JP2004031368A - 高圧放電ランプ - Google Patents

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Abstract

 【課題】 長寿命で耐衝撃性に優れたメタルハライドランプを提供する。
 【解決手段】 内部に一対の電極11が配置されていると共に金属ハロゲン化物が封入された発光部7と、この発光部7の両端部に設けられ、かつ内部に前記各電極11に電力を供給する給電体18がシール部材13によって封着された細管部8とからなる発光管4を有するメタルハライドランプであって、各給電体18が、電極11と接続されると共にシール部材13で細管部8に封止される耐ハロゲン性の第1の導電部材14と、この第1の導電部材14と細管部8の外部で接続される筒状の第2の導電部材19とからなる。この給電体18に、リング状部材21が外挿され、シール部材13により一体的に細管部8の端部8aに固着されている。
 【選択図】 図10

Description

 本発明は、高圧放電ランプ、特に当該高圧放電ランプに備えられる発光管の構造に関する。
 従来の高圧放電ランプ、例えばメタルハライドランプとして、特許文献1に記載されているものが知られている。
 当該メタルハライドランプは、内部の放電空間に一対の電極を対向配置してなる発光部と、前記発光部の両端部に上記放電空間に連通するようにして設けられた一対の細管部とを備えた発光管を有しており、当該細管部には外部から電極に給電するための棒状の給電体が挿通され、この給電体が当該細管部において、フリットガラスなどのシール部材により封止されてなる。
 当該公報では、上記給電体として、2種類の異なる金属を1本の棒状に接続して使用されている。すなわち、内部の電極から細管部の途中までは、耐ハロゲン性に優れたタングステン等の金属を使用すると共に、それよりも細管部の外側の部分には、細管部やシール部材と熱膨張係数の近い金属であるニオビウムを使用し、当該ニオビウムの部分のみシール部材で封止するように構成されている。
 当該公報では、このような封止構造にすることにより、給電体の放電空間内のハロゲン化物に接触する部分は、耐ハロゲン性に優れたタングステンであって浸食されるおそれがなく、また、シール部材により封止されている部分は、当該シール部材や細管部に熱膨張係数の近いニオビウムであるため、熱応力によりクラックが発生する心配もなく、ランプ寿命が大幅に延びるとしている。
特開平6−196131号公報
 しかしながら、実際には、上記公報に開示されている構造でも封止部分にリークが発生し、十分なランプ寿命を確保できないおそれがあることが判明した。
 すなわち、上述のように細管部内に配置されたニオビウムの給電体がシール部材で覆われていても、点灯時において細管部内は数百°Cの高温となり、このような高温下においてはシール部材としてのフリットガラスと金属ハロゲン化物が反応して、フリットガラスが変質して脆弱となり、点灯のオン・オフが繰り返される度に、フリットガラスに放電空間端部から放電空間とは反対側の端部へと進行するように微細なクラックが生じるのである。
 このような微細なクラック自体は、ハロゲン化物質の漏出までに至るものではないが、ニオビウムはハロゲンに浸食されやすく、当該クラックによって生じた隙間にハロゲン化物が徐々に浸入してニオビウムの表面に達すると、一挙に浸食が進んでニオビウムとシール部材との接触部に隙間が生じ、当該隙間を介してハロゲン化物を含む内部の封入物質が漏出し、これによりランプの発光効率が急速に劣化する。
 一方、上述の公報のように給電体として性質の異なる2種類の金属を用いずに、例えば、タングステンとアルミナとの混合焼結体からなる導電性サーメットのみを給電体として使用したメタルハライドランプも考案されている。
 しかしながら、この素材は、機械的強度が弱いという欠点があり、そのため、当該導電性サーメットの細管部から突出した部分が外部からの衝撃や振動によって折損しやすいという問題がある。
 通常、メタルハライドランプは、ベースに保持された2本の給電用のステム線に発光管の両端部から突出された給電体をそれぞれ接合し、当該ステム線を介して発光管がベースに保持されるように構成されているため、外部からの衝撃を受けて当該給電体の突出部が折れるとランプとして使いものにならなくなる。
 なお、メタルハライドランプ以外の高圧放電ランプにおいても、内部に何らかのハロゲン物質を封入して、ハロゲンサイクルを利用したランプの長寿命化を図っており、多かれ少なかれ上述と同様な問題が生じる。
 本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであって、ハロゲン物質による給電体の浸食を阻止しつつ、外部からの衝撃や振動によって容易に折損することのない長寿命な高圧放電ランプを提供することを目的とする。
 上記目的を達成するため、本発明に係る高圧放電ランプは、本管部内部の放電空間に一対の電極を配設すると共に、各電極に給電する一対の給電体を、それぞれ、当該本管部の両端部に設けられた細管部に挿通してシール部材により封止してなる発光管を有する高圧放電ランプであって、前記一対の給電体のうち少なくとも一方の給電体は、前記細管部に封止される耐ハロゲン性の第1の導電部材と、この第1の導電部材と前記細管部の外部で接続される第2の導電部材とからなり、かつ、前記第2の導電部材は、前記細管部の外側の端部にシール部材を介して固着されると共に、リング状の部材が、前記細管部の外部において前記給電体に挿通され、かつ、前記シール部材によって前記給電体と一体化されていることを特徴とする。
 また、本発明は、上記高圧放電ランプにおいて、前記第2の導電部材が、前記第1の導電部材よりも機械的強度が大きいことを特徴とする。
 さらに、本発明は、上記高圧放電ランプにおいて、前記第2の導電部材が、前記第1の導電部材よりも可撓性が大きいことを特徴とする。
 さらに、また、本発明は、上記高圧放電ランプにおいて、前記シール部材が、前記第1と第2の導電部材の接続部の少なくとも1部を覆うようにして設けられていることを特徴とする。
 また、さらに本発明は、上記高圧放電ランプにおいて、前記シール部材が、前記第1と第2の導電部材の接続部の全部を覆うようにして設けられることを特徴とする。
 ここで、前記第1の導電部材は、前記シール部材の熱膨張係数との差が、タングステンと同じ、もしくはタングステンよりも小さい熱膨張係数を有する材料からなることが望ましい。
 さらに、ここで、前記第1の導電部材は、導電性サーメットからなることが望ましい。
 また、さらに、前記第2の導電部材は、その主成分がニオビウムであることが望ましい。
 本発明に係る高圧放電ランプによれば、本管部の両端部に設けられた細管部に挿通してシール部材により封止された一対の給電体のうち少なくとも一方の給電体が、前記細管部に封止される耐ハロゲン性の第1の導電部材と、この第1の導電部材と前記細管部の外部で接続される第2の導電部材とからなり、前記第2の導電部材は、前記細管部の外側の端部にシール部材を介して固着されている。細管部に封止された第1の導電部材が耐ハロゲン性を有しているので、シール部材に生じた微細なクラックにハロゲン化物が浸入したとしても浸食されず、封入物質が外部に漏出するのを防止することができる。また、当該給電体のうち細管部外に位置する部材が、第1の導電部材と異なる第2の導電部材で形成されており、特に、この部分に機械的強度の大きな素材もしくは可撓性の部材を使用すると共に、シール部材によりこの第2の導電部材を細管部に支持させるようにすれば、給電体が外部からの衝撃や振動によって折損することはなく耐衝撃性に優れる。
 さらに、リング状の部材が、前記細管部の外部において前記給電体に挿通され、かつ、前記シール部材によって前記給電体と一体化されているので、給電体に対し、その長手方向と直交する方向に力が加わっても、給電体と一体となったリング状の部材によって細管部に強固に支持することができ、給電体の折損をより一層防止することができる。
 以下、本発明の実施の形態および参考例について図面を用いて説明する。
 まず、本発明の第1の参考例について説明する。
 <第1の参考例>
(発光管及びメタルハライドランプの構成)
 図1は、本発明の第1の参考例に係るメタルハライドランプにおける発光管4の構成を示す縦断面図である。
 発光管4の容器(発光管容器)は、アルミナ(熱膨張係数8.1×10-6)からなるセラミック製であって、内容積1.1cm3の本管部71と、この本管部71の両端部に設けられた円筒状の細管部8とからなる。
 本管部71内部の放電空間に、所定の金属ハロゲン化物が封入されると共に、一対の電極11を対向配置して発光部7が形成される。また、細管部8内部には、給電体12の第2の導電部材14がシール部材13で封止されている。
 給電体12は、第1の導電部材14と第2の導電部材15のそれぞれの端部を細管部8の端面付近で並置し、その重なる部分でレーザ溶接や抵抗溶接などにより接合されており、シール部材13は、その接合部を覆うようにして充填される。第1の導電部材14の放電空間内に突出した部分の端部は、電極11の電極棒10に接続されており、これにより電極11が給電を受けると共に、放電空間の所定位置において保持される。当該給電体12における第1と第2の導電部材14,15の素材や封止構造の詳細については後述する。
 図2は、この発光管4を装着したメタルハライドランプ100の構成を示す一部切欠き図である。
 当該メタルハライドランプ100は、定格電力が150Wであって、全長140mm、外径40mmであり、一端部が閉塞され、かつ他端部がステム1によって封止された外管2を有する。ステム1を貫通してモネル製のステム線3が外管2内部に延びており、このステム線3に発光管4の第2の導電部材15が接続され、図2に示す状態で保持されている。外管2のステム1による封止部には、口金5が取り付けられている。
 なお、外管2内には、発光管4にリークが発生した際、外管2内で放電するのを抑制するために、窒素ガスが所定量封入されている。また、6は、公知の近接導体であって、始動を補助するためのものである。
 このように構成されたメタルハライドランプ100において、口金5を介して外部から供給された電力は、ステム線3および給電体12を介して発光管4内部の電極11に与えられ、これにより発光管4が発光する。
 (給電体12の構成および封止構造)
 次に、細管部8における給電体12の構成および封止構造を詳しく説明する。
 図3は、発光管4の一端部の拡大断面図である。本管部71内の放電空間内に配される電極11は、タングステン製の電極棒10とコイル部9とからなる。コイル部9は、電極棒10の先端部に、タングステン線を巻回してなるコイルを取着して形成される。通常、両者とも、不純物としてカリウム等が微量含まれる。
 また、発光部7内には、例えば、沃化ディスプロシウム(DyI3)や沃化ナトリウム(NaI)等の金属ハロゲン化物と、緩衝物質としての水銀と、始動性ガスとしてのアルゴンガス、ネオンガス、またはそれらの混合ガス等の希ガスとがそれぞれ所定量封入されている。
 細管部8の内部には、電極11に電力を供給する給電体12が、例えばフリットガラス(熱膨張係数6×10-6〜7×10-6)からなるシール部材13によって封着されている。このシール部材13は、細管部8と後述する給電体12の第1の導電部材14との間の隙間に細管部8の端面から4mm〜6mmの位置まで入り込んでいる。また、細管部8と給電体12の第1の導電部材14との間の隙間は0.05mm〜0.07mmである。
 給電体12は、モリブデンとアルミナとの混合焼結体(混合比;モリブデン50重量%、アルミナ50重量%)である耐ハロゲン性の導電性サーメットからなる長さ20mmの棒状の第1の導電部材14と、耐熱性かつ、導電性サーメットよりも大きな機械的強度をもつ、主成分がニオビウムからなる長さ20mmの棒状の第2の導電部材15とを有し、これら第1の導電部材14と第2の導電部材15とのそれぞれの長手方向の軸心が平行で、かつ一直線上に位置しないよう、すなわち各々の端部が並置された状態で抵抗溶接やレーザ溶接等によって電気的に接続されている。
 このように第1の導電部材14と第2の導電部材15とのそれぞれの端部が並置されて接続されていることにより、第1の導電部材14と第2の導電部材15との電気的な接触面積を増やすことができ、給電体としての信頼性を向上させることができると共に、第1の導電部材14と第2の導電部材15とを一本の連続した棒状に溶接する場合に比してその溶接作業を容易に行うことができる。
 第1の導電部材14の材質としては、細管部8およびシール部材13の熱膨張係数と非常に近似している上記導電性サーメットを用いることが好ましいが、これ以外に混合比がモリブデン40重量%、アルミナ60重量%の導電性サーメットや、タングステンとアルミナとの混合焼結体からなる導電性サーメット、またタングステン単体等を用いてもよい。
 また、第2の導電部材15の材質としては、上述のようにシール部材13の熱膨張係数と近似し、かつ耐熱性および可撓性に優れているニオビウムを用いることが好ましいが、これ以外にタンタル、チタン、モリブデン、またはジルコニウム等を用いてもよい。当然ながら、第2の導電部材15は耐熱性を有する金属が使用され、点灯中、高温となっても変形等はしない。
 なお、第2の導電部材15は、上記したように主成分がニオビウムからなるが、数重量%のジルコニウムを含んでいる。
 また、この第1の導電部材14と第2の導電部材15との接続部は、細管部8の外部、例えば細管部8の端面近傍に位置しており、かつ、ほぼ全体がシール部材13によって覆われており、その接続部の強度が増すと共に、当該シール部材13により第2の導電部材15が、細管部8端部に強固に固定されているため、外部から加えられた力に対して、第2の導電部材15が折れて外れるというおそれもなくなる。
 なお、第1の導電部材14の細管部8からの突出長は、例えば3mm程度である。また、本発明において、第1の導電部材14と第2の導電部材15との接続部を覆うシール部材13と、細管部8と第1の導電部材14との間の隙間に入り込んでいるシール部材13とは同一の連続してつながったものである。
 したがって、第1の導電部材14の細管部8からの突出長を長くし、細管部8と、第1の導電部材14および第2の導電部材15の接続部とが多少離間している場合でも、細管部8から突出している第1の導電部材14全体(ここで言う「全体」とは第2の導電部材との接触部分を除く)もシール部材13で覆われることになり、第1の導電部材14の細管部8から突出している部分が折損することはない。しかし、細管部8と、第1の導電部材14および第2の導電部材15の接続部とが離間しすぎると、シール部材13を多量に必要とするため、細管部8の端面と、第1の導電部材14および第2の導電部材15の接続部との最短距離L(図3参照)は、実用上、0mm〜5mmとすることが好ましい。図3に示す例では、最短距離Lは実質的に0mmである。
 また、第2の導電部材15が細管部8の端面に実質的に当接し、かつ細管部8の内径をD(mm)(図3参照)、第1の導電部材14の外径をd1(mm)、第2の導電部材15の外径をd2(mm)とした場合、d1+d2>Dなる関係式を満たすことが好ましい。これにより、製造工程時、第2の導電部材15が発光部7内での電極11の位置規制をするためのストッパーの役割を兼ねることができ、従来のメタルハライドランプの製造方法のように、給電体に別部材として設けられていたストッパーが不要となり、その結果、コストを低減することができ、またストッパーの取り付け作業等を省略することができるので、生産効率を向上させることができる。
 なお、本参考例においては、細管部8の内径Dを1.0mm、第1の導電部材14の外径を0.9mm、第2の導電部材15の外径を0.5mmとした。第1の導電部材14の径は、細管部8の内外で同じである。
 また、本発明で言う「細管部8の端面に実質的に当接した」とは、第2の導電部材15が細管部の端面に直接当接している場合の他に、細管部8と第2の導電部材15との間に例えば数μm〜100μmのシール部材13の層が形成されている場合等も含むものとする。
 図4は、細管部8の封止工程の概要を説明するための一部切欠き図である。リング状のフリットガラス塊130に給電体12の第1の導電部材14を挿通し、封止する細管部8を上方にして第1の導電部材14の先端に接続された電極11を細管部8内部に挿入すると、図4に示すように、リング状のフリットガラス塊130の下側端面が、細管部8の端面に当接し、第2の導電部材15の端面15aが、フリットガラス塊130の上側端面に当接した状態となる。 この状態で、フリットガラス塊130の周囲にヒータを配して、約1500°C程度に加熱すると、フリットガラス塊130が、溶融してほぼ液状となり、重力により給電体12が、第2の導電部材15の端面15aが、細管部8の端面8aに当接するまで下がり、これにより給電体12の位置、ひいては電極11の位置が正確に決められる。
 一方、液状のフリットガラスは、毛細管現象により、細管部8の内周面と第1の導電部材14の街周面との隙間に浸潤していくと共に、表面張力により第1の導電部材14、第2の導電部材15の接続部および細管部8の端面8aに付着し、そのまま固化させると、図3に示すような形状となる。
 なお、図3では、発光管4の一端部のみを図示しているが、他端部についても全く同じ構成である。
 (評価実験)
 次に、このようなメタルハライドランプ100(以下、「本発明品A」という)について、ランプ特性等を調べた。
 まず、本発明品Aを10本作製し、作製した各々のランプに対して包装落下試験を行い、給電体12の折損状況について調べた。
 なお、包装落下試験は、ランプを一般的な包装容器に梱包し、ランプの長手方向の軸と床とが水平な状態で、ランプを包装容器ごと床から1m離れた地点から垂直に落下させるものである。
 比較のため、給電体がタングステンとアルミナとの混合焼結体(混合比;モリブデン50重量%、アルミナ50重量%)である導電性サーメットのみからなり、この導電性サーメットからなる給電体の一部が細管部8外に導出している点を除いて本発明の第1の参考例である定格電力150Wのメタルハライドランプと同じ構成を有している定格電力150Wのメタルハライドランプ(以下、「比較品A」という)を10本作製し、作製した各々のランプに対して本発明品Aと同じ条件で給電体の折損状況について調べた。
 その結果、本発明品Aでは、給電体12が折損したものは全くなかった。一方、比較品Aでは、10本中8本のものの給電体が折損していた。したがって、本発明品Aでは、外部からの衝撃や振動によって給電体12の破損が比較品Aに比して著しく少なくなることがわかった。
 次に、同じように作製した10本の本発明品Aを定格電力で点灯させ、寿命特性について調べた。
 寿命試験は、5時間30分点灯、30分消灯を1サイクルとして、このサイクルを不点灯になるまで繰り返した。下記「寿命時間」とは、正味点灯していた合計時間を示す。
 比較のため、給電体がタングステンとニオビウムとが1本の連続した棒状に接続され、かつそれらの接続部、すなわちニオビウムの一部が細管部8内に配置されている点を除いて本発明の第1の参考例である定格電力150Wのメタルハライドランプと同じ構成を有している定格電力150Wのメタルハライドランプ(以下、「比較品B」という)を10本作製し、作製した各々のランプに対して本発明品Aと同じ条件で寿命特性について調べた。
 なお、比較品Bにおいて、細管部8内に位置しているニオビウム全体はシール部材13によって覆われているものとする。ニオビウムの放電空間側の端面はシール部材13の放電空間側の端面から2mm離れたところに位置している。
 その結果、本発明品Aでは、全てのものにおいて寿命時間が9000時間以上であった。一方、比較品Bでは、寿命時間が9000時間以上のものは10本中8本のみであり、10本中1本のものについては寿命時間が約3000時間であった。このような結果となったのは、本発明品Aの場合、給電体12がハロゲン化物によって浸食されなかったためであると考えられる。一方、比較品Bでは、ニオビウムがシール部材13で覆われてはいるものの、点灯のオン・オフが繰り返される度に、シール部材13への加熱と冷却とが繰り返され、微細なクラックがシール部材13に放電空間端部から放電空間とは反対側の端部へと進行するように生じる。その結果、そのクラックによって形成された隙間にハロゲン化物が徐々に浸入して、その浸入したハロゲン化物によってニオビウムの給電体が浸食され、リークが発生したためであると考えられる。
 なお、本発明品A、比較品A、および比較品Bにおいて、それぞれ発光効率は90lm/W、相関色温度は4300K、平均演色評価数Raは90であった。
 以上のような本発明の第1の参考例にかかるメタルハライドランプの構成によれば、給電体12のうち細管部8内に位置する部材が耐ハロゲン性の第1の導電部材14のみから形成されているため、点灯中、細管部8とシール部材13との間にハロゲン化物が浸入したとしても、給電体12としてはハロゲン化物に浸食されることはなく、よってその浸食によるリークの発生を防止することができ、長寿命化を図ることができるとともに、給電体12のうち細管部8外に位置する部材が可撓性を有する第2の導電部材15で形成されており、しかも第1の導電部材14と第2の導電部材15との接続部の少なくとも一部がシール部材13で覆われているため、その接続部の機械的強度が増すので、給電体12が外部からの衝撃や振動によって折損するのを防止することができる。
 特に、第1の導電部材14と第2の導電部材15との接続部全体がシール部材13によって覆われていることにより、その接続部の機械的強度を一層強くすることができる。
 <第2の参考例>
 本発明の第2の参考例におけるメタルハライドランプは、発光管4における給電体の構成が異なる以外は、上記第1の参考例と全く同じである。
 図5は、本第2の参考例における発光管4の一方の細管部8の拡大断面図である。
 なお、図中、図1と同じ符号を付したものは同じ構成部品を示すので、簡略化のため、それらの説明は省略する。このことは、後述する他の参考例および実施の形態においても同様である。
 図5に示すように、給電体16の第2の導電部材17が、長さ20mm、内径0.94mmのニオビウム製の筒状部材からなり、第1の導電部材14の細管部8から3mm程度突出した端部がこの第2の導電部材17の内部に挿入され、レーザ溶接などにより電気的に接続されている。
 そして、既述したのと同様な封止工程により第1の導電部材14と第2の導電部材17との接続部のほぼ全体がシール部材13によって覆われ、第2の導電部材17がしっかりと細管部8に固着されている。
 なお、第1の導電部材14と第2の導電部材17との接触面積は2.8mm2〜17mm2、例えば8.5mm2程度に設定される。
 第2の導電部材17の下側端面は、細管部8の端面に実質的に当接しており、細管部8の内径をD(mm)(図5参照)、第2の導電部材17の外径をd3(mm)とした場合、d3>Dなる関係式を満たすことが好ましい。本参考例においては、細管部8の内径Dを1.0mm、第2の導電部材17の外径を1.4mmとしている。
 これにより、製造工程時、第2の導電部材17が発光部7内での電極11の位置規制をするためのストッパーの役割を兼ねることができ、従来のメタルハライドランプの製造方法のように、給電体に別部材として設けられていたストッパーが不要となり、その結果、コストを低減することができ、またストッパーの取り付け作業等を省略することができるので、生産効率を向上させることができるという効果が得られる。
 なお、図5では、発光管4の一端部のみを図示しているが、他端部についても全く同じ構成である。
 以上のような本発明の第2の参考例にかかるメタルハライドランプの構成によれば、給電体16のうち細管部8内に位置する部材が耐ハロゲン性の第1の導電部材14のみから形成されているため、点灯中、細管部8とシール部材13との間にハロゲン化物が浸入したとしても、給電体16としてはハロゲン化物に浸食されることはなく、よってその浸食によるリークの発生を防止することができ、長寿命化を図ることができるとともに、給電体16のうち細管部8外に位置する部材が第1の導電部材14の素材となる導電性サーメットより機械的強度の大きなニオビウム製の第2の導電部材17で形成されており、しかも第1の導電部材14が筒状の第2の導電部材17に挿入されて接続され、それら第1の導電部材14と第2の導電部材17との接続部の少なくとも一部がシール部材13で覆われているため、その接続部の機械的強度が一層増すので、給電体16が外部からの衝撃や振動によって折損するのを一層防止することができる。また、第1の導電部材14と第2の導電部材17との接触面積をより大きくすることができるので、電気的接続を一層確実に行うことができる。
 特に、第1の導電部材14と第2の導電部材17との接続に抵抗溶接を用いた場合、第1の導電部材14と第2の導電部材17との接触面積をより大きくすることができるため、第1の導電部材14と第2の導電部材17との接触面の抵抗を小さくすることができ、その結果、第1の導電部材14と第2の導電部材17とを容易に溶接することができる。
 ところで、本発明の第2の参考例にかかるメタルハライドランプのように、筒状の第2の導電部材17を細管部8の端面に当接させる場合、製造工程において、第2の導電部材17を細管部8の端面に当接させた状態で、溶けたシール部材13を外部から細管部8と第2の導電部材17との間の数μmの隙間を通じて細管部8と第1の導電部材14との間の隙間に流し込むには時間がかかることがあり、生産効率が低下するおそれがある。
 そこで、図6に示すように、第2の導電部材17aの細管部8と当接する側の端部に、細管部8と第1の導電部材14との間の隙間と、外部とを連通させる切欠き部17bを設けることが望ましい。
 これにより、製造時、溶けたシール部材13がこの切欠き部17bを通って細管部8と第1の導電部材14との間の隙間にスムーズに流れ込み、生産効率を向上させることができる。
 図7は、第2の導電部材17aの一部切欠き斜視図である。この例では、幅0.2mm〜1.0mm、深さ0.2mm〜1.0mmの切欠き部17bが第2の導電部材17aの細管部8側の端部に3つ設けられている。
 さらに、この導電部材17aの数を増やして、第2の導電部材17aの下側端面において周方向にほぼ等間隔をおいて形成するようにすれば、シール部材13の浸透量も周方向にほぼ均一とすることができ、第1の導電部材14と細管部8をより確実に封止することできるであろう。
 また、特に図示はしていないが、溶けたシール部材13を細管部8と第1の導電部材14との間の隙間にスムーズに流し込むために、細管部8の第2の導電部材17と当接する側の端部に、第2の導電部材17aの切欠き部17bと同じような、細管部8と第1の導電部材14との間の隙間と、外部とを連通させる切欠き部を設けても同様な効果を得ることができる。
 <第3の参考例>
 図8は、本発明の第3の参考例に係るメタルハライドランプにおける発光管4の一方の細管部8の構成を示す断面図である。
 同図に示すように、給電体18は、第1の導電部材14の端部を筒状の第2の導電部材19内に挿入してなる。第2の導電部材19の下端部には、つば部20が形成されており、この点が、第2の参考例と異なる。
 図9は、上記第2の導電部材19の一部切欠斜視図である。
 同図に示すように、筒状の第2の導電部材19の下端部には、つば部20が、形成されている。つば部20の径は、封止工程において溶融して液状となったシール部材13が、つば部20の上側にも回り込むことができるように、細管部8の外径4.0mmよりも小さい方が望ましく、本例では、当該つば部20の外径が、2.5mm、厚さ0.5mmの寸法となっており、第1の導電部材14と第2の導電部材19との接続部のほぼ全体がシール部材13によって覆われている。
 なお、図8では、発光管4の一端部のみを図示しているが、他端部についても同じ構成を有している。
 第3の参考例にかかるメタルハライドランプの構成によれば、第2の導電部材を筒状に形成しているので、上記第2の参考例と同様に長寿命化、耐衝撃性などの効果を得ることができる。また、第2の導電部材19の端部に細管部8の端面に実質的に当接したつば部20が形成されていることにより、特に第2の導電部材19の長手方向に直交する方向の力が加わる衝撃や振動に対する給電体18の折損をより一層防止することができ、耐衝撃性が増す。
 この場合、第2の導電部材19の長手方向の中心軸に対して垂直な力が加わる衝撃や振動に対する給電体18の折損をより一層防止するために、つば部20の厚さは0.2mm〜1.0mmの範囲にあることが好ましい。
 <実施の形態>
 上記参考例の構成を踏まえた上で、本発明の実施の形態について説明する。
 本実施の形態では、図10に示すように、第2の導電部材19に挿通され、細管部8の端面に実質的に当接した状態で、シール部材13によって当該第2の導電部材19の根元に一体化されて固着されるリング状部材21を設けている点が、上記第1〜第3の参考例と異なる。
 このリング状部材21は、例えば、外径4.0mm、厚さ2mm〜3mmの大きさであり、アルミナやYAGなどからなるセラミック材料で形成される。
 このリング状部材21により、上記図8におけるつば部20と同様に第2の導電部材19の長手方向の中心軸に対して垂直な力が加わる衝撃や振動に対する給電体18の折損をより一層防止することができ、耐衝撃性が向上する。
 しかも、リング状部材21は、導電性を有する必要がなく、材料選択の自由度が増す。
 なお、リング状部材21の外径も、図8におけるつば部20の場合と同様、細管部8の外径より小さい方が望ましいが、液状のシール部材13がリング状部材21の内径と第2の導電部材19の外径との間の隙間を伝って、リング状部材21の上方に回り込むことも可能なので、細管部8より若干径が大きくても実現できる。
 また、リング状部材21には、セラミック以外にモリブデンまたはタングステンとアルミナとの混合焼結体からなるサーメットや、ニオビウム、タンタル、モリブデン等のシール部材13と線熱膨張係数の近い適当な素材のものを用いることができる。
 なお、図10では、発光管4の一端部のみを図示しているが、他端部についても同じ構成を有する。
 以下、他の参考例について説明する。
 <第4の参考例>
 図11は、第4の参考例に係るメタルハライドランプにおける発光管4の細管部8の構造を示す図である。
 同図に示すように、給電体22における筒状の第2の導電部材23の端部には、テーパ部24が形成されており、当該テーパ部24の端部が、細管部8の端面に実質的に当接するように構成されている点が、上記第2、第3の参考例と異なる。
 このテーパ部24は、外側(細管部8側)に向かって広がっており、その内周縁と細管部8の端面とが線で当接している。また、第1の導電部材14と第2の導電部材23のテーパ部24との間には、シール部材13が充填されている。
 発光管4の他端部についても同様な構成である。
 以上のような構成の発光管4を有するメタルハライドランプによれば、上記第2の参考例とほぼ同様に長寿命化・耐衝撃性という効果を得ることができ、さらに第2の導電部材23の端部に細管部8の端面に実質的に当接したテーパ部24が形成されていることにより、特に第2の導電部材23の長手方向に直交する方向の力が加わる衝撃や振動に対する給電体22の折損をより一層防止することができ、耐衝撃性が増す。
 <第5の参考例>
 図12は、本発明の第5の参考例に係るメタルハライドランプにおける発光管4の細管部8の構造を示す図である。
 同図に示すように、給電体25の第2の導電部材26は、内径0.94mmであるニオビウム製の筒状部28と、この筒状部28に上方から挿入されて接続される、同じくニオビウム製の棒状部27からなっており、この点を除いて上記第2の参考例における発光管4の場合と全く同じである。
 第2の導電部材26の棒状部27は、筒状部28の上方から半分程度まで挿入されると共に、第1の導電部材14が、下方から約3mm程度挿入されて相互の端面が接触して棒状となった状態で、筒状部28の、第2の導電部材26の棒状部27の端面の当接部に該当する部分の周囲から、レーザ溶接もしくは抵抗溶接を行うことによって、第1の導電部材14と第2の導電部材26が機械的かつ電気的に接続されている。発光管4の他端の細管部8についても同じ構成である。
 なお、本発明において、第1の導電性部材と第2の導電性部材の接続部とは、レーザ溶接や抵抗溶接により機械的に接続されている部分以外に相互に接触している部分も含むものであって、図12に示すような例であっても、シール部材13が、第1と第2の導電部材の接続部の一部を覆っていると言うことができる。
 また、本参考例においても、第2の導電部材26の筒状部28の下側端面は、細管部8の端面8aに実質的に当接しており、図に示すように細管部8の内径をD(mm)、第2の導電部材26の筒状部28の外径をd3(mm)とした場合、d3>Dなる関係式を満たすことが好ましい。これにより、製造工程時、第2の導電部材26が発光部7内での電極11の位置を規制するためのストッパーの役割を兼ねることができ、従来のメタルハライドランプの製造方法のように、給電体に別部材として設けられていたストッパーが不要となり、その結果、コストを低減することができ、またストッパーの取り付け作業等を省略することができるので、生産効率を向上させることができる。
 本参考例では、細管部8の内径Dを1.0mm、第2の導電部材26の筒状部28の外径を1.4mmとして、上記条件を満たしている。
 以上のような構成の発光管4を有するメタルハライドランプの構成によれば、上記第2の参考例にかかるメタルハライドランプと同様、長寿命化、耐衝撃性などの効果を得られる。
 また、第1の導電部材14と棒状部27の各端面が当接している分だけ、第1の導電部材14と第2の導電部材26との接触面積を大きくすることができ、電気的接続を一層確実に行うことができる。
 なお、上記第2ないし第4の参考例および実施の形態では、第2の導電部材全体が筒状である場合について説明したが、本参考例のように、少なくとも第1の導電部材14が挿入されて接続される部分が筒状であれば、その他の部分が棒状等である第2の導電部材を用いることもできるものである。
 また、本第5の参考例では、第2の導電部材26の筒状部28の材料にニオビウムを用いた場合について説明したが、ニオビウム以外に例えばタンタル、モリブデン製の筒状部28を用いた場合でも上記と同様の効果を得ることができ、棒状部27および筒状部28の材料として同じものを用いる必要はない。
 <第6の参考例>
 上記第1から第5の参考例および実施の形態においては、給電体を形成する第1の導電部材と第2の導電部材は、その長手方向の軸心が一致もしくは平行になるようにして接合していたが、本第6の参考例においては、両者が直交するようにして接続している。その他の構成は上記各参考例と全く同様である。
 図13は、本発明の第6の参考例に係るメタルハライドランプにおける発光管4の一方の細管部8の構造を示す拡大断面図である。
 同図に示すように、給電体29は、細管部8内に挿入される第1の導電部材14と、この第1の導電部材14の軸心方向と直交する方向に配され、その端部において、第1の導電部材14の細管部8から突出した部分と接続される第2の導電部材15とからなる。発光管4の他端部についても同じ構成をしている。
 本第6の参考例における発光管4の構成によれば、上述の各実施例と同様に長寿命化、耐衝撃性の効果のほか、さらに第1の導電部材14と第2の導電部材15とは第2の導電部材15の長手方向の軸心が第1の導電部材14の長手方向の軸心に対して垂直になるよう接続されていることにより、例えば上記本発明の第1の参考例のメタルハライドランプのように第1の導電部材14と第2の導電部材15とのそれぞれ端部が並置されている場合に比して、ランプの全長を短縮化することができるという効果がある。
 また、第2の導電部材15が、細管部8の端部に実質的に当接してストッパーの役目を果たすため、電極11の位置決めを容易に行える。
 <変形例>
 なお、本発明の内容は、上記実施の形態に限定されないのは言うまでもなく、以下のような変形例を考えることができる。
 (1)上記実施の形態においては、第1の導電部材として導電性サーメットを用いたが、耐ハロゲン性に優れ、かつ、シール部材となるフリットガラスに熱膨張係数が近似している導電物質であれば、これに限定されない。この線膨張係数は、少なくともタングステンと同じかそれよりもフリットガラスに近いものが特に好ましい。
 また、第2の導電部材として、少なくとも第1の導電部材よりの機械的強度、特に曲げ力に対する機械的強度の大きな材料が用いられる必要があり、かつ、シール部材と熱膨張係数が近似しているものが望ましく、上述したように、ニオビウムのほか、これ以外にタンタル、チタン、モリブデン、またはジルコニウム等が用いられる。
 なお、第2の導電部材として第1の導電部材より機械的強度が大きい代わりに、もしくはそれに加えて、第1の導電部材よりも可撓性が大きい材料を使用するようにしてもよい。なお、これらの可撓性材料として、ばねなどの弾性材料やより線などの導電性材料も使用してもよい。
 これにより外部からの衝撃を吸収し、この部分で折損が生じるのを防止することができるので、耐衝撃性を得ることができる。
 (2)上記実施の形態では、第1の導電部材14および第2の導電部材19がそれぞれ一部材からなる場合について説明したが、第1の導電部材14および第2の導電部材19がそれぞれ複数の部材を接続して一体化されたものからなる場合でもよい。
 この場合でも、第1の導電性部材として使用される各材料は、耐ハロゲン性の導電性材料であって、少なくともシール部材と接触する部分は、当該シール部材及び細管部と熱膨張係数が近似するものが使用されることが望ましい。また、第2の導電性材料は、第1の導電性材料よりも機械的強度の大きいもの、もしくは、可撓性の大きなものであって、少なくともシール部材に接触して支持を受ける部分は、当該シール部材と熱膨張係数が近似するものが使用されることが望ましい。
 (3)また、上記実施の形態では、両側の細管部8内に、それぞれ同じ構成を有する給電体18をシール部材13によって封着した場合について説明したが、他方の細管部8について例えば上記第1ないし第6の参考例にかかるメタルハライドランプに用いられた給電体12,16,22,25,29のいずれかひとつを用いた場合でも上記と同様の効果を得ることができる。
 さらには、一方の細管部8に上記実施の形態における構造を採用すれば、たとえ、他方は、従来の給電体を使用したとしても、双方とも従来の給電体を使用する場合よりは、折損の防止という効果があるといえる。
 (4)上記実施の形態と各参考例を、重畳して実施するようにしてもよい。
 例えば、第2の参考例において、第2の導電部材17aの下端部に切欠き部17b(図6、図7参照)を設ける変形例について説明したが、第2の導電部材として円筒状のものを用いる上記実施の形態においても、このような構成を有するようにしてもよい。
 (5)上記実施の形態では、定格電力150Wのメタルハライドランプを例示して説明したが、本発明は、例えば定格電力70W、250Wや400Wのメタルハライドランプ、また高圧ナトリウムランプ等の高圧放電ランプに適用することができる。
 また、上記各参考例等で挙げた各部の寸法も、一例であって設計により随時変更しうるものである。
 (6)また、上記実施の形態においては、細管部の端部に近接させて第1と第2の導電部材の接合部を配し、封止時にシール部材で当該接合部を覆うようにすることにより、当該接合部を補強すると共に第2の導電部材を細管部の端部にしっかりと固着するように構成しているため、封止と補強を一度に行えるという利点がある。
 しかし、補強の点だけに着目すれば、少なくとも第2の導電部材が細管部に確実に固着されておれば、耐衝撃性を向上させることができるのであって、そのための固着部材として、上記シール部材に限らず、別の材料を使用することも可能である。この場合には、その融点が、発光管容器や給電体の融点よりも低く、かつ、定常点灯時における細管端部の温度より高い材料であって、細管部の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する適当な材料を固着部材として使用することができる。
 (7)上記実施の形態において、発光管容器として、ほぼ筒状の本管部に細管部を接合して構成した例について説明したが、それらが連続して一体的に成形された発光管容器を使用してもよいことはいうまでもない。
本発明の第1の参考例であるメタルハライドランプに用いられている発光管の正面断面図である。 図1の発光管を用いたメタルハライドランプの一部を切り欠いた正面図である。 図1の発光管の要部拡大断面図である。 給電体を細管部に封止する封止工程を説明するための図である。 本発明の第2の参考例に係るメタルハライドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図である。 上記第2の参考例における発光管の変形例を示すための要部拡大断面図である。 図6の第2の導電部材の一部切欠斜視図である。 本発明の第3の参考例に係るメタルハライドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図である。 図8の発光管における第2の導電部材の一部切欠斜視図である。 本発明の実施の形態に係るメタルハライドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図である。 本発明の第4の参考例であるメタルハライドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図である。 本発明の第5の参考例であるメタルハライドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図である。 本発明の第6の参考例であるメタルハライドランプに用いられている発光管の要部拡大断面図である。
符号の説明
    1  ステム
    2  外管
    3  ステム線
    4  発光管
    5  口金
    7  発光部
    8  細管部
   11  電極
   12,16,18,22,25,29 給電体
   13  シール部材
   14  第1の導電部材
   15,17,17a,19,23,26 第2の導電部材
   17b 切欠き部
   20  つば部
   21  リング状部材
   24  テーパ部
   27  棒状部
   28  筒状部
   71  本管部
  100  メタルハライドランプ

Claims (8)

  1.  本管部内部の放電空間に一対の電極を配設すると共に、各電極に給電する一対の給電体を、それぞれ、当該本管部の両端部に設けられた細管部に挿通してシール部材により封止してなる発光管を有する高圧放電ランプであって、
     前記一対の給電体のうち少なくとも一方の給電体は、前記細管部に封止される耐ハロゲン性の第1の導電部材と、この第1の導電部材と前記細管部の外部で接続される第2の導電部材とからなり、かつ、前記第2の導電部材は、前記細管部の外側の端部にシール部材を介して固着されると共に、
     リング状の部材が、前記細管部の外部において前記給電体に挿通され、かつ、前記シール部材によって前記給電体と一体化されていることを特徴とする高圧放電ランプ。
  2.  前記第2の導電部材は、前記第1の導電部材よりも機械的強度が大きいことを特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプ。
  3.  前記第2の導電部材は、前記第1の導電部材よりも可撓性が大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧放電ランプ。
  4.  前記シール部材は、前記第1と第2の導電部材の接続部の少なくとも1部を覆うようにして設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
  5.  前記シール部材は、前記第1と第2の導電部材の接続部の全部を覆うようにして設けられることを特徴とする請求項4に記載の高圧放電ランプ。
  6.  前記第1の導電部材は、前記シール部材の熱膨張係数との差が、タングステンと同じ、もしくはタングステンよりも小さい熱膨張係数を有する材料からなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
  7.  前記第1の導電部材は、導電性サーメットからなることを特徴とする請求項6に記載の高圧放電ランプ。
  8.  前記第2の導電部材は、その主成分がニオビウムであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の高圧放電ランプ。
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