JP2004025914A - 船舶の運航システム - Google Patents

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Abstract

【課題】定刻運航と省エネ運航を両立させること。
【解決手段】制御船速5に基づいて船舶の予定到着時刻を計算するETA計算器4と、航路上の有限個数の位置点A,B,Cの間の有限個数の区間の制御船速5を計算する船速計算器13と、制御船速5に基づいて翼角を制御するアクチュエータ7とから構成されている。制御船速5は地球座標系上で定義され、制御船速5は、規定されている規定到着時刻が予定到着時刻12に許容範囲内で一致するように計算される。そのための連立方程式が船速計算器13に設定される。制御船速5は、原則的に一定値である。目的地到着時刻に到着することが第1に重要であり、航海中の対潮流速度が一定であることが燃費削減の点で第2に重要である。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶の運航システムに関し、特に、定期航路で定刻到着が強く望まれる船舶の運航システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
運航船には、その行き先に定刻に到着することが求められる。フェリーには、目的地到着時刻が絶対条件として求められる。定刻の到着を絶対的に要求される場合には、次の2通りの運航手法が採択されている。
(1)早めに到着する目的地近傍で待機する待機手法
(2)運航基準スケジュールで規定されている定点で遅れ又は進みの程度を乗組員が評価して船速を調整する調整手法
【0003】
待機手法は、燃費の点で好ましくない。調整手法は、大きな船速調整が頻発する場合に燃費の点で好ましくなく、乗組員には豊富な経験が要求され、その経験に基づく評価判断と船速決定のための精神的負担が大きい。操船特に速度に関する操船の意思決定に必要である情報のタイムリーな提供により操船者又は航海者の操船を支援する航海システムは、特開2001−291200号で知られている。このような公知の操船システムは、所謂完全自動操船システムであり、操船者特に船長の判断を要することがない。航路が定められた帯状域を航行する船舶では、船長の操船判断が重要であり、完全自動システムは不適正である。完全自動は、船速の頻繁な変動を招き、燃費効率を悪化させる。
【0004】
操船者の意思決定が重視され、且つ、定刻運航と省エネ運航が両立する操船の技術の確立が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、定刻運航と省エネ運航と両立する操船の技術を確立することができる船舶の運航システムを提供することにある。
本発明の他の課題は、意思決定が更に重視され、且つ、定刻運航と省エネ運航とが両立する操船の技術を確立することができる船舶の運航システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0007】
本発明による船舶の運航システムは、船速に基づいて船舶の予定到着時刻を計算するETA計算器(4)と、航路上の有限個数の位置点(A,B,C又はB,C,D)の間の有限個数の区間の制御船速(5)を計算する船速計算器(13)と、制御船速(5)に基づいて主機の物理状態を制御するアクチュエータ(7)とから構成されている。制御船速(5)は地球座標系上で定義され、制御船速(5)は、規定されている規定到着時刻が予定到着時刻(12)に許容範囲内で一致するように計算される。そのための連立方程式が船速計算器(13)に設定される。制御船速(5)は、原則的に一定値である。
【0008】
定期航路の旅客船に限られず、入港時間帯が規定されている貨物船は、目的地到着時刻又は目的到着時間帯に目的地に到着することが第1に重要であり、航海中の対潮流速度が一定であることが燃費削減の点で第2に重要である。潮流速度が零である場合には、船速は全航路上で一定であることが望ましい。速度の一定性は、プロペラの定速回転と翼角一定により保証される。回転数変動と翼角変動は、燃費を低下させる。船舶は、変針点(A,C,D)、その他の定点(B)で、法律的に又は諸般の事情により、速度変更を余儀なくされる。全航路を有限点で分割し、有限個の点の内の隣り合う2点の間の区間(定区間)でそれぞれに速度が異なる。到着予定時刻に到着することと、複数の定区間で速度を一定にすることとを数式で表現すれば、連立1次(線形)方程式が得られる。このような最適切な定区間内制御船速は、定点通過時に計算され、最小燃料・定刻到着の運航が実現する。リアルタイムの計算に基づくリアルタイムの制御船速の計算に従う常態的速度変更は、燃費を飛躍的に増大させる。
【0009】
定点は、法律、その他の規則で定められる点に限られず、全区間を人為的に分割する有限個の通過点であり得る。その有限個はより少ないことが重要である。定点は、出港前に規定され、船長の負担が軽減される。定区間内の任意の点で、最適切制御船速を連続的にリアルタイムに、又は、一定時間間隔で計算することは望ましいが、定点以外では船速制御は原則的に実行されない。潮流の急変、対向船の存在のような不可避的事象に対応する場合には、例外的に定点以外の点と他の定点により形成される区間に関して最適制御船速を計算して、定点以外の点で現実の船速制御指令をアクチェータに指示することは否定されない。操船者の意思が優先されながら、最適操船が可能である。
【0010】
より具体的には、翼角、回転数のような物理状態は制御船速が現実の船速に一致するように制御される。現実の船速は、GPS、その他の手段により船位を時間的に連続的に(船速制御器(2)の可能な最短時間分割の時刻列上で)計測することにより知られる。制御船速(5)は区間の潮流が参酌されて計算される。潮流は地球座標系で定義され、制御船速(5)は潮流に対して相対的に定義される。潮流(の速度)は、出港前に知られている定数(時間の関数)である。
【0011】
制御船速(5)は、複数の区間又は全区間のうちの複数の区間で潮流に対して同じ値であることが燃費削減の点で好ましい。
【0012】
実施の1つの形態では、出港前に規定されている運航スケジュール(8’)の通りの航行が不可能になった場合には、船速計算器(13)は、規定到着時刻が予定到着時刻(12)に許容範囲内で一致するように、航行が不可能になった時刻以降の任意の時刻に対応する現実の位置とそれ以降の未通過の位置点との間の区間の制御船速を計算する。
【0013】
ETA計算器(4)は、制御船速と潮流とに基づいて位置点の中間点予定到着時刻を計算し、又は、ETA計算器(4)は、船位と制御船速(5)と潮流とに基づいて未通過の位置点の予定到着時刻を定期的に計算する。ETA計算器(4)は、現実の船速に基づいて位置点の現実的到着時刻を計算し、予定到着時刻と現実的予定到着時刻との差が設定値以上であれば警告を発する警告器(14)を持っていることは、船長の精神的負担を軽減する。
【0014】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による船舶の運航システムの実施の形態は、船速制御器とともに船位計測器が設けられている。その船位計測器は、図1に示されるように、微分測位器1を構成している。微分測位器1は、船位と船速を計算する。その船位と船速は、船速制御器2の船位・船速入力器3を介して到着予定時刻(ETA)を計算するETA計算器4に入力される。微分測位器1は、流速、風速に影響されずに船舶の船位と船舶の速度を絶対的に計算することができる。そのような船位と船速が、ETA計算器4に提供される。船速制御器2は、制御船速を計算して制御船速を設定する船速設定器5’を有している。船速設定器5’は、制御船速に対応する船舶の可変ピッチプロペラの翼角を制御する翼角制御信号6を翼角制御用アクチェータ7に出力する。固定ピッチプロペラの船舶では、翼角制御信号に代えられて、主機回転数信号が出力される。主機回転数信号と翼角制御信号とが複合した複合信号が用いられることは可能である。
【0015】
船長には、運航基準表8が手渡される。運航基準表8は、航路と時間とを対応させる表である。運航基準表の運航スケジュールのパラメータは、絶対的ではなく、乗り組み員により任意に変更的に作成されて修正される。そのように修正された作成・修正運航スケジュール8’は、手書き表として作成され、又は、モニタキーボード9を通して作成され、モニタキーボード9を介してETA計算器4に入力される。
【0016】
船速に影響する海洋環境の物理的データ11は、多様な通信手段(例示:衛星経由通信)により、航行中の船舶に送信される。物理的データ11は、潮流データと風速データを含んでいる。物理的データは、リアルタイムに得られるデータに限られず、気象観測所が予想する未来データを含む。
【0017】
ETA計算器4は、現在船速と物理的データ11とに基づいて、仮想的到着予定時刻(ETA)12を計算して出力する。仮想的到着予定時刻12が運航スケジュールで定められている規定到着時刻に完全に一致することはあり得ない。仮想的到着予定時刻12は、船速計算器13に入力される。船速計算器13では、仮想的到着予定時刻12と規定到着時刻との間に許容できない誤差が生じていれば、規定到着時刻と現在船位と現在時刻に基づいて、規定到着時刻に到着することができる制御船速が計算される。
【0018】
定期航路上で規定される複数の定区間、又は、乗組員により任意に規定される区間で、船速はその変動が少ないことが燃費削減のために重要であり、船速は特に一定であることが好ましい。そのような定区間で、船速変動が小さい船速範囲であり、且つ、定刻到着を可能にする制御船速が船速計算器13により計算される。航路上の不可否的な船速変更を余儀なくされる場合には、再度に運航スケジュール8’を再構成して、再度にその制御船速が計算される。
【0019】
このような制御船速の計算は、任意の時刻で実行され得ることが重要である。制御船速の計算には、物理的データ11が取り込まれて実行される。既知データとしてETA計算器4に予測的に取り込まれている物理的データ11がその後の環境変化により変動した場合、リアルタイムに既知である現在位置の船位に基づいて、運航スケジュールは自動的に修正され、目的地に定刻に定速度で到着することができる制御船速5が船速計算器13により計算される。船速計算器13により計算された制御船速は、船速設定器5’に直ちに設定されない。計算された制御船速が不適正に大きい値である場合に対しては、又は、それが不適正に小さい場合には、船速制御器2はスピーカ14を介して警告音を発する。
【0020】
定区間上の定点通過は、それぞれに、微分測位器1から船位・船速入力器3を介して自動的にETA計算器4に入力される。従来は、定点通過時に乗組員が手計算で制御船速を計算していたが、本発明による船舶の運航システムでは、制御船速は自動的に計算される。但し、制御船速は連続時刻的に計算されず、特には、翼角制御用アクチェータ7は連続時刻的に動作しない。
【0021】
図2は、4定点間の船速計算方法を示している。第1地点Aを通過する時刻t1に、第1地点Aと第2地点Bとの間の第1定区間の制御船速V1と、第2地点Bと第3地点Cと間の第2定区間の制御船速V2と、第3地点Cと第4地点Dとの間の第3定区間の制御船速V3が同時的に計算される。第1区間の距離はD1で表され、第2区間の距離はD2で表され、第3区間の距離はD3で表され、規定到着予定時刻はt4で表される。
D1=V1(t2−t1)
D2=V2(t3−t2)
D3=V3(t4−t3)
速度V1と速度V2と速度V3は、第1区間の物理的環境(例示:潮流)と第2区間の物理的環境と第3区間の物理的環境とに基づいて適正化される。第1区間の潮流が負速度v1であり、第2区間の潮流が負速度v2であり、第3区間の潮流が負速度v3であれば、
D1=(V−v1)(t2−t1)
D2=(V−v2)(t3−t2)
D3=(V−v3)(t4−t3)
v1、v2、v3、t1、t4は既知であるから、速度Vと時刻t2、t3が決定される。ここで、Vは潮流が零である場合の船速であり、(V−v1)と(V−v2)と(V−v3)とは地球固定座標系上の船速である。このような計算例で示される船速Vは、翼角に対応し、全区間で燃費に対応する船速を意味している。プロペラの回転速度が一定であれば、単位時間当たりの燃費は翼角に対応する(非線形対応)。
【0022】
このような計算で用いられる共通速度V、補正速度v1、v2、v3は、各区間の法定速度制限、風速により可変である。何らかの事情により、制御船速V、又は、v1,v2、v3の変更の必要性が生じた場合(例示:同一航路上の他の船舶の存在)には、その都度に定点が新たに設定されて、制御速度が再計算される。定区間の制御船速によっては次の定点通過時刻が計算時刻と異なることが判明している場合であっても、次の定区間で補正が可能であれば、制御船速は一定に保持される。リアルタイム制御は、燃費効率を極めて悪くする。静止水に対して全区間で定速であり、船速変動制御を行わないことが原理的に重要であるが、諸般の事情に基づいて最低回数の船速変更が実行される。
【0023】
図3は、本発明による船舶の運航方法の実施の形態を示している。出港時に、理想的な船速(計画船速)が運航スケジュール8’に書き込まれている。運航スケジュール8’は、船長に手渡される。運航基準表8に書き込まれているデータに基づいてETA計算器4が計算する到着時刻は、計算するまでもなく、その運航基準表8に既に書き込まれている。ステップS1のETA計算の計算結果は、潮流がなければ常に同じであり変化しない。ETA計算は、自動モードでは、定期的(一定時間間隔)に実行される。今回の計算結果(ETA)が前回の計算結果に同じであり、従って船速に変化がない場合には(ステップS2)、一定時間後にステップS1のETA計算が再開される。船速変化が必要であれば、船速制御プログラムが起動される。
【0024】
図4は、運航計画の全体を示している。航路計画は、航路データに基づいて会社側で作成される(ステップS3)。会社として、フェリーボート運航会社が好適に例示される。航路計画に基づいて、より具体的に、その運航会社の運航計画担当者により運航スケジュール8’が作成される(ステップS4)。運航スケジュール8’は、運航基準別表データ、運航実績データ、航路データとが選択的に参照されて作成される。運航スケジュール8’には、出発日時(出港時刻)、到着日時(入港時刻)、船速が乗組員により出港前に入力される。運航カードを船速制御器2に差し込むことにより、乗組員のキーボード入力は省略され得る。
【0025】
潮流データが自動的にETA計算器4に入力され、ETA計算が実行される(ステップS5)。ETA計算は、定区間の両端点、法律で規定される変針点で実行される。その計算は、潮流の有無に対応して実行される。モニタ画面22に、定区間の両端点、変針点を含む航路が表示され、各点に到着予定時刻が記入される。ETA計算後の運航スケジュールは、運航可能データであり、スケジュール番号、コメントが付加されて登録され保存される(ステップS6)。過去に登録されている多数の運航スケジュールから選択される1つの運航スケジュールは、現時点の運航スケジュールとして用いられ得る(ステップS7)。
【0026】
図5は、航行中の時間的定点のETA計算を示している。ステップS8は、一定時間間隔を規定するタイマーにより実現する。ステップS9のETA計算は、実航行中に一定時間間隔(例示:1分)で入力される潮流データを参酌して、定点、変針点、到着点に対応するETAを計算する。
【0027】
図6は、船速入力方法を示している。船速計算器13で計算された制御船速が変動した場合(ステップS10)、制御船速を設定する設定方法が選択される。設定方法として、手動入力設定又は自動入力設定がキーボード又は表示画面の選択領域のクリックにより選択される(ステップS11)。自動入力設定が選択された場合、制御船速5が船速計算器13により計算される(ステップS12)。
【0028】
図7は、船速制御方法を示している。既述のステップS12で計算された制御船速は、船速制御器2のモニタ画面23に表示されて船長24に提案される(ステップS13)。そのモニタ表示は、船長に対する変速確認要求である。その要求の存在は、音声20で更に確認される。船長24は、変速要求確認をモニタ画面23又はマウス25を用いて入力する(ステップS14)。変速要求確認は、是認又は否認によって実行される。
【0029】
変速要求を是認する場合には(ステップS15)、変速実行が船長24に音声26で報告される。ステップS12で計算されている制御船速が船速設定器5’から翼角制御用アクチェータ7に出力される(ステップS17)。翼角制御用アクチェータ7は、制御船速5をアクチュエータ制御量に変換し、CPP翼角制御装置27によりその翼角を変更する。
【0030】
図8は、定点到着処理方法を示している。船位監視は常態的に行われていて、定点到着が判断される(ステップS18)。定点到着は、その報告送信と報告受信とにより船速制御器2と船長24との間で双方向に確認される(ステップS19)。現実の定点到着時刻と運航基準スケジュールに表されている予定到着時刻との間の時間差が警報基準データ28の許容誤差と比較され(ステップS20,S21)、その時間差が設定誤差より大きい場合には、現状乖離警報29がスピーカ14から出力される(ステップS22)。
【0031】
その時間差が設定誤差より小さい場合には、目的地定刻到着の条件の下で、制御船速5が船速計算器13により計算される(ステップS23)。その計算は、ETA計算(ステップS24)を含んでいる。ステップS24のETA計算は、潮流が必ず参酌されている。潮流参酌の下で、制御船速(設定船速)と、今後に到着する各定点のETAとが計算される(ステップS24)。燃費削減が考慮された場合に計算される制御船速により生じる定点の遅れ/進みも計算される。定点の遅れ/進みは、次の定点での計算により最終目的地の到着時刻に遅れ/進みが生じないような補正が可能であることを確認するために重要なデータである。定点毎に、船速ベース(船速基準)が新規に計画され、制御船速が決定される。
【0032】
その制御船速が前回に計算されて設定されていた制御船速と異なる場合には、船速変更が実行され、船速制御が現実に物理的にCPP翼角制御装置7により実行される(ステップS25,26)。
【0033】
【発明の効果】
本発明による船舶の運航システムは、燃費削減の点で最適制御の運航を実現する。更には、船長の精神的負担を軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による船舶の運航システムの実施の形態を示す回路ブロック図である。
【図2】図2は、定点と区間を示す地図である。
【図3】図3は、船速制御を示す動作フロー図である。
【図4】図4は、運航計画を示す動作フロー図である。
【図5】図5は、ETA計算を示す動作フロー図である。
【図6】図6は、制御船速計算を示す動作フロー図である。
【図7】図7は、船速制御を示す動作フロー図である。
【図8】図8は、定点到着処理を示す動作フロー図である。
【符号の説明】
4…ETA計算器
5…制御船速
5’…船速設定器
7…アクチュエータ
12…予定到着時刻
13…船速計算器
14…警報器
A,B,C,D…位置点(定点)

Claims (12)

  1. 船速に基づいて船舶の予定到着時刻を計算するETA計算器と、
    航路上の有限個数の位置点の間の有限個数の区間の制御船速を計算する船速計算器と、
    前記制御船速に基づいて主機の物理状態を制御するアクチュエータとを具え、
    前記制御船速は地球座標系上で定義され、
    前記制御船速は、規定されている規定到着時刻が前記予定到着時刻に許容範囲内で一致するように計算され、
    前記制御船速は一定値である
    船舶の運航システム。
  2. 前記物理状態は、前記制御船速が現実の船速に一致するように制御される
    請求項1の船舶の運航システム。
  3. 前記制御船速は前記区間の潮流が参酌されて計算され、前記潮流は前記地球座標系で定義され、前記制御船速は前記潮流に対して相対的に定義される
    請求項1又は2の船舶の運航システム。
  4. 前記制御船速は、前記区間のうちの複数区間で前記潮流に対して同じ値である
    請求項3の船舶の運航システム。
  5. 前記現実の船速は、前記船舶の船位に基づいて計算される
    請求項2〜4から選択される1請求項の船舶の運航システム。
  6. 前記船位は、GPS測位信号に基づいて計算される
    請求項5の船舶の運航システム。
  7. 前記位置点は、出港前から規定されている定点である
    請求項1〜6から選択される1請求項の船舶の運航システム。
  8. 前記定点は変針点を含む
    請求項7の船舶の運航システム。
  9. 出港前に規定されている運航スケジュールの通りの航行が不可能になった場合には、前記船速計算器は、前記規定到着時刻が前記予定到着時刻に前記許容範囲内で一致するように、前記航行が不可能になった時刻以降の任意の時刻に対応する現実の位置と未通過の前記位置点との間の複数区間の制御船速をそれぞれに計算する
    請求項1〜8から選択される1請求項の船舶の運航システム。
  10. 前記ETA計算器は、前記制御船速と前記潮流とに基づいて前記位置点の中間点予定到着時刻を計算する
    請求項1〜9から選択される1請求項の船舶の運航システム。
  11. 前記ETA計算器は、前記制御船速と前記潮流とに基づいて前記位置点の予定到着時刻を定期的に計算する
    請求項1〜9から選択される1請求項の船舶の運航システム。
  12. 前記ETA計算器は、現実の船速に基づいて前記位置点の現実的予定到着時刻を計算し、
    前記予定到着時刻と前記現実的予定到着時刻との差が設定値以上であれば警告を発する警告器を更に具える
    請求項1〜11から選択される1請求項の船舶の運航システム。
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