JP2004040503A - 直交信号生成回路とイメージキャンセルミキサ及び通信装置 - Google Patents

直交信号生成回路とイメージキャンセルミキサ及び通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】直交性が広い周波数範囲にわたって良好である信号を簡単な構成であると共に少ない消費電力で生成する。
【解決手段】発振回路15から所定周波数の信号Vinを出力する。発振回路15から出力された信号Vinの位相を移相回路20で可変する。発振回路15から出力された信号Vinと移相回路で位相が可変されている信号Vxを演算回路40,50に供給する。演算回路40では信号Vinと信号Vxを加算して出力信号VIを生成する。演算回路50では信号Vinを信号Vxから減算して、出力信号VIに対して位相差がほぼ90°である出力信号VQを生成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、直交信号生成回路とイメージキャンセルミキサ及び通信装置に関する。詳しくは、信号源から出力された信号と移相手段で位相が可変されている信号との加算及び減算を行ってアップコンバートやダウンコンバートを行うものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通信装置では、位相差がほぼ90°(π/2ラジアン)である直交信号を用いて種々の信号処理が行われている。例えば、ディジタル変調方式では、搬送波周波数の直交信号を用いて、所望のデータをI軸とQ軸の二次元直交平面上にマッピングすることで、変調信号が生成される。また、受信した変調信号から所望のデータを得る場合、搬送周波数の直交信号を用いて変調信号からベースバンドのI軸信号とQ軸信号を生成して、この信号に対して符号判定処理等を行うことで所望のデータを得ることができる。
【0003】
また、直交信号はイメージ信号の除去にも用いられる。このイメージ信号除去では、直交信号を用いて所望の信号とイメージ信号に対して別々の位相シフト操作を行い、位相シフト後の信号を加算あるいは減算することでイメージ信号をキャンセルすることができる。
【0004】
一方、このような直交信号の生成は、図10に示すように、コンデンサと抵抗器の直列回路を用いた移相回路90や、図11に示すように、コンデンサと抵抗器の直列回路を並列接続した「All Pass Filter」とも呼ばれる移相回路91等を用いて行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような変復調処理やイメージ信号の除去では、直交信号の直交性が高くなければ、変復調処理を行ったときに正しい信号を得ることができないとともに、イメージ信号の除去を良好に行うことができない。
【0006】
また、直交信号の生成回路をIC(Integrated Circuit)化した場合、コンデンサの容量値や抵抗器の抵抗値が大きくばらつくので、容量値や抵抗値がばらついても所望の周波数帯域で直交性が保たれることが必要である。
【0007】
ここで、図10に示す移相回路で直交信号を生成する場合、図10Aに示すように、発振回路92からの信号Vinをコンデンサ901と抵抗器902の直列回路に供給したとき、コンデンサ901の両端には信号VCが発生するとともに、抵抗器902の両端には信号VRが発生する。この信号VCと信号VRは、信号Vinの周波数によらず図10Bに示すように90°の位相差を有するものとなる。しかし、信号VR,VCの振幅は信号Vinの周波数に応じて変化してしまう。この振幅の変化は振幅制限回路を設けることで等しくすることが可能であるが、後段にバッファ回路等を設けたときには、このバッファ回路の入力インピーダンスによる影響によって移相回路の精度が低下してしまう。また信号VCと信号VRは純粋な差動信号ではなく、大きな同相成分を有するため、後段に設けられるバッファ回路の同相信号除去特性の影響も受けてしまう。さらに、この移相回路90では、コンデンサ901や抵抗器902の寄生成分の影響等によって位相差が正確に90°とならない場合も生じてしまう。
【0008】
次に、図11に示す移相回路で直交信号を生成する場合、図11Aに示すように、コンデンサ911と抵抗器912の直列回路と抵抗器913とコンデンサ914の直列回路を並列接続して、並列接続された直列回路間に発振回路92からの信号Vinを供給する。このとき、コンデンサ911と抵抗器912の接続点及び抵抗器913とコンデンサ914の接続点間に生ずる信号Vqは、信号Vinの周波数に依らず一定振幅となる。しかし、信号Vqが信号Vinに対して90°の位相差を有するのは、特定周波数に限られるものであることから、信号Vinの周波数が変化すると、信号Vqは信号Vinに対する位相差が90°でなくなってしまう。このため、所望の周波数帯域で、信号Vqが信号Vinに対して90°の位相差を有するようにコンデンサ911,914の容量値や抵抗器912,913の抵抗値を設定しても、IC化した場合のようにコンデンサの容量値や抵抗器の抵抗値が大きくばらついてしまうと、所望の周波数帯域で、信号Vqと信号Vinは90°の位相差を有しなくなってしまう。
【0009】
さらに、一定の周波数帯域において、位相差がほぼ90°であるとともに振幅が一定である直交信号を得ることができる所謂ポリフェーズフィルタが実現されている。図12は2段のポリフェーズフィルタで構成した直交信号生成回路の構成を示している。
【0010】
この場合、発振回路93,94の一方の端子を接地して、他方の端子間から差動信号として信号Vinを1段目のポリフェーズフィルタ95に供給する。この1段目のポリフェーズフィルタ95は任意の1点の周波数でほぼ90°の位相差が得られる。また、2段目のポリフェーズフィルタ96は任意の2点の周波数でほぼ90°の位相差が得られるものとなる。このようにポリフェーズフィルタを2段とすることで、1段の構成よりも広い周波数範囲でほぼ90°の位相差を有した信号VI,VQを得ることができる。さらに、ポリフェーズフィルタの縦続接続段数を増やすことで更に広い周波数範囲でほぼ90°の直交性を有した信号を得ることができる。
【0011】
しかし、ポリフェーズフィルタを縦続接続すると出力信号の信号レベルが減衰してしまうので、それを補償するために増幅器が必要になる。また後段のポリフェーズフィルタが前段のポリフェーズフィルタの負荷とならないためには、前段に行くほど低インピーダンスに設計しなければならない。すなわち、最前段のポリフェーズフィルタを駆動するためには駆動能力の大きなバッファが必要となり、消費電力が大きくなってしまう。また、バッファを設けることで構成が複雑となってしまう。
【0012】
そこで、この発明では、直交性が広い周波数範囲にわたって良好である信号を簡単な構成であると共に少ない消費電力で生成できる直交信号生成回路を提供するものである。また、この直交信号生成回路を用いてイメージ信号を除去するイメージキャンセルミキサや、この直交信号生成回路を用いた通信装置を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る直交信号生成回路は、所定周波数の信号を出力する信号源と、前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い第2の出力信号を生成する第2の演算手段とを有するものである。
【0014】
また、直交信号生成回路は、正相出力端子と逆相出力端子間から所定周波数の差動信号を出力する信号源と、正相入力端子と正相出力端子間に接続された第1の抵抗素子、逆相入力端子と逆相出力端子間に接続された第2の抵抗素子、前記正相入力端子と前記逆相出力端子間に接続された第1の容量素子、前記逆相入力端子と前記正相出力端子間に接続された第2の容量素子で構成されて、前記正相入力端子と前記逆相入力端子間に入力された前記所定周波数の差動信号の位相を可変して、前記正相出力端子と前記逆相出力端子間から出力する移相手段と、前記信号源から出力された前記所定周波数の差動信号を第1の差動入力端子に供給するとともに、前記移相手段で位相が可変されている差動信号を第2の差動入力端子に供給するものとして、前記所定周波数の差動信号と前記位相が可変されている差動信号を加算して前記第1の出力信号を得る第1の演算手段と、前記信号源から出力された前記所定周波数の差動信号を第1の差動入力端子に供給するとともに、前記移相手段で位相が可変されている差動信号を、第2の差動入力端子に供給するものとして、前記信号源から出力された前記所定周波数の差動信号あるいは前記移相手段で位相が可変されている差動信号のいずれか一方の極性を反転して前記差動入力端子に供給することで、前記所定周波数の差動信号と前記位相が可変されている差動信号との減算を行い、第2の出力信号を得る第2の演算手段とを有するものである。
【0015】
また、イメージキャンセルミキサは、所定周波数の信号を出力する信号源と、前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い、第2の出力信号を生成する前記第2の演算手段と、入力信号に対して所定振幅とした前記第1の出力信号を掛け合わせて得られた信号と、前記入力信号に対して前記所定振幅とした前記第2の出力信号を掛け合わせて得られた信号に対して、別々の位相シフトを行い加算することで、イメージ信号が除去された所望の中間周波信号を生成するイメージ除去手段とを有するものである。
【0016】
また、通信装置は、所定周波数の信号を出力する信号源と、前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い、第2の出力信号を生成する前記第2の演算手段と、受信信号あるいは前記受信信号に基づいて生成した中間周波信号に対して所定振幅とした前記第1の出力信号を掛け合わせるとともに、前記受信信号あるいは前記中間周波信号に対して前記所定振幅とした前記第2の出力信号を掛け合わせることで、ベースバンド信号を生成するダウンコンバート手段とを有するものである。
【0017】
さらに、通信装置は、所定周波数の信号を出力する信号源と、前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い、第2の出力信号を生成する前記第2の演算手段と、第1のベースバンド信号に対して所定振幅とした前記第1の出力信号を掛け合わせるとともに、第2のベースバンド信号に対して前記所定振幅とした前記第2の出力信号を掛け合わせて、得られた信号を加算して送信用信号を生成するアップコンバート手段とを有するものである。
【0018】
この発明においては、信号源から出力された所定周波数の信号の位相を移相手段で可変して、信号源から出力された信号と移相手段で位相が可変されている信号との加算や減算を行うことで、位相差がほぼ90°の直交信号が生成される。また、この直交信号に対する例えば振幅制限を行って所定振幅としたのち入力信号と掛け合わせて、別々の位相シフトを行い加算することで、イメージ信号の除去が行われる。また、所定振幅の直交信号を用いてダウンコンバートを行うことでベースバンド信号の生成が行われる。さらに、所定振幅の直交信号を用いてアップコンバートを行うことで送信用信号の生成が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、この発明の実施の一形態について説明する。図1は、本願発明の直交信号生成回路の基本的原理を示している。発振回路15は、正弦波の信号Vinを移相回路20と演算回路40,50に供給する。移相回路20では、信号Vinの位相を「θ」だけ可変して、信号Vxとして演算回路40と演算回路50に供給する。演算回路40では、信号Vinと信号Vxを加算して信号VIを生成する。演算回路50では、信号Vxから信号Vinを減算して信号VQを生成する。
【0020】
図2は、直交信号生成回路の動作を説明するためのものであり、各信号の関係をベクトルで示している。信号VIは、信号Vinと位相が「θ」だけ変更された信号Vxとの合成であることから、信号Vinに対して「θ/2」だけの位相差を持つ。一方、信号VQは、信号Vxから信号Vinを減算した信号、すなわち信号Vxと信号−Vinを合成した信号であることから、信号Vinに対して「(π+θ)/2」の位相差を持つ。このため、信号VIと信号VQは、位相「θ」に係らず位相差が完全に90°である直交性の良好な信号となる。信号Vinが「θ=π/2」となる周波数のとき、信号VIと信号VQは、90°の直交性が保たれるとともに等振幅となる。信号Vinが「θ=π/2」となる周波数からずれると、信号VIと信号VQは、90°の直交性が保たれるが振幅は等しく無くなる。そのため、必要に応じて後段の回路で振幅制限を行い信号VIと信号VQの振幅を等しくする。一般的に、後段のミキサは、ミキサ自身がある程度の振幅制限作用を有するので、この振幅制限は必須の機能ではない。
【0021】
図3は、直交信号生成回路10の構成を示している。発振回路151,152の一方の端子はそれぞれ接地する。また発振回路151の他方の端子は正相出力端子15aとするとともに発振回路152の他方の端子は逆相出力端子15bとする。この正相出力端子15aと逆相出力端子15b間に生じた差動信号である信号Vinは、移相回路20に供給されるとともに並列回路31,32を介して演算回路40,50に供給される。
【0022】
移相回路20は、抵抗器201とコンデンサ204の直列回路とコンデンサ202と抵抗器203の直列回路が並列接続されて構成されており、抵抗器201とコンデンサ202の接続点を正相入力端子20a、抵抗器203とコンデンサ204の接続点を逆相入力端子20b、抵抗器201とコンデンサ204の接続点を正相出力端子20c、コンデンサ202と抵抗器203の接続点を逆相出力端子20dとする。この移相回路20の正相入力端子20aと逆相入力端子20b間に信号Vinを供給すると、信号Vinに対して位相差θを有する信号Vxが正相出力端子20cと逆相出力端子20dとの間から出力される。
【0023】
抵抗器311とコンデンサ312で構成された並列回路31における一方の端子は、発振回路の正相出力端子15aに接続されるとともに、他方の端子は演算回路40を構成する電界効果トランジスタ(以下「トランジスタ」という)41のゲート、及び演算回路50を構成するトランジスタ52のゲートと接続される。抵抗器321とコンデンサ322で構成された並列回路32における一方の端子は発振回路の逆相出力端子15bに接続されるとともに、他方の端子は演算回路40を構成するトランジスタ42のゲート、及び演算回路50を構成するトランジスタ51のゲートと接続される。なお、並列回路31,32を介して演算回路40,50に供給される信号をVin’とする。
【0024】
移相回路20の正相出力端子20cは、演算回路40を構成するトランジスタ43のゲート、及び演算回路50を構成するトランジスタ53のゲートと接続される。また、逆相出力端子20dは、演算回路40を構成するトランジスタ44のゲート、及び演算回路50を構成するトランジスタ54のゲートと接続される。
【0025】
演算回路40において、トランジスタ41,43のドレインは抵抗器45を介して正電源端子VDDと接続されるとともに、トランジスタ42,44のドレインは抵抗器46を介して正電源端子VDDと接続される。また、トランジスタ41,42のソースは定電流源47を介して負電源端子VSSと接続されるとともに、トランジスタ43,44のソースは定電流源48を介して負電源端子VSSと接続される。
【0026】
この演算回路40では、トランジスタ41,42のゲートが第1の差動入力端子、トランジスタ43,44のゲートが第2の差動入力端子とされており、第1の差動入力端子に供給された信号Vin’と、第2の差動入力端子に供給された信号Vxの加算を行い、トランジスタ42(44)のドレインとトランジスタ41(43)のドレイン間から、信号Vin’と信号Vxを加算した信号VIを出力する。
【0027】
演算回路50において、トランジスタ51,53のドレインは抵抗器55を介して正電源端子VDDと接続されるとともに、トランジスタ52,54のドレインは抵抗器56を介して正電源端子VDDと接続される。また、トランジスタ51,52のソースは定電流源57を介して負電源端子VSSと接続されるとともに、トランジスタ53,54のソースは定電流源58を介して負電源端子VSSと接続される。
【0028】
この演算回路50では、トランジスタ51,52のゲートが第1の差動入力端子、トランジスタ53,54のゲートが第2の差動入力端子とされている。ここで、第1の差動入力端子には極性を反転させて信号Vin’が供給されていることから、演算回路50では、第2の差動入力端子に供給された信号Vxから信号Vin’を減算する演算を行う。この演算結果は、トランジスタ52(54)のドレインとトランジスタ51(53)のドレイン間から信号VQとして出力される。
【0029】
このようにして、演算回路40では、図2に示す信号VIを生成できるとともに、演算回路50では、信号VIに対して直交する信号VQを生成できる。
【0030】
また、並列回路31,32を設けることで、信号Vin’から見たインピーダンス、すなわち端子20c,20d間インピーダンスと、信号Vx端間から見たインピーダンス、すなわち端子31a,31b間インピーダンスを等しくすることができる。その結果、演算回路40,50の各トランジスタの全てのゲートには、抵抗器およびコンデンサの並列回路が接続されることとなり、演算回路40,50の入力インピーダンスの影響が無視できないような場合、例えば信号Vxの位相や振幅が影響を受けても、信号Vxと同様に信号Vin’も影響を受けることから、入力インピーダンスの影響を信号Vin’側と信号Vx側とによって打ち消すことができるので、入力インピーダンスの影響を少なくして直交性の良好な信号VI,VQを得る。なお、演算回路40,50の入力インピーダンスが充分高くて、入力インピーダンスの影響が無視できる場合には、並列回路31,32を設けなくても良いことは勿論である。
【0031】
ところで、直交信号生成回路をIC化する場合、移相回路や演算回路だけでなく発振回路も一体化することで、高密度実装や低コスト化を図ることができる。そこで、発振回路も一体化した場合の構成を図4に示す。なお、図4において、図3と対応する部分については同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0032】
発振回路16は、トランジスタが交差接続された対称負性抵抗回路と、インダクタと容量素子の並列回路からなるタンク回路を具備した差動出力発振回路で構成されている。
【0033】
この発振回路16において、コイル161とコンデンサ162が並列接続されてなるLCタンク163の一方の端子は、正相出力端子16aとトランジスタ164,165のゲート及びトランジスタ166,167のドレインに接続される。また、LCタンク163の他方の端子は、逆相出力端子16bとトランジスタ164,165のドレイン及びトランジスタ166,167のゲートに接続される。トランジスタ164,166のソースは正電源端子VDDと接続されるとともに、トランジスタ165,167のソースは負電源端子VSSと接続される。この発振回路16では、LCタンク163の両端子間に所定周波数の差動信号を生成する。この発振回路16で生成された差動信号である信号Vinを移相回路20や演算回路40,50に供給する。
【0034】
このように、発振回路16を形成すると、移相回路20の抵抗成分でLCタンク163のQ値が若干低下することになる。しかし、発振回路16では、信号Vinのランダムな位相ずれである位相雑音を抑圧する等のため、大きな電圧や電流で動作が行われているので、移相回路20が接続されたことによる影響は大きなものではない。また、LCタンク163に移相回路20を直接接続することで、移相回路20を駆動するための能動回路が不要であり、低消費電力化に大きく貢献する。
【0035】
次に、直交信号生成回路で生成された信号VI,VQを用いて動作する回路や装置について説明する。図5は、直交信号生成回路を用いた通信装置、例えば携帯電話の概略構成の一形態を示している。
【0036】
マイクロフォン61で生成された音声信号Smicは、信号処理部80に供給される。信号処理部80では、音声信号Smicを所定の信号レベルに増幅したのちディジタル信号に変換する。さらに、データ量を削減するため符号化処理や誤り訂正用データの付加処理等を行い、例えば時分割多元接続方式等の接続方式に応じたベースバンドの送信信号DSを生成して変調回路62に供給する。
【0037】
図6は、変調回路62の構成を示している。なお、図6ではπ/4−QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式の変調回路の簡単な構成を示している。ベースバンドの送信信号DSは直列並列変換回路621,625に供給される。直列並列変換回路621では、連続する送信信号DSを交互に分離して、上側1ビット,下側1ビットの2ビットからなるグループで1つのシンボルとする。さらに、上側1ビットに応じて「1」あるいは「−1」をとるように信号BAaを生成して周波数変換器622に供給する。また下側1ビットに応じて「1」あるいは「−1」をとるように信号BAbを生成して周波数変換器623に供給する。また、直列並列変換回路625では、連続する送信信号DSを交互に分離して、上側1ビット,下側1ビットの2ビットからなるグループで1つのシンボルとする。さらに、上側1ビットに応じて「0」あるいは「√2」又は「−√2」をとるように信号BBaを生成して周波数変換器626に供給する。また上側1ビットが「0」のときには下側1ビットに応じて「√2」又は「−√2」、上側1ビットが「√2」又は「−√2」のときには下側1ビットを「0」とするように信号BBbを生成して周波数変換器627に供給する。
【0038】
直交信号生成回路630では、搬送波周波数の信号Vin−CRを用いて位相差がほぼ90°の信号VI−CR,VQ−CRを生成する。また、生成した信号VI−CRを周波数変換器622,626に供給すると共に、信号VQ−CRを周波数変換器623,627に供給する。
【0039】
周波数変換器622では、信号BAaに信号VI−CRを掛け合わせることで信号BAaのアップコンバートを行って加算器624に供給する。また周波数変換器623では、信号BAbに信号VQ−CRを掛け合わせることで信号BAbのアップコンバートを行って加算器624に供給す。加算器624では、供給された信号を加算して変調信号MAを生成して信号切換器629の端子aに供給する。
【0040】
周波数変換器626では、信号BBaと信号VI−CRを掛け合わせることで信号BBaのアップコンバートを行って加算器628に供給する。また周波数変換器627では、信号BBbに信号VQ−CRを掛け合わせることで信号BBbのアップコンバートを行って加算器628に供給す。加算器628では、供給された信号を加算して変調信号MBを生成して信号切換器629の端子bに供給する。
【0041】
なお、周波数変換器622や周波数変換器626で信号の掛け合わせを行う場合、信号VI−CRと信号VQ−CRの信号レベルが異なるときには振幅制限を行って、信号VI−CR,VQ−CRの振幅を等しくしてから掛け合わせを行う。この振幅制限は、直交信号生成回路630あるいは周波数変換器622,626の一方あるいは双方で行うものとする。また、後述する場合にも、周波数変換器で直交信号を用いるときには、振幅が等しくされている直交信号を用いて信号の掛け合わせを行う。
【0042】
信号切換器629では、変調信号MAとMBを切り換えて用いることにより、π/4−QPSK方式の変調信号MQを得ることができる。このようにして生成した変調信号MQは、図5に示すように周波数変換器64に供給する。
【0043】
周波数変換器64には、発振回路79から局部発振周波数の信号Vin−LOが供給されており、変調信号MQと信号Vin−LOを掛け合わせて変調信号MQのアップコンバートを行い送信信号TAを生成する。さらに、生成した送信信号TAを帯域フィルタ65に供給する。なお、発振回路79では、搬送波周波数の信号Vin−CRも生成して変調回路62や後述する復調回路77に供給するものとしても良い。
【0044】
帯域フィルタ65では、送信信号TAに対して帯域制限を行うことで、予め割り当てられている周波数帯域の送信信号TBを生成してパワーアンプ66に供給する。パワーアンプ66では送信信号TBを増幅して送信信号TCとして、送受信切換回路67に供給する。送受信切換回路67では、分波あるいはスイッチ切換等を行い送信信号TCをアンテナ70に供給する。このような処理を行うことで、マイクロフォン61で集音された音声を送信信号TCとして送信できる。
【0045】
アンテナ70で受信された受信信号RAは送受信切換回路67を介して帯域フィルタ71に供給される。帯域フィルタ71では受信信号RAの帯域制限を行い、予め割り当てられている周波数帯域の受信信号RBとすることで、他の周波数帯域の妨害信号を除去する。低雑音アンプ72では受信信号RBを増幅して受信信号RCとしてイメージキャンセルミキサ73に供給する。
【0046】
イメージキャンセルミキサ73では、受信信号RCと、局部発振周波数である位相差がほぼ90°の信号VI−LO,VQ−LOを用いて、中間周波信号RIFを生成するとともにイメージ信号の除去を行う。
【0047】
図7は、イメージキャンセルミキサ73の概略構成を示している。受信信号RCは、周波数変換器731,732に供給する。
【0048】
直交信号生成部733では、発振回路79から供給された局部発振周波数の信号Vin−LOを用いて位相差がほぼ90°の信号VI−LO,VQ−LOを生成する。この信号VI−LOを周波数変換器731に供給するとともに、信号VQ−LOを周波数変換器732に供給する。
【0049】
周波数変換器731では、受信信号RCと信号VI−LOを掛け合わせて受信信号RCのダウンコンバートを行い信号RDaを生成する。さらに、生成した信号RDaを低域フィルタ734に供給する。低域フィルタ734では、信号RDaから高調波成分を除去して90°位相シフト部735に供給する。90°位相シフト部735では、供給された信号を90°だけ位相をシフトさせて信号RDbとして加算器737に供給する。
【0050】
周波数変換器732では、受信信号RCと信号VQ−LOを掛け合わせて受信信号RCのダウンコンバートを行い信号RDcを生成する。さらに、生成した信号RDcを低域フィルタ736に供給する。低域フィルタ736では、信号RDcから高調波成分を除去して加算器737に供給する。加算器737では信号RDbと低域フィルタ736を介して供給された信号RDcを加算する。
【0051】
このとき、信号VI−LO,VQ−LOの直交性が良好なものとされており信号RDbと信号RDcのイメージ信号成分は逆極性となっているので、信号RDbと信号RDcを加算することによりイメージ信号成分を正しくキャンセルして、加算器737からイメージ信号成分の含まれていない良好な中間周波信号RIFを得ることができる。
【0052】
なお、図7に示すイメージキャンセルミキサ73では、加算器737に供給される2つの信号の一方を位相シフトするものである。このため、例えば90°位相シフト部735で信号の利得が変化したときには、信号RDbと信号RDcのイメージ信号成分が異なる信号レベルとなってしまうことから、加算器737で2つの信号を加算してもイメージ信号をキャンセルできない。このため、低域フィルタ734,736の一方に+45°の位相シフトを行う位相シフト部を接続するとともに、他方には−45°の位相シフトを行う位相シフト部を接続するものとして、各位相シフト部からの出力を加算する。この場合、加算器737に供給される信号は共に位相シフト部で利得が等しく変化されたものとすることができるので、イメージ信号を正しくキャンセルできる。
【0053】
さらに、イメージ信号の除去だけでなくチャネル選択を容易とするためダウンコンバート処理を2段階に行うものとしてもよい。この場合のイメージキャンセルミキサの構成を図8に示す。
【0054】
受信信号RCは、周波数変換器741,742に供給する。直交信号生成部743では、発振回路から供給された第1の局部発振周波数の信号Vin−LO1を用いて位相差がほぼ90°の信号VI−LO1,VQ−LO1を生成する。この信号VI−LO1を周波数変換器741に供給するとともに、信号VQ−LO1を周波数変換器742に供給する。
【0055】
周波数変換器741では、受信信号RCと信号VI−LO1を掛け合わせて受信信号RCのダウンコンバートを行い信号REaを生成する。さらに、生成した信号REaを低域フィルタ744に供給する。低域フィルタ744では、信号REaから高調波成分を除去して信号REbとして周波数変換器746に供給する。
【0056】
周波数変換器742では、受信信号RCと信号VQ−LO1を掛け合わせて受信信号RCのダウンコンバートを行い信号REdを生成する。さらに、生成した信号REdを低域フィルタ745に供給する。低域フィルタ745では、信号REdから高調波成分を除去して信号REeとして周波数変換器747に供給する。
【0057】
直交信号生成部748では、発振回路から供給された第2の局部発振周波数の信号Vin−LO2を用いて位相差がほぼ90°の信号VI−LO2,VQ−LO2を生成する。この信号VI−LO2を周波数変換器746に供給するとともに、信号VQ−LO2を周波数変換器747に供給する。
【0058】
周波数変換器746では、信号REbと信号VI−LO2を掛け合わせて信号REbのダウンコンバートを行い信号REcを生成して減算器749に供給する。また、周波数変換器747では、信号REeと信号VQ−LO2を掛け合わせて信号REeのダウンコンバートを行い信号REfを生成して減算器749に供給する。
【0059】
減算器749では、信号REcと信号REfの減算を行う。このとき、信号REcにおけるイメージ信号成分と信号REfにおけるイメージ信号成分は同相となっており、減算を行うことでイメージ信号成分が除去された中間周波信号RIFを得ることができる。
【0060】
図5のチャネル選択フィルタ75では、中間周波信号RIFから所望のチャネル帯域の信号を選択して中間周波増幅回路76に供給する。中間周波増幅回路76では、供給された信号を増幅して中間周波信号RIFsとして復調回路77に供給する。
【0061】
復調回路77では、中間周波信号RIFsの復調処理を行いベースバンド信号を生成する。図9は復調回路77の構成を示す図である。中間周波信号RIFsは、周波数変換器771,772に供給される。直交信号生成部773では、搬送波周波数の信号Vin−CRに基づいて位相差がほぼ90°の信号VI−CR,VQ−CRを生成する。この信号VI−CRを周波数変換器771に供給するとともに、信号VQ−CRを周波数変換器772に供給する。周波数変換器771では、中間周波信号RIFsと信号VI−CRを掛け合わせて中間周波信号RIFsのダウンコンバートを行い、ベースバンドの復調信号PIを生成して識別再生回路774に供給する。また、周波数変換器772では、中間周波信号RIFsと信号VQ−CRを掛け合わせて中間周波信号RIFsのダウンコンバートを行いベースバンドの復調信号PQを生成して識別再生回路774に供給する。
【0062】
識別再生回路774では、中間周波信号RIFsに基づいたタイミング信号で、復調信号PI,PQの識別を行い、識別結果に基づいて受信データ信号DRを生成して信号処理部80に供給する。
【0063】
信号処理部80では受信データ信号DRからデータ抽出や復号化処理及び誤り検出訂正処理等を行って音声データを生成する。さらに、音声データをアナログの音声信号に変換して信号レベルを調整したのち音声出力信号Soutとしてスピーカ81に供給する。このような処理を行うことで、無線信号を受信して送話側の音声をスピーカ81得ることができる。
【0064】
なお、信号処理部80には、操作部83や表示部84が接続されており、信号処理部80では、操作部83の操作に応じて携帯電話機の動作、例えばダイヤル設定やオンフック、オフフック処理、種々の情報入力処理等を行う。また表示部84に携帯電話機の動作状態を表示させる処理や蓄積している情報を表示させる処理等も行う。
【0065】
ところで、図5に示す通信装置では、変調信号MQのアップコンバートや受信信号RCのダウンコンバートと変復調処理を別個に行う場合を示したが、例えば変復調処理における搬送波周波数を局部発振周波数と等しくした所謂ダイレクトコンバージョン方式の通信装置等であってもよい。
【0066】
さらに、通信装置は受信機能のみを有するもの、例えば複数の衛生から送信された信号を受信して緯度や経度及び高度を測定するGPS(Global Positioning System)受信機等でも良い。
【0067】
このように、発振回路から出力された信号の位相を可変して、この位相が可変された信号と発振回路から出力された信号とを加算及び減算することにより、簡単な構成で広い周波数範囲で直交性の精度が良好な直交信号を生成できる。また消費電力も少ないものとすることができる。さらに、このようにして生成した直交性の精度が良好な直交信号を用いることで、イメージ信号の除去や信号のアップコンバートやダウンコンバートを正しく行うことができる。
【0068】
【発明の効果】
この発明によれば、信号源から出力された信号と、この信号源からの信号の位相を可変させた信号との加算及び減算が行われて第1及び第2の出力信号が生成される。このため、第1及び第2の出力信号の直交性を広い周波数範囲に渡って良好に保つことができる。また、後段に設けられたバッファ回路の特性の影響を受けるという欠点もない。さらに、移相回路はポリフェーズフィルタのように多段接続するものでないことから入力インピーダンスをかなり高くすることができるため、信号源のタンク回路のQを著しく劣化させないので直接接続が可能である。
【0069】
また、信号源からの信号の位相を可変する移相手段は受動素子のみで構成されるので、構成を簡単にできる。また、能動素子を用いないことから、消費電力を少なくできる。
【0070】
また、信号源から出力された信号と、この信号源からの信号の位相を可変させた信号との加算及び減算を行い第1及び第2の出力信号を生成して、入力信号に対して所定振幅とした第1の出力信号を掛け合わせて得られた信号と、入力信号に対して所定振幅とした第2の出力信号を掛け合わせて得られた信号に対して、別々の位相シフトを行い加算することで、イメージ信号が除去された所望の中間周波信号が生成される。このため、広い周波数範囲に渡って第1及び第2の出力信号の直交性が良好なものとなり、イメージ信号を精度良く除去することができる。
【0071】
さらに、信号源から出力された信号と、この信号源からの信号の位相を可変させた信号との加算及び減算を行い第1及び第2の出力信号を生成して、受信信号あるいは受信信号に基づいて生成した中間周波信号に対して所定振幅とした第1の出力信号を掛け合わせるとともに、受信信号あるいは中間周波信号に対して所定振幅とした第2の出力信号を掛け合わせることで、ベースバンド信号の生成が行われる。また、第1のベースバンド信号に対して所定振幅とした第1の出力信号を掛け合わせるとともに、第2のベースバンド信号に対して所定振幅とした第2の出力信号を掛け合わせて、得られた信号を加算して送信用信号が生成されるので、復調処理や変調処理を良好に良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直交信号生成回路の基本原理を説明するための図である。
【図2】直交信号生成回路の動作を説明するための図である。
【図3】直交信号生成回路の構成を示す図である。
【図4】直交信号生成回路の他の構成を示す図である。
【図5】通信装置の概略構成を示す図である。
【図6】変調回路の構成を示す図である。
【図7】イメージキャンセルミキサの構成を示す図である。
【図8】イメージキャンセルミキサの他の構成を示す図である。
【図9】復調回路の構成を示す図である。
【図10】移相回路を示すの図である。
【図11】移相回路の他の構成を示す図である。
【図12】ポリフェーズフィルタを用いた直交信号生成回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
10・・・直交信号生成回路、15,16,79,92,93,94,151,152・・・発振回路、20,91・・・移相回路、31,32・・・並列回路、40,50・・・演算回路、61・・・マイクロフォン、62・・・変調回路、64・・・周波数変換器、65,71・・・帯域フィルタ、66・・・パワーアンプ、67・・・送受信切換回路、70・・・アンテナ、72・・・低雑音アンプ、73・・・イメージキャンセルミキサ、75・・・チャネル選択フィルタ、76・・・中間周波増幅回路、77・・・復調回路、80・・・信号処理部、81・・・スピーカ、83・・・操作部、84・・・表示部

Claims (8)

  1. 所定周波数の信号を出力する信号源と、
    前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い第2の出力信号を生成する第2の演算手段とを有する
    ことを特徴とする直交信号生成回路。
  2. 前記移相手段は受動素子のみで構成する
    ことを特徴とする請求項1記載の直交信号生成回路。
  3. 正相出力端子と逆相出力端子間から所定周波数の差動信号を出力する信号源と、
    正相入力端子と正相出力端子間に接続された第1の抵抗素子、逆相入力端子と逆相出力端子間に接続された第2の抵抗素子、前記正相入力端子と前記逆相出力端子間に接続された第1の容量素子、前記逆相入力端子と前記正相出力端子間に接続された第2の容量素子で構成されて、前記正相入力端子と前記逆相入力端子間に入力された前記所定周波数の差動信号の位相を可変して、前記正相出力端子と前記逆相出力端子間から出力する移相手段と、
    前記信号源から出力された前記所定周波数の差動信号を第1の差動入力端子に供給するとともに、前記移相手段で位相が可変されている差動信号を第2の差動入力端子に供給するものとして、前記所定周波数の差動信号と前記位相が可変されている差動信号を加算して前記第1の出力信号を得る第1の演算手段と、
    前記信号源から出力された前記所定周波数の差動信号を第1の差動入力端子に供給するとともに、前記移相手段で位相が可変されている差動信号を、第2の差動入力端子に供給するものとして、前記信号源から出力された前記所定周波数の差動信号あるいは前記移相手段で位相が可変されている差動信号のいずれか一方の極性を反転して前記差動入力端子に供給することで、前記所定周波数の差動信号と前記位相が可変されている差動信号との減算を行い、第2の出力信号を得る第2の演算手段とを有する
    ことを特徴とする直交信号生成回路。
  4. 前記信号源の正相出力端子には、第3の抵抗素子と第3の容量素子からなる並列回路を接続するとともに、逆相出力端子には、第4の抵抗素子と第4の容量素子からなる並列回路を接続して、該並列回路を介して前記第1の演算手段の第1の差動入力端子と前記第2の演算手段の第1の差動入力端子に、前記所定周波数の差動信号を供給する
    ことを特徴とする請求項3記載の直交信号生成回路。
  5. 前記信号源は、誘導素子と容量素子の並列回路から成るタンク回路にトランジスタを交差接続した負性抵抗回路を接続して構成し、前記タンク回路の一方の端子である正相出力端子と、前記タンク回路の他方の端子である逆相出力端子間から前記所定周波数の差動信号を出力する
    ことを特徴とする請求項3記載の直交信号生成回路
  6. 所定周波数の信号を出力する信号源と、
    前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い、第2の出力信号を生成する前記第2の演算手段と、
    入力信号に対して所定振幅とした前記第1の出力信号を掛け合わせて得られた信号と、前記入力信号に対して前記所定振幅とした前記第2の出力信号を掛け合わせて得られた信号に対して、別々の位相シフトを行い加算することで、イメージ信号が除去された所望の中間周波信号を生成するイメージ除去手段とを有することを特徴とするイメージキャンセルミキサ。
  7. 所定周波数の信号を出力する信号源と、
    前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い第2の出力信号を生成する前記第2の演算手段と、
    受信信号あるいは前記受信信号に基づいて生成した中間周波信号に対して所定振幅とした前記第1の出力信号を掛け合わせるとともに、前記受信信号あるいは前記中間周波信号に対して前記所定振幅とした前記第2の出力信号を掛け合わせることで、ベースバンド信号を生成するダウンコンバート手段とを有する
    ことを特徴とする通信装置。
  8. 所定周波数の信号を出力する信号源と、
    前記信号源から出力された信号の位相を可変する移相手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との加算を行い第1の出力信号を生成する第1の演算手段と、
    前記信号源から出力された信号と前記移相手段で位相が可変されている信号との減算を行い第2の出力信号を生成する前記第2の演算手段と、
    第1のベースバンド信号に対して所定振幅とした前記第1の出力信号を掛け合わせるとともに、第2のベースバンド信号に対して前記所定振幅とした前記第2の出力信号を掛け合わせて、得られた信号を加算して送信用信号を生成するアップコンバート手段とを有する
    ことを特徴とする通信装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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