JP2004023913A - 直流高電圧電源装置 - Google Patents
直流高電圧電源装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004023913A JP2004023913A JP2002176964A JP2002176964A JP2004023913A JP 2004023913 A JP2004023913 A JP 2004023913A JP 2002176964 A JP2002176964 A JP 2002176964A JP 2002176964 A JP2002176964 A JP 2002176964A JP 2004023913 A JP2004023913 A JP 2004023913A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- power supply
- circuit
- rectifying element
- high voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Accelerators (AREA)
- Rectifiers (AREA)
Abstract
【課題】直流高電圧電源装置を大型化することなく、高い直流高電圧が得られるようにした直流高電圧電源装置を提供する。
【解決手段】コンデンサユニット22と整流素子ユニット21を組み合わせて多段直列接続してその一端をトランスの二次巻線20a,20bで駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すコッククロフト回路13を備え、前記回路の一部に円筒状の絶縁体30にコイル31を巻回したインダクタ17a,17bを接続し、該コイルを巻回した円筒状絶縁体内部に前記整流素子ユニット21を配置した。
【選択図】 図1
【解決手段】コンデンサユニット22と整流素子ユニット21を組み合わせて多段直列接続してその一端をトランスの二次巻線20a,20bで駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すコッククロフト回路13を備え、前記回路の一部に円筒状の絶縁体30にコイル31を巻回したインダクタ17a,17bを接続し、該コイルを巻回した円筒状絶縁体内部に前記整流素子ユニット21を配置した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は直流高電圧電源装置に係り、特に電子線照射装置、または粒子線加速装置等の用途に好適な1000〜5000kV程度の直流高電圧を発生することができる直流高電圧電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば火力発電所等において、燃焼排ガス中から大気汚染物質を除去するために燃焼排ガスに電子線を照射する技術が知られている。このような用途の電子線照射装置では、例えば1000kV以下の直流高電圧を加速管に与え、電子線を大気中に放出して燃焼排ガスに照射するようにしたものである。照射対象が水のような液体になると透過能力が1000〜5000kV程度の加速電圧を加速管に与えることが必要となる。
【0003】
このような電子線照射装置には、1000〜5000kVの直流高電圧を発生する電源装置が必要であり、昇圧回路としてコッククロフト回路が用いられるのが一般的である。コッククロフト回路は、コンデンサと整流素子とを組み合わせて多段直列接続した回路であり、その一端をトランスの二次巻線で駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すものである。即ち、コッククロフト回路によればトランスの二次巻線に形成される交流電圧が半波ごとに整流され、コンデンサと整流素子とを組み合わせた多段直列回路により整流電圧が順次加算され、多段直列回路の最終段より直流高電圧が取り出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
係るコッククロフト回路においては、理論的にはコンデンサと整流素子とを組み合わせたユニットの段数分にトランスの二次側巻線電圧の整流電圧(波高値分)の積の2倍の直流高電圧が得られる。しかしながら、実際には各段間には浮遊容量が存在し、このためこの浮遊容量が整流器に並列接続した形となり、理論的な直流高電圧が得られないという問題がある。このため、コンデンサと整流素子との組み合わせからなる多段直列回路の後段側(直流高電圧取出し口側)にインダクタを接続し、浮遊容量の影響をキャンセルして整流電圧を高めることができることが知られている。しかしながら、コッククロフト回路においては、一段当たりの分担電圧が例えば200kV程度となり、インダクタのサイズもこの分担電圧に対応した大きさのものが必要となり、単にインダクタを配置すると電源装置全体のサイズが大型化するという問題がある。
【0005】
本発明は上述した事情に鑑みて為されたもので、装置を大型化することなく、高い直流高電圧が効率的に得られるようにした直流高電圧電源装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の直流高電圧電源装置は、コンデンサユニットと整流素子ユニットを組み合わせて多段直列接続してその一端をトランスの二次巻線で駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すコッククロフト回路を備え、前記回路の一部に円筒状の絶縁体にコイルを巻回したインダクタを接続し、該コイルを巻回した円筒状絶縁体内部に前記整流素子ユニットを配置したことを特徴とする。
【0007】
上述した本発明によれば、コッククロフト回路の後段側に円筒状の絶縁体にコイルを巻回したインダクタを接続することで、コッククロフト回路における浮遊容量の影響をキャンセルして、高い整流電圧が得られる。そして、円筒状の絶縁体の内部に整流素子ユニットを配置することで、インダクタの配置スペースと整流素子ユニットの配置スペースとを共用することができ、これにより電源装置全体としてのサイズを大型化することなく上述したインダクタを配置することができる。従って、電源全体としてのサイズを大型化することなく、高い整流電圧が得られる直流高電圧電源装置が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態の直流高電圧電源装置の構成例を示す。電源装置は圧力容器11の内部に収容され、変圧器12と、コッククロフト回路13と、コロナシールドカバー14と、図示されていないがコロナシールドカバー内の直流電圧出力端子等から構成されている。容器11内には、SF6ガス等の絶縁ガスが充填され、十分な絶縁性が確保されている。コッククロフト回路13は、支柱15に支持された絶縁板に、各段当たり2組の整流素子ユニット21,21とコンデンサユニット22,22とが搭載されて構成されている。
【0010】
変圧器12には、例えば3000V程度の三相商用交流電圧が供給され、各相100kV程度の交流電圧に昇圧されてコッククロフト回路13の入力段に供給される。コッククロフト回路13では、後述するように入力された交流電圧が半波整流されるごとに昇圧され、最終段においては例えば1000〜5000kV程度の直流高電圧が得られ、コロナシールドカバー14内の直流電圧出力端子に高電圧直流出力が取り出される。
【0011】
図2は、バランス形コッククロフト回路を示す回路図であり、本発明の電源装置においては、最上段の整流素子ユニットの部分にインダクタ17a,17bが接続されている。
【0012】
図示するバランス形コッククロフト回路は、整流素子Dと分担電圧改善用コンデンサCsと保護抵抗Rからなる整流素子ユニット21がたすきがけ状に多段接続されている。そして、各段ごとにコンデンサCと保護抵抗rとからなるコンデンサユニット22が図示するように各整流素子ユニットの接続点間に接続されている。ここで整流素子ユニット21は単一の整流素子Dと分担電圧改善用のコンデンサCsとからそれぞれ構成されるように図示しているが、実際には多数の整流素子およびコンデンサの直列接続集合体である。個々の整流素子およびコンデンサは、例えば1kV等の耐圧であるが、多数個を直列接続することで、所用耐圧を確保している。
【0013】
コッククロフト回路の動作は、変圧器の二次側巻線20a,20bにそれぞれ例えば100kV程度の交流高電圧が生じると、半波ごとに整流素子ユニット21で整流され、コンデンサユニット22のコンデンサCに整流された直流電圧が充電される。そして、2段目のコンデンサユニットのコンデンサCには1段目のコンデンサCに蓄圧された直流電圧に加えられるように、たすきがけ状に接続された整流素子ユニット21,21から直流電流が流入する。従って、2段目のコンデンサユニットにおいては、初段のユニットと同じ直流電圧がコンデンサユニットのコンデンサCに充電される。このようにしてたすきがけ状に直列接続された整流素子ユニットの段数Nに、1段当たりの整流電圧を乗じた2倍の直流電圧が、理論的には最終段の直流電圧取出し端子23に得られる。得られた直流高電圧は、保護抵抗Roを介して、容器の直流電圧出力端子に接続され、加速管に送られる。
【0014】
係るコッククロフト回路においては、コンデンサユニットのコンデンサCに並列に存在する浮遊容量の影響により、上述した理論上の直流電圧が得られなくなるということは、発明が解決しようとする課題の欄に述べたとおりである。このため、浮遊容量の影響をキャンセルして高い整流電圧が得られるようにインダクタを挿入することが行われていることも上述したとおりである。本発明のコッククロフト回路においては、図2に示すようにコッククロフト回路の最上段にインダクタ17a,17bを備えている。
【0015】
このインダクタ17a,17bは、図3に示すように、円筒状の絶縁体30にコイル31を巻回したインダクタであり、円筒状絶縁体30の内部に整流素子ユニット21aまたは21bを配置している。すなわち、直流高電圧取出し端子23に接続する一対の整流素子ユニット21a,21bを取り囲む一対の円筒状絶縁体30,30を配置し、その周囲にコイル31を巻回してインダクタ17a,17bを構成するようにしたものである。そして、2個のインダクタは配線33により相互に接続されている。
【0016】
絶縁筒30は例えば直径が250〜300mmφであり、長さが例えば数百mm程度であり、FRP等の絶縁材により構成されている。そして、その外周にコイルを巻回し、例えば数百mHから数Hのインダクタンスを形成するようにしている。このような空芯構造により耐圧上の問題をクリアしつつ大きなインダクタンスが得られる。一方で、その内部に収容する整流素子ユニットは、例えば1kV程度の耐圧を有する整流素子と保護抵抗を回路基板上に数百個程度直列接続したもので、これにより1段当たり数百kV程度の耐圧を有する整流素子ユニット21を形成することができる。この寸法については、例えば150mmφ×数百mm程度の基板上に上記素子を搭載して、整流素子ユニットを構成することができ、上記円筒状絶縁体30の内部に収容することが可能である。
【0017】
このように、コッククロフト回路においてインダクタを備え、その内部に整流素子ユニットを配置することで、実際的なサイズを大型化することなく、インダクタを内蔵したコッククロフト回路を形成することができる。これにより、コッククロフト回路の問題点である高電圧側で整流電圧が低くなるという問題点を、そのサイズを大型化することなく克服することができる。
【0018】
以上の説明は、バランス形コッククロフト回路についてのものであるが、対称形コッククロフト回路等の他の回路形式にも、同様に適用可能なことは勿論である。
【0019】
尚、上記実施形態は本発明の実施例の一態様を述べたもので、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能なことは勿論である。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、サイズを大型化することなく、高い直流高電圧が得られる電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の直流高電圧電源装置の概要を示す図である。
【図2】図1におけるコッククロフト回路の回路図である。
【図3】図2におけるコッククロフト回路の要部を示す説明図である。
【符号の説明】
11 高圧容器
12 変圧器
13 コッククロフト回路
14 コロナシールドカバー
15 支柱
17a,17b インダクタ
21a,21b 整流素子ユニット
22 コンデンサユニット
23 接続端子
30 円筒状絶縁体
31 コイル
【発明の属する技術分野】
本発明は直流高電圧電源装置に係り、特に電子線照射装置、または粒子線加速装置等の用途に好適な1000〜5000kV程度の直流高電圧を発生することができる直流高電圧電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば火力発電所等において、燃焼排ガス中から大気汚染物質を除去するために燃焼排ガスに電子線を照射する技術が知られている。このような用途の電子線照射装置では、例えば1000kV以下の直流高電圧を加速管に与え、電子線を大気中に放出して燃焼排ガスに照射するようにしたものである。照射対象が水のような液体になると透過能力が1000〜5000kV程度の加速電圧を加速管に与えることが必要となる。
【0003】
このような電子線照射装置には、1000〜5000kVの直流高電圧を発生する電源装置が必要であり、昇圧回路としてコッククロフト回路が用いられるのが一般的である。コッククロフト回路は、コンデンサと整流素子とを組み合わせて多段直列接続した回路であり、その一端をトランスの二次巻線で駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すものである。即ち、コッククロフト回路によればトランスの二次巻線に形成される交流電圧が半波ごとに整流され、コンデンサと整流素子とを組み合わせた多段直列回路により整流電圧が順次加算され、多段直列回路の最終段より直流高電圧が取り出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
係るコッククロフト回路においては、理論的にはコンデンサと整流素子とを組み合わせたユニットの段数分にトランスの二次側巻線電圧の整流電圧(波高値分)の積の2倍の直流高電圧が得られる。しかしながら、実際には各段間には浮遊容量が存在し、このためこの浮遊容量が整流器に並列接続した形となり、理論的な直流高電圧が得られないという問題がある。このため、コンデンサと整流素子との組み合わせからなる多段直列回路の後段側(直流高電圧取出し口側)にインダクタを接続し、浮遊容量の影響をキャンセルして整流電圧を高めることができることが知られている。しかしながら、コッククロフト回路においては、一段当たりの分担電圧が例えば200kV程度となり、インダクタのサイズもこの分担電圧に対応した大きさのものが必要となり、単にインダクタを配置すると電源装置全体のサイズが大型化するという問題がある。
【0005】
本発明は上述した事情に鑑みて為されたもので、装置を大型化することなく、高い直流高電圧が効率的に得られるようにした直流高電圧電源装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の直流高電圧電源装置は、コンデンサユニットと整流素子ユニットを組み合わせて多段直列接続してその一端をトランスの二次巻線で駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すコッククロフト回路を備え、前記回路の一部に円筒状の絶縁体にコイルを巻回したインダクタを接続し、該コイルを巻回した円筒状絶縁体内部に前記整流素子ユニットを配置したことを特徴とする。
【0007】
上述した本発明によれば、コッククロフト回路の後段側に円筒状の絶縁体にコイルを巻回したインダクタを接続することで、コッククロフト回路における浮遊容量の影響をキャンセルして、高い整流電圧が得られる。そして、円筒状の絶縁体の内部に整流素子ユニットを配置することで、インダクタの配置スペースと整流素子ユニットの配置スペースとを共用することができ、これにより電源装置全体としてのサイズを大型化することなく上述したインダクタを配置することができる。従って、電源全体としてのサイズを大型化することなく、高い整流電圧が得られる直流高電圧電源装置が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、本発明の実施形態の直流高電圧電源装置の構成例を示す。電源装置は圧力容器11の内部に収容され、変圧器12と、コッククロフト回路13と、コロナシールドカバー14と、図示されていないがコロナシールドカバー内の直流電圧出力端子等から構成されている。容器11内には、SF6ガス等の絶縁ガスが充填され、十分な絶縁性が確保されている。コッククロフト回路13は、支柱15に支持された絶縁板に、各段当たり2組の整流素子ユニット21,21とコンデンサユニット22,22とが搭載されて構成されている。
【0010】
変圧器12には、例えば3000V程度の三相商用交流電圧が供給され、各相100kV程度の交流電圧に昇圧されてコッククロフト回路13の入力段に供給される。コッククロフト回路13では、後述するように入力された交流電圧が半波整流されるごとに昇圧され、最終段においては例えば1000〜5000kV程度の直流高電圧が得られ、コロナシールドカバー14内の直流電圧出力端子に高電圧直流出力が取り出される。
【0011】
図2は、バランス形コッククロフト回路を示す回路図であり、本発明の電源装置においては、最上段の整流素子ユニットの部分にインダクタ17a,17bが接続されている。
【0012】
図示するバランス形コッククロフト回路は、整流素子Dと分担電圧改善用コンデンサCsと保護抵抗Rからなる整流素子ユニット21がたすきがけ状に多段接続されている。そして、各段ごとにコンデンサCと保護抵抗rとからなるコンデンサユニット22が図示するように各整流素子ユニットの接続点間に接続されている。ここで整流素子ユニット21は単一の整流素子Dと分担電圧改善用のコンデンサCsとからそれぞれ構成されるように図示しているが、実際には多数の整流素子およびコンデンサの直列接続集合体である。個々の整流素子およびコンデンサは、例えば1kV等の耐圧であるが、多数個を直列接続することで、所用耐圧を確保している。
【0013】
コッククロフト回路の動作は、変圧器の二次側巻線20a,20bにそれぞれ例えば100kV程度の交流高電圧が生じると、半波ごとに整流素子ユニット21で整流され、コンデンサユニット22のコンデンサCに整流された直流電圧が充電される。そして、2段目のコンデンサユニットのコンデンサCには1段目のコンデンサCに蓄圧された直流電圧に加えられるように、たすきがけ状に接続された整流素子ユニット21,21から直流電流が流入する。従って、2段目のコンデンサユニットにおいては、初段のユニットと同じ直流電圧がコンデンサユニットのコンデンサCに充電される。このようにしてたすきがけ状に直列接続された整流素子ユニットの段数Nに、1段当たりの整流電圧を乗じた2倍の直流電圧が、理論的には最終段の直流電圧取出し端子23に得られる。得られた直流高電圧は、保護抵抗Roを介して、容器の直流電圧出力端子に接続され、加速管に送られる。
【0014】
係るコッククロフト回路においては、コンデンサユニットのコンデンサCに並列に存在する浮遊容量の影響により、上述した理論上の直流電圧が得られなくなるということは、発明が解決しようとする課題の欄に述べたとおりである。このため、浮遊容量の影響をキャンセルして高い整流電圧が得られるようにインダクタを挿入することが行われていることも上述したとおりである。本発明のコッククロフト回路においては、図2に示すようにコッククロフト回路の最上段にインダクタ17a,17bを備えている。
【0015】
このインダクタ17a,17bは、図3に示すように、円筒状の絶縁体30にコイル31を巻回したインダクタであり、円筒状絶縁体30の内部に整流素子ユニット21aまたは21bを配置している。すなわち、直流高電圧取出し端子23に接続する一対の整流素子ユニット21a,21bを取り囲む一対の円筒状絶縁体30,30を配置し、その周囲にコイル31を巻回してインダクタ17a,17bを構成するようにしたものである。そして、2個のインダクタは配線33により相互に接続されている。
【0016】
絶縁筒30は例えば直径が250〜300mmφであり、長さが例えば数百mm程度であり、FRP等の絶縁材により構成されている。そして、その外周にコイルを巻回し、例えば数百mHから数Hのインダクタンスを形成するようにしている。このような空芯構造により耐圧上の問題をクリアしつつ大きなインダクタンスが得られる。一方で、その内部に収容する整流素子ユニットは、例えば1kV程度の耐圧を有する整流素子と保護抵抗を回路基板上に数百個程度直列接続したもので、これにより1段当たり数百kV程度の耐圧を有する整流素子ユニット21を形成することができる。この寸法については、例えば150mmφ×数百mm程度の基板上に上記素子を搭載して、整流素子ユニットを構成することができ、上記円筒状絶縁体30の内部に収容することが可能である。
【0017】
このように、コッククロフト回路においてインダクタを備え、その内部に整流素子ユニットを配置することで、実際的なサイズを大型化することなく、インダクタを内蔵したコッククロフト回路を形成することができる。これにより、コッククロフト回路の問題点である高電圧側で整流電圧が低くなるという問題点を、そのサイズを大型化することなく克服することができる。
【0018】
以上の説明は、バランス形コッククロフト回路についてのものであるが、対称形コッククロフト回路等の他の回路形式にも、同様に適用可能なことは勿論である。
【0019】
尚、上記実施形態は本発明の実施例の一態様を述べたもので、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能なことは勿論である。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、サイズを大型化することなく、高い直流高電圧が得られる電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の直流高電圧電源装置の概要を示す図である。
【図2】図1におけるコッククロフト回路の回路図である。
【図3】図2におけるコッククロフト回路の要部を示す説明図である。
【符号の説明】
11 高圧容器
12 変圧器
13 コッククロフト回路
14 コロナシールドカバー
15 支柱
17a,17b インダクタ
21a,21b 整流素子ユニット
22 コンデンサユニット
23 接続端子
30 円筒状絶縁体
31 コイル
Claims (2)
- コンデンサユニットと整流素子ユニットを組み合わせて多段直列接続してその一端をトランスの二次巻線で駆動し、反対端より直流高電圧を取り出すコッククロフト回路を備え、前記回路の一部に円筒状の絶縁体にコイルを巻回したインダクタを接続し、該コイルを巻回した円筒状絶縁体内部に前記整流素子ユニットを配置したことを特徴とする直流高電圧電源装置。
- 前記コッククロフト回路は、バランス形コッククロフト回路であり、直流高電圧の取出し端子に接続する一対の整流素子ユニットを備え、該一対の整流素子ユニットを取り囲む一対の円筒状絶縁体を配置し、該絶縁体にインダクタを構成するコイルを配置したことを特徴とする請求項1記載の直流高電圧電源装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002176964A JP2004023913A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 直流高電圧電源装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002176964A JP2004023913A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 直流高電圧電源装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004023913A true JP2004023913A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31175124
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002176964A Pending JP2004023913A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 直流高電圧電源装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004023913A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11240945B2 (en) * | 2018-09-27 | 2022-02-01 | Hitachi Energy Switzerland Ag | Shielding arrangement for high voltage equipment |
-
2002
- 2002-06-18 JP JP2002176964A patent/JP2004023913A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11240945B2 (en) * | 2018-09-27 | 2022-02-01 | Hitachi Energy Switzerland Ag | Shielding arrangement for high voltage equipment |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7903432B2 (en) | High-voltage power generation system and package | |
JPH05508298A (ja) | 高電圧dc電源 | |
RU2011124504A (ru) | Ионный двигатель для космического транспортного средства | |
JP2010081793A (ja) | 高電圧昇圧用乾式電源トランスおよびそのようなトランスを少なくとも1つ備える電源ユニット | |
JPH0395898A (ja) | X線発生装置 | |
JP5859999B2 (ja) | X線管用高電圧駆動装置 | |
CN105338723A (zh) | 一种高压高频源驱动的dbd等离子体放电装置 | |
JPH06503939A (ja) | 高電圧電力供給装置 | |
JP2004023913A (ja) | 直流高電圧電源装置 | |
JP3232511B2 (ja) | 高周波高圧電源 | |
TWI513166B (zh) | 升壓裝置及串聯型變壓器裝置 | |
JP2007037268A (ja) | 直流高圧電源装置およびその運転方法 | |
US5587893A (en) | Video display high voltage generator | |
JP2004040932A (ja) | 直流高電圧電源装置 | |
JPH03272549A (ja) | 高周波イオン源 | |
RU2003120864A (ru) | Способ и устройство для передачи электрической энергии | |
GB2346273A (en) | Discharge lamp ignitor circuit | |
CN110148515A (zh) | 高压变压装置 | |
GB2287630A (en) | Apparatus and method for treatment of gas by ionization | |
Vukosavić et al. | Design and testing of high voltage high frequency transformer 0.6 kV/60kV for power of 60kW | |
Balcerak et al. | Topology of a high voltage pulse generator using parasitic parameters of autotransformers for non-thermal plasma generation | |
KR102206352B1 (ko) | 오존 발생 장치 | |
JP3401278B2 (ja) | イオン加速装置 | |
Liu et al. | AN 800kV 30mA LINE-FREQUENCY COCKCROFT-WALTON DC GENERATOR USING GAS INSULATED TRANSFORMER FOR RADIATION APPLICATION | |
JP2000048995A (ja) | X線発生装置 |