JP2004024867A - 音声対話玩具 - Google Patents
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Abstract
【課題】面白く、変化に富んだ漫才対話をする玩具がなかった。
【解決手段】全体制御部9が、音声認識部11の結果に応じて、漫才人形の音声データベース2および6と、動作制御部4および8を制御して、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話を実現する。この時、音声認識部11は、笑い声であるとか拍手とかつっこみの言葉などを認識して、「こんな所でうけまっか」などの応答とそれに応じた動作を返す。利用者が入ることで、ストーリーに変化を持たせることができるため、非常に面白くすることができる。
【選択図】 図4
【解決手段】全体制御部9が、音声認識部11の結果に応じて、漫才人形の音声データベース2および6と、動作制御部4および8を制御して、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話を実現する。この時、音声認識部11は、笑い声であるとか拍手とかつっこみの言葉などを認識して、「こんな所でうけまっか」などの応答とそれに応じた動作を返す。利用者が入ることで、ストーリーに変化を持たせることができるため、非常に面白くすることができる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の音声を認識して人とのコミュニケーションが可能な音声対話玩具であり、例えば漫才風の対話パターンを発する漫才人形に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の音声対話玩具としては、例えば特開昭61ー167997号公報の会話ロボットが知られている。この会話ロボットは、人の言葉や日付、時間および外界センサ等の情報から記憶媒体に登録してある言葉から最適なものを選択するようにしてある。例えば、利用者が「おはよう」と発すると時間に応じて、「今日は早いね」、「今日は遅いね」などと返答する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の音声対話玩具は、簡単な挨拶程度のものであるため、子供向けの玩具であり、大人からみた場合に面白さにかけるという課題を有していた。そこで、本発明は、大人がみても面白いと感じることができる音声対話玩具で、特に漫才風の対話をする漫才人形を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、
前記全体制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする音声対話玩具である。
【0005】
また、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具であって、
前記玩具の制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択することを特徴とする音声対話玩具である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、前記全体制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする音声対話玩具である。
好ましくは、人の存在を検出する人検出手段をさらに有し、前記全体制御手段が前記音声認識手段と前記人検出手段の検出結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御することを特徴とする。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具であって、前記玩具の制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択することを特徴とする音声対話玩具である。
好ましくは、人の存在を検出する人検出手段をさらに有し、各玩具の前記制御手段が前記音声認識手段と前記人検出手段の検出結果に応じて前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御することを特徴とする。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、1つの音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、前記全体制御手段は、予め決められた玩具間の対話シナリオ動作と環境音または利用者の声の認識結果に応じた対話シナリオ動作とに関するプログラムを格納する手段を有し、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させる音声対話玩具である。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備えた音声対話玩具の制御方法であって、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする制御方法である。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具の制御方法であって、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択する制御方法である。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具の制御方法であって、他の玩具の音声発声手段からの発声を対話に用いる認識テンプレートとして記憶するとともに、前記認識テンプレートを玩具の音声認識手段に用いることを特徴とする音声対話玩具の制御方法である。
【0007】
本発明の実施形態の第1の漫才人形は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを備えた複数の人形と、前記複数の人形の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御する全体制御手段とを有する構成となっている。
【0008】
本発明の実施形態の第1の漫才人形は、前記構成により、全体制御手段が、複数の人形の音声格納手段と動作生成制御手段を制御する。この時、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話を全体制御手段に予めプログラムしておく。これにより大人が見ても非常に面白いと感じることができるものである。
【0009】
また、本発明の実施形態の第2の漫才人形は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の人形と、1つの音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の人形の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御する全体制御手段とを有する構成となっている。
【0010】
この第2の漫才人形は、前記構成により、全体制御手段が、音声認識手段の結果に応じて、複数の人形の音声格納手段と動作生成制御手段を制御して、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話を実現する。この時、笑い声であるとか拍手とかつっこみの言葉などを認識して、「こんな所でうけまっか」などの応答を返すように、漫才のシナリオを作成し、全体制御手段に予めプログラムしておく。
【0011】
さらに、本発明の実施形態の第3の漫才人形は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作制御手段を制御する制御手段を有した複数の人形を有する構成となっている。
【0012】
この第3の漫才人形は、前記構成により、各人形の制御手段が各人形の音声手段の認識結果に応じて、音声格納手段と動作生成制御手段を制御することで、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話、および動作を実現する。この時、各人形は、音声認識手段が、相方の言葉を認識して、その結果に応じて予め用意された言葉を発する。さらに音声認識手段は人の笑い声であるとか拍手とかつっこみの言葉を認識して、「お客さんの方がおもろいやんか」などの応答を返すように、漫才のシナリオを作成し、各制御手段に予めプログラムしておく。
【0013】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態における漫才人形について、図を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における漫才人形の構成図である。図において、1から4までは人形Aの構成部品、5から7までは人形Bの構成部品である。1と5はスピーカ、2と6は音声データベース、3と7は人形の動作を生成するアクチュエータ、4と8は各アクチュエータを制御する動作制御部、9は予めプログラムされた漫才シナリオに応じて全体の動作を制御する全体制御部である。
【0014】
以上のように構成された第1の実施の形態における漫才人形の動作について説明する。まず、漫才人形の動きについて説明する。図2に動作の概略図を示す。本実施の形態の漫才人形には、首の横回転、腕の上下回転、体の横回転を制御するアクチュエータが備えられており、各部分の動きを制御している。ここで採用するアクチュエータは、例えばビーアイ社が発売した「原人コッツ」の動作を生成している一般的な電磁石を利用すればよい。もちろん、モータなどの動力源を用いることもできる。
【0015】
次に、漫才人形の全体動作を説明する。全体制御部9は、予めプログラムされた漫才シナリオに応じて、各人形の動作を制御する。例えば、図3に示すように相方を向いて話したり、つっこみ役が相手方をはたいたりといった動作を漫才風に制御する。図3には話の内容によって相方を向いたり、お客さんの方向に向いたりする様子や、つっこみが「あほか」と叫びながら頭を殴打する様子を示している。この制御には、全体制御部9からの指令によって、音声データベース2がせりふを検索してスピーカ1を鳴らし、動作制御部4が各アクチュエータ3を制御して動きを作り出すことによって行なう。人形Bも対応する構成部品を使って全く同様に制御すればよい。
【0016】
以上説明したように、第1の実施の形態における漫才人形によれば、予めプログラムされたシナリオの応じて動きに連動しながらせりふを話すため、大人でも楽しめる非常におもしろい玩具を提供することが可能となる。なお、本実施の形態では、動きは首の横回転、腕の上下回転、体の横回転に限定したが、例えば足の動きなど別の部分の動きを追加しても全く差しつかえはない。
【0017】
(実施の形態2)
以下、本発明の第2の実施の形態における漫才人形について、図を用いて説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態における漫才人形の構成図である。図において、第1の実施の形態との相違は、音声入力をするマイク10と、マイクの音声を認識する音声認識部11が追加された点であるため、構成についての詳細な説明は省略する。図4のように構成された第2の実施の形態における漫才人形について、以下その動作を説明する。
【0018】
本実施の形態における漫才人形の動きは、第1の実施の形態におけるそれと全く同様である。そこで、本実施の形態の第1の実施の形態との相違点のみ説明する。本実施の形態は、マイク10と音声認識部11を利用して、まわりの環境音や利用者の声を認識して、その結果に応じて漫才のシナリオを変化させる。例えば、笑い声を認識すると、漫才のシナリオの途中で、「こんな所、うけるところちゃうでー」とか「勘のいいお客さんやな」などの言葉を発しながらお客さんの方を向く動作をすることで、ストーリーに変化を与える。また、拍手を認識すると、「5000人もお客さんがいるようやな」などのせりふを発したり、逆に長い間静かな状態が続くと、「お客さん、寝てるのとちゃうかー」などのせりふを言うこともできる。さらに、お客さんからのせりふを認識すると、「おいおい、お客さんの方はおもろいやんけー」や、「お客さん、そんな所でつっこまんといてー」などのせりふを発する。
【0019】
以上の具体的な動作については、音声認識部11の認識結果から、全体制御部9が予めプログラムされたストーリー変化に応じて、上記したせりふを発するように制御する。各人形の発声、動作制御の方法は第1の実施の形態と全く同様であるため、説明は省略する。ストーリー変化をさせる方法の一例を図5に示す。図のように、全体のストーリーの流れの中で、音声認識結果により一度ストーリーを中断させ、別のせりふを話した後に、もとのストーリーに戻る、または新たなストーリーへと変化させる。
【0020】
さらに、図6に示すように、人を検出する人検出センサ12(例えば焦電センサで構成する)を人形の前に取付けて、ストーリーを変化させることもできる。例えば、人がいなくなったことを検出すると、「ここからがおもろいんやでー」や、「おいおいどこ行くんや」などのせりふを入れることができる。もちろん、利用者が前に来たときに、漫才を始めるといったスイッチ代わりの利用も考えられる。
【0021】
以上説明したように、第2の実施の形態における漫才人形によれば、環境音や利用者の声に応じて漫才のストーリーを変化させることができるため、非常におもしろく飽きのこない漫才対話を楽しむことができると同時に、利用者が漫才のシナリオの中へ入っていけるという楽しさを味わうことができる。なお、本実施の形態における音声認識部11は、公知の音声認識装置を用いれば容易に実現することができる。
【0022】
(実施の形態3)
以下、本発明の第3の実施の形態における漫才人形について、図を用いて説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態における漫才人形の構成図である。図において、1から14までは、第2の実施の形態と同様である。20は人形Aの動作を制御する制御部、21は人形Bの動作を制御する制御部である。本実施の形態は、第1、第2の実施の形態と比較して、全体を制御する方法が異なる。つまり、図7に示すように各人形が独立して動作し、両方の人形の動きを総合的に判断する制御部が存在しない。
【0023】
以下、本実施の形態の第1、第2の実施の形態との相違を中心に、図7を参照しながらその動作を説明する。人形Aと人形Bは、互いに相手の話した内容を認識して、その認識内容に応じて返答を返す。これを互いの人形間で繰り返しながら漫才風の対話を行なう。人形Aは、人形Bが発した音声をマイク10で入力して、音声認識部11に送る。音声認識部11は、マイク10で入力した音声を認識して、その結果を制御部20に送る。さらに、制御部20は、音声認識結果に応じて、予めプログラムされた返答パターンを選択する。そして、その返答パターンを音声データベース2と動作制御部4に送る。音声データベース2はスピーカ1から声を、動作制御部4は、アクチュエータ3を適切に動作させる。
【0024】
ここで、音声認識部11は、相手のスピーカからの発声を認識テンプレートとして記憶しておく。人形からの発声パターンは、通常の人の発声パターンと比べて非常にゆらぎが小さいため、こうすることで音声認識率は非常に高いものとなり、漫才のシナリオ通りの会話ができるようになる。人形Aが発声した後、人形Bが人形Aのスピーカ1から発された言葉をマイク13で入力する。その後の動作は、人形Aと全く同様であり、人形Bも適切な返答を行なう。以上の繰り返しで、人形AとBが互いに相手の言葉を認識しあいながら、予めプログラムされた通りに、漫才対話を繰り返す。
【0025】
次に、利用者が人形Aおよび人形Bに話しかけた場合の動作について簡単に説明する。この場合は、各人形の音声認識部11と14で人の声を認識する。すでに説明したように、各音声認識部は人形からの発声を認識テンプレートとして記憶しているため、人の発声パターンと各認識テンプレート間の距離に適当なしきい値を設けることで、人形からの発声と利用者の発声を区別することができる。そして、各人形の音声認識部が人の音声を検知すると、制御部20と21が人の発声時に発する返答パターンを選んで、各人形A、Bが返答する。例えば、「うるさい!ちゃんと聞かんかい」や、「ぼけ!」などと返答を返す。そして、通常のストーリーに戻るが、この戻り方は図5で示したように行なえばよい。また、第2の実施の形態で説明したように、各音声認識部が人の笑い声や拍手などを認識して、それに応じた返答をしてもよい。さらに、第2の実施の形態のように、人検出センサを利用して漫才対話を変化させることもできる。この時の構成図を図8に示す。
【0026】
以上のように第3の実施の形態における漫才人形によれば、各人形が独立で認識、返答を繰り返しながら、しかも利用者が漫才のシナリオの中へ入っていけるという楽しさを味わうことができる。なお、本実施の形態における音声認識部11、14は、公知の音声認識装置を用いれば容易に実現することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明の音声対話玩具によれば、大人が見ても非常に面白いと感じることができ、また利用者がストーリーの中へ入りながらストーリーに変化を持たせることができるため、参加できるといった楽しさも味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における漫才人形の構成を示す図
【図2】本発明の第1、第2、第3の実施の形態における漫才人形の動作概略を示す図
【図3】(a)〜(c)は本発明の第1、第2、第3の実施の形態における漫才人形のせりふと動きの連動の例を示す図
【図4】本発明の第2の実施の形態における漫才人形の構成を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における漫才人形の音声認識によるストーリー変化の例を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態における人検出センサを追加した漫才人形の構成を示す図
【図7】本発明の第3の実施の形態における漫才人形の構成を示す図
【図8】本発明の第3の実施の形態における人検出センサを追加した漫才人形の構成を示す図
【符号の説明】
1、5 スピーカ
2、6 音声データベース
3、7 アクチュエータ
4、8 動作制御部
9 全体制御部
10、13 マイク
11、14 音声認識部
20、21 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、人の音声を認識して人とのコミュニケーションが可能な音声対話玩具であり、例えば漫才風の対話パターンを発する漫才人形に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の音声対話玩具としては、例えば特開昭61ー167997号公報の会話ロボットが知られている。この会話ロボットは、人の言葉や日付、時間および外界センサ等の情報から記憶媒体に登録してある言葉から最適なものを選択するようにしてある。例えば、利用者が「おはよう」と発すると時間に応じて、「今日は早いね」、「今日は遅いね」などと返答する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来の音声対話玩具は、簡単な挨拶程度のものであるため、子供向けの玩具であり、大人からみた場合に面白さにかけるという課題を有していた。そこで、本発明は、大人がみても面白いと感じることができる音声対話玩具で、特に漫才風の対話をする漫才人形を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、
前記全体制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする音声対話玩具である。
【0005】
また、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具であって、
前記玩具の制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択することを特徴とする音声対話玩具である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、前記全体制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする音声対話玩具である。
好ましくは、人の存在を検出する人検出手段をさらに有し、前記全体制御手段が前記音声認識手段と前記人検出手段の検出結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御することを特徴とする。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具であって、前記玩具の制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択することを特徴とする音声対話玩具である。
好ましくは、人の存在を検出する人検出手段をさらに有し、各玩具の前記制御手段が前記音声認識手段と前記人検出手段の検出結果に応じて前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御することを特徴とする。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、1つの音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、前記全体制御手段は、予め決められた玩具間の対話シナリオ動作と環境音または利用者の声の認識結果に応じた対話シナリオ動作とに関するプログラムを格納する手段を有し、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させる音声対話玩具である。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備えた音声対話玩具の制御方法であって、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする制御方法である。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具の制御方法であって、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択する制御方法である。
本発明の実施形態は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具の制御方法であって、他の玩具の音声発声手段からの発声を対話に用いる認識テンプレートとして記憶するとともに、前記認識テンプレートを玩具の音声認識手段に用いることを特徴とする音声対話玩具の制御方法である。
【0007】
本発明の実施形態の第1の漫才人形は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを備えた複数の人形と、前記複数の人形の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御する全体制御手段とを有する構成となっている。
【0008】
本発明の実施形態の第1の漫才人形は、前記構成により、全体制御手段が、複数の人形の音声格納手段と動作生成制御手段を制御する。この時、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話を全体制御手段に予めプログラムしておく。これにより大人が見ても非常に面白いと感じることができるものである。
【0009】
また、本発明の実施形態の第2の漫才人形は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の人形と、1つの音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の人形の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御する全体制御手段とを有する構成となっている。
【0010】
この第2の漫才人形は、前記構成により、全体制御手段が、音声認識手段の結果に応じて、複数の人形の音声格納手段と動作生成制御手段を制御して、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話を実現する。この時、笑い声であるとか拍手とかつっこみの言葉などを認識して、「こんな所でうけまっか」などの応答を返すように、漫才のシナリオを作成し、全体制御手段に予めプログラムしておく。
【0011】
さらに、本発明の実施形態の第3の漫才人形は、音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作制御手段を制御する制御手段を有した複数の人形を有する構成となっている。
【0012】
この第3の漫才人形は、前記構成により、各人形の制御手段が各人形の音声手段の認識結果に応じて、音声格納手段と動作生成制御手段を制御することで、漫才のシナリオに応じた人形同志の会話、および動作を実現する。この時、各人形は、音声認識手段が、相方の言葉を認識して、その結果に応じて予め用意された言葉を発する。さらに音声認識手段は人の笑い声であるとか拍手とかつっこみの言葉を認識して、「お客さんの方がおもろいやんか」などの応答を返すように、漫才のシナリオを作成し、各制御手段に予めプログラムしておく。
【0013】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態における漫才人形について、図を用いて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における漫才人形の構成図である。図において、1から4までは人形Aの構成部品、5から7までは人形Bの構成部品である。1と5はスピーカ、2と6は音声データベース、3と7は人形の動作を生成するアクチュエータ、4と8は各アクチュエータを制御する動作制御部、9は予めプログラムされた漫才シナリオに応じて全体の動作を制御する全体制御部である。
【0014】
以上のように構成された第1の実施の形態における漫才人形の動作について説明する。まず、漫才人形の動きについて説明する。図2に動作の概略図を示す。本実施の形態の漫才人形には、首の横回転、腕の上下回転、体の横回転を制御するアクチュエータが備えられており、各部分の動きを制御している。ここで採用するアクチュエータは、例えばビーアイ社が発売した「原人コッツ」の動作を生成している一般的な電磁石を利用すればよい。もちろん、モータなどの動力源を用いることもできる。
【0015】
次に、漫才人形の全体動作を説明する。全体制御部9は、予めプログラムされた漫才シナリオに応じて、各人形の動作を制御する。例えば、図3に示すように相方を向いて話したり、つっこみ役が相手方をはたいたりといった動作を漫才風に制御する。図3には話の内容によって相方を向いたり、お客さんの方向に向いたりする様子や、つっこみが「あほか」と叫びながら頭を殴打する様子を示している。この制御には、全体制御部9からの指令によって、音声データベース2がせりふを検索してスピーカ1を鳴らし、動作制御部4が各アクチュエータ3を制御して動きを作り出すことによって行なう。人形Bも対応する構成部品を使って全く同様に制御すればよい。
【0016】
以上説明したように、第1の実施の形態における漫才人形によれば、予めプログラムされたシナリオの応じて動きに連動しながらせりふを話すため、大人でも楽しめる非常におもしろい玩具を提供することが可能となる。なお、本実施の形態では、動きは首の横回転、腕の上下回転、体の横回転に限定したが、例えば足の動きなど別の部分の動きを追加しても全く差しつかえはない。
【0017】
(実施の形態2)
以下、本発明の第2の実施の形態における漫才人形について、図を用いて説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態における漫才人形の構成図である。図において、第1の実施の形態との相違は、音声入力をするマイク10と、マイクの音声を認識する音声認識部11が追加された点であるため、構成についての詳細な説明は省略する。図4のように構成された第2の実施の形態における漫才人形について、以下その動作を説明する。
【0018】
本実施の形態における漫才人形の動きは、第1の実施の形態におけるそれと全く同様である。そこで、本実施の形態の第1の実施の形態との相違点のみ説明する。本実施の形態は、マイク10と音声認識部11を利用して、まわりの環境音や利用者の声を認識して、その結果に応じて漫才のシナリオを変化させる。例えば、笑い声を認識すると、漫才のシナリオの途中で、「こんな所、うけるところちゃうでー」とか「勘のいいお客さんやな」などの言葉を発しながらお客さんの方を向く動作をすることで、ストーリーに変化を与える。また、拍手を認識すると、「5000人もお客さんがいるようやな」などのせりふを発したり、逆に長い間静かな状態が続くと、「お客さん、寝てるのとちゃうかー」などのせりふを言うこともできる。さらに、お客さんからのせりふを認識すると、「おいおい、お客さんの方はおもろいやんけー」や、「お客さん、そんな所でつっこまんといてー」などのせりふを発する。
【0019】
以上の具体的な動作については、音声認識部11の認識結果から、全体制御部9が予めプログラムされたストーリー変化に応じて、上記したせりふを発するように制御する。各人形の発声、動作制御の方法は第1の実施の形態と全く同様であるため、説明は省略する。ストーリー変化をさせる方法の一例を図5に示す。図のように、全体のストーリーの流れの中で、音声認識結果により一度ストーリーを中断させ、別のせりふを話した後に、もとのストーリーに戻る、または新たなストーリーへと変化させる。
【0020】
さらに、図6に示すように、人を検出する人検出センサ12(例えば焦電センサで構成する)を人形の前に取付けて、ストーリーを変化させることもできる。例えば、人がいなくなったことを検出すると、「ここからがおもろいんやでー」や、「おいおいどこ行くんや」などのせりふを入れることができる。もちろん、利用者が前に来たときに、漫才を始めるといったスイッチ代わりの利用も考えられる。
【0021】
以上説明したように、第2の実施の形態における漫才人形によれば、環境音や利用者の声に応じて漫才のストーリーを変化させることができるため、非常におもしろく飽きのこない漫才対話を楽しむことができると同時に、利用者が漫才のシナリオの中へ入っていけるという楽しさを味わうことができる。なお、本実施の形態における音声認識部11は、公知の音声認識装置を用いれば容易に実現することができる。
【0022】
(実施の形態3)
以下、本発明の第3の実施の形態における漫才人形について、図を用いて説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態における漫才人形の構成図である。図において、1から14までは、第2の実施の形態と同様である。20は人形Aの動作を制御する制御部、21は人形Bの動作を制御する制御部である。本実施の形態は、第1、第2の実施の形態と比較して、全体を制御する方法が異なる。つまり、図7に示すように各人形が独立して動作し、両方の人形の動きを総合的に判断する制御部が存在しない。
【0023】
以下、本実施の形態の第1、第2の実施の形態との相違を中心に、図7を参照しながらその動作を説明する。人形Aと人形Bは、互いに相手の話した内容を認識して、その認識内容に応じて返答を返す。これを互いの人形間で繰り返しながら漫才風の対話を行なう。人形Aは、人形Bが発した音声をマイク10で入力して、音声認識部11に送る。音声認識部11は、マイク10で入力した音声を認識して、その結果を制御部20に送る。さらに、制御部20は、音声認識結果に応じて、予めプログラムされた返答パターンを選択する。そして、その返答パターンを音声データベース2と動作制御部4に送る。音声データベース2はスピーカ1から声を、動作制御部4は、アクチュエータ3を適切に動作させる。
【0024】
ここで、音声認識部11は、相手のスピーカからの発声を認識テンプレートとして記憶しておく。人形からの発声パターンは、通常の人の発声パターンと比べて非常にゆらぎが小さいため、こうすることで音声認識率は非常に高いものとなり、漫才のシナリオ通りの会話ができるようになる。人形Aが発声した後、人形Bが人形Aのスピーカ1から発された言葉をマイク13で入力する。その後の動作は、人形Aと全く同様であり、人形Bも適切な返答を行なう。以上の繰り返しで、人形AとBが互いに相手の言葉を認識しあいながら、予めプログラムされた通りに、漫才対話を繰り返す。
【0025】
次に、利用者が人形Aおよび人形Bに話しかけた場合の動作について簡単に説明する。この場合は、各人形の音声認識部11と14で人の声を認識する。すでに説明したように、各音声認識部は人形からの発声を認識テンプレートとして記憶しているため、人の発声パターンと各認識テンプレート間の距離に適当なしきい値を設けることで、人形からの発声と利用者の発声を区別することができる。そして、各人形の音声認識部が人の音声を検知すると、制御部20と21が人の発声時に発する返答パターンを選んで、各人形A、Bが返答する。例えば、「うるさい!ちゃんと聞かんかい」や、「ぼけ!」などと返答を返す。そして、通常のストーリーに戻るが、この戻り方は図5で示したように行なえばよい。また、第2の実施の形態で説明したように、各音声認識部が人の笑い声や拍手などを認識して、それに応じた返答をしてもよい。さらに、第2の実施の形態のように、人検出センサを利用して漫才対話を変化させることもできる。この時の構成図を図8に示す。
【0026】
以上のように第3の実施の形態における漫才人形によれば、各人形が独立で認識、返答を繰り返しながら、しかも利用者が漫才のシナリオの中へ入っていけるという楽しさを味わうことができる。なお、本実施の形態における音声認識部11、14は、公知の音声認識装置を用いれば容易に実現することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上のように本発明の音声対話玩具によれば、大人が見ても非常に面白いと感じることができ、また利用者がストーリーの中へ入りながらストーリーに変化を持たせることができるため、参加できるといった楽しさも味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における漫才人形の構成を示す図
【図2】本発明の第1、第2、第3の実施の形態における漫才人形の動作概略を示す図
【図3】(a)〜(c)は本発明の第1、第2、第3の実施の形態における漫才人形のせりふと動きの連動の例を示す図
【図4】本発明の第2の実施の形態における漫才人形の構成を示す図
【図5】本発明の第2の実施の形態における漫才人形の音声認識によるストーリー変化の例を示す図
【図6】本発明の第2の実施の形態における人検出センサを追加した漫才人形の構成を示す図
【図7】本発明の第3の実施の形態における漫才人形の構成を示す図
【図8】本発明の第3の実施の形態における人検出センサを追加した漫才人形の構成を示す図
【符号の説明】
1、5 スピーカ
2、6 音声データベース
3、7 アクチュエータ
4、8 動作制御部
9 全体制御部
10、13 マイク
11、14 音声認識部
20、21 制御部
Claims (8)
- 音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、
前記全体制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする音声対話玩具。 - 人の存在を検出する人検出手段をさらに有し、前記全体制御手段が前記音声認識手段と前記人検出手段の検出結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御することを特徴とする請求項1記載の音声対話玩具。
- 音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具であって、
前記玩具の制御手段は予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択することを特徴とする音声対話玩具。 - 人の存在を検出する人検出手段をさらに有し、各玩具の前記制御手段が前記音声認識手段と前記人検出手段の検出結果に応じて前記音声格納手段と前記動作生成手段を制御することを特徴とする請求項3記載の音声対話玩具。
- 音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、1つの音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備え、
前記全体制御手段は、予め決められた玩具間の対話シナリオ動作と環境音または利用者の声の認識結果に応じた対話シナリオ動作とに関するプログラムを格納する手段を有し、予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させる音声対話玩具。 - 音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段とを有した複数の玩具と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記複数の玩具の前記音声格納手段と前記動作生成制御手段を制御する全体制御手段とを備えた音声対話玩具の制御方法であって、
予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて前記シナリオに応じた対話動作に代えて、別のシナリオの対話ストーリーに変化させることを特徴とする制御方法。 - 音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具の制御方法であって、
予めプログラムされたシナリオに応じて複数の玩具間の音声対話動作の制御を行うとともに、前記音声認識手段による環境音または利用者の声の認識結果に応じて返答パターンを選択する制御方法。 - 音声格納手段と、前記音声格納手段からの音声データを拡声する音声発声手段と、動作生成制御手段と、前記動作生成制御手段からの指令により動作生成をする動作生成手段と、音声入力手段と、前記音声入力手段から入力される音声を認識する音声認識手段と、前記音声認識手段の認識結果に応じて前記音声格納手段と動作生成制御手段を制御する制御手段を有した複数の玩具で構成された音声対話玩具の制御方法であって、
他の玩具の音声発声手段からの発声を対話に用いる認識テンプレートとして記憶するとともに、前記認識テンプレートを玩具の音声認識手段に用いることを特徴とする音声対話玩具の制御方法。
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