JP2004028412A - マイナスイオン発生装置用ミスト生成機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造が簡単且つ安価で、マイナスイオン発生装置に最適なミスト生成機構を提供すること。
【解決手段】水槽から吸い上げた水からマイナスイオンを含むミストを生成して放出するマイナスイオン発生装置におけるミスト生成機構100は、水槽32の水の中に一端が没するよう設けられた中空の水供給体であって、回転させられたときに壁面に沿って水を水槽32から吸い上げる水供給体102と、水供給体102の他端が固着されて水供給体102と一体化されており、回転させられたときに水供給体102で吸い上げた水を放出することによって、マイナスイオンを含むミストを生成する回転体101とを具備する。
【選択図】 図8
【解決手段】水槽から吸い上げた水からマイナスイオンを含むミストを生成して放出するマイナスイオン発生装置におけるミスト生成機構100は、水槽32の水の中に一端が没するよう設けられた中空の水供給体であって、回転させられたときに壁面に沿って水を水槽32から吸い上げる水供給体102と、水供給体102の他端が固着されて水供給体102と一体化されており、回転させられたときに水供給体102で吸い上げた水を放出することによって、マイナスイオンを含むミストを生成する回転体101とを具備する。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造が簡単且つ安価であり、マイナスイオン発生装置に使用して最適なミスト生成機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイナスイオン濃度が高い環境で日常生活を送ると、疲労回復効果、精神安定効果、血液浄化効果、抵抗力増進効果等の優れた医療効果が期待されることが知られている。そのため、人為的にマイナスイオンの濃度を高める多種多様な装置が既に開発され、特許出願されてきている。こうした装置は、マイナスイオンを発生させるための原理かに基づいて分類すると、紫外線、放射線又はコロナ放電を利用するものと微細な水滴を利用するものとに大別することができる。
【0003】
微細なミストを発生させることでマイナスイオンを多量に発生させる原理は、既に古くからレナード効果として広く知られている。これは、水が砕けて生成された微細な水滴が相互に摩擦されるとき、静電気が発生され、それによって空気中のマイナスイオンの濃度が高まるというものである。
【0004】
微細なミストの生成によるマイナスイオンの発生を利用したマイナスイオン発生装置として、ミストをノズルにより噴霧する形式のものと、ミストの生成に回転体を利用する形式のものとが知られている。前者には、円板に水を注ぐ方式のものや2筒型のもの(例えば特開平4−126717号公報参照)があり、後者には、円板に水を注ぐもの(例えば特開平4−141179号公報、特開平4−251132号公報参照)、2枚の平板を用いるもの(例えば特開平5−192418号公報参照)、1筒型で羽根車を利用したもの(特表平9−264574号公報、特開平10−127768号公報、特開2001−327825号公報参照)、編み目を設けたもの(特開平9−203540号公報、特開平9−285555号公報参照)等が知られている。
【0005】
しかしながら、従来のマイナスイオン発生装置の中には、ミストを生成するため水を供給するのにポンプを必要とするので、装置の構造が複雑且つ高価になるものがあった。また、ミストを生成するのに、編み目構造を有する複雑な部材を利用するため、製作性が悪く、コストが高いものもあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の種々の課題を解決するために提案されたものであり、本発明の目的は、構造が簡単且つ安価で、マイナスイオン発生装置に最適なミスト生成機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、
水槽から吸い上げた水からマイナスイオンを含むミストを生成して放出するマイナスイオン発生装置におけるミスト生成機構であって、
前記水槽の水の中に一端が没するよう設けられた中空の水供給体であって、回転させられたときに壁面に沿って水を前記水槽から吸い上げる水供給体と、
前記水供給体の他端が固着されて前記水供給体と一体化されており、回転させられたときに前記水供給体で吸い上げた水を放出することによって、マイナスイオンを含むミストを生成する回転体と、
を具備することを特徴とするミスト生成機構、
を提供する。
【0008】
請求項2の発明は、前記水供給体の断面形状を、前記一端の方が前記他端よりも小径である円錐台の形をしており、前記水供給体の前記他端の近くに、複数の水排出穴を周方向に設けるようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、前記回転体が、外筒と、該外筒と同心円状に設けられた内筒とを有するものとし、前記外筒と前記内筒とに、軸方向の複数のスリットを設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、前記前記水供給体が、前記第1の端部から前記第2の端部の方へ向かって直径が大きくなる円錐台形の第1の部分と、該第1の部分に連なる円筒形の第2の部分とを有するものとし、前記水供給体の前記他端の近くに、複数の水排出穴を周方向に設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、前記回転体を前記第2の部分と同心円状の円筒とし、該円筒が、周方向に設けられた複数のスリットを有するようにしたものである。
請求項6の発明は、前記水供給体が、前記一端に内側に向かうよう取り付けられた鍔と、内壁に沿って設けられた吸い上げ棒とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るミスト生成機構の若干の実施の形態について詳述する。まず、図1〜図3により、マイナスイオン発生装置の一例と、そこでミストがどのように生成されるかを説明する。なお、図面は、本発明の理解を容易にすることを目的として各構成要素の配置関係を明示するために作成されたものであり、正確な断面図にはなっていない。これらの図において、マイナスイオン発生装置MGは任意の材料、例えばプラスチックやステンレスで構成された扁平な箱形をした本体1を備え、本体1の内部には、下から上に向かって、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5が設けられる。以下、これらの部分の構成と動作を具体的に説明する。
【0013】
機器収納部2には、本体1の一方の側面11に近い側に送風機6が配置され、送風機6の吹き出し口は、本体1の一方の側面板11と本体1の前面板12とミスト生成部3の一方の側面板31とによって囲まれた風路7と接続される。これにより、送風機6から吹き出された空気は、図1及び図2に白い矢印で示すように、風路7を上方へ向かって移動する。
【0014】
ミスト生成部3の内部には、所定の量の水を蓄えることができ且つ上面が覆われていない水槽32が収容され、水槽32の中に回転体33と、水槽32内に立てられた仕切板35とが設けられる。仕切板35は水槽32の底面から上面に達する高さを有する。これにより、ミスト生成部3は仕切板35によって前側の空間と後側の空間とに区分される。
【0015】
通常、回転体33によってはじき飛ばされた水は、水槽32の壁面に衝突して衝突音を発生する。これは、回転体33の回転数が増すほど大きくなり、騒音として無視できない場合がある。この不具合を解消するため、水槽32の角部に丸みを持たせている。これにより騒音を2dB以上低減することができる。
【0016】
風路7の上部において、側面板31には、水槽32の前板36と仕切板35との間隔に相当する幅の開口37が形成されている。また、仕切板35は、その下部の一部に開口38を有する。したがって、風路7を上昇してきた空気は、風路7の上部に前から後にかけて傾斜するよう設けられた壁板71に導かれて、図1に白い矢印で示すように、開口37を通過して仕切板35とミスト生成部3の前板36とで区切られた空間に流れ込み、次いで、仕切板35の下部の開口38から仕切板35の後側の空間に流入する。
【0017】
回転体33は機器収納部2に接地されたモータ8に連結される。これにより、モータ8の動作時には、回転体33及び回転体33の水供給体34はモータ8によって高速回転させられるので、回転体33の水供給体34は水槽32内の水を回転体33のミスト生成部3に供給する。こうして、回転体33からミスト生成部3に供給された水は、回転による遠心力で外側へ放出されてミストになり、マイナスイオンを発生させる。マイナスイオンを含むミストは、仕切板35の開口38から流入した空気と混合されて混合気となり、図2に黒い矢印で示すようにミスト生成部3内を上昇する。その際、混合気中の質量の大きな粗大ミストは重力によって落下し、微細ミストのみが気水分離部4の風路なる窓42(後述)を通過することができる。
【0018】
ミスト生成部3の水槽32の上に気水分離部4が載置される。気水分離部4の底面41には、ミスト生成部3で生成された混合気を通過させるための風路なる窓42が設けられる。そこで、図2に黒の矢印で示すように、ミスト生成部3内を上昇してきた混合気は気水分離部4の風路なる窓42を通過して気水分離部4内に流入する。
【0019】
図3の(イ)は気水分離部4の上面図、図3の(ロ)は気水分離体43の斜視図である。気水分離部4は、底板41の上に設けられた渦巻き状の気水分離体43を備える。ミスト生成部3から気水分離部4へ風路なる窓42を通って流入した混合気は、気水分離部4の底板41と上面板44と気水分離体43とで囲まれた渦巻き状の経路を移動する。この経路は所定の長さを持っているので、経路を移動する間に、微細ミストに含まれた相対的に重い水滴は遠心力の作用で気水分離体43の壁面に押しやられて壁面に付着することになり、気水分離部4の上面板44には、気水分離体43の出口付近にミスト流出口45が設けられているので、渦巻状の経路から超微細ミストが出力される。出力された超微細ミストはミスト流出口45を通ってミスト吹き出し部5の内部へ流入する。
【0020】
ミスト吹き出し部5は、カバー51、前面板12、後面板13、上面板44及び左右の壁面52、53によって周囲を囲まれた空間であり、前面に吹き出し口54を有する。これにより、気水分離部4から流入したミストは、ミスト吹き出し部5内を移動して吹き出し口54から外部へ送出される。
【0021】
図4は、以上説明したマイナスイオン発生装置MGの具体的な構成の一例を示す斜視図である。なお、図4も、マイナスイオン発生装置の構成とミストの流れの理解を容易にするための図であって、各構成要素相互の配置関係を明確にすることを目的としたものであり、図1〜図3で既に説明した構成要素に対しては同じ参照数字を付してある。図4に示すように、マイナスイオン発生装置MGは、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5をこの順で積層した形状であり、ミスト生成部3へ吹き込む空気を装置の側面に沿って供給するようにしたので、縦に長くスパンを取る必要がなく、製作が容易であり、低コストであるという特徴を有する。
【0022】
図4において、本体1の前面板12には、送風機6に対応した位置に空気吸入口9が形成され、ここから吸い込まれた空気が送風機6から吹き出されて風路7内を上昇する。また、機器収納部2の適宜の個所に、水槽32内の水を排出するための排出管10とその下端に接続された排出弁11とが設置される。
【0023】
水槽32の一方の隅には、水槽内の水位の上限を感知する上限水位センサ12と、水位の下限を感知する下限水位センサ13とが設置され、これら水位センサはセンサ・カバー14によって覆われている。装置の作動時には、送風機6から吹き出される空気の圧力が水に加わり、同時に、回転体33の回転も加わるので、水槽32内の水が激しく動き、水槽32内の水位を正確に検出することは困難であるが、これらの水位センサ12、13をセンサ・カバー14で覆うことにより、水槽32内の水の水位を安定に検出することが可能になる。
【0024】
水槽32の一つの側板には、水槽32内へ水を自動供給するための給水管15と、水槽32内の水を排出するためのオーバーフロー管16とが接続され、給水管15の下端には給水弁17が設けられる。上記のとおり、装置の作動時には、水槽32内は送風機6より空気が供給されるので、圧力が高くなっている。したがって、水槽32内にオーバーフロー管16を設けた場合、オーバーフロー管16の出口からは外部へ向かって常に空気が漏れ出して、オーバーフロー管16の開口を大きく取ったときには、漏れ出す空気と一緒に、回転体33によって破砕された水が不必要に外部へ排出されてしまう。また、漏れ出す空気の量を大きくすると、吹き出し口から出力できる風量も減衰されてしまう。この現象が起こると、装置内部の水の消費量が増加し、自動給水の頻度が増し、必要以上の水を使用することになって、不経済である。
【0025】
これを解決するため、オーバーフロー管16の上部は、先端が水の中に入るよう逆U字状に折り曲げられ、また、折り曲げられた部分の頂部には通気口が開けられている。これにより、水面の暴れによる不必要な水の排出と、破砕された水が空気に乗って必要以上に外部へ漏れ出す不具合が解決される。給水管15、オーバーフロー管16及び給水弁17は、機器収納部2の送風機6と後面板13との間の空間に配置されることが望ましい。
【0026】
図5は、水槽32における水の水位に対する回転体33、水供給体34、上限水位センサ12、下限水位センサ13、センサ・カバー14、給水管15、オーバーフロー管16及び排水管10の概略の位置関係を示している。
【0027】
マイナスイオン発生装置MGには、ミスト生成部3の水槽32内の汚れやぬるみを除去する等のメンテナンスを可能にするメンテナンス機構18が設けられる。図6の(イ)は、水槽32とメンテナンス機構18との位置関係を示す図であり、図6の(ロ)はメンテナンス機構18を取り付けた状態を概略的に示す断面図である。これらの図において、メンテナンス機構18は、水槽32の前面板に、水槽32内の水がこぼれ出すことのない適宜の位置に設けられた開口部181と、この開口部181に対して取り外し自在に設けられた閉鎖部材182とからなり、開口部181は通常は閉鎖部材182によって閉じられている。現実には、水槽32は本体1の内部に設置されるのであるから、本体1の前面板12にも、開口部181に対応して開口部14が設けられる。開口部181及び14は、使用者が水槽32内に手を挿入して内部を掃除することができるだけの大きさであることが望ましい。
【0028】
閉鎖部材182は前板183と後板184と結合板185とを有し、前板183は開口部181を覆う(したがって、本体1の前面板12に開口部181に対応して形成された開口部14を覆う)大きさを有する。一方、後板184は、その下部に開口186を有しており、開口部14及び181を通って水槽32内に挿入されたとき、図6の(ロ)に示すように、後板184は仕切板35に接するように配置され、開口186は仕切板35の開口38と重なり合う。このとき、前板183も本体1の前面板12に接する位置に来るよう、結合板185の長さが決められる。
【0029】
この種のマイナスイオン発生装置は空気を吸入して空気清浄機及び脱臭装置としても機能するため、空気中のゴミ等の汚れが水槽32内に付着し易いが、こうしたメンテナンス機構18を設けることにより、水槽32の内部に手を直接挿入して水槽32の内面や回転体33を容易に掃除することが可能になるため、装置を清潔に保持することができる。メンテナンス機構18を透明な部材で構成することによって、内部を目視で観察して水槽32の内部をチェックすることができるようにしてもよい。
【0030】
マイナスイオン発生装置MGの最上部には、図4に示すように、水槽32に連なる手動給水口19が設けられる。この手動給水口19は手動で水を水槽32に供給するためのものである。これにより、給水管15による自動給水に加えて、必要に応じて手動で水槽32に給水することができるうえ、給水管15による自動給水が不可能な場所であっても、装置を設置することが可能になる。
【0031】
マイナスイオン発生装置MGの動作を自動制御するため、適宜の空間に制御基板20が取り付けられる。制御基板20には、図7に示すように、マイクロコンピュータ21が設置され、マイクロコンピュータ21はモータ8、送風機6、給水弁17、排水弁11、上限水位センサ12、下限水位センサ13、湿度センサ及びコマンド・スイッチ22と接続される。湿度センサはマイナスイオン発生装置MGを設置した部屋の湿度を感知するために設けられ、コマンド・スイッチ22は動作指令を入力するためのスイッチである。これにより、マイクロコンピュータ21は次のように動作する。
【0032】
(1)自動運転
マイナスイオン発生装置MGを自動運転していると、マイナスイオンを含んだ超微細ミストが生成され、これに伴って水槽32内の水位が下がる。そこで、水位が下限すなわち給水レベルまで下がると、下限水位センサ13が水位の低下を感知してマイクロコンピュータ21に信号を送る。これに応答してマイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせ、水槽32に水を供給させる。こうして水位が上昇して上限すなわち満水レベルに達すると、上限水位センサ12がこれを感知してマイクロコンピュータ21に通知するので、マイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせて水の供給を停止する。以後、水位の増減に応じて、上記の動作が反復される。
【0033】
(2)運転開始時
コマンド・スイッチ22の電源スイッチをオンにして運転を開始したときに水槽32内の水位が下限以下であるとき、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいて、マイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせて給水を開始する。水槽32内の水位が上限に達すると、上限水位センサ12のオンの出力に基づいてマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じ、給水を停止させて自動運転を開始する。
【0034】
一方、運転開始時に水槽32内の水位が上限を超えていたときには、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を動作させて水槽32からの排水を行い、水位が下がってきて上限に達すると、上限水位センサ12のオフの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで自動運転を開始する。
【0035】
(3)水交換
水槽32内の水は、空気中のほこり等の汚れを捕捉して汚れてくるため、所定の時間間隔で(例えば3時間おきに)交換されることが望ましい。これを実現するため、マイクロコンピュータ21には水交換のための時間間隔が予め登録されており、水交換時点になると、マイクロコンピュータ21は運転を停止させて排水弁11を開かせて排水を開始する。こうして水位が下限に達すると、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいてマイクロコンピュータ21はタイマを作動させる。このタイマの作動時間は、水槽32内の水が完全に排水されるに要する時間よりも長い時間動作するよう予め設定されている。タイマの作動時間経過後、マイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで給水弁17を開いて給水を開始する。こうして水槽32内の水位が上限水位を越えると、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせ、自動運転を開始する。
【0036】
(4)機能テスト
上記のように、水交換は水を完全に排出してから給水することで行われる。そこで、水交換の動作時に、排水弁11、給水弁17、上限水位センサ12及び下限水位センサ13の機能テストを行うことができる。まず、排水時に、上限水位センサ12の出力がオフになってから下限水位センサ13の出力がオフになるまでの排水時間を測定し、この排水時間が予め設定された時間内にあれば、排水動作は正常であると判定する。同様に、給水時には、下限水位センサ13の出力がオンになってから上限水位センサ12の出力がオンになるまでの給水時間を測定し、この給水時間が予め設定した時間内であれば、給水動作は正常であると判定する。
【0037】
また、コマンド・スイッチ22の電源スイッチをオンにしたときに上記の排水時間及び給水時間を測定し、これらの時間が正規の時間内にあることをテストして給排水機能が正常であることを確認してから、実際の運転に入ることも可能である。
【0038】
(5)湿度センサによる運転制御
マイナスイオン発生装置MGからミストを放出することにより、室内の湿度が上昇する。そこで、室内の適宜の個所に湿度センサを設置して室内の湿度を検出する。室内の湿度が設定値を越えたことを湿度センサが検出すると、マイクロコンピュータ21はモータ8の回転を停止させてミストの生成を停止し、送風機6のみを作動させる。この後、湿度が設定値まで下がった時点でマイクロコンピュータ21はモータ8の作動を開始する。
【0039】
以上、要するに、マイナスイオン発生装置MGにおいては、ミスト生成部3は、水供給体34から吸い上げられた水を回転体33に供給し、回転体33を高速回転させることによって、マイナスイオンを含むミストを生成する。こうした回転体33は、従来においては、前記のとおり、1枚の円板であったり、2枚の平板であったり、編み目を有するもの等である。なお、これまでの説明では、送風機6から空気を送り込むようにしたが、小型のマイナスイオン発生装置であれば、送風機6は不要である。
【0040】
以下、図8の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)及び(ホ)を用いて、上記のようなマイナスイオン発生装置において超微細ミストを生成するために用いることができる、本発明に係るミスト生成機構の第1の実施の形態を説明する。これらの図において、ミスト生成機構100は回転体101と水供給体102とを有する。回転体101は、水槽32の底部の中央に設けられたモータ8の出力軸103によって回転可能に支持されている。具体的には、水槽32の底部の中央に皿状のモータ固定板104が固着され、モータ8は適宜の固定手段によってモータ固定板104に取り付けられる。
【0041】
モータ8の取り付け位置に対応して、水槽32の底部からは、水槽32内の水の中を通って水の外まで突出する中空のスリーブ105がスリーブ固定具106によって固着される。モータ8の出力軸103はスリーブ105内を回転自在に貫通し、スリーブ105の先端よりも上側に突出される。出力軸103の先端には、回転体101が適宜の固着手段、例えば固定ボス107によって固着される。こうして、回転体101はモータ8によって回転させられる。
【0042】
回転体101は、円筒状の大径の外筒108とそれより小径の内筒109とを同心円状に組み合わせたもので、外筒108及び内筒109には、図8の(ハ)に示すように、モータ8の出力軸103と平行な方向に、多数の縦長のスリット110が形成されている。各スリット110の幅は例えば0.3〜0.8mmであり、隣り合うスリット110相互の間隔は例えば3〜5mmである。こうしたスリット110を、外筒108及び内筒109にそれぞれ例えば100〜1000個形成することが望ましい。
【0043】
内筒109の内側に、モータ8の出力軸103に沿ってモータ8から離れるほど径が大きくなる円錐台状で中空の水供給体102の上端が固着される。水供給体102の下端には、図8の(ニ)に示すように、スリーブ105よりも大径の穴を中央に有する鍔111が設けられる。一方、水供給体102の上部には、吸い上げられた水を遠心力によって排出するための水排出穴113が周方向に複数個設けられ、図8の(ロ)においては、水排出穴113は2段設けられている。こうして、水供給体102がモータ8の作動によって回転体101とともに回転させられるとき、スリーブ105の外周面と鍔111の内周面との間の間隙から水が水供給体102の内側に進入し、水供給体102の内壁に押し付けられながら内壁を昇っていって、遠心力によって水排出穴113から放出される。放出された水は回転体101のスリット110によって叩かれながら、遠心力によって更に加速され、回転体101の外側へ放出される。このように、水槽32内の水は回転体101の回転によって破砕され、マイナスイオンを含む超微細ミストとなる。
【0044】
水供給体102のフレア角度、すなわち、モータ8の出力軸103に対する水供給体102の内壁のなす角度がおおよそ30度よりも小さいと、水槽32内の水は水供給体102の内壁に沿って吸い上げられる。そこで、水供給体102による水の供給効率を上げる(具体的には、より多くの水を吸い上げる)ために、水供給体102の内壁には、複数の吸い上げ棒112が水供体部102の長さ方向に設けられる。吸い上げ棒112の本数は、水供給体102の水に没する部分の直径とマッチングされることが望ましく、該直径が小さいときには2〜8本、大きい場合には10本又はそれ以上設けるのが良い。
【0045】
更に、スリーブ105の下部には、複数の羽根114が放射状に突出した渦流防止具115が取り付けられる。モータ8が回転すると、水供給体102も回転し、スリーブ105と水供給体102との間に渦流が発生する。この渦流はモータ8の回転数が増すにつれて大きくなる。渦流が大きくなると、水供給体102の内部は空気を吸い込み、水供給体102の内部からの水の吸い上げ効率が悪くなるうえ、空気を巻き込むために騒音が発生する等の問題がある。この問題を解決するために、モータ8の出力軸103を覆うように取り付けられたスリーブ105の下部に渦流防止具115を挿入する。これにより、渦流の発生による影響を低下させ、水供給体102からの水吸い上げ効率が低下することを抑制することができる。
【0046】
なお、図8の(ロ)においては、羽根114の先端部はモータ8の出力軸103の方向に幅広にされているが、必ずしもこうした形状にする必要はなく、羽根114の出力軸103方向の幅は同じであってよい。また、羽根114は、図8の(ホ)に示すように、3個に限られるものではなく、渦流防止効果を奏することができるのであれば任意の数だけ設けてよい。
【0047】
また、水槽32の底部とモータ固定板104との間の空間に露出しているモータ8の出力軸103に回転板116を固定しておくと、回転板116はモータ8の作動時に出力軸103と共に回転するので、水槽32の底部とモータ固定板104とで囲まれた空間内の空気を攪拌することになり、水槽32の底部の結露を防止することができる。また、スリーブ105の先端から水が上記空間に進入してきても、同様に回転板116の回転によって蒸発が促進され、水の乾きが速いという効果がある。
【0048】
一例として、各部の寸法を以下に記載する。
外筒108の直径 145mm
内筒109の直径 120mm
外筒108の深さ 40mm
水供給体102の下端の直径 45mm
鍔111の中央の穴の直径 25mm
スリーブ105と鍔111の内周との距離 3.5mm。
【0049】
次に、図9の(イ)、(ロ)及び(ハ)を用いて、本発明に係るミスト生成機構の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態においては、回転体101は、円筒120に細いスリット121を所定間隔で形成したものであり、円筒120は、モータ8の出力軸103を通すための穴が中央に形成された上面122と、この上面に連なる側面123とを有する。それぞれのスリット121は、円筒120の上面122の中央の穴近く半径方向に延びて途中で周方向に少し曲げられてから側面123に縦方向に直線状に延びる形状を有する。この結果、上面122においてはスリット121が放射状に且つ所定間隔で配列され、側面123においてはスリット121は所定間隔で周方向に配列される。
【0050】
円筒120の上面122に対して、水供給体124が同心状に設けられる。水供給体124は、回転体120の上面122に一端が固着される円筒形の第1の部分125と、この第1の部分に連なる逆円錐台形の第2の部分126とを有しており、第1の部分125の側面には、吸い上げた水を排出するための水排出穴127が周方向に形成されている。第2の部分126の下端には、図8に示した第1の実施の形態と同様に、スリーブ105よりも大径の穴が形成された鍔111が設けられ、また、鍔111に一端が接するように水吸い上げ棒112が第2の部分126の内壁に取り付けられる。
【0051】
この第2の実施の形態においては、水供給体124の第2の部分126のフレア角、すなわち、第2の部分126とモータ8の出力軸103とのなす角度は、第1の実施の形態の場合に比べて大きい。したがって、モータ8が回転させられると、水は水供給体124の外壁及び内壁に沿って吸い上げられ、回転に伴う遠心力によって水排出穴127から回転体120内へ放出され、更に円筒120のスリット121を通って外部へ放出され、マイナスイオンを含む超微細ミストが生成される。
【0052】
図9に示すミスト生成機構の各部の寸法の一例を以下に示す。
円筒120の直径 110.6mm
円筒120の深さ 24.5mm
第1の部分125の直径 56mm
第2の部分126の下端の直径 21mm
鍔111の中央の穴の直径 14mm
上面122と第2の部分126の下端との距離 77.7mm。
【0053】
以上、本発明に係るミスト生成機構の若干の実施の形態について説明してきたが、この発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形や修正が可能である。例えば、回転体101の外筒108と内筒109を別々に製作してから一体化することも、プラスチックで一体に製造することもでき、また、回転体101と水供給体102とをプラスチックによって一体に成型することも可能である。同様に、円筒120と水供給体124とを別体に製造しても、プラスチックにより一体に成形してもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上、本発明に係るミスト生成機構の実施の形態を詳述したところから理解されるように、本発明は、
(1)水の供給のためにポンプを必要としないので、マイナスイオン発生装置の構造を簡単且つ安価にすることができる、
(2)製作性が良いうえ、安価に製造することが可能である、
(3)水供給体の内部に吸い上げ棒を設けると、水の供給能力を向上させることが可能になる、
(4)水供給体の上部に水を放出する穴を設けることにより、吸い上げた水を効率よく且つ均一に回転体に供給することができる、
(5)回転体にスリットを設けたので、水は回転体から放出された瞬間に超微細ミストとなるので、ミストと水槽との衝突により生じる騒音を減少させることができる、
等の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイナスイオン発生装置を前から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図2】図1のマイナスイオン発生装置を側面から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図3】図1のマイナスイオン発生装置に用いられる気水分離部の構成を示す断面図(イ)及び斜視図(ロ)である。
【図4】図1のマイナスイオン発生装置における各構成要素の配置を示す斜視図である。
【図5】図4に示すマイナスイオン発生装置における水槽内に設けられた水位センサと水面との関係を示す図である。
【図6】図4に示すマイナスイオン発生装置におけるメンテナンス機構の斜視図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図7】図4に示すマイナスイオン発生装置の制御系を説明するための図である。
【図8】本発明に係るミスト生成機構の一つの実施の形態を説明するための図であって、(イ)は回転体の上面図であり、(ロ)は水供給体の構成と、ミスト生成機構をモータにより回転させるための手段を示す図であり、(ハ)は回転体に形成されたスリットを示す図であり、(ニ)はA−A線に沿う断面図であり、(ホ)は渦流防止具を示す図である。
【図9】本発明に係るミスト生成機構の他の実施の形態を説明するための図であって、(イ)は回転体の上面図であり、(ロ)は回転体と水供給体とを示す平面図であり、(ハ)はBB線に沿う断面図である。
【符号の説明】
MG:イナスイオン発生装置、 1:本体、 2:機器収納部、 3:ミスト生成部、 4:気水分離部、 5:ミスト吹き出し部、 6:送風機、 7:風路、 8:モータ、 9:空気吸入口、 10:排出管、 11:排水弁、 12:上限水位センサ、 13:下限水位センサ、 15:給水管、 16:オーバーフロー管、 17:給水弁、 18:メンテナンス機構、 19:手動給水口、 20:制御基板、
100:ミスト生成機構、 101:回転体、 102:水供給体、 103:出力軸、 105:スリーブ、 108:外筒、 109:内筒、 110:スリット、 111:鍔、 112:吸い上げ棒、 113:水排出穴、 114:羽根、 115:渦流防止具、
120:円筒、 121:スリット、 124:水供給体、 127:水排出穴
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造が簡単且つ安価であり、マイナスイオン発生装置に使用して最適なミスト生成機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
マイナスイオン濃度が高い環境で日常生活を送ると、疲労回復効果、精神安定効果、血液浄化効果、抵抗力増進効果等の優れた医療効果が期待されることが知られている。そのため、人為的にマイナスイオンの濃度を高める多種多様な装置が既に開発され、特許出願されてきている。こうした装置は、マイナスイオンを発生させるための原理かに基づいて分類すると、紫外線、放射線又はコロナ放電を利用するものと微細な水滴を利用するものとに大別することができる。
【0003】
微細なミストを発生させることでマイナスイオンを多量に発生させる原理は、既に古くからレナード効果として広く知られている。これは、水が砕けて生成された微細な水滴が相互に摩擦されるとき、静電気が発生され、それによって空気中のマイナスイオンの濃度が高まるというものである。
【0004】
微細なミストの生成によるマイナスイオンの発生を利用したマイナスイオン発生装置として、ミストをノズルにより噴霧する形式のものと、ミストの生成に回転体を利用する形式のものとが知られている。前者には、円板に水を注ぐ方式のものや2筒型のもの(例えば特開平4−126717号公報参照)があり、後者には、円板に水を注ぐもの(例えば特開平4−141179号公報、特開平4−251132号公報参照)、2枚の平板を用いるもの(例えば特開平5−192418号公報参照)、1筒型で羽根車を利用したもの(特表平9−264574号公報、特開平10−127768号公報、特開2001−327825号公報参照)、編み目を設けたもの(特開平9−203540号公報、特開平9−285555号公報参照)等が知られている。
【0005】
しかしながら、従来のマイナスイオン発生装置の中には、ミストを生成するため水を供給するのにポンプを必要とするので、装置の構造が複雑且つ高価になるものがあった。また、ミストを生成するのに、編み目構造を有する複雑な部材を利用するため、製作性が悪く、コストが高いものもあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の種々の課題を解決するために提案されたものであり、本発明の目的は、構造が簡単且つ安価で、マイナスイオン発生装置に最適なミスト生成機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、
水槽から吸い上げた水からマイナスイオンを含むミストを生成して放出するマイナスイオン発生装置におけるミスト生成機構であって、
前記水槽の水の中に一端が没するよう設けられた中空の水供給体であって、回転させられたときに壁面に沿って水を前記水槽から吸い上げる水供給体と、
前記水供給体の他端が固着されて前記水供給体と一体化されており、回転させられたときに前記水供給体で吸い上げた水を放出することによって、マイナスイオンを含むミストを生成する回転体と、
を具備することを特徴とするミスト生成機構、
を提供する。
【0008】
請求項2の発明は、前記水供給体の断面形状を、前記一端の方が前記他端よりも小径である円錐台の形をしており、前記水供給体の前記他端の近くに、複数の水排出穴を周方向に設けるようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、前記回転体が、外筒と、該外筒と同心円状に設けられた内筒とを有するものとし、前記外筒と前記内筒とに、軸方向の複数のスリットを設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、前記前記水供給体が、前記第1の端部から前記第2の端部の方へ向かって直径が大きくなる円錐台形の第1の部分と、該第1の部分に連なる円筒形の第2の部分とを有するものとし、前記水供給体の前記他端の近くに、複数の水排出穴を周方向に設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、前記回転体を前記第2の部分と同心円状の円筒とし、該円筒が、周方向に設けられた複数のスリットを有するようにしたものである。
請求項6の発明は、前記水供給体が、前記一端に内側に向かうよう取り付けられた鍔と、内壁に沿って設けられた吸い上げ棒とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るミスト生成機構の若干の実施の形態について詳述する。まず、図1〜図3により、マイナスイオン発生装置の一例と、そこでミストがどのように生成されるかを説明する。なお、図面は、本発明の理解を容易にすることを目的として各構成要素の配置関係を明示するために作成されたものであり、正確な断面図にはなっていない。これらの図において、マイナスイオン発生装置MGは任意の材料、例えばプラスチックやステンレスで構成された扁平な箱形をした本体1を備え、本体1の内部には、下から上に向かって、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5が設けられる。以下、これらの部分の構成と動作を具体的に説明する。
【0013】
機器収納部2には、本体1の一方の側面11に近い側に送風機6が配置され、送風機6の吹き出し口は、本体1の一方の側面板11と本体1の前面板12とミスト生成部3の一方の側面板31とによって囲まれた風路7と接続される。これにより、送風機6から吹き出された空気は、図1及び図2に白い矢印で示すように、風路7を上方へ向かって移動する。
【0014】
ミスト生成部3の内部には、所定の量の水を蓄えることができ且つ上面が覆われていない水槽32が収容され、水槽32の中に回転体33と、水槽32内に立てられた仕切板35とが設けられる。仕切板35は水槽32の底面から上面に達する高さを有する。これにより、ミスト生成部3は仕切板35によって前側の空間と後側の空間とに区分される。
【0015】
通常、回転体33によってはじき飛ばされた水は、水槽32の壁面に衝突して衝突音を発生する。これは、回転体33の回転数が増すほど大きくなり、騒音として無視できない場合がある。この不具合を解消するため、水槽32の角部に丸みを持たせている。これにより騒音を2dB以上低減することができる。
【0016】
風路7の上部において、側面板31には、水槽32の前板36と仕切板35との間隔に相当する幅の開口37が形成されている。また、仕切板35は、その下部の一部に開口38を有する。したがって、風路7を上昇してきた空気は、風路7の上部に前から後にかけて傾斜するよう設けられた壁板71に導かれて、図1に白い矢印で示すように、開口37を通過して仕切板35とミスト生成部3の前板36とで区切られた空間に流れ込み、次いで、仕切板35の下部の開口38から仕切板35の後側の空間に流入する。
【0017】
回転体33は機器収納部2に接地されたモータ8に連結される。これにより、モータ8の動作時には、回転体33及び回転体33の水供給体34はモータ8によって高速回転させられるので、回転体33の水供給体34は水槽32内の水を回転体33のミスト生成部3に供給する。こうして、回転体33からミスト生成部3に供給された水は、回転による遠心力で外側へ放出されてミストになり、マイナスイオンを発生させる。マイナスイオンを含むミストは、仕切板35の開口38から流入した空気と混合されて混合気となり、図2に黒い矢印で示すようにミスト生成部3内を上昇する。その際、混合気中の質量の大きな粗大ミストは重力によって落下し、微細ミストのみが気水分離部4の風路なる窓42(後述)を通過することができる。
【0018】
ミスト生成部3の水槽32の上に気水分離部4が載置される。気水分離部4の底面41には、ミスト生成部3で生成された混合気を通過させるための風路なる窓42が設けられる。そこで、図2に黒の矢印で示すように、ミスト生成部3内を上昇してきた混合気は気水分離部4の風路なる窓42を通過して気水分離部4内に流入する。
【0019】
図3の(イ)は気水分離部4の上面図、図3の(ロ)は気水分離体43の斜視図である。気水分離部4は、底板41の上に設けられた渦巻き状の気水分離体43を備える。ミスト生成部3から気水分離部4へ風路なる窓42を通って流入した混合気は、気水分離部4の底板41と上面板44と気水分離体43とで囲まれた渦巻き状の経路を移動する。この経路は所定の長さを持っているので、経路を移動する間に、微細ミストに含まれた相対的に重い水滴は遠心力の作用で気水分離体43の壁面に押しやられて壁面に付着することになり、気水分離部4の上面板44には、気水分離体43の出口付近にミスト流出口45が設けられているので、渦巻状の経路から超微細ミストが出力される。出力された超微細ミストはミスト流出口45を通ってミスト吹き出し部5の内部へ流入する。
【0020】
ミスト吹き出し部5は、カバー51、前面板12、後面板13、上面板44及び左右の壁面52、53によって周囲を囲まれた空間であり、前面に吹き出し口54を有する。これにより、気水分離部4から流入したミストは、ミスト吹き出し部5内を移動して吹き出し口54から外部へ送出される。
【0021】
図4は、以上説明したマイナスイオン発生装置MGの具体的な構成の一例を示す斜視図である。なお、図4も、マイナスイオン発生装置の構成とミストの流れの理解を容易にするための図であって、各構成要素相互の配置関係を明確にすることを目的としたものであり、図1〜図3で既に説明した構成要素に対しては同じ参照数字を付してある。図4に示すように、マイナスイオン発生装置MGは、機器収納部2、ミスト生成部3、気水分離部4及びミスト吹き出し部5をこの順で積層した形状であり、ミスト生成部3へ吹き込む空気を装置の側面に沿って供給するようにしたので、縦に長くスパンを取る必要がなく、製作が容易であり、低コストであるという特徴を有する。
【0022】
図4において、本体1の前面板12には、送風機6に対応した位置に空気吸入口9が形成され、ここから吸い込まれた空気が送風機6から吹き出されて風路7内を上昇する。また、機器収納部2の適宜の個所に、水槽32内の水を排出するための排出管10とその下端に接続された排出弁11とが設置される。
【0023】
水槽32の一方の隅には、水槽内の水位の上限を感知する上限水位センサ12と、水位の下限を感知する下限水位センサ13とが設置され、これら水位センサはセンサ・カバー14によって覆われている。装置の作動時には、送風機6から吹き出される空気の圧力が水に加わり、同時に、回転体33の回転も加わるので、水槽32内の水が激しく動き、水槽32内の水位を正確に検出することは困難であるが、これらの水位センサ12、13をセンサ・カバー14で覆うことにより、水槽32内の水の水位を安定に検出することが可能になる。
【0024】
水槽32の一つの側板には、水槽32内へ水を自動供給するための給水管15と、水槽32内の水を排出するためのオーバーフロー管16とが接続され、給水管15の下端には給水弁17が設けられる。上記のとおり、装置の作動時には、水槽32内は送風機6より空気が供給されるので、圧力が高くなっている。したがって、水槽32内にオーバーフロー管16を設けた場合、オーバーフロー管16の出口からは外部へ向かって常に空気が漏れ出して、オーバーフロー管16の開口を大きく取ったときには、漏れ出す空気と一緒に、回転体33によって破砕された水が不必要に外部へ排出されてしまう。また、漏れ出す空気の量を大きくすると、吹き出し口から出力できる風量も減衰されてしまう。この現象が起こると、装置内部の水の消費量が増加し、自動給水の頻度が増し、必要以上の水を使用することになって、不経済である。
【0025】
これを解決するため、オーバーフロー管16の上部は、先端が水の中に入るよう逆U字状に折り曲げられ、また、折り曲げられた部分の頂部には通気口が開けられている。これにより、水面の暴れによる不必要な水の排出と、破砕された水が空気に乗って必要以上に外部へ漏れ出す不具合が解決される。給水管15、オーバーフロー管16及び給水弁17は、機器収納部2の送風機6と後面板13との間の空間に配置されることが望ましい。
【0026】
図5は、水槽32における水の水位に対する回転体33、水供給体34、上限水位センサ12、下限水位センサ13、センサ・カバー14、給水管15、オーバーフロー管16及び排水管10の概略の位置関係を示している。
【0027】
マイナスイオン発生装置MGには、ミスト生成部3の水槽32内の汚れやぬるみを除去する等のメンテナンスを可能にするメンテナンス機構18が設けられる。図6の(イ)は、水槽32とメンテナンス機構18との位置関係を示す図であり、図6の(ロ)はメンテナンス機構18を取り付けた状態を概略的に示す断面図である。これらの図において、メンテナンス機構18は、水槽32の前面板に、水槽32内の水がこぼれ出すことのない適宜の位置に設けられた開口部181と、この開口部181に対して取り外し自在に設けられた閉鎖部材182とからなり、開口部181は通常は閉鎖部材182によって閉じられている。現実には、水槽32は本体1の内部に設置されるのであるから、本体1の前面板12にも、開口部181に対応して開口部14が設けられる。開口部181及び14は、使用者が水槽32内に手を挿入して内部を掃除することができるだけの大きさであることが望ましい。
【0028】
閉鎖部材182は前板183と後板184と結合板185とを有し、前板183は開口部181を覆う(したがって、本体1の前面板12に開口部181に対応して形成された開口部14を覆う)大きさを有する。一方、後板184は、その下部に開口186を有しており、開口部14及び181を通って水槽32内に挿入されたとき、図6の(ロ)に示すように、後板184は仕切板35に接するように配置され、開口186は仕切板35の開口38と重なり合う。このとき、前板183も本体1の前面板12に接する位置に来るよう、結合板185の長さが決められる。
【0029】
この種のマイナスイオン発生装置は空気を吸入して空気清浄機及び脱臭装置としても機能するため、空気中のゴミ等の汚れが水槽32内に付着し易いが、こうしたメンテナンス機構18を設けることにより、水槽32の内部に手を直接挿入して水槽32の内面や回転体33を容易に掃除することが可能になるため、装置を清潔に保持することができる。メンテナンス機構18を透明な部材で構成することによって、内部を目視で観察して水槽32の内部をチェックすることができるようにしてもよい。
【0030】
マイナスイオン発生装置MGの最上部には、図4に示すように、水槽32に連なる手動給水口19が設けられる。この手動給水口19は手動で水を水槽32に供給するためのものである。これにより、給水管15による自動給水に加えて、必要に応じて手動で水槽32に給水することができるうえ、給水管15による自動給水が不可能な場所であっても、装置を設置することが可能になる。
【0031】
マイナスイオン発生装置MGの動作を自動制御するため、適宜の空間に制御基板20が取り付けられる。制御基板20には、図7に示すように、マイクロコンピュータ21が設置され、マイクロコンピュータ21はモータ8、送風機6、給水弁17、排水弁11、上限水位センサ12、下限水位センサ13、湿度センサ及びコマンド・スイッチ22と接続される。湿度センサはマイナスイオン発生装置MGを設置した部屋の湿度を感知するために設けられ、コマンド・スイッチ22は動作指令を入力するためのスイッチである。これにより、マイクロコンピュータ21は次のように動作する。
【0032】
(1)自動運転
マイナスイオン発生装置MGを自動運転していると、マイナスイオンを含んだ超微細ミストが生成され、これに伴って水槽32内の水位が下がる。そこで、水位が下限すなわち給水レベルまで下がると、下限水位センサ13が水位の低下を感知してマイクロコンピュータ21に信号を送る。これに応答してマイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせ、水槽32に水を供給させる。こうして水位が上昇して上限すなわち満水レベルに達すると、上限水位センサ12がこれを感知してマイクロコンピュータ21に通知するので、マイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせて水の供給を停止する。以後、水位の増減に応じて、上記の動作が反復される。
【0033】
(2)運転開始時
コマンド・スイッチ22の電源スイッチをオンにして運転を開始したときに水槽32内の水位が下限以下であるとき、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいて、マイクロコンピュータ21は給水弁17を開かせて給水を開始する。水槽32内の水位が上限に達すると、上限水位センサ12のオンの出力に基づいてマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じ、給水を停止させて自動運転を開始する。
【0034】
一方、運転開始時に水槽32内の水位が上限を超えていたときには、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を動作させて水槽32からの排水を行い、水位が下がってきて上限に達すると、上限水位センサ12のオフの出力によりマイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで自動運転を開始する。
【0035】
(3)水交換
水槽32内の水は、空気中のほこり等の汚れを捕捉して汚れてくるため、所定の時間間隔で(例えば3時間おきに)交換されることが望ましい。これを実現するため、マイクロコンピュータ21には水交換のための時間間隔が予め登録されており、水交換時点になると、マイクロコンピュータ21は運転を停止させて排水弁11を開かせて排水を開始する。こうして水位が下限に達すると、下限水位センサ13からのオフの出力に基づいてマイクロコンピュータ21はタイマを作動させる。このタイマの作動時間は、水槽32内の水が完全に排水されるに要する時間よりも長い時間動作するよう予め設定されている。タイマの作動時間経過後、マイクロコンピュータ21は排水弁11を閉じて排水を停止し、次いで給水弁17を開いて給水を開始する。こうして水槽32内の水位が上限水位を越えると、上限水位センサ12のオンの出力によりマイクロコンピュータ21は給水弁17を閉じさせ、自動運転を開始する。
【0036】
(4)機能テスト
上記のように、水交換は水を完全に排出してから給水することで行われる。そこで、水交換の動作時に、排水弁11、給水弁17、上限水位センサ12及び下限水位センサ13の機能テストを行うことができる。まず、排水時に、上限水位センサ12の出力がオフになってから下限水位センサ13の出力がオフになるまでの排水時間を測定し、この排水時間が予め設定された時間内にあれば、排水動作は正常であると判定する。同様に、給水時には、下限水位センサ13の出力がオンになってから上限水位センサ12の出力がオンになるまでの給水時間を測定し、この給水時間が予め設定した時間内であれば、給水動作は正常であると判定する。
【0037】
また、コマンド・スイッチ22の電源スイッチをオンにしたときに上記の排水時間及び給水時間を測定し、これらの時間が正規の時間内にあることをテストして給排水機能が正常であることを確認してから、実際の運転に入ることも可能である。
【0038】
(5)湿度センサによる運転制御
マイナスイオン発生装置MGからミストを放出することにより、室内の湿度が上昇する。そこで、室内の適宜の個所に湿度センサを設置して室内の湿度を検出する。室内の湿度が設定値を越えたことを湿度センサが検出すると、マイクロコンピュータ21はモータ8の回転を停止させてミストの生成を停止し、送風機6のみを作動させる。この後、湿度が設定値まで下がった時点でマイクロコンピュータ21はモータ8の作動を開始する。
【0039】
以上、要するに、マイナスイオン発生装置MGにおいては、ミスト生成部3は、水供給体34から吸い上げられた水を回転体33に供給し、回転体33を高速回転させることによって、マイナスイオンを含むミストを生成する。こうした回転体33は、従来においては、前記のとおり、1枚の円板であったり、2枚の平板であったり、編み目を有するもの等である。なお、これまでの説明では、送風機6から空気を送り込むようにしたが、小型のマイナスイオン発生装置であれば、送風機6は不要である。
【0040】
以下、図8の(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)及び(ホ)を用いて、上記のようなマイナスイオン発生装置において超微細ミストを生成するために用いることができる、本発明に係るミスト生成機構の第1の実施の形態を説明する。これらの図において、ミスト生成機構100は回転体101と水供給体102とを有する。回転体101は、水槽32の底部の中央に設けられたモータ8の出力軸103によって回転可能に支持されている。具体的には、水槽32の底部の中央に皿状のモータ固定板104が固着され、モータ8は適宜の固定手段によってモータ固定板104に取り付けられる。
【0041】
モータ8の取り付け位置に対応して、水槽32の底部からは、水槽32内の水の中を通って水の外まで突出する中空のスリーブ105がスリーブ固定具106によって固着される。モータ8の出力軸103はスリーブ105内を回転自在に貫通し、スリーブ105の先端よりも上側に突出される。出力軸103の先端には、回転体101が適宜の固着手段、例えば固定ボス107によって固着される。こうして、回転体101はモータ8によって回転させられる。
【0042】
回転体101は、円筒状の大径の外筒108とそれより小径の内筒109とを同心円状に組み合わせたもので、外筒108及び内筒109には、図8の(ハ)に示すように、モータ8の出力軸103と平行な方向に、多数の縦長のスリット110が形成されている。各スリット110の幅は例えば0.3〜0.8mmであり、隣り合うスリット110相互の間隔は例えば3〜5mmである。こうしたスリット110を、外筒108及び内筒109にそれぞれ例えば100〜1000個形成することが望ましい。
【0043】
内筒109の内側に、モータ8の出力軸103に沿ってモータ8から離れるほど径が大きくなる円錐台状で中空の水供給体102の上端が固着される。水供給体102の下端には、図8の(ニ)に示すように、スリーブ105よりも大径の穴を中央に有する鍔111が設けられる。一方、水供給体102の上部には、吸い上げられた水を遠心力によって排出するための水排出穴113が周方向に複数個設けられ、図8の(ロ)においては、水排出穴113は2段設けられている。こうして、水供給体102がモータ8の作動によって回転体101とともに回転させられるとき、スリーブ105の外周面と鍔111の内周面との間の間隙から水が水供給体102の内側に進入し、水供給体102の内壁に押し付けられながら内壁を昇っていって、遠心力によって水排出穴113から放出される。放出された水は回転体101のスリット110によって叩かれながら、遠心力によって更に加速され、回転体101の外側へ放出される。このように、水槽32内の水は回転体101の回転によって破砕され、マイナスイオンを含む超微細ミストとなる。
【0044】
水供給体102のフレア角度、すなわち、モータ8の出力軸103に対する水供給体102の内壁のなす角度がおおよそ30度よりも小さいと、水槽32内の水は水供給体102の内壁に沿って吸い上げられる。そこで、水供給体102による水の供給効率を上げる(具体的には、より多くの水を吸い上げる)ために、水供給体102の内壁には、複数の吸い上げ棒112が水供体部102の長さ方向に設けられる。吸い上げ棒112の本数は、水供給体102の水に没する部分の直径とマッチングされることが望ましく、該直径が小さいときには2〜8本、大きい場合には10本又はそれ以上設けるのが良い。
【0045】
更に、スリーブ105の下部には、複数の羽根114が放射状に突出した渦流防止具115が取り付けられる。モータ8が回転すると、水供給体102も回転し、スリーブ105と水供給体102との間に渦流が発生する。この渦流はモータ8の回転数が増すにつれて大きくなる。渦流が大きくなると、水供給体102の内部は空気を吸い込み、水供給体102の内部からの水の吸い上げ効率が悪くなるうえ、空気を巻き込むために騒音が発生する等の問題がある。この問題を解決するために、モータ8の出力軸103を覆うように取り付けられたスリーブ105の下部に渦流防止具115を挿入する。これにより、渦流の発生による影響を低下させ、水供給体102からの水吸い上げ効率が低下することを抑制することができる。
【0046】
なお、図8の(ロ)においては、羽根114の先端部はモータ8の出力軸103の方向に幅広にされているが、必ずしもこうした形状にする必要はなく、羽根114の出力軸103方向の幅は同じであってよい。また、羽根114は、図8の(ホ)に示すように、3個に限られるものではなく、渦流防止効果を奏することができるのであれば任意の数だけ設けてよい。
【0047】
また、水槽32の底部とモータ固定板104との間の空間に露出しているモータ8の出力軸103に回転板116を固定しておくと、回転板116はモータ8の作動時に出力軸103と共に回転するので、水槽32の底部とモータ固定板104とで囲まれた空間内の空気を攪拌することになり、水槽32の底部の結露を防止することができる。また、スリーブ105の先端から水が上記空間に進入してきても、同様に回転板116の回転によって蒸発が促進され、水の乾きが速いという効果がある。
【0048】
一例として、各部の寸法を以下に記載する。
外筒108の直径 145mm
内筒109の直径 120mm
外筒108の深さ 40mm
水供給体102の下端の直径 45mm
鍔111の中央の穴の直径 25mm
スリーブ105と鍔111の内周との距離 3.5mm。
【0049】
次に、図9の(イ)、(ロ)及び(ハ)を用いて、本発明に係るミスト生成機構の第2の実施の形態について説明する。この実施の形態においては、回転体101は、円筒120に細いスリット121を所定間隔で形成したものであり、円筒120は、モータ8の出力軸103を通すための穴が中央に形成された上面122と、この上面に連なる側面123とを有する。それぞれのスリット121は、円筒120の上面122の中央の穴近く半径方向に延びて途中で周方向に少し曲げられてから側面123に縦方向に直線状に延びる形状を有する。この結果、上面122においてはスリット121が放射状に且つ所定間隔で配列され、側面123においてはスリット121は所定間隔で周方向に配列される。
【0050】
円筒120の上面122に対して、水供給体124が同心状に設けられる。水供給体124は、回転体120の上面122に一端が固着される円筒形の第1の部分125と、この第1の部分に連なる逆円錐台形の第2の部分126とを有しており、第1の部分125の側面には、吸い上げた水を排出するための水排出穴127が周方向に形成されている。第2の部分126の下端には、図8に示した第1の実施の形態と同様に、スリーブ105よりも大径の穴が形成された鍔111が設けられ、また、鍔111に一端が接するように水吸い上げ棒112が第2の部分126の内壁に取り付けられる。
【0051】
この第2の実施の形態においては、水供給体124の第2の部分126のフレア角、すなわち、第2の部分126とモータ8の出力軸103とのなす角度は、第1の実施の形態の場合に比べて大きい。したがって、モータ8が回転させられると、水は水供給体124の外壁及び内壁に沿って吸い上げられ、回転に伴う遠心力によって水排出穴127から回転体120内へ放出され、更に円筒120のスリット121を通って外部へ放出され、マイナスイオンを含む超微細ミストが生成される。
【0052】
図9に示すミスト生成機構の各部の寸法の一例を以下に示す。
円筒120の直径 110.6mm
円筒120の深さ 24.5mm
第1の部分125の直径 56mm
第2の部分126の下端の直径 21mm
鍔111の中央の穴の直径 14mm
上面122と第2の部分126の下端との距離 77.7mm。
【0053】
以上、本発明に係るミスト生成機構の若干の実施の形態について説明してきたが、この発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形や修正が可能である。例えば、回転体101の外筒108と内筒109を別々に製作してから一体化することも、プラスチックで一体に製造することもでき、また、回転体101と水供給体102とをプラスチックによって一体に成型することも可能である。同様に、円筒120と水供給体124とを別体に製造しても、プラスチックにより一体に成形してもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上、本発明に係るミスト生成機構の実施の形態を詳述したところから理解されるように、本発明は、
(1)水の供給のためにポンプを必要としないので、マイナスイオン発生装置の構造を簡単且つ安価にすることができる、
(2)製作性が良いうえ、安価に製造することが可能である、
(3)水供給体の内部に吸い上げ棒を設けると、水の供給能力を向上させることが可能になる、
(4)水供給体の上部に水を放出する穴を設けることにより、吸い上げた水を効率よく且つ均一に回転体に供給することができる、
(5)回転体にスリットを設けたので、水は回転体から放出された瞬間に超微細ミストとなるので、ミストと水槽との衝突により生じる騒音を減少させることができる、
等の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイナスイオン発生装置を前から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図2】図1のマイナスイオン発生装置を側面から見たときの各構成要素の配置を示す図である。
【図3】図1のマイナスイオン発生装置に用いられる気水分離部の構成を示す断面図(イ)及び斜視図(ロ)である。
【図4】図1のマイナスイオン発生装置における各構成要素の配置を示す斜視図である。
【図5】図4に示すマイナスイオン発生装置における水槽内に設けられた水位センサと水面との関係を示す図である。
【図6】図4に示すマイナスイオン発生装置におけるメンテナンス機構の斜視図(イ)及び断面図(ロ)である。
【図7】図4に示すマイナスイオン発生装置の制御系を説明するための図である。
【図8】本発明に係るミスト生成機構の一つの実施の形態を説明するための図であって、(イ)は回転体の上面図であり、(ロ)は水供給体の構成と、ミスト生成機構をモータにより回転させるための手段を示す図であり、(ハ)は回転体に形成されたスリットを示す図であり、(ニ)はA−A線に沿う断面図であり、(ホ)は渦流防止具を示す図である。
【図9】本発明に係るミスト生成機構の他の実施の形態を説明するための図であって、(イ)は回転体の上面図であり、(ロ)は回転体と水供給体とを示す平面図であり、(ハ)はBB線に沿う断面図である。
【符号の説明】
MG:イナスイオン発生装置、 1:本体、 2:機器収納部、 3:ミスト生成部、 4:気水分離部、 5:ミスト吹き出し部、 6:送風機、 7:風路、 8:モータ、 9:空気吸入口、 10:排出管、 11:排水弁、 12:上限水位センサ、 13:下限水位センサ、 15:給水管、 16:オーバーフロー管、 17:給水弁、 18:メンテナンス機構、 19:手動給水口、 20:制御基板、
100:ミスト生成機構、 101:回転体、 102:水供給体、 103:出力軸、 105:スリーブ、 108:外筒、 109:内筒、 110:スリット、 111:鍔、 112:吸い上げ棒、 113:水排出穴、 114:羽根、 115:渦流防止具、
120:円筒、 121:スリット、 124:水供給体、 127:水排出穴
Claims (6)
- 水槽から吸い上げた水からマイナスイオンを含むミストを生成して放出するマイナスイオン発生装置におけるミスト生成機構であって、
前記水槽の水の中に一端が没するよう設けられた中空の水供給体であって、回転させられたときに壁面に沿って水を前記水槽から吸い上げる水供給体と、
前記水供給体の他端が固着されて前記水供給体と一体化されており、回転させられたときに前記水供給体で吸い上げた水を放出することによって、マイナスイオンを含むミストを生成する回転体と、
を具備することを特徴とするミスト生成機構。 - 請求項1記載のミスト生成機構であって、
前記水供給体が、前記一端の方が前記他端よりも小径である円錐台の形をしており、
前記水供給体の前記他端の近くに、複数の水排出穴が周方向に設けられる
ことを特徴とするミスト生成機構。 - 請求項2記載のミスト生成機構であって、
前記回転体が、外筒と、該外筒と同心円状に設けられた内筒とを有し、
前記外筒と前記内筒とに、軸方向の複数のスリットを設けた
ことを特徴とするミスト生成機構。 - 請求項1記載のミスト生成機構であって、
前記前記水供給体が、前記第1の端部から前記第2の端部の方へ向かって直径が大きくなる円錐台形の第1の部分と、該第1の部分に連なる円筒形の第2の部分とからなり、
前記水供給体の前記他端の近くに、複数の水排出穴が周方向に設けられる
ことを特徴とするミスト生成機構。 - 請求項4記載のミスト生成機構であって、
前記回転体が、前記第2の部分と同心円状の円筒であり、
前記円筒が、周方向に設けられた複数のスリットを有する
ことを特徴とするミスト生成機構。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のミスト生成機構であって、
前記水供給体が、前記一端に内側に向かうよう取り付けられた鍔と、内壁に沿って設けられた吸い上げ棒とを有する
ことを特徴とするミスト生成機構。
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