JP2004023797A - 折り返しダイポールアンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】広いインピーダンス帯域幅を実現し、安価に製造することができ、既存の単一偏波のアンテナ設計に組み入れることができるアンテナを提供する。
【解決手段】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナが提供される。アンテナは、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でV字形に延在されるコンダクタを含む。コンダクタは、給電部、ラジエータ入力部分、及び放射部分を含む。ラジエータ入力部分は、放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを含む。放射部分は、給電ダイポールと無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを含む。
【選択図】 図1
【解決手段】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナが提供される。アンテナは、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でV字形に延在されるコンダクタを含む。コンダクタは、給電部、ラジエータ入力部分、及び放射部分を含む。ラジエータ入力部分は、放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを含む。放射部分は、給電ダイポールと無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを含む。
【選択図】 図1
Description
【特許請求の範囲】
【請求項1】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、
給電部とラジエータ入力部分と放射部分とを有し、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でVの長さが延在されるV字形のコンダクタと、
上記放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを有するラジエータ入力部分と、
上記ラジエータ入力部分に接続された給電ダイポールと上記給電ダイポールから一定間隔で配置されてギャップを形成する無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを有する放射部分とを備え、
上記コンダクタ、上記ラジエータ入力部分、及び上記放射部分は、1枚の材料から形成されていること
を特徴とする折り返しダイポールアンテナ。
【請求項2】上記グラウンドプレーンは、上記コンダクタに電気的且つ機械的に取り付けられたプリント回路板上に置かれていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項3】上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項4】上記ラジエータ入力部分は、上記コンダクタと一体に形成されたタブによってグラウンドプレーンに電気的且つ機械的に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項5】上記給電部は、さらに、給電形成ネットワークを有すること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項6】上記給電部は、給電形成ネットワークを有するプリント回路板に電気的に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項7】上記コンダクタは、グラウンドプレーンに電気的に接続されるスタブで終端すること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項8】アンテナは、動作周波数を有しており、
上記スタブの長さは、上記動作周波数における1/4波長であること
を特徴とする請求項7記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項9】終端スタブは、グラウンドプレーンから外れた位置に置かれ、絶縁されていること
を特徴とする請求項7記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項10】上記ラジエータ入力部分は、グラウンドプレーンに近接して支持され、誘電体によってグラウンドプレーンから絶縁されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項11】上記誘電体は、スペーサであること
を特徴とする請求項10記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項12】上記誘電体は、発泡体であること
を特徴とする請求項10記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項13】上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間に電気的に接続される1/4波長伝送路をさらに備えること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項14】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項15】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されていること
を特徴とする請求項14記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項16】上記無給電ダイポールは、上記給電ダイポールと平行に配置されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項17】上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいこと
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項18】上記コンダクタは、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部を有すること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項19】上記材料は、金属であること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項20】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナを作る方法であって、
給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する工程と、
グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる工程と、
上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する工程と、
上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する工程と、
上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する工程とを備えること
を特徴とする折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項21】上記ラジエータ入力部分は、第1のラジエータ入力部及び第2のラジエータ入力部が側面を形成するV字形のコンダクタをさらに有すること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項22】誘電体によって上記グラウンドプレーンから上記第1のラジエータ入力部を支持する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項21記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項23】上記誘電体は、スペーサであること
を特徴とする請求項22記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項24】他の誘電体は、発泡体であること
を特徴とする請求項22記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項25】上記第1のラジエータ入力部は、第2のギャップによって分離された互いに平行とされる第1のコンダクタ部と第2のコンダクタ部とを有すること
を特徴とする請求項21記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項26】上記放射部分を上記グラウンドプレーンから外れた位置に置いて絶縁する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項27】アンテナは、動作周波数を有しており、
上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間で、上記動作周波数における1/4波長を測定する伝送路を電気的に接続する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項28】上記第1の放射部及び上記第2の放射部を、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項29】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されること
を特徴とする請求項28記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項30】1枚の金属シートから一体に上記コンダクタを形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項31】上記コンダクタと上記グラウンドプレーンとの間に誘電体を挿入する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項32】長さがアンテナの動作周波数における1/4波長である終端スタブまで延在される第2のラジエータ入力部をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項33】第3のギャップによって分離された第1のコンダクタ部及び第2のコンダクタ部として第1のラジエータ入力部を形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項34】上記給電ダイポールと平行な上記無給電ダイポールを配置する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項35】上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいこと
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項36】RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部に上記コンダクタの一部を形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項37】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに直角となるように屈曲されること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項38】上記コンダクタは、上記グラウンドプレーンを有するプリント回路板に電気的且つ機械的に接続されること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項39】上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項40】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、
給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する手段と、
グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる手段と、
上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する手段と、
上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する手段と、
上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する手段とを備えること
を特徴とする折り返しダイポールアンテナ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般にアンテナに関し、特に、無線通信システムにて用いられる折り返しダイポールアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムにて用いられる基地局アンテナは、電磁信号の送信及び受信を行う能力を備えている。受信信号は、基地局にて受信機によって処理され、通信ネットワークに供給される。このとき、送信信号は、受信信号とは異なる周波数で送信される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基地局アンテナの数が増加するのにともない、アンテナメーカは、各アンテナの大きさを最小限にするとともに、製造原価を低減することを試みている。また、地域社会における基地局アンテナタワーの視覚的なインパクトは、社会の関心を集めている。したがって、これらのタワーの大きさを縮小し、これにより、地域社会におけるタワーの視覚的なインパクトを低減させることは望ましい。基地局アンテナとしてより小さなものを用いることは、タワーの大きさを縮小することにつながる。
【0004】
さらに、アンテナにおいては、その帯域幅にわたって安定した遠視野パターンを発揮する広いインピーダンス帯域幅を備える必要がある。さらにまた、いわゆるセルラー、GSM(Global System for Mobile)、PCS(Personal Communication System)、PCN(Personal Communication Network)、及びUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の周波数帯域で動作することができるように、既存の単一偏波のアンテナの帯域幅を増加させる必要がある。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、2つの一体な放射部を形成するコンダクタを含む斬新な折り返しダイポールアンテナを提供することを目的とし、これにより、従来のアンテナに関する問題に取り組むものである。このアンテナ設計は、広いインピーダンス帯域幅を実現し、安価に製造することができ、既存の単一偏波のアンテナ設計に組み入れることができるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、給電部とラジエータ入力部分と放射部分とを有し、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でVの長さが延在されるV字形のコンダクタと、上記放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを有するラジエータ入力部分と、上記ラジエータ入力部分に接続された給電ダイポールと上記給電ダイポールから一定間隔で配置されてギャップを形成する無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを有する放射部分とを備え、上記コンダクタ、上記ラジエータ入力部分、及び上記放射部分は、1枚の材料から形成されていることを特徴としている。
【0007】
このような本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができる。
【0008】
具体的には、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記グラウンドプレーンは、上記コンダクタに電気的且つ機械的に取り付けられたプリント回路板上に置かれていることを特徴としている。
【0009】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれていることを特徴としている。
【0010】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記ラジエータ入力部分は、上記コンダクタと一体に形成されたタブによってグラウンドプレーンに電気的且つ機械的に接続されていることを特徴としている。
【0011】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記給電部は、さらに、給電形成ネットワークを有することを特徴としている。
【0012】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記給電部は、給電形成ネットワークを有するプリント回路板に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0013】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記コンダクタは、グラウンドプレーンに電気的に接続されるスタブで終端することを特徴としている。このとき、アンテナは、動作周波数を有しており、上記スタブの長さは、上記動作周波数における1/4波長であることを特徴としている。また、終端スタブは、グラウンドプレーンから外れた位置に置かれ、絶縁されていることを特徴としている。
【0014】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記ラジエータ入力部分は、グラウンドプレーンに近接して支持され、誘電体によってグラウンドプレーンから絶縁されていることを特徴としている。このとき、上記誘電体は、スペーサであるのが望ましく、また、発泡体であってもよい。
【0015】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間に電気的に接続される1/4波長伝送路をさらに備えることを特徴としている。
【0016】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲されていることを特徴としている。このとき、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されていることを特徴としている。
【0017】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記無給電ダイポールは、上記給電ダイポールと平行に配置されていることを特徴としている。
【0018】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいことを特徴としている。
【0019】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記コンダクタは、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部を有することを特徴としている。
【0020】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記材料は、金属であることを特徴としている。
【0021】
また、上述した目的を達成する本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナを作る方法であって、給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する工程と、グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる工程と、上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する工程と、上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する工程と、上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する工程とを備えることを特徴としている。
【0022】
このような本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができる折り返しダイポールアンテナを作ることができる。
【0023】
具体的には、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記ラジエータ入力部分は、第1のラジエータ入力部及び第2のラジエータ入力部が側面を形成するV字形のコンダクタをさらに有することを特徴としている。
【0024】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、誘電体によって上記グラウンドプレーンから上記第1のラジエータ入力部を支持する工程をさらに備えることを特徴としている。このとき、上記誘電体は、スペーサであるのが望ましく、また、発泡体であってもよい。
【0025】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記第1のラジエータ入力部は、第2のギャップによって分離された互いに平行とされる第1のコンダクタ部と第2のコンダクタ部とを有することを特徴としている。
【0026】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記放射部分を上記グラウンドプレーンから外れた位置に置いて絶縁する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0027】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、アンテナは、動作周波数を有しており、上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間で、上記動作周波数における1/4波長を測定する伝送路を電気的に接続する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0028】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記第1の放射部及び上記第2の放射部を、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲する工程をさらに備えることを特徴としている。このとき、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されることを特徴としている。
【0029】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、1枚の金属シートから一体に上記コンダクタを形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0030】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記コンダクタと上記グラウンドプレーンとの間に誘電体を挿入する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0031】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、長さがアンテナの動作周波数における1/4波長である終端スタブまで延在される第2のラジエータ入力部をさらに備えることを特徴としている。
【0032】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、第3のギャップによって分離された第1のコンダクタ部及び第2のコンダクタ部として第1のラジエータ入力部を形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0033】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記給電ダイポールと平行な上記無給電ダイポールを配置する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0034】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいことを特徴としている。
【0035】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部に上記コンダクタの一部を形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0036】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに直角となるように屈曲されることを特徴としている。
【0037】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記コンダクタは、上記グラウンドプレーンを有するプリント回路板に電気的且つ機械的に接続されることを特徴としている。
【0038】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれることを特徴としている。
【0039】
さらに、上述した目的を達成する本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する手段と、グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる手段と、上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する手段と、上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する手段と、上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する手段とを備えることを特徴としている。
【0040】
このような本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な記述を読むとともに、図面を参照することによって明白になる。本発明は、様々な変形例及び選択を可能とするものであるが、ここでは、特定の具体例が図面を介して示され、詳細に記述される。しかしながら、本発明は、開示された特別の形式に制限されたようには意図されないことを理解すべきである。より正確には、本発明は、変形例、等価物、及び追加された請求項によって定義されるような発明の精神及び範囲内にある代案を全て包含するものである。
【0042】
本発明は、無線通信、放送、軍事及び他の同様の通信システムに有用である。本発明の1つの実施例は、824〜896MHzの周波数帯域を用いる北米セルラー(the North American Cellular)や、806〜869MHzの周波数帯域を用いる北米トランキングシステム(the North American Trunking System)や、870〜960MHzの周波数帯域を用いるいわゆるGSM(Global System for Mobile)のように、様々な周波数帯域にわたって動作するものである。また、本発明の他の実施例は、1850〜1990MHzの周波数帯域を用いるいわゆるPCS(Personal Communication System)、1710〜1880MHzの周波数帯域を用いるいわゆるPCN(Personal Communication Network)、及び1885〜2170MHzの周波数帯域を用いるいわゆるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)のように、いくつかの異なる無線通信帯域にわたって動作するものである。この具体例においては、無線電話ユーザから送信された信号を受信する多くのアンテナを備える基地局タワーに対して、無線電話ユーザが電磁信号を送信する。本発明は、基地局に適用して有用であるが、通信システムにおける全てのタイプにも用いることができる。
【0043】
図1(A)乃至図11は、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナ10を示している。図1(A)乃至図11においては、折り返しダイポールアンテナ10の各部が、終始同一の参照符号によって識別される。折り返しダイポールアンテナ10は、導電性のある材料からなる単一シートから形成されたコンダクタ14を備える。コンダクタ14は、3つの部分、すなわち、給電部20、ラジエータ入力部40及び/又はラジエータ入力部44を含むラジエータ入力部分、及び放射部21及び/又は放射部22を含む放射部分を有する。一具体例としては、図1(B)に示すように、グラウンドプレーン12に近接する給電部20が延在され、空気や発泡体といった誘電体によってそこから間隔をあけて配置される。放射部21,22は、コンパクトな大きさを有しながらも広い帯域幅での動作能力を提供するために、グラウンドプレーン12の表面又は端から一定の角度で配置される。
【0044】
ラジエータ入力部分は、2つのラジエータ入力部40,44を有する。なお、2つの図示されたラジエータ入力部40,44は、同一の構造を有することから、ラジエータ入力部40のみについて詳細に説明するものとする。ラジエータ入力部40は、ギャップ29によって分離された2つのコンダクタ部41,42からなる。2つのコンダクタ部41,42は、理想的には、一定幅のギャップで平行とされる。理想的であっても理想的でなくても、2つのコンダクタ部41,42は、同一平面にある並列のコンダクタである。コンダクタ部41は、給電部20と放射部22の一部分とを接続する。また、コンダクタ部42は、グラウンドプレーン12と放射部22の他の部分とを接続する。ラジエータ入力部40は、給電部20と放射部22とのマッチングを図るために調整される固有のインピーダンスを有する。このインピーダンスは、コンダクタ部41,42及びギャップ29の幅を変えることによって調整される。
【0045】
図1(A)乃至図11に示す具体例において、折り返しダイポールアンテナ10は、2つの放射部21,22を備える。2つの放射部21,22は、互いに他方と平行に接続される。図1(A)乃至図1(C)に示す具体例において、コンダクタ14は、ある位置16でグラウンドプレーン12に機械的且つ電気的に接続される。放射部21,22は、グラウンドプレーン12上の距離dの位置で支持される。具体的な無線周波数帯域(1710〜2170MHz)においては、この距離dは、”1.22””とされる。コンダクタ14は、図1(B)に概略的に示すように、給電部20がグラウンドプレーン12によって支持され且つグラウンドプレーン12から離隔されるように、屈曲部15a,15bで屈曲される。その結果、給電部20は、一般に、グラウンドプレーン12と平行とされる。給電部20は、図示しないが、伝送路に対して電気的に接続するために適応されるRF(Radio Frequency)入力部を有する。伝送路は、一般に、送信機や受信機のようなRFデバイスに対して電気的に接続される。一具体例としては、RF入力部がRFデバイスに接続する。
【0046】
2つの図示された放射部21,22は、同一の構造を有することから、放射部22のみについて詳細に説明するものとする。放射部22は、給電ダイポール(a fed dipole)24及び無給電ダイポール(a passive dipole)26を有する。給電ダイポール24は、第1の1/4波長モノポール(a first quarter−wavelength monopole)28及び第2の1/4波長モノポール(a second quarter−wavelength monopole)30を有する。一具体例としては、第1の1/4波長モノポール28がコンダクタ部41の一端に接続される。また、コンダクタ部41の他端は、給電部20に接続される。さらに、第2の1/4波長モノポール30は、コンダクタ部42の一端に接続される。また、コンダクタ部42の他端は、位置16でグラウンドプレーン12に接続される。
【0047】
ここで、コンダクタ部42は、ナット及びボルト、ネジ、リベットといった任意の適切な固定デバイスや、ハンダ接合、溶接、鑞接、及び圧成形を含む任意の適切な固定方法により、グラウンドプレーン12に接続することができる。適切な接続は、コンダクタ14とグラウンドプレーン12との間の電気的及び機械的接続の両方を実現する。したがって、折り返しダイポールアンテナ10は、落雷のような過渡現象によって引き起こされた過電圧及び過電流の状況から保護される。良好な電気的及び機械的な接続を形成する1つの方法としては、ドイツのワインガーデンにある”Tox Pressotechnik有限会社”から利用可能な圧成形プロセス(以下、”圧成形プロセス”という。)がある。圧成形プロセスは、1つの金属表面を他の金属表面へと変形して圧縮し、いわゆるToxボタンを形成する。圧成形プロセスは、2つの金属表面をともにロックする圧力を用いる。このプロセスは、2つの金属表面をともに動かないようにするための個別の機械的な固定具の必要を除去する。したがって、圧成形プロセスによって放射部21,22がグラウンドプレーン12に取り付けられる具体例においては、位置16で生じるToxボタンが、放射部21,22に対して構造上の支持を与えるとともに、グラウンドプレーン12に対して電気的な接続を与える。圧成形プロセスによってグラウンドプレーン12にコンダクタ14を取り付けることは、折り返しダイポールアンテナ10の相互変調ひずみ(inter−modulation distortion;以下、IMDという。)を最小にする。また、溶接のような他のタイプの電気的接続も、折り返しダイポールアンテナ10のIMDを最小にする。
【0048】
ギャップ32は、当該ギャップ32の一方の側にある第1の半波長ダイポール(無給電ダイポール26)、及び当該ギャップ32の他方の側にある第2の半波長ダイポール(給電ダイポール24)を形成する。中央に位置したギャップ29は、給電ダイポール24を、第1の1/4波長モノポール28と第2の1/4波長モノポール30とに分離する。ギャップ32の対向する終端34,36でのコンダクタ14の部分は、給電ダイポール24を無給電ダイポール26に電気的に接続する。ギャップ29は、コンダクタ部41,42に、エッジ結合ストリップライン伝送路を形成させる。この伝送路は、平衡が保たれることから、効率的に給電部20から放射部22へと電磁力を伝達する。図1(A)に示す具体例において、グラウンドプレーン12及び給電部20は、一般に、放射部21,22と約45°の角度とされる。
【0049】
図1(C)を参照すると、図1(A)に示されるような折り返しダイポールアンテナ10へと屈曲される前におけるコンダクタ14を上方からみた図が示される。孔42は、伝送路又はRFデバイスのコンダクタに対して、折り返しダイポールアンテナ10を接続する目的で提供される。1つ以上の孔44は、給電部20とグラウンドプレーン12との間の1つ以上の誘電体支持物の取り付けを容易にするために提供される。誘電体支持物は、スペーサ、誘電体のワッシャを備えたナット及びボルト、誘電体のワッシャを備えたネジ等を含む。
【0050】
図2に示される他の具体例においては、コンダクタ14が屈曲されて放射部21’,22’を形成する。この具体例においては、各放射部21’,22’の無給電ダイポール26がグラウンドプレーン12に対して一般に平行となるように、コンダクタ14が屈曲される。
【0051】
図3に示されるさらに他の具体例においては、コンダクタ14が屈曲されて放射部21’’,22’’を形成する。この具体例においては、各放射部21’’,22’’の無給電ダイポールがグラウンドプレーン12に対して一般に垂直となるように、コンダクタ14が屈曲される。
【0052】
図示された具体例においては、コンダクタ14がどのように屈曲されているかにかかわらず、無給電ダイポール26が、平行に配置されるとともに、給電ダイポール24から一定間隔で配置され、ギャップ32を形成する。無給電ダイポールは、ギャップ32の対向する終端34,36において、給電ダイポール24に対してショートされる。ギャップ32は、長さL及び幅Wを有し、長さLは、幅Wよりも大きい。UMTSの周波数帯域で用いられる折り返しダイポールアンテナ10についての一具体例において、給電ダイポール24の長さが、2.64’’であり、給電ダイポール24の幅が0.60’’であるとき、ギャップ長Lは2.24’’であり、ギャップ幅Wは0.20’’である。
【0053】
図4(A)に示される他の具体例においては、放射部421,422は、グラウンドプレーン412上で支持され、一般に、約45°の角度とされる。コンダクタ414は、給電部20がグラウンドプレーン412によって支持され且つグラウンドプレーン412から離隔されるように、屈曲部415a,415bで屈曲される。放射部421,422の終端434,436は、グラウンドプレーン412の方へ向かって下方に屈曲される。この配置は、結果として生じる折り返しダイポールアンテナの大きさを最小にする。さらに、屈曲された放射部421,422は、結果として生じる折り返しダイポールアンテナの遠視野パターンのE−プレーン半値電力ビーム幅(HPBW)を増加させる。この具体例は、特に、遠視野において、ほとんど同一のE−プレーン及びH−プレーン共偏波パターン(E−plane and H−plane co−polarization patterns)を生むことが魅力的である。さらに、1つ以上のそのような放射部は、傾斜45°の放射のために用いられてもよい。ここで、放射部は、垂直に配置された列の中で配列され、それぞれ、垂直に配置された列の中心軸に対して45°の角度においてその共偏波を有するために回転されている。下方へ屈曲されている放射部の具体例において、パターンが垂直及び水平偏波のために水平面においてカットされるとき、パターンは、広範囲の観察角度について非常に類似している。
【0054】
図4(B)は、図4(A)の折り返しダイポールアンテナへと屈曲される前におけるコンダクタ414を上方からみた図である。図4(A)及び図4(B)の具体例においては、無給電ダイポール426は、給電ダイポール424から一定間隔で配置され、ギャップ432を形成する。無給電ダイポール426は、終端434,436において、給電ダイポール424に対してショートされる。ギャップ432は、当該ギャップ432の一方の側にある第1の半波長ダイポール(無給電ダイポール426)、及び当該ギャップ432の他方の側にある第2の半波長ダイポール(給電ダイポール424)を形成する。給電ダイポール424は、第1の1/4波長モノポール428及び第2の1/4波長モノポール430を形成する中央に位置されたギャップ429を含む。824〜896MHzのセルラー帯域及び870〜960MHzのGSM帯域においてアンテナが用いられる一具体例においては、給電ダイポール424の長さLは、約6.52’’であり、給電ダイポール424の幅Wは、約0.48’’である。この具体例においては、給電ダイポール424の最も内側の部分は、グラウンドプレーン412の上面から距離dであり、この距離dは、約2.89’’である。
【0055】
つぎの具体例は、図1(A)乃至図4(B)において上述した折り返しダイポールアンテナ10の終端に言及する。終端の以下の具体例は、それぞれ、ここに記述される折り返しダイポールアンテナ10の具体例のうちのどのために用いられてもよい。図5には、折り返しダイポールアンテナ10の空中線(airline)の具体例が描かれている。技術として知られているように、主要な誘電体が空気である場合には、「空中線」は、伝送路システムに言及する。そのような具体例においては、コンダクタ部42は、接続ポイント16でグラウンドプレーン12に接続される。折り返しダイポールアンテナ10は、給電部20及びグラウンドプレーン12の両方に接合される誘電体支持物66によってグラウンドプレーン12上に支持される。いかなる適切な固定デバイスも、グラウンドプレーン12にコンダクタ部42を接続する。適切な接続デバイスは、コンダクタ14とグラウンドプレーン12との間の電気的及び機械的接続の両方を実現する。
【0056】
図6(A)には、1/4波長スタブ50を備えた空中線の具体例が描かれている。そのような具体例においては、コンダクタ部42は、グラウンドプレーン12に電気的に接続されない開放端の伝送路スタブ50において終端する。より正確に言えば、スタブ50は、例えば、当該スタブ50及びグラウンドプレーン12の両方に接合される誘電体スペーサ54によってグラウンドプレーン12上に支持される。さらに、誘電体スペーサ52は、グラウンドプレーン12上で給電部20を支持する。図6(B)には、誘電体スペーサ52,54を含む折り返しダイポールアンテナ10の部分の側面図が概略的に図示されている。
【0057】
択一的に、図7に示されるように、スタブ50は、位置16において当該スタブ50及びグラウンドプレーン12を通過して延在する誘電体の留め具によってグラウンドプレーン12に取り付けられるかもしれない。スタブ50の長さは、折り返しダイポールアンテナ10の動作周波数における1/4波長である。スタブ50の終端が開回路を形成していることから、折り返しダイポールアンテナ10がその動作周波数で励起されたとき、コンダクタ部42の終端においてグラウンドと電気的にショートされるようにみえる。これは、恰もコンダクタ部42がグラウンドプレーン12に電気的に接続されるかのように、折り返しダイポールアンテナ10を同じ方法で動作させる。この配置で、放射する要素構造においてグラウンドに電気的に接続することはない。さらに、複数のアンテナのアレイについてアースするDCは、1/4波長のショート伝送路(図示されていない)の一端を給電部20に電気的に接続することによって提供されるかもしれない。
【0058】
この開放端のスタブの具体例によって提供される利点は、折り返しダイポールアンテナ10とアースされた平面との間の電気的な接続数が、2つの放射部あたり1つの接続から、折り返しダイポールアンテナの1つの配列あたり1つの接続に、低減するということである。この具体例は、本質的に、製造時間を短縮し、アセンブルのために必要なパーツ数を低減し、結果として生じる折り返しダイポールアンテナのアレイのコストを低減する。折り返しダイポールアンテナのアレイが多数の放射部を含むという、これらの利点は、かなりのものである。上述した開放端のスタブは、図1(A)乃至図11に図示した具体例のうちのいずれに用いられてもよい。
【0059】
上述した具体例は、折り返しダイポールアンテナ10の具体例の空中線実装に言及する。PCBが一般に空中線実装よりもよりよい信頼性及びジョイント強度を提供するところで、折り返しダイポールアンテナ10の具体例はまた、PCB実装を含むかもしれない。図8は、図1(A)に類似する具体例を示しており、PCBに電気的且つ機械的に接合されている折り返しダイポールアンテナ10を示している。そのような具体例においては、コンダクタ部42は、メッキされた貫通孔72によってグラウンドプレーン12に接続される。技術として知られているように、メッキされた貫通孔は、銅で一般にメッキされ、且つ、PCBの底側に上側パッドを接続するためにハンダで覆われたトンネルである。
【0060】
図9は、タブ62がコンダクタ部42をグラウンドプレーン12に接続するPCB具体例のさらに他の具体例を示している。タブ62は、単一の金属コンダクタ14と一体であり、グラウンドプレーン12に電気的且つ機械的な接続を供給するために屈曲している。折り返しダイポールアンテナ10の一片の構成は、本質的に、製造時間を短縮し、アセンブルのために必要なパーツ数を低減する。したがって、結果として生じる折り返しダイポールアンテナ10のコストは、図9の具体例の利用によって低減するかもしれない。
【0061】
図10は、導電性コンポーネント64がコンダクタ部42をグラウンドプレーン12に接続するPCB具体例のさらに他の具体例を示している。導電性コンポーネント64は、コンダクタ14とは異なり個別とされているが、グラウンドプレーン12に電気的且つ機械的な接続を供給する。導電性コンポーネント64は、金属コンダクタ、個別のワイヤ、又は他の同様の導電性部分かもしれない。
【0062】
図11は、図4に類似するさらに他の具体例を示しており、PCBに電気的且つ機械的に接合されている折り返しダイポールアンテナ10を示している。コンダクタ部42は、グラウンドプレーン12に電気的且つ機械的に接続されない伝送路スタブ50において終端する。図6のように、図11におけるスタブ50の長さは、折り返しダイポールアンテナ10の動作周波数における1/4波長である。
【0063】
図示した具体例は、2つの放射部21,22で形成されたコンダクタ14を示しているが、折り返しダイポールアンテナ10は、1つほどの放射部、又は多数の放射部で動作するであろう。
【0064】
本発明の折り返しダイポールアンテナ10は、コンダクタ14から一体に形成される1つ以上の放射部を提供する。各放射部は、コンダクタ14と一体な部分である。したがって、個別の放射要素(すなわち、コンダクタ14と一体部分でない放射要素)、又はコンダクタ14及び/又はグラウンドプレーン12に個別の放射要素を接続する留め具の必要はない。折り返しダイポールアンテナ10の全コンダクタ14は、例えば、アルミニウム、銅、真鍮、又は合金で構成された金属シートのような単一の一片の導電性材料から製造することができる。これは、折り返しダイポールアンテナ10の信頼性を改善し、折り返しダイポールアンテナ10を製造するコストを低減し、折り返しダイポールアンテナ10を製造することができる割合を増加させる。屈曲できるコンダクタの具体例の一片の構成は、誘電体の基板マイクロストリップを用いる従来アンテナよりも優れている。なぜなら、そのようなマイクロストリップは、例えば図1(A)乃至図11において示された放射部を作製するために屈曲することができないからである。
【0065】
図1(A)の折り返しダイポールアンテナ10における放射部21,22のような各放射部は、図1(A)の折り返しダイポールアンテナ10におけるコンダクタ部41,42のような平衡が保たれたエッジ結合ストリップライン伝送路を形成する一対のコンダクタ部によって給電さる。この伝送路は、平衡が保たれることから、バラン(balun)を提供することは必要ではない。その結果、非常に広いインピーダンス帯域幅(例えば24%)を備えた折り返しダイポールアンテナ10となる。インピーダンス帯域幅は、アンテナが提供することができる最も低い周波数から最も高い周波数を減算し、アンテナの中心周波数によって除算することによって算出される。一具体例において、折り返しダイポールアンテナ10は、PCS、PCN、及びUMTSの周波数帯域で動作する。したがって、折り返しダイポールアンテナ10のこの具体例のインピーダンス帯域幅は、以下のとおりである。
(2170MHz−1710MHz)/1940MHz=24%
折り返しダイポールアンテナ10は、広いインピーダンス帯域幅を有することに加え、インピーダンス帯域幅にわたって安定した遠視野パターンを提示する。具体的な無線周波数帯域(1710MHz〜2170MHz)においては、折り返しダイポールアンテナ10は、方位角が90°の半値電力ビーム幅(HPBW)アンテナである。すなわち、アンテナは、90°の3dBのビーム幅を達成する。このHPBWを備えた折り返しダイポールアンテナ10を生産することは、側壁を備えたグラウンドプレーンを必要とする。側壁の高さは、0.5’’であり、側壁間の幅は、6.1’’である。この具体例におけるグラウンドプレーンは、0.06’’の厚さがあるアルミニウムである。他の具体的な無線周波数帯域(1710MHz〜2170MHz)においては、折り返しダイポールアンテナ10は、方位角が65°のHPBWアンテナである。すなわち、アンテナは、65°の3dBのビーム幅を達成する。このHPBWを備えたアンテナを生産することは、さらに、側壁を備えたグラウンドプレーンを必要とする。側壁の高さは、1.4’’であり、側壁間の幅は、6.1’’である。さらに、この具体例におけるグラウンドプレーンは、0.06’’の厚さがあるアルミニウムである。
【0066】
折り返しダイポールアンテナ10は、コストを低減し、且つ、セルラー、GSM、PCS、PCN、及びUMTSの周波数帯域をカバーする既存のアンテナのインピーダンス帯域幅を増加させるために、既存の単一偏波アンテナへと統合することができる。
【0067】
なお、上述した実施の形態では、本発明が1つ以上の望ましい具体例について記述されていたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、技術に熟練している人々は、多くの変更が、クレームで述べられる本発明の精神及び範囲から外れずに行なわれるかもしれないことを認識するであろう。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができ、既存の単一偏波のアンテナ設計に組み入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの具体的な構成例を示す図であり、(B)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナの側面図であり、(C)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナへと屈曲される前におけるコンダクタを上方からみた図である。
【図2】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナのさらに他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図4】(A)は、本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す図であり、(B)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナへと屈曲される前におけるコンダクタを上方からみた図である。
【図5】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図であって、伝送媒体が空中線である場合の折り返しダイポールアンテナの具体的な構成例を示す側面図である。
【図6】(A)は、本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す図であって、1/4波長スタブによって終端されたダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す図であり、(B)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナにおけるコンダクタの側面図である。
【図7】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図9】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【符号の説明】
10 折り返しダイポールアンテナ
12,412 グラウンドプレーン
14,414 コンダクタ
15a,15b,415a,415b 屈曲部
16 位置
20 給電部
21,21’,21’’,22,22’,22’’,421,422 放射部
24,424 給電ダイポール
26,426 無給電ダイポール
28,428 第1の1/4波長モノポール
29,32,429,432 ギャップ
30,430 第2の1/4波長モノポール
34,36,434,436 終端
40,44 ラジエータ入力部
41,42 コンダクタ部
50 スタブ
52,54 誘電体スペーサ
62 タブ
64 導電性コンポーネント
66 誘電体支持物
72 貫通孔
【請求項1】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、
給電部とラジエータ入力部分と放射部分とを有し、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でVの長さが延在されるV字形のコンダクタと、
上記放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを有するラジエータ入力部分と、
上記ラジエータ入力部分に接続された給電ダイポールと上記給電ダイポールから一定間隔で配置されてギャップを形成する無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを有する放射部分とを備え、
上記コンダクタ、上記ラジエータ入力部分、及び上記放射部分は、1枚の材料から形成されていること
を特徴とする折り返しダイポールアンテナ。
【請求項2】上記グラウンドプレーンは、上記コンダクタに電気的且つ機械的に取り付けられたプリント回路板上に置かれていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項3】上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項4】上記ラジエータ入力部分は、上記コンダクタと一体に形成されたタブによってグラウンドプレーンに電気的且つ機械的に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項5】上記給電部は、さらに、給電形成ネットワークを有すること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項6】上記給電部は、給電形成ネットワークを有するプリント回路板に電気的に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項7】上記コンダクタは、グラウンドプレーンに電気的に接続されるスタブで終端すること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項8】アンテナは、動作周波数を有しており、
上記スタブの長さは、上記動作周波数における1/4波長であること
を特徴とする請求項7記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項9】終端スタブは、グラウンドプレーンから外れた位置に置かれ、絶縁されていること
を特徴とする請求項7記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項10】上記ラジエータ入力部分は、グラウンドプレーンに近接して支持され、誘電体によってグラウンドプレーンから絶縁されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項11】上記誘電体は、スペーサであること
を特徴とする請求項10記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項12】上記誘電体は、発泡体であること
を特徴とする請求項10記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項13】上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間に電気的に接続される1/4波長伝送路をさらに備えること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項14】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項15】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されていること
を特徴とする請求項14記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項16】上記無給電ダイポールは、上記給電ダイポールと平行に配置されていること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項17】上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいこと
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項18】上記コンダクタは、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部を有すること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項19】上記材料は、金属であること
を特徴とする請求項1記載の折り返しダイポールアンテナ。
【請求項20】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナを作る方法であって、
給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する工程と、
グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる工程と、
上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する工程と、
上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する工程と、
上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する工程とを備えること
を特徴とする折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項21】上記ラジエータ入力部分は、第1のラジエータ入力部及び第2のラジエータ入力部が側面を形成するV字形のコンダクタをさらに有すること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項22】誘電体によって上記グラウンドプレーンから上記第1のラジエータ入力部を支持する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項21記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項23】上記誘電体は、スペーサであること
を特徴とする請求項22記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項24】他の誘電体は、発泡体であること
を特徴とする請求項22記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項25】上記第1のラジエータ入力部は、第2のギャップによって分離された互いに平行とされる第1のコンダクタ部と第2のコンダクタ部とを有すること
を特徴とする請求項21記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項26】上記放射部分を上記グラウンドプレーンから外れた位置に置いて絶縁する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項27】アンテナは、動作周波数を有しており、
上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間で、上記動作周波数における1/4波長を測定する伝送路を電気的に接続する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項28】上記第1の放射部及び上記第2の放射部を、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項29】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されること
を特徴とする請求項28記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項30】1枚の金属シートから一体に上記コンダクタを形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項31】上記コンダクタと上記グラウンドプレーンとの間に誘電体を挿入する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項32】長さがアンテナの動作周波数における1/4波長である終端スタブまで延在される第2のラジエータ入力部をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項33】第3のギャップによって分離された第1のコンダクタ部及び第2のコンダクタ部として第1のラジエータ入力部を形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項34】上記給電ダイポールと平行な上記無給電ダイポールを配置する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項35】上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいこと
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項36】RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部に上記コンダクタの一部を形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項37】上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに直角となるように屈曲されること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項38】上記コンダクタは、上記グラウンドプレーンを有するプリント回路板に電気的且つ機械的に接続されること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項39】上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれること
を特徴とする請求項20記載の折り返しダイポールアンテナを作る方法。
【請求項40】電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、
給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する手段と、
グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる手段と、
上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する手段と、
上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する手段と、
上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する手段とを備えること
を特徴とする折り返しダイポールアンテナ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般にアンテナに関し、特に、無線通信システムにて用いられる折り返しダイポールアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムにて用いられる基地局アンテナは、電磁信号の送信及び受信を行う能力を備えている。受信信号は、基地局にて受信機によって処理され、通信ネットワークに供給される。このとき、送信信号は、受信信号とは異なる周波数で送信される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、基地局アンテナの数が増加するのにともない、アンテナメーカは、各アンテナの大きさを最小限にするとともに、製造原価を低減することを試みている。また、地域社会における基地局アンテナタワーの視覚的なインパクトは、社会の関心を集めている。したがって、これらのタワーの大きさを縮小し、これにより、地域社会におけるタワーの視覚的なインパクトを低減させることは望ましい。基地局アンテナとしてより小さなものを用いることは、タワーの大きさを縮小することにつながる。
【0004】
さらに、アンテナにおいては、その帯域幅にわたって安定した遠視野パターンを発揮する広いインピーダンス帯域幅を備える必要がある。さらにまた、いわゆるセルラー、GSM(Global System for Mobile)、PCS(Personal Communication System)、PCN(Personal Communication Network)、及びUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の周波数帯域で動作することができるように、既存の単一偏波のアンテナの帯域幅を増加させる必要がある。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、2つの一体な放射部を形成するコンダクタを含む斬新な折り返しダイポールアンテナを提供することを目的とし、これにより、従来のアンテナに関する問題に取り組むものである。このアンテナ設計は、広いインピーダンス帯域幅を実現し、安価に製造することができ、既存の単一偏波のアンテナ設計に組み入れることができるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、給電部とラジエータ入力部分と放射部分とを有し、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でVの長さが延在されるV字形のコンダクタと、上記放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを有するラジエータ入力部分と、上記ラジエータ入力部分に接続された給電ダイポールと上記給電ダイポールから一定間隔で配置されてギャップを形成する無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを有する放射部分とを備え、上記コンダクタ、上記ラジエータ入力部分、及び上記放射部分は、1枚の材料から形成されていることを特徴としている。
【0007】
このような本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができる。
【0008】
具体的には、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記グラウンドプレーンは、上記コンダクタに電気的且つ機械的に取り付けられたプリント回路板上に置かれていることを特徴としている。
【0009】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれていることを特徴としている。
【0010】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記ラジエータ入力部分は、上記コンダクタと一体に形成されたタブによってグラウンドプレーンに電気的且つ機械的に接続されていることを特徴としている。
【0011】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記給電部は、さらに、給電形成ネットワークを有することを特徴としている。
【0012】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記給電部は、給電形成ネットワークを有するプリント回路板に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0013】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記コンダクタは、グラウンドプレーンに電気的に接続されるスタブで終端することを特徴としている。このとき、アンテナは、動作周波数を有しており、上記スタブの長さは、上記動作周波数における1/4波長であることを特徴としている。また、終端スタブは、グラウンドプレーンから外れた位置に置かれ、絶縁されていることを特徴としている。
【0014】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記ラジエータ入力部分は、グラウンドプレーンに近接して支持され、誘電体によってグラウンドプレーンから絶縁されていることを特徴としている。このとき、上記誘電体は、スペーサであるのが望ましく、また、発泡体であってもよい。
【0015】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間に電気的に接続される1/4波長伝送路をさらに備えることを特徴としている。
【0016】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲されていることを特徴としている。このとき、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されていることを特徴としている。
【0017】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記無給電ダイポールは、上記給電ダイポールと平行に配置されていることを特徴としている。
【0018】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいことを特徴としている。
【0019】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記コンダクタは、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部を有することを特徴としている。
【0020】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナにおいて、上記材料は、金属であることを特徴としている。
【0021】
また、上述した目的を達成する本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナを作る方法であって、給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する工程と、グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる工程と、上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する工程と、上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する工程と、上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する工程とを備えることを特徴としている。
【0022】
このような本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができる折り返しダイポールアンテナを作ることができる。
【0023】
具体的には、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記ラジエータ入力部分は、第1のラジエータ入力部及び第2のラジエータ入力部が側面を形成するV字形のコンダクタをさらに有することを特徴としている。
【0024】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、誘電体によって上記グラウンドプレーンから上記第1のラジエータ入力部を支持する工程をさらに備えることを特徴としている。このとき、上記誘電体は、スペーサであるのが望ましく、また、発泡体であってもよい。
【0025】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記第1のラジエータ入力部は、第2のギャップによって分離された互いに平行とされる第1のコンダクタ部と第2のコンダクタ部とを有することを特徴としている。
【0026】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記放射部分を上記グラウンドプレーンから外れた位置に置いて絶縁する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0027】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、アンテナは、動作周波数を有しており、上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間で、上記動作周波数における1/4波長を測定する伝送路を電気的に接続する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0028】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記第1の放射部及び上記第2の放射部を、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲する工程をさらに備えることを特徴としている。このとき、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されることを特徴としている。
【0029】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、1枚の金属シートから一体に上記コンダクタを形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0030】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記コンダクタと上記グラウンドプレーンとの間に誘電体を挿入する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0031】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、長さがアンテナの動作周波数における1/4波長である終端スタブまで延在される第2のラジエータ入力部をさらに備えることを特徴としている。
【0032】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、第3のギャップによって分離された第1のコンダクタ部及び第2のコンダクタ部として第1のラジエータ入力部を形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0033】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、上記給電ダイポールと平行な上記無給電ダイポールを配置する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0034】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいことを特徴としている。
【0035】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法は、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部に上記コンダクタの一部を形成する工程をさらに備えることを特徴としている。
【0036】
また、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに直角となるように屈曲されることを特徴としている。
【0037】
さらに、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記コンダクタは、上記グラウンドプレーンを有するプリント回路板に電気的且つ機械的に接続されることを特徴としている。
【0038】
さらにまた、この本発明にかかる折り返しダイポールアンテナを作る方法において、上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれることを特徴としている。
【0039】
さらに、上述した目的を達成する本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナであって、給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する手段と、グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる手段と、上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する手段と、上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する手段と、上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する手段とを備えることを特徴としている。
【0040】
このような本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の他の目的及び利点は、以下の詳細な記述を読むとともに、図面を参照することによって明白になる。本発明は、様々な変形例及び選択を可能とするものであるが、ここでは、特定の具体例が図面を介して示され、詳細に記述される。しかしながら、本発明は、開示された特別の形式に制限されたようには意図されないことを理解すべきである。より正確には、本発明は、変形例、等価物、及び追加された請求項によって定義されるような発明の精神及び範囲内にある代案を全て包含するものである。
【0042】
本発明は、無線通信、放送、軍事及び他の同様の通信システムに有用である。本発明の1つの実施例は、824〜896MHzの周波数帯域を用いる北米セルラー(the North American Cellular)や、806〜869MHzの周波数帯域を用いる北米トランキングシステム(the North American Trunking System)や、870〜960MHzの周波数帯域を用いるいわゆるGSM(Global System for Mobile)のように、様々な周波数帯域にわたって動作するものである。また、本発明の他の実施例は、1850〜1990MHzの周波数帯域を用いるいわゆるPCS(Personal Communication System)、1710〜1880MHzの周波数帯域を用いるいわゆるPCN(Personal Communication Network)、及び1885〜2170MHzの周波数帯域を用いるいわゆるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)のように、いくつかの異なる無線通信帯域にわたって動作するものである。この具体例においては、無線電話ユーザから送信された信号を受信する多くのアンテナを備える基地局タワーに対して、無線電話ユーザが電磁信号を送信する。本発明は、基地局に適用して有用であるが、通信システムにおける全てのタイプにも用いることができる。
【0043】
図1(A)乃至図11は、電磁信号を送受信する折り返しダイポールアンテナ10を示している。図1(A)乃至図11においては、折り返しダイポールアンテナ10の各部が、終始同一の参照符号によって識別される。折り返しダイポールアンテナ10は、導電性のある材料からなる単一シートから形成されたコンダクタ14を備える。コンダクタ14は、3つの部分、すなわち、給電部20、ラジエータ入力部40及び/又はラジエータ入力部44を含むラジエータ入力部分、及び放射部21及び/又は放射部22を含む放射部分を有する。一具体例としては、図1(B)に示すように、グラウンドプレーン12に近接する給電部20が延在され、空気や発泡体といった誘電体によってそこから間隔をあけて配置される。放射部21,22は、コンパクトな大きさを有しながらも広い帯域幅での動作能力を提供するために、グラウンドプレーン12の表面又は端から一定の角度で配置される。
【0044】
ラジエータ入力部分は、2つのラジエータ入力部40,44を有する。なお、2つの図示されたラジエータ入力部40,44は、同一の構造を有することから、ラジエータ入力部40のみについて詳細に説明するものとする。ラジエータ入力部40は、ギャップ29によって分離された2つのコンダクタ部41,42からなる。2つのコンダクタ部41,42は、理想的には、一定幅のギャップで平行とされる。理想的であっても理想的でなくても、2つのコンダクタ部41,42は、同一平面にある並列のコンダクタである。コンダクタ部41は、給電部20と放射部22の一部分とを接続する。また、コンダクタ部42は、グラウンドプレーン12と放射部22の他の部分とを接続する。ラジエータ入力部40は、給電部20と放射部22とのマッチングを図るために調整される固有のインピーダンスを有する。このインピーダンスは、コンダクタ部41,42及びギャップ29の幅を変えることによって調整される。
【0045】
図1(A)乃至図11に示す具体例において、折り返しダイポールアンテナ10は、2つの放射部21,22を備える。2つの放射部21,22は、互いに他方と平行に接続される。図1(A)乃至図1(C)に示す具体例において、コンダクタ14は、ある位置16でグラウンドプレーン12に機械的且つ電気的に接続される。放射部21,22は、グラウンドプレーン12上の距離dの位置で支持される。具体的な無線周波数帯域(1710〜2170MHz)においては、この距離dは、”1.22””とされる。コンダクタ14は、図1(B)に概略的に示すように、給電部20がグラウンドプレーン12によって支持され且つグラウンドプレーン12から離隔されるように、屈曲部15a,15bで屈曲される。その結果、給電部20は、一般に、グラウンドプレーン12と平行とされる。給電部20は、図示しないが、伝送路に対して電気的に接続するために適応されるRF(Radio Frequency)入力部を有する。伝送路は、一般に、送信機や受信機のようなRFデバイスに対して電気的に接続される。一具体例としては、RF入力部がRFデバイスに接続する。
【0046】
2つの図示された放射部21,22は、同一の構造を有することから、放射部22のみについて詳細に説明するものとする。放射部22は、給電ダイポール(a fed dipole)24及び無給電ダイポール(a passive dipole)26を有する。給電ダイポール24は、第1の1/4波長モノポール(a first quarter−wavelength monopole)28及び第2の1/4波長モノポール(a second quarter−wavelength monopole)30を有する。一具体例としては、第1の1/4波長モノポール28がコンダクタ部41の一端に接続される。また、コンダクタ部41の他端は、給電部20に接続される。さらに、第2の1/4波長モノポール30は、コンダクタ部42の一端に接続される。また、コンダクタ部42の他端は、位置16でグラウンドプレーン12に接続される。
【0047】
ここで、コンダクタ部42は、ナット及びボルト、ネジ、リベットといった任意の適切な固定デバイスや、ハンダ接合、溶接、鑞接、及び圧成形を含む任意の適切な固定方法により、グラウンドプレーン12に接続することができる。適切な接続は、コンダクタ14とグラウンドプレーン12との間の電気的及び機械的接続の両方を実現する。したがって、折り返しダイポールアンテナ10は、落雷のような過渡現象によって引き起こされた過電圧及び過電流の状況から保護される。良好な電気的及び機械的な接続を形成する1つの方法としては、ドイツのワインガーデンにある”Tox Pressotechnik有限会社”から利用可能な圧成形プロセス(以下、”圧成形プロセス”という。)がある。圧成形プロセスは、1つの金属表面を他の金属表面へと変形して圧縮し、いわゆるToxボタンを形成する。圧成形プロセスは、2つの金属表面をともにロックする圧力を用いる。このプロセスは、2つの金属表面をともに動かないようにするための個別の機械的な固定具の必要を除去する。したがって、圧成形プロセスによって放射部21,22がグラウンドプレーン12に取り付けられる具体例においては、位置16で生じるToxボタンが、放射部21,22に対して構造上の支持を与えるとともに、グラウンドプレーン12に対して電気的な接続を与える。圧成形プロセスによってグラウンドプレーン12にコンダクタ14を取り付けることは、折り返しダイポールアンテナ10の相互変調ひずみ(inter−modulation distortion;以下、IMDという。)を最小にする。また、溶接のような他のタイプの電気的接続も、折り返しダイポールアンテナ10のIMDを最小にする。
【0048】
ギャップ32は、当該ギャップ32の一方の側にある第1の半波長ダイポール(無給電ダイポール26)、及び当該ギャップ32の他方の側にある第2の半波長ダイポール(給電ダイポール24)を形成する。中央に位置したギャップ29は、給電ダイポール24を、第1の1/4波長モノポール28と第2の1/4波長モノポール30とに分離する。ギャップ32の対向する終端34,36でのコンダクタ14の部分は、給電ダイポール24を無給電ダイポール26に電気的に接続する。ギャップ29は、コンダクタ部41,42に、エッジ結合ストリップライン伝送路を形成させる。この伝送路は、平衡が保たれることから、効率的に給電部20から放射部22へと電磁力を伝達する。図1(A)に示す具体例において、グラウンドプレーン12及び給電部20は、一般に、放射部21,22と約45°の角度とされる。
【0049】
図1(C)を参照すると、図1(A)に示されるような折り返しダイポールアンテナ10へと屈曲される前におけるコンダクタ14を上方からみた図が示される。孔42は、伝送路又はRFデバイスのコンダクタに対して、折り返しダイポールアンテナ10を接続する目的で提供される。1つ以上の孔44は、給電部20とグラウンドプレーン12との間の1つ以上の誘電体支持物の取り付けを容易にするために提供される。誘電体支持物は、スペーサ、誘電体のワッシャを備えたナット及びボルト、誘電体のワッシャを備えたネジ等を含む。
【0050】
図2に示される他の具体例においては、コンダクタ14が屈曲されて放射部21’,22’を形成する。この具体例においては、各放射部21’,22’の無給電ダイポール26がグラウンドプレーン12に対して一般に平行となるように、コンダクタ14が屈曲される。
【0051】
図3に示されるさらに他の具体例においては、コンダクタ14が屈曲されて放射部21’’,22’’を形成する。この具体例においては、各放射部21’’,22’’の無給電ダイポールがグラウンドプレーン12に対して一般に垂直となるように、コンダクタ14が屈曲される。
【0052】
図示された具体例においては、コンダクタ14がどのように屈曲されているかにかかわらず、無給電ダイポール26が、平行に配置されるとともに、給電ダイポール24から一定間隔で配置され、ギャップ32を形成する。無給電ダイポールは、ギャップ32の対向する終端34,36において、給電ダイポール24に対してショートされる。ギャップ32は、長さL及び幅Wを有し、長さLは、幅Wよりも大きい。UMTSの周波数帯域で用いられる折り返しダイポールアンテナ10についての一具体例において、給電ダイポール24の長さが、2.64’’であり、給電ダイポール24の幅が0.60’’であるとき、ギャップ長Lは2.24’’であり、ギャップ幅Wは0.20’’である。
【0053】
図4(A)に示される他の具体例においては、放射部421,422は、グラウンドプレーン412上で支持され、一般に、約45°の角度とされる。コンダクタ414は、給電部20がグラウンドプレーン412によって支持され且つグラウンドプレーン412から離隔されるように、屈曲部415a,415bで屈曲される。放射部421,422の終端434,436は、グラウンドプレーン412の方へ向かって下方に屈曲される。この配置は、結果として生じる折り返しダイポールアンテナの大きさを最小にする。さらに、屈曲された放射部421,422は、結果として生じる折り返しダイポールアンテナの遠視野パターンのE−プレーン半値電力ビーム幅(HPBW)を増加させる。この具体例は、特に、遠視野において、ほとんど同一のE−プレーン及びH−プレーン共偏波パターン(E−plane and H−plane co−polarization patterns)を生むことが魅力的である。さらに、1つ以上のそのような放射部は、傾斜45°の放射のために用いられてもよい。ここで、放射部は、垂直に配置された列の中で配列され、それぞれ、垂直に配置された列の中心軸に対して45°の角度においてその共偏波を有するために回転されている。下方へ屈曲されている放射部の具体例において、パターンが垂直及び水平偏波のために水平面においてカットされるとき、パターンは、広範囲の観察角度について非常に類似している。
【0054】
図4(B)は、図4(A)の折り返しダイポールアンテナへと屈曲される前におけるコンダクタ414を上方からみた図である。図4(A)及び図4(B)の具体例においては、無給電ダイポール426は、給電ダイポール424から一定間隔で配置され、ギャップ432を形成する。無給電ダイポール426は、終端434,436において、給電ダイポール424に対してショートされる。ギャップ432は、当該ギャップ432の一方の側にある第1の半波長ダイポール(無給電ダイポール426)、及び当該ギャップ432の他方の側にある第2の半波長ダイポール(給電ダイポール424)を形成する。給電ダイポール424は、第1の1/4波長モノポール428及び第2の1/4波長モノポール430を形成する中央に位置されたギャップ429を含む。824〜896MHzのセルラー帯域及び870〜960MHzのGSM帯域においてアンテナが用いられる一具体例においては、給電ダイポール424の長さLは、約6.52’’であり、給電ダイポール424の幅Wは、約0.48’’である。この具体例においては、給電ダイポール424の最も内側の部分は、グラウンドプレーン412の上面から距離dであり、この距離dは、約2.89’’である。
【0055】
つぎの具体例は、図1(A)乃至図4(B)において上述した折り返しダイポールアンテナ10の終端に言及する。終端の以下の具体例は、それぞれ、ここに記述される折り返しダイポールアンテナ10の具体例のうちのどのために用いられてもよい。図5には、折り返しダイポールアンテナ10の空中線(airline)の具体例が描かれている。技術として知られているように、主要な誘電体が空気である場合には、「空中線」は、伝送路システムに言及する。そのような具体例においては、コンダクタ部42は、接続ポイント16でグラウンドプレーン12に接続される。折り返しダイポールアンテナ10は、給電部20及びグラウンドプレーン12の両方に接合される誘電体支持物66によってグラウンドプレーン12上に支持される。いかなる適切な固定デバイスも、グラウンドプレーン12にコンダクタ部42を接続する。適切な接続デバイスは、コンダクタ14とグラウンドプレーン12との間の電気的及び機械的接続の両方を実現する。
【0056】
図6(A)には、1/4波長スタブ50を備えた空中線の具体例が描かれている。そのような具体例においては、コンダクタ部42は、グラウンドプレーン12に電気的に接続されない開放端の伝送路スタブ50において終端する。より正確に言えば、スタブ50は、例えば、当該スタブ50及びグラウンドプレーン12の両方に接合される誘電体スペーサ54によってグラウンドプレーン12上に支持される。さらに、誘電体スペーサ52は、グラウンドプレーン12上で給電部20を支持する。図6(B)には、誘電体スペーサ52,54を含む折り返しダイポールアンテナ10の部分の側面図が概略的に図示されている。
【0057】
択一的に、図7に示されるように、スタブ50は、位置16において当該スタブ50及びグラウンドプレーン12を通過して延在する誘電体の留め具によってグラウンドプレーン12に取り付けられるかもしれない。スタブ50の長さは、折り返しダイポールアンテナ10の動作周波数における1/4波長である。スタブ50の終端が開回路を形成していることから、折り返しダイポールアンテナ10がその動作周波数で励起されたとき、コンダクタ部42の終端においてグラウンドと電気的にショートされるようにみえる。これは、恰もコンダクタ部42がグラウンドプレーン12に電気的に接続されるかのように、折り返しダイポールアンテナ10を同じ方法で動作させる。この配置で、放射する要素構造においてグラウンドに電気的に接続することはない。さらに、複数のアンテナのアレイについてアースするDCは、1/4波長のショート伝送路(図示されていない)の一端を給電部20に電気的に接続することによって提供されるかもしれない。
【0058】
この開放端のスタブの具体例によって提供される利点は、折り返しダイポールアンテナ10とアースされた平面との間の電気的な接続数が、2つの放射部あたり1つの接続から、折り返しダイポールアンテナの1つの配列あたり1つの接続に、低減するということである。この具体例は、本質的に、製造時間を短縮し、アセンブルのために必要なパーツ数を低減し、結果として生じる折り返しダイポールアンテナのアレイのコストを低減する。折り返しダイポールアンテナのアレイが多数の放射部を含むという、これらの利点は、かなりのものである。上述した開放端のスタブは、図1(A)乃至図11に図示した具体例のうちのいずれに用いられてもよい。
【0059】
上述した具体例は、折り返しダイポールアンテナ10の具体例の空中線実装に言及する。PCBが一般に空中線実装よりもよりよい信頼性及びジョイント強度を提供するところで、折り返しダイポールアンテナ10の具体例はまた、PCB実装を含むかもしれない。図8は、図1(A)に類似する具体例を示しており、PCBに電気的且つ機械的に接合されている折り返しダイポールアンテナ10を示している。そのような具体例においては、コンダクタ部42は、メッキされた貫通孔72によってグラウンドプレーン12に接続される。技術として知られているように、メッキされた貫通孔は、銅で一般にメッキされ、且つ、PCBの底側に上側パッドを接続するためにハンダで覆われたトンネルである。
【0060】
図9は、タブ62がコンダクタ部42をグラウンドプレーン12に接続するPCB具体例のさらに他の具体例を示している。タブ62は、単一の金属コンダクタ14と一体であり、グラウンドプレーン12に電気的且つ機械的な接続を供給するために屈曲している。折り返しダイポールアンテナ10の一片の構成は、本質的に、製造時間を短縮し、アセンブルのために必要なパーツ数を低減する。したがって、結果として生じる折り返しダイポールアンテナ10のコストは、図9の具体例の利用によって低減するかもしれない。
【0061】
図10は、導電性コンポーネント64がコンダクタ部42をグラウンドプレーン12に接続するPCB具体例のさらに他の具体例を示している。導電性コンポーネント64は、コンダクタ14とは異なり個別とされているが、グラウンドプレーン12に電気的且つ機械的な接続を供給する。導電性コンポーネント64は、金属コンダクタ、個別のワイヤ、又は他の同様の導電性部分かもしれない。
【0062】
図11は、図4に類似するさらに他の具体例を示しており、PCBに電気的且つ機械的に接合されている折り返しダイポールアンテナ10を示している。コンダクタ部42は、グラウンドプレーン12に電気的且つ機械的に接続されない伝送路スタブ50において終端する。図6のように、図11におけるスタブ50の長さは、折り返しダイポールアンテナ10の動作周波数における1/4波長である。
【0063】
図示した具体例は、2つの放射部21,22で形成されたコンダクタ14を示しているが、折り返しダイポールアンテナ10は、1つほどの放射部、又は多数の放射部で動作するであろう。
【0064】
本発明の折り返しダイポールアンテナ10は、コンダクタ14から一体に形成される1つ以上の放射部を提供する。各放射部は、コンダクタ14と一体な部分である。したがって、個別の放射要素(すなわち、コンダクタ14と一体部分でない放射要素)、又はコンダクタ14及び/又はグラウンドプレーン12に個別の放射要素を接続する留め具の必要はない。折り返しダイポールアンテナ10の全コンダクタ14は、例えば、アルミニウム、銅、真鍮、又は合金で構成された金属シートのような単一の一片の導電性材料から製造することができる。これは、折り返しダイポールアンテナ10の信頼性を改善し、折り返しダイポールアンテナ10を製造するコストを低減し、折り返しダイポールアンテナ10を製造することができる割合を増加させる。屈曲できるコンダクタの具体例の一片の構成は、誘電体の基板マイクロストリップを用いる従来アンテナよりも優れている。なぜなら、そのようなマイクロストリップは、例えば図1(A)乃至図11において示された放射部を作製するために屈曲することができないからである。
【0065】
図1(A)の折り返しダイポールアンテナ10における放射部21,22のような各放射部は、図1(A)の折り返しダイポールアンテナ10におけるコンダクタ部41,42のような平衡が保たれたエッジ結合ストリップライン伝送路を形成する一対のコンダクタ部によって給電さる。この伝送路は、平衡が保たれることから、バラン(balun)を提供することは必要ではない。その結果、非常に広いインピーダンス帯域幅(例えば24%)を備えた折り返しダイポールアンテナ10となる。インピーダンス帯域幅は、アンテナが提供することができる最も低い周波数から最も高い周波数を減算し、アンテナの中心周波数によって除算することによって算出される。一具体例において、折り返しダイポールアンテナ10は、PCS、PCN、及びUMTSの周波数帯域で動作する。したがって、折り返しダイポールアンテナ10のこの具体例のインピーダンス帯域幅は、以下のとおりである。
(2170MHz−1710MHz)/1940MHz=24%
折り返しダイポールアンテナ10は、広いインピーダンス帯域幅を有することに加え、インピーダンス帯域幅にわたって安定した遠視野パターンを提示する。具体的な無線周波数帯域(1710MHz〜2170MHz)においては、折り返しダイポールアンテナ10は、方位角が90°の半値電力ビーム幅(HPBW)アンテナである。すなわち、アンテナは、90°の3dBのビーム幅を達成する。このHPBWを備えた折り返しダイポールアンテナ10を生産することは、側壁を備えたグラウンドプレーンを必要とする。側壁の高さは、0.5’’であり、側壁間の幅は、6.1’’である。この具体例におけるグラウンドプレーンは、0.06’’の厚さがあるアルミニウムである。他の具体的な無線周波数帯域(1710MHz〜2170MHz)においては、折り返しダイポールアンテナ10は、方位角が65°のHPBWアンテナである。すなわち、アンテナは、65°の3dBのビーム幅を達成する。このHPBWを備えたアンテナを生産することは、さらに、側壁を備えたグラウンドプレーンを必要とする。側壁の高さは、1.4’’であり、側壁間の幅は、6.1’’である。さらに、この具体例におけるグラウンドプレーンは、0.06’’の厚さがあるアルミニウムである。
【0066】
折り返しダイポールアンテナ10は、コストを低減し、且つ、セルラー、GSM、PCS、PCN、及びUMTSの周波数帯域をカバーする既存のアンテナのインピーダンス帯域幅を増加させるために、既存の単一偏波アンテナへと統合することができる。
【0067】
なお、上述した実施の形態では、本発明が1つ以上の望ましい具体例について記述されていたが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、技術に熟練している人々は、多くの変更が、クレームで述べられる本発明の精神及び範囲から外れずに行なわれるかもしれないことを認識するであろう。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかる折り返しダイポールアンテナは、広いインピーダンス帯域幅を実現しながらも、大きさ及び製造原価を低減することができ、既存の単一偏波のアンテナ設計に組み入れることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの具体的な構成例を示す図であり、(B)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナの側面図であり、(C)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナへと屈曲される前におけるコンダクタを上方からみた図である。
【図2】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナのさらに他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図4】(A)は、本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す図であり、(B)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナへと屈曲される前におけるコンダクタを上方からみた図である。
【図5】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図であって、伝送媒体が空中線である場合の折り返しダイポールアンテナの具体的な構成例を示す側面図である。
【図6】(A)は、本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す図であって、1/4波長スタブによって終端されたダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す図であり、(B)は、(A)に示す折り返しダイポールアンテナにおけるコンダクタの側面図である。
【図7】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図8】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図9】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図10】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態として示す折り返しダイポールアンテナの他の具体的な構成例を示す側面図である。
【符号の説明】
10 折り返しダイポールアンテナ
12,412 グラウンドプレーン
14,414 コンダクタ
15a,15b,415a,415b 屈曲部
16 位置
20 給電部
21,21’,21’’,22,22’,22’’,421,422 放射部
24,424 給電ダイポール
26,426 無給電ダイポール
28,428 第1の1/4波長モノポール
29,32,429,432 ギャップ
30,430 第2の1/4波長モノポール
34,36,434,436 終端
40,44 ラジエータ入力部
41,42 コンダクタ部
50 スタブ
52,54 誘電体スペーサ
62 タブ
64 導電性コンポーネント
66 誘電体支持物
72 貫通孔
Claims (40)
- 電磁信号を送受信する単片双極折り返しダイポールアンテナであって、
給電部とラジエータ入力部分と放射部分とを有し、グラウンドプレーンに近接して約45°の角度でVの長さが延在されるV字形のコンダクタと、
上記放射部分と一体に形成される第1のラジエータ入力部と第2のラジエータ入力部とを有するラジエータ入力部分と、
上記ラジエータ入力部分に接続された給電ダイポールと上記給電ダイポールから一定間隔で配置されてギャップを形成する無給電ダイポールとをそれぞれ有して平行に接続された第1の放射部と第2の放射部とを有する放射部分とを備え、
上記コンダクタ、上記ラジエータ入力部分、及び上記放射部分は、1枚の材料から形成されていること
を特徴とする単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記グラウンドプレーンは、上記コンダクタに電気的且つ機械的に取り付けられたプリント回路板上に置かれていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記ラジエータ入力部分は、上記コンダクタと一体に形成されたタブによってグラウンドプレーンに電気的且つ機械的に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記給電部は、さらに、給電形成ネットワークを有すること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記給電部は、給電形成ネットワークを有するプリント回路板に電気的に接続されていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記コンダクタは、グラウンドプレーンに電気的に接続されるスタブで終端すること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - アンテナは、動作周波数を有しており、
上記スタブの長さは、上記動作周波数における1/4波長であること
を特徴とする請求項7記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 終端スタブは、グラウンドプレーンから外れた位置に置かれ、絶縁されていること
を特徴とする請求項7記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記ラジエータ入力部分は、グラウンドプレーンに近接して支持され、誘電体によってグラウンドプレーンから絶縁されていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記誘電体は、スペーサであること
を特徴とする請求項10記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記誘電体は、発泡体であること
を特徴とする請求項10記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間に電気的に接続される1/4波長伝送路をさらに備えること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲されていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されていること
を特徴とする請求項14記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記無給電ダイポールは、上記給電ダイポールと平行に配置されていること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいこと
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記コンダクタは、RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部を有すること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 上記材料は、金属であること
を特徴とする請求項1記載の単片双極折り返しダイポールアンテナ。 - 電磁信号を送受信する単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法であって、
給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する工程と、
グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる工程と、
上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する工程と、
上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する工程と、
上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する工程とを備えること
を特徴とする単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記ラジエータ入力部分は、第1のラジエータ入力部及び第2のラジエータ入力部が側面を形成するV字形のコンダクタをさらに有することを特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。
- 誘電体によって上記グラウンドプレーンから上記第1のラジエータ入力部を支持する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項21記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記誘電体は、スペーサであること
を特徴とする請求項22記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 他の誘電体は、発泡体であること
を特徴とする請求項22記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記第1のラジエータ入力部は、第2のギャップによって分離された互いに平行とされる第1のコンダクタ部と第2のコンダクタ部とを有すること
を特徴とする請求項21記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記放射部分を上記グラウンドプレーンから外れた位置に置いて絶縁する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - アンテナは、動作周波数を有しており、
上記給電部と上記グラウンドプレーンとの間で、上記動作周波数における1/4波長を測定する伝送路を電気的に接続する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記第1の放射部及び上記第2の放射部を、上記グラウンドプレーンの方へ向かって下方に屈曲する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに平行となるように屈曲されること
を特徴とする請求項28記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 1枚の金属シートから一体に上記コンダクタを形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記コンダクタと上記グラウンドプレーンとの間に誘電体を挿入する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 長さがアンテナの動作周波数における1/4波長である終端スタブまで延在される第2のラジエータ入力部をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 第3のギャップによって分離された第1のコンダクタ部及び第2のコンダクタ部として第1のラジエータ入力部を形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記給電ダイポールと平行な上記無給電ダイポールを配置する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記ギャップは、ある長さ及び幅を有し、長さは、幅よりも大きいこと
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - RFデバイスに電気的に接続するために適応されるRF入力部に上記コンダクタの一部を形成する工程をさらに備えること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記第1の放射部及び上記第2の放射部は、上記グラウンドプレーンに直角となるように屈曲されること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記コンダクタは、上記グラウンドプレーンを有するプリント回路板に電気的且つ機械的に接続されること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 上記グラウンドプレーンは、空中線上に置かれること
を特徴とする請求項20記載の単片双極折り返しダイポールアンテナを作る方法。 - 電磁信号を送受信する単片双極折り返しダイポールアンテナであって、
給電部と、放射部分及び上記給電部と一体に形成されるラジエータ入力部分と、給電ダイポール及び無給電ダイポールをそれぞれ有する第1の放射部及び第2の放射部を有する上記放射部分との3つの部分を有するコンダクタを提供する手段と、
グラウンドプレーンから約45°の角度で上記ラジエータ入力部分を延在させる手段と、
上記グラウンドプレーンからそれぞれ外れた位置に置かれる上記第1の放射部と上記第2の放射部とに上記放射部分を形成する手段と、
上記給電ダイポールから上記無給電ダイポールを一定間隔で配置してギャップを形成する手段と、
上記第1の放射部を上記第2の放射部に平行に接続する手段とを備えること
を特徴とする単片双極折り返しダイポールアンテナ。
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