JP2004035769A - Polyolefin copolymer and propylene polymer composition - Google Patents

Polyolefin copolymer and propylene polymer composition Download PDF

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JP2004035769A JP2002196052A JP2002196052A JP2004035769A JP 2004035769 A JP2004035769 A JP 2004035769A JP 2002196052 A JP2002196052 A JP 2002196052A JP 2002196052 A JP2002196052 A JP 2002196052A JP 2004035769 A JP2004035769 A JP 2004035769A
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Yasuhiro Goto
後藤 康博
Suehito Miyazaki
宮崎 末人
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a modifier for improving impact strength and tensile break strength while maintaining high rigidity in propylene block copolymers or compositions of propylene polymers and rubber components. <P>SOLUTION: A polyolefin copolymer, in which a propylene polymer segment is chemically bonded to an ethylene copolymer segment; (a) the peak derived from ethylene chains is detected by<SP>13</SP>C-NMR measurement in the component eluting at 101°C or higher in the temperature rising elution fractionation (TREF); (b) the molecular weight of the ethylene copolymer segment exceeds 7,000 at the peak top of the gel permeation chromatography (GPC); and (c) the molecular weight M (90) in which the integrated value in a GPC curve is 90% of the total exceeds 2,000,000, is used as the modifier. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学的に結合したポリオレフィン共重合体、このようなポリオレフィン共重合体とプロピレンブロック共重合体からなるプロピレン系重合体組成物、及び前記のポリオレフィン共重合体及びプロピレン重合体並びにゴム成分の組成物からなるプロピレン系重合体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレンは、比較的安価で、機械的物性、耐熱性、耐薬品性及び加工性に優れるため、広く利用されている。
しかし、変形に対して脆いという欠点があり、耐衝撃性や引張り破断伸び等の物性が十分ではなかった。
そこで、ポリプロピレンの耐衝撃性や引張り破断伸びを改良するためにポリプロピレンにゴム成分をブレンドする方法が用いられている。
その方法としては、
(1)多段重合により、プロピレン重合体成分とゴム成分をブレンドする方法
このブレンド物は、一般にプロピレン系ブロック共重合体と呼ばれるが、厳密な意味でプロピレン重合体セグメントとゴムのセグメントが結合しているブロック共重合体ではない。
(2)プロピレン重合体又はプロピレン系ブロック共重合体と、ゴム成分を混練機によりブレンドする方法
が挙げられるが、いずれの方法で得られたブレンド物もポリプロピレンとゴム成分の界面強度が十分ではなく、得られる耐衝撃性は必ずしも十分なものではなかった。
界面強度を向上するために、又、十分な耐衝撃性を得るために、ゴム成分を大量に添加すると、ブレンド複合材料全体に占めるゴムの割合が増え、剛性が低下する上にコストが高くなるという欠点があった。
そもそも、上記(1),(2)に示すようなポリプロピレンとゴム成分のみからなるブレンド複合材料においては、ゴムの割合を増やすと耐衝撃性は向上するものの剛性が低下し、ゴムの割合を減らすと剛性は向上するものの耐衝撃性が低下し、剛性と耐衝撃性のバランスが大きく変わることはない。
このバランスを変えるために、ポリプロピレンとゴム成分のいずれか、又は両方を高分子量化すれば、ポリプロピレン成分とゴム成分の界面強度が上昇し剛性と耐衝撃性のバランスは向上するが、この場合成形時の流動性の低下を引き起こすので実用的でない。
【0003】
特開平10−338704号公報には、プロピレン単独重合体とプロピレン系共重合体との相溶化剤として好適な、プロピレン系共重合体が開示されている。
そして、具体的には、プロピレン系重合体をグラフト鎖として有するプロピレン系グラフト共重合体が開示されている。
しかしながら、このプロピレン系グラフト共重合体はグラフト鎖及びグラフト側鎖の長さが不十分なため、相溶化剤として用いた場合にプロピレン単独重合体とプロピレン系共重合体の界面強度の向上効果が不十分であり、その結果、剛性と衝撃強度のバランス向上効果としては不十分である。
特開2000−38415号公報には、メタロセン触媒で合成した分子量分布の広いプロピレン系共重合体が剛性と流動性に優れることが開示されている。
しかし、この方法ではプロピレン単独重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントを結合する方法を用いていないため、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分の組成物に、添加した場合衝撃強度を向上する効果が不十分である。
特許第3249587号には、架橋物の核剤効果を利用してプロピレン系重合体の剛性を向上する方法が開示されている。
しかし、この方法ではプロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学結合したポリオレフィン共重合体が得られないので、剛性が向上するもののそれにともなって衝撃強度が低下する。
このため、剛性と衝撃強度のバランスを大きく向上するには至ってない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような状況に鑑み、プロピレン系重合体組成物の剛性、耐衝撃性及び引張り破断伸びを同時に向上させる改質材としてのポリオレフィン共重合体、及び剛性、耐衝撃性及び引張り破断伸びが同時に向上したプロピレン系重合体組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の如き課題を有するプロピレン系共重合体について鋭意検討した結果、プロピレンブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分の組成物に、プロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学結合しており、昇温分別クロマトグラフにおいて、101℃以上で溶出する成分に13C−NMR測定からエチレン連鎖が存在するポリオレフィン共重合体をブレンドすることで、剛性、耐衝撃性及び引張り破断伸びに優れた樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、プロピレンブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる成分に、本発明のポリオレフィン共重合体をブレンドした樹脂組成物をブレンド物と称する場合がある。
【0006】
即ち、本発明は、以下のポリオレフィン共重合体及びプロピレン系重合体組成物を提供するものである。
1.プロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学結合しており、(a)昇温分別クロマトグラフ(TREF)において、101℃以上で溶出する成分に13C−NMR測定からエチレン連鎖に由来するピークが検出され、(b)エチレン系共重合体セグメントの分子量がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のピークトップで7,000を越え、(c)GPC曲線における積分値が全体の90%となる分子量M(90)が2,000,000を越える、ことを特徴とするポリオレフィン共重合体。
2.エチレン系共重合体セグメントが、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である上記1に記載のポリオレフィン共重合体。
3.エチレン系共重合体セグメント中のエチレン連鎖に由来する単位の割合が50モル%を越え、90モル%未満である上記1又は上記2に記載のポリオレフィン共重合体。
4.プロピレン重合体セグメントの融点が、130℃を越える温度である上記1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン共重合体。
5.上記1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン共重合体とプロピレンブロック共重合体からなるプロピレン系重合体組成物。
6.上記1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン共重合体及びプロピレン重合体並びにゴム成分からなるプロピレン系重合体組成物。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン共重合体は、プロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学結合しており、昇温分別クロマトグラフにおいて、101℃以上で溶出する成分にエチレン連鎖が検出される共重合体である。
参考例で詳述するように、直鎖状高密度ポリエチレンの最高溶出温度が100.6℃であるから、101℃以上で溶出する成分にエチレン連鎖が検出される本発明のポリオレフィン共重合体は、プロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学結合したものであると見ることができる。
【0008】
又、本発明のポリオレフィン共重合体のエチレン系共重合体は、エチレン系共重合体セグメントの分子量がGPCのピークトップで7、000を越え、200万以下である。
好ましい範囲は、エチレン系共重合体セグメントが側鎖の場合、分子量がGPCのピークトップで1万以上20万以下であり、エチレン系共重合体セグメントが主鎖の場合、20万以上100万以下である。
ポリオレフィン共重合体を構成するエチレン系共重合体セグメントの分子量がGPCのピークトップで7、000以下である場合には、次のような悪影響が生じる。
即ち、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる成分に、このようなポリオレフィン共重合体を添加してプロピレン系重合体組成物とした場合、ポリオレフィン共重合体が、マトリックスであるプロピレン系ブロック共重合体中のホモポリプロピレン成分やプロピレン重合体と、分散粒子であるプロピレン系ブロック共重合体中のプロピレン/α−オレフィン共重合体成分やゴム成分との楔となって界面強度を強化する効果が不十分となる。その結果、プロピレン系重合体組成物の衝撃強度の向上効果が不十分となる。
又、分子量が200万を越えると溶融成形時の流動性が悪く、成形が困難になる場合がある。
【0009】
更に、本発明のポリオレフィン共重合体は、GPC曲線における積分値が全体の90%となる分子量M(90)が200万を越えるものである。
好ましくは、分子量M(90)が210万以上である。
一方、分子量M(90)が400万を超えると、溶融成形時の流動性が悪く、成形が困難になる場合がある。
分子量M(90)が200万以下であると、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる成分にポリオレフィン共重合体を添加した際に、マトリックスの結晶化速度を向上する核剤効果が不十分となり、結果としてブレンド物の剛性の向上が不十分となる。
尚、M(90)の算出方法については、実施例の項で詳述する。
【0010】
本発明のポリオレフィン共重合体は、エチレン系共重合体セグメント中のエチレン連鎖に由来する単位の割合が50〜90モル%であることが好ましく、更に好ましくは50〜80モル%である。
エチレン系共重合体セグメント中のエチレン連鎖に由来する単位の割合が50モル%未満、又は90モル%を超えると、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる成分にポリオレフィン共重合体を添加したときに、ポリオレフィン共重合体が界面に存在し難くなるため、ブレンド物の低温での物性(耐衝撃強度等)の向上効果が不十分となる可能性がある。
尚、エチレン系共重合体セグメント中のエチレン連鎖に由来する単位の割合(エチレン含有量)は、後述する同位体炭素による核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)で測定される。
【0011】
本発明のポリオレフィン共重合体は、化学結合している共重合体のプロピレン重合体セグメントの融点が130℃以上であることが好ましく、更に好ましくは135℃以上である。
融点は高いほどよいが、170℃以上のものは実質存在しない。
このようなポリオレフィン共重合体を、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる成分に添加したときに、高い剛性を維持することができる。
プロピレン重合体セグメントの融点が130℃以下であると、ポリオレフィン共重合体中のプロピレン重合体セグメント結晶の完全性が不十分で、それに伴って剛性が低くなり、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる成分に添加した際に、剛性が低下するので好ましくない。
尚、ポリオレフィン共重合体の融点(Tm)は、パーキン・エルマー社製示差走査型熱量計「DSC−7」を用い、後述の方法により測定した。
【0012】
本発明のポリオレフィン共重合体のエチレン系共重合体セグメントは、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であることが好ましく、更に好ましくはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体である。
α−オレフィンの炭素数が20を超えると、重合触媒、プロセスによっては重合反応性が低い、重合体の分離が困難等の問題が生じるので好ましくない。
炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1、テトラデセン−1、ヘキサデセン−1、オクタデセン−1及びエイコセン−1等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
このようなエチレン系共重合体セグメントからなるポリオレフィン共重合体を、プロピレン系ブロック共重合体や、プロピレン重合体とゴム成分からなる組成物に添加したときに、低温での衝撃強度の向上効果が大きい。
【0013】
エチレン系共重合体セグメントは、以下に示す(1)、(2)の何れかの方法を用いて製造することができる。
(1)炭素数3〜20のα−オレフィンの中から選ばれた少なくとも一種とエチレンの共重合を、末端ビニル基を効率良く生成する触媒の存在下で行なう。
(2)炭素数3〜20のα−オレフィンの中から選ばれた少なくとも一種とエチレンとジエンとの共重合を特定の触媒の存在下で行なう。
エチレンの含量は、モノマー仕込み比、重合温度、重合時間等の重合条件によって制御することができる。
【0014】
(1)の末端ビニル基を効率良く生成する触媒としては、(A)特定の遷移金属化合物、(B)(B−1)アルミニウムオキシ化合物、(B−2)上記の遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうるイオン性化合物並びに(B−3)粘土、粘土鉱物及びイオン交換性層状化合物の中から選ばれた少なくとも一種を含有するもの、からなる触媒が好適に用いられるが、これに限定されるものではない。
【0015】
(1)の末端ビニル基を効率良く生成する触媒の(A)成分として用いられる遷移金属化合物としては、一般式(I)
【化1】

Figure 2004035769
で表される構造を有する二重架橋型の遷移金属化合物が好適である。
前記一般式(I)において、Mは周期律表第3〜10族又はランタノイド系列の金属元素を示し、具体例としては、チタン,ジルコニウム,ハフニウム,イットリウム,バナジウム,クロム,マンガン,ニッケル,コバルト,パラジウム及びランタノイド系金属等が挙げられるが、これらの中ではオレフィン重合活性等の点からチタン,ジルコニウム,ハフニウム,クロム,バナジウム及びランタノイド系金属が好ましく、特に、チタン,ジルコニウム及びハフニウムが好適である。
及びEは、それぞれσ結合性又はπ結合性の配位子を示し、A及びAを介して架橋構造を形成しており、又、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。
の具体例としては、シクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<),ホスフィド基(−P<),炭化水素基〔>CR−,>C<〕,珪素含有基〔>SiR−,>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基又はヘテロ原子含有基である)等が挙げられ、Eの具体例としては、シクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<,−NR−),ホスフィド基(−P<,−PR−),酸素(−O−),硫黄(−S−),セレン(−Se−),炭化水素基〔−C(R)−,>CR−,>C<〕,珪素含有基〔−SiR−,−Si(R)−,>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基又はヘテロ原子含有基である)等が挙げられる。
又、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E,E又はYと架橋していてもよい。
Xの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1〜20のアシル基等が挙げられる。
一方、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E,E又はXと架橋していてもよい。
Yのルイス塩基の具体例としては、アミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオエーテル類等を挙げることができる。
次に、A,Aはそれぞれ架橋基を示し、それらは互いに同一でも、異なっていてもよいが、そのうちの少なくとも一つが炭素による架橋のみから構成されているものであるのが好ましい。
【0016】
尚、ここにおいて、少なくとも一つが炭素による架橋のみから構成されるとは、

【化2】
Figure 2004035769
(R21及びR22は、それぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子含有基であり、それらは同じでも異なっていてもよいし、互いに結合して環構造を形成していてもよく、pは1〜4の整数を示す。)
で表されるものであること意味する。
このような架橋基の具体例としては、例えば、メチレン,エチレン,エチリデン,イソプロピリデン,シクロヘキシリデン,1,2−シクロヘキシレン,ビニリデン(CH=C=)等が挙げられる。
、Aのその他の具体的な構造としては、R’Si,R’Ge,R’Sn,R’Al,R’P,R’P(=O),R’N,酸素(−O−),硫黄(−S−),セレン(−Se)〔但し、R’は水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基,珪素含有基又はヘテロ原子含有基であり、R’が2つのときは互いに同じでも異なっていても良いし、互いに結合して環構造を形成していてもよい。〕等が挙げられる。
このような架橋基の具体例としては、ジメチルシリレン,テトラメチルジシリレン,ジメチルゲルミレン,ジメチルスタニレン,メチルボリリデン(CH−B<),メチルアルミリデン(CH−Al<),フェニルホスフィリデン(Ph−P<),フェニルホスフォリデン(Ph−P(=O)<),メチルイミド,酸素(−O−),硫黄(−S−),セレン(−Se−)等が挙げられる。
更に、A、Aとして、ビニレン(−CH=CH−),o−キシリレン(フェニル−1,2−ジメチレン);1,2−フェニレン等も挙げることができる。
qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数である。
【0017】
一般式(I)で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−ジメチルシリレン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジル,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス (トリメチルシリル),(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリメチルシリルメチル),(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメトキシド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホネート),(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−メチレン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−シクロヘキシリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−ジメチルシリレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジベンジル,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリメチルシリル),(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリメチルシリルメチル),(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジメトキシド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホネート),(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−エチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(4−メチルシクロペンタジエニル)(4’−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(4−n−ブチルシクロペンタジエニル)(4’−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)(4−tert−ブチルシクロペンタジエニル)(4’−tert−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)−(3−メチルインデニル)(3’−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−メチルインデニル)(3’−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−ジメチルシリレン)−(3−メチルインデニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(4,7−ジメチルインデニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(4,5−ベンゾインデニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(4,7−ジメチルインデニル)(4’,7’−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(4,5−ベンゾインデニル)(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−メチルインデニル)(3’−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−エチルインデニル)(3’−エチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−n−ブチルインデニル)(3’−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−tert−ブチルインデニル)(3’−tert−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−トリメチルシリルインデニル)(3’−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(3−ベンジルインデニル)(3’−ベンジルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−エチレン)−(インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,1’−ジメチルシリレン)(2,2’−イソプロピリデン)−(インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(3,3’−イソプロピリデン)(4,4’−イソプロピリデン)−(1−ホスファシクロペンタジエニル)(1’−ホスファシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(3,1’−イソプロピリデン)(4,2’−イソプロピリデン)−(1−ホスファシクロペンタジエニル)(4’−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド等、及びこれらの化合物におけるジルコニウムを、チタニウム又はハフニウムに置換したものを挙げることができる。
勿論、これらに限定されるものではない。又、他の族又はランタノイド系列の金属元素の類似化合物であってもよい。
【0018】
又、(1)の触媒の(A)成分として
Cp          ・・・(II)
で示される化合物やその誘導体が好適である。
一般式(II)において、Mはチタン,ジルコニウム,ハフニム,バナジウム,クロム,ランタノイド系列等の遷移金属を示し、Cpはシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,テトラヒドロインデニル基,置換テトラヒドロインデニル基,フルオレニル基又は置換フルオレニル基等の環状不飽和炭化水素基を示す。
尚、シクロペンタジエニル基類の炭素の一部が窒素、リン等のヘテロ原子で置換したものであってもよい。
,Rは、それぞれ独立にσ結合性の配位子,キレート性の配位子,ルイス塩基等の配位子を示し、σ結合性の配位子としては、具体的には、水素原子,酸素原子,硫黄原子,窒素原子,リン原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基、アリル基,置換アリル基,ケイ素原子を含む置換基等を例示できる。
又、キレート性の配位子としては、アセチルアセトナート基,置換アセチルアセトナート基等を例示できる。
a,bは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。
上記Cpが置換基を有する場合には、該置換基は炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
又、2つのCpは同一のものであってもよく、互いに異なるものであってもよい。
としてはチタン,ジルコニウム,ハフニムが好ましく、更に、ハフニウムが好適である。
【0019】
一般式(II)で表される化合物としては、例えば、ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルハフニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルハフニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジエチルハフニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジベンジルハフニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロハフニウム,ビス(シクロペンタジエニル)ジヒドリドハフニウム,ビス(シクロペンタジエニル)モノクロロモノヒドリドハフニウム,ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジメチルハフニウム,ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジクロロハフニウム,ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジベンジルハフニウム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメチルハフニウム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジクロロハフニウム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジベンジルハフニウム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)クロロメチルハフニウム,ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ヒドリドメチルハフニウム,(シクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジクロロハフニウム等、更にはこれらにおいて、ハフニウムをチタン又はジルコニウムに置換した化合物が挙げられる。
【0020】
更に、(1)の触媒の(A)成分として一般式(VIII)で表される化合物も包含する。
【化3】
Figure 2004035769
一般式(VIII)の化合物において、Cpは前記一般式(II)の場合と同様である。
は、チタン、ジルコニウム又はハフニウム原子を示し、Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を示す。
Zは、SiR ,CR ,SiR SiR ,CR CR ,CR CR CR ,CR=CR,CR SiR 又はGeR を示し、Yは、−N(R10)−,−O−,−S−又は−P(R10)−を示す。
上記Rは、水素原子又は20個までの非水素原子をもつアルキル,アリール,シリル,ハロゲン化アルキル,ハロゲン化アリール基及びそれらの組合せから選ばれた基であり、R10は、炭素数1〜10のアルキル又は炭素数6〜10のアリール基であるか、又は、1個又はそれ以上のRと30個までの非水素原子の縮合環系を形成してもよい。wは1又は2を示す。
【0021】
一般式(VIII)で表される化合物の具体例としては、(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド;(第3級ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド;(メチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロリド;(メチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロリド;(エチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−メチレンチタンジクロリド;(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド;(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル;(ベンジルアミド)ジメチル−(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロリド;(フェニルホスフィド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランジルコニウムジベンジル等が挙げられる。
【0022】
又、(2)の特定の触媒は、(A)シクロペンタジエニル基を有する周期律表第4族の遷移金属化合物の中から選ばれた一種と、(B)(B−1)アルミニウムオキシ化合物、(B−2)(A)上記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうるイオン性化合物並びに(B−3)粘土,粘土鉱物及びイオン交換性層状化合物の中から選ばれた少なくとも一種を含有するものが好適に用いられる。
上記(A)成分のシクロペンタジエニル基を有する周期律表第4族の遷移金属化合物としては、例えば、下記の(A−1)成分、(A−2)成分及び(A−3)成分から選ばれた一種を挙げることができる。
【0023】
(A−1)成分:
(A−1)成分は、一般式(III)
【化4】
Figure 2004035769
〔式中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、RとR,RとR及びRとRのうちの少なくとも一組は互いに結合して環を形成してもよく、X及びXは、それぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を示し、Yは、二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−Se−、−NR18−、−PR18−、−P(O)R18−、−BR18−又は−AlR18−を示し、R18は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。Mは、チタン,ジルコニウム又はハフニウムを示す。〕
で表される遷移金属化合物である。
一般式(III)において、RとR,RとR及びRとRのうちの少なくとも一組が環を形成した遷移金属化合物は、BASF型錯体として知られている化合物である。
一般式(III)において、R〜Rのうちのハロゲン原子としては、塩素,臭素,フッ素,ヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,tert−ブチル基,n−ヘキシル基,n−デシル基等のアルキル基、フェニル基,1−ナフチル基,2−ナフチル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられ、又炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、上記炭化水素基の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
このR〜Rは、互いに同一であっても異なっていてもよく、又、隣接する基、即ちRとR,RとR及びRとRのうちの少なくとも一組は互いに結合して環を形成していることが必要である。
このような環を形成したインデニル基としては、例えば、4,5−ベンゾインデニル基,α−アセナフトインデニル基及びその炭素数1〜10のアルキル置換体等を挙げることができる。
又、X及びXのうちハロゲン原子としては、塩素,臭素,フッ素及びヨウ素原子が挙げられ、炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,tert−ブチル基,n−ヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。X及びXは互いに同一であっても異なってもよい。一方、Yは、二つの配位子を結合する二価の基であって、そのうちの炭素数1〜20の二価の炭化水素基としては、例えば、メチレン基;ジメチルメチレン基;1,2−エチレン基;ジメチル−1,2−エチレン基;1,4−テトラメチレン基;1,2−シクロプロピレン基等のアルキレン基、ジフェニルメチレン基等のアリールアルキレン基等が挙げられ、炭素1〜20の二価のハロゲン含有炭化水素基としては、例えば、クロロエチレン基,クロロメチレン基等が挙げられる。
又、二価の珪素含有基としては、例えば、メチルシリレン基,ジメチルシリレン基,ジエチルシリレン基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基等が挙げられる。
更に、ゲルマニウム含有基,スズ含有基としては、上記珪素含有基において、珪素をゲルマニウム,スズに変換した基を挙げることができる。
尚、Yで結合されている二つの配位子は通常同一であるが、場合により異なっていてもよい。
【0024】
この(A−1)成分の一般式(III)で表される遷移金属化合物としては、例えば、特開平6−184179号公報,特開平6−345809号公報等に記載されている化合物を挙げることができる。
具体例としては、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ブタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−α−メチル−α−アセナフトインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−α−アセナフトインデニル)−ジルコニウムジクロリド等のベンゾインデニル型又はアセナフトインデニル型化合物、及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したもの等を挙げることができる。
【0025】
更に、(A−1)成分は、前記一般式(III)において、RとR,RとR及びRとRのいずれの組も環を形成していないインデニル骨格を有する遷移金属化合物、又は、それに対応する4,5,6,7−テトラヒドロインデニル骨格を有する遷移金属化合物である。
この遷移金属化合物は、ヘキスト型錯体として知られている化合物である。
この(A−1)成分の遷移金属化合物としては、例えば、特開平4−268308号公報,特開平5−306304号公報,特開平6−100579号公報,特開平6−157661号公報,特開平7−149815号公報,特開平7−188318号公報,特開平7−258321号公報等に記載されている化合物を挙げることができる。
具体例としては、ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,ジメチルシランジイル−ビス−1−〔2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド,ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,ジメチルシランジイル−ビス−1−〔2−エチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕ジルコニウムジクロリド,フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,フェニルメチルシランジイル−ビス−1−〔2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド,フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,フェニルメチルシランジイル−ビス−1−〔2−エチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド等のアリール置換体、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−エチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−第三ブチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−フェニルメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−エチル−4−メチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2,4−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−エチルインデニル)−ジルコニウムジメチル等の2,4−位置換体、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(3,4,7−トリメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−エタンジイル−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−ブタンジイル−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド等の4,7−位,2,4,7−位又は3,4,7−位置換体,ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−1,2−エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジフェニルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2,4,6−トリメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド等の2,4,6−位置換体,rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2,5,6−トリメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド等の2,5,6−位置換体、rac−ジメチルシリレン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロー1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−エチレン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジメチル,rac−エチレン−ビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジメチル,rac−エチレン−ビス−(4,7−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド等の4,5,6,7−テトラヒドロインデニル化合物等、及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したもの等を挙げることができる。
【0026】
(A−2)成分:
(A−2)成分は一般式(IX)
【化5】
Figure 2004035769
〔式中、R〜R13,R15,R16,X及びXは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基又はリン含有基を示し、RとRは互いに結合して環を形成してもよい。
14,R17は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基又はリン含有基を示す。
は、二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−Se−、−NR18−、−PR18−、−P(O)R18−、−BR18−又は−AlR18−を示し、R18は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。Mは、チタン,ジルコニウム又はハフニウムを示す。〕
で表される遷移金属化合物である。
この遷移金属化合物は、単架橋型錯体である。
一般式(IX)において、R〜R13,R15,R16,X及びXのうちのハロゲン原子としては、塩素,臭素,フッ素及びヨウ素原子が挙げられる。
炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,tert−ブチル基,n−ヘキシル基,n−デシル基等のアルキル基、フェニル基,1−ナフチル基,2−ナフチル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられ、又炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、トリフルオロメチル等の上記炭化水素基の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
珪素含有基としては、トリメチルシリル基,ジメチル(t−ブチル)シリル基等が挙げられ、酸素含有基としては、メトキシ基,エトキシ基等が挙げられ、イオウ含有基としては、チオール基,スルホン酸基等が挙げられ、窒素含有基としては、ジメチルアミノ基等が挙げられ、リン含有基としては、メチルホスフィン基,フェニルホスフィン基等が挙げられる。
又、RとRは互いに結合してフルオレン等の環を形成してもよい。
14,R17の具体例としては、上記R〜R13等において挙げたものから水素原子を除く基が挙げられる。
,Rとしては、水素原子及び炭素数6以下のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基がより好ましく、水素原子が更に好ましい。
又、R,R12,R14及びR17としては、炭素数6以下のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基がより好ましく、イソプロピル基が更に好ましい。
10,R11,R13,R15及びR16としては、水素原子が好ましい。
,Xとしては、ハロゲン原子,メチル基,エチル基,プロピル基が好ましい。
の具体例としては、メチレン、エチレン、エチリデン、イソプロピリデン、シクロヘキシリデン、1,2−シクロヘキシレン、ジメチルシリレン、テトラメチルジシリレン、ジメチルゲルミレン、メチルボリリデン(CH−B=)、メチルアルミリデン(CH−Al=)、フェニルホスフィリデン(Ph−P=)、フェニルホスホリデン(PhPO=)、1,2−フェニレン、ビニレン(−CH=CH−)、ビニリデン(CH=C=)、メチルイミド、酸素(−O−)、硫黄(−S−)等があり、中でも、メチレン、エチレン、エチリデン、イソプロピリデンが、合成の容易さ、収率の点で好ましい。
は、チタン,ジルコニウム又はハフニウムを示すが、特に、ハフニウムが好適である。
【0027】
一般式(IX)で表される遷移金属化合物の具体例としては、1,2−エタンジイル(1−(4,7−ジイソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、1,2−エタンジイル(9−フルオレニル)(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−(4,7−ジイソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、1,2−エタンジイル(1−(4,7−ジメチルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、1,2−エタンジイル(9−フルオレニル)(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−(4,7−ジメチルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド等、及びこれらの化合物におけるハフニウムをジルコニウム又はチタンに置換したものを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
(A−3)成分は、前述の末端ビニル基を効率良く生成する触媒の(A)成分における架橋基を2個有する遷移金属化合物と同様である。
【0028】
(B−1)成分のアルミニウムオキシ化合物としては、一般式(IV)
【化6】
Figure 2004035769
(式中、R26は、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基,アルケニル基,アリール基,アリールアルキル基等の炭化水素基又はハロゲン原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好ましくは2〜40の整数である。尚、各R26は同じでも異なっていてもよい。)
で示される鎖状アルミノキサン、及び一般式(V)
【化7】
Figure 2004035769
(式中、R26及びwは前記一般式(IV)のものと同じである。)
で示される環状アルミノキサンを挙げることができる。
前記アルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水等の縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。
例えば、▲1▼有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、▲2▼重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、▲3▼金属塩等に含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、▲4▼テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、更に水を反応させる方法等がある。
尚、アルミノキサンとしては、トルエン不溶性のものであってもよい。
これらのアルミニウムオキシ化合物は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
一方、(B−2)成分としては、前記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうるイオン性化合物であれば、いずれのものでも使用できるが、特に、効率的に重合活性点を形成できる等の点から、次の一般式(VI),(VII)
(〔L−R27h+(〔Z〕  ・・・(VI)
(〔Lh+(〔Z〕          ・・・(VII)
(但し、LはM,R2829,R30 C又はR31である。)
〔(VI),(VII)式中、Lはルイス塩基、〔Z〕は、非配位性アニオン〔Z又は〔Z、ここで〔Zは複数の基が元素に結合したアニオン、即ち〔M・・・G〕(ここで、Mは、周期律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15族元素を示す。
〜Gは、それぞれ水素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜40のジアルキルアミノ基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数7〜40のアルキルアリール基,炭素数7〜40のアリールアルキル基,炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基,炭素数1〜20のアシルオキシ基,有機メタロイド基、又は、炭素数2〜20のヘテロ原子含有炭化水素基を示す。G〜Gのうち2つ以上が環を形成していてもよい。
fは〔(中心金属Mの原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Zは、酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基、又は、一般的に超強酸と定義される共役塩基を示す。又、ルイス塩基が配位していてもよい。
又、R27は、水素原子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示し、R28及びR29は、それぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基又はフルオレニル基、R30は、炭素数1〜20のアルキル基,アリール基,アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示す。
31は、テトラフェニルポルフィリン,フタロシアニン等の大環状配位子を示す。
hは〔L−R27〕,〔L〕のイオン価数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(h×a)である。
は、周期律表第1〜3、11〜13、17族元素を含むものであり、Mは、周期律表第7〜12族元素を示す。〕
で表されるものを好適に使用することができる。
【0030】
ここで、Lの具体例としては、アンモニア,メチルアミン,アニリン,ジメチルアミン,ジエチルアミン,N−メチルアニリン,ジフェニルアミン,N,N−ジメチルアニリン,トリメチルアミン,トリエチルアミン,トリ−n−ブチルアミン,メチルジフェニルアミン,ピリジン,p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン,p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリン等のアミン類、トリエチルホスフィン,トリフェニルホスフィン,ジフェニルホスフィン等のホスフィン類、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、安息香酸エチル等のエステル類、アセトニトリル,ベンゾニトリル等のニトリル類等を挙げることができる。
27の具体例としては、水素,メチル基,エチル基,ベンジル基,トリチル基等を挙げることができ、R28,R29の具体例としては、シクロペンタジエニル基,メチルシクロペンタジエニル基,エチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニル基等を挙げることができる。
30の具体例としては、フェニル基,p−トリル基,p−メトキシフェニル基等を挙げることができ、R31の具体例としては、テトラフェニルポルフィン,フタロシアニン,アリル,メタリル等を挙げることができる。
又、Mの具体例としては、Li,Na,K,Ag,Cu,Br,I,I等を挙げることができ、Mの具体例としては、Mn,Fe,Co,Ni,Zn等を挙げることができる。
又、〔Z、即ち〔M・・・G〕において、Mの具体例としてはB,Al,Si,P,As,Sb等、好ましくはB及びAlが挙げられる。
又、G,G〜Gの具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基等、アルコキシ基又はアリールオキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基,フェノキシ基等、炭化水素基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,n−オクチル基,n−エイコシル基,フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,4−t−ブチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基等、ハロゲン原子としてフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基,3,5−ジフルオロフェニル基,ペンタクロロフェニル基,3,4,5−トリフルオロフェニル基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基,ビス(トリメチルシリル)メチル基等、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素等が挙げられる。
又、非配位性のアニオン、即ちpKaが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸の組合わせの共役塩基〔Zの具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン(CFSO,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン,ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド,過塩素酸アニオン(ClO,トリフルオロ酢酸アニオン(CFCO,ヘキサフルオロアンチモンアニオン(SbF,フルオロスルホン酸アニオン(FSO,クロロスルホン酸アニオン(ClSO,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO/SbF,フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO/AsF,トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化アンチモン(CFSO/SbF等を挙げることができる。
【0031】
このような(B−2)成分化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム,テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム,テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル) 硼酸メチル(4−シアノピリジニウム) ,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム,テトラキス〔ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメチルアニリニウム,テトラフェニル硼酸フェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラフェニル硼酸トリチル,テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラフルオロ硼酸銀,ヘキサフルオロ燐酸銀,ヘキサフルオロ砒素酸銀,過塩素酸銀,トリフルオロ酢酸銀,トリフルオロメタンスルホン酸銀等を挙げることができる。
この(B−2)成分である、該(A)成分の遷移金属化合物と反応してカチオンに変換しうるイオン性化合物は一種用いてもよく、又、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】
(B−3)成分として、粘土,粘土鉱物又はイオン交換性層状化合物が用いられる。
粘土とは、細かい含水ケイ酸塩鉱物の集合体であって、適当量の水を混ぜてこねると可塑性を生じ、乾くと剛性を示し、高温度で焼くと焼結するような物質をいう。
又、粘土鉱物とは、粘土の主成分をなす含水ケイ酸塩をいう。
イオン交換性層状化合物とは、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有するイオンが交換可能なものをいう。大部分の粘土鉱物はイオン交換性層状化合物である。
これらは天然産のものに限らず、人工合成したものであってもよい。
イオン交換性層状化合物として、例えば、六方最密パッキング型、アンチモモン型、塩化カドミウム型、ヨウ化カドミウム型等の層状の給晶構造を有するイオン結品性化合物等を挙げることができる。
(B−3)成分の具体例としては、カオリン、ベントナイト、木節粘土、ガイロメ粘土、アロフェン、ヒシンゲル石、パイロフィライト、タルク、ウンモ群、モンモリロナイト群、バーミキュライト、リョクデイ石群、パリゴルスカイト、ナクライト、ディッカイト、ハロイサイト等が挙げられる。
(B−3)成分としては、水銀圧入法で測定した半径20Å以上の細孔容積が、0.1ミリリットル/g以上、特には、0.3〜5ミリリットル/g以上のものが好ましい。
又、粘土中の不純物除去又は構造及び機能の変化という点から、化学処理を施すことも好ましい。
ここで化学処理とは、表面に付者している不純物を除去する表面処理と粘土の結晶構造に影響を与える処埋の何れをもさす。
具体的には、酸処理、アルカリ処理、塩類処理、有機物処埋等が挙げられる。
酸処理は、表面の不純物を取り除く他、結晶構造中のアルミニウム、鉄、マグネシウム等の陽イオンを溶出させることによって表面積を増大させる。
アルカリ処理では粘土の結晶構造が破壊され、粘土の構造の変化をもたらす。又、塩類処理、有機物処理では、イオン複合体、分子複合体、有機複合体等を形成し、表面積や層間距離等を変化させることができる。
イオン交換性を利用し、層問の交換性イオンを別の嵩高いイオンと置換することによって、層間が拡大された状態の層間物質を得ることもできる。
又、主触媒が存在する重合反応場を層間の中に確保することも可能である。
上記(B−3)成分はそのまま用いてもよいし、新たに水を添加吸着させたものを用いてもよく、又は、加熟脱水処埋里したものを用いてもよい。
(B−3)成分として、好ましいものは、粘土又は粘土鉱物であり、最も好ましいものはモンモリロナイトである。
【0033】
(B−3)成分は、シラン系化合物及び/又は有機アルミニウム化合物により処理することが好ましい。この処理により、活性が向上することがある。
このシラン系化合物としては、例えば、トリメチルシリルクロリド,トリエチルシリルクロリド等のトリアルキルシリルクロリド類、ジメチルシリルジクロリド,ジエチルシリルジクロリド,ジイソプロピルシリルジクロリド等のジアルキルシリルジクロリド類、メチルシリルトリクロリド、エチルシリルトリクロリド,イソプロピルシリルトリクロリド等のアルキルシリルトリクロリド類が挙げられる。
更に、(B−3)成分の処理に用いる有機アルミニウム化合物としては、特に制限はないが、例えば、上記一般式(IV)で表される直鎖状アルミノキサン又は上記一般式(V)で表される環状アルミノキサン又は環状アルミノキサンの会合体やトリエチルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウムを好ましく用いることができる。
【0034】
本発明のポリオレフィン共重合体は、エチレン系共重合体セグメントとプロピレン重合体セグメントがグラフト共重合体を含むものが更に好ましい。
主鎖と側鎖が化学結合しているものがグラフト共重合体であるが、グラフト共重合体の構造としては、主鎖がプロピレン重合体、側鎖がエチレン系共重合体であるか、主鎖がエチレン系共重合体、側鎖がプロピレン重合体であるグラフト共重合体であることが好ましい。
グラフト共重合体の製造方法としては、(1)末端ビニル基のマクロモノマーを用いて共重合体する方法、(2)ジエンを用いて側鎖と主鎖を結合する方法が挙げられるが、いずれの方法を用いても良い。
(1)の場合、末端ビニル基を効率良く合成するメタセロン触媒を用いることができるが、必ずしもこれに限ったものではない。
(2)の場合、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、ノルボナジエン、ジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン、ビニルノルボルネン、3−ブテニル−4−スチレン等の対称又は非対称なジエンの一方の二重結合を共重合し、もう一方をポリオレフィン共重合体(グラフト共重合体)合成の反応点に用いる。
この場合、反応性の異なる非対称ジエンを特定の重合触媒を使用し、重合条件を適切に設定すると架橋反応を抑制しながら、共重合反応とグラフト共重合体合成を制御することが容易になり、グラフト共重合体の合成効率が高くなるので好ましい。
(1)の末端ビニル基及び(2)の反応性二重結合は、同時、又は続いての共重合反応でモノマーと共重合される。
グラフト共重合体の製造方法として、上記(1)と(2)を併用する方法を用いることができる。
この場合、ジエンの存在下に、末端ビニル基のマクロモノマーを合成し、同時に、又は該合成に続けて共重合を行う。
【0035】
本発明において(1)のマクロモノマーを用いて共重合体とする方法によりポリオレフィン共重合体を製造する方法としては、例えば、エチレンとα−オレフィンとを、オレフィン重合用触媒の存在下に反応させることにより得られる反応性マクロモノマーと、プロピレンとを、オレフィン重合用触媒の存在下で重合させることにより、所望のポリオレフィン共重合体を効率よく製造することができる。
【0036】
この際、オレフィン重合用触媒としては、特に制限はなく、様々なものを用いることができるが、以下に示す遷移金属化合物及びこれと反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物から構成されるメタロセン系触媒が好ましく用いられる。
前記遷移金属化合物の代表的なものとしては、重合体の立体構造を規制できるような、置換基を有する二つのインデニル基が一つ又は二つの架橋基により、五員環部で架橋した配位子を有する周期律表4族の遷移金属化合物を挙げることができる。
周期律表4族の遷移金属としては、チタニウム,ジルコニウム,ハフニウムが好適である。
このインデニル骨格を有する周期律表4族の遷移金属化合物としては、例えば(イ)ヘキスト,BASF型錯体、(ロ)二重架橋型錯体等を用いることができる。
【0037】
前記(イ)のヘキスト,BASF型錯体としては、例えば、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド,rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,rac−エチレンビスインデニルジルコニウムジクロリド等、及びこれらのジルコニウム化合物に対応するチタニウムやハフニウム化合物が挙げられる。
一方、前記(ロ)の二重架橋型錯体としては、例えば、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド等及びこれらのジルコニウム化合物に対応するチタニウムやハフニウム化合物が挙げられる。
【0038】
一方、前記遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物としては、例えば、アルミニウムオキシ化合物,カチオンと複数の基が元素に結合したアニオンとからなるイオン性化合物及びルイス酸等が挙げられるが、これらの中で、アルミニウムオキシ化合物が好ましく、特に、アルミノキサンが好適である。
このアルミノキサンの例としては、メチルアルミノキサン,エチルアルミノキサン,n−プロピルアルミノキサン,イソブチルアルミノキサン,メチル−エチルアルミノキサン,メチル−n−プロピルアルミノキサン,メチル−イソプロピルアルミノキサン,エチル−n−プロピルアルミノキサン及びエチル−イソプロピルアルミノキサン等、及びこれらを二種以上混合したものを挙げることができる。
【0039】
ジエンを用いて側鎖と主鎖を結合する方法としては、(A)前述のエチレン系共重合体セグメントの製造法の(2)によりマクロモノマーを合成した後、モノマーを十分に除去してからプロピレンを導入する方法、(B)前述のエチレン系共重合体セグメントの製造法の(1)及び(2)触媒を用いてプロピレンとジエンを重合した後、炭素数3〜20のα−オレフィンとエチレンを共重合する方法が挙げられる。
(B)の場合、担体に触媒を担持した方が好適であるが、これに限定されるものではない。
【0040】
重合方法については、特に制限はなく、スラリー重合法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法及び懸濁重合法等、いずれの方法を用いてもよい。
又、重合時に、例えば、水素のような一般に用いられる連鎖移動剤を使用することにより、得られる重合体の分子量を調節することができる。
【0041】
又、溶液重合法やスラリー重合法等において重合溶媒を用いる場合、この溶媒としては、重合に不活性なものであればよく特に制限はなく、例えば、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン,シクロヘキサン等の脂環式炭化水素等を挙げることができる。
更に、重合温度は、重合方法に応じて、通常0〜250℃の範囲で適宜選定すればよく、重合圧力は、通常1KPa・G〜10MPa・G、好ましくは20KPa・G〜6MPa・Gの範囲で適宜選定すればよい。
又、重合時間は、通常1分〜10時間程度である。
【0042】
本発明のプロピレン系重合体組成物は、(A)プロピレンブロック共重合体、又はプロピレン重合体とゴム成分の組成物と、(B)ポリオレフィン共重合体からなるものである。
(A)成分のプロピレンブロック共重合体は、主として、結晶性プロピレン単独重合体又は結晶性プロピレン共重合体と、プロピレンと他のα−オレフィンとのランダム共重合体成分とからなり、通常、結晶性プロピレン単独重合体又は結晶性プロピレン共重合体が60〜97重量%、好ましくは70〜93重量%で、非晶性であるランダム共重合体成分が40〜3重量%、好ましくは30〜7重量%である。
結晶性プロピレン共重合体としては、2重量%以下のエチレン等を含んでいても良い。
又、通常ランダム共重合体成分におけるプロピレンは80〜20重量%、好ましくは70〜45重量%、他のオレフィン成分、例えば、エチレンは20〜80重量%、好ましくは30〜55%である。
又、少量のポリエン成分を含んでいても良い。
【0043】
このプロピレンブロック共重合体は、多段重合法によって製造することができる。
多段重合における重合順序、及び重合段数は任意に選ぶことができる。
例えば、最初の重合(第一段重合)は結晶性プロピレン単独重合体又は結晶性プロピレン共重合体が得られるようにプロピレンの単独重合又は共重合(2重量%以下の他のオレフィンを含有する)を行ない、第二段以降で他のα−オレフィンとプロピレンとのランダム共重合や他のα−オレフィンとプロピレンとポリエンとのランダム共重合を行うことができる。
ここで、他のα−オレフィンとしては、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の直鎖状α−オレフィン、3−メチルブテン−1、4−メチル−ペンテン−1等の分岐状α−オレフィンが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、特に、エチレンが好適である。
又、ポリエンとしては、例えば、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(A)プロピレンブロック共重合体と(B)ポリオレフィン共重合体の混合割合は、(A)に対して(B)を0.1〜50質量%混合することが好ましい。
さらに好ましくは、(A)に対して(B)を0.1〜45質量%である。
混合量が、0.1質量%未満では物性向上の効果が不十分であり、50質量%を超えるとブロックポリプロピレン本来の物性を損ねる可能性がある。
【0044】
又、(A)成分としてプロピレン重合体にゴム成分をブレンドした組成物も用いられる。
プロピレン重合体としては、前記プロピレンブロック共重合体の説明における第一段重合で得られる結晶性プロピレン単独重合体及び結晶性プロピレン共重合体を挙げることができる。
更に、前記のようなプロピレンブロック共重合体で合ってもよい。
このゴム成分としては、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、アクリルニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム及びエチレン系共重合ゴム、特に、メタロセン触媒を用いていて合成されるエチレン−ブチレン共重合ゴム、エチレン−オクテン共重合ゴム等が挙げられる。
プロピレン重合体とゴム成分からなる成分において、プロピレン重合体とゴム成分の割合は、プロピレン重合体に対してゴム成分を0.5〜50質量%、好ましくは、5〜45質量%である。
又、(A)プロピレン重合体とゴム成分の組成物と、(B)ポリオレフィン共重合体の混合割合は、(A)に対して(B)を0.1〜50質量%混合することが好ましい。
さらに好ましくは、(A)に対して(B)を0.1〜45質量%である。
混合量が、0.1質量%未満では物性向上の効果が不十分であり、50質量%を超えるとプロピレン重合体本来の物性を損ねる可能性がある。
【0045】
本発明のプロピレン系重合体組成物は、(A)プロピレンブロック共重合体、又はプロピレン重合体とゴム成分の組成物と、(B)特定の物性などを有するポリオレフィン共重合体とを、例えば、ヘンシェルミキサー等で混合した後に押出機に入れて溶融混練することによって製造できる。
プロピレン重合体とゴム成分とポリオレフィン共重合体を混合する際には、同時に混合してもよいし、予めゴム成分とポリオレフィン共重合体を混合したものをプロピレン重合体と混合してもよい。
【0046】
本発明のプロピレン系重合体組成物を用いた成形体は、耐衝撃性や、引っ張り破断伸びが向上することから、射出成形体、特に家電や自動車外装材などの高い剛性を維持しながら、衝撃強度、引っ張り伸び等の物性を要求される分野、又はこれらの物性を有しながら成形加工性に優れ、特に大型ブロー成形や押出し発泡成形性を有する材料分野で、本発明のプロピレン系重合体組成物を用いた成形体は極めて有利に用いることができる。
即ち、本発明のプロピレン系重合体は、十分な溶融張力、溶融粘弾性、溶融流動性などを有し、溶融加工性に優れるため、射出成形や大型ブロー成形、押出し発泡成形等に好適に用いられる。
【0047】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例における物性の測定及び機械物性の評価は次のように行なった。
【0048】
(1)DSCの測定
パーキン・エルマー社製示差走査型熱量計「DSC−7」を用い、試料10mgを、40℃から220℃まで320℃/分で昇温し、3分間保持した。
続いて、0℃まで10℃/分で降温し、0℃で3分間保持した。
更に、10℃/分で220℃まで昇温し、そのときの融解ピーク頂点を融点(Tm)とした。
【0049】
(2)極限粘度〔η〕の測定
(株)離合社製VMR−053型自動粘度計を用い、デカリン溶媒中、温度135℃において測定した。
【0050】
(3)昇温分別クロマトグラフの測定
140℃のオルトジクロロベンゼンに完全に溶解させた試料溶液を、温度135℃に調節した昇温分別クロマトグラフ(TREF)カラムに導入し、次いで速度5℃/hrにて徐々に0℃まで降温し、試料を充填剤に吸着させた。
0℃にて30分間保持した後、カラムにオルトジクロロベンゼンを流通させ、0℃のまま10分間保持して充填剤に吸着されない成分を溶出させた。
その後、オルトジクロロベンゼンを流通させながら速度40℃/hrにて135℃まで昇温し、順次ポリマー成分を溶出させた。
このとき、溶出ポリマーの濃度を測定することによって溶出曲線を得た。
(測定装置)
TREFカラム:GLサイエンス社製、ステンレスカラム(4.6mmφ×150mm)
フローセル:GLサイエンス社製、KBrセル、光路長1mm
送液ポンプ:センシュウ科学社製、SSC−3100
バルブオープン:GLサイエンス社製、MODEL554
TREFオープン:GLサイエンス社製
二系列温調機:理学工業社製、REX−C100
濃度検出器:液体クロマトグラフィー用赤外検出器、
FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF
(測定条件)
溶媒:オルトジクロロベンゼン
試料濃度:7.5g/リットル
注入量:500μリットル
流速:2.0ミリリットル/min
カラム充填剤:クロモソルブP(30/60メッシュ)
【0051】
(4)GPC測定
マクロモノマー(エチレン系共重合体セグメント)のピークトップ分子量(Mp)、ポリオレフィン系共重合体の重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、下記の条件で測定を行い、ポリエチレン換算の分子量とした。
尚、M(90)は、分子量分布曲線において、低分子量側から累積することにより、積分分布値Am(累積重量%に相当)を求めた。
即ち、この曲線においてAmが90%になるときの値をM(90)とする。
(測定装置)
本体:Waters ALC/GPC 150C
カラム:東ソー製 GMHHR−H(S)×2本
(測定条件)
温度:145℃
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
流量:1.0ミリリットル/min
【0052】
(5)13C−NMR測定
(対象:TREFの101℃以上の成分及びポリオレフィン系共重合体)
A.Zambelliらにより「Macromolecules,,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行なった。
モノマー含有量は、例えば、エチレン(E)とプロピレン(P)の共重合体の場合、24〜34PPMの三連鎖(PPP、PPE、EPP、EPE、EEE、EEP、PEE、PEP)のピーク強度比から算出した。
*は観測炭素を含むモノマーを示す。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型NMR装置
観測核:13C(100.4MHz)
方法:H完全デカップリング法
濃度:約200mg/3ml(6.7×10Kg/m)(10φ試験管)
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒  温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:1000回
【0053】
(6)曲げ弾性率
プロピレン系重合体組成物を射出成形して試験片を作成し、JIS K 7203に準拠した曲げ試験により測定した。
試験片(2号ダンベル)厚み:1mm
測定温度:23℃
【0054】
(7)Izod衝撃強度
プロピレン系重合体組成物を射出成形して試験片を作成し、JIS K 7113に準拠し、試験片厚み3mm、雰囲気温度−20℃及び23℃で測定した。
【0055】
参考例
直鎖状高密度ポリエチレン(U.S.Department of Commerce National Institute of Standards and Technology, SRM1475)を用いて、上記の昇温分別クロマトグラフの測定を行なった。
その結果、最高溶出温度は100.6℃であった。
【0056】
実施例1
(1)プロピレン系ブロック共重合体aの調製
(i)固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積5リットルの攪拌機付き三つ口フラスコに、ジエトキシマグネシウム160g(1.4モル)を投入し、更に、脱水処理したヘプタンを500ミリリットル加えた。
40℃に加熱し、四塩化ケイ素28.5ミリリットル(225ミリモル)を加え、20分間攪拌し、フタル酸ジエチルを127ミリリットル加えた。
溶液を80℃まで昇温し、引き続き、四塩化チタンを滴下ロートを用いて461ミリリットル(4.2モル)滴下した。内温を110℃とし2時間攪拌し担持操作とした。
その後、脱水ヘプタンを用いて固体の洗浄を十分に行った。
更に、四塩化チタンを768ミリリットル(7モル)加え、内温を110℃とし2時間攪拌し、2回目の担持操作とした。
その後、脱水ヘプタンを用いて十分洗浄を行な    い固体触媒成分を得た。
【0057】
(ii)予備重合触媒の調製
窒素で置換した内容積1リットルの攪拌機付き三つ口フラスコに、上記の固体触媒成分を60グラム(37.6ミリモルのチタンを含有)を含むヘプタンスラリーを投入し、更に、脱水したヘプタンを加えて、全量を500ミリリットルとした。
これを、40℃に制御しながら攪拌し、トリエチルアルミニウムを24.8ミリモル、シクロヘキシルメチルジメトキシシランを6.2ミリモル加えた。
40℃に保ったまま、120分間プロピレンを所定量吸収させた後、残留プロピレンを窒素で置換し、その後、ヘプタンを用いて固体の洗浄を十分に行い、予備重合触媒85gを得た(シール量:0.43g−PP/g固体触媒成分)。
【0058】
(iii)プロピレン系ブロック共重合体(プロピレン系共重合体a)の調製
▲1▼ホモ重合部の製造
内容積5リットルのオートクレーブを80℃で2時間真空脱気後、70℃とし、プロピレンを0.5kg/cmG及び水素を6.5kg/cmG加え、400rpmで攪拌を開始した。
更に、プロピレンをオートクレーブに加え、全圧を28kg/cmGとした。
次に、触媒投入管にヘプタンを20ml、トリエチルアルミニウムを2ml採取し、オートクレーブに投入した。
更に、触媒投入管を脱圧し、触媒投入管に、再びヘプタンを20ml、トリエチルアルミニウムを0.1ml、ジシクロペンチルジメトキシシランを2ml、予備重合触媒を0.02ミリモルTi採取し、オートクレーブに投入し、重合を開始した。
オートクレーブにプロピレンを供給しながら、全圧を28Kg/cmGに保ち、60分間重合を行なった。
ホモ部の重合が終了後、オートクレーブを脱圧した。
▲2▼共重合部の製造
オートクレーブを真空脱気をして、ホモ部重合の際の未反応プロピレン及び水素を完全に除去後、オートクレーブにプロピレンを3.95kg/cmG、水素を1.0kg/cmG、エチレンを5.05kg/cmG加え、300rpmで攪拌を開始した。
オートクレーブにエチレンとプロピレンの混合ガス[エチレン:プロピレン=5.5:4.5(容量比)]を供給しながら、全圧を10Kg/cmGに保ち、50分間重合を行なった。
重合終了後、脱圧し、窒素置換後、ポリマーを取り出し、80℃、4時間乾燥を行なったところ、プロピレンブロック共重合体a約1kgが得られた。
このプロピレン系共重合体aの結晶部(該プロピレン系ブロック共重合体を熱パラキシレンに溶解した後、常温まで冷却し、ろ過した際の不溶部)の極限粘度[η]は1.18dl/gで、非晶部(該プロピレン系ブロック共重合体を熱パラキシレンに溶解した後、常温まで冷却した際の可溶部を相当量のメタノールで析出させたもの)は17質量%で、非晶部の[η]は2.00dl/g、エチレン含量は42.4質量%であった。
【0059】
(2)ポリプロピレン−g−ポリ(エチレン−co−プロピレン)の合成
▲1▼マクロモノマーの合成
攪拌装置付き内容積10リットルのステレンレス製耐圧オートクレーブを80℃に加熱し、充分減圧乾燥した後、乾燥窒素で大気圧に戻し、室温まで冷却した。
乾燥窒素気流下、乾燥ヘプタン6.0×10−3、1、7−オクタジエン5.0×10−3モル、TIBA(トリイソブチルアルミニウム)をアルミニウム原子換算で10.0×10−3モル、MAO(メチルアルミノキサン)をアルミニウム原子換算で10.0×10−3モル、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロリド[rac−MeSi(2−Me−4−Ph−Ind)ZrCl]のヘプタンスラリー 2.0×10−6モルを加えた後、温度を70℃に上昇し、エチレンガス0.45モル/minとプロピレンガス0.45モル/minの混合ガスを全圧が0.5MPa(gauge)となるように投入した後、ガスの供給を止めて30分間重合を行なった。
重合反応終了後、未反応のモノマーを脱圧により除去し、一部をサンプリングした後、更に、窒素パージを30分間行なって未反応のモノマーを完全に除去した。
サンプリングしたエチレン系共重合体セグメント(マクロモノマー)の物性を表1−1に示す。
【0060】
▲2▼プロピレンとエチレン−co−プロピレンマクロモノマーとの共重合
続いて、得られたマクロモノマーに、MAO(メチルアルミノキサン)をアルミニウム原子換算で10.0×10−3モル、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロリド[rac−MeSi(2−Me−4−Ph−Ind)ZrCl]のヘプタンスラリー 2.0×10−6モルを加えた後、40℃でプロピレンを0.5MPa(gauge)となるように連続的に供給して90分間重合を行った。
重合反応終了後、未反応のプロピレンを脱圧により除去し、更に、窒素パージにより完全に除去した後、少量のメタノールで触媒成分を失活させた。
反応混合物をろ過した後、50℃のヘプタンを5.0×10−3加えて10分間攪拌洗浄を行い、ろ過を行った。この操作を3回行ない、風乾後、80℃、4時間真空乾燥を行い、ポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)560gを得た。
得られたポリオレフィン系共重合体を昇温分別クロマトグラフに導入し、101℃以上で溶出した成分の13CNMR測定を行ったところ、エチレン連鎖に由来するピークが確認された。
得られたポリオレフィン系共重合体の物性を表1−1に示す。
ところで、表1−1、表1−2及び表2に示したポリオレフィン共重合体の融点は、プロピレン重合体セグメントの融点である。
各実施例及び比較例において使用したポリオレフィン共重合体において、ポリプロピレンセグメントとエチレン−プロピレン共重合体セグメントは化学結合しているが、エチレン−プロピレン共重合体セグメントはDSC融点を持たない。
従って、ポリオレフィン共重合体のDSC測定で観測された融点は、プロピレン重合体セグメントに由来するものである。
【0061】
(3)プロピレン系重合体組成物の製造及び物性評価
(1)で調製したプロピレン系共重合体a450g及び(2)で調製したポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)50gに、添加剤としてイルガフォス168(チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ製)1000ppmとイルガノックス1010(チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ製)1000ppmを加え、混練機により溶融混練しペレット化した。
このペレットを用いて射出成形機により、射出成形体を作成し、物性の評価を行なった。結果を第1−1表に示す。
【0062】
実施例2
溶融ブレンドの際、プロピレン系共重合体a410g、エチレン系ゴム(三井化学社製、S4030)40g及びポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)50gとした他は、実施例1と同様に行った。
結果を表1−1に示す。
【0063】
実施例3
遷移金属錯体をrac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−ナフチル−インデニル)ジルコニウムジクロリド[rac−MeSi(2−Me−4−Naph−Ind)ZrCl]、1、7−オクタジエンを1、9−デカジエンに変えた他は、実施例1と同様に行った。
得られたポリオレフィン共重合体を昇温分別クロマトグラフに導入し、101℃以上で溶出した成分の13CNMR測定を行ったところ、エチレン連鎖に由来するピークが確認された。結果を表1−1に示す。
【0064】
実施例4
遷移金属錯体をrac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−ナフチル−インデニル)ジルコニウムジクロリド[rac−MeSi(2−Me−4−Naph−Ind)ZrCl]、1、7−オクタジエンを1、9−デカジエンに変えた他は、実施例2と同様に行った。
得られたポリオレフィン共重合体を昇温分別クロマトグラフに導入し、101℃以上で溶出した成分の13CNMR測定を行ったところ、エチレン連鎖に由来するピークが確認された。結果を表1−1に示す。
【0065】
比較例1
溶融ブレンドの際、プロピレン系共重合体a500gとし、ポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を用いなかった他は、実施例1と同様に行った。結果を表1−2に示す。
【0066】
比較例2
2段目(グラフト共重合)の重合温度を40℃から60℃にした他は、実施例1と同様に実施した。結果を表1−2に示す。
実施例1〜4のポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を添加したものは、ポリオレフィン系共重合体を添加しない比較例1に比べて、曲げ弾性率、Izod衝撃強度ともに向上していることがわかる。
一方、分子量M(90)が2百万以下の比較例2のポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を添加したものは、Izod衝撃強度は向上するものの曲げ弾性率は変化せず、剛性と衝撃のバランスの向上は、実施例1〜4のポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)に及ばないことがわかる。
【0067】
【表1】
Figure 2004035769
【0068】
【表2】
Figure 2004035769
【0069】
実施例5
(1)プロピレン系ブロック共重合体bの調製
実施例1で調製した予備重合触媒を用い、実施例1と同様の方法により、プロピレン系ブロック共重合体bを調製した。
但し、ホモ重合部の製造時の水素濃度を6.5kg/cmから6.0kg/cmに変更し、又、共重合部の製造時の重合時間を50分間から40分間、水素分圧を1.0kg/cmから1.5kg/cm、エチレンとプロピレンの混合ガスの容量比を5.5:4.5から3.5:6.5に変更して重合を行なった。
得られたプロピレン系ブロック共重合体bの結晶部(該プロピレン系ブロック共重合体を熱パラキシレンに溶解した後、常温まで冷却しろ過した際の不溶部)の極限粘度[η]は1.29dl/gで、非晶部(該プロピレン系ブロック共重合体を熱パラキシレンに溶解した後、常温まで冷却した際の可溶部を相当量のメタノールで析出させたもの)は15質量%で、非晶部の極限粘度[η]は1.46dl/g、エチレン含量は29.2質量%であった。
【0070】
(2)マクロモノマーの合成
攪拌装置付き2.0×10−3ステレンレス製耐圧オートクレーブを80℃に加熱し、充分減圧乾燥した後、乾燥窒素で大気圧に戻し室温まで冷却した。
乾燥窒素気流下、乾燥ヘプタン1.0×10−3、MAO(メチルアルミノキサン)をアルミニウム原子換算で4×10−3モル、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド [Cp HfCl]のヘプタンスラリー 10.0×10−6モルを加え、25℃で、エチレン5.4×10−2モル/minとプロピレン4.5×10−1モル/minの混合ガスを全圧が0.6MPa(gauge)となるように流通させて60分間重合を行なった。
反応終了後、未反応のモノマーを脱圧により除去し、更に、窒素パージにより完全に除去した後、少量のメタノールで触媒成分を失活させた。反応混合物はヘプタンに可溶であった。
回収した反応混合物を希塩酸/メタノールで脱灰し、静置した後、上澄みを廃棄した。
更に、メタノール洗浄を3回行なった後、沈殿物をエバポレーターにかけて溶媒を完全に留去した。
回収したエチレン−co−プロピレンマクロモノマー(エチレン系共重合体セグメント)は458gであった。
【0071】
(3)プロピレンとエチレン−co−プロピレンマクロモノマーとの共重合
(2)で得られたマクロモノマーを0.4g/mlになるようにヘプタンに溶解し、溶解液を一晩窒素バブリングすることによって、脱水、脱酸素処理を行った。バブリングにより濃縮されたので、再び、ヘプタンを溶解液に加えて0.4g/mlにした。
攪拌装置付き10リットル(10×10−3)ステレンレス製耐圧オートクレーブを80℃に加熱し、充分減圧乾燥した後、乾燥窒素で大気圧に戻し室温まで冷却した。
乾燥窒素気流下、乾燥ヘプタン5.5×10−3、TIBA(トリイソブチルアルミニウム)10.0×10−3モル、上記マクロモノマー溶液をマクロモノマーとして100gを投入して、25℃で10分間攪拌した。
続いて、MAOをアルミニウム原子換算で60×10−3モル、rac−ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロリド[rac−MeSi(2−Me−4−Ph−Ind)ZrCl]のヘプタンスラリー3.0×10−6モルを加え、30℃でプロピレンを0.5MPa(gauge)となるように連続的に供給して30分重合を行った。
反応終了後、未反応のプロピレンを脱圧により除去し、更に、窒素パージにより完全に除去した後、少量のメタノールで触媒成分を失活させた。
反応混合物をろ過した後、50℃のヘプタンを4.0×10−3加えて10分間攪拌洗浄を行い、ろ過を行った。この操作を3回行ない、風乾後、80℃、4時間真空乾燥を行い、ポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)352gを得た。
得られたグラフト共重合体を昇温分別クロマトグラフに導入し、101℃以上で溶出した成分の13CNMR測定を行ったところ、エチレン連鎖に由来するピークが確認された。
三連鎖の比は、EPE×PEE/(PPE×PEP)=5.44であった。
得られたポリオレフィン系共重合体の物性値を表2に示す。
【0072】
(4)プロピレン系重合体組成物の製造及び物性評価
(1)で調製したプロピレンブロック共重合体b475g、及び(3)で調製したポリオレフィン系共重合体25gに、添加剤としてイルガフォス168(チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ製)1000ppmとイルガノックス1010(チバ・スペシャリテイ・ケミカルズ製)1000ppmを加え、混練機により溶融混練しペレット化した。
このペレットを用いて射出成形機により、射出成形体を作成し、物性の評価を行なった。
又、電子顕微鏡観察を行ない、射出成形体中の粒径1μm以下のゴム粒子の個数の割合を調べた。結果を表2に示す。
【0073】
実施例6
マクロモノマー溶液の投入量をマクロモノマー量として100gから300gに変えた他は、実施例5と同様にしてポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を得た。
得られたポリオレフィン共重合体を昇温分別クロマトグラフに導入し、101℃以上で溶出した成分の13CNMR測定を行ったところ、エチレン連鎖に由来するピークが確認された。
又、実施例5と同様に物性評価と電子顕微鏡観察を行なった。結果を表2に示す。
【0074】
比較例3
溶融混練時にポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を用いなかった他は、実施例5と同様に物性評価と電子顕微鏡観察を行なった。結果を表2に示す。
【0075】
比較例4
マクロモノマーの合成における重合温度を25℃から50℃に変えた他は、実施例5と同様にしてポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を合成し、実施例5と同様に物性評価と電子顕微鏡観察を行なった。結果を表2に示す。
【0076】
実施例5及び6から、プロピレン系重合体組成物の剛性及び衝撃強度が共に向上し、電子顕微鏡観察から粒径1μm以下のゴム粒子数が増加し、粒径分布が狭くなっていることがわかる。
一方、ポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)の側鎖分子量Mpが7、000以下である比較例4は、物性の向上がなく、電子顕微鏡観察から調べた粒径分布は狭くならなかった。
実施例5、6及び比較例3、4で使用したプロピレン系ブロック共重合体は、1段目でプロピレン単独重合体を製造し、2段目でプロピレン−エチレン共重合体を製造して得たものである。
プロピレン単独重合体とゴム成分であるプロピレン−エチレン共重合体は相溶性が低いため、マトリックスであるプロピレン単独重合体に対して、ドメインであるゴム成分は分散し難い。
プロピレン系ブロック共重合体に、ポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)を配合すると、マトリックスとドメインの界面に存在し、界面張力を低下させるので、ゴム成分の分散効率が上昇する。即ち、ドメインであるゴム粒径が小さくなる。
しかしながら、比較例4のような側鎖分子量Mpが7000以下であるポリオレフィン系共重合体(グラフト共重合体)では分散効率はほとんど上昇していない。
ところで、実施例5、6及び比較例3、4では、いずれもプロピレン系ブロック共重合体bを使用しているので、ゴム成分は等しい。即ち、ゴム粒径が小さいことは、ゴム粒子数が多いことを意味する。
ゴム粒子数が多いと、粒子壁間の距離が短くなり、衝撃強度が大きくなる。
実施例5、6及び比較例3、4には、この関係が示されている。
【0077】
【表3】
Figure 2004035769
【0078】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン共重合体を、プロピレン系ブロック共重合体、又は、プロピレン重合体とゴム成分の組成物に添加することにより得られるプロピレン系重合体組成物は、剛性が上昇すると共に、耐衝撃性及び引張り破断伸び等の物性、特に低温における物性が向上する。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention is a polyolefin copolymer in which a propylene polymer segment and an ethylene copolymer segment are chemically bonded, a propylene polymer composition comprising such a polyolefin copolymer and a propylene block copolymer, and And a propylene polymer composition comprising a composition of a rubber component and a polyolefin copolymer and a propylene polymer.
[0002]
[Prior art]
Polypropylene is widely used because it is relatively inexpensive and has excellent mechanical properties, heat resistance, chemical resistance and processability.
However, it has a disadvantage of being brittle against deformation, and its physical properties such as impact resistance and tensile elongation at break are not sufficient.
Therefore, a method of blending a rubber component with polypropylene has been used to improve the impact resistance and tensile elongation at break of polypropylene.
As a method,
(1) Method of blending propylene polymer component and rubber component by multi-stage polymerization
Although this blend is generally called a propylene-based block copolymer, it is not a block copolymer in which the propylene polymer segment and the rubber segment are bonded in a strict sense.
(2) A method of blending a propylene polymer or a propylene-based block copolymer with a rubber component using a kneader.
However, in the blends obtained by any of the methods, the interfacial strength between the polypropylene and the rubber component was not sufficient, and the obtained impact resistance was not always sufficient.
When a large amount of a rubber component is added in order to improve the interfacial strength and to obtain sufficient impact resistance, the proportion of the rubber in the entire blend composite material increases, the rigidity decreases, and the cost increases. There was a disadvantage.
In the first place, in a blend composite material composed of only polypropylene and a rubber component as described in the above (1) and (2), when the proportion of rubber is increased, the impact resistance is improved, but the rigidity is reduced and the proportion of rubber is reduced. Although the rigidity is improved, the impact resistance is reduced, and the balance between the rigidity and the impact resistance is not largely changed.
If one or both of the polypropylene and the rubber component are increased in molecular weight to change this balance, the interface strength between the polypropylene component and the rubber component is increased, and the balance between rigidity and impact resistance is improved. It is not practical because it causes a decrease in fluidity at the time.
[0003]
JP-A-10-338704 discloses a propylene-based copolymer suitable as a compatibilizer between a propylene homopolymer and a propylene-based copolymer.
Specifically, a propylene-based graft copolymer having a propylene-based polymer as a graft chain is disclosed.
However, this propylene-based graft copolymer has an insufficient effect of improving the interfacial strength between the propylene homopolymer and the propylene-based copolymer when used as a compatibilizer because the length of the graft chain and the side chain of the graft are insufficient. As a result, the effect of improving the balance between rigidity and impact strength is insufficient.
JP-A-2000-38415 discloses that a propylene-based copolymer having a wide molecular weight distribution and synthesized with a metallocene catalyst has excellent rigidity and fluidity.
However, since this method does not use a method of bonding the propylene homopolymer segment and the ethylene-based copolymer segment, when added to a propylene-based block copolymer or a composition of a propylene polymer and a rubber component, an impact may occur. The effect of improving the strength is insufficient.
Japanese Patent No. 3249587 discloses a method for improving the rigidity of a propylene-based polymer by utilizing the nucleating agent effect of a crosslinked product.
However, in this method, a polyolefin copolymer in which a propylene polymer segment and an ethylene-based copolymer segment are chemically bonded cannot be obtained, so that although the rigidity is improved, the impact strength is reduced accordingly.
For this reason, the balance between rigidity and impact strength has not been significantly improved.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In view of the above situation, the present invention provides a polyolefin copolymer as a modifier that simultaneously improves the rigidity, impact resistance and tensile elongation at break of a propylene-based polymer composition, and rigidity, impact resistance and tensile strength. It is an object of the present invention to provide a propylene-based polymer composition having improved elongation at break.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies on propylene copolymers having the above-mentioned problems, and as a result, have found that a propylene polymer segment and an ethylene copolymer have been added to a propylene block copolymer or a composition of a propylene polymer and a rubber component. The coalesced segments are chemically bonded, and the components eluted at 101 ° C or higher in the temperature separation chromatography13From the C-NMR measurement, it was found that by blending a polyolefin copolymer having an ethylene chain, a resin composition having excellent rigidity, impact resistance and tensile elongation at break was obtained, and the present invention was completed. .
Hereinafter, a resin composition obtained by blending the polyolefin copolymer of the present invention with a propylene block copolymer or a component composed of a propylene polymer and a rubber component may be referred to as a blend.
[0006]
That is, the present invention provides the following polyolefin copolymer and propylene-based polymer composition.
1. A propylene polymer segment and an ethylene-based copolymer segment are chemically bonded, and (a) a component eluted at 101 ° C. or more in a temperature rising fractionation chromatograph (TREF).13From the C-NMR measurement, a peak derived from the ethylene chain was detected, (b) the molecular weight of the ethylene-based copolymer segment exceeded 7,000 at the top of the gel permeation chromatography (GPC) peak, and (c) the GPC curve. Wherein the molecular weight M (90) at which the integrated value in the above becomes 90% of the whole exceeds 2,000,000.
2. 2. The polyolefin copolymer according to the above 1, wherein the ethylene-based copolymer segment is a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms.
3. 3. The polyolefin copolymer according to the above 1 or 2, wherein the proportion of units derived from an ethylene chain in the ethylene copolymer segment is more than 50 mol% and less than 90 mol%.
4. 4. The polyolefin copolymer according to any one of the above items 1 to 3, wherein the melting point of the propylene polymer segment is a temperature exceeding 130 ° C.
5. A propylene-based polymer composition comprising the polyolefin copolymer and the propylene block copolymer according to any one of the above items 1 to 4.
6. A propylene polymer composition comprising the polyolefin copolymer and propylene polymer according to any one of the above items 1 to 4, and a rubber component.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the polyolefin copolymer of the present invention, a propylene polymer segment and an ethylene-based copolymer segment are chemically bonded to each other, and in a temperature-raising fractionation chromatograph, an ethylene chain is detected in a component eluted at 101 ° C. or more. It is united.
As described in detail in Reference Example, since the maximum elution temperature of linear high-density polyethylene is 100.6 ° C., the polyolefin copolymer of the present invention in which an ethylene chain is detected in a component eluted at 101 ° C. or higher is It can be seen that the propylene polymer segment and the ethylene copolymer segment are chemically bonded.
[0008]
In the ethylene copolymer of the polyolefin copolymer of the present invention, the molecular weight of the ethylene copolymer segment exceeds 7,000 at the peak top of GPC and is 2,000,000 or less.
A preferred range is that the molecular weight is 10,000 to 200,000 at the peak top of GPC when the ethylene-based copolymer segment is a side chain, and 200,000 to 1,000,000 when the ethylene-based copolymer segment is a main chain. It is.
When the molecular weight of the ethylene copolymer segment constituting the polyolefin copolymer is 7,000 or less at the peak top of GPC, the following adverse effects occur.
That is, when a propylene-based block composition or a propylene-based polymer composition is prepared by adding such a polyolefin copolymer to a component comprising a propylene polymer and a rubber component, the polyolefin copolymer is formed in a matrix. Interfacial strength as a wedge between the homopolypropylene component or propylene polymer in a certain propylene block copolymer and the propylene / α-olefin copolymer component or rubber component in the propylene block copolymer as dispersed particles The effect of strengthening is insufficient. As a result, the effect of improving the impact strength of the propylene-based polymer composition becomes insufficient.
On the other hand, if the molecular weight exceeds 2,000,000, the fluidity during melt molding is poor, and molding may be difficult.
[0009]
Further, the polyolefin copolymer of the present invention has a molecular weight M (90) at which the integrated value in the GPC curve becomes 90% of the whole exceeds 2,000,000.
Preferably, the molecular weight M (90) is 2.1 million or more.
On the other hand, when the molecular weight M (90) exceeds 4,000,000, the fluidity during melt molding is poor, and molding may be difficult.
When the molecular weight M (90) is 2,000,000 or less, a nucleus that improves the crystallization speed of the matrix when a polyolefin copolymer is added to a propylene-based block copolymer or a component composed of a propylene polymer and a rubber component. The effect of the agent is insufficient, and as a result, the rigidity of the blend is insufficiently improved.
The method for calculating M (90) will be described in detail in the section of the embodiment.
[0010]
In the polyolefin copolymer of the present invention, the proportion of units derived from an ethylene chain in the ethylene copolymer segment is preferably from 50 to 90 mol%, more preferably from 50 to 80 mol%.
If the proportion of units derived from ethylene chains in the ethylene-based copolymer segment is less than 50 mol% or more than 90 mol%, polyolefin copolymer is added to a propylene-based block copolymer or a component composed of a propylene polymer and a rubber component. When the polymer is added, the polyolefin copolymer hardly exists at the interface, and thus the effect of improving the physical properties (such as impact strength) at low temperature of the blend may be insufficient.
The proportion of units derived from ethylene chains in the ethylene-based copolymer segment (ethylene content) is determined by the nuclear magnetic resonance spectrum of isotope carbon (described later).13C-NMR).
[0011]
In the polyolefin copolymer of the present invention, the propylene polymer segment of the chemically bonded copolymer preferably has a melting point of 130 ° C or higher, more preferably 135 ° C or higher.
The higher the melting point, the better, but there is virtually no melting point of 170 ° C. or higher.
When such a polyolefin copolymer is added to a propylene-based block copolymer or a component composed of a propylene polymer and a rubber component, high rigidity can be maintained.
When the melting point of the propylene polymer segment is 130 ° C. or less, the integrity of the propylene polymer segment crystals in the polyolefin copolymer is insufficient, whereby the rigidity decreases, and the propylene-based block copolymer or propylene When added to a component consisting of a polymer and a rubber component, the rigidity is undesirably reduced.
The melting point (Tm) of the polyolefin copolymer was measured by a method described later using a differential scanning calorimeter “DSC-7” manufactured by Perkin-Elmer.
[0012]
The ethylene-based copolymer segment of the polyolefin copolymer of the present invention is preferably a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms, more preferably ethylene and an α-olefin having 3 to 12 carbon atoms. -Copolymers with olefins.
If the carbon number of the α-olefin exceeds 20, it is not preferable because problems such as low polymerization reactivity and difficulty in separating the polymer occur depending on the polymerization catalyst and process.
Examples of the α-olefin having 3 to 20 carbon atoms include propylene, butene-1, pentene-1, 4-methyl-pentene-1, hexene-1, octene-1, decene-1, dodecene-1, tetradecene- 1, hexadecene-1, octadecene-1 and eicosene-1.
These may be used alone or in combination of two or more.
When a polyolefin copolymer comprising such an ethylene-based copolymer segment is added to a propylene-based block copolymer or a composition comprising a propylene polymer and a rubber component, the effect of improving the impact strength at low temperatures is improved. large.
[0013]
The ethylene-based copolymer segment can be produced by using any one of the following methods (1) and (2).
(1) The copolymerization of ethylene with at least one selected from α-olefins having 3 to 20 carbon atoms is carried out in the presence of a catalyst that efficiently produces a terminal vinyl group.
(2) The copolymerization of ethylene and a diene with at least one selected from α-olefins having 3 to 20 carbon atoms is performed in the presence of a specific catalyst.
The ethylene content can be controlled by polymerization conditions such as a monomer charging ratio, a polymerization temperature, and a polymerization time.
[0014]
Examples of the catalyst for efficiently producing the terminal vinyl group of (1) include (A) a specific transition metal compound, (B) (B-1) an aluminum oxy compound, and (B-2) a reaction with the above transition metal compound. A catalyst comprising an ionic compound which can be converted to a cation by means of a cation and (B-3) one containing at least one selected from clay, clay minerals and ion-exchangeable layered compounds is preferably used. It is not limited.
[0015]
The transition metal compound used as the component (A) of the catalyst for efficiently producing a terminal vinyl group of (1) is represented by the general formula (I):
Embedded image
Figure 2004035769
A double-bridged transition metal compound having a structure represented by the following formula is preferable.
In the general formula (I), M represents a metal element belonging to Groups 3 to 10 of the periodic table or a lanthanoid series, and specific examples thereof include titanium, zirconium, hafnium, yttrium, vanadium, chromium, manganese, nickel, cobalt, Palladium and lanthanoid-based metals are exemplified. Of these, titanium, zirconium, hafnium, chromium, vanadium and lanthanoid-based metals are preferred from the viewpoint of olefin polymerization activity and the like, and titanium, zirconium and hafnium are particularly preferred.
E1And E2Represents a σ-binding or π-binding ligand, respectively;1And A2To form a crosslinked structure, and they may be the same or different from each other.
E1Are, for example, cyclopentadienyl group, substituted cyclopentadienyl group, indenyl group, substituted indenyl group, heterocyclopentadienyl group, substituted heterocyclopentadienyl group, amide group (-N <), phosphide Group (-P <), hydrocarbon group [> CR-,> C <], silicon-containing group [> SiR-,> Si <] (where R is hydrogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms or hetero Which is an atom-containing group) and the like;2Are, for example, cyclopentadienyl group, substituted cyclopentadienyl group, indenyl group, substituted indenyl group, heterocyclopentadienyl group, substituted heterocyclopentadienyl group, amide group (-N <, -NR -), Phosphide group (-P <, -PR-), oxygen (-O-), sulfur (-S-), selenium (-Se-), hydrocarbon group [-C (R)2-,> CR-,> C <], silicon-containing group [-SiR-, -Si (R)2−,> Si <] (where R is hydrogen, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms or a hetero atom-containing group), and the like.
X represents a σ-binding ligand, and when there are a plurality of Xs, the plurality of Xs may be the same or different;1, E2Alternatively, it may be crosslinked with Y.
Specific examples of X include a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, an aryloxy group having 6 to 20 carbon atoms, an amide group having 1 to 20 carbon atoms, and a carbon number. Examples thereof include a silicon-containing group having 1 to 20 carbon atoms, a phosphide group having 1 to 20 carbon atoms, a sulfide group having 1 to 20 carbon atoms, and an acyl group having 1 to 20 carbon atoms.
On the other hand, Y represents a Lewis base, and when there are a plurality of Ys, the plurality of Ys may be the same or different;1, E2Alternatively, it may be crosslinked with X.
Specific examples of the Lewis base of Y include amines, ethers, phosphines, thioethers and the like.
Next, A1, A2Each represents a cross-linking group, which may be the same or different, but it is preferable that at least one of them is constituted only by cross-linking by carbon.
[0016]
Note that, here, at least one is composed only of cross-linking by carbon.
formula
Embedded image
Figure 2004035769
(R21And R22Is a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group or a heteroatom-containing group. And p may be an integer of 1 to 4 by combining with each other to form a ring structure. )
It means that it is represented by
Specific examples of such a crosslinking group include, for example, methylene, ethylene, ethylidene, isopropylidene, cyclohexylidene, 1,2-cyclohexylene, vinylidene (CH2= C =).
A1, A2Other specific structures of R ′2Si, R '2Ge, R '2Sn, R'Al, R'P, R'P (= O), R'N, oxygen (-O-), sulfur (-S-), selenium (-Se) [where R 'is a hydrogen atom, A halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group or a hetero atom-containing group. Or they may combine with each other to form a ring structure. And the like.
Specific examples of such a crosslinking group include dimethylsilylene, tetramethyldisilylene, dimethylgermylene, dimethylstannylene, methylborylidene (CH3-B <), methylaluminidene (CH3-Al <), phenylphosphylidene (Ph-P <), phenylphosphoridene (Ph-P (= O) <), methylimide, oxygen (-O-), sulfur (-S-), selenium (- Se-) and the like.
Furthermore, A1, A2Examples thereof include vinylene (-CH = CH-), o-xylylene (phenyl-1,2-dimethylene), and 1,2-phenylene.
q is an integer of 1 to 5 and represents ((valence of M) -2), and r is an integer of 0 to 3.
[0017]
Specific examples of the transition metal compound represented by the general formula (I) include (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, 1′-dimethylsilylene) (2,2′-dimethylsilylene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (cyclopentadiene) (Enyl) zirconium dimethyl, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium dibenzyl, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′- Isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium bis {(trimethylsilyl), (1,1′-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium bis (trimethylsilylmethyl), (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) Zirconium dimethoxide, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium bis (trifluoromethanesulfonate), (1,1′-dimethylsilylene) (2 2'-methylene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1'-ethylene) (2,2'-methylene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,2'-dimethyl Silylene) (2,1′-ethylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, ( , 1′-dimethylsilylene) (2,2′-ethylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,1′-ethylene) (2,2′-dimethylsilylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1 , 1′-Dimethylsilylene) (2,2′-cyclohexylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride , (1,1′-isopropylidene) (2,2′-dimethylsilylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (indenyl) Zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene) -Bis (indenyl) zirconium dimethyl, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dibenzyl, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'- Isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium bis (trimethylsilyl), (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium bis (trimethylsilylmethyl), (1,1′- Dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dimethoxide, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium bis (trifluoromethanesulfonate) ), (1,1'-dimethylsilylene) (2,2 ' (Isopropylidene) -bis (4,5,6,7-tetrahydroindenyl) zirconium dichloride, (1,2′-ethylene) (2,1′-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,1 '-Ethylene) (2,2'-isopropylidene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,1'-isopropylidene) (2,2'-ethylene) -bis (indenyl) zirconium dichloride, (1,1 '-Isopropylidene) (2,2'-isopropylidene) -bis (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene)-(3,4-dimethyl Cyclopentadienyl) (3 ′, 4′-dimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, , 1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene)-(4-methylcyclopentadienyl) (4'-methylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2 , 2'-Isopropylidene)-(3,4,5-trimethylcyclopentadienyl) (3 ', 4', 5'-trimethylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) ( 2,2'-isopropylidene)-(4-n-butylcyclopentadienyl) (4'-n-butylcyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'- Isopropylidene) (4-tert-butylcyclopentadienyl) (4′-tert-butylcyclopentadienyl) zirconium dik Chloride, (1,2′-dimethylsilylene) (2,1′-isopropylidene)-(3-methylindenyl) (3′-methylindenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2 , 2'-Isopropylidene)-(3-methylindenyl) (3'-methylindenyl) zirconium dichloride, (1,1'-isopropylidene) (2,2'-dimethylsilylene)-(3-methylindenyl Nyl) (indenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene)-(4,7-dimethylindenyl) (indenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) ) (2,2′-isopropylidene)-(4,5-benzoindenyl) (indenyl) zirconium dichloride, (1 1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene)-(4,7-dimethylindenyl) (4 ′, 7′-dimethylindenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2 , 2'-Isopropylidene)-(4,5-benzoindenyl) (4,5-benzoindenyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene)-(3 -Methylindenyl) (3'-methylindenyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene)-(3-ethylindenyl) (3'-ethylindenyl) Zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene)-(3-n-butylindenyl) (3′-n-butyl) (Indenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene)-(3-tert-butylindenyl) (3′-tert-butylindenyl) zirconium dichloride, (1,1 '-Dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene)-(3-trimethylsilylindenyl) (3'-trimethylsilylindenyl) zirconium dichloride, (1,1'-dimethylsilylene) (2,2'-isopropylidene )-(3-benzylindenyl) (3′-benzylindenyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-ethylene)-(indenyl) (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (1,1′-dimethylsilylene) (2,2′-isopropylidene)- (Indenyl) (cyclopentadienyl) zirconium dichloride, (3,3′-isopropylidene) (4,4′-isopropylidene)-(1-phosphacyclopentadienyl) (1′-phosphacyclopentadiene) (Enyl) zirconium dichloride, (3,1'-isopropylidene) (4,2'-isopropylidene)-(1-phosphacyclopentadienyl) (4'-cyclopentadienyl) zirconium dichloride, and the like, and the like. Compounds obtained by substituting zirconium in a compound with titanium or hafnium can be mentioned.
Of course, it is not limited to these. Further, a similar compound of a metal element of another group or a lanthanoid series may be used.
[0018]
Also, as the component (A) of the catalyst (1)
Cp2M1R3 aR4 b・ ・ ・ (II)
And the derivatives thereof are preferable.
In the general formula (II), M1Represents a transition metal such as a titanium, zirconium, hafnium, vanadium, chromium, or lanthanoid series, and Cp represents a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group, a substituted indenyl group, a tetrahydroindenyl group, or a substituted tetrahydroindenyl. And a cyclic unsaturated hydrocarbon group such as a phenyl group, a fluorenyl group or a substituted fluorenyl group.
The cyclopentadienyl group may have a part of carbon atoms substituted with a hetero atom such as nitrogen or phosphorus.
R3, R4Each independently represents a ligand such as a σ-binding ligand, a chelating ligand, a Lewis base, etc. Specific examples of the σ-binding ligand include a hydrogen atom, an oxygen atom , Sulfur, nitrogen, phosphorus, halogen, alkyl having 1 to 20 carbons, aryl, alkylaryl or arylalkyl having 6 to 20 carbons, allyl, substituted allyl, and silicon Substituents and the like can be exemplified.
Examples of chelating ligands include an acetylacetonate group and a substituted acetylacetonate group.
a and b each independently represent an integer of 0 to 4;
When Cp has a substituent, the substituent is preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms.
Further, the two Cp's may be the same or different from each other.
M1Titanium, zirconium and hafnium are preferred, and hafnium is more preferred.
[0019]
Examples of the compound represented by the general formula (II) include bis (cyclopentadienyl) dimethylhafnium, bis (cyclopentadienyl) diphenylhafnium, bis (cyclopentadienyl) diethylhafnium, bis (cyclopentadienyl) Enyl) dibenzylhafnium, bis (cyclopentadienyl) dichlorohafnium, bis (cyclopentadienyl) dihydridohafnium, bis (cyclopentadienyl) monochloromonohydridohafnium, bis (methylcyclopentadienyl) dimethylhafnium, Bis (methylcyclopentadienyl) dichlorohafnium, bis (methylcyclopentadienyl) dibenzylhafnium, bis (pentamethylcyclopentadienyl) dimethylhafnium, bis (pentamethylcyclopentadienyl) Dichlorohafnium, bis (pentamethylcyclopentadienyl) dibenzylhafnium, bis (pentamethylcyclopentadienyl) chloromethylhafnium, bis (pentamethylcyclopentadienyl) hydridomethylhafnium, (cyclopentadienyl) (penta Methylcyclopentadienyl) dichlorohafnium and the like, and furthermore, compounds in which hafnium is substituted by titanium or zirconium.
[0020]
Furthermore, the compound represented by the general formula (VIII) is included as the component (A) of the catalyst (1).
Embedded image
Figure 2004035769
In the compound of the general formula (VIII), Cp is the same as in the case of the general formula (II).
M3Represents a titanium, zirconium or hafnium atom;2Represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, an alkylaryl group or an arylalkyl group, or an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms.
Z is SiR9 2, CR9 2, SiR9 2SiR9 2, CR9 2CR9 2, CR9 2CR9 2CR9 2, CR9= CR9, CR9 2SiR9 2Or GeR9 2And Y2Is -N (R10)-, -O-, -S- or -P (R10)-.
R above9Is a group selected from a hydrogen atom or an alkyl, aryl, silyl, alkyl halide, aryl halide group having up to 20 non-hydrogen atoms and combinations thereof;10Is an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms or an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, or one or more R9And may form a fused ring system of up to 30 non-hydrogen atoms. w represents 1 or 2.
[0021]
Specific examples of the compound represented by the general formula (VIII) include (tertiary butylamide) (tetramethyl-η5-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediylzirconium dichloride; (tert-butylamide) (tetramethyl-η5-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediyltitanium dichloride; (methylamide) (tetramethyl-η5-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediylzirconium dichloride; (methylamide) (tetramethyl-η5-Cyclopentadienyl) -1,2-ethanediyltitanium dichloride; (ethylamide) (tetramethyl-η5-Cyclopentadienyl) -methylene titanium dichloride; (tert-butylamido) dimethyl (tetramethyl-η)5-Cyclopentadienyl) silane titanium dichloride; (tert-butylamido) dimethyl (tetramethyl-η)5-Cyclopentadienyl) silane zirconium dibenzyl; (benzylamido) dimethyl- (tetramethyl-η)5-Cyclopentadienyl) silane titanium dichloride; (phenylphosphido) dimethyl (tetramethyl-η)5-Cyclopentadienyl) silane zirconium dibenzyl and the like.
[0022]
The specific catalyst (2) includes (A) one selected from transition metal compounds belonging to Group 4 of the periodic table having a cyclopentadienyl group, and (B) (B-1) an aluminum oxy group. A compound, (B-2) (A) an ionic compound which can be converted into a cation by reacting with the above transition metal compound, and (B-3) at least one selected from clay, clay minerals and ion-exchange layered compounds Those containing are preferably used.
Examples of the transition metal compound of Group 4 of the periodic table having a cyclopentadienyl group of the component (A) include, for example, the following components (A-1), (A-2) and (A-3) Can be mentioned.
[0023]
Component (A-1):
The component (A-1) has the general formula (III)
Embedded image
Figure 2004035769
[Wherein, R1~ R6Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;3And R4, R4And R5And R5And R6At least one of which may combine with each other to form a ring;1And X2Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom or a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms;1Is a divalent cross-linking group that bonds two ligands, and is a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, a germanium-containing group, and tin. Containing group, -O-, -CO-, -S-, -SO2-, -Se-, -NR18-, -PR18-, -P (O) R18-, -BR18-Or-AlR18-Indicates R18Represents a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. M1Represents titanium, zirconium or hafnium. ]
It is a transition metal compound represented by these.
In the general formula (III), R3And R4, R4And R5And R5And R6The transition metal compound in which at least one pair forms a ring is a compound known as a BASF-type complex.
In the general formula (III), R1~ R6Examples of the halogen atom include chlorine, bromine, fluorine and iodine atoms.
Examples of the hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, tert-butyl, n-hexyl, and n-decyl groups. And the like, an aryl group such as a phenyl group, a 1-naphthyl group, and a 2-naphthyl group, an aralkyl group such as a benzyl group, and the like. Examples include a group in which one or more hydrogen atoms of a hydrogen group have been replaced with an appropriate halogen atom.
This R1~ R6May be the same or different from each other, and an adjacent group, ie, R3And R4, R4And R5And R5And R6It is necessary that at least one of the above is bonded to each other to form a ring.
Examples of the indenyl group forming such a ring include a 4,5-benzoindenyl group, an α-acenaphthoindenyl group, and an alkyl-substituted product having 1 to 10 carbon atoms.
Also, X1And X2Among them, halogen atoms include chlorine, bromine, fluorine and iodine atoms, and hydrocarbon groups having 1 to 20 carbon atoms include, for example, methyl group, ethyl group, propyl group, isopropyl group, n-butyl group, Examples include an alkyl group such as a tert-butyl group and an n-hexyl group, an aryl group such as a phenyl group, and an aralkyl group such as a benzyl group. X1And X2May be the same or different from each other. On the other hand, Y1Is a divalent group that binds two ligands, and examples of the divalent hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include a methylene group; a dimethylmethylene group; and a 1,2-ethylene group. A dimethyl-1,2-ethylene group; a 1,4-tetramethylene group; an alkylene group such as a 1,2-cyclopropylene group, an arylalkylene group such as a diphenylmethylene group, and the like; Examples of the halogen-containing hydrocarbon group include a chloroethylene group and a chloromethylene group.
Examples of the divalent silicon-containing group include a methylsilylene group, a dimethylsilylene group, a diethylsilylene group, a diphenylsilylene group, and a methylphenylsilylene group.
Further, examples of the germanium-containing group and the tin-containing group include groups obtained by converting silicon into germanium and tin in the above-mentioned silicon-containing group.
Note that Y1The two ligands linked by are usually the same, but may be different in some cases.
[0024]
Examples of the transition metal compound represented by the general formula (III) of the component (A-1) include compounds described in JP-A-6-184179, JP-A-6-345809, and the like. Can be.
Specific examples include rac-dimethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4,5-benzoindenyl) -zirconium dichloride, rac-phenylmethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4, 5-benzoindenyl) -zirconium dichloride, rac-ethanediyl-bis-1- (2-methyl-4,5-benzoindenyl) -zirconium dichloride, rac-butanediyl-bis-1- (2-methyl-4, 5-benzoindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilanediyl-bis-1- (4,5-benzoindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-α- Methyl-α-acenaphthoindenyl) -zirconium dichloride, rac-phenylmethylsila Benzoindenyl- or acenaphthoindenyl-type compounds such as n-diyl-bis-1- (2-methyl-α-acenaphthoindenyl) -zirconium dichloride, and those in which zirconium in these compounds is replaced by titanium or hafnium Can be mentioned.
[0025]
Further, the component (A-1) is a compound represented by the general formula (III)3And R4, R4And R5And R5And R6Is a transition metal compound having an indenyl skeleton not forming a ring, or a corresponding transition metal compound having a 4,5,6,7-tetrahydroindenyl skeleton.
This transition metal compound is a compound known as a Hoechst complex.
Examples of the transition metal compound of the component (A-1) include JP-A-4-268308, JP-A-5-306304, JP-A-6-100579, JP-A-6-157661, and JP-A-6-156661. Compounds described in JP-A-7-149815, JP-A-7-188318, JP-A-7-258321 and the like can be mentioned.
Specific examples include dimethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4-phenylindenyl) -zirconium dichloride and dimethylsilanediyl-bis-1- [2-methyl-4- (1-naphthyl) indenyl]. -Zirconium dichloride, dimethylsilanediyl-bis-1- (2-ethyl-4-phenylindenyl) -zirconium dichloride, dimethylsilanediyl-bis-1- [2-ethyl-4- (1-naphthyl) indenyl] zirconium Dichloride, phenylmethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4-phenylindenyl) -zirconium dichloride, phenylmethylsilanediyl-bis-1- [2-methyl-4- (1-naphthyl) indenyl]- Zirconium dichloride, phenylmethylsilanediyl-bis-1- ( Aryl-substituted products such as -ethyl-4-phenylindenyl) -zirconium dichloride, phenylmethylsilanediyl-bis-1- [2-ethyl-4- (1-naphthyl) indenyl] -zirconium dichloride, and rac-dimethylsilylene- Bis-1- (2-methyl-4-ethylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis-1- (2-methyl-4-isopropylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis- 1- (2-methyl-4-tert-butylindenyl) -zirconium dichloride, rac-phenylmethylsilylene-bis-1- (2-methyl-4-isopropylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis -1- (2-ethyl-4-methyli (Denyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis-1- (2,4-dimethylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis-1- (2-methyl-4-ethylindenyl) -zirconium 2,4-substituted product such as dimethyl, rac-dimethylsilylene-bis-1- (4,7-dimethylindenyl) -zirconium dichloride, rac-1,2-ethanediyl-bis-1- (2-methyl-4 , 7-dimethylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis-1- (3,4,7-trimethylindenyl) -zirconium dichloride, rac-1,2-ethanediyl-bis-1- (4, 7-dimethylindenyl) -zirconium dichloride, rac-1,2-butanediyl- Bis-1- (4,7-dimethylindenyl) -zirconium dichloride and other 4,7-position, 2,4,7-position or 3,4,7-position substituents, dimethylsilanediyl-bis-1- ( 2-methyl-4,6-diisopropylindenyl) -zirconium dichloride, phenylmethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4,6-diisopropylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilanediyl-bis- 1- (2-methyl-4,6-diisopropylindenyl) -zirconium dichloride, rac-1,2-ethanediyl-bis-1- (2-methyl-4,6-diisopropylindenyl) -zirconium dichloride, rac- Diphenylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4,6-diisopropylindenyl) -zirconi Mudichloride, rac-phenylmethylsilanediyl-bis-1- (2-methyl-4,6-diisopropylindenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilanediyl-bis-1- (2,4,6-trimethylindenyl ) -Zirconium dichloride or other 2,4,6-substituted product, rac-dimethylsilanediyl-bis-1- (2,5,6-trimethylindenyl) -zirconium dichloride or other 2,5,6-substituted product; rac-dimethylsilylene-bis- (2-methyl-4,5,6,7-tetrahydro-1-indenyl) -zirconium dichloride, rac-ethylene-bis- (2-methyl-4,5,6,7-tetrahydro- 1-indenyl) -zirconium dichloride, rac-dimethylsilylene-bis- (2-methyl-4, , 6,7-tetrahydro-1-indenyl) -zirconium dimethyl, rac-ethylene-bis (2-methyl-4,5,6,7-tetrahydro-1-indenyl) -zirconium dimethyl, rac-ethylene-bis- ( 4,5,6,7-tetrahydroindenyl compounds such as 4,7-dimethyl-4,5,6,7-tetrahydro-1-indenyl) -zirconium dichloride and the like, and zirconium in these compounds is converted to titanium or hafnium. Substituted ones can be mentioned.
[0026]
Component (A-2):
The component (A-2) has the general formula (IX)
Embedded image
Figure 2004035769
[Wherein, R7~ R13, RFifteen, R16, X3And X4Are each independently a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, an oxygen-containing group, a sulfur-containing group, a nitrogen-containing group or a phosphorus atom. Represents a containing group;7And R8May combine with each other to form a ring.
R14, R17Is independently a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, an oxygen-containing group, a sulfur-containing group, a nitrogen-containing group or a phosphorus-containing group. Show.
Y2Is a divalent cross-linking group that bonds two ligands, and is a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, a silicon-containing group, a germanium-containing group, and tin. Containing group, -O-, -CO-, -S-, -SO2-, -Se-, -NR18-, -PR18-, -P (O) R18-, -BR18-Or-AlR18-Indicates R18Represents a hydrogen atom, a halogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, or a halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms. M2Represents titanium, zirconium or hafnium. ]
It is a transition metal compound represented by these.
This transition metal compound is a single-bridge type complex.
In the general formula (IX), R7~ R13, RFifteen, R16, X3And X4Examples of the halogen atom include chlorine, bromine, fluorine and iodine atoms.
Examples of the hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms include methyl, ethyl, n-propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, tert-butyl, n-hexyl, and n-decyl groups. And aryl groups such as phenyl group, 1-naphthyl group and 2-naphthyl group, and aralkyl groups such as benzyl group. The halogen-containing hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms includes trifluoro group. Examples thereof include groups in which one or more hydrogen atoms of the above hydrocarbon group such as methyl are substituted with an appropriate halogen atom.
Examples of the silicon-containing group include a trimethylsilyl group and a dimethyl (t-butyl) silyl group, and examples of the oxygen-containing group include a methoxy group and an ethoxy group. Examples of the sulfur-containing group include a thiol group and a sulfonic acid group. Examples of the nitrogen-containing group include a dimethylamino group, and examples of the phosphorus-containing group include a methylphosphine group and a phenylphosphine group.
Also, R7And R8May combine with each other to form a ring such as fluorene.
R14, R17As a specific example of the above, R7~ R13And the like, excluding the hydrogen atoms from those mentioned above.
R7, R8Are preferably a hydrogen atom and an alkyl group having 6 or less carbon atoms, more preferably a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, and a cyclohexyl group, and further preferably a hydrogen atom.
Also, R9, R12, R14And R17Is preferably an alkyl group having 6 or less carbon atoms, more preferably a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, or a cyclohexyl group, and still more preferably an isopropyl group.
R10, R11, R13, RFifteenAnd R16Is preferably a hydrogen atom.
X3, X4Preferred are a halogen atom, a methyl group, an ethyl group and a propyl group.
Y2Examples of methylene, ethylene, ethylidene, isopropylidene, cyclohexylidene, 1,2-cyclohexylene, dimethylsilylene, tetramethyldisilylene, dimethylgermylene, methylborylidene (CH3-B =), methylaluminidene (CH3-Al =), phenylphosphylidene (Ph-P =), phenylphosphoridene (PhPO =), 1,2-phenylene, vinylene (-CH = CH-), vinylidene (CH2= C =), methylimide, oxygen (-O-), sulfur (-S-), and the like. Of these, methylene, ethylene, ethylidene, and isopropylidene are preferable in terms of ease of synthesis and yield.
M2Represents titanium, zirconium or hafnium, with hafnium being particularly preferred.
[0027]
Specific examples of the transition metal compound represented by the general formula (IX) include 1,2-ethanediyl (1- (4,7-diisopropylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride , 1,2-ethanediyl (9-fluorenyl) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride, isopropylidene (1- (4,7-diisopropylindenyl))) (2- (4,7-diisopropyl) Indenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (1- (4,7-dimethylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride, 1,2-ethanediyl (9-fluorenyl) ( 2- (4,7-dimethylindenyl)) hafnium dichloride, isopropylidene (1- (4,7- Methylindenyl)) (2- (4,7-diisopropylindenyl) hafnium dichloride and the like, and those in which hafnium in these compounds is replaced with zirconium or titanium can be mentioned, but not limited thereto. .
The component (A-3) is the same as the above-mentioned transition metal compound having two crosslinking groups in the component (A) of the catalyst that efficiently generates a terminal vinyl group.
[0028]
As the aluminum oxy compound of the component (B-1), a compound represented by the general formula (IV)
Embedded image
Figure 2004035769
(Where R26Represents a hydrocarbon group or a halogen atom such as an alkyl group, an alkenyl group, an aryl group, an arylalkyl group or the like having 1 to 20 carbon atoms, preferably 1 to 12 carbon atoms, w represents an average degree of polymerization, usually 2 to 50, Preferably it is an integer of 2 to 40. In addition, each R26May be the same or different. )
And a chain aluminoxane represented by the general formula (V):
Embedded image
Figure 2004035769
(Where R26And w are the same as those in the general formula (IV). )
And a cyclic aluminoxane represented by
Examples of the method for producing the aluminoxane include a method in which an alkylaluminum is brought into contact with a condensing agent such as water. The method is not particularly limited, and the reaction may be performed according to a known method.
For example, (1) a method of dissolving an organoaluminum compound in an organic solvent and bringing it into contact with water, (2) a method of adding an organoaluminum compound initially during polymerization and then adding water, and (3) a metal There are a method of reacting water of crystallization contained in a salt or the like and water adsorbed on inorganic or organic substances with an organoaluminum compound, and a method of reacting a trialkylaluminum with a tetraalkyldialuminoxane and further reacting water. .
The aluminoxane may be toluene-insoluble.
These aluminum oxy compounds may be used alone or in a combination of two or more.
[0029]
On the other hand, as the component (B-2), any ionic compound that can be converted into a cation by reacting with the transition metal compound can be used. In particular, a polymerization active site can be efficiently formed. In view of the above, the following general formulas (VI) and (VII)
([L1-R27]h +)a([Z])b・ ・ ・ (VI)
([L2]h +)a([Z])b・ ・ ・ (VII)
(However, L2Is M5, R28R29M6, R30 3C or R31M6It is. )
[In the formulas (VI) and (VII), L1Is a Lewis base, [Z]Is a non-coordinating anion [Z1]Or [Z2], Where [Z1]Is an anion in which a plurality of groups are bonded to an element, ie, [M4G1G2... Gf] (Where M4Represents a Group 5 to 15 element of the periodic table, preferably a Group 13 to 15 element of the periodic table.
G1~ GfAre a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, a dialkylamino group having 2 to 40 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, and a 20, an aryloxy group having 7 to 40 carbon atoms, an arylalkyl group having 7 to 40 carbon atoms, a halogen-substituted hydrocarbon group having 1 to 20 carbon atoms, an acyloxy group having 1 to 20 carbon atoms, an organic metalloid group Or a heteroatom-containing hydrocarbon group having 2 to 20 carbon atoms. G1~ GfTwo or more of them may form a ring.
f is [(center metal M4Valence) +1]. ), [Z2]Represents a conjugate base of a Bronsted acid alone or a combination of a Bronsted acid and a Lewis acid having a logarithm (pKa) of the reciprocal of the acid dissociation constant of −10 or less, or a conjugate base generally defined as a superstrong acid. . Further, a Lewis base may be coordinated.
Also, R27Represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group having 6 to 20 carbon atoms, an alkylaryl group or an arylalkyl group;28And R29Is a cyclopentadienyl group, a substituted cyclopentadienyl group, an indenyl group or a fluorenyl group, R30Represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, an aryl group, an alkylaryl group or an arylalkyl group.
R31Represents a macrocyclic ligand such as tetraphenylporphyrin and phthalocyanine.
h is [L1-R27], [L2Is an integer of 1 to 3, a is an integer of 1 or more, and b = (h × a).
M5Is a group containing elements from Groups 1 to 3, 11 to 13, and 17 of the periodic table;6Represents an element in Groups 7 to 12 of the periodic table. ]
Can be suitably used.
[0030]
Where L1Examples of the following are ammonia, methylamine, aniline, dimethylamine, diethylamine, N-methylaniline, diphenylamine, N, N-dimethylaniline, trimethylamine, triethylamine, tri-n-butylamine, methyldiphenylamine, pyridine and p-bromo. Amines such as -N, N-dimethylaniline and p-nitro-N, N-dimethylaniline; phosphines such as triethylphosphine, triphenylphosphine and diphenylphosphine; thioethers such as tetrahydrothiophene; and esters such as ethyl benzoate. And nitriles such as acetonitrile and benzonitrile.
R27Specific examples of R include hydrogen, methyl, ethyl, benzyl, and trityl.28, R29Specific examples include a cyclopentadienyl group, a methylcyclopentadienyl group, an ethylcyclopentadienyl group, and a pentamethylcyclopentadienyl group.
R30Specific examples of R include a phenyl group, a p-tolyl group, and a p-methoxyphenyl group.31Specific examples thereof include tetraphenylporphine, phthalocyanine, allyl, methallyl and the like.
Also, M5Are Li, Na, K, Ag, Cu, Br, I, I3Etc., and M6Specific examples include Mn, Fe, Co, Ni, Zn and the like.
Also, [Z1], That is, [M4G1G2... Gf], M4Specific examples include B, Al, Si, P, As, Sb and the like, preferably B and Al.
G1, G2~ GfSpecific examples of dimethylamino, diethylamino and the like as a dialkylamino group, methoxy, ethoxy, n-butoxy and phenoxy as an alkoxy or aryloxy group, methyl and ethyl as hydrocarbon groups, n-propyl, isopropyl, n-butyl, isobutyl, n-octyl, n-eicosyl, phenyl, p-tolyl, benzyl, 4-t-butylphenyl, 3,5-dimethyl Phenyl, etc., fluorine, chlorine, bromine, iodine as a halogen atom, p-fluorophenyl, 3,5-difluorophenyl, pentachlorophenyl, 3,4,5-trifluorophenyl as a heteroatom-containing hydrocarbon group , Pentafluorophenyl group, 3,5-bis (trifluoromethyl) phenyl group, bis ( Trimethylsilyl) methyl group, pentamethyl antimony group as organic metalloid group, trimethylsilyl group, trimethylgermyl group, diphenylarsine group, dicyclohexyl antimony group, diphenyl boron, and the like.
In addition, a non-coordinating anion, that is, a conjugated base of a Bronsted acid having a pKa of -10 or less alone or a combination of a Bronsted acid and a Lewis acid [Z2]As a specific example of trifluoromethanesulfonic acid anion (CF3SO3), Bis (trifluoromethanesulfonyl) methyl anion, bis (trifluoromethanesulfonyl) benzyl anion, bis (trifluoromethanesulfonyl) amide, perchlorate anion (ClO4), Trifluoroacetate anion (CF3CO2), Hexafluoroantimony anion (SbF6), Fluorosulfonic acid anion (FSO3), Chlorosulfonic acid anion (ClSO3), Fluorosulfonic acid anion / 5-antimony fluoride (FSO3/ SbF5), Fluorosulfonate anion / 5-arsenic fluoride (FSO3/ AsF5), Trifluoromethanesulfonic acid / 5-antimony fluoride (CF3SO3/ SbF5)And the like.
[0031]
Specific examples of such a component compound (B-2) include triethylammonium tetraphenylborate, tri-n-butylammonium tetraphenylborate, trimethylammonium tetraphenylborate, tetraethylammonium tetraphenylborate, methyltetraphenylborate (trimethylammonium). -N-butyl) ammonium, benzyl tetraphenylborate (tri-n-butyl) ammonium, dimethyldiphenylammonium tetraphenylborate, triphenyl (methyl) ammonium tetraphenylborate, trimethylanilinium tetraphenylborate, methylpyridinium tetraphenylborate, Benzylpyridinium tetraphenylborate, methyl tetraphenylborate (2-cyanopyridinium), triethyl tetrakis (pentafluorophenyl) borate Ammonium, tri-n-butylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, triphenylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetra-n-butylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetraethylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate Benzyl (tri-n-butyl) ammonium, tetrakis (pentafluorophenyl) borate, methyldiphenylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, triphenyl (methyl) ammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) borate Methylanilinium, dimethylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) Phenyl) trimethylanilinium borate, methylpyridinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, benzylpyridinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, methyl (2-cyanopyridinium) tetrakis (pentafluorophenyl) borate, benzyl tetrakis (pentafluorophenyl) borate (2-cyanopyridinium), tetrakis (pentafluorophenyl) {methyl borate (4-cyanopyridinium)}, triphenylphosphonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, dimethylanily tetrakis [bis (3,5-ditrifluoromethyl) phenyl] borate , Ferrocenium tetraphenylborate, silver tetraphenylborate, trityl tetraphenylborate, tetraphenylporphyrin tetraphenylborate Cancer, ferrocenium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) borate (1,1′-dimethylferrocenium), decamethylferrocenium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetrakis (pentafluorophenyl) borate Silver, trityl tetrakis (pentafluorophenyl) borate, lithium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, sodium tetrakis (pentafluorophenyl) borate, tetraphenyl (pentafluorophenyl) borate tetraphenylporphyrin manganese, silver tetrafluoroborate, silver hexafluorophosphate , Silver hexafluoroarsenate, silver perchlorate, silver trifluoroacetate, silver trifluoromethanesulfonate and the like.
As the component (B-2), an ionic compound which can be converted into a cation by reacting with the transition metal compound of the component (A) may be used alone or in combination of two or more. .
[0032]
As the component (B-3), clay, clay mineral or ion-exchange layered compound is used.
Clay is an aggregate of fine hydrated silicate minerals, and refers to a substance that produces plasticity when mixed with an appropriate amount of water, exhibits rigidity when dried, and sinters when baked at high temperatures.
Further, the clay mineral refers to a hydrated silicate which is a main component of the clay.
The ion-exchangeable layered compound is a compound having a crystal structure in which planes formed by ionic bonds and the like are stacked in parallel with a weak binding force to each other, and means a compound whose contained ions are exchangeable. Most clay minerals are ion-exchangeable layered compounds.
These are not limited to naturally occurring ones, but may be artificially synthesized ones.
Examples of the ion-exchange layered compound include, for example, an ionized compound having a layered crystal structure such as a hexagonal close-packing type, an antimony type, a cadmium chloride type, and a cadmium iodide type.
Specific examples of the component (B-3) include kaolin, bentonite, kibushi clay, gairome clay, allophane, hissingelite, pyrophyllite, talc, plum group, montmorillonite group, vermiculite, ryokudeite group, palygorskite, nacrite, Dickite, halloysite and the like.
The component (B-3) preferably has a pore volume of not less than 0.1 ml / g, more preferably not less than 0.3 to 5 ml / g, having a pore volume of 20 ° or more as measured by a mercury intrusion method.
It is also preferable to carry out a chemical treatment from the viewpoint of removing impurities from the clay or changing the structure and function.
Here, the chemical treatment refers to both surface treatment for removing impurities attached to the surface and treatment for affecting the crystal structure of clay.
Specific examples include acid treatment, alkali treatment, salt treatment, and organic substance embedding.
The acid treatment increases the surface area by removing impurities on the surface and eluting cations such as aluminum, iron and magnesium in the crystal structure.
Alkali treatment destroys the crystal structure of the clay, causing a change in the structure of the clay. In the salt treatment and the organic substance treatment, an ionic complex, a molecular complex, an organic complex, and the like are formed, and the surface area, the interlayer distance, and the like can be changed.
By utilizing the ion exchange property and replacing the exchangeable ion in the layer with another bulky ion, an interlayer material having an expanded interlayer can be obtained.
It is also possible to secure a polymerization reaction field where the main catalyst is present between the layers.
The above-mentioned component (B-3) may be used as it is, or may be one to which water is newly added and adsorbed, or one that has been ripened and dehydrated.
As the component (B-3), preferred are clay or clay mineral, and most preferred is montmorillonite.
[0033]
The component (B-3) is preferably treated with a silane compound and / or an organoaluminum compound. This treatment may improve activity.
Examples of the silane compound include trialkylsilyl chlorides such as trimethylsilyl chloride and triethylsilyl chloride; dialkylsilyl dichlorides such as dimethylsilyl dichloride, diethylsilyl dichloride and diisopropylsilyl dichloride; methylsilyl trichloride and ethylsilyl trichloride. And alkylsilyl trichlorides such as isopropylsilyl trichloride.
Further, the organoaluminum compound used for the treatment of the component (B-3) is not particularly limited, and is, for example, a linear aluminoxane represented by the general formula (IV) or a linear aluminoxane represented by the general formula (V). Cyclic aluminoxane or an aggregate thereof, or triethylaluminum or triisobutylaluminum can be preferably used.
[0034]
The polyolefin copolymer of the present invention is more preferably one in which the ethylene-based copolymer segment and the propylene polymer segment include a graft copolymer.
The graft copolymer is one in which the main chain and the side chain are chemically bonded, and the structure of the graft copolymer is such that the main chain is a propylene polymer, the side chain is an ethylene copolymer, or It is preferable that the chain is an ethylene copolymer and the side chain is a graft copolymer having a propylene polymer.
Examples of the method for producing the graft copolymer include (1) a method of copolymerizing using a macromonomer having a terminal vinyl group, and (2) a method of bonding a side chain and a main chain using a diene. May be used.
In the case of (1), a metaceron catalyst that efficiently synthesizes a terminal vinyl group can be used, but is not necessarily limited to this.
In the case of (2), a symmetric or asymmetric diene such as 1,5-hexadiene, 1,7-octadiene, 1,9-decadiene, norbonadiene, divinylbenzene, dicyclopentadiene, vinylnorbornene, and 3-butenyl-4-styrene. One of the double bonds is copolymerized, and the other is used as a reaction point for the synthesis of a polyolefin copolymer (graft copolymer).
In this case, it is easy to control the copolymerization reaction and the graft copolymer synthesis while suppressing the crosslinking reaction by using a specific polymerization catalyst for the asymmetric diene having different reactivity and appropriately setting the polymerization conditions, It is preferable because the synthesis efficiency of the graft copolymer increases.
The terminal vinyl group of (1) and the reactive double bond of (2) are copolymerized with the monomer in a simultaneous or subsequent copolymerization reaction.
As a method for producing the graft copolymer, a method in which the above (1) and (2) are used in combination can be used.
In this case, a macromonomer having a terminal vinyl group is synthesized in the presence of a diene, and the copolymerization is carried out simultaneously or following the synthesis.
[0035]
In the present invention, as a method for producing a polyolefin copolymer by a method for producing a copolymer using the macromonomer (1), for example, ethylene and an α-olefin are reacted in the presence of an olefin polymerization catalyst. The desired polyolefin copolymer can be efficiently produced by polymerizing the reactive macromonomer thus obtained and propylene in the presence of an olefin polymerization catalyst.
[0036]
At this time, the catalyst for olefin polymerization is not particularly limited, and various catalysts can be used. The catalyst is composed of a transition metal compound shown below and a compound capable of reacting with the transition metal compound to form an ionic complex. Metallocene catalysts are preferably used.
As a typical example of the transition metal compound, a coordination in which two indenyl groups having substituents are cross-linked by one or two cross-linking groups at a five-membered ring portion so that the three-dimensional structure of the polymer can be regulated. And a transition metal compound belonging to Group 4 of the periodic table having a child.
Titanium, zirconium, and hafnium are preferred as transition metals of Group 4 of the periodic table.
As the transition metal compound of Group 4 of the periodic table having an indenyl skeleton, for example, (a) Hoechst, a BASF-type complex, and (b) a double-bridge type complex can be used.
[0037]
Examples of the Hoechst and BASF-type complexes of (a) include rac-dimethylsilylene-bis (2-methyl-4-phenylindenyl) zirconium dichloride and rac-dimethylsilylene-bis (2-methyl-5,6- (Benzoindenyl) zirconium dichloride, rac-ethylenebisindenyl zirconium dichloride and the like, and titanium and hafnium compounds corresponding to these zirconium compounds.
On the other hand, examples of the double-bridged complex (b) include (1,2′-ethylene) (2,1′-ethylene) -bis (4,7-dimethylindenyl) zirconium dichloride, Examples include 2′-ethylene) (2,1′-ethylene) -bis (4-phenylindenyl) zirconium dichloride and titanium and hafnium compounds corresponding to these zirconium compounds.
[0038]
On the other hand, examples of the compound capable of forming an ionic complex by reacting with the transition metal compound include an aluminum oxy compound, an ionic compound composed of a cation and an anion in which a plurality of groups are bonded to an element, and a Lewis acid. Among these, an aluminum oxy compound is preferable, and aluminoxane is particularly preferable.
Examples of the aluminoxane include methylaluminoxane, ethylaluminoxane, n-propylaluminoxane, isobutylaluminoxane, methyl-ethylaluminoxane, methyl-n-propylaluminoxane, methyl-isopropylaluminoxane, ethyl-n-propylaluminoxane, ethyl-isopropylaluminoxane and the like. And mixtures of two or more of these.
[0039]
As a method for bonding the side chain and the main chain using a diene, (A) after synthesizing a macromonomer according to (2) of the above-mentioned method for producing an ethylene-based copolymer segment, and after sufficiently removing the monomer, A method of introducing propylene, (B) polymerization of propylene and a diene using a catalyst (1) and (2) in the above-mentioned method for producing an ethylene-based copolymer segment, followed by polymerization of an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms. A method of copolymerizing ethylene is exemplified.
In the case of (B), it is preferable that a catalyst is supported on a carrier, but the present invention is not limited to this.
[0040]
The polymerization method is not particularly limited, and any method such as a slurry polymerization method, a gas phase polymerization method, a bulk polymerization method, a solution polymerization method, and a suspension polymerization method may be used.
In addition, the molecular weight of the obtained polymer can be controlled by using a commonly used chain transfer agent such as hydrogen during the polymerization.
[0041]
When a polymerization solvent is used in a solution polymerization method, a slurry polymerization method, or the like, the solvent is not particularly limited as long as it is inert to the polymerization, and examples thereof include aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, and xylene. And aliphatic hydrocarbons such as pentane, hexane, heptane and octane, and alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane and cyclohexane.
Further, the polymerization temperature may be appropriately selected in the range of usually 0 to 250 ° C. depending on the polymerization method, and the polymerization pressure is generally in the range of 1 KPa · G to 10 MPa · G, preferably in the range of 20 KPa · G to 6 MPa · G. May be selected as appropriate.
The polymerization time is usually about 1 minute to 10 hours.
[0042]
The propylene-based polymer composition of the present invention comprises (A) a propylene block copolymer or a composition of a propylene polymer and a rubber component, and (B) a polyolefin copolymer.
The propylene block copolymer of the component (A) is mainly composed of a crystalline propylene homopolymer or a crystalline propylene copolymer, and a random copolymer component of propylene and another α-olefin. 60 to 97% by weight, preferably 70 to 93% by weight, of the crystalline propylene homopolymer or crystalline propylene copolymer, and 40 to 3% by weight, preferably 30 to 7% by weight of the amorphous random copolymer component. % By weight.
The crystalline propylene copolymer may contain 2% by weight or less of ethylene and the like.
The propylene content in the random copolymer component is usually 80 to 20% by weight, preferably 70 to 45% by weight, and the content of other olefin components, for example, ethylene, is 20 to 80% by weight, preferably 30 to 55%.
Further, it may contain a small amount of a polyene component.
[0043]
This propylene block copolymer can be produced by a multi-stage polymerization method.
The polymerization order and the number of polymerization stages in the multistage polymerization can be arbitrarily selected.
For example, the first polymerization (first stage polymerization) is a homopolymerization or copolymerization of propylene (containing up to 2% by weight of other olefins) so as to obtain a crystalline propylene homopolymer or a crystalline propylene copolymer. And random copolymerization of another α-olefin with propylene or random copolymerization of another α-olefin with propylene and polyene can be performed in the second and subsequent stages.
Here, as other α-olefins, for example, linear α-olefins such as ethylene, butene-1, pentene-1 and hexene-1, and 3-methylbutene-1, 4-methyl-pentene-1 and the like. Branched α-olefins may be mentioned, and these may be used alone or in combination of two or more, but ethylene is particularly preferred.
Examples of the polyene include dicyclopentadiene and tricyclopentadiene, and these may be used alone or in combination of two or more.
The mixing ratio of (A) the propylene block copolymer and (B) the polyolefin copolymer is preferably such that (B) is mixed in an amount of 0.1 to 50% by mass with respect to (A).
More preferably, the content of (B) is 0.1 to 45% by mass relative to (A).
If the mixing amount is less than 0.1% by mass, the effect of improving the physical properties is insufficient, and if it exceeds 50% by mass, the physical properties inherent in the block polypropylene may be impaired.
[0044]
Further, a composition obtained by blending a rubber component with a propylene polymer as the component (A) is also used.
Examples of the propylene polymer include a crystalline propylene homopolymer and a crystalline propylene copolymer obtained by the first-stage polymerization in the description of the propylene block copolymer.
Further, they may be combined with the propylene block copolymer as described above.
Examples of the rubber component include natural rubber, styrene-butadiene copolymer rubber, butadiene rubber, isoprene rubber, ethylene-propylene copolymer rubber, ethylene-propylene-diene copolymer rubber, acrylonitrile-butadiene copolymer rubber, and chloroprene rubber. Butyl rubber, urethane rubber, silicone rubber, acrylic rubber, epichlorohydrin rubber and ethylene-based copolymer rubber, in particular, ethylene-butylene copolymer rubber synthesized using a metallocene catalyst, ethylene-octene copolymer rubber, and the like. Can be
In the component composed of the propylene polymer and the rubber component, the ratio of the propylene polymer to the rubber component is 0.5 to 50% by mass, preferably 5 to 45% by mass of the rubber component based on the propylene polymer.
The mixing ratio of (A) the composition of the propylene polymer and the rubber component and (B) the polyolefin copolymer is preferably such that 0.1 to 50% by mass of (B) is mixed with respect to (A). .
More preferably, the content of (B) is 0.1 to 45% by mass relative to (A).
If the mixing amount is less than 0.1% by mass, the effect of improving the physical properties is insufficient, and if it exceeds 50% by mass, the intrinsic physical properties of the propylene polymer may be impaired.
[0045]
The propylene polymer composition of the present invention comprises (A) a propylene block copolymer or a composition of a propylene polymer and a rubber component, and (B) a polyolefin copolymer having specific physical properties and the like, for example, After mixing with a Henschel mixer or the like, it can be manufactured by putting into an extruder and kneading with melt.
When mixing the propylene polymer, the rubber component and the polyolefin copolymer, they may be mixed simultaneously, or a mixture of the rubber component and the polyolefin copolymer may be mixed with the propylene polymer in advance.
[0046]
The molded article using the propylene-based polymer composition of the present invention has an improved impact resistance and tensile elongation at break. The propylene-based polymer composition of the present invention is used in the field where physical properties such as strength and tensile elongation are required, or in the field of materials having excellent molding processability while having these properties, particularly large blow molding and extrusion foaming molding. A molded article using a product can be used very advantageously.
That is, the propylene-based polymer of the present invention has sufficient melt tension, melt viscoelasticity, melt fluidity, etc., and is excellent in melt processability, so that it is suitably used for injection molding, large blow molding, extrusion foam molding, and the like. Can be
[0047]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to the following examples.
Measurement of physical properties and evaluation of mechanical physical properties in the examples were performed as follows.
[0048]
(1) DSC measurement
Using a differential scanning calorimeter “DSC-7” manufactured by Perkin-Elmer, 10 mg of the sample was heated from 40 ° C. to 220 ° C. at 320 ° C./min, and held for 3 minutes.
Subsequently, the temperature was lowered to 0 ° C. at a rate of 10 ° C./min, and kept at 0 ° C. for 3 minutes.
Further, the temperature was raised to 220 ° C. at a rate of 10 ° C./min, and the peak of the melting peak at that time was defined as the melting point (Tm).
[0049]
(2) Measurement of intrinsic viscosity [η]
The measurement was carried out in a decalin solvent at a temperature of 135 ° C. using a VMR-053 automatic viscometer manufactured by Rigo Co., Ltd.
[0050]
(3) Measurement of temperature-separated chromatograph
A sample solution completely dissolved in 140 ° C. ortho-dichlorobenzene was introduced into a temperature-rise fractionated chromatograph (TREF) column adjusted to a temperature of 135 ° C., and then gradually cooled to 0 ° C. at a rate of 5 ° C./hr. The sample was adsorbed on the filler.
After maintaining at 0 ° C. for 30 minutes, orthodichlorobenzene was passed through the column and kept at 0 ° C. for 10 minutes to elute components not adsorbed by the filler.
Thereafter, the temperature was increased to 135 ° C. at a rate of 40 ° C./hr while flowing orthodichlorobenzene, and the polymer components were sequentially eluted.
At this time, an elution curve was obtained by measuring the concentration of the eluted polymer.
(measuring device)
TREF column: GL Sciences, stainless steel column (4.6 mmφ × 150 mm)
Flow cell: GL Science, KBr cell, optical path length 1 mm
Liquid sending pump: SSC-3100 manufactured by Senshu Kagaku
Valve open: Model 554, manufactured by GL Sciences
TREF Open: manufactured by GL Sciences
Two-series temperature controller: Rigaku Corporation, REX-C100
Concentration detector: infrared detector for liquid chromatography,
FOXBORO MIRAN 1A CVF
(Measurement condition)
Solvent: orthodichlorobenzene
Sample concentration: 7.5 g / liter
Injection volume: 500 μl
Flow rate: 2.0 ml / min
Column packing material: Chromosolve P (30/60 mesh)
[0051]
(4) GPC measurement
The peak top molecular weight (Mp) of the macromonomer (ethylene copolymer segment), the weight average molecular weight (Mw) and the molecular weight distribution (Mw / Mn) of the polyolefin copolymer were measured under the following conditions and converted to polyethylene. Molecular weight.
In addition, M (90) was integrated from the lower molecular weight side in the molecular weight distribution curve to obtain an integrated distribution value Am (corresponding to cumulative weight%).
That is, the value when Am becomes 90% in this curve is defined as M (90).
(measuring device)
Body: Waters ALC / GPC 150C
Column: Tosoh GMHHR-H (S) x 2
(Measurement condition)
Temperature: 145 ° C
Solvent: 1,2,4-trichlorobenzene
Flow rate: 1.0 ml / min
[0052]
(5)13C-NMR measurement
(Target: TREF component of 101 ° C or higher and polyolefin copolymer)
A. "Macromolecules," by Zambelli et al.8, 687 (1975) "according to the assignment of peaks proposed by the following apparatus and conditions.
The monomer content is, for example, in the case of a copolymer of ethylene (E) and propylene (P), a tri-chain (PP*P, PP*E, EP*P, EP*E, EE*E, EE*P, PE*E, PE*It was calculated from the peak intensity ratio of P).
* Indicates a monomer containing the observed carbon.
Apparatus: JNM-EX400 type NMR apparatus manufactured by JEOL Ltd.
Observed nucleus:13C (100.4MHz)
Method:1H complete decoupling method
Concentration: about 200 mg / 3 ml (6.7 × 10 Kg / m3) (10φ test tube)
Solvent: 90:10 (volume ratio) mixed solvent of 1,2,4-trichlorobenzene and heavy benzene Temperature: 130 ° C.
Pulse width: 45 °
Pulse repetition time: 4 seconds
Accumulation: 1000 times
[0053]
(6) Flexural modulus
A test piece was prepared by injection molding the propylene polymer composition, and the test piece was measured by a bending test in accordance with JIS @ K # 7203.
Test piece (No. 2 dumbbell) thickness: 1 mm
Measurement temperature: 23 ° C
[0054]
(7) Izod impact strength
A test piece was prepared by injection molding the propylene polymer composition, and measured at a test piece thickness of 3 mm, an ambient temperature of −20 ° C., and 23 ° C. in accordance with JIS K 7113.
[0055]
Reference example
Using a linear high-density polyethylene (US Department of Commercial, National Institute of Fund, Standards and Technology, SRM1475), the above-mentioned temperature-separation chromatography was measured.
As a result, the highest elution temperature was 100.6 ° C.
[0056]
Example 1
(1) Preparation of propylene-based block copolymer a
(I) Preparation of solid catalyst component
160 g (1.4 mol) of diethoxymagnesium was placed in a 5-liter three-necked flask equipped with a stirrer and purged with nitrogen, and then 500 ml of dehydrated heptane was added.
The mixture was heated to 40 ° C., 28.5 ml (225 mmol) of silicon tetrachloride was added, the mixture was stirred for 20 minutes, and 127 ml of diethyl phthalate was added.
The temperature of the solution was raised to 80 ° C., and then 461 ml (4.2 mol) of titanium tetrachloride was added dropwise using a dropping funnel. The internal temperature was set to 110 ° C., and the mixture was stirred for 2 hours to perform a loading operation.
Thereafter, the solid was sufficiently washed with dehydrated heptane.
Further, 768 ml (7 mol) of titanium tetrachloride was added, the internal temperature was set to 110 ° C., and the mixture was stirred for 2 hours to perform a second loading operation.
Thereafter, the solid catalyst component was sufficiently washed with dehydrated heptane to obtain a solid catalyst component.
[0057]
(Ii) Preparation of prepolymerized catalyst
A heptane slurry containing 60 g (containing 37.6 mmol of titanium) of the above solid catalyst component was charged into a 1-liter three-necked flask equipped with a stirrer and purged with nitrogen, and dehydrated heptane was added. To make the total volume 500 ml.
The mixture was stirred while being controlled at 40 ° C., and 24.8 mmol of triethylaluminum and 6.2 mmol of cyclohexylmethyldimethoxysilane were added.
After a predetermined amount of propylene was absorbed for 120 minutes while maintaining the temperature at 40 ° C., the remaining propylene was replaced with nitrogen, and then the solid was sufficiently washed with heptane to obtain 85 g of a prepolymerized catalyst (sealing amount). : 0.43 g-PP / g solid catalyst component).
[0058]
(Iii) Preparation of propylene-based block copolymer (propylene-based copolymer a)
(1) Production of homopolymerized part
An autoclave having an inner volume of 5 liters was vacuum-degassed at 80 ° C. for 2 hours, then heated to 70 ° C., and propylene was added at 0.5 kg / cm.26.5 kg / cm of G and hydrogen2G was added and stirring was started at 400 rpm.
Further, propylene was added to the autoclave, and the total pressure was 28 kg / cm.2G.
Next, 20 ml of heptane and 2 ml of triethylaluminum were collected in a catalyst charging tube, and charged into an autoclave.
Further, the pressure in the catalyst charging tube was depressurized, and 20 ml of heptane, 0.1 ml of triethylaluminum, 2 ml of dicyclopentyldimethoxysilane, and 0.02 mmol Ti of the prepolymerized catalyst were collected again in the catalyst charging tube, and charged into an autoclave. The polymerization was started.
While supplying propylene to the autoclave, the total pressure was 28 kg / cm.2G and polymerization was carried out for 60 minutes.
After the homopolymerization was completed, the autoclave was depressurized.
(2) Production of copolymerization section
After degassing the autoclave in vacuum to completely remove unreacted propylene and hydrogen during the homopolymerization, the autoclave was charged with 3.95 kg / cm of propylene.2G, 1.0 kg / cm of hydrogen2G, ethylene at 5.05 kg / cmG2In addition, stirring was started at 300 rpm.
While supplying a mixed gas of ethylene and propylene [ethylene: propylene = 5.5: 4.5 (volume ratio)] to the autoclave, the total pressure was increased to 10 kg / cm.2G and polymerization was carried out for 50 minutes.
After the completion of the polymerization, the pressure was released, and after purging with nitrogen, the polymer was taken out and dried at 80 ° C. for 4 hours to obtain about 1 kg of a propylene block copolymer a.
The intrinsic viscosity [η] of the crystal part of the propylene-based copolymer a (insoluble part when the propylene-based block copolymer is dissolved in hot para-xylene, cooled to room temperature and filtered) is 1.18 dl / g, 17% by mass of an amorphous part (a substance obtained by dissolving the propylene-based block copolymer in hot para-xylene and then precipitating a soluble part upon cooling to room temperature with a considerable amount of methanol). The crystal part had [η] of 2.00 dl / g and an ethylene content of 42.4% by mass.
[0059]
(2) Synthesis of polypropylene-g-poly (ethylene-co-propylene)
(1) Synthesis of macromonomer
A 10-liter inner volume pressure-resistant autoclave made of sterene with a stirrer was heated to 80 ° C., dried sufficiently under reduced pressure, returned to atmospheric pressure with dry nitrogen, and cooled to room temperature.
Under dry nitrogen flow, dry heptane 6.0 × 10-3m31,7-octadiene 5.0 × 10-3Mol, TIBA (triisobutylaluminum) is 10.0 × 10-3Mole, MAO (methylaluminoxane) is 10.0 × 10-3Mol, rac-dimethylsilylenebis (2-methyl-4-phenyl-indenyl) zirconium dichloride [rac-Me2Si (2-Me-4-Ph-Ind)2ZrCl2Heptane slurry 2.0 × 10-6After adding mol, the temperature was raised to 70 ° C., and a mixed gas of 0.45 mol / min of ethylene gas and 0.45 mol / min of propylene gas was introduced so that the total pressure became 0.5 MPa (gauge). Thereafter, the supply of gas was stopped and polymerization was performed for 30 minutes.
After the completion of the polymerization reaction, unreacted monomers were removed by depressurization, and after sampling a part, nitrogen purge was further performed for 30 minutes to completely remove unreacted monomers.
Table 1-1 shows the physical properties of the sampled ethylene-based copolymer segments (macromonomers).
[0060]
(2) Copolymerization of propylene with ethylene-co-propylene macromonomer
Subsequently, MAO (methylaluminoxane) was added to the obtained macromonomer in an amount of 10.0 × 10-3Mol, rac-dimethylsilylenebis (2-methyl-4-phenyl-indenyl) zirconium dichloride [rac-Me2Si (2-Me-4-Ph-Ind)2ZrCl2Heptane slurry 2.0 × 10-6After the addition of mol, propylene was continuously supplied at 40 ° C. so as to have a pressure of 0.5 MPa (gauge), and polymerization was carried out for 90 minutes.
After completion of the polymerization reaction, unreacted propylene was removed by depressurization, and further completely removed by nitrogen purge, and then the catalyst component was deactivated with a small amount of methanol.
After filtering the reaction mixture, heptane at 50 ° C. was added to 5.0 × 10 5-3m3In addition, washing with stirring was performed for 10 minutes, and filtration was performed. This operation was performed three times, air-dried, and then vacuum-dried at 80 ° C. for 4 hours to obtain 560 g of a polyolefin-based copolymer (graft copolymer).
The obtained polyolefin-based copolymer was introduced into a temperature-increased fractionation chromatograph, and the components eluted at 101 ° C. or more were analyzed.13As a result of CNMR measurement, a peak derived from an ethylene chain was confirmed.
Table 1-1 shows the physical properties of the obtained polyolefin-based copolymer.
The melting points of the polyolefin copolymers shown in Tables 1-1, 1-2 and 2 are the melting points of the propylene polymer segments.
In the polyolefin copolymer used in each of the examples and comparative examples, the polypropylene segment and the ethylene-propylene copolymer segment are chemically bonded, but the ethylene-propylene copolymer segment has no DSC melting point.
Therefore, the melting point of the polyolefin copolymer measured by DSC is derived from the propylene polymer segment.
[0061]
(3) Production of propylene polymer composition and evaluation of physical properties
To 450 g of the propylene-based copolymer a prepared in (1) and 50 g of the polyolefin-based copolymer (graft copolymer) prepared in (2), 1000 ppm of Irgafos 168 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals) and 1000 ppm of Irgafos were used as additives. 1000 ppm of Knox 1010 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals) was added, and the mixture was melt-kneaded by a kneader to form pellets.
Using the pellets, an injection molded body was prepared by an injection molding machine, and the physical properties were evaluated. The results are shown in Table 1-1.
[0062]
Example 2
In the case of melt blending, the procedure was performed in the same manner as in Example 1, except that 410 g of propylene-based copolymer a, 40 g of ethylene-based rubber (manufactured by Mitsui Chemicals, S4030) and 50 g of polyolefin-based copolymer (graft copolymer) were used. .
The results are shown in Table 1-1.
[0063]
Example 3
The transition metal complex was converted to rac-dimethylsilylenebis (2-methyl-4-naphthyl-indenyl) zirconium dichloride [rac-Me2Si (2-Me-4-Naph-Ind)2ZrCl2The procedure was as in Example 1, except that 1,7-octadiene was changed to 1,9-decadiene.
The obtained polyolefin copolymer was introduced into a temperature-increased fractionation chromatograph, and the components eluted at 101 ° C. or higher were13As a result of CNMR measurement, a peak derived from an ethylene chain was confirmed. The results are shown in Table 1-1.
[0064]
Example 4
The transition metal complex was converted to rac-dimethylsilylenebis (2-methyl-4-naphthyl-indenyl) zirconium dichloride [rac-Me2Si (2-Me-4-Naph-Ind)2ZrCl2The procedure was as in Example 2, except that 1,7-octadiene was changed to 1,9-decadiene.
The obtained polyolefin copolymer was introduced into a temperature-increased fractionation chromatograph, and the components eluted at 101 ° C. or higher were13As a result of CNMR measurement, a peak derived from an ethylene chain was confirmed. The results are shown in Table 1-1.
[0065]
Comparative Example 1
The melt blending was carried out in the same manner as in Example 1 except that the propylene copolymer a was 500 g and the polyolefin copolymer (graft copolymer) was not used. The results are shown in Table 1-2.
[0066]
Comparative Example 2
The procedure was performed in the same manner as in Example 1 except that the polymerization temperature of the second stage (graft copolymerization) was changed from 40 ° C to 60 ° C. The results are shown in Table 1-2.
In Examples 1 to 4 to which the polyolefin-based copolymer (graft copolymer) was added, both the flexural modulus and the Izod impact strength were improved as compared with Comparative Example 1 in which the polyolefin-based copolymer was not added. You can see that.
On the other hand, in the case where the polyolefin copolymer (graft copolymer) of Comparative Example 2 having a molecular weight M (90) of 2 million or less was added, the Izod impact strength was improved, but the flexural modulus was not changed, and the rigidity was low. It can be seen that the improvement of the balance between the impact and the impact is inferior to the polyolefin copolymers (graft copolymers) of Examples 1 to 4.
[0067]
[Table 1]
Figure 2004035769
[0068]
[Table 2]
Figure 2004035769
[0069]
Example 5
(1) Preparation of propylene-based block copolymer b
Using the prepolymerized catalyst prepared in Example 1, a propylene-based block copolymer b was prepared in the same manner as in Example 1.
However, the hydrogen concentration during the production of the homopolymerized part was 6.5 kg / cm.2From 6.0kg / cm2The polymerization time during the production of the copolymerized part was changed from 50 minutes to 40 minutes, and the hydrogen partial pressure was changed to 1.0 kg / cm2From 1.5kg / cm2The polymerization was carried out by changing the volume ratio of the mixed gas of ethylene and propylene from 5.5: 4.5 to 3.5: 6.5.
The intrinsic viscosity [η] of the crystal part of the obtained propylene-based block copolymer b (insoluble part obtained by dissolving the propylene-based block copolymer in hot para-xylene, cooling to room temperature, and filtering) is 1. At 29 dl / g, an amorphous part (a substance obtained by dissolving the propylene-based block copolymer in hot para-xylene and then precipitating a soluble part upon cooling to room temperature with a considerable amount of methanol) was 15% by mass. The intrinsic viscosity [η] of the amorphous part was 1.46 dl / g, and the ethylene content was 29.2% by mass.
[0070]
(2) Macromonomer synthesis
2.0 × 10 with stirrer-3m3The pressure-resistant autoclave made of Stellenless was heated to 80 ° C., dried sufficiently under reduced pressure, returned to atmospheric pressure with dry nitrogen, and cooled to room temperature.
Under dry nitrogen flow, dry heptane 1.0 × 10-3m3, MAO (methylaluminoxane) is 4 × 10-3Mol, bis (pentamethylcyclopentadienyl) hafnium dichloride} [Cp* 2HfCl2Heptane slurry × 10.0 × 10-6Mol at 25 ° C. and ethylene 5.4 × 10-2Mol / min and propylene 4.5 × 10-1Polymerization was carried out for 60 minutes by flowing a mixed gas of mol / min such that the total pressure became 0.6 MPa (gauge).
After the completion of the reaction, unreacted monomers were removed by depressurization, and further completely removed by purging with nitrogen. Then, the catalyst component was deactivated with a small amount of methanol. The reaction mixture was soluble in heptane.
The recovered reaction mixture was decalcified with dilute hydrochloric acid / methanol, allowed to stand, and the supernatant was discarded.
Further, after methanol washing was performed three times, the precipitate was subjected to an evaporator to completely remove the solvent.
The recovered ethylene-co-propylene macromonomer (ethylene copolymer segment) was 458 g.
[0071]
(3) Copolymerization of propylene and ethylene-co-propylene macromonomer
The macromonomer obtained in (2) was dissolved in heptane to a concentration of 0.4 g / ml, and the solution was dehydrated and deoxygenated by bubbling nitrogen overnight. After concentration by bubbling, heptane was again added to the lysate to 0.4 g / ml.
10 liters (10 × 10-3m3) A pressure-resistant autoclave made of Stellenless was heated to 80 ° C, dried sufficiently under reduced pressure, returned to atmospheric pressure with dry nitrogen, and cooled to room temperature.
Under dry nitrogen flow, dry heptane 5.5 × 10-3m3, TIBA (triisobutylaluminum) 10.0 × 10-3100 g of the above-mentioned macromonomer solution as a macromonomer was charged and stirred at 25 ° C. for 10 minutes.
Subsequently, MAO was converted to 60 × 10-3Mol, rac-dimethylsilylenebis (2-methyl-4-phenyl-indenyl) zirconium dichloride [rac-Me2Si (2-Me-4-Ph-Ind)2ZrCl2Heptane slurry 3.0 × 10-6Mole was added, and propylene was continuously supplied at 30 ° C. so as to have a pressure of 0.5 MPa (gauge), and polymerization was carried out for 30 minutes.
After completion of the reaction, unreacted propylene was removed by depressurization, and further completely removed by nitrogen purge, and then the catalyst component was deactivated with a small amount of methanol.
After filtering the reaction mixture, heptane at 50 ° C. was added to 4.0 × 10 4-3m3In addition, washing with stirring was performed for 10 minutes, and filtration was performed. This operation was performed three times, air-dried, and then vacuum-dried at 80 ° C. for 4 hours to obtain 352 g of a polyolefin-based copolymer (graft copolymer).
The obtained graft copolymer was introduced into a temperature-increased fractionation chromatograph, and the components eluted at 101 ° C. or higher were13As a result of CNMR measurement, a peak derived from an ethylene chain was confirmed.
The ratio of the three chains is EP*Ex PE*E / (PP*Ex PE*P) = 5.44.
Table 2 shows the physical property values of the obtained polyolefin-based copolymer.
[0072]
(4) Production of propylene polymer composition and evaluation of physical properties
To 475 g of the propylene block copolymer b prepared in (1) and 25 g of the polyolefin copolymer prepared in (3), 1000 ppm of Irgafos 168 (manufactured by Ciba Specialty Chemicals) and 1000 ppm of Irganox 1010 (Ciba Specialty Chemicals (1000 ppm) was added, and the mixture was melt-kneaded with a kneader to form pellets.
Using the pellets, an injection molded body was prepared by an injection molding machine, and the physical properties were evaluated.
In addition, observation by an electron microscope was conducted to examine the ratio of the number of rubber particles having a particle diameter of 1 μm or less in the injection molded article. Table 2 shows the results.
[0073]
Example 6
A polyolefin-based copolymer (graft copolymer) was obtained in the same manner as in Example 5, except that the amount of the macromonomer solution was changed from 100 g to 300 g as the amount of the macromonomer.
The obtained polyolefin copolymer was introduced into a temperature-increased fractionation chromatograph, and the components eluted at 101 ° C. or higher were13As a result of CNMR measurement, a peak derived from an ethylene chain was confirmed.
In the same manner as in Example 5, evaluation of physical properties and observation with an electron microscope were performed. Table 2 shows the results.
[0074]
Comparative Example 3
Evaluation of physical properties and observation with an electron microscope were performed in the same manner as in Example 5, except that the polyolefin-based copolymer (graft copolymer) was not used at the time of melt-kneading. Table 2 shows the results.
[0075]
Comparative Example 4
A polyolefin-based copolymer (graft copolymer) was synthesized in the same manner as in Example 5 except that the polymerization temperature in the synthesis of the macromonomer was changed from 25 ° C. to 50 ° C. Electron microscope observation was performed. Table 2 shows the results.
[0076]
From Examples 5 and 6, both the rigidity and impact strength of the propylene-based polymer composition are improved, and electron microscopic observation shows that the number of rubber particles having a particle size of 1 μm or less is increased and the particle size distribution is narrowed. .
On the other hand, in Comparative Example 4 in which the side chain molecular weight Mp of the polyolefin-based copolymer (graft copolymer) was 7,000 or less, there was no improvement in physical properties, and the particle size distribution determined by electron microscopic observation did not narrow. .
The propylene block copolymers used in Examples 5 and 6 and Comparative Examples 3 and 4 were obtained by producing a propylene homopolymer in the first stage and producing a propylene-ethylene copolymer in the second stage. Things.
Since the propylene homopolymer and the propylene-ethylene copolymer as the rubber component have low compatibility, the rubber component as a domain is hardly dispersed in the propylene homopolymer as a matrix.
When a polyolefin-based copolymer (graft copolymer) is blended with the propylene-based block copolymer, the polyolefin-based copolymer is present at the interface between the matrix and the domain and reduces the interfacial tension, so that the dispersion efficiency of the rubber component is increased. That is, the rubber particle size as a domain becomes smaller.
However, in the polyolefin-based copolymer (graft copolymer) having a side chain molecular weight Mp of 7000 or less as in Comparative Example 4, the dispersion efficiency hardly increased.
By the way, in Examples 5 and 6, and Comparative Examples 3 and 4, the propylene-based block copolymer b was used, so that the rubber components were the same. That is, a small rubber particle size means that the number of rubber particles is large.
When the number of rubber particles is large, the distance between the particle walls becomes short, and the impact strength becomes large.
Examples 5 and 6 and Comparative Examples 3 and 4 show this relationship.
[0077]
[Table 3]
Figure 2004035769
[0078]
【The invention's effect】
The propylene polymer composition obtained by adding the polyolefin copolymer of the present invention to a propylene block copolymer or a composition of a propylene polymer and a rubber component has an increased rigidity and an improved impact resistance. Properties, such as tensile properties and tensile elongation at break, especially at low temperatures are improved.

Claims (6)

プロピレン重合体セグメントとエチレン系共重合体セグメントが化学結合しており、(a)昇温分別クロマトグラフ(TREF)において、101℃以上で溶出する成分に13C−NMR測定からエチレン連鎖に由来するピークが検出され、(b)エチレン系共重合体セグメントの分子量がゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)のピークトップで7,000を越え、(c)GPC曲線における積分値が全体の90%となる分子量M(90)が2,000,000を越える、ことを特徴とするポリオレフィン共重合体。The propylene polymer segment and the ethylene-based copolymer segment are chemically bonded, and (a) a component eluted at 101 ° C. or higher in a temperature rising fractionation chromatograph (TREF) derived from an ethylene chain from 13 C-NMR measurement. A peak is detected, (b) the molecular weight of the ethylene-based copolymer segment exceeds 7,000 at the top of the gel permeation chromatography (GPC) peak, and (c) the integrated value in the GPC curve is 90% of the whole. A polyolefin copolymer having a molecular weight M (90) of more than 2,000,000. エチレン系共重合体セグメントが、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である請求項1に記載のポリオレフィン共重合体。The polyolefin copolymer according to claim 1, wherein the ethylene copolymer segment is a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms. エチレン系共重合体セグメント中のエチレン連鎖に由来する単位の割合が50モル%を越え、90モル%未満である請求項1又は請求項2に記載のポリオレフィン共重合体。The polyolefin copolymer according to claim 1 or 2, wherein the proportion of units derived from an ethylene chain in the ethylene-based copolymer segment is more than 50 mol% and less than 90 mol%. プロピレン重合体セグメントの融点が、130℃を越える温度である請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン共重合体。The polyolefin copolymer according to any one of claims 1 to 3, wherein the melting point of the propylene polymer segment is a temperature exceeding 130 ° C. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン共重合体とプロピレンブロック共重合体からなるプロピレン系重合体組成物。A propylene polymer composition comprising the polyolefin copolymer according to any one of claims 1 to 4 and a propylene block copolymer. 請求項1〜4のいずれかに記載のポリオレフィン共重合体及びプロピレン重合体並びにゴム成分からなるプロピレン系重合体組成物。A propylene-based polymer composition comprising the polyolefin copolymer according to any one of claims 1 to 4, a propylene polymer, and a rubber component.
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