JP2004029193A - モデルベースの近接効果補正の検証方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モデルやアルゴリズムに内在するエラーを検出できるようにしたモデルベースの近接効果補正法の検証方法を提供する。
【解決手段】ステップS1 でテストパターンを作成する。S2 でモデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってテストパターンに転写シミュレーションを行う。S3 でルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを転写シミュレーション結果に基づいて作成する。S4 で近接効果補正値のテーブルを使って第2の補正パターンを作成する。S5 で第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較する。S6 で第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、許容ずれ値以上であれば、近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】ステップS1 でテストパターンを作成する。S2 でモデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってテストパターンに転写シミュレーションを行う。S3 でルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを転写シミュレーション結果に基づいて作成する。S4 で近接効果補正値のテーブルを使って第2の補正パターンを作成する。S5 で第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較する。S6 で第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、許容ずれ値以上であれば、近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モデルベースの近接効果補正の検証方法に関し、更に詳細には、モデルベースの近接効果補正方法に内在するモデル及びアルゴリズムの誤りを検出することができる、モデルベースの近接効果補正の検証方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程で用いられているリソグラフィ技術では、近接効果の影響で生じる、設計パターンと実際のレジストパターンの寸法誤差が問題となっている。
近接効果とは、光又は電子線のレジスト内散乱によって細いパターンやパターンのコーナーが露光不足となって、転写したレジストパターンの寸法精度が劣化したり、転写した矩形のレジストパターンが丸くなったりする現象である。また、パターンが互いに近接して配置されているときには、転写レジストパターンが歪んだりする現象である。
【0003】
そこで、従来から微細なパターンをレジスト膜に転写する際には、近接効果を補正した近接効果補正マスクが使用されている。
近接効果補正マスクを作製する際には、設計パターンに対してパターン寸法誤差が最小となるマスク寸法補正値、つまり近接効果補正値を形状シミュレーション、又は露光実験結果により決定し、マスク寸法補正値により設計パターンの寸法を補正して得たデータをマスクEB描画に用いている。
【0004】
近接効果を補正する方法には、パターンの光強度に従って補正量を決めるモデルベースの近接効果補正法(Optical Proximity Effect Correction 、OPC)と、ルールベースの近接効果補正法とがある。
モデルベースの近接効果補正法は、隣り合うパターン同士のスペース及び周りのパターンの面積の大小に基づいてマスク寸法補正値(近接効果補正値)を定める方法であり、L&Sパターンを例に挙げると、モデルベースの近接効果補正法による近接効果補正は、スペースの間隔及びライン・パターンの光強度に基づいて設計パターンを補正するものであって、高精度な近接効果補正を行うことが可能である。
ルールベースの近接効果補正は、線幅とスペースで構成される補正テーブルに基づいて線幅を補正するので、モデルベースの近接効果補正に比べて処理時間がかからない。
【0005】
そこで、従来、ルールベースの近接効果補正法により補正された近接効果補正マスクが、パターニングのマスクとして使用されている。
しかし、微細化が進むにつれて、線幅とスペースのみで構成されている補正テーブルだけでは、十分な補正ができなくなってきたので、処理時間はかかるが、高精度な補正が行えるモデルベースの近接効果補正法が使われるようになってきた。
近接効果補正を施して近接効果補正マスクを作製した際には、作製した近接効果補正マスクが微細なパターンを設計パターン通り描画できるかどうか検証することが必要になる。
そこで、モデルベースの近接効果補正法による近接効果補正を行うときには、近接効果補正後のパターン形状をシミュレートして、ウエハ転写後のイメージを求める。次いで、転写後イメージと設計パターンとの乖離量(以下、EPE、Edge Placement Error)を求め、乖離量が許容ずれ値以下かどうかにより、モデルベースの近接効果補正を検証している。また、検証では、近接効果補正結果が収束しているかどうかのチェックは可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のモデルベースの近接効果補正の検証方法では、モデルベースの近接効果補正を検証する際の補正精度検証ツールが、モデルベースの近接効果補正法による補正を行うモデルと同じモデル及びアルゴリズムを使用している。従って、モデルベースの近接効果補正を検証しても、検証に使用するモデルやアルゴリズムにエラーが存在する際には、モデルやアルゴリズムに存在するエラーをエラーとして検出することはできない。
その結果、モデルやアルゴリズムにエラーがある場合には、エラーを内蔵したままマスクデータを作成し、エラーを内蔵した近接効果補正マスクを作製することになる。
これでは、正確な近接効果補正を施して、設計データに忠実なパターンを有するマスクを作製することは出来ない。
以上の説明では、マスクの作製を例にしてモデルベースの近接効果補正の検証方法の問題を説明したが、これはマスクの作製のみに該当するものではなく、パターニング一般に該当する問題である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、モデルやアルゴリズムに内在するエラーを検出できるようにしたモデルベースの近接効果補正の検証方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、L&Sパターンにモデルベースの近接効果補正用のモデルを使用して転写イメージをシミュレートして、ルールベースの補正値テーブルを作成した。
そして、モデルベースの近接効果補正法で補正したモデルパターンのライン部と、モデルベースの近接効果補正用のモデルを使用して転写イメージをシミュレートして作成した補正テーブルで、ルールベースの近接効果補正したモデルパターンのライン部とを比較することにより、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムのエラー(誤り)を見い出すことを着想し、本発明を発明するに到った。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るモデルベースの近接効果補正の検証方法は、パターニングに適用するモデルベースの近接効果補正を検証する方法であって、
ラインパターンの幅、及びスペースの間隔を様々に変えたL&Sパターンからなるテストパターンを作成するテストパターン作成ステップと、
モデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってテストパターンに転写シミュレーションを行うステップと、
転写シミュレーションの結果に基づいて、ルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
ルールベースの近接効果補正用の近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正して第1の補正パターンを作成すると共に、シミュレーション・ステップで適用したモデルベースの近接効果補正法を適用して同じモデルパターンを補正して第2の補正パターンを作成する補正パターン作成ステップと、
第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較して、第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、シミュレーション・ステップ及び補正パターン作成ステップで適用したモデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、パターン乖離量が許容ずれ値以上であれば、上記モデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する判定ステップと
を有することを特徴としている。
【0010】
ルールベースの近接効果補正用の近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正することにより作成した第1の補正パターンは、ほぼ正しい設計パターンと認めることができるので、第2の補正パターンを第1の補正パターンと比較することにより、設計パターンに対する第2の補正パターンのパターン乖離量を検出することができる。
【0011】
本発明方法の好適な実施態様では、種々の線幅、スペース、及び形状のモデルパターンについて、補正パターン作成ステップ及び判定ステップを繰り返し、かつ判定ステップでは、第1の補正パターンの第2の補正パターンとの間のパターン乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所を検出して出力し、出力したパターン乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所をモデルパターンの線幅、スペース、及び形状に応じて分類する。
【0012】
本発明方法は、モデルベースの近接効果補正法を適用する限り、モデルベースの近接効果補正法を適用する対象に限定なく適用できる。例えば、マスク形成、レジストパターンの形成等に好適に適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照し、実施形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例
本実施形態例は本発明に係るモデルベースの近接効果補正の検証方法の実施形態の一例である。図1は本実施形態例の方法に従ってモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際の手順を示すフローチャートである。図2(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形態例のモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際のプロセスを説明する概念図、図3はデバイスパターンのパターン図、及び図4は補正パターンのずれを示すパターン図である。
本実施形態例では、図1に示すように、ステップS1 では、L&Sパターンからなるテストパターンを作成する。即ち、図2(a)に示すように、ラインパターンの幅、及びスペースの間隔を様々に変えたL&Sパターン12aからなるテストパターン12を作成する。
【0014】
次いで、ステップS2 で、モデルベースの近接効果補正法(以下、近接効果補正法をOPCと言う)のツールを使ってテストパターン12について転写シミュレーションを行い、図2(b)に示すように、転写シミュレーションの結果としてL&Sパターン12aの各々に対応する転写パターン14aからなるシミュレーション・パターン14を作成する。
ステップS3 では、シミュレーション・パターン14に基づいて、ルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを作成する。
【0015】
ステップS4 では、ルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを使って図3に示す設計データのデバイスパターン16を補正して、図4に示すように、第1の補正パターン18を作成する。
ルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを使用してデバイスパターン16に近接効果補正を行う。
また、ステップS2 で使用したモデルベースのOPCを適用して、同じデバイスパターン16を補正して、図4に示すように、第2の補正パターン20を作成する。
【0016】
ステップS5 では、第2の補正パターン20と第1の補正パターン18とを比較する。
図3に示すようなデバイスパターン16を例に挙げて説明すると、図4に示すように、ステップS3 で作成したルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを使ってルールベースOPC法により補正した第1の補正パターン18とモデルベースのOPCで補正した第2の補正パターン20とを比較する。
【0017】
ステップS6 では、第2の補正パターン20が、ライン部20aで第1の補正パターン18の対応するライン部に対してパターンずれしていないかどうかを確認する。例えば、図4では、第2の補正パターン20の第1ライン部20aの乖離量ΔPは、コーナー20bを除いて、許容ずれ量σ以下である。
ずれていなければ、ステップS2 及びステップS4 で適用したモデルベースのOPC法のモデル及びアルゴリズムに、誤りがないことと判定することができる。
【0018】
ステップS7 では、第1の補正パターン18と第2の補正パターンとの間の乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所を検出して出力する。例えば、第2の補正パターン20の広幅部20cの乖離量ΔPは、許容ずれ量σ以上である。そこで、広幅部20cを検出して出力する。また、第2の補正パターン20の端部20d、20eの乖離量ΔPは、許容ずれ量σ以上であるから、第2の補正パターン20の端部20d、20eを出力する。
【0019】
ステップS8 では、種々の線幅、スペース、及び形状のデバイスパターンについて、ステップS4 からステップS6 の作業を繰り返して、デバイスパターンの線幅、スペース、及び形状に応じて、乖離量が許容ずれ量以上の箇所を検出し、分類する。
これにより、補正の誤りをパターンの線幅、スペース、形状等に応じて分類することができる。
【0020】
本実施形態例では、以上のステップを経ることにより、モデルベースのOPCを検証してモデル及びアルゴリズムの誤りを検出し、ほぼ設計データ通りのパターンを転写できるマスクを作製することができる。
また、補正の誤りをパターンの線幅、スペース、形状等に応じて分類することにより、補正の修正を容易にすることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明方法によれば、モデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってL&Sパターンに転写シミュレーションを行い、次いで、ルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを転写シミュレーション結果に基づいて作成し、更に近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正して第1の補正パターンを作成すると共に、モデルベースの近接効果補正法を適用して同じモデルパターンを補正して第2の補正パターンを作成する。
そして、第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較して、第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、許容ずれ値以上であれば、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する。
これより、モデルベースの近接効果補正法に内在するモデルやアルゴリズムの誤りに起因して生じるエラーを検出して、モデルベースの近接効果補正の正否を容易にかつ確実に検証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の方法に従ってモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際の手順を示すフローチャートである。
【図2】図2(a)及び(b)は、それぞれ、実施形態例のモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際のプロセスを説明する概念図である。
【図3】デバイスパターンのパターン図である。
【図4】補正パターンのずれを示すパターン図である。
【符号の説明】
12……テストパターン、12a……L&Sパターン、14……シミュレーション・パターン、14a……転写パターン、16……デバイスパターン、18……第1の補正パターン、20……第2の補正パターン、20a……ライン部、20b……コーナー部、20c……広幅部、20d、20e……端部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、モデルベースの近接効果補正の検証方法に関し、更に詳細には、モデルベースの近接効果補正方法に内在するモデル及びアルゴリズムの誤りを検出することができる、モデルベースの近接効果補正の検証方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程で用いられているリソグラフィ技術では、近接効果の影響で生じる、設計パターンと実際のレジストパターンの寸法誤差が問題となっている。
近接効果とは、光又は電子線のレジスト内散乱によって細いパターンやパターンのコーナーが露光不足となって、転写したレジストパターンの寸法精度が劣化したり、転写した矩形のレジストパターンが丸くなったりする現象である。また、パターンが互いに近接して配置されているときには、転写レジストパターンが歪んだりする現象である。
【0003】
そこで、従来から微細なパターンをレジスト膜に転写する際には、近接効果を補正した近接効果補正マスクが使用されている。
近接効果補正マスクを作製する際には、設計パターンに対してパターン寸法誤差が最小となるマスク寸法補正値、つまり近接効果補正値を形状シミュレーション、又は露光実験結果により決定し、マスク寸法補正値により設計パターンの寸法を補正して得たデータをマスクEB描画に用いている。
【0004】
近接効果を補正する方法には、パターンの光強度に従って補正量を決めるモデルベースの近接効果補正法(Optical Proximity Effect Correction 、OPC)と、ルールベースの近接効果補正法とがある。
モデルベースの近接効果補正法は、隣り合うパターン同士のスペース及び周りのパターンの面積の大小に基づいてマスク寸法補正値(近接効果補正値)を定める方法であり、L&Sパターンを例に挙げると、モデルベースの近接効果補正法による近接効果補正は、スペースの間隔及びライン・パターンの光強度に基づいて設計パターンを補正するものであって、高精度な近接効果補正を行うことが可能である。
ルールベースの近接効果補正は、線幅とスペースで構成される補正テーブルに基づいて線幅を補正するので、モデルベースの近接効果補正に比べて処理時間がかからない。
【0005】
そこで、従来、ルールベースの近接効果補正法により補正された近接効果補正マスクが、パターニングのマスクとして使用されている。
しかし、微細化が進むにつれて、線幅とスペースのみで構成されている補正テーブルだけでは、十分な補正ができなくなってきたので、処理時間はかかるが、高精度な補正が行えるモデルベースの近接効果補正法が使われるようになってきた。
近接効果補正を施して近接効果補正マスクを作製した際には、作製した近接効果補正マスクが微細なパターンを設計パターン通り描画できるかどうか検証することが必要になる。
そこで、モデルベースの近接効果補正法による近接効果補正を行うときには、近接効果補正後のパターン形状をシミュレートして、ウエハ転写後のイメージを求める。次いで、転写後イメージと設計パターンとの乖離量(以下、EPE、Edge Placement Error)を求め、乖離量が許容ずれ値以下かどうかにより、モデルベースの近接効果補正を検証している。また、検証では、近接効果補正結果が収束しているかどうかのチェックは可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のモデルベースの近接効果補正の検証方法では、モデルベースの近接効果補正を検証する際の補正精度検証ツールが、モデルベースの近接効果補正法による補正を行うモデルと同じモデル及びアルゴリズムを使用している。従って、モデルベースの近接効果補正を検証しても、検証に使用するモデルやアルゴリズムにエラーが存在する際には、モデルやアルゴリズムに存在するエラーをエラーとして検出することはできない。
その結果、モデルやアルゴリズムにエラーがある場合には、エラーを内蔵したままマスクデータを作成し、エラーを内蔵した近接効果補正マスクを作製することになる。
これでは、正確な近接効果補正を施して、設計データに忠実なパターンを有するマスクを作製することは出来ない。
以上の説明では、マスクの作製を例にしてモデルベースの近接効果補正の検証方法の問題を説明したが、これはマスクの作製のみに該当するものではなく、パターニング一般に該当する問題である。
【0007】
そこで、本発明の目的は、モデルやアルゴリズムに内在するエラーを検出できるようにしたモデルベースの近接効果補正の検証方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、L&Sパターンにモデルベースの近接効果補正用のモデルを使用して転写イメージをシミュレートして、ルールベースの補正値テーブルを作成した。
そして、モデルベースの近接効果補正法で補正したモデルパターンのライン部と、モデルベースの近接効果補正用のモデルを使用して転写イメージをシミュレートして作成した補正テーブルで、ルールベースの近接効果補正したモデルパターンのライン部とを比較することにより、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムのエラー(誤り)を見い出すことを着想し、本発明を発明するに到った。
【0009】
上記目的を達成するために、本発明に係るモデルベースの近接効果補正の検証方法は、パターニングに適用するモデルベースの近接効果補正を検証する方法であって、
ラインパターンの幅、及びスペースの間隔を様々に変えたL&Sパターンからなるテストパターンを作成するテストパターン作成ステップと、
モデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってテストパターンに転写シミュレーションを行うステップと、
転写シミュレーションの結果に基づいて、ルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
ルールベースの近接効果補正用の近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正して第1の補正パターンを作成すると共に、シミュレーション・ステップで適用したモデルベースの近接効果補正法を適用して同じモデルパターンを補正して第2の補正パターンを作成する補正パターン作成ステップと、
第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較して、第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、シミュレーション・ステップ及び補正パターン作成ステップで適用したモデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、パターン乖離量が許容ずれ値以上であれば、上記モデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する判定ステップと
を有することを特徴としている。
【0010】
ルールベースの近接効果補正用の近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正することにより作成した第1の補正パターンは、ほぼ正しい設計パターンと認めることができるので、第2の補正パターンを第1の補正パターンと比較することにより、設計パターンに対する第2の補正パターンのパターン乖離量を検出することができる。
【0011】
本発明方法の好適な実施態様では、種々の線幅、スペース、及び形状のモデルパターンについて、補正パターン作成ステップ及び判定ステップを繰り返し、かつ判定ステップでは、第1の補正パターンの第2の補正パターンとの間のパターン乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所を検出して出力し、出力したパターン乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所をモデルパターンの線幅、スペース、及び形状に応じて分類する。
【0012】
本発明方法は、モデルベースの近接効果補正法を適用する限り、モデルベースの近接効果補正法を適用する対象に限定なく適用できる。例えば、マスク形成、レジストパターンの形成等に好適に適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照し、実施形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例
本実施形態例は本発明に係るモデルベースの近接効果補正の検証方法の実施形態の一例である。図1は本実施形態例の方法に従ってモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際の手順を示すフローチャートである。図2(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形態例のモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際のプロセスを説明する概念図、図3はデバイスパターンのパターン図、及び図4は補正パターンのずれを示すパターン図である。
本実施形態例では、図1に示すように、ステップS1 では、L&Sパターンからなるテストパターンを作成する。即ち、図2(a)に示すように、ラインパターンの幅、及びスペースの間隔を様々に変えたL&Sパターン12aからなるテストパターン12を作成する。
【0014】
次いで、ステップS2 で、モデルベースの近接効果補正法(以下、近接効果補正法をOPCと言う)のツールを使ってテストパターン12について転写シミュレーションを行い、図2(b)に示すように、転写シミュレーションの結果としてL&Sパターン12aの各々に対応する転写パターン14aからなるシミュレーション・パターン14を作成する。
ステップS3 では、シミュレーション・パターン14に基づいて、ルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを作成する。
【0015】
ステップS4 では、ルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを使って図3に示す設計データのデバイスパターン16を補正して、図4に示すように、第1の補正パターン18を作成する。
ルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを使用してデバイスパターン16に近接効果補正を行う。
また、ステップS2 で使用したモデルベースのOPCを適用して、同じデバイスパターン16を補正して、図4に示すように、第2の補正パターン20を作成する。
【0016】
ステップS5 では、第2の補正パターン20と第1の補正パターン18とを比較する。
図3に示すようなデバイスパターン16を例に挙げて説明すると、図4に示すように、ステップS3 で作成したルールベースのOPC用の近接効果補正値のテーブルを使ってルールベースOPC法により補正した第1の補正パターン18とモデルベースのOPCで補正した第2の補正パターン20とを比較する。
【0017】
ステップS6 では、第2の補正パターン20が、ライン部20aで第1の補正パターン18の対応するライン部に対してパターンずれしていないかどうかを確認する。例えば、図4では、第2の補正パターン20の第1ライン部20aの乖離量ΔPは、コーナー20bを除いて、許容ずれ量σ以下である。
ずれていなければ、ステップS2 及びステップS4 で適用したモデルベースのOPC法のモデル及びアルゴリズムに、誤りがないことと判定することができる。
【0018】
ステップS7 では、第1の補正パターン18と第2の補正パターンとの間の乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所を検出して出力する。例えば、第2の補正パターン20の広幅部20cの乖離量ΔPは、許容ずれ量σ以上である。そこで、広幅部20cを検出して出力する。また、第2の補正パターン20の端部20d、20eの乖離量ΔPは、許容ずれ量σ以上であるから、第2の補正パターン20の端部20d、20eを出力する。
【0019】
ステップS8 では、種々の線幅、スペース、及び形状のデバイスパターンについて、ステップS4 からステップS6 の作業を繰り返して、デバイスパターンの線幅、スペース、及び形状に応じて、乖離量が許容ずれ量以上の箇所を検出し、分類する。
これにより、補正の誤りをパターンの線幅、スペース、形状等に応じて分類することができる。
【0020】
本実施形態例では、以上のステップを経ることにより、モデルベースのOPCを検証してモデル及びアルゴリズムの誤りを検出し、ほぼ設計データ通りのパターンを転写できるマスクを作製することができる。
また、補正の誤りをパターンの線幅、スペース、形状等に応じて分類することにより、補正の修正を容易にすることができる。
【0021】
【発明の効果】
本発明方法によれば、モデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってL&Sパターンに転写シミュレーションを行い、次いで、ルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを転写シミュレーション結果に基づいて作成し、更に近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正して第1の補正パターンを作成すると共に、モデルベースの近接効果補正法を適用して同じモデルパターンを補正して第2の補正パターンを作成する。
そして、第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較して、第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、許容ずれ値以上であれば、モデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する。
これより、モデルベースの近接効果補正法に内在するモデルやアルゴリズムの誤りに起因して生じるエラーを検出して、モデルベースの近接効果補正の正否を容易にかつ確実に検証することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の方法に従ってモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際の手順を示すフローチャートである。
【図2】図2(a)及び(b)は、それぞれ、実施形態例のモデルベースの近接効果補正の検証方法を実施する際のプロセスを説明する概念図である。
【図3】デバイスパターンのパターン図である。
【図4】補正パターンのずれを示すパターン図である。
【符号の説明】
12……テストパターン、12a……L&Sパターン、14……シミュレーション・パターン、14a……転写パターン、16……デバイスパターン、18……第1の補正パターン、20……第2の補正パターン、20a……ライン部、20b……コーナー部、20c……広幅部、20d、20e……端部。
Claims (2)
- パターニングに適用するモデルベースの近接効果補正を検証する方法であって、
ラインパターンの幅、及びスペースの間隔を様々に変えたL&Sパターンからなるテストパターンを作成するテストパターン作成ステップと、
モデルベースの近接効果補正法に使用するモデルを使ってテストパターンに転写シミュレーションを行うステップと、
転写シミュレーションの結果に基づいて、ルールベースの近接効果補正法を適用する際の近接効果補正値のテーブルを作成するテーブル作成ステップと、
ルールベースの近接効果補正用の近接効果補正値のテーブルを使ってモデルパターンを補正して第1の補正パターンを作成すると共に、シミュレーション・ステップで適用したモデルベースの近接効果補正法を適用して同じモデルパターンを補正して第2の補正パターンを作成する補正パターン作成ステップと、
第1の補正パターンと第2の補正パターンとを比較して、第1の補正パターンのライン部に対する第2の補正パターンの対応するライン部のパターン乖離量が許容ずれ値以下であれば、シミュレーション・ステップ及び補正パターン作成ステップで適用したモデルベースの近接効果補正法のモデル及びアルゴリズムに誤りが無いと判定し、パターン乖離量が許容ずれ値以上であれば、上記モデル及びアルゴリズムに誤りがあると判定する判定ステップと
を有することを特徴とするモデルベースの近接効果補正の検証方法。 - 種々の線幅、スペース、及び形状のモデルパターンについて、補正パターン作成ステップ及び判定ステップを繰り返し、
次いで、判定ステップでは、第1の補正パターンと第2の補正パターンとの間のパターン乖離量が許容ずれ量より大きな第2の補正パターンの箇所を検出して出力し、
出力した第2の補正パターンの箇所をモデルパターンの線幅、スペース、及び形状に応じて分類することを特徴とする請求項1に記載のモデルベースの近接効果補正の検証方法。
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