JP2004034487A - 画像形成装置および画像形成装置のマルチビーム制御方法およびプログラムおよび記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のレーザダイオードのメカ的取り付け誤差などによるレーザダイオード間で生じる画像書き込み開始位置ずれを各レーザのライン走査開始基準信号のタイミングを制御することで自動補正すること。
【解決手段】レーザダイオードAからのレーザ光のみをBDセンサ107により検知してレーザダイオードAにおける走査開始基準信号を生成し、該信号に基づいて、レーザダイオードBにおける走査開始基準信号を生成する画像形成装置において、レーザダイオードA,B各々により感光ドラム105上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させ、該形成された所定のテストパターン画像をテストパターン検知センサにより検知させ、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出させ、該算出結果に基づいて、レーザダイオードBにおける走査開始基準信号のタイミングを補正制御する構成を特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】レーザダイオードAからのレーザ光のみをBDセンサ107により検知してレーザダイオードAにおける走査開始基準信号を生成し、該信号に基づいて、レーザダイオードBにおける走査開始基準信号を生成する画像形成装置において、レーザダイオードA,B各々により感光ドラム105上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させ、該形成された所定のテストパターン画像をテストパターン検知センサにより検知させ、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出させ、該算出結果に基づいて、レーザダイオードBにおける走査開始基準信号のタイミングを補正制御する構成を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた画像形成部を有する画像形成装置および画像形成装置のマルチビーム制御方法およびプログラムおよび記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像データをプリント出力する画像形成装置として、画像情報に基づいて変調したレーザビームを感光体上に走査、露光して静電潜像を形成し、現像、転写、定着などの複写工程を得て所望の画像をプリントするレーザビームプリンタがある。
【0003】
画像情報に基づいた静電潜像を感光体上の所望の位置に形成させるために、露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサで、レーザビームを検出し、その検出信号を基にレーザビームの変調開始タイミングを制御している。
【0004】
ここで、近年のプリンタの高速化に伴い、レーザを2つ備えた構成にし、2ライン単位で制御するなどして潜像の高速処理が提案されているが、レーザ光の照射スポットに対し、それを検出するフォトダイオードの受光面は断然広いため、ツインレーザの構成になると、2つのレーザの照射光位置を区別して検出するためには工夫することが必要である。
【0005】
そこで、2つのレーザのうち、1つのレーザのみを発光させ照射光を検出しライン走査開始基準信号を生成し、他のレーザ光のライン走査開始基準信号は予めプリンタの解像度などから定められたタイミングだけずらして擬似的にライン走査開始基準信号を生成する制御手段が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2つのレーザダイオード間の距離は、メカ的取り付け公差やレーザダイオード基盤の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた距離に対してずれが生じる。こうした要因により予め定められた所定のタイミングで擬似的に生成した信号を基にレーザの変調開始タイミングを制御すると、2つのレーザビームによる画像の書き出し位置にずれが生じ、好ましくない画質のプリント画像を提供してしまうことになる。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみをセンサにより検知して第1のレーザ光源における走査開始基準信号を生成し、該走査開始基準信号に基づいて、他のレーザ光源における走査開始基準信号を生成するマルチビーム構成において、前記複数のレーザ光源各々を用い像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させ、該形成された所定のテストパターン画像を検知させ、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出させ、該算出結果に基づいて、前記他のレーザ光源における走査開始基準信号のタイミングを補正制御するので、レーザ光源のメカ的取り付け公差やレーザ光源基盤の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像を形成することができる画像形成装置および画像形成装置のマルチビーム制御方法およびプログラムおよび記憶媒体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の発明は、像担持体(図1に示す感光ドラム105)上に可視画像を形成する複数のレーザ光源(図1に示すレーザダイオードA,B)を備えた画像形成部と、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサ(図1に示すBDセンサ107)により検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部(図3に示すレーザ光位置検出部202)と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部(図3に示す擬似的ライン走査開始基準信号生成部203)とを有する画像形成装置において、前記複数のレーザ光源からのレーザ光の各々により前記像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させるように制御するパターン形成手段(図3に示すレーザ位置ずれパターン形成部206)と、前記パターン形成手段により前記像担持体上に形成された所定のテストパターン画像を検知する検知手段(図7に示すレーザ位置ずれ検知センサ120)と、前記検知手段の検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出手段(図3に示す位置ずれ検知回路207)と、前記算出手段の算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御手段(図3に示す擬似的ライン走査開始基準信号生成部203)と、所定のタイミングで、前記パターン形成手段,前記検知手段,前記算出手段,前記補正制御手段による一連のレーザ位置補正シーケンスを実行させるように制御する制御手段(図3に示す制御部201)とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る第2の発明は、前記テストパターン画像は、前記像担持体上の端部で画像形成領域外に形成されることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る第3の発明は、像担持体(図11に示す感光ドラム11a,11b,11c,11d)上に可視画像を形成する複数のレーザ光源(図示しない複数のレーザダイオード)を備えた複数の画像形成部(図11に示すステーションa,b,c,d)と、前記各画像形成部内の像担持体上にそれぞれ形成された画像を重畳転写して多色画像を形成する無端移動体(図11に示す中間転写ベルト31)と、前記無端移動体上に前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像を所定のタイミングで前記複数の画像形成部に形成させるパターン形成手段(図11に示す制御ユニット70)と、前記無端移動体上に形成された色ずれパターン画像を検知する色ずれ検知手段(図11に示す色ずれ検知センサ60,61)と、前記色ずれ検知手段の色ずれ検知結果に基づいて前記多重画像間の色ずれを補正する色ずれ補正手段(図11に示す制御ユニット70)とを有し、前記各画像形成部毎に、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部(図11に示す制御ユニット70)と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部(図11に示す制御ユニット70)とをそれぞれ有する画像形成装置において、前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に前記パターン形成手段により前記無端移動体上に形成された所定のパターン画像の前記色ずれ検知手段による検知結果に基づいて、前記画像形成部毎に各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出手段(図11に示す制御ユニット70)と、前記算出手段の前記各画像形成部毎の算出結果に基づいて、前記各画像形成部毎に前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御手段(図11に示す制御ユニット70)と、所定のタイミングで、前記パターン形成手段,前記色ずれ検知手段,前記算出手段,前記補正制御手段による一連のレーザ位置補正シーケンスの実行を制御する制御手段(図11に示す制御ユニット70)とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る第4の発明は、前記パターン形成手段により形成される前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像と前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のための所定のパターン画像とは、同一のパターン画像であることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る第5の発明は、前記複数のレーザ光源(図1に示すレーザダイオードA,B)は、1つの基板上に全て配置されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る第6の発明は、前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、電源投入後に毎回一度だけ実行させるように制御することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る第7の発明は、前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、工場出荷時および前記画像形成部内のレーザスキャナユニット交換時にのみ実行させるように制御することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る第8の発明は、前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、前記色ずれ補正前に実行させるように制御することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る第9の発明は、像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた画像形成部と、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1の光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とを有する画像形成装置のマルチビーム制御方法において、前記複数のレーザ光源からのレーザ光の各々により前記像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成するテストパターン形成工程(図10に示すステップS101)と、該像担持体上に形成された所定のテストパターン画像を検知する検知工程(図10に示すステップS102)と、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出工程(図10に示すステップS103)と、該算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御工程(図10に示すステップS104,S105)とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る第10の発明は、像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた複数の画像形成部と、前記各画像形成部内の像担持体上にそれぞれ形成された画像を重畳転写して多色画像を形成する無端移動体と、前記無端移動体上に前記多色画像の色ずれを検出用の色ずれパターン画像を所定のタイミングで前記複数の画像形成部に形成させるパターン形成手段と、前記無端移動体上に形成された色ずれパターン画像を検知する色ずれ検知手段と、前記色ずれ検知手段の色ずれ検知結果に基づいて前記多重画像間の色ずれを補正する色ずれ補正手段とを有し、前記各画像形成部毎に、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とをそれぞれ有する画像形成装置のマルチビーム制御方法において、前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に前記パターン形成手段により前記無端移動体上に所定のパターン画像を所定のタイミングで形成させるパターン画像形成工程(図示しない工程)と、該形成された所定のパターン画像を前記色ずれ検知手段により検知させるパターン検知工程(図示しない工程)と、該パターン画像の検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを前記各画像形成部毎に算出する算出工程(図示しない工程)と、該各画像形成部毎の算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを前記各画像形成部毎に補正する補正工程(図示しない工程)とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明に係る第11の発明は、請求項9又は10に記載された画像形成装置のマルチビーム制御方法を実行するためのプログラムであることを特徴とする。
【0019】
本発明に係る第12の発明は、請求項9又は10に記載された画像形成装置のマルチビーム制御方法を実行するためのプログラムを記憶媒体にコンピュータが読み取り可能に記憶させたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の概略構成を示すブロック図であり、1ドラム系でツインレーザの画像形成装置の本体構成の一例に対応する。
【0022】
また、図2は、図1に示した画像形成装置におけるレーザ点灯制御のタイミングを示すタイミングチャートである。
【0023】
図1において、101は画像書き出しタイミング制御回路で、不図示のイメージスキャナやコンピュータ等の外部装置より送られてくる画像信号を入力する。この画像書き出しタイミング制御回路101は、入力されるマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の画像信号に応じて、図2に示すようなレーザダイオードAのレーザ点灯信号(ALaser−ON信号▲4▼の「A−2」),レーザダイオードBのレーザ点灯信号(BLaser−ON信号▲5▼の「B−2」)を生成する。
【0024】
112はレーザ駆動制御回路で、画像書き出しタイミング制御回路101からのレーザ点灯信号に応じて、レーザダイオードA,Bを変調駆動する。このレーザダイオードA,Bより出力されるレーザ光は、ポリゴンモータ106が駆動することで矢印方向に回転するポリゴンミラー103に反射され、f−θレンズ104によってfθ補正され、感光ドラム105上を走査する。こうして、感光ドラム105上に静電潜像が形成される。
【0025】
107はBDセンサで、レーザダイオードAにおけるレーザ光の1ラインの走査開始位置近傍に設けられ、レーザダイオードAにおけるレーザ光のライン走査を検出する。このBDセンサ107での検出に基づいて、画像書出しタイミング制御回路101が、図2に示すような同一周期の各ラインの走査開始基準信号(ALSYNC信号▲2▼)を作り出す。
【0026】
レーザダイオードAのレーザ点灯信号であるALaser−ON信号▲4▼は、画像形成用の他にレーザダイオードAの同期信号(ライン走査開始基準信号)であるALSYNC信号▲2▼を検出するための点灯も行う(ALaser−ON信号▲4▼の「A−1」)。そして、レーザダイオードBの同期信号(ライン走査開始基準信号)であるBLSYNC信号▲3▼は、レーザダイオードAの同期信号であるALSYNC信号▲2▼から所定のタイミングだけずらして画像書き出しタイミング制御回路101内で内部生成される。そして、レーザダイオードBのレーザ点灯信号であるBLaser−ON信号▲5▼の「B−2」は内部生成されたBLSYNC信号▲3▼を基準に出力が開始される。
【0027】
また、感光ドラム105の周囲には不図示のマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の現像器が設けられ、感光ドラム105が4回転する間に4つの現像器が交互に感光ドラム105に接し、感光ドラム105上に形成されたM,C,Y,BKの静電潜像に対応するトナーで現像する。
【0028】
そして、不図示の用紙カセットより給紙された記録用紙109は転写ドラム108に巻き付けられ、現像器で現像されたトナー像が転写される。
【0029】
また、転写ドラム108内には、転写ドラム108上の記録用紙109の先端位置を表すITOP信号を作るためのITOPセンサ110が有り、転写ドラム108が回転し転写ドラム108内に固定されたフラグ111がITOPセンサ110を通過することで図2に示すような色毎の副走査同期信号であるITOP信号▲1▼が作られる。このITOP信号▲1▼を基準に副走査方向の画像書出し位置を決定し、レーザダイオードAの同期信号であるALSYNC信号▲2▼を基準に主走査方向の画像書出し位置を決定する。
【0030】
このようにして、M,C,Y,BKの4色が順次転写された後に、用紙は不図示の定着ユニットを通過して排紙される。
【0031】
なお、レーザダイオードは、レーザダイオードA,Bの2つに限られるものではなく、3つ以上あってもよい。ただし、レーザダイオードを3つ以上備える場合であっても、1つのレーザダイオードにおけるレーザ光のみをBDセンサで検出させ、該検出に基づいて該1つのレーザダイオードのタイミング信号を生成し、他のレーザダイオードは、前記タイミング信号に基づいて擬似的に生成されたタイミング信号に同期して点灯制御されるものとする。
【0032】
また、複数のレーザダイオードは、1つの基板上に全て配置されていても、異なる基板に配置されていてもよい。
【0033】
図3は、図1に示した画像書き出しタイミング制御回路101の内部構成を示すブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0034】
図において、201は制御部で、画像書き出しタイミング制御回路101全体を統括制御する。
【0035】
202はレーザ光位置検出部202で、BDセンサ107でのレーザダイオードA照射光の検出に応じて、同一周期のレーザダイオードAのライン走査開始基準信号ALSYNC信号▲2▼を生成する。
【0036】
203は擬似的ライン走査開始基準信号生成部で、後述する図5に示すような解像度に合わせたレーザダイオードA,Bの配置に対する距離D1に基づいて、レーザダイオードBのライン走査開始基準信号BLSYNC信号▲2▼を予め定められたタイミングで擬似的に生成する。
【0037】
206はレーザ位置ずれパターン形成部で、後述する図6に示すように、2つのレーザダイオードの配置ずれによる画像形成位置のずれを検出するために各々のレーザダイオードA,Bによる「くの字型」のレーザ位置ずれ検出パターンを感光ドラム105上に形成制御する。
【0038】
207は位置ずれ検知回路で、後述する図7に示すレーザ位置ずれ検知センサでのレーザ位置ずれ検出パターンの検出に基づいて、レーザ位置ずれ量を検知する。
【0039】
そして、この位置ずれ検知回路207でのレーザ位置ずれ量検知結果に基づいて、上述した擬似的ライン走査開始基準信号生成部203において、レーザダイオードBのライン走査開始基準信号であるBLSYNC信号▲3▼の生成タイミングを補正する。
【0040】
図4は、図2に示した擬似的ライン走査開始基準信号生成部203による擬似的なライン走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を示すタイミングチャートであり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0041】
また、図5は、図1に示したレーザダイオードA,Bの配置ずれを示した模式図である。
【0042】
さらに、図6は、図3に示したレーザ位置ずれパターン形成部206により形成制御されるレーザ位置ずれ検出パターンの一例を示した模式図である。
【0043】
以下、図3〜図6を参照して、レーザ位置ずれ補正制御シーケンスの流れを説明する。
【0044】
まず、通常のプリント動作モードでは、制御部201よりプリント動作が開始されると、一方のレーザダイオードAのみ点灯させ、BDセンサ107でレーザダイオードAの照射光を検出し、同一周期のレーザダイオードAのライン走査開始基準信号ALSYNC▲2▼をレーザ光位置検出部202で生成する。
【0045】
そして、もう一方のレーザダイオードBのライン走査開始基準信号BLSYNC▲3▼は、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203において、後述する図5に示すような解像度に合わせたレーザダイオードA,Bの配置に対する距離D1に基づいて、予め定められたタイミングで擬似的に生成される。
【0046】
しかしながら、マルチビーム構成の画像形成装置(本実施形態では、図1に示したツインレーザ系の画像形成装置を例にしている)では、2つのレーザ光源(レーザダイオード)A,Bは、図5に示したように、所定の距離をもって配置されており、各レーザによる画像書き出しタイミングは、走査面上の端部に配置されたBDセンサ107によりレーザの走査位置を検出し、該検出されたBD信号に基づき、所定のタイミングをもって生成され、各レーザは画像信号に基づき点灯制御される。
【0047】
本実施形態のようなツインレーザ系では、レーザダイオードA,BのうちレーザダイオードAのみの走査位置(ALSYNC信号▲2▼)を、BDセンサ107で検出し、レーザダイオードBの走査位置(BLSYNC信号▲3▼)は、レーザ光源A,Bの配置距離(図5のD1)を基に、所定のタイミングで擬似的に生成している。
【0048】
しかしながら、図5に示したように2つのレーザ光源であるレーザダイオードA,Bの配置距離は機械的公差などから正規配置に対しずれが生じる。即ち、レーザダイオードA,Bが、メカ的取り付け公差やレーザダイオード基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた距離D1に対してD2のようにずれてしまう場合がある。
【0049】
このような場合、画像書き出しタイミング制御部204で正規配置を基に擬似的に生成された(レーザダイオードA,B間の距離がD1であることを想定して生成された)レーザダイオードBの走査位置信号(BLSYNC信号▲3▼)に基づき画像形成すると、当然ながらレーザダイオードA,B間で画像書き込み開始位置にずれが生じてしまう。そのため、該走査位置信号(BLSYNC信号▲3▼)に基づいて画像信号データがレーザ駆動制御回路112に送られて、最終的に形成された画像は、2つのレーザ間で画像位置にずれが生じてしまう。
【0050】
そこで、本発明では、この2つのレーザダイオードの配置ずれによる画像形成位置のずれを検出するために、レーザ位置ずれパターン形成部206からの指示により、レーザダイオードA,B各々で、図6に示すような、「くの字型」のレーザ位置ずれ検出パターンを感光ドラム105上に形成し、このレーザ位置ずれ検出パターンを後述する図7に示すレーザ位置ずれ検知センサで検出し、このレーザ位置ずれ検出パターンの検出に基づいて、位置ずれ検出回路207で画像の位置ずれ量を算出し、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203において、レーザBのライン走査開始基準信号であるBLSYNC信号▲3▼の生成タイミングを補正することで配置誤差によるタイミングずれをキャンセルし、2つのレーザの画像書き込み開始位置を揃える。
【0051】
以下、図7〜図10を参照して、本実施形態のレーザ位置ずれパターン検出についてより詳細に説明する。
【0052】
図7は、本実施形態のレーザ位置ずれパターン検出を説明する模式図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0053】
また、図8は、図7に示したレーザ位置ずれ検知センサのレーザ位置ずれパターン検出による出力波形を示す図である。
【0054】
さらに、図9は、図4に示した擬似的走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を詳細に示すタイミングチャートである。
【0055】
図10は、本発明の画像形成装置における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、マルチビーム構成の画像形成装置におけるレーザ位置ずれ補正制御シーケンスに対応する。なお、このフローチャートの処理は、図3に示した制御部201内の図示しないCPUによりROM又はその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて実行制御されるものとする。また、S101〜S105は各ステップを示す。
【0056】
まず、レーザ位置ずれパターン形成部206が、レーザダイオードA,Bの各々による感光ドラム105の画像書き出し側(主走査の手前側)への図5に示したような「くの字型」のレーザ位置ずれパターンの形成を制御する(S101)。
【0057】
次に、図7に示すように、レーザダイオードA,Bの各々により、感光ドラム105の画像書き出し側(主走査の手前側)に形成された「くの字型」のレーザ位置ずれパターンをレーザ位置ずれ検知センサ120で検出する(S102)。なお、図7に示した「くの字型」のレーザ位置ずれパターンを検出するレーザ位置ずれ検知センサ120は、発光素子と受光素子からなる反射型あるいは透過型センサであり、感光ドラム105とパターン(トナー)との反射率あるいは透過率の違いから検出する。即ち、図8に示すレーザ位置ずれ検知センサ120からの出力信号を各マーク毎に位置ずれ検出回路207に送る。
【0058】
次に、レーザ位置ずれ検知センサ120のレーザ位置ずれパターン検出結果に基づいて、位置ずれ検出回路207がレーザダイオードA,B間の画像書き出し開始位置ずれ量を算出する(S103)。
【0059】
ここで、この各レーザ間の画像書き出し開始位置ずれ量の算出方法について説明する。位置ずれ検出回路207は、レーザ位置ずれ検知センサからの各マークの検出信号(図8)をそれぞれデジタル化して、レーザ位置ずれ検知センサ120の受光素子の受光量の差から生じるS1,S2より、各レーザにより形成された「くの字」の幅(図6に示したE1,E2)を算出する。図5に示したように、レーザダイオードAとレーザダイオードBの光源の配置が正規位置に対してずれていると各々のレーザにより形成されるパターンの位置がずれてしまい、図6に示したE1,E2のように、レーザ位置ずれ検知センサ120が検出するライン上で「くの字」の幅が異なることになる。なお、主走査方向に画像書き出し位置が「1」ずれることにより、くの字の幅は「2」ずれることになる。図6を例にして説明すると、レーザ位置ずれ検知センサ120による検出した「くの字」の幅は、「E1−E2」であるので、「(E1−E2)/2」が、レーザダイオードA,B光源の配置ずれにより生じた画像書き出し位置のずれということになる。即ち、各レーザ間の画像書き出し開始位置ずれ量と配置誤差とずれ量の関係は、「(E1−E2)/2=D2−D1」の式が成り立つものである。
【0060】
そして、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203は、位置ずれ検出回路207により算出された各レーザ間の画像書き込み開始位置ずれ量に基づいて、レーザダイオードAの走査位置(ALSYNC▲2▼)に対し、擬似的に生成するレーザダイオードBの走査位置(BLSYNC▲3▼)のタイミングを補正制御するように補正値を算出し(S104)、該補正値を設定する(S105)。各レーザ間の画像書き出し開始位置ずれ量が「(E1−E2)/2」の場合、擬似的ライン走査開始基準信号(BLSYNC▲3▼)の補正値は「(E2−E1)/2」となる。例えば、上記補正値「(E2−E1)/2」が「−1」となる場合、図9に示すように、擬似的ライン走査開始基準信号(BLSYNC▲3▼)の発生タイミングをカウンタ「1」だけ早くするように設定する。
【0061】
この設定により、以後、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203は、レーザダイオードAの走査位置(ALSYNC▲2▼)に対し、擬似的に生成するレーザダイオードBの走査位置(BLSYNC▲3▼)のタイミングを補正制御するので、レーザダイオードA,Bの各光源の配置誤差による影響をキャンセルすることができる。
【0062】
以上、説明したレーザ位置ずれ補正制御シーケンスの投入タイミングを、電源投入時に毎回実行する制御、サービスマンによるメンテナンス時に実行、あるいはスキャナ交換時にのみ実行するように、制御部201による制御を付加する等して画像形成装置の品質および動作効率を上げるように工夫している。
【0063】
なお、本実施形態のように、レーザ位置ずれパターンを感光ドラム上に形成する場合等は、センサによる検出時に赤外光等でドラム表面をいため(劣化させ)、感度特性に支障をきたす恐れがあるため、画像形成領域外にパターンを形成し検出する制御を付加することも有効である。
【0064】
以上説明したように、画像データ信号に基づいて変調されたレーザビームを感光ドラム上に走査することで画像を形成する画像形成装置で、前記レーザビームの光源を複数備えた構成であり、画像書き出しタイミングの基準となるレーザビーム光のライン走査開始基準タイミングを表すBD信号を1つのレーザ光のみから検出し、このBD信号を基に他のレーザ光におけるライン走査開始基準タイミングも制御するので、複数のレーザで構成された画像形成装置で1つのレーザ光のライン走査開始基準信号を基にその他のレーザ光のライン走査開始基準信号を画像解像度などに基づき、予め定められたタイミングで擬似的に生成する系において、レーザダイオードのメカ的取り付け公差やレーザダイオード基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像をユーザに提供することを可能にする。
【0065】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、1ドラム系でマルチ(ツイン)レーザの画像形成装置においてレーザ位置ずれ補正を実行する構成について説明したが、4ドラム系でマルチ(ツイン)レーザの画像形成装置において、各色の画像ステーションにおいてそれぞれ上記第1実施形態で示したレーザ位置ずれ補正を実行するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0066】
図11は、本発明の第2実施形態を示す画像形成装置を適用可能なカラー複写機の全体構成を示す断面図である。なお、本実施形態の画像形成装置は電子写真方式とし、さらに本発明が特に有効であると考えられる複数の画像形成部を並列に配し、かつ中間転写方式を採用したカラー画像出力装置として説明していく。
【0067】
図において、1Rは画像読取部で、原稿台に載置された原稿を走査して画像データに変換し、画像形成部1Pに出力する。
【0068】
画像形成部1Pは、給紙ユニット20、中間転写ユニット30、定着ユニット40及び制御ユニット70から構成され、画像形成部10は、4つのステーションa,b,c,dが並設されており、その構成は同一であり、図1に示したレーザ駆動制御回路112,複数のレーザダイオードA,B,ポリゴンモータ106,ポリゴンミラー103,f−θレンズ104等と同様の構成になっており、制御ユニット70が、上記第1実施形態と同様に、ある特定の1つのレーザダイオードにおけるレーザ光のみをBDセンサで検出させ、該検出に基づいて該1つのレーザダイオードのタイミング信号を生成し、他のレーザダイオードを、前記タイミング信号に基づいて擬似的に生成されたタイミング信号に同期して点灯制御するものとする。
【0069】
なお、制御ユニット70は、図示しないCPU,RAM,ROM等を備えるコントローラボードから構成されており、ROMに記憶される制御プログラムに基づき、ステーションa,b,c,d、給紙ユニット20、中間転写ユニット30、定着ユニット40、図示しない操作部等の動作を総括的に制御している。
【0070】
次に、個々のユニットについて詳しく説明する。
【0071】
画像形成部1Pは次に述べるような構成になっている。像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、矢印方向に不図示の駆動モータによって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面には、帯電器12a、12b、12c、12d、現像装置14a、14b、14c、14d、クリーナ装置15a、15b、15c、15d、及び図示しないBDセンサ等がそれぞれ配置されている。帯電器12a〜12dにおいて感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。
【0072】
次いで、スキャナ13a、13b、13c、13d,ミラー16a、16b、16c、16dにより、各ステーション内の図示しない複数のレーザダイオードから記録画像信号に応じて変調したレーザビームを感光ドラム11a〜11d上に露光させることによって、感光ドラム11a〜11d上に静電潜像を形成する。さらに、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(BK)といった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a,14b,14c,14dによって上記静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写ユニット30に転写する。以上に示したプロセスにより、各トナーによる画像形成が順次行われる。
【0073】
次に、給紙ユニット20は、記録材Pを収納する収納部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(不図示)から構成される。
【0074】
21a、21bはカセット、27は手差しトレイであり、記録材Pを収納する。22a、22b、26は、カセット21a,21b,手差しトレイ27から記録材Pを一枚ずつ送り出すためのピックアップローラである。
【0075】
23は搬送ローラで、ピックアップローラ22a、22b、26により、給紙された記録材Pは搬送路24に沿って、レジストローラ25a,25bまで搬送する。
【0076】
次に、中間転写ユニット30について詳細に説明する。
【0077】
31は中間転写ベルトである。32は前記中間転写ベルト31に駆動を伝達する駆動ローラであり、ばね(不図示)の付勢によって中間転写ベルト31に適度な張力を与えるテンションローラ33、中間転写ベルト31を挟んで二次転写領域を形成する従動ローラ34によって支持されている。
【0078】
駆動ローラ32は金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングしてベルトとのスリップを防いでいる。駆動ローラ32はステッピングモータ(不図示)によって回転駆動される。
【0079】
各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト31が対向する位置の、中間転写ベルト31の裏には、トナー像を中間転写ベルト31に転写するための高圧が印可されている一次転写部35a〜35dが配置されている。従動ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト31とのニップによって二次転写領域を形成する。二次転写ローラ36は中間転写体に対して適度な圧力で加圧されている。
【0080】
また、中間転写ベルト31上、二次転写領域の下流には中間転写ベルト31の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配され、前記クリーニング装置50は、クリーナーブレード51(材質としては、ポリウレタンゴムなどが用いられる)および廃トナーを収納する廃トナーボックス52から成る。
【0081】
定着ユニット40は、内部にハロゲンヒータなどの熱源を備えた定着ローラ41aとそのローラに加圧されるローラ41b(このローラにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対から排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44から成る。
【0082】
一方、レジストローラ25a,25bまで搬送された記録材Pは、レジストローラ25よりも上流のローラの回転駆動を止めて一旦停止させ、画像形成部の画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25a,25bを含む上流のローラの回転駆動が再開される。記録材Pは後述の二次転写領域へ送り出される。
【0083】
二次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、排紙ローラ45により、排紙トレイ48に排紙される。
【0084】
本実施形態の画像形成装置のように、画像形成部が4つ独立して設けられていると、メカ公差精度や環境変化などにより、4ステーションa,b,c,d間で画像形成位置にずれが生じてしまう。
【0085】
こうした問題を解決するために、制御ユニット70の制御により色ずれ検出パターン画像を中間転写ベルト31上に形成し、図中の60、61に示されているLEDとPDを含む構成の色ずれ検知センサで読み取るようになっている。
【0086】
この検知センサ60(61)により検出した色ずれ量に基づき制御ユニット70がオートレジストレーション補正を行っている。
【0087】
以下、このオートレジストレーション補正について説明しておく。
【0088】
また、各ステーションa,b,c,dのように、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)の各色独立したステーション構成の画像形成装置において、各ステーション間の機械的精度差や光学的精度差などにより画像の書き出し位置にずれが生じ、色ずれとして画像に表れることになる。
【0089】
この色ずれを補正するために用いられる技術がオートレジストレーション補正技術であり、マルチビーム構成の画像形成装置を対象にしたレーザ位置ずれ補正とは全く異なるものである。
【0090】
このオートレジストレーション補正では、まず、色ずれ検出用のテストパターン(例えば「+マーク」等)は各色毎に形成され、そのパターンを検出し、各色間の位置ずれを算出し、各補正機能により各色間の画像書き出しタイミング等を補正する。
【0091】
なお、図11では示していないが、制御ユニット70の制御により、各ステーションa,b,c,dは、それぞれ複数のレーザダイオード、例えば図1に示したようなレーザダイオードA,Bを有しており、各ステーションa,b,c,dそれぞれで、上記第1実施形態で示したレーザ位置ずれ補正制御シーケンスを行うものとする。
【0092】
但し、上記第1実施形態では、上記レーザ位置ずれ補正制御シーケンス中のレーザ位置ずれパターン検出を、図7に示したレーザ位置ずれ検知センサ120を用いて、感光ドラム105上で行う構成であったが、本実施形態では、感光ドラム上に形成されたレーザ位置ずれ検出パターンを転写ベルト31に転写した後に、該レーザ位置ずれ検出パターンを上記色ずれ検知センサ60,61を用いて検出するように構成している。これにより、レーザ位置ずれ検知センサにかかるコストを削減することができる。
【0093】
また、レーザ位置ずれパターンの形状と色ずれ検出パターンとを同形状とするように構成している。これにより、制御回路の複雑化を防ぐことができる。なお、レーザ位置ずれパターンの形状と色ずれ検出パターンとを同形状とすることなく、異なる形状にしてもよい。
【0094】
即ち、図11に示す制御ユニット70の制御により、所定のタイミングで、各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に中間転写ベルト31上に色ずれ補正パターンをレーザ位置ずれパターンとして形成し、該色ずれパターン画像を色ずれ検知センサ60,61により検知し、該検知結果に基づいて、制御ユニット70が各画像形成部毎に各レーザ光源間の画像書き出し開始位置ずれを算出し、該各画像形成部毎の算出結果に基づいて、制御ユニット70が各画像形成部毎に第1実施形態と同様に第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御するものである。
【0095】
さらに、本実施形態の場合、上記色ずれ補正を行う前に、レーザ位置ずれ補正(各ステーションのレーザBのライン走査開始基準信号BLSYNCの生成タイミングの補正)を行うことで、上記色ずれ検出精度が保証されるようにする制御を付加している。なお、上記第1実施形態と、同じ機能および作用をなす部材、制御方法についての説明は省略するものとする。
【0096】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様にレーザ位置ずれ量検出に基づくレーザBのライン走査開始基準信号の生成タイミングずれを補正する制御を行うことにより、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0097】
以上説明したように、画像データ信号に基づいて変調されたレーザビームを感光体上に走査することで画像を形成する画像形成装置で、前記レーザビームの光源を複数備えた構成であり、画像書き出しタイミングの基準となるレーザビーム光のライン走査開始基準タイミングを表すBD信号を1つのレーザ光のみから検出し、このBD信号を基に他のレーザ光におけるライン走査開始基準タイミングも制御するので、複数のレーザで構成された画像形成装置で1つのレーザ光のライン走査開始基準信号を基にその他のレーザ光のライン走査開始基準信号を画像解像度などに基づき、予め定められたタイミングで擬似的に生成する系において、レーザダイオードのメカ的取り付け公差やレーザダイオード基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像をユーザに提供することを可能にする。
【0098】
また、上記テストパターンを感光体上に形成する場合、位置ずれ検知手段による照射光で感光体表面感度が劣化する恐れがあるため、感光体上の画像形成領域外に前記テストパターンを形成するようにしてもよい。
【0099】
さらに、タンデム型のカラープリンタで4ステーション間の色ずれを検出し補正する手段を備えている場合は、この色ずれ検出手段を用いてテストパターンを検出することにより、コスト削減も可能である。
【0100】
また、タンデム型のカラープリンタの場合、色ずれ補正動作モードを実行するよりも前にレーザの位置ずれを検出することで、色ずれ補正時の精度を確保することができる。
【0101】
以下、図12に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置で読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0102】
図12は、本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0103】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0104】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0105】
本実施形態における図10に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0106】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0107】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0108】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0109】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0110】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0111】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0112】
さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみをセンサにより検知して第1のレーザ光源における走査開始基準信号を生成し、該走査開始基準信号に基づいて、他のレーザ光源における走査開始基準信号を画像解像度等に応じた所定のタイミングで生成するマルチビーム系において、複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみをセンサにより検知して第1のレーザ光源における走査開始基準信号を生成し、該走査開始基準信号に基づいて、他のレーザ光源における走査開始基準信号を生成するマルチビーム構成において、前記複数のレーザ光源により各々により像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させ、該形成された所定のテストパターン画像を検知させ、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出させ、該算出結果に基づいて、前記他のレーザ光源における走査開始基準信号のタイミングを補正制御するので、レーザ光源のメカ的取り付け公差やレーザ光源基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像をユーザに提供することができる。
【0114】
従って、複数のレーザダイオードのメカ的取り付け誤差などによるレーザダイオード間で生じる画像書き込み開始位置ずれを各レーザのライン走査開始基準信号のタイミングを制御することで自動補正する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像形成装置におけるレーザ点灯制御のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図3】図1に示した画像書き出しタイミング制御回路の内部構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示した擬似的ライン走査開始基準信号生成部による擬似的走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を示すタイミングチャートである。
【図5】図1に示したレーザダイオードA,Bの配置ずれを示した模式図である。
【図6】図3に示したレーザ位置ずれパターン形成部により形成制御されるレーザ位置ずれ検出パターンの一例を示した模式図である。
【図7】本実施形態のレーザ位置ずれパターン検出を説明する模式図である。
【図8】図7に示したセンサのレーザ位置ずれパターン検出による出力波形を示す図である。
【図9】図4に示した擬似的走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を詳細に示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の画像形成装置における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態を示す画像形成装置を適用可能なカラー複写機の全体構成を示す断面図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
A,B レーザダイオード
101 画像書き出しタイミング制御回路
112 レーザ駆動制御回路
105 感光ドラム
107 BDセンサ
120 レーザ位置ずれ検知センサ
201 制御部
202 レーザ光位置検出部
203 擬似的ライン走査開始基準信号生成部
204 画像書出しタイミング制御部
206 レーザ位置ずれパターン形成部
207 位置ずれ検出回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた画像形成部を有する画像形成装置および画像形成装置のマルチビーム制御方法およびプログラムおよび記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像データをプリント出力する画像形成装置として、画像情報に基づいて変調したレーザビームを感光体上に走査、露光して静電潜像を形成し、現像、転写、定着などの複写工程を得て所望の画像をプリントするレーザビームプリンタがある。
【0003】
画像情報に基づいた静電潜像を感光体上の所望の位置に形成させるために、露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサで、レーザビームを検出し、その検出信号を基にレーザビームの変調開始タイミングを制御している。
【0004】
ここで、近年のプリンタの高速化に伴い、レーザを2つ備えた構成にし、2ライン単位で制御するなどして潜像の高速処理が提案されているが、レーザ光の照射スポットに対し、それを検出するフォトダイオードの受光面は断然広いため、ツインレーザの構成になると、2つのレーザの照射光位置を区別して検出するためには工夫することが必要である。
【0005】
そこで、2つのレーザのうち、1つのレーザのみを発光させ照射光を検出しライン走査開始基準信号を生成し、他のレーザ光のライン走査開始基準信号は予めプリンタの解像度などから定められたタイミングだけずらして擬似的にライン走査開始基準信号を生成する制御手段が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、2つのレーザダイオード間の距離は、メカ的取り付け公差やレーザダイオード基盤の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた距離に対してずれが生じる。こうした要因により予め定められた所定のタイミングで擬似的に生成した信号を基にレーザの変調開始タイミングを制御すると、2つのレーザビームによる画像の書き出し位置にずれが生じ、好ましくない画質のプリント画像を提供してしまうことになる。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみをセンサにより検知して第1のレーザ光源における走査開始基準信号を生成し、該走査開始基準信号に基づいて、他のレーザ光源における走査開始基準信号を生成するマルチビーム構成において、前記複数のレーザ光源各々を用い像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させ、該形成された所定のテストパターン画像を検知させ、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出させ、該算出結果に基づいて、前記他のレーザ光源における走査開始基準信号のタイミングを補正制御するので、レーザ光源のメカ的取り付け公差やレーザ光源基盤の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像を形成することができる画像形成装置および画像形成装置のマルチビーム制御方法およびプログラムおよび記憶媒体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る第1の発明は、像担持体(図1に示す感光ドラム105)上に可視画像を形成する複数のレーザ光源(図1に示すレーザダイオードA,B)を備えた画像形成部と、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサ(図1に示すBDセンサ107)により検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部(図3に示すレーザ光位置検出部202)と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部(図3に示す擬似的ライン走査開始基準信号生成部203)とを有する画像形成装置において、前記複数のレーザ光源からのレーザ光の各々により前記像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させるように制御するパターン形成手段(図3に示すレーザ位置ずれパターン形成部206)と、前記パターン形成手段により前記像担持体上に形成された所定のテストパターン画像を検知する検知手段(図7に示すレーザ位置ずれ検知センサ120)と、前記検知手段の検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出手段(図3に示す位置ずれ検知回路207)と、前記算出手段の算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御手段(図3に示す擬似的ライン走査開始基準信号生成部203)と、所定のタイミングで、前記パターン形成手段,前記検知手段,前記算出手段,前記補正制御手段による一連のレーザ位置補正シーケンスを実行させるように制御する制御手段(図3に示す制御部201)とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明に係る第2の発明は、前記テストパターン画像は、前記像担持体上の端部で画像形成領域外に形成されることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る第3の発明は、像担持体(図11に示す感光ドラム11a,11b,11c,11d)上に可視画像を形成する複数のレーザ光源(図示しない複数のレーザダイオード)を備えた複数の画像形成部(図11に示すステーションa,b,c,d)と、前記各画像形成部内の像担持体上にそれぞれ形成された画像を重畳転写して多色画像を形成する無端移動体(図11に示す中間転写ベルト31)と、前記無端移動体上に前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像を所定のタイミングで前記複数の画像形成部に形成させるパターン形成手段(図11に示す制御ユニット70)と、前記無端移動体上に形成された色ずれパターン画像を検知する色ずれ検知手段(図11に示す色ずれ検知センサ60,61)と、前記色ずれ検知手段の色ずれ検知結果に基づいて前記多重画像間の色ずれを補正する色ずれ補正手段(図11に示す制御ユニット70)とを有し、前記各画像形成部毎に、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部(図11に示す制御ユニット70)と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部(図11に示す制御ユニット70)とをそれぞれ有する画像形成装置において、前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に前記パターン形成手段により前記無端移動体上に形成された所定のパターン画像の前記色ずれ検知手段による検知結果に基づいて、前記画像形成部毎に各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出手段(図11に示す制御ユニット70)と、前記算出手段の前記各画像形成部毎の算出結果に基づいて、前記各画像形成部毎に前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御手段(図11に示す制御ユニット70)と、所定のタイミングで、前記パターン形成手段,前記色ずれ検知手段,前記算出手段,前記補正制御手段による一連のレーザ位置補正シーケンスの実行を制御する制御手段(図11に示す制御ユニット70)とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る第4の発明は、前記パターン形成手段により形成される前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像と前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のための所定のパターン画像とは、同一のパターン画像であることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る第5の発明は、前記複数のレーザ光源(図1に示すレーザダイオードA,B)は、1つの基板上に全て配置されていることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る第6の発明は、前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、電源投入後に毎回一度だけ実行させるように制御することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る第7の発明は、前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、工場出荷時および前記画像形成部内のレーザスキャナユニット交換時にのみ実行させるように制御することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る第8の発明は、前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、前記色ずれ補正前に実行させるように制御することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る第9の発明は、像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた画像形成部と、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1の光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とを有する画像形成装置のマルチビーム制御方法において、前記複数のレーザ光源からのレーザ光の各々により前記像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成するテストパターン形成工程(図10に示すステップS101)と、該像担持体上に形成された所定のテストパターン画像を検知する検知工程(図10に示すステップS102)と、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出工程(図10に示すステップS103)と、該算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御工程(図10に示すステップS104,S105)とを有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る第10の発明は、像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた複数の画像形成部と、前記各画像形成部内の像担持体上にそれぞれ形成された画像を重畳転写して多色画像を形成する無端移動体と、前記無端移動体上に前記多色画像の色ずれを検出用の色ずれパターン画像を所定のタイミングで前記複数の画像形成部に形成させるパターン形成手段と、前記無端移動体上に形成された色ずれパターン画像を検知する色ずれ検知手段と、前記色ずれ検知手段の色ずれ検知結果に基づいて前記多重画像間の色ずれを補正する色ずれ補正手段とを有し、前記各画像形成部毎に、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とをそれぞれ有する画像形成装置のマルチビーム制御方法において、前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に前記パターン形成手段により前記無端移動体上に所定のパターン画像を所定のタイミングで形成させるパターン画像形成工程(図示しない工程)と、該形成された所定のパターン画像を前記色ずれ検知手段により検知させるパターン検知工程(図示しない工程)と、該パターン画像の検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを前記各画像形成部毎に算出する算出工程(図示しない工程)と、該各画像形成部毎の算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを前記各画像形成部毎に補正する補正工程(図示しない工程)とを有することを特徴とする。
【0018】
本発明に係る第11の発明は、請求項9又は10に記載された画像形成装置のマルチビーム制御方法を実行するためのプログラムであることを特徴とする。
【0019】
本発明に係る第12の発明は、請求項9又は10に記載された画像形成装置のマルチビーム制御方法を実行するためのプログラムを記憶媒体にコンピュータが読み取り可能に記憶させたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
【0021】
図1は、本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の概略構成を示すブロック図であり、1ドラム系でツインレーザの画像形成装置の本体構成の一例に対応する。
【0022】
また、図2は、図1に示した画像形成装置におけるレーザ点灯制御のタイミングを示すタイミングチャートである。
【0023】
図1において、101は画像書き出しタイミング制御回路で、不図示のイメージスキャナやコンピュータ等の外部装置より送られてくる画像信号を入力する。この画像書き出しタイミング制御回路101は、入力されるマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の画像信号に応じて、図2に示すようなレーザダイオードAのレーザ点灯信号(ALaser−ON信号▲4▼の「A−2」),レーザダイオードBのレーザ点灯信号(BLaser−ON信号▲5▼の「B−2」)を生成する。
【0024】
112はレーザ駆動制御回路で、画像書き出しタイミング制御回路101からのレーザ点灯信号に応じて、レーザダイオードA,Bを変調駆動する。このレーザダイオードA,Bより出力されるレーザ光は、ポリゴンモータ106が駆動することで矢印方向に回転するポリゴンミラー103に反射され、f−θレンズ104によってfθ補正され、感光ドラム105上を走査する。こうして、感光ドラム105上に静電潜像が形成される。
【0025】
107はBDセンサで、レーザダイオードAにおけるレーザ光の1ラインの走査開始位置近傍に設けられ、レーザダイオードAにおけるレーザ光のライン走査を検出する。このBDセンサ107での検出に基づいて、画像書出しタイミング制御回路101が、図2に示すような同一周期の各ラインの走査開始基準信号(ALSYNC信号▲2▼)を作り出す。
【0026】
レーザダイオードAのレーザ点灯信号であるALaser−ON信号▲4▼は、画像形成用の他にレーザダイオードAの同期信号(ライン走査開始基準信号)であるALSYNC信号▲2▼を検出するための点灯も行う(ALaser−ON信号▲4▼の「A−1」)。そして、レーザダイオードBの同期信号(ライン走査開始基準信号)であるBLSYNC信号▲3▼は、レーザダイオードAの同期信号であるALSYNC信号▲2▼から所定のタイミングだけずらして画像書き出しタイミング制御回路101内で内部生成される。そして、レーザダイオードBのレーザ点灯信号であるBLaser−ON信号▲5▼の「B−2」は内部生成されたBLSYNC信号▲3▼を基準に出力が開始される。
【0027】
また、感光ドラム105の周囲には不図示のマゼンタ(M),シアン(C),イエロー(Y),ブラック(BK)の現像器が設けられ、感光ドラム105が4回転する間に4つの現像器が交互に感光ドラム105に接し、感光ドラム105上に形成されたM,C,Y,BKの静電潜像に対応するトナーで現像する。
【0028】
そして、不図示の用紙カセットより給紙された記録用紙109は転写ドラム108に巻き付けられ、現像器で現像されたトナー像が転写される。
【0029】
また、転写ドラム108内には、転写ドラム108上の記録用紙109の先端位置を表すITOP信号を作るためのITOPセンサ110が有り、転写ドラム108が回転し転写ドラム108内に固定されたフラグ111がITOPセンサ110を通過することで図2に示すような色毎の副走査同期信号であるITOP信号▲1▼が作られる。このITOP信号▲1▼を基準に副走査方向の画像書出し位置を決定し、レーザダイオードAの同期信号であるALSYNC信号▲2▼を基準に主走査方向の画像書出し位置を決定する。
【0030】
このようにして、M,C,Y,BKの4色が順次転写された後に、用紙は不図示の定着ユニットを通過して排紙される。
【0031】
なお、レーザダイオードは、レーザダイオードA,Bの2つに限られるものではなく、3つ以上あってもよい。ただし、レーザダイオードを3つ以上備える場合であっても、1つのレーザダイオードにおけるレーザ光のみをBDセンサで検出させ、該検出に基づいて該1つのレーザダイオードのタイミング信号を生成し、他のレーザダイオードは、前記タイミング信号に基づいて擬似的に生成されたタイミング信号に同期して点灯制御されるものとする。
【0032】
また、複数のレーザダイオードは、1つの基板上に全て配置されていても、異なる基板に配置されていてもよい。
【0033】
図3は、図1に示した画像書き出しタイミング制御回路101の内部構成を示すブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0034】
図において、201は制御部で、画像書き出しタイミング制御回路101全体を統括制御する。
【0035】
202はレーザ光位置検出部202で、BDセンサ107でのレーザダイオードA照射光の検出に応じて、同一周期のレーザダイオードAのライン走査開始基準信号ALSYNC信号▲2▼を生成する。
【0036】
203は擬似的ライン走査開始基準信号生成部で、後述する図5に示すような解像度に合わせたレーザダイオードA,Bの配置に対する距離D1に基づいて、レーザダイオードBのライン走査開始基準信号BLSYNC信号▲2▼を予め定められたタイミングで擬似的に生成する。
【0037】
206はレーザ位置ずれパターン形成部で、後述する図6に示すように、2つのレーザダイオードの配置ずれによる画像形成位置のずれを検出するために各々のレーザダイオードA,Bによる「くの字型」のレーザ位置ずれ検出パターンを感光ドラム105上に形成制御する。
【0038】
207は位置ずれ検知回路で、後述する図7に示すレーザ位置ずれ検知センサでのレーザ位置ずれ検出パターンの検出に基づいて、レーザ位置ずれ量を検知する。
【0039】
そして、この位置ずれ検知回路207でのレーザ位置ずれ量検知結果に基づいて、上述した擬似的ライン走査開始基準信号生成部203において、レーザダイオードBのライン走査開始基準信号であるBLSYNC信号▲3▼の生成タイミングを補正する。
【0040】
図4は、図2に示した擬似的ライン走査開始基準信号生成部203による擬似的なライン走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を示すタイミングチャートであり、図2と同一のものには同一の符号を付してある。
【0041】
また、図5は、図1に示したレーザダイオードA,Bの配置ずれを示した模式図である。
【0042】
さらに、図6は、図3に示したレーザ位置ずれパターン形成部206により形成制御されるレーザ位置ずれ検出パターンの一例を示した模式図である。
【0043】
以下、図3〜図6を参照して、レーザ位置ずれ補正制御シーケンスの流れを説明する。
【0044】
まず、通常のプリント動作モードでは、制御部201よりプリント動作が開始されると、一方のレーザダイオードAのみ点灯させ、BDセンサ107でレーザダイオードAの照射光を検出し、同一周期のレーザダイオードAのライン走査開始基準信号ALSYNC▲2▼をレーザ光位置検出部202で生成する。
【0045】
そして、もう一方のレーザダイオードBのライン走査開始基準信号BLSYNC▲3▼は、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203において、後述する図5に示すような解像度に合わせたレーザダイオードA,Bの配置に対する距離D1に基づいて、予め定められたタイミングで擬似的に生成される。
【0046】
しかしながら、マルチビーム構成の画像形成装置(本実施形態では、図1に示したツインレーザ系の画像形成装置を例にしている)では、2つのレーザ光源(レーザダイオード)A,Bは、図5に示したように、所定の距離をもって配置されており、各レーザによる画像書き出しタイミングは、走査面上の端部に配置されたBDセンサ107によりレーザの走査位置を検出し、該検出されたBD信号に基づき、所定のタイミングをもって生成され、各レーザは画像信号に基づき点灯制御される。
【0047】
本実施形態のようなツインレーザ系では、レーザダイオードA,BのうちレーザダイオードAのみの走査位置(ALSYNC信号▲2▼)を、BDセンサ107で検出し、レーザダイオードBの走査位置(BLSYNC信号▲3▼)は、レーザ光源A,Bの配置距離(図5のD1)を基に、所定のタイミングで擬似的に生成している。
【0048】
しかしながら、図5に示したように2つのレーザ光源であるレーザダイオードA,Bの配置距離は機械的公差などから正規配置に対しずれが生じる。即ち、レーザダイオードA,Bが、メカ的取り付け公差やレーザダイオード基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた距離D1に対してD2のようにずれてしまう場合がある。
【0049】
このような場合、画像書き出しタイミング制御部204で正規配置を基に擬似的に生成された(レーザダイオードA,B間の距離がD1であることを想定して生成された)レーザダイオードBの走査位置信号(BLSYNC信号▲3▼)に基づき画像形成すると、当然ながらレーザダイオードA,B間で画像書き込み開始位置にずれが生じてしまう。そのため、該走査位置信号(BLSYNC信号▲3▼)に基づいて画像信号データがレーザ駆動制御回路112に送られて、最終的に形成された画像は、2つのレーザ間で画像位置にずれが生じてしまう。
【0050】
そこで、本発明では、この2つのレーザダイオードの配置ずれによる画像形成位置のずれを検出するために、レーザ位置ずれパターン形成部206からの指示により、レーザダイオードA,B各々で、図6に示すような、「くの字型」のレーザ位置ずれ検出パターンを感光ドラム105上に形成し、このレーザ位置ずれ検出パターンを後述する図7に示すレーザ位置ずれ検知センサで検出し、このレーザ位置ずれ検出パターンの検出に基づいて、位置ずれ検出回路207で画像の位置ずれ量を算出し、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203において、レーザBのライン走査開始基準信号であるBLSYNC信号▲3▼の生成タイミングを補正することで配置誤差によるタイミングずれをキャンセルし、2つのレーザの画像書き込み開始位置を揃える。
【0051】
以下、図7〜図10を参照して、本実施形態のレーザ位置ずれパターン検出についてより詳細に説明する。
【0052】
図7は、本実施形態のレーザ位置ずれパターン検出を説明する模式図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0053】
また、図8は、図7に示したレーザ位置ずれ検知センサのレーザ位置ずれパターン検出による出力波形を示す図である。
【0054】
さらに、図9は、図4に示した擬似的走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を詳細に示すタイミングチャートである。
【0055】
図10は、本発明の画像形成装置における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、マルチビーム構成の画像形成装置におけるレーザ位置ずれ補正制御シーケンスに対応する。なお、このフローチャートの処理は、図3に示した制御部201内の図示しないCPUによりROM又はその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて実行制御されるものとする。また、S101〜S105は各ステップを示す。
【0056】
まず、レーザ位置ずれパターン形成部206が、レーザダイオードA,Bの各々による感光ドラム105の画像書き出し側(主走査の手前側)への図5に示したような「くの字型」のレーザ位置ずれパターンの形成を制御する(S101)。
【0057】
次に、図7に示すように、レーザダイオードA,Bの各々により、感光ドラム105の画像書き出し側(主走査の手前側)に形成された「くの字型」のレーザ位置ずれパターンをレーザ位置ずれ検知センサ120で検出する(S102)。なお、図7に示した「くの字型」のレーザ位置ずれパターンを検出するレーザ位置ずれ検知センサ120は、発光素子と受光素子からなる反射型あるいは透過型センサであり、感光ドラム105とパターン(トナー)との反射率あるいは透過率の違いから検出する。即ち、図8に示すレーザ位置ずれ検知センサ120からの出力信号を各マーク毎に位置ずれ検出回路207に送る。
【0058】
次に、レーザ位置ずれ検知センサ120のレーザ位置ずれパターン検出結果に基づいて、位置ずれ検出回路207がレーザダイオードA,B間の画像書き出し開始位置ずれ量を算出する(S103)。
【0059】
ここで、この各レーザ間の画像書き出し開始位置ずれ量の算出方法について説明する。位置ずれ検出回路207は、レーザ位置ずれ検知センサからの各マークの検出信号(図8)をそれぞれデジタル化して、レーザ位置ずれ検知センサ120の受光素子の受光量の差から生じるS1,S2より、各レーザにより形成された「くの字」の幅(図6に示したE1,E2)を算出する。図5に示したように、レーザダイオードAとレーザダイオードBの光源の配置が正規位置に対してずれていると各々のレーザにより形成されるパターンの位置がずれてしまい、図6に示したE1,E2のように、レーザ位置ずれ検知センサ120が検出するライン上で「くの字」の幅が異なることになる。なお、主走査方向に画像書き出し位置が「1」ずれることにより、くの字の幅は「2」ずれることになる。図6を例にして説明すると、レーザ位置ずれ検知センサ120による検出した「くの字」の幅は、「E1−E2」であるので、「(E1−E2)/2」が、レーザダイオードA,B光源の配置ずれにより生じた画像書き出し位置のずれということになる。即ち、各レーザ間の画像書き出し開始位置ずれ量と配置誤差とずれ量の関係は、「(E1−E2)/2=D2−D1」の式が成り立つものである。
【0060】
そして、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203は、位置ずれ検出回路207により算出された各レーザ間の画像書き込み開始位置ずれ量に基づいて、レーザダイオードAの走査位置(ALSYNC▲2▼)に対し、擬似的に生成するレーザダイオードBの走査位置(BLSYNC▲3▼)のタイミングを補正制御するように補正値を算出し(S104)、該補正値を設定する(S105)。各レーザ間の画像書き出し開始位置ずれ量が「(E1−E2)/2」の場合、擬似的ライン走査開始基準信号(BLSYNC▲3▼)の補正値は「(E2−E1)/2」となる。例えば、上記補正値「(E2−E1)/2」が「−1」となる場合、図9に示すように、擬似的ライン走査開始基準信号(BLSYNC▲3▼)の発生タイミングをカウンタ「1」だけ早くするように設定する。
【0061】
この設定により、以後、擬似的ライン走査開始基準信号生成部203は、レーザダイオードAの走査位置(ALSYNC▲2▼)に対し、擬似的に生成するレーザダイオードBの走査位置(BLSYNC▲3▼)のタイミングを補正制御するので、レーザダイオードA,Bの各光源の配置誤差による影響をキャンセルすることができる。
【0062】
以上、説明したレーザ位置ずれ補正制御シーケンスの投入タイミングを、電源投入時に毎回実行する制御、サービスマンによるメンテナンス時に実行、あるいはスキャナ交換時にのみ実行するように、制御部201による制御を付加する等して画像形成装置の品質および動作効率を上げるように工夫している。
【0063】
なお、本実施形態のように、レーザ位置ずれパターンを感光ドラム上に形成する場合等は、センサによる検出時に赤外光等でドラム表面をいため(劣化させ)、感度特性に支障をきたす恐れがあるため、画像形成領域外にパターンを形成し検出する制御を付加することも有効である。
【0064】
以上説明したように、画像データ信号に基づいて変調されたレーザビームを感光ドラム上に走査することで画像を形成する画像形成装置で、前記レーザビームの光源を複数備えた構成であり、画像書き出しタイミングの基準となるレーザビーム光のライン走査開始基準タイミングを表すBD信号を1つのレーザ光のみから検出し、このBD信号を基に他のレーザ光におけるライン走査開始基準タイミングも制御するので、複数のレーザで構成された画像形成装置で1つのレーザ光のライン走査開始基準信号を基にその他のレーザ光のライン走査開始基準信号を画像解像度などに基づき、予め定められたタイミングで擬似的に生成する系において、レーザダイオードのメカ的取り付け公差やレーザダイオード基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像をユーザに提供することを可能にする。
【0065】
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、1ドラム系でマルチ(ツイン)レーザの画像形成装置においてレーザ位置ずれ補正を実行する構成について説明したが、4ドラム系でマルチ(ツイン)レーザの画像形成装置において、各色の画像ステーションにおいてそれぞれ上記第1実施形態で示したレーザ位置ずれ補正を実行するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0066】
図11は、本発明の第2実施形態を示す画像形成装置を適用可能なカラー複写機の全体構成を示す断面図である。なお、本実施形態の画像形成装置は電子写真方式とし、さらに本発明が特に有効であると考えられる複数の画像形成部を並列に配し、かつ中間転写方式を採用したカラー画像出力装置として説明していく。
【0067】
図において、1Rは画像読取部で、原稿台に載置された原稿を走査して画像データに変換し、画像形成部1Pに出力する。
【0068】
画像形成部1Pは、給紙ユニット20、中間転写ユニット30、定着ユニット40及び制御ユニット70から構成され、画像形成部10は、4つのステーションa,b,c,dが並設されており、その構成は同一であり、図1に示したレーザ駆動制御回路112,複数のレーザダイオードA,B,ポリゴンモータ106,ポリゴンミラー103,f−θレンズ104等と同様の構成になっており、制御ユニット70が、上記第1実施形態と同様に、ある特定の1つのレーザダイオードにおけるレーザ光のみをBDセンサで検出させ、該検出に基づいて該1つのレーザダイオードのタイミング信号を生成し、他のレーザダイオードを、前記タイミング信号に基づいて擬似的に生成されたタイミング信号に同期して点灯制御するものとする。
【0069】
なお、制御ユニット70は、図示しないCPU,RAM,ROM等を備えるコントローラボードから構成されており、ROMに記憶される制御プログラムに基づき、ステーションa,b,c,d、給紙ユニット20、中間転写ユニット30、定着ユニット40、図示しない操作部等の動作を総括的に制御している。
【0070】
次に、個々のユニットについて詳しく説明する。
【0071】
画像形成部1Pは次に述べるような構成になっている。像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、矢印方向に不図示の駆動モータによって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面には、帯電器12a、12b、12c、12d、現像装置14a、14b、14c、14d、クリーナ装置15a、15b、15c、15d、及び図示しないBDセンサ等がそれぞれ配置されている。帯電器12a〜12dにおいて感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。
【0072】
次いで、スキャナ13a、13b、13c、13d,ミラー16a、16b、16c、16dにより、各ステーション内の図示しない複数のレーザダイオードから記録画像信号に応じて変調したレーザビームを感光ドラム11a〜11d上に露光させることによって、感光ドラム11a〜11d上に静電潜像を形成する。さらに、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(BK)といった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a,14b,14c,14dによって上記静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写ユニット30に転写する。以上に示したプロセスにより、各トナーによる画像形成が順次行われる。
【0073】
次に、給紙ユニット20は、記録材Pを収納する収納部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(不図示)から構成される。
【0074】
21a、21bはカセット、27は手差しトレイであり、記録材Pを収納する。22a、22b、26は、カセット21a,21b,手差しトレイ27から記録材Pを一枚ずつ送り出すためのピックアップローラである。
【0075】
23は搬送ローラで、ピックアップローラ22a、22b、26により、給紙された記録材Pは搬送路24に沿って、レジストローラ25a,25bまで搬送する。
【0076】
次に、中間転写ユニット30について詳細に説明する。
【0077】
31は中間転写ベルトである。32は前記中間転写ベルト31に駆動を伝達する駆動ローラであり、ばね(不図示)の付勢によって中間転写ベルト31に適度な張力を与えるテンションローラ33、中間転写ベルト31を挟んで二次転写領域を形成する従動ローラ34によって支持されている。
【0078】
駆動ローラ32は金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングしてベルトとのスリップを防いでいる。駆動ローラ32はステッピングモータ(不図示)によって回転駆動される。
【0079】
各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト31が対向する位置の、中間転写ベルト31の裏には、トナー像を中間転写ベルト31に転写するための高圧が印可されている一次転写部35a〜35dが配置されている。従動ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト31とのニップによって二次転写領域を形成する。二次転写ローラ36は中間転写体に対して適度な圧力で加圧されている。
【0080】
また、中間転写ベルト31上、二次転写領域の下流には中間転写ベルト31の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配され、前記クリーニング装置50は、クリーナーブレード51(材質としては、ポリウレタンゴムなどが用いられる)および廃トナーを収納する廃トナーボックス52から成る。
【0081】
定着ユニット40は、内部にハロゲンヒータなどの熱源を備えた定着ローラ41aとそのローラに加圧されるローラ41b(このローラにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対から排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44から成る。
【0082】
一方、レジストローラ25a,25bまで搬送された記録材Pは、レジストローラ25よりも上流のローラの回転駆動を止めて一旦停止させ、画像形成部の画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25a,25bを含む上流のローラの回転駆動が再開される。記録材Pは後述の二次転写領域へ送り出される。
【0083】
二次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、排紙ローラ45により、排紙トレイ48に排紙される。
【0084】
本実施形態の画像形成装置のように、画像形成部が4つ独立して設けられていると、メカ公差精度や環境変化などにより、4ステーションa,b,c,d間で画像形成位置にずれが生じてしまう。
【0085】
こうした問題を解決するために、制御ユニット70の制御により色ずれ検出パターン画像を中間転写ベルト31上に形成し、図中の60、61に示されているLEDとPDを含む構成の色ずれ検知センサで読み取るようになっている。
【0086】
この検知センサ60(61)により検出した色ずれ量に基づき制御ユニット70がオートレジストレーション補正を行っている。
【0087】
以下、このオートレジストレーション補正について説明しておく。
【0088】
また、各ステーションa,b,c,dのように、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(BK)の各色独立したステーション構成の画像形成装置において、各ステーション間の機械的精度差や光学的精度差などにより画像の書き出し位置にずれが生じ、色ずれとして画像に表れることになる。
【0089】
この色ずれを補正するために用いられる技術がオートレジストレーション補正技術であり、マルチビーム構成の画像形成装置を対象にしたレーザ位置ずれ補正とは全く異なるものである。
【0090】
このオートレジストレーション補正では、まず、色ずれ検出用のテストパターン(例えば「+マーク」等)は各色毎に形成され、そのパターンを検出し、各色間の位置ずれを算出し、各補正機能により各色間の画像書き出しタイミング等を補正する。
【0091】
なお、図11では示していないが、制御ユニット70の制御により、各ステーションa,b,c,dは、それぞれ複数のレーザダイオード、例えば図1に示したようなレーザダイオードA,Bを有しており、各ステーションa,b,c,dそれぞれで、上記第1実施形態で示したレーザ位置ずれ補正制御シーケンスを行うものとする。
【0092】
但し、上記第1実施形態では、上記レーザ位置ずれ補正制御シーケンス中のレーザ位置ずれパターン検出を、図7に示したレーザ位置ずれ検知センサ120を用いて、感光ドラム105上で行う構成であったが、本実施形態では、感光ドラム上に形成されたレーザ位置ずれ検出パターンを転写ベルト31に転写した後に、該レーザ位置ずれ検出パターンを上記色ずれ検知センサ60,61を用いて検出するように構成している。これにより、レーザ位置ずれ検知センサにかかるコストを削減することができる。
【0093】
また、レーザ位置ずれパターンの形状と色ずれ検出パターンとを同形状とするように構成している。これにより、制御回路の複雑化を防ぐことができる。なお、レーザ位置ずれパターンの形状と色ずれ検出パターンとを同形状とすることなく、異なる形状にしてもよい。
【0094】
即ち、図11に示す制御ユニット70の制御により、所定のタイミングで、各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に中間転写ベルト31上に色ずれ補正パターンをレーザ位置ずれパターンとして形成し、該色ずれパターン画像を色ずれ検知センサ60,61により検知し、該検知結果に基づいて、制御ユニット70が各画像形成部毎に各レーザ光源間の画像書き出し開始位置ずれを算出し、該各画像形成部毎の算出結果に基づいて、制御ユニット70が各画像形成部毎に第1実施形態と同様に第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御するものである。
【0095】
さらに、本実施形態の場合、上記色ずれ補正を行う前に、レーザ位置ずれ補正(各ステーションのレーザBのライン走査開始基準信号BLSYNCの生成タイミングの補正)を行うことで、上記色ずれ検出精度が保証されるようにする制御を付加している。なお、上記第1実施形態と、同じ機能および作用をなす部材、制御方法についての説明は省略するものとする。
【0096】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様にレーザ位置ずれ量検出に基づくレーザBのライン走査開始基準信号の生成タイミングずれを補正する制御を行うことにより、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0097】
以上説明したように、画像データ信号に基づいて変調されたレーザビームを感光体上に走査することで画像を形成する画像形成装置で、前記レーザビームの光源を複数備えた構成であり、画像書き出しタイミングの基準となるレーザビーム光のライン走査開始基準タイミングを表すBD信号を1つのレーザ光のみから検出し、このBD信号を基に他のレーザ光におけるライン走査開始基準タイミングも制御するので、複数のレーザで構成された画像形成装置で1つのレーザ光のライン走査開始基準信号を基にその他のレーザ光のライン走査開始基準信号を画像解像度などに基づき、予め定められたタイミングで擬似的に生成する系において、レーザダイオードのメカ的取り付け公差やレーザダイオード基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像をユーザに提供することを可能にする。
【0098】
また、上記テストパターンを感光体上に形成する場合、位置ずれ検知手段による照射光で感光体表面感度が劣化する恐れがあるため、感光体上の画像形成領域外に前記テストパターンを形成するようにしてもよい。
【0099】
さらに、タンデム型のカラープリンタで4ステーション間の色ずれを検出し補正する手段を備えている場合は、この色ずれ検出手段を用いてテストパターンを検出することにより、コスト削減も可能である。
【0100】
また、タンデム型のカラープリンタの場合、色ずれ補正動作モードを実行するよりも前にレーザの位置ずれを検出することで、色ずれ補正時の精度を確保することができる。
【0101】
以下、図12に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置で読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0102】
図12は、本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0103】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0104】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0105】
本実施形態における図10に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0106】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0107】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0108】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0109】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0110】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0111】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0112】
さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみをセンサにより検知して第1のレーザ光源における走査開始基準信号を生成し、該走査開始基準信号に基づいて、他のレーザ光源における走査開始基準信号を画像解像度等に応じた所定のタイミングで生成するマルチビーム系において、複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみをセンサにより検知して第1のレーザ光源における走査開始基準信号を生成し、該走査開始基準信号に基づいて、他のレーザ光源における走査開始基準信号を生成するマルチビーム構成において、前記複数のレーザ光源により各々により像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させ、該形成された所定のテストパターン画像を検知させ、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出させ、該算出結果に基づいて、前記他のレーザ光源における走査開始基準信号のタイミングを補正制御するので、レーザ光源のメカ的取り付け公差やレーザ光源基板の製造工程でのロット差あるいは経時変化や環境変化により予め定めた各ライン走査開始基準信号のタイミング誤差を装置の大型化や複雑化を招くことなく自動補正し、高精度なプリント画像をユーザに提供することができる。
【0114】
従って、複数のレーザダイオードのメカ的取り付け誤差などによるレーザダイオード間で生じる画像書き込み開始位置ずれを各レーザのライン走査開始基準信号のタイミングを制御することで自動補正する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像形成装置におけるレーザ点灯制御のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図3】図1に示した画像書き出しタイミング制御回路の内部構成を示すブロック図である。
【図4】図2に示した擬似的ライン走査開始基準信号生成部による擬似的走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を示すタイミングチャートである。
【図5】図1に示したレーザダイオードA,Bの配置ずれを示した模式図である。
【図6】図3に示したレーザ位置ずれパターン形成部により形成制御されるレーザ位置ずれ検出パターンの一例を示した模式図である。
【図7】本実施形態のレーザ位置ずれパターン検出を説明する模式図である。
【図8】図7に示したセンサのレーザ位置ずれパターン検出による出力波形を示す図である。
【図9】図4に示した擬似的走査開始基準信号BLSYNC▲3▼の補正結果を詳細に示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の画像形成装置における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態を示す画像形成装置を適用可能なカラー複写機の全体構成を示す断面図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
A,B レーザダイオード
101 画像書き出しタイミング制御回路
112 レーザ駆動制御回路
105 感光ドラム
107 BDセンサ
120 レーザ位置ずれ検知センサ
201 制御部
202 レーザ光位置検出部
203 擬似的ライン走査開始基準信号生成部
204 画像書出しタイミング制御部
206 レーザ位置ずれパターン形成部
207 位置ずれ検出回路
Claims (12)
- 像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた画像形成部と、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とを有する画像形成装置において、
前記複数のレーザ光源からのレーザ光の各々により前記像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成させるように制御するパターン形成手段と、
前記パターン形成手段により前記像担持体上に形成された所定のテストパターン画像を検知する検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出手段と、
前記算出手段の算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御手段と、
所定のタイミングで、前記パターン形成手段,前記検知手段,前記算出手段,前記補正制御手段による一連のレーザ位置補正シーケンスを実行させるように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記テストパターン画像は、前記像担持体上の端部で画像形成領域外に形成されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた複数の画像形成部と、前記各画像形成部内の像担持体上にそれぞれ形成された画像を重畳転写して多色画像を形成する無端移動体と、前記無端移動体上に前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像を所定のタイミングで前記複数の画像形成部に形成させるパターン形成手段と、前記無端移動体上に形成された色ずれパターン画像を検知する色ずれ検知手段と、前記色ずれ検知手段の色ずれ検知結果に基づいて前記多重画像間の色ずれを補正する色ずれ補正手段とを有し、前記各画像形成部毎に、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1ライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とをそれぞれ有する画像形成装置において、
前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に前記パターン形成手段により前記無端移動体上に所定のパターン画像を形成し、前記色ずれ検知手段により検知した結果に基づいて、前記画像形成部毎に各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出手段と、
前記算出手段の算出結果に基づいて、前記各画像形成部毎に前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御手段と、
所定のタイミングで、前記パターン形成手段,前記色ずれ検知手段,前記算出手段,前記補正制御手段による一連のレーザ位置補正シーケンスの実行を制御する制御手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記パターン形成手段により形成される前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像と前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のための所定のパターン画像とは、同一のパターン画像であることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記複数のレーザ光源は、1つの基板上に全て配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、電源投入後に毎回一度だけ実行させるように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、工場出荷時および前記画像形成部内のレーザスキャナユニット交換時にのみ実行させるように制御することを特徴とする1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、前記レーザ位置補正シーケンスを、前記色ずれ補正前に実行させるように制御することを特徴とする請求項3又は4記載の画像形成装置。
- 像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた画像形成部と、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とを有する画像形成装置のマルチビーム制御方法において、
前記複数のレーザ光源からのレーザ光の各々により前記像担持体上に所定のテストパターンを所定のタイミングで形成するテストパターン形成工程と、
該像担持体上に形成された所定のテストパターン画像を検知する検知工程と、該検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを算出する算出工程と、
該算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを補正制御する補正制御工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置のマルチビーム制御方法。 - 像担持体上に可視画像を形成する複数のレーザ光源を備えた複数の画像形成部と、前記各画像形成部内の像担持体上にそれぞれ形成された画像を重畳転写して多色画像を形成する無端移動体と、前記無端移動体上に前記多色画像の色ずれ検出用の色ずれパターン画像を所定のタイミングで形成するパターン形成手段と、前記無端移動体上に形成された色ずれパターン画像を検知する色ずれ検知手段と、前記色ずれ検知手段の色ずれ検知結果に基づいて前記多重画像間の色ずれを補正する色ずれ補正手段とを有し、前記各画像形成部において、前記複数のレーザ光源のうち第1のレーザ光源からのレーザ光のみを露光走査線上の画像形成領域外に設けられた受光センサにより検知して前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を生成する第1ライン走査開始基準信号生成部と、前記第1のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号に基づいて、前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号を所定のタイミングで生成する擬似的ライン走査開始基準信号生成部とをそれぞれ有する画像形成装置のマルチビーム制御方法において、
前記各画像形成部毎のレーザ位置補正のために前記各画像形成部毎に前記パターン形成手段により前記無端移動体上に所定のパターン画像を所定のタイミングで形成させるパターン画像形成工程と、
該形成された所定のパターン画像を前記色ずれ検知手段により検知させるパターン検知工程と、
該パターン画像の検知結果に基づいて、各レーザ光源間の画像書き込み開始位置ずれを前記各画像形成部毎に算出する算出工程と、
該各画像形成部毎の算出結果に基づいて、前記擬似的ライン走査開始基準信号生成部による前記第1のレーザ光源以外のレーザ光源におけるライン走査開始基準信号のタイミングを前記各画像形成部毎に補正する補正工程と、
を有することを特徴とする画像形成装置のマルチビーム制御方法。 - 請求項9又は10に記載された画像形成装置のマルチビーム制御方法を実行するためのプログラム。
- 請求項9又は10に記載された画像形成装置のマルチビーム制御方法を実行するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記憶媒体。
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JP2006044110A (ja) * | 2004-08-05 | 2006-02-16 | Konica Minolta Business Technologies Inc | カラー画像形成装置 |
JP2020201440A (ja) * | 2019-06-12 | 2020-12-17 | シャープ株式会社 | 光走査装置及び複合機 |
-
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