JP2004031673A - リニアモータ装置及びステージ装置並びに露光装置 - Google Patents

リニアモータ装置及びステージ装置並びに露光装置 Download PDF

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Toshihisa Tanaka
田中 稔久
Shigeki Kageyama
影山 滋樹
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Abstract

【課題】推力低下を引き起こさずにコイルの冷却能力を向上させることができるリニアモータ装置、当該リニアモータ装置を備えることにより、温度上昇が抑制されて装置性能の向上を図ることができるステージ装置及び露光装置を提供する。
【解決手段】固定子11と可動子12とを備え、固定子11と可動子12とが相対移動するリニアモータ装置10であって、固定子11と可動子12との何れか一方は、相対移動する方向(y方向)に沿ってコイル13a,…、14a,…を配列した複数のコイル列14a,14bと、複数のコイル列14a,14bを個別に収容する収容部材としての冷却管15a,15bとを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアモータ装置及びステージ装置並びに露光装置に係り、特にマスク又は感光基板等の物体を保持した状態で直線的に又は二次元平面内で移動させるステージ部を駆動するリニアモータ装置、当該ステージ部及びリニアモータ装置を備えるステージ装置、並びに当該ステージ装置を備える露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子、液晶表示素子、その他のマイクロデバイスの製造においては、露光装置を用いてフォトマスクやレチクル(以下、これらを総称する場合には、マスクという)に形成された微細なパターンをフォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウェハやガラスプレート等(以下、これらを総称する場合には、感光基板という)の上に転写することが繰り返し行われる。
【0003】
上記露光装置としては、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(所謂、ステッパ)又はステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置が用いられることが多い。ステッパは、マスクと感光基板との相対的な位置合わせを行った後で、マスクに形成されたパターンを感光基板上に設定された1つのショット領域に一括して転写し、転写後に感光基板をステップ移動させて他のショット領域の露光を行う露光装置である。また、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置は、マスクと感光基板とを相対的に移動(走査)させつつマスクに形成されたパターンを順次感光基板上のショット領域に転写した後、次のショット領域に対応する位置に感光基板を所定距離移動させた後で再度走査露光を行う露光装置である。
【0004】
上記のステッパは、マスクの位置は固定で感光基板の位置を可変させてマスクと感光基板との相対位置を変えつつマスクパターンの転写を行うため、感光基板を保持した状態で移動可能に構成された基板ステージを備える。また、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置は、マスクと感光基板とを共に移動させる必要があるため、マスクを保持した状態で移動可能に構成されたマスクステージと感光基板を保持した状態で移動可能に構成された基板ステージとを備える。ここで、マスクステージ又は基板ステージとして設けられる従来のステージ装置が備えるリニアモータ装置について簡単に説明する。
【0005】
図16は、従来のリニアモータ装置の一例を示す断面図である。図16に示したリニアモータ装置200は、磁石201が張り合わされた平板状の上ヨーク202と、磁石203が張り合わされた平板状の下ヨーク204と、上ヨーク202及び下ヨーク204を両端で支持する支柱部材205,206とからなる磁気回路を備える。この磁気回路の中央の空隙部207には、図中符号D100を付して示した方向に磁界が発生し、コイル208及びコイル208を冷却するためにコイル208を覆うように設けられた冷却管209が配置される。
【0006】
磁石201及び磁石203は、紙面に対して直交する方向に極性が交互に変化するように複数配置されており、コイル208も、磁石201,203の配列間隔と同程度の間隔をもって紙面に対して直交する方向に配列されている。コイル208を覆う冷却管209は、矩形の断面形状を有しており、その内部に冷却液が導入される。
【0007】
かかる構成のリニアモータ装置において、紙面に対して直交する方向に配列されたコイル208に対して、磁石201,203とコイル208との相対位置に応じて三相交流(U相、V相、W相)を供給すると、磁石201,203とコイル208との間に電磁力が生じ、これにより紙面に直交する方向に推力を生ずる。図16に示した例において、コイル208及び冷却管209を固定子とし、磁石201,203等からなる磁気回路を可動子とした所謂ムービングマグネット型のリニアモータ装置においては、生じた推力により、固定子に対して可動子が相対移動する。尚、コイル208に供給する三相交流の電流値、周波数、及び位相を制御することで、可動子の加速度、速度、及び移動方向を可変させることもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年のマイクロデバイスの製造においては、露光時に使用される感光基板が大型化している。これは、半導体素子の製造にあっては、大型の半導体ウェハを用いて1枚の半導体ウェハからより多くのチップを製造した方が製造コストが抑えられるからであり、また液晶表示素子の製造にあっては表示面積の大面積化の要求が高まっているからである。感光基板が大型化すると、感光基板を移動させるためにはより多くの推力が必要となるため、コイルに対してより大きな電流を流さなければならず、その結果としてコイルの発熱量が多くなる。
【0009】
また、近年においては、スループット(単位時間に処理(例えば、露光処理)することができる感光基板の枚数)の向上が要求されており、ステージ装置の加速度(ステージ装置が備えるステージ部の加速度)が高く設定される傾向がある。加速度が高く設定されると、リニアモータ装置のコイルに流す電流も大きくせざるを得ず、結果としてコイルの発熱量が多くなる。
【0010】
コイルの発熱量が増大すると、例えば、位置合わせ精度の低下、光学系の収差の増大等により露光装置の性能が低下するため、コイル208の発熱量の増大に応じて冷却管209による冷却能力を向上させる必要がある。冷却管209による冷却能力の向上は、冷却管209に供給する冷却液の流量を増大させることで達成することができる。
【0011】
しかしながら、磁石201,203とコイル208との間に配置される冷却管209は、その厚みが極力薄くなるように設定されており、耐圧の面から簡単に冷却液の流量を増大させることはできない。冷却液に対する耐圧を高めるために、冷却管の厚みを増して剛性を高めてしまうと、厚みの増大によってリニアモータの推力を低下させてしまうという問題があった。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、推力低下を引き起こさずにコイルの冷却能力を向上させることができるリニアモータ装置、当該リニアモータ装置を備えることにより、温度上昇が抑制されて装置性能の向上を図ることができるステージ装置及び露光装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によるリニアモータ装置は、固定子(11)と可動子(12)とを備え、前記固定子(11)と前記可動子(12)とが相対移動するリニアモータ装置(10)において、前記固定子(11)と前記可動子(12)との何れか一方は、前記相対移動する方向に沿ってコイル(13a、13b)を配列した複数のコイル列(14a、14b)と、前記複数のコイル列(14a、14b)を個別に収容する収容部材(15a、15b)とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、固定子と可動子との相対移動方向にコイルを配列してなるコイル列を複数設け、各々のコイル列を収容部材で個別に収容しているため、収容部材の剛性を上げることができる。その結果、収容部材内に導入する冷却液の流量を増大することができ、コイルの冷却能力を向上させることができる。また、かかる構成にすることで収容部材内に導入された冷却液が収容部材内でまんべんなく流れることになるため、これによっても冷却能力を向上することができる。
また、本発明の第2の観点によるリニアモータ装置は、固定子(11)と可動子(12)とを備え、前記固定子(11)と前記可動子(12)とが相対移動するリニアモータ装置(10)において、前記固定子(11)と前記可動子(12)との何れか一方は、前記相対移動する方向に沿って複数のコイル(13a、13b)を配列してなるコイル列(14a、14b)を、前記相対移動方向と交差する方向に隔てて複数備え、前記複数のコイル列(14a、14b)は、前記相対移動方向における位置が互いに所定量ずらされて配置されていることを特徴としている。
この発明によれば、固定子と可動子との相対移動方向に交差する方向に複数設けられたコイル列を相対移動方向に所定量だけずらして配置しているため、コイル列をなすコイルに通電した際に可動子の推力発生に寄与しないコイルの発生を防止することができ、リニアモータ駆動時の効率を向上させることができる。また、固定子と可動子との相対移動方向におけるコイルにより発生させる磁界の切り替え単位を細かく制御することができるため、効率を向上させることができる。
ここで、前記所定量は、前記コイル列をなす前記複数のコイルの配列間隔の約半分であることが好ましい。
また、本発明の第2の観点によるリニアモータ装置は、前記固定子(11)と前記可動子(12)との何れか他方は、複数の磁石を極性が交互に変化するように前記相対移動方向に配列した磁石列(27a、27b、40a、40b、43a、43b)を備え、前記磁石列(27a、27b、40a、40b、43a、43b)は、前記複数のコイル列(14a、14b)各々に対応して複数設けられていることを特徴としている。
また、本発明の第2の観点によるリニアモータ装置は、前記磁石列(27a、27b、40a、40b、43a、43b)が、前記磁石列(27a、27b、40a、40b、43a、43b)をなす各々の磁石(20、41a、41b)の間に設けられた第1補助磁石(28、42a、42b)を備えることを特徴としている。
また、本発明の第2の観点によるリニアモータ装置は、前記複数の磁石列(43a、43b)の列間に前記磁石列(43a、43b)をなす各々の磁石(41a、41b)に対応して設けられた第2補助磁石(44)を備えることを特徴としている。
これらの発明によれば、コイル列を透過する磁束の磁束密度を高めることができるため、相対移動方向に交差する方向にコイル列を複数配置したことで生ずるであろう推力低下を補うことができる。
また、本発明の第2の観点によるリニアモータ装置は、前記磁石列(40a、40b)をなす各々の磁石は、前記相対移動方向における位置を前記磁石列毎に所定量ずらして配列されていることを特徴としている。
ここで、前記複数のコイル列の各々を個別に収容する収容部材を有することが好ましい。
本発明の第3の観点によるリニアモータ装置は、固定子(11)と可動子(12)とを備え、前記固定子(11)と前記可動子(12)とが相対移動するリニアモータ装置(10)において、前記固定子(11)と前記可動子(12)との何れか一方は、前記相対移動する方向に沿ってコイル(13a)を配列した第1コイル列(14a)と、前記第1コイル列(14a)と平行に、且つ前記相対移動方向における位置が前記第1コイル列(14a)をなす各々のコイル(13a)とそれぞれ同一となる位置にコイル(13b)が配列されている第2コイル列(14b)とを有し、前記固定子(11)と前記可動子(12)との何れか他方は、複数の磁石を極性が交互に変化するように前記相対移動方向に配列した第1磁石列(43a)と、前記第1磁石列(43a)と平行に、且つ前記相対移動方向における位置が前記第1磁石列(43a)をなす各々の磁石に対して所定量ずれた位置に前記磁石が配列されている第2磁石列(43b)とを有することを特徴としている。
ここで、前記所定量は、前記第1及び第2コイル列をなす各々の前記コイルの配列間隔の約半分であることを特徴としている。
また、前記第1コイル列と前記第2コイル列との各々を個別に収容する収容部材を有することが好ましい。
本発明のステージ装置は、上記の何れかに記載のリニアモータ装置によりステージ部が駆動されることを特徴としている。
更に、本発明の露光装置は、マスク(R)に形成されたパターンを感光基板(W)に転写する露光装置(51)であって、前記マスク(R)を載置するマスクステージ(52)と、前記感光基板(W)を載置する基板ステージ(55)とを備え、前記マスクステージ(52)及び前記基板ステージ(55)の少なくとも一方として、上記のステージ装置を備えることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態によるリニアモータ装置及びステージ装置並びに露光装置について詳細に説明する。
【0015】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態によるリニアモータ装置の外観構成を示す斜視図であり、図2は、図1中のA−A線の断面矢視図である。尚、以下の説明においては、図1中に示したxyz直交座標系を設定し、このxyz直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。xyz直交座標系は、y軸が固定子11に対する可動子12の相対移動方向に設定され、z軸が鉛直上方向に設定されている。
【0016】
図1に示すリニアモータ装置10が備える固定子11は、y方向に沿って配列された複数のコイル13aからなるコイル列14aと、y方向に沿って配列された複数のコイル13bからなるコイル列14bとからなり、コイル列14aとコイル列14bとはx方向に所定の距離だけ隔てて平行して設けられている。コイル列14aをなす各々のコイル13aとコイル列14bをなす各々のコイル13bとは、y方向の位置が同一になるように配列されている。
【0017】
各々のコイル13a,13bは銅の丸線又は平角線をほぼ矩形形状に所定回数(例えば、数十〜数百回)巻回させて形成されており、巻回面がxy平面とほぼ平行となるように、つまりコイル13a,13bに電流を流したときにコイル13a,13bの中心において発生する磁界の方向がz軸とほぼ平行となるように配置されている。尚、コイル13a,13bの巻線の材質は銅に限られるわけではなく、アルミ線を用いても良い。
【0018】
コイル列14a,14bは収容部材としての冷却管15a,15bにそれぞれ個別に収容される。冷却管15a,15bは、非磁性SUS材で形成された矩形の断面形状を有する環状の部材であって、その内部に冷却液が導入される。尚、冷却管15a,15bは非磁性SUS材に限られるわけではなく、非磁性であってSUS材程度又はそれ以上のヤング率を有する材質で形成することができる。また、渦電流発生による粘性抵抗を考慮してCFRP(炭素繊維強化プラスチック)やセラミックス等で形成することも可能である。
【0019】
冷却管15a,15bは、y方向における端部において固定部材18,19で固定されている。固定部材18には端子台18a,18bが設けられており、コイル列14aをなすコイル13aが端子台18aに結線され、コイル列14bをなすコイル13bが端子台18bに結線されている。不図示の制御装置からの三相交流は端子台18a,18bを介して各コイル13a,13bに供給される。尚、各コイル13a,13bの結線方法の詳細については後述する。また、図示は省略しているが、冷却管15a,15bに対する冷却液の導入口及び排出口は固定部材18,19の近傍であって、冷却管15a,15bの側面にそれぞれ設けられている。
【0020】
ここで、2つのコイル列14a,14bを平行に設けるとともに、これらのコイル列14a,14bを冷却管15a,15bで個別に収容するのは、冷却管15a,15bの剛性を上げるためである。冷却管15a,15bの剛性が上がると、冷却液の流量を増大することができ、その結果として、冷却管15a,15bによるコイル13a,13bの冷却能力を高めることができる。以下、上記の構成とすることで冷却管15a,15bの剛性が上がる原理を説明する。
【0021】
前述したように、冷却管15a,15bは矩形の断面形状を有している。かかる形状の冷却管15a,15bの内部に冷却液を導入した場合には、冷却液を流すための吐出圧による変位及び応力が問題となる。いま、冷却管15a,15bは周辺が拘束された板からなると仮定した場合、最大変位量δmax及び最大応力σmaxは、以下の(1)式及び(2)式でそれぞれ表される、
【0022】
δmax∝(p/E)・(b/t)  ……(1)
σmax∝p・(b/t)  ……(2)
ここで、上記(1)式及び(2)式中の各変数はそれぞれ以下の物理量を示している。
p:冷却管の内圧[N/m
E:冷却管のヤング率[N/m
b:x方向における冷却管の幅[m]
t:冷却管の厚み[m]
【0023】
上記(1)式から分かるように、最大変位量δmaxは、x方向における冷却管の幅bの4乗に比例して増大する。また、上記(2)式から、最大応力σmaxは、x方向における冷却管の幅bの2乗に比例して増大する。このため、x方向における冷却管の幅bを小さくすれば、最大変位量δmax及び最大応力σmaxをともに小さくすることができ、剛性が高まることが分かる。
【0024】
ところで、x方向における冷却管の幅bを小さくすると、発生推力に影響を与えるx方向のコイル有効長が短くなるため、発生する推力の低下を招いてしまう。そこで、本実施形態では、x方向の幅を小さくしてy方向に配列した複数のコイルからなるコイル列を平行して複数設け、コイル列の大きさに合わせてx方向の幅bを小さくした冷却管で各々のコイル列を収容することで、コイルのx方向有効長の低下による推力低下を極力防止しつつ、耐圧を向上し、冷却液の流量を増大することによって冷却能力を向上させている。また、コイル及び冷却管のx方向の幅を小さくして冷却管内に冷却液を導入することで、コイルの周囲に冷却液がまんべんなく流れることになるため、これによっても冷却能力が向上する。
【0025】
次に、リニアモータ装置10が備える可動子12は、磁石20(図2参照)が張り合わされた平板状の上ヨーク21と、磁石22が張り合わされた平板状の下ヨーク23と、上ヨーク21及び下ヨーク23をx方向における両端で支持する支柱部材24,25とからなる磁気回路を備える。磁石20,22はネオジウム・鉄・コバルト磁石で形成され、上ヨーク21及び下ヨーク23はSS400相当の低炭素鋼により形成され、支柱部材24,25は、軽量化のためにアルミ合金で形成されている。尚、磁石20,22は、上記のネオジウム・鉄・コバルト磁石以外に、サマリウム・コバルト磁石又はネオジム・鉄・ボロン磁石等の希土類磁石を用いることも可能である。
【0026】
図2に示すように、磁石20,22は、磁束が2つのコイル列14a,14b(コイル13a,13b)の双方を通過するように、x方向の長さ(幅)が幅広に設定されている。また、詳細は後述するが、磁石20及び磁石22はそれぞれy方向に沿って交互に極性が変化するように複数配列されており、複数の磁石20を含んで磁石列27a(図3及び図4参照)が構成されるとともに、複数の磁石22を含んで磁石列27bが構成されている。尚、図2に示すように、固定子11を構成するコイル列14a(コイル13a)及び冷却管15aと、コイル列14b(コイル13b)及び冷却管15bとは、x方向に所定間隔を隔てて平行になるように、可動子12の中央の空隙部26に配置される。
【0027】
次に、固定子11が備えるコイル列14a,14b(コイル13a,13b)と可動子12が備える磁石列27a,27b(磁石20,22)との関係について説明する。図3は、コイル列14a,14bと磁石列27a,27bとの関係を示す図1に示したリニアモータ装置の上面透視図であり、図4は、図1及び図3中のB−B線の断面矢視図である。
【0028】
図3及び図4に示すように、磁石列27aは、y方向に沿って交互に磁極が変化するように配列された磁石20と、磁石20間に配置された第1補助磁石としての補助磁石28とを含んで構成される。補助磁石28は、可動子12の空隙部26(図2参照)における磁束密度を高めるために、その磁界の方向が磁石20の磁界の方向と90度をなすように(磁界の方向がy方向に沿うように)配置される。また、同様に、磁石列27bは、y方向に沿って交互に磁極が変化するように配列された磁石22と、可動子12の空隙部26における磁束密度を高めるために、その磁界の方向が磁石20の磁極と90度をなすように磁石22間に配置された補助磁石29とからなる。
【0029】
図4に示すように、磁石20の各々及び磁石22の各々は、固定子11を介して互いに対面するように(各々のy方向における位置が一致するように)配列されるとともに、補助磁石28の各々及び補助磁石29の各々は固定子11を介して互いに対面するように配列される。対面する磁石20と磁石22とは、磁界の方向が同一となるように異極が対面するように配置され、対面する補助磁石28と磁石29とは磁界の方向が互いに反対になるように配置される。
【0030】
この補助磁石28,29を配置することで、可動子12の移動方向であるy方向に沿って空隙部26における磁束密度が高まる。つまり、図4を参照して磁束の経路を考えると、何れかの磁石20(これを、第1磁石という)、補助磁石28、第1磁石とは異なる磁石20、コイル列14b(空隙部26)、磁石22(これを第2磁石という)、補助磁石29、第2磁石とは異なる磁石22、コイル列14b(空隙部26)、及び第1磁石という経路が形成される。この経路内に補助磁石28,29がそれぞれ設けられるため、空隙部26における磁束が高められることが分かる。空隙部26における磁束密度が高くなると、リニアモータ装置で発生する推力も向上する。このため、x方向の幅が小さく設定されたコイル13a,13bからなるコイル列14a,14bを設けたことで生ずるであろう推力の低下を補うことができる。
【0031】
また、図3に示すように、コイル列14aをなすコイル13aとコイル列14bをなすコイル13bとは、y方向の位置が同一のコイル13a,13bに三相交流の同相の電流が供給されるように、且つ、y方向に沿って順にU相、V相、W相の電流が供給されるように冷却管15a,15b内又は端子台18a,18bの付近位置で結線されている。また、コイル13a,13bのy方向における配列間隔(ピッチ)をPcとし、磁石20,22のy方向における配列間隔をPmとすると、4Pm=3Pcとなるように、コイル13a,13b及び磁石20,22はそれぞれ配列されている。このように、本実施形態のリニアモータ装置は、固定子11にコイル(コイル列)が設けられ、可動子12に磁石(磁石列)が設けられた所謂ムービングマグネット型のリニアモータ装置である。
【0032】
次に、以上の構成のリニアモータ装置においては、コイル列14a,14bをなす複数のコイル13a,13bの内、一時に電流が供給される同相のコイル13a,13bの数に応じて1極励磁方法、2極励磁方法等の励磁方法が用いられる。例えば、1極励磁方法においては、y方向における位置が同じである一対のU相のコイル13a,13bが同時に励磁され、y方向における位置が同じである一対のV相のコイル13a,13bが同時に励磁され、y方向における位置が同じである一対のW相のコイル13a,13bが同時に励磁される。また、2極励磁方法においては、各相の二対のコイル13a,13bが同時に励磁され、3極励磁方法においては、各相の三対のコイル13a,13bが同時に励磁される。
【0033】
前述したようにコイル13a,13b及び磁石20,22は、各々のy方向における配列間隔Pc,Pmが4Pm=3Pcなる関係を満たすようにy方向に配列されており、図3に示すように磁石列27aは7個の磁石20を有している。このため、1極励磁方法によりリニアモータ装置を駆動した場合には、一対のU相のコイル13a,13b、一対のV相のコイル13a,13b、一対のW相のコイル13a,13bの計6個のコイルが通電され、可動子12の推力発生に寄与することになる。
【0034】
また、2極励磁方法によりリニアモータ装置を駆動した場合には、二対のU相のコイル13a,13b、二対のV相のコイル13a,13b、二対のW相のコイル13a,13bの計12個のコイルが通電される。推力発生の観点からは、1極励磁方法よりも2極励磁方法を用いることが好ましい。以上のような励磁方法により、リニアモータ装置が備えるコイルに電流が供給されることによって可動子12の推力が発生し、可動子12は固定子11に対してy方向に相対移動する。
【0035】
〔第2実施形態〕
図5は、本発明の第2実施形態によるリニアモータ装置の断面図である。尚、図5においては、図1〜図4に示す部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図5に示した本発明の第2実施形態によるリニアモータ装置が図1〜図4に示した本発明の第1実施形態によるリニアモータ装置と異なる点は、コイル13a,13b(コイル列14a,14b)を収容する冷却管15a,15bに代えて冷却管30を設けるとともに、磁石20,22に代えて、磁石32a,32b,33a,33bを設けた点である。
【0036】
図5に示す冷却管30は、図2に示す冷却管15a,15bのように個別の部材ではなく1つの部材ではあるが、その中央部にy軸方向に沿って隔壁31が設けられている。隔壁31で隔てられた各々の空隙にコイル13a(コイル列14a)及びコイル13b(コイル列14b)が個別に収容される。第1実施形態で設けられていた冷却管15a,15bは、冷却管15a,15bそのもののx方向の幅を小さく設定することにより剛性を高めていた。
【0037】
これに対し、本実施形態で設けられる冷却管30はx方向における幅が、図16に示す従来のリニアモータ装置に設けられていた冷却管209と同程度であるが、隔壁31を設けることにより隔壁31で隔てられる各々の空隙のx方向の幅を小さくすることで剛性を高めている。尚、冷却管30は、隔壁31で隔てられた空隙の各々に導入される冷却液が各々の空隙を介して個別に外部に排出されるように構成されている。また、冷却管30及び隔壁31は、冷却管15a,15bと同様の材質、即ち非磁性SUS材、非磁性であってSUS材程度又はそれ以上のヤング率を有する材質、又はCFRPやセラミックス等で形成されることが好ましい。
【0038】
また、本実施形態で設けられる磁石32a,32b及び磁石33a,33bは、x方向の幅が図2に示す磁石20,22のx方向の幅よりもそれぞれ狭く設定されている。磁石32a,32bは、同極の磁石32a,32bがx方向において互いに隣り合うように、且つy方向に沿って交互に磁極が変化するように、前述した配列間隔Pmをもってy方向に配列されている。磁石33a,33bも同様に、同極の磁石33a,33bがx方向において互いに隣り合うように、且つy方向に沿って交互に磁極が変化するように、前述した配列間隔Pmをもってy方向に配列されている。
【0039】
また、磁石32aと磁石33aとは、磁界の方向が同一となるように異極が対面するように配置され、磁石32bと磁石33bとは、磁界の方向が同一となるように異極が対面するように配置される。尚、第1実施形態と同様に、配列された磁石32aの間、磁石32bの間,磁石33aの間,及び磁石33bの間に補助磁石を設けて可動子12の空隙26内の磁束密度を高めることが好ましい。このように、本実施形態においては、第1実施形態のリニアモータ装置で設けられていた磁石20,22をいわばx方向に分割した格好で、磁石32a,32b及び磁石33a,33bが設けられている。かかる構成にすることで、磁石32a,32b,33a,33bを小型化することができ、装置のコストの低減及び可動子12の軽量化を図ることができる。
【0040】
〔第3実施形態〕
図6は、本発明の第3実施形態によるリニアモータ装置の断面図である。尚、図6においては、図1〜図5に示す部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示した本発明の第3実施形態によるリニアモータ装置は、図5に示した第2実施形態と同様に、磁石34aを含んで構成される磁石列、磁石34bを含んで構成される磁石列、磁石35aを含んで構成される磁石列、及び磁石35bを含んで構成される磁石列の4つの磁石列が設けられている。
【0041】
これらの磁石列の内、磁石34aを含む磁石列及び磁石35aを含む磁石列の2つの磁石列に対応して、所謂ドッグボーン型といわれる複数のコイル36aからなるコイル列及びこのコイル列を収容する冷却管37aが設けられる。同様に、磁石34bを含む磁石列及び磁石35bを含む磁石列2つの磁石列に対応して、所謂ドッグボーン型といわれる複数のコイル36bからなるコイル列及びこのコイル列を収容する冷却管37bが設けられる。
【0042】
図6に示すように、ドッグボーン型のコイル36aからなるコイル列を収容する冷却管37a、及び、ドッグボーン型のコイル36bからなるコイル列を収容する冷却管37bは、その断面形状がH型となる。本実施形態においても、冷却管37a,37bのx方向の幅が設定されているため、第1実施形態及び第2実施形態と同様に、冷却管37a,37bの剛性を高めることができる。この結果、冷却管37a,37b内に導入する冷却液の流量を増大することができ、冷却管37a,37bによる冷却能力を向上させることができる。
【0043】
〔第4実施形態〕
図7は、本発明の第4実施形態によるリニアモータ装置の上面透視図である。尚、図7においては、図1〜図4に示す部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示した本発明の第4実施形態によるリニアモータ装置と図3に示した本発明の第1実施形態によるリニアモータ装置との相違点は、コイル列14a及びコイル列14bを互いにy方向に所定量ずらして配置するとともに、コイル列14a及びコイル列14bの結線方法を変更した点である。具体的には、コイル列14aをなす各コイル13a及びコイル列14bをなす各コイル13bは、y方向における配列間隔Pcの半分だけ互いにy方向にずらして配置されている。
【0044】
また、図3においては、y方向の位置が同一のコイル13a,13bに三相交流の同相の電流が供給されるように各コイル13a,13bが結線されていたが、本実施形態では、コイル列14a,14bとの間で交互に相が変化するように各コイル13a,13bが結線されている。具体的には、コイル列14aをなす1つのコイル13aがU相に設定されている場合、このコイル13aに対して−y方向にPc/2だけずれて配置されたコイル13bがV相に設定され、更にこのコイル13bに対して−y方向にPc/2だけずれて配置されたコイル13aがW相に設定される。
【0045】
図3に示す第1実施形態のリニアモータ装置においては、前述したように、2極励磁方法によりリニアモータ装置を駆動した場合には、二対のU相のコイル13a,13b、二対のV相のコイル13a,13b、二対のW相のコイル13a,13bの計12個のコイルが通電される。しかしながら、可動子12の推力発生に寄与するコイルの数は10個のコイルのみであり、2個のコイル(一対のコイル13a,13b)は可動子12の推力発生に寄与しない無効コイルになってしまう。これは、磁石列27aのy方向の長さが、5個分のコイルのy方向の長さとほぼ同じ長さに設定されているからである。
【0046】
本実施形態のリニアモータ装置は、図7に示すようにコイル列14aをなす各コイル13a及びコイル列14bをなす各コイル13bを、y方向における配列間隔Pcの半分だけ互いにy方向にずらして配置することで、無効コイルの発生を防止して効率を向上させている。本実施形態において、1極励磁方法を用いると、例えばU相のコイル13aと、このコイル13aに対して−y方向にPc/2だけずれて配置されたV相の1つのコイル13bと、このコイル13bに対して−y方向にPc/2だけずれて配置されたW相の1つのコイル13a(U相のコイルに対して配列間隔Pcだけ−y方向にずれて配置されたコイル13a)とが順に励起され、計3個のコイルが通電される。
【0047】
また、2極励磁方法を用いると、y方向に1.5Pcだけずれて配置されたU相の一対のコイル13a,13bが一時に励時され、y方向に1.5Pcだけずれて配置されたV相の一対のコイル13a,13bが一時に励時され、y方向に1.5Pcだけずれて配置されたW相の一対のコイル13a,13bが一時に励時され、計6個のコイルが通電される。同様に、3極励磁方法を用いると計9個のコイルが通電され、4極励磁方法を用いると計12個のコイルが通電される。このように、本実施形態では、可動子12の推力を発生させるコイル数の数の細かい選択が可能である。
【0048】
また、図3に示した第1実施形態のリニアモータ装置は、コイル13a,13bにより発生させる磁界の切り替え単位は、コイル13a,13bのy方向における配列間隔Pcを最小単位としていた。しかしながら、本実施形態のリニアモータ装置は、配列間隔Pcの半分が最小単位となる。このように、本実施形態のリニアモータ装置は、第1実施形態のように可動子12の推力発生に寄与しない無効コイルの発生が無く、しかも磁界の切り替え単位を細かく制御することができるため、効率を向上させることができる。
【0049】
以上説明した配置のコイル列14a,14bは、図3に示した個別の冷却管15a,15bに収容された形態であっても良く、図5に示した第2実施形態のように、隔壁31で隔てられた冷却管30内の間隙各々に収容された形態であっても良い。また、図6に示した第3実施形態のリニアモータ装置に設けられるドッグボーン型のコイル36aからなるコイル列についても、本実施形態の配列を適用することができる。
【0050】
〔第5実施形態〕
図8は、本発明の第5実施形態によるリニアモータ装置の上面透視図である。尚、図8においては、図1〜図4に示す部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。前述した第4実施形態によるリニアモータ装置は、コイル列14a及びコイル列14bを互いにy方向に所定量ずらして配置するとともに、コイル列14a及びコイル列14bの結線方法を変更することにより、可動子12の推力発生に寄与しない無効コイルの発生を無くすとともに、磁界の切り替え単位を細かく制御していた。
【0051】
これに対し、本実施形態では、コイル列14a,14bについて、その配列及び各コイル列14a,14bに設けられるコイル13a,13bの結線方法は、図3に示した第1実施形態と同じである。しかしながら、コイル列14a,14bに対して磁石列40a,40bをそれぞれ設け、磁石列40a,40bを互いにy方向に所定量ずらして配置した点が異なる。具体的に、磁石列40aと磁石列40bとは前述した配列間隔Pcの半分だけ互いにy方向にずらして配置されている。
【0052】
各々の磁石列40a,40bは、図3に示した第1実施形態のリニアモータ装置に設けられる磁石列27aと同様の構成であるが、x方向の幅は狭く設定されている。即ち、図5に示した第2実施形態によるリニアモータ装置が備える磁石列32a,32b,33a,33b、及び、図6に示した第3実施形態によるリニアモータ装置が備える磁石列34a,34b,35a,35bと同様の構成である。
【0053】
尚、図8においては図示を省略しているが、第2実施形態及び第3実施形態と同様に、磁石列40aに対応して−z方向に磁石列が設けられるとともに、磁石列40bに対応して−z方向に磁石列が設けられ、対の磁石列がコイル列14a,14bをそれぞれ挟むように構成されている。このように、本実施形態のリニアモータ装置は、第1コイル列としてのコイル列14aと第2コイル列としてのコイル列14bとを有し、第1磁石列の一部をなす磁石列40aと、磁石列40aと平行に、且つy方向における位置が磁石列40aをなす各々の磁石に対して所定量ずれた位置に磁石が配列されている第2磁石列としての磁石列40bとを備えている。
【0054】
かかる構成のリニアモータ装置においては、x方向の幅が狭い磁石列を備えることで装置のコストを低減を図ることができるとともに、可動子12の推力発生に寄与しない無効コイルの発生を無くし且つ磁界の切り替え単位を細かく制御することで効率の向上を図ることができる。
【0055】
〔第6実施形態〕
図9は、本発明の第6実施形態によるリニアモータ装置の上面透視図である。尚、図9においては、図1〜図5に示す部材と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態のリニアモータ装置は、効率を上げるために上ヨーク21と下ヨーク23との間の間隙に形成される磁界の磁束密度を高めた構成としている。
【0056】
まず、図9に示すように本実施形態のリニアモータ装置は、図3に示す第1実施形態と同様に、y方向に配列された複数のコイル13aからなるコイル列14aと、コイル列14aをなす各々のコイル13aのy方向の位置が同一となるように、且つx方向に所定の距離を隔ててy方向に配列された複数のコイル13bからなるコイル列14bとを備えている。各コイル13a.13bに供給される三相交流の各相毎の供給位置、即ちU相、V相、W相それぞれ対応するコイル13a,13bの配列は第1実施形態と同様であるが、本第6実施形態においては各コイルに流れる電流の方向が、隣り合う同相のコイル同士で逆方向となるように各コイル13a,13bが結線されている。つまり、あるコイル13aに供給される電流が+z方向から見て右回りに流れている時、該コイル13aと隣り合うコイル13bに供給される電流が+z方向から見て左回りに流れるように、各コイル13a,13bは結線されている。
【0057】
これに対し、可動子12には、コイル列14a,14bに対応して磁石列43a,43bがそれぞれ設けられる。尚、図9においては図示を省略しているが、第2実施形態及び第3実施形態と同様に、磁石列43aに対応して−z方向に磁石列が設けられるとともに、磁石列43bに対応して−z方向に磁石列が設けられ、対の磁石列がコイル列14a,14bをそれぞれ挟むように構成されている。
【0058】
磁石列43aは、磁束がコイル列14a(コイル13a)を通過するように、且つy方向に沿って交互に磁極が変化するように配列された複数の磁石41aと、磁石41a間に配置された第1補助磁石としての補助磁石42aとを含んで構成される。補助磁石42aは、第1実施形態と同様に、可動子12の空隙部26(図2参照)における磁束密度を高めるために、その磁界の方向が磁石20の磁界の方向と90度をなすように(磁界の方向がy方向に沿うように)配置される。
【0059】
同様に、磁石列43bは、磁束がコイル列14b(コイル13b)を通過するように、且つy方向に沿って交互に磁極が変化するように配列された複数の磁石41bと、磁石41b間に配置された第1補助磁石としての補助磁石42bとを含んで構成される。磁石列43bをなす各々の磁石41bのy方向の位置は、磁石列43aをなす各々の磁石41aのy方向の位置と同一の位置に設定される。
【0060】
補助磁石42bは、補助磁石42aと同様に、可動子12の空隙部26における磁束密度を高めるために、その磁界の方向が磁石20の磁界の方向と90度をなすように(磁界の方向がy方向に沿うように)配置される。尚、補助磁石42a,42bは、x方向の長さが磁石41a,41bよりも長く設定され、y方向の位置が同一の補助磁石42a,42b同士が接触(当接)するように配置される。
【0061】
また、図9に示すように、y方向の位置が同一の磁石41aと磁石41bとは極性が逆に設定され、y方向の位置が同一の補助磁石42aと磁石42bとは磁界の方向が互いに反対になるように配置されている。尚、磁石43aに対応して−z方向に設けられている不図示の磁石列、及び、磁石43bに対応して−z方向に設けられている不図示の磁石列は、極性及び磁界の方向が図4に示した第1実施形態と同様に設定される。
【0062】
本実施形態においては、磁石列43a,43bの列間に磁石列43a,43bをなすy方向の位置が同一の磁石41a,41bに対応して第2補助磁石としての補助磁石44を備える。この補助磁石44は、補助磁石42a,42bと同様に、可動子12の空隙部26における磁束密度を高めるために設けられる。補助磁石44は、磁界の方向が磁石41a,41bの磁界の方向及び補助磁石42a,42bの磁界の方向と90度をなすように(磁界の方向がx方向に沿うように)配置される。
【0063】
図10は、本実施形態のリニアモータ装置の断面図及びその断面内における磁束密度の一例を示す図である。尚、図10においては、磁石41a,41bに対応して−z方向に設けられる磁石に符号45a,45bを付してそれぞれ示し、補助磁石44に対向して−z方向に設けられる補助磁石に符号46を付して示している。また、図10においては、コイル列13a,13bを個別に収容する冷却管は、図5に示す第2実施形態の構成を例に挙げている。
【0064】
補助磁石44,46の磁界の方向は、磁石41aと磁石45aとの間の磁束密度及び磁石41bと磁石45bとの間の磁束密度をそれぞれ高めるように設定される。つまり、図10に示した例においては、磁石41aと磁石45aとの間に形成される磁界の方向は−z方向であり、磁石41bと磁石45bとの間の磁界の方向は+z方向である。このため、補助磁石44,46によって磁石41aと磁石45aとの間に形成される磁界が−z方向となり、補助磁石44,46によって磁石41bと磁石45bとの間に形成される磁界が+z方向となるように、補助磁石44,46の極性が設定される。
【0065】
磁石41a間に補助磁石42aを配置し、また、磁石41b間に補助磁石42bを配置することで、可動子12の移動方向であるy方向に沿って空隙部26における磁束密度が高まることは図4を用いて説明した通りである。本実施形態では、磁石列43a,43bの間に補助磁石44を配置し、更に磁石列43aに対応する磁石列(磁石45a)と磁石列43bに対応する磁石列(磁石45b)との間に補助磁石46を配置することで空隙部26における磁束密度を高めている。
【0066】
つまり、図10を参照して磁束の経路を考えると、磁石41a、コイル13a、磁石45a、補助磁石46、磁石45b、コイル13b、磁石41b、補助磁石44、及び磁石41aという経路が形成される。この経路内に、補助磁石44,46が設けられているため、その分空隙部26における磁束密度が高くなることが分かる。特に、図10を参照すると、コイル13a,13b内であって、隔壁31に近接する部分の磁束密度が符号Q1,Q2を付して示したように、高くなっていることが分かる。
【0067】
このように、本実施形態においては、磁石列をなす磁石間に補助磁石を設けるとともに、磁石列間に補助磁石を設けているため、可動子12の空隙部26内の磁束密度をより高めることができる。その結果として、x方向の幅が小さく設定されたコイル13a,13bからなるコイル列14a,14bを設けたことで生ずるであろう推力の低下を補うことができ、リニアモータ装置の推力を向上させることができる。
【0068】
〔その他の実施形態〕
以上、本発明の第1〜第6実施形態によるリニアモータ装置について説明した。上述した第1〜第6実施形態では、2つのコイル列14aとコイル列14bとを平行に設けたリニアモータ装置を例に挙げて説明したが、平行に設けられるコイル列の数は3列以上であっても良い。また、第2実施形態のように、各々のコイル列に対応させて磁石列を設ける場合にも磁石列の数をコイル列の数に応じて増加させることができる。
【0069】
また、上述した第1〜第6実施形態においては、コイル列を収容する冷却管15a,15b,30,37a,37bを設けたが、コイル列を収容する冷却管15a,15b,30,37a,37bの外側に更に第2冷却管を設けても良い。これによりコイル列を収容する冷却管と、第2冷却管との間に形成された空間に冷媒を流動させることができ、コイル列が発生する熱が外部に伝達するのをより完全に遮断することができる。この場合、第2冷却管はコイル列(冷却管)毎に設けても良いし、複数のコイル列(冷却管)を1つの第2冷却管内に収容しても構わない。
【0070】
また、上述した第1〜第6実施形態においてはコイル(コイル列)が固定子11に設けられ、磁石(磁石列)が可動子12に設けられた、所謂ムービングマグネット型のリニアモータ装置について説明した。しかしながら、本発明は、固定子側に磁石を設け、可動子側にコイルを設けた所謂ムービングコイル型のリニアモータ装置にも適用することができる。
【0071】
〔ステージ装置及び露光装置〕
次に、上述したリニアモータ装置を備えるステージ装置及び露光装置について詳細に説明する。図11は、本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。本実施形態においては、図11中の投影光学系PLに対してマスクとしてのレチクルRと感光基板としてのウェハWとを相対的に移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンをウェハWに転写して半導体素子を製造するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0072】
尚、以下の説明においては、図11中に示したXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸がウェハWに対して平行となるよう設定され、Z軸がウェハWに対して直交する方向(投影光学系PLの光軸AXに沿った方向)に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、本実施形態では露光中(パターン転写中)にレチクルR及びウェハWを移動させる方向(走査方向)をY方向に設定している。尚、それぞれの軸周りの回転方向をθZ、θY、θXとする。
【0073】
図11に示す露光装置51は、照明光学系IU、ステージ装置54、投影光学系PL、ステージ装置57、及びリアクションフレーム58から概略構成されている。照明光学系IUは、光源(不図示)からの露光用照明光によりマスクとしてのレチクルR上の矩形状(又は円弧状)の照明領域を均一な照度で照明する。ステージ装置54は、レチクルRを保持して移動するマスクステージとしてのレチクルステージ52とレチクルステージ52を支持するレチクル定盤53とを含んで構成される。投影光学系PLは、レチクルRに形成されたパターンを縮小倍率1/α(αは、例えば5又は4)で感光基板としてのウェハW上に投影する。ステージ装置57は、ウェハWを保持して移動する基板ステージとしてのウェハステージ55とウェハステージ55を保持するウェハ定盤56とを含んで構成される。リアクションフレーム58は、上記ステージ装置54及び投影光学系PLを支持する。
【0074】
照明光学系IUは、リアクションフレーム58の上面に固定された支持コラム59によって支持される。尚、露光用照明光としては、例えば超高圧水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、i線)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、又はArFエキシマレーザ光(波長193nm)若しくはFレーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV)等が用いられる。リアクションフレーム58は、床面に水平に載置されたベースプレート60上に設置されており、その上部側及び下部側には、内側に向けて突出する段部58a,58bがそれぞれ形成されている。
【0075】
ステージ装置54の一部をなすレチクル定盤53は、各コーナーにおいてリアクションフレーム58の段部58aに防振ユニット61を介してほぼ水平に支持されており、その中央部にはレチクルRに形成されたパターン像が通過する開口53aが形成されている。尚、図11においては、X方向に配置された防振ユニット61のみを図示しており、Y方向に配置された防振ユニットは図示を省略している。
【0076】
尚、レチクル定盤53の材料として金属やセラミックスを用いることができる。防振ユニット61は、内圧が調整可能なエアマウント62とボイスコイルモータ63とが段部58a上に直列に配置された構成になっている。これら防振ユニット61によって、ベースプレート60及びリアクションフレーム58を介してレチクル定盤53に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている(Gは重力加速度)。
【0077】
レチクル定盤53上には、レチクルステージ52がレチクル定盤53に沿って2次元的に移動可能に支持されている。レチクルステージ52の底面には、複数のエアベアリング(エアパッド)64が固定されており、これらのエアベアリング64によってレチクルステージ52がレチクル定盤53上に数ミクロン程度のクリアランスを介して浮上支持されている。また、レチクルステージ52の中央部には、レチクル定盤53の開口53aと連通し、レチクルRのパターン像が通過する開口52aが形成されている。
【0078】
ここで、レチクルステージ52について詳述する。図12は、本発明の一実施形態による露光装置に設けられるレチクルステージの外観斜視図である。尚、図12に示したレチクルステージは、本発明にいうステージ装置に相当するものでもある。図12に示すようにレチクルステージ52は、レチクル定盤53上を一対のYリニアモータ65,65によってY軸方向に所定ストロークで駆動されるレチクル粗動ステージ66と、このレチクル粗動ステージ66上を一対のXボイスコイルモータ67Xと一対のYボイスコイルモータ67YとによってX、Y、θZ方向に微小駆動されるレチクル微動ステージ68とを備えた構成になっている。このように、レチクルステージ52は、レチクル粗動ステージ66とレチクル微動ステージ68とから構成されるが、図11においては簡略化して図示している。
【0079】
各Yリニアモータ65は、レチクル定盤53上に非接触ベアリングである複数のエアベアリング(エアパッド)69によって浮上支持されY軸方向に延びる固定子70と、この固定子70に対応して設けられ、連結部材72を介してレチクル粗動ステージ66に固定された可動子71とから構成されている。このため、運動量保存の法則により、レチクル粗動ステージ66の+Y方向の移動に応じて、固定子70はカウンターマスとして−Y方向に移動する。尚、Yリニアモータ65は、前述したリニアモータ装置が用いられる。
【0080】
この固定子70の移動によりレチクル粗動ステージ66の移動に伴う反力を相殺するとともに、重心位置の変化を防ぐことができる。尚、Yリニアモータ65における可動子71と固定子70とはカップリングされているため、これらが相対移動した際には、元の位置に止まろうとする力が作用する。そのため、本実施の形態では、固定子70が所定の位置に到達するようにその移動量を補正する不図示のトリムモータが設けられている。
【0081】
レチクル粗動ステージ66は、レチクル定盤53の中央部に形成された上部突出部53bの上面に固定されY軸方向に延びる一対のYガイド101,101によってY軸方向に案内されるようになっている。また、レチクル粗動ステージ66は、これらYガイド101,101に対して不図示のエアベアリングによって非接触で支持されている。
【0082】
レチクル微動ステージ68には、不図示のバキュームチャックを介してレチクルRが吸着保持されるようになっている。レチクル微動ステージ68の−Y方向の端部には、コーナキューブからなる一対のY移動鏡102a,102bが固定され、また、レチクル微動ステージ68の+X方向の端部には、Y軸方向に延びる平面ミラーからなるX移動鏡103が固定されている。そして、これらのY移動鏡102a,102b及びX移動鏡103に対して、測長ビームを照射する3つのレーザ干渉計(いずれも不図示)が各移動鏡との距離を計測することにより、レチクルステージ52のX方向及びY方向の位置並びにZ軸回りの回転θZが高精度に計測される。
【0083】
図11に戻り、投影光学系PLは、複数の屈折光学素子(レンズ素子)を含んで構成され、物体面(レチクルR)側と像面(ウェハW)側の両方がテレセントリックで円形の投影視野を有する。尚、投影光学系PLが備える複数のレンズ素子の硝材は、露光用照明光の波長に応じて、例えば石英又は蛍石が選択される。照明光学系IUから射出される照明光がレチクルRを照明すると、レチクルRを透過した照明光が投影光学系PLに入射し、レチクルに形成されたパターンの部分倒立像が投影光学系PLの像面側の円形視野の中央にスリット状に制限されて結像される。これにより、投影されたパターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置されたウェハW上の複数のショット領域のうち、1つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
【0084】
投影光学系PLに設けられる(投影光学系PLを構成する)レンズ素子の一部(例えば、5つのレンズ素子)は圧電素子を用いたアクチュエータ、磁歪アクチュエータ、流体圧アクチュエータ等の駆動源によって、光軸AX方向(Z方向)に移動可能且つX方向又はY方向を軸として傾斜(チルト)可能に構成されている。これらの移行可能及び傾斜可能に構成されたレンズ素子の1つの姿勢を調整することにより、又は、複数のレンズ素子の姿勢を互いに関連付けて調整することにより、例えば投影光学系PLで生ずる5つの回転対称収差及び5つの偏心収差を個別に補正することができる。ここでいう5つの回転対称収差とは、倍率、ディストーション(歪曲収差)、コマ収差、像面湾曲収差、及び球面収差をいう。また、5つの偏心収差とは、偏心ディストーション(歪曲収差)、偏心コマ収差、偏心アス収差、及び偏心球面収差をいう。
【0085】
投影光学系PLは、リアクションフレーム58の段部58bに防振ユニット74を介してほぼ水平に支持された鋳物等で構成された鏡筒定盤75に、光軸AX方向をZ方向として上方から挿入されるとともに、フランジ73が係合している。ここで、防振ユニット74は、鏡筒定盤75の各コーナーに配置され、内圧が調整可能なエアマウント76とボイスコイルモータ77とが段部58b上に直列に配置された構成になっている。尚、図11においては、X方向に配置された防振ユニット74のみを図示しており、Y方向に配置された防振ユニットは図示を省略している。これらの防振ユニット74によって、ベースプレート60及びリアクションフレーム58を介して鏡筒定盤75(ひいては投影光学系PL)に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。
【0086】
ステージ装置57は、ウェハステージ55、このウェハステージ55をXY平面に沿った2次元方向に移動可能に支持するウェハ定盤56、ウェハステージ55と一体的に設けられウェハWを吸着保持する試料台ST、これらウェハステージ55及び試料台STを相対移動自在に支持するXガイドバーXGを主体に構成されている。ウェハステージ55の底面には、非接触ベアリングである複数のエアベアリング(エアパッド)78が固定されており、これらのエアベアリング78によってウェハステージ55がウェハ定盤56上に、例えば数ミクロン程度のクリアランスを介して浮上支持されている。
【0087】
ウェハ定盤56は、ベースプレート60の上方に、防振ユニット79を介してほぼ水平に支持されている。防振ユニット79は、ウェハ定盤56の各コーナーに配置され、内圧が調整可能なエアマウント80とボイスコイルモータ81とがベースプレート60上に並列に配置された構成になっている。尚、図11においては、X方向に配置された防振ユニット79のみを図示しており、Y方向に配置された防振ユニットは図示を省略している。これらの防振ユニット79によって、ベースプレート60を介してウェハ定盤56に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。
【0088】
ここで、ウェハステージ55について詳述する。図13は、本発明の一実施形態による露光装置に設けられるウェハステージの外観斜視図である。尚、図13に示したウェハステージは、本発明にいうステージ装置に相当するものでもある。図13に示すように、XガイドバーXGは、X方向に沿った長尺形状を呈しており、その長さ方向両端には磁石列を有する可動子86,86がそれぞれ設けられている。これらの可動子86,86に対応するコイル列を有する固定子87,87は、ベースプレート60に突設された支持部82,82に設けられている(図11参照。尚、図11では可動子86及び固定子87を簡略して図示している)。
【0089】
これらの可動子86及び固定子87によってリニアモータ83,83が構成されており、可動子86が固定子87との間の電磁気的相互作用により駆動されることでXガイドバーXGがY方向に移動し、リニアモータ83,83の駆動を調整することでθZ方向に回転移動する。すなわち、このリニアモータ83によってXガイドバーXGとほぼ一体的にウェハステージ55(及び試料台ST、以下単に試料台STという)がY方向及びθZ方向に駆動されるようになっている。尚、リニアモータ83,83は、前述したリニアモータ装置が用いられる。
【0090】
また、XガイドバーXGの−X方向側には、Xトリムモータ84の可動子が取り付けられている。Xトリムモータ84は、X方向に推力を発生することでXガイドバーXGのX方向の位置を調整するものであって、その固定子(不図示)はリアクションフレーム58に設けられている。このため、ウェハステージ55をX方向に駆動する際の反力は、リアクションフレーム58を介してベースプレート60に伝達される。
【0091】
試料台STは、XガイドバーXGとの間にZ方向に所定量のギャップを維持する磁石及びアクチュエータからなる磁気ガイドを介して、XガイドバーXGにX方向に相対移動自在に非接触で支持・保持されている。また、ウェハステージ55は、XガイドバーXGに埋設された固定子を有するXリニアモータ85による電磁気的相互作用によりX方向に駆動される。Xリニアモータの可動子は図示していないが、ウェハステージ55に取り付けられている。試料台STの上面には、ウェハホルダ91を介してウェハWが真空吸着等によって固定される(図11参照。図13では図示略)。尚、Xリニアモータ85も、前述したリニアモータ装置が用いられる。
【0092】
尚、上記リニアモータ83よりもXリニアモータ85の方がウェハステージ55上に載置されるウェハWに近い位置に配置されている上、Xリニアモータ85の可動子が試料台STに固定されている。このため、Xリニアモータ85は発熱源であるコイルがウェハWから遠くに位置する固定子となり、発熱源とならない磁石が可動子となるように、ムービングマグネット型のリニアモータを用いることが望ましい。また、リニアモータ83は、Xリニアモータ85、XガイドバーXG、及び試料台STを一体とし駆動するため、Xリニアモータ85より遙かに大きい推力を必要とする。そのため、多くの電力を必要とし発熱量もXリニアモータ85より大きくなる。この点を考慮して、全体的に発熱量が小さくなるようにリニアモータ83としてムービングコイル型のリニアモータを用いることができる。一方、発熱源であるコイルは冷却液の循環により冷却されるので、冷却液循環のための配管が必要となる。この点を考慮して、配管部分が連動しないようにコイルを固定子とするムービングマグネット型のリニアモータを用いることもできる。
【0093】
ウェハステージ55のX方向の位置は、投影光学系PLの鏡筒下端に固定された参照鏡92(図11参照)を基準として、ウェハステージ55の一部に固定された移動鏡93の位置変化を計測する図11に示したレーザ干渉計94によって所定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能でリアルタイムに計測される。尚、上記参照鏡92、移動鏡93、レーザ干渉計94とほぼ直交するように配置された不図示の参照鏡、レーザ干渉計及び移動鏡によってウェハステージ55のY方向の位置が計測される。尚、これらレーザ干渉計の中、少なくとも一方は、測長軸を2軸以上有する多軸干渉計であり、これらレーザ干渉計の計測値に基づいてウェハステージ55(ひいてはウェハW)のX方向の位置及びY方向の位置のみならず、X,Y,Z各軸まわりの回転量をも求めることができるようになっている。
【0094】
更に、図11に示すように、投影光学系PLのフランジ73には、異なる3カ所に3つのレーザ干渉計95が固定されている(ただし、図11においてはこれらのレーザ干渉計のうち1つを代表して図示している)。各レーザ干渉計95に対向する鏡筒定盤75の部分には、開口75aがそれぞれ形成されており、これらの開口75aを介して各レーザ干渉計95からZ方向のレーザビーム(測長ビーム)がウェハ定盤56に向けて照射される。ウェハ定盤56の上面の各測長ビームの対向位置には、反射面がそれぞれ形成されている。このため、上記3つのレーザ干渉計95によってウェハ定盤56の異なる3点のZ位置がフランジ73を基準としてそれぞれ計測される。
【0095】
次に、以上説明した構成の露光装置の露光時の動作について簡単に説明する。露光動作が開始されると、不図示のステージコントローラがレチクルステージ52及びウェハステージ55を加速させ、レチクルステージ52及びウェハステージ55が所定の速度に達したときに、不図示の主制御系が照明光学系IUから照明光を射出させ、レチクルR上の所定の矩形状の照明領域を均一な照度で照明させる。
【0096】
この照明領域に対してレチクルRがY方向に走査されるのに同期して、この照明領域と投影光学系PLに関して光学的に共役な露光領域に対してウェハWを走査する。これにより、レチクルRのパターン領域を透過した照明光が投影光学系PLにより1/α倍に縮小され、レジストが塗布されたウェハW上にパターンの縮小像が投影される。そして、ウェハW上の露光領域には、レチクルRのパターンが逐次転写され、1回の走査でレチクルR上のパターン領域の全面がウェハW上のショット領域に転写される。1つのショット領域に対してパターン転写が終了すると、例えばX方向にウェハWをステップ移動させて次にパターンを転写すべきショット領域を露光開始位置に移動させる。その後、不図示のステージコントローラがレチクルステージ52及びウェハステージ55を加速させ、上述した動作と同様の動作を繰り返す。
【0097】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態で挙げた光源以外に、Krレーザ(波長146nm)、YAGレーザの高周波発生装置、若しくは半導体レーザの高周波発生装置を用いることができる。更に、光源としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。例えば、単一波長レーザの発振波長を1.51〜1.59μmの範囲内とすると、発生波長が189〜199nmの範囲内である8倍高調波、又は発生波長が151〜159nmの範囲内である10倍高調波が出力される。
【0098】
特に、発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、発生波長が193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、発生波長が157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちFレ−ザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。また、発振波長を1.03〜1.12μmの範囲内とすると、発生波長が147〜160nmの範囲内である7倍高調波が出力され、特に発振波長を1.099〜1.106μmの範囲内とすると、発生波長が157〜158μmの範囲内の7倍高調波、即ちFレーザ光とほぼ同一波長となる紫外光が得られる。この場合、単一波長発振レーザとしては例えばイットリビウム・ドープ・ファイバーレーザを用いることができる。
【0099】
また、本発明は半導体素子の製造に用いられる露光装置だけではなく、液晶表示素子(LCD)等を含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッドの製造に用いられてデバイスパターンをセラミックウェハ上へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置等にも適用することができる。更には、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウェハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(遠紫外)光やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置、又は電子線露光装置などでは透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウェハなどが用いられる。
【0100】
また、本発明のステージ装置は、露光装置に設けられるステージ装置のみならず、物体を載置した状態で移動させる(1次元的な移動又は2次元的な移動に制限されない)ステージ装置を制御する場合一般について適用することが可能である。
【0101】
次に、本発明の一実施形態による露光装置を用いたマイクロデバイスの製造方法の実施形態について簡単に説明する。図14は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。図14に示すように、まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウェハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
【0102】
次に、ステップS13(ウェハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウェハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウェハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウェハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
【0103】
図15は、半導体デバイスの場合における、図14のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。図15において、ステップS21(酸化ステップ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においてはウェハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においてはウェハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
【0104】
ウェハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウェハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウェハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウェハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、固定子と可動子との相対移動方向にコイルを配列してなるコイル列を複数設け、各々のコイル列を収容部材で個別に収容しているため、収容部材の剛性を上げることができる。その結果、収容部材内に導入する冷却液の流量を増大することができ、コイルの冷却能力を向上させることができるという効果がある。また、かかる構成にすることで収容部材内に導入された冷却液が収容部材内でまんべんなく流れることになるため、これによっても冷却能力を向上することができる効果がある。
また、本発明によれば、固定子と可動子との相対移動方向に交差する方向に複数設けられたコイル列を相対移動方向に所定量だけずらして配置しているため、コイル列をなすコイルに通電した際に可動子の推力発生に寄与しないコイルの発生を防止することができ、リニアモータ駆動時の効率を向上させることができるという効果がある。また、固定子と可動子との相対移動方向におけるコイルにより発生させる磁界の切り替え単位を細かく制御することができるため、効率を向上させることができるという効果がある。
また、本発明によれば、第1補助磁石及び第2補助磁石を設けることにより、コイル列を透過する磁束の磁束密度を高めることができるため、相対移動方向に交差する方向にコイル列を複数配置したことで生ずるであろう推力低下を補うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるリニアモータ装置の外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1中のA−A線の断面矢視図である。
【図3】コイル列14a,14bと磁石列27a,27bとの関係を示す図1に示したリニアモータ装置の上面透視図である。
【図4】図1及び図3中のB−B線の断面矢視図である。
【図5】本発明の第2実施形態によるリニアモータ装置の断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態によるリニアモータ装置の断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態によるリニアモータ装置の上面透視図である。
【図8】本発明の第5実施形態によるリニアモータ装置の上面透視図である。
【図9】本発明の第6実施形態によるリニアモータ装置の上面透視図である。
【図10】本実施形態のリニアモータ装置の断面図及びその断面内における磁束密度の一例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態による露光装置に設けられるレチクルステージの外観斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態による露光装置に設けられるウェハステージの外観斜視図である。
【図14】マイクロデバイスの製造例を示すフローチャートである。
【図15】半導体デバイスの場合における、図14のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。
【図16】従来のリニアモータ装置の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10       リニアモータ装置
11       固定子
12       可動子
13a,13b  コイル
14a,14b  コイル列
15a,15b  冷却管(収容部材)
20       磁石
27a,27b  磁石列
28       補助磁石(第1補助磁石)
40a,40b  磁石列
41a,41b  磁石
42a,42b  補助磁石(第1補助磁石)
43a,43b  磁石列
44       補助磁石(第2補助磁石)
51       露光装置
52       レチクルステージ(マスクステージ)
55       ウェハステージ(基板ステージ)
R        レチクル(マスク)
W        ウェハ(感光基板)

Claims (13)

  1. 固定子と可動子とを備え、前記固定子と前記可動子とが相対移動するリニアモータ装置において、
    前記固定子と前記可動子との何れか一方は、前記相対移動する方向に沿ってコイルを配列した複数のコイル列と、
    前記複数のコイル列を個別に収容する収容部材と
    を備えることを特徴とするリニアモータ装置。
  2. 固定子と可動子とを備え、前記固定子と前記可動子とが相対移動するリニアモータ装置において、
    前記固定子と前記可動子との何れか一方は、前記相対移動する方向に沿って複数のコイルを配列してなるコイル列を、前記相対移動方向と交差する方向に隔てて複数備え、
    前記複数のコイル列は、前記相対移動方向における位置が互いに所定量ずらされて配置されていることを特徴とするリニアモータ装置。
  3. 前記所定量は、前記コイル列をなす前記複数のコイルの配列間隔の約半分であることを特徴とする請求項2記載のリニアモータ装置。
  4. 前記固定子と前記可動子との何れか他方は、複数の磁石を極性が交互に変化するように前記相対移動方向に配列した磁石列を備え、
    前記磁石列は、前記複数のコイル列各々に対応して複数設けられていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のリニアモータ装置。
  5. 前記磁石列は、前記磁石列をなす各々の磁石の間に設けられた第1補助磁石を備えることを特徴とする請求項2から請求項4の何れか一項に記載のリニアモータ装置。
  6. 前記複数の磁石列の列間に前記磁石列をなす各々の磁石に対応して設けられた第2補助磁石を備えることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のリニアモータ装置。
  7. 前記磁石列をなす各々の磁石は、前記相対移動方向における位置を前記磁石列毎に所定量ずらして配列されていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のリニアモータ装置。
  8. 前記複数のコイル列の各々を個別に収容する収容部材を有することを特徴とする請求項2から請求項7の何れか一項に記載のリニアモータ装置。
  9. 固定子と可動子とを備え、前記固定子と前記可動子とが相対移動するリニアモータ装置において、
    前記固定子と前記可動子との何れか一方は、前記相対移動する方向に沿ってコイルを配列した第1コイル列と、
    前記第1コイル列と平行に、且つ前記相対移動方向における位置が前記第1コイル列をなす各々のコイルとそれぞれ同一となる位置にコイルが配列されている第2コイル列とを有し、
    前記固定子と前記可動子との何れか他方は、複数の磁石を極性が交互に変化するように前記相対移動方向に配列した第1磁石列と、
    前記第1磁石列と平行に、且つ前記相対移動方向における位置が前記第1磁石列をなす各々の磁石に対して所定量ずれた位置に前記磁石が配列されている第2磁石列と
    を有することを特徴とするリニアモータ装置。
  10. 前記所定量は、前記第1及び第2コイル列をなす各々の前記コイルの配列間隔の約半分であることを特徴とする請求項9記載のリニアモータ装置。
  11. 前記第1コイル列と前記第2コイル列との各々を個別に収容する収容部材を有することを特徴とする請求項9又は請求項10記載のリニアモータ装置。
  12. 請求項1から請求項11の何れか一項に記載のリニアモータ装置によりステージ部が駆動されることを特徴とするステージ装置。
  13. マスクに形成されたパターンを感光基板に転写する露光装置であって、
    前記マスクを載置するマスクステージと、
    前記感光基板を載置する基板ステージとを備え、
    前記マスクステージ及び前記基板ステージの少なくとも一方として、請求項12記載のステージ装置を備えることを特徴とする露光装置。
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