JP2004035481A - スピロ環ジホスホネート化合物の製造方法 - Google Patents

スピロ環ジホスホネート化合物の製造方法 Download PDF

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Shinichi Ando
安藤 真一
Koichi Imamura
今村 公一
Seiichi Tanabe
田辺 誠一
Yutaka Takeya
竹谷 豊
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Abstract

【課題】生産性に優れた方法で、高収率、高純度で低酸価の特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物を製造する方法を提供する。
【解決手段】有機媒体の共存下、不活性雰囲気下で三塩化リンとペンタエリスリトールとを反応させて式(1)のペンタエリスリトールジクロロホスファイト化合物を得て、次いで、その反応液と水素導入剤とを反応させ、不活性雰囲気下で濾過精製し、式(2)のペンタエリスリトールジヒドロホスホネート化合物の湿潤物を得て、この化合物の湿潤物を未乾燥のまま、式(3)の金属アルコキシドと、有機媒体の共存下、不活性雰囲気下で反応させ、式(4)の金属含有リン系化合物を含む溶液を得て、この溶液から該金属含有リン系化合物を単離することなく、金属含有リン系化合物を含む溶液と式(5)のハロゲン化化合物を反応させることを特徴とする式(6)のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
Figure 2004035481

Figure 2004035481

Figure 2004035481

(式中、RはC1〜20のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)
Figure 2004035481

Figure 2004035481

Figure 2004035481

(式中、ArArおよびArは、C6〜20のアリール基である。また、R〜R13は、水素原子、C6〜20のアリール基等である。)
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法に関する。更に詳しくは、難燃剤、結晶核剤、可塑剤、酸化防止剤等の添加剤として使用でき、殊に樹脂用難燃剤として優れた効果を有するスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂は、その優れた諸物性を活かし、機械部品、電気部品、自動車部品等の幅広い分野に利用されている。一方、これらの樹脂は本質的に可燃性である為、上記用途として使用するには一般の化学的、物理的諸特性のバランス以外に、火炎に対する安全性、すなわち、高度な難燃性が要求される場合が多い。
【0003】
樹脂に難燃性を付与する方法としては、難燃剤としてハロゲン系化合物、さらに難燃助剤としてアンチモン化合物を樹脂に添加する方法が一般的である。しかしながら、この方法は成形加工時あるいは燃焼時に、多量の腐食性ガスを発生させる等の問題がある。また、特に近年、製品廃棄時における環境影響等が懸念されている。そこで、ハロゲンを全く含まない難燃剤や難燃処方が強く望まれている。
【0004】
ハロゲン系難燃剤を使用しないで熱可塑性樹脂を難燃化する方法としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水和物を添加することが広く知られている。しかし、充分な難燃性を得る為には、上記金属水和物を多量に添加する必要があり、樹脂本来の特性が失われるという欠点を有していた。
【0005】
また、トリアリールリン酸エステルモノマーや縮合リン酸エステルオリゴマーの芳香族リン酸エステルも、熱可塑性樹脂に難燃性を付与するための難燃剤として頻繁に用いられてきた。しかし、トリフェニルホスフェートに代表されるトリアリールリン酸エステルモノマーは、樹脂組成物の耐熱性を著しく低下させ、かつ、揮発性が高い為に、押出し時や成形加工時にガスの発生量が多く、ハンドリング性に問題があった。さらに、この化合物は樹脂を高温に加熱するとその少なくとも一部が揮発、あるいはブリード等によって樹脂中から失われるという問題点を有していた。また、縮合リン酸エステルオリゴマーは、揮発性が改善されているものの、その多くが液体であることから、樹脂との混練には液注装置が必要となり、押出し混練時のハンドリング性に問題があった。
【0006】
一方、特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物は、樹脂用難燃剤を中心に種々の検討がなされている。この化合物を熱可塑性樹脂に配合することにより、熱可塑性樹脂の難燃化を達成することができる。このホスホネート化合物が配合された熱可塑性樹脂組成物は、難燃剤の配合による耐熱性、および耐衝撃性等の特性が低下することなく、しかも混練の際に化合物が揮発、あるいはブリード等により樹脂中から失われることのない特徴を有する。
【0007】
また、上記スピロ環ジホスホネート化合物の製造法についてはいくつか開示されている。例えば、特開平5−163288号公報においては、ペンタエリスリトールとフェニルホスホン酸ジクロライドとの反応により、ジフェニルペンタエリスリトールジホスホネートを得る製造例の記載がある。米国特許4174343号明細書においては、ジエチルペンタエリスリトールジホスファイトとハロゲン化誘導体(例えばベンジルクロライド)との反応により、対応するスピロ環ジホスホネート化合物を得る製造例の記載がある。
【0008】
しかしながら、本発明の特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物に関しては、必ずしも従来通りの製造方法ではかかる目的物を、生産性よく、かつ高収率で回収できないという問題があった。また、上記特許でも製造法の詳細が記述されておらず、実施例での反応収率、および、純度についての記載もなく工業的な見地から、種々問題を内在していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、工業的に有利な生産性に優れた方法で、高純度で低酸価の特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物を製造する方法を提供することにある。
【0010】
本発明者は、前記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の製造法および精製法で製造することにより、高収率、高純度で低酸価の特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物が得られることを見出し、本発明に至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明によれば、有機媒体の共存下、不活性雰囲気下で三塩化リンとペンタエリスリトールとを反応させて下記式(1)で表されるペンタエリスリトールジクロロホスファイト化合物を得て、次いで、その反応液と水素導入剤とを反応させ、不活性雰囲気下で濾過精製し、下記式(2)で表されるペンタエリスリトールジヒドロホスホネート化合物の湿潤物を得て、この下記式(2)の化合物の湿潤物を未乾燥のまま、下記式(3)で表される金属アルコキシドと、有機媒体の共存下、不活性雰囲気下で反応させ、下記式(4)で表される金属含有リン系化合物を含む溶液を得て、この下記式(4)の化合物を含む溶液から該化合物を単離することなく、下記式(4)の化合物を含む溶液と下記式(5)で表されるハロゲン化化合物を反応させることを特徴とする下記式(6)で示されるスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法に関する。
【0012】
【化7】
Figure 2004035481
【0013】
【化8】
Figure 2004035481
【0014】
【化9】
Figure 2004035481
【0015】
(式中、Rは炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)
【0016】
【化10】
Figure 2004035481
【0017】
(式中、Mは前記式(3)における定義と同じものを意味する。)
【0018】
【化11】
Figure 2004035481
【0019】
(式中、Arは炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基である。また、R、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基、炭素数7〜30の置換もしくは非置換のアラルキル基、または炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基である。XはCl、BrまたはIである。)
【0020】
【化12】
Figure 2004035481
【0021】
(式中、ArおよびArは、同一または異なっていてもよく、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基である。また、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基、炭素数7〜30の置換もしくは非置換のアラルキル基、または炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基である。)
上記スピロ環ジホスホネート化合物として、前記式(6)においてAr、Arが、フェニル基、各種キシリル基、各種トルイル基、ジ−t−ブチルフェニル基、各種クメニル基、ビフェニル基、ナフチル基等であり、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13が、水素原子、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、プロペニル基、フェニル基、各種トルイル基、各種キシリル基、各種クメニル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、ジフェニルメチル基等である化合物を挙げる事ができる。好ましくは、Ar、Arがフェニル基、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13が水素原子、メチル基、フェニル基である。
【0022】
具体的には、3,9−ビス(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2−メチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(3−メチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(4−メチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2,4−ジメチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2,6−ジメチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(3,5−ジメチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2,4,6−トリメチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、
【0023】
3,9−ビス(2−(2−tert−ブチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(4−tert−ブチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、
【0024】
3,9−ビス(2−(4−ビフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(1−ナフチル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2−ナフチル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(1−アントリル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(2−アントリル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−(9−アントリル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、
【0025】
3,9−ビス(2−フェニルプロピル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2−メチル−2−フェニルプロピル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2,2−ジフェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(2,2,2−トリフェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(1−フェニル−2−プロピル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(1,2−ジフェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(1,3−ジフェニル−2−プロピル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス(1−メチル−2−フェニルプロピル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、
【0026】
3−(2−フェニルエチル)−9−(2−(2,6−ジメチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン、3−(2−フェニルエチル)−9−(2−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンが好ましい。特に、3,9−ビス(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン
が好ましい。
【0027】
本発明で用いる前記式(1)で表わされる化合物は、公知の方法で製造できる。例えば、米国特許5,103,035号、特公昭61−165397号に述べられているとおり、不活性雰囲気下、有機媒体中で三塩化リンとペンタエリスリトールの反応により製造できる。この化合物は、反応終了後の溶液、または懸濁液から、単離精製して使用することもできるが、保存安定性、および生産効率の観点から、前記式(1)で表される化合物を含む反応液のまま、次の前記式(2)で表される化合物の製造に継続して用いられる。また、次の反応に移行するに際して、事前に該溶液、または懸濁液を、40〜120℃の範囲で加熱処理することにより、反応の際に発生した塩化水素を除去することができるので、好ましい。
【0028】
本反応における三塩化リンのモル量は、ペンタエリスリトールに対して1.95〜2.4倍のモル量の範囲である。好ましくは、2.0〜2.2倍のモル量の範囲である。
【0029】
本反応に使用される有機媒体として、炭化水素化合物、ハロゲン含有炭化水素化合物および酸素含有炭化水素化合物からなる群より選ばれる一種、または二種以上からなる反応に不活性な有機媒体が挙げられる。かかる有機媒体は、次の前記式(2)で表される化合物を製造する際にも、不活性であるものが好ましい。この様なものとしては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン等が挙げられる。好ましくは、ヘキサン、ドデカン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、塩化メチレンが挙げられる。
【0030】
本反応では、特に規定はしないが、反応系内の温度を、−10℃〜90℃の範囲になるように保てばよい。
【0031】
本反応を効率よく進行させるために、必要であれば、触媒を用いても良い。かかる触媒として、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。該化合物の存在割合は、実用上、三塩化リンのモル量に対して、触媒が0.01〜0.2倍のモル量の範囲であることが好ましい。
【0032】
前記式(1)で表される化合物を得る反応系は、常時不活性雰囲気下に保つことが必要である。かかる目的のために、窒素、アルゴンらの不活性気体を反応系内に流せばよい。更には、この一部気体が系外に出ることで、発生するハロゲン化水素を同時に除去できるので、不活性気体を反応系内に滞留させるよりも反応系内を流す方が好ましい。
【0033】
本発明で用いる前記式(2)で表される化合物は、公知の方法で製造できる。例えば、特開平10−17585号、米国特許4,086,205号、特開昭61−247795号が挙げられ、不活性雰囲気下、有機媒体中で前記式(1)の化合物と水素導入剤との反応により得ることができる。この前記式(1)の化合物は、反応終了後の懸濁液から、単離精製して使用することができる。本発明においては、前反応により製造した前記式(1)で表される化合物を含む反応液をそのまま使用し、この反応系内に水素導入剤を添加し反応させることで、前記式(2)で表される化合物を得ることができる。保存安定性、および生産効率の観点から、この前記式(2)で表される化合物は、反応終了後の懸濁液から、不活性雰囲気下で濾過精製し、未乾燥のまま、次の前記式(4)で表される化合物の製造に用いられる。
【0034】
本発明で使用される水素導入剤は、前記式(1)で表される化合物のリン−塩素結合を、リン−ヒドロキシル基結合に変換させるものである。かかる水素導入剤として、水、アルコール、カルボン酸などの水酸基含有の化合物が挙げられるが、前記式(2)で表される化合物に対する反応性の観点から、第三級アルコールまたは低分子量カルボン酸が好ましい。中でも、t−ブチルアルコールまたはぎ酸が、生成した前記化合物を安定に回収するという観点から好ましい。
【0035】
本反応に用いる水素導入剤のモル量は、ペンタエリスリトールに対して1.9〜2.2倍のモル量の範囲が好ましい。添加量が1.9倍のモル量より少ないと、前記式(1)で表される化合物を十分に変換できない。また、添加量が2.2倍のモル量を超えると、生成した前記式(2)で表される化合物と水素導入剤との反応が顕著となり、回収率が低下する。
【0036】
反応に使用される有機媒体として、炭化水素化合物、ハロゲン含有炭化水素化合物および酸素含有炭化水素化合物からなる群より選ばれる一種、または二種以上からなる反応に不活性な有機媒体が挙げられる。かかる有機媒体は、次の前記式(4)で表される化合物を製造する際にも、不活性であるものが好ましい。この様なものとしては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン等が挙げられる。好ましくは、ヘキサン、ドデカン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、塩化メチレンが挙げられる。
【0037】
前記式(2)で表される化合物を得る反応系は、常時不活性雰囲気下に保つことが必要である。かかる目的のためには、窒素、アルゴンらの不活性気体を反応系内に流せばよい。更には、この不活性気体が系外に出ることで、t−ブチルアルコールやぎ酸を水素導入剤として用いた時に発生する、t−ブチルクロライドや塩化水素、一酸化炭素を同時に除去できるので、不活性気体を反応系内に滞留させるよりも反応系内を流す方が好ましい。
【0038】
本反応で生成した前記式(2)で表される化合物は、反応後の懸濁液を、不活性雰囲気下で濾過、洗浄することにより回収される。かかる目的のためには、窒素、アルゴンらの不活性気体で濾取物の周囲を満たせばよい。反応後の懸濁液を濾過することは、t−ブチルアルコールやぎ酸等の水素導入剤を添加した結果発生した、t−ブチルクロライドや塩化水素、一酸化炭素などの不純物の大部分を除去できるため好ましい。洗浄溶媒は、次の前記式(4)で表される化合物を製造する際にも、不活性であるものが好ましい。このような溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン等が挙げられる。
【0039】
本反応では、反応系内の温度を、−20℃〜80℃に保つことが好ましい。この温度範囲では、前記式(1)で表される化合物とt−ブチルアルコールやぎ酸等の水素導入剤との反応で生成した前記式(2)で表される化合物の安定性が高く、また、副生したt−ブチルクロライドや塩化水素、一酸化炭素が反応系外へ除去されやすいため好ましい。より好ましくは、0℃〜60℃になるように保てばよい。
【0040】
本反応で生成した前記式(2)で表される化合物は、未乾燥の状態で回収する。加熱乾燥により残留溶媒を除去し、白色粉末として回収することもできるが、加熱乾燥によって前記化合物は熱劣化されやすく、また、回収した白色粉末は空気中で容易に加水分解、並びに酸化分解される。このため、次反応に使用する際には、もはや十分な純度を保持しておらず、次反応の反応収率の低下を招いていた。加熱乾燥による残留溶媒除去をしないで回収することによって、熱履歴による純度低下はなくなり、高純度のものを高収率で回収することができる。さらに、含浸している溶媒によって、次反応の仕込み時等において、空気との接触による劣化を極力防ぐことができ、次反応の反応収率の低下を抑えることができる。
【0041】
本発明で用いる前記式(4)で表される化合物は、不活性雰囲気下、有機媒体中で、前反応により製造された前記式(2)で表される化合物と、前記式(3)で表される金属アルコキシドとの反応により得ることができる。なお、本発明において、化合物(2)は前製造工程で得た未乾燥のものを使用する。かかる反応により得られた前記式(4)で表される化合物は、反応終了後の溶液、または懸濁液から、単離精製して次反応に使用することもできるが、保存安定性、および生産効率の観点から、該化合物を含む反応液を、次の前記式(6)で表される化合物の製造に用いることが好ましい。
【0042】
本反応に使用される金属アルコキシドは、前記式(3)において、Rがメチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基等であり、MがLi、Na、K等のアルカリ金属である化合物を挙げることができる。安定性、経済性等、実用上の観点からナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドが好ましい。
【0043】
本反応に用いる金属アルコキシドのモル量は、ペンタエリスリトールに対して1.8〜2.2倍のモル量の範囲である。添加量が1.8倍のモル量より少ないと、前記式(2)で表される化合物を十分に変換できない。また、添加量が2.2倍のモル量を超えると、過剰の金属アルコキシドが反応系内に残存し、続けて行われる次反応の前記式(5)で表されるハロゲン化化合物との反応が顕著となり、最終目的物の回収率が低下する。
【0044】
前記式(4)を得る反応に使用される有機媒体として、炭化水素化合物、ハロゲン含有炭化水素化合物、酸素含有炭化水素化合物および窒素含有炭化水素化合物からなる群より選ばれる一種、または二種以上からなる反応に不活性な有機媒体が挙げられる。かかる有機媒体は、次の前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物を製造する際に使用する有機媒体と、好ましくは、同一のものであり、また前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物の貧媒体に相溶するものが使用される。
【0045】
この様なものとしては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、アセトニトリル、アセトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。好ましくは、ジオキサン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドであり、特に、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
【0046】
本反応では、反応系内の温度を、−20℃〜80℃に保つことが好ましい。この温度範囲では、前記式(2)で表される化合物と前記式(3)で表される化合物との反応で生成した前記式(4)で表される化合物の安定性が高く、好ましい。より好ましくは、0℃〜60℃になるように保てばよい。
【0047】
前記式(4)で表される化合物を得る反応系は、常時不活性雰囲気下に保つことが必要である。かかる目的のためには、窒素、アルゴンらの不活性気体を反応系内に流せばよい。更には、この不活性気体が系外に出ることで、前記式(3)で表される化合物と前記式(4)で表される化合物を反応させた際に発生する前記式R−OHで表されるアルコールを同時に除去できるので、不活性気体を反応系内に滞留させるよりも反応系内に流す方が好ましい。
【0048】
また、前記式(4)を得る反応において、発生する前記式R−OHで表されるアルコールは、可能な限り除去することが好ましい。アルコールが反応系内に存在したまま、次反応において前記式(5)で表されるハロゲン化化合物と反応させた場合、前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物の収率が著しく低下する。かかる観点から、前記式(4)で表される化合物を製造する際には、発生するアルコールの95%以上を反応系外に除去することが好ましい。アルコールを反応系外に除去するには、炭素数5〜20の芳香族系溶媒を添加し、反応系内を減圧にすることで行われる方法が望ましい。これらの溶媒は、反応系内に存在するアルコールと共沸混合物を形成し、その結果、効率よく低沸点のアルコールを除去することができる。かかる溶媒としては、具体例を挙げると、ベンゼン、トルエン、キシレン(混合含む)、エチルベンゼン、ピリジンから選ばれる一種、または二種以上の混合物である。
【0049】
本発明で用いる前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物は、不活性雰囲気下、有機媒体中で、前記式(4)で表される化合物と前記式(5)で表されるハロゲン化化合物の一種、または二種以上の混合物との反応により得ることができる。なお、本発明において、前記式(4)で表される化合物は前反応でこれを含む反応液として使用する。
【0050】
本発明で用いる前記式(5)で示されるハロゲン化化合物としては、式中Arが、フェニル基、各種キシリル基、各種トルイル基、ジ−t−ブチルフェニル基、各種クメニル基、ビフェニル基、ナフチル基等であり、R、R、RおよびRが、水素原子、メチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、プロペニル基、フェニル基、各種トルイル基、各種キシリル基、各種クメニル基、ジ−t−ブチルフェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、1−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、ジフェニルメチル基等であり、Xが、Cl、Br、Iである化合物を挙げることができる。好ましくは、Arがフェニル基、R、R、RおよびRが水素原子、メチル基、XがBrである。
【0051】
具体的には、2−フェニルエチルブロマイド、2−(2−メチルフェニル)エチルブロマイド、2−(3−メチルフェニル)エチルブロマイド、2−(4−メチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2,4−ジメチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2,6−ジメチルフェニル)エチルブロマイド、2−(3,5−ジメチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2,4,6−トリメチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2−tert−ブチルフェニル)エチルブロマイド、2−(4−tert−ブチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)エチルブロマイド、2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェニル)エチルブロマイド、2−(4−ビフェニル)エチルブロマイド、2−(1−ナフチル)エチルブロマイド、2−(2−ナフチル)エチルブロマイド、2−(1−アントリル)エチルブロマイド、2−(2−アントリル)エチルブロマイド、2−(9−アントリル)エチルブロマイド、2−フェニルプロピルブロマイド、2−メチル−2−フェニルプロピルブロマイド、2,2−ジフェニルエチルブロマイド、2,2,2−トリフェニルエチルブロマイド、1−フェニル−2−プロピルブロマイド、1,2−ジフェニルエチルブロマイド、1,3−ジフェニル−2−プロピルブロマイド、1−メチル−2−フェニルプロピルブロマイドを挙げることが出来る。特に、2−フェニルエチルブロマイドが好ましい。
【0052】
本反応に用いる前記式(5)で表されるハロゲン化化合物のモル量は、ペンタエリスリトールに対して1.8〜3.0倍のモル量の範囲が好ましい。添加量が1.8倍のモル量より少ないと、前記式(4)で表される化合物を十分に変換できない。また、添加量が3.0倍のモル量を超えると、反応後混合物から過剰分の化合物(5)を除去する精製工程での負担が大きくなる。
【0053】
反応に使用される有機媒体として、炭化水素化合物、ハロゲン含有炭化水素化合物、酸素含有炭化水素化合物および窒素含有炭化水素化合物からなる群より選ばれる一種、または二種以上からなる反応に不活性な有機媒体が挙げられる。かかる有機媒体は、前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物の貧媒体と相溶するものが好ましく使用される。これは、本反応により得られたスピロ環ジホスホネート化合物を、貧媒体を用いて分離精製を行う為である。また、前記式(4)で表される化合物を製造する際に使用する有機媒体と、同一のものであることが好ましい。
【0054】
この様なものとしては、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、アセトニトリル、アセトン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。好ましくは、ジオキサン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドであり、特に、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。
【0055】
本反応では、反応系内の温度を、−20℃〜100℃に保つことが好ましい。
【0056】
前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物を得る反応系は、常時不活性雰囲気下に保つことが必要である。かかる目的のためには、窒素、アルゴンらの不活性気体を反応系内に流せばよい。
【0057】
本発明においては、前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物を含む反応混合物から、反応に使用する有機媒体を、該化合物の濃度が0.5〜50モル/Lの範囲になるまで留去し、続いて、反応に使用する有機媒体に相溶する該スピロ環ジホスホネート化合物の貧媒体を添加することで固体として析出させ、回収される。有機媒体の留去量が0.5モル/L未満の場合、固体析出する為には大量の貧媒体が必要となり、生産効率の点で劣る。有機媒体の留去量が50モル/Lを越える場合、固体の析出による攪拌の負荷が非常に大きく、また十分な精製効果が得られない。
【0058】
かかる貧媒体としては、スピロ環ジホスホネート化合物に対する溶解度により選択される。特に規定はしないが、媒体100g当たりの該化合物の溶解度が5g以下であることが好ましい。さらに好ましくは、媒体100g当たり1g以下である。この様なものとしては、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、各種ブタノール、各種ペンタノール、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。好ましくは、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、塩化メチレン、トルエン、キシレンである。特に水は、前記式(4)で表される化合物と前記式(5)で表される化合物との反応において副生する前記式MXで表される金属ハロゲン化化合物を溶解させ、また該化合物に対する溶解度は非常に小さい為、好ましく使用される。また、これらの媒体は、一種、または二種以上を混合して使用しても良い。
【0059】
本発明で得られるスピロ環ジホスホネート化合物は、水と有機系媒体、あるいはこれらの混合物を用いて洗浄することが好ましい。水での洗浄によって、反応副生物である金属ハロゲン化化合物、およびその他水溶性の不純物を除くことができる。有機系媒体での洗浄によって、その他非水溶性の不純物を除くことができる。
【0060】
有機系媒体としては、20℃で液体である、炭化水素化合物、ハロゲン含有炭化水素化合物、窒素含有炭化水素化合物または酸素含有炭化水素化合物を挙げることができる。具体例として、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、アセトン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ベンゼン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。中でも、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミドが好ましい。また、これらの媒体は、単独、あるいは二種以上混合して使用しても良い。
【0061】
さらに本発明で得られたスピロ環ジホスホネート化合物は、前記有機系媒体を使用して、加熱洗浄することが好ましい。その際の洗浄温度は50℃〜120℃の範囲が好ましく、120℃を越える温度では、スピロ環ジホスホネート化合物が分解する可能性があり、50℃より低い温度では、高い洗浄効果が得にくい為、洗浄を何度も繰り返すことが必要となる。
【0062】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されるものではない。なお、評価は下記の方法で行った。
(1)リン化合物の純度
試料を、アセトニトリルと水の6:4混合溶液に溶かし、その5μlをカラムに注入した。カラムは野村化学(株)製Develosil ODS−7 300mm×4mmφを用い、カラム温度は40℃とした。検出器はUV−267nmを用いた。
(2)リン化合物の酸価
JIS−K−3504に準拠して測定を実施した。
【0063】
[実施例1]
滴下漏斗、撹拌翼、還流冷却管、窒素注入口を取り付けた10Lの反応容器に、窒素雰囲気下、ペンタエリスリトール680.6g(5.00モル)、ピリジン16.3g(0.21モル)、トルエン1730.0g(18.8モル)を加えた。室温で滴下漏斗より三塩化リン1373.2g(10.0モル)を滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後60℃に加熱し1時間攪拌した後、室温まで放冷し、3,9−ジクロロ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを合成した。発生する塩化水素は、還流冷却管を通して反応系外の水酸化ナトリウム水溶液に吸収させた。
【0064】
続いて、該反応容器に、窒素雰囲気下、塩化メチレン2650.0g(31.2モル)を加え、滴下漏斗からtert−ブタノール741.2g(10.0モル)と塩化メチレン65.2g(0.77モル)の混合溶液を10℃以下に保ちながら滴下した。tert−ブタノールの塩化メチレン溶液の滴下により反応系は白濁し、白色沈殿が生じた。そのまま1時間撹拌を続けた後、反応混合物を、窒素雰囲気下で、グラスフィルターを用いて濾取し、グラスフィルター上の白色固体を塩化メチレンで洗浄し濾取することにより、塩化メチレンを含む3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを得た。
【0065】
撹拌翼、還流冷却管、窒素注入口を取り付けた10Lの反応容器に、窒素雰囲気下、前反応で得た塩化メチレンを含む3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンと、N,N−ジメチルホルムアミド6608.0g(90.4モル)を加えた。粉末漏斗からナトリウムメトキシド548.8g(10.2モル)を15℃以下に保ちながら加えた。ナトリウムメトキシドの添加により反応系は白濁し、白色沈殿が生じた。室温で2時間攪拌を続けた後、トルエン865.0gを加え、50℃で減圧留去した。この時、841.8g留出された。さらに、トルエン865gを加え、50℃で減圧濃縮した。この時、1328.7g留出された。さらに、トルエン865gを加え、50℃で減圧濃縮した。この時、1673.2g留出された。留出物をH NMRを用いて分析したところ、理論的に発生するメタノールの98%が含まれていた。この様にして、3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンの3,9−ジナトリウム塩を合成した。
【0066】
続いて、該反応容器に、窒素雰囲気下、N,N−ジメチルホルムアミド944.0g(12.9モル)を加え、滴下漏斗から2−フェニルエチルブロマイド1850.1g(10.0モル)を15℃以下に保ちながら滴下し、そのまま2時間攪拌した。50〜70℃で9時間減圧濃縮し、5234g留出させた。その後、室温まで放冷し、蒸留水9000gを加え、1時間攪拌した。析出した白色固体をグラスフィルターを用いて濾取し、さらにこの白色固体を蒸留水5000gで洗浄し濾取した。続いて、得られた白色固体にメタノール1500gを用いて洗浄し濾取した。さらに、得られた白色固体にメタノール1500gを加え、2時間還流させた。室温まで冷却の後、白色結晶を濾過により分離し、さらにメタノール1000gで洗浄し濾別した。得られた濾取物は、120℃で減圧乾燥して、白色の粉末状結晶1789.2g(4.10モル)を得た。得られた結晶は、31P、H NMRスペクトルにより3,9−ビス(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンであることを確認した。31P NMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.11mgKOH/gであった。
【0067】
[比較例1]
滴下漏斗、撹拌翼、還流冷却管、窒素注入口を取り付けた10Lの反応容器に、窒素雰囲気下、ペンタエリスリトール817.0g(6.00モル)、ピリジン19.0g(0.24モル)、トルエン1105.7g(12.0モル)を加えた。室温で滴下漏斗より三塩化リン1689.2g(12.3モル)を滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後50℃に加熱し1時間攪拌した後、室温まで放冷し、3,9−ジクロロ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを合成した。発生する塩化水素は、還流冷却管を通して反応系外の水酸化ナトリウム水溶液に吸収させた。
【0068】
続いて、該反応容器に、窒素雰囲気下、塩化メチレン2385.0g(28.1モル)を加え、滴下漏斗からtert−ブタノール891.2g(12.0モル)と塩化メチレン650.1g(7.66モル)の混合溶液を10℃以下に保ちながら滴下した。tert−ブタノールの塩化メチレン溶液の滴下により反応系は白濁し、白色沈殿が生じた。そのまま1時間撹拌を続けた後、反応混合物を、窒素雰囲気下で、グラスフィルターを用いて濾取し、グラスフィルター上の白色固体を塩化メチレンで洗浄し濾取した。得られた濾取物を、80℃で減圧乾燥して、白色粉末状の3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを1282.3g(5.62モル)得た。
【0069】
撹拌翼、還流冷却管、窒素注入口を取り付けた10Lの反応容器に、窒素雰囲気下、前反応で得た3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン1140.6g(5.00モル)と、N,N−ジメチルホルムアミド7295.4g(99.8モル)を加えた。粉末漏斗からナトリウムメトキシド540.3g(10.0モル)を10℃以下に保ちながら加えた。ナトリウムメトキシドの添加により反応系は白濁し、白色沈殿が生じた。室温で1時間攪拌を続けた後、50℃で減圧濃縮した。この時、5477.2g留出された。留出物をH NMRを用いて分析したところ、理論的に発生するメタノールの95%が含まれていた。この様にして、3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンの3,9−ジナトリウム塩を合成した。
【0070】
続いて、該反応容器に、窒素雰囲気下、N,N−ジメチルホルムアミド5415.2g(74.1モル)を加え、滴下漏斗から2−フェニルエチルブロマイド1850.7g(10.0モル)を15℃以下に保ちながら滴下し、そのまま3時間攪拌した。60℃で10時間減圧濃縮し、6603g留出させた。その後、室温まで放冷し、蒸留水8000gを加え、1時間攪拌した。析出した白色固体をグラスフィルターを用いて濾取し、さらにこの白色固体を蒸留水5000gで洗浄し濾取した。続いて、得られた白色固体にメタノール1500gを用いて洗浄し濾取する操作を3回行った。得られた濾取物を、120℃で減圧乾燥して、白色の粉末状結晶1536.1g(3.52モル)を得た。得られた結晶は、31P、H NMRスペクトルおよび元素分析により3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンであることを確認した。31P NMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.16mgKOH/gであった。
【0071】
なお、この反応において、3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを、80℃で減圧乾燥し、白色粉末状の固体として回収し、これを次反応に使用したために、最終的に得られた3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンの収率が低下した。
【0072】
[比較例2]
滴下漏斗、撹拌翼、還流冷却管、窒素注入口を取り付けた3Lの反応容器に、窒素雰囲気下、ペンタエリスリトール272.3g(2.00モル)、ピリジン6.33g(0.08モル)、トルエン368.5g(4.00モル)を加えた。室温で滴下漏斗より三塩化リン563.1g(4.10モル)を滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後60℃に加熱し1時間攪拌した後、室温まで放冷し、3,9−ジクロロ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを合成した。発生する塩化水素は、還流冷却管を通して反応系外の水酸化ナトリウム水溶液に吸収させた。
【0073】
続いて、該反応容器に、窒素雰囲気下、滴下漏斗からtert−ブタノール296.5g(4.00モル)とトルエン46.1g(0.50モル)の混合溶液を15℃以下に保ちながら滴下した。tert−ブタノールのトルエン溶液の滴下により反応系は白濁し、白色沈殿が生じた。そのまま1時間撹拌を続けた後、反応混合物を、窒素雰囲気下で、グラスフィルターを用いて濾取し、グラスフィルター上の白色固体を塩化メチレンで洗浄し濾取した。得られた濾取物を、80℃で減圧乾燥して、白色粉末状の3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを406.0g(1.78モル)得た。
【0074】
撹拌翼、還流冷却管、窒素注入口を取り付けた5Lの反応容器に、窒素雰囲気下、前反応で得た3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン342.1g(1.50モル)と、N,N−ジメチルホルムアミド2193.2g(30.0モル)を加えた。粉末漏斗からナトリウムメトキシド162.1g(3.00モル)を10℃以下に保ちながら加えた。ナトリウムメトキシドの添加により反応系は白濁し、白色沈殿が生じた。この様にして、3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンの3,9−ジナトリウム塩を合成した。
【0075】
続いて、該反応容器に、窒素雰囲気下、滴下漏斗から2−フェニルエチルブロマイド555.2g(3.00モル)を50℃以下に保ちながら滴下し、そのまま3時間攪拌した。60℃で4時間減圧濃縮し、1841g留出させた。その後、室温まで放冷し、蒸留水1000gを加え、1時間攪拌した。析出した白色固体をグラスフィルターを用いて濾取し、さらにこの白色固体を蒸留水1000gで洗浄し濾取した。続いて、得られた白色固体にメタノール300gを用いて洗浄し濾取する操作を4回行った。得られた濾取物を、120℃で減圧乾燥して、白色の粉末状結晶144.0g(0.33モル)を得た。得られた結晶は、31P、H NMRスペクトルおよび元素分析により3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンであることを確認した。31P NMR純度は99%であった。また、本文記載の方法で測定したHPLC純度は99%であった。酸価は0.15mgKOH/gであった。
【0076】
なお、この反応において、3,9−ジヒドロ−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンを、80℃で減圧乾燥し、白色粉末状の固体として回収し、これを次反応に使用し、さらに、3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンの3,9−ジナトリウム塩中のメタノールを除去せずに次反応に使用したために、最終的に得られた3,9−ジ(2−フェニルエチル)−3,9−ジオキソ−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカンの収率が大幅に低下した。
【0077】
【発明の効果】
本発明の製造方法により得られる特定の構造を有するスピロ環ジホスホネート化合物は、難燃剤、可塑剤、酸化防止剤、結晶核剤等の添加剤として使用でき、殊に樹脂に高度な難燃性を付与する効果が高く、樹脂用の難燃剤として好ましく使用することができる。このスピロ環ジホスホネートを配合した樹脂成形物は、高い難燃性を有しており、樹脂そのものの変性や着色性も少なく、さらには樹脂本来の耐熱性の低下を抑制することができ、OA機器、家電製品等の用途に極めて有用である。

Claims (9)

  1. 有機媒体の共存下、不活性雰囲気下で三塩化リンとペンタエリスリトールとを反応させて下記式(1)で表されるペンタエリスリトールジクロロホスファイト化合物を得て、次いで、その反応液と水素導入剤とを反応させ、不活性雰囲気下で濾過精製し、下記式(2)で表されるペンタエリスリトールジヒドロホスホネート化合物の湿潤物を得て、この下記式(2)の化合物の湿潤物を未乾燥のまま、下記式(3)で表される金属アルコキシドと、有機媒体の共存下、不活性雰囲気下で反応させ、下記式(4)で表される金属含有リン系化合物を含む溶液を得て、この下記式(4)の化合物を含む溶液から該化合物を単離することなく、下記式(4)の化合物を含む溶液と下記式(5)で表されるハロゲン化化合物を反応させることを特徴とする下記式(6)で示されるスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
    Figure 2004035481
    Figure 2004035481
    Figure 2004035481
    (式中、Rは炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。)
    Figure 2004035481
    (式中、Mは前記式(3)における定義と同じものを意味する。)
    Figure 2004035481
    (式中、Arは炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基である。また、R、R、RおよびRはそれぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基、炭素数7〜30の置換もしくは非置換のアラルキル基、または炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基である。XはCl、BrまたはIである。)
    Figure 2004035481
    (式中、ArおよびArは、同一または異なっていてもよく、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基である。また、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、それぞれ同一または異なっていてもよく、水素原子、炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基、炭素数7〜30の置換もしくは非置換のアラルキル基、または炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和の炭化水素基である。)
  2. 請求項1において、ペンタエリスリトールのモル量に対して、三塩化リンを1.95〜2.4倍のモル量の範囲で反応させる請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  3. 請求項1において、ペンタエリスリトールのモル量に対して、水素導入剤を1.9〜2.2倍のモル量の範囲で反応させる請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  4. 請求項1において、ペンタエリスリトールのモル量に対して、前記式(3)で表される金属アルコキシド化合物を1.8〜2.2倍のモル量の範囲で反応させる請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  5. 請求項1において、ペンタエリスリトールのモル量に対して、前記式(5)で表されるハロゲン化化合物を1.8〜3.0倍のモル量の範囲で反応させる請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  6. 請求項1において、前記式(2)で表されるペンタエリスリトールジヒドロホスホネート化合物と、前記式(3)で表される金属アルコキシド化合物との反応により発生する前記式R−OHで表されるアルコールを、該化合物と共沸系を形成する媒体を使用して、発生したアルコールの95%以上を反応系外に除去する請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  7. 請求項1において、前記式(4)で表される金属含有リン系化合物と前記式(5)で表されるハロゲン化化合物との反応で使用される有機媒体が、前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物の貧媒体に相溶するものである請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  8. 請求項1において、さらに得られた前記式(6)で表されるスピロ環ジホスホネート化合物を含む反応混合物から、反応に使用した有機媒体を、該スピロ環ジホスホネート化合物の濃度が0.5〜50モル/Lの範囲になるまで留去し、反応に使用した有機媒体に相溶する該スピロ環ジホスホネート化合物の貧媒体を添加することでスピロ環ジホスホネートを固体として析出させ、回収する請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
  9. 請求項8において、貧媒体が、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、塩化メチレン、トルエンおよびキシレンからなる群より選ばれる一種または二種以上の媒体である請求項1記載のスピロ環ジホスホネート化合物の製造方法。
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