JP2004028411A - マイナスイオン発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく多量に且つ長寿命のマイナスイオンを発生することができる小型で安価なマイナスイオン発生装置を提供すること
【解決手段】マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置MGは、送風機6から送出された空気を通す風路7と、マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部3であって、空気を風路7から受け取ってミストと混合し、空気とミストとの混合気を吹き出すミスト生成部3と、ミスト生成部3に載置され、混合気をミスト生成部3から受け取って水平方向に循環させて混合気から超微細ミストを取り出す気水分離部4と、気水分離部4から超微細ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部5とを具備する。
【選択図】 図4
【解決手段】マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置MGは、送風機6から送出された空気を通す風路7と、マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部3であって、空気を風路7から受け取ってミストと混合し、空気とミストとの混合気を吹き出すミスト生成部3と、ミスト生成部3に載置され、混合気をミスト生成部3から受け取って水平方向に循環させて混合気から超微細ミストを取り出す気水分離部4と、気水分離部4から超微細ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部5とを具備する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、効率よく且つ長寿命のマイナスイオンを発生させることができるマイナスイオン発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイナスイオン濃度が高い環境で日常生活を送ると、疲労回復効果、精神安定効果、血液浄化効果、抵抗力増進効果等の優れた医療効果が期待されることが知られている。そのため、人為的にマイナスイオンの濃度を高める多種多様な装置が既に開発され、特許出願されてきている。こうした装置は、マイナスイオンを発生させるための原理かに基づいて分類すると、紫外線、放射線又はコロナ放電を利用するものと微細な水滴を利用するものとに大別することができる。
【0003】
微細な水滴を発生させることでマイナスイオンを多量に発生させる原理は、既に古くからレナード効果として広く知られている。これは、水が砕けて生成された微細な水滴が相互に摩擦されるとき、静電気が発生され、それによって空気中のマイナスイオンの濃度が高まるというものである。
【0004】
微細な水滴(以下、ミストという)の生成によるマイナスイオンの発生を利用したマイナスイオン発生装置として、ミストをノズルにより噴霧する形式のものと、ミストの生成に回転体を利用する形式のものとが知られている。前者には、円板に水を注ぐ方式のものや2筒型のもの(例えば特開平4−126717号公報参照)があり、後者には、円板に水を注ぐもの(例えば特開平4−141179号公報、特開平4−251132号公報参照)、2枚の平板を用いるもの(例えば特開平5−192418号公報参照)、1筒型で羽根車を利用したもの(特表平9−264574号公報、特開平10−127768号公報、特開2001−327825号公報参照)、編み目を設けたもの(特開平9−203540号公報、特開平9−285555号公報参照)等が知られている。
【0005】
しかしながら、従来のマイナスイオン発生装置において、生成されたミストとそれよりも重い水滴とを分離するには、サイクロン塔分離方式(例えば特開平5−58755号公報参照)や、邪魔板式、蛇行通路式(例えば特開平3−148259号公報参照)等の方式が採用されているが、こうした方式は装置内部で長い通路を必要とするので、装置が大型化せざるを得ない。また、ミストと水滴との分離を邪魔板や蛇行通路で行う構造であると、水槽や回転体の清掃に時間と手間がかかるので、かび汚れや水垢が溜まりやすく、不潔になりやすいという問題がある。
【0006】
加えて、従来のマイナスイオン発生装置は、高価である、マイナスイオンの発生量が小さく、発生したマイナスイオンの寿命が短い、構造が複雑である、動作時の騒音が耳障りである、等の種々の課題を有しているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の種々の課題を解決するために提案されたものであり、本発明の目的は、効率よく多量に且つ長寿命のマイナスイオンを発生することができる小型で安価なマイナスイオン発生装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、
マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置であって、
送風機から送出された空気を通す風路と、
マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部であって、空気を前記風路から受け取って前記ミストと混合し、空気と前記ミストとの混合気を吹き出すミスト生成部と、
前記ミスト生成部に載置され、前記混合気を前記ミスト生成部から受け取って水平方向に循環させて前記混合気から前記ミストを取り出す気水分離部と、
前記気水分離部から前記ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部と、
を具備することを特徴とするマイナスイオン発生装置、
を提供する。
【0009】
請求項2の発明は、前記ミスト生成部を、
前板と後板とを有する水槽と、
前記前板と前記後板との間に植立され、下部の一側に開口を有する仕切板と、
前記仕切板と前記後板との間に前記水槽の水に下端が接するよう設けられ、モータによって回転させられたときに水を吸い上げて前記ミストを放出する回転部と、
を備え、前記風路からの空気が、前記前板と前記しきり板との間の空間に吹き入れられた後に前記開口を通過し、前記仕切板と前記後板との間の空間で前記ミストと混合されるようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、前記開口に対応した位置に、前記水槽の内部の清掃を可能にするためのメンテナンス機構を設けるようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、前記メンテナンス機構が透明であり、透明な前記メンテナンス機構を通して前記ミスト生成部を監視することができるようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、前記水槽の内部に、所定の深さで水を貯留するための水位センサを設けたことを特徴とする。
請求項6の発明は、前記水位センサを部分的に覆うカバーを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、前記水槽の中の水が前記所定の深さを越えたときに排水するためのオーバーフロー管を設けたことを特徴とする。
請求項8の発明は、前記オーバーフロー管が、U字状に曲げられた先端部を有しており、前記先端部の頂部に穴が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項9の発明は、前記気水分離部に渦巻状の気水分離体を設け、前記ミスト生成部から供給された前記混合気を前記気水分離体の壁面に接触させながら移動させることを特徴とする。
【0014】
請求項10の発明は、前記水槽に手動で水を供給するための手動給水口を設けたことを特徴とする。
請求項11の発明は、
マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置であって、
送風機から送出された空気を通す風路と、
マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部であって、空気を前記風路から受け取って前記ミストと混合し、空気と前記ミストとの混合気を吹き出すミスト生成部と、
前記ミスト生成部に載置され、前記混合気を前記ミスト生成部から受け取って水平方向に循環させて前記混合気から前記ミストを取り出す気水分離部と、
前記気水分離部から前記ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部と、
を具備し、
前記ミスト生成部が、水槽と、前記水槽の水に下端が接するよう設けられ、モータによって回転させられたときに水を吸い上げて前記ミストを放出する回転部と、前記水槽の内部に設けられ、所定の深さで水を貯留するための水位センサと備えるマイナスイオン発生装置において、
前記水位センサの出力に応じて前記モータと前記送風機との動作を制御するための制御部を備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置、
を提供する。
【0015】
請求項12の発明は、前記ミスト生成部に、前記水槽内に給水するための給水管と、該給水管に接続された給水弁とを設け、前記制御部が、前記水位センサの出力に応じて前記給水弁の開閉を制御することを特徴とする。
【0016】
請求項13の発明は、前記水位センサを上限センサと下限センサとから構成し、
排水時及び給水時に前記上限センサと前記下限センサとによる水位検出時間を測定することによって、排水能力及び給水能力を常時点検することができるようにしたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るマイナスイオン発生装置の一つの実施の形態について詳述する。なお、図面は、本発明の理解を容易にすることを目的として各構成要素の配置関係を明示するために作成されたものであり、正確な断面図にはなっていない。
【0018】
まず、図1〜図3により、本発明に係るマイナスイオン発生装置の構成とミストを発生させるための機構との概要を説明する。これらの図において、マイナスイオン発生装置MGは任意の材料、例えばプラスチックやステンレスで構成された扁平な箱形をした本体1を備え、本体1の内部には、下から上に向かって、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5が設けられる。以下、これらの部分の構成と動作を具体的に説明する。
【0019】
機器収納部2には、本体1の一方の側面11に近い側に送風機6が配置され、送風機6の吹き出し口は、本体1の一方の側面板11と本体1の前面板12とミスト生成部3の一方の側面板31とによって囲まれた風路7と接続される。これにより、送風機6から吹き出された空気は、図1及び図2に白い矢印で示すように、風路7を上方へ向かって移動する。
【0020】
ミスト生成部3の内部には、所定の量の水を蓄えることができ且つ上面が覆われていない水槽32が収容され、水槽32の中に回転体33と、水槽32内に立てられた仕切板35とが設けられる。仕切板35は水槽32の底面から上面に達する高さを有する。これにより、ミスト生成部3は仕切板35によって前側の空間と後側の空間とに区分される。回転体33はモータ8の軸と連結され、モータ8の軸は水槽32の底面を貫通する。この際、軸の部分から水が漏れ出さないよう水槽32にはモータ8の軸を覆うようにスリーブが垂直に取り付けてある。このスリーブを覆うように、回転体33に固定された水供給部34が設けられる。
【0021】
なお、モータ8が回転すると、モータ8の軸に取り付けられた回転体33の水供給部34が回転し、モータ8の軸を覆うように取り付けられたスリーブと回転体33の水供給部34の周囲に渦流が発生し、モータ8の回転数が増すにつれて渦流も大きくなる。渦流が大きくなると、回転体33の水供給部34の内部は空気を吸い込み、回転体33の水供給部内部からの水の吸い上げ効率が悪くなり、空気を巻き込むために騒音が発生する等の問題がある。この問題を解決するために、モータ8の軸を覆うように取り付けられたスリーブに渦流防止具を挿入する。これにより、渦流の発生による影響を低下させ、回転体33の水供給部34内部からの吸い上げ効率が低下することを抑制することができる。
【0022】
通常、回転体33によってはじき飛ばされた水は、水槽32の壁面に衝突して衝突音を発生する。これは、回転体33の回転数が増すほど大きくなり、騒音として無視できない場合がある。この不具合を解消するため、本発明においては、水槽32の角部に丸みを持たせている。これにより騒音を2dB以上低減することができる。
【0023】
風路7の上部において、側面板31には、水槽32の前板36と仕切板35との間隔に相当する幅の開口37が形成されている。また、仕切板35は、その下部の一部に開口38を有する。したがって、風路7を上昇してきた空気は、風路7の上部に前から後にかけて傾斜するよう設けられた壁板71に導かれて、図1に白い矢印で示すように、開口37を通過して仕切板35とミスト生成部3の前板36とで区切られた空間に流れ込み、次いで、仕切板35の下部の開口38から仕切板35の後側の空間に流入する。
【0024】
回転体33は機器収納部2に接地されたモータ8に連結される。これにより、モータ8の動作時には、回転体33及び回転体33の水供給部34はモータ8によって高速回転させられるので、回転体33の水供給部34は水槽32内の水を回転体33のミスト生成部3に供給する。こうして、回転体33からミスト生成部3に供給された水は、回転による遠心力で外側へ放出されてミストになり、マイナスイオンを発生させる。マイナスイオンを含むミストは、仕切板35の開口38から流入した空気と混合されて混合気となり、図2に黒い矢印で示すようにミスト生成部3内を上昇する。その際、混合気中の質量の大きな粗大ミストは重力によって落下し、微細ミストのみが気水分離部4の風路なる窓42(後述)を通過することができる。
【0025】
ミスト生成部3の水槽32の上に気水分離部4が載置される。気水分離部4の底面41には、ミスト生成部3で生成された混合気を通過させるための風路なる窓42が設けられる。そこで、図2に黒の矢印で示すように、ミスト生成部3内を上昇してきた混合気は気水分離部4の風路なる窓42を通過して気水分離部4内に流入する。
【0026】
図3の(イ)は気水分離部4の上面図、図3の(ロ)は気水分離体43の斜視図である。気水分離部4は、底板41の上に設けられた渦巻き状の気水分離体43を備える。ミスト生成部3から気水分離部4へ風路なる窓42を通って流入した混合気は、気水分離部4の底板41と上面板44と気水分離体43とで囲まれた渦巻き状の経路を移動する。この経路は所定の長さを持っているので、経路を移動する間に、微細ミストに含まれた相対的に重い水滴は遠心力の作用で気水分離体43の壁面に押しやられて壁面に付着することになり、気水分離部4の上面板44には、気水分離体43の出口付近にミスト流出口45が設けられているので、渦巻状の経路から超微細ミストが出力される。出力された超微細ミストはミスト流出口45を通ってミスト吹き出し部5の内部へ流入する。
【0027】
超微細ミスト吹き出し部5は、カバー51、前面板12、後面板13、上面板44及び左右の壁面52、53によって周囲を囲まれた空間であり、前面に吹き出し口54を有する。これにより、気水分離部4から流入したミストは、ミスト吹き出し部5内を移動して吹き出し口54から外部へ送出される。
【0028】
図4は、以上説明したマイナスイオン発生装置MGの具体的な構成の一例を示す斜視図である。なお、図4も、本発明の構成とミストの流れの理解を容易にするための図であって、各構成要素相互の配置関係を明確にすることを目的としたものであり、図1〜図3で既に説明した構成要素に対しては同じ参照数字を付してある。図4に示すように、マイナスイオン発生装置MGは、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5をこの順で積層した形状であり、ミスト生成部3へ吹き込む空気を装置の側面に沿って供給するようにしたので、縦に長くスパンを取る必要がなく、製作が容易であり、低コストであるという特徴を有する。
【0029】
図4において、本体1の前面板12には、送風機6に対応した位置に空気吸入口9が形成され、ここから吸い込まれた空気が送風機6から吹き出されて風路7内を上昇する。また、機器収納部2の適宜の個所に、水槽32内の水を排出するための排出管10とその下端に接続された排出弁11とが設置される。
【0030】
水槽32の一方の隅には、水槽内の水位の上限を感知する上限水位センサ12と、水位の下限を感知する下限水位センサ13とが設置され、これら水位センサはセンサ・カバー14によって覆われている。装置の作動時には、送風機6から吹き出される空気の圧力が水に加わり、同時に、回転体33の回転も加わるので、水槽32内の水が激しく動き、水槽32内の水位を正確に検出することは困難であるが、これらの水位センサ12、13をセンサ・カバー14で覆うことにより、水槽32内の水の水位を安定に検出することが可能になる。
【0031】
水槽32の一つの側板には、水槽32内へ水を自動供給するための給水管15と、水槽32内の水を排出するためのオーバーフロー管16とが接続され、給水管15の下端には給水弁17が設けられる。上記のとおり、装置の作動時には、水槽32内は送風機6より空気が供給されるので、圧力が高くなっている。したがって、水槽32内にオーバーフロー管16を設けた場合、オーバーフロー管16の出口からは外部へ向かって常に空気が漏れ出して、オーバーフロー管16の開口を大きく取ったときには、漏れ出す空気と一緒に、回転体33によって破砕された水が不必要に外部へ排出されてしまう。また、漏れ出す空気の量を大きくすると、吹き出し口から出力できる風量も減衰されてしまう。この現象が起こると、装置内部の水の消費量が増加し、自動給水の頻度が増し、必要以上の水を使用することになって、不経済である。
【0032】
これを解決するため、オーバーフロー管16の上部は、先端が水の中に入るよう逆U字状に折り曲げられ、また、折り曲げられた部分の頂部には通気口が開けられている。これにより、水面の暴れによる不必要な水の排出と、破砕された水が空気に乗って必要以上に外部へ漏れ出す不具合が解決される。給水管15、オーバーフロー管16及び給水弁17は、機器収納部2の送風機6と後面板13との間の空間に配置されることが望ましい。
【0033】
図5は、水槽32における水の水位に対する回転体33、水供給部34、上限水位センサ12、下限水位センサ13、センサ・カバー14、給水管15、オーバーフロー管16及び排水管10の概略の位置関係を示している。
【0034】
マイナスイオン発生装置MGには、ミスト生成部3の水槽32内の汚れやぬるみを除去する等のメンテナンスを可能にするメンテナンス機構18が設けられる。図6の(イ)は、水槽32とメンテナンス機構18との位置関係を示す図であり、図6の(ロ)はメンテナンス機構18を取り付けた状態を概略的に示す断面図である。これらの図において、メンテナンス機構18は、水槽32の前面板に、水槽32内の水がこぼれ出すことのない適宜の位置に設けられた開口部181と、この開口部181に対して取り外し自在に設けられた閉鎖部材182とからなり、開口部181は通常は閉鎖部材182によって閉じられている。現実には、水槽32は本体1の内部に設置されるのであるから、本体1の前面板12にも、開口部181に対応して開口部14が設けられる。開口部181及び14は、使用者が水槽32内に手を挿入して内部を掃除することができるだけの大きさであることが望ましい。
【0035】
閉鎖部材182は前板183と後板184と結合板185とを有し、前板183は開口部181を覆う(したがって、本体1の前面板12に開口部181に対応して形成された開口部14を覆う)大きさを有する。一方、後板184は、その下部に開口186を有しており、開口部14及び181を通って水槽32内に挿入されたとき、図6の(ロ)に示すように、後板184は仕切板35に接するように配置され、開口186は仕切板35の開口38と重なり合う。このとき、前板183も本体1の前面板12に接する位置に来るよう、結合板185の長さが決められる。
【0036】
この種のマイナスイオン発生装置は空気を吸入して空気清浄機としても機能するため、空気中のゴミ等の汚れが水槽32内に付着し易いのだが、こうしたメンテナンス機構18を設けることにより、水槽32の内部に手を直接挿入して水槽32の内面や回転体33を容易に掃除することが可能になるため、装置を清潔に保持することができる。メンテナンス機構18を透明な部材で構成することにより、内部を目視で観察して水槽32の内部をチェックすることができるようにしてもよい。
【0037】
マイナスイオン発生装置MGの最上部には、図4に示すように、水槽32に連なる手動給水口19が設けられる。この手動給水口19は手動で水を水槽32に供給するためのものである。これにより、給水管15による自動給水に加えて、必要に応じて手動で水槽32に給水することができるうえ、給水管15による自動給水が不可能な場所であっても、装置を設置することが可能になる。
【0038】
マイナスイオン発生装置MGの動作を自動制御するため、適宜の空間に制御基板20が取り付けられる。制御基板20には、図7に示すように、マイクロコンピュータ21が設置され、マイクロコンピュータ21はモータ8、送風機6、給水弁17、排水弁11、上限水位センサ12、下限水位センサ13、湿度センサ及びコマンド・スイッチCSと接続される。湿度センサはマイナスイオン発生装置MGを設置した部屋の湿度を感知するために設けられ、コマンド・スイッチCSは動作指令を入力するためのスイッチである。これにより、マイクロコンピュータ21は次のように動作する。
【0039】
(1)自動運転
マイナスイオン発生装置MGを自動運転していると、マイナスイオンを含んだミストが生成され、これに伴って水槽32内の水位が下がる。そこで、水位が下限すなわち給水レベルまで下がると、下限水位センサ13が水位の低下を感知してマイクロコンピュータ21に信号を送る。これに応答してマイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせ、水槽32に水を供給させる。こうして水位が上昇して上限すなわち満水レベルに達すると、上限水位センサ12がこれを感知してマイクロコンピュータ21に通知するので、マイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせて水の供給を停止する。以後、水位の増減に応じて、上記の動作が反復される。
【0040】
(2)運転開始時
コマンド・スイッチCSの電源スイッチをオンにして運転を開始したときに水槽32内の水位が下限以下であるとき、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいて、マイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせて給水を開始する。水槽32内の水位が上限に達すると、上限水位センサ12のオンの出力に基づいてマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じ、給水を停止させて自動運転を開始する。
【0041】
一方、運転開始時に水槽32内の水位が上限を超えていたときには、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を動作させて水槽32からの排水を行い、水位が下がってきて上限に達すると、上限水位センサ12のオフの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで自動運転を開始する。
【0042】
(3)水交換
水槽32内の水は、空気中のほこり等の汚れを捕捉して汚れてくるため、所定の時間間隔で(例えば3時間おきに)交換されることが望ましい。これを実現するため、マイクロコンピュータ21には水交換のための時間間隔が予め登録されており、水交換時点になると、マイクロコンピュータ21は運転を停止させて排水弁11を開かせて排水を開始する。こうして水位が下限に達すると、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいてマイクロコンピュータ21はタイマを作動させる。このタイマの作動時間は、水槽32内の水が完全に排水されるに要する時間よりも長い時間動作するよう予め設定されている。タイマの作動時間経過後、マイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで給水弁17を開いて給水を開始する。こうして水槽32内の水位が上限水位を越えると、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせ、自動運転を開始する。
【0043】
(4)機能テスト
上記のように、水交換は水を完全に排出してから給水することで行われる。そこで、水交換の動作時に、排水弁11、給水弁17、上限水位センサ12及び下限水位センサ13の機能テストを行うことができる。まず、排水時に、上限水位センサ12の出力がオフになってから加減水位センサ13の出力がオフになるまでの排水時間を測定し、この排水時間が予め設定された時間内にあれば、排水動作は正常であると判定する。給水時には、下限水位センサ13の出力がオンになってから上限水位センサ12の出力がオンになるまでの給水時間を測定し、この給水時間が予め設定した時間内であれば、給水動作は正常であると判定する。
【0044】
また、コマンド・スイッチCSの電源スイッチをオンにしたときに上記の排水時間及び給水時間を測定し、これらの時間が正規の時間内にあることをテストして給排水機能が正常であることを確認してから、実際の運転に入ることも可能である。
【0045】
(5)湿度センサによる運転制御
マイナスイオン発生装置MGからミストを放出することにより、室内の湿度が上昇する。そこで、室内の適宜の個所に湿度センサを設置して室内の湿度を検出する。室内の湿度が設定値を越えたことを湿度センサが検出すると、マイクロコンピュータ21はモータ8の回転を停止させてミストの生成を停止し、送風機6のみを作動させる。この後、湿度が設定値まで下がった時点でマイクロコンピュータ21はモータ8の作動を開始する。
【0046】
最後に、ミスト生成部3内に設置された回転体33及び水供給部34の概略的な構造について、図8を用いて説明する。図8に示す例においては、回転体33は、水供給部34の頂部に開口部を下にして取り付けられた短い筒22に細いスリット23を放射状に且つ所定間隔で形成したものである。個々のスリット23は、筒22の頂面から側面にかけて形成される。したがって、モータ8の回転に伴って水供給部34の側面を上昇してきた水は、回転に伴う遠心力によって筒22の内面からスリット23を通って外部へ放出され、その際に、マイナスイオンを含むミストが生成される。
【0047】
以上、本発明に係るマイナスイオン発生装置の一つの実施の形態について説明してきたが、この発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形や修正が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上、本発明に係るマイナスイオン発生装置の実施の形態を詳述したところから理解させるように、本発明は、
(1)風路を発生装置の側面に沿って設けたので、装置自体を小型化できる、
(2)構造が簡単になったので製作性が向上する、
(3)前面にメンテナンス機構を設けたので、水槽内の清掃を容易に行うことができる、
等の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイナスイオン発生装置を前から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図2】本発明に係るマイナスイオン発生装置を側面から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図3】本発明に係るマイナスイオン発生装置に用いられる気水分離部の構成を示す断面図(イ)及び斜視図(ロ)である。
【図4】本発明に係るマイナスイオン発生装置の一つの実施の形態における各構成要素の配置を示す斜視図である。
【図5】図4に示すマイナスイオン発生装置における水槽内に設けられた水位センサと水面との関係を示す図である。
【図6】図4に示すマイナスイオン発生装置におけるメンテナンス機構の斜視図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図7】図4に示すマイナスイオン発生装置の制御系を説明するための図である。
【図8】図4に示すマイナスイオン発生装置のミスト生成部に設けられる回転体及び水供給部の第1の例の上面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【符号の説明】
MG:イナスイオン発生装置、 1:本体、 2:機器収納部、 3:ミスト生成部、 4:気水分離部、 5:ミスト吹き出し部、 6:送風機、 7:風路、 8:モータ、 9:空気吸入口、 10:排出管、 11:排水弁、 12:上限水位センサ、 13:下限水位センサ、 15:給水管、 16:オーバーフロー管、 17:給水弁、 18:メンテナンス機構、 19:手動給水口、 20:制御基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、効率よく且つ長寿命のマイナスイオンを発生させることができるマイナスイオン発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイナスイオン濃度が高い環境で日常生活を送ると、疲労回復効果、精神安定効果、血液浄化効果、抵抗力増進効果等の優れた医療効果が期待されることが知られている。そのため、人為的にマイナスイオンの濃度を高める多種多様な装置が既に開発され、特許出願されてきている。こうした装置は、マイナスイオンを発生させるための原理かに基づいて分類すると、紫外線、放射線又はコロナ放電を利用するものと微細な水滴を利用するものとに大別することができる。
【0003】
微細な水滴を発生させることでマイナスイオンを多量に発生させる原理は、既に古くからレナード効果として広く知られている。これは、水が砕けて生成された微細な水滴が相互に摩擦されるとき、静電気が発生され、それによって空気中のマイナスイオンの濃度が高まるというものである。
【0004】
微細な水滴(以下、ミストという)の生成によるマイナスイオンの発生を利用したマイナスイオン発生装置として、ミストをノズルにより噴霧する形式のものと、ミストの生成に回転体を利用する形式のものとが知られている。前者には、円板に水を注ぐ方式のものや2筒型のもの(例えば特開平4−126717号公報参照)があり、後者には、円板に水を注ぐもの(例えば特開平4−141179号公報、特開平4−251132号公報参照)、2枚の平板を用いるもの(例えば特開平5−192418号公報参照)、1筒型で羽根車を利用したもの(特表平9−264574号公報、特開平10−127768号公報、特開2001−327825号公報参照)、編み目を設けたもの(特開平9−203540号公報、特開平9−285555号公報参照)等が知られている。
【0005】
しかしながら、従来のマイナスイオン発生装置において、生成されたミストとそれよりも重い水滴とを分離するには、サイクロン塔分離方式(例えば特開平5−58755号公報参照)や、邪魔板式、蛇行通路式(例えば特開平3−148259号公報参照)等の方式が採用されているが、こうした方式は装置内部で長い通路を必要とするので、装置が大型化せざるを得ない。また、ミストと水滴との分離を邪魔板や蛇行通路で行う構造であると、水槽や回転体の清掃に時間と手間がかかるので、かび汚れや水垢が溜まりやすく、不潔になりやすいという問題がある。
【0006】
加えて、従来のマイナスイオン発生装置は、高価である、マイナスイオンの発生量が小さく、発生したマイナスイオンの寿命が短い、構造が複雑である、動作時の騒音が耳障りである、等の種々の課題を有しているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の種々の課題を解決するために提案されたものであり、本発明の目的は、効率よく多量に且つ長寿命のマイナスイオンを発生することができる小型で安価なマイナスイオン発生装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、
マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置であって、
送風機から送出された空気を通す風路と、
マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部であって、空気を前記風路から受け取って前記ミストと混合し、空気と前記ミストとの混合気を吹き出すミスト生成部と、
前記ミスト生成部に載置され、前記混合気を前記ミスト生成部から受け取って水平方向に循環させて前記混合気から前記ミストを取り出す気水分離部と、
前記気水分離部から前記ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部と、
を具備することを特徴とするマイナスイオン発生装置、
を提供する。
【0009】
請求項2の発明は、前記ミスト生成部を、
前板と後板とを有する水槽と、
前記前板と前記後板との間に植立され、下部の一側に開口を有する仕切板と、
前記仕切板と前記後板との間に前記水槽の水に下端が接するよう設けられ、モータによって回転させられたときに水を吸い上げて前記ミストを放出する回転部と、
を備え、前記風路からの空気が、前記前板と前記しきり板との間の空間に吹き入れられた後に前記開口を通過し、前記仕切板と前記後板との間の空間で前記ミストと混合されるようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、前記開口に対応した位置に、前記水槽の内部の清掃を可能にするためのメンテナンス機構を設けるようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明は、前記メンテナンス機構が透明であり、透明な前記メンテナンス機構を通して前記ミスト生成部を監視することができるようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、前記水槽の内部に、所定の深さで水を貯留するための水位センサを設けたことを特徴とする。
請求項6の発明は、前記水位センサを部分的に覆うカバーを設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、前記水槽の中の水が前記所定の深さを越えたときに排水するためのオーバーフロー管を設けたことを特徴とする。
請求項8の発明は、前記オーバーフロー管が、U字状に曲げられた先端部を有しており、前記先端部の頂部に穴が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項9の発明は、前記気水分離部に渦巻状の気水分離体を設け、前記ミスト生成部から供給された前記混合気を前記気水分離体の壁面に接触させながら移動させることを特徴とする。
【0014】
請求項10の発明は、前記水槽に手動で水を供給するための手動給水口を設けたことを特徴とする。
請求項11の発明は、
マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置であって、
送風機から送出された空気を通す風路と、
マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部であって、空気を前記風路から受け取って前記ミストと混合し、空気と前記ミストとの混合気を吹き出すミスト生成部と、
前記ミスト生成部に載置され、前記混合気を前記ミスト生成部から受け取って水平方向に循環させて前記混合気から前記ミストを取り出す気水分離部と、
前記気水分離部から前記ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部と、
を具備し、
前記ミスト生成部が、水槽と、前記水槽の水に下端が接するよう設けられ、モータによって回転させられたときに水を吸い上げて前記ミストを放出する回転部と、前記水槽の内部に設けられ、所定の深さで水を貯留するための水位センサと備えるマイナスイオン発生装置において、
前記水位センサの出力に応じて前記モータと前記送風機との動作を制御するための制御部を備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置、
を提供する。
【0015】
請求項12の発明は、前記ミスト生成部に、前記水槽内に給水するための給水管と、該給水管に接続された給水弁とを設け、前記制御部が、前記水位センサの出力に応じて前記給水弁の開閉を制御することを特徴とする。
【0016】
請求項13の発明は、前記水位センサを上限センサと下限センサとから構成し、
排水時及び給水時に前記上限センサと前記下限センサとによる水位検出時間を測定することによって、排水能力及び給水能力を常時点検することができるようにしたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るマイナスイオン発生装置の一つの実施の形態について詳述する。なお、図面は、本発明の理解を容易にすることを目的として各構成要素の配置関係を明示するために作成されたものであり、正確な断面図にはなっていない。
【0018】
まず、図1〜図3により、本発明に係るマイナスイオン発生装置の構成とミストを発生させるための機構との概要を説明する。これらの図において、マイナスイオン発生装置MGは任意の材料、例えばプラスチックやステンレスで構成された扁平な箱形をした本体1を備え、本体1の内部には、下から上に向かって、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5が設けられる。以下、これらの部分の構成と動作を具体的に説明する。
【0019】
機器収納部2には、本体1の一方の側面11に近い側に送風機6が配置され、送風機6の吹き出し口は、本体1の一方の側面板11と本体1の前面板12とミスト生成部3の一方の側面板31とによって囲まれた風路7と接続される。これにより、送風機6から吹き出された空気は、図1及び図2に白い矢印で示すように、風路7を上方へ向かって移動する。
【0020】
ミスト生成部3の内部には、所定の量の水を蓄えることができ且つ上面が覆われていない水槽32が収容され、水槽32の中に回転体33と、水槽32内に立てられた仕切板35とが設けられる。仕切板35は水槽32の底面から上面に達する高さを有する。これにより、ミスト生成部3は仕切板35によって前側の空間と後側の空間とに区分される。回転体33はモータ8の軸と連結され、モータ8の軸は水槽32の底面を貫通する。この際、軸の部分から水が漏れ出さないよう水槽32にはモータ8の軸を覆うようにスリーブが垂直に取り付けてある。このスリーブを覆うように、回転体33に固定された水供給部34が設けられる。
【0021】
なお、モータ8が回転すると、モータ8の軸に取り付けられた回転体33の水供給部34が回転し、モータ8の軸を覆うように取り付けられたスリーブと回転体33の水供給部34の周囲に渦流が発生し、モータ8の回転数が増すにつれて渦流も大きくなる。渦流が大きくなると、回転体33の水供給部34の内部は空気を吸い込み、回転体33の水供給部内部からの水の吸い上げ効率が悪くなり、空気を巻き込むために騒音が発生する等の問題がある。この問題を解決するために、モータ8の軸を覆うように取り付けられたスリーブに渦流防止具を挿入する。これにより、渦流の発生による影響を低下させ、回転体33の水供給部34内部からの吸い上げ効率が低下することを抑制することができる。
【0022】
通常、回転体33によってはじき飛ばされた水は、水槽32の壁面に衝突して衝突音を発生する。これは、回転体33の回転数が増すほど大きくなり、騒音として無視できない場合がある。この不具合を解消するため、本発明においては、水槽32の角部に丸みを持たせている。これにより騒音を2dB以上低減することができる。
【0023】
風路7の上部において、側面板31には、水槽32の前板36と仕切板35との間隔に相当する幅の開口37が形成されている。また、仕切板35は、その下部の一部に開口38を有する。したがって、風路7を上昇してきた空気は、風路7の上部に前から後にかけて傾斜するよう設けられた壁板71に導かれて、図1に白い矢印で示すように、開口37を通過して仕切板35とミスト生成部3の前板36とで区切られた空間に流れ込み、次いで、仕切板35の下部の開口38から仕切板35の後側の空間に流入する。
【0024】
回転体33は機器収納部2に接地されたモータ8に連結される。これにより、モータ8の動作時には、回転体33及び回転体33の水供給部34はモータ8によって高速回転させられるので、回転体33の水供給部34は水槽32内の水を回転体33のミスト生成部3に供給する。こうして、回転体33からミスト生成部3に供給された水は、回転による遠心力で外側へ放出されてミストになり、マイナスイオンを発生させる。マイナスイオンを含むミストは、仕切板35の開口38から流入した空気と混合されて混合気となり、図2に黒い矢印で示すようにミスト生成部3内を上昇する。その際、混合気中の質量の大きな粗大ミストは重力によって落下し、微細ミストのみが気水分離部4の風路なる窓42(後述)を通過することができる。
【0025】
ミスト生成部3の水槽32の上に気水分離部4が載置される。気水分離部4の底面41には、ミスト生成部3で生成された混合気を通過させるための風路なる窓42が設けられる。そこで、図2に黒の矢印で示すように、ミスト生成部3内を上昇してきた混合気は気水分離部4の風路なる窓42を通過して気水分離部4内に流入する。
【0026】
図3の(イ)は気水分離部4の上面図、図3の(ロ)は気水分離体43の斜視図である。気水分離部4は、底板41の上に設けられた渦巻き状の気水分離体43を備える。ミスト生成部3から気水分離部4へ風路なる窓42を通って流入した混合気は、気水分離部4の底板41と上面板44と気水分離体43とで囲まれた渦巻き状の経路を移動する。この経路は所定の長さを持っているので、経路を移動する間に、微細ミストに含まれた相対的に重い水滴は遠心力の作用で気水分離体43の壁面に押しやられて壁面に付着することになり、気水分離部4の上面板44には、気水分離体43の出口付近にミスト流出口45が設けられているので、渦巻状の経路から超微細ミストが出力される。出力された超微細ミストはミスト流出口45を通ってミスト吹き出し部5の内部へ流入する。
【0027】
超微細ミスト吹き出し部5は、カバー51、前面板12、後面板13、上面板44及び左右の壁面52、53によって周囲を囲まれた空間であり、前面に吹き出し口54を有する。これにより、気水分離部4から流入したミストは、ミスト吹き出し部5内を移動して吹き出し口54から外部へ送出される。
【0028】
図4は、以上説明したマイナスイオン発生装置MGの具体的な構成の一例を示す斜視図である。なお、図4も、本発明の構成とミストの流れの理解を容易にするための図であって、各構成要素相互の配置関係を明確にすることを目的としたものであり、図1〜図3で既に説明した構成要素に対しては同じ参照数字を付してある。図4に示すように、マイナスイオン発生装置MGは、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5をこの順で積層した形状であり、ミスト生成部3へ吹き込む空気を装置の側面に沿って供給するようにしたので、縦に長くスパンを取る必要がなく、製作が容易であり、低コストであるという特徴を有する。
【0029】
図4において、本体1の前面板12には、送風機6に対応した位置に空気吸入口9が形成され、ここから吸い込まれた空気が送風機6から吹き出されて風路7内を上昇する。また、機器収納部2の適宜の個所に、水槽32内の水を排出するための排出管10とその下端に接続された排出弁11とが設置される。
【0030】
水槽32の一方の隅には、水槽内の水位の上限を感知する上限水位センサ12と、水位の下限を感知する下限水位センサ13とが設置され、これら水位センサはセンサ・カバー14によって覆われている。装置の作動時には、送風機6から吹き出される空気の圧力が水に加わり、同時に、回転体33の回転も加わるので、水槽32内の水が激しく動き、水槽32内の水位を正確に検出することは困難であるが、これらの水位センサ12、13をセンサ・カバー14で覆うことにより、水槽32内の水の水位を安定に検出することが可能になる。
【0031】
水槽32の一つの側板には、水槽32内へ水を自動供給するための給水管15と、水槽32内の水を排出するためのオーバーフロー管16とが接続され、給水管15の下端には給水弁17が設けられる。上記のとおり、装置の作動時には、水槽32内は送風機6より空気が供給されるので、圧力が高くなっている。したがって、水槽32内にオーバーフロー管16を設けた場合、オーバーフロー管16の出口からは外部へ向かって常に空気が漏れ出して、オーバーフロー管16の開口を大きく取ったときには、漏れ出す空気と一緒に、回転体33によって破砕された水が不必要に外部へ排出されてしまう。また、漏れ出す空気の量を大きくすると、吹き出し口から出力できる風量も減衰されてしまう。この現象が起こると、装置内部の水の消費量が増加し、自動給水の頻度が増し、必要以上の水を使用することになって、不経済である。
【0032】
これを解決するため、オーバーフロー管16の上部は、先端が水の中に入るよう逆U字状に折り曲げられ、また、折り曲げられた部分の頂部には通気口が開けられている。これにより、水面の暴れによる不必要な水の排出と、破砕された水が空気に乗って必要以上に外部へ漏れ出す不具合が解決される。給水管15、オーバーフロー管16及び給水弁17は、機器収納部2の送風機6と後面板13との間の空間に配置されることが望ましい。
【0033】
図5は、水槽32における水の水位に対する回転体33、水供給部34、上限水位センサ12、下限水位センサ13、センサ・カバー14、給水管15、オーバーフロー管16及び排水管10の概略の位置関係を示している。
【0034】
マイナスイオン発生装置MGには、ミスト生成部3の水槽32内の汚れやぬるみを除去する等のメンテナンスを可能にするメンテナンス機構18が設けられる。図6の(イ)は、水槽32とメンテナンス機構18との位置関係を示す図であり、図6の(ロ)はメンテナンス機構18を取り付けた状態を概略的に示す断面図である。これらの図において、メンテナンス機構18は、水槽32の前面板に、水槽32内の水がこぼれ出すことのない適宜の位置に設けられた開口部181と、この開口部181に対して取り外し自在に設けられた閉鎖部材182とからなり、開口部181は通常は閉鎖部材182によって閉じられている。現実には、水槽32は本体1の内部に設置されるのであるから、本体1の前面板12にも、開口部181に対応して開口部14が設けられる。開口部181及び14は、使用者が水槽32内に手を挿入して内部を掃除することができるだけの大きさであることが望ましい。
【0035】
閉鎖部材182は前板183と後板184と結合板185とを有し、前板183は開口部181を覆う(したがって、本体1の前面板12に開口部181に対応して形成された開口部14を覆う)大きさを有する。一方、後板184は、その下部に開口186を有しており、開口部14及び181を通って水槽32内に挿入されたとき、図6の(ロ)に示すように、後板184は仕切板35に接するように配置され、開口186は仕切板35の開口38と重なり合う。このとき、前板183も本体1の前面板12に接する位置に来るよう、結合板185の長さが決められる。
【0036】
この種のマイナスイオン発生装置は空気を吸入して空気清浄機としても機能するため、空気中のゴミ等の汚れが水槽32内に付着し易いのだが、こうしたメンテナンス機構18を設けることにより、水槽32の内部に手を直接挿入して水槽32の内面や回転体33を容易に掃除することが可能になるため、装置を清潔に保持することができる。メンテナンス機構18を透明な部材で構成することにより、内部を目視で観察して水槽32の内部をチェックすることができるようにしてもよい。
【0037】
マイナスイオン発生装置MGの最上部には、図4に示すように、水槽32に連なる手動給水口19が設けられる。この手動給水口19は手動で水を水槽32に供給するためのものである。これにより、給水管15による自動給水に加えて、必要に応じて手動で水槽32に給水することができるうえ、給水管15による自動給水が不可能な場所であっても、装置を設置することが可能になる。
【0038】
マイナスイオン発生装置MGの動作を自動制御するため、適宜の空間に制御基板20が取り付けられる。制御基板20には、図7に示すように、マイクロコンピュータ21が設置され、マイクロコンピュータ21はモータ8、送風機6、給水弁17、排水弁11、上限水位センサ12、下限水位センサ13、湿度センサ及びコマンド・スイッチCSと接続される。湿度センサはマイナスイオン発生装置MGを設置した部屋の湿度を感知するために設けられ、コマンド・スイッチCSは動作指令を入力するためのスイッチである。これにより、マイクロコンピュータ21は次のように動作する。
【0039】
(1)自動運転
マイナスイオン発生装置MGを自動運転していると、マイナスイオンを含んだミストが生成され、これに伴って水槽32内の水位が下がる。そこで、水位が下限すなわち給水レベルまで下がると、下限水位センサ13が水位の低下を感知してマイクロコンピュータ21に信号を送る。これに応答してマイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせ、水槽32に水を供給させる。こうして水位が上昇して上限すなわち満水レベルに達すると、上限水位センサ12がこれを感知してマイクロコンピュータ21に通知するので、マイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせて水の供給を停止する。以後、水位の増減に応じて、上記の動作が反復される。
【0040】
(2)運転開始時
コマンド・スイッチCSの電源スイッチをオンにして運転を開始したときに水槽32内の水位が下限以下であるとき、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいて、マイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせて給水を開始する。水槽32内の水位が上限に達すると、上限水位センサ12のオンの出力に基づいてマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じ、給水を停止させて自動運転を開始する。
【0041】
一方、運転開始時に水槽32内の水位が上限を超えていたときには、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を動作させて水槽32からの排水を行い、水位が下がってきて上限に達すると、上限水位センサ12のオフの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで自動運転を開始する。
【0042】
(3)水交換
水槽32内の水は、空気中のほこり等の汚れを捕捉して汚れてくるため、所定の時間間隔で(例えば3時間おきに)交換されることが望ましい。これを実現するため、マイクロコンピュータ21には水交換のための時間間隔が予め登録されており、水交換時点になると、マイクロコンピュータ21は運転を停止させて排水弁11を開かせて排水を開始する。こうして水位が下限に達すると、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいてマイクロコンピュータ21はタイマを作動させる。このタイマの作動時間は、水槽32内の水が完全に排水されるに要する時間よりも長い時間動作するよう予め設定されている。タイマの作動時間経過後、マイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで給水弁17を開いて給水を開始する。こうして水槽32内の水位が上限水位を越えると、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせ、自動運転を開始する。
【0043】
(4)機能テスト
上記のように、水交換は水を完全に排出してから給水することで行われる。そこで、水交換の動作時に、排水弁11、給水弁17、上限水位センサ12及び下限水位センサ13の機能テストを行うことができる。まず、排水時に、上限水位センサ12の出力がオフになってから加減水位センサ13の出力がオフになるまでの排水時間を測定し、この排水時間が予め設定された時間内にあれば、排水動作は正常であると判定する。給水時には、下限水位センサ13の出力がオンになってから上限水位センサ12の出力がオンになるまでの給水時間を測定し、この給水時間が予め設定した時間内であれば、給水動作は正常であると判定する。
【0044】
また、コマンド・スイッチCSの電源スイッチをオンにしたときに上記の排水時間及び給水時間を測定し、これらの時間が正規の時間内にあることをテストして給排水機能が正常であることを確認してから、実際の運転に入ることも可能である。
【0045】
(5)湿度センサによる運転制御
マイナスイオン発生装置MGからミストを放出することにより、室内の湿度が上昇する。そこで、室内の適宜の個所に湿度センサを設置して室内の湿度を検出する。室内の湿度が設定値を越えたことを湿度センサが検出すると、マイクロコンピュータ21はモータ8の回転を停止させてミストの生成を停止し、送風機6のみを作動させる。この後、湿度が設定値まで下がった時点でマイクロコンピュータ21はモータ8の作動を開始する。
【0046】
最後に、ミスト生成部3内に設置された回転体33及び水供給部34の概略的な構造について、図8を用いて説明する。図8に示す例においては、回転体33は、水供給部34の頂部に開口部を下にして取り付けられた短い筒22に細いスリット23を放射状に且つ所定間隔で形成したものである。個々のスリット23は、筒22の頂面から側面にかけて形成される。したがって、モータ8の回転に伴って水供給部34の側面を上昇してきた水は、回転に伴う遠心力によって筒22の内面からスリット23を通って外部へ放出され、その際に、マイナスイオンを含むミストが生成される。
【0047】
以上、本発明に係るマイナスイオン発生装置の一つの実施の形態について説明してきたが、この発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形や修正が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上、本発明に係るマイナスイオン発生装置の実施の形態を詳述したところから理解させるように、本発明は、
(1)風路を発生装置の側面に沿って設けたので、装置自体を小型化できる、
(2)構造が簡単になったので製作性が向上する、
(3)前面にメンテナンス機構を設けたので、水槽内の清掃を容易に行うことができる、
等の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイナスイオン発生装置を前から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図2】本発明に係るマイナスイオン発生装置を側面から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図3】本発明に係るマイナスイオン発生装置に用いられる気水分離部の構成を示す断面図(イ)及び斜視図(ロ)である。
【図4】本発明に係るマイナスイオン発生装置の一つの実施の形態における各構成要素の配置を示す斜視図である。
【図5】図4に示すマイナスイオン発生装置における水槽内に設けられた水位センサと水面との関係を示す図である。
【図6】図4に示すマイナスイオン発生装置におけるメンテナンス機構の斜視図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図7】図4に示すマイナスイオン発生装置の制御系を説明するための図である。
【図8】図4に示すマイナスイオン発生装置のミスト生成部に設けられる回転体及び水供給部の第1の例の上面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【符号の説明】
MG:イナスイオン発生装置、 1:本体、 2:機器収納部、 3:ミスト生成部、 4:気水分離部、 5:ミスト吹き出し部、 6:送風機、 7:風路、 8:モータ、 9:空気吸入口、 10:排出管、 11:排水弁、 12:上限水位センサ、 13:下限水位センサ、 15:給水管、 16:オーバーフロー管、 17:給水弁、 18:メンテナンス機構、 19:手動給水口、 20:制御基板
Claims (13)
- マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置であって、
送風機から送出された空気を通す風路と、
マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部であって、空気を前記風路から受け取って前記ミストと混合し、空気と前記ミストとの混合気を吹き出すミスト生成部と、
前記ミスト生成部に載置され、前記混合気を前記ミスト生成部から受け取って水平方向に循環させて前記混合気から前記ミストを取り出す気水分離部と、
前記気水分離部から前記ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部と、
を具備することを特徴とするマイナスイオン発生装置。 - 請求項1記載のマイナスイオン発生装置であって、前記ミスト生成部が、
前板と後板とを有する水槽と、
前記前板と前記後板との間に植立され、下部の一側に開口を有する仕切板と、前記仕切板と前記後板との間に前記水槽の水に下端が接するよう設けられ、モータによって回転させられたときに水を吸い上げて前記ミストを放出する回転部と、
を備え、
前記風路からの空気が、前記前板と前記しきり板との間の空間に吹き入れられた後に前記開口を通過し、前記仕切板と前記後板との間の空間で前記ミストと混合される
ことを特徴とするマイナスイオン発生装置。 - 請求項2記載のマイナスイオン発生装置であって、前記開口に対応した位置に、前記水槽の内部の清掃を可能にするためのメンテナンス機構を備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項2又は3記載のマイナスイオン発生装置であって、前記メンテナンス機構が透明であり、透明な前記メンテナンス機構を通して前記ミスト生成部を監視することができることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項2〜4のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置であって、前記水槽の内部に、所定の深さで水を貯留するための水位センサを更に備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項5記載のマイナスイオン発生装置であって、前記水位センサを部分的に覆うカバーを更に有することを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項5又は6記載のマイナスイオン発生装置であって、前記水槽の中の水が前記所定の深さを越えたときに排水するためのオーバーフロー管を更に備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項7記載のマイナスイオン発生装置であって、前記オーバーフロー管が、U字状に曲げられた先端部を有しており、前記先端部の頂部に穴が設けられていることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置であって、前記気水分離部が渦巻状の気水分離体を備え、前記ミスト生成部から供給された前記混合気を前記気水分離体の壁面に接触させながら移動させることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- 請求項2〜9のいずれかに記載のマイナスイオン発生装置であって、前記水槽に手動で水を供給するための手動給水口を更に備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置。
- マイナスイオンを含むミストを放出するマイナスイオン発生装置であって、
送風機から送出された空気を通す風路と、
マイナスイオンを含むミストを生成するミスト生成部であって、空気を前記風路から受け取って前記ミストと混合し、空気と前記ミストとの混合気を吹き出すミスト生成部と、
前記ミスト生成部に載置され、前記混合気を前記ミスト生成部から受け取って水平方向に循環させて前記混合気から前記ミストを取り出す気水分離部と、
前記気水分離部から前記ミストを受け取って外部へ吹き出すミスト吹き出し部と、
を具備し、
前記ミスト生成部が、水槽と、前記水槽の水に下端が接するよう設けられ、モータによって回転させられたときに水を吸い上げて前記ミストを放出する回転部と、前記水槽の内部に設けられ、所定の深さで水を貯留するための水位センサと備えるマイナスイオン発生装置において、
前記水位センサの出力に応じて前記モータと前記送風機との動作を制御するための制御部を備えることを特徴とするマイナスイオン発生装置。 - 請求項11記載のマイナスイオン発生装置であって、
前記ミスト生成部が、前記水槽内に給水するための給水管と、該給水管に接続された給水弁とを更に備え、
前記制御部が、前記水位センサの出力に応じて前記給水弁の開閉を制御する
ことを特徴とするマイナスイオン発生装置。 - 請求項11又は12に記載のマイナスイオン発生装置であって、
前記水位センサが上限センサと下限センサとからなり、
排水時及び給水時に前記上限センサと前記下限センサとによる水位検出時間を測定することによって、排水能力及び給水能力を常時点検することができるようにしたことを特徴とするマイナスイオン発生装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-06-24 JP JP2002183140A patent/JP2004028411A/ja active Pending
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