通話装置に送信される音声データに音響エコーが除かれ、良好な通話品質が得られる。
【0069】
この第1実施の形態によれば、従来音楽データを入出力するために用いられるサウンドボード5をその内部構造を変えずにそのまま利用することができ、ステレオ出力端子6Rとステレオ入力端子7R間を接続線8で短絡し、また、パソコン11内の参照信号線2となる送信側ステレオ信号線4Rをアダプティブフィルタ23へ接続するだけで、受信側バッファー15と送信側バッファー20を通過させる参照信号線2を配線できる。
【0070】
上記実施の形態では、サウンドボード5の側面に沿って配線した接続線8で、受信側ステレオ信号線3Rと送信側ステレオ信号線4R間を接続したが、図4に示すハンズフリー通話装置40のように、D/A変換部16の出力側の一方の受信側ステレオ信号線3Rと、A/D変換部19の入力側の一方の送信側ステレオ信号線4R間が予めジャンパー線9等によって内部接続されたサウンドボード30を用いてもよい。
【0071】
更に、D/A変換部16とA/D変換部19の伝達特性は予測できるので、直接、受信側バッファー15の一方の出力と、送信側バッファー20の一方の入力を接続して参照信号線2を配線してもよい。
【0072】
更に、ハンズフリー用スピーカ若しくはハンズフリー用マイクロフォンと、ネットワークで送受信される音声データの間で、D/A変換若しくはA/D変換を行うものでなければ、D/A変換部16とA/D変換部19は設ける必要がなく、また、受信側バッファー15と送信側バッファー20の回路素子が備えられれば、サウンドボードを用いずに、これらの回路素子をネットワークに接続するネットワーク端末装置11内に備えるものであってもよい。
【0073】
また、エコーキャンセラ22は、音声入力ドライバー21に含まれるように図示し、音声入力ドライバー21で動作する回路としたが、独立した回路として送信側バッファー20と音声入力ドライバー21で動作するCPUの間に設けられるものであってもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、エコー経路中の受信側バッファー若しくは送信側バッファーにおいて、エコーキャセンラで予測し得ない特性が発生しても、フィルタ係数を再設定する必要がなく、この間にも安定してエコーキャンセラを動作させ、音響エコーをキャンセルすることができる。
【0075】
更に、請求項2の発明によれば、これに加えて、音楽データをダウンロードして再生し、若しくはアップロードして提供する為に、ネットワーク端末装置に対して配線される一対の受信側ステレオ信号線及び送信側ステレオ信号線の一方を参照信号線として利用するので、新たに受信側バッファーと送信側バッファーを通過する参照信号線を配線する必要がない。
【0076】
更に、請求項3の発明によれば、これに加えて、音楽データをダウンロードや他の記憶装置から読み出して、ステレオ対応のスピーカで再生し、若しくは、ステレオ対応のマイクロフォンで録音し、ネットワークへのアップロードやパソコンに接続する記憶装置へ記憶する為に、パソコン11へ接続するステレオ音声入出力用サウンドボードを、そのままその構成を変えずに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るハンズフリー通話装置1全体の構成を示すブロック図である。
【図2】エコーキャンセラ22に用いるアダプティブフィルタ23の構成を示すブロック図である。
【図3】ハンズフリー通話装置1により、音響エコーをキャンセルする動作を示す概略図である。
【図4】他の実施の形態に係るハンズフリー通話装置40全体の構成を示すブロック図である。
【図5】従来のハンズフリー通話装置100の構成を示すブロック図である。
【図6】受信側バッファー15の動作を説明するタイムチャートである。
【図7】送信側バッファー20の動作を説明するタイムチャートである。
【図8】従来のハンズフリー通話装置100により、音響エコーをキャンセルする動作を示す概略図である。
【符号の説明】
1 ハンズフリー通話装置
2 参照信号線
3L 受信側ステレオ信号線
3R 受信側ステレオ信号線
4L 送信側ステレオ信号線
4R 送信側ステレオ信号線
6L ステレオ出力端子
6R ステレオ出力端子
7L ステレオ入力端子
7R ステレオ入力端子
10 ネットワーク(インターネット)
11 ネットワーク端末装置(パーソナルコンピュータ)
14 音声出力ドライバー
15 受信側バッファー
16 D/A変換部
17 ハンズフリー用スピーカ
18 ハンズフリー用マイクロフォン
19 A/D変換部
20 送信側バッファー
21 音声入力ドライバー
22 エコーキャンセラ
Claims (3)
- ネットワーク(10)に接続するネットワーク端末装置(11)に内蔵され、ネットワーク(10)を介して受信する音声データを受信音声信号として出力する音声出力ドライバー(14)と、
音声出力ドライバー(14)から出力される受信音声信号を一時記憶した後、出力する受信側バッファー(15)と、
受信側バッファー(15)から出力される受信音声信号を音声として出力するハンズフリー用スピーカ(17)と、
音声を入力し、送信音声信号とするハンズフリー用マイクロフォン(18)と、
ハンズフリー用マイクロフォン(18)から出力される送信音声信号を一時記憶した後、出力する送信側バッファー(20)と、
音声出力ドライバー(14)の出力側から参照信号線(2)を引き出し、参照信号として入力する受信音声信号と、出力を帰還させた誤差信号とから擬似エコー信号を生成し、送信側バッファー(20)から出力される送信音声信号より擬似エコー信号を減算して出力するエコーキャンセラ(22)と、
前記ネットワーク端末装置(11)に内蔵され、エコーキャンセラ(22)により音響エコーがキャンセルされた送信音声信号を、音声データとしてネットワーク(10)へ送信する音声入力ドライバー(21)と、
を備えたハンズフリー通話装置において、
音声出力ドライバー(14)の出力側から引き出した参照信号線(2)を、少なくとも受信側バッファー(15)と送信側バッファー(20)を介してエコーキャンセラ(22)へ接続し、
受信側バッファー(15)と送信側バッファー(20)を通過する受信音声信号を参照信号とすることを特徴とするハンズフリー通話装置。 - 受信側バッファー(15)から出力される受信音声信号と、送信側バッファー(20)から出力される送信音声信号は、デジタル信号であり、
受信側バッファー(15)から出力されるデジタル受信音声信号をアナログ受信音声信号に変換してハンズフリー用スピーカ(17)へ出力するD/A変換部(16)と、
ハンズフリー用マイクロフォン(18)から出力されるアナログ送信音声信号を、デジタル送信音声信号に変換するA/D変換部(19)と、を更に備え、
音声出力ドライバー(14)とD/A変換部(16)を、受信側バッファー(15)を介して一対の受信側ステレオ信号線(3L,3R)で接続し、
A/D変換部(19)とエコーキャンセラ(22)を、送信側バッファー(20)を介して一対の送信側ステレオ信号線(4L,4R)で接続し、
D/A変換部(16)の一方のステレオ出力端子(6L)を、ハンズフリー用スピーカ(17)へ、A/D変換部(19)の一方のステレオ入力端子(7L)を、ハンズフリー用マイクロフォン(18)へそれぞれ接続するとともに、
残る他方のステレオ出力端子(6R)とステレオ入力端子(7R)間を接続することにより、接続した受信側ステレオ信号線(3R)と送信側ステレオ信号線(4R)を参照信号線(2)とすることを特徴とする請求項1記載のハンズフリー通話装置。 - ネットワーク端末装置は、パーソナルコンピュータ(11)であり、
受信側バッファー(15)と、D/A変換部(16)と、A/D変換部(19)と、送信側バッファー(20)とが設けられたステレオ音声入出力用サウンドボードを、パーソナルコンピュータ(11)に取り付け、一対の受信側ステレオ信号線(3L,3R)で音声出力ドライバー(14)と受信側バッファー(15)を、一対の送信側ステレオ信号線(4L,4R)でエコーキャンセラ(22)と送信側バッファー(20)を、それぞれ接続することを特徴とする請求項2記載のハンズフリー通話装置。
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