【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は騒音低減装置に関し、特に走行中の車両や列車の発するエンジン音などの騒音をきわめて効率的に低減することができるものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車が走行する際の主な騒音はエンジン音、排気音、タイヤ転動音、さらには車体が高速で走行することにより発生する走行音などである。このうち、特に走行音は、高速道路や新幹線のように車両が高速で走行する場合に比較的大きな騒音となるが、一般道路や都市部高速道路などで車両が比較的低速で走行する際の交通騒音はエンジン音、排気音、タイヤ転動音などによるところが大きい。
【0003】
ところで、この種の交通騒音の低減対策として、例えば特開平6−156276号に見られるように、車両の表面のうち圧力変動の高い部分をハニカム材からなる積層板により構成し、この積層板の外表面にハニカム材の空気室と連通する小孔を設けた車両用防音装置を用いる方法がある。
【0004】
この発明は、車両の高速移動による車両表面近傍の空気圧力の変動にともなって発生する騒音を低減すもので、ヘルムホルツ共鳴を利用して騒音を吸音することにより騒音の発生を低減するものである。
【0005】
また、交通騒音のすべてに対する騒音低減対策の従来技術として、防音壁を用いることが広く行われ、この場合、住居地域を通る車道や鉄道の沿線に防音壁としてコンクリート板、あるいは鋼板、アルミ板、ステンレス板などからなる遮音性のある連続壁を設けて交通騒音が居住地域に及ぶのを低減している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特開平6−156276号にみられる騒音対策は、高速で走行する車両自身が発した走行音を低減するものであり、走行音以外のエンジン音、排気音、駆動音、タイヤ転動音などの騒音に対する低減効果は期待できない。
【0007】
また、防音壁を遮音性のある材料で形成した場合は、交通騒音がこの防音壁に当たって反射し、その反射音が反対側の居住域に到達して新たな騒音問題を生じさせたり、反射が何度も繰り返されることによって防音壁で囲まれた空間の騒音レベルが上昇するなどの問題がある。
【0008】
このような場合には、遮音性材料に吸音性のある材料を併用して防音壁を形成することにより、反射音による新たな問題に対処している。さらに、タイヤ転動音の低減策として低騒音舗装が知られているが、タイヤ転動音以外の騒音に対する低減効果は少ない。
【0009】
また、特開平6−156276号にみられる車両用吸音装置は、車両の高速走行に伴う走行音の低減効果があり、また低騒音舗装はタイヤの転動音低減に有効であるが、他の交通騒音対策としては効果が低いという欠点があり、さらに両低減装置とも他の車両が発する騒音の低減には効果がないという欠点がある。
【0010】
また、防音壁による騒音対策は、各種の騒音源に有効で広範囲の交通騒音に対して有効であるが、都市部の車道や鉄道沿線に防音壁を連続して設置すると、沿道とのアクセスが阻害されたり、あるいは沿道を行き来する歩行者に圧迫感を与えたり、さらには日照障害や電波障害を引き起こしたりして、良好な生活環境を損なう等の問題があった。
【0011】
また低騒音舗装は、初期においては有効であるが、交通荷重による目つぶれや塵埃による空隙の目詰まりなどにより比較的短期間のうちに騒音低減効果が失われるという問題がある。
【0012】
さらに、2車線、3車線などの複数車線道路では、併走する車両の車体に交通騒音が反射したり、渋滞や信号待ちなどのためその場所の騒音レベルが上昇し、あるいは走行車両と沿線に設置された防音壁との間で起こる騒音の多重反射レベルが上昇するといった問題がある。
【0013】
本願発明は以上の課題を解決するためになされたもので、吸音効率が非常に高く、特に走行中の車両や列車の発する騒音を効率的に低減することができる騒音低減装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の騒音低減装置は、車体の両側部および/または下側部に複数の吸音装置を取り付けてなることを特徴とするものである。本願発明は、交通騒音の音源であるバスやトラツク、あるいは電車などの車体の表面部に吸音装置を取り付けることにより、車両自体に吸音機能を付与するものである。
【0015】
車体の表面部に取り付けられた吸音装置は、車両自らが発する騒音を吸音して騒音を低減すると共に、当該吸音装置に入射する他の車両の発する騒音をも吸音することができる。
【0016】
また、図5(a),(b)に図示するように、2車線、3車線と並走する複線道路において、並走する車両や反対側車線を走行する車両の発する騒音を吸音し、また渋滞や信号待ち等のため近接して走行する車両の発する騒音を吸音することにより騒音を低減することができると共に、並走する車両間で幾重にも反射されて生じる多重反射現象を防止して、多重反射により騒音レベルが上昇するのを防止することができる。
【0017】
また、走行車両と沿線の防音壁やビル等の建築物の壁面の間で起こる騒音の反射音を吸音して騒音を低減すると共に、多重反射を防止して騒音レベルが上昇するのを防止することができ、特にトンネルのように周囲をコンクリート等の音を反射させる材料で覆われている場合に大きな効果がある。
【0018】
本願発明によれば、後述するように広い周波数範囲にわたって吸音性を有することから、騒音の発生源の種類に左右されることなく、すべての交通騒音の低減が可能である。
【0019】
また、吸音装置を取り付ける部位としては、並走する周囲の車両が発生する騒音を吸音し、かつ車両相互の多重反射を防止するためには車体の両側部、前面部および後面部が適し、タイヤの転動音を直接吸音したり発生騒音が地面や舖装道路面に反射して多重反射を防止するためには車両の下側部が適している。
【0020】
また、吸音装置を取り付ける車体として、バスやトラック等のように車体が大きいと、吸音装置の吸音面積が大きくなるため、騒音低減効果は大きくなる。
【0021】
請求項2記載の車両の騒音低減装置は、請求項1記載の騒音低減装置において、吸音装置は吸音材に多孔質材を取り付け、かつ前記吸音材の背後に空気層を設けてなることを特徴とするものである。
【0022】
本願発明の場合、外部からの汚れやゴミが吸音材に侵入しないように、吸音材に前面保護板を取り付け、空気層の背後には背面板を取り付けてもよい。また、吸音材に騒音が入射するように孔状、ルーバー状、スリット状の開口を前面保護板に設けることで、吸音効果を高めることができる。
【0023】
なお、前面保護板の材質としては、例えば鋼材、アルミ、ステンレス等の金属材やスレート、タイル等の無機質材の他にプラスチック材、木材などがあるが、強度や車両火災時の安全性、開口を設けるための加工性などを考慮すると、金属材が好ましい。また、前面保護板の開口率は高い吸音性を発揮させ、かつ必要強度を保つため30〜60%程度がよい。
【0024】
吸音材としては、自動車騒音の周波数スペクトルが広範囲にわたること、なかでも卓越周波数帯が400HZ〜4000程度にあることを考慮して、この周波数範囲にわたって高い吸音性をもつ多孔質吸音材が好ましい。
【0025】
多孔質吸音材の例としてはグラスウール、ロックウール、合成繊維、アルミ繊維などの繊維系吸音材や多孔質セラミック、発泡アルミニウム、多孔質焼結金属などがあり、特に繊維系吸音材の場合、雨水や車両の洗車時に含水して吸音性が低下しないように撥水剤による撥水処理や撥水加工、防水フィルムで包む等の防水対策を講ずるのが望ましい。
【0026】
また、吸音材の背面側に空気層を設けることで、前面から進入した騒音は吸音材で吸音されるが、吸音されなかった音波は吸音材の背後の空気層にでて、背面板で反射され、再び吸音材を通過する際に吸音されるため、より吸音効果を高めることができる。
【0027】
また、吸音材の背後に設けた空気層の厚さにより吸音周波数特性を変化させることができ、例えば、道路交通騒音を低減するための最適な空気層厚は20mm〜50mm程度である。背面板は吸音装置に付属した部品とする場合と、取り付ける車体の外板などを利用してもよい。
【0028】
請求項3記載の騒音低減装置は、請求項1または2記載の騒音低減装置において、吸音装置はパネル状に形成され、かつ車体に着脱可能に取り付けてなることを特徴とするものである。
【0029】
本願発明の場合、吸音装置をパネル形状のユニットに組み立て、洗車や車体の塗装改修の際などに簡単に取り外せるように、ボルト等で取り付けて着脱自在とすることができる。
【0030】
請求項4記載の騒音低減装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の騒音低減装置において、吸音装置は凹部に取り付けてなることを特徴とするものである。
【0031】
車体に吸音装置を取り付ける場合、一般に自動車は車両構造令で最大外形寸法等が規定されており、また型式承認を受けた後の形状寸法の変更には限度があり、このため、吸音装置はコンパクトに形成するのが望ましいが、前述の吸音性能を発揮するためには吸音材の厚さや背後空気層の厚さを最適な寸法とする必要があり、また吸音装置の厚さを薄くするには限度がある。
【0032】
このため、車体の表面部に凹部(くぼみ)を設け、その凹部(くぼみ)の中に吸音装置を取り付けることにより、車体の外形寸法を変化させることなく吸音装置を簡単に取り付けることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
図1(a)〜(c)は、バスに適用された騒音低減装置の一例を示し、図において、車体2の両側部および下側部に複数の吸音装置1が互いに隣接して取り付けられている。
【0034】
各吸音装置1は、例えば図3(a),(b)に図示するように吸音材1aに多孔質材(図省略)を取り付け、かつ表側に保護板1bを、背後に空気層1cをそれぞれ形成することにより長方形板状に形成されている。また、保護板1bにその全面にわたって小円形の小孔1dが形成されている。
【0035】
なお、この場合の吸音材1aは例えばグラスウール等の多孔質吸音材から形成され、保護板1bは薄鋼板などから形成されている。
【0036】
このように形成された吸音装置1は、車体2の両側部および下側部に車体表面より突出した状態に取り付けられている。この場合、各吸音装置1は、周囲に突設された取付片1eを車体2に複数の取付ボルト3によってボルト止めすることにより着脱自在にそれぞれ固定されている。なお、取付片1eはアングル材などから形成されている。
【0037】
また、吸音材1aと車体2との間に桟部材1fが介在されていることにより吸音材1aと車体2との間に空気層1cが形成されている。
【0038】
図2(a)〜(c)は、同じくバスに適用された騒音低減装置の一例を示し、図において、特に車体2の両側部および下側部に形成された凹部2a内に複数の吸音装置1が互いに隣接して取り付けられている。
【0039】
この場合においても、吸音材1aと車体2との間に桟部材1fが介在されていることにより車体2の凹部2aの底部と吸音材1aとの間に空気層1cが形成されている。
【0040】
なお、図1、2に図示したいずれの例においても、吸音材1aの背後に金属板などからなる背面板(図省略)を取り付け、この背面板と吸音材1aとの間に空気層1cを設けてもよい。このようにすることで、吸音装置1を空気層1cを備えて、ユニットパネル状に形成することができる。
【0041】
このような構成において、走行中の車両が自ら発するエンジン音や、並走する車両や反対側車線を走る車両の発するエンジン音などの騒音は吸音装置1によってきわめて効率的に吸収され、交通騒音の低減が図れる。
【0042】
また、吸音材1aの背面側に空気層1cが設けられていることで、前面から進入した騒音は吸音材1aで吸音されるが、吸音されなかった騒音は吸音材1aの背後の空気層1cにでて、車体または背面板で反射され、再び吸音材1aを通過する際に吸音されるためより吸音効果を高めることができる。
【0043】
【発明の効果】
本願発明は、以上説明したとおりであり、特に車体の両側部および/または下側部に吸音装置を取り付けて車両自体に吸音機能を付与することにより、車両自らが発する騒音を吸音して発生騒音を低減すると共に、当該吸音装置に入射する他の車両の発する騒音をも吸音することができる。
【0044】
また、2車線、3車線などの複線道路では、並走する車両や、反対側車線の車両の交通騒音を吸音することがもでき、また渋滞や信号待ち等のため近接して走行する車両のそれぞれから発する騒音を吸音すると共に、並走する車両間で幾重にも反射されて生じる多重反射といわれる現象を防止して、多重反射により騒音レベルが上昇することも防止することができる。
【0045】
さらに、走行車両と沿線の防音壁やビル等の建築物の壁面の間で起こる騒音の反射音を吸音して騒音を低減すると共に、多重反射を防止して騒音レベルが上昇するのを防止することができ、特にトンネルのように周囲をコンクリート等の音を反射させる材料で覆われている場合に大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】バスの騒音低減装置として車体の両側部および下側部に吸音装置が車体表面より突出して取り付けられている例を示し、(a)はバスの側面図、(b)はバスの正面図、(c)はバスの背面図である。
【図2】バスの騒音低減装置として車体の両側部および下側部に吸音装置が車体に埋め込んで取り付けられている例を示し、(a)はバスの側面図、(b)はバスの正面図、(c)はバスの背面図である。
【図3】吸音装置の一例を示し、(a)は正面図、(b)は縦断面図である。
【図4】吸音装置の取付例を示し、(a)は吸音装置が車体表面より突出して取り付けられている例を示す縦断面図、(b)は吸音装置が車体に形成された凹部に埋め込んで取り付けられている例を示す縦断面図である。
【図5】(a),(b)は、並走する車両間における騒音の発生状況を示す正面図である。
【符号の説明】
1 吸音装置
2 バスの車体
1a 吸音材
1b 前面保護板
1c 空気層
1d 小穴
1e 取付片
1f 桟部材
3 取付ボルト[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a noise reduction device, and more particularly to a noise reduction device capable of extremely efficiently reducing noise such as engine noise generated by a running vehicle or a train.
[0002]
[Prior art]
Main noises when the automobile runs are engine noise, exhaust noise, tire rolling noise, and running noise generated by running the vehicle at high speed. Of these, the running noise is particularly loud when the vehicle travels at high speed, such as on an expressway or a bullet train, but when the vehicle travels at a relatively low speed on a general road or an urban expressway. Traffic noise is largely due to engine noise, exhaust noise, tire rolling noise, and the like.
[0003]
By the way, as a countermeasure for reducing this kind of traffic noise, for example, as shown in JP-A-6-156276, a portion of a vehicle surface where pressure fluctuation is high is constituted by a laminated plate made of a honeycomb material. There is a method using a vehicle soundproofing device provided with small holes communicating with the air chamber of the honeycomb material on the outer surface.
[0004]
The present invention reduces noise generated by fluctuations in air pressure near the surface of a vehicle due to high-speed movement of the vehicle, and reduces noise generation by absorbing noise using Helmholtz resonance. .
[0005]
In addition, as a conventional technology of noise reduction measures against all traffic noise, it is widely used to use a soundproof wall, in which case a concrete plate, a steel plate, an aluminum plate, or the like as a soundproof wall along a roadway or a railway running through a residential area. The installation of a sound-insulating continuous wall made of stainless steel etc. reduces traffic noise from reaching residential areas.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the noise countermeasures described in JP-A-6-156276 are intended to reduce the running noise generated by a vehicle traveling at high speed, and to reduce engine noise, exhaust noise, driving noise, tire rolling other than running noise. The effect of reducing noise such as sound cannot be expected.
[0007]
If the noise barrier is made of a sound-insulating material, traffic noise will impinge on the noise barrier and be reflected, and the reflected sound will reach the opposite living area, causing a new noise problem or reflection. There is a problem that the noise level increases in the space surrounded by the soundproof wall due to the repetition over and over.
[0008]
In such a case, a new problem due to reflected sound is addressed by forming a soundproof wall using a sound absorbing material in combination with a sound absorbing material. Further, low-noise pavement is known as a measure for reducing tire rolling noise, but the effect of reducing noise other than tire rolling noise is small.
[0009]
In addition, the vehicle sound absorbing device disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-156276 has an effect of reducing running noise caused by high-speed running of a vehicle, and low-noise pavement is effective in reducing rolling noise of tires. There is a drawback that the effect is low as a measure against traffic noise, and furthermore, both reduction devices have a drawback that they are not effective in reducing the noise generated by other vehicles.
[0010]
Noise control by noise barriers is effective against various noise sources and is effective against a wide range of traffic noise.However, if noise barriers are installed continuously along roads and railways in urban areas, access to roadsides will be reduced. There have been problems such as being hindered, giving a feeling of oppression to pedestrians traveling on and off the road, and further causing sunshine obstruction and radio wave obstruction, thereby impairing a good living environment.
[0011]
The low-noise pavement is effective at an early stage, but has a problem that the noise reduction effect is lost in a relatively short period of time due to blinding due to a traffic load or clogging of a gap due to dust.
[0012]
In addition, on two-lane, three-lane, and other multi-lane roads, traffic noise may be reflected on the body of vehicles that run in parallel, or the noise level at the location may increase due to traffic congestion or signal waiting, or the vehicle may be installed alongside the traveling vehicle There is a problem that the multiple reflection level of noise generated between the noise barrier and the noise barrier increases.
[0013]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and has an object to provide a noise reduction device which has extremely high sound absorption efficiency, and in particular, can efficiently reduce noise generated by a running vehicle or train. It is the purpose.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The noise reduction device according to claim 1 is characterized in that a plurality of sound absorbing devices are attached to both sides and / or a lower portion of a vehicle body. According to the present invention, a sound absorbing function is provided to a vehicle itself by attaching a sound absorbing device to a surface portion of a vehicle body such as a bus, a truck, or a train which is a sound source of traffic noise.
[0015]
The sound absorbing device attached to the surface of the vehicle body absorbs the noise generated by the vehicle itself to reduce the noise, and can also absorb the noise generated by another vehicle incident on the sound absorbing device.
[0016]
In addition, as shown in FIGS. 5A and 5B, on a multi-lane road running in parallel with two lanes and three lanes, it absorbs noise generated by vehicles running in parallel and vehicles running in opposite lanes. Noise can be reduced by absorbing the noise generated by vehicles running close to each other due to traffic congestion or waiting for traffic lights, etc., and multiple reflections caused by multiple reflections between vehicles running in parallel can be prevented. In addition, it is possible to prevent the noise level from increasing due to multiple reflection.
[0017]
In addition, the reflected sound of noise generated between the traveling vehicle and the wall of a building such as a soundproof wall or a building is absorbed to reduce noise, and also to prevent multiple reflections to prevent an increase in noise level. This is particularly effective when the surrounding area is covered with a material that reflects sound, such as concrete, such as a tunnel.
[0018]
According to the present invention, since it has sound absorption properties over a wide frequency range as described later, all traffic noise can be reduced without being affected by the type of noise source.
[0019]
In order to absorb the noise generated by surrounding vehicles running in parallel and to prevent multiple reflections between the vehicles, both sides of the vehicle body, the front part and the rear part are suitable for mounting the sound absorbing device. The lower side of the vehicle is suitable to directly absorb the rolling noise of the vehicle and to prevent the generated noise from being reflected on the ground or on a road with a sloping road to prevent multiple reflections.
[0020]
Also, when the vehicle body to which the sound absorbing device is mounted is large, such as a bus or a truck, the sound absorbing area of the sound absorbing device becomes large, so that the noise reduction effect becomes large.
[0021]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a noise reducing apparatus for a vehicle, wherein the sound absorbing apparatus includes a porous material attached to the sound absorbing material and an air layer provided behind the sound absorbing material. It is assumed that.
[0022]
In the case of the present invention, a front protection plate may be attached to the sound absorbing material, and a back plate may be attached behind the air space so that dirt and dust from the outside do not enter the sound absorbing material. Further, by providing holes, louvers, or slits in the front protection plate so that noise is incident on the sound absorbing material, the sound absorbing effect can be enhanced.
[0023]
Examples of the material of the front protection plate include metal materials such as steel, aluminum and stainless steel, and inorganic materials such as slate and tile, as well as plastic materials and wood. Considering the workability for providing the metal, a metal material is preferable. Further, the opening ratio of the front protective plate is preferably about 30 to 60% in order to exhibit high sound absorbing properties and maintain necessary strength.
[0024]
As the sound absorbing material, a porous sound absorbing material having a high sound absorbing property over this frequency range is preferable in consideration of the fact that the frequency spectrum of vehicle noise is wide and, in particular, the dominant frequency band is about 400 HZ to 4000.
[0025]
Examples of porous sound-absorbing materials include fiber-based sound-absorbing materials such as glass wool, rock wool, synthetic fibers, and aluminum fibers, porous ceramics, aluminum foam, and porous sintered metal. It is desirable to take water-repellent treatment with a water-repellent agent, water-repellent treatment, wrapping with a waterproof film, and other waterproof measures so that the sound-absorbing property does not deteriorate due to water absorption during vehicle washing.
[0026]
In addition, by providing an air layer on the back side of the sound absorbing material, noise entering from the front is absorbed by the sound absorbing material, but sound waves that are not absorbed are reflected in the air layer behind the sound absorbing material and reflected by the back plate Then, since the sound is absorbed when passing through the sound absorbing material again, the sound absorbing effect can be further enhanced.
[0027]
Further, the sound absorption frequency characteristics can be changed by the thickness of the air layer provided behind the sound absorbing material. For example, the optimum air layer thickness for reducing road traffic noise is about 20 mm to 50 mm. The back plate may be a part attached to the sound absorbing device, or an outer plate of a vehicle body to be attached may be used.
[0028]
According to a third aspect of the present invention, there is provided a noise reduction device according to the first or second aspect, wherein the sound absorbing device is formed in a panel shape and is detachably attached to a vehicle body.
[0029]
In the case of the present invention, the sound absorbing device can be assembled into a panel-shaped unit and can be detachably attached by bolts or the like so that the sound absorbing device can be easily removed at the time of car washing or painting repair of the vehicle body.
[0030]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a noise reduction device according to any one of the first to third aspects, wherein the sound absorbing device is attached to the concave portion.
[0031]
When installing a sound absorbing device on a vehicle body, generally, the maximum external dimensions etc. are specified by the vehicle structure law, and there is a limit to changing the shape and dimensions after receiving type approval, so the sound absorbing device is compact. However, in order to exhibit the above-mentioned sound absorbing performance, it is necessary to make the thickness of the sound absorbing material and the thickness of the air layer behind the optimum size, and to reduce the thickness of the sound absorbing device. There is a limit.
[0032]
Therefore, by providing a concave portion (recess) in the surface portion of the vehicle body and mounting the sound absorbing device in the concave portion (recess), the sound absorbing device can be easily attached without changing the external dimensions of the vehicle body.
[0033]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1A to 1C show an example of a noise reduction device applied to a bus. In the figure, a plurality of sound absorbing devices 1 are attached to both sides and a lower portion of a vehicle body 2 so as to be adjacent to each other. I have.
[0034]
As shown in FIGS. 3 (a) and 3 (b), for example, each sound absorbing device 1 has a porous material (not shown) attached to the sound absorbing material 1a, a protective plate 1b on the front side, and an air space 1c behind. By being formed, it is formed in a rectangular plate shape. Further, a small circular small hole 1d is formed on the entire surface of the protection plate 1b.
[0035]
In this case, the sound absorbing material 1a is formed of a porous sound absorbing material such as glass wool, and the protective plate 1b is formed of a thin steel plate or the like.
[0036]
The sound absorbing device 1 thus formed is attached to both sides and a lower side of the vehicle body 2 so as to protrude from the vehicle body surface. In this case, each of the sound absorbing devices 1 is detachably fixed to the vehicle body 2 by bolting a mounting piece 1e projecting therearound to the vehicle body 2 with a plurality of mounting bolts 3. The mounting piece 1e is formed from an angle material or the like.
[0037]
In addition, an air space 1c is formed between the sound absorbing material 1a and the vehicle body 2 by interposing the crosspiece member 1f between the sound absorbing material 1a and the vehicle body 2.
[0038]
2 (a) to 2 (c) show an example of a noise reduction device similarly applied to a bus. In the figure, a plurality of sound absorbing devices are particularly provided in concave portions 2a formed on both sides and a lower portion of the vehicle body 2. 1 are mounted adjacent to each other.
[0039]
Also in this case, the air layer 1c is formed between the bottom of the concave portion 2a of the vehicle body 2 and the sound absorbing material 1a due to the crosspiece 1f interposed between the sound absorbing material 1a and the vehicle body 2.
[0040]
In each of the examples shown in FIGS. 1 and 2, a back plate (not shown) made of a metal plate or the like is attached behind the sound absorbing material 1a, and an air layer 1c is provided between the back plate and the sound absorbing material 1a. It may be provided. By doing so, the sound absorbing device 1 can be formed in a unit panel shape with the air layer 1c.
[0041]
In such a configuration, noise such as an engine sound emitted by a running vehicle by itself or an engine sound emitted by a vehicle running in parallel or a vehicle running in the opposite lane is extremely efficiently absorbed by the sound absorbing device 1, and the noise of the traffic noise is reduced. Reduction can be achieved.
[0042]
Further, since the air layer 1c is provided on the back side of the sound absorbing material 1a, noise entering from the front is absorbed by the sound absorbing material 1a, but noise not absorbed is removed by the air layer 1c behind the sound absorbing material 1a. In this case, the sound is reflected by the vehicle body or the back plate and is absorbed when passing through the sound absorbing material 1a again, so that the sound absorbing effect can be further enhanced.
[0043]
【The invention's effect】
The invention of the present application is as described above. In particular, a sound absorbing device is attached to both sides and / or a lower side of a vehicle body to provide a sound absorbing function to the vehicle itself, thereby absorbing noise generated by the vehicle itself and generating noise. Can be reduced, and noise generated by other vehicles incident on the sound absorbing device can also be absorbed.
[0044]
Also, on a two-lane, three-lane, or other double-track road, it is possible to absorb the traffic noise of vehicles running in parallel or vehicles on the opposite lane. It is possible to absorb the noise generated from each of them and prevent a phenomenon called multiple reflection caused by multiple reflections between vehicles running in parallel, thereby preventing the noise level from increasing due to multiple reflection.
[0045]
In addition, the noise is reduced by absorbing the reflected sound of noise generated between the traveling vehicle and the wall of a building such as a noise barrier or a building along the way, and the noise level is prevented by increasing the noise level by preventing multiple reflections. This is particularly effective when the surroundings are covered with a material that reflects sound, such as concrete, such as a tunnel.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example in which a sound absorbing device is mounted on both sides and a lower portion of a vehicle body so as to protrude from a vehicle body surface as a noise reduction device for a bus, (a) is a side view of the bus, and (b) is a side view of the bus. FIG. 3C is a front view, and FIG.
FIGS. 2A and 2B show an example in which sound absorbing devices are embedded and attached to both sides and a lower side of a vehicle body as a bus noise reduction device, wherein FIG. 2A is a side view of the bus, and FIG. FIG. 3C is a rear view of the bus.
3A and 3B show an example of a sound absorbing device, wherein FIG. 3A is a front view and FIG. 3B is a longitudinal sectional view.
4A and 4B show an example of mounting the sound absorbing device, FIG. 4A is a longitudinal sectional view showing an example in which the sound absorbing device is mounted so as to protrude from the surface of the vehicle body, and FIG. 4B is embedded in a concave portion formed in the vehicle body. It is a longitudinal cross-sectional view which shows the example attached by.
FIGS. 5A and 5B are front views showing a state of generation of noise between vehicles running in parallel.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Sound absorbing device 2 Bus body 1a Sound absorbing material 1b Front protective plate 1c Air layer 1d Small hole 1e Mounting piece 1f Bar member 3 Mounting bolt