JP2004036032A - レンズの染色方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レンズを染料液に浸漬したのち引き上げてレンズ表面に染料被膜を形成する被膜形成工程と、染料被膜を形成したレンズを加熱して染料をレンズ内に拡散させる加熱・拡散工程とを有するレンズの染色方法において、被膜形成工程におけるレンズの染料液からの引き上げ速度を0.01〜6.0mm/秒とする。また、加熱・拡散工程を炉内に温度差を設定した加熱炉によって行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズの染色方法に関し、更に詳しくは、レンズに均一な染色を施す方法及びレンズにハーフ染色を施す方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レンズ表面に染料被膜を形成した後、加熱処理して染料をレンズ内に拡散させてレンズを染色することは知られており、その場合の染料被膜を形成する方法についても、幾つかの提案がなされている。
その例として、特開平8−20080号公報には、インクジェット法によりレンズ表面上に染料液を塗布する方法が、また特開2000−314088号公報には、水溶性ポリマ−の被膜を形成した後、該被膜上に、刷毛塗り、スピンコ−ト法、漬浸方法、スプレ−法、インクジェット法によりレンズ表面上に染料被膜を形成する方法が開示されている。さらに、特開2000−314801号公報には、水溶性ポリマ−及び染料を含有する染料液に、レンズを漬浸させてレンズ表面上に染料被膜を形成する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
レンズ表面に染料被膜を形成した後、加熱処理してレンズを染色する方法において、レンズ表面の染料被膜が均一であることは、レンズを均一に染色する観点から重要である。
しかし、特開平8−20080号公報に開示されているインクジェット法による方法は、大量生産をする場合には装置が大がかりとなる課題を有する。また、特開2000−314088号公報に記載されている方法は、水溶性ポリマ−のコ−ティング液を作製する必要性、また水溶性ポリマ−の被膜を形成する必要があり作製まで時間を有するという課題を有する。さらに、特開2000−314088号公報及び特開2000−314801号公報では、これらに記載された方法において、どのようにして、均一な染料被膜を形成するかについて、具体的な開示はされていない。
本発明は、かかる従来法の課題を解決するためになされたもので、その目的は、レンズ表面に染料被膜を形成した後、加熱処理してレンズを染色する方法において、簡易な方式で、レンズ表面に均一な染料被膜を施すことが可能な方法を提供することにある。さらなる目的は、レンズ表面に均一な染料被膜を施した後、レンズをハ−フ(階調)染色する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、染料液にレンズを漬浸し、該染料液からレンズを引き上げてレンズ表面に染料被膜を形成させる際のレンズの引き上げ速度を一定範囲内とすることにより、その目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0005】
すなわち本発明は、
(1)レンズを染料液に浸漬したのち引き上げてレンズ表面に染料被膜を形成する被膜形成工程と、染料被膜を形成したレンズを加熱して染料をレンズ内に拡散させる加熱・拡散工程とを有するレンズの染色方法において、被膜形成工程におけるレンズの染料液からの引き上げ速度を0.01〜6.0mm/秒とするレンズの染色方法、
(2)染料液が、染料液全体を基準にして、5〜30重量%の染料を含有する上記(1)のレンズの染色方法、
(3)染料液が、染料液全体を基準にして、30重量%以下の界面活性剤を含有する上記(1)又は(2)のレンズの染色方法、
(4)界面活性剤が水溶性ポリマーである上記(1)〜(3)のいずれかのレンズの染色方法、
(5)被膜形成工程の前に染料液を攪拌する工程を有する上記(1)〜(4)のいずれかのレンズの染色方法、及び
(6)被膜形成工程において、染料液の温度をレンズが染色されない温度とする上記(1)〜(5)のいずれかのレンズの染色方法、
を提供するものであり、更には
(7)加熱・拡散工程が、空間を形成する枠部と、枠部内に設けられた加熱部と、枠部の底面に設けられたレンズを挿入するための開放された挿入口とを有する加熱炉であって、加熱炉内に挿入口付近から枠部内部に入って行くに従って温度が高くなる状態を設定した加熱炉の下方から、染料被膜を形成したレンズの一部または全部を、加熱炉の炉内部に挿入口より挿入して該レンズを加熱することからなる工程である上記(1)〜(6)のいずれかのレンズの染色方法、
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、最初の被膜形成工程で使用する染料液は、染料を媒体に溶解又は分散させた液である。
染料液に使用する媒体としては、レンズ表面が荒らされない観点、さらに作業上の観点から水系媒体が好ましく用いられる。
【0007】
染料液に使用する染料としては、レンズを染色するために従来から使用されている分散染料を用いるのが好ましい。分散染料は、市販され、よく知られているものであり、その例としては、ダイスタージャパン株式会社製のダイヤニックスブルー(Dianix Blue)AC−Eやダイヤニックス レッド(Dianix Red)AC−E、日本化薬株式会社製の分散染料カヤロン ポリエステル カラー イェロー(Kayalon Polyester Colours Yellow)4G−Eやカヤロン ポリエステル カラー スカーレット(Kayalon Polyester Colours Scarlet)2R−Eなどが挙げられる。
染料液の染料濃度は、染料液全重量を基準として、5〜30重量%が好ましく、18〜25重量%が特に好ましい。染料液の染料濃度が高すぎると、染料液が粘土状になり均一な塗布が困難になる可能性が高くなり、また、低すぎると、レンズ表面に染料被膜が形成されにくくなる。
【0008】
染料液には、また、染料液中の分散染料の濃度をできるだけ均一にする観点から、界面活性剤を、分散染料に添加されているものとは別に、添加することが好ましい。その界面活性剤としては、例えば、従来知られている非イオン界面活性剤などの界面活性剤や前記の特開2000−314801号公報に開示されている水溶性ポリマ−を使用することができる。
その水溶性ポリマ−の例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸金属塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルなどが挙げられるが、特に安全性が高くて安価な、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなどが好ましい。さらに、ポリオキシエチレンアルキルエ−テルも好ましく用いられる。これらの水溶性ポリマーは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。この水溶性ポリマーは、染料液の粘度を増加させてレンズ表面に付着した染料液を流れ難くさせるとともに、加熱処理後にレンズ表面を水洗することにより、表面に残存した分散染料を容易に除去する役割を果たしている。また、分散染料との親和性が乏しいので、加熱された際に分散染料がレンズ内部に浸透し、拡散していくことを容易にする役割も果たしている。
これらの水溶性ポリマーは、分散染料を添加する前に水系媒体に溶解させるのが有利である。分散染料は、水系媒体に完全に溶解せず一部懸濁した状態でも使用可能であるが、水溶性ポリマーは水系媒体に完全に溶解した状態で使用する必要があるので、無色透明な水系溶液の状態で溶解したことを確認するためである
。
【0009】
染料液に添加する界面活性剤の濃度は、染料液全重量を基準として、30重量%以下であるのが好ましく、30重量%を超えると、同じ条件でレンズを染色しても、同程度の染色濃度のレンズを繰り返し得ることが困難になる恐れがある。
染料液には、必要に応じて、紫外線吸収剤、キャリヤー剤等を添加することができる。
【0010】
本発明の染色方法が適用されるレンズは、光学用プラスチックレンズであり、例えばコンタクトレンズ、眼鏡レンズ、カメラレンズ、プロジェクターレンズ、望遠鏡レンズ、拡大鏡レンズなどに使用される光学用レンズが挙げられ、特に、コンタクトレンズ、眼鏡レンズなどの視力矯正用レンズが好適である。具体的には、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと1種以上の他のモノマーとの共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリチオウレタン、その他の硫黄含有ポリマーなどからなるレンズを挙げることができる。
【0011】
本発明の方法における被膜形成工程は、上記のようなレンズを上記のような染料液に浸漬したのち一定範囲内の速度で引き上げてレンズ表面に染料被膜を形成する工程であるが、この工程での染料液の温度は、レンズの染色の程度を加熱・拡散工程で制御する観点から、染料がレンズ内に拡散してレンズを染色しない程度の温度であることが好ましい。
なお、被膜形成工程の前には、染料液を攪拌する工程を設け、染料液全体の染料濃度が均一な状態にした後にレンズを浸漬するのが好ましい。但し、レンズを漬浸している間は、染料液を攪拌する必要性はない。
【0012】
本発明の方法においては、染料液に浸漬したレンズを引き上げる速度が重要であるが、次に被膜形成工程におけるレンズの浸漬、引き上げの方法を、装置の例を示して、説明する。
図1及び図2は、本発明の被膜形成工程で用いる装置の1例を示す斜視図であり、図1はレンズを染料液に浸漬する前、又は染料液から引き上げた後の状態を示し、図2は、レンズを染料液に浸漬しつつある、又は染料液から引き上げつつある状態を示している。
被膜形成装置1は、基本的には、染料液タンク10、レンズ保持機構20及びレンズ移動機構30から構成され、それらが支持台40で支持されている。
染料液タンク10は、染料液11を入れる染料液容器12とからなり、さらに攪拌装置13(図では、磁気攪拌装置)を有している。前記のように、被膜形成工程の前には、攪拌装置13により染料液11を攪拌する工程を設けるのが好ましい。染料液容器の形状は、図1に示したような円形に限らず、立方体その他の形状であっても良いが、攪拌効率の面からは、円形が好ましい。
レンズ保持機構20は、2枚のレンズ21を、染料液11に浸漬できるよう吊り下げる形で保持するための水平部材23、水平部材23の下面に設けられたレンズをその周縁部(図の場合、下と両脇の3箇所)で保持するためのレンズ保持具22より基本的に構成される。水平部材23は後述するレンズ移動機構30のT字型の移動部材36と連結されている。
【0013】
レンズ移動機構30は、図1に示すレンズの位置から、図2に示すレンズの位置を経てレンズが完全に染料液中に浸漬している位置まで、またはその逆の順序でレンズを上下移動させるために設けられている。レンズ移動機構30は、レンズ保持機構20の水平部材23を支持するT字型の移動部材36と、移動部材36が上下動するための2本のシャフト31、35と、パルスモ−タ32、プ−リ−33、ベルト34より基本的に構成されている。
T字型の移動部材36においては、シャフト31、35と螺合、係合するための穴が設けられている。
2本の内の、1本のシャフト31は、回りにネジが設けられている。そして、かかるネジが設けられているシャフト31と螺合する移動部材36には螺の穴が設けられている。該シャフト31の下端にはプ−リ−33が設けられ、ベルト34を介してパルスモ−タ32につながっている。2本の内の、他の1本のシャフト35は、ネジは設けられていない。かかる構成においてパルスモ−タ32を駆動させることによりレンズ21を上下動させることができる。
支持台40は染料液タンク10、レンズ保持機構20及びレンズ移動機構30を支持するために設けられている。
【0014】
レンズは、このような装置を用い、染料液に浸漬し、引き上げることにより染料被膜が形成される。
染料液からの引き上げの速度は、均一な染料被膜を形成し、レンズに均一な染色を施すために0.01mm〜6.0mm/秒の範囲内で行うことが必要である。この速度より遅い場合には、染料被膜の厚さが薄くなり、このことによって染料内外の異物の影響を受け、染色レンズはブツ等が発生しやすくなる。また、前記速度より速いと染料被膜の厚さは厚くなり、加熱中に染料被膜が剥離する可能性が高くなり、均一に染色できない可能性が高くなる。
引き上げの速度の調整は、パルスモ−タ32の回転速度を変えることにより行うことができる。
【0015】
以上の如き染料液、方法により表面に均一な染料被膜を形成したレンズは、加熱することにより染料をレンズ内に拡散させてレンズを染色する加熱・拡散工程に供し染色する。
加熱温度は特に限定されないが、レンズの染色速度、レンズの耐熱性を考えると、90〜150℃の範囲が好ましい。加熱時間は、所望の染色濃度により適宜定めることができる。加熱終了後、残存している染料被膜を水洗にて、また洗浄液にて除去することができる。
【0016】
本発明はさらに、加熱・拡散工程に本発明者らが先に特願2002−185564及びその国内優先出願である特願2002−189425として提案した方法及び装置を適用することにより、レンズをハ−フ(階調)染色する方法を提供する。
【0017】
即ち、当該方法及び装置は、以下の如きものである。
(1)レンズ表面に染料被膜を形成する被膜形成工程と、空間を形成する枠部と、枠部内に設けられた加熱部と、枠部の底面に設けられたレンズを挿入するための開放された挿入口とを有する加熱炉により、染料被膜を形成したレンズを加熱して染料をレンズ内に拡散させる加熱・拡散工程とを有し、さらに、加熱炉内に挿入口付近から枠部内部に入って行くに従って温度が高くなる状態を設定する加熱炉温度設定工程を有し、且つ上記加熱・拡散工程が、該状態が設定された加熱炉の下方から、染料被膜を形成したレンズの一部または全部を、加熱炉の炉内部に挿入口より挿入して該レンズを加熱することからなる工程であるレンズの染色方法。
(2)前記加熱・拡散工程において、染料被膜を形成したレンズの一部または全部を、加熱炉の炉内部に挿入口より挿入し、レンズを上下方向に移動させて加熱することを特徴とする上記(1)に記載のレンズの染色方法。
(3)枠部内のレンズの着色を必要としない部分に対応する位置に冷却機構を更に設けた加熱炉を用いることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載のレンズの染色方法。
(4)空間を形成する枠部と、枠部内に設けられた加熱部と、枠部の底面に設けられたレンズを挿入するための開放された挿入口とを有する加熱炉、染料被膜が形成されたレンズを保持するレンズ保持機構及びレンズ保持機構を移動させて保持されたレンズの一部または全部を挿入口より加熱炉の炉内部に挿入するレンズ移動機構を含むことを特徴とするレンズの染色装置。
(5)加熱炉が、枠部内の、レンズの着色を必要としない部分に対応する位置に冷却手段を更に設けたものであることを特徴する上記(4)に記載のレンズの染色装置。
(6)保持・移動機構が、レンズの枠内部への挿入位置を制御する制御手段を設けたものであることを特徴する上記(4)又は(5)に記載のレンズの染色装置。
【0018】
而して、本発明におけるハーフ染色の方法は、上記の被膜形成工程に続く加熱・拡散工程として、空間を形成する枠部と、枠部内に設けられた加熱部と、枠部の底面に設けられたレンズを挿入するための開放された挿入口とを有する加熱炉を用い、さらに、加熱炉内に挿入口付近から枠部内部に入って行くに従って温度が高くなる状態を設定する加熱炉温度設定工程を設け、上記加熱・拡散工程を、該状態が設定された加熱炉の下方から、染料被膜を形成したレンズの一部または全部を、加熱炉の炉内部に挿入口より挿入して加熱することからなる工程を用いるものである。
【0019】
次に、このレンズをハ−フ(階調)染色する方法及び装置を、図を参照して更に詳細に説明する。
図3は、本発明で用いる加熱・拡散装置の1例の、レンズをレンズ挿入口から炉内部に挿入する前の状態を示す斜視図である。
加熱・拡散装置2は、基本的には、加熱炉50、レンズ保持機構60及びレンズ移動機構70から構成され、それらが支持台90で支持されている。
加熱炉50は、空間を形成する枠部51と、枠部51内の側面に設けられたヒ−タ53を有している。炉内部52は、染料被膜を形成したレンズを加熱するための空間を形成している。さらに枠部51の底面には、レンズを挿入するためのレンズ挿入口54が設けられ、開放状態になっている。枠部の形状は、図3に示したような直方体に限らず、立方体その他の形状であっても良い。
この、加熱炉50において、枠部51の底面にレンズ挿入口54が設けられていることが重要である。即ち、ヒ−タ53によって加熱された空気は、炉内部52を上方へ移動するが、さらに、炉内部52は、下方にあるレンズ挿入口54のみが開放して、他は密閉されているため、炉内部52は、レンズ挿入口54付近は温度が低く、内部に入っていくほど温度が高くなる。
【0020】
本発明のハ−フ染色方法は、かかる炉温度設定工程により設定した炉内部52の温度分布を利用して被膜形成済レンズを加熱し、レンズにハ−フ染色を施すものである。
図4は、図3に示した加熱・拡散装置2の、レンズをレンズ挿入口から炉内部に挿入した状態を示す斜視図である。このように、染料被膜形成済レンズ61をレンズ挿入口54から炉内部52に挿入すると、レンズを保持している箇所から上方に向かうほど炉内部52の温度が高くなっているため、レンズを保持している箇所から離れたレンズの先端部(図における上部)が最も高く加熱され、レンズの保持箇所(図における下部)に近づくほど加熱温度が低くなっていく。そして、このことより、レンズを保持している箇所から離れたレンズの先端部が最も濃く染色され、下方に向かうほど薄く染色されることになる。
【0021】
レンズに染色を必要としない部分がある場合は、枠部内の染色を必要としない部分に対応する位置に冷却機構を設ける。
図5は、図3の加熱・拡散装置に更に冷却機構を取り付けた加熱・拡散装置の、レンズをレンズ挿入口から炉内部に挿入した状態を示す斜視図である。
これらの図の場合は、炉内部52のレンズ挿入口54の回りに楕円型状の冷却管81からなる冷却機構80を設けている。この冷却機構は、冷却管81内に水、空気などの冷媒を循環させる構造となっており、被膜形成済レンズ61の対応部分を冷却して染色させないようにする。冷却管81の素材は、特に限定されないが、熱伝導率の良い素材、例えば、銅が用いられる。
炉内部52の温度は特に限定されないが、レンズの染色速度、レンズの耐熱性を考えると、90〜150℃の範囲が好ましい。そして、炉内部52の温度を検知して制御するため、任意の位置に温度計を設けることができる。
【0022】
レンズ保持機構60は、2枚の被膜形成済レンズ61を、レンズ挿入口54にレンズが挿入できるよう、レンズ下端部を保持してレンズを保持するための水平部材64、水平部材64の底面における中心位置の鉛直方法に伸びるシャフト部62、水平部材の上面に設けられたレンズを保持するためのレンズ保持具63より基本的に構成される。シャフト部62とレンズ移動機構70の移動部材76とは、着脱可能になっている。
なお、炉内部52を適当な温度分布にするためには、レンズ保持機構60を移動させて、レンズの一部または全部を炉内部52に挿入した状態においても、レンズ挿入口54の一部は開放状態であることが好ましく、水平部材64の大きさとレンズ挿入口54の大きさを調整するのが好ましい。レンズ挿入口52を設ける底面における位置は、レンズ挿入口付近から炉内部52の上方に行くほど炉内部52の温度が高くなっているならば、特に限定されない。また、レンズ挿入口54の形状は、レンズが挿入可能で、前述した温度分布が達成されているならば特に限定されない。
【0023】
レンズ移動機構70は、図3に示すレンズの設定位置と、図4に示す加熱炉50の炉内部52でのレンズの設定位置との間を上下移動させるために設けられている。レンズ移動機構70は、レンズ保持機構60のシャフト部62を支持するT字型の移動部材76と、移動部材76が上下動するための2本のシャフト71、75と、パルスモ−タ72、プ−リ−73、ベルト74より基本的に構成されている。
T字型の移動部材76においては、シャフト71、75と螺合、係合するための穴がレンズ保持具63の水平部材64と平行な部材76aに設けられ、レンズ保持具63を保持するための穴が、レンズ保持具63の水平部材64と垂直な部材76bに設けられている。シャフト71、75は、被膜形成済レンズ61が、加熱炉50の炉内部52内に移動できるよう、支持台90から加熱炉50の方向に設けられている。
2本の内の、1本のシャフト71は、回りにネジが設けられている。そして、かかるネジが設けられているシャフト71と螺合する移動部材76の部材76aには螺の穴が設けられている。該シャフト71の下端にはプ−リ−73が設けられ、ベルト74を介してパルスモ−タ72につながっている。2本の内の、他の1本のシャフト75は、ネジは設けられていない。かかる構成においてパルスモ−タ72を駆動させることにより被膜形成済レンズ61を上下動させることができる。さらにパルスモ−タ72に制御部77を連結させることによって、必要に応じて、被膜形成済レンズ61の高さ位置を時間により制御することができる。
支持台90は加熱炉50、レンズ保持機構60及びレンズ移動機構70を支持するために設けられている。
【0024】
図6は、図3の装置、状態において設定温度を130℃にしたときの炉内部12(縦33cm、横36cm、高さ26cm)の温度分布を、温度の測定位置と各々の位置での温度により示す図である。
図6に示すように、炉内部52の温度部分は、レンズ挿入口付近の温度が低く、奥に入るほど温度が高くなっている。そして、挿入されたレンズについて言うと、レンズを保持している箇所から離れたレンズの先端部のある個所の方が温度が高く、レンズの保持箇所に近づくほど温度が低くなっていく。このことから、レンズのハ−フ染色に適した温度分布であることが確認できる。
【0025】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によりなんら限定されるものではない。
実施例1
最初に、図1及び図2に示す被膜形成装置を用い、レンズに染料被膜を形成した。
純水70重量%、 染料〔Sumikaron Orange SE−RPD(商品名、販売元:住友化学工業株式会社)、Diacelliton Fast Yellow GL(商品名、販売元:ダイスタージャパン株式会社)、Dianix Blue AC−E(商品名、販売元:ダイスタージャパン株式会社),Disperse Red 802(商品名、販売元:双葉産業株式会社)〕20重量%及び界面活性剤〔ポリオキシエチレンアルキルエ−テル(製品名:NIKKOL BT−7,日本サ−ファクタント工業株式会社〕10重量%からなる室温状態にある染料液11を染料液容器12内に作製し、磁気攪拌機13で攪拌した。
攪拌後の染料液に、アイリ−(商品名:HOYA株式会社製、屈折率1.71、径80mmφ)基材を浸漬し、引き上げ速度4.5mm/秒にて引き上げて、レンズ表面に染料被膜を形成した。
この被膜形成済レンズを、加熱炉にて125℃で60分間加熱して、全面染色を行った。その後、水洗して付着している染料被膜を除去した。
得られたレンズの透過率を、波長550nmで測定し、さらに染色が均一にされているか目視で検査した。その結果、透過率は43%で均一に染色していた。
【0026】
実施例2〜12
レンズの染料液からの引き上げ速度を第1表に記載するように変えた以外は、実施例1と同様にして染色を行った。その結果を、実施例1の結果と共に、第1表に示す。第1表に示すように、実施例1と同様、染色が均一にされていた。
【0027】
【表1】
【0028】
実施例13
実施例1と同様な方法で染色被膜を形成したレンズを、図3、図4に示す加熱・拡散装置を用い、図6に示す温度分布で加熱を60分間行った。その結果、図7に示すように、高濃度に、均一に染色されたハ−フ染色(下部から上部の方向に次第に染色濃度が高くなっている。)のレンズが得られた。なお、本実施例では、図5に示す如き冷却装置は使用していない。
【0029】
実施例14
染料液の染料濃度を30重量%とし、且つ引き上げ速度を4.0mm/秒とした他は、実施例1と同様に行った。
得られたレンズの透過率を、波長550nmで測定し、さらに染色が均一にされているか目視で検査した。その結果、透過率は36%で均一に染色していた。
【0030】
実施例15〜19
染料液の染料濃度を第2表に記載するように変えた以外は、実施例14と同様に染色を行った。その結果を、実施例14の結果と共に、第2表に示す。第2表に示すように、実施例1と同様、染色が均一にされていた。
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、レンズ表面に染料の被膜を形成した後、加熱処理してレンズを染色する際において、簡易な方法で、レンズ表面に均一な染料被膜を施すことが可能となり、レンズを均一に染色することができ、さらにレンズをハ−フ(階調)染色することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる被膜形成装置の1例の、染料液に浸漬する前、又は染料液から引き上げた状態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した被膜形成装置の、レンズを染料液に浸漬しつつある状態または、染料液から引き上げつつある状態を示す斜視図である。
【図3】本発明で用いる加熱・拡散装置の1例の、レンズをレンズ挿入口から炉内部に挿入する前の状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示した加熱・拡散装置の、レンズをレンズ挿入口から炉内部に挿入した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明で用いる加熱・拡散装置の他の例である、図1の加熱・拡散装置に更に冷却機構を取り付けた加熱・拡散装置の、レンズをレンズ挿入口から炉内部に挿入した状態を示す斜視図である。
【図6】図3の状態において、炉内温度を130℃にしたときの温度分布を示す図である。
【図7】本発明の方法、装置で染色したレンズを示す斜視図である。
【符号の説明】
1:膜形成装置
2:加熱・拡散装置
10:タンク
11:染料液
12:染料液容器
13:磁気攪拌装置
20:レンズ保持機構
21:レンズ
22:レンズ保持具
23:水平部材
30:レンズ移動機構
31:シャフト
32:パルスモ−タ
33:プーリー
34:ベルト
35:シャフト
36:移動部材
40:支持台
50:加熱炉
51:枠部
52:炉内部
53:ヒーター
54:レンズ挿入口
60:レンズ保持機構
61:被膜形成済レンズ
62:シャフト部
63:レンズ保持具
64:水平部材
70:レンズ移動機構
71:ネジが施されたシャフト
72:パルスモーター
73:プーリー
74:ベルト
75:ネジが施されてないシャフト
76:移動部材
77:制御部
80:冷却機構
81:冷却管
90:支持台
Claims (7)
- レンズを染料液に浸漬したのち引き上げてレンズ表面に染料被膜を形成する被膜形成工程と、染料被膜を形成したレンズを加熱して染料をレンズ内に拡散させる加熱・拡散工程とを有するレンズの染色方法において、被膜形成工程におけるレンズの染料液からの引き上げ速度を0.01〜6.0mm/秒とするレンズの染色方法。
- 染料液が、染料液全体を基準にして、5〜30重量%の染料を含有する請求項1に記載のレンズの染色方法。
- 染料液が、染料液全体を基準にして、30重量%以下の界面活性剤を含有する請求項1又は2に記載のレンズの染色方法。
- 界面活性剤が水溶性ポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載のレンズの染色方法。
- 被膜形成工程の前に染料液を攪拌する工程を有する請求項1〜4のいずれかに記載のレンズの染色方法。
- 被膜形成工程において、染料液の温度をレンズが染色されない温度とする請求項1〜5のいずれかに記載のレンズの染色方法。
- 加熱・拡散工程が、空間を形成する枠部と、枠部内に設けられた加熱部と、枠部の底面に設けられたレンズを挿入するための開放された挿入口とを有する加熱炉であって、加熱炉内に挿入口付近から枠部内部に入って行くに従って温度が高くなる状態を設定した加熱炉の下方から、染料被膜を形成したレンズの一部または全部を、加熱炉の炉内部に挿入口より挿入して該レンズを加熱することからなる工程である請求項1〜6のいずれかに記載のレンズの染色方法。
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