JP2004029710A - 光モジュール、光コネクタフェルール、及びこれらの製造方法 - Google Patents

光モジュール、光コネクタフェルール、及びこれらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで信頼性の高い光モジュール、光コネクタフェルール、及びこれらの製造方法を提供する。
【解決手段】この光モジュール10は、光インターフェイスとしての光コネクタフェルール22を備え、光コネクタフェルール22の少なくとも一部をモールド樹脂28により樹脂封止して形成される。光コネクタフェルール22は樹脂材料から構成されており、光コネクタフェルール22を構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で、モールド樹脂により樹脂封止されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光モジュール、光コネクタフェルール、及びこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
絶縁性や耐湿性等の電気・環境特性を低コストで実現するための手段として、モジュール部品の樹脂封止技術が一般的である。このような樹脂封止技術を利用して形成された光モジュールが、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0003】
かかる特許文献1や特許文献2に開示の光モジュールは、ジルコニア等により形成されたフェルールと、フェルールに保持された光ファイバと、この光ファイバに光学的に接続される光素子とを備え、これらが基板上に搭載され、エポキシ等の熱硬化性樹脂により樹脂封止されて形成されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−310725号公報
【特許文献2】
特開2001−305393号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
発明者は、このような樹脂封止技術を利用した光モジュールの開発に従事している。そして、このような光モジュールについて、今後、更なる製造コストの低減が要求されると考えている。一方で、光モジュールの信頼性を高く維持する必要がある。
【0006】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、低コストで信頼性の高い光モジュール、光コネクタフェルール、及びこれらの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光モジュールは、光インターフェイスとしての光コネクタフェルールを備え、光コネクタフェルールの少なくとも一部をモールド樹脂により樹脂封止して形成される光モジュールである。光コネクタフェルールは樹脂材料から構成されており、光コネクタフェルールを構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で、モールド樹脂により樹脂封止されていることを特徴とする。
【0008】
この光モジュールでは、樹脂製の光コネクタフェルールを用い、また樹脂封止技術を利用しているため、製造コストの低減を図ることができる。また、光コネクタフェルールを構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で、モールド樹脂により樹脂封止されているため、樹脂封止のときの熱による光コネクタフェルールの変形が抑制されており、寸法精度が良く信頼性の高い光インターフェイスを有する光モジュールとすることができる。
【0009】
本発明に係る光モジュールでは、光コネクタフェルールを構成する樹脂材料は、非結晶性を有することを特徴としてもよい。このようにすれば、光コネクタフェルールの熱収縮による寸法精度の低下を抑制することができる。
【0010】
本発明に係る光モジュールでは、光コネクタフェルールのモールド樹脂により樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないことを特徴としてもよい。このようにすれば、モールド樹脂と光コネクタフェルールとの密着性が高まり、封止破壊が生じるおそれが低減され、耐湿性及び強度の低下が抑制されて、より信頼性の高い光モジュールを得ることができる。
【0011】
本発明に係る光モジュールでは、光コネクタフェルールは、胴部と鍔部とを有するMT型光コネクタフェルールであって、胴部側の端面と鍔部側の端面との間には、位置決め用のガイドピンが挿入される一対のガイドピン挿入穴が貫通形成されており、胴部側の端面からは一対のガイドピン挿入穴に沿うように、鍔部に向かって複数の光ファイバ位置決め孔が設けられており、鍔部側の端面からは一対のガイドピン挿入穴に沿うように、胴部に向かって複数の光ファイバ位置決め孔と連通される連通孔が設けられている、ことを特徴としてもよい。このようなMT型光コネクタフェルールによれば、光ファイバの接続密度が高くなる。
【0012】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールは、複数の光ファイバ位置決め孔に挿通され位置決めされた光ファイバを固定する接着剤を注入するための開口部を胴部に有することを特徴としてもよい。このようにすれば、開口部から注入される接着剤により複数の光ファイバを固定することができる。
【0013】
本発明に係る光モジュールでは、開口部の少なくとも一部を覆う被覆部材を有することを特徴としてもよい。このようにすれば、開口部からの水分の進入を抑制することができる。
【0014】
本発明に係る光モジュールでは、被覆部材は、開口部に埋め込まれていることを特徴としてもよい。このようにすれば、胴部の外形の大型化を抑制することができる。
【0015】
本発明に係る光モジュールでは、被覆部材は、光ファイバを固定する接着剤よりも吸湿性の小さい接着剤により固定されていることを特徴としてもよい。このようにすれば、開口部からの水分の進入をより一層抑制することができる。
【0016】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの少なくとも鍔部が、モールド樹脂により樹脂封止されていることを特徴としてもよい。このように少なくとも鍔部を封止することで、外部からモジュール内部へ浸入してくる水分を遮断することができる。
【0017】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの鍔部の少なくとも一部の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないことを特徴としてもよい。このようにすれば、鍔部とモールド樹脂との密着性が高まり、この部分で封止破壊が生じるおそれが低減される。
【0018】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの鍔部の表面の少なくとも一部には溝が形成されていることを特徴としてもよい。このようにすれば、モールド樹脂との境界部分を長くすることができるため、水分の浸入を遅らせることができ、結果として耐湿性を向上させることができる。特に、この溝が後加工により形成されたものであると、溝を形成した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0019】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの一対のガイドピン挿入穴の鍔部側の端部は、拡径されていることを特徴としてもよい。このように、ガイドピン挿入穴が拡径された部分の内面とガイドピンとの間にモールド樹脂を充填させることで、ガイドピン挿入穴からの水分の浸入が抑制される。特に、このガイドピン挿入穴を後加工により拡径すると、拡径した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0020】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの鍔部側の端面の少なくとも一部に、モールド樹脂が接触していることを特徴としてもよい。光モジュールとしてのコネクタ結合状態では、フェルールは常に押圧されるので、固定強度が十分ではない場合に、フェルールとモールド樹脂との間の封止が破壊され、後方の接続部材に悪影響を与えるおそれがある。このとき、MT型光コネクタフェルールの鍔部側の端面の少なくとも一部にモールド樹脂が接触していれば、これが支えとなって、後方の接続部材に悪影響を与えるおそれが小さい。また、フェルールを後方から位置決めする部材を省略することが可能となる。
【0021】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの鍔部は、コネクタ結合方向に対して傾斜する傾斜面を有することを特徴としてもよい。このようにすれば、MT型コネクタフェルールのコネクタ結合方向へのズレが発生しにくくなり、強度的な信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0022】
本発明に係る光モジュールでは、MT型光コネクタフェルールの一対のガイドピン挿入穴にはガイドピンが挿入されており、鍔部側の端面から突出したガイドピンの表面には溝が形成されており、モールド樹脂がガイドピンの溝内に充填されていることを特徴としてもよい。このようにすれば、ガイドピンを固定するための特別の部材を必要とすることなく、ガイドピンを固定することができる。
【0023】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法は、上記した構成の光モジュールに用いられる光コネクタフェルールの製造方法であって、光コネクタフェルールのモールド樹脂により樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を除去する工程を有することを特徴とする。このようにすれば、表面層を除去した後の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0024】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、表面層の除去においては、樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続的に除去することを特徴としてもよい。このようにすれば、フェルール外周からのモジュール内部への水分の浸入を効果的に抑制することが可能となる。
【0025】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、光コネクタフェルールは胴部と鍔部とを有するMT型光コネクタフェルールであり、MT型光コネクタフェルールの鍔部の少なくとも一部の表面層を除去することを特徴としてもよい。このようにすれば、表面層を除去した後の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0026】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、表面層の除去においては、樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続的に除去することを特徴としてもよい。このようにすれば、MT光コネクタフェルール外周からのモジュール内部への水分の浸入を効果的に抑制することが可能となる。
【0027】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、表面層の除去を研削により行うことを特徴としてもよい。このようにすれば、表面層の除去を処理箇所を限定して容易に行うことができる。
【0028】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、表面層の除去を溶剤により行うことを特徴としてもよい。なお、溶剤により表面層の除去を行うときは、処理の不要箇所にマスクして行うと好ましい。
【0029】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MT型光コネクタフェルールの鍔部の表面の少なくとも一部に溝を形成する工程を有することを特徴としてもよい。このように溝を形成すれば、モールド樹脂で封止したとき、モールド樹脂との境界部分を長くすることができるため、水分の浸入を遅らせることができ、結果として耐湿性を向上させることができる。特に、この溝を後加工により形成すると、溝を形成した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0030】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MT型光コネクタフェルールの鍔部に、コネクタ結合方向に対して傾斜する傾斜面を形成する工程を有することを特徴としてもよい。このように傾斜面を形成すれば、モールド樹脂で封止したとき、MT型コネクタフェルールのコネクタ結合方向へのズレが発生しにくくなり、強度的な信頼性の向上を図ることが可能となる。特に、この傾斜面を後加工により形成すると、その部分の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0031】
本発明に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MT型光コネクタフェルールの胴部側の端面と鍔部側の端面との間には、位置決め用のガイドピンが挿入される一対のガイドピン挿入穴が貫通形成されており、一対のガイドピン挿入穴の鍔部側の端部を拡径させる工程を有することを特徴としてもよい。このようにガイドピン挿入穴を拡径させると、ガイドピン挿入穴が拡径された部分の内面とガイドピンとの間にモールド樹脂を充填させることが可能となり、ガイドピン挿入穴からの水分の浸入を抑制することが可能となる。特に、このガイドピン挿入穴を後加工により拡径すると、拡径した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められ、水分の浸入を一層抑制することが可能となる。
【0032】
本発明に係る光コネクタフェルールは、上記したいずれかに記載の光コネクタフェルールの製造方法により製造されたことを特徴とする。
【0033】
本発明に係る光モジュールの製造方法は、上記した構成の光モジュールの製造方法であって、MT型光コネクタフェルールの胴部を所定のクリアランスで保持可能な保持部と、MT型光コネクタフェルールの鍔部と胴部との間の段差部を当接させるための内壁面とを備えた金型に、MT型光コネクタフェルールを搬入する工程と、金型の保持部により胴部を保持させ、段差部を内壁面に当接させて位置決めする工程と、MT型光コネクタフェルールを構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度でモールド樹脂により樹脂封止する工程と、を有することを特徴とする。
【0034】
MT型光コネクタフェルールを封止するには、MT型光コネクタフェルールと金型とを位置決めし、モールド樹脂の流れを止めるためにクリアランスを大きくても0.02mm以内に制限する必要がある。一方で、MT型光コネクタフェルールはガイドピンで位置決めする構造のため、外形精度は公差幅で0.1〜0.2程度となっており、外周部でモールド樹脂を止めるのは難しい。そこで、胴部を金型の保持部により所定のクリアランスで保持させ、段差部を金型の内壁面に当接させて樹脂封止することで、モールド樹脂の流れを止めて成形することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0036】
(第1の実施形態)
本実施形態に係る光モジュール10は、図1に示すように、外形が略四角柱形状をなし、両側面から複数のリードピン12が突出した表面実装型のモジュールである。この光モジュール10は、図2(a)に示すように、光電気回路部15と、光インターフェースとしてのMT(Mechanically Transferable)コネクタフェルール(光コネクタフェルール)22と、光ファイバ24と、把持部材26と、樹脂封止部28とを備えている。
【0037】
光電気回路部15は、光素子16と、光素子16を搭載するシリコン基板14と、シリコン基板14上に設けられた光回路18及び案内部材20と、ベースメタル30と、サブパッケージ基板31と、リードピン12と、を有している。
【0038】
光素子16は、光モジュール10が発光モジュールであれば半導体レーザ(LD)といった光素子であり、また光モジュール10が受光モジュールであればフォトダイオード(PD)といった光素子である。この光モジュール10は、図3に示すように、4つの光素子16を備え、これら光素子16はシリコン基板14上にアレイ状に搭載されている。
【0039】
光回路18は、図2及び図3に示すように、主面が長方形状をなすシリコン基板14上の一部に形成されている。この光回路18は、光を案内する複数のコア18aと、これら複数のコア18aを取り囲むクラッド18bを含んでいる。これら複数のコア18aの後端は、それぞれ複数の光素子16と光学的に結合されている。
【0040】
案内部材20は、図2及び図3に示すように、光素子16との間で光回路18を挟むように、シリコン基板14上に設けられている。この案内部材20は、光ファイバ24を案内する複数のV溝20aを有し、これにより光ファイバ24と光回路18のコア18aの前端との光学的な結合が図られるようになっている。
【0041】
これらの光素子16等を搭載するシリコン基板14は、図2に示すように、ベースメタル30上に搭載されている。そして、このベースメタル30を含む基準面上に、ベースメタル30と電気的に接続された複数のリードピン12が設けられている。このリードピン12は、図1に示すように、基端部のみが樹脂封止部28に封止され、それ以外の部分は樹脂封止部28から突出され、且つ屈曲されて表面実装可能にされている。
【0042】
このリードピン12は、通常、Cu−Fe−P系の銅合金、Fe−42%Ni系の鉄合金等の母材に、Au,Ag,Sn,Pd,Cr等をメッキ等により表面処理した構造となっており、封止特性以外に、電気特性や半田付け特性を考慮して材料が選択される。
【0043】
サブパッケージ基板31は、把持部材26を搭載すると共に、光素子16等が設けられたシリコン基板14を、ベースメタル30を介して搭載する。
【0044】
MTコネクタフェルール22は、図4(a),(b)に示すように、多心構造を有する光コネクタフェルールである。このMTコネクタフェルール22は、樹脂材料から形成されている。この樹脂材料の荷重撓み温度は、樹脂封止部28を構成するモールド樹脂により樹脂封止して光モジュール10を形成するときのモールド温度より高い。
【0045】
ここで、荷重撓み温度は、ASTM(American Society for Testing and Materials) D648、又は、JIS K6911(熱硬化性プラスチック一般試験法)により規定される。モールド樹脂により樹脂封止するときのモールド温度とは、モールド時に金型内に流れ込んだ樹脂が成形中に到達する最高温度をいう。モールド温度は、一般的に、樹脂の流動性と硬化性の観点から設定され、通常は硬化後の樹脂のガラス転移温度(T)より高く、かつゲルタイム(流動性を失うまでの時間)が20sec〜60secの範囲に入るような温度が選択される。
【0046】
MTコネクタフェルール22に適用可能な樹脂材料としては、エポキシ樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などが挙げられるが、樹脂封止後の寸法精度をより高く維持するために、非結晶性を有するエポキシ樹脂あるいはPEIにより形成されることが好ましい。
【0047】
このMTコネクタフェルール22は、図4(a)に示すように、胴部32と鍔部34とを有している。胴部32は、内部に中空部を有し、そこに光ファイバ24を案内する4つのガイド溝36が形成された案内部38が設けられている。このガイド溝36は、図5(a)に示すように、胴部32の前端面から中空部に向けて貫通形成された、光ファイバ24を位置決めするための4つの光ファイバ位置決め孔40と連通するように設けられている。鍔部34には、図4(b)及び図5(a)に示すように、胴部32の中空部と連通するように、連通孔42が設けられている。この連通孔42を通して、複数の光ファイバ24がMTコネクタフェルール22から引き出される。
【0048】
このMTコネクタフェルール22では、図4(a)及び図5(a)に示すように、胴部32の上壁部が開口されており、この開口部44から光ファイバ24を固定するための接着剤を注入できるようになっている。この開口部44は、接着剤を注入した後で、実質的に同一の面積を有する板状の被覆部材45により被覆すると好ましい。このようにすれば、開口部44からの水分の進入が抑制される。このとき、被覆部材45が開口部44に埋め込まれるようにすれば、胴部32の外形の大型化を抑制できるため好ましい。なお、被覆部材45は、光ファイバ24を固定する接着剤よりも吸湿性の小さい接着剤により固定するようにすれば、開口部44からの水分の進入をより一層抑制できるため好ましい。
【0049】
また、図4及び図5(b)に示すように、胴部32と鍔部34とを貫通するように、位置合わせ用のガイドピン46が挿通される一対のガイドピン挿入穴48が設けられている。
【0050】
このガイドピン挿入穴48は、図5(b)に示すように、鍔部34側の端部から胴部32付近まで拡径されている。典型的な寸法を一例として挙げると、直径が700μmの穴を100μm削って、直径が900μmまで拡径されている。なお、図5(b)では、ガイドピン挿入穴48を同軸的に拡径する場合を示しているが、鍔部34の後端面34aに向かって径が大きくなるようにテーパー状に拡径させてもよい。
【0051】
図6は、ガイドピン46をガイドピン挿入穴48に挿通した状態のMTコネクタフェルール22を示している。このガイドピン46は、鍔部34側の端部部分がガイドピン挿入穴48から突出している。そして、突出した部分の一部の周面が同軸的にくり抜かれて、溝46aが形成されている。なお、図6(b)に示すように、ガイドピン挿入穴48は鍔部34側の端部から鍔部34の前端付近まで拡径されているため、ガイドピン挿入穴48の内面とガイドピン46との間に間隙が生じて、この間隙にモールド樹脂を充填させることができるようになっている。
【0052】
このMTコネクタフェルール22の鍔部34は、図6に示すように、その上下面にコネクタ結合方向(ガイドピンの延伸方向)Xに対して傾斜する傾斜面50が設けられている。そして、左右両側面にはコネクタ結合方向Xに対して交差する方向に延びる溝52が形成されている。なお、傾斜面50はMTコネクタフェルール22の鍔部34の左右両側面にも設けてもよく、また溝52はMTコネクタフェルール22の鍔部34の上下面にも設けてもよい。
【0053】
ここで、MTコネクタフェルール22の鍔部34の樹脂封止部28と接する少なくとも一部の表面層には、実質的に滑剤及び離型剤が含まれていない。一般に、樹脂材料の多くには滑剤または離型剤が含まれているため、MTコネクタフェルール22を樹脂材料で形成すると、MTコネクタフェルール22の表面には滑剤又は離型剤が析出してしまう。従って、樹脂封止部28との界面の密着強度が低くなり、この部分で封止が破壊されてしまうおそれがある。これに対し、MTコネクタフェルール22の樹脂封止部28と接する鍔部34の表面層のうち、少なくとも一部の表面層に実質的に滑剤及び離型剤が含まれないようにすれば、その部分での樹脂封止部28との密着度が高くなり、この部分における封止破壊を抑制することができる。なお、MTコネクタフェルール22の表面層の全体に実質的に滑剤及び離型剤が含まれないようにすれば最も好ましいが、鍔部34の表面の少なくとも一部の連続した周状領域において実質的に滑剤及び離型剤が含まれないように構成すれば好ましい。
【0054】
表面層の少なくとも一部に実質的に滑剤及び離型剤が含まれていないようなMTコネクタフェルール22を製造するには、例えば滑剤及び離型剤の全く含まれていない樹脂材料で形成するか、あるいは成形後に滑剤又は離型剤が析出した表面層を除去するようにすればよい。表面層の除去は、#1000程度の砥粒での研削(研磨)により行うことができ、あるいはジメチルホルムアミドやクロム酸等の溶剤を用いて行うことができる。ただし、溶剤を用いる場合は、除去が不要な部分にマスクを施して行うと好ましい。このとき、鍔部34の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続して除去すると好ましい。なお、表面層は5μm程度の厚みを除去することで、除去後の表面層には実質的に滑剤及び離型剤が含まれていないようにすることができる。
【0055】
このMTコネクタフェルール22の製造においては、鍔部34の表面に溝52を後加工により形成したり、鍔部34の表面に傾斜面50を後加工により形成したりすることで、溝52や傾斜面50が形成された部分の表面層には実質的に滑剤及び離型剤が含まれていないようになるため好ましい。また、ガイドピン挿入穴48の鍔部34側の端部を、後加工により鍔部34の前端付近まで拡径させると、拡径させた部分の表面層には実質的に滑剤及び離型剤が含まれていないようになるため好ましい。
【0056】
4本の光ファイバ24は、図2(a)に示すように、光回路18を介してMTコネクタフェルール22と光素子16との間を結んでいる。これらの光ファイバ24は、裸ファイバであっても、クラッドの表面をアモルファスカーボンやシリコンカーバイトなどの遮水性のある物質で薄くコートしたハーメチックコート光ファイバであってもよいし、樹脂被覆がなされていてもよい。
【0057】
把持部材26は、図2(a)に示すように、光電気回路部15とMTコネクタフェルール22との間で光ファイバ24を把持している。この把持部材26は、図7に示すように、ベース部54と蓋部56とを有している。ベース部54の上面には、4本のV溝54aが刻設されており、このV溝54a内に光ファイバ24が入れられ、接着剤により光ファイバ24が把持固定されるようになっている。これらのV溝54aは、湾曲部54bを有しており、光ファイバ24同士の間隔をMTコネクタフェルール22側よりも光電気回路部15側で広くする、いわゆるファイバ間隔調整機能を有している。蓋部56は、基部56aと突出部56bとを含み、これら基部56a及び突出部56bは、ベース部54のV溝54aの形成領域に沿うように設けられている。この蓋部56は、ベース部54上方から光ファイバ24をV溝54a内に押し付けるように作用する。なお、ベース部54上には、この蓋部56の位置決めを行うための突起部54cが設けられており、この突起部54cに蓋部56が嵌め込まれて蓋部56の位置決めがなされている。
【0058】
この把持部材26は、図8に示すように、前方部分がMTコネクタフェルール22の連通孔42内に嵌合されるようになっている。そして、光ファイバ24は、前端部24aを含む部分がMTコネクタフェルール22の光ファイバ位置決め孔40に挿通されると共に、ガイド溝36に案内されて保持され、更に把持部材26のV溝54aに案内されてシリコン基板14側に引き出されている。そして、これら光ファイバ24の後端部24bを含む部分は、図2(a)に示すように、シリコン基板14上の案内部材20に案内されて保持され、後端部24bが光回路18のコア18aの前端と光学的に接続されている。
【0059】
樹脂封止部28は、これらシリコン基板14、光素子16、光回路18、案内部材20、ベースメタル30、サブパッケージ基板31、リードピン12、MTコネクタフェルール22、把持部材26、及び光ファイバ24を封止している。ここで「封止」するとは、部材全体が完全に封止されている場合のみならず、その一部が封止されている場合も含まれる。樹脂封止部28を構成する樹脂材料としては、通常、エポキシ樹脂が使用される。
【0060】
この光モジュール10では、図2に示すように、MTコネクタフェルール22の胴部32は樹脂封止部28から突出されており、鍔部34が樹脂封止部28により封止されている。そして、樹脂封止部28を構成するモールド樹脂は、各部材の間に隙間なく充填され、その一部は鍔部34側の後端面34aに接触している。また、このモールド樹脂は、ガイドピン挿入穴48から突出されたガイドピン46の後端部をも被覆し、溝46a内にもモールド樹脂が充填されている。更に、このモールド樹脂は、ガイドピン挿入穴48とガイドピン46との間の間隙にまで充填されている。
【0061】
なお、本実施形態に係る光モジュール10では、図2(a)に示すように、MTコネクタフェルール22と光電気回路部15との間には把持部材26が設けられているため、MTコネクタフェルール22は、光電気回路部15と離れて配置され、直接接していない。
【0062】
この光モジュール10は、次のようにして製造することができる。
【0063】
まず、図3に示すような、上面に光素子16、光回路18及び案内部材20が設けられたシリコン基板14を用意する。また、図8に示すような、把持部材26が嵌め込まれ、且つ光ファイバ24が挿通されたMTコネクタフェルール22を用意する。次に、シリコン基板14のV溝20a上にMTコネクタフェルール22から延出された光ファイバ24を整列させ、光回路18と光ファイバ24とを光学的に接続した状態で、図示しないガラス板を上から被せ、紫外線硬化型の接着剤等により固定し、サブパッケージを作製する。モールド封止用には、図9に示すような金型60を用意する。この金型60は、上部金型62と下部金型64とを有し、これら上下部金型62,64の前壁部62a,64aの一部が切り欠かれてMTコネクタフェルール22の胴部32を所定のクリアランスで保持する保持部66とされている。そして、これら上下部金型62,64の前壁部62a,64aの内面は、MTコネクタフェルール22の胴部32と鍔部34との間の段差部33が当接される内壁面とされている。
【0064】
次に、上記のようにして作製したサブパッケージを上記した金型60に搬入する。そして、各部材を金型60内に位置決めする。MTコネクタフェルール22の位置決めでは、図10に示すように、下部金型64の保持部66に胴部32を保持させ、この上から上部金型62を被せる。そして、図11に示すように、MTコネクタフェルール22の段差部33が上下部金型62,64の前壁部62a,64aの内面に当接するようにする。
【0065】
次に、金型60内にモールド樹脂を充填する。このとき、MTコネクタフェルール22を構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で樹脂封止する。なお、金型60の胴部32を保持する保持部66の表面には溝68を周方向に亘って連続的に設けておくと好ましい。このようにすれば、この溝68がいわゆるラビリンスシールとして機能して、保持部66からのモールド樹脂の漏れを防止することができる。
【0066】
最後に、金型60から成形品を抜き出し、光モジュール10の成形を終了する。
【0067】
次に、本実施形態に係る光モジュール10の作用及び効果について説明する。
【0068】
本実施形態に係る光モジュール10では、樹脂製のMTコネクタフェルール22を用い、また樹脂封止技術を利用しているため、製造コストの低減を図ることができる。また、MTコネクタフェルール22を構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で、モールド樹脂により樹脂封止されているため、樹脂封止のときの熱によるMTコネクタフェルール22の変形が抑制されており、寸法精度が良く信頼性の向上を図ることができる。例えば、荷重撓み温度が250℃(JIS K6911)のエポキシ樹脂製のMTコネクタフェルール22を用い、180℃のモールド温度でエポキシ樹脂により樹脂封止して形成された光モジュール10は、寸法精度が良く信頼性が高い。
【0069】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22は非結晶性を有する樹脂材料により形成されているため、熱収縮による寸法精度の低下が抑制され、信頼性のより一層の向上が図られている。
【0070】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22を用いているため、接続密度が高い。そして、MTコネクタフェルール22の少なくとも鍔部34がモールド樹脂により樹脂封止されているため、外部からモジュール内部へ浸入してくる水分を遮断することができる。
【0071】
また本実施形態に係る光モジュール10では、モールド樹脂により樹脂封止されるMTコネクタフェルール22の鍔部34の少なくとも一部の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないため、樹脂封止部28とMTコネクタフェルール22との密着性が高まり、封止破壊が生じるおそれが低減され、耐湿性及び強度の低下が抑制されて、信頼性のより一層の向上が図られている。
【0072】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22の鍔部34の表面の少なくとも一部には溝52が形成されているため、モールド樹脂との境界部分を長くすることができ、水分の浸入を遅らせることができて、結果として耐湿性を向上させることができる。特に、この溝52が後加工により形成されたものであると、溝52を形成した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0073】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22のガイドピン挿入穴48の鍔部34側の端部は拡径されているため、拡径された部分の内面とガイドピン46との間隙にモールド樹脂を充填させることで、ガイドピン挿入穴48からの水分の浸入を抑制することができる。特に、このガイドピン挿入穴48を後加工により拡径すると、拡径した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0074】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22は、複数の光ファイバ位置決め孔40に挿通され位置決めされた光ファイバ24を固定する接着剤を注入するための開口部44を胴部32に有するため、開口部44から注入される接着剤により複数の光ファイバ24を確実に固定することができ、光ファイバ24の位置ズレや破損等をなくして良好な特性を安定的に得ることができる。
【0075】
このとき、開口部44を被覆部材45により塞ぐようにすれば、開口部44からの水分の進入を抑制することができる。そして、被覆部材45を開口部44に埋め込むようにすれば、胴部32の外形の大型化を抑制することができる。また被覆部材45を、光ファイバ24を固定する接着剤よりも吸湿性の小さい接着剤により固定するようにすれば、開口部44からの水分の進入をより一層抑制することができる。
【0076】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22の鍔部34側の後端面34aにモールド樹脂が接触している。コネクタ結合状態では、MTコネクタフェルール22は常に押圧されるので、固定強度が十分ではない場合に、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との間の封止が破壊され、後方の接続部材に悪影響を与えるおそれがある。このとき、MTコネクタフェルール22の鍔部34側の後端面34aにモールド樹脂が接触しているため、これが支えとなって、後方のシリコン基板14等の部材に悪影響を与えるおそれが小さく、位置ズレによるファイバ破損等の障害が発生するおそれが少ない。また、MTコネクタフェルール22を後方から位置決めする部材を省略することが可能となる。
【0077】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22の鍔部34は、コネクタ結合方向Xに対して傾斜する傾斜面50を有するため、MTコネクタフェルール22のコネクタ結合方向Xへのズレが発生しにくくなり、強度的な信頼性の向上を図ることが可能となる。特に、この傾斜面50が後加工により形成されたものであると、傾斜面50を形成した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0078】
また本実施形態に係る光モジュール10では、MTコネクタフェルール22のガイドピン挿入穴48にはガイドピン46が挿入されており、ガイドピン挿入穴48の鍔部34側の端部から突出したガイドピン46の表面には溝46aが形成されており、モールド樹脂がガイドピン46の溝46a内にも充填されているため、ガイドピン46を固定するための特別の部材を必要とすることなく、ガイドピン46を固定することができる。このような構成では、MTコネクタフェルール22の後方に把持部材26のようなガイドピン46のピッチよりも幅の大きな部材を配置しても、コネクタ前端面の研磨後に前端面からガイドピン46をガイドピン挿入穴48に挿入することができ、組立が容易である。
【0079】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MTコネクタフェルール22の鍔部34の少なくとも一部の表面層を研削あるいは溶剤により除去しているため、表面層を除去した後の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。特に、表面層の除去を研削により行うようにすれば、処理箇所を限定して処理を容易に行うことができる。
【0080】
ここで、樹脂封止部28をエポキシ樹脂により形成したときの、各部材との密着力を測定した結果について説明する。まず、樹脂封止部28と、銅合金の表面にフラッシュメッキを施したリードピン12との間の密着力を基準値として1.0とする。このとき、MTコネクタフェルール22を汎用グレードのエポキシ樹脂により形成すれば、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は1.2となる。また、#1000の砥粒でこのMTコネクタフェルール22の表面層を5μm程度除去すると、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は1.6となる。また、ジメチルホルムアミドでこのMTコネクタフェルール22の表面層を処理すれば、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は1.5となる。
【0081】
また、MTコネクタフェルール22を精密成形グレードのエポキシ樹脂により形成すれば、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は0.1となる。これは、精密成形グレードのエポキシ樹脂には、型離れ時の変形を抑えるため、滑剤または離型剤が多く含まれているからである。この場合に、#1000の砥粒でこのMTコネクタフェルール22の表面層を5μm程度除去すると、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は1.6となる。また、ジメチルホルムアミドでこのMTコネクタフェルール22の表面層を処理すれば、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は0.3となる。
【0082】
また、MTコネクタフェルール22をポリエーテルイミド(PEI)により形成すれば、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は0.4となる。この場合に、ジメチルホルムアミド及びクロム酸でこのMTコネクタフェルール22の表面層を処理すれば、MTコネクタフェルール22と樹脂封止部28との密着力は1.6となる。
【0083】
このように、MTコネクタフェルール22の表面を研削したり、溶剤で処理したりして表面層を除去すれば、処理後の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないようになり、樹脂封止部28との密着力の向上が図られる。
【0084】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、表面層の除去においては、樹脂封止される鍔部34の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続的に除去しているため、MT光コネクタフェルール22外周からのモジュール内部への水分の浸入を効果的に抑制することが可能となる。
【0085】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MTコネクタフェルール22の鍔部34の表面の少なくとも一部に溝52を形成しているため、モールド樹脂で封止したとき、モールド樹脂との境界部分を長くすることができるため、水分の浸入を遅らせることができ、結果として耐湿性を向上させることができる。特に、この溝52を後加工により形成すると、溝52を形成した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0086】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MTコネクタフェルール22の鍔部34に、コネクタ結合方向Xに対して傾斜する傾斜面50を形成しているため、モールド樹脂で封止したとき、MTコネクタフェルール22のコネクタ結合方向Xへのズレが発生しにくくなり、強度的な信頼性の向上を図ることが可能となる。特に、この傾斜面50を後加工により形成すると、その部分の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。
【0087】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、MTコネクタフェルール22のガイドピン挿入穴48の鍔部34側の端部を拡径させているため、ガイドピン挿入穴48が拡径された部分の内面とガイドピン46との間にモールド樹脂を充填させることが可能となり、ガイドピン挿入穴48からの水分の浸入を抑制することが可能となる。特に、このガイドピン挿入穴48を後加工により拡径させると、拡径した部分の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められ、水分の浸入を一層抑制することが可能となる。
【0088】
また本実施形態に係る光モジュールの製造方法は、保持部66とMTコネクタフェルール22の段差部33を当接させるための内壁面とを有する金型60にMTコネクタフェルール22を搬入し、金型60の保持部66により胴部32を保持させ、段差部33を前壁部62a,64aの内壁面に当接させて位置決めし、MTコネクタフェルール22を構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度でモールド樹脂により樹脂封止している。MTコネクタフェルール22を封止するには、MTコネクタフェルール22と金型60とを位置決めし、モールド樹脂の流れを止めるためにクリアランスを大きくても0.02mm以内に制限する必要がある。一方で、MTコネクタフェルール22はガイドピン46で位置決めする構造のため、外形精度は公差幅で0.1〜0.2程度となっており、外周部でモールド樹脂を止めるのは難しい。そこで、胴部32を金型60の保持部66により所定のクリアランスで保持させ、段差部33を金型60の前壁部62a,64aの内壁面に当接させて樹脂封止することで、モールド樹脂の流れを止めて成形することができる。特に、金型60の保持部66には溝68が形成されているため、この部分がいわゆるラビリンスシールとして機能して、モールド樹脂の漏れがより一層抑制されている。
【0089】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る光モジュールについて説明する。なお、上記した第1の実施形態において説明した要素と同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。
【0090】
本実施形態に係る光モジュール10も、図12に示すように、外形が略四角柱形状をなし、両側面から複数のリードピン12が突出した表面実装型のモジュールである。この光モジュール10は、図13に示すように、シリコン基板14上に搭載された光素子16と、光インターフェースとしての単心構造のコネクタフェルール70と、光ファイバ24と、樹脂封止部28とを備えている。
【0091】
光素子16は、光モジュール10が発光モジュールであれば半導体レーザ(LD)といった光素子であり、また光モジュール10が受光モジュールであればフォトダイオード(PD)といった光素子である。
【0092】
シリコン基板14は、主面が略長方形状を有する部材である。このシリコン基板14の上面には、コネクタフェルール70を位置決めする位置決め溝72と、光ファイバ24を案内するV溝74が形成されている。この位置決め溝72にコネクタフェルール70が嵌め込まれて位置決めされ、さらにV溝74に光ファイバ24が案内されて、光ファイバ24と光素子16との光学的な結合が図られるようになっている。なお、このシリコン基板14は、ベースメタル30上に搭載されており、このベースメタル30を含む基準面上に複数のリードピン12が設けられている。このリードピン12は、図12に示すように、基端部のみが樹脂封止部28に封止され、それ以外の部分は樹脂封止部28から突出され、且つ屈曲されて表面実装可能にされている。
【0093】
コネクタフェルール70は、図13に示すように、単心構造を有する光コネクタフェルールである。このコネクタフェルール70は、第1の実施形態で説明したのと同様に、樹脂材料から形成されている。この樹脂材料の荷重撓み温度は、樹脂封止部28を構成するモールド樹脂により樹脂封止して光モジュール10を形成するときのモールド温度より高い。
【0094】
このコネクタフェルール70に適用可能な樹脂材料としては、エポキシ樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などが挙げられるが、樹脂封止後の寸法精度をより高く維持するために、非結晶性を有するエポキシ樹脂あるいはPEIにより形成されていることが好ましい。
【0095】
このコネクタフェルール70は、図13に示すように、円柱状をなし、中心部に光ファイバ24を位置決めするための光ファイバ位置決め孔76が設けられている。
【0096】
ここで、コネクタフェルール70の樹脂封止部28と接する少なくとも一部の表面層には、実質的に滑剤及び離型剤が含まれていない。これにより、その部分での樹脂封止部28との密着度が高くなり、この部分における封止破壊を抑制することができる。なお、コネクタフェルール70の表面層の全体に実質的に滑剤及び離型剤が含まれないようにすれば最も好ましいが、図13及び図15に示すように、表面の少なくとも一部の連続した周状領域Aにおいて実質的に滑剤及び離型剤が含まれないように構成すれば好ましい。表面層に実質的に滑剤及び離型剤が含まれていないようにする方法は、第1の実施形態で説明したのと同様である。
【0097】
光ファイバ24は、図13に示すように、コネクタフェルール70と光素子16との間を結んでいる。この光ファイバ24は、裸ファイバであっても、クラッドの表面をアモルファスカーボンやシリコンカーバイトなどの遮水性のある物質で薄くコートしたハーメチックコート光ファイバであってもよいし、樹脂被覆されていてもよい。
【0098】
この光ファイバ24は、コネクタフェルール70の光ファイバ位置決め孔76に挿通され、このコネクタフェルール70がシリコン基板14上の位置決め溝72に嵌め込まれて位置決めされている。そして、光ファイバ24はV溝74に案内されて、光素子16との光学的な結合が図られている。
【0099】
樹脂封止部28は、これらシリコン基板14、光素子16、ベースメタル30、リードピン12、コネクタフェルール70、及び光ファイバ24を封止している。ここで「封止」するとは、部材全体が完全に封止されている場合のみならず、その一部が封止されている場合も含まれる。樹脂封止部28を構成する樹脂材料としては、通常、エポキシ樹脂が用いられる。エポキシ樹脂としては、例えばエポキシ封止材「SUMIKON(R)EMEシリーズ」(住友ベークライト社製)等が挙げられる。この光モジュール10では、図12及び図13に示すように、コネクタフェルール70の先端部分は樹脂封止部28から突出されており、後端部分が樹脂封止部28により封止されている。
【0100】
次に、本実施形態に係る光モジュール10の作用及び効果について説明する。
【0101】
本実施形態に係る光モジュール10では、樹脂製のコネクタフェルール70を用い、また樹脂封止技術を利用しているため、製造コストの低減を図ることができる。また、コネクタフェルール70を構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で、モールド樹脂により樹脂封止されているため、樹脂封止のときの熱によりコネクタフェルール70の変形が抑制されており、寸法精度が良く信頼性の向上を図ることができる。
【0102】
また本実施形態に係る光モジュール10では、コネクタフェルール70は非結晶性を有する樹脂材料により形成されているため、熱収縮による寸法精度の低下が抑制され、信頼性のより一層の向上が図られている。
【0103】
また本実施形態に係る光モジュール10では、コネクタフェルール70のモールド樹脂により樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないため、樹脂封止部28とコネクタフェルール70との密着性が高まり、封止破壊が生じるおそれが低減され、耐湿性及び強度の低下が抑制されて、信頼性のより一層の向上が図られている。
【0104】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、コネクタフェルール70の少なくとも一部の表面層を研削あるいは溶剤により除去しているため、表面層を除去した後の表面層には滑剤及び離型剤が実質的に含まれていなくなり、モールド樹脂との密着性が高められる。特に、表面層の除去を研削により行うようにすれば、処理箇所を限定して処理を容易に行うことができる。
【0105】
また本実施形態に係る光コネクタフェルールの製造方法では、表面層の除去においては、樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続的に除去しているため、コネクタフェルール70外周からのモジュール内部への水分の浸入を効果的に抑制することが可能となる。
【0106】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。
【0107】
例えば、上記した第1の実施形態において、MTコネクタフェルール22の溝52の側壁を、コネクタ結合方向Xに対して傾斜させてもよい。
【0108】
また上記した第1の実施形態において、MTコネクタフェルール22は、胴部32に、複数の光ファイバ位置決め孔40に挿通され位置決めされた光ファイバ24を固定する接着剤を注入するための開口部44を有する構成としたが、接着剤を鍔部後方から注入するようにして、開口部44を設けずにその部分が完全に閉塞された構成としてもよい。このようにすれば、開口部44の部分からの水分の進入が完全になくなり、耐湿性の向上が図られる。
【0109】
また、上記した実施形態では、表面実装型の光モジュールについて説明したが、これに限られることなく、リードフレームを持たない光回路のみのパッシブ部品や、リード端子挿入実装型への変更など本発明の趣旨を逸脱しない範囲で形態を変更してもよい。
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、低コストで信頼性の高い光モジュール、光コネクタフェルール、及びこれらの製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る光モジュールの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図2(a)は、図1のIIA−IIA線断面図であり、図2(b)は、図1のIIB−IIB線断面図である。
【図3】シリコン基板上に設けられた光素子、光回路、及び案内部材を示す図である。
【図4】図4(a)は、MTコネクタフェルールの構成を示す斜視図であり、図4(b)は、MTコネクタフェルールを後端面側から見た図である。
【図5】図5(a)は、図4(a)のVA−VA線断面図であり、図5(b)は、図4(a)のVB−VB線断面図である。
【図6】図6(a)は、ガイドピンが挿通された状態のMTコネクタフェルールの構成を示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)のVIB−VIB線断面図である。
【図7】把持部材の構成を示す分解斜視図である。
【図8】把持部材を介してMTコネクタフェルールに光ファイバが挿通された様子を示す斜視図である。
【図9】第1の実施形態に係る光モジュールの製造に用いられる金型を模式的に示す図である。
【図10】下部金型の保持部にMTコネクタフェルールを保持させる様子を示す平面図である。
【図11】MTコネクタフェルールの金型への位置決めの様子を説明するための図である。
【図12】第2の実施形態に係る光モジュールの外観構成を示す斜視図である。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【図14】シリコン基板及びこれに搭載された光素子を示す図である。
【図15】光コネクタフェルールを示す斜視図である。
【符号の説明】
10…光モジュール、22…MTコネクタフェルール、28…樹脂封止部、34…鍔部、32…胴部、33…段差部、45…被覆部材、46…ガイドピン、46a…溝、48…ガイドピン挿入穴、50…傾斜面、52…溝、60…金型、62…上部金型、64…下部金型、62a,64a…前壁部、66…保持部、70…コネクタフェルール、X…コネクタ結合方向。

Claims (26)

  1. 光インターフェイスとしての光コネクタフェルールを備え、該光コネクタフェルールの少なくとも一部をモールド樹脂により樹脂封止して形成される光モジュールであって、
    前記光コネクタフェルールは樹脂材料から構成されており、該光コネクタフェルールを構成する該樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で、前記モールド樹脂により樹脂封止されていることを特徴とする光モジュール。
  2. 前記光コネクタフェルールを構成する前記樹脂材料は、非結晶性を有することを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記光コネクタフェルールの前記モールド樹脂により樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  4. 前記光コネクタフェルールは、
    胴部と鍔部とを有するMT型光コネクタフェルールであって、
    前記胴部側の端面と前記鍔部側の端面との間には、位置決め用のガイドピンが挿入される一対のガイドピン挿入穴が貫通形成されており、
    前記胴部側の端面からは前記一対のガイドピン挿入穴に沿うように、前記鍔部に向かって複数の光ファイバ位置決め孔が設けられており、
    前記鍔部側の端面からは前記一対のガイドピン挿入穴に沿うように、前記胴部に向かって前記複数の光ファイバ位置決め孔と連通される連通孔が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
  5. 前記MT型光コネクタフェルールは、前記複数の光ファイバ位置決め孔に挿通され位置決めされた光ファイバを固定する接着剤を注入するための開口部を前記胴部に有することを特徴とする請求項4に記載の光モジュール。
  6. 前記開口部の少なくとも一部を覆う被覆部材を有することを特徴とする請求項5に記載の光モジュール。
  7. 前記被覆部材は、前記開口部に埋め込まれていることを特徴とする請求項6に記載の光モジュール。
  8. 前記被覆部材は、前記光ファイバを固定する前記接着剤よりも吸湿性の小さい接着剤により固定されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光モジュール。
  9. 前記MT型光コネクタフェルールの少なくとも前記鍔部が、前記モールド樹脂により樹脂封止されていることを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の光モジュール。
  10. 前記MT型光コネクタフェルールの前記鍔部の少なくとも一部の表面層には、滑剤及び離型剤が実質的に含まれていないことを特徴とする請求項9に記載の光モジュール。
  11. 前記MT型光コネクタフェルールの前記鍔部の表面の少なくとも一部には溝が形成されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の光モジュール。
  12. 前記MT型光コネクタフェルールの前記一対のガイドピン挿入穴の前記鍔部側の端部は、拡径されていることを特徴とする請求項4〜11のいずれかに記載の光モジュール。
  13. 前記MT型光コネクタフェルールの前記鍔部側の端面の少なくとも一部に、前記モールド樹脂が接触していることを特徴とする請求項4〜12のいずれかに記載の光モジュール。
  14. 前記MT型光コネクタフェルールの前記鍔部は、コネクタ結合方向に対して傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項4〜13のいずれかに記載の光モジュール。
  15. 前記MT型光コネクタフェルールの前記一対のガイドピン挿入穴にはガイドピンが挿入されており、前記鍔部側の端面から突出した該ガイドピンの表面には溝が形成されており、前記モールド樹脂が該ガイドピンの該溝内に充填されていることを特徴とする請求項4〜14のいずれかに記載の光モジュール。
  16. 請求項1又は請求項2に記載の光モジュールに用いられる光コネクタフェルールの製造方法であって、
    前記光コネクタフェルールの前記モールド樹脂により樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を除去する工程を有することを特徴とする光コネクタフェルールの製造方法。
  17. 前記表面層の除去においては、前記樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続的に除去することを特徴とする請求項16に記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  18. 前記光コネクタフェルールは胴部と鍔部とを有するMT型光コネクタフェルールであり、該鍔部の少なくとも一部の表面層を除去することを特徴とする請求項16に記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  19. 前記表面層の除去においては、樹脂封止される部分の少なくとも一部の表面層を周方向に亘って連続的に除去することを特徴とする請求項18に記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  20. 前記表面層の除去を研削により行うことを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  21. 前記表面層の除去を溶剤により行うことを特徴とする請求項16〜19のいずれかに記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  22. 前記MT型光コネクタフェルールの前記鍔部の表面の少なくとも一部に溝を形成する工程を有することを特徴とする請求項18に記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  23. 前記MT型光コネクタフェルールの前記鍔部に、コネクタ結合方向に対して傾斜する傾斜面を形成する工程を有することを特徴とする請求項18に記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  24. 前記MT型光コネクタフェルールの前記胴部側の端面と前記鍔部側の端面との間には、位置決め用のガイドピンが挿入される一対のガイドピン挿入穴が貫通形成されており、該一対のガイドピン挿入穴の該鍔部側の端部を拡径させる工程を有することを特徴とする請求項18に記載の光コネクタフェルールの製造方法。
  25. 請求項16〜24のいずれかに記載の光コネクタフェルールの製造方法により製造されたことを特徴とする光コネクタフェルール。
  26. 請求項4に記載の光モジュールの製造方法であって、
    前記MT型光コネクタフェルールの前記胴部を所定のクリアランスで保持可能な保持部と、該MT型光コネクタフェルールの前記鍔部と該胴部との間の段差部を当接させるための内壁面とを備えた金型に、該MT型光コネクタフェルールを搬入する工程と、
    前記金型の前記保持部により前記胴部を保持させ、前記段差部を前記内壁面に当接させて位置決めする工程と、
    前記MT型光コネクタフェルールを構成する樹脂材料の荷重撓み温度よりも低いモールド温度で前記モールド樹脂により樹脂封止する工程と、
    を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。
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