JP2004027755A - 防爆扉 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形弾及びカッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することを目的とする。
【解決手段】ステンレスタンク3内にセラミック球4を装填すると共に金属鋳物5で鋳込み、該ステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンク3と前記金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】ステンレスタンク3内にセラミック球4を装填すると共に金属鋳物5で鋳込み、該ステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンク3と前記金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、防爆扉に関する。特に、防衛機能を維持しつつ、軽量化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】
成形弾、例えば、V型成形爆破線(Liner Chaped Charge )は、ノイマン効果(モンロー効果とも呼ぶ)を利用した金属切断用火工品であり、銅、鉛等の金属シース内に高性能爆薬を充填し、断面を逆V字形状に形成し、起爆されると金属シースの逆V字部(ライナー)がノイマン効果により高温、高圧、高速度のジェットとなってターゲットを瞬時に切断する。
V型成形爆破線は、鋼構造物の解体においては、主要な柱や梁を切断し、効率的に転倒、落下させることが可能である。また、火工品セット後は、遠隔操作で起爆できるので、安全に切断作業を行うことができる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したV型成形爆破線は、約50mm厚の鉄板を切断することができるため、大型金庫の扉やシェルターの扉に対する破壊工作に悪用される虞がある。
そのため、成形弾対策の必要性が生じるが、単に、板厚を厚くするのみでは非常に重量の大きなものとなる。
【0004】
本発明は、防爆扉であって、以下の点を目的とするものである。
▲1▼カッター、爆薬、成形弾、弾丸で大きな穴(人が入ることができる程度の穴)を開けることができない扉とする。
▲2▼人が開け閉めできる程度に軽量化した扉とする。単に、金属のみの扉、コンクリートのみの扉に比べて、同等の強度を約半分程度の重量で実現する。
▲3▼大型金庫の扉やシェルターの扉にも適用できる扉とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の請求項1に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック球を装填すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック板を設置すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成する本発明の請求項3に係る防爆扉は、ステンレスタンク内に液体を貯留し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成する本発明の請求項4に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にコンクリートを充填し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。
〔実施例1〕
本発明の第1の実施例に係る防爆扉を図1及び図3に示す。
図1は図3中のA−A′線で切断した縦断面図、図1は防爆扉の上面から見た断面図である。
【0010】
図1及び図3に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内にセラミック球4を装填すると共にアルミ鋳物5で鋳込み、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
【0011】
セラミック球4を充填することにより、鋼板やコンクリートに比較し、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められる利点がある。セラミックは、一般には、陶磁器全般のことを言うが、ここでは、工業的用途に用いられるアルミナを主成分として焼結したものを言う。
アルミ鋳物5は、比較的軽量であり、且つ、柔らかい金属であるので、爆破時におけるセラミック球4に対する衝撃を緩和することができる。アルミ鋳物5に代えて、その他、軽量で且つ柔らかい金属でセラミック球4を鋳込むことも可能である。
【0012】
ステンレスタンク3は金属外板1の内側において複数のガイド9で強固に保持され、金属外板1には蓋10がボルト6により取り付けられている。ステンレスタンク3は、腐食に対し長期間の使用に耐える利点がある。
ガイド9としては、ステンレスその他の金属材料を用いることがきる。
ステンレスタンク3の厚さ、つまり、セラミック球4の装填される幅は、V型成形爆破線に対する防衛機能に応じて適宜定めれば良い。
【0013】
金属外板1としては、ステンレスの他、ジュラルミンその他の高強度鋼を用いることができる。金属外板1の厚さは、防衛機能に応じて適宜定めれば良い。
金属外板1とステンレスタンク3との隙間には、カッターに対する防衛機能を高めるために防弾繊維2が配置されている。防弾繊維2としては、例えば、芳香族ポリアミド繊維(商品名:ケブラー)を用いることができるが、その他にも、カッターに対する防衛機能を高める材料を用いることができる。
防弾繊維2の幅は、カッターに対する防衛機能に応じて適宜定めれば良い。
【0014】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部にセラミック球4を装填したため、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、比較的軽量で柔らかい金属であるアルミ鋳物5でセラミック球2を鋳込むため、従来の鋼板やコンクリートに比較して、約半分の厚さで、同等の防衛機能を有する。例えば、従来の金属製扉に比較して重量を大幅に小さくすることができる。
尚、本発明の防爆扉は、大型金庫の扉やシェルターの扉に限らず、その他にも、成形弾による破壊工作の対象となり得る扉に対し広く適用できるものである。
【0015】
〔実施例2〕
本発明の第2の実施例に係る防爆扉を図2に示す。
図2は図3中のA−A′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
図2に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内にはセラミック板14を設置すると共にアルミ鋳物5で鋳込み、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
【0016】
セラミック板14を充填することにより、セラミック球4には及ばないが、鋼板やコンクリートに比較し、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められる利点がある。
セラミック板14は、ステンレスタンク3内に水平な仕切板11を取り付けて、等間隔に配置することが望ましい。仕切板11は、アルミ鋳物5が注入されやすいように小穴を多数設けることもできる。
その他の構成は、前述した実施例1と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
尚、本実施例に係るセラミック板14を内蔵したステンレスタンク3と、実施例1に係るセラミック球4を内蔵したステンレスタンク3とを、必要に応じて取り替えるように構成することも可能である。
【0017】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部にセラミック板14を設置したため、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、セラミック板14はセラミック球4に比較して安価に製造できるため、経済性に優れるという利点もある。
【0018】
〔実施例3〕
本発明の第3の実施例に係る防爆扉を図4に示す。
図4は図6中のB−B′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
図4に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内には水7を貯留し、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
水7は比重が1であるので、セラミック球4やセラミックス板14を使用する場合には及ばないが、V型成形爆破線に対する防衛機能が比較的高いという利点がある。
【0019】
水5は、セラミック球4やセラミックス板14に比較し安価であり、鋼板やコンクリートに比べ比較的軽量であるという利点もある。水7に代えて、その他の液体を用いることも可能である。V型成形爆破線に対する防衛機能を補強するために、金属外板1の板厚を倍増するようにしても良い。
ステンレスタンク3は、水7を内部に貯留しても、腐食しにくいという特徴がある。
その他の構成は、前述した実施例1と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本実施例に係る水7を貯留したステンレスタンク3と、実施例1,2に係るセラミック球4又はセラミック板14を内蔵したステンレスタンク3とを、必要に応じて取り替えるように構成することも可能である。
【0020】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部に水7を貯留したため、V型成形爆破線に対する一定の防衛機能を有すると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、ステンレスタンク3に水7を貯留するだけであるので、セラミック板14、セラミック球4を使用する場合に比較して安価に製造できるという利点がある。
【0021】
〔実施例4〕
本発明の第4の実施例に係る防爆扉を図5及び図6に示す。
図5は図3中のB−B′線で切断した縦断面図、図6は防爆扉の上面から見た断面図である。
図5及び図6に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内にコンクリート8を充填し、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
【0022】
コンクリート8は、セラミック球4やセラミックス板14を使用する場合には及ばないが、水7を使用する場合に比べV型成形爆破線に対する防衛機能が高いという利点がある。
その他の構成は、前述した実施例1と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本実施例に係るコンクリート8を充填したステンレスタンク3と、実施例1,2に係るセラミック球4又はセラミック板14を内蔵したステンレスタンク3と、実施例3に係る水7を貯留したステンレスタンク3とを、必要に応じて取り替えるように構成することも可能である。
【0023】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部にコンクリート8を充填したため、V型成形爆破線に対する一定の防衛機能を有すると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、ステンレスタンク3内に水7を貯留した実施例3に比較して、防衛機能が高く、セラミック板14やセラミック球4を使用した実施例1,2に比較して安価に製造できるという利点もある。
【0024】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明の請求項1に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック球を装填すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設したため、成形弾及びカッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【0025】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック板を設置すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設するため、成形弾及びカッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【0026】
上記目的を達成する本発明の請求項3に係る防爆扉は、ステンレスタンク内に液体を貯留し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設するため、セラミック球或いはセラミック板を使用する場合には及ばないが、成形弾に対する一定の防衛機能を有し、且つ、カッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【0027】
上記目的を達成する本発明の請求項4に係る防爆扉は、ステンレスタンク内に液コンクリートを充填し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設するため、セラミック球或いはセラミック板を使用する場合には及ばないが、成形弾に対する一定の防衛機能を有し、且つ、カッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る断面図であり、図3中のA−A′線で切断した縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る断面図であり、図3中のA−A′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る防爆扉を上面から見た断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る断面図であり、図6中のB−B′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係る断面図であり、図6中のB−B′線で切断した縦断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係る防爆扉を上面から見た断面図である。
【符号の説明】
1 金属外板
2 防弾繊維
3 ステンレスタンク
4 セラミック球
5 アルミ鋳物
6 ボルト
7 水
8 コンクリート
9 ガイド
10 蓋
【発明の属する技術分野】
本発明は、防爆扉に関する。特に、防衛機能を維持しつつ、軽量化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】
成形弾、例えば、V型成形爆破線(Liner Chaped Charge )は、ノイマン効果(モンロー効果とも呼ぶ)を利用した金属切断用火工品であり、銅、鉛等の金属シース内に高性能爆薬を充填し、断面を逆V字形状に形成し、起爆されると金属シースの逆V字部(ライナー)がノイマン効果により高温、高圧、高速度のジェットとなってターゲットを瞬時に切断する。
V型成形爆破線は、鋼構造物の解体においては、主要な柱や梁を切断し、効率的に転倒、落下させることが可能である。また、火工品セット後は、遠隔操作で起爆できるので、安全に切断作業を行うことができる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したV型成形爆破線は、約50mm厚の鉄板を切断することができるため、大型金庫の扉やシェルターの扉に対する破壊工作に悪用される虞がある。
そのため、成形弾対策の必要性が生じるが、単に、板厚を厚くするのみでは非常に重量の大きなものとなる。
【0004】
本発明は、防爆扉であって、以下の点を目的とするものである。
▲1▼カッター、爆薬、成形弾、弾丸で大きな穴(人が入ることができる程度の穴)を開けることができない扉とする。
▲2▼人が開け閉めできる程度に軽量化した扉とする。単に、金属のみの扉、コンクリートのみの扉に比べて、同等の強度を約半分程度の重量で実現する。
▲3▼大型金庫の扉やシェルターの扉にも適用できる扉とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の請求項1に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック球を装填すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0006】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック板を設置すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成する本発明の請求項3に係る防爆扉は、ステンレスタンク内に液体を貯留し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成する本発明の請求項4に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にコンクリートを充填し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、図面に示す実施例を参照して詳細に説明する。
〔実施例1〕
本発明の第1の実施例に係る防爆扉を図1及び図3に示す。
図1は図3中のA−A′線で切断した縦断面図、図1は防爆扉の上面から見た断面図である。
【0010】
図1及び図3に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内にセラミック球4を装填すると共にアルミ鋳物5で鋳込み、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
【0011】
セラミック球4を充填することにより、鋼板やコンクリートに比較し、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められる利点がある。セラミックは、一般には、陶磁器全般のことを言うが、ここでは、工業的用途に用いられるアルミナを主成分として焼結したものを言う。
アルミ鋳物5は、比較的軽量であり、且つ、柔らかい金属であるので、爆破時におけるセラミック球4に対する衝撃を緩和することができる。アルミ鋳物5に代えて、その他、軽量で且つ柔らかい金属でセラミック球4を鋳込むことも可能である。
【0012】
ステンレスタンク3は金属外板1の内側において複数のガイド9で強固に保持され、金属外板1には蓋10がボルト6により取り付けられている。ステンレスタンク3は、腐食に対し長期間の使用に耐える利点がある。
ガイド9としては、ステンレスその他の金属材料を用いることがきる。
ステンレスタンク3の厚さ、つまり、セラミック球4の装填される幅は、V型成形爆破線に対する防衛機能に応じて適宜定めれば良い。
【0013】
金属外板1としては、ステンレスの他、ジュラルミンその他の高強度鋼を用いることができる。金属外板1の厚さは、防衛機能に応じて適宜定めれば良い。
金属外板1とステンレスタンク3との隙間には、カッターに対する防衛機能を高めるために防弾繊維2が配置されている。防弾繊維2としては、例えば、芳香族ポリアミド繊維(商品名:ケブラー)を用いることができるが、その他にも、カッターに対する防衛機能を高める材料を用いることができる。
防弾繊維2の幅は、カッターに対する防衛機能に応じて適宜定めれば良い。
【0014】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部にセラミック球4を装填したため、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、比較的軽量で柔らかい金属であるアルミ鋳物5でセラミック球2を鋳込むため、従来の鋼板やコンクリートに比較して、約半分の厚さで、同等の防衛機能を有する。例えば、従来の金属製扉に比較して重量を大幅に小さくすることができる。
尚、本発明の防爆扉は、大型金庫の扉やシェルターの扉に限らず、その他にも、成形弾による破壊工作の対象となり得る扉に対し広く適用できるものである。
【0015】
〔実施例2〕
本発明の第2の実施例に係る防爆扉を図2に示す。
図2は図3中のA−A′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
図2に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内にはセラミック板14を設置すると共にアルミ鋳物5で鋳込み、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
【0016】
セラミック板14を充填することにより、セラミック球4には及ばないが、鋼板やコンクリートに比較し、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められる利点がある。
セラミック板14は、ステンレスタンク3内に水平な仕切板11を取り付けて、等間隔に配置することが望ましい。仕切板11は、アルミ鋳物5が注入されやすいように小穴を多数設けることもできる。
その他の構成は、前述した実施例1と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
尚、本実施例に係るセラミック板14を内蔵したステンレスタンク3と、実施例1に係るセラミック球4を内蔵したステンレスタンク3とを、必要に応じて取り替えるように構成することも可能である。
【0017】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部にセラミック板14を設置したため、V型成形爆破線に対する防衛機能が高められると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、セラミック板14はセラミック球4に比較して安価に製造できるため、経済性に優れるという利点もある。
【0018】
〔実施例3〕
本発明の第3の実施例に係る防爆扉を図4に示す。
図4は図6中のB−B′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
図4に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内には水7を貯留し、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
水7は比重が1であるので、セラミック球4やセラミックス板14を使用する場合には及ばないが、V型成形爆破線に対する防衛機能が比較的高いという利点がある。
【0019】
水5は、セラミック球4やセラミックス板14に比較し安価であり、鋼板やコンクリートに比べ比較的軽量であるという利点もある。水7に代えて、その他の液体を用いることも可能である。V型成形爆破線に対する防衛機能を補強するために、金属外板1の板厚を倍増するようにしても良い。
ステンレスタンク3は、水7を内部に貯留しても、腐食しにくいという特徴がある。
その他の構成は、前述した実施例1と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本実施例に係る水7を貯留したステンレスタンク3と、実施例1,2に係るセラミック球4又はセラミック板14を内蔵したステンレスタンク3とを、必要に応じて取り替えるように構成することも可能である。
【0020】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部に水7を貯留したため、V型成形爆破線に対する一定の防衛機能を有すると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、ステンレスタンク3に水7を貯留するだけであるので、セラミック板14、セラミック球4を使用する場合に比較して安価に製造できるという利点がある。
【0021】
〔実施例4〕
本発明の第4の実施例に係る防爆扉を図5及び図6に示す。
図5は図3中のB−B′線で切断した縦断面図、図6は防爆扉の上面から見た断面図である。
図5及び図6に示すように、本実施例の防爆扉は、ステンレスタンク3内にコンクリート8を充填し、このステンレスタンク3を金属外板1の内部に配置して強固に固定し、更に、このステンレスタンク3と金属外板1との隙間に防弾繊維2を配置した構造である。
【0022】
コンクリート8は、セラミック球4やセラミックス板14を使用する場合には及ばないが、水7を使用する場合に比べV型成形爆破線に対する防衛機能が高いという利点がある。
その他の構成は、前述した実施例1と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
また、本実施例に係るコンクリート8を充填したステンレスタンク3と、実施例1,2に係るセラミック球4又はセラミック板14を内蔵したステンレスタンク3と、実施例3に係る水7を貯留したステンレスタンク3とを、必要に応じて取り替えるように構成することも可能である。
【0023】
このように説明したように、本実施例の防爆扉は、内部にコンクリート8を充填したため、V型成形爆破線に対する一定の防衛機能を有すると共に、防弾繊維2を配置したため、カッターに対する防衛機能が高められる。
また、ステンレスタンク3内に水7を貯留した実施例3に比較して、防衛機能が高く、セラミック板14やセラミック球4を使用した実施例1,2に比較して安価に製造できるという利点もある。
【0024】
【発明の効果】
以上、実施例に基づいて具体的に説明したように、本発明の請求項1に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック球を装填すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設したため、成形弾及びカッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【0025】
上記目的を達成する本発明の請求項2に係る防爆扉は、ステンレスタンク内にセラミック板を設置すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設するため、成形弾及びカッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【0026】
上記目的を達成する本発明の請求項3に係る防爆扉は、ステンレスタンク内に液体を貯留し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設するため、セラミック球或いはセラミック板を使用する場合には及ばないが、成形弾に対する一定の防衛機能を有し、且つ、カッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【0027】
上記目的を達成する本発明の請求項4に係る防爆扉は、ステンレスタンク内に液コンクリートを充填し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設するため、セラミック球或いはセラミック板を使用する場合には及ばないが、成形弾に対する一定の防衛機能を有し、且つ、カッターに対する防衛機能を確保し、重量を半減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る断面図であり、図3中のA−A′線で切断した縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る断面図であり、図3中のA−A′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る防爆扉を上面から見た断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る断面図であり、図6中のB−B′線で切断した縦断面図に相当する縦断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例に係る断面図であり、図6中のB−B′線で切断した縦断面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係る防爆扉を上面から見た断面図である。
【符号の説明】
1 金属外板
2 防弾繊維
3 ステンレスタンク
4 セラミック球
5 アルミ鋳物
6 ボルト
7 水
8 コンクリート
9 ガイド
10 蓋
Claims (4)
- ステンレスタンク内にセラミック球を装填すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする防爆扉。
- ステンレスタンク内にセラミック板を設置すると共に金属鋳物で鋳込み、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする防爆扉。
- ステンレスタンク内に液体を貯留し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする防爆扉。
- ステンレスタンク内にコンクリートを充填し、該ステンレスタンクを金属外板の内部に配置して強固に固定し、更に、該ステンレスタンクと前記金属外板との隙間に防弾繊維を配設することを特徴とする防爆扉。
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- 2002-06-28 JP JP2002189171A patent/JP2004027755A/ja not_active Withdrawn
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