JP2004027439A - 抄紙機のドライヤ予測制御方法およびその装置 - Google Patents

抄紙機のドライヤ予測制御方法およびその装置 Download PDF

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佐々木 尚史
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    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21GCALENDERS; ACCESSORIES FOR PAPER-MAKING MACHINES
    • D21G9/00Other accessories for paper-making machines
    • D21G9/0009Paper-making control systems
    • D21G9/0036Paper-making control systems controlling the press or drying section
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21FPAPER-MAKING MACHINES; METHODS OF PRODUCING PAPER THEREON
    • D21F5/00Dryer section of machines for making continuous webs of paper
    • D21F5/02Drying on cylinders
    • D21F5/06Regulating temperature

Abstract

【課題】ウエブ水分率の初期値およびフード内空気の乾球温度を演算するためのパラメータを経験によって決定してが、この決定には熟練を要し、また製品である紙の品質がばらついてしまうという課題を解決する。
【解決手段】過去の抄替データから生産量変更量の比率に対する蒸気圧予測誤差の回帰直線、および絶乾坪量の変更量の比率に対する蒸気圧予測誤差の回帰直線を求め、これらの回帰直線の傾きからウエブ水分率の初期値およびフード内空気の乾球温度を演算するパラメータを演算するようにした。従来経験的に決定していたこれらのパラメータを自動的に演算できるので、正確な蒸気圧予測値が得られる。
【選択図】      図1

Description

【発明の属する技術分野】
この発明は、抄紙機の制御方法およびその装置において、抄替後のドライヤパート入り口のウエブ水分率初期値計算のパラメータおよびフード内の空気乾球温度計算のパラメータのチューニングを自動的に行うアルゴリズムおよびそれを実現する装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
出願人は、特願2001−106038号明細書において、抄替後のドライヤパート入り口ウエブ水分率の初期値の計算式として、下記(1)式を提案した。
【数1】
Figure 2004027439
【0002】
また、特願2001−014493号明細書において、フード内空気の乾球温度計算式として、下記(2)式を提案した。
【数2】
Figure 2004027439
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような抄紙機のドライヤ予測制御方法には次のような課題があった。
【0004】
前記(1)、(2)のパラメータA,A,Aは過去の銘柄変更のデータを用いて、人手により経験的に決定していたが、これらのパラメータの決定には熟練が必要であるという課題があった。また正確にチューニングできないために、製品である紙の品質がばらついてしまうという課題もあった。
【0005】
従って本発明が解決しようとする課題は、パラメータを自動的にチューニングすることができる抄紙機のドライヤ予測制御方法およびその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から、抄替後のドライヤパート入口のウエブ水分率の初期値を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第1のパラメータを演算するようにしたものである。自動的に第1のパラメータを演算することができる。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、過去の複数の抄替時のデータとは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より小さく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴としたものである。より正確にパラメータの値を決定できる。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、第1のパラメータは、下式に基づいて演算するようにしたものである。簡単に計算できる。
今回の第1のパラメータ=F×K/PG+前回の第1のパラメータ
但し、
:重み係数
:抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
PG:ドライヤパート入り口のウエブ水分率の増加量に対する蒸気圧予測結果の増加量
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、第1のパラメータの演算は、回帰直線の傾きの絶対値が所定の値よりも大きい場合のみ実行するようにしたものである。より正確に計算できる。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、重み係数Fは、−1≦F<0の範囲の値をとることを特徴としたものである。急激なパラメータ調整を避けることができる。
【0011】
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5記載の発明において、第1のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにしたものである。最適化調整が発散することがなくなる。
【0012】
請求項7記載の発明は、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から、抄替後のドライヤパート入口のウエブ水分率の初期値を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の抄速の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第2のパラメータを演算するようにしたものである。自動的に第2のパラメータを演算することができる。
【0013】
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より小さく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴としたものである。より正確にパラメータの値を決定できる。
【0014】
請求項9記載の発明は、請求項7または請求項8記載の発明において、第2のパラメータは、下式に基づいて演算するようにしたものである。簡単に演算できる。
今回の第2のパラメータ=F×K/PG+前回の第2のパラメータ
但し、
:重み係数
:抄替前後の抄速の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
PG:ドライヤパート入り口のウエブ水分率の増加量に対する蒸気圧予測結果の増加量
【0015】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、記第2のパラメータの演算は、回帰直線の傾きの絶対値が所定の値よりも大きい場合のみ実行するようにしたものである。より正確に計算できる。
【0016】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の発明において、重み係数Fは、−1≦F<0の値をとるようにしたものである。急激なパラメータ調整を避けることができる。
【0017】
請求項12記載の発明は、請求項7ないし請求項11記載の発明において、第2のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにしたものである。最適化調整が発散することがなくなる。
【0018】
請求項13記載の発明は、ドラム内蒸気温度の増加分に第3のパラメータを乗算した値から抄替後のフード内空気の乾球温度を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第3のパラメータを演算するようにしたものである。自動的に第3のパラメータを演算することができる。
【0019】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の発明において、過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴としたものである。より正確に演算できる。
【0020】
請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明において、第3のパラメータは、下式に基づいて演算するようにしたものである。簡単に演算できる。
今回の第3のパラメータ=FA3×K+前回の第3のパラメータ
但し、
A3:重み係数
:抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
【0021】
請求項16記載の発明は、請求項15記載の発明において、第3のパラメータの演算は、回帰直線の傾きの絶対値が所定の値以上のときのみ実行するようにしたものである。より正確に演算できる。
【0022】
請求項17記載の発明は、請求項15または請求項16記載の発明において、重み係数FA3は正の値であることを特徴としたものである。急激なパラメータ変更を避けることができる。
【0023】
請求項18記載の発明は、請求項13ないし請求項17記載の発明において、第3のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにしたものである。最適化が発散することを防ぐことができる。
【0024】
請求項19記載の発明は、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から抄替後のウエブ水分率の初期値を求め、ドラム内蒸気温度の増加分に第3のパラメータを乗算した値から抄替後のフード内空気の乾球温度を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第1のパラメータを演算するようにし、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第3のパラメータを演算するようにして、かつ今回の第1のパラメータの値と前回の第1のパラメータの値の差分値で、第3のパラメータを補正するようにしたものである。より正確に第3のパラメータを演算できる。
【0025】
請求項20記載の発明は、請求項19記載の発明において、第3のパラメータを補正するときに、上限値および下限値を設けるようにしたものである。最適化が発散することを防ぐことができる。
【0026】
請求項21記載の発明は、請求項1ないし請求項20記載の発明において、蒸気圧安定値は、抄替後の蒸気圧測定値について所定の期間の標準偏差を求め、この標準偏差が最小になった時点の蒸気圧測定値であることを特徴としたものである。正確に安定値を求めることができる。
【0027】
請求項22記載の発明は、請求項21記載の発明において、標準偏差の最小値が所定の値より大きいときに、蒸気圧安定値を0とするようにしたものである。安定しない場合を区別することができる。
【0028】
請求項23記載の発明は、蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率および抄替前後の抄速の差分の比率からウエブ水分率の初期値を演算するために用いる第1および第2のパラメータを演算するパラメータA,A演算部と、このパラメータA,A演算部が演算したパラメータを用いてウエブ水分率の初期値を演算するウエブ水分率初期値演算部とを有することを特徴としたものである。正確にウエブ水分率の初期値を求めることができる。
【0029】
請求項24記載の発明は、蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、ドラム内蒸気温度の増加分からフード内空気の乾球温度を演算する際に用いる第3のパラメータを演算するパラメータA演算部と、このパラメータA演算部が演算したパラメータを用いてフード内空気の乾球温度を演算する乾球温度演算部とを有することを特徴としたものである。正確にフード内乾球温度を求めることができる。
【0030】
請求項25記載の発明は、蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率および抄替前後の抄速の差分の比率からウエブ水分率の初期値を演算するために用いる第1および第2のパラメータを演算するパラメータA,A演算部と、ドラム内蒸気温度の増加分からフード内空気の乾球温度を演算する際に用いる第3のパラメータを演算するパラメータA演算部と、パラメータA,A演算部の出力およびパラメータA演算部の出力が入力され、パラメータA演算部の出力を補正するパラメータA補正部と、このパラメータA補正部の出力が入力され、フード内空気の乾球温度を演算する乾球温度演算部と、パラメータA,A演算部の出力が入力され、ウエブ水分率の初期値を演算するウエブ水分率初期値演算部とを有することを特徴としたものである。第3のパラメータをより正確に演算できる。
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る抄紙機のドライヤ予測制御方法の一実施例を示すフローチャートである。図1において、抄替が行われる毎に▲1▼の蒸気圧安定値の自動演算が実行される。すなわち、抄替後の蒸気圧のトレンドデータから蒸気圧の安定値を自動的に演算して、結果をファイルに格納する。そして、カウンタNをインクリメントする。
【0031】
カウンタNが予め定められたNCount以上になると、オートチューニング演算を実行する。NCountは例えば10程度の値に設定する。オートチューニングは▲2▼のフード内空気乾球温度のオートチューニングと▲3▼のドライパート入り口ウエブ水分率のオートチューニングの2つの部分から構成されている。
【0032】
最初に▲2▼のフード内空気乾球温度のオートチューニングを行う。まず▲1▼で格納した蒸気圧の安定値を読み出す。そして、生産量変更量が比較的大きい抄替における予測値と読み出した蒸気圧の安定値との差分を求め、この差分と生産量変更量との平均的な比を演算する。この比からフード内空気乾球温度計算で使用するパラメータAを自動チューニングする。
【0033】
次に、▲3▼のドライパート入り口ウエブ水分率のオートチューニングを行う。そのため、▲1▼で格納した蒸気圧の安定値を読み出す。そして、生産量変更量が比較的小さい抄替における蒸気圧予測値と読み出した蒸気圧安定値との差分を求める。
【0034】
この差分と抄替における坪量変更量との平均的な比および前記差分と抄替における抄速変更量に対する平均的な比を求め、これらの比からドライヤパート入り口のウエブ水分率の計算式に用いるパラメータAおよびAを自動チューニングする。
【0035】
さらに、パラメータA、Aの自動チューニングによって生産量変更量が比較的大きい抄替での蒸気圧予測値計算が影響を受けるので、この影響をうち消すためにフード内空気乾球温度計算で使用するパラメータAも自動チューニングする。そして、これら2つのオートチューニングが終了すると、カウンタNをゼロクリアする。
【0036】
次に、これらの処理を詳細に説明する。最初に▲1▼の蒸気圧安定値の自動演算について説明する。蒸気圧の安定値を求めるために、まず抄替終了後30秒毎にプレドライヤ蒸気圧プロセス値を測定し、ファイルに保存する。そして、蒸気圧が比較的安定しているStartTime(分)からEndTime(分)までの区間を安定値演算区間とし、その間の各時刻において、直前のAveTime(分)間の蒸気圧プロセス値の標準偏差を求める。AveTimeの値はプロセスによって適当に定める。
【0037】
標準偏差の演算は以下の手順で行う。抄替終了時点からi/2分後の蒸気圧プロセス値をSteamP(i) (i=0 ・・・・ EndTime×2)とする。2で割るのは、測定を30秒毎に行っているためである。
【0038】
NAve=2×AveTime、i=2×StartTime,・・・・・・・・2×EndTimeとすると、
【数3】
Figure 2004027439
になる。ここにおいて、AveSteamP(i)は、抄替終了時点からi/2分後における直前のAveTime(分)間のプレドライヤ蒸気圧の平均値(kPa)、SigmaSteamP(i)は、抄替終了時点からi/2分後における直前のAveTime(分)間のプレドライヤ蒸気圧の標準偏差(kPa)である。
【0039】
次に、前記(4)式で求めた蒸気圧プロセス値の標準偏差が最小となる時刻を求め、その時刻の直前のAveTime間の蒸気圧の平均値を蒸気圧安定値(StableP)とする。但し、この標準偏差の最小値が所定の不安定閾値(UnstableValue)より大きい場合は、プロセスが安定しなかったものと判断し、蒸気圧安定値を0とする。
【0040】
これをプログラム風に書くと下記のようになる。
Figure 2004027439
【0041】
図2はこの蒸気圧安定値の演算を図式化したものであり、縦軸は蒸気圧のプロセス値、横軸は時間である。抄替が開始されると、蒸気圧プロセス値は上昇し、抄替が終了すると上昇は止まり下降を始める。また、抄替が終了した時点から30秒毎に蒸気圧プロセス値を測定してファイルに保管する。
【0042】
抄替終了後StartTime経過後から、EndTime経過後までは安定値演算区間であり、蒸気圧プロセス値の標準偏差を演算する。すなわち、前記(3)、(4)式から、30秒毎に直前のAveTime間の蒸気圧プロセス値の標準偏差を求める。図2のAveTimeと書かれた両矢印で示された範囲が標準偏差を求める区間を表す。そして、標準偏差が最小になる時刻の直前のAveTime間の蒸気圧の平均値を蒸気圧安定値(StableP)とする。
【0043】
次に、フード内空気の乾球温度のオートチューニングについて説明する。フード内空気乾球温度の抄替前後の値は、実際は通常密閉されたドライヤフード内の空気として、抄替前後の蒸気温度によって変化する。しかし、ドライヤフードの給排気や外気との熱伝達は極めて複雑であり、その過程をシミュレーションすることは困難である。
【0044】
そのため、特願2001−014493号明細書では、フード内空気の抄替前後の乾球温度計算式として、前記(2)式の簡単な一次式を提案した。しかし、この式の係数Aは0.0〜1.0の範囲のどの値をとるかを理論的に決定することはできず、経験的に求めなければならなかった。そこで、本実施例では蒸気圧予測値の誤差から、帰納的に係数Aを決定するようにする。
【0045】
前記(2)式から明らかなように、フード内の乾球温度は抄替前後の蒸気圧変更量が大きいほど大きくなる。従って、係数Aの調整に用いるデータは、抄替前後の生産量変更量がある値より大きい抄替のデータのみ用いるようにする。
【0046】
このため、下記(5)式を満たす抄替を抽出する。
【数4】
Figure 2004027439
【0047】
この(5)式の第1項は抄替前後の生産量の変更量の比率が生産量変更区分点ΔRAnaより大きいことを表す。なお、ここでいう生産量R、Rは紙幅を無視して絶乾坪量と抄速の積で表す。すなわち、
=BD×V(g/m×m/min)
=BD×V(g/m×m/min)
とする。V,Vはそれぞれ抄替前、抄替後の抄速である。
【0048】
(5)式の第2項は抄替前後で坪量変更量の比率が最小坪量変更量ΔBDAnaより大きいことを表す。坪量変更量が非常に小さい場合は蒸気圧予測は理論上簡単であり、ほとんど誤差を生じない。そのため、坪量変更量が小さい抄替を予測誤差の評価から除外することとする。第3項は抄替後のプロセスが安定し、蒸気圧の安定値を計算することができたことを表している。
【0049】
次に、前記(5)式の条件を満たす抄替のうち、現在から過去へNGC1個のデータを用いて、縦軸に蒸気圧予測誤差を、横軸に生産量の変化をとった散布図を作成し、下記(6)式によってこの散布図の回帰直線の傾きを最小自乗法で求める。NGC1は例えば50とする。
【0050】
前記(5)式で使用した記号を用いると、i番目のデータのX、Y軸の座標X、Yは下記のようになる。
(i)=(R(i)−R(i))/R(i)
Y(i)=(プレ蒸気圧予測値(i))−StableP(i)
StablePは蒸気圧安定値の自動演算で求めた蒸気圧安定値である。
【0051】
このX(i)、Y(i)から、回帰直線の傾きKは下記(6)式によって求めることができる。
【数5】
Figure 2004027439
【0052】
この傾きKを用いて、パラメータAを調整する。すなわち、Kの絶対値が所定の閾値THPreA3より小さいときは、過度の変更を避けるためにパラメータAは変更しない。Kが前記閾値THPreA3より大きいと、このKに重み係数を乗じた値だけKを増加させる。
【0053】
が大きくなると蒸気温度の上昇に対するフード内空気乾球温度上昇の割合が高くなるので、蒸気圧予測値は現状より低く計算される。そのため、重み係数を正の値とし、Kが正のときはAを増加させればよい。また、理論上フード内空気温度は蒸気温度の上昇分より大きく上昇することはないので、0.0≦A≦1.0になる。従って、所定の上下限値を設けてこの関係が満たされるようにする。
【0054】
このA3の調整過程をプログラム風に記述すると、下記のようになる。
If abs(K)≧THPreA3 then
3,New=FA3×K+A3,Old ・・・・・ (7)
If A3,New>AHI then A3,New=AHI
If A3,New<ALO then A3,New=ALO
【0055】
ここにおいて、THPreA3は閾値、FA3は重み係数、AHIは上限値、ALOは下限値である。また、パラメータAの添え字中にNewがあるものは今回計算した値、Oldがあるものは前回の値である。FA3、AHIおよびALOは抄紙機の制御装置の画面から設定するようにする。
【0056】
次に、ドライヤパート入り口のウエブ水分率のオートチューニングにつて説明する。抄替では生産量変更量が大きい場合もあるが、坪量、抄速の変更量は大きいが、それらの積で表される生産量の変更量は小さい場合も多い。
【0057】
例えば、抄替前の絶乾坪量=80(g/m)、抄替後の絶乾坪量=100(g/m)、抄替前の抄速=700(m/min)、抄替後の抄速=560(m/min)とすると、坪量、抄速の変更量はかなり大きいので大規模な抄替になるが、生産量(=坪量×抄速)は変化しない。
【0058】
このような場合は蒸気圧の変更量は比較的小さくなるので、前記(2)式のフード内空気乾球温度の計算は蒸気圧予測値にはあまり影響を及ぼさず、前記(1)式のドライヤパートウエブ入り口水分率の計算が蒸気圧予測値にかなり大きな影響を及ぼす。
【0059】
このため、生産量の変更量が小さい抄替での蒸気圧予測精度を向上させるためには、前述したフード内空気乾球温度のオートチューニングで説明したパラメータ調整の方法とは逆に、生産量の変更量が所定の値より小さい抄替のデータからパラメータA、Aを調整するようにすればよい。
【0060】
このため、前記(5)式に代えて、下記(8)式の条件式を用いる。
【数6】
Figure 2004027439
符号の意味は前記(5)式と同じなので、説明を省略する。この(8)式の第1項は生産量の変更量が小さいことを表している。第2項、第3項の意味は前記(5)式と同じであるので、説明を省略する。
【0061】
前記(8)式の条件を満たす抄替のうち、現在から過去NGC2回のデータを用いて抄替前後の絶乾坪量変化の割合と蒸気圧予測誤差との散布図、および抄替前後の抄速変化の割合と蒸気圧予測誤差の散布図を作り、これらの散布図の回帰直線の傾きを最小自乗法で求める。
【0062】
すなわち、
【数7】
Figure 2004027439
とすると、回帰直線の傾きKおよびKは、
【数8】
Figure 2004027439
になる。
【0063】
この傾きK、K用いてパラメータA、Aの調整を行う。傾きKを用いてパラメータAの調整を行い、傾きKを用いてパラメータのAの調整を行う。パラメータA、Aの調整方法は同じなので、j=1,2として同時に説明する。
【0064】
まず、回帰直線の傾きKの絶対値が所定の閾値より小さいときは、過度の調整を避けるためにパラメータの調整を行わない。閾値より大きいと、パラメータAを下記(10)式の値だけ増加させる。
増加量=F×K/PG ・・・・・・・・ (10)
【0065】
この(10)式のPGはドライヤパート入り口の水分率が1%増加したときの蒸気圧予測計算結果の増加量であり、kPa/%の単位を有する。また、Fは重み係数であり、抄替前後の絶乾坪量の変化の割合に対する蒸気圧予測値の誤差(kPa)であるので、理論上はF=−1になる。しかし、急激なパラメータ調整を避けるために、−1≦F≦0の範囲に設定する。さらに、最適化調整が発散しないように、パラメータの調整結果に上下限を持たせる。
【0066】
この処理をプログラム風に記述すると、下記のようになる。
If abs(K)≧TH then
j,New=F×K/PG+Aj,Old(%) ・・・・ (11)
If Aj,New>AHI then Aj,New=AHI
If Aj,New<ALO then Aj,New=ALO
【0067】
ここにおいて、PGは前述したように蒸気圧予測結果の増加量、Fは重み係数である。また、THは閾値、AHI、ALOはそれぞれ上限値、下限値である。また、また、パラメータAの添え字中にNewがあるものは今回計算した値、Oldがあるものは前回の値である。PG、F、TH、AHI、ALOは抄紙機の制御装置の画面上で設定するようにする。
【0068】
前述したパラメータA、Aの調整方法では坪量が増加する抄替では蒸気圧予測計算結果が小さすぎる(K<0)傾向があったと仮定して、Aが増大したとする。そのため、坪量変更量および生産量変更量が大きい抄替では、蒸気圧予測値が大きくなりすぎる傾向がある。従って、生産量変更量が大きい抄替における蒸気圧予測結果に影響を及ぼすパラメータAを再調整しなければならない。
【0069】
このため、プレス出口水分率が1%増加したときのフード内空気の乾球温度予測結果の増加量をFAIRとおき、パラメータAの増加分にこのFAIRを乗じた値だけ、パラメータAを増加させる。
通常0.0<FAIR<1.0の値を設定する。なお、パラメータAが発散しないように、所定の上下限値を設ける。
【0070】
この処理をプログラム風に記述すると、下記のようになる。
3,New=FAIR×(A1,New−A1,Old)+A3,Old・・ (12)
If A3,New>AHI then A3,New=AHI
If A3,New>ALO then A3,New=ALO
【0071】
なお、AHI、ALOはそれぞれパラメータAの上限値、下限値である。また、パラメータA、Aの添え字にNewとあるものは今回予測した値、Oldとあるものは前回の値である。FAIR、AHI、ALOは抄紙機の制御装置の画面上で設定するようにする。
【0072】
図3に蒸気圧安定値(StableP)を自動演算した結果を示す。この図において、横軸は時間、縦軸は蒸気圧およびその標準偏差である。1は蒸気圧のプロセス値(kPa)、2はその移動平均、3は標準偏差のグラフである。なお、移動平均時間AveTimeは10分に設定した。
【0073】
時刻45.5分で抄替が始まり、時刻92分で終了する。時刻81分頃から蒸気圧2が大きく変動を始め、標準偏差3が大きくなる。この蒸気圧1の変動は時刻105分頃から徐々に小さくなり、それに伴って標準偏差3も減少していく。
【0074】
時刻144.5分、すなわち抄替終了から52.2分で標準偏差3が最小値(=4.20)になる。このときの蒸気圧の移動平均2は216kPaであるので、この値が蒸気圧安定値StablePになる。この結果は、グラフを視覚的に読みとった値とほぼ一致している。
【0075】
なお、時刻101分から155分までは安定値演算区間であり、実際にはこの区間でのみ標準偏差を演算するが、図3ではわかりやすいように最初から標準偏差を演算している。また、安定値演算区間は標準偏差の最小値が確定できる範囲をとればよい。
【0076】
前記(7)式で説明したように、フード内空気乾球温度のオートチューニング、すなわち前記(2)式のパラメータAは、抄替前後の生産量の差の比率をX、プレ蒸気圧の予測値と図3で求めた蒸気圧安定値StablePとの差をYとしたときの回帰直線の傾きから求められる。
【0077】
図4はこの回帰直線を表したものである。図4の横軸は抄替前後の生産量変更量の比率、縦軸はプレ蒸気圧予測値と蒸気圧安定値StablePとの差であり、×印は生産量変化ΔRAnaが5000以上のデータ20個をプロットしたものである。
【0078】
この図の右上がりの直線は、前記(6)式を用いて演算した回帰直線である。ここでは傾きKは49.849になった。重み係数FA3=0.012,前回のパラメータAの値A3,Old=0.00とすると、前記(7)から新しいパラメータA3,New=0.60になる。
【0079】
前記(1)式で示したウエブ水分率の初期値を演算するために用いるパラメータAは、前記(11)式で示したように、抄替前後の絶乾坪量の差の比率をX、プレ蒸気圧の予測値と蒸気圧安定値StablePとの差をYとしたときの回帰直線の傾きから求められる。
【0080】
図5はこの回帰直線を表したものである。横軸は絶乾坪量の差の比率、縦軸はプレ蒸気圧の予測値と安定値との差であり、×印は生産量変化ΔRAnaが5000未満の抄替時のデータをプロットしたものである。また、右下がりの直線はこのデータの回帰直線である。傾きKは−53.825となる。
【0081】
前記(11)式において、蒸気圧予測結果の増加量PG=11(kP/%)、重み係数F=0.9、パラメータAの前回の値A1,Old=8.70(%)とすると、パラメータAの新しい値A1,New=8.70+4.40=13.1(%)になる。
【0082】
また、フード内空気の乾球温度予測結果の増加量FAIR=0.03、パラメータAの値A3,Old=0.60とすると、前記(12)式からパラメータAの新しい値A3,New=0.03×4.40+0.60=0.73になる。
【0083】
図6は前記(7)、(11)、(12)式で演算したパラメータA1〜A3を用いて演算したプレ蒸気圧の予測値と蒸気圧安定値StablePとの差のばらつきを表したものである。図6の横軸は抄替前後の生産量の差の割合、縦軸はプレ蒸気圧の予測値と蒸気圧安定値StablePとの差である。
【0084】
×印は各抄替時におけるデータをプロットしたものである。なお、このデータは生産量変更量によらず、全ての抄替時のデータである。全ての抄替において予測値と安定値との差は40kPa以内であり、本方法が有効であることがわかる。
【0085】
図7に本発明に係る抄紙機のドライヤ予測制御装置の一実施例を示す。図7において、4は蒸気圧安定値演算部であり、前述したように蒸気圧プロセス値の標準偏差の変化から蒸気圧安定値を演算・決定する。5は抄替データ保存部であり、蒸気圧安定値演算部4が演算した蒸気圧安定値および他の抄替時のデータを保存する。
【0086】
6はパラメータA3演算部であり、抄替データ保存部5に保存された抄替時のデータから前記(7)式に基づいてパラメータAを演算・チューニングする。7はパラメータA,A演算部であり、抄替データ保存部5に保存された抄替時のデータから前記(11)式に基づいてパラメータA、Aを演算・チューニングする。
【0087】
8はパラメータA補正部であり、パラメータA,A演算部7からパラメータAを受け取り、前記(12)式に基づいてパラメータAを補正する。9は乾球温度演算部であり、パラメータA補正部8からパラメータAを受け取り、前記(2)式に基づいてフード内空気の乾球温度を演算する。10はウエブ水分率初期値演算部であり、パラメータA,A演算部からパラメータA、Aを受け取り、前記(1)式に基づいてウエブ水分率の初期値を演算する。
【0088】
なお、パラメータA、AのチューニングをしないときはパラメータA3補正部8は不要である。このときはパラメータA演算部6の出力を乾球温度演算部9に入力して乾球温度を演算するようにする。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、次の効果が期待できる。
請求項1記載の発明によれば、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から、抄替後のドライヤパート入口のウエブ水分率の初期値を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第1のパラメータを演算するようにした。
【0090】
従来経験的に決定していた第1のパラメータの値を、過去の抄替時のデータを用いて自動的に決定することが出来るという効果がある。また、回帰直線を求めて過去のデータに最も適合したパラメータ値を演算するようにしたので、その抄紙機固有の特性を加味したパラメータ値が得られるという効果もある。
【0091】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、過去の複数の抄替時のデータとは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より小さく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴とした。生産量の変更量が小さい抄替はウエブ入り口水分率の計算が蒸気圧予測精度により大きく影響するので、生産量の変更量が小さい抄替のデータに限定することにより、より正確にパラメータの値を決定できるという効果がある。
【0092】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または請求項2記載の発明において、第1のパラメータは、下式に基づいて演算するようにした。簡単な計算で第1のパラメータの値を決定できるという効果がある。
今回の第1のパラメータ=F×K/PG+前回の第1のパラメータ
但し、
:重み係数
:抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
PG:ドライヤパート入り口のウエブ水分率の増加量に対する蒸気圧予測結果の増加量
【0093】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明において、第1のパラメータの演算は、回帰直線の傾きの絶対値が所定の値よりも大きい場合のみ実行するようにした。頻繁にパラメータの調整が行われることを回避することが出来、より正確に計算できるという効果がある。
【0094】
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明において、重み係数Fは、−1≦F<0の範囲の値をとることを特徴とした。重み係数をこの範囲で調整することにより、パラメータの値が急激に変わることを避けることができるという効果がある。
【0095】
請求項6記載の発明によれば、請求項1ないし請求項5記載の発明において、第1のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにした。あり得ないパラメータ値を設定することがなくなり、最適化調整の発散を防ぐことが出来るという効果がある。
【0096】
請求項7記載の発明によれば、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から、抄替後のドライヤパート入口のウエブ水分率の初期値を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の抄速の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第2のパラメータを演算するようにした。
【0097】
従来経験的に決定していた第2のパラメータの値を、過去の抄替時のデータを用いて自動的に決定することが出来るという効果がある。また、回帰直線を求めて過去のデータに最も適合したパラメータ値を演算するようにしたので、その抄紙機固有の特性を加味したパラメータ値が得られるという効果もある。
【0098】
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明において、過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より小さく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴とした。生産量の変更量が小さい抄替はウエブ入り口水分率の計算が蒸気圧予測精度により大きく影響するので、生産量の変更量が小さい抄替のデータに限定することにより、より正確にパラメータの値を決定できるという効果がある。
【0099】
請求項9記載の発明によれば、請求項7または請求項8記載の発明において、第2のパラメータは、下式に基づいて演算するようにした。簡単な計算で第1のパラメータの値を決定できるという効果がある。
今回の第2のパラメータ=F×K/PG+前回の第2のパラメータ
但し、
:重み係数
:抄替前後の抄速の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
PG:ドライヤパート入り口のウエブ水分率の増加量に対する蒸気圧予測結果の増加量
【0100】
請求項10記載の発明によれば、請求項9記載の発明において、記第2のパラメータの演算は、回帰直線の傾きの絶対値が所定の値よりも大きい場合のみ実行するようにした。頻繁にパラメータの調整が行われることを回避することが出来、かつより正確に計算できるという効果がある。
【0101】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の発明において、重み係数Fは、−1≦F<0の値をとるようにした。重み係数をこの範囲で調整することにより、パラメータの値が急激に変わることを避けることができるという効果がある。
【0102】
請求項12記載の発明によれば、請求項7ないし請求項11記載の発明において、第2のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにした。あり得ないパラメータ値を設定することがなくなり、最適化調整の発散を防ぐことが出来るという効果がある。
【0103】
請求項13記載の発明によれば、ドラム内蒸気温度の増加分に第3のパラメータを乗算した値から抄替後のフード内空気の乾球温度を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第3のパラメータを演算するようにした。
【0104】
従来経験的に決定していた第3のパラメータの値を、過去の抄替時のデータを用いて自動的に決定することが出来るという効果がある。また、回帰直線を求めて過去のデータに最も適合したパラメータ値を演算するようにしたので、その抄紙機固有の特性を加味したパラメータ値が得られるという効果もある。
【0105】
請求項14記載の発明によれば、請求項13記載の発明において、過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴とした。乾球温度は生産量の変更量が大きい抄替ほど大きくなるので、これらのデータに限定することにより、より正確な値を求めることができるという効果がある。
【0106】
請求項15記載の発明によれば、請求項14記載の発明において、第3のパラメータは、下式に基づいて演算するようにした。簡単な計算で第1のパラメータの値を決定できるという効果がある。
今回の第3のパラメータ=FA3×K+前回の第3のパラメータ
但し、
A3:重み係数
:抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
【0107】
請求項16記載の発明によれば、請求項15記載の発明において、第3のパラメータの演算は、回帰直線の傾きの絶対値が所定の値以上のときのみ実行するようにした。頻繁にパラメータの調整が行われることを回避することが出来、かつより正確に計算できるという効果がある。
【0108】
請求項17記載の発明によれば、請求項15または請求項16記載の発明において、重み係数FA3は正の値であることを特徴とした。重み係数をこの範囲で調整することにより、パラメータの値が急激に変わることを避けることができるという効果がある。
【0109】
請求項18記載の発明によれば、請求項13ないし請求項17記載の発明において、第3のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにした。あり得ないパラメータ値を設定することがなくなり、最適化調整の発散を防ぐことが出来るという効果がある。
【0110】
請求項19記載の発明によれば、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から抄替後のウエブ水分率の初期値を求め、ドラム内蒸気温度の増加分に第3のパラメータを乗算した値から抄替後のフード内空気の乾球温度を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法であって、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第1のパラメータを演算するようにし、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから第3のパラメータを演算するようにして、かつ今回の第1のパラメータの値と前回の第1のパラメータの値の差分値で、第3のパラメータを補正するようにした。
【0111】
絶乾坪量変更量、生産量変更量のいずれも大きい抄替では蒸気圧予測値が大きくなりすぎる可能性があるが、それを防止することができ、より正確な第3のパラメータ値を得ることができるという効果がある。
【0112】
請求項20記載の発明によれば、請求項19記載の発明において、第3のパラメータを補正するときに、上限値および下限値を設けるようにした。あり得ない値が設定されるのを避けることができ、最適化の発散を防ぐことができるという効果がある。
【0113】
請求項21記載の発明によれば、請求項1ないし請求項20記載の発明において、蒸気圧安定値は、抄替後の蒸気圧測定値について所定の期間の標準偏差を求め、この標準偏差が最小になった時点の蒸気圧測定値であることを特徴とした。正確に蒸気圧安定値を求めることができるという効果がある。
【0114】
請求項22記載の発明によれば、請求項21記載の発明において、標準偏差の最小値が所定の値より大きいときに、蒸気圧安定値を0とするようにした。蒸気圧が安定しない抄替を区別することができるという効果がある。
【0115】
請求項23記載の発明によれば、蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率および抄替前後の抄速の差分の比率からウエブ水分率の初期値を演算するために用いる第1および第2のパラメータを演算するパラメータA,A演算部と、このパラメータA,A演算部が演算したパラメータを用いてウエブ水分率の初期値を演算するウエブ水分率初期値演算部とを有することを特徴とした。
【0116】
従来経験的に決定していた第2のパラメータの値を、過去の抄替時のデータを用いて自動的に決定することが出来るという効果がある。また、回帰直線を求めて過去のデータに最も適合したパラメータ値を演算するようにしたので、その抄紙機固有の特性を加味したパラメータ値が得られるという効果もある。
【0117】
請求項24記載の発明によれば、蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、ドラム内蒸気温度の増加分からフード内空気の乾球温度を演算する際に用いる第3のパラメータを演算するパラメータA演算部と、このパラメータA演算部が演算したパラメータを用いてフード内空気の乾球温度を演算する乾球温度演算部とを有することを特徴とした。従来経験的に求めていた第3のパラメータを自動的に演算することができるので、より正確にフード内乾球温度を求めることができるという効果がある。
【0118】
請求項25記載の発明によれば、蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率および抄替前後の抄速の差分の比率からウエブ水分率の初期値を演算するために用いる第1および第2のパラメータを演算するパラメータA,A演算部と、ドラム内蒸気温度の増加分からフード内空気の乾球温度を演算する際に用いる第3のパラメータを演算するパラメータA演算部と、パラメータA,A演算部の出力およびパラメータA演算部の出力が入力され、パラメータA演算部の出力を補正するパラメータA補正部と、このパラメータA補正部の出力が入力され、フード内空気の乾球温度を演算する乾球温度演算部と、パラメータA,A演算部の出力が入力され、ウエブ水分率の初期値を演算するウエブ水分率初期値演算部とを有することを特徴とした。
【0119】
蒸気圧予測値が過大になるという課題を、第3のパラメータを調整することによって避けることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すフローチャートである。
【図2】蒸気圧の標準偏差演算の手順を説明するための特性図である。
【図3】蒸気圧安定値を演算するための特性図である。
【図4】回帰直線の例を示す図である。
【図5】回帰直線の例を示す図である。
【図6】本発明の効果を示す特性図である。
【図7】本発明の一実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 蒸気圧プロセス値の推移グラフ
2 蒸気圧プロセス値の移動平均の推移グラフ
3 蒸気圧プロセス値の標準偏差の推移グラフ
4 蒸気圧安定値演算部
5 抄替データ保存部
6 パラメータA演算部
7 パラメータA,A演算部
8 パラメータA補正部
9 乾球温度演算部
10 ウエブ水分率初期値演算部

Claims (25)

  1. 抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から、抄替後のドライヤパート入口のウエブ水分率の初期値を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法において、
    過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから前記第1のパラメータを演算するようにしたことを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  2. 前記過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より小さく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴とする請求項1記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  3. 前記第1のパラメータは、下式に基づいて演算するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
    今回の第1のパラメータ=F×K/PG+前回の第1のパラメータ
    但し、
    :重み係数
    :抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
    PG:ドライヤパート入り口のウエブ水分率の増加量に対する蒸気圧予測結果の増加量
  4. 前記第1のパラメータの演算は、前記回帰直線の傾きの絶対値が所定の値よりも大きい場合のみ実行するようにしたことを特徴とする請求項3記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  5. 前記重み係数Fは、−1≦F<0の範囲の値をとることを特徴とする請求項3または請求項4記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  6. 前記第1のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項5記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  7. 抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から、抄替後のドライヤパート入口のウエブ水分率の初期値を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法において、
    過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の抄速の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから前記第2のパラメータを演算するようにしたことを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  8. 前記過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より小さく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴とする請求項7記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  9. 前記第2のパラメータは、下式に基づいて演算するようにしたことを特徴とする請求項7または請求項8記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
    今回の第2のパラメータ=F×K/PG+前回の第2のパラメータ
    但し、
    :重み係数
    :抄替前後の抄速の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
    PG:ドライヤパート入り口のウエブ水分率の増加量に対する蒸気圧予測結果の増加量
  10. 前記第2のパラメータの演算は、前記回帰直線の傾きの絶対値が所定の値よりも大きい場合のみ実行するようにしたことを特徴とする請求項9記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  11. 前記重み係数Fは、−1≦F<0の値をとることを特徴とする請求項9または請求項10記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  12. 前記第2のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにしたことを特徴とする請求項7ないし請求項11記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  13. ドラム内蒸気温度の増加分に第3のパラメータを乗算した値から抄替後のフード内空気の乾球温度を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法において、
    過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから前記第3のパラメータを演算するようにしたことを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  14. 前記過去の複数の抄替時のデータは、生産量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きく、かつ絶乾坪量の変更量の比率の絶対値が所定の値より大きい抄替のデータであることを特徴とする請求項13記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  15. 前記第3のパラメータは、下式に基づいて演算するようにしたことを特徴とする請求項13または請求項14記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
    今回の第3のパラメータ=FA3×K+前回の第3のパラメータ
    但し、
    A3:重み係数
    :抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線の傾き
  16. 前記第3のパラメータの演算は、前記回帰直線の傾きの絶対値が所定の値以上のときのみ実行するようにしたことを特徴とする請求項15記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  17. 前記重み係数FA3は正の値であることを特徴とする請求項15または請求項16記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  18. 前記第3のパラメータの演算結果に上限値および下限値を設けるようにしたことを特徴とする請求項13ないし請求項17記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  19. 抄替前後の絶乾坪量の差分の比率に第1のパラメータを乗算した値と抄替前後の抄速の差分の比率に第2のパラメータを乗算した値の加算値から抄替後のウエブ水分率の初期値を求め、ドラム内蒸気温度の増加分に第3のパラメータを乗算した値から抄替後のフード内空気の乾球温度を求める抄紙機のドライヤ予測制御方法において、
    過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから前記第1のパラメータを演算するようにし、過去の複数の抄替時のデータから、抄替前後の生産量の差分の比率と蒸気圧予測値と蒸気圧安定値との差分の回帰直線を求め、この回帰直線の傾きから前記第3のパラメータを演算するようにして、かつ今回の前記第1のパラメータの値と前回の前記第1のパラメータの値の差分値で、前記第3のパラメータを補正するようにしたことを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  20. 前記第3のパラメータを補正するときに、上限値および下限値を設けるようにしたことを特徴とする請求項19記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  21. 前記蒸気圧安定値は、抄替後の蒸気圧測定値について所定の期間の標準偏差を求め、この標準偏差が最小になった時点の前記蒸気圧測定値であることを特徴とする請求項1ないし請求項20記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  22. 前記標準偏差の最小値が所定の値より大きいときに、前記蒸気圧安定値を0とするようにしたことを特徴とする請求項21記載の抄紙機のドライヤ予測制御方法。
  23. 蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率および抄替前後の抄速の差分の比率からウエブ水分率の初期値を演算するために用いる第1および第2のパラメータを演算するパラメータ
    ,A演算部と、このパラメータA,A演算部が演算したパラメータを用いてウエブ水分率の初期値を演算するウエブ水分率初期値演算部とを有することを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御装置。
  24. 蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、ドラム内蒸気温度の増加分からフード内空気の乾球温度を演算する際に用いる第3のパラメータを演算するパラメータA演算部と、このパラメータA演算部が演算したパラメータを用いてフード内空気の乾球温度を演算する乾球温度演算部とを有することを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御装置。
  25. 蒸気圧の安定値を演算する蒸気圧安定値演算部と、この蒸気圧安定値演算部の出力および抄替時のデータが保存されている抄替データ保存部と、抄替前後の絶乾坪量の差分の比率および抄替前後の抄速の差分の比率からウエブ水分率の初期値を演算するために用いる第1および第2のパラメータを演算するパラメータA,A演算部と、ドラム内蒸気温度の増加分からフード内空気の乾球温度を演算する際に用いる第3のパラメータを演算するパラメータA演算部と、前記パラメータA,A演算部の出力および前記パラメータA演算部の出力が入力され、パラメータA演算部の出力を補正するパラメータA補正部と、このパラメータA補正部の出力が入力され、フード内空気の乾球温度を演算する乾球温度演算部と、前記パラメータA,A演算部の出力が入力され、ウエブ水分率の初期値を演算するウエブ水分率初期値演算部とを有することを特徴とする抄紙機のドライヤ予測制御装置。
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