JP2004032138A - 電子割印システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】印影の傾き、印影の濃淡、印影のドット毎の変色、および第1の文書と第2の文書に貼り付ける印影の分割位置について、乱数を用いて適宜変更して印影の画像を得る。これにより、数多くの一意な印影パターンを確保できる。印影を生成したときに使用したパラメタを保存し、新たに印影を生成するとき同じものが生成されないようにする。また、紛失しても再発行し、印影を確認できるようにする。
【選択図】 図10
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大量の割印を押印する事務作業を、割印の性質を逸することなく、大幅に負荷軽減することができる電子割印システムおよびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、関連する書類であることを示すために割印を押印することは、よく行なわれていることである。割印は、例えば、年間数千件、数万件発行する証明書等で文書保存期間が数十年にわたるときでも、全てのパターンで重複することなく、半永続的に一意性を確保することができるようにする必要がある。
【0003】
割印を電子的に押印する従来の技術として、特開2000−036905に記載のシステムが知られている。特開2000−036905に記載の「電子印章システム」は、指定可能な角度で傾きをつけた電子押印に関する発明である。
【0004】
また、印刷方式として、例えば、特開平7−30742号公報には、1つの電子印章パターンを乱数を用いて垂直方向または水平方向に2分割し、正本および副本の各文書上の任意の位置にそれぞれを印刷する割印処理プリンタによる方式が開示されている。また、特開平9−174949号公報には、正本および副本を作成する際に、同一紙面上に正本と副本を印刷し、それぞれを切断する線上に印章を印刷した後、文書を切断する印刷方式が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
大量の発行物に対する割印押印に対応するため、一意性のあるパターン数を飛躍的に向上させる必要がある。例えば、東京都の年間の教員免許の発行件数は約5万件であり、文書の保存期間は、生涯効力を発揮する資格などを想定すると、50年程度と考えられる。従って、必要パターン数は2,500,000通り必要である。このように大量の書類を発行する場合でも、十分に区別できるだけの数の印影パターンを用意することが必要である。
【0006】
さらに、文書の有効期間や保存期間が長期間にわたる場合などは、再発行できるようにする必要がある。その場合でも、容易に以前に発行したものと同じ割印を押印した文書が再発行できるようにする必要がある。
【0007】
本発明は、割印付きの文書を大量に発行する場合でも対処できるように、割印のパターン数を飛躍的に向上させることができるようにするとともに、割印した文書と同じものを容易に再発行することができる電子割印システムおよび方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、電子割印データを自動生成して電子的な文書の所定位置に貼り付ける電子割印システムであって、元になる印影の画像データを記憶する手段と、印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて角度回転処理を施す角度回転加工処理手段と、印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて濃淡加工処理を施す濃淡加工処理手段と、印影の画像データに対し、所定のドット毎に、所定のパラメタに基づいて変色加工処理を施す変色加工処理手段と、印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて第1の文書に貼り付ける部分と第2の文書に貼り付ける部分とに2分割する位置を決定する2分割処理手段と、前記角度回転処理、濃淡加工処理、および変色加工処理を施し、前記2分割処理で決定した位置で2分割することにより生成した印影の画像データを、それぞれ、第1の文書の所定位置と第2の文書の所定位置に貼り付ける手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電子割印システムにおいて、前記変色加工処理手段は、乱数に基づいて決定したランダムな位置のドットに対して、乱数に基づいて決定した変更値を用いて、当該ドットのRGB成分のうちの少なくとも1つの成分の濃度を変更するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の電子割印システムにおいて、前記角度回転処理、濃淡加工処理、変色加工処理、および2分割処理のそれぞれの処理で使用するパラメタのうちの少なくとも1つは、所定範囲内で発生させた乱数値を用いることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の電子割印システムにおいて、割印として使用した印影の画像データを生成するのに使用した前記パラメタを記憶する記憶手段と、新たに印影の画像データを生成するとき、前記記憶手段に記憶してあるパラメタと今回の生成に使用するパラメタとを比較し、既に同じパラメタで印影の画像データを生成しているか否かをチェックする突合手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1から3の何れか1つに記載の電子割印システムにおいて、割印として使用した印影の画像データを生成するのに使用した前記パラメタを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶してあるパラメタを用いて再度同じ印影の画像データを生成し、生成した画像データを用いて前記文書を再発行する手段とをさらに備えることを特徴とする。
【0013】
請求項6に係る発明は、電子割印データを自動生成して電子的な文書の所定位置に貼り付ける処理を行なう電子割印プログラムであって、印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて角度回転処理を施す角度回転加工処理ステップと、印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて濃淡加工処理を施す濃淡加工処理ステップと、印影の画像データに対し、所定のドット毎に、所定のパラメタに基づいて変色加工処理を施す変色加工処理ステップと、印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて第1の文書に貼り付ける部分と第2の文書に貼り付ける部分とに2分割する位置を決定する2分割処理ステップと、前記角度回転処理、濃淡加工処理、および変色加工処理を施し、前記2分割処理で決定した位置で2分割することにより生成した印影の画像データを、それぞれ、第1の文書の所定位置と第2の文書の所定位置に貼り付けるステップとを備えることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1は、元々の印影イメージを示す。すなわち、101は、割印の元データになる印影の画像(イメージ)データである。ここでは、中心位置を原点とするXY座標系で、(x,y)=(−70,−70)〜(70,70)の範囲のビットマップデータとする。
【0016】
図2は、発行する書類に割印を押印する様子を示す図である。ここでは、管理元が各個人に証書202を発行する例で説明する。管理元は、発行台帳201を管理する。発行台帳201の所定の欄に、証書202の所定位置と重ねて割印を押印する。通常、この作業は人手で行なっていた。本システムでは、発行台帳201と証書202はそれぞれ電子文書とし、人手で行なう割印と同様に、所定の位置に割印の画像データ203を貼り付ける。発行台帳201と証書202はそれぞれ印刷し、印刷したものは、割印部分を合わせることにより目視確認できる。
【0017】
本実施の形態のシステムでは、電子的な割印を行なう際、図1に示した画像データ101に対して種々の効果を与えて2分割し、分割したそれぞれの画像データを発行台帳201と証書202のそれぞれの所定位置に貼り付ける。割印の画像データ101に対して与える印影効果としては、角度回転効果、濃淡処理効果、ドット毎の変色処理効果、および2分割効果がある。画像データ101にこれらの効果を付することにより、非常に多くのパターン(それぞれが一意性を持つ)の画像データが得られる。さらに、これらの印影効果を付して作成した割印の画像データを使って証書202を発行したときは、それを管理元の何らかの記憶手段に記憶しておき、次回の新たな印影作成時に同じ画像データを使わないようにチェックしている。これにより、割印は完全に一意性を維持することができる。また、発行した文書とその文書に使用した割印の印影を作成するのに使用したパラメタとを対応させて記憶しておき、その文書を再発行するとき、以前に使用した割印と同じ割印で容易に再発行を行なうことができる。
【0018】
次に、上述した各種の印影効果について具体的に説明する。印影効果には、角度回転(図3参照)、濃淡処理(図4参照)、ドット毎の変色処理(図5参照)、および2分割イメージ(図6参照)がある。
【0019】
図3は、印影の画像データに角度回転効果を与える例を示す。301は、図1の印影の画像データ101と同じ画像データであり、ここではXY座標系も同時に図示した。この画像データ301に対し、傾き角度を乱数で発生させ、所定の配列変数に格納されている当該画像の各ドット値を、三角関数を用いて新座標にポイント移動し、印影に傾きをつける。302は傾きを付けた画像の例を示す。傾きをつける角度は、後述するパラメタメモリ(図8)で指定した範囲(例えば、−45度〜45度まで)とし、必要以上に傾かないように制御する。すなわち、上下逆向きに押した感じにならないようにする。
【0020】
角度回転効果について具体例で説明する。回転前の印影の画像データは、(x,y)=(−70,−70)〜(70,70)の範囲の印影である。回転マス(すなわち、回転後の画像を格納する配列変数)は、回転により画像の有意な部分がはみ出さないように、更に大きく取ることとする。例えば、座標(60,30)のドットに−30度(左回り30度)の傾きを与えると、(60×cos(30度)−30×sin(30度),60×sin(30度)+30×cos(30度))=(37,56)が新たな座標となる。同様にして、元の画像の全ドットについて新たな座標を求め、回転後の画像データ302を得る。また、この場合、印影ファクターとして、後述するデータメモリ(図9)に回転角度「−30」を保存することとなる。
【0021】
図4は、印影の画像データに濃淡処理効果を与える例を示す。401は、図1の印影の画像データ101と同じ画像データである。画像データ401において、背景部分(白ヌキ部分)はRGBの濃度は何れも0で、印影部分(黒い部分)はRGB各成分の濃度が所定値に決まっているとする。この画像データ401に対し、濃度の割合を乱数で発生させ、所定の配列変数に格納されている当該画像データの各ドット値のRGBの各要素濃度に、その乱数値(割合)を乗算し、新たな濃度値を得る。角度回転効果と同様に、発生する乱数は、後述するパラメタメモリ(図8)で指定した範囲(例えば、40%〜100%等)とし、必要以上に薄くならないよう制御する。
【0022】
例えば、印影部分の濃度がRGB=(200,50,50)である場合、その70%の濃度になるようにすると、((255−(255−200)×0.7),255−(255−50)×0.7),255−(255−50)×0.7))=(217,116,116)が新たな濃度の値となる。また、この場合、印影ファクターとして、後述するデータメモリ(図9)に濃度「70(%)」を保存することとなる。
【0023】
図5は、印影の画像データにドット毎の変色処理効果を与える例を示す。この効果は、上記の濃淡処理効果と異なり、一定割合でRGBを操作するのではなく、特定(例えば、Rだけ、あるいはRとGだけ等)の要素だけを操作し、単純な濃淡ではなく、色を変化させることにより、よりユニーク性に富んだシステムにするためのものである。また、図4とのもう1つの違いは、ドット毎に乱数を掛け合せているところである。501は、ドット毎の変色処理効果を施した画像データの例を示す。これは、ドット毎にRの濃度に0〜50%の範囲の乱数を掛けて得たものである。どのドットに変色処理を施すかについても、ランダムに決定する。すなわち、まずパラメタメモリ(図8)に記憶されている範囲内で乱数を発生させ、その数を変色処理を行なうドットの数とする。さらに、そのドット数分だけ、乱数を用いてランダムにドット位置を決定し、変色処理を行なうドットとする。
【0024】
本仕組みは、カラープリンタを用いたときに効果が出る。本効果の場合も、パラメタメモリ(図8)に設定している範囲内で乱数を発生させることにより、原色性を保つことができる。例えば、赤の印影が青くなることのないように制御するとよい。また、この場合、印影ファクターとして、データメモリ(図9)に、どの位置のドットのどの成分をどれだけ変更したかを保存することとなる。
【0025】
図6は、印影の画像データに2分割効果を与える例を示す。この効果は、縦横の押印位置を乱数で発生させ、配列変数に格納した各ドット値を上下左右にずらして印刷するためのものである。ここでずらす程度は、パラメタメモリ(図8)で指定した範囲(例えば、縦−10ドット〜10ドット、横−15ドット〜15ドット等)とし、必要以上に位置がずれないよう制御する。例えば、(x,y)=(−70,−70)〜(70,70)の範囲の印影とした場合、縦10・横−15のファクターを加えると、描画ウィンドウは(−60,−85)〜(80,55)となる。また、この場合、印影ファクターとして、データメモリ(図9)に、縦移動「10」、横移動「−15」を保存することとなる。
【0026】
上述の図3〜図6で記述した各変更要素を組み合わせて元の画像データ101から新たな印影のパターンを得る。使用した各変更要素(印影ファクター)は、データメモリ(図9)に格納し、次回の新たな印影作成時にチェック用情報として利用する。これにより、生成した印影は完全に一意性を維持することができる。
【0027】
以上説明した印影効果を付与することにより、数多くの印影パターンを得ることができる。どの程度の数の印影パターンを得られるかについての実例を説明する。例えば、上述の角度回転効果、濃淡処理効果、ドット毎の変色処理効果、および2分割効果について、次の▲1▼〜▲4▼に示すような範囲で印影効果を付与するものとする。
【0028】
▲1▼角度回転効果としては、1度の分解能で左30度から右30度の60度の範囲でイメージを傾ける。理論上360度可能だが、傾けすぎると押印として不自然であるため60度に抑える。これにより割印イメージの傾きで60通りの区別ができる。
【0029】
▲2▼濃淡処理効果で10段階の濃淡を付ける。これにより、濃淡で10通りの区別ができる。
【0030】
▲3▼ドット毎の変色処理効果として、150(ドット)×150(ドット)の各ドットのそれぞれについて100段階の変色を付ける。これにより、150×150×100通りの区別ができる。なお、理論上、256段階の濃淡が可能である。ただし、白に近いものは判別不能であるため、100段階程度が実質的な段階である。
【0031】
▲4▼2分割効果として、縦方向に50段階、横方向に50段階ずらして分割するようにする。これにより、50×50通りの区別ができる。なお、理論上は、ドット数分だけ移動が可能である。ただし、あまりにも偏ると、割印の性質を失うためそれぞれ50段階としている。
【0032】
以上の▲1▼〜▲4▼のそれぞれの印影効果を組み合わせることにより、60×10×150×150×100×50×50=3,375,000,000,000通りだけ可能なパターンがある。これは、従来技術の欄で説明した東京都の教員免許の発行件数を大幅に上回る数である。(パターン数はサンプル数値であり、白抜き部分は変換対象としないため、実際には、1/3程度のパターン数となる)
【0033】
図7は、本実施形態のシステムのブロック構成を示す。本システムは、中央処理装置(CPU)701、パラメタメモリ702、パラメタファイル703、割印加工処理部(角度回転)704、割印加工処理部(濃淡加工)705、割印加工処理部(変色加工)706、割印加工処理部(2分割)707、突合処理部708、データメモリ709、変数情報710、文書情報格納部711、文書情報ファイル712、文書情報結合処理部713、印刷制御処理部714、印刷用プリンタ715、通信制御処理部716、通信制御装置717、および印影情報ファイル718を備えている。
【0034】
本システムは、汎用のコンピュータに所定のソフトウェアを組み込むことにより実現できる。割印加工処理部704〜707は、図3〜図6で説明した印影効果をそれぞれ与える処理部である。これらの処理部で画像データを加工処理する際、使用する乱数を発生させる範囲をパラメタファイル703中のパラメタメモリ702に格納する。割印加工の際に使用した乱数値は変数情報710としてデータメモリ709に格納する。突合処理部708は、新たに印影パターンを作成するとき、データメモリ709内を参照して既に同じ乱数値で印影パターンが使われていないかをチェックする。文書情報格納部711は、発行台帳201や証書202などの文書情報を格納する。これらの文書情報はハードディスク712に格納されたものを呼び出して使用する。文書情報結合処理部713は、取得した割印の画像データを2分割し、それぞれを発行台帳の所定の欄と証書202の所定の位置に貼り付ける処理を行なう。印刷制御処理部714は、印刷用プリンタ715により割印した発行台帳201や証書202の印刷を行なう。通信制御処理部716は、通信制御装置717を介して外部のコンピュータなどの各種機器と接続する。印影情報718は画像処理する元のデータである
【0035】
図8は、パラメタメモリ702に格納する情報801を示す。▲1▼の傾き角度範囲は、図3で説明した角度回転効果の傾き角度の範囲である。▲2▼の濃度変更割合の範囲は、図4で説明した濃淡処理効果の濃度の割合の範囲である。▲3▼の変色処理するドット数の範囲は、図5で説明したドット毎の変色処理効果を施すドット数の範囲である。▲4▼の乱数で生成したドットを変更するRGB区分は、図5で説明した変色処理効果を施す際に、どの色成分に対して変更を施すかを示す。▲5▼の上記RGB区分に対する変更値範囲は、図5で説明した変色処理効果を施す上での各RGB区分に対する変更値の範囲である。▲6▼の図形移動範囲は、図6で説明した2分割を行なう際の移動範囲を示す。これら▲1▼〜▲6▼の情報は、予め設定しておく。
【0036】
図9は、図7のデータメモリ709に格納する情報901を示す。割印基本情報902は、図1で説明した割印の元画像データ101である。割印変換情報903は、証書の発行時に使用した割印に関する各種の情報である。業務キー911は、レコードを特定するキーであり、これによりどの証書にどの割印を使用したかの対応付けをしている。割印キー912は、業務キー911と1対1対応で格納される情報(印影ファクター)である。割印キー912は、生成した割印の画像データを復元させるための情報であり、一意性のチェック突合時にも利用する。
【0037】
割印キー912の各種情報について説明する。変換処理済み角度921は、図3で説明した傾き角度である。変換処理済み濃度割合922は、図4で説明した濃度の割合である。変換処理済みドット情報923は、図5で説明したドット毎の変色処理効果の情報であり、変色処理を施すドット数分格納される。位置情報931は、変色処理を施したドットの位置情報である。R変更値932は、その位置のドットのR成分に対する濃度の変更値である。G変更値933およびB変更値934も同様である。画像移動情報924は、図6で説明した2分割を行なう際の移動量を示す。X方向移動941は、X方向への移動量を示す。Y方向移動942は、Y方向への移動量を示す。
【0038】
図10は、本システムによる証書202の作成の手順を示す。ステップ1001で、パラメタメモリ702からパラメタデータ(図8の情報801)を読み込む。ステップ1002,1003は、割印加工処理部(角度回転)704による処理である。ステップ1002では、図8のパラメタデータのうち、▲1▼変更角度範囲の範囲内で角度乱数を生成する。ステップ1003では、生成した角度乱数を用いて、図3で説明した印影の画像データに対する角度回転の画像処理を行なう。次にステップ1004,1005で、割印加工処理部(濃淡加工)705による処理を行なう。ステップ1004では、図8のパラメタデータのうち、▲2▼変更濃度範囲の範囲内で濃度乱数を生成する。ステップ1005では、生成した濃度乱数を用いて、図4で説明した印影の画像データに対する濃淡加工の画像処理を行なう。
【0039】
次に、ステップ1006〜1010で、割印加工処理部(変色加工)706による処理を行なう。ステップ1006では、色変更するドット数(乱数)の生成を行なう。その数は、図8のパラメタデータのうちの▲3▼の範囲内とする。ここで生成したドット数分だけ、ステップ1007〜1010の処理を繰り返す。まずステップ1007で、色変更を施すドットの位置を乱数を用いて任意に決定し、当該ドットのR(RED)成分に対しての変更値を生成する。ステップ1008で当該ドットのG(GREEN)に対しての変更値を生成し、ステップ1009で当該ドットのB(BLUE)に対しての変更値を生成する。これらの変更値は、図8のパラメタデータのうちの▲4▼と▲5▼の範囲内とする。ステップ1010で、生成したRGB各変更値に応じて、当該ドットに対する色変更の画像処理を行なう。
【0040】
次に、ステップ1011〜1013で、割印加工処理部(2分割)707による処理を行なう。ステップ1011では、X方向への移動変更値を生成する。ステップ1012では、Y方向への移動変更値を生成する。これらの移動変更値は、図8のパラメタデータのうちの▲6▼の範囲内とする。ステップ1013で、生成したX方向およびY方向への移動変更値に応じて画像の移動を行ない、最終的な割印の画像データを生成する。
【0041】
次に、ステップ1014で、突合処理部708により、同じ割印を過去に発行していないかどうかのチェックを行なう。このチェックは、ステップ1002〜1013の処理で乱数を発生させて決定した各パラメタ(印影ファクター)が既に図9のデータメモリ中に存在するか否か検索することにより行なう。生成した割印の画像データが過去に使用されていないものであれば、ステップ1015からステップ1016に進む。過去に同じものが使われていた場合は、ステップ1002に戻って、別の割印データを作成する処理に戻る。
【0042】
ステップ1016では、各割印加工処理部で生成した各パラメタを図9のデータメモリ709に格納する。ステップ1017では、文書情報(発行台帳201と証書202)を読み込む。ステップ1018で、それらの文書情報に、生成した割印の画像データを貼り付け結合する。すなわち、生成した割印の画像データを2分割し(XY座標系のy軸で分ければよい)、それぞれの画像データを、発行台帳201と証書202の所定の位置に貼り付ける。ステップ1019で、それらの文書の印刷処理を行なう。
【0043】
図11は、証書202を再発行する際の処理を示す。前提として、再発行する証書202に応じた業務キー(図9の911)が分かっているものとする。ステップ1101で、データメモリ709から、再発行する業務キー911に対応する生成済みの各パラメタ(割印キー912)を読み込む。ステップ1102で、読み込んだ各パラメタにより、割印画像処理(ステップ1001〜1013と同じ)を行ない、割印画像データを復元する。ステップ1103で、文書情報を読み込む。ステップ1104で、文書情報に割印情報を貼り付け結合する。ステップ1105で、印刷処理を行なう。
【0044】
なお、上記実施の形態では、図6で説明したように、印影の画像データをx方向とy方向に移動しy軸で2分割したが、発行台帳に貼り付ける部分と証書に貼り付ける部分とに分割する位置を乱数で決定する方式であればよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、割印のパターン数を飛躍的に向上させることができ、あらゆる割印に対して適用可能となる。また紛失時の再発行も容易であり、業務改善に大きな効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】印影の元画像を示す図
【図2】印影の押印イメージを示す図
【図3】印影の角度回転処理を示す図
【図4】印影の濃度処理を示す図
【図5】印影のドット毎の変色処理を示す図
【図6】印影の2分割処理を示す図
【図7】実施形態のシステムの全体構成図
【図8】パラメタメモリに格納する情報を示す図
【図9】データメモリに格納する情報を示す図
【図10】割印自動発行の処理手順(新規生成)を示すフローチャート図
【図11】割印自動発行の処理手順(再発行)を示すフローチャート図
【符号の説明】
101…割印画像データ、201…発行台帳、202…証書、203…割印画像、701…CPU、702…パラメタメモリ、704…割印加工処理部(角度回転)、705…割印加工処理部(濃淡加工)、706…割印加工処理部(変色加工)、707…割印加工処理部(2分割)、708…突合処理部、709…データメモリ。
Claims (6)
- 電子割印データを自動生成して電子的な文書の所定位置に貼り付ける電子割印システムであって、
元になる印影の画像データを記憶する手段と、
印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて角度回転処理を施す角度回転加工処理手段と、
印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて濃淡加工処理を施す濃淡加工処理手段と、
印影の画像データに対し、所定のドット毎に、所定のパラメタに基づいて変色加工処理を施す変色加工処理手段と、
印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて第1の文書に貼り付ける部分と第2の文書に貼り付ける部分とに2分割する位置を決定する2分割処理手段と、
前記角度回転処理、濃淡加工処理、および変色加工処理を施し、前記2分割処理で決定した位置で2分割することにより生成した印影の画像データを、それぞれ、第1の文書の所定位置と第2の文書の所定位置に貼り付ける手段と
を備えることを特徴とする電子割印システム。 - 請求項1に記載の電子割印システムにおいて、
前記変色加工処理手段は、乱数に基づいて決定したランダムな位置のドットに対して、乱数に基づいて決定した変更値を用いて、当該ドットのRGB成分のうちの少なくとも1つの成分の濃度を変更するものであることを特徴とする電子割印システム。 - 請求項1または2に記載の電子割印システムにおいて、
前記角度回転処理、濃淡加工処理、変色加工処理、および2分割処理のそれぞれの処理で使用するパラメタのうちの少なくとも1つは、所定範囲内で発生させた乱数値を用いることを特徴とする電子割印システム。 - 請求項1から3の何れか1つに記載の電子割印システムにおいて、
割印として使用した印影の画像データを生成するのに使用した前記パラメタを記憶する記憶手段と、
新たに印影の画像データを生成するとき、前記記憶手段に記憶してあるパラメタと今回の生成に使用するパラメタとを比較し、既に同じパラメタで印影の画像データを生成しているか否かをチェックする突合手段と
をさらに備えることを特徴とする電子割印システム。 - 請求項1から3の何れか1つに記載の電子割印システムにおいて、
割印として使用した印影の画像データを生成するのに使用した前記パラメタを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶してあるパラメタを用いて再度同じ印影の画像データを生成し、生成した画像データを用いて前記文書を再発行する手段と
をさらに備えることを特徴とする電子割印システム。 - 電子割印データを自動生成して電子的な文書の所定位置に貼り付ける処理を行なう電子割印プログラムであって、
印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて角度回転処理を施す角度回転加工処理ステップと、
印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて濃淡加工処理を施す濃淡加工処理ステップと、
印影の画像データに対し、所定のドット毎に、所定のパラメタに基づいて変色加工処理を施す変色加工処理ステップと、
印影の画像データに対し、所定のパラメタに基づいて第1の文書に貼り付ける部分と第2の文書に貼り付ける部分とに2分割する位置を決定する2分割処理ステップと、
前記角度回転処理、濃淡加工処理、および変色加工処理を施し、前記2分割処理で決定した位置で2分割することにより生成した印影の画像データを、それぞれ、第1の文書の所定位置と第2の文書の所定位置に貼り付けるステップと
を備えることを特徴とする電子割印プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002182429A JP2004032138A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | 電子割印システムおよびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002182429A JP2004032138A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | 電子割印システムおよびプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004032138A true JP2004032138A (ja) | 2004-01-29 |
JP2004032138A5 JP2004032138A5 (ja) | 2005-07-28 |
Family
ID=31178932
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002182429A Pending JP2004032138A (ja) | 2002-06-24 | 2002-06-24 | 電子割印システムおよびプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004032138A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011066772A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像処理装置および処理プログラム |
CN113553798A (zh) * | 2020-04-23 | 2021-10-26 | 珠海金山办公软件有限公司 | 一种图章插入方法、装置、电子设备及存储介质 |
-
2002
- 2002-06-24 JP JP2002182429A patent/JP2004032138A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011066772A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-03-31 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像処理装置および処理プログラム |
CN113553798A (zh) * | 2020-04-23 | 2021-10-26 | 珠海金山办公软件有限公司 | 一种图章插入方法、装置、电子设备及存储介质 |
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