JP2004032901A - 導電接続方法および導電接続装置 - Google Patents

導電接続方法および導電接続装置 Download PDF

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Noriyoshi Suzuki
鈴木 規義
Tadashi Mano
真野 匡司
Eiji Nishida
西田 英司
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Asahi Electric Works Ltd
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Abstract

【課題】発熱などの異常を生じた既設の導電接続装置(圧縮形引留クランプ、接続スリーブ、羽子板状端子など)に対して、良好な導電接続を復活させるべく容易に再構成させることのできる導電接続方法および装置を提供する。
【解決手段】複数の導体を電気的に接続する導電接続方法であって、これら導体は、それぞれが有する接触部位において電気的に接続させる、第1の導通接続ステップにより接続がなされており、この第1の導通接続ステップのあとに、前記導体どうしを追加導通部材を介して直結させる第2の導通接続ステップが追加されて、新たな電気的導通接続が得られる導電接続方法とした。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線などの電気導体、電気機器用の接続導体などが有している複数の導体を、電気的に接続させるための導電接続方法およびその導電接続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気エネルギー分野にあっては、電線やブスバー等の電気導体、電気機器(送配電・変電等の設備機器)などがよく使用されていて、それぞれの導体同士を接続するための導電接続装置としては、電線接続用引留クランプ、接続スリーブ類、接続端子、バスダクトの接続部などがある。これらの導電接続装置においては、腐食・施工不良・製品寿命等に起因する電気的接触や接続の不良、またその劣化により、電気抵抗が増加して異常に温度が上昇することがある。こうした温度上昇(発熱)を放置して性能劣化が進むと、電力損失・接続装置の焼損や溶断・停電等の重大事故に発展するおそれがある。
【0003】
そこで、このような事故や危険を未然に防止するためには、問題となる個所においては、温度上昇(発熱)監視や電気抵抗増加の計測などを行うことにより、常時管理して点検しなければならないが、これ以上の継続使用ができないと判断される該当個所においては、とりあえず簡易的な補修工事で対応することもあれば、さらに大規模な改修工事を検討しなければならない場合もある。今後の電気エネルギー供給設備には稼動率向上や長期の延命化が期待されていて、電力供給の信頼度を維持しなくてはならない環境にあり、該当個所に対してどのような対策や改修方法を講じればよいのかについて、コストや工事方法等を含んで種々の議論や検討がなされることとなる。
【0004】
ここで導電接続装置の一例として、電線を圧縮して接続して支持物に引留めるタイプの電線圧縮引留クランプを取り上げて説明する。この電線圧縮引留クランプにあっては、図6に示すごとく、径間側電線60とジャンパ側電線62とが引留クランプを介して切り分けられていて、径間側電線60の支持物間における電線張架と、ジャンパ側電線62による支持物迂回とが行われ、長区間に渡って電線の導電接続がなされる。径間側電線60は、その端部がクランプ本体64内にある電線挿入圧縮部に挿入されて、周囲から断面六角形状に機械圧縮されて接続される。また、ジャンパ側電線62は、その上方端部がジャンパソケット66内にある電線挿入圧縮部に挿入されて、同じく周囲から断面六角形状に機械圧縮されて接続される。そして、クランプ本体64とジャンパソケット66とは、通称羽子板形状の電接面どうしが面接触させられ、これら面を貫通するボルトとナットにより締め付けられて固定される。
【0005】
このような構造の引留クランプでは、径間側電線60とクランプ本体64とを接続するスリーブ圧縮形接続個所(構造I)、ジャンパ側電線62とジャンパソケット66とを接続するスリーブ圧縮形接続個所(構造II)、および、クランプ本体64とジャンパソケット66の羽子板形状の電接面どうしを接続する接触面締め付け形接続個所(構造III)、というように、3箇所の導電接続構造が存在している。これらの導電接続構造の個所はいずれも、経年変化等により電気抵抗が増加して発熱等の異常が発生する場合が考えられる。
【0006】
このような異常となる状態が発生した場合には、これら引留クランプの電気抵抗を下げるべく、きちんとした補修を施したり、引留クランプそのものを取り替えたりしなければならないが、そのときには大規模の補修作業や改修工事が必要となってくる。しかしながら、これらの引留クランプは、鉄塔や電柱上のような場所に通常設置されているので、ここでの工事は高所で危険で不安定な宙乗り状態における熟練を要した難しい作業が必要となる、工事期間や停電時間が長期に渡る、作業に伴う費用の負担も大きくなる、などという様々な不具合が生じてくる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明による導電接続方法および導電接続装置は、かかる従来技術の事情に鑑みてなされたもので、発熱などに見られるような電気接続個所に異常を生じた既設の導電接続個所(圧縮形引留クランプ、接続スリーブ、羽子板状端子など)に対して、良好な導電接続を復活させるべく再構成させることのできる導電接続方法および導電接続装置を提供するものであり、また、導電接続の作業自体を大変容易にすることができ、そして、対策を施した後の接続個所の耐久性が良くてその後も長期間使用に耐えることができ、しかも、経済的で信頼性の高い導電接続方法および導電接続装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明による導電接続方法および導電接続装置では、次のような手段を用いた。
(1)複数の導体を電気的に接続する導電接続方法であって、
これら導体は、それぞれが有する接触部位において電気的に接続させる、第1の導通接続ステップにより接続がなされており、
この第1の導通接続ステップのあとに、前記導体どうしを追加導通部材を介して直結させる第2の導通接続ステップが追加されて、新たな電気的導通接続が得られる、ことを特徴とする導電接続方法、とした。
なお、これら導体は、電線・ブスバーなどの電気導体、または電気導体用の接続装置に含まれて配備されている。具体的には、電気導体としては撚り状素線による電線、剛体状の電線・ブスバーなどがあり、また、電気導体用接続装置としては、電線接続用引留クランプ・接続スリーブ類・接続端子・バスダクト用接続部などがある。
【0009】
(2)(1)の導電接続方法において、
前記第1の導通接続ステップは、スリーブ圧縮形接続/接触面締付け形接続のいずれかを含んで導通接続がなされる、ことを特徴とする導電接続方法。
(3)(1)または(2)のいずれかに記載の導電接続方法において、
前記追加導通部材は挿入ピン状の形態を成し、前記接触部位またはその近傍において前記追加導通部材を前記導体の内部に追加することによって、導体どうしを直結させる。
(4)(1)または(2)のいずれかに記載の導電接続方法において、
前記追加導通部材はロッド巻き付け状の形態を成し、前記導体の外側から巻き付けることによって前記導体どうしを直結させる。
【0010】
(5)複数の導体を導通接続させるための導体接続方法によって導電接続構造が構成される導電接続装置であって、
前記導体接続方法には、(1)〜(4)のいずれかに記載の導電接続方法が適用され、装置構成される導電接続装置、とした。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜7を参照して、本発明による導電接続方法および導電接続装置の実施の形態を詳細に説明する。まず図1は、本発明の一実施の形態を示す電線圧縮接続管の一例であり、つぎの図2は同じく圧縮形引留クランプである。また、図3は本発明にかかる追加導通部材を導体の内部に追加する様子を示す説明図であり、図4は本発明にかかる挿入ピン形態による追加導通部材のいくつかの例を示した図である。そして、図5は本発明にかかるロッド巻き付け状形態による追加導通部材のいくつかの例を示した図である。さらに、図6は従来から用いられている圧縮形電線引留クランプであるが、本発明の適用が可能な例であり、図7も従来から用いられている羽子板状圧縮接続端子であって、本発明の適用が可能な別の例として示したものである。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態を示し、電線接続スリーブや引留クランプなどの電線圧縮接続管の主要部を示す概要図であり、これらの電線圧縮接続管は、通常は電線と同じ種類のアルミ・銅・鉄など導電金属の材質から成っている。円筒横長形状の圧縮接続管12は、その中心同軸上に設けられた電線挿入部14を有し、裸の電線10をそこに挿入して、外部周囲から必要個所を圧縮することによって、電気的機械的に両者を導電接続させる。
圧縮の仕方としては、上下方向から圧縮動作を行う2つのダイス部材を用い、通常は六角断面形状に機械的に加圧して圧縮接続する。それにより、電線挿入部14の内表面と電線10の外表面とは、強い電気的接触が得られた状態のままに圧縮固定される。しかしながら、経年が変化すると、腐食・酸化・汚れ・施工不良などによって絶縁性の高い酸化皮膜の形成が進行してくる場合があり、これにより接触面の劣化を生じて電気抵抗が増加し、発熱を起こすこととなる。
【0013】
本発明では、これらの導体である電線10と電線接続管12とは、それぞれが有する接触部位である電線10表面と電線挿入部14円筒内面において、電気的に接続させる第1の導通接続ステップ(圧縮による第1の接続)が行われ、これにより既に第1の導電接続がなされている。
そこで、経年変化等により異常が発生した場合では、この第1の導通接続ステップでの接続(圧縮による第1の接続)に加えて、これとは別に、これら導体どうしを追加導通部材(ここでは挿入用のピン部材16)を介して直結させる第2の導通接続ステップ(付加的部材による第2の接続)を追加することとし、新たに別の電気的導通接続が得られる新規な導電接続方法としたものである。
すなわち、この方法では、劣化してしまった第1の導通接続ステップによる接触面は、そのままでは回復する見込みが薄いとして、第2の導通接続手段を追加することとして、ここでは健全な他の接触面を新たに付加することを意図したものである。
【0014】
図1において加えられる追加導通部材は、円柱形状のピン部材16であり、これにより電線10と電線接続管12とを直結させて接続させる。ここでは、電線接続管12の外面から挿入させて貫通させることで、電線10まで達する構造としている。それには、ピン部材16に合わせた径や形状によりあらかじめ通り穴状の導入穴部18を形成しておいて、そこにピン部材16を圧入して嵌合させるとよい。そして、挿入されたピン部材16は、電線10の外側表面と電線接続管12の貫通壁の内面とにおいて、緊密で強力に接触させることにより、電気的導電に優れた第2の導通接続構造を形成することができる。なお、図1のピン部材16は口元封止用の鍔部16’(拡大径の頭部)を有しているが、ピン部材に関しては、その形状・大きさ・先端の形・設定個数・材質などは適宜に選択されて適用すればよいものであり、後の図4の説明においてこれを詳述する。
【0015】
つぎの図2は、本発明を適用した引留クランプの一例であって、図2(a)は鉛直横方向から見た概観図、図2(b)は圧縮された電線20’および圧縮接続部23内部を示す矢視(←A)による断面図、また、図2(c)は、ピン部材26(追加導通部材)が追加導入されて新たな接続が得られた構造を示す、同じく矢視(←A)による断面図である。
この図2(a)で見られるように、径間側からつながる電線20の端部は、クランプ本体22内にある電線圧縮接続部23内の電線挿入部24に入れられて、圧縮ダイス(ここでは上下2分割ダイス) により環状周囲から均等的に圧縮接続され、図2(b)で見られるように、圧縮された電線20’はそれら素線間に隙間が見られないほど変形されて緊密に圧縮され、電線の把持固定がなされる。これが第1の導通接続ステップであって、図2(b)はこのステップが終了したことを示す断面図である、
【0016】
本発明では、第1の導通接続ステップ(ここでは圧縮接続によるもの)が行われたものに対して、これとは別に、これら導体どうしを追加導通部材であるピン部材21(図2では3箇所の21a,21b,21c)を配設し、これらを介して直結させる方式であり、すなわち第2の導通接続ステップ(付加的部材による第2の接続)を追加することとしたものである。図2(c)は、ピン部材21が加えられた様子を示しており、矢視(←A)により内部構造を断面図で示した。ここで加えられる追加導通部材は、円柱形状のピン部材21であって、これにより電線20と電線接続管22とを直結させて接続させる。
【0017】
図2に示した構造においても、図1と同様に、電線接続管22の外面から内部への追加導通部材の打込みや圧入等により、追加的な導通を得るものであり、圧縮接続部23の肉厚部を貫通させることで、電線10の素線外面に達する構造としている。また、ピン部材21に関しては、全体形状としては、円柱形・角柱形・楔形などとし、先端側の形状としては平板状・コーン状などのようにし、種々なるものが適宜に採用されてよく、さらに、あらかじめピン部材21が通れる導入穴部25を、電線接続管22と電線20の側に形成しておくと、ピン部材21の挿入がスムーズに進められる。
【0018】
図3は本発明にかかる図であり、第1の導通接続ステップで形成された内部接触部分に加えて、第2の導通接続ステップとして追加導通部材を導入することにより新たな接触面を付加する方法を実施するときの状況を、断面によって説明した図である。図3(a)は導入穴部35をあけるときの状況を示す図である。六角断面の圧縮接続部33は中心部に圧縮された電線34(素線の束)を有し、2つ割り締め付け形の拘束治具30によって固定された状態にされる。そこで、回動切削式の穴あけ工具31(ドリル、エンドミル、キリなど)によって、拘束治具30の挿通部30’を通して導入穴部35を形成する。そのときの導入穴部35の形状は、穴あけ工具31のそれに等しくなる。また、穴あけ切削手段によって導入穴部35を形成するにあたり、電線24自体を大きく損傷させることは機械的にも電気的にもあまり好ましくない。よって、構成するアルミ素線の切断(削り取り)を最小限にするために、穴あけ工具31のキリ先周辺部31’(図3(a)の31’、図2(c)の25’の位置)が、アルミ素線(電線34)に達する状態の位置に来たら穴あけ切削を停止して、それ以上の削り取りを行わないようにするとよい。なお、拘束治具30を使用したことにより作業性が向上して安定し、鉄塔上などの不安定な作業環境においても、既設接点の破壊を抑制しつつ新たな導通個所を確保することが、きわめて容易にできるという効果がある。
【0019】
また図3(b)は、導入穴部35が既にあけられた状態で、こんどは加圧部36(圧入部)によって、円柱形状のピン部材37(追加導通部材)を押圧(パンチ圧入)により内部に装填させる状況を示す図である。ここで、ピン部材37の長手方向外壁面は、押圧されることによって側面方向に太鼓状に膨らみ、圧縮接続部33の導入穴部35の内壁と強固に接触され、かつ、容易に抜けることができなくなる。また、ピン部材37の先端部は、削り取られた凹部34’を有する電線34(素線)と強く押圧させられ、凹部34’に馴染む形状に変形させられ、強固な電気的接触を保持するよう接合されることとなる。こうして、第2の導通接続ステップを実施することにより、新たな導通接続構造を形成させる。
【0020】
導入穴部35の形成にあたっては、必要な電気接触面を確保するためには、その形状・穴サイズおよび穴深さ、および個数と配置位置などについて、様々なケースにおいて種々なデータがあるの、適宜に採用して実施するとよい。また、ピン部材37の形状と長さと径、充填剤の塗布、圧入方法やその荷重などの影響、などについても種々考えられる。そして、ピン部材37に関する事項と圧入方法を適正に設定することにより、優れた第2の電気的接触が確保できるので、改修工事やその後の寿命の面で大きな効果が期待できることとなる。
【0021】
図4は、本発明にかかる挿入ピン形態による追加導通部材のいくつかの例を示した図である。この中の(a)〜(c)の図における形状の特徴を示せば、(a)は主部40が円柱体で先端部40’が丸形(ボール形状)、(b)は主部41が円柱体で先端部41’が円錐尖形状、(c)は主部42が円柱体で先端部42’が平坦形である。これらにおける主部(40,41,42)の形状は、ここでは円柱体を基本としているが、これに限らず、多角柱体や円錐体の形状に形成してもよい。
そして(d)と(e)については、(d)は、主部43は円柱体で先端部43’が円錐尖形であり、かつ拡大径による円盤状の頭部(鍔部)43’’を有しており、また(e)は、主部44は円柱体で先端部44’は平坦形状であり、かつ同じく拡大径の頭部(鍔部)44’’を有している。
なお、これらピン部材の圧入にあたって、既存の圧縮接続部とで隙間などが生じない密閉構造となるような設計とするなら、その後のピン抜け防止機構や穴塞ぎ用栓などは不要にすることができる。図4(d)(e)で示した拡大径による円盤状の頭部(鍔部)( 43’’,44’’)は、外側で圧縮されて変形し口元を塞ぐ形になるので、密閉構造とする効果がある。
【0022】
さらに図4(f)においては、複数ユニットに分割された部材を組み合わせて、一体の追加導通部材とする形態の一例を示したものである。この図では第1部材と第2部材との2つの部材からなっており、その第1部材45aは、外観形状的には(d)と(e)と似ていて、拡大径の頭部(鍔部)45a’と主部45aとからなる。一方の第2部材45aは、外観形状的には(c)と似ていて、主部45bは略円柱形状であって、中心長手方向に第1部材の主部45aを受け入れるための嵌合溝45b’を有する。そして、第1部材45aが第2部材45bに嵌め込まれて統合されると、一体型の追加導通部材45となり、概観的形状は1個体の(a)〜(c)と似たものとなる。ここでの複数のユニット部材は、それぞれ別々に異なる材料や材質を組合せて採用することができることが特徴のひとつであって、材質(硬と軟)や材料種類の異なるものの組合せなどとして、適用する接続部に合わせて様々な設計が可能となっている。具体的には、図4(f)において、直接に導電接続部に当接して変形する第1部材45bには馴染み易い軟質材を用い、支持材となる第1部材45aには座屈を得にくい硬質材を用いることができる。
【0023】
ここで、挿入ピン形態による追加導通部材における先端部の形状について説明を加える。まず、導入穴をあけるためのドリルの先端部(キリ先形状)は、通常はコーン状(円錐形状)であるので、あけられた導入穴はその回動時の形状に一致する。そこで、追加導通部材の先端部もコーン状(円錐形状)にしたとすれば、追加導通部材を圧入したときに、導入穴のキリ先形状に馴染みやすくなってしまう。このような似ている形状同士の衝突では、先端部が変形しながら電線素線に食い込んでいくという動作が弱くなり、肉の流れによる酸化膜の破壊を行う上でその効果が少なくなることがある。よって、導入穴のキリ先形状と、追加導通部材の先端部との形状は、むしろ異なるものする方が導電性・接触性・密着性が高まって良いことがある。図4(c)(e)(f)での場合は、ドリル先端部(キリ先形状)のコーン形状(円錐形状)に対して、追加導通部材の先端部は平面形状としているのは、そのような理由に基づくものである。
【0024】
また、ピン部材(追加導通部材)の圧入に関して、図2を参照して説明する。引留クランプの圧縮接続部23の表面から、ピン部材の終端部までの距離(潜り込み量h)を測定してみると、ピン部材の圧入される位置21(a,b,c)によっても、この潜り込み量hに差が出る。アルミ線の端部(引留側)に近い位置(21a)であると、表面からピンまでの残り深さが大きく、それは、圧入により電線長手方向にアルミ線が変形しやすく、中の充填剤の圧力も逃げ易くなるためと考えられる。一方の径間側の位置(21c)では、残り深さはより小さくなるが、これはクランプの口元側ほど、かかる抵抗が大きい方向へ行くためであると考えられる。
【0025】
さて、図5は、本発明による追加導通部材を用いた導電接続の別の方法を示す図である。この方法は、追加導通部材はロッド巻き付け状の形態を成しており、それぞれの導体の外側からこれらを巻き付けることによって、導体どうしを直結させて第2の導電接続構造を形成するものである。
図5(a)〜(c)は、本発明によるロッド巻付け状の追加導通部材を適用した引留クランプの例であって、(a)および(b)は鉛直横方向から見た取付状態の外観図、(c)は引留クランプの口元部分の外観図である。この図5(a)で見られるように、径間側の電線50の端部は、引留クランプ本体52内にある圧縮接続部53内の電線挿入部54に入れられたまま、外周から圧縮されて接続されるという第1の導通接続ステップが、既に行われている。
本発明では、第1の導通接続ステップ(ここでは圧縮による接続によって)行われたものに対して、これとは別に、これら導体どうしを追加導通部材であるアーマーロッド部材(55,56,57)を介して直結させるという、第2の導通接続ステップ(付加的部材による第2の接続)を追加することとした。
【0026】
図5(a)は、追加導通部材としてのアーマーロッド55(ここでは1本のみ)が、外側から2つの導体間に経由して巻きつけられた様子を示す概観図である。このようにして、導体である電線50と引留クランプ52とが、アーマーロッド部材55を介して直結される構造が形成され、これが第2の導通接続ステップ(追加的部材による第2の接続)による第2の導電構造となる。
また、図5(b)は、アーマーロッドが1本のみならず多数本が隙間のないよう導体間に巻付けられて、アーマーロッド束56を形成している様子を示す概観図であり、アーマーロッドの長さも長いので、かなり広い範囲に渡って電気的接触面を確保できるものとなっている。
さらに図5(c)は、引留クランプの圧縮部口元(テーパー部)と電線を、比較的短いアーマーロッドで覆っていて、やや狭い範囲により電気的接触面を確保するものとした例である。
【0027】
図5で示したものは、外部側の表面に新たな電気的接触面を追加する方法であって、電線表面とクランプ表面を良く磨いた上で、ACSR電線ならアルミ製のアーマーロッドを巻き付けることにより、新規接触面を形成して、多くの導通個所を確保することとなる。このロッド巻き付け方式によれば、新規な工具の開発は全く必要ないというメリットがあり、さらに、電線表面や圧縮接続部外面による接触面の研磨作業状況が目視により確認できるため、新規接触面の確保が比較的容易となるというメリットもある。なお、ここで使用するアーマーロッド部材(55,56,57)は、巻き付け締め付け力が高く、弾性に富み、下地材料になじみ易く、電気伝導性に優れ、長期耐久性のあるものを採用するのが好ましい。
【0028】
図6は、本発明の適用が可能な圧縮形電線引留クランプの取付状況の横面からの外観図であり、図7は同じく圧縮接続部付きの羽子板状接続端子の外観斜視図である。図6の圧縮形電線引留クランプでは、径間側電線60とクランプ本体64とを接続するスリーブ圧縮形接続部(構造I)、ジャンパ側電線62とジャンパソケット66とを接続するスリーブ圧縮形接続部(構造II)、および、クランプ本体64とジャンパソケット66の羽子板平面形状の電接面どうしを接続する接触面締め付け形接続部(構造III)、のように、3箇所の導電接続個所が存在しており、いずれも発熱などの問題が生じる可能性がある。
【0029】
また、図7の圧縮接続部付きの羽子板状接続端子においては、一方の第1端子70は面接触部70’と圧縮接続部70’’とを有し、また他方の第2端子71は面接触部71’と圧縮接続部71’’を有する。これら端子を電気的に接続させるには、面接触部(70’と71’)の平坦な接触平面どうしを緊密に合わせることにより行われる。そのために、面鉛直方向に貫通する締結部材72が使用され、これにより面合わせされて締め付けられることで、両面密着接触状態に保持される。このようにして、導電接続(第1のステップ)がなされて、接触面締め付け形接続部(構造IV)が形成される。この構造IVも、経年変化等により電気抵抗が増加して発熱等の異常が発生する場合が考えられる。
【0030】
上で述べたように、よく用いられる導電接続構造としては、上記の構造Iと構造IIにかかるような電線と電線圧縮接続部を接続するための(1)スリーブ圧縮形接続構造と、上記の構造IIIと構造IVにかかるような(2)接触面締め付け形接続構造とがある。 この(1)スリーブ圧縮形接続構造に対しては、本発明の一実施形態として、▲1▼追加導電部材を用いた方式(図1〜3参照)と、▲2▼巻き付け導体を用いた方式(図4参照)とを例に挙げて、詳しく述べてきた。
【0031】
そして、(2)接触面締め付け形接続構造に対しても、▲1▼追加導電部材を用いた方式と▲2▼巻き付け型追加導電部材を用いた方式と、が適用できることは勿論である。しかしながら、この種の面接続による構造の装置においては、外観形状が一様に均一ではなく、複雑な形状や凹凸を伴う場合もあるので、硬質で均等な複数ロッドによるアーマーロッドを巻き付ける方式は構造上適さない場合がある。よって、そのときはむしろ、軟質で伝導性のよい細めのバインド線を巻き付けるという方式を用いるのが実用的である。
【0032】
さらに、本発明においては、第1の導通接続ステップのあとに、前記導体どうしを、追加導通部材を介して直結させる第2の導通接続ステップの方式については、▲1▼追加導通部材として挿入ピン状形態を用いる方式と、▲2▼ロッド巻き付け状形態を用いる方式と、のふたつを具体的に示してきた。しかしながら、その他にも様々な方式が考えられ、例えば、ワニ口のような導電クランプ部材により、ふたつの導体を挟み込んで接続するとか、溶接手段を用いて2つの導体間を別導線材料によりバイパス状につなぐ、などの方式がある。
【0033】
【発明の効果】
これまで述べてきたように、本発明による電接続方法および導電接続装置においては、電気接続個所に発熱などの異常を生じた既設の導電接続装置(圧縮形引留クランプ、接続スリーブ、羽子板状接続端子など)に対して、良好な導電接続を復活させるべく再構成させること容易となり、これまでに比べて大掛かりな工事を必要とせず、簡易的な改修作業として短時間で効率良く対処できるようになった。本発明では導電接続の作業自体が大変簡単であるうえに外観上も見劣りすることないし、対策を施した個所は耐候性が良く長期間の使用にも耐えることができ。そして、カスタマーの信頼性のきわめて高めることができ、しかも、コストパフォーマンスが大きいものとして、これら方法と装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による導電接続方法(装置)の一実施の形態を示す電線圧縮接続管の外観図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す電線圧縮形引留クランプの外観図である。
【図3】本発明にかかる追加導通部材を導体内部に追加する様子を示す、断面による説明図である。
【図4】本発明にかかる挿入ピン形態による追加導通部材のいくつかの例を示した図である。
【図5】本発明にかかるロッド巻き付け状形態による追加導通部材のいくつかの例を示した図である。
【図6】従来からある圧縮形電線引留クランプであるが、本発明の適用が可能な例として示す図である。
【図7】従来からある羽子板状圧縮形接続端子であるが、本発明の適用が可能な別の例として示す図である。
【符号の説明】
10,20,20’ 電線
12,23,33 圧縮接続部(圧縮接続管部)
14,24  電線挿入部
16,21(21a,21b,21c),37,ピン部材(追加導電部材)
22  クランプ本体(電線接続管)
25  導入穴部
25’ キリ先周辺部の位置
30  拘束治具
31  穴あけ部
31’  穴あけ部のキリ先周辺部
34  電線素線
35  導入穴部
36  加圧部(圧入部)
40,41,42,43,44  主部
40’,41’,42’  先端部
43’’,44’’,45a’  頭部(鍔部)
45b   第2部材
45b’ 嵌合溝’
45  追加導通部材
45a  第1部材
45b   第2部材
45b’ 嵌合溝’
50  電線
52  引留クランプ
55,56,57  アーマーロッド部材
60  径間側電線
62  ジャンパ側電線
64  クランプ本体
66  ジャンパソケット
70  第1端子
70’  面接触部
70’’ 圧縮接続部
71  第2端子
71’  面接触部
71’’ 圧縮接続部
72  締結部材

Claims (5)

  1. 複数の導体を電気的に接続する導電接続方法であって、
    これら導体は、それぞれの接触部位において電気的に接続させる、第1の導通接続ステップにより接続がなされており、
    この第1の導通接続ステップのあとに、前記導体どうしを追加導通部材を介して直結させる第2の導通接続ステップが加えられて、新たな電気的導通接続が得られる、ことを特徴とする導電接続方法。
  2. 請求項1に記載の導電接続方法において、
    前記第1の導通接続ステップは、スリーブ圧縮形接続/接触面締付け形接続のいずれかを含んで導通接続がなされる、ことを特徴とする導電接続方法。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の導電接続方法において、
    前記追加導通部材は挿入ピン状の形態を成し、前記接触部位またはその近傍において前記追加導通部材を前記導体の内部に追加することによって、導体どうしを直結させる、ことを特徴とする導電接続方法。
  4. 請求項1または2のいずれかに記載の導電接続方法において、
    前記追加導通部材はロッド巻き付け状の形態を成し、前記導体の外側から巻き付けることによって前記導体どうしを直結させる、ことを特徴とする導電接続方法。
  5. 複数の導体を導通接続させるための導体接続方法によって導電接続構造が構成される導電接続装置であって、
    前記導体接続方法には、請求項1〜4いずれか1項に記載の導電接続方法が適用され、装置構成されることを特徴とする導電接続装置。
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