JP2004028800A - 染毛処理結果のシミュレート呈色方法、および染毛処理用のシミュレート加法性混色材 - Google Patents
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Abstract
【課題】顧客が内心に懐く染毛色と、その染毛色を達成するに必要な染毛剤の種類と混合比率を簡易迅速に決定することができる染毛処理結果のシミュレート呈色方法とそれに用いるシミュレート加法性混色材を提供すること。
【解決手段】各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の加法性混色材を用い、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果を適否判断するシミュレート技術を採用した。
【選択図】 図1
【解決手段】各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の加法性混色材を用い、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果を適否判断するシミュレート技術を採用した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛処理結果のシミュレート呈色方法と、その方法に使用するシミュレート加法性混色材に関し、更に詳しくは、美容師や理容師などの染毛技術者が顧客の依頼に応じ1種以上の染毛剤を用いて染毛処理する際に処理結果を簡易迅速にシミュレーションして提示することができる方法と、シミュレート加法性混色材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、ファッションが重視される最近の庶民生活においては、自己の個性表現にも差別化の要請が強く、色彩の選択は自らのセンスを主張する有力な手段として注目されるようになっている。特に、自らのボディーイメージの形成に大きな影響を与えるヘァースタイルは、現代人にとって重大な関心事であり、一昔前まで日本美人の形容として人口に膾炙されていた“緑の黒髪”という言葉も、栄養・体位が向上した現代の日本人の間では平凡で没個性的なヘァーカラーとして厭きられ、茶髪・緑髪・赤毛・金髪・銀髪など実にカラフルな色彩を自己の毛髪色にしたいという要請が強くなっているのである。
【0003】
ところで、美容院や理容院において顧客が希望する毛色は十人十色、多種多様であって、顧客の求める毛色を出すためには様々な染毛剤を混合して使用することが必要である。しかし、如何に熟練した美容師や理容師といえども、染毛に臨み様々の染毛剤を取り合わせて現場調合しても、顧客と美容師・理容師との双方が内心に各々描いている色彩イメージを会話だけで正確に伝達することは極めて困難な事情にあるから、顧客が希望した色とは全く異なってしまうことが多く、染め直し等のクレームが発生することも度々であった。特に、酸化性の染毛剤にあっては染毛剤自体の色と反応後の色彩とが全く異なることが多いため、現場調合した薬液の色を観察したとしても、その場で実際の発色結果を確認することは殆ど不可能に近かったのである。しかも顧客の毛髪は、実際には染毛剤の履歴の有無で明るい毛髪から暗い毛髪まで多種多様であって、かつ、残留している色素の色も十人十色であるところから、全ての毛髪に対して染毛処理後の色を正確に予測することは殊に困難であった。
【0004】
もっとも、美容院や理容院においても、染毛剤を使用した場合の発色度合い等を事前に知っておくべく、人頭や人毛及びヤク毛等を用いた勉強会(染毛テスト等)を常日頃から行って経験の習得に努力しているのではあるが、染毛には時間を要するし、染毛後の放置タイムとして約30分程度は必ず待たねばならず、経験の習得には大変な手間と時間とが必要であった。また、染毛剤を提供するディーラー側でも、美容院や理容院のスタッフ達を相手に人頭や人毛、ヤク毛等を用いて染毛剤の使用法などの講習会(染毛テスト等)を実施して教育訓練を施す努力をしていたのであるが、長時間と多額の講習費用を投入している割りには講習効果は十分に上がっていないのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、美容院・理容院などの染毛処理施設における染毛技術者(美容師・理容師など)が顧客との間で互いに内心に各々描いている色彩イメージを正確に交流伝達させて合意に達することが困難であったことに加えて、染毛剤の化学的性質や顧客固有の毛髪の性質によっても染毛処理結果を視覚的に確認することが困難であった従来の事情に鑑みて為されたものであって、美容師・理容師などの染毛技術者が顧客が内心に描いている染毛色と、その染毛色を達成するに必要な必要な染毛剤の種類と混合比率を簡易迅速に決定することができる染毛処理結果のシミュレート呈色方法および同方法に用いるシミュレート加法性混色材を提供することを技術的課題とする。
【0006】
また、本発明の他の技術的課題は、比較的経験の浅い美容師・理容師等の染毛技術者でも顧客の望む染毛色をシミュレート呈色して見せ、その確認を通じて染毛ミスを冒すことなく正確な染毛処理を行うことを可能にする方法、およびその方法の効率的実施を可能にするシミュレート加法性混色材を提供するにある。
【0007】
さらに、本発明の他の技術的課題は、顧客の目の前で安価かつ正確に染毛結果をシミュレーションで提示することができる経済的なシミュレート呈色方法と、その方法の実施に役立つ安価なシミュレート加法性混色材を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するために採用した手段】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を説明すると、次のとおりである。
(1) まず、本発明は、各種染毛剤の単一使用の染毛結果に対応した色彩を各々表現可能な複数種の色素材を使用し、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果の適否を判断可能できるように視覚化するという方法的手段「染毛処理結果のシミュレート呈色方法」を採用して、前述の技術的課題を解決した点に特徴がある。
(2) また、本発明は、染毛依頼者の現毛色と各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩とを各々表現可能な複数種の色素材との組み合わせキットとして揃えて、こうして揃えられたキットを染毛結果確認の材料的手段として利用したものであって、前記複数種の色素材の中から染毛依頼者の現毛色を表現する出発色素材として選ぶ一方、この出発色素材を目標色に加法変色させるために加法色素材として選び、前記出発色素材と加法色素材とを混合比率を調節して加法混色させることにより染毛処理結果をシミュレーション的に呈色させて視覚的に提示可能にした点に特徴がある。
【0009】
なお、こゝで念のため、本発明が前述の課題解決手段として採用した上記技術要素に関する用語について、若干の注釈を加えておくものとする。
1) まず請求項1において、「染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を〜選択」とは、例えば白髪比率 100% に完全な白色化した毛髪を黒髪に染色する場合には純黒の色素材を選ぶということであり、複数種の色素材を混合して目標色を出すときには加法混色の経験則的な常識に従って(例えば、青の色素材に黄色の色素材を混合して緑を呈色させる如く)必要な色素材が選ばれることになる。
2) 請求項2において“染毛依頼者の現毛色”というは、依頼者が希望する毛色に毛髪を染めるにあたって、当該依頼者が希望する色に染毛を開始する処理当初の毛色のことであり、必ずしも、当該依頼者の生まれの自然毛色を意味するわけではない。純黒の毛髪をダイレクトに白髪に近い薄いグレー等に染めることは不可能であるから、一旦、黒髪を脱色して白化させる必要があるところ、この場合、脱色処理して白化させた毛髪の色が“現毛色”となる。また既に染まっている顧客の毛髪(茶髪)を対象とする場合には、当該顧客の既染毛の毛髪の色が“現毛色”となる。
3) 本発明において採択される“複数種の色素材”は、手指で混練可能な可塑性のクレー形態であることが好ましいが、振動を与えることにより均一に混合可能な同比重で同粒度(中目〜極細目)の粉体でもよい。色素材として粉体を採択する場合には、混合容器として透明ガラス製の試験管などを用いることが必要である。また、本発明で採択する“複数種の色素材”は、混合した際に加法混色作用により様々な色彩を正確に作り出せることが必要であり、色素材を混合させたときには化学反応による変色は起さないのが好ましい。4) 手指で混練可能な可塑性クレーを基材とした色素材を用いる場合においては幼稚園や小学校の図工教育の教材として一般に使用されている周知の色粘土を採択することも可能であり、また、特開平2001−202004号公報に開示され市販されている3原色軽量粘土(株式会社パジコ製)を調合して各種基準色を製し、キットとして組み合わせてもよい。
5) 本発明において手指にて混練可能な可塑性クレーを基材とした色素材を使用する場合においては、予め直径1cm、重さ 0.2〜0.3g程度のサイズに成形して揃えて置くと使い勝手が良く便利である。もっとも、所定の大きさ(ゴルフボール大、立方体、不定形)の各色クレー色素材の塊りを、その都度、千切って使用することも可能ではあるが、各々の量を正確に測定する測定器具が必要となる。
6) 本発明方法を実施する場合には、美容院や理容院で顧客が希望する染毛色をカウンセリングを通じて聞き出して、使用する幾種類かの染毛剤を仮定的に選ぶ一方、当該顧客の現毛色に対応する色素材(出発色素材)と、前記仮定的に選んだ染毛剤の染毛結果に対応する色彩の色素材(加法色素材)とを、大まかに混練して顧客に視認させて諾否の意思を確認し、一致しないときは何んな色成分が強いのか、弱いのかを聞き出して必要な加法色素材を添加して再調整し、こうした試行錯誤を通じて顧客の希望する毛色を確認し、前記使用した各種の加法色素材の混合割合を基準に染毛剤の混合割合を決定して染毛作業に移ることにすれば的確な染毛結果を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的内容を、その好ましい実施の形態を挙げて、更に詳しく説明する。なお、以下の実施形態では、軽量粘土(株式会社パジコ製)を混合調製したクレー(各色のクレー1単位は、直径1cmの球体に成形)を出発色・加法色素材キットとして用いているが、このキットを構成するクレーの色と混色結果とについては、SMカラーコンピューター(スガ試験機株式会社)を用いマンセル表色系の値、つまりH(Hue:色相)、V(Value:明度)、C(Chroma:彩度)値を測色した。
【0011】
ちなみに、以下の実施形態において使用している色素材(クレー形態)と染毛剤とを組み合わせた組み合わせキットは、図1に図示する如く、該当する染毛剤の各々に附属的に一体の包装状態に添附してあって、他色の染毛剤の染毛色を表現するクレーとは混同が生じないように配慮されている。なお、同図中における符号1a・1b・1c・・・1nは、各種染毛剤の各々の単一使用の染毛結果に対応した色彩を各別に表現するために該当染毛剤と一体に包装される色素クレーである。他方、符号2a・2b・2c・・・2nは、前記色素クレーに対応する該当染毛剤を各別に指示している。また、符号3は、前記色素クレー1a・1b・1c・・・1nと染毛剤2a・2b・2c・・・2nとを各々対応して包装するパッケージである。
【0012】
〔第1実施形態〕
白髪比率がほぼ 100% で染毛が未経験の70歳の顧客(女性)に対し、24色クレー色素材キットを用いて希望色の褐色を呈色させることを目標にカウンセリングしながら種々のクレーを均一に混合して確認を求め、希望に叶った褐色を呈した各色の混合比率(重量比)を求めた。こうして得られた混合比率は、褐色クレー(4.61YR 3.57/1.71)、橙茶色クレー (2.17YR 4.64/7.46)=2:1であった。
【0013】
そこで、酸化染毛剤(日華化学株式会社:ミレアムX=全22色)の中から、上記褐色クレーと同色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/N)と、橙茶色に発色する染毛剤(ミレアムX−9/0)とを選び出し、これらの加法色素材として混合した上、この加法色素材を用いて当該顧客の毛髪に対し染毛処理を施した。すると、顧客の毛髪は、上記混合クレーの褐色(5.82YR 3.74/2.53)に極めて近い近似色に染まり、鏡に写して顧客の確認を求めたところ大いに満足して貰えた。
【0014】
〔第2実施形態〕
黒髪比率が 100% で染毛をしたことのない30歳の顧客(女性)に対し、24色クレー色素材キットを用いて希望色の褐色を呈色させることを目標にカウンセリングしながら種々のクレーを均一に混合して確認を求め、希望に叶った褐色を呈した各色の混合比率(重量比)を求めた。こうして得られた混合比率は、褐色クレー(5.46YR 3.13/0.90):赤茶色クレー(5.63 R 4.08/3.08):黄色系クレー(8.05 YR 5.24/6.93)=1:2:1であった。
【0015】
そこで、酸化染毛剤(日華化学株式会社:ミレアムX=全22色)の中から、上記褐色クレーと同色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/PN) と、赤茶色に発色する染毛剤(ミレアムX−9/R)と黄色に発色する染毛剤(ミレアムX−11/Y)を選び出し、これらの加法色素材として混合したうえで、この加法色素材を用いて当該顧客の毛髪に対し染毛処理を施した。すると、顧客の毛髪は上記混合クレーの褐色(8.73YR 3.90/2.13)に極めて近い近似色に染まり、鏡に写して顧客の確認を求めたところ大いに満足して貰えた。
【0016】
〔第3実施形態〕
1週間前に明るく金髪に近い程度まで染毛した20歳の顧客(女性)に対し、24色クレー色素材キットを用いて希望色の褐色を呈色させることを目標にカウンセリングしながら種々のクレーを均一に混合して確認を求め、希望に叶った褐色を呈した各色の混合比率(重量比)を求めた。こうして得られた混合比率は、褐色クレー(4.73YR 3.55/1.70):赤褐色クレー(3.68 R 3.35/2.26):黄色クレー(8.70 YR 5.98/7.71) =3:4:1であった。
【0017】
そこで、酸化染毛剤(日華化学株式会社:ミレアムX=全22色)の中から、上記褐色クレーと同色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/N)と、赤茶色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/R)と、黄色に発色する染毛剤(ミレアムX−11/Y)を選び出し、これらの加法色素材として混合したうえで、この加法色素材を用いて当該顧客の毛髪に対し染毛処理を施した。すると、顧客の毛髪は上記混合クレーの褐色(0.94YR 3.64/2.12)に極めて近い近似色に染まり、鏡に写して顧客の確認を求めたところ大いに満足して貰えた。
【0018】
本明細書に例示する本発明の実施の形態は概ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において、美容院や理容院など染毛処理現場の状況に合せて実施し易いように適宜の改変を加えることは当然のことであって、例えば次に掲げる改変は本発明の技術的範囲に属することは云うまでもない。
1) 前述の実施形態の説明では、各色の色素クレー1a・1b・1c・・・1n、およびこれに対応する各色の染毛剤2a・2b・2c・・・2nは、使用に際して各々混同が生じないパッケージ3に各別に包装した製品形態のものを挙げていたが、クレー色素材1a・1b・1c・・・1nと各種染毛剤2a・2b・2c・・・2nに視覚的に明確に識別できる顕著な符号を付して混同しないような明認手段を採用することも可能である。
2) また、前述の実施形態では、各々の染毛剤の単一使用による染毛結果としての色彩を各別に表現する色素材として、手指にて混練可能な可塑性のクレー(粘土)形態のものだけを例示して説明したが、必ずしもクレー形態でなくてよく、各染毛剤の染毛結果を表現できさえすれば、例えば、ほゞ同粒度で同比重の振動混合可能な粉体を色素材として採用することも可能である。この場合においては、粉体形態の各色の色素材は透明な試験管など如きガラス管の中に入れて振動させて混合させれば加法混色を視認させることが可能である。
3) また、前述の実施形態では、美容師・理容師が所要の色素剤を加法混色させて呈色させ顧客の希望する染毛色の確認を求める方式で実施したが、逆に、顧客に各種色素剤を混合させて顧客が、これと満足する色彩を示したときの色素剤の混合比率に基いて、対応する染毛剤を当該混合比率で混合して染毛処理をすることも、当然に可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上具体的な実施形態を挙げて説明したとおり、本発明は、各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の色素材、あるいは更に加えて染毛依頼者の現毛色に対応する色彩を表現可能な色素材を採用したことによって、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果を適否判断できる美容師・理容師などの染毛技術者が顧客が内心に描いている染毛色と、その染毛色を達成するに必要な必要な染毛剤の種類と混合比率を簡易迅速に決定することが可能になった。
【0020】
また、本発明の他の技術的課題は、比較的経験の浅い美容師・理容師等の染毛技術者でも顧客の望む染毛色をシミュレート呈色して見せ、その確認を通じて染毛ミスを冒すことなく正確に染毛処理を行うことができるようになった。
【0021】
さらに、顧客の目の前で安価かつ正確に染毛結果をシミュレーション的に提示できるので頗る経済的であるとともに、使用する色素材も色素クレーや色素粉末形態で提供できるので、使い勝手も非常に良好である。
【0022】
このように本発明によれば、美容師・理容師などの染毛技術者と顧客との間で互いに内心に各々描いている色彩イメージを正確に交流伝達させて合意に達することが困難であったことに意思交流上の隘路、および染毛剤の化学的性質や顧客固有の毛髪の性質によっても染毛処理結果を視覚的に確認することが困難であった従来における問題点を悉く解消することができるにも拘わらず、これを実施するための素材は極めて安価であって、美容業界・理容業界にもたらす効用は頗る大きく、その産業上の利用価値は大きいものと云える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法に使用する染毛処理用のシミュレート加法性混色材の製品形態例を示した斜視説明図である。
【符号の説明】
1a・1b・1c・・・1n 色素材
2a・2b・2c・・・2n 染毛剤
3 パッケージ
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛処理結果のシミュレート呈色方法と、その方法に使用するシミュレート加法性混色材に関し、更に詳しくは、美容師や理容師などの染毛技術者が顧客の依頼に応じ1種以上の染毛剤を用いて染毛処理する際に処理結果を簡易迅速にシミュレーションして提示することができる方法と、シミュレート加法性混色材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、ファッションが重視される最近の庶民生活においては、自己の個性表現にも差別化の要請が強く、色彩の選択は自らのセンスを主張する有力な手段として注目されるようになっている。特に、自らのボディーイメージの形成に大きな影響を与えるヘァースタイルは、現代人にとって重大な関心事であり、一昔前まで日本美人の形容として人口に膾炙されていた“緑の黒髪”という言葉も、栄養・体位が向上した現代の日本人の間では平凡で没個性的なヘァーカラーとして厭きられ、茶髪・緑髪・赤毛・金髪・銀髪など実にカラフルな色彩を自己の毛髪色にしたいという要請が強くなっているのである。
【0003】
ところで、美容院や理容院において顧客が希望する毛色は十人十色、多種多様であって、顧客の求める毛色を出すためには様々な染毛剤を混合して使用することが必要である。しかし、如何に熟練した美容師や理容師といえども、染毛に臨み様々の染毛剤を取り合わせて現場調合しても、顧客と美容師・理容師との双方が内心に各々描いている色彩イメージを会話だけで正確に伝達することは極めて困難な事情にあるから、顧客が希望した色とは全く異なってしまうことが多く、染め直し等のクレームが発生することも度々であった。特に、酸化性の染毛剤にあっては染毛剤自体の色と反応後の色彩とが全く異なることが多いため、現場調合した薬液の色を観察したとしても、その場で実際の発色結果を確認することは殆ど不可能に近かったのである。しかも顧客の毛髪は、実際には染毛剤の履歴の有無で明るい毛髪から暗い毛髪まで多種多様であって、かつ、残留している色素の色も十人十色であるところから、全ての毛髪に対して染毛処理後の色を正確に予測することは殊に困難であった。
【0004】
もっとも、美容院や理容院においても、染毛剤を使用した場合の発色度合い等を事前に知っておくべく、人頭や人毛及びヤク毛等を用いた勉強会(染毛テスト等)を常日頃から行って経験の習得に努力しているのではあるが、染毛には時間を要するし、染毛後の放置タイムとして約30分程度は必ず待たねばならず、経験の習得には大変な手間と時間とが必要であった。また、染毛剤を提供するディーラー側でも、美容院や理容院のスタッフ達を相手に人頭や人毛、ヤク毛等を用いて染毛剤の使用法などの講習会(染毛テスト等)を実施して教育訓練を施す努力をしていたのであるが、長時間と多額の講習費用を投入している割りには講習効果は十分に上がっていないのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、美容院・理容院などの染毛処理施設における染毛技術者(美容師・理容師など)が顧客との間で互いに内心に各々描いている色彩イメージを正確に交流伝達させて合意に達することが困難であったことに加えて、染毛剤の化学的性質や顧客固有の毛髪の性質によっても染毛処理結果を視覚的に確認することが困難であった従来の事情に鑑みて為されたものであって、美容師・理容師などの染毛技術者が顧客が内心に描いている染毛色と、その染毛色を達成するに必要な必要な染毛剤の種類と混合比率を簡易迅速に決定することができる染毛処理結果のシミュレート呈色方法および同方法に用いるシミュレート加法性混色材を提供することを技術的課題とする。
【0006】
また、本発明の他の技術的課題は、比較的経験の浅い美容師・理容師等の染毛技術者でも顧客の望む染毛色をシミュレート呈色して見せ、その確認を通じて染毛ミスを冒すことなく正確な染毛処理を行うことを可能にする方法、およびその方法の効率的実施を可能にするシミュレート加法性混色材を提供するにある。
【0007】
さらに、本発明の他の技術的課題は、顧客の目の前で安価かつ正確に染毛結果をシミュレーションで提示することができる経済的なシミュレート呈色方法と、その方法の実施に役立つ安価なシミュレート加法性混色材を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するために採用した手段】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を説明すると、次のとおりである。
(1) まず、本発明は、各種染毛剤の単一使用の染毛結果に対応した色彩を各々表現可能な複数種の色素材を使用し、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果の適否を判断可能できるように視覚化するという方法的手段「染毛処理結果のシミュレート呈色方法」を採用して、前述の技術的課題を解決した点に特徴がある。
(2) また、本発明は、染毛依頼者の現毛色と各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩とを各々表現可能な複数種の色素材との組み合わせキットとして揃えて、こうして揃えられたキットを染毛結果確認の材料的手段として利用したものであって、前記複数種の色素材の中から染毛依頼者の現毛色を表現する出発色素材として選ぶ一方、この出発色素材を目標色に加法変色させるために加法色素材として選び、前記出発色素材と加法色素材とを混合比率を調節して加法混色させることにより染毛処理結果をシミュレーション的に呈色させて視覚的に提示可能にした点に特徴がある。
【0009】
なお、こゝで念のため、本発明が前述の課題解決手段として採用した上記技術要素に関する用語について、若干の注釈を加えておくものとする。
1) まず請求項1において、「染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を〜選択」とは、例えば白髪比率 100% に完全な白色化した毛髪を黒髪に染色する場合には純黒の色素材を選ぶということであり、複数種の色素材を混合して目標色を出すときには加法混色の経験則的な常識に従って(例えば、青の色素材に黄色の色素材を混合して緑を呈色させる如く)必要な色素材が選ばれることになる。
2) 請求項2において“染毛依頼者の現毛色”というは、依頼者が希望する毛色に毛髪を染めるにあたって、当該依頼者が希望する色に染毛を開始する処理当初の毛色のことであり、必ずしも、当該依頼者の生まれの自然毛色を意味するわけではない。純黒の毛髪をダイレクトに白髪に近い薄いグレー等に染めることは不可能であるから、一旦、黒髪を脱色して白化させる必要があるところ、この場合、脱色処理して白化させた毛髪の色が“現毛色”となる。また既に染まっている顧客の毛髪(茶髪)を対象とする場合には、当該顧客の既染毛の毛髪の色が“現毛色”となる。
3) 本発明において採択される“複数種の色素材”は、手指で混練可能な可塑性のクレー形態であることが好ましいが、振動を与えることにより均一に混合可能な同比重で同粒度(中目〜極細目)の粉体でもよい。色素材として粉体を採択する場合には、混合容器として透明ガラス製の試験管などを用いることが必要である。また、本発明で採択する“複数種の色素材”は、混合した際に加法混色作用により様々な色彩を正確に作り出せることが必要であり、色素材を混合させたときには化学反応による変色は起さないのが好ましい。4) 手指で混練可能な可塑性クレーを基材とした色素材を用いる場合においては幼稚園や小学校の図工教育の教材として一般に使用されている周知の色粘土を採択することも可能であり、また、特開平2001−202004号公報に開示され市販されている3原色軽量粘土(株式会社パジコ製)を調合して各種基準色を製し、キットとして組み合わせてもよい。
5) 本発明において手指にて混練可能な可塑性クレーを基材とした色素材を使用する場合においては、予め直径1cm、重さ 0.2〜0.3g程度のサイズに成形して揃えて置くと使い勝手が良く便利である。もっとも、所定の大きさ(ゴルフボール大、立方体、不定形)の各色クレー色素材の塊りを、その都度、千切って使用することも可能ではあるが、各々の量を正確に測定する測定器具が必要となる。
6) 本発明方法を実施する場合には、美容院や理容院で顧客が希望する染毛色をカウンセリングを通じて聞き出して、使用する幾種類かの染毛剤を仮定的に選ぶ一方、当該顧客の現毛色に対応する色素材(出発色素材)と、前記仮定的に選んだ染毛剤の染毛結果に対応する色彩の色素材(加法色素材)とを、大まかに混練して顧客に視認させて諾否の意思を確認し、一致しないときは何んな色成分が強いのか、弱いのかを聞き出して必要な加法色素材を添加して再調整し、こうした試行錯誤を通じて顧客の希望する毛色を確認し、前記使用した各種の加法色素材の混合割合を基準に染毛剤の混合割合を決定して染毛作業に移ることにすれば的確な染毛結果を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的内容を、その好ましい実施の形態を挙げて、更に詳しく説明する。なお、以下の実施形態では、軽量粘土(株式会社パジコ製)を混合調製したクレー(各色のクレー1単位は、直径1cmの球体に成形)を出発色・加法色素材キットとして用いているが、このキットを構成するクレーの色と混色結果とについては、SMカラーコンピューター(スガ試験機株式会社)を用いマンセル表色系の値、つまりH(Hue:色相)、V(Value:明度)、C(Chroma:彩度)値を測色した。
【0011】
ちなみに、以下の実施形態において使用している色素材(クレー形態)と染毛剤とを組み合わせた組み合わせキットは、図1に図示する如く、該当する染毛剤の各々に附属的に一体の包装状態に添附してあって、他色の染毛剤の染毛色を表現するクレーとは混同が生じないように配慮されている。なお、同図中における符号1a・1b・1c・・・1nは、各種染毛剤の各々の単一使用の染毛結果に対応した色彩を各別に表現するために該当染毛剤と一体に包装される色素クレーである。他方、符号2a・2b・2c・・・2nは、前記色素クレーに対応する該当染毛剤を各別に指示している。また、符号3は、前記色素クレー1a・1b・1c・・・1nと染毛剤2a・2b・2c・・・2nとを各々対応して包装するパッケージである。
【0012】
〔第1実施形態〕
白髪比率がほぼ 100% で染毛が未経験の70歳の顧客(女性)に対し、24色クレー色素材キットを用いて希望色の褐色を呈色させることを目標にカウンセリングしながら種々のクレーを均一に混合して確認を求め、希望に叶った褐色を呈した各色の混合比率(重量比)を求めた。こうして得られた混合比率は、褐色クレー(4.61YR 3.57/1.71)、橙茶色クレー (2.17YR 4.64/7.46)=2:1であった。
【0013】
そこで、酸化染毛剤(日華化学株式会社:ミレアムX=全22色)の中から、上記褐色クレーと同色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/N)と、橙茶色に発色する染毛剤(ミレアムX−9/0)とを選び出し、これらの加法色素材として混合した上、この加法色素材を用いて当該顧客の毛髪に対し染毛処理を施した。すると、顧客の毛髪は、上記混合クレーの褐色(5.82YR 3.74/2.53)に極めて近い近似色に染まり、鏡に写して顧客の確認を求めたところ大いに満足して貰えた。
【0014】
〔第2実施形態〕
黒髪比率が 100% で染毛をしたことのない30歳の顧客(女性)に対し、24色クレー色素材キットを用いて希望色の褐色を呈色させることを目標にカウンセリングしながら種々のクレーを均一に混合して確認を求め、希望に叶った褐色を呈した各色の混合比率(重量比)を求めた。こうして得られた混合比率は、褐色クレー(5.46YR 3.13/0.90):赤茶色クレー(5.63 R 4.08/3.08):黄色系クレー(8.05 YR 5.24/6.93)=1:2:1であった。
【0015】
そこで、酸化染毛剤(日華化学株式会社:ミレアムX=全22色)の中から、上記褐色クレーと同色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/PN) と、赤茶色に発色する染毛剤(ミレアムX−9/R)と黄色に発色する染毛剤(ミレアムX−11/Y)を選び出し、これらの加法色素材として混合したうえで、この加法色素材を用いて当該顧客の毛髪に対し染毛処理を施した。すると、顧客の毛髪は上記混合クレーの褐色(8.73YR 3.90/2.13)に極めて近い近似色に染まり、鏡に写して顧客の確認を求めたところ大いに満足して貰えた。
【0016】
〔第3実施形態〕
1週間前に明るく金髪に近い程度まで染毛した20歳の顧客(女性)に対し、24色クレー色素材キットを用いて希望色の褐色を呈色させることを目標にカウンセリングしながら種々のクレーを均一に混合して確認を求め、希望に叶った褐色を呈した各色の混合比率(重量比)を求めた。こうして得られた混合比率は、褐色クレー(4.73YR 3.55/1.70):赤褐色クレー(3.68 R 3.35/2.26):黄色クレー(8.70 YR 5.98/7.71) =3:4:1であった。
【0017】
そこで、酸化染毛剤(日華化学株式会社:ミレアムX=全22色)の中から、上記褐色クレーと同色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/N)と、赤茶色に発色する染毛剤(ミレアムX−7/R)と、黄色に発色する染毛剤(ミレアムX−11/Y)を選び出し、これらの加法色素材として混合したうえで、この加法色素材を用いて当該顧客の毛髪に対し染毛処理を施した。すると、顧客の毛髪は上記混合クレーの褐色(0.94YR 3.64/2.12)に極めて近い近似色に染まり、鏡に写して顧客の確認を求めたところ大いに満足して貰えた。
【0018】
本明細書に例示する本発明の実施の形態は概ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において、美容院や理容院など染毛処理現場の状況に合せて実施し易いように適宜の改変を加えることは当然のことであって、例えば次に掲げる改変は本発明の技術的範囲に属することは云うまでもない。
1) 前述の実施形態の説明では、各色の色素クレー1a・1b・1c・・・1n、およびこれに対応する各色の染毛剤2a・2b・2c・・・2nは、使用に際して各々混同が生じないパッケージ3に各別に包装した製品形態のものを挙げていたが、クレー色素材1a・1b・1c・・・1nと各種染毛剤2a・2b・2c・・・2nに視覚的に明確に識別できる顕著な符号を付して混同しないような明認手段を採用することも可能である。
2) また、前述の実施形態では、各々の染毛剤の単一使用による染毛結果としての色彩を各別に表現する色素材として、手指にて混練可能な可塑性のクレー(粘土)形態のものだけを例示して説明したが、必ずしもクレー形態でなくてよく、各染毛剤の染毛結果を表現できさえすれば、例えば、ほゞ同粒度で同比重の振動混合可能な粉体を色素材として採用することも可能である。この場合においては、粉体形態の各色の色素材は透明な試験管など如きガラス管の中に入れて振動させて混合させれば加法混色を視認させることが可能である。
3) また、前述の実施形態では、美容師・理容師が所要の色素剤を加法混色させて呈色させ顧客の希望する染毛色の確認を求める方式で実施したが、逆に、顧客に各種色素剤を混合させて顧客が、これと満足する色彩を示したときの色素剤の混合比率に基いて、対応する染毛剤を当該混合比率で混合して染毛処理をすることも、当然に可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上具体的な実施形態を挙げて説明したとおり、本発明は、各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の色素材、あるいは更に加えて染毛依頼者の現毛色に対応する色彩を表現可能な色素材を採用したことによって、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果を適否判断できる美容師・理容師などの染毛技術者が顧客が内心に描いている染毛色と、その染毛色を達成するに必要な必要な染毛剤の種類と混合比率を簡易迅速に決定することが可能になった。
【0020】
また、本発明の他の技術的課題は、比較的経験の浅い美容師・理容師等の染毛技術者でも顧客の望む染毛色をシミュレート呈色して見せ、その確認を通じて染毛ミスを冒すことなく正確に染毛処理を行うことができるようになった。
【0021】
さらに、顧客の目の前で安価かつ正確に染毛結果をシミュレーション的に提示できるので頗る経済的であるとともに、使用する色素材も色素クレーや色素粉末形態で提供できるので、使い勝手も非常に良好である。
【0022】
このように本発明によれば、美容師・理容師などの染毛技術者と顧客との間で互いに内心に各々描いている色彩イメージを正確に交流伝達させて合意に達することが困難であったことに意思交流上の隘路、および染毛剤の化学的性質や顧客固有の毛髪の性質によっても染毛処理結果を視覚的に確認することが困難であった従来における問題点を悉く解消することができるにも拘わらず、これを実施するための素材は極めて安価であって、美容業界・理容業界にもたらす効用は頗る大きく、その産業上の利用価値は大きいものと云える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法に使用する染毛処理用のシミュレート加法性混色材の製品形態例を示した斜視説明図である。
【符号の説明】
1a・1b・1c・・・1n 色素材
2a・2b・2c・・・2n 染毛剤
3 パッケージ
Claims (10)
- 各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の色素材を使用し、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の毛色を目標色に染色するために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から選択し、これら色素材の混合比率を調節しながら加法混色することによって呈色せしめ、染毛剤の混合染毛処理による発色結果を適否判断できるようにしたことを特徴とする染毛処理結果のシミュレート呈色方法。
- 染毛依頼者の現毛色および各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の色素材を使用し、これら複数種の色素材の中から染毛依頼者の現毛色に対応する色彩の色素材を出発色素材として選択すると共に、この出発色素材を目標色に加法混色させるために必要とされる色素材を前記複数種の色素材の中から加法色素材として選択し、これら加法色素材と前記出発色素材との混合比率を調節しながら呈色せしめることにより、染毛剤の混合染毛処理による発色結果を適否判断できるようにしたことを特徴とする染毛処理結果のシミュレート呈色方法。
- 各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の色素材として、手指で混練可能な可塑性のクレー形態に形成されたものを使用することを特徴とする請求項1または2記載の染毛処理結果のシミュレート呈色方法。
- 染毛依頼者の現毛色に対応する色彩の出発色素材として、当該依頼者の毛髪を脱色処理した後の毛色に対応する色素材を選択することを特徴とする請求項2または3記載の染毛処理結果のシミュレート呈色方法。
- 染毛依頼者の現毛色と各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩とを各々表現可能な複数種の色素材との組み合わせキットとして構成されており、染毛依頼者の現毛色を表現する出発色素材として選択された色素材と、この出発色素材を目標色に加法混色させるために加法色素材として選択された色素材とを混合比率を調節して加法混色せしめることにより染毛処理結果をシミュレーション的に呈色させて提示できるようにしたことを特徴とする染毛処理用のシミュレート加法性混色材。
- 染毛依頼者の現毛色と各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩とを各々表現可能な複数種の色素材が、手指で混練可能な可塑性のクレー形態に形成されていることを特徴とする請求項5記載の染毛処理用のシミュレート加法性混色材。
- 可塑性クレー形態の複数種の色素材が各々一定量ずつ塊状を成しており、これらの中から選択混練される混合比率を塊単位で決定できることを特徴とする請求項6記載の染毛処理用のシミュレート加法性混色材。
- 各種染毛剤の単一使用による染毛結果に対応する色彩を各々表現可能な複数種の色素材が、ほゞ同粒度で同比重の振動混合可能な粉体として形成されている請求項5記載の染毛処理用のシミュレート加法性混色材。
- 各種染毛剤の単一使用の染毛結果に対応した色彩を各々表現可能な複数種の色素材が、該当する染毛剤の各々に附属的に添附されていて他色の染毛剤の染毛色と混同しないように構成されていることを特徴とする請求項5〜8の何れか一つに記載の染毛処理用のシミュレート加法性混色材。
- 各種染毛剤の単一使用の染毛結果に対応した色彩を各々表現可能な複数種の色素材が、該当する染毛剤を特定する符号により関係付けられて他色の染毛剤の染毛色と混同しないように構成されていることを特徴とする請求項5〜8の何れか一つに記載の染毛処理用のシミュレート加法性混色材。
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