JP2004023545A - 移相器 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数個の励振電力の位相を制御する際に、従来よりもコストを低減し、かつ、小型化を図ることが可能な移相器を提供する。
【解決手段】筐体と、前記筐体内部に隣接して配置される複数のコプレーナ線路と、前記筐体内部で前記複数のコプレーナ線路上に配置される誘電体板と、前記複数のコプレーナ線路上に所定の間隔を置いて前記誘電体板に連続して配置される導電板とから構成される円形形状の回転体とを有し、前記円形形状の回転体を、前記円形形状の回転体の中心点を中心にして回転させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記各コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させる。
【選択図】 図14
【解決手段】筐体と、前記筐体内部に隣接して配置される複数のコプレーナ線路と、前記筐体内部で前記複数のコプレーナ線路上に配置される誘電体板と、前記複数のコプレーナ線路上に所定の間隔を置いて前記誘電体板に連続して配置される導電板とから構成される円形形状の回転体とを有し、前記円形形状の回転体を、前記円形形状の回転体の中心点を中心にして回転させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記各コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させる。
【選択図】 図14
Description
【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、移相器に係わり、特に、移動通信基地局アンテナから放射される放射ビームのチルト角を制御する移相器に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話に代表される移動通信方式では、限られた周波数を有効に活用できるように、基地局アンテナの放射ビームをやや下向きに傾けて使用し、即ち、「チルトさせる」ことにより、放射ビームが飛び過ぎて他のゾーンに干渉を与えないようにしている。
この場合に、一般的には、アレイアンテナにおける、適宜複数個のアンテナ素子をまとめて形成したアンテナブロック毎に給電する励振電力の位相を、アンテナ給電部で変化させて、放射ビームをチルトさせている。そのため、アンテナ給電部には、励振電力の位相を変化させる移相器が複数備えられる。
図18は、従来のアンテナ給電部に使用される、従来の移相器の一例の概略構成を示す模式図である。
この図18に示す移相器は、メアンダライン20を使用する移相器であり、このメアンダライン20は筐体(図示せず)に固定される。また、導電板22は、このメアンダライン20とともに、マイクロストリップ線路を構成する。
さらに、このメアンダライン20を挟む、一対の高誘電率誘電体板(以下、単に、誘電体板という。)(23a,23b)は、このメアンダライン20、金属の筐体とで、トリプレート線路を構成する。
図18に示す移相器は、前述した構成において、導電板22と、誘電体板(23a,23b)とを、矢印方向に移動させることにより、トリプレート線路を構成する誘電体板(23a,23b)により位相が遅延することを利用して、メアンダライン20を通過する高周波の移相量を調整するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、アンテナから放射される放射ビームのチルト角を制御するためには、前記アンテナブロック毎に給電する励振電力のそれぞれの位相を制御する必要があり、そのため複数個の移相器が必要となる。
しかしながら、前述した移相器に使用される誘電体板(23a,23b)は高価であるため、前述した移相器を複数備えるアンテナ給電部が高価になるという問題点があった。
さらに、前述した移相器を複数使用する場合に、この移相器を配置する設置スペースが大きくなるという問題点もあった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、複数個の励振電力の位相を制御する際に、従来よりもコストを低減し、かつ、小型化を図ることが可能となる移相器を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
即ち、本発明は、コプレーナ線路上に、誘電体板と、前記誘電体板に連続する導電板とを配置し、コプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させる。
【0005】
本発明の好ましい実施の形態は、前記コプレーナ線路は隣接して複数配置されるとともに、中央部が高周波信号の入力端、両端が高周波信号の出力端とされ、さらに、前記誘電体板の両側に一対の導電板が配置され、前記誘電体板および前記一対の導電板を移動させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記それぞれのコプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を互いに逆方向に変化させる。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記誘電体板および前記一対の導電板は、絶縁基板上に固定される。
【0006】
本発明の好ましい実施の形態では、前記コプレーナ線路は隣接して複数配置され、前記誘電体板と前記導電板は一体となって円形形状の回転体を構成を有し、前記円形形状の回転体を回転させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させる。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記誘電体板、および前導電板は、円形形状の絶縁基板上に固定される。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記コプレーナ線路における前記円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体の導体幅が、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体の導体幅よりも狭く、かつ、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体と接地導体との間の溝幅が、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体と接地導体との間の溝幅よりも広い。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[本発明の移相器の原理]
図1は、本発明の移相器の原理を説明するための図である。
図2は、図1に示すA−A’切断線に沿った断面構造を示す断面図、図3は、図1に示すB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図1〜図3において、1は絶縁体から成る支持体、2は支持体上に形成された中心導体、3は支持体上に形成された接地導体、5は高誘電率誘電体板(以下、単に、誘電体板という。)、6は導電板である。
支持体上に形成される中心導体2と接地導体3とで、コプレーナ線路を形成する。ここで、この中心導体2および接地導体3は、支持体上に導体を被着させ、プリント配線板の形成方法で用いられるエッチング手法によって、導体箔パターンを形成する等の手法により形成される。
【0008】
図2に示すように、誘電体板5は、コプレーナ線路上に密着させて配置される。
良く知られているように、コプレーナ線路では、中心導体2と接地導体3との間の溝に電磁波が集中して伝送される。
しかしながら、図2に示すように、このコプレーナ線路上に誘電体板5を密着して配置すると、電磁波の伝送速度が遅くなるため、移相器として使用できる。この場合に、移相量は、誘電体板5により覆われるコプレーナ線路の長さを変化させることにより調整することが可能となる。
但し、誘電体板5により覆われない部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスと、誘電体板5により覆われる部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスとが異なり、反射減衰量(リターンロス)が大きくなる。
この欠点を解消するために、図1に示すように、誘電体板5に連続するように導電板6が配置される。
図3に示すように、導電板6は、コプレーナ線路と所定の間隔(t)をおいて、コプレーナ線路上に配置され、この状態において、中心導体2と、導電板6とはマイクロストリップ線路として機能する。
そして、この状態において、前述した間隔(t)を調整することにより、誘電体板5により覆われない部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスと、誘電体板5により覆われる部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスとを一致させることが可能となる。
【0009】
図4〜図7に、コプレーナ線路上に導電板6のみを配置した場合の位相特性、反射減衰量(リターンロス)特性、入力インピーダンス特性、および振幅特性の一例を示す。
また、図8〜図11に、コプレーナ線路上に誘電体板5のみを配置した場合の位相特性、反射減衰量(リターンロス)特性、入力インピーダンス特性、および振幅特性の一例を示す。なお、これらの図において、周波数は、1.0GHzから3.0GHzまで変化させている。
図4と、図8を比較することにより、2GHzの周波数において、コプレーナ線路上に誘電体板5を配置した場合に、位相が、略180°遅延することが理解できる。
また、図5および図9に示すように、コプレーナ線路上に導電板6のみ、あるいは、誘電体板5のみを配置した場合に、1.0GHzから3.0GHzまでの周波数において、反射減衰量が、略−20dB以下となっていることが分かる。同様に、図6および図10に示すように、コプレーナ線路上に導電板6のみ、あるいは、誘電体板5のみを配置した場合に、1.0GHzから3.0GHzまでの周波数において、入力インピーダンスがほぼ一定になっていることがわかる。
さらに、図7および図11に示すように、コプレーナ線路上に導電板6のみ、あるいは、誘電体板5のみを配置した場合に、1.0GHzから3.0GHzまでの周波数において、振幅の減衰量が、略−0.2dBであることが分かる。
【0010】
[本発明の実施の形態1の移相器]
図12は、本発明の実施の形態1の移相器の概略構成を示す斜視図である。
図12に示すように、本実施の形態では、誘電体板5の両側に第1の導電板6aと、第2の導電板6bからなる一対の導電板が配置される。
即ち、本実施の形態では、コプレーナ線路の延長方向に沿って、第1の導電板6a、誘電体板5および第2の導電板6bの並びになるように、一対の導電板および誘電体板5が配置される。
なお、図12においては、誘電体板5、および第1の導電板6a、並びに第2の導電板6bは、透視図として図示しており、また、コプレーナ線路の中心導体2の中央部に、例えば、給電線9を介して下側から高周波信号が供給される。
本実施の形態では、図12に示す矢印方向に、一対の導電板および誘電体板5を移動することにより、コプレーナ線路上で誘電体板5に覆われる部分が変化する。
この場合に、コプレーナ線路上で誘電体板5に覆われる部分の長さは、中心導体2の中央部を境にして、一方の部分(例えば、図12の矢印A側の部分)が増加(または、減少)する場合は、他方の部分(例えば、図12の矢印B側の部分)が減少(または、増加)する。
【0011】
したがって、本実施の形態では、一対の導電板および誘電体板5の移動に応じて、コプレーナ線路の両端から、位相シフト量の絶対値は同じであるが、符号が反対となる高周波が得られる。
基地局アンテナのチルト角を制御するための移相器には、通常、プラスとマイナスの位相を同時に出力することが要求されるが、本実施の形態の移相器は、プラスとマイナスの位相を同時に出力することができるので、基地局アンテナのチルト角操作用の移相器に適している。
なお、図12では、支持体上に、一本のコプレーナ線路を形成した状態を図示しているが、図13に示すように、コプレーナ線路は、支持体上に複数本形成するようにしてもよい。
なお、図13は、本実施の形態の移相器を、上側から見た平面図として図示しており、また、図13においても、誘電体板5、および第1の導電板6a、並びに第2の導電板6bは、透視図として図示している。
この場合に、誘電体板5の平面形状を、図13に示すような、台形形状とすることにより、コプレーナ線路における遅延量を、各コプレーナ線路毎に可変することが可能となる。
なお、本実施の形態において、誘電体板5の平面形状は、図13に示す台形形状に限定されるものではなく、誘電体板5の平面形状は、必要とする遅延量に応じて、適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0012】
[本発明の実施の形態2の移相器]
図14は、本発明の実施の形態2の移相器の概略構成を示す斜視図である。
図14に示すように、本実施の形態では、誘電体板5と導電板6とを一体化した場合に円形形状となるように、誘電体板5および導電板6は、それぞれ半円形状とされる。
本実施の形態では、この円形形状に配置される誘電体板5と導電板6(以下、円形形状の回転体という)を、円形形状の回転体の中心点を中心にして、図14の矢印に示すように回転させて、各コプレーナ線路の中心導体2の一方の端部(例えば、図14にaで示す端部)から、他方の端部(例えば、図14にbで示す端部)に伝搬する高周波信号の位相を変化させるものである。
本実施の形態では、円形形状の回転体の回転に応じて、円形形状の回転体の中心点を通りコプレーナ線路に平行な線を境にして左右対称となるコプレーナ線路の他方の端部から、それぞれ位相シフト量の絶対値は同じであるが、符号が反対となる高周波が得られる。
このように、本実施の形態の移相器でも、プラスとマイナスの位相を同時に出力することができるので、基地局アンテナのチルト角操作用の移相器に適している。
【0013】
なお、本実施の形態では、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分と、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分との特性インピーダンスが一致するように、図15に示すように、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分と、それ以外の部分とで、コプレーナ線路の中心導体2の導体幅と、中心導体2と接地導体3との間の溝幅とを変化させている。
即ち、図15に示すように、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体2の導体幅(図15のt1)を、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体2の導体幅(図15のt2)よりも狭くし、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体2と接地導体3との間の溝幅(図15のt3)を、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体2と接地導体3との間の溝幅(図15のt4)よりも広くされている。
【0014】
図16は、本実施の形態の移相器を筐体内部に取り付けた状態の一例を示す分解斜視図である。
図16において、10は導電体からなる筐体、11は導電体あるいは絶縁体からなる上蓋、12は絶縁体からなる支持体、13は支持体12に形成された摘み、14は同軸接栓である。
図16において、誘電体板5および導電体6は、図17に示すように、スペーサ7を介して、支持体12上に取り付けるか、あるいは、接着剤により支持体12上に接着するようにしてもよい。
なお、前述の実施の形態2の移相器においても、誘電体板5および一対の導電体は、スペーサを介して、支持体12上に取り付けるか、あるいは、接着剤により支持体12上に接着するようにしてもよい。
コプレーナ線路は、平行して配置されるライン間の結合が小さいという特徴を有しており、そのため、本実施の形態の移相器では、従来よりも、小型化を図ることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0015】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明の移相器によれば、複数個の励振電力の位相を制御する際に、従来よりもコストを低減し、かつ、小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移相器の原理を説明するための図である。
【図2】図1に示すA−A’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図3】図1に示すB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図4】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の移相特性の一例を示すグラフである。
【図5】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の反射減衰量(リターンロス)特性の一例を示すグラフである。
【図6】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の入力インピーダンス特性の一例を示すグラフである。
【図7】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の振幅特性の一例を示すグラフである。
【図8】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の移相特性の一例を示すグラフである。
【図9】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の反射減衰量(リターンロス)特性の一例を示すグラフである。
【図10】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の入力インピーダンス特性の一例を示すグラフである。
【図11】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の振幅特性の一例を示すグラフである。
【図12】本発明の実施の形態1の移相器の概略構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態1の移相器の変形例を示す上平面図である。
【図14】本発明の実施の形態2の移相器の概略構成を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態2の移相器において、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分と、それ以外の部分の、コプレーナ線路の中心導体の導体幅と、中心導体と接地導体との間の溝幅を説明するための図である。
【図16】本発明の実施の形態2の移相器を筐体内部に取り付けた状態の一例を示す分解斜視図である。
【図17】図16に示す誘電体板および導電体の取り付け方法の一例を示す断面図である。
【図18】従来の移相器の一例の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1,12…支持体、2…中心導体、3…接地導体、5,23a,23b…高誘電率誘電体板、6,6a,6b,22…導電板、7…スペーサ、9…給電線、10…筐体、11…上蓋、13…摘み、14…同軸接栓、20…メアンダライン。
【0001】
本発明は、移相器に係わり、特に、移動通信基地局アンテナから放射される放射ビームのチルト角を制御する移相器に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話に代表される移動通信方式では、限られた周波数を有効に活用できるように、基地局アンテナの放射ビームをやや下向きに傾けて使用し、即ち、「チルトさせる」ことにより、放射ビームが飛び過ぎて他のゾーンに干渉を与えないようにしている。
この場合に、一般的には、アレイアンテナにおける、適宜複数個のアンテナ素子をまとめて形成したアンテナブロック毎に給電する励振電力の位相を、アンテナ給電部で変化させて、放射ビームをチルトさせている。そのため、アンテナ給電部には、励振電力の位相を変化させる移相器が複数備えられる。
図18は、従来のアンテナ給電部に使用される、従来の移相器の一例の概略構成を示す模式図である。
この図18に示す移相器は、メアンダライン20を使用する移相器であり、このメアンダライン20は筐体(図示せず)に固定される。また、導電板22は、このメアンダライン20とともに、マイクロストリップ線路を構成する。
さらに、このメアンダライン20を挟む、一対の高誘電率誘電体板(以下、単に、誘電体板という。)(23a,23b)は、このメアンダライン20、金属の筐体とで、トリプレート線路を構成する。
図18に示す移相器は、前述した構成において、導電板22と、誘電体板(23a,23b)とを、矢印方向に移動させることにより、トリプレート線路を構成する誘電体板(23a,23b)により位相が遅延することを利用して、メアンダライン20を通過する高周波の移相量を調整するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、アンテナから放射される放射ビームのチルト角を制御するためには、前記アンテナブロック毎に給電する励振電力のそれぞれの位相を制御する必要があり、そのため複数個の移相器が必要となる。
しかしながら、前述した移相器に使用される誘電体板(23a,23b)は高価であるため、前述した移相器を複数備えるアンテナ給電部が高価になるという問題点があった。
さらに、前述した移相器を複数使用する場合に、この移相器を配置する設置スペースが大きくなるという問題点もあった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、複数個の励振電力の位相を制御する際に、従来よりもコストを低減し、かつ、小型化を図ることが可能となる移相器を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
即ち、本発明は、コプレーナ線路上に、誘電体板と、前記誘電体板に連続する導電板とを配置し、コプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させる。
【0005】
本発明の好ましい実施の形態は、前記コプレーナ線路は隣接して複数配置されるとともに、中央部が高周波信号の入力端、両端が高周波信号の出力端とされ、さらに、前記誘電体板の両側に一対の導電板が配置され、前記誘電体板および前記一対の導電板を移動させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記それぞれのコプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を互いに逆方向に変化させる。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記誘電体板および前記一対の導電板は、絶縁基板上に固定される。
【0006】
本発明の好ましい実施の形態では、前記コプレーナ線路は隣接して複数配置され、前記誘電体板と前記導電板は一体となって円形形状の回転体を構成を有し、前記円形形状の回転体を回転させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させる。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記誘電体板、および前導電板は、円形形状の絶縁基板上に固定される。
本発明のより好ましい実施の形態では、前記コプレーナ線路における前記円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体の導体幅が、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体の導体幅よりも狭く、かつ、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体と接地導体との間の溝幅が、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体と接地導体との間の溝幅よりも広い。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[本発明の移相器の原理]
図1は、本発明の移相器の原理を説明するための図である。
図2は、図1に示すA−A’切断線に沿った断面構造を示す断面図、図3は、図1に示すB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
図1〜図3において、1は絶縁体から成る支持体、2は支持体上に形成された中心導体、3は支持体上に形成された接地導体、5は高誘電率誘電体板(以下、単に、誘電体板という。)、6は導電板である。
支持体上に形成される中心導体2と接地導体3とで、コプレーナ線路を形成する。ここで、この中心導体2および接地導体3は、支持体上に導体を被着させ、プリント配線板の形成方法で用いられるエッチング手法によって、導体箔パターンを形成する等の手法により形成される。
【0008】
図2に示すように、誘電体板5は、コプレーナ線路上に密着させて配置される。
良く知られているように、コプレーナ線路では、中心導体2と接地導体3との間の溝に電磁波が集中して伝送される。
しかしながら、図2に示すように、このコプレーナ線路上に誘電体板5を密着して配置すると、電磁波の伝送速度が遅くなるため、移相器として使用できる。この場合に、移相量は、誘電体板5により覆われるコプレーナ線路の長さを変化させることにより調整することが可能となる。
但し、誘電体板5により覆われない部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスと、誘電体板5により覆われる部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスとが異なり、反射減衰量(リターンロス)が大きくなる。
この欠点を解消するために、図1に示すように、誘電体板5に連続するように導電板6が配置される。
図3に示すように、導電板6は、コプレーナ線路と所定の間隔(t)をおいて、コプレーナ線路上に配置され、この状態において、中心導体2と、導電板6とはマイクロストリップ線路として機能する。
そして、この状態において、前述した間隔(t)を調整することにより、誘電体板5により覆われない部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスと、誘電体板5により覆われる部分のコプレーナ線路の特性インピーダンスとを一致させることが可能となる。
【0009】
図4〜図7に、コプレーナ線路上に導電板6のみを配置した場合の位相特性、反射減衰量(リターンロス)特性、入力インピーダンス特性、および振幅特性の一例を示す。
また、図8〜図11に、コプレーナ線路上に誘電体板5のみを配置した場合の位相特性、反射減衰量(リターンロス)特性、入力インピーダンス特性、および振幅特性の一例を示す。なお、これらの図において、周波数は、1.0GHzから3.0GHzまで変化させている。
図4と、図8を比較することにより、2GHzの周波数において、コプレーナ線路上に誘電体板5を配置した場合に、位相が、略180°遅延することが理解できる。
また、図5および図9に示すように、コプレーナ線路上に導電板6のみ、あるいは、誘電体板5のみを配置した場合に、1.0GHzから3.0GHzまでの周波数において、反射減衰量が、略−20dB以下となっていることが分かる。同様に、図6および図10に示すように、コプレーナ線路上に導電板6のみ、あるいは、誘電体板5のみを配置した場合に、1.0GHzから3.0GHzまでの周波数において、入力インピーダンスがほぼ一定になっていることがわかる。
さらに、図7および図11に示すように、コプレーナ線路上に導電板6のみ、あるいは、誘電体板5のみを配置した場合に、1.0GHzから3.0GHzまでの周波数において、振幅の減衰量が、略−0.2dBであることが分かる。
【0010】
[本発明の実施の形態1の移相器]
図12は、本発明の実施の形態1の移相器の概略構成を示す斜視図である。
図12に示すように、本実施の形態では、誘電体板5の両側に第1の導電板6aと、第2の導電板6bからなる一対の導電板が配置される。
即ち、本実施の形態では、コプレーナ線路の延長方向に沿って、第1の導電板6a、誘電体板5および第2の導電板6bの並びになるように、一対の導電板および誘電体板5が配置される。
なお、図12においては、誘電体板5、および第1の導電板6a、並びに第2の導電板6bは、透視図として図示しており、また、コプレーナ線路の中心導体2の中央部に、例えば、給電線9を介して下側から高周波信号が供給される。
本実施の形態では、図12に示す矢印方向に、一対の導電板および誘電体板5を移動することにより、コプレーナ線路上で誘電体板5に覆われる部分が変化する。
この場合に、コプレーナ線路上で誘電体板5に覆われる部分の長さは、中心導体2の中央部を境にして、一方の部分(例えば、図12の矢印A側の部分)が増加(または、減少)する場合は、他方の部分(例えば、図12の矢印B側の部分)が減少(または、増加)する。
【0011】
したがって、本実施の形態では、一対の導電板および誘電体板5の移動に応じて、コプレーナ線路の両端から、位相シフト量の絶対値は同じであるが、符号が反対となる高周波が得られる。
基地局アンテナのチルト角を制御するための移相器には、通常、プラスとマイナスの位相を同時に出力することが要求されるが、本実施の形態の移相器は、プラスとマイナスの位相を同時に出力することができるので、基地局アンテナのチルト角操作用の移相器に適している。
なお、図12では、支持体上に、一本のコプレーナ線路を形成した状態を図示しているが、図13に示すように、コプレーナ線路は、支持体上に複数本形成するようにしてもよい。
なお、図13は、本実施の形態の移相器を、上側から見た平面図として図示しており、また、図13においても、誘電体板5、および第1の導電板6a、並びに第2の導電板6bは、透視図として図示している。
この場合に、誘電体板5の平面形状を、図13に示すような、台形形状とすることにより、コプレーナ線路における遅延量を、各コプレーナ線路毎に可変することが可能となる。
なお、本実施の形態において、誘電体板5の平面形状は、図13に示す台形形状に限定されるものではなく、誘電体板5の平面形状は、必要とする遅延量に応じて、適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0012】
[本発明の実施の形態2の移相器]
図14は、本発明の実施の形態2の移相器の概略構成を示す斜視図である。
図14に示すように、本実施の形態では、誘電体板5と導電板6とを一体化した場合に円形形状となるように、誘電体板5および導電板6は、それぞれ半円形状とされる。
本実施の形態では、この円形形状に配置される誘電体板5と導電板6(以下、円形形状の回転体という)を、円形形状の回転体の中心点を中心にして、図14の矢印に示すように回転させて、各コプレーナ線路の中心導体2の一方の端部(例えば、図14にaで示す端部)から、他方の端部(例えば、図14にbで示す端部)に伝搬する高周波信号の位相を変化させるものである。
本実施の形態では、円形形状の回転体の回転に応じて、円形形状の回転体の中心点を通りコプレーナ線路に平行な線を境にして左右対称となるコプレーナ線路の他方の端部から、それぞれ位相シフト量の絶対値は同じであるが、符号が反対となる高周波が得られる。
このように、本実施の形態の移相器でも、プラスとマイナスの位相を同時に出力することができるので、基地局アンテナのチルト角操作用の移相器に適している。
【0013】
なお、本実施の形態では、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分と、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分との特性インピーダンスが一致するように、図15に示すように、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分と、それ以外の部分とで、コプレーナ線路の中心導体2の導体幅と、中心導体2と接地導体3との間の溝幅とを変化させている。
即ち、図15に示すように、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体2の導体幅(図15のt1)を、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体2の導体幅(図15のt2)よりも狭くし、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体2と接地導体3との間の溝幅(図15のt3)を、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体2と接地導体3との間の溝幅(図15のt4)よりも広くされている。
【0014】
図16は、本実施の形態の移相器を筐体内部に取り付けた状態の一例を示す分解斜視図である。
図16において、10は導電体からなる筐体、11は導電体あるいは絶縁体からなる上蓋、12は絶縁体からなる支持体、13は支持体12に形成された摘み、14は同軸接栓である。
図16において、誘電体板5および導電体6は、図17に示すように、スペーサ7を介して、支持体12上に取り付けるか、あるいは、接着剤により支持体12上に接着するようにしてもよい。
なお、前述の実施の形態2の移相器においても、誘電体板5および一対の導電体は、スペーサを介して、支持体12上に取り付けるか、あるいは、接着剤により支持体12上に接着するようにしてもよい。
コプレーナ線路は、平行して配置されるライン間の結合が小さいという特徴を有しており、そのため、本実施の形態の移相器では、従来よりも、小型化を図ることが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0015】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明の移相器によれば、複数個の励振電力の位相を制御する際に、従来よりもコストを低減し、かつ、小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移相器の原理を説明するための図である。
【図2】図1に示すA−A’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図3】図1に示すB−B’切断線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図4】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の移相特性の一例を示すグラフである。
【図5】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の反射減衰量(リターンロス)特性の一例を示すグラフである。
【図6】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の入力インピーダンス特性の一例を示すグラフである。
【図7】コプレーナ線路上に導電板のみを配置した場合の振幅特性の一例を示すグラフである。
【図8】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の移相特性の一例を示すグラフである。
【図9】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の反射減衰量(リターンロス)特性の一例を示すグラフである。
【図10】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の入力インピーダンス特性の一例を示すグラフである。
【図11】コプレーナ線路上に誘電体板のみを配置した場合の振幅特性の一例を示すグラフである。
【図12】本発明の実施の形態1の移相器の概略構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態1の移相器の変形例を示す上平面図である。
【図14】本発明の実施の形態2の移相器の概略構成を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態2の移相器において、コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分と、それ以外の部分の、コプレーナ線路の中心導体の導体幅と、中心導体と接地導体との間の溝幅を説明するための図である。
【図16】本発明の実施の形態2の移相器を筐体内部に取り付けた状態の一例を示す分解斜視図である。
【図17】図16に示す誘電体板および導電体の取り付け方法の一例を示す断面図である。
【図18】従来の移相器の一例の概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1,12…支持体、2…中心導体、3…接地導体、5,23a,23b…高誘電率誘電体板、6,6a,6b,22…導電板、7…スペーサ、9…給電線、10…筐体、11…上蓋、13…摘み、14…同軸接栓、20…メアンダライン。
Claims (6)
- コプレーナ線路と、
前記コプレーナ線路上に配置される誘電体板と、
前記コプレーナ線路上に所定の間隔を置いて、前記誘電体板に連続して配置される導電板とを有する移相器であって、
前記コプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させることを特徴とする移相器。 - 筐体と、
前記筐体内部に隣接して配置されるともに、中央部が高周波信号の入力端、両端が高周波信号の出力端とされる複数のコプレーナ線路と、
前記筐体内部で前記複数のコプレーナ線路上に配置される誘電体板と、
前記筐体内部で前記複数のコプレーナ線路上に所定の間隔を置いて配置される一対の導電板とを有し、
前記一対の導電板は、前記誘電体板における前記複数のコプレーナ線路の延長方向に、前記誘電体板を挟むように前記誘電体板に連続して配置され、
前記誘電体板および前記一対の導電板は、前記複数のコプレーナ線路に対して、前記複数のコプレーナ線路の延長方向に移動可能とされる移相器であって、
前記誘電体板および前記一対の導電板を移動させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記各コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を互いに逆方向に変化させることを特徴とする移相器。 - 前記誘電体板および前記一対の導電板は、絶縁基板上に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の移相器。
- 筐体と、
前記筐体内部に隣接して配置される複数のコプレーナ線路と、
前記筐体内部で前記複数のコプレーナ線路上に配置される誘電体板と、前記複数のコプレーナ線路上に所定の間隔を置いて前記誘電体板に連続して配置される導電板とから構成される円形形状の回転体とを有し、
前記円形形状の回転体を、前記円形形状の回転体の中心点を中心にして回転させることにより、前記複数のコプレーナ線路における前記誘電体板で覆われる部分の長さと、前記コプレーナ線路における前記導電板で覆われる部分の長さを変化させて、前記各コプレーナ線路を伝搬する高周波信号の位相を変化させることを特徴とする移相器。 - 前記誘電体板および前導電板は、円形形状の絶縁基板上に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の移相器。
- 前記コプレーナ線路における前記円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体の導体幅は、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体の導体幅よりも狭く、かつ、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われる部分の中心導体と接地導体との間の溝幅は、前記コプレーナ線路の円形形状の回転体で覆われない部分の中心導体と接地導体との間の溝幅よりも広いことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の移相器。
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-
2002
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