JP2004028887A - 分子鋳型膜を利用したコレステロールセンサの開発およびそれを用いる非侵襲的なコレステロール計測法および機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の酵素法による計測では、採血という侵襲的なステップが必須であるため、被験者の精神的な負担が大きい。本発明は、コレステロール分子の分子鋳型膜、特に自己組織化単分子膜(MISAM)を適用した、簡易で非侵襲的な計測を視野に入れたコレステロールセンサ、計測法および機器の開発が課題である。
【解決手段】コレステロールの分子鋳型を有する自己組織化単分子膜(MISAM)を用いることにより、採血を必要とせず(非侵襲)、全測定時間が短く、高感度であるなど、従来の酵素法に代わる簡易な新規計測法を開発したことにより、外出が困難な高齢者や遠隔地居住者等のコレステロール計測が容易になった。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
動脈硬化や狭心症の危険因子である高コレステロール血症の原因物質であるコレステロールを、コレステロール分子の分子鋳型膜を利用したコレステロールセンサを用いて、非侵襲的にコレステロール計測を行うためのセンサ、方法および機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
動脈硬化や狭心症の危険因子である高コレステロール血症人口は年々増加しており、コレステロール濃度の適正レベルの維持は、ゆとりある日常生活を送るための必要条件となっている。従って、簡易なコレステロール計測法および計測機器の開発は、医療従事者だけでなく、健康の自己管理を望む多くの人々に切望されている。しかしながら現在、医療機関で行われる計測の全てが酵素法によるもので、採血(侵襲)を伴い検査技師を要するなど容易ではない。また、総コレステロール値の測定に限定されるという短所を有している。コレステロールオキシダ−ゼ(cholesterol oxidase)を用いる従来の酵素法の一例を、図1に示した。また、特開平11−51896には、血液1滴を採取して測定することが可能なコレステロールセンサが報告されているが、被験者によっては、たった1滴の血液採取に対して精神的な負担を感じるケースも多く、従って、血液採取を要さない非侵襲的なコレステロール計測法および機器の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
コレステロールの分子鋳型膜を適用したコレステロールセンサの開発、および非侵襲的で効率的、高速かつ高感度に計測できる簡易な新規計測法および機器の開発が課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
血中コレステロール濃度の適正レベルの維持は、ゆとりある日常生活を送るための必要条件になっている。また、血液中のコレステロール値の測定は、健康状態を臨床的に分析するために重要な役割を果たしている。従って、簡易なコレステロール濃度の計測法および計測機器の開発は、医療従事者だけでなく、健康の自己管理を望む多くの人々に切望されている。本発明は、コレステロール分子の分子鋳型膜を用いたコレステロールセンサ、コレステロールの非侵襲型検査方法および機器の開発を目的としている。
【0005】
本発明のコレステロールセンサとして用いる電極は、先端部にコレステロール分子の分子鋳型膜を装着して用いる。また、電極の先端部に分子鋳型膜を固定した電極を用いることも可能である。繰り返し使用による分子鋳型膜の劣化を考慮すると、電極先端部に分子鋳型膜を固定した電極よりも、必要に応じて装着と脱着が可能なタイプの電極を用いる方が良い。分子鋳型膜としては、過酸化ポリピロールやポリフェノールなどの有機高分子材料またはゾルゲルシリカガラスなどの無機材料をマトリックス材料とする分子鋳型膜を利用することができる。また、コレステロール分子の分子鋳型を刷り込んだ自己組織化単分子膜(Molecularly Imprinted Self−Assembled Monolayer ; MISAM)を用いると、分子認識機能とセンシング特性の点で有利である。コレステロールセンサ用のMISAMは、コレステロール分子を鋳型分子として用い、デカンチオール(decanethiol)、デシルメルカプタン(decylmercaptane)、メルカプトプロピオン酸(mercaptopropionic acid)、チオフェノール(thiophenol)、メルカプトナフタレン(mercaptonaphthalene)、ステアリルメルカプタン(stearyl mercaptane)等を用いて自己組織化単分子膜を作製した後に、コレステロール分子を抽出除去することにより作製することができる。これによりMISAM上に、コレステロール分子の形状に相補的なキャビティを形成させることができる(図2)。金(Au)電極上に、コレステロール分子に相補的なキャビティを有するMISAMを、ステアリルメルカプタンを用いて作製した一例を図3に示した。
【0006】
本発明のコレステロール分子に相補的なキャビティを有するMISAMを用いて、被験サンプル中のコレステロール量を定量する計測法の一例を、図4に示した。本来、コレステロールは電気化学的に不活性な分子であるが、フェロシアニド(ferrocyanide; [Fe(CN)4− )、アントラキノン(anthraquinone)、フェロセン(ferrocene)またはベンゾキノン(benzoquinone)をメディエイターとし、サイクリックボルタンメトリにより、電気化学的な測定が可能である。また、測定の感度増幅のためには微分パルスボルタンメトリ、測定の簡略化のためには電位差法などが有効である。金電極上に分子鋳型膜または自己組織化単分子膜を形成させた場合の高い応答性能、および高い選択性は、疎水性のコレステロール分子とチオール分子の長いアルキル鎖で形成された疎水的雰囲気を持つキャビティとその相補的形状とに起因し、強い親和性に帰することができる。これらキャビティの内部に侵入した分子の認識プロセスは、電極表面へのメディエイター分子、例えば [Fe(CN)4− の質量輸送を減少させ、その結果、電気化学信号を減少させる(図4)。従って、[Fe(CN)4− の酸化ピークにおける変化が、鋳型であるコレステロールの濃度と相関している。本発明の電気化学的センサは、1.0mM 以下の低濃度範囲におけるコレステロール濃度と直線的相関を示し(図5)、30秒以下という高速な応答性も有していた(図6)。このようにして、コレステロール特異的な分子鋳型膜を作製して電気化学的な測定を行い、その高い特異性、安定性および再現性を試験することにより、簡単でスピーディなコレステロールセンサの開発に到った。
【0007】
生体内には、遊離脂肪酸とエステル結合したエステル型コレステロールおよび遊離脂肪酸とエステル結合していない遊離型コレステロールの2種類のコレステロールが共存している。従って従来の酵素法では、採取した血液をコレステロールエステラーゼによって前処理し、エステル型コレステロールを加水分解して遊離型コレステロールに変換するステップが必須である。また、最終的に得られる測定値はエステル型コレステロールと遊離型コレステロールの合計値であり、エステル型コレステロール濃度または遊離型コレステロール濃度だけを測定することはできない。また、動脈硬化巣には大量のコレステロールエステルが蓄積されていることは良く知られた事実であり、エステル型コレステロールと遊離型コレステロールの両方を測定できる計測法の価値は大きいと言える。さらに、一つのサンプルで、同時測定が可能な計測法が有利であることは言うまでもない。本発明の計測法においては、マルチアレイ電極を用いるか、または二本以上の電極を同時に用いて、一方にコレステロール分子用の分子鋳型膜、もう一方にコレステロールエステル分子用の分子鋳型膜を装着することにより、コレステロールおよびコレステロールエステルを、それぞれ区別して、同時に測定することが可能という利点を有している。
【0008】
非侵襲型のコレステロールセンサ開発のためには、被験サンプルの入手方法が重要である。従来の酵素法のような、血液の採取といった侵襲的な方法は避けねばならない。本発明者らは、体内のコレステロール量の約11%が皮膚表面の皮脂膜中に存在しており、冠動脈血管を含めた体の他の組織中と同等のレベルであることに着目し、皮膚表面からの被験サンプルの入手を試みた。その結果、皮膚表面からの抽出溶液中のコレステロール濃度とCV測定による差分電流値(ΔI)との間に、良好な直線的相関があることを明らかにした。特に、1mM 以下という低濃度範囲において良好な直線性が得られた点は、本発明の利点と言える(図5)。一方、従来の酵素法の場合は、サンプル中のコレステロール濃度が10mM を越える場合の直線性は良好であるが、1mM 以下という低濃度領域での直線性は、あまり良いとは言えない(図7)。本発明のもう一つの長所は、溶液中に電極を漬けて測定を開始すると、差分電流値(ΔI)は30秒以内に平衡に達し(図6)、従来の酵素法に比べて高速な測定が可能であることが挙げられる。さらに、従来の酵素法による測定結果と本発明による測定結果の間には、良好な直線的相関があることを見出した(図8)。これにより、分子鋳型膜、特にMISAMを用いたコレステロール量の定量が可能な、非侵襲的で高速な計測法を確立することができた。なお、差分電流値(ΔI)の測定原理を、図9に示した。
【0009】
皮膚表面から被験サンプルを入手する際の部位に関しては、特に制限はない。皮膚表面からのコレステロールの抽出の便利さという点では、手のひらから抽出するのが最適である。抽出用の溶液は、皮膚表面の皮脂膜からのコレステロール抽出が可能な程度に脂溶性を有する溶液であれば、特に制限はない。人体への安全性、抽出効率等を勘案すると、エタノールが最適である。
【0010】
手のひらからコレステロールを抽出する方法に関しても特に制限はなく、用途に応じて使い分けることが可能である。測定の再現性を重んじる場合には、採取する皮膚の面積を一定にするなどの理由から、プラスチック製の小カップを用いるのが良い(図10)。プラスチック製カップに1mlのエタノールを入れ、手のひらの中心部でプラスチック製カップにしっかりと蓋をした状態で、手のひらをひっくり返して上方に向け、その状態を1分間保持する。1分後に手のひらをひっくり返して下方に向けた後、カップ中の溶液を分取して、分子鋳型膜を用いたコレステロール量の定量を行う。この方法は、測定精度や再現性のチェック等の目的で、同一サンプルを繰り返し測定する場合に有用である。日常の健康管理等に使用する場合は、もっと簡便な方法の採用も可能である。手のひらを上向きにして中央付近に窪みを作り、そこに1mlのエタノールを垂らして分子鋳型膜を装着した電極をその中に漬け、1分後にサイクリックボルタンメトリ(CV)等により酸化電流を読み取る。以上の抽出方法の条件は、目的に応じて変更が可能である。例えば、コレステロール抽出能の高い溶媒を用いたり、抽出時間を長くしたり、状況に応じた最適条件を探索して使用することが可能である。
【0011】
4名の患者(患者A,B,C,D)を対象に、血液中のコレステロール濃度を従来の酵素法で測定した場合と、本発明のMISAMを用いる方法により患者の手のひらで測定した場合を比較した結果、本発明の計測法で得られたコレステロール値は、従来の酵素法で測定した結果と直線的相関があることを確認できた(図11)。従って、この結果から、本発明の分子鋳型膜、特にMISAMを用いる非侵襲型のコレステロール計測法は、従来の酵素法の代替法として有用な、非侵襲的、効率的、高速かつ高感度に計測できるコレステロール計測法であることを証明できた。
【0012】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を、実施例にもとづき図面を参照して説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0013】
【実施例1】
金電極上に、コレステロール分子の分子鋳型を有する自己組織化単分子膜(MISAM)は、以下のようにして作製した。金電極( 0.79 mm )に対し、電気化学的なクリーニングを行った。次に、20 mMのコレステロールと0.1 mMのステアリルメルカプタンを含む50mlのエタノール溶液中に30分間、金電極を浸漬した。さらに、50mlのエタノール溶液中で洗浄し、MISAMに結合しているコレステロールを抽出、除去した。また、このようにして作製したMISAMは、ステアリルメルカプタンが−S−Au結合により金電極表面に強く結合して単分子膜を形成しており(図3)、また、コレステロール分子に相補的な形状を持つキャビティはリジッドであって、繰り返し測定に耐え得るものであることが判明した。
【0014】
このコレステロール計測用のMISAMを、0−1.0mM の範囲のコレステロール濃度を有する10種類の検量線作製用エタノール溶液に浸した後、5mMK[Fe(CN)] を含む50 mM 過塩素酸カリウム水溶液中で、ポテンショガルバノスタットを用いてサイクリックボルタンメトリ測定(CV)を実行した。このときの [Fe(CN)4− の酸化電流の変化より、検量線を作成した(図5)。実際の分析は、手のひらにエタノールを1mlたらし、MISAM電極をこのエタノール溶液中に漬けた。約1分後、同様にしてサイクリックボルタンメトリにより酸化電流を読み取った。コレステロール分子の鋳型を有するMISAM電極は、0−1.0mM までのコレステロール濃度変化に対して、直線的な電流減少が見られた(図5)。また、応答時間は30秒以下であった(図6)。このような電流変化は、電気化学的に不活性なコレステロール分子が鋳型に取り込まれると、金表面に拡散する [Fe(CN)4− 濃度が減少し、それに伴い [Fe(CN)4− の酸化電流が減少することによるものである。また、この濃度域において、従来の酵素法による計測は感度の点から困難であり、データのばらつきも大きかった(図7)。
【0015】
また、MISAM電極による計測の選択性を調べてみた。コレステロール(Cholesterol)の他に、コレステロールに構造の良く似たタウロコール酸、コール酸、デオキシコール酸などの胆汁酸について測定を行った。また、アントラセン(Anthracene)の測定も行った。その結果、コレステロールの感度(Sensitivity)が最も高いことが示された(表1)。
【0016】
【表1】
Figure 2004028887
【0017】
0−1.0mM までのコレステロール濃度範囲において、従来の酵素法による測定結果とコレステロール分子の鋳型を有するMISAM電極を用いた測定結果とを比較して見た。従来の酵素法による測定は、体外診断用医薬品総コレステロール測定キット(コレステロールE−テストワコー;和光純薬工業)の発色溶液6.0mlをサンプル管(15ml)に取り、コレステロールを含むエタノール溶液を40μl採取してサンプル管に加えた。このサンプル管を恒温槽(37℃)に5分間静置した後、波長600nmの吸光度の測定を行った。その結果、両者の間に良好な直線性が存在することを示すことができた(図8)。
【0018】
次に、4名の患者(患者A,B,C,D)を対象に、血液中のコレステロール濃度を従来の酵素法で測定した場合と、本発明のMISAMを用いる方法により患者の手のひらで測定した場合を比較した結果、本発明の計測法で得られたコレステロール値は、従来の酵素法で測定した結果と直線的相関があることを確認できた(図11)。従って、この結果から、本発明のMISAMを用いる非侵襲型のコレステロール計測法は、従来の酵素法の代替法として有用な、非侵襲的、効率的、高速かつ高感度に計測できるコレステロール計測法であることを証明できた。
【0019】
【表2】
Figure 2004028887
【0020】
【実施例2】
電気化学的な測定に、感度増幅に適した微分パルスボルタンメトリ(DPV)を用いた例を以下に示す。コレステロール計測用のMISAMを、0−1.0mM の範囲のコレステロール濃度を有する10種類の検量線作製用エタノール溶液に浸した後、1mM ベンゾキノン を含む0.2M 塩化カリウム−塩酸緩衝水溶液中で、ポテンショガルバノスタットを用いて微分パルスボルタンメトリ測定(DPV)を実行した。測定条件は、パルス幅:0.1秒、パルス高さ:0.1V、掃引速度:5mV/秒であった。このときのベンゾキノンの酸化電流の変化より、検量線を作成した。実際の分析は、手のひらにエタノールを1mlたらし、MISAM電極をこのエタノール溶液中に漬けた。約1分後、DPVにより酸化電流を読み取った。コレステロール分子の鋳型を有するMISAM電極は、0−1.0mM までのコレステロール濃度変化に対して、直線的な電流減少が見られた。このような電流変化は、電気化学的に不活性なコレステロール分子が鋳型に取り込まれると、金表面に拡散するベンゾキノン濃度が減少し、それに伴い ベンゾキノンの酸化電流が減少することによるものである。CV法に比べ、感度を増幅できるという利点が確認できた。
【0021】
【発明の効果】
コレステロール分子の鋳型を刷り込んだ分子鋳型膜、特にMISAMをセンサとして用いた本発明の計測法は、採血を必要とせず(非侵襲)、全測定時間が短く、高感度であるなど、従来の酵素法に代わる簡易な新規計測法である。また、機器を小型・簡易化またはポータブル化したことにより、外出が困難な高齢者や遠隔地居住者等のコレステロール計測が容易になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】生体中における総コレステロールの従来の検出方法を示す図である。
【図2】本発明におけるMISAMを用いたコレステロールの検出原理を示す図である。
【図3】MISAMの作製方法を示す図である。
【図4】フェロシアニドを用いた電気化学的信号を検出する原理を示す図である。
【図5】MISAMを用いた電気化学的測定において、コレステロール濃度と酸化ピークの差分電流値(△I)との直線的相関を示す図である。
【図6】1mM コレステロール/エタノール溶液におけるMISAMの応答時間曲線を示す図である。
【図7】酵素法を用いた従来法による測定結果を示す図である。
【図8】本発明のMISAM法と従来法の酵素法との測定結果の相関を示す図である。
【図9】差分電流値(ΔI)の測定原理を示す図である。
【図10】手のひらの皮膚表面からのコレステロール抽出法の一例、およびMISAMと従来の酵素法による測定原理を示す図である。
【図11】4名の患者を対象とした表2の測定結果が、良好な直線的相関を有していることを示す図である。

Claims (15)

  1. コレステロール分子の分子鋳型膜を利用したコレステロールセンサ。
  2. 過酸化ポリピロールやポリフェノールなどの有機高分子材料またはゾルゲルシリカガラスなどの無機材料をマトリックス材料とする分子鋳型膜を利用した請求項1に記載のコレステロールセンサ。
  3. コレステロール分子の分子鋳型を有する自己組織化単分子膜を利用した請求項1に記載のコレステロールセンサ。
  4. コレステロール分子の分子鋳型を有する分子鋳型膜または自己組織化単分子膜を利用したコレステロールセンサを用いる、効率的、高速かつ高感度に計測できる非侵襲型のコレステロール計測法。
  5. 皮膚表面の皮脂膜に存在するコレステロールを脂溶性溶液中に採取し、採取した溶液中のコレステロール濃度の計測を特徴とする、請求項4に記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  6. 皮膚表面が手のひらであることを特徴とする、請求項4または5に記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  7. 測定サンプル中のコレステロール濃度が1.0mM以下の範囲において、コレステロール濃度と酸化ピークの差分電流値とが直線的相関を有することを特徴とする請求項4から6のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  8. コレステロール濃度計測のマーカーとして、コレステロールの鋳型よりも小さい分子サイズを有し、酸化還元活性を持つ無機及び有機化合物を用いることを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  9. コレステロール濃度計測のマーカーとして、ベンゾキノン、アントラキノン、フェロシアニド、フェロセンのいずれかを用いることを特徴とする請求項4から8のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  10. 計測の応答時間が30秒以内であることを特徴とする、請求項4から9のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  11. 従来の酵素法による測定値と直線的相関を有することを特徴とする、請求項4から10のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  12. マルチアレイ電極または二本以上の電極を用いることでコレステロールおよびコレステロールエステルを、それぞれ区別して測定可能なことを特徴とする請求項4から11のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  13. 微分パルスボルタンメトリや電位差法などの電気化学的計測、表面プラズモン共鳴(SPR)センサを用いて測定することを特徴とする請求項4から12のいずれかに記載の非侵襲型のコレステロール計測法。
  14. 小型・簡易化またはポータブル化したことを特徴とする請求項4から13に記載の非侵襲型のコレステロール計測に用いる機器。
  15. 小型電流計またはSPRセンサ等を用いることにより、小型・簡易化またはポータブル化したことを特徴とする請求項4から13に記載の非侵襲型のコレステロール計測に用いる機器。
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