JP2004028207A - 転がり軸受 - Google Patents

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JP2004028207A
JP2004028207A JP2002185381A JP2002185381A JP2004028207A JP 2004028207 A JP2004028207 A JP 2004028207A JP 2002185381 A JP2002185381 A JP 2002185381A JP 2002185381 A JP2002185381 A JP 2002185381A JP 2004028207 A JP2004028207 A JP 2004028207A
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Kanichiro Watanabe
渡辺 勘一郎
Yoshiaki Baba
馬場 良昭
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NSK Ltd
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Abstract

【課題】転がり軸受の仕様識別付与手段として、焼き入れと焼き戻し後の仕上げ加工処理の後に、その焼き戻しの温度より低い所望の温度の熱処理を施すことにより仕様識別用の発色を施すものは、多くの工数を必要とし高価となる。
【解決手段】外輪または内輪に対して、焼き入れ、仕上げ加工、焼き戻しを順に行う転がり軸受において、外輪と内輪の少なくともいずれかに、焼き戻し条件を調節することにより複数の色を発色させる。それにより、例えば外輪に対して内輪の第1の色とは異なる第2の色を発色させ、或いは逆に内輪に対して外輪の第1の色とは異なる第2の色を発色させ、更に両方とも第1の色にし、或いは両方とも第2の色にする等、種々の選択組み合わせによって、軸受の仕様が異なっていることを示す識別を明瞭に付与することができる。更に多くの色を発色させることによって、更に多くの仕様識別を行わせることが可能となる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、仕様の識別を容易に形成することができるようにした転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
転がり軸受は極めて広範囲の機器に使用されており、各機器における軸受の使用態様に応じて多種多様の転がり軸受が選択され、使用されている。したがって、一見同一の形状の転がり軸受であっても、内部の転動体や保持器が異なり、或いは封入しているグリースの種類等が異なることがある。そのため、特に1つの機器において一見同一形状の軸受を複数種類使用するときには、間違って他の軸受を組み付けることのないように、軸受の外周面に対して、組立を行う者ができる限り容易に識別できるような識別手段を適用することが必要となる。
【0003】
従来の転がり軸受における上記のような識別手段としては、例えば軌道輪表面に対して軸受の仕様を表す記号や文字を刻設することが広く行われている。また、その他にメッキを施したものと施さないものとによる区別を行うこともあり、或いは特定の仕様の軸受に対して軌道輪表面を黒染めし、他の軸受と識別可能にすることも行われている。
【0004】
しかしながら、上記のような各種の識別付与手段において、記号や文字を刻設するものにおいては、特に軸受が小型化すると刻設する記号や文字が小さくなるため、一見しただけでは識別できなくなる問題がある。更に刻設用の設備も必要となりコスト高となる。
【0005】
また、メッキによる識別付与手段では、軸受鋼に対するメッキの密着性が悪く、その取り扱いによってはメッキが剥離することがあるという問題がある。更に、軌道輪表面に黒染めを施すものにおいては、使用後の黒染め用表面処理液に対して廃液処理が必要となり、そのため全体の設備が高価となることもある。また、この軸受の使用環境によっては環境負荷となる場合もあり好ましくない。更にこれらの識別付与手段はいずれも転がり軸受の従来の製造工程に対して別途識別付与工程が必要となり、また、各々特殊な設備が必要となり、高価なものになるという問題もある。
【0006】
その対策として、軸受構成部品に対して焼き入れと焼き戻しを含む硬化処理が施された後仕上げ加工処理が施されているものにおいて、仕上げ加工処理の後に、その焼き戻しの温度より低い所望の温度の熱処理を施すことにより、当該軸受構成部品の表面に仕様識別用の発色を施すことが提案されている(特開2001−208079号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、転がり軸受に対して焼き入れと焼き戻しを含む硬化処理が施された後に仕上げ加工処理を施したものに対して、焼き戻しの温度より低い温度で熱処理を施す事により発色させる識別付与手段は、転がり軸受に対する従来の種々の識別付与手段の欠点を解消することは一応可能である。
【0008】
しかしながら、上記のような識別付与手段においても焼き入れ処理の後に焼き戻し処理を行い、その後に仕上げ加工を行い、更にその後に着色のための熱処理を行う必要があり、多くの工数を必要とするため製造コストがその分かかり、軸受が高価なものとならざるを得ない。
【0009】
したがって本発明は、転がり軸受に対して仕様識別を施すに際して、その識別が明瞭であり、且つ特別の識別付与用の設備を必要とせず、しかも識別付与用の工程を追加する必要のない、安価に製造できる転がり軸受を提供することを主たる目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る転がり軸受は上記課題を解決するため、外輪と、内輪と、転動体を備え、少なくとも前記外輪または内輪に対して、焼き入れ、仕上げ加工、焼き戻しを順に行う転がり軸受において、前記外輪と内輪の少なくともいずれかに、焼き戻し条件を調節することにより複数の色を発色させたものである。
【0011】
本発明はこのように構成することにより、少なくとも外輪または内輪の焼き戻しに際して、焼き戻し条件を調節することで複数の色を発色させることができ、例えば外輪に対して内輪の第1の色とは異なる第2の色を発色させ、或いは逆に内輪に対して外輪の第1の色とは異なる第2の色を発色させる等、種々の選択組み合わせによって軸受の仕様が異なっていることを示す識別を明瞭に付与することができる。その際、焼き戻しの条件の調節により、更に多くの色を発色させることによって、更に多くの種類の組み合わせが生じ、より多くの仕様識別を行わせることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1(a)は本発明による転がり軸受の製造工程中で着色を行うテンパーカラー着色処理の工程図を示しており、この工程は同図(b)に示す転がり軸受1の外輪2及び内輪3の製造に際して、各々の部品に対して行われる。即ち、転がり軸受の製造に際しては従来と同様に外輪2及び内輪3の機械加工を行い、その後の熱処理工程において第1工程として焼き入れを行い、第2工程としてバレル加工等によりスケール落とし等の仕上げ加工を行い、第3工程として焼き戻しを行う。
【0013】
従来はこの第3工程において、同一素材からなり同一要求特性の軸受については全て同一の温度で同一の時間焼き戻しを行っていたものであるが、本発明においてはこの焼き戻し工程において、例えば同一の焼き戻し温度であってもその温度を維持する時間を変化させる等の手段により、素材の表面に発生する色、即ちテンパーカラーを任意に調節する。
【0014】
テンパーカラー(焼き戻し色)は焼き戻しの時に現れる表面酸化膜の色であり、焼き戻しの温度だけでなく、焼き戻し時間によっても変化する。即ち、テンパーカラーは第1に焼き戻しの温度によって、例えば200℃では藁色、300℃では紫色、400℃では灰色、というように変化するが、例えば同じ200℃で焼き戻しを行うときでも、加熱時間が比較的短いときは前記藁色であっても、その加熱時間を長くしていくと紫色、灰色、のような高温側の色になっていくことが知られている。
【0015】
このようなテンパーカラーは素材の材質によっても異なり、酸化しにくい鋼、即ちステンレス鋼のような素材は普通の鋼材より100℃高い温度で同じテンパーカラーが発生する。また、焼き戻し時に特定の雰囲気ガスを使用する際には、そのガスの成分によっても異なる。このように、素材の材質等に応じて所定の温度で、所定の時間焼き戻しを行うことにより、予め決められた特定のテンパーカラーをその素材の表面に発生させることができる。特に、焼き戻しによる素材の内部変化は、その時の温度が重要な要素であり、その温度に維持している時間は一定以上であれば大きな変化が現れない。
【0016】
したがって、例えば所定温度での焼き戻しに際しては、焼き戻しによる素材の内部変化を発生させるための最小限の焼き戻し時間さえ確保するならば、表面の着色のためにより長い時間焼き戻し温度に維持しても軸受の特性にとっては大きな問題が発生しないので、上記のような任意の着色を行うことができる。
【0017】
本発明においては上記のように、特に焼き戻しの工程においてその温度、時間、更に必要に応じて雰囲気ガス性状を異ならせる等の焼き戻しの条件を任意に調節することにより、特定のテンパーカラーを生じさせるものであり、このような着色手段を転がり軸受に適用したものであって、特に転がり軸受においては、その表面を形成する部材として少なくとも外輪と内輪の2個の部材が存在し、各部材を各々独立して製造することができるので、例えば図1(b)に示すように転がり軸受1における外輪2に対して上記のような手段により特定のテンパーカラーによる着色を施し、内輪3に対しては従来と同様の素材の色を生じさせておくことにより、テンパーカラーによる特定の色を用いたときの第1の態様として、第1の識別状態を作ることができる。
【0018】
同様に、例えば図2(a)に示すように、内輪3に対してのみ上記のような特定のテンパーカラーによる着色を施し、外輪2に対しては従来と同様の素材の色を生じさせておくことにより、テンパーカラーによる特定の色を用いたときの第2の態様として、第2の識別状態を作ることができる。更に、図2(b)に示すように、外輪2及び内輪3の両方に対して上記のような特定のテンパーカラーによる着色を施すことにより、第3の識別状態を作ることができる。更に、図示していない従来のような外輪、内輪共に、特にテンパーカラーによる特定の着色処理を行わないことによる、第4の識別状態も当然存在する。
【0019】
このように、テンパーカラーによって従来の素材の色とは異なる1つのテンパーカラーを着色するのみで、外見は一見してわからないような転がり軸受でも、4つの態様の識別が容易にできるようになる。ましてや、テンパーカラーは上記のような焼き戻し条件によって大きく変化するため、更に多くの色の着色が可能となり、したがってその色の組み合わせの分だけ識別の種類を増加させることができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成したので、例えば外輪に対して内輪の第1の色とは異なる第2の色を発色させ、或いは逆に内輪に対して外輪の第1の色とは異なる第2の色を発色させ、更に両方とも第1の色にし、或いは両方とも第2の色にする等、種々の選択組み合わせによって、軸受の仕様が異なっていることを示す識別を明瞭に付与することができる。また、焼き戻しの条件の調節により、更に多くの色を発色させることによって、更に多くの種類の組み合わせが生じ、より多くの仕様識別を行わせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例のテンパーカラー着色処理を示す工程図であり、(b)は外輪に対して内輪と異なったテンパーカラーを着色処理した状態を示す転がり軸受の外観図である。
【図2】(a)は内輪に対して外輪と異なったテンパーカラーを着色処理した状態を示す転がり軸受の外観図であり、(b)は外輪、内輪共に通常のテンパーカラーとは異なったテンパーカラーを着色処理した状態を示す転がり軸受の外観図である。
【符号の説明】
1 転がり軸受
2 外輪
3 内輪

Claims (1)

  1. 外輪と、内輪と、転動体を備え、
    少なくとも前記外輪または内輪に対して、焼き入れ、仕上げ加工、焼き戻しを順に行う転がり軸受において、
    前記外輪と内輪の少なくともいずれかに、焼き戻し条件を調節することにより複数の色を発色させたことを特徴とする転がり軸受。
JP2002185381A 2002-06-25 2002-06-25 転がり軸受 Pending JP2004028207A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011117526A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Ntn Corp ころ軸受の保持器及びその識別マーキングの着色方法

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