JP2004028460A - 蒸気圧縮式冷凍機 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部熱交換効果を高め、成績係数を向上させる。
【解決手段】高圧チューブ6aが低圧チューブ6bより上になるようにアキュムレータ5の下側に内部熱交換器6を設置する。これにより、アキュムレータ5の表面に発生した凝縮水が重力により下方側に垂れ、内部熱交換器6、特に、高圧チューブ6aに凝縮水が掛かる。そして、内部熱交換器6に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。したがって、内部熱交換器6を大型にすることなく、蒸発器4に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができる。
【選択図】 図3
【解決手段】高圧チューブ6aが低圧チューブ6bより上になるようにアキュムレータ5の下側に内部熱交換器6を設置する。これにより、アキュムレータ5の表面に発生した凝縮水が重力により下方側に垂れ、内部熱交換器6、特に、高圧チューブ6aに凝縮水が掛かる。そして、内部熱交換器6に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。したがって、内部熱交換器6を大型にすることなく、蒸発器4に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機に関するもので、空調装置に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平10−19421号公報に記載の発明では、高圧冷媒と低圧冷媒とを内部熱交換器にて熱交換することにより、蒸発器に流入する冷媒のエンタルピを低下させて蒸発器での冷凍能力を高めつつ、圧縮機に吸入される冷媒に過熱度を与えて液相冷媒が圧縮機に吸引されることを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換することによる効果(以下、この効果を内部熱交換効果と呼ぶ。)を十分に得るには、十分な量の熱を熱交換する必要があるが、十分な熱交換量を得るには、内部熱交換器を大型化を招いてしまう。
【0004】
また、特に、二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍機のように、圧縮機の吐出圧を臨界圧力以上とする必要がある超臨界冷凍機では、圧縮機の仕事量が大きく成績係数が低いため、内部熱交換器にて十分な量の熱を熱交換する必要性が高い。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を提供し、第2には、内部熱交換効果を高め、第3には、成績係数を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)と、液相冷媒と気相冷媒と分離して余剰冷媒を液相冷媒として蓄えるとともに、圧縮機(1)の吸入側に気相冷媒を供給する気液分離器(5)とを有し、気液分離器(5)の下方側に内部熱交換器(6)が配置されて、気液分離器(5)で発生した凝縮水が内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
これにより、内部熱交換器(6)に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0008】
したがって、内部熱交換器(6)を大型にすることなく、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、気液分離器(5)と内部熱交換器(6)とが一体化されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明では、気液分離器(5)、内部熱交換器(6)及び減圧手段(3)が一体化されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを有し、低圧冷媒が流れる低圧冷媒配管の下方側に内部熱交換器(6)が配置されて、低圧冷媒配管で発生した凝縮水が内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
これにより、内部熱交換器(6)に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0013】
したがって、内部熱交換器(6)を大型にすることなく、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を回収するドレンパンを有し、ドレンパンに設けられた排水口から内部熱交換器(6)に凝縮水を垂らすことを特徴とする。
【0015】
これにより、確実に凝縮水を内部熱交換器(6)に掛けることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明では、低圧冷媒配管は、水平面に対して傾いていることを特徴とする。
【0017】
これにより、低圧冷媒配管で発生した凝縮水は、低圧冷媒配管の表面を伝って下方側に流れ、低圧冷媒配管の最下部から下方側に垂れて内部熱交換器(6)に掛かる。したがって、ドレンパンを廃止しても確実に凝縮水を内部熱交換器(6)に掛けることができる。
【0018】
なお、請求項6に記載の発明においては、請求項7に記載の発明のごとく、低圧冷媒配管の外表面に内部熱交換器(6)側に突出した突起部を設ければ、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を内部熱交換器(6)に確実に掛けることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを有し、低圧側熱交換器(4)で発生した凝縮水が内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0020】
これにより、内部熱交換器(6)に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0021】
したがって、内部熱交換器(6)を大型にすることなく、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明では、内部熱交換器(6)は低圧側熱交換器(4)の下方側に配置されていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項10に記載の発明では、低圧側熱交換器(4)で発生した凝縮水を内部熱交換器(6)側に輸送する輸送手段を有することを特徴とするものである。
【0024】
請求項11に記載の発明では、輸送手段はポンプであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項12に記載の発明では、輸送手段は送風機の動圧により凝縮水を輸送することを特徴とするものである。
【0026】
請求項13に記載の発明では、内部熱交換器(6)のうち高圧冷媒が流れる高圧チューブ(6a)に凝縮水が掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0027】
これにより、確実に高圧冷媒を冷却することができる。
【0028】
請求項14に記載の発明では、内部熱交換器(6)のうち低圧冷媒が流れる低圧チューブ(6b)と高圧チューブ(6a)とはろう付けに一体化されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項15に記載の発明では、内部熱交換器(6)のうち低圧冷媒が流れる低圧チューブ(6b)と高圧チューブ(6a)とは押し出し加工にて一体製造されていることを特徴とするものである。
【0030】
請求項16に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)とを有し、高圧冷媒が流れる高圧媒配管に低圧側で発生した凝縮水が掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0031】
これにより、高圧媒配管に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0032】
したがって、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0033】
請求項17に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、高圧冷媒が流れる高圧媒配管に水を掛ける水掛手段とを有することを特徴とする。
【0034】
これにより、高圧媒配管に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0035】
したがって、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0036】
請求項18に記載の発明では、圧縮機(1)の吐出圧は、冷媒の臨界圧力以上であることを特徴とするものである。
【0037】
請求項19に記載の発明では、冷媒として二酸化炭素が用いられていることを特徴とするものである。
【0038】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0039】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る蒸気圧縮式冷凍機を二酸化炭素を冷媒とする車両用空調装置に適用したものであって、図1は蒸気圧縮式冷凍機(車両用空調装置)の模式図であり、図2は内部熱交換器6の断面図であり、図3は内部熱交換器6の設置状態を示す模式図である。
【0040】
圧縮機1は走行用エンジンから動力を得て冷媒を吸入圧縮するものであり、放熱器2は圧縮機1から吐出した高圧冷媒と外気とを熱交換して高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器である。
【0041】
なお、本実施形態では、夏場等の空調熱負荷が大きいときには、高圧冷媒の圧力、つまり圧縮機1の吐出圧を冷媒の臨界圧力以上まで上昇させて必要な冷凍(冷房)能力を得ている。
【0042】
膨脹弁3は、高圧冷媒を等エンタルピ的に減圧膨脹させるとともに、放熱器2の冷媒出口側における冷媒温度に基づいて高圧冷媒の圧力を制御する減圧手段であり、蒸発器4は減圧された低圧冷媒と室内に吹き出す空気とを熱交換することにより低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器である。
【0043】
なお、蒸発器4は、室内に搭載された空調ケーシング7内に収納されて室内に吹き出す空気を冷却する。
【0044】
アキュムレータ5は液相冷媒と気相冷媒と分離して余剰冷媒を液相冷媒として蓄えるとともに、圧縮機1の吸入側に気相冷媒及び分離抽出された冷凍機用を供給する気液分離器である。
【0045】
内部熱交換器6は、図2に示すように、放熱器2から流出した高圧冷媒が流れるアルミニウム製の高圧チューブ6a及び圧縮機1の吸入される低圧冷媒が流れるアルミニウム製の低圧チューブ6bを有して構成された高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する熱交換器である。
【0046】
そして、内部熱交換器6は、図3に示すように、高圧チューブ6aが低圧チューブ6bよりアキュムレータ5側、つまり高圧チューブ6aが低圧チューブ6bより上側に位置するようにアキュムレータ5の下方側に設置されている。
【0047】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0048】
アキュムレータ5内の圧力、つまり低圧冷媒の圧力は、室内に吹き出す空気を冷却するために、蒸発温度が蒸発器4に流入するする空気の温度より低くなるように(本実施形態では、蒸発温度に換算して約3℃〜5℃程度に)制御されるので、大気中の水分が結露して低圧冷媒が流れる低圧冷媒配管、蒸発器4及びアキュムレータ5の表面に凝縮水が発生する。
【0049】
このとき、アキュムレータ5の下側に内部熱交換器6が設置されているので、アキュムレータ5の表面に発生した凝縮水が重力により下方側に垂れ、内部熱交換器6、特に、高圧チューブ6aに凝縮水が掛かる。そして、内部熱交換器6に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0050】
したがって、内部熱交換器6を大型にすることなく、蒸発器4に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができる。
【0051】
また、高圧チューブ6aが低圧チューブ6bより上側に位置しているので、高圧冷媒が流れる高圧チューブ6aに確実に凝縮水が掛けることができ、蒸発器4に流入する冷媒のエンタルピを効果的に低下させることができる。
【0052】
また、アキュムレータ5は、上下寸法が水平方向寸法より大きい縦長であるので、凝縮水を回収するドレンパンを設けなくても確実に凝縮水を内部熱交換器6に掛けることができる。
【0053】
また、アキュムレータ5は、低圧冷媒配管に比べて表面積が大きいので、比較的に多くの凝縮水が発生する。したがって、高圧冷媒を確実に冷却することができる。
【0054】
なお、本実施形態では、アキュムレータ5と内部熱交換器6とが別体であったが、アキュムレータ5と内部熱交換器6とは近接して設置されることから、アキュムレータ5と内部熱交換器6とを一体化してもよい。さらに、アキュムレータ5、内部熱交換器6及び膨脹弁3を一体化してもよい。
【0055】
また、本実施形態では、高圧チューブ6aと低圧チューブ6bとをろう付けにて一体化しているが、押し出し加工又は引く抜き加工にて両チューブ6a、6bを一体化してもよい。
【0056】
(第2実施形態)
第1実施形態では、アキュムレータ5で発生した凝縮水を内部熱交換器6に掛けて高圧冷媒を冷却したが、本実施形態は、内部熱交換器6を低圧冷媒配管の下方側に配置することにより、低圧冷媒配管で発生した凝縮水が内部熱交換器6に掛かるように構成したものである。
【0057】
なお、このとき、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を回収するドレンパン(受け皿)を設け、ドレンパンに設けられた排水口から内部熱交換器6に凝縮水を垂らすようにすることが望ましい。
【0058】
(第3実施形態)
本実施形態は、第2実施形態の変形例であり、具体的には、低圧冷媒配管を水平面に対して傾けて配置してドレンパンを廃止するとともに、低圧冷媒配管の最下部が内部熱交換器6の高圧チューブ6aに面するように構成したものである。
【0059】
これにより、低圧冷媒配管で発生した凝縮水は、低圧冷媒配管の表面を伝って下方側に流れ、低圧冷媒配管の最下部から下方側に垂れて内部熱交換器6に掛かる。したがって、ドレンパンを廃止しても確実に凝縮水を内部熱交換器6に掛けることができる。
【0060】
なお、低圧冷媒配管の外表面のうち最下部近傍に、内部熱交換器6側に突出した突起部を設ければ、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を確実に内部熱交換器6に掛けることができる。
【0061】
(第4実施形態)
本実施形態は、内部熱交換器6を蒸発器4の下方側に配置して、蒸発器4で発生した凝縮水が内部熱交換器6に掛かるように構成したものである。
【0062】
(第5実施形態)
本実施形態は、第4実施形態の変形例であり、具体的には、蒸発器4で発生した凝縮水を内部熱交換器6側に輸送する輸送手段をなす電動ポンプを設けて、蒸発器4で発生した凝縮水が内部熱交換器6に掛かるように構成したものである。
【0063】
このため、本実施形態では、内部熱交換器6を蒸発器4の下方側に配置する必要がなく、レイアウト自由度が大きくなる。
【0064】
(第6実施形態)
第5実施形態では、輸送手段として電動ポンプを採用したが、本実施形態は、蒸発器4で発生した凝縮水を内部熱交換器6に導く通路(配管)を設けるとともに、空調用の送風機の動圧により凝縮水を輸送するように構成したものである。
【0065】
(第7実施形態)
本実施形態は、高圧冷媒が流れる高圧媒配管に、低圧冷媒配管、蒸発器4及びアキュムレータ5等の低圧側で発生した凝縮水が掛かるように構成したものである。
【0066】
(第8実施形態)
本実施形態は、第7実施形態の変形例であり、具体的には、高圧媒配管に水を掛ける水掛手段をなす水掛装置を設けたものである。
【0067】
なお、水掛装置で掛ける水は低圧側で発生した凝縮水は勿論のこと、タンクに蓄えられた水や専用の凝縮水発生装置で生成された凝縮水であってもよい。
【0068】
(第9実施形態)
上述の実施形態では、減圧手段として冷媒を等エンタルピ的に減圧する膨脹弁3を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、膨脹弁3に代えて、等エントロピ的に冷媒を減圧するとともに、減圧時に低下したエンタルピを圧力エネルギに変換するエジェクタを蒸気圧縮式冷凍機の減圧手段として採用したものである。
【0069】
そして、図4に示すように、高圧チューブ6aを低圧チューブ6bより上側に配置した状態で内部熱交換器6をアキュムレータ5の下方側に一体化するとともに、エジェクタ30をアキュムレータ5に一体化してもよい。
【0070】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明を車両用空調装置に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばショーケース、冷凍庫、冷蔵庫等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る蒸気圧縮式冷凍機の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る内部熱交換器の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る内部熱交換器の設置状態を示す模式図である。
【図4】本発明の第9実施形態に係る内部熱交換器の模式図である。
【符号の説明】
5…アキュムレータ、6…内部熱交換器、6a…高圧チューブ、
6b…低圧チューブ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機に関するもので、空調装置に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平10−19421号公報に記載の発明では、高圧冷媒と低圧冷媒とを内部熱交換器にて熱交換することにより、蒸発器に流入する冷媒のエンタルピを低下させて蒸発器での冷凍能力を高めつつ、圧縮機に吸入される冷媒に過熱度を与えて液相冷媒が圧縮機に吸引されることを防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換することによる効果(以下、この効果を内部熱交換効果と呼ぶ。)を十分に得るには、十分な量の熱を熱交換する必要があるが、十分な熱交換量を得るには、内部熱交換器を大型化を招いてしまう。
【0004】
また、特に、二酸化炭素を冷媒とする蒸気圧縮式冷凍機のように、圧縮機の吐出圧を臨界圧力以上とする必要がある超臨界冷凍機では、圧縮機の仕事量が大きく成績係数が低いため、内部熱交換器にて十分な量の熱を熱交換する必要性が高い。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を提供し、第2には、内部熱交換効果を高め、第3には、成績係数を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)と、液相冷媒と気相冷媒と分離して余剰冷媒を液相冷媒として蓄えるとともに、圧縮機(1)の吸入側に気相冷媒を供給する気液分離器(5)とを有し、気液分離器(5)の下方側に内部熱交換器(6)が配置されて、気液分離器(5)で発生した凝縮水が内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0007】
これにより、内部熱交換器(6)に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0008】
したがって、内部熱交換器(6)を大型にすることなく、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、気液分離器(5)と内部熱交換器(6)とが一体化されていることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の発明では、気液分離器(5)、内部熱交換器(6)及び減圧手段(3)が一体化されていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを有し、低圧冷媒が流れる低圧冷媒配管の下方側に内部熱交換器(6)が配置されて、低圧冷媒配管で発生した凝縮水が内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
これにより、内部熱交換器(6)に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0013】
したがって、内部熱交換器(6)を大型にすることなく、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明では、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を回収するドレンパンを有し、ドレンパンに設けられた排水口から内部熱交換器(6)に凝縮水を垂らすことを特徴とする。
【0015】
これにより、確実に凝縮水を内部熱交換器(6)に掛けることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明では、低圧冷媒配管は、水平面に対して傾いていることを特徴とする。
【0017】
これにより、低圧冷媒配管で発生した凝縮水は、低圧冷媒配管の表面を伝って下方側に流れ、低圧冷媒配管の最下部から下方側に垂れて内部熱交換器(6)に掛かる。したがって、ドレンパンを廃止しても確実に凝縮水を内部熱交換器(6)に掛けることができる。
【0018】
なお、請求項6に記載の発明においては、請求項7に記載の発明のごとく、低圧冷媒配管の外表面に内部熱交換器(6)側に突出した突起部を設ければ、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を内部熱交換器(6)に確実に掛けることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを有し、低圧側熱交換器(4)で発生した凝縮水が内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0020】
これにより、内部熱交換器(6)に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0021】
したがって、内部熱交換器(6)を大型にすることなく、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0022】
請求項9に記載の発明では、内部熱交換器(6)は低圧側熱交換器(4)の下方側に配置されていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項10に記載の発明では、低圧側熱交換器(4)で発生した凝縮水を内部熱交換器(6)側に輸送する輸送手段を有することを特徴とするものである。
【0024】
請求項11に記載の発明では、輸送手段はポンプであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項12に記載の発明では、輸送手段は送風機の動圧により凝縮水を輸送することを特徴とするものである。
【0026】
請求項13に記載の発明では、内部熱交換器(6)のうち高圧冷媒が流れる高圧チューブ(6a)に凝縮水が掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0027】
これにより、確実に高圧冷媒を冷却することができる。
【0028】
請求項14に記載の発明では、内部熱交換器(6)のうち低圧冷媒が流れる低圧チューブ(6b)と高圧チューブ(6a)とはろう付けに一体化されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項15に記載の発明では、内部熱交換器(6)のうち低圧冷媒が流れる低圧チューブ(6b)と高圧チューブ(6a)とは押し出し加工にて一体製造されていることを特徴とするものである。
【0030】
請求項16に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)とを有し、高圧冷媒が流れる高圧媒配管に低圧側で発生した凝縮水が掛かるように構成されていることを特徴とする。
【0031】
これにより、高圧媒配管に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0032】
したがって、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0033】
請求項17に記載の発明では、冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、高圧冷媒が流れる高圧媒配管に水を掛ける水掛手段とを有することを特徴とする。
【0034】
これにより、高圧媒配管に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0035】
したがって、低圧側熱交換器(4)に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができるとともに、従来と異なる新規な蒸気圧縮式冷凍機を得ることができる。
【0036】
請求項18に記載の発明では、圧縮機(1)の吐出圧は、冷媒の臨界圧力以上であることを特徴とするものである。
【0037】
請求項19に記載の発明では、冷媒として二酸化炭素が用いられていることを特徴とするものである。
【0038】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0039】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る蒸気圧縮式冷凍機を二酸化炭素を冷媒とする車両用空調装置に適用したものであって、図1は蒸気圧縮式冷凍機(車両用空調装置)の模式図であり、図2は内部熱交換器6の断面図であり、図3は内部熱交換器6の設置状態を示す模式図である。
【0040】
圧縮機1は走行用エンジンから動力を得て冷媒を吸入圧縮するものであり、放熱器2は圧縮機1から吐出した高圧冷媒と外気とを熱交換して高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器である。
【0041】
なお、本実施形態では、夏場等の空調熱負荷が大きいときには、高圧冷媒の圧力、つまり圧縮機1の吐出圧を冷媒の臨界圧力以上まで上昇させて必要な冷凍(冷房)能力を得ている。
【0042】
膨脹弁3は、高圧冷媒を等エンタルピ的に減圧膨脹させるとともに、放熱器2の冷媒出口側における冷媒温度に基づいて高圧冷媒の圧力を制御する減圧手段であり、蒸発器4は減圧された低圧冷媒と室内に吹き出す空気とを熱交換することにより低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器である。
【0043】
なお、蒸発器4は、室内に搭載された空調ケーシング7内に収納されて室内に吹き出す空気を冷却する。
【0044】
アキュムレータ5は液相冷媒と気相冷媒と分離して余剰冷媒を液相冷媒として蓄えるとともに、圧縮機1の吸入側に気相冷媒及び分離抽出された冷凍機用を供給する気液分離器である。
【0045】
内部熱交換器6は、図2に示すように、放熱器2から流出した高圧冷媒が流れるアルミニウム製の高圧チューブ6a及び圧縮機1の吸入される低圧冷媒が流れるアルミニウム製の低圧チューブ6bを有して構成された高圧冷媒と低圧冷媒とを熱交換する熱交換器である。
【0046】
そして、内部熱交換器6は、図3に示すように、高圧チューブ6aが低圧チューブ6bよりアキュムレータ5側、つまり高圧チューブ6aが低圧チューブ6bより上側に位置するようにアキュムレータ5の下方側に設置されている。
【0047】
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
【0048】
アキュムレータ5内の圧力、つまり低圧冷媒の圧力は、室内に吹き出す空気を冷却するために、蒸発温度が蒸発器4に流入するする空気の温度より低くなるように(本実施形態では、蒸発温度に換算して約3℃〜5℃程度に)制御されるので、大気中の水分が結露して低圧冷媒が流れる低圧冷媒配管、蒸発器4及びアキュムレータ5の表面に凝縮水が発生する。
【0049】
このとき、アキュムレータ5の下側に内部熱交換器6が設置されているので、アキュムレータ5の表面に発生した凝縮水が重力により下方側に垂れ、内部熱交換器6、特に、高圧チューブ6aに凝縮水が掛かる。そして、内部熱交換器6に掛かった凝縮水は、高圧冷媒から熱を奪って蒸発するので、高圧冷媒が冷却されて高圧冷媒のエンタルピが低下する。
【0050】
したがって、内部熱交換器6を大型にすることなく、蒸発器4に流入する冷媒のエンタルピを低下させて内部熱交換効果を高めることができるので、成績係数を向上させることができる。
【0051】
また、高圧チューブ6aが低圧チューブ6bより上側に位置しているので、高圧冷媒が流れる高圧チューブ6aに確実に凝縮水が掛けることができ、蒸発器4に流入する冷媒のエンタルピを効果的に低下させることができる。
【0052】
また、アキュムレータ5は、上下寸法が水平方向寸法より大きい縦長であるので、凝縮水を回収するドレンパンを設けなくても確実に凝縮水を内部熱交換器6に掛けることができる。
【0053】
また、アキュムレータ5は、低圧冷媒配管に比べて表面積が大きいので、比較的に多くの凝縮水が発生する。したがって、高圧冷媒を確実に冷却することができる。
【0054】
なお、本実施形態では、アキュムレータ5と内部熱交換器6とが別体であったが、アキュムレータ5と内部熱交換器6とは近接して設置されることから、アキュムレータ5と内部熱交換器6とを一体化してもよい。さらに、アキュムレータ5、内部熱交換器6及び膨脹弁3を一体化してもよい。
【0055】
また、本実施形態では、高圧チューブ6aと低圧チューブ6bとをろう付けにて一体化しているが、押し出し加工又は引く抜き加工にて両チューブ6a、6bを一体化してもよい。
【0056】
(第2実施形態)
第1実施形態では、アキュムレータ5で発生した凝縮水を内部熱交換器6に掛けて高圧冷媒を冷却したが、本実施形態は、内部熱交換器6を低圧冷媒配管の下方側に配置することにより、低圧冷媒配管で発生した凝縮水が内部熱交換器6に掛かるように構成したものである。
【0057】
なお、このとき、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を回収するドレンパン(受け皿)を設け、ドレンパンに設けられた排水口から内部熱交換器6に凝縮水を垂らすようにすることが望ましい。
【0058】
(第3実施形態)
本実施形態は、第2実施形態の変形例であり、具体的には、低圧冷媒配管を水平面に対して傾けて配置してドレンパンを廃止するとともに、低圧冷媒配管の最下部が内部熱交換器6の高圧チューブ6aに面するように構成したものである。
【0059】
これにより、低圧冷媒配管で発生した凝縮水は、低圧冷媒配管の表面を伝って下方側に流れ、低圧冷媒配管の最下部から下方側に垂れて内部熱交換器6に掛かる。したがって、ドレンパンを廃止しても確実に凝縮水を内部熱交換器6に掛けることができる。
【0060】
なお、低圧冷媒配管の外表面のうち最下部近傍に、内部熱交換器6側に突出した突起部を設ければ、低圧冷媒配管で発生した凝縮水を確実に内部熱交換器6に掛けることができる。
【0061】
(第4実施形態)
本実施形態は、内部熱交換器6を蒸発器4の下方側に配置して、蒸発器4で発生した凝縮水が内部熱交換器6に掛かるように構成したものである。
【0062】
(第5実施形態)
本実施形態は、第4実施形態の変形例であり、具体的には、蒸発器4で発生した凝縮水を内部熱交換器6側に輸送する輸送手段をなす電動ポンプを設けて、蒸発器4で発生した凝縮水が内部熱交換器6に掛かるように構成したものである。
【0063】
このため、本実施形態では、内部熱交換器6を蒸発器4の下方側に配置する必要がなく、レイアウト自由度が大きくなる。
【0064】
(第6実施形態)
第5実施形態では、輸送手段として電動ポンプを採用したが、本実施形態は、蒸発器4で発生した凝縮水を内部熱交換器6に導く通路(配管)を設けるとともに、空調用の送風機の動圧により凝縮水を輸送するように構成したものである。
【0065】
(第7実施形態)
本実施形態は、高圧冷媒が流れる高圧媒配管に、低圧冷媒配管、蒸発器4及びアキュムレータ5等の低圧側で発生した凝縮水が掛かるように構成したものである。
【0066】
(第8実施形態)
本実施形態は、第7実施形態の変形例であり、具体的には、高圧媒配管に水を掛ける水掛手段をなす水掛装置を設けたものである。
【0067】
なお、水掛装置で掛ける水は低圧側で発生した凝縮水は勿論のこと、タンクに蓄えられた水や専用の凝縮水発生装置で生成された凝縮水であってもよい。
【0068】
(第9実施形態)
上述の実施形態では、減圧手段として冷媒を等エンタルピ的に減圧する膨脹弁3を採用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、膨脹弁3に代えて、等エントロピ的に冷媒を減圧するとともに、減圧時に低下したエンタルピを圧力エネルギに変換するエジェクタを蒸気圧縮式冷凍機の減圧手段として採用したものである。
【0069】
そして、図4に示すように、高圧チューブ6aを低圧チューブ6bより上側に配置した状態で内部熱交換器6をアキュムレータ5の下方側に一体化するとともに、エジェクタ30をアキュムレータ5に一体化してもよい。
【0070】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明を車両用空調装置に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばショーケース、冷凍庫、冷蔵庫等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る蒸気圧縮式冷凍機の模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る内部熱交換器の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る内部熱交換器の設置状態を示す模式図である。
【図4】本発明の第9実施形態に係る内部熱交換器の模式図である。
【符号の説明】
5…アキュムレータ、6…内部熱交換器、6a…高圧チューブ、
6b…低圧チューブ。
Claims (19)
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、
前記圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、
高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、
低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、
前記圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と前記高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)と、
液相冷媒と気相冷媒と分離して余剰冷媒を液相冷媒として蓄えるとともに、前記圧縮機(1)の吸入側に気相冷媒を供給する気液分離器(5)とを有し、
前記気液分離器(5)の下方側に前記内部熱交換器(6)が配置されて、前記気液分離器(5)で発生した凝縮水が前記内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍機。 - 前記気液分離器(5)と前記内部熱交換器(6)とが一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記気液分離器(5)、前記内部熱交換器(6)及び前記減圧手段(3)が一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、
前記圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、
高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、
低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、
前記圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と前記高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを有し、
低圧冷媒が流れる低圧冷媒配管の下方側に前記内部熱交換器(6)が配置されて、前記低圧冷媒配管で発生した凝縮水が前記内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍機。 - 前記低圧冷媒配管で発生した凝縮水を回収するドレンパンを有し、
前記ドレンパンに設けられた排水口から前記内部熱交換器(6)に凝縮水を垂らすことを特徴とする請求項4に記載の蒸気圧縮式冷凍機。 - 前記低圧冷媒配管は、水平面に対して傾いていることを特徴とする請求項4に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記低圧冷媒配管の外表面には、前記内部熱交換器(6)側に突出した突起部が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、
前記圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、
高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、
低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、
前記圧縮機(1)の吸入される低圧冷媒と前記高圧側熱交換器(2)から流出した高圧冷媒とを熱交換する内部熱交換器(6)とを有し、
前記低圧側熱交換器(4)で発生した凝縮水が前記内部熱交換器(6)に掛かるように構成されていることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍機。 - 前記内部熱交換器(6)は前記低圧側熱交換器(4)の下方側に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記低圧側熱交換器(4)で発生した凝縮水を前記内部熱交換器(6)側に輸送する輸送手段を有することを特徴とする請求項8に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記輸送手段はポンプであることを特徴とする請求項10に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記輸送手段は送風機の動圧により凝縮水を輸送することを特徴とする請求項10に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記内部熱交換器(6)のうち高圧冷媒が流れる高圧チューブ(6a)に凝縮水が掛かるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記内部熱交換器(6)のうち低圧冷媒が流れる低圧チューブ(6b)と前記高圧チューブ(6a)とはろう付けに一体化されていることを特徴とする請求項13に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 前記内部熱交換器(6)のうち低圧冷媒が流れる低圧チューブ(6b)と前記高圧チューブ(6a)とは押し出し加工にて一体製造されていることを特徴とする請求項13に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、
前記圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、
高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、
低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)とを有し、
高圧冷媒が流れる高圧媒配管に低圧側で発生した凝縮水が掛かるように構成されていることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍機。 - 冷媒を吸入圧縮する圧縮機(1)と、
前記圧縮機(1)から吐出した高圧冷媒を放冷する高圧側熱交換器(2)と、
高圧冷媒を減圧する減圧手段(3)と、
低圧冷媒を蒸発させる低圧側熱交換器(4)と、
高圧冷媒が流れる高圧媒配管に水を掛ける水掛手段とを有することを特徴とする蒸気圧縮式冷凍機。 - 前記圧縮機(1)の吐出圧は、冷媒の臨界圧力以上であることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式冷凍機。
- 冷媒として二酸化炭素が用いられていることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1つに記載の蒸気圧縮式冷凍機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010156538A (ja) * | 2008-12-22 | 2010-07-15 | Valeo Systemes Thermiques | 空調回路の内部熱交換器とアキュムレータを備える複合装置 |
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2002
- 2002-06-26 JP JP2002186033A patent/JP2004028460A/ja not_active Withdrawn
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