JP2004025107A - 汚染浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】大規模な浄化装置を必要とせず、狭く、かつ比較的低濃度の揮発性有機化合物により汚染された土壌でも効率的に処理でき、回収した揮発性有機化合物を燃焼・発電装置で有効利用しうる汚染浄化システムの提供。
【解決手段】揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、該システムは、汚染区域に設置される抽出井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、分離回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システムなどによって提供する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染浄化システムに関し、さらに詳しくは、大規模な浄化装置を必要とせず、狭く、かつ比較的低濃度の揮発性有機化合物により汚染された土壌でも効率的に処理でき、回収した揮発性有機化合物を燃焼・発電装置で有効利用しうる汚染浄化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各地で土壌の揮発性有機化合物による汚染が指摘されており、これらを浄化する手法には高度の技術と経験が求められてきた。こうした揮発性有機化合物による汚染は、汚染物質が貯蔵タンクなどから流出し、あるいは廃棄物の埋立地から流れ出て、土壌に浸透することによって発生する。これらの物質が土壌中に滞留し、地下水に浸透して溶解し、さらには不透水層の上端に滞留して人の健康に悪影響を与える事態にまで発展している。
【0003】
こうした汚染物質の一部、例えば、ベンゼンなどには環境基準が設けられて注目されているが、液状の状態で土壌中を通って地下水中に混ざり込み、あるいは溶け込んで流れ方向に拡散して汚染領域を拡大し、あるいは不透水層の上端に高濃度の状態で滞留する。このため、地下水に対する汚染処置も重要になっている。
【0004】
一般に地盤は、水で飽和されていない不飽和層、水によって飽和された飽和層及び水を透過しない不透水層から構成されており、上述したように流出した汚染物質は、地盤中に浸透して不飽和層の土壌に滞留したり、飽和層の土壌に滞留するか、地下水に浸透して溶解しており、さらには不透水層の上端に滞留してくる。
【0005】
地下汚染の浄化手段として、現在一般的に行われている方法は、その大半が物理的または化学的手法を用いた方法であり、揮発性有機化合物を原位置で汚染浄化する方法としては、物理的手法であるスパージング工法、地下水の揚水工法及び土壌ガス吸引工法が知られている。この他、最近では微生物活動による有害な汚染物質の分解または改質を利用する生物学的修復法、すなわちバイオレメディエーションによる浄化処理も検討されている。
【0006】
原位置処理としてのバイオレメディエーション(原位置バイオレメディエーション)は、汚染物質を地上に取り出すことなく、原位置において恒久的に分解除去または無害化できる利点を有している。また、この方法は、物理的手法や化学的手法で認められる有害成分濃度が低濃度域になるまで修復が進むと修復スピ一ドが著しく低下する現象への対策としても有効とされている。
【0007】
しかしながら、この原位置バイオレメディエーションでは、汚染箇所である地下領域に、修復対象となる汚染物質の分解能力または改質能力を持つ微生物を増殖させることが要求されるため、地上から地下へ栄養成分等を補給する必要がある。また、微生物活動の活性化領域は、飽和層(帯水層)に限られており、地下水面上の不飽和層に分布する汚染部に対しては作用が及ばない。不飽和層での微生物活動を活性化しようとしても、不飽和層に栄養成分等を単に注入するだけでは、液は注入点から下方に浸透するのみで水平方向に殆ど拡散せず、微生物活動の迅速な活性化は望めないなどの問題が指摘されている。
【0008】
これに対して、土壌ガス吸引工法は、不飽和層1に存在する土壌4の原位置浄化法として用いられており、図8(a)に示すように、気化された揮発性有機化合物は、抽出井戸7からガスとして吸引ポンプ20で抽出され、汚染浄化システム15の気液分離器30に供給されてから、ブロアー21を介しガス処理装置35で無害化処理される。即ち、揮発性有機化合物は、土粒子に付着又は土粒子間に存在するガス状の汚染物質として、抽出井戸6から吸引ポンプ20で抽出され、最終的にガス処理装置(焼却装置)35で無害化処理されるので、依然として汚染浄化システムの中核に位置付けられている。
【0009】
また、スパージング工法は、一般的に飽和層2に存在する地下水5の原位置浄化法として用いられており、図8(b)に示すように、汚染浄化システム15の注気装置23からスパージ井戸7を介して地下水中に空気を注入し、該空気で揮発性有機化合物を気化させる工法である。−般的には、抽出井戸6からのガスが前記の土壌ガス吸引工法と同様に、汚染浄化システム15のガス処理装置(焼却装置)35で処理されるので、この方法も利用価値が高いとされている。
【0010】
さらに、揚水工法も飽和層2に存在する地下水5の原位置浄化法として用いられているが、揮発性有機化合物を含む地下水を、図8(c)に示すように、飽和層2に配置された揚水井戸8によって揚水し、汚染浄化システム15の排水ポンプ24で揚水された地下水は、汚染浄化システム15のばっ気装置34に供給されて、浄化された後に排水する工法である。ばっ気装置34で汚染地下水から気化されたガスは、ブロアー21を介しガス処理装置36で無害化処理されるので、この方法の有効性も認められている。
【0011】
揚水ポンプを用いる方法としては、この他に、特開平10−258266号公報では、粘性係数が高い油を回収する方法が提案されており、汚染区域よりも下方の飽和層の地盤に不透水層を形成し、周囲をシートパイルで仕切って、井戸から不透水層に洗浄水を加圧供給することで、地表に向かう洗浄水の流れを作り、この洗浄水に地盤中の油を取り込ませながら回収し、処理する方法が記載されている。しかしながら、この方法は、粘性係数が高い油を回収する方法に関するものであって、揮発性有機化合物の浄化に言及してはいない。
【0012】
ところで、上記した各方法に用いられるガス処理装置35、36としては、例えば活性炭法や、触媒を用いて分解する触媒法や、バーナーを備えた燃焼室と蓄熱室とを組み合わせた蓄熱式燃焼法などを用いた焼却処理法などがある。また、水中の揮発性有機化合物を分解する方法としては、バイオリアクターを使用する方法などがある。
【0013】
このうち活性炭法では、気体中の揮発性有機化合物を活性炭に吸着させるものであり、使用済みの活性炭は、最終処分場で処理したり、活性炭ごと燃焼したりする。この方法では、活性炭吸着塔が必要であり、装置が大規模とならざるを得ない。そのため、例えばガソリンスタンド跡地のように狭い場所での使用には適さない。
【0014】
また、触媒法では、貴金属系触媒を用いて揮発性有機化合物を酸化分解する。この方法では、揮発性有機化合物の濃度が変動すると、反応が不安定になるばかりか、揮発性有機化合物の濃度が1000ppmを越えると、反応温度が上りすぎ、触媒の損傷を招く。このため一般に過大の触媒量を用いるか、揮発性有機化合物を空気で希釈する設備を設けるか、後工程に活性炭吸着塔を設けざるを得ない。よって、この方法も、触媒を充填した比較的大規模な反応塔や、場合によっては活性炭吸着塔が必要となり、上記と同様に、狭い場所での汚染土壌処理には適していない。
【0015】
バーナーを備えた燃焼室と蓄熱室とを組み合わせた蓄熱燃焼法は、元来、化学プラントの排ガス中の揮発性有機化合物を処理対象として開発されたものであり、主としてバーナーを備えた燃焼室と、燃焼室に通じる蓄熱室から構成されている。この方法では、燃焼室でプロパンなどの燃料とともに処理ガスを燃焼し、揮発性有機化合物を酸化分解し、発生した燃焼ガスを蓄熱室の蓄熱層に通して蓄熱層を加熱し、工場からの処理ガスを蓄熱室に通してこれを予熱し、ついで上記燃焼室で上記のように燃焼する。こうすることにより揮発性有機化合物の装置内への凝縮・付着を防止しようとするものである。この方法は、処理ガスの予熱および燃焼により、処理装置の熱効率を95%以上に高めることができるというものの、蓄熱室という大規模な装置が必要となり、上記と同様に狭い場所での汚染土壌処理には適していない。
【0016】
さらに、バイオリアクターを用いる方法では、汚染物質を分解するための微生物が必要であり、それを活性化するための栄養、温度などの環境管理が要求され、容易に利用できる処理方法とは言えない。
【0017】
いずれの方法にしても、回収された揮発性有機化合物は、ガス処理装置にて、分解あるいは処分され、電力などのエネルギー源として有効には利用されていないのが現状である。
【0018】
このような状況下、大規模な浄化装置を必要とせず、狭く、かつ比較的低濃度の揮発性有機化合物により汚染された土壌でも効率的に処理でき、回収した揮発性有機化合物を燃焼・発電装置で電力として有効利用しうる汚染浄化システムの出現が切望されていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記各方法の問題点に鑑み、大規模な浄化処理装置を不要とし、狭く、かつ比較的低濃度の揮発性有機化合物で汚染された土地を効率的に処理しうる汚染浄化システムを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意検討を進めた結果、揮発性有機化合物で汚染された土壌に土壌ガス吸引工法、スパージング工法、揚水工法の少なくともいずれかの工法を採用して、揮発性有機化合物を吸引、抽出し、その後、気液分離あるいは脱気すれば、得られた揮発性有機化合物が空気を含有し、しかも燃焼性が良好であるため、燃焼・発電装置で燃料として有効に利用できることを見出して、本発明を完成させた。
【0021】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、該システムは、汚染区域に設置される抽出井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、分離回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0022】
また、本発明の第2の発明によれば、揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、該システムは、汚染区域の不透水層上端、飽和層、又は不飽和層の少なくともいずれか一つに設置される注気用の井戸及び抽出井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための注気装置及び吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、分離回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0023】
さらに、本発明の第3の発明によれば、揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、該システムは、汚染区域に設置される揚水井戸と、揚水井戸から揮発性有機化合物を含有する揚水を汲み上げるための揚水ポンプと、揚水を浄化するための分解装置と、分解装置で浄化された処理水をばっ気し揮発性有機化合物を回収するための脱気装置と、回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0024】
一方、本発明の第4の発明によれば、揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、該システムは、汚染区域に設置される抽出井戸及び揚水井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、さらに、揚水井戸から揮発性有機化合物を含有する揚水を汲み上げるための揚水ポンプと、揚水を浄化するための分解装置と、分解装置で浄化された処理水をばっ気し揮発性有機化合物を回収するための脱気装置と、気液分離装置及び脱気装置から回収される揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0025】
また、本発明の第5の発明によれば、揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、該システムは、汚染区域の不透水層上端、飽和層、又は不飽和層の少なくともいずれか一つに設置される注気用の井戸、抽出井戸及び揚水井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための注気装置及び吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、さらに、揚水井戸から揮発性有機化合物を含有する揚水を汲み上げるための揚水ポンプと、揚水を浄化するための分解装置と、分解装置で浄化された処理水をばっ気し揮発性有機化合物を回収するための脱気装置と、気液分離装置及び脱気装置から回収される揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0026】
一方、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、燃焼・発電装置が、ガスタービンを使用するものであることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0027】
また、本発明の第7の発明によれば、第3〜5のいずれかの発明において、分解装置は、紫外線照射方式、又は光触媒方式であることを特徴とする汚染浄化システムが提供される。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の汚染浄化システムは、揮発性有機化合物で汚染された土壌から、揮発性有機化合物を空気或いは水とともに吸引(抽出)し、気液分離(脱気)することにより、回収された揮発性有機化合物は燃焼・発電装置へ供給し、燃料として有効に利用することを特徴としするものであり、かかる吸引(抽出)手段として、土壌ガス吸引工法、スパージング工法、揚水工法の少なくともいずれかの工法を採用するシステムである。
【0029】
本発明において浄化対象となる揮発性有機化合物としては、各種の炭化水素或いはその混合物が挙げられ、炭化水素としては、へキサン、へプタン、オクタンなど直鎖又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素、オレフィンのような不飽和炭化水素、べンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが典型的な揮発性有機化合物として例示される。これらは、ガソリンなどの燃料や各種溶剤などに含まれる成分である。また、ケトン、エーテル、アルコール、有機酸、フェノールなどの含酸素炭化水素、さらには、これらを溶剤の成分や合成原料とした石油化学製品も挙げられる。
原油を蒸留、精製し、必要により各種添加剤を含有させた灯油、軽油、潤滑油、機械油、金属加工油、パラフィン、ワックスなどの石油製品も、本発明では広義の揮発性有機化合物とする。この他に、揮発性有機化合物というわけではないが、分解して軽質炭化水素を生じうる重油やアスファルトのような重質油も空気や水に同伴される限り浄化の対象とされる。
有機塩素化合物、有機シアン化合物或いはダイオキシン類も、上記の揮発性有機化合物に同伴されてくれば、本システムの分解装置や燃焼・発電装置において浄化される可能性がある。
【0030】
本発明の汚染浄化システムには、以下に示すようなシステムがある。
(1)土壌ガス吸引工法を用いた汚染浄化システム
このシステムは、揮発性有機化合物の汚染区域が、主として不飽和層に存在する場合に適した工法であって、揮発性有機化合物を極めて効率よく回収し利用できる方法として、本発明の中でも特に有効なシステムに位置付けられる。
【0031】
不飽和層に設置される抽出井戸と、該抽出井戸より揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、気液分離装置と、燃焼・発電装置とから成り、発電方式がガスタービン方式である燃焼・発電装置を用い、該発電装置により得られた電力をシステムの動力源として用いるものである。
【0032】
抽出井戸とは、地上に設けた吸引ファン等で構成される設備に接続された、不飽和層から揮発性有機化合物を吸引し抽出するために設置された井戸を指す。この抽出井戸の数や配置および運転方法を最適化することにより、高密度で存在している対象地下の適切な領域から、揮発性有機化合物等を迅速に抽出することが可能である。
【0033】
このシステムでは、抽出井戸より出てくる揮発性有機化合物を空気と共に吸引し、気液分離装置にてミストを除去した後、これを燃焼・発電装置の燃焼用空気として用い、もって揮発性有機化合物を効率的に燃焼し、得られる燃焼ガスによりタービンを回して発電し、得られた電気を系内の動力用として用いることができ、とりわけ揮発性の高い有機化合物の汚染浄化に適すると言うことができる。
【0034】
(2)スパージング工法を用いた汚染浄化システム
このシステムは、揮発性有機化合物の汚染区域が不飽和層だけでなく、飽和層、不飽和層の双方に存在する場合に有用である。
【0035】
スパージ井戸及び抽出井戸と、揮発性有機化合物を抽出するための注気装置と、吸引・排気装置と、気液分離装置と、燃焼・発電装置とから成り、燃焼・発電装置の発電方式としてガスタービン発電方式を用い、得られた電力をシステムの動力源として用いるものである。
【0036】
ここでスパージ井戸とは、揮発性有機化合物等を溶解または溶存させた地下水に空気を供給して、揮発性有機化合物を地下水から排出するために設置された井戸を指す。
【0037】
このシステムによれば、汚染浄化システムの注気装置からスパージ井戸を介して、地下水に空気を注入するので、水中に溶存していた揮発性有機化合物を気化させることができ、気化された揮発性有機化合物は、不飽和層に存在していた揮発性有機化合物とともに抽出井戸からガスとして吸引ポンプで抽出され処理される。
【0038】
このシステムでは、地下水を含む土壌に空気を注入し、空気により揮発性有機化合物を気化させ、これを空気と共に抽出し、気液分離装置にてミストを除去した後、これを燃焼・発電装置の燃焼用空気として用い、もって揮発性有機化合物を効率的に燃焼し、得られる燃焼ガスによりタービンを回して発電し、得られた電気を系内の動力用として用いるものである。
【0039】
少なくとも1つのスパージ井戸を、その先端に設けたストレーナーが汚染領域中の不飽和層部分に位置するように施工し、その井戸から空気を地下に供給しつつ、この注入地点に減圧影響の及ぶ範囲内の少なくとも2ケ所に設置した抽出井戸を運転すれば、毛細管現象による作用が増幅され、汚染した不飽和層内で空気を広く拡散させることができる。このときスパージ井戸のストレーナーを複数の深度に設置し、同時に抽出井戸による吸引を、スパージ井戸からの空気注入速度や対象不飽和層での水の浸透速度に応じて間欠的に運転することにより、より広い範囲に空気を拡散させることができる。
なお、さらに地下水面以下の飽和層を対象とする汚染浄化方法と併用することにより、一層迅速で周辺環境への影響が少ない浄化を可能とする。
【0040】
(3)揚水工法を用いた汚染浄化システム
このシステムは、揮発性有機化合物が主として水中に存在している場合に有効であって、更には、より高沸点或いは難分解性の有機化合物が存在している場合にも適用できるシステムでもある。
【0041】
このシステムは、揮発性有機化合物の汚染区域に設置される揚水井戸と、揚水ポンプと、揚水中の揮発性有機化合物を浄化するための分解装置と、脱気装置と、燃焼・発電装置とから成る。
【0042】
分解装置としては、紫外線照射方式、又は光触媒方式による装置を使用する。この分解装置を用いることによって、揚水中に溶解していた比較的沸点の高い有機化合物が分解され、軽質の有機化合物を生成するので、既に分離されていた揮発性の有機化合物とともに燃焼・発電装置に供給でき、該発電装置により得られた電力をシステムの動力源として用いることができる。
【0043】
紫外線方式には、紫外線を単独で照射する方式を用いるもの、又はオゾン共存下で紫外線照射する方式を用いるものがある。紫外線は、波長が180〜260nmの範囲にあるものが揮発性有機化合物を分解するとされている。紫外線をオゾンの共存下で照射すれば、オゾンがもつ酸化作用で有機化合物の分解をさらに促進する効果が期待される。
【0044】
光触媒は、チタニア(TiO)が一般的であるが、チタン系の活性金属をアルミナ、シリカ、シリカアルミナやガラスなどの担体に担持させた触媒などが使用できる。光触媒は、微粒子状のまま水に分散させたり、棒状、薄板状などに成形して水中に設置することもできる。光触媒は、紫外線領域を含んだ太陽光エネルギーを受けて、水からヒドロキシラジカルを形成し、これによって有機化合物を常温でも分解しうる性能を持っている。この場合も、オゾンや紫外線を作用させると、より一層の効果が期待できる。
【0045】
なお、脱気装置には通常ミストセパレータ等の気液分離装置が併設されているが、気液分離装置が併設されていない場合には、脱気装置の後に気液分離装置を設ける。上記のオゾンや光触媒を用いた分解装置では、生成したヒドロカルビルラジカルなどが互いに反応して高分子化する場合もありうるが、高分子有機化合物は水面に浮上するのでフィルターで容易に分離できる。
【0046】
(4)土壌ガス吸引工法又はスパージング工法のいずれかに揚水工法を組み合わせた汚染浄化システム
まず、土壌ガス吸引工法に揚水工法を組み合わせた汚染浄化システムであるが、これは上記の第1の発明(1)と第3の発明(3)を単に組み合わせただけではなく、それらの相乗効果をもたらすことのできるシステムである。
【0047】
このシステムは、揮発性有機化合物の汚染区域に設置される抽出井戸と揚水井戸と、該抽出井戸より汚染揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、気液分離装置と、前記の揚水井戸より地下水を揚水するための揚水ポンプと、揚水中の揮発性有機化合物を浄化するための分解装置と、脱気装置と、燃焼・発電装置とから成り、発電方式がガスタービン方式である燃焼・発電装置を用い、発電装置により得られた電力をシステムの動力源として用いるものである。
【0048】
土壌中より抽出井戸を介して気化してくる揮発性有機化合物を大気と共に吸引し、これに含まれるミストを気液分離装置にて除去して空気aを得、また土壌中の揮発性有機化合物を地下水と共に汲み上げ、分解装置で揚水に紫外線を照射、好ましくはオゾン共存下で紫外線を照射して、揚水中の揮発性有機化合物を分解し、その後、ばっ気槽等の脱気装置により揮発性有機化合物を抽出して空気bを得、空気bを前記空気aと合わせて燃焼用空気として用い、もって揮発性有機化合物を効率的に燃焼し、得られる燃焼ガスによりタービンを回して発電し、得られた電気を系内の動力用として用いるものである。
前記分解装置は、光触媒方式、紫外線照射方式、好ましくはオゾン共存下で紫外線を照射する方式を用いるものである。
【0049】
次に、前記スパージング工法に揚水工法を組み合わせた汚染浄化システムであるが、上記の第2の発明(2)と第3の発明(3)を単に組み合わせたものではなく、それらの相乗効果をもたらすことのできるシステムである。
【0050】
このシステムでは、揮発性有機化合物の汚染区域の不透水層上端、飽和層、不飽和層の少なくともいずれか一つに設置される井戸と、汚染揮発性有機化合物を抽出するための注気装置と、吸引・排気装置と、揚水ポンプと揚水中の揮発性有機化合物を浄化するための分解装置と、脱気設備と、気液分離装置と、燃焼・発電装置とから成り、かつ井戸が注気用のスパージ井戸と抽出井戸と揚水用の井戸とからなり、発電方式がガスタービン方式である燃焼・発電装置を用い、発電装置により得られた電力をシステムの動力源として用いるものである。
【0051】
土壌中に空気を注入し、空気により揮発性有機化合物を気化させ、これを空気と共に抽出し、気液分離装置にてミストを除去して得た揮発性有機化合物を含む空気と、揚水された揮発性有機化合物を含む地下水に、紫外線を照射、好ましくはオゾン共存下で紫外線を照射して揚水中の揮発性有機化合物を分解し、その後、ばっ気槽等の脱気装置により揚水中の揮発性有機化合物を空気中に抽出した後、空気を上記揮発性有機化合物を含む空気と合わせて燃焼用空気とし、もって揮発性有機化合物を効率的に燃焼し、得られる燃焼ガスによりタービンを回して発電し、得られた電気を系内の動力用として用いるものであり、種々の揮発性が異なる有機化合物により汚染されている場合に効率的である。
【0052】
なお、いずれの工法を採用するかは、事前にカラム試験を実施して、汚染区域の地質、汚染状況を確認して決定される。カラム試験は、サイトキャラクタリゼーション(原位置地下環境の把握)およびフラスコ試験で得られた情報を反映して実施され、現地での施工設計に必要なデータ(施工技術、コスト、時間など)を取得することを目的としている。
これにより、対象となる汚染区域における揮発性有機化合物の分布状況を求め、施工方法を決定し、浄化に必要なコストや時間について信頼性のより高いデータを収集することが期待できる。
【0053】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明し、各種の浄化工法を構成できる形態を明らかにする。
【0054】
図1は、第1の発明による揮発性有機化合物に対する汚染浄化システムの概要図である。不飽和層1、飽和層2、不透水層3からなる地盤中に埋設された廃棄物や貯蔵タンクに貯蔵されている液体等からの汚染物質は、保存位置から土壌中に浸透することで、不飽和層1の土壌4に滞留している。
【0055】
本例を構成している複数の井戸は、不飽和層1に配置した抽出井戸6から構成されているが、汚染浄化範囲の状況等に対応させて、これらの井戸自体も複数本の井戸が上記の各地層に配置される。
【0056】
図1において、抽出井戸6は、土壌より揮発してくる揮発性有機化合物を抽出するためのものであり、揮発性有機化合物は、吸引ファン20により空気と共に吸引され、汚染浄化部12に送られる。
又、本例では、汚染浄化システムを構成している汚染浄化部12は、地中から抽出された揮発性有機化合物を浄化処理するために、以下のファン21と処理装置40とを所定の結合状態に置くことで上述した浄化処理システムを構成している。
【0057】
このシステムを用いた処理機構であるが、先ず、吸引ファン20により抽出井戸6より上昇してくる揮発性有機化合物を空気と共に吸引する。そして、気液分離装置30に送る。気液分離装置30では吸引した空気中のミストを除去した後、排気ファン21を介して燃焼・発電装置40に送る。燃焼・発電装置40は、液体燃料として軽油、灯油等を用いており、空気は、これらの燃料の燃焼用空気として用いられ、回収された揮発性有機化合物は、空気によって燃焼され、無害化される。
【0058】
なお、吸引する空気量によっては吸引ファン20を省略し、排気ファン21のみで運転することも可能であり、その実施の態様は本発明の範疇である。
本システムにおいては、抽出井戸6より吸引できる空気の上限値は、用いる燃焼・発電装置40で使用可能な燃焼用空気量で一義的に決まる。よって、抽出井戸6で用いる吸引ガス量に応じて、燃焼・発電装置40の能力を選定することが好ましい。この観点からすれば、燃焼・発電装置44としては、キャプストン社製「商品名 キャプストン・タービン・ジェネレーター モデル330」のような小型のもので十分機能を発揮させることが可能である。発電された電気は、系内の各装置を動かすために供され、過剰分がある場合にはこれを売却する。
【0059】
なお、本例で排気ファン21の代わりにエアーコンプレッサーを用いることも可能であるが、その場合には、空気中の揮発性有機化合物濃度を2%以下とすることで、揮発性有機化合物が空気により爆発混合気を形成しないようにすることが安全上望ましい。
【0060】
また、システムには、気体、液体の搬送ラインの所定箇所に圧力計、温度計、分析計を設置することが望ましく、揮発性有機化合物が漏洩して燃焼・発電装置などで火災・爆発を生起しないように、装置と配管の接続部分は十分な気密性を確保しておかねばならない。
【0061】
図2は、第2の発明による揮発性有機化合物に対する汚染浄化システムの概要図である。地盤中に埋設された廃棄物やタンクに貯蔵されている液体等からの汚染物質は、保存位置から土壌中に浸透することで、不飽和層1の土壌4に滞留したり、飽和層2の土壌に滞留するか地下水5にも浸透して溶解しており、状況によっては不透水層3の上端に存在している。
本例を構成している複数の井戸は、不飽和層1に配置された抽出井戸6と飽和層2に配置されたスパージ井戸7から構成されているが、汚染浄化範囲の状況等に対応させて、これら井戸を複数本、上記の各地層あるいは不透水層3の上端に配置することができる。
【0062】
抽出部13は、土壌中のガスを抽出する抽出井戸6、また、空気を地下水中に注入するスパージ井戸7として機能する井戸から構成される。
又、本発明による汚染浄化システムを構成している汚染浄化部12は、地中から抽出された揮発性有機化合物を浄化処理するために、以下のポンプ23、ファン20、21と処理装置40とを所定の結合状態に置くことで、上述した浄化処理システムを構成している。
【0063】
このシステムの処理機構であるが、先ず、注気装置としての注気ポンプ23によりスパージ井戸7を介して土壌中に空気を送り込み、土壌中の揮発性有機化合物を気化させ、吸引ファン20により抽出井戸6から揮発性有機化合物を空気と共に吸引し、これを気液分離装置30に送る。気液分離装置では、吸引した空気中のミストを除去した後、排気ファン21を介して燃焼・発電装置40に送る。燃焼・発電装置40は、燃料として軽油、灯油等が用いられ、空気は、これら燃料の燃焼に用いられ、ここで揮発性有機化合物は燃焼され、無害化される。
【0064】
なお、吸引する空気量によっては、吸引ファン20を省略でき、その実施の態様は本発明の範疇である。また、本システムにおいては、井戸6より吸引できる空気の上限値は、用いる燃焼・発電装置で使用可能な燃焼用空気量によって一義的に決まる。よって、井戸6で用いる吸引ガス量に応じて、燃焼・発電装置40の能力を選定することが好ましい。
【0065】
本発明で使用できる燃焼・発電装置40としては、例えばキャプストン社製「商品名 キャプストン・タービン・ジェネレーター モデル330」のような小型のもので十分機能を発揮させることが可能である。発電された電気は、系内の各装置を動かすために供され、過剰分がある場合にはこれを売却する。
【0066】
図2から明らかなごとく、このシステムによれば、スパージ井戸7の設置地点から抽出井戸6の設置地点へ向かう方向ヘの毛細管現象による作用が増幅されることにより、汚染した不飽和層1内のより広い範囲に空気が拡散する。また、複数の抽出井戸6を、同時に、または交互に、間欠運転することにより、更に広い範囲に空気を拡散できる。なお、抽出井戸6を運転することにより、地下に地表面から空気が供給される副次的効果も期待できる。
【0067】
図3は、第3の発明による揮発性有機化合物に対する汚染浄化システムの概要図である。汚染物質は、不飽和層1の土壌4に滞留したり、飽和層2の土壌に滞留するか地下水5にも浸透して溶解し、状況によっては不透水層3の上端に存在している。
本例を構成している複数の井戸は、飽和層2に配置した揚水井戸8から構成されているが、汚染浄化すべき範囲と状況等に対応させて、これらの井戸自体も複数本の井戸が上記の各地層あるいは不透水層3の上端に配置される。
又、本発明による汚染浄化システムを構成している汚染浄化部12は、地下水中の揮発性有機化合物を浄化処理するために、以下のポンプ24、ファン21と処理装置40などとを所定の結合状態に置くことで浄化処理システムを構成している。
【0068】
このシステムの処理機構であるが、先ず、揚水井戸8から揮発性有機化合物を含む地下水9を揚水ポンプ24により揚水し、これを分解装置32に送る。分解装置32としては、水中の揮発性有機化合物を分解できるものであれば支障無く使用できるが、現時点では紫外線を単独で照射するもの、オゾン共存下で紫外線を照射するもの、あるいは光触媒共存下で紫外線を照射するもの等が好ましく、中でもオゾン共存下で紫外線を照射するものが、装置の小型化という観点からより好ましい。
【0069】
こうした分解装置32を単独で使用しようとすると、空気中の揮発性有機化合物を完全に分解するためには、多段に紫外線を照射する分解装置を用いなければならなくなり大規模とならざるを得ない。そのため、通常そうした分解装置の後工程として活性炭吸着塔を設ける。活性炭吸着塔を用いると、装置全体の大型化が避けられず、かつ活性炭の処理が必要となりランニングコストの高いものとなってしまう。
【0070】
本システムでは、揮発性有機化合物を燃焼・発電装置40により無害化する。このため、前記分解装置32を出た地下水9は、脱気装置34に導入される。本例では脱気装置34として、ばっ気槽を使用する。ばっ気槽にて揮発性有機化合物をばっ気用空気11中に抽出し、この空気11がファン21を介して燃焼・発電装置40に送られ、燃焼用空気として用いられ、揮発性有機化合物は燃焼され、無害化される。そして、揮発性有機化合物が除去された地下水9は放流される。
【0071】
本システムにおいては、脱気装置34で使用しうる空気の上限値は、燃焼・発電装置40で使用可能な燃焼空気量で一義的に決まる。よって、ばっ気装置で用いる空気量に応じて、燃焼・発電装置40の能力を選定することが好ましい。
本発明で使用できる燃焼・発電装置40としては、キャプストン社製「商品名キャプストン・タービン・ジェネレーター モデル330」のような小型のもので十分機能を発揮させることが可能である。発電された電気は、系内の各装置を動かすために供され、過剰分がある場合にはこれを売却する。
【0072】
なお、通常脱気装置にはミストセパレータ等の気液分離装置が設けられているが、こうした気液分離装置が設けられていない脱気装置を用いる場合には、脱気装置の後工程に気液分離装置を設ける。
【0073】
図4は、第4の発明による揮発性有機化合物に対する汚染浄化システムの概要図である。汚染物質は、不飽和層1の土壌4に滞留したり、飽和層2の土壌に滞留するか地下水5にも浸透して溶解し、状況によっては不透水層3の上端に存在している。
本例を構成している複数の井戸は、不飽和層1に配置される抽出井戸6と、飽和層2に配置される揚水井戸8とから構成されているが、汚染浄化部の範囲と状況等に対応させて、これらの井戸自体も複数本の井戸が上記の各地層あるいは不透水層3の上端に配置される。
【0074】
抽出井戸6は、土壌より揮発してくる揮発性有機化合物を抽出するためのものであり、揮発性有機化合物は、吸引ファン20により空気と共に吸引され、汚染浄化部12に送られる。また、揚水井戸8は、揮発性有機化合物を含む地下水を揚水し、これを汚染浄化部12に送るためのものである。
【0075】
又、本発明の汚染浄化システムを構成している汚染浄化部12は、地中から抽出された揮発性有機化合物や地下水中に含まれる揮発性有機化合物を浄化処理するために、以下のポンプ24、ファン21、25と処理装置40などとを所定の結合状態に置くことで上述した浄化処理システムを構成している。
【0076】
このシステムの処理機構であるが、先ず、吸引ファン20により抽出井戸6から上昇してくる揮発性有機化合物を空気と共に吸引する。そして、気液分離装置30に送る。気液分離装置30では、吸引した空気中のミストを除去した後、吸引ファン21を介して燃焼・発電装置40に送る。
【0077】
一方、揚水井戸8から、揮発性有機化合物を含む地下水9を揚水ポンプ24により揚水し、これを分解装置32に送る。分解装置32としては、前記の通り、水中の揮発性有機化合物を分解できるものであれば支障無く使用できる。
【0078】
こうした分解装置32を単独で使用しようとすると、空気中の揮発性有機化合物を完全に分解するためには、多段に紫外線を照射する分解装置を用いなければならなくなり大規模なものにならざるを得ない。そのため、通常、そうした分解装置の後工程として活性炭吸着塔を設ける。しかしながら、活性炭吸着塔を用いると、装置全体の大型化が避けられず、かつ活性炭の処理が必要となりランニングコストの高いものとなってしまう。
【0079】
本システムでは、揮発性有機化合物を燃焼・発電装置より無害化する。このため、前記分解装置32を出た地下水9は、脱気装置34に導入される。本例では脱気装置32として、ばっ気槽を使用する。ばっ気槽にて揮発性有機化合物をばっ気用空気11中に抽出し、この空気11がファン25を介して燃焼・発電装置40に送られ、燃焼用空気となり揮発性有機化合物は燃焼され、無害化される。そして、揮発性有機化合物が除去された地下水9は放流される。
【0080】
例えば、気液分離装置30を出た空気は、脱気装置34の脱気用空気として用いてもよい。この場合、ファン21は不要となり、排気ファン25一台ですむことになる。また、脱気装置34にミストセパレータ等のミスト除去装置が設けられていない場合、脱気装置34の脱気配管を気液分離装置30の入り口配管と合一することにより、燃焼用空気中のミストを除去できる。この場合には、ファン25は不要となる。こうしたバリエーションは、いずれも本発明の範疇である。
【0081】
抽出井戸6で吸引する空気量と、脱気装置34で脱気用として使用しうる空気量との合計量の上限値は、用いる燃焼・発電装置40の使用可能燃焼空気量によって一義的に決まる。よって、用いる空気量に応じて燃焼・発電装置40の能力を選定することが好ましい。
【0082】
燃焼・発電装置40としては、前記のような小型の装置で十分機能を発揮させることが可能である。発電された電気は、系内の各装置を動かすために供され、過剰分がある場合にはこれを売却できる。
【0083】
図5は、第5の発明による揮発性有機化合物に対する汚染浄化システムの概要図である。汚染物質は、不飽和層1の土壌4に滞留したり、飽和層2の土壌に滞留するか地下水5にも浸透して溶解し、状況によっては不透水層3の上端に存在している。
本例を構成している複数の井戸は、不飽和層1に配置した抽出井戸6と、飽和層2に配置したスパージ井戸7と、飽和層2に配置した揚水井戸8から構成されているが、汚染浄化部の範囲や状況等に対応させて、これらの井戸自体も複数本の井戸を上記の各地層あるいは不透水層3の上端に配置できる。
【0084】
抽出井戸6は、土壌中のガスを抽出し、スパージ井戸7は空気を地下水中に注入する井戸として機能させている。また、揚水井戸8は、揮発性有機化合物を含む地下水を揚水するための井戸として機能させている。
【0085】
又、汚染浄化システムを構成している汚染浄化部12は、地下水中の揮発性有機化合物と土壌中から抽出された揮発性有機化合物を浄化処理するために、以下のポンプ24、ファン21、25と処理装置40等とを所定の結合状態に置くことで上述した浄化処理システムを構成している。
【0086】
このシステムの処理機構であるが、注気装置としての注気ポンプ23により、スパージ井戸7を介して土壌中に空気を送り込み、土壌中の揮発性有機化合物を気化させ、吸引ファン20で抽出井戸6より揮発性有機化合物を空気と共に吸引し、これを気液分離装置30に送る。気液分離装置30では、吸引した空気中のミストを除去した後、排気ファン21を介して燃焼・発電装置40に送る。
【0087】
一方、揚水井戸8から、揮発性有機化合物を含む地下水9を揚水ポンプ24により揚水し、これを分解装置32に送る。分解装置32としては、前記のとおり水中の揮発性有機化合物を分解できるものであれば支障無く使用できる。
【0088】
こうした分解装置32を単独で使用しようとすると、空気中の揮発性有機化合物を完全に分解するためには、多段に紫外線を照射する分解装置を用いなければならなくなり大規模とならざるを得ない。そのため、通常そうした分解装置の後工程として活性炭吸着塔を設ける。しかしながら、活性炭吸着塔を用いると装置全体の大型化が避けられず、かつ活性炭の処理が必要となりランニングコストの高いものとなってしまう。
【0089】
揮発性有機化合物は、燃焼・発電装置40より無害化するため、前記分解装置32を出た揚水9は、脱気装置34に導入される。本例では脱気装置34として、ばっ気槽を使用する。該ばっ気槽にて揮発性有機化合物をばっ気用空気11中に抽出し、この空気11がファン25を介して燃焼・発電装置40に送られ、燃焼用空気として用いられ、揮発性有機化合物は燃焼され、無害化される。そして、揮発性有機化合物が除去された揚水9は放流される。
【0090】
気液分離装置30を出た空気は、脱気装置34の脱気用空気として用いてもよい。この場合、ファン21は不要となり、排気ファン25一台ですむことになる。また、脱気装置34にミストセパレータ等のミスト除去装置が設けられていない場合、脱気装置34の脱気配管を気液分離装置30の入り口配管と合一することにより、燃焼用空気中のミストを除去できる。この場合にも、ファン25は不要となる。こうしたバリエーションは、いずれも本発明の範疇である。
【0091】
抽出井戸6で吸引する空気量と、脱気装置34で脱気用として使用しうる空気量との合計量の上限値は、燃焼・発電装置40で使用可能な燃焼空気量によって一義的に決まる。よって、用いる空気量に応じて燃焼・発電装置40の能力を選定することが好ましい。
【0092】
燃焼・発電装置40としては、前記と同様な小型のもので十分機能を発揮させることが可能である。発電された電気は、系内の各装置を動かすために供され、過剰分がある場合にはこれを売却する。
【0093】
以上のように、本発明による揮発性有機化合物に対する汚染浄化システムは、複数の井戸と汚染浄化部との組み合わせにおいて、汚染浄化部の揮発性有機化合物の最終分解方法として燃焼・発電装置を用いることにより、システム全体をコンパクトにすると共に、システムで使用される電力を自給しようとするものである。
【0094】
【実施例】
以下に、図1、図6をベースとした本発明のシステムの実施例を示すが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
図1において、1は不飽和層、3は不透水層であるが、本例では、地盤中に埋設されたタンクに貯蔵されているガソリンが、保存位置から土壌中に浸透することで、不飽和層1の土壌4に滞留している場所を試験地として選定した。
【0095】
土壌より揮発してくる揮発性有機化合物を抽出するための抽出井戸6、該揮発性有機化合物を吸引ファン20により空気と共に導入する汚染浄化部12によってシステムを構成した。なお、ファン21は設置しなかった。
汚染浄化部の燃焼・発電装置40は、図6に示すように構成し、燃焼・発電装置40としては、小型のキャプストン社製「商品名 キャプストン・タービン・ジェネレーター モデル330」(発電量 28Kw・H)を用いた。これは、燃焼・発電装置40の燃料として灯油を用いるものである。なお、この燃焼装置41の入り口には、別ルートからの揮発性有機化合物を含有した空気11を導入でき、また、発電された電力は、システムのファン20、21又はポンプ23などで使用できるよう構成されている。燃焼装置41で発生した高温高圧で運動エネルギーの大きな排ガスは、ガスタービンの羽根42に直接導入し、発電装置43のモーターを駆動させることができる。
【0096】
先ず、吸引ファン20を駆動して、抽出井戸6より上昇してくる揮発性有機化合物を、空気と共に気液分離装置30を介して吸引した。気液分離装置30では吸引した空気中のミストが除去された。ミストが除去された空気10を、燃焼・発電装置40の燃焼装置41に供給した。
【0097】
本例では、ガソリンの漏れ量は、約850リットルと推定されている。本処理例では吸引空気量を3m/minにし、燃焼用の一次空気として用いた。吸引空気中のガソリン濃度を測定し、吸引量を算出して、図7の結果を得た。なお、試験期間は25日間とした。
【0098】
図7において、実線は回収したガソリンの累計であるが、このカーブが時間とともになだらかに上向いていることから、本発明の有効性がわかる。また、試験期間中タービン・ジェネレーターから排出される排ガスの分析を行ったが、未燃の有機化合物は何ら検出されなかった。
なお、本システムに必要とされる動力は、6Kw・Hであり、発電量に満たなかったので、余剰電力は、ダミーヒーターを設けて消費した。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明による揮発性有機化合物の汚染浄化システムは、複数の井戸と汚染浄化部との組み合わせにおいて、汚染浄化部の揮発性有機化合物の最終分解方法として小型の燃焼・発電装置を用いるため、システム全体をコンパクトにすることが可能となり、かつシステムで使用される電力を自給できることから、その工業的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の土壌ガス吸引工法を用いた汚染浄化システムの概略図である。
【図2】本発明のスパージング工法を用いた汚染浄化システムの概略図である。
【図3】本発明の揚水工法を用いた汚染浄化システムの概略図である。
【図4】本発明の土壌ガス吸引工法と揚水工法を組み合わせて用いた汚染浄化システムの概略図である。
【図5】本発明のスパージング工法と揚水工法を組み合わせて用いた汚染浄化システムの概略図である。
【図6】本発明の汚染浄化システムで用いられる燃焼・発電装置の詳細を示す説明図である。
【図7】本発明を適用した実施例において、土壌からガソリンが回収される状況を示すグラフである。
【図8】従来の汚染浄化システムの概略図であり、(a)は土壌ガス吸引工法、(b)はスパージング工法、(c)は揚水工法である。
【符合の説明】
1、4      不飽和層、土壌
2        飽和層
3        不透水層
6、7、8    井戸(抽出井戸、スパージ井戸、揚水井戸)
5、9      地下水、揚水
10、11     揮発性有機化合物を含んだ空気
12、15     汚染浄化部
20、21、25  ファン
23、24     ポンプ
30、34     気液分離装置、脱気装置
32        分解装置
40        燃焼・発電装置

Claims (7)

  1. 揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、
    該システムは、汚染区域に設置される抽出井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、分離回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システム。
  2. 揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、
    該システムは、汚染区域の不透水層上端、飽和層、又は不飽和層の少なくともいずれか一つに設置される注気用の井戸及び抽出井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための注気装置及び吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、分離回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システム。
  3. 揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、
    該システムは、汚染区域に設置される揚水井戸と、揚水井戸から揮発性有機化合物を含有する揚水を汲み上げるための揚水ポンプと、揚水を浄化するための分解装置と、分解装置で浄化された処理水をばっ気し揮発性有機化合物を回収するための脱気装置と、回収された揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システム。
  4. 揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、
    該システムは、汚染区域に設置される抽出井戸及び揚水井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、さらに、揚水井戸から揮発性有機化合物を含有する揚水を汲み上げるための揚水ポンプと、揚水を浄化するための分解装置と、分解装置で浄化された処理水をばっ気し揮発性有機化合物を回収するための脱気装置と、気液分離装置及び脱気装置から回収される揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システム。
  5. 揮発性有機化合物で汚染された汚染区域を浄化するための汚染浄化システムであって、
    該システムは、汚染区域の不透水層上端、飽和層、又は不飽和層の少なくともいずれか一つに設置される注気用の井戸、抽出井戸及び揚水井戸と、抽出井戸から揮発性有機化合物を抽出するための注気装置及び吸引・排気装置と、抽出された揮発性有機化合物に同伴する水分を分離するための気液分離装置と、さらに、揚水井戸から揮発性有機化合物を含有する揚水を汲み上げるための揚水ポンプと、揚水を浄化するための分解装置と、分解装置で浄化された処理水をばっ気し揮発性有機化合物を回収するための脱気装置と、気液分離装置及び脱気装置から回収される揮発性有機化合物の燃焼エネルギーを電力に変換するための燃焼・発電装置とから構成され、その際、燃焼・発電装置により得られた電力を該システムの動力源として用いることを特徴とする汚染浄化システム。
  6. 燃焼・発電装置は、ガスタービン方式の発電機を使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の汚染浄化システム。
  7. 分解装置は、紫外線照射方式、又は光触媒方式であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の汚染浄化システム。
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