JP2004028379A - 熱交換器 - Google Patents
熱交換器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004028379A JP2004028379A JP2002181918A JP2002181918A JP2004028379A JP 2004028379 A JP2004028379 A JP 2004028379A JP 2002181918 A JP2002181918 A JP 2002181918A JP 2002181918 A JP2002181918 A JP 2002181918A JP 2004028379 A JP2004028379 A JP 2004028379A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluid
- plate
- header
- flow path
- heat exchanger
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】流体用流路プレートに流体用流路を複数備えた流体用流路群を複数形成し、ヘッダープレートには、複数の流体用流路群のそれぞれに対応させて流体の供給又は排出に供するヘッダー貫通孔を設けると共に、高温流体用と低温流体用の積層流路ユニットで前記ヘッダー貫通孔を異なった形状に形成し、一の積層流路ユニットに高温流体を、前記一の積層流路ユニットに積層する他の積層流路ユニットに低温流体を流して熱交換をおこなうようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、分散電源用改質器などに利用する熱交換器に関し、特に、容易に、安価に製造できるようにした熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内部流における層流熱伝達率は、流路断面寸法が小さくなると増大することが知られている。また、流路断面寸法が小さくなると単位面積あたりの熱交換に供することができる表面積も増大する。この熱伝達率の増大と熱交換表面積の増大により熱交換器の性能を大きく向上させることができる。従ってマイクロチャネルのような流路断面寸法が小さな熱交換器を利用すると、例えば分散電源用改質器における熱交換器や、半導体素子冷却用のヒートシンク、あるいは空調機器における熱交換器などを小型、かつ高性能に作成することが可能となる。
【0003】
そのため例えば特開平6−111838号公報には、図3に示したように、流体流路35を形成した平板36を複数用意し、一の平板36の流体流路35に改質触媒層を、一の平板36の流体流路35に燃焼触媒層を形成してこれら平板36を交互に積層し、改質触媒を形成した流体流路35には炭化水素気を含む化合物と水の混合物からなる燃料を供給すると共に燃焼触媒を形成した流体流路35には燃料と空気などの酸素含有気体を供給し、触媒燃焼反応を起こさせて発熱させてこの熱で改質反応を起こさせ、水素を発生させるようにした改質器が示されている。
【0004】
しかしながら、この図3のような特開平6−111838号公報に示した構造の改質器では、流体が流れる流路35を切削加工、加圧成型、エッチングなどによって形成していたため、平板36が薄い場合は切削加工や加圧成型では流体流路36の形成が困難であり、また、エッチングで流体流路36を形成する方法では加工時間がかかると共に加工コスト高になり、さらにプレートが薄い場合はエッチングによる加工も困難であるという問題があった。
【0005】
そのため特開平2000−249486号公報には、図4に示したように、高温用流路プレート40と低温用流路プレート41における流路42、43が互いに直交するよう打ち抜きで作成し、互いの流路プレート40、41間にヘッダー貫通孔45、46を設けた隔壁プレート44を挟んで積層した積層式熱交換器が示されている。
【0006】
また特開平2000−161889号公報には、図5に示したように、第1の流路プレート50に高温用流路51を、第2の流路プレート52に低温用流路53をそれぞれ打ち抜きで略U字状の折り返し形状で形成し、互いの流路プレート50、52間に隔壁プレート54を挟んで積層した積層式熱交換器が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこれら特開平2000−249486号公報、特開平2000−161889号公報に示された装置は、特開平2000−249486号公報の装置が高温流体と低温流体が互いに直角方向に流れる直交流式であり、単位体積あたりの交換熱量が小さくて熱交換効率が悪く、特開平2000−161889号公報の装置は、高温流体が流れる流路51及び低温流体が流れる流路53が略U字状の折り返し形状を有した対向流型なので、単位体積あたりの交換熱量は大きくなるが流体の圧力損失が大きくなるため流路を長くすることができず、その分伝熱面積を大きくするために熱交換器高さを高くしなければならない。従って熱交換器の形状が縦長(細い棒状)になり、装置に組み込むことが困難であると同時に強度的に弱いという問題がある。
【0008】
そのため本発明においては、熱交換効率が高く、流体の圧力損失を増加させることなく任意形状に成形することができ、しかも簡単で安価に構成できる熱交換器を提供することが課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1に記載した発明は、
流体用流路プレートと、該流体用流路プレートの流路へ流体の供給又は排出を行うヘッダープレートと、前記流体用流路プレートに流路を形成させる中間プレートとを積層すると共に、前記ヘッダープレートのヘッダー貫通孔へ流体を供給又は排出する貫通孔を各プレートに形成した積層流路ユニットを高温流体用と低温流体用とに用意して積層した熱交換器において、
前記流体用流路プレートは複数の流路で形成した流路群を複数備え、前記ヘッダープレートには、前記複数の流路群のそれぞれに対応させ、高温流体と低温流体を供給又は排出する異なった貫通孔に対応させて形成したヘッダー貫通孔を設け、前記貫通孔を介して一の積層流路ユニットに高温流体を、前記一の積層流路ユニットに積層する他の積層流路ユニットに低温流体を流して熱交換をおこなうことを特徴とする。
【0010】
このように、流体用流路プレートに複数の流路で形成した流路群を複数形成すると共に、ヘッダープレートに流体用流路プレートに形成された複数の流体用流路群のそれぞれに対応させて流体の供給又は排出に供するヘッダー貫通孔を設けることにより、単一の流体用流路プレートに多数の流路を形成されて熱交換する伝熱面積が非常に大きくなり、かつ、複数の流体流路は短く構成できると共にそれぞれ別個に流体を供給でき、流体の圧力損失を増加させることなく任意形状の熱交換器を構成することが可能となって、効率的に熱交換を行うことができる熱交換器を提供できる。
【0011】
そしてこれらプレートの流体流路とヘッダー貫通孔は、請求項2に記載したように、
前記流体用流路とヘッダー貫通孔を打ち抜いて形成したことを特徴とする。
【0012】
このように流体用プレートの流体用流路、及び流体用流路に流体を供給、排出するヘッダープレートの貫通孔をエッチングではなく、プレス加工による打ち抜きで作成することにより、短時間で大量生産が可能となると共に、製造コストが安くでき、安価な熱交換器を提供できる。
【0013】
そして請求項3に記載した発明は、
前記ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれは、前記流体用流路プレートにおける対応する流路群を形成する複数の流路に対して流体の供給又は排出を行うことを特徴とする。
【0014】
このようにヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれは、前記流体用流路プレートにおける対応する流体用流路群の複数の流体用流路に対して流体の供給又は排出を行うから、ヘッダー貫通孔は流体流路群の数だけ用意すればよく、ヘッダープレートに無駄なスペースを生じることなく熱交換器をコンパクトに構成することができる。
【0015】
さらに請求項4及び5に記載した発明は、
前記ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれへの流体の供給又は排出を、前記熱交換器の端部に設けられ、複数のヘッダー貫通孔に対して流体を供給又は排出する流体供給集積用管及び流体排出集積用管を有する集積管ヘッダーでおこなうことを特徴とする。
及び、
前記ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれへの流体の供給又は排出を、前記熱交換器の端部に設けられ、複数のヘッダー貫通孔に対して流体を供給又は排出する流体供給集積用貫通孔及び流体排出集積用貫通孔を有する流体集積用プレートでおこなうことを特徴とする。
【0016】
このように、ヘッダープレートに設けた複数のヘッダー貫通孔への流体の供給又は排出を、熱交換器端部に設けた流体供給集積用管及び流体排出集積用管、または流体集積用プレートでおこなうことにより、複数に分離した流体を一つの集積管または集積用貫通孔で分配供給もしくは集積してからの排出が可能となるため、熱交換器コストが低くなる。また、複数の集積管または集積用貫通孔をつなぐことにより、流体の圧力損失を増加させることなくプレート幅を大きくすることができ、任意形状の熱交換器を作製できる。
【0017】
そして積層流路ユニットは請求項6に記載したように、
前記積層流路ユニットにおける各プレートを、拡散接合またはろう付けにて接合して形成したことを特徴とする。
【0018】
このように積層流路ユニットにおける各プレートを、拡散接合またはろう付けにて接合することにより、容易に積層型熱交換器を構成することができ、熱交換器を簡単で安価に提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
【0020】
図1は本発明になる熱交換器の第1実施例の形態を示した概略構成図、図2は本発明になる熱交換器の第2実施例の形態を示した概略構成図である。
【0021】
図中1は下面のエンドプレート、2、6は、ヘッダー貫通孔11、12、17、18、流体をヘッダー貫通孔11、12、17、18へ供給又は排出する貫通孔14、15、19、20などを有するヘッダープレートで、この流体をヘッダー貫通孔11、12、17、18へ供給又は排出する貫通孔14、15、19、20は、以下に説明する流体用流路プレート3、5、中間プレート4などにも同じ位置に設けられる。3、5は流体用流路13、16を有する流体用流路プレート、4は中間プレート、7は流体供給又は排出集積用管21、22、23、24を有する上面のエンドプレート、8、9は流体供給又は排出集積用貫通孔25、26、27、28を有する流体集積用プレート、10は流体の供給又は排出用管29、30、31、32を有した上面のエンドプレートである。
【0022】
本発明は図に示したように、流体用流路プレート3、5に、流体用流路13、16を複数備えた流体用流路群を打ち抜きで複数形成し、流体用流路プレート3における流体用流路群のそれぞれに、流体を供給又は排出するヘッダー貫通孔11、12を対応させて打ち抜きで設けたヘッダープレート2と中間プレート4とによって一の積層流路ユニットを構成し、また流体用流路プレート5における流体用流路群のそれぞれに、流体を供給又は排出するヘッダー貫通孔17、18を対応させて打ち抜きで設けたヘッダープレート6と中間プレート4とによってさらに他の積層流路ユニットを構成し、一の積層流路ユニットを例えば高温流体用に、さらに他の積層流路ユニットを低温流体用として積層し、熱交換器を構成したものである。
【0023】
このように流体用流路プレート3、5に流体用流路13、16を複数備えた流体用流路群を複数形成し、かつ、ヘッダープレート2、6に設けたヘッダー貫通孔11、12、17、18をこれら流体流路群のそれぞれに対応させて設けることにより、単一の流体用流路プレート3または5に多数の流路を形成することができるから熱交換する伝熱面積が非常に大きくなり、かつ、複数の流体流路13、16はそれぞれ短く構成できると共にそれぞれ別個に流体を供給でき、流体の圧力損失を増加させることなく任意形状の熱交換器を構成することが可能となって、効率的に熱交換を行うことができる熱交換器を提供できる。
【0024】
そして本発明の第1の実施例である図1においては、熱交換器の端部に、ヘッダー貫通孔11、12、17、18のそれぞれへ貫通孔14、15、19、20を介し、流体の供給又は排出をおこなう流体供給又は排出集積用管21、22、23、24を有する集積管ヘッダーとしての上面エンドプレート7を設けたものである。
【0025】
また本発明の第2の実施例である図2においては、熱交換器の端部に、ヘッダー貫通孔11、12、17、18のそれぞれへ貫通孔14、15、19、20を介し、流体の供給又は排出をおこなう流体供給又は排出集積用貫通孔25、26、27、28を有する流体供給又は排出集積用プレート8、9を設けたものである。
【0026】
今例えば、図1、図2における流体用流路プレート3に高温流体を、流体用流路プレート5に低温流体を流して熱交換を行う場合、ヘッダープレート2におけるヘッダー貫通孔11を高温流体供給用とするとヘッダー貫通孔12は高温流体排出用となる。またヘッダープレート6におけるヘッダー貫通孔17を低温流体供給用とするとヘッダー貫通孔18は高温流体排出用となる。そして中間プレート4における貫通孔14は、ヘッダープレート2におけるヘッダー貫通孔11を通して流体用流路プレート3の流体用流路13に高温流体を供給し、中間プレート4における貫通孔15は、ヘッダープレート2におけるヘッダー貫通孔12を通して流体用流路プレート3の流体用流路13から高温流体が排出される。また中間プレート4における貫通孔19は、ヘッダープレート6におけるヘッダー貫通孔17を通して流体用流路プレート5の流体用流路16に低温流体を供給し、中間プレート4における貫通孔20は、ヘッダープレート6におけるヘッダー貫通孔18を通して流体用流路プレート5の流体用流路16から低温流体が排出される。
【0027】
そして、図1における本発明の第1実施例の上面エンドプレート7上に設けた流体供給集積用管21からは中間プレート4の貫通孔14へ高温流体を供給し、同じく中間プレート4の貫通孔15からは流体排出集積用管21へ高温流体を排出する。また同じく上面エンドプレート7上に設けた流体供給集積用管23からは中間プレート4の貫通孔19へ低温流体を供給し、同じく中間プレート4の貫通孔20からは流体排出集積用管24へ低温流体を排出する。
【0028】
また、図2に示した本発明の第2実施例の上面エンドプレート10における流体の供給管29からは、流体供給集積用プレート8上に設けた流体供給集積用貫通孔25を通して中間プレート4の貫通孔14へ高温流体を供給し、中間プレート4の貫通孔15からは流体供給集積用プレート8上に設けた流体排出集積用貫通孔26を通して上面エンドプレート10に設けた流体の排出管30へ高温流体が排出される。さらに、上面エンドプレート10における流体の供給管31からは、流体供給集積用プレート9上に設けた流体供給集積用貫通孔27を通して中間プレート4の貫通孔19へ低温流体を供給し、中間プレート4の貫通孔20からは流体供給集積用プレート9上に設けた流体排出集積用貫通孔28を通して上面エンドプレート10に設けた流体の排出管32へ低温流体が排出される。
【0029】
そのため、図1に示した本発明の第1実施例では、上面エンドプレート7上に設けた流体供給集積用管21から高温流体を供給すると、その高温流体は、中間プレート4、ヘッダープレート6、流体用流路プレート5、中間プレート4、流体用流路プレート3にそれぞれ設けた貫通孔14を通し、ヘッダープレート2における高温流体供給用ヘッダー貫通孔11から流体用流路プレート3の流体用流路13に供給される。そしてこの流体用流路13を通った高温流体は、今度はヘッダープレート2における高温流体排出用ヘッダー貫通孔12から、流体用流路プレート3、中間プレート4、流体用流路プレート5、ヘッダープレート6、中間プレート4に設けた貫通孔15を通し、上面エンドプレート7上に設けた流体排出集積用管22から排出される。そしてこれは低温流体でも全く同様であり、上面エンドプレート7上に設けた流体供給集積用管23から低温流体を供給すると、その低温流体は、中間プレート4に設けた貫通孔19を通し、ヘッダープレート6における低温流体供給用ヘッダー貫通孔17から流体用流路プレート5の流体用流路16に供給される。そしてこの流体用流路16を通った低温流体は、今度はヘッダープレート6における低温流体排出用ヘッダー貫通孔18から、中間プレート4に設けた貫通孔20を通し、上面エンドプレート7上に設けた流体排出集積用管24から排出される。
【0030】
また、図2に示した本発明の第2実施例では、上面エンドプレート10上に設けた流体供給用管29から高温流体を供給すると、その高温流体は流体供給又は排出集積用プレート9に設けられた貫通孔14を通し、流体供給又は排出集積用プレート8に設けられた流体供給集積用貫通孔25に供給され、さらに中間プレート4、ヘッダープレート6、流体用流路プレート5、中間プレート4、流体用流路プレート3にそれぞれ設けた貫通孔14を通し、ヘッダープレート2における高温流体供給用ヘッダー貫通孔11から流体用流路プレート3の流体用流路13に供給される。そしてこの流体用流路13を通った高温流体は、今度はヘッダープレート2における高温流体排出用ヘッダー貫通孔12から、流体用流路プレート3、中間プレート4、流体用流路プレート5、ヘッダープレート6、中間プレート4に設けた貫通孔15を通して流体供給又は排出集積用プレート8に設けられた流体供給集積用貫通孔26で集められ、流体供給又は排出集積用プレート9に設けられた貫通孔15によって上面エンドプレート10上に設けた流体排出用管30から排出される。
【0031】
そしてこれは低温流体でも全く同様であり、上面エンドプレート10上に設けた流体供給用管31から低温流体を供給すると、その低温流体は流体供給又は排出集積用プレート9に設けられた流体供給集積用貫通孔27に供給され、流体供給又は排出集積用プレート8、中間プレート4に設けた貫通孔19を通し、ヘッダープレート6における低温流体供給用ヘッダー貫通孔17から流体用流路プレート5の流体用流路16に供給される。そしてこの流体用流路16を通った低温流体は、今度はヘッダープレート6における低温流体排出用ヘッダー貫通孔18から、中間プレート4、流体供給又は排出集積用プレート8に設けた貫通孔20を通し、流体供給又は排出集積用プレート9に設けられた流体供給集積用貫通孔28から上面エンドプレート10上に設けた流体排出用管32によって排出される。
【0032】
なお、図1、図2に示した実施例において、ヘッダープレート2の下にさらに積層流路ユニットを設けている場合、低温流体は、流体用流路プレート5、中間プレート4、流体用流路プレート3、ヘッダープレート2に設けられた貫通孔19、20を通してさらに下の積層流路ユニットに送られ、又は戻され、高温流体も、同様にしてこれらプレートに設けられた貫通孔14、15を通して送られ、又は戻されることは言うまでもない。
【0033】
このように熱交換器を構成することにより、単一の流体用流路プレートに多数の流路を形成したことによって熱交換する伝熱面積が非常に大きくなり、かつ、複数の流体流路は短く構成できると共にそれぞれ別個に流体を供給でき、流体の圧力損失を増加させることなく任意形状の熱交換器を構成することが可能となって効率的に熱交換を行うことができる熱交換器を提供できる。
【0034】
なお、以上の説明では、流体用流路プレート3、5における各流路群の流路を3つで示し、流路群を各プレートで4つの場合を示したが、これらの値は種々変更できることは自明である。また、積層流路ユニットも2つの場合を示したが、この積層流路ユニットはいくつ積層しても良く、さらに以上の説明では、本発明を単に熱交換器として説明してきたが、前記したように流体用流路に改質触媒や燃焼触媒を配して分散電源用改質器を構成したり、半導体素子冷却用のヒートシンク、あるいは空調機器における熱交換器などにも利用できることは自明である。
【0035】
【発明の効果】
以上記載の如く請求項1に記載した本発明によれば、流体用流路プレートに複数の流路で形成した流路群を複数形成すると共に、ヘッダープレートに流体用流路プレートに形成された複数の流体用流路群のそれぞれに対応させて流体の供給又は排出に供するヘッダー貫通孔を設けることにより、単一の流体用流路プレートに多数の流路を形成されて熱交換する伝熱面積が非常に大きくなり、かつ、複数の流体流路は短く構成できると共にそれぞれ別個に流体を供給でき、流体の圧力損失を増加させることなく任意形状の熱交換器を構成することが可能となって、効率的に熱交換を行うことができる熱交換器を提供できる。
【0036】
そして請求項2に記載した本発明によれば、流体用プレートの流体用流路、及び流体用流路に流体を供給、排出するヘッダープレートの貫通孔をエッチングではなく、プレス加工による打ち抜きで作成することにより、短時間で大量生産が可能となると共に、製造コストが安くでき、安価な熱交換器を提供できる。
【0037】
さらに請求項3に記載した本発明によれば、ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれは、前記流体用流路プレートにおける対応する流体用流路群の複数の流体用流路に対して流体の供給又は排出を行うから、ヘッダー貫通孔は流体流路群の数だけ用意すればよく、ヘッダープレートに無駄なスペースを生じることなく熱交換器をコンパクトに構成することができる。
【0038】
そして請求項4及び5に記載した本発明によれば、ヘッダープレートに設けた複数のヘッダー貫通孔への流体の供給又は排出を、熱交換器端部に設けた流体供給集積用管及び流体排出集積用管、または流体集積用プレートでおこなうことにより、複数に分離した流体を一つの集積管または集積用貫通孔で分配供給もしくは集積してからの排出が可能となるため、熱交換器コストが低くなる。また、複数の集積管または集積用貫通孔をつなぐことにより、流体の圧力損失を増加させることなくプレート幅を大きくすることができ、任意形状の熱交換器を作製できる。
【0039】
また請求項6に記載した本発明によれば、積層流路ユニットにおける各プレートを、拡散接合またはろう付けにて接合することにより、容易に積層型熱交換器を構成することができ、熱交換器を簡単で安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる熱交換器の第1実施例の形態を示した概略構成図である。
【図2】本発明になる熱交換器の第2実施例の形態を示した概略構成図である。
【図3】従来の熱交換器を構成する流体流路の形成方法を説明するための図である。
【図4】従来の熱交換器の一例概略を示した図である。
【図5】従来の熱交換器の一例概略を示した図である。
【符号の説明】
1 下面エンドプレート
2、6 ヘッダープレート
3、5 流体用流路プレート
4 中間プレート
7 上面エンドプレート
11、12、17、18 ヘッダー貫通孔
13、16 流体用流路
14、15、19、20 貫通孔
21、22、23、24 流体供給又は排出集積用管
Claims (6)
- 流体用流路プレートと、該流体用流路プレートの流路へ流体の供給又は排出を行うヘッダープレートと、前記流体用流路プレートに流路を形成させる中間プレートとを積層すると共に、前記ヘッダープレートのヘッダー貫通孔へ流体を供給又は排出する貫通孔を各プレートに形成した積層流路ユニットを高温流体用と低温流体用とに用意して積層した熱交換器において、
前記流体用流路プレートは複数の流路で形成した流路群を複数備え、前記ヘッダープレートには、前記複数の流路群のそれぞれに対応させ、高温流体と低温流体を供給又は排出する異なった貫通孔に対応させて形成したヘッダー貫通孔を設け、前記貫通孔を介して一の積層流路ユニットに高温流体を、前記一の積層流路ユニットに積層した他の積層流路ユニットに低温流体を流して熱交換をおこなうことを特徴とする熱交換器。 - 前記流体用流路とヘッダー貫通孔を打ち抜いて形成したことを特徴とする請求項1に記載した熱交換器。
- 前記ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれは、前記流体用流路プレートにおける対応する流路群を形成する複数の流路に対して流体の供給又は排出を行うことを特徴とする請求項1に記載した熱交換器。
- 前記ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれへの流体の供給又は排出を、前記熱交換器の端部に設けられ、複数のヘッダー貫通孔に対して流体を供給又は排出する流体供給集積用管及び流体排出集積用管を有する集積管ヘッダーでおこなうことを特徴とする請求項1に記載した熱交換器。
- 前記ヘッダープレートに設けたヘッダー貫通孔のそれぞれへの流体の供給又は排出を、前記熱交換器の端部に設けられ、複数のヘッダー貫通孔に対して流体を供給又は排出する流体供給集積用貫通孔及び流体排出集積用貫通孔を有する流体集積用プレートでおこなうことを特徴とする請求項1に記載した熱交換器。
- 前記積層流路ユニットにおける各プレートを、拡散接合またはろう付けにて接合して形成したことを特徴とする請求項1に記載した熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002181918A JP3776841B2 (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002181918A JP3776841B2 (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 熱交換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004028379A true JP2004028379A (ja) | 2004-01-29 |
JP3776841B2 JP3776841B2 (ja) | 2006-05-17 |
Family
ID=31178634
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002181918A Expired - Fee Related JP3776841B2 (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3776841B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6163585U (ja) * | 1984-09-28 | 1986-04-30 | ||
JPH0611291A (ja) * | 1992-04-02 | 1994-01-21 | Nartron Corp | 冷却システム用の積層プレートヘッダー及びその製造方法 |
JP2000249486A (ja) * | 1999-02-26 | 2000-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 積層式熱交換器およびその製造方法 |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002181918A patent/JP3776841B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6163585U (ja) * | 1984-09-28 | 1986-04-30 | ||
JPH0611291A (ja) * | 1992-04-02 | 1994-01-21 | Nartron Corp | 冷却システム用の積層プレートヘッダー及びその製造方法 |
JP2000249486A (ja) * | 1999-02-26 | 2000-09-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 積層式熱交換器およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3776841B2 (ja) | 2006-05-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4052587B2 (ja) | 2種類のガスを多経路一体式の構造体に流出入させる方法及び装置 | |
JP4101174B2 (ja) | 熱交換器 | |
US20070017662A1 (en) | Normal-flow heat exchanger | |
EP2384418A1 (en) | Heat exchanger and method of making and using the same | |
WO2007145352A1 (ja) | ヒートシンクおよび冷却器 | |
KR20190016945A (ko) | 압력 강하가 감소된 마이크로채널 증발기 | |
KR102592704B1 (ko) | 전기소자 냉각용 열교환기 | |
JP2009257755A (ja) | 流体処理装置及びその方法 | |
WO2005100896A1 (ja) | 熱交換器及びその製造方法 | |
JP5944104B2 (ja) | 熱交換器 | |
US20140374072A1 (en) | Kit for a heat exchanger, a heat exchanger core, and heat exchanger | |
US20070053809A1 (en) | Mixing device | |
CN101738125B (zh) | 一种微通道换热器芯片及具有分布式端口结构的微换热器 | |
US20130081794A1 (en) | Layered core heat exchanger | |
JP4681528B2 (ja) | 熱交換器のヘッダ構造 | |
JP2003279283A (ja) | 熱交換器及びその製造方法 | |
KR20120044793A (ko) | 접합금속을 이용한 마이크로 열교환기 및 그의 제조방법 | |
JP3776841B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP6162836B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP4738116B2 (ja) | クロスフローコア式プレート型熱交換器 | |
JP2000356483A (ja) | 熱交換器 | |
JP2003262489A (ja) | プレート式熱交換器 | |
GB2581735A (en) | Compact heat exchanger with alternating fluid channels | |
JP3764703B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP2005326068A (ja) | 熱交換器用プレート及び熱交換器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050331 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050711 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050906 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060210 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060223 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |