JP2004024949A - スラッジ水再使用ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】各種機材からなるスラッジ水再使用装置を小型にユニット化し、小規模な工場において生コン回収装置の導入を容易にする。
【解決手段】セメントと骨材を含むスラッジ水を収容する第1ピットと、第1ピットより供給されるスラッジ水から、粗骨材及び細骨材を分離するスパイラル分級機器と、スパイラル分級機からの骨材を除去したスラッジ水を貯える第2ピットと、第2ピットのスラッジ水を受け入れて微砂を除去すると共に、底部に溜まった微砂を一定間隔でスパイラル分級機に戻すサイクロンと、サイクロンで微砂を分離されたスラッジ水を貯留する貯留槽と、これらスラッジ水を所定部位から所定部位に移送する複数のポンプとを搬送可能に一体化し、スパイラル分級機の基部を、貯留槽内に、貯留槽内のスラッジ水と混合しない舟形容器ごと装入し、スパイラル分級機の先端を貯留槽外部に突出させる。
【選択図】 図3
【解決手段】セメントと骨材を含むスラッジ水を収容する第1ピットと、第1ピットより供給されるスラッジ水から、粗骨材及び細骨材を分離するスパイラル分級機器と、スパイラル分級機からの骨材を除去したスラッジ水を貯える第2ピットと、第2ピットのスラッジ水を受け入れて微砂を除去すると共に、底部に溜まった微砂を一定間隔でスパイラル分級機に戻すサイクロンと、サイクロンで微砂を分離されたスラッジ水を貯留する貯留槽と、これらスラッジ水を所定部位から所定部位に移送する複数のポンプとを搬送可能に一体化し、スパイラル分級機の基部を、貯留槽内に、貯留槽内のスラッジ水と混合しない舟形容器ごと装入し、スパイラル分級機の先端を貯留槽外部に突出させる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、セメント工場のアジテーター車のドラム等の洗浄排水を回収し、次回のフレッシュコンクリートの練混ぜ水として使用するに際し、必要な機材をユニット化し、小型化し、比較的小規模な工場における設置の便を図るスラッジ水再使用ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、アジテーター車のドラム等のセメントの付着した装置を、凝結遅延剤を含有する水で洗浄し、得られたスラッジ水を次回のフレッシュコンクリートの練混ぜ水として使用する方法を提案した。この方法は骨材、セメント、水に至るまで再使用することができ、製品の品質も優れているため、多くの工場において実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法を採用する場合には、洗浄水を受け入れるピット、スパイラル分級機、スパイラル分級機への流量調整槽、サイクロン、フレッシュコンクリートに練混ぜ可能に調整されたスラッジ水の貯留槽などの設備を設ける必要がある。この初期投資の費用が嵩むため、生コンクリート出荷量が100m3 /日以下の工場においては本方式の導入を躊躇する傾向があった。
そこで、必要な各装置をユニット化して一体化し、トラック1台で運べる大きさに工場生産でまとめれば、従来よりはるかに安価にスラッジ水の再使用装置を導入することが可能になる。しかも、ユニットであれば、単にコンクリート打ちした平坦ななスペースがあれば、そのまま据え置くだけで専用の基礎工事は不要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成は、セメントと骨材を含むスラッジ水を収容する第1ピットと、第1ピットより供給されるスラッジ水から、粗骨材及び細骨材を分離するスパイラル分級機器と、スパイラル分級機からの骨材を除去したスラッジ水を貯える第2ピットと、第2ピットのスラッジ水を受け入れて微砂を除去すると共に、底部に溜まった微砂を一定間隔でスパイラル分級機に戻すサイクロンと、サイクロンで微砂を分離されたスラッジ水を貯留する貯留槽と、これらスラッジ水を所定部位から所定部位に移送する複数のポンプとを搬送可能に一体化したことを特徴とし、スパイラル分級機の基部を、貯留槽内に、貯留槽内のスラッジ水と混合しない舟形容器ごと装入し、スパイラル分級機の先端を貯留槽外部に突出させたことを特徴とする。
【0005】
すなわち、本発明の前提はアジテーター車のドラム、コンクリート練混ぜ機、その他のセメントの付着した装置や機材を洗浄するにあたって、遅延剤を含有するスラッジ水で洗浄し、骨材や微砂を除去した後、適量の遅延剤を添加して、貯留槽でゆっくり撹拌しながら保存し、次回のフレッシュコンクリートの練混ぜ水として再使用するものである。
【0006】
そのためには、骨材を含むスラッジ水、骨材は除去したが微砂が残るスラッジ水、微砂も含有しないスラッジ水のそれぞれを貯留する容器が必要である。更に骨材を除去するスパイラル分級機や微砂を除去するサイクロンも必要である。
本発明はこれらの容器や機材を一体にユニット化し、10トン平ボディ車1台で搬送可能にしたものである。
【0007】
特にスパイラル分級機は、長く、先端にモーターを設けたラセン状装置を回転させるため、広い場所としっかりした支持体が必要である。底部は骨材を含有するスラッジ水に浸漬している。また、微砂も除去したスラッジ水の貯留槽は撹拌機を要し、可及的に大きいことが好ましい。
本発明の特徴は、撹拌機付貯留槽の中にスパイラル分級機を装入したことにある。貯留槽の端部の撹拌翼と接触しない部位に、スパイラル分級機の基部と分離すべき骨材入りスラッジ水の入る舟形の容器を貯留槽中のスラッジ水と分離して浸漬するものである。その結果、スパイラル分級機の設置面積が不要になり、モーター付きの先端部は貯留槽の壁面でしっかりと保持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるスラッジ水とはセメントを含有する水である。この中にはアジテーター車のドラム等を洗浄した直後の骨材を含むスラッジ水と、骨材は除去したが微砂が混在するスラッジ水と、微砂も除去しフレッシュコンクリートの練混ぜ水としても、又アジテーター車のドラム等の洗浄水にも使用できるスラッジ水のすべてを包含する概念である。特に区別を要する場合には区別するための形容詞を付する。
【0009】
本発明で使用する遅延剤としては、セメントの凝結・硬化を遅延できる物質であればよい。例えば、グルコン酸、クエン酸、酒石酸などのオキシカルボン酸系化合物及びその塩、グルコース、蔗糖、乳糖のような糖類、アミノトリメチレンホスホン酸のようなアミノホスホン酸系化合物及びその塩、ケイフッ化物、フミン酸等を挙げることができる。
一般には貯留槽に添加すればよいが、洗浄から貯留槽に戻るまでに時間を要する場合には他の任意の部位で添加し、常にセメントを活性の状態に維持できればよい。
【0010】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は本発明の1実施例のフローシート、図2は本発明のユニットの1実施例の平面図、図3は図2の中心線断面説明図である。
【0011】
アジテーター車等を洗浄した後の骨材を含有する洗浄排水(骨材を含有するスラッジ水)は第1ピット1に貯留する。第1ピット1のスラッジ水をサンドポンプP1により流量調整槽2に送る。流量調整槽2の底には、図示を省略したが、スパイラル分級機3の基部に送られる通路が設けられており、一定容量に調整してある。スパイラル分級機3に一定以上の負荷が加わる場合には、オーバーフローして補助槽4に流入し、補助槽4から第1ピット1に流入する。したがって、流量調整槽2の底の通路の径を調整したり、流量調整槽2自体の容量を調整することによりスパイラル分級機3への負荷を調整することができる。スパイラル分級機への負荷を一定量以下にするためには第1ピットからスラッジ水を移送するサンドポンプP1の能力を調整する等の各種の方法がある。
【0012】
スパイラル分級機3は上下に傾斜した中心筒の周囲にラセン状のツバ(スパイラル)を設け、スパイラルの基部は骨材を含むスラッジ水に浸漬している浸漬容器付装置である。スパイラル先端にはスパイラルをゆっくり回転させるモーター5が装着され、スラッジ水中の重い骨材はスパイラル上に沈み回転しながら上部先端に運ばれ、図3に示す骨材排出口13から落下する。
一般には、スパイラル分級機の浸漬容器の形状は特に限定されない。本発明において舟形容器6としたのは底部が浮いていて、貯留槽7の壁面に固定された形状の故である。舟形容器6の底部はスパイラルの基部が、図3に示すように、舟形容器6底部に納まって回転できればよい。更に、舟形容器6には貯留槽7内にあって回転翼11と接触しない部位にあることが重要である。
【0013】
図2及び図3においては、スパイラル分級機3の基部を浸漬する容器として舟形容器6を用い、貯留槽7の1隅の回転翼8に接触しない上部に設置する。同時にスパイラル分級機が正常に稼働できる深さを有する。舟形容器6は貯留槽7の中に沈んでいるが、舟形容器6のスラッジ水は当然に貯留槽7のスラッジ水と接触しない。スパイラル分級機3により骨材を除去されたスラッジ水は第2ピット8に流入する。スパイラル分級機3で除去しきれなかった微小な骨材を自然沈降させ、底から間欠的に取出すために第2ピット8内のスラッジ水は可及的に静かにすることが好ましく、舟形容器6からのスラッジ水は幅広いトイ9からスラッジ水に無用な振動を生じさせないように静かに流入させている。
【0014】
第2ピット8のスラッジ水は骨材は除去されているが、微砂を含有している。第2ピット8のスラッジ水をポンプ2(P2)を介してサイクロン10に供給する。サイクロン10により微砂を分離されたスラッジ水は貯留槽7に貯留される。また、サイクロン10下端に溜まった微砂は間欠的にスパイラル分級機3のスパイラルの付近に落下させている。
【0015】
貯留槽7は大型の容器であり、中央部に回転翼11を設け、貯留中にスラッジ水中のセメントが分離しないように、貯留槽真上に設置した撹拌モーター12によりゆっくりと回転させている。図3から明らかなように、回転翼11は舟形容器6に接触することはなく、貯留槽7中のスラッジ水の撹拌は順調に行われる。ポンプ3(P3)は貯留槽7中のスラッジ水を、コンクリートが付着した装置の洗浄水として使用する場合にスラッジ水を供給するポンプである。ポンプ4(P4)は貯留槽7中のスラッジ水を、フレッシュコンクリートの練混ぜ水として使用する場合に用いるポンプである。
【0016】
図2及び図3に示す実施例においては、図2に示すように、2250mm×3150mm、深さ1600mmの貯留槽7の短辺に第1ピット1と第2ピット8を密着させて配置した。スパイラル分級機のスペースが不要となったため、全体としての底面積は2250×4150mmの矩形となり、トラック1台で搬送可能な大きさに納まった。流量調整槽2とサイクロン10は貯留槽7の上に乗せたが、最大高さは2500mmとなり、従来の設備と比較して高所作業が最低限に抑えられた。
【0017】
本発明においては貯留槽7は角型になり、四隅でスラッジが滞留しがちに思えるが、図2に示すように、セメントが付着した装置への洗浄水供給用ポンプP3、及びフレッシュコンクリート練混ぜ機にスラッジ水を送るポンプP4を配置したため、何ら問題なく稼働させることができた。
生コン出荷量が100トン/日を越える規模の大工場においては、やや容量が小さいが、100トン/日以下の工場は多数存在し、これらの工場においてきわめて効率的にスラッジ水の再使用設備を導入することが可能になった。
【0018】
【発明の効果】
各種機材からなるスラッジ水再使用装置を小型にユニット化する本発明により、全体の価格が大幅に低減され、基礎工事が簡略化され、据え付け工事の日数も短縮され、生コン回収装置の導入が容易になり、セメント及び水の完全なリサイクルが一段と普及するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のフローシートである。
【図2】図2は本発明のユニットの1実施例の平面図である。
【図3】図3は図2の中心線断面説明図である。
【符号の説明】
1 第1ピット
2 流量調整槽
3 スパイラル分級機
4 補助槽
5 モーター
6 舟形容器
7 貯留槽
8 第2ピット
9 トイ
10 サイクロン
11 回転翼
12 撹拌モーター
13 骨材排出口
【発明が属する技術分野】
本発明は、セメント工場のアジテーター車のドラム等の洗浄排水を回収し、次回のフレッシュコンクリートの練混ぜ水として使用するに際し、必要な機材をユニット化し、小型化し、比較的小規模な工場における設置の便を図るスラッジ水再使用ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、アジテーター車のドラム等のセメントの付着した装置を、凝結遅延剤を含有する水で洗浄し、得られたスラッジ水を次回のフレッシュコンクリートの練混ぜ水として使用する方法を提案した。この方法は骨材、セメント、水に至るまで再使用することができ、製品の品質も優れているため、多くの工場において実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法を採用する場合には、洗浄水を受け入れるピット、スパイラル分級機、スパイラル分級機への流量調整槽、サイクロン、フレッシュコンクリートに練混ぜ可能に調整されたスラッジ水の貯留槽などの設備を設ける必要がある。この初期投資の費用が嵩むため、生コンクリート出荷量が100m3 /日以下の工場においては本方式の導入を躊躇する傾向があった。
そこで、必要な各装置をユニット化して一体化し、トラック1台で運べる大きさに工場生産でまとめれば、従来よりはるかに安価にスラッジ水の再使用装置を導入することが可能になる。しかも、ユニットであれば、単にコンクリート打ちした平坦ななスペースがあれば、そのまま据え置くだけで専用の基礎工事は不要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成は、セメントと骨材を含むスラッジ水を収容する第1ピットと、第1ピットより供給されるスラッジ水から、粗骨材及び細骨材を分離するスパイラル分級機器と、スパイラル分級機からの骨材を除去したスラッジ水を貯える第2ピットと、第2ピットのスラッジ水を受け入れて微砂を除去すると共に、底部に溜まった微砂を一定間隔でスパイラル分級機に戻すサイクロンと、サイクロンで微砂を分離されたスラッジ水を貯留する貯留槽と、これらスラッジ水を所定部位から所定部位に移送する複数のポンプとを搬送可能に一体化したことを特徴とし、スパイラル分級機の基部を、貯留槽内に、貯留槽内のスラッジ水と混合しない舟形容器ごと装入し、スパイラル分級機の先端を貯留槽外部に突出させたことを特徴とする。
【0005】
すなわち、本発明の前提はアジテーター車のドラム、コンクリート練混ぜ機、その他のセメントの付着した装置や機材を洗浄するにあたって、遅延剤を含有するスラッジ水で洗浄し、骨材や微砂を除去した後、適量の遅延剤を添加して、貯留槽でゆっくり撹拌しながら保存し、次回のフレッシュコンクリートの練混ぜ水として再使用するものである。
【0006】
そのためには、骨材を含むスラッジ水、骨材は除去したが微砂が残るスラッジ水、微砂も含有しないスラッジ水のそれぞれを貯留する容器が必要である。更に骨材を除去するスパイラル分級機や微砂を除去するサイクロンも必要である。
本発明はこれらの容器や機材を一体にユニット化し、10トン平ボディ車1台で搬送可能にしたものである。
【0007】
特にスパイラル分級機は、長く、先端にモーターを設けたラセン状装置を回転させるため、広い場所としっかりした支持体が必要である。底部は骨材を含有するスラッジ水に浸漬している。また、微砂も除去したスラッジ水の貯留槽は撹拌機を要し、可及的に大きいことが好ましい。
本発明の特徴は、撹拌機付貯留槽の中にスパイラル分級機を装入したことにある。貯留槽の端部の撹拌翼と接触しない部位に、スパイラル分級機の基部と分離すべき骨材入りスラッジ水の入る舟形の容器を貯留槽中のスラッジ水と分離して浸漬するものである。その結果、スパイラル分級機の設置面積が不要になり、モーター付きの先端部は貯留槽の壁面でしっかりと保持することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明におけるスラッジ水とはセメントを含有する水である。この中にはアジテーター車のドラム等を洗浄した直後の骨材を含むスラッジ水と、骨材は除去したが微砂が混在するスラッジ水と、微砂も除去しフレッシュコンクリートの練混ぜ水としても、又アジテーター車のドラム等の洗浄水にも使用できるスラッジ水のすべてを包含する概念である。特に区別を要する場合には区別するための形容詞を付する。
【0009】
本発明で使用する遅延剤としては、セメントの凝結・硬化を遅延できる物質であればよい。例えば、グルコン酸、クエン酸、酒石酸などのオキシカルボン酸系化合物及びその塩、グルコース、蔗糖、乳糖のような糖類、アミノトリメチレンホスホン酸のようなアミノホスホン酸系化合物及びその塩、ケイフッ化物、フミン酸等を挙げることができる。
一般には貯留槽に添加すればよいが、洗浄から貯留槽に戻るまでに時間を要する場合には他の任意の部位で添加し、常にセメントを活性の状態に維持できればよい。
【0010】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図1は本発明の1実施例のフローシート、図2は本発明のユニットの1実施例の平面図、図3は図2の中心線断面説明図である。
【0011】
アジテーター車等を洗浄した後の骨材を含有する洗浄排水(骨材を含有するスラッジ水)は第1ピット1に貯留する。第1ピット1のスラッジ水をサンドポンプP1により流量調整槽2に送る。流量調整槽2の底には、図示を省略したが、スパイラル分級機3の基部に送られる通路が設けられており、一定容量に調整してある。スパイラル分級機3に一定以上の負荷が加わる場合には、オーバーフローして補助槽4に流入し、補助槽4から第1ピット1に流入する。したがって、流量調整槽2の底の通路の径を調整したり、流量調整槽2自体の容量を調整することによりスパイラル分級機3への負荷を調整することができる。スパイラル分級機への負荷を一定量以下にするためには第1ピットからスラッジ水を移送するサンドポンプP1の能力を調整する等の各種の方法がある。
【0012】
スパイラル分級機3は上下に傾斜した中心筒の周囲にラセン状のツバ(スパイラル)を設け、スパイラルの基部は骨材を含むスラッジ水に浸漬している浸漬容器付装置である。スパイラル先端にはスパイラルをゆっくり回転させるモーター5が装着され、スラッジ水中の重い骨材はスパイラル上に沈み回転しながら上部先端に運ばれ、図3に示す骨材排出口13から落下する。
一般には、スパイラル分級機の浸漬容器の形状は特に限定されない。本発明において舟形容器6としたのは底部が浮いていて、貯留槽7の壁面に固定された形状の故である。舟形容器6の底部はスパイラルの基部が、図3に示すように、舟形容器6底部に納まって回転できればよい。更に、舟形容器6には貯留槽7内にあって回転翼11と接触しない部位にあることが重要である。
【0013】
図2及び図3においては、スパイラル分級機3の基部を浸漬する容器として舟形容器6を用い、貯留槽7の1隅の回転翼8に接触しない上部に設置する。同時にスパイラル分級機が正常に稼働できる深さを有する。舟形容器6は貯留槽7の中に沈んでいるが、舟形容器6のスラッジ水は当然に貯留槽7のスラッジ水と接触しない。スパイラル分級機3により骨材を除去されたスラッジ水は第2ピット8に流入する。スパイラル分級機3で除去しきれなかった微小な骨材を自然沈降させ、底から間欠的に取出すために第2ピット8内のスラッジ水は可及的に静かにすることが好ましく、舟形容器6からのスラッジ水は幅広いトイ9からスラッジ水に無用な振動を生じさせないように静かに流入させている。
【0014】
第2ピット8のスラッジ水は骨材は除去されているが、微砂を含有している。第2ピット8のスラッジ水をポンプ2(P2)を介してサイクロン10に供給する。サイクロン10により微砂を分離されたスラッジ水は貯留槽7に貯留される。また、サイクロン10下端に溜まった微砂は間欠的にスパイラル分級機3のスパイラルの付近に落下させている。
【0015】
貯留槽7は大型の容器であり、中央部に回転翼11を設け、貯留中にスラッジ水中のセメントが分離しないように、貯留槽真上に設置した撹拌モーター12によりゆっくりと回転させている。図3から明らかなように、回転翼11は舟形容器6に接触することはなく、貯留槽7中のスラッジ水の撹拌は順調に行われる。ポンプ3(P3)は貯留槽7中のスラッジ水を、コンクリートが付着した装置の洗浄水として使用する場合にスラッジ水を供給するポンプである。ポンプ4(P4)は貯留槽7中のスラッジ水を、フレッシュコンクリートの練混ぜ水として使用する場合に用いるポンプである。
【0016】
図2及び図3に示す実施例においては、図2に示すように、2250mm×3150mm、深さ1600mmの貯留槽7の短辺に第1ピット1と第2ピット8を密着させて配置した。スパイラル分級機のスペースが不要となったため、全体としての底面積は2250×4150mmの矩形となり、トラック1台で搬送可能な大きさに納まった。流量調整槽2とサイクロン10は貯留槽7の上に乗せたが、最大高さは2500mmとなり、従来の設備と比較して高所作業が最低限に抑えられた。
【0017】
本発明においては貯留槽7は角型になり、四隅でスラッジが滞留しがちに思えるが、図2に示すように、セメントが付着した装置への洗浄水供給用ポンプP3、及びフレッシュコンクリート練混ぜ機にスラッジ水を送るポンプP4を配置したため、何ら問題なく稼働させることができた。
生コン出荷量が100トン/日を越える規模の大工場においては、やや容量が小さいが、100トン/日以下の工場は多数存在し、これらの工場においてきわめて効率的にスラッジ水の再使用設備を導入することが可能になった。
【0018】
【発明の効果】
各種機材からなるスラッジ水再使用装置を小型にユニット化する本発明により、全体の価格が大幅に低減され、基礎工事が簡略化され、据え付け工事の日数も短縮され、生コン回収装置の導入が容易になり、セメント及び水の完全なリサイクルが一段と普及するようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のフローシートである。
【図2】図2は本発明のユニットの1実施例の平面図である。
【図3】図3は図2の中心線断面説明図である。
【符号の説明】
1 第1ピット
2 流量調整槽
3 スパイラル分級機
4 補助槽
5 モーター
6 舟形容器
7 貯留槽
8 第2ピット
9 トイ
10 サイクロン
11 回転翼
12 撹拌モーター
13 骨材排出口
Claims (5)
- 1)セメントと骨材を含むスラッジ水を収容する第1ピットと、
2)第1ピットより供給されるスラッジ水から、粗骨材及び細骨材を分離するスパイラル分級機器と、
3)スパイラル分級機からの骨材を除去したスラッジ水を貯える第2ピットと、
4)第2ピットのスラッジ水を受け入れて微砂を除去すると共に、底部に溜まった微砂を一定間隔でスパイラル分級機に戻すサイクロンと、
5)サイクロンで微砂を分離されたスラッジ水を貯留する貯留槽と、
これらスラッジ水を所定部位から所定部位に移送する複数のポンプとを搬送可能に一体化したスラッジ水再使用ユニット。 - スパイラル分級機のスパイラル基部を、貯留槽内のスラッジ水と混合しない、舟形容器内のスラッジ水に浸漬して装入し、該舟形容器を貯留槽内端部の貯留槽撹拌機と接触しない部位に配置し、スパイラル分級機のスパイラル先端を貯留槽外部に突出させたことを特徴とする請求項1記載のスラッジ水再使用ユニット。
- ユニットの大きさが10トン平ボディ車1台で輸送可能な大きさであることを特徴とする請求項1又は2記載のスラッジ水再使用ユニット。
- 第1ピットからのスラッジ水を受入れる流量調整槽の容量を一定とし、オーバーフローしたスラッジ水を受入れ、第1ピットに戻す補助槽を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載するスラッジ水再使用ユニット。
- スパイラル分級機の舟形容器の上澄水を、トイを介して静かに第2ピットに落下させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載するスラッジ水再使用ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002181746A JP2004024949A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | スラッジ水再使用ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002181746A JP2004024949A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | スラッジ水再使用ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004024949A true JP2004024949A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31178506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002181746A Pending JP2004024949A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | スラッジ水再使用ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004024949A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019066151A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | 株式会社前川製作所 | 乾燥装置及び乾燥方法 |
CN109808068A (zh) * | 2019-02-25 | 2019-05-28 | 郑州三和水工机械有限公司 | 一种环保型混凝土搅拌楼 |
US10343043B1 (en) | 2016-10-26 | 2019-07-09 | David M. Minotti | Sequence training bat |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002181746A patent/JP2004024949A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10343043B1 (en) | 2016-10-26 | 2019-07-09 | David M. Minotti | Sequence training bat |
JP2019066151A (ja) * | 2017-10-05 | 2019-04-25 | 株式会社前川製作所 | 乾燥装置及び乾燥方法 |
CN109808068A (zh) * | 2019-02-25 | 2019-05-28 | 郑州三和水工机械有限公司 | 一种环保型混凝土搅拌楼 |
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