JP2004024862A - 変形した信号を他の較正済み信号を用いて較正するシステムおよび方法 - Google Patents

変形した信号を他の較正済み信号を用いて較正するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【目的】未較正のセンサを較正する方法を提供する。
【解決手段】物理現象に関係する第1の位置に設けられた未較正のセンサ300を、同じ物理現象に関係する第2の位置においてその未較正センサから離隔して設けられた較正済みのセンサ100と、第2の位置における物理現象を未較正センサの出力に関係付ける周波数領域伝達関数とを用いて較正する。
【選択図】図18

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、未較正の測定装置を較正するシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
センサもしくはより一般的にトランスデューサは、物理現象を検出したり、検出した物理現象に基いて出力信号を発生させるために、多くの分野において使用されている。通常、そのようなセンサもしくはトランスデューサは、物理現象の既知の同時的測定に基いて較正される。実際には、センサもしくはトランスデューサからの出力信号が、他の器具によるその物理現象の測定結果を使用して較正される。一般に、その第2の器具はそれ自体が、所定の承認された方法によって、特定の物理対象、物理現象および/または基準に対して、既に較正されている。
【0003】
いくつかの種類の測定においては、測定装置のセンサもしくはトランスデューサは、そのセンサもしくはトランスデューサを使用して測定されるべき物理現象に対して直接接続することができない。そのような間接的測定は、測定されるべき物理現象が生ずるシステムに対する、そのセンサもしくはトランスデューサの接続に依存する。その場合、センサもしくはトランスデューサを較正することは、そのセンサもしくはトランスデューサの測定特性と、測定されるべきシステムに対するそのセンサもしくはトランスデューサの接続との両者に依存する。その結果、間接的測定には、しばしば、センサもしくはトランスデューサをシステムに接続した後のそのシステムの追加的な測定に対してそのセンサもしくはトランスデューサを較正することが必要になる。
【0004】
しかし、間接的測定を行うセンサもしくはトランスデューサを較正しようとする際に、そのセンサもしくはトランスデューサの較正のためにそのセンサもしくはトランスデューサを使用して行うことが求められる較正用の測定と、そのような間接的測定の較正のために必要な第2の測定とを、システム上の同じ位置において行うことは、必ずしも不可能ではないが、しばしば困難である。これは、必ずしも常にではないが、通常、測定されるべきシステムに対するセンサのサイズや被測定システム上で測定を行う際の実際的な制約によるものである。
【0005】
例えば、センサもしくはトランスデューサのサイズ、第2の測定装置のサイズ、および/または、生体上で血圧測定を行うことの実際的な制限のために、一方において較正されるべきセンサもしくはトランスデューサを使用して生体内の血管の血圧を測定しつつ、他方において第2の測定装置を使用してその血管上の同じ位置において第2の測定を行うことは、一般に不可能である。例えば、間接的測定を較正するための“追加的な測定”として使用される既知の血圧測定は、通常、人の上腕の上腕動脈上にカフを装着することによって取得される。それと対照的に、較正されるべきトノメトリック・センサは、人の手首の撓骨動脈上に装着される。また、血圧測定用のカフは、極めてしばしば、トノメトリック・センサを使用して人の血圧が測定される肢とは反対側の肢上に装着される。もっとも、物理的制約のためにシステムに対して同じ位置で測定することが不可能であることは、生体における血圧を測定することに限定されるわけではないことが理解されるべきである。
【0006】
また、センサもしくはトランスデューサの較正が正確(精確)であるべきであるとすれば、較正されるべきセンサもしくはトランスデューサは、通常、基準となる測定装置が曝されるレベルと同レベルの物理現象に曝されることが必要であることが理解されるべきである。この物理現象を較正されるべきセンサもしくはトランスデューサと基準測定装置の両者が同じ位置で測定することができず、かつ、その物理現象の値が2つの測定位置において同じでないならば、較正に誤差が生じ得る。2つの測定位置における物理現象のそれぞれの値は、2つの測定位置の間のその物理現象の伝播の時間遅延、および/または、2つの測定位置の間のその物理現象の変化によって、異なった値となり得る。
【0007】
たとえば、生体の脈管系内における血圧という物理現象は、上記の2つの誤差誘発特性のいずれによっても影響される。すなわち、脈管系内の血圧脈波の伝播速度が有限である結果、脈管系内の第2の、つまり、下流側の位置で測定される血圧は、その脈管系内の第1の、つまり、上流側の測定位置における血圧から時間的に遅延する。それと同時に、血圧脈波が脈管系を伝播するに従って、生体の脈管系の生理学的特性がその血圧脈波に変化を生じさせ、その結果、その血圧脈波は前記第1と第2の測定位置においてそれぞれ異なる形状を取るのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、システム内において生ずる現象に間接的に接続されたセンサもしくはトランスデューサを較正するシステムおよび方法を提供する。
【0009】
本発明はまた、独立に、較正されるべきセンサもしくはトランスデューサによって行われる測定の位置から離隔した位置において第2の測定が行われるシステムに対して間接的に接続されたセンサもしくはトランスデューサを較正するシステムおよび方法を提供する。
【0010】
本発明はまた、独立に、較正済みの装置による物理現象の測定から変化した物理現象に対して、センサもしくはトランスデューサを較正するシステムおよび方法を提供する。
【0011】
本発明はまた、独立に、生体内において生ずる物理現象に対して間接的に接続されたセンサもしくはトランスデューサを較正するシステムおよび方法を提供する。
【0012】
本発明はまた、独立に、生体内において生ずる血圧信号から電気信号を発生させる血圧トランスデューサを較正するシステムおよび方法を提供する。
【0013】
本発明はまた、独立に、生体内の血圧信号を検出する血圧センサもしくはトランスデューサを、その較正されるべき血圧センサもしくはトランスデューサの位置から離隔した位置において行われるその血圧信号の他の測定に対して、較正するシステムおよび方法を提供する。
【0014】
本発明はまた、独立に、未較正の装置を使用して検出されるシステムの自然的変化を周波数解析することによって、使用状態にあるその未較正装置の較正パラメータを決定するシステムおよび方法を提供する。
【0015】
本発明に従うシステムおよび方法の種々の例示的実施態様においては、第1の位置と第2の位置の間の物理現象の変換を定義する第1の伝達関数が定義される。ついで、その伝達関数の特定の周波数における値が決定される。また、独立に、入力した物理現象の、その物理現象の測定に応答して較正されるべきセンサもしくはトランスデューサから発生する出力信号への変換を定義する第2の伝達関数が、定義される。さらに、第1の伝達関数と第2の伝達関数の間の関係が決定される。それら2つの伝達関数の間の関係は、未較正のセンサもしくはトランスデューサを較正するために必要な較正係数の逆数である。特定の時間、特定の周波数等におけるそれら2つの伝達関数のそれぞれの値を取得することによって、その較正係数を取得することができる。
【0016】
また、独立に、未較正のセンサもしくはトランスデューサの出力は、前記較正係数と、前記入力物理現象と、較正定数とに基づく。較正係数は既知であり、また、入力信号と出力信号のそれぞれの値は決定もしくは誘導可能であるので、較正定数も決定可能である。システムの自然的変化の周波数解析を利用して使用状態にある未較正センサもしくはトランスデューサの較正係数および較正定数を決定することにより、既存の時間領域較正法の使用の結果として生ずる不正確さを低減し、理想的には解消することができる。
【0017】
本発明の上記のおよび他の特徴および利点は、本発明に従うシステムおよび方法の種々の例示的実施態様についての以下の詳細な記載において明示されるか、または、その詳細な記載から自明となる。
【0018】
本発明の種々の例示的実施態様を、以下において、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、測定されるべき現象が2つの位置において異なる特徴を有する場合に、システムに対して第1の位置において取得される第1の信号を、そのシステムに対して第2の位置において取得される較正済みの第2の信号を用いて較正するシステムおよび方法を提供する。また、本発明は、較正式の係数を、第1位置と第2位置の間における現象の変化が補償されるように調整するシステムおよび方法を提供する。そのような変化は、各信号においてそれぞれ同時に測定される値を、第1測定位置と第2測定位置において生ずる物理現象の違いによって、異なる値とする場合がある。
【0020】
以下の詳細な議論において、本発明に従うシステムおよび方法が、空気充填圧迫カフを採用する較正済みの非観血式血圧モニタを使用して動脈圧トノメータを較正する場合について記載される場合があることが理解されるべきである。しかしまた、本発明のシステムおよび方法が、較正済み圧迫カフ血圧モニタに対して未較正の動脈圧トノメータを較正する場合に限定されないことも理解されるべきである。むしろ、本発明のシステムおよび方法は、較正のプロセスにおいて使用される較正済みの装置が未較正のセンサもしくはトランスデューサによって測定されるシステムの位置から離隔した位置においてそのシステムを測定することにより、測定されるべきシステムに対していかなる未較正センサもしくはトランスデューサをも較正するために使用され得る。
【0021】
第1の装置を使用してシステムの所定の現象を測定することによって発生する信号は、一般に、その第1装置と第2の較正済み装置とによるその現象の同時的測定を表すそれぞれの信号を比較することによって較正される。実際には、未較正の装置は、通常、物理現象を、所定の承認された方法によってかつ較正済み信号を発生させるための特定の基準に対して既に較正されている較正済み装置を使用して測定することによって較正される。そして、較正済み装置から発生するその現象の較正済み信号が、未較正の測定装置から発生する同じ現象を測定した未較正信号と比較される。
【0022】
いくつかの種類の測定においては、測定装置のセンサもしくはトランスデューサは、それが較正済みであるか未較正であるかを問わず、測定されるべき現象を直接測定することができない。例えば、血管の経壁的圧力の変化は、血管の壁を介して圧力を測定することによって直接的に測定されないことがある。実際には、血管からその血管を覆う皮膚の表面に伝わる血圧脈波を測定することによって間接的な測定が行われることがある。間接的測定にとって、未較正装置を較正することは、測定装置のセンサもしくはトランスデューサの測定特性と、測定されるべき現象に対するそのセンサもしくはトランスデューサの接続との両者に依存する。その結果、間接的測定においては、しばしば、未較正測定装置を測定されるべき現象に間接的に接続した後にその未較正測定装置を較正済みの信号に対して較正することが必要となる。
【0023】
較正のプロセスには、未較正の測定装置と較正済みの測定装置とを使用して現象を同時に測定して、2つの測定装置から、同じ現象の2つもしくはそれ以上のほぼ同時の値を取得する工程が含まれることがある。ここで、“ほぼ同時”とは、同じ入力信号が、伝播の遅延の範囲内において、2つの位置の各々において測定されるというようにおおよそ同時的である2つの測定を含む概念であることが理解されるべきである。しかし、この用語はまた、諸々の条件が満たされる限りにおいて、分、時、日の単位で隔てられた2つの異なる時点において取得されるそれぞれの測定をも含む概念である。
【0024】
特に、2つの測定は、それらの2つの測定の間で被測定システムが有意に変化しない限りにおいては、如何なる時間間隔によっても分離され得る。例えば、多くの実生活上の動力学的、機械的、液圧的、気体圧的、電気的および化学的システムは、そのようなシステムの長期的動力学的応答を変化および/またはドリフトさせる加齢、磨耗等を受ける。そのようなシステムはまた、それらのシステムの動力学的応答に対する長期的変化を生じさせる入力を受ける。すなわち、そのようなシステムは、一定の限定された時間間隔に対しては一般に安定的であるが、長い時間間隔に対しては変化する。従って、2つの測定が被測定システムが安定的である時間間隔の範囲内において行われる限りにおいては、それらの2つの測定が“おおよそ同時的である”ことが理解されるべきである。
【0025】
そこで、未較正測定装置を使用して取得した測定信号のレベルを較正済み測定装置を使用して取得した測定信号のレベルに関係付ける数学的関係式が導かれ得る。スケーリングとシフティングによって入力信号を出力信号に変換する未較正測定装置について、この変換は以下の式 (1)によって表される。
O = KI + O0                    (1)
但し、Oは、結果としての出力信号であり、
Kは、比例定数であり、
Iは、入力信号であり、
は、値ゼロを有する入力信号に対応する出力信号に等しい定数である。
【0026】
図1は、圧力を表す入力信号Iと電圧を表す出力信号Оについての等式(1)に対応する略図である。種々の例示的実施態様において、入力信号は例えば血管内の血圧であり、出力信号は、その血管内の血圧に応答して生体の皮膚によって圧力/電圧センサもしくはトランスデューサに対して加えられる力もしくは圧力を表す電圧である。
【0027】
前記のような未較正測定装置を較正するために一次等式を使用し得る。そのような一次等式の1つは、以下の式(2)によって表される。
I =  Cc O + I                       (2)
但し、I は、入力信号であって、出力信号がそれに対して較正されるべき     ものであり、
C は、較正係数であり、
Oは、入力信号に対して較正されるべき出力信号であり、
は、較正定数である。
【0028】
等式(2)に対応する図2において、圧力/電圧トランスデューサの場合には、較正定数Iはオフセット圧Pである。入力信号が血管内の血圧Pである種々の 例示的実施態様において、オフセット圧Pの値は、測定される電気信号Eの値がゼロの時の血圧である。
【0029】
入力信号は、その入力信号をモニタすることが可能な較正済み装置を使用して測定され得る。出力信号は、入力信号をその出力信号に変換する未較正トランスデューサによって発生させられ得る。この場合において、入力信号と出力信号との同時測定が入力信号の2つの相異なる値について行われるならば、較正係数Cは、以下の式(3)によって表される。
C =1/K = ( IB − IA )/(OB − OA )        (3)
但し、Kは、比例定数であり( 等式 (1)より) 、
I A は、第1の較正済み入力測定値であり、
I B は、第2の較正済み入力測定値であり、
O A は、第1の較正済み入力測定値 IA に対応する第1の未較正の出    力測定値であり
O B は、第2の較正済み入力測定値 IB に対応する第2の未較正の  出力測定値である。
【0030】
また、較正定数Iは、較正係数 CC と測定された入力信号および出力信号とを使用して決定され得る。特に、等式(3) を使用して決定される較正係数 CC の値と、等式(3)において使用される入力信号と出力信号のそれぞれの値が与えられれば、等式(2) は以下の式(4) に書き改めることができる。
 = IA − CA =IB − CB     (4)
【0031】
いくつかの場合において、未較正測定装置のシステムへの接続を容易に調節することができない時には、その未較正測定装置は、それがシステムに接続された後に、較正されなければならない。血圧等の時間変化現象を測定するシステムにおいては、測定された現象における時間変化は、較正の目的のために使用され得る。血圧等の時間変化現象を検出することによって取得される入力信号は定常平均成分と時間変化成分とを含む。従って、入力信号の全測定値は以下の式(5)によって表される。
I(t) = + i(t)                     (5)
但し、I(t)は、入力信号の全測定値であり、
 は、入力信号の定常平均成分であり、
i(t)は、入力信号の時間変化成分である。
【0032】
入力信号を出力信号に変換するトランスデューサの場合に、時間変化入力信号に応答して発生させられる時間変化出力信号もまた、定常平均出力成分と時間変化出力成分とによって表され得る。従って、等式(5)に基いて、等式(2)は、以下の式(6)に書き改め得る。
Figure 2004024862
但し、I(t)は、入力信号の全測定値であり、
は、較正係数であり、
O(t)は、出力信号の全測定値であり、
 は、出力信号の定常平均成分であり、
o(t)は、出力信号の時間変化成分である。
【0033】
I(t)とO(t)とが周期が等しい周期関数であるならば、入力信号の定常平均成分 は以下の式(7)によって表され、
 =(1/T) ∫I(t)dt  ( 但し、積分区間はt乃至t+kT)      (7)
出力信号の定常平均成分は以下の式(8)によって表される。
 =(1/T) ∫O(t)dt  ( 但し、積分区間はt乃至t+kT)        (8)
但し、tは、任意の時間であり、
kは、ゼロでない整数であり、
Tは、時間変化周期関数I(t)および O(t)の周期である。
【0034】
等式(6)は、入力信号を用いて出力信号を較正するために、2つの方法で使用され得る。まず、2つの時間変化入力信号I(t) とI(t)とそれらに対応する時間変化出力信号O(t) とO(t)とが異なる時間期間に渡って測定され得る。次いで、それら2つの時間変化入力信号I(t) とI(t)のそれぞれの平均成分が異なる値であれば、較正係数 CC は以下の式(9)によって表される。
C =(  −  1 )/( 2 −  1 )        (9)
但し、 は、第1の時間変化入力信号I(t)の定常平均成分であり、
は、第2の時間変化入力信号I(t)の定常平均成分であり( 2 ≠  )、
 は、第1入力信号I(t)に基いて取得される第1出力信号O(t  )の定常平均成分であり、
は、第2入力信号I(t)に基いて取得される第2出力信号O(t)  の定常平均成分であり、( 1 ≠  2 ) である。
【0035】
上記に代えて、時間変化入力信号I(t)とそれに対応する出力信号О(t)とが異なる時間tとtとにおいて測定され得る。次いで、時間変化出力信号О(t)の時間変化成分o(t)が2つの時間tとtとにおいて異なる値であるとすれば、較正係数 CC は以下の式(10)によって表される。
Figure 2004024862
但し、I(t) と I(t)は、第1と第2の時間t、tにおける時間変化入力信号I(t)のそれぞれの値であり、
O(t) と O(t)は、第1と第2の時間t、tにおける時間変化出力     信号О(t)のそれぞれの値であり、
 は、時間変化入力信号I(t)の定常平均成分であり、
 は、入力信号I(t)に基いて取得される電気信号О(t)の定常平均      成分であり、
i(t)とi(t) は、第1と第2の時間t、tにおける時間変化入力      信号I(t)の時間変化成分のそれぞれの値であり、
o(t)とo(t)は、第1と第2の時間t、tにおける時間変化出力  信号О(t)の時間変化成分のそれぞれの値であり、o(t) ≠(t
である。
【0036】
ある現象の測定値を出力信号に変換する未較正のセンサもしくはトランスデューサが置かれる位置と同じ位置において較正済みの装置を使用してその現象の値を測定することができない場合がある。例えば、検出される血圧を電気信号に変換する電気的トランスデューサが置かれる解剖学的部位と同じ部位において、較正済みの血圧モニタを使用して生体の血圧を測定することは、しばしば不可能である。通常、較正済みの血圧測定は、生体の上肢の上腕動脈上に装着された空気充填圧迫カフを使用して行われるが、圧力変化に応答して電気信号を発生させる未較正のトノメータは、生体の同じ上肢の端付近の撓骨動脈上に装着され得る。あるいは、血圧カフがトノメータが装着される上肢とは反対側の上肢に装着されることもしばしばある。
【0037】
較正が正確なものであるべきならば、望ましくは、未較正の装置は、較正済みの装置によって測定される物理現象と同じ物理現象を測定すべきである。例えば、未較正血圧測定装置と較正済み血圧測定装置とが同じ解剖学的部位において測定を行うことができない時のように、未較正装置と較正済み装置とが空間的に離れた位置に置かれた時には、血圧等の被測定現象が2つの位置において同じでないならば、較正に誤差が生じ得る。ある現象の2つの測定は、2つの位置の間においてその現象の発生に時間の遅延があるか、または、較正済み装置の装着位置で発生する現象に対して未較正装置の装着位置で発生する現象に変化があるか、または、それらの両方があれば、異なったものとなる。
【0038】
例えば、図3に示すように、生体において、血液は心臓からその生体の脈管系の末梢動脈に向かって流れるが、心臓の脈動収縮によって発生する血圧脈波は、その脈管系を有限の速度で伝播する。従って、撓骨動脈において検出される血圧脈波の波形は、上腕動脈において検出される血圧脈波に対して遅延する。さらに、図3に示すように、血圧脈波が末梢動脈を伝播する際に、血圧脈波の波形に変化が生じて、撓骨動脈において測定される血圧脈波の波形と上腕動脈において検出される血圧脈波の波形とは異なった形状となる。
【0039】
生体の血圧がその生体の他の位置もしくは部位において測定される時には、脈波波形の形状の変化は無視し得るか、または、そもそも存在しないかも知れない。その場合には、それらの位置においては、時間遅延の可能性があることを除いて、血圧脈波の形状が同じであると仮定することができる。しかし、如何なる時間遅延も、等式(10)を使用して較正係数を決定するための入力信号I(t)と出力信号О(t)として、圧力測定的値P(t) 、P(t)と取得される電気信号E(t) 、E(t)とをそれぞれ使用することを不可能にする。ある現象が異なる測定位置で発生する時にそれらの測定位置の間でその現象の発生に時間の遅延があるならば、それぞれの時間変化信号は、互いに対して、時間変化信号の特徴(極大値、極小値等)を等式(10)を使用して較正係数を取得するための値として使用し得るような態様で、シフトされ得る。
【0040】
生体の撓骨動脈上に装着されるトノメータは、前記波形変化が無視し得ると仮定して較正されてきた。図4において、実線で示すものが、較正済みの血圧モニタによって測定された上腕動脈血圧脈波波形である。撓骨動脈血圧脈波波形は、破線で示され、2つの波形の極大値と極小値とをそれぞれ対応させることによって較正されたトノメータによって測定されたものである。しかし、図4の2つの波形の形状には明らかな違いがあり、このことが、撓骨動脈において測定される波形の変化が無視し得ないことを証明している。
【0041】
図3に示すように、撓骨動脈における血圧信号の時間変化(AC)成分の振幅は、脈管系の脈波伝達特性のために、上腕動脈におけるそれとは大きく異なっている。図4に示すように、波形の変化、つまり、撓骨動脈での血圧信号の上腕動脈でのそれに対する形状の変化は、血圧脈波の伝達の特性を示している。
従って、図4に示す較正法において使用される、2つの血圧信号の特徴(ピークの振幅等)を互いに対応させる技術は、正確な較正を行う技術としては充分ではない。
【0042】
あるシステムの第1測定位置“a”と同じシステムの第2測定位置“b”の間の物理現象の変化は、以下の式(11)で表される周波数領域伝達関数 HFab (f)によって記述され得る。
Fab (f) = IF2(f) / IF1(f)          (11)
但し、 HFab (f) は、第1測定位置“a”と第2測定位置“b”の間の入力信号の周波数領域伝達関数であり、
F1(f) は、第1測定位置“a”において測定される第1時間変化入力信号I(t)のフーリエ変換であり、
F2(f) は、第2測定位置“b”において測定される第2時間変化入力信号I(t)のフーリエ変換である。
【0043】
等式(11)は、生体の血圧脈波がその生体の上腕動脈から撓骨動脈に伝播する際のその血圧脈波の変化を表すために書き直すことができる。特に、その変化は、以下の式(11a)で表される動脈圧伝達関数 HA (f) によって記述され得る。
Abr (f) = PAb(f) / PAr(f)         (11a)
但し、 HAbr (f) は、上腕動脈測定位置と撓骨動脈測定位置の間の入力信号の圧伝達関数であり、
Ab(f) は、上腕動脈測定位置における上腕動脈時間変化血圧脈波のフーリエ変換であり、
Ar(f) は、撓骨動脈測定位置における撓骨動脈時間変化血圧脈波のフーリエ変換である。
【0044】
図5は、既知の物理現象を未知の物理現象に変換する物理システムと、その未知物理現象を測定するために使用され得る未較正の装置との一例示的実施態様の略図である。特に、図5においては、物理現象として、血圧脈波が使用される。既知の物理現象は、圧迫カフ等の較正済み測定装置によって測定され得る上腕動脈血圧脈波 PAb(t) である。等式(11a)で示される上腕動脈/撓骨動脈伝達関数 HAbr (f) は、既知の上腕動脈血圧脈波 PAb(t) を未知の撓骨動脈血圧脈波 PAr(t) に変換する。未較正測定装置は、未知撓骨動脈血圧脈波 PAr(t)を、等式(1)を使用して定義される未知の比例定数Kと未知の較正オフセット値Eとに基いて、未較正の測定信号Er (t) に変換する。
【0045】
等式(2)の較正係数 Cと較正定数Iとを決定することは、上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f) 等の、第1測定位置と第2測定位置の間の伝達関数 HAab (f)についての少なくとも1つの周波数値が知られるまでは、不可能であることが理解されるべきである。
【0046】
図6は、上腕動脈血圧脈波と撓骨動脈血圧脈波の間の上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f) の、実験的に決定された周波数応答を示している。図6に示すように、上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)は、血圧脈波の伝播特性は共鳴システムの伝播特性であることを明らかにしている。共鳴システムにおいては、共鳴周波数の付近、つまり、上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)のピークの付近の血圧脈波の周波数成分が、他の周波数における周波数成分に対して相対的に増幅される。図6に示す上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)は、上腕動脈測定位置において測定される血圧脈波の周波数成分に対する、撓骨動脈測定位置において測定される血圧脈波の種々の周波数成分の変化を表している。
【0047】
さらに、図6に示す上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)は、前記システムの有用な特徴を明らかにしている。その有用な特徴とは、上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)が、周波数がゼロに近づくに従って、以下の等式(12)で記述され得るように、値1に近づくということである。
Abr (0) = Pr (0)/ Pb (0) =  r  b =1  or   b =  r   (12)
但し、 HAbr (0)は、周波数がゼロの場合の、上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達 関数 HAbr (f)の値であり
b (0) は、周波数がゼロの場合の、時間変化上腕動脈血圧脈波信号Pb (t) のフーリエ変換の値であり、
b は、 Pb (t) の平均値であり、
r (0) は、周波数がゼロの場合の、時間変化撓骨動脈血圧脈波信号 Pr (t) のフーリエ変換の値であり、
r は、 Pr (t) の平均値である。
【0048】
要するに、等式(11a)と(12)とは、撓骨動脈血圧脈波と上腕動脈血圧脈波のそれぞれの平均血圧ないしDC成分が相等しいことを意味している。このことは、本発明に従うシステムおよび方法の例示的実施態様において使用された撓骨動脈と上腕動脈のように生体の大きな血管について正しい。上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)は一般に未知であるが、等式(12)は、多くのケースについて、血圧脈波が脈管系を通って一定距離を伝播する時にゼロ周波数に近づく血圧信号の周波数成分の振幅値を与える。この情報は、未較正の血圧測定装置を較正するために、本発明に従うシステムおよび方法の種々の例示的実施態様によって使用される。
【0049】
より一般的には、一般的伝達関数 HAab (f)が、上腕動脈/撓骨動脈血圧脈波伝達関数 HAbr (f)について図5に示されるシステムのゼロ周波数成分について図6に示される関係等の、既知のまたは決定可能な関係を有する1つもしくは複数の周波数成分(f1, f2,...) を有しているならば、等式(12)は、伝達関数 HAab (f)のその1つもしくは複数の周波数成分(f1, f2,...) についての振幅値を決定するために使用され得る。
【0050】
入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f) = K H Aab (f)は、第1測定位置“a”に置かれた較正済みの測定装置によって測定される入力信号と、第2測定位置“b”に置かれた未較正のトランスデューサによって発生させられる出力信号とについて、定義され得る。
【0051】
伝達関数 HAab (f)が既知のまたは決定可能な値を有する、“f”周波数成分等の、入力信号および出力信号の1つもしくは複数の周波数成分について、入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f)の値は、以下の式(13)によって表される。
Figure 2004024862
但し、 HIO(f)は、周波数fについての伝達関数 HIO(f) の値であり、
Kは、比例定数であり (等式(1)より)、
H Aab (f)は、周波数fについての伝達関数 HAab (f) の値である。
【0052】
図5に示すシステムについて、入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f)は、圧力/電圧信号伝達関数 Hpv(f)である。前記のように、このシステムについての第1位置/第2位置伝達関数 HAab (f)は、上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)である。図6および等式(12)によって示されるように、  b =  r である。従って、等式(13)は、上腕動脈血圧脈波と発生電気信号のそれぞれのDC成分について、以下の式(13a)のように書き直され得る。
Figure 2004024862
但し、 Hpv(0) は、周波数ゼロについての圧力/電圧伝達関数の値であり、K   は、比例定数であり (等式(1)より)、
Abr (0) は、周波数ゼロについての上腕動脈/撓骨動脈血圧伝達関数 HAbr (f)の値である。
【0053】
入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f)を推定するために使用される技法が位相角を推定しないならば、Kの符号は、データの知識から付与されなければならない。Kの値は、ほとんどのケースにおいて、正である。というのは、測定された出力信号O(t)は較正済みの入力信号I(t)と同位相であるからである。従って、O(t)とI(t)が同位相の時には、以下の式(14)が得られる。
K= | HIO(f)|/| HAB(f)|            (14)
【0054】
較正済みの入力信号I(t)に対してO(t)が逆転すると、Kの値は負となる 。すなわち、以下の式(15)が得られる。
K= | HIO(f)|/| HAB(f)|             (15)
【0055】
(t)は時間変化成分o(t) と未知のゼロ周波数成分Oとに依存するので、信号O(t) とI(t) から、既知のまたは決定可能な値を有する周波数f についてのHIO(f)を決定することは不可能である。しかし、 HIO(f) が周波数の振る舞いの良い関数でなるならば、その事実を利用することが可能である。入力信号/出力信号伝達関数HIO(f) は、既知のまたは決定可能な値を有する周波数成分(f1, f2,... ) の1つまたは複数に近づく周波数について実験的に決定され得る。例えば、圧力/電圧信号伝達関数 Hpv(f) について、この伝達関数 Hpv(f) についての値は、ゼロに近づく周波数について実験的に決定され得る。入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f) について、入力信号/出力信号伝達関数の周波数fでの値 HIO(f)は、fに近づく周波数を決定することから推定され得る。例えば、圧力/電圧伝達関数 Hpv(f) について、そのゼロ周波数の値はこの決定から推定され得る。圧力/電圧伝達関数 Hpv(f) についても、または、ゼロ周波数成分を使用する他の如何なる伝達関数についても、Oの加算はその信号のAC成分に対して如何なる効果も持たない。従って、図8は、ACのみの分析のために図7を描き直したものである。
【0056】
(t)とI(t)から入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f) を決定することは、種々の技法によって対処され得るシステム同定問題である。一旦、Kが、f ≒ f1 における入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f) の推定の絶対値から決定されれば、較正係数 CC は、等式(3) において与えられるように、Kの逆数に等しい。
【0057】
較正係数 Cが得られれば、オフセット入力信号値Iである較正定数が、以 下に説明するように、測定された入力信号の平均値の推定を使用することによって取得され得る。等式(12)が成立する、伝達関数 Hpv(f)等の伝達関数について、等式(12)は、以下の式(16)のように書き直して、展開することができる。
1                (16)
【0058】
同様に、等式(2) は、IとOを考慮して、以下の式(17) のように書き直す ことができる。
2 =  C + I0        (17)
【0059】
等式(16)と(17)を組み合わせ、これをIについて解くと、以下の式(18)が得られる。
− Cc             (18)
【0060】
従って、等式(12)が成立する、伝達関数 Hpv(f)等の伝達関数について、オフセット入力信号値Iである較正定数が、誘導された較正係数Cと、その較正係数Cを決定するために使用される入力信号との平均値とから決定され得る。
【0061】
一般に、較正係数Cを等式(13)〜(17)に基いて決定することは、ゼロに近づく周波数について入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f) を特徴付ける実験データと共に最も容易に使用される。入力と出力のデータのサンプルから伝達関数を特徴付けるための技法がある。一般に、そのような技法は、パラメトリックまたはノンパラメトリックの伝達関数推定である。図9は、較正済みの上腕動脈血圧信号p(t)の時間変化成分の実験データをプロットしたグラフである。図9のグラフにおいては、70mmHgに等しい平均DC成分  1 が除かれている。図10は、未較正の撓骨動脈血圧信号e(t)の時間変化成分をプロットしたグラフである。同様に、図10のグラフにおいては、0.33 mVに等しい平均DC成分 が除かれている。図9および10に示す信号は、250 サンプル/秒のサンプリング密度で得られた連続信号のデジタル化サンプルである。
【0062】
ノンパラメトリック技法は、一般に、入力と出力の時間関数を周波数領域に変換することに基づいている。デジタル化データについての最も一般的な変換は離散フーリエ変換(DFT)である。信号の時間(duration)がパワー2(power of 2)に等しい時に、離散フーリエ変換は、高速フーリエ変換アルゴリズムを使用して効率的に実行され得る。推定入力信号/出力信号伝達関数 HIO(f)を決定するために最も一般的に使用される離散フーリエ変換依拠方法は、
Figure 2004024862
但し、E[…] は統計学的期待値演算子であり、
W(τ) はハミンング・ウィンドウ(Hamming window)等のウィンド     ウ関数(windowing function)である。
【0063】
この例示的実施態様においては、関数E[o(t)o(t + τ)]はO(t) の自己相関関数であり、関数E[o(t)i1 (t +τ)]はo(t) のi(t) に対するクロス相関(cross−correlation )である。等式(19)において、自己相関およびクロス相関関数をウィンドウ関数W(τ) との間で乗算することの効果は、周波数の平滑化の量がウィンドウ関数の幅に逆比例することから、周波数の推定を平滑化することである。
【0064】
図11は、図9と10に示すデータを使用して取得された推定圧力/電圧伝達関数 Hpv(f)の絶対値を示している。図11に示すデータによって得られる推定圧力/電圧伝達関数 Hpv(f) を使用して、Kが0.0172 volts/mmHg であることが等式(13a) に基いて誘導される。一度、Kが等式(13a) に基いて決定されると、較正係数 CC が58.1mmHg/volt となる。一旦、較正係数 CC が等式(4) または(18)に基いて決定されると、較正定数Iが69.98mmHg となる。図12は、較正済みの上腕動脈血圧脈波P(t)と、上記のように決定された58.1mm Hg/voltに等しい較正係数 CC を使用して較正された撓骨動脈血圧脈波P(t) とをプロットしたグラフである。
【0065】
伝達関数H(f)を決定するための1つのパラメトリック技法は、自己回帰(AR)技法である。自己回帰技法においては、複素z−領域における多項式の分数の形式の伝達関数H(z)が決定される。z−領域伝達関数H(z)は、次数が Nb −1の多項式分子と次数が Na の多項式分母を有し、以下の式(20)で表される形式を有する。
IO(z) = Σbn z −(n−1)/(1+Σan z −n)       (20)
但し、n=1〜Nb 
【0066】
係数bとan は、推定入力信号/出力信号伝達関数 HIO(z)が最適な多項式伝達関数となるように、最小2乗法に従って決定される。
【0067】
z−変換の性質は、フーリエ変換が以下の式(21)を用いて単に置換することによってz−変換から見出されることである。但し、πは上添え字である。
z = ej2πf            (21)
【0068】
この置換を使用して、かつ、等式(20)の自己回帰モデルにおいて Nb −1 =2、 Na =1である場合に、図13は、図9および10に示すデータに基いて決 定される推定圧力/電圧伝達関数の絶対値| Hpv(f) |を示している。 Hpv(f) について等式(21)と(14)を書き直し、さらに、それらを組み合わせることによって、以下の式(22)が得られる。
Figure 2004024862
但し、n=1〜Nb 
【0069】
等式(22)において Na = 2 、 Nb = 1 である場合には、図13に示す自己回帰技法によって決定される推定入力信号/出力信号伝達関数 HIO(z) を使用すると、Kは0.0164 volts/mmHg に等しい。
【0070】
本発明に従うシステムおよび方法の種々の例示的実施態様において、未較正のセンサもしくはトランスデューサは、推定伝達関数を決定するためのパラメトリックまたはノンパラメトリック技法を使用して較正され得る。実際に実施される技法は、適用態様および/または被較正測定装置に大きく依存する。ノンパラメトリック技法は、通常、より計算密度が濃いが、伝達関数の性質があまり知られていないシステムに対してより一般的に適用され得る。伝達関数の一般的性質が知られており、かつ、伝達関数が相対的に低次の多項式分数によってモデル化され得るシステムにおいては、パラメトリック技法は計算上極めて効率が良い。例えば、撓骨動脈上に置かれた電子トノメータを図9および10に示すデータに基いて較正する際に、ゼロ付近の周波数における圧力/電圧伝達関数 Hpv(f) は、多項式の2次関数によって、すなわち、 Na = 2 、 Nb = 1 と設定することによって、良好に近似される。
【0071】
以上、本発明に従うシステムおよび方法の一例示的実施態様を、較正基準としてオシロメトリック血圧カフ・モニタを使用して電子トノメータを較正することを例に説明した。種々の他の例示的実施態様においては、較正されるべき他の容積または圧力トランスデューサを使用して血圧を測定し、また、較正済みオシロメトリック血圧カフ以外の他の較正済み装置を使用し得る。電子トノメータは、例えば、それが撓骨動脈の血圧信号P(t) に比例する電気信号E(t) を発生させるであろう個人の手首上に装着され得る。電気信号P(t) は、連続的なものであってもよいし、離散的なものであってもよい。電子トノメータから発生する血圧信号は、そのトノメータの電子回路と平均測定動脈血圧と被測定動脈の平均経壁圧力との関数である、平均定常成分を有する。
【0072】
前記のように、種々の例示的実施態様において、較正済みのオシロメトリック血圧カフ・モニタは空気充填圧迫カフであって、上腕動脈等の最高(収縮期)血圧と平均血圧と最低(拡張期)血圧とを決定し得るものである。それらの血圧測定値は、動脈の経壁的血圧における時間変化性の変動によって発生する。経壁的血圧における時間変化性の変動は、次いで、動脈の容積的変動を生じさせ、それが動脈上の組織を介して皮膚の表面に伝えられて、空気充填圧迫カフがその容積変動に反応してその内部において圧力変動が発生する。空気充填圧迫カフ内における圧力変動の振幅、つまり、オシロメトリック血圧モニタの圧力信号は、空気充填圧迫カフの容積と、カフ圧と動脈圧(経壁圧力)との差と、動脈壁の弾性と、オシロメトリック血圧モニタの電気的特性と、空気充填圧迫カフと動脈上の組織と空気充填接続配管のそれぞれの周波数応答との関数である。オシロメトリック血圧モニタは血圧を連続的に測定するものであってもよいし、離散的に測定するものであってもよい。
【0073】
経壁圧力の差が小さい時は、オシロメトリック血圧モニタによって測定される血圧信号の形状は動脈の内部血圧信号の形状を良好に近似するであろう。経壁圧力の差が小さい時に血圧を測定する技法は、プレチスモグラフ測定として知られている。図14に示すように、好適には最低血圧値よりも低く設定された一定のカフ圧力下で心拍に同期して発生するカフの圧力振動波であるカフ脈波を初めとするプレチスモグラフ(容積脈波の波形)測定は、オシロメトリック血圧測定サイクルの終了時に行われる。プレチスモグラフ測定がデジタル化されるならば、その振幅値などの測定値は、汎用コンピュータ、パーソナル・コンピュータ、マイクロ・コンピュータまたはそれらと同等の装置もしくは回路等を使用して較正係数と較正定数とを決定するために、直接的に(スケーリングが必要な場合は、その後に)、使用され得る。プレチスモグラフ測定がアナログであるならば、最初に、その測定値をアナログ・デジタル変換器等によってデジタル化して、デジタル化された測定値を使用し得るようにする必要がある。また、上記容積脈波測定に加えて、動脈壁を平坦とするようにその動脈を直接押圧してその押圧力の変化として現れる圧脈波を検出する電子圧平トノメータ( 圧力センサ) が生体に装着される。上記カフ脈波を検出するために生体に巻回(装着)されるカフおよびそれに接続された血圧/電圧トランスデューサ(圧力センサ)や、それらを備えて血圧値を測定する血圧測定装置は、後述の較正済入力信号センサ200に対応し、上記電子圧平トノメータは、後述の未較正入力信号センサ300に対応する。上記容積脈波の振幅を示す電気信号E(t)を測定する場合には、血圧P(t)は以下の式(23)によって表される。
Figure 2004024862
但し、P(t)は、生体の時間変化血圧であり、
pvは、血圧/電圧トランスデューサの較正係数であり、
E(t)は、生体の時間変化血圧を検出することによって発生する時間     変化電気信号であり、
o は、その血圧/電圧トランスデューサの較正定数である。
【0074】
血圧/電圧較正係数 Cpvおよび血圧/電圧較正定数 Po は、空気充填圧迫カフについて前記したように、非観血血圧( NIBP )モニタによって測定される平均、拡張期および収縮期血圧を使用して決定され得る。
【0075】
プレチスモグラフ測定について、平均血圧を とすれば、較正係数 Cpvは以下の式(24)で表される。
pv = ( PS −PD )/(ES −ED )        (24)
但し、 Pは、生体の収縮期血圧であり、
は、生体の拡張期血圧であり、
は、生体の収縮期血圧 Pに対応する時間変化電気信号の値  であり、
は、生体の拡張期血圧 Pに対応する時間変化電気信号の値で ある。
【0076】
従って、等式(23)を書き直すことにより、較正定数 Pは以下の式(25)によ って表される。
o = ( − Cpv  )        (25)
【0077】
図15は、本発明に従って未較正のセンサもしくはトランスデューサを較正するためのセンサ較正システム(図18)の制御作動の要部であって、一例示的実施態様の各機能実現手段或いは各工程をそれぞれ説明するためのフローチャートである。特に、図15に示すフローチャートにおいては、未較正センサは、検出されるシステムに対して前もって較正されている較正済みセンサの第1位置Aから離隔した第2位置Bに置かれる。
【0078】
図15に示すように、本実施例の作動はステップS100(以下、「ステップ」を省略する)で開始し、次いでS110に進む。S110では、物理現象の入力信号I(t) が、較正済みセンサと未較正センサとによって検出されつつあるシステムの周期的物理現象の少なくとも1回の全サイクルに渡って、第1位置Aに置かれた較正済みセンサから取得される。次いで、S120において、出力信号O(t)が、そのシステムの物理現象の少なくとも1回の全サイクルに渡って、第2位置Bに置かれた未較正センサから取得される。一般に、S110とS120とは、非検出システムが同じ状態で両方の測定が行われるように、しばしば同時に行われる。しかし、S110とS120の各々が実施される時に非検出システムが実質的に同じ状態にある限り、それら2つのステップが同時に行われる必要は必ずしもないことが理解されるべきである。作動は次いでS130に進む。
【0079】
S130では、入力信号I(t) と出力信号O(t) のそれぞれの平均値  が決定される。次いで、S140において、入力信号/出力信号伝達関数の推定が行われる。推定入力信号/出力信号伝達関数は、パラメトリックかノンパラメトリックの何れの方法を使用しても推定され得ることが理解されるべきである。また、推定入力信号/出力信号伝達関数を推定するための既知のまたは将来開発される如何なる方法をも使用し得る。次いで、S150において、Kの値が、推定入力信号/出力信号伝達関数についてのゼロ周波数値に基いて決定される。作動は次いでS160に進む。
【0080】
S160では、Kの符号が決定される。前記のように、測定された出力信号O(t) が入力信号I(t) に追従するならば、Kの符号は正となるであろう。それと対照的に、出力信号O(t) が入力信号I(t) に対して反転していれば、Kは負となるであろう。入力信号/出力信号伝達関数の位相が既知であれば、Kの符号は容易に決定され得る。しかし、その伝達関数の位相が未知であれば、推定入力信号/出力信号伝達関数の位相が、Kの符号を決定するために、決定される。作動は次いでS170に進む。
【0081】
S170では、較正係数 CC がKの逆数として決定される。次いで、S180において、較正定数Oが、決定された較正係数 CC と決定された平均入力信号値および平均出力信号値 に基いて、決定される。作動は次いでS190において終了する。
【0082】
図16は、被検出システムに対して第1位置Aに置かれる較正済み第1センサがその被検出システムに対して適切に較正されることを保障する方法の一例示的実施態様を説明するためのフローチャートである。前記のように、図15のフローチャートにおいては、較正済みセンサは被検出システムに対して適切に較正されていることを前提としていた。図16に示す方法は、センサを較正して、図15に示す方法において較正済みセンサとして使用され得るようにするために、使用され得る。
【0083】
図16に示すように、本方法の作動はステップS200で開始し、次いでS210に進む。S210では、被検出システムに対して第1位置Aにおいて検出される物理現象の入力値I(t) が、その位置Aに置かれた第1センサを使用して、少なくとも第1の時間tと第2の時間tにおいて、取得される。次いで、S220において、第1センサからの出力信号O(t) が、被検出システムの第1位置Aにおいて検出される物理現象に反応して、かつ、少なくとも第1時間tと第2時間tにおいて、そのセンサを使用して発生させられまたは取得される。次いで、S230において、第1センサについての較正係数 CC が、被検出物理現象の入力値I(t)、I(t)と、それらに対応して、被検出システムに対して第1位置Aに置かれたセンサ装置から発生する出力信号O(t)とO(t)とに基いて、決定される。作動は次いでS240に進む。
【0084】
S240では、入力信号I(t)と出力信号O(t)のそれぞれの平均値  とが、S210とS220において決定された入力値I(t) と出力信号O(t) とに少なくとも部分的に基いて、決定される。次いで、S250において、較正定数Oが、決定された較正係数Cと決定された平均入力信号値 および平均出力信号値 に基いて、決定される。次いで、S260において、出力信号値の入力信号値に対するスケーリングが決定された較正パラメータに基いて行われる。作動は次いでS270に進み、そこで本方法の作動が終了する。
【0085】
図17は、図15および図16に示す方法を適用し、生体上にその上腕動脈血圧を検出するために装着される圧迫カフ血圧センサを使用して撓骨動脈トノメータ等の撓骨動脈血圧センサを較正する一例示的実施態様を説明するためのフローチャートである。すなわち、図17に示すように、本方法の作動はS300において開始し、次いでS310に進み、まず、圧迫カフ自体が、撓骨動脈トノメータが本発明に従うシステムおよび方法を使用して較正されるべき対象としての生体に対して、較正される。作動は次いでS320に進む。
【0086】
圧迫カフを生体に対して較正する既知のまたは将来開発される如何なる方法もしくは技法もS310において使用され得ることが理解されるべきである。また、圧迫カフがその生体に対して既に較正済みであるか、または、圧迫カフがその生体に対して使用可能な一般化較正パラメータを決定することによって一般的に既に較正済みであるならば、S310は省略可能であることが理解されるべきである。例えば、ほとんどの人がその圧迫カフに対して実質的に同様の較正パラメータを有しているならば、その圧迫カフを較正するために、如何なる人に対しても使用可能な一般化較正パラメータを決定し、さらに、本発明に従うシステムおよび方法において、未較正の撓骨動脈トノメータを較正するためにそれらのパラメータを使用することができる。
【0087】
S320において、圧迫カフが生体の上肢の回りにおいて昇圧または降圧させられて、生体の上腕動脈における拡張期血圧よりわわずかに低い圧力とされる。圧迫カフ内の圧力は拡張期血圧に近いものである必要はないことが理解されるべきである。次いで、S330において、信号P(t) とE(t) が、血圧脈波の少なくとも1つの全サイクルについて、圧迫カフと未較正の撓骨動脈血圧センサとによってそれぞれ取得される。次いで、S340において、信号P(t) とE(t) のそれぞれの平均値とが決定される。作動は次いでS350に進む。
【0088】
S350において、血圧脈波/撓骨動脈センサ出力信号伝達関数 Hpv(f) が、周波数領域における伝達関数を推定するために使用可能であって、特に限定されない、既知のまたは将来開発されるパラメトリックまたはノンパラメトリック技法を使用して推定される。次いで、S360において、Kの値が、推定血圧脈波/撓骨動脈センサ出力信号伝達関数 Hpv(f) についてのゼロ周波数値に基いて決定される。次いで、S370では、S160において前記したように、Kの符号が決定される。作動は次いでS380に進む。
【0089】
S380では、未較正撓骨動脈センサについての較正係数 CC が、Kの逆数 として決定される。次いで、S390において、未較正撓骨動脈センサについての較正定数P0 が、決定された較正係数 CC と決定された平均上腕動脈血圧値および平均撓骨動脈センサ出力信号値  2 に基いて、決定される。作動は次いでS400に進み、そこで本方法の作動が終了する。
【0090】
図18は、本発明に従うセンサ較正システムの一例示的実施態様を説明するためのブロック図である。図18に示すように、センサ較正システム100は、リンク210によって較正済みの入力信号センサ200に接続され、リンク310によって未較正の入力信号センサ300に接続される。較正済み入力信号センサ200と未較正入力信号センサ300はそれぞれ、検出されるべき物理現象を有するシステムに取り付けられる。すなわち、較正済み入力信号センサ200は第1の位置Aにおいてシステムに接続され、未較正入力信号センサ300は第1位置Aから離隔した第2の位置Bにおいてシステムに接続される。
【0091】
センサ較正システム100は、リンク210、310からの信号を入力する入力/出力インターフェイス110と、コントローラ120と、制御および/またはデータ・バス170によって相互に接続されるメモリ130、平均値決定回路もしくはルーチン140、推定伝達関数決定回路もしくはルーチン150、較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160とを含む。メモリ130は、信号部132と平均値部134と推定伝達関数部136と較正パラメータ部138とを含む。
【0092】
信号部132は、較正済み入力信号センサ200と未較正入力信号センサ300とからそれぞれ出力された被検出周期的物理現象の1つまたは複数の全サイクルを記憶する。平均値部134は、較正済み入力信号センサ200および/または未較正入力信号センサ300から受け取った信号から平均値決定回路もしくはルーチン140によって決定された平均値を記憶する。推定伝達関数部136は、推定伝達関数決定回路もしくはルーチン150によって発生させられた推定伝達関数を記憶する。較正パラメータ部138は、未較正入力信号センサ300について較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160によって決定された較正係数と較正定数とを記憶する。較正パラメータ部138はまた、較正済み入力信号センサ200についてセンサ較正システム100によって決定された較正パラメータを記憶することができる。それと二者択一的に、較正パラメータ部138は、較正済み入力信号センサ200について予め決定された較正パラメータを記憶してもよい。
【0093】
作動に際しては、センサ較正システム100のコントローラ120の制御の下で、較正済み入力信号センサ200と未較正入力信号センサ300の一方または両方が、被検出システムの被検出物理現象から出力信号を発生させる。それらの出力信号は、較正済み入力信号センサ200および/または未較正入力信号センサ300の一方または両方からそれぞれリンク210および/またはリンク310を介して、入力/出力インターフェイス110に供給される。コントローラ120の制御の下で、入力/出力インターフェイス110は、メモリ130の信号部132にそれらの信号を記憶する。次いで、コントローラ120の制御の下で、信号部132に記憶された信号は、平均値決定回路もしくはルーチン140に出力される。平均値決定回路もしくはルーチン140は、較正済み入力信号センサ200と未較正入力信号センサ300とからの信号のそれぞれの平均値を決定する。次いで、コントローラ120の制御の下で、平均値決定回路もしくはルーチン140によって決定された平均値は、平均値部134に記憶される。
【0094】
また、コントローラ120の制御の下で、信号部132に記憶された信号が、推定伝達関数決定回路もしくはルーチン150に提供され、推定伝達関数決定回路もしくはルーチン150は、既知のまたは今後開発されるパラメトリックなまたはノン・パラメトリックな伝達関数推定技法もしくはアルゴリズムの何れかを使用して、それらの入力信号値から推定伝達関数 HIO(f) を決定する。次いで、コントローラ12 0 の制御の下で、その推定伝達関数が推定伝達関数部136に記憶される。推定伝達関数決定回路150は、平均値決定回路140と独立にもしくはそれと同時に作動し得ることが理解されるべきである。
【0095】
さらに、コントローラ120の制御の下で、較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160が推定伝達関数部136に記憶された推定伝達関数 HIO(f) を入力し、Kの値として、その推定伝達関数の例えばゼロ周波数成分等の所望の主端数成分を抽出する。次いで、較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160は、Kの値の逆数として、較正係数 Cc の値を決定する。また、較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160は、決定された較正係数 Cc と、未較正入力信号センサ300から出力した出力信号の平均値とに基づいて、較正定数Oを決定する。このようにして較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160によって決定された、入力信号センサ300についての較正パラメータは、較正パラメータ部138に記憶される。
【0096】
較正済み入力信号センサ200が、それが置かれる場所であるシステムの特定の位置Aについて較正される必要がある場合には、または、その他の何らかの理由によって較正される必要がある場合には、そのためにも、較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160は上記の作動を行うことができることが理解されるべきである。すなわち、コントローラ120の制御の下で、較正済み入力信号センサ200は、例えば図17について前記した信号値等の、そのセンサ自体を較正するために使用可能な信号値を発生させるために作動する。それらの信号値は、入力/出力インターフェース110を介して入力され、コントローラ120の制御の下で、信号部132に記憶される。その後、較正パラメータ決定回路もしくはルーチン160は、較正済み入力信号センサ200についての較正係数Cc1 と、較正済み入力信号センサ200についての較正定数Iとを発生させる。
【0097】
図18に示すセンサ較正システム100は、種々の例示的実施態様において、プログラムされた汎用コンピュータによって実施される。しかし、センサ較正システム100は、特定目的のコンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサもしくはマイクロコンピュータと周辺集積回路要素、ASICその他の集積回路、デジタル信号プロセッサ、個別要素回路等の実配線電子もしくはロジック回路、または、PLD、PLA、FPGA、PAL等のプログラム可能ロジック装置によっても実施され得る。一般に、図15〜図17に示すフローチャートを実施することができる有限状態機械を作動させることが可能な如何なる装置も、センサ較正システム100を実行するために使用することができる。
【0098】
図18に示す回路の各々は、適切にプログラムされた汎用コンピュータの部分として実施され得ることが理解されるべきである。あるいは、その代わりに、図18に示す回路の各々は、ASIC内の物理的に区別されたハードウエア回路としてや、FPGA、PLD、PLAまたはPALを使用したり、個別ロジック回路または個別回路要素を使用しても、実施され得る。図18に示す回路の各々が取る特定の形態は設計上の選択事項であり、当業者にとって自明かつ特定可能であろう。
【0099】
また、センサ較正システム100は、プログラムされた汎用コンピュータ、特定目的のコンピュータ、マイクロプロセッサ等によって実行されるソフトウエアとしても実施され得る。その場合、センサ較正システム100は、センサシステム内に埋設されたルーチン、サーバ上にあるリソース(resource)等として実施され得る。さらに、センサ較正システム100は、それを物理的にソフトウエアおよび/またはハードウエアシステム中に内蔵することによっても、実施され得る。
【0100】
図18に示すメモリ130は、可変の揮発性もしくは不揮発性メモリ、または、非可変もしくは固定メモリの如何なる適切な組み合わせを使用することによっても実施され得る。可変メモリは、それが揮発であるか不揮発であるかを問わず、スタティックまたはダイナミックRAM、フロッピー・ディスクとディスク・ドライブ、書き込み可能なまたは再書き込み可能光ディスクとディスク・ドライブ、ハード・ドライブ、フラッシュ・メモリ等の中の何れか1つまたは複数を使用して実施され得る。同様に、非可変若しくは固定メモリは、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、CD−ROMもしくはDVD−ROM等の光ROMディスクとディスク・ドライブ等の中の何れか1つまたは複数を使用して実施され得る。
【0101】
リンク210、310の各々は、センサ200、300をそれぞれセンサ較正システム100に接続するための既知のまたは今後開発される装置またはシステムの何れであってもよく、公衆交換電話回線網を解する接続、直接的なケーブル接続、広域回線網または構内回線網を解する接続、イントラネットを介する接続、インターネットを介する接続、または、他の何らかの分散型処理回線網もしくはシステムを介する接続を含み得る。さらに、センサ200、300をそれぞれセンサ較正システム100に接続するためのリンク210、310の各々の少なくとも一部は、配線されたリンクであってもよいし、配線のないワイヤレスのリンクであってもよい。一般に、リンク210、310の各々は、スキャナ100を操作画像登録システム200に接続するために使用可能な、既知のまたは今後開発される接続システムまたは構造体の何れであってもよい。
【0102】
以上、本発明をその具体的実施態様について詳細に説明したが、本発明には当業者に自明な種々の変更、改良、変形を行うことが可能である。すなわち、前述した本発明の好適な実施態様は説明を目的とするものであって、何ら限定的なものではないことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】物理現象を測定する未較正装置の一例示的実施態様の略図である。
【図2】図1の未較正装置を較正するために使用可能なシステムの一例示的実施態様の略図である。
【図3】生体の脈管系の相異なる部位における血圧信号と時間遅延とのそれぞれの差を説明する図である。
【図4】システムにおける第1位置において物理現象を測定することによって発生する第1信号と、同じシステムにおける第2位置において同じ物理現象を測定することによって発生する第2信号であってその極大値と極小値とを第1信号の極大値と極小値とにそれぞれ対応させることによって較正したものとをプロットしたグラフである。
【図5】既知の物理現象を未知の物理現象に変換する物理システムと、その未知物理現象を測定するために使用可能な未較正測定装置との一例示的実施態様の略図である。
【図6】周波数の関数としての上腕/撓骨伝達関数の強度をプロットしたグラフである。
【図7】較正済み装置によって測定される入力信号と未較正装置から発生する出力信号の間の入力信号/出力信号伝達関数に基づく未較正測定装置の一例示的実施態様の略図である。
【図8】図7を非ゼロ周波数信号成分について書き改めた図である。
【図9】被測定システムの第1位置において測定される較正済み入力信号であってゼロ周波数信号成分が除かれたものをプロットしたグラフである。
【図10】被測定システムの第2位置において測定される、未較正測定装置の出力信号であってゼロ周波数信号成分が除かれたものをプロットしたグラフである。
【図11】図9および図10のグラフに基づく図7および図8の入力信号/出力信号伝達関数をプロットしたグラフである。
【図12】本発明に従うシステムおよび方法による較正の後に、較正済み装置を使用してシステムの第1位置において測定される入力信号の値と、第2位置においてその装置によって測定される入力信号の値とをプロットした図である。
【図13】低次ARXモデルを使用して取得される推定入力信号/出力信号伝達関数をプロットしたグラフである。
【図14】血圧測定装置によって検出される圧力と動脈血圧脈波とについて、圧力対時間の関係をプロットしたグラフである。
【図15】未較正センサもしくはトランスデューサを較正する本発明方法の一例示的実施態様を説明するフローチャートである。
【図16】図15のフローチャートにおいて使用される較正済みセンサ装置がシステムに対して正しく較正されることを保障する方法の一例示的実施態様を説明するフローチャートである。
【図17】生体における上腕動脈圧力に対して血圧測定用圧迫カフを較正し、かつ、その較正済み圧迫カフを使用して未較正の撓骨動脈血圧センサを較正する、本発明方法の一例示的実施態様を説明するフローチャートである。
【図18】未較正センサもしくはトランスデューサを較正するために使用可能な本発明の一例示的システムを示すブロック図である。
【符号の説明】
100:センサ較正システム
200:較正済入力信号センサ
300:未較正入力信号センサ

Claims (18)

  1. 未較正のセンサを較正する方法であって、
    経時的に変化する物理現象を第1の位置において較正済みのセンサを用いて検出することにより、前記第1位置における前記経時変化物理現象の入力波形を決定する工程と、
    前記経時変化物理現象を第2の位置において前記未較正センサを用いて検出することにより、前記未較正センサに、前記第2位置における前記経時変化物理現象に対応する出力波形を出力させる工程と、
    前記入力波形および前記出力波形に基いて、前記出力波形を前記入力波形に関係付ける周波数領域伝達関数を決定する工程と、
    前記決定された周波数領域伝達関数に基いて、前記未較正センサの較正係数を決定する工程と、
    前記決定された較正係数と前記入力波形と前記出力波形とに基いて、前記未較正センサの較正定数を決定する工程とを含み、
    前記決定較正係数と前記決定較正定数とが、前記未較正センサを、前記第2位置における前記経時変化物理現象に対して較正する方法。
  2. 前記経時変化物理現象が血圧である請求項1の方法。
  3. 前記較正済みのセンサが較正済みのオシロメトリック式血圧モニタである請求項2の方法。
  4. 前記未較正のセンサがトノメータである請求項2の方法。
  5. 前記トノメータが電子圧平トノメータである請求項4の方法。
  6. 前記較正済みのセンサが前記第1位置における前記経時変化物理現象に対して既知の周波数/振幅応答を有する、請求項1の方法。
  7. 前記入力および出力波形に基いて前記周波数領域伝達関数を決定する工程が、前記入力および出力波形に基いて推定周波数領域伝達関数を決定する工程を含む請求項1の方法。
  8. 前記決定周波数領域伝達関数に基いて前記未較正センサの前記較正係数を決定する工程が、
    前記入力波形を前記第2位置における前記経時変化物理現象の第2入力波形に関係付ける第2周波数領域伝達関数が決定可能な値を有する周波数における、前記推定周波数領域伝達関数の値を決定する工程と、
    前記周波数における前記推定周波数領域伝達関数の前記値と前記第2周波数領域伝達関数の前記決定可能な値とに基いて、前記較正係数を決定する工程とを含む請求項7の方法。
  9. 前記周波数がゼロである請求項7の方法。
  10. 前記第2周波数領域伝達関数が前記周波数がゼロの場合に1の値を有する請求項9の方法。
  11. 更に、
    前記入力波形の平均値を決定する工程と、
    前記出力波形の平均値を決定する工程と
    を含み、
    前記未較正センサの較正定数を決定する工程が、前記較正係数と前記入力波形の前記平均値と前記出力波形の前記平均値とに基いて前記未較正センサの較正定数を決定する工程を含む、請求項1の方法。
  12. 前記入力波形および前記出力波形に基いて前記出力波形を前記入力波形に関係付ける周波数領域伝達関数を決定する工程が、
    前記入力波形および前記出力波形の各々の少なくとも1つの全波形を取得する工程と、
    前記周波数領域伝達関数に対応し、かつ、複数のパラメータを有する、複素z−領域における推定伝達関数を定義する工程と、
    前記推定z−領域伝達関数を前記入力波形および前記出力波形の前記取得された少なくとも1つの全波形に適合させることにより、前記複数のパラメータのそれぞれの値を決定する工程と、
    前記適合させたz−領域伝達関数を前記周波数領域伝達関数に変換する工程と
    を含む請求項1の方法。
  13. 更に、
    前記推定周波数領域伝達関数が決定可能な値を有する周波数を決定する工程と、
    前記決定された周波数を等価なz−領域値に変換する工程と
    を含む請求項12の方法。
  14. 更に、
    前記等価z−領域値と、前記推定z−領域伝達関数の前記複数のパラメータのそれぞれの前記決定された値とに基いて、前記較正係数を決定する工程
    を含む請求項13の方法。
  15. 前記推定z−領域伝達関数を定義する工程が、次式の形式の推定z−領域伝達関数の多項式分子と多項式分母とを定義する工程を含む請求項12の方法。
    IO(z) = Σ bn z −(n−1)/(1+Σ an z −n
    但し、n=1〜Nb 
    前記多項式分子の次数は ( Nb −1) であり、前記分母の次数は Na であ   り、前記複数のパラメータは係数 an と bn である。
  16. さらに、前記第1位置における前記経時変化物理現象に対して第2の未較正のセンサを較正することによって前記較正済みセンサを取得し、その較正された第2未較正センサを前記較正済みセンサとして使用可能とする工程を含む請求項1の方法。
  17. 前記第1位置における前記経時変化物理現象に対して前記第2未較正センサを較正する工程が、
    前記第1位置における前記経時変化物理現象の前記入力波形の、少なくとも第1の時間と第2の時間とにおけるそれぞれの値を取得する工程と、
    前記第1位置における前記経時変化物理現象に対応して前記第2未較正センサによって出力された第2出力波形の、少なくとも前記第1の時間と第2の時間とにおけるそれぞれの値を取得する工程と、
    前記入力波形の少なくとも前記第1および第2時間のそれぞれにおける前記取得された値と、前記第2出力波形の少なくとも前記第1および第2時間のそれぞれにおける前記取得された値とに基いて、前記第1位置における前記経時変化物理現象に対する前記第2未較正センサの第2較正係数を決定する工程と、
    前記決定された第2較正係数と前記入力波形と前記第2出力波形とに基いて、前記第2未較正センサの第2較正定数を決定する工程とを含み、
    前記決定第2較正係数と前記決定第2較正定数とが、前記第2未較正センサを、前記第1位置における前記経時変化物理現象に対して較正する、請求項16の方法。
  18. 電子圧平トノメータを較正する方法であって、
    上腕動脈の血圧を較正済みのオシロメトリック式血圧モニタを用いて測定することにより、較正済みのオシロメトリック血圧信号を発生させる工程と、
    撓骨動脈の血圧を未較正の電子圧平トノメータを用いて測定することにより、電圧信号を発生させる工程と、
    前記較正済みオシロメトリック血圧信号と、前記未較正電子圧平トノメータの前記電圧信号とに基いて、周波数領域圧力/電圧伝達関数を決定する工程と、
    前記周波数領域圧力/電圧伝達関数に基いて、前記未較正電子圧平トノメータの較正係数を決定する工程と、
    前記決定された較正係数と前記較正済みオシロメトリック血圧信号と前記電圧信号とに基いて、前記未較正電子圧平トノメータの較正定数を決定する工程とを含み、
    前記決定較正係数と前記決定較正定数とが、前記未較正電子圧平トノメータを、前記撓骨動脈血圧に対して較正する方法。
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