JP2004036772A - トルク伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】伝達トルクのヒステリシスを軽減し、優れたトルク伝達特性を得る。
【解決手段】トルク伝達部材11,13の間でトルクを断続する多板式のメインクラッチ15と、電磁石21によって断続操作されるパイロットクラッチ17と、クラッチ17を介して入力する伝達トルクを押圧力に変換するカム機構19と、カム機構19の押圧力を受けてクラッチ15を押圧し連結させる移動部材25と、移動部材25を軸方向移動可能に支承するすべり軸受け27とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】トルク伝達部材11,13の間でトルクを断続する多板式のメインクラッチ15と、電磁石21によって断続操作されるパイロットクラッチ17と、クラッチ17を介して入力する伝達トルクを押圧力に変換するカム機構19と、カム機構19の押圧力を受けてクラッチ15を押圧し連結させる移動部材25と、移動部材25を軸方向移動可能に支承するすべり軸受け27とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に用いられるトルク伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トルク伝達装置の1つとして、図2に示されるような発進クラッチ301(特許出願番号:特願2000−196839)が本出願人によって、すでに提案されている。
【0003】
この発進クラッチ301は、入力軸303と出力軸305との間に配置されており、入力軸303はエンジンのクランクシャフト側に連結され、出力軸305は自動変速機(AT)に連結されている。
【0004】
入力軸303に入力されたエンジンの駆動力は、ダンパ307を介してクラッチハウジング309に伝達される。
【0005】
電磁石311を励磁すると磁路に磁束ループ313が形成され、電磁石311にアーマチャ315が吸引されて多板式パイロットクラッチ317が締結され、エンジンの駆動力を受けてボールカム319が作動し、そのカムスラスト力によってロータ321とクラッチハウジング309が移動し、多板式メインクラッチ323が押圧されて締結され、駆動力が出力軸305から自動変速機に伝達される。
【0006】
また、電磁石311の励磁を停止すると、パイロットクラッチ317が開放されてボールカム319のカムスラスト力が消失し、メインクラッチ323が開放されて、自動変速機がエンジンから切り離される。
【0007】
ロータ321は磁路の一部を構成しており、ニードルベアリング325を介してハブ327上に支承されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の発進クラッチ301では、車両の走行条件や路面状態などの変化に応じて発進クラッチ301の伝達トルクを正確に制御することが困難であった。
【0009】
これは、図3に示されるような、電磁石311に流す電流を増加したときに得られるメインクラッチ323の伝達トルク(N・m)を示すグラフ351(増加曲線)と、電磁石311に流す電流を減少したときに得られる伝達トルク(N・m)を示すグラフ353(減少曲線)との間にヒステリシスが生じるからである。このヒステリシスが大きいと、電磁石311に流す電流を増減して所定の伝達トルクを得ようとしても、電流の変化量に対して伝達トルクの変化量が一定ではないため、伝達トルクを正確に制御することは困難である。
【0010】
大きなヒステリシスが発生する原因として、コイルと鉄心からなる電磁石311を備えていることに加え、ニードルベアリング325のアウターレースとロータ321との間の摩擦抵抗と、ニードルベアリング325のインナーレースとハブ327との間の摩擦抵抗とが大きく、ロータ321が軸方向に対して自在に往復移動することを妨げていることが要因としてあげられる。
【0011】
また、上記従来技術の発進クラッチ301では、ニードルベアリング325が磁性金属で作られているため、図2に破線で示されるように、磁束ループ313からの分岐ループ337がニードルベアリング325側に発生し、磁束が漏洩している。この磁束漏洩が伝達トルク低下をもたらす原因の1つになっている。
【0012】
そこで、本発明は、伝達トルクのヒステリシスが小さく、優れたトルク伝達特性を備えたトルク伝達装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1のトルク伝達装置は、入力側と出力側の各トルク伝達部材と、前記両トルク伝達部材の間でトルクを断続する多板式のメインクラッチと、電磁石によって断続操作されるパイロットクラッチと、前記パイロットクラッチを介して入力する伝達トルクを押圧力に変換するカム機構と、前記カム機構の押圧力を受けて移動し、前記メインクラッチを押圧して締結させる移動部材と、前記移動部材を軸方向移動可能に支承する軸受けとを備え、前記軸受けにすべり軸受けを用いたことを特徴とする。
【0014】
このように、請求項1のトルク伝達装置は、移動部材の軸受けに、ニードルベアリングより軸方向の移動抵抗が小さいすべり軸受けを用いたことにより、捻れ荷重と自重を受けて生じる伝達トルク(N・m)のヒステリシスがそれだけ軽減され、優れたトルク伝達特性が得られるから、走行条件や路面状態などに応じて伝達トルクを正確に制御することが容易になる。
【0015】
また、軸方向の移動抵抗が小さいすべり軸受けを用いたことによって、カム機構が移動部材を移動操作する際にカムスラスト力のロスが軽減され、伝達トルクが増大する。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1に記載されたトルク伝達装置であって、前記すべり軸受けが、前記電磁石の磁路の近傍に配置されていると共に、前記すべり軸受けに非磁性材料のすべり軸受けを用い、前記磁路からの磁束の漏洩を軽減させたことを特徴とし、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0017】
また、非磁性材料のすべり軸受けを電磁石の磁路の近傍に配置した請求項2の構成では、磁性金属のニードルベアリング325を用いた従来例と異なり、磁束の漏洩と磁力のロスが軽減されてカムスラスト力が増大し、メインクラッチの締結力が増すため、上記のように多板式メインクラッチのプレート枚数を減らすことが可能になるから、これに伴ってドラグトルクが小さくなると共に、コスト低減、軽量化などの効果が得られ、ドラグトルクが軽減すれば、車両のクリープ現象が生じ難くなり、円滑な変速が可能になり、シンクロ機構の容量が小さくなって変速機構が小型軽量化され、車載性が向上し、低コストになるなどの効果が得られる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトルク伝達装置であって、前記すべり軸受けが、前記メインクラッチ及びパイロットクラッチの軸方向内側に配置されており、前記各クラッチ側に供給されるオイルの漏れを防止することを特徴とし、請求項1または請求項2の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0019】
また、請求項3の構成は、オイルの漏れが生じないすべり軸受けをメインクラッチとパイロットクラッチの軸方向内側に配置したことにより、オイルが遠心力によって効果的にこれらのクラッチに供給されるから、上記のように、潤滑・冷却効果が向上して発熱、磨耗が防止され、トルク伝達容量が大きくなることによって、耐久性を向上させる。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載されたトルク伝達装置であって、前記メインクラッチがハウジングとハブとの間に配置されており、前記カム機構が、前記移動部材を介し前記ハウジングと前記ハブとを軸方向の反対方向に移動させて前記メインクラッチを締結することを特徴とし、請求項1〜3の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0021】
また、メインクラッチが配置されたハウジングとハブとを、カム機構によって軸方向の反対方向に移動させる構成のトルク伝達装置では、上記のような移動部材の軸受けに生じる移動抵抗は大きな問題であり、本発明によってトルク伝達装置はこのような問題から解放されている。
【0022】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載されたトルク伝達装置であって、前記入力側トルク伝達部材が原動機側に連結され、前記出力側トルク伝達部材が車輪側に連結され、前記メインクラッチと前記パイロットクラッチと前記カム機構が、この順に径方向外側から内側に向かって配置されており、前記移動部材が、前記電磁石の磁路の一部を構成するロータであることを特徴とし、請求項1〜4の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0023】
請求項5の発明は、トルク伝達装置を、例えば、車両のエンジンとトランスミッション(車輪側)との間に配置した構成(発進クラッチ)であり、メインクラッチとパイロットクラッチとカム機構をこの順に径方向外側から内側に向かって配置したことにより軸方向にコンパクトになり、車載性が向上する上に、ロータを滑り軸受けで支承したことによって、上記のような捻れ荷重などによるヒステリシスの軽減、トルク伝達特性の向上、カムスラスト力のロス軽減、メインクラッチのプレート枚数低減によるドラグトルクの軽減、潤滑・冷却機能と耐久性の向上などの諸効果が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1によって本願発明のトルク伝達装置の一実施形態としての発進クラッチ1の説明をする。発進クラッチ1は車両の動力伝達装置3に組み込まれており、図1はこれらの発進クラッチ1と動力伝達装置3とを示している。
【0025】
発進クラッチ1の右側にはエンジン(原動機)が配置され、左側には自動変速機(AT)が配置されている。動力伝達装置3は、エンジンのクランク軸に連結された入力軸5、ダンパ7、発進クラッチ1、自動変速機側に連結された連結軸9などから構成されている。
【0026】
発進クラッチ1は、クラッチハウジング11(入力側のトルク伝達部材)、クラッチハブ13(出力側のトルク伝達部材)、多板式のメインクラッチ15及びパイロットクラッチ17、ボールカム19(カム機構)、電磁石21、メインクラッチ15の押圧系23、ロータ25(移動部材)、銅系合金(非磁性材料)のメタルブッシュ27(滑り軸受け)、コントローラなどから構成されている。
【0027】
また、メインクラッチ15とパイロットクラッチ17とボールカム19はこの順に径方向の外側から内側に配置されている。
【0028】
入力軸5の伝達トルクを発振クラッチ1に伝達するダンパ7は、フランジ部材29とスプリング33とリング35からなり、入力軸5にはフランジ部材29がボルト31で固定されており、フランジ部材29にはリング35がスプリング33を介して連結されている。さらに、ダンパ7は、リング35に設けられたスプライン部37によって発進クラッチ1のクラッチハウジング11と軸方向に対して移動自在に連結されており、ダンパ7に設けられたスプリング33によってエンジンの回転数変動と振動が吸収される。
【0029】
動力伝達装置3を収容するケーシングには隔壁部材39によって隔室41が形成されている。この隔室41にはオイル溜りが設けられており、発進クラッチ1はこの隔室41に収容され、下部がオイル溜りに浸されている。また、隔壁部材39とクラッチハウジング11との間にはシール43が配置され、隔室41中のオイルとダンパ7側(エンジン側)のオイルとが混合することを防止している。
【0030】
クラッチハウジング11には支持部材45が溶接され、この支持部材45が入力軸5側に形成された支持孔47と係合することで、クラッチハウジング11を支持しつつ、センターリングしている。
【0031】
メインクラッチ15は、3枚のアウタープレート49と形状が異なる1枚のアウタープレート51及び4枚のインナープレート53からなり、これらはクラッチハウジング11とクラッチハブ13との間に配置されている。各アウタープレート49,51はクラッチハウジング11の内周に形成されたスプライン部55に軸方向移動自在に連結され、インナープレート53はクラッチハブ13の外周に形成されたスプライン部57に軸方向移動自在に連結されている。
【0032】
アウタープレート49の右側に配置されたアウタープレート51は、クラッチハウジング11に取り付けられたスナップリング59によって軸方向に位置決めされている。また、アウタープレート51は、後述のように、メインクラッチ15の押圧部材を兼ねている。
【0033】
クラッチハブ13の左端側にはメインクラッチ15の受圧部61が形成されている。クラッチハブ13はスプライン部63によって連結軸9に連結されており、連結軸9に取り付けられたスナップリング65によって右方への移動を止められている。また、上記の支持部材45、クラッチハウジング11、メインクラッチ15などは、ボ−ルベアリング67によってクラッチハブ13に回転自在に支承されていると共に、クラッチハウジング11とクラッチハブ13とメインクラッチ15はボ−ルベアリング67によってセンターリングされている。なお、クラッチハウジング11にはメインクラッチ15とクラッチハブ13を軸方向左側面と径方向内側から囲む延長部69が設けられている。
【0034】
パイロットクラッチ17は、複数枚のアウタープレート71とインナープレート73からなり、クラッチハウジング11の延長部69とボールカム19のカムリング75との間に配置されている。アウタープレート71は延長部69に形成されたスプライン部77に軸方向移動自在に連結され、インナープレート73はカムリング75の外周に形成されたスプライン部79に軸方向移動自在に連結されている。
【0035】
パイロットクラッチ17の右側にはアーマチャ81が配置されている。アーマチャ81は延長部69のスプライン部77に軸方向移動自在に連結され、延長部69に取り付けられたスナップリング83によって位置決めされている。
【0036】
ロータ25は、パイロットクラッチ17の左側に配置されている。ロータ25は外周を延長部69のスプライン部77に連結されており、延長部69に取り付けられたスナップリング85によって位置決めされ、クラッチハウジング11と一体に左方向へ移動するようにされている。また、メタルブッシュ27は、ロータ25を中空ハブ87の外周に支承している。連結軸9はこのハブ87を貫通しており、メタルブッシュ89を介してハブ87の内周に支承されている。
【0037】
発進クラッチ1と自動変速機との間にはトロコイド式のオイルポンプが配置されており、ロータ25はその内歯歯車と軸方向相対移動自在に噛み合い、エンジンの駆動力によってオイルポンプを回転駆動する。
【0038】
ボールカム19は、クラッチハブ13とカムリング75との間に配置されている。カムリング75とロータ25との間には、ボールカム19のカムスラスト力をロータ25に伝達すると共に、カムリング75とロータ25との相対回転を吸収するスラストベアリング91が配置されている。
【0039】
電磁石21は、ロータ25に設けられた凹部に所定のエアギャップを介して配置されており、連結部材93を上記オイルポンプのポンプケーシングに係合して回り止めされると共に、ボールベアリング95によってロータ25に支承されている。電磁石21のリード線97はグロメットを介して外部に引き出され、車載のバッテリに接続されている。
【0040】
ロータ25は非磁性材料のリング99によって径方向の外側と内側とに分断されており、このリング99は内外周をロータ25に溶接されて磁束の短絡を防止している。
【0041】
上記のように、ボールカム19の一側部材であるクラッチハブ13はスナップリング65によって右方に移動できないように構成されているので、ボールカム19のカムスラスト力が、カムリング75、スラストベアリング91、ロータ25、スナップリング85を介してクラッチハウジング11を左に移動させる。
【0042】
メインクラッチ15の押圧系23は、これらのカムリング75、スラストベアリング91、ロータ25、スナップリング85、クラッチハウジング11及び、スナップリング59、アウタープレート51などによって構成されている。
【0043】
コントローラは、電磁石21の励磁、励磁電流の制御、励磁停止などを行う。電磁石21が励磁されると、磁路に磁束ループ101が形成され、アーマチャ81が吸引されてパイロットクラッチ17が締結され、パイロットクラッチ17によってクラッチハウジング11側(エンジン側)に連結されたカムリング75と、連結軸9側(車輪側)のクラッチハブ13との間に掛かるエンジンの駆動力によってボールカム19が作動し、発生したカムスラスト力によって押圧系23が左に移動する。
【0044】
押圧系23(クラッチハウジング11)が左に移動すると、クラッチハウジング11に取り付けられたスナップリング59(アウタープレート51)とクラッチハブ13の受圧部61との間でメインクラッチ15が押圧されて締結される。
【0045】
こうして発進クラッチ1が連結されると、エンジンの駆動力が発進クラッチ1から自動変速機を介して車輪側に伝達され、車両が発進可能になる。
【0046】
また、このとき電磁石21の励磁電流を制御してアーマチャ81の吸引力を調整すると、パイロットクラッチ17に滑りが生じてボールカム19のカムスラスト力が変化し、メインクラッチ15(発進クラッチ1)の伝達トルクが変わるから、車輪に送られるエンジンの駆動力を調整することができる。
【0047】
また、変速時は電磁石21の励磁を停止する。電磁石21の励磁を停止すると、パイロットクラッチ17が開放されてボールカム19のカムスラスト力が消失し、押圧系23が右に戻り、メインクラッチ15が開放されて発進クラッチ1の連結が解除される。
【0048】
発進クラッチ1の連結が解除されると、自動変速機の変速が容易になる。
【0049】
また、発進クラッチ1の連結と連結解除に伴う押圧系23の軸方向往復移動は、ロータ25とメタルブッシュ27間の軸方向滑りによって吸収される。
【0050】
連結軸9には、軸方向のオイル流路103と、これと連通した径方向のオイル流路105,107が形成されている。軸方向のオイル流路103は上記のオイルポンプに連通し、径方向のオイル流路105はメタルブッシュ27,89側に開口している。また、径方向のオイル流路107はスラストベアリング91側に開口し、スラストベアリング91を介してパイロットクラッチ17側にオイルを供給する。
【0051】
連結軸9の右端にはオイル流路103からのオイル漏れを防止するカバー109が装着されている。また、クラッチハブ13にはメインクラッチ15にオイルを供給するオイル流路111,111が形成され、クラッチハウジング11にはメインクラッチ15を潤滑・冷却したオイルを排出してオイル溜りに戻し、オイルの循環を促進するオイル流路113,113が形成されている。
【0052】
オイルポンプの油圧は自動変速機の変速操作に供される他に、その加圧オイルはオイル流路103に供給され、その圧力と遠心力とによってオイル流路105,107から吐き出され、メタルブッシュ27,89、スラストベアリング91、パイロットクラッチ17、メインクラッチ15などに与えられ、これらを潤滑・冷却し、耐久性を大きく向上させる。
【0053】
また、ロータ25を支承するメタルブッシュ27は、従来例に用いられたニードルベアリング325と較べて軸方向の移動抵抗が極めて小さい。
【0054】
上記のように、軸方向の摺動抵抗が小さいメタルブッシュ27を用いてロータ25を支承したことにより、メインクラッチ15の連結と連結解除に伴って押圧系23(ロータ25)が軸方向に往復移動する際に、中空ハブ87とメタルブッシュ27との間で発生する摩擦抵抗が極めて小さくなる。
【0055】
また、移動抵抗の小さいメタルブッシュ27を用いたことによって、ボールカム19が押圧系23(ロータ25)を移動操作する際のカムスラスト力のロスが軽減されている。
【0056】
さらに、ロータ25の軸受けに非磁性材料のメタルブッシュ27を用いたことにより、磁性金属で作られている従来例のニードルベアリング325と異なって、磁束ループ101からの分岐ループが発生することがなくなり、磁束の漏洩と、磁束漏洩によるメインクラッチ15の伝達トルク低下が防止される。
【0057】
これらの理由によってメインクラッチ15の伝達トルクが増大し、本実施形態と従来例とを比較した場合、本実施形態の方が1割程度伝達トルクが増加している。
【0058】
また、メタルブッシュ27の場合は、内外輪とローラの隙間からオイルが漏れる従来例のニードルベアリング325と異なって、オイル流路107から吐き出されたオイルを図1の左方(発進クラッチ1の外部)へ逃がすことがないから、メタルブッシュ27、スラストベアリング91、パイロットクラッチ17、メインクラッチ15などの潤滑・冷却効果が高く保たれて、各部の発熱、磨耗などが防止され、トルク伝達容量が増大し、耐久性が向上する。
【0059】
発進クラッチ1は、連結及び連結解除の際に往復移動するロータ25の軸受けにニードルベアリングより軸方向の移動抵抗が小さいメタルブッシュ27を用いたことにより、捻れ荷重や自重を受けて生じる伝達トルク(N・m)のヒステリシスが軽減されて優れたトルク伝達特性が得られ、走行条件や路面状態などに応じて行われる伝達トルクの制御が容易になる。
【0060】
また、軸方向の移動抵抗が小さい非磁性材料のメタルブッシュ27を用いたことにより、ボールカム19のカムスラスト力のロスが軽減され、電磁石21の磁束漏洩が防止されてメインクラッチ15の伝達トルクがそれだけ増大するから、各プレート49,51,53の枚数を減らすことが可能になり、プレート枚数を減らせば、コストが低減され、軽量になる上に、オイルの粘性によるドラグトルクが軽減する。
【0061】
ドラグトルクが軽減すれば、信号などでのクリープ現象が発生し難くなると共に、円滑な変速が可能になり、シンクロ機構の容量が小さくなって変速機構が小型軽量になり、車載性が向上し、低コストになる。
【0062】
また、オイルを逃がさないメタルブッシュ27を用いたことにより、メインクラッチ15、パイロットクラッチ17、ボールカム19などが充分に潤滑・冷却されて発熱や磨耗が防止され、それだけトルク伝達容量が大きくなり、耐久性が向上する。
【0063】
また、発進クラッチ1は、メインクラッチ15とパイロットクラッチ17とボールカム19を径方向の外側から内側に向かって配置したことにより軸方向にコンパクトになり、車載性が向上する上に、上記のように、ヒステリシスの軽減、トルク伝達特性の向上、トルク伝達容量の増大、ドラグトルクの軽減、潤滑・冷却機能と耐久性の向上などの諸効果が得られる。
【0064】
また、メインクラッチ15が配置されたクラッチハウジング11とクラッチハブ13とをボールカム19によって軸方向の反対方向に移動させる構成の発進クラッチ1では、上記のような移動部材(ロータ25)の軸受けに生じる移動抵抗は大きな問題であるが、この軸受けにメタルブッシュ27を用いたことによって、発進クラッチ1はこの問題から解放されている。
【0065】
なお、メインクラッチやパイロットクラッチに多板クラッチを用いた本発明のトルク伝達装置では、これらのアウタープレートとインナープレートに、所望の強度と耐久性、オイルとの相性、周辺環境との適性などに合わせて、例えば、スティール、カーボン、ペーパーなどのプレート材料から任意に選択することができる。
【0066】
また、両トルク伝達部材はいずれを入力側にしても、出力側にしてもよい。
【0067】
また、本発明のトルク伝達装置は、車両の駆動系に配置される断続機能や発進クラッチ機能に限らず、ハイブリッド自動車で駆動源の切替えを行う切替え装置のような他の用途にも適用可能である。
【0068】
【発明の効果】
請求項1のトルク伝達装置は、移動部材の軸受けに軸方向の移動抵抗が小さいすべり軸受けを用いたことにより、伝達トルクのヒステリシスが軽減されて優れたトルク伝達特性が得られ、走行条件や路面状態などに応じた伝達トルクの制御が容易になる。
【0069】
また、すべり軸受けを用いたことによってカム機構のカムスラスト力のロスが軽減され、伝達トルクが増大してメインクラッチのプレート枚数を減らすことが可能になるため、部品点数の削減による製造コストの削減と、軽量化を行うことができる。
【0070】
請求項2のトルク伝達装置は、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0071】
また、非磁性材料のすべり軸受けによって磁束の漏洩が防止され、カムスラスト力が増大し、メインクラッチの締結力が増すので、メインクラッチのプレート枚数を減らすことが可能になり、上記のような諸効果が得られる。
【0072】
請求項3のトルク伝達装置は、請求項1または請求項2の構成と同等の効果を得ることができる。
【0073】
請求項4のトルク伝達装置は、請求項1〜3の構成と同等の効果を得ることができる。
【0074】
また、移動抵抗の小さいすべり軸受けを用いたことにより、メインクラッチのハウジングとハブをカム機構によって軸方向に移動させる構成が持つ上記の問題から解放される。
【0075】
請求項5のトルク伝達装置は、請求項1〜4の構成と同等の効果を得ることができる。
【0076】
また、メインクラッチとパイロットクラッチとカム機構の径方向配置によって軸方向コンパクトで車載性が向上する上に、上記のようなヒステリシスの軽減、トルク伝達特性の向上などの諸効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】従来例の断面図である。
【図3】従来例のトルク伝達特性(ヒステリシス)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 発進クラッチ(トルク伝達装置)
11 クラッチハウジング(入力側のトルク伝達部材)
13 クラッチハブ(出力側のトルク伝達部材)
15 多板式のメインクラッチ
17 パイロットクラッチ
19 ボールカム(カム機構)
21 電磁石
25 ロータ(移動部材)
27 非磁性材料のメタルブッシュ(滑り軸受け)
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に用いられるトルク伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トルク伝達装置の1つとして、図2に示されるような発進クラッチ301(特許出願番号:特願2000−196839)が本出願人によって、すでに提案されている。
【0003】
この発進クラッチ301は、入力軸303と出力軸305との間に配置されており、入力軸303はエンジンのクランクシャフト側に連結され、出力軸305は自動変速機(AT)に連結されている。
【0004】
入力軸303に入力されたエンジンの駆動力は、ダンパ307を介してクラッチハウジング309に伝達される。
【0005】
電磁石311を励磁すると磁路に磁束ループ313が形成され、電磁石311にアーマチャ315が吸引されて多板式パイロットクラッチ317が締結され、エンジンの駆動力を受けてボールカム319が作動し、そのカムスラスト力によってロータ321とクラッチハウジング309が移動し、多板式メインクラッチ323が押圧されて締結され、駆動力が出力軸305から自動変速機に伝達される。
【0006】
また、電磁石311の励磁を停止すると、パイロットクラッチ317が開放されてボールカム319のカムスラスト力が消失し、メインクラッチ323が開放されて、自動変速機がエンジンから切り離される。
【0007】
ロータ321は磁路の一部を構成しており、ニードルベアリング325を介してハブ327上に支承されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の発進クラッチ301では、車両の走行条件や路面状態などの変化に応じて発進クラッチ301の伝達トルクを正確に制御することが困難であった。
【0009】
これは、図3に示されるような、電磁石311に流す電流を増加したときに得られるメインクラッチ323の伝達トルク(N・m)を示すグラフ351(増加曲線)と、電磁石311に流す電流を減少したときに得られる伝達トルク(N・m)を示すグラフ353(減少曲線)との間にヒステリシスが生じるからである。このヒステリシスが大きいと、電磁石311に流す電流を増減して所定の伝達トルクを得ようとしても、電流の変化量に対して伝達トルクの変化量が一定ではないため、伝達トルクを正確に制御することは困難である。
【0010】
大きなヒステリシスが発生する原因として、コイルと鉄心からなる電磁石311を備えていることに加え、ニードルベアリング325のアウターレースとロータ321との間の摩擦抵抗と、ニードルベアリング325のインナーレースとハブ327との間の摩擦抵抗とが大きく、ロータ321が軸方向に対して自在に往復移動することを妨げていることが要因としてあげられる。
【0011】
また、上記従来技術の発進クラッチ301では、ニードルベアリング325が磁性金属で作られているため、図2に破線で示されるように、磁束ループ313からの分岐ループ337がニードルベアリング325側に発生し、磁束が漏洩している。この磁束漏洩が伝達トルク低下をもたらす原因の1つになっている。
【0012】
そこで、本発明は、伝達トルクのヒステリシスが小さく、優れたトルク伝達特性を備えたトルク伝達装置の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1のトルク伝達装置は、入力側と出力側の各トルク伝達部材と、前記両トルク伝達部材の間でトルクを断続する多板式のメインクラッチと、電磁石によって断続操作されるパイロットクラッチと、前記パイロットクラッチを介して入力する伝達トルクを押圧力に変換するカム機構と、前記カム機構の押圧力を受けて移動し、前記メインクラッチを押圧して締結させる移動部材と、前記移動部材を軸方向移動可能に支承する軸受けとを備え、前記軸受けにすべり軸受けを用いたことを特徴とする。
【0014】
このように、請求項1のトルク伝達装置は、移動部材の軸受けに、ニードルベアリングより軸方向の移動抵抗が小さいすべり軸受けを用いたことにより、捻れ荷重と自重を受けて生じる伝達トルク(N・m)のヒステリシスがそれだけ軽減され、優れたトルク伝達特性が得られるから、走行条件や路面状態などに応じて伝達トルクを正確に制御することが容易になる。
【0015】
また、軸方向の移動抵抗が小さいすべり軸受けを用いたことによって、カム機構が移動部材を移動操作する際にカムスラスト力のロスが軽減され、伝達トルクが増大する。
【0016】
請求項2の発明は、請求項1に記載されたトルク伝達装置であって、前記すべり軸受けが、前記電磁石の磁路の近傍に配置されていると共に、前記すべり軸受けに非磁性材料のすべり軸受けを用い、前記磁路からの磁束の漏洩を軽減させたことを特徴とし、請求項1の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0017】
また、非磁性材料のすべり軸受けを電磁石の磁路の近傍に配置した請求項2の構成では、磁性金属のニードルベアリング325を用いた従来例と異なり、磁束の漏洩と磁力のロスが軽減されてカムスラスト力が増大し、メインクラッチの締結力が増すため、上記のように多板式メインクラッチのプレート枚数を減らすことが可能になるから、これに伴ってドラグトルクが小さくなると共に、コスト低減、軽量化などの効果が得られ、ドラグトルクが軽減すれば、車両のクリープ現象が生じ難くなり、円滑な変速が可能になり、シンクロ機構の容量が小さくなって変速機構が小型軽量化され、車載性が向上し、低コストになるなどの効果が得られる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載されたトルク伝達装置であって、前記すべり軸受けが、前記メインクラッチ及びパイロットクラッチの軸方向内側に配置されており、前記各クラッチ側に供給されるオイルの漏れを防止することを特徴とし、請求項1または請求項2の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0019】
また、請求項3の構成は、オイルの漏れが生じないすべり軸受けをメインクラッチとパイロットクラッチの軸方向内側に配置したことにより、オイルが遠心力によって効果的にこれらのクラッチに供給されるから、上記のように、潤滑・冷却効果が向上して発熱、磨耗が防止され、トルク伝達容量が大きくなることによって、耐久性を向上させる。
【0020】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載されたトルク伝達装置であって、前記メインクラッチがハウジングとハブとの間に配置されており、前記カム機構が、前記移動部材を介し前記ハウジングと前記ハブとを軸方向の反対方向に移動させて前記メインクラッチを締結することを特徴とし、請求項1〜3の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0021】
また、メインクラッチが配置されたハウジングとハブとを、カム機構によって軸方向の反対方向に移動させる構成のトルク伝達装置では、上記のような移動部材の軸受けに生じる移動抵抗は大きな問題であり、本発明によってトルク伝達装置はこのような問題から解放されている。
【0022】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載されたトルク伝達装置であって、前記入力側トルク伝達部材が原動機側に連結され、前記出力側トルク伝達部材が車輪側に連結され、前記メインクラッチと前記パイロットクラッチと前記カム機構が、この順に径方向外側から内側に向かって配置されており、前記移動部材が、前記電磁石の磁路の一部を構成するロータであることを特徴とし、請求項1〜4の構成と同等の作用・効果を得ることができる。
【0023】
請求項5の発明は、トルク伝達装置を、例えば、車両のエンジンとトランスミッション(車輪側)との間に配置した構成(発進クラッチ)であり、メインクラッチとパイロットクラッチとカム機構をこの順に径方向外側から内側に向かって配置したことにより軸方向にコンパクトになり、車載性が向上する上に、ロータを滑り軸受けで支承したことによって、上記のような捻れ荷重などによるヒステリシスの軽減、トルク伝達特性の向上、カムスラスト力のロス軽減、メインクラッチのプレート枚数低減によるドラグトルクの軽減、潤滑・冷却機能と耐久性の向上などの諸効果が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1によって本願発明のトルク伝達装置の一実施形態としての発進クラッチ1の説明をする。発進クラッチ1は車両の動力伝達装置3に組み込まれており、図1はこれらの発進クラッチ1と動力伝達装置3とを示している。
【0025】
発進クラッチ1の右側にはエンジン(原動機)が配置され、左側には自動変速機(AT)が配置されている。動力伝達装置3は、エンジンのクランク軸に連結された入力軸5、ダンパ7、発進クラッチ1、自動変速機側に連結された連結軸9などから構成されている。
【0026】
発進クラッチ1は、クラッチハウジング11(入力側のトルク伝達部材)、クラッチハブ13(出力側のトルク伝達部材)、多板式のメインクラッチ15及びパイロットクラッチ17、ボールカム19(カム機構)、電磁石21、メインクラッチ15の押圧系23、ロータ25(移動部材)、銅系合金(非磁性材料)のメタルブッシュ27(滑り軸受け)、コントローラなどから構成されている。
【0027】
また、メインクラッチ15とパイロットクラッチ17とボールカム19はこの順に径方向の外側から内側に配置されている。
【0028】
入力軸5の伝達トルクを発振クラッチ1に伝達するダンパ7は、フランジ部材29とスプリング33とリング35からなり、入力軸5にはフランジ部材29がボルト31で固定されており、フランジ部材29にはリング35がスプリング33を介して連結されている。さらに、ダンパ7は、リング35に設けられたスプライン部37によって発進クラッチ1のクラッチハウジング11と軸方向に対して移動自在に連結されており、ダンパ7に設けられたスプリング33によってエンジンの回転数変動と振動が吸収される。
【0029】
動力伝達装置3を収容するケーシングには隔壁部材39によって隔室41が形成されている。この隔室41にはオイル溜りが設けられており、発進クラッチ1はこの隔室41に収容され、下部がオイル溜りに浸されている。また、隔壁部材39とクラッチハウジング11との間にはシール43が配置され、隔室41中のオイルとダンパ7側(エンジン側)のオイルとが混合することを防止している。
【0030】
クラッチハウジング11には支持部材45が溶接され、この支持部材45が入力軸5側に形成された支持孔47と係合することで、クラッチハウジング11を支持しつつ、センターリングしている。
【0031】
メインクラッチ15は、3枚のアウタープレート49と形状が異なる1枚のアウタープレート51及び4枚のインナープレート53からなり、これらはクラッチハウジング11とクラッチハブ13との間に配置されている。各アウタープレート49,51はクラッチハウジング11の内周に形成されたスプライン部55に軸方向移動自在に連結され、インナープレート53はクラッチハブ13の外周に形成されたスプライン部57に軸方向移動自在に連結されている。
【0032】
アウタープレート49の右側に配置されたアウタープレート51は、クラッチハウジング11に取り付けられたスナップリング59によって軸方向に位置決めされている。また、アウタープレート51は、後述のように、メインクラッチ15の押圧部材を兼ねている。
【0033】
クラッチハブ13の左端側にはメインクラッチ15の受圧部61が形成されている。クラッチハブ13はスプライン部63によって連結軸9に連結されており、連結軸9に取り付けられたスナップリング65によって右方への移動を止められている。また、上記の支持部材45、クラッチハウジング11、メインクラッチ15などは、ボ−ルベアリング67によってクラッチハブ13に回転自在に支承されていると共に、クラッチハウジング11とクラッチハブ13とメインクラッチ15はボ−ルベアリング67によってセンターリングされている。なお、クラッチハウジング11にはメインクラッチ15とクラッチハブ13を軸方向左側面と径方向内側から囲む延長部69が設けられている。
【0034】
パイロットクラッチ17は、複数枚のアウタープレート71とインナープレート73からなり、クラッチハウジング11の延長部69とボールカム19のカムリング75との間に配置されている。アウタープレート71は延長部69に形成されたスプライン部77に軸方向移動自在に連結され、インナープレート73はカムリング75の外周に形成されたスプライン部79に軸方向移動自在に連結されている。
【0035】
パイロットクラッチ17の右側にはアーマチャ81が配置されている。アーマチャ81は延長部69のスプライン部77に軸方向移動自在に連結され、延長部69に取り付けられたスナップリング83によって位置決めされている。
【0036】
ロータ25は、パイロットクラッチ17の左側に配置されている。ロータ25は外周を延長部69のスプライン部77に連結されており、延長部69に取り付けられたスナップリング85によって位置決めされ、クラッチハウジング11と一体に左方向へ移動するようにされている。また、メタルブッシュ27は、ロータ25を中空ハブ87の外周に支承している。連結軸9はこのハブ87を貫通しており、メタルブッシュ89を介してハブ87の内周に支承されている。
【0037】
発進クラッチ1と自動変速機との間にはトロコイド式のオイルポンプが配置されており、ロータ25はその内歯歯車と軸方向相対移動自在に噛み合い、エンジンの駆動力によってオイルポンプを回転駆動する。
【0038】
ボールカム19は、クラッチハブ13とカムリング75との間に配置されている。カムリング75とロータ25との間には、ボールカム19のカムスラスト力をロータ25に伝達すると共に、カムリング75とロータ25との相対回転を吸収するスラストベアリング91が配置されている。
【0039】
電磁石21は、ロータ25に設けられた凹部に所定のエアギャップを介して配置されており、連結部材93を上記オイルポンプのポンプケーシングに係合して回り止めされると共に、ボールベアリング95によってロータ25に支承されている。電磁石21のリード線97はグロメットを介して外部に引き出され、車載のバッテリに接続されている。
【0040】
ロータ25は非磁性材料のリング99によって径方向の外側と内側とに分断されており、このリング99は内外周をロータ25に溶接されて磁束の短絡を防止している。
【0041】
上記のように、ボールカム19の一側部材であるクラッチハブ13はスナップリング65によって右方に移動できないように構成されているので、ボールカム19のカムスラスト力が、カムリング75、スラストベアリング91、ロータ25、スナップリング85を介してクラッチハウジング11を左に移動させる。
【0042】
メインクラッチ15の押圧系23は、これらのカムリング75、スラストベアリング91、ロータ25、スナップリング85、クラッチハウジング11及び、スナップリング59、アウタープレート51などによって構成されている。
【0043】
コントローラは、電磁石21の励磁、励磁電流の制御、励磁停止などを行う。電磁石21が励磁されると、磁路に磁束ループ101が形成され、アーマチャ81が吸引されてパイロットクラッチ17が締結され、パイロットクラッチ17によってクラッチハウジング11側(エンジン側)に連結されたカムリング75と、連結軸9側(車輪側)のクラッチハブ13との間に掛かるエンジンの駆動力によってボールカム19が作動し、発生したカムスラスト力によって押圧系23が左に移動する。
【0044】
押圧系23(クラッチハウジング11)が左に移動すると、クラッチハウジング11に取り付けられたスナップリング59(アウタープレート51)とクラッチハブ13の受圧部61との間でメインクラッチ15が押圧されて締結される。
【0045】
こうして発進クラッチ1が連結されると、エンジンの駆動力が発進クラッチ1から自動変速機を介して車輪側に伝達され、車両が発進可能になる。
【0046】
また、このとき電磁石21の励磁電流を制御してアーマチャ81の吸引力を調整すると、パイロットクラッチ17に滑りが生じてボールカム19のカムスラスト力が変化し、メインクラッチ15(発進クラッチ1)の伝達トルクが変わるから、車輪に送られるエンジンの駆動力を調整することができる。
【0047】
また、変速時は電磁石21の励磁を停止する。電磁石21の励磁を停止すると、パイロットクラッチ17が開放されてボールカム19のカムスラスト力が消失し、押圧系23が右に戻り、メインクラッチ15が開放されて発進クラッチ1の連結が解除される。
【0048】
発進クラッチ1の連結が解除されると、自動変速機の変速が容易になる。
【0049】
また、発進クラッチ1の連結と連結解除に伴う押圧系23の軸方向往復移動は、ロータ25とメタルブッシュ27間の軸方向滑りによって吸収される。
【0050】
連結軸9には、軸方向のオイル流路103と、これと連通した径方向のオイル流路105,107が形成されている。軸方向のオイル流路103は上記のオイルポンプに連通し、径方向のオイル流路105はメタルブッシュ27,89側に開口している。また、径方向のオイル流路107はスラストベアリング91側に開口し、スラストベアリング91を介してパイロットクラッチ17側にオイルを供給する。
【0051】
連結軸9の右端にはオイル流路103からのオイル漏れを防止するカバー109が装着されている。また、クラッチハブ13にはメインクラッチ15にオイルを供給するオイル流路111,111が形成され、クラッチハウジング11にはメインクラッチ15を潤滑・冷却したオイルを排出してオイル溜りに戻し、オイルの循環を促進するオイル流路113,113が形成されている。
【0052】
オイルポンプの油圧は自動変速機の変速操作に供される他に、その加圧オイルはオイル流路103に供給され、その圧力と遠心力とによってオイル流路105,107から吐き出され、メタルブッシュ27,89、スラストベアリング91、パイロットクラッチ17、メインクラッチ15などに与えられ、これらを潤滑・冷却し、耐久性を大きく向上させる。
【0053】
また、ロータ25を支承するメタルブッシュ27は、従来例に用いられたニードルベアリング325と較べて軸方向の移動抵抗が極めて小さい。
【0054】
上記のように、軸方向の摺動抵抗が小さいメタルブッシュ27を用いてロータ25を支承したことにより、メインクラッチ15の連結と連結解除に伴って押圧系23(ロータ25)が軸方向に往復移動する際に、中空ハブ87とメタルブッシュ27との間で発生する摩擦抵抗が極めて小さくなる。
【0055】
また、移動抵抗の小さいメタルブッシュ27を用いたことによって、ボールカム19が押圧系23(ロータ25)を移動操作する際のカムスラスト力のロスが軽減されている。
【0056】
さらに、ロータ25の軸受けに非磁性材料のメタルブッシュ27を用いたことにより、磁性金属で作られている従来例のニードルベアリング325と異なって、磁束ループ101からの分岐ループが発生することがなくなり、磁束の漏洩と、磁束漏洩によるメインクラッチ15の伝達トルク低下が防止される。
【0057】
これらの理由によってメインクラッチ15の伝達トルクが増大し、本実施形態と従来例とを比較した場合、本実施形態の方が1割程度伝達トルクが増加している。
【0058】
また、メタルブッシュ27の場合は、内外輪とローラの隙間からオイルが漏れる従来例のニードルベアリング325と異なって、オイル流路107から吐き出されたオイルを図1の左方(発進クラッチ1の外部)へ逃がすことがないから、メタルブッシュ27、スラストベアリング91、パイロットクラッチ17、メインクラッチ15などの潤滑・冷却効果が高く保たれて、各部の発熱、磨耗などが防止され、トルク伝達容量が増大し、耐久性が向上する。
【0059】
発進クラッチ1は、連結及び連結解除の際に往復移動するロータ25の軸受けにニードルベアリングより軸方向の移動抵抗が小さいメタルブッシュ27を用いたことにより、捻れ荷重や自重を受けて生じる伝達トルク(N・m)のヒステリシスが軽減されて優れたトルク伝達特性が得られ、走行条件や路面状態などに応じて行われる伝達トルクの制御が容易になる。
【0060】
また、軸方向の移動抵抗が小さい非磁性材料のメタルブッシュ27を用いたことにより、ボールカム19のカムスラスト力のロスが軽減され、電磁石21の磁束漏洩が防止されてメインクラッチ15の伝達トルクがそれだけ増大するから、各プレート49,51,53の枚数を減らすことが可能になり、プレート枚数を減らせば、コストが低減され、軽量になる上に、オイルの粘性によるドラグトルクが軽減する。
【0061】
ドラグトルクが軽減すれば、信号などでのクリープ現象が発生し難くなると共に、円滑な変速が可能になり、シンクロ機構の容量が小さくなって変速機構が小型軽量になり、車載性が向上し、低コストになる。
【0062】
また、オイルを逃がさないメタルブッシュ27を用いたことにより、メインクラッチ15、パイロットクラッチ17、ボールカム19などが充分に潤滑・冷却されて発熱や磨耗が防止され、それだけトルク伝達容量が大きくなり、耐久性が向上する。
【0063】
また、発進クラッチ1は、メインクラッチ15とパイロットクラッチ17とボールカム19を径方向の外側から内側に向かって配置したことにより軸方向にコンパクトになり、車載性が向上する上に、上記のように、ヒステリシスの軽減、トルク伝達特性の向上、トルク伝達容量の増大、ドラグトルクの軽減、潤滑・冷却機能と耐久性の向上などの諸効果が得られる。
【0064】
また、メインクラッチ15が配置されたクラッチハウジング11とクラッチハブ13とをボールカム19によって軸方向の反対方向に移動させる構成の発進クラッチ1では、上記のような移動部材(ロータ25)の軸受けに生じる移動抵抗は大きな問題であるが、この軸受けにメタルブッシュ27を用いたことによって、発進クラッチ1はこの問題から解放されている。
【0065】
なお、メインクラッチやパイロットクラッチに多板クラッチを用いた本発明のトルク伝達装置では、これらのアウタープレートとインナープレートに、所望の強度と耐久性、オイルとの相性、周辺環境との適性などに合わせて、例えば、スティール、カーボン、ペーパーなどのプレート材料から任意に選択することができる。
【0066】
また、両トルク伝達部材はいずれを入力側にしても、出力側にしてもよい。
【0067】
また、本発明のトルク伝達装置は、車両の駆動系に配置される断続機能や発進クラッチ機能に限らず、ハイブリッド自動車で駆動源の切替えを行う切替え装置のような他の用途にも適用可能である。
【0068】
【発明の効果】
請求項1のトルク伝達装置は、移動部材の軸受けに軸方向の移動抵抗が小さいすべり軸受けを用いたことにより、伝達トルクのヒステリシスが軽減されて優れたトルク伝達特性が得られ、走行条件や路面状態などに応じた伝達トルクの制御が容易になる。
【0069】
また、すべり軸受けを用いたことによってカム機構のカムスラスト力のロスが軽減され、伝達トルクが増大してメインクラッチのプレート枚数を減らすことが可能になるため、部品点数の削減による製造コストの削減と、軽量化を行うことができる。
【0070】
請求項2のトルク伝達装置は、請求項1の構成と同等の効果を得ることができる。
【0071】
また、非磁性材料のすべり軸受けによって磁束の漏洩が防止され、カムスラスト力が増大し、メインクラッチの締結力が増すので、メインクラッチのプレート枚数を減らすことが可能になり、上記のような諸効果が得られる。
【0072】
請求項3のトルク伝達装置は、請求項1または請求項2の構成と同等の効果を得ることができる。
【0073】
請求項4のトルク伝達装置は、請求項1〜3の構成と同等の効果を得ることができる。
【0074】
また、移動抵抗の小さいすべり軸受けを用いたことにより、メインクラッチのハウジングとハブをカム機構によって軸方向に移動させる構成が持つ上記の問題から解放される。
【0075】
請求項5のトルク伝達装置は、請求項1〜4の構成と同等の効果を得ることができる。
【0076】
また、メインクラッチとパイロットクラッチとカム機構の径方向配置によって軸方向コンパクトで車載性が向上する上に、上記のようなヒステリシスの軽減、トルク伝達特性の向上などの諸効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】従来例の断面図である。
【図3】従来例のトルク伝達特性(ヒステリシス)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 発進クラッチ(トルク伝達装置)
11 クラッチハウジング(入力側のトルク伝達部材)
13 クラッチハブ(出力側のトルク伝達部材)
15 多板式のメインクラッチ
17 パイロットクラッチ
19 ボールカム(カム機構)
21 電磁石
25 ロータ(移動部材)
27 非磁性材料のメタルブッシュ(滑り軸受け)
Claims (5)
- 入力側と出力側の各トルク伝達部材と、
前記両トルク伝達部材の間でトルクを断続する多板式のメインクラッチと、
電磁石によって断続操作されるパイロットクラッチと、
前記パイロットクラッチを介して入力する伝達トルクを押圧力に変換するカム機構と、
前記カム機構の押圧力を受けて移動し、前記メインクラッチを押圧して締結させる移動部材と、
前記移動部材を軸方向移動可能に支承する軸受けとを備え、
前記軸受けにすべり軸受けを用いたことを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項1に記載された発明であって、
前記すべり軸受けが、前記電磁石の磁路の近傍に配置されていると共に、
前記すべり軸受けに非磁性材料のすべり軸受けを用いたことを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項1または請求項2に記載された発明であって、
前記すべり軸受けが、前記メインクラッチ及びパイロットクラッチの軸方向内側に配置されたことを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載された発明であって、
前記メインクラッチがハウジングとハブとの間に配置されており、
前記カム機構が、前記移動部材を介し前記ハウジングと前記ハブとを軸方向の反対方向に移動させて前記メインクラッチを締結することを特徴とするトルク伝達装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載された発明であって、
前記入力側トルク伝達部材が原動機側に連結され、
前記出力側トルク伝達部材が車輪側に連結され、
前記メインクラッチと前記パイロットクラッチと前記カム機構が、この順に径方向外側から内側に向かって配置されており、
前記移動部材が、前記電磁石の磁路の一部を構成するロータであることを特徴とするトルク伝達装置。
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---|---|---|---|
JP2002195160A JP2004036772A (ja) | 2002-07-03 | 2002-07-03 | トルク伝達装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008544192A (ja) * | 2005-06-28 | 2008-12-04 | ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ベタイリグングス コマンディートゲゼルシャフト | クラッチシステム |
CN115793610A (zh) * | 2022-11-30 | 2023-03-14 | 中国第一汽车股份有限公司 | 分动器总成的故障诊断方法、装置、处理器及车辆 |
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2002
- 2002-07-03 JP JP2002195160A patent/JP2004036772A/ja active Pending
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