JP2004023506A - 移動体端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】同期をとるための信号を無線により受信する移動体端末装置で、例えば弱電界非同期の状態(第1の非同期状態)と妨害波非同期の状態(第2の非同期状態)とを識別して表示などする。
【解決手段】非同期状態検出手段2、4が無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、受信レベル状態判定手段2、4が無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定し、第1第2非同期状態検出手段4が非同期の状態が検出され且つ受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期の状態が検出され且つ受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態とを検出する。
【選択図】 図1
【解決手段】非同期状態検出手段2、4が無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、受信レベル状態判定手段2、4が無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定し、第1第2非同期状態検出手段4が非同期の状態が検出され且つ受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期の状態が検出され且つ受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態とを検出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期をとるための信号を無線により受信する移動体端末装置に関し、特に、例えば同期をとるための信号の受信レベルが低いために非同期である状態と、妨害波を受信するために非同期である状態とを識別することや表示などすることが可能な移動体端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、移動体端末装置には、受信レベルを表示する機能や、通信することが可能であるか否かの状態(通信可否状態)を表示する機能が備わっている。一例として、携帯電話端末装置では、通常、受信レベルはアンテナアイコンのバーの表示本数により表され、通信可否状態は圏内であるか或いは圏外であるかの表示(圏内/圏外表示)により表される。
【0003】
しかしながら、圏内/圏外表示には統一された仕様がなく、メーカによって仕様が異なる。例えば、圏外表示の場合、「受信することができた全ての無線キャリアと同期をとることに失敗した場合に圏外とする」仕様や、「一定の受信レベル以上で無線キャリアを受信することができなかった場合に圏外とする」仕様などがある。
【0004】
このため、仮に携帯電話端末装置の受信帯域の広範囲にわたって妨害波が存在するような場合に、上記した「一定の受信レベル以上で無線キャリアを受信することができなかった場合に圏外とする」仕様が用いられると、当該携帯電話端末装置では、圏内であることと高い受信レベルであることを表示しているにもかかわらず、実際には例えば基地局装置側のネットワークとの同期がとれていない状態となる。そして、このときは当該携帯電話端末装置により通信することが不可能であるため、表示上では圏内であって受信レベルが高いのに通信することができないという矛盾が生じる。
【0005】
また、上記した妨害波に限られず、携帯電話端末装置では、例えば圏内であることが表示中であっても同期外れやゾーン移行により発着信が失敗する場合があり、また、パケット通信中はネットワークとの同期がとれない状態においても圏内であることが表示されたままである。このため、圏内であることの表示はあくまでも通信可能な無線キャリアのエリア内にいるという目安に過ぎず、ネットワークとの通信を必ず確保できるという目安ではないと言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で述べたように、従来の移動体端末装置における圏内/圏外表示は、例えばエンドユーザが人であるような場合には分かり易く単純なものであるかもしれないが、ネットワークとの通信可否状態が正確に反映されているとは言えないといった不具合があった。例えば、パケットモジュールなどのマシン対マシンのシステム構成の場合には、従来のような曖昧なものよりも明確な通信可否状態を表示するものが望まれる。
【0007】
また、従来の移動体端末装置では、例えば上記した「受信することができた全ての無線キャリアと同期をとることに失敗した場合に圏外とする」仕様が用いられる場合には、同期がとられないときに、同期をとることができない原因にかかわらず、圏外であることが表示されるだけであったため、ネットワークとの通信可否状態が十分に詳細に反映されているとは言えなかった。
また、以上では、ネットワークとの通信可否状態を表示する場合について述べたが、当該通信可否状態を示す情報を出力するような場合においても、同様な問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたもので、同期をとるための信号を無線により受信する構成において、ネットワークとの通信可否状態を正確に表示などすることを可能とすることができる移動体端末装置を提供することを目的とする。具体的には、本発明は、例えば同期をとるための信号の受信レベルが低いために非同期である状態(弱電界非同期の状態)と、妨害波を受信するために非同期である状態(妨害波非同期の状態)とを識別などすることが可能な移動体端末装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る移動体端末装置では、同期をとるための信号を無線により受信するに際して、次のような処理を行う。
すなわち、非同期状態検出手段が無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、受信レベル状態判定手段が無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定し、そして、第1第2非同期状態検出手段が非同期状態検出手段により非同期の状態が検出され且つ受信レベル状態判定手段により受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期状態検出手段により非同期の状態が検出され且つ受信レベル状態判定手段により受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態を検出する。
【0010】
従って、無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態である場合には、非同期状態検出手段による検出結果と受信レベル状態判定手段による判定結果に基づいて第1の非同期状態と第2の非同期状態とが識別されて検出されるため、これら2種類の非同期状態を識別して検出することができ、これにより、ネットワークとの通信可否状態を正確に表示などすることを可能とすることができる。
【0011】
また、具体的には、本発明に係る移動体端末装置では、第1第2非同期状態検出手段は、例えば、第1の非同期状態を同期をとるための信号の受信レベルが低いために非同期である状態(弱電界非同期の状態)として検出し、第2の非同期状態を妨害波を受信するために非同期である状態(妨害波非同期の状態)として検出する。
従って、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とを識別などすることができる。
【0012】
ここで、移動体端末装置としては、種々な装置が用いられてもよく、例えば、携帯電話端末装置や、PHS(Personal Handy phone System)端末装置や、PDA(Personal Digital Assistant)端末装置や、パケットモジュールの装置や、パーソナルコンピュータなどを用いることができる。
【0013】
また、同期をとるための信号としては、種々な信号が用いられてもよい。
また、同期をとるための信号としては、例えば1つの信号が用いられてもよく、或いは、2つ以上の信号が用いられてもよい。
また、同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態としては、例えば、初めから同期を確立することができないような状態や、或いは、一旦は同期を確立することができたが当該同期が外れたような状態が用いられる。
【0014】
また、非同期状態検出手段としては、例えば、無線により受信する同期をとるための信号により同期がとられた状態(同期状態)であるか或いは無線により受信する同期をとるための信号により同期がとられていない状態(非同期状態)であるかを判定する同期非同期状態判定手段を用いることも可能である。
【0015】
また、受信レベル状態判定手段により用いられる無線により受信する信号の受信レベルとしては、必ずしも同期をとるための信号の受信レベルばかりでなく、例えば同期をとることを妨害するような妨害波などの他の信号の受信レベルも含まれ得る。
また、受信レベル状態判定手段により受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定する仕方としては、種々な仕方が用いられてもよく、例えば閾値に基づいて判定する仕方などを用いることができる。
【0016】
一構成例として、受信レベル状態判定手段は、無線により受信する信号の受信レベルが所定の閾値未満である場合には当該受信レベルが低い状態であることを判定し、無線により受信する信号の受信レベルが当該閾値を超える場合には当該受信レベルが高い状態であることを判定する。
【0017】
ここで、所定の閾値としては、種々な値が用いられてもよく、例えば弱電界非同期の状態であるか否かを判定することが可能な値が用いられる。
また、受信レベルと所定の閾値とが等しい場合については、例えば受信レベルが低い状態であることを判定する構成が用いられてもよく、例えば受信レベルが高い状態であることを判定する構成が用いられてもよく、或いは、他の構成が用いられてもよい。
【0018】
また、本発明に係る移動体端末装置では、非同期状態表示手段が、第1第2非同期状態検出手段により検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせて、当該第1の非同期状態と当該第2の非同期状態を表示する。
従って、第1の非同期状態と第2の非同期状態とを識別して表示することができる。
【0019】
ここで、第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせる態様としては、例えば両者を識別することが可能であれば、種々な態様が用いられてもよい。
また、第1の非同期状態の表示態様や、第2の非同期状態の表示態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
【0020】
また、非同期状態表示手段は、例えば、第1の非同期状態を示す情報や第2の非同期状態を示す情報を表示画面に表示出力する。
一構成例として、非同期状態表示手段は、第1の非同期状態と第2の非同期状態との一方の非同期状態を所定の圏外記号を表示画面に点灯する表示態様を用いて表示し、他方の非同期状態を当該圏外記号を表示画面に点滅させる表示態様を用いて表示する。
【0021】
ここで、第1の非同期状態と第2の非同期状態とのいずれが一方の非同期状態とされてもよく、いずれが他方の非同期状態とされてもよい。
また、所定の圏外記号としては、種々な記号が用いられてもよく、例えば“圏外”という文字から構成される記号を用いることができる。
また、所定の圏外記号を表示画面に点灯する表示態様としては、例えば当該圏外記号を継続的に表示画面に点灯しておくような態様が用いられる。
また、所定の圏外記号を表示画面に点滅させる表示態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば当該点滅の時間間隔などとしては種々な態様が用いられてもよい。
【0022】
また、他の構成例として、非同期状態表示手段は、第1の非同期状態と第2の非同期状態とのいずれかを、所定のアンテナ記号を表示画面に点滅させる表示態様を用いて表示する。
ここで、所定のアンテナ記号としては、種々な記号が用いられてもよく、例えばアンテナの形状をした部分(アンテナマーク)や受信レベルの高低を示すための例えば最大で3つの棒状の部分(アンテナバー)から構成される記号を用いることができる。
また、所定のアンテナ記号を表示画面に点滅させる表示態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば当該点滅の時間間隔などとしては種々な態様が用いられてもよい。
【0023】
なお、第1の非同期状態や第2の非同期状態を表示するために、例えば上記した所定の圏外記号と上記した所定のアンテナ記号との両方が組み合わされて用いられてもよく、或いは、例えばいずれか一方のみが用いられてもよい。
【0024】
以下で、更に、本発明に係る移動体端末装置の構成例を示す。
本発明に係る移動体端末装置では、一構成例として、第1第2非同期状態検出手段により検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで情報を異ならせて当該第1の非同期状態を示す情報と当該第2の非同期状態を示す情報を外部へ出力する非同期状態情報出力手段を備えた。
従って、第1の非同期状態と第2の非同期状態とを識別して情報を出力することができる。
【0025】
ここで、第1の非同期状態と第2の非同期状態とで情報を異ならせる態様としては、例えば両者を識別することが可能であれば、種々な態様が用いられてもよい。
また、第1の非同期状態を示す情報や、第2の非同期状態を示す情報としては、種々な情報が用いられてもよい。
【0026】
また、第1の非同期状態を示す情報や第2の非同期状態を示す情報を外部へ出力する態様としては、例えば有線のインタフェースなどを介して外部の装置へ出力する態様や、例えば音(音声も含む)などとして出力するような態様を用いることができる。
また、外部の装置としては、例えばコンピュータなどの種々な装置が用いられてもよく、例えば移動体端末装置から入力される情報を表示などするような装置が用いられる。
【0027】
また、本発明に係る移動体端末装置では、一構成例として、通信相手となる通信装置から無線により送信される同期をとるための信号を無線により受信し、そして、通信相手となる通信装置との通信中に非同期状態検出手段或いは第1第2非同期状態検出手段により非同期の状態が検出された場合に当該通信装置に対して再送要求を無線により送信する再送要求送信手段を備える。
従って、非同期状態検出手段或いは第1第2非同期状態検出手段により非同期の状態を検出することを、再送要求を行うための契機として用いることができる。
【0028】
ここで、通信相手となる通信装置としては、種々な装置が用いられてもよい。また、通信相手となる通信装置との通信としては、種々な通信が行われてもよい。
また、再送要求としては、例えば通信相手となる通信装置から正常に受信することができなかった情報を当該通信装置から再び送信(再送)するように通知するような要求が用いられる。
また、再送要求は、例えば通信相手となる通信装置との通信の同期が再びとれたタイミングなどで送信する。
【0029】
また、本発明に係る移動体端末装置は、一構成例として、移動体通信システムで用いられ、通信相手となる基地局装置や中継局装置や中継増幅局装置などとの間で無線により通信を行う。
ここで、移動体通信システムとしては、種々な無線通信システムが用いられてもよく、例えば携帯電話システムやPHSなどを用いることができる。
また、通信方式としては、例えばCDMA(Code Division Multiple Access)方式やTDMA(Time Division Multiple Access)方式やFDMA(Frequency Division Multiple Access)方式などの種々な通信方式が用いられてもよい。
【0030】
また、本発明に係る移動体端末装置では、一構成例として、同期をとるための信号を無線により受信するに際して、非同期状態検出手段が無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、非同期状態情報出力手段が非同期状態検出手段により検出される非同期の状態を示す情報を外部へ出力する。
従って、無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態である場合に、当該非同期の状態を示す情報を例えば外部の装置へ出力することができる。
ここで、非同期の状態を示す情報としては、種々な情報が用いられてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る移動体端末装置のハードウエアの構成例を示してある。なお、本例では、移動体端末装置として携帯電話システムの携帯電話端末装置を用いた場合を示し、本例の移動体端末装置では当該携帯電話システムの基地局装置などとの間で無線により通信を行う。
【0032】
同図に示されるように、本例の移動体端末装置には、アンテナ1と、無線部2と、出力表示部3と、制御部4とが備えられている。
アンテナ1は、無線信号を送信や受信する。
無線部2は、アンテナ1を用いて、無線搬送波の信号(無線キャリア)の送受信の処理を行う。ここで、本例では、無線キャリアは、基地局装置から無線により送信され、基地局装置においてデータや音声により変調されるときや或いはこのような変調がされないときがある。
【0033】
出力表示部3は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示画面に通信データや制御データを表示出力することや、或いは、例えばインタフェースを介して外部の装置へ通信データや制御データを出力することを行う。ここで、本例では、制御データとしては、例えば、圏内であるか或いは圏外であるかを示すデータや、無線により受信する信号の受信レベルを示すデータや、同期がとられているか否かを示すデータなどが用いられる。
制御部4は、例えば通信に伴なう信号処理などの種々な処理を行う。
【0034】
このような構成により、本例の移動体端末装置は、同期状態であるか或いは非同期状態であるか(同期/非同期状態)を検出する機能や、無線により受信する信号の受信レベルとして受信電界レベルを検出する機能や、検出した同期/非同期状態と検出した受信電界レベルに基づいて例えば非同期状態である場合に弱電界非同期の状態であるか或いは妨害波非同期の状態であるかを検出する機能や、検出した同期/非同期状態や検出した受信電界レベルなどに関する情報を外部へ表示や出力する機能や、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とで表示内容や出力内容を異ならせてこれらの状態に関する情報を外部へ表示や出力する機能などを有している。
【0035】
図2には、本例の移動体端末装置に備えられた無線部2に関する状態遷移の一例を示してある。
本例の移動体端末装置の無線部2の状態としては、定常的な状態と、過渡的な状態とがある。
同図に示されるように、本例の移動体端末装置に備えられた無線部2の定常的な状態としては、電源がオフにされている「A.電源OFF」の状態と、同期をとるためのとまり木チャネル(とまり木Ch)をスキャンにより検索する「B.とまり木Chスキャン」の状態と、とまり木Chの同期がとられている「C.とまり木Ch」の状態と、制御チャネル(制御Ch)を受信して待ち受けを行っている「D.制御Ch」の状態と、パケットチャネル(パケットCh)によりデータのパケット通信を行う「E.パケットCh」の状態と、通信チャネル(通信Ch)により音声の通話を行う「F.通信Ch」の状態といった6つの状態がある。
【0036】
また、本例の移動体端末装置に備えられた無線部2の過渡的な状態としては、とまり木Chの検索を要求する「とまり木Chスキャン要求」a1〜a5の状態と、とまり木Chの起動を要求する「とまり木Ch起動要求」b1〜b5の状態と、制御Chの起動を要求する「制御Ch起動要求」c1〜c3の状態と、パケットChの起動を要求する「パケットCh起動要求」d1〜d3の状態と、通信Chの起動を要求する「通信Ch起動要求」e1、e2の状態といった5つの状態がある。
【0037】
このような本例の移動体端末装置に備えられた無線部2の状態遷移では、「C.とまり木Ch」の状態と、「D.制御Ch」の状態と、「E.パケットCh」の状態と、「F.通信Ch」の状態にあるときに、例えば基地局装置側のネットワークとの同期がとれており、一方、他の状態にあるときには同期がとれていない非同期の状態となる。
【0038】
次に、本例の移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示や出力する態様の具体例を示す。
図3には、例えばトンネル等の弱電界エリアに移動体端末装置が移動した場合において当該移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などするタイムチャートの一例を示してある。
ここで、弱電界エリアとしては、例えば基地局装置から無線により送信される同期をとるための信号が移動体端末装置により低いレベルで受信される(或いは全く受信されない)ような領域のことである。
【0039】
同図では、上側に、移動体端末装置により検出される受信レベルの時間的な変化を示してあり、横軸は時刻を示しており、縦軸は受信レベルを示している。また、受信レベルとしては、ポートのハイ(High)とロウ(Low)の2段階を用いて表しており、本例では、高い受信レベル(強電界)である場合にHighとし、低い受信レベル(弱電界)である場合にLowとしてある。なお、受信レベルがHighであるか或いはLowであるかは、例えば予め設定された閾値に基づいて判定される。
【0040】
また、同図では、下側に、移動体端末装置により検出される同期/非同期状態の時間的な変化を示してあり、横軸は時刻を示しており、縦軸は同期/非同期状態を示している。また、同期/非同期状態としては、ポートのハイ(High)とロウ(Low)の2段階を用いて表しており、本例では、同期状態である場合にHighとし、非同期状態である場合にLowとしてある。
【0041】
同図に示されるように、移動体端末装置がトンネル等の弱電界エリアに移動する場合には、当該弱電界エリアに移動する前には受信レベルが強電界であって同期/非同期状態が同期状態であり、当該弱電界エリアに入ったときには受信レベルが弱電界となって且つ受信レベルが弱電界となるのとほぼ同時に同期/非同期状態が同期外れ(非同期状態)となり、当該弱電界エリアから出ると再び受信レベルが強電界となって同期/非同期状態が同期状態となる。
【0042】
ここで、例えば弱電界エリアであるトンネル区間に移動体端末装置が入るときに信号の発信中やデータの通信中であったような場合には、移動体端末装置では、例えば当該トンネル区間から出て再度に同期状態となったときにリダイアルやデータの再送などの制御を行うことができる。
【0043】
また、図4には、例えば移動体端末装置が妨害波を受けた場合において当該移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などするタイムチャートの一例を示してある。
図4では、上側に、例えば上記図3の上側に示したグラフと同様な形式で、移動体端末装置により検出される受信レベルの時間的な変化を示してある。
また、図4では、下側に、例えば上記図3の下側に示したグラフと同様な形式で、移動体端末装置により検出される同期/非同期状態の時間的な変化を示してある。
【0044】
図4に示されるように、移動体端末装置により妨害波が受信される場合には、受信される妨害波のレベルが受信レベルに含まれることとなるため、受信レベルは例えば常に強電界となる。一方、同期/非同期状態は、移動体端末装置が妨害波を受ける前と後では同期状態となり、移動体端末装置が妨害波を受けているとき(妨害波受信区間)には当該妨害波の影響により非同期状態となる。
【0045】
ここで、例えば移動体端末装置が妨害波を受け始めるときに信号の発信中やデータの通信中であったような場合には、移動体端末装置では、例えば当該妨害波が無くなって再度に同期状態となったときにリダイアルやデータの再送などの制御を行うことができる。
【0046】
このように、移動体端末装置が妨害波を受ける場合には、同期/非同期状態は同期外れ(非同期状態)となるが、妨害波により受信レベルは強電界となる。例えば強電界での非同期状態が短時間だけ続くのであれば基地局装置の異常などの可能性も考えられるが、例えば1分以上などと長時間続くような場合には移動体端末装置が妨害波を受信していると考えることができる。
このため、本例の移動体端末装置では、受信レベルが十分でありながら、一定の時間が経過しても同期確立ができない場合には、妨害波の影響があると判断する。
【0047】
更に、本例の移動体端末装置により弱電界非同期の状態を示す情報と妨害波非同期の状態を示す情報とを識別して表示や出力する態様の具体例を示す。
図5(a)、図5(b)、図5(c)には、本例の移動体端末装置の表示画面11に表示される情報の一例として、圏内であるか或いは圏外であるかを示す情報(圏内/圏外情報)12と、受信レベルを示す情報(受信レベル情報)13を示してある。
【0048】
圏内/圏外情報12では、例えば移動体端末装置が同期状態であることに応じて圏内に存することが判定された場合には同図(a)及び同図(b)に示されるように“圏内”という文字の情報が表示画面11に表示され、一方、例えば移動体端末装置が非同期状態であることに応じて圏外に存することが判定された場合には同図(c)に示されるように“圏外”と言う文字の情報が表示画面11に表示される。
【0049】
受信レベル情報13では、同図(a)及び同図(b)に示されるように、アンテナの形状をした部分(アンテナマーク)及び受信レベルの高低を示すための例えば最大で3つの棒状の部分(アンテナバー)が表示画面11に表示される。アンテナバーの本数は受信レベルの高低を表し、受信レベルが高いほど多くの本数のアンテナバーが表示され、受信レベルが非常に低いとアンテナバーが表示されない(つまり、ゼロ本のアンテナバーが表示される)。
【0050】
本例の移動体端末装置では、弱電界非同期の状態であることを判定した場合には、当該状態を示す情報として、“圏外”という文字の情報を例えば継続的に表示画面11上に点灯し、一方、妨害波非同期の状態であることを判定した場合には、当該状態を示す情報として、“圏外”という文字の情報を例えば周期的な時間間隔で表示画面11上に点滅させる。これにより、例えば移動体端末装置のユーザは表示画面11を見ることにより、視覚的に弱電界非同期の状態であるのか或いは妨害波非同期の状態であるのかを判断することができる。このような判断が可能となる効果は、例えばデータ通信についてばかりでなく、音声通話についても有効である。
【0051】
なお、弱電界非同期の状態を示す情報や妨害波非同期の状態を示す情報としては、種々な情報が用いられてもよい。例えば、妨害波非同期の状態を示す情報として、アンテナマークの情報或いはアンテナマークとアンテナバーの情報を表示画面11上に点滅させることもでき、又は、“圏外”という文字の情報及びアンテナマークなどの情報を共に表示画面11上に点滅させることなどもできる。
また、表示画面11上に“圏外”という文字の情報やアンテナマークなどの情報を点灯する態様としては、例えば従来と同様な態様を利用することも可能である。
【0052】
以上のように、本例の移動体端末装置では、基地局装置から受信した無線キャリアの受信レベルを示す情報や、基地局装置との通信可否の状態を示す圏内/圏外情報などを、LCDに表示することや、シリアル信号として出力することや、ポートなどの外部インタフェースを介して外部の装置へ出力して当該外部の装置により表示することなどを行うに際して、自装置(当該移動体端末装置)と基地局装置との間で同期がとられているか否かの状態(同期/非同期状態)に応じて通信可否状態を表すことが行われる。また、本例の移動体端末装置では、非同期状態として、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とを判断し、これらを識別して表示などすることが行われる。
【0053】
従って、本例の移動体端末装置では、上記のようにしてネットワークの無線キャリアの受信状態の判定や当該受信状態に関する情報の表示などを行うことにより、例えば、同期/非同期状態を判定することや、同期/非同期状態の情報を表示などすることや、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態との2種類の非同期状態を識別して検出することや、当該検出により妨害波が存在することを検知することや、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態との2種類の非同期状態を示す情報を識別して表示などすることや、非同期状態が検出されたことを再送処理のトリガとすることなどができる。
【0054】
例えば、従来における圏内/圏外表示や受信レベル表示だけでは弱電界による通信途切れや妨害波による影響を認識することができなかったのに対して、本例の移動体端末装置では、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とを識別した同期/非同期状態の表示などに基づいて弱電界による通信途切れや妨害波の存在を認識することができる。また、本例の移動体端末装置では、妨害波の存在を認識することができるため、妨害波による通信障害を検知したことを例えば外部に警告を出すトリガとして利用することなどができる。
【0055】
また、本例の移動体端末装置では、例えば同期が確立されない状態や一旦確立された同期が外れてしまった状態(同期外れの状態)である非同期状態を認識することができるため、例えば通信が途切れてしまった場合においても、このような非同期状態の認識を、再び同期が確立された後にリダイアルやデータの再送などの制御を行うためのトリガとして利用することができる。
【0056】
なお、移動体端末装置において、無線キャリアとの同期がとれているか否かを示す情報を出力するような構成は新規なものであると考えられる。例えば、インタフェース接続部を介して移動体端末装置と外部の機器とを接続して、当該移動体端末装置から当該機器へ同期/非同期状態を示す情報などを出力することにより、当該機器では当該移動体端末装置から入力される情報を利用することが可能となる。
【0057】
ここで、本例では、移動体通信システムとして携帯電話システムが用いられており、移動体端末装置は携帯電話端末装置から構成されており、移動体端末装置の通信相手となる通信装置は携帯電話システムの基地局装置から構成されている。
また、本例では、同期をとるための信号として、基地局装置から無線により送信されるとまり木チャネルの信号が用いられている。
【0058】
また、本例の移動体端末装置では、例えば制御部4が無線部2により受信される信号に基づいて非同期の状態であることを検出する機能により非同期状態検出手段が構成されており、例えば制御部4が無線部2により受信される信号の受信レベルが低い状態(本例では、Lowの状態)であるか或いは高い状態(本例では、Highの状態)であるかを判定する機能により受信レベル状態判定手段が構成されており、例えば制御部4が非同期状態の検出結果と受信レベルの判定結果に基づいて第1の非同期状態(本例では、弱電界非同期の状態)或いは第2の非同期状態(本例では、妨害波非同期の状態)を検出する機能により第1第2非同期状態検出手段が構成されている。
【0059】
また、本例の移動体端末装置では、例えば制御部4の制御により出力表示部3が第1の非同期状態と第2の非同期状態とを互いに異なる表示態様で表示する機能により非同期状態表示手段が構成されている。
また、本例の移動体端末装置では、例えば制御部4の制御により出力表示部3が第1の非同期状態と第2の非同期状態とで互いに異なる情報を外部へ出力する機能により非同期状態情報出力手段が構成されている。
【0060】
ここで、本発明に係る移動体端末装置や基地局装置や移動体通信システムなどの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法や、このような方法を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
【0061】
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。なお、本発明に係る技術は、例えばFWA(Fixed Wireless Access)などの加入者無線アクセスシステムに備えられる加入者局装置などのように、固定的に設置される無線通信装置に適用することも可能である。
【0062】
また、本発明に係る移動体端末装置や基地局装置や移動体通信システムなどにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る移動体端末装置によると、同期をとるための信号を無線により受信するに際して、無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定し、そして、非同期の状態が検出され且つ受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期の状態が検出され且つ受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態とを検出するようにしたため、これら2種類の非同期状態を識別して検出することができ、これにより、ネットワークとの通信可否状態を詳細に表示などすることを可能とすることができる。
【0064】
一構成例として、本発明に係る移動体端末装置では、検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせて、当該第1の非同期状態と当該第2の非同期状態を表示するようにしたため、第1の非同期状態と第2の非同期状態とを識別して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動体端末装置の構成例を示す図である。
【図2】移動体端末装置の無線部に関する状態遷移の一例を示す図である。
【図3】弱電界エリアに移動した場合において移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などする一例を示す図である。
【図4】妨害波を受けた場合において移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などする一例を示す図である。
【図5】移動体端末装置の表示画面に表示される情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・アンテナ、 2・・無線部、 3・・出力表示部、 4・・制御部、
11・・表示画面、 12・・圏内/圏外情報、 13・・受信レベル情報、
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期をとるための信号を無線により受信する移動体端末装置に関し、特に、例えば同期をとるための信号の受信レベルが低いために非同期である状態と、妨害波を受信するために非同期である状態とを識別することや表示などすることが可能な移動体端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、移動体端末装置には、受信レベルを表示する機能や、通信することが可能であるか否かの状態(通信可否状態)を表示する機能が備わっている。一例として、携帯電話端末装置では、通常、受信レベルはアンテナアイコンのバーの表示本数により表され、通信可否状態は圏内であるか或いは圏外であるかの表示(圏内/圏外表示)により表される。
【0003】
しかしながら、圏内/圏外表示には統一された仕様がなく、メーカによって仕様が異なる。例えば、圏外表示の場合、「受信することができた全ての無線キャリアと同期をとることに失敗した場合に圏外とする」仕様や、「一定の受信レベル以上で無線キャリアを受信することができなかった場合に圏外とする」仕様などがある。
【0004】
このため、仮に携帯電話端末装置の受信帯域の広範囲にわたって妨害波が存在するような場合に、上記した「一定の受信レベル以上で無線キャリアを受信することができなかった場合に圏外とする」仕様が用いられると、当該携帯電話端末装置では、圏内であることと高い受信レベルであることを表示しているにもかかわらず、実際には例えば基地局装置側のネットワークとの同期がとれていない状態となる。そして、このときは当該携帯電話端末装置により通信することが不可能であるため、表示上では圏内であって受信レベルが高いのに通信することができないという矛盾が生じる。
【0005】
また、上記した妨害波に限られず、携帯電話端末装置では、例えば圏内であることが表示中であっても同期外れやゾーン移行により発着信が失敗する場合があり、また、パケット通信中はネットワークとの同期がとれない状態においても圏内であることが表示されたままである。このため、圏内であることの表示はあくまでも通信可能な無線キャリアのエリア内にいるという目安に過ぎず、ネットワークとの通信を必ず確保できるという目安ではないと言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例で述べたように、従来の移動体端末装置における圏内/圏外表示は、例えばエンドユーザが人であるような場合には分かり易く単純なものであるかもしれないが、ネットワークとの通信可否状態が正確に反映されているとは言えないといった不具合があった。例えば、パケットモジュールなどのマシン対マシンのシステム構成の場合には、従来のような曖昧なものよりも明確な通信可否状態を表示するものが望まれる。
【0007】
また、従来の移動体端末装置では、例えば上記した「受信することができた全ての無線キャリアと同期をとることに失敗した場合に圏外とする」仕様が用いられる場合には、同期がとられないときに、同期をとることができない原因にかかわらず、圏外であることが表示されるだけであったため、ネットワークとの通信可否状態が十分に詳細に反映されているとは言えなかった。
また、以上では、ネットワークとの通信可否状態を表示する場合について述べたが、当該通信可否状態を示す情報を出力するような場合においても、同様な問題があった。
【0008】
本発明は、このような従来の事情に鑑みなされたもので、同期をとるための信号を無線により受信する構成において、ネットワークとの通信可否状態を正確に表示などすることを可能とすることができる移動体端末装置を提供することを目的とする。具体的には、本発明は、例えば同期をとるための信号の受信レベルが低いために非同期である状態(弱電界非同期の状態)と、妨害波を受信するために非同期である状態(妨害波非同期の状態)とを識別などすることが可能な移動体端末装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る移動体端末装置では、同期をとるための信号を無線により受信するに際して、次のような処理を行う。
すなわち、非同期状態検出手段が無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、受信レベル状態判定手段が無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定し、そして、第1第2非同期状態検出手段が非同期状態検出手段により非同期の状態が検出され且つ受信レベル状態判定手段により受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期状態検出手段により非同期の状態が検出され且つ受信レベル状態判定手段により受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態を検出する。
【0010】
従って、無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態である場合には、非同期状態検出手段による検出結果と受信レベル状態判定手段による判定結果に基づいて第1の非同期状態と第2の非同期状態とが識別されて検出されるため、これら2種類の非同期状態を識別して検出することができ、これにより、ネットワークとの通信可否状態を正確に表示などすることを可能とすることができる。
【0011】
また、具体的には、本発明に係る移動体端末装置では、第1第2非同期状態検出手段は、例えば、第1の非同期状態を同期をとるための信号の受信レベルが低いために非同期である状態(弱電界非同期の状態)として検出し、第2の非同期状態を妨害波を受信するために非同期である状態(妨害波非同期の状態)として検出する。
従って、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とを識別などすることができる。
【0012】
ここで、移動体端末装置としては、種々な装置が用いられてもよく、例えば、携帯電話端末装置や、PHS(Personal Handy phone System)端末装置や、PDA(Personal Digital Assistant)端末装置や、パケットモジュールの装置や、パーソナルコンピュータなどを用いることができる。
【0013】
また、同期をとるための信号としては、種々な信号が用いられてもよい。
また、同期をとるための信号としては、例えば1つの信号が用いられてもよく、或いは、2つ以上の信号が用いられてもよい。
また、同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態としては、例えば、初めから同期を確立することができないような状態や、或いは、一旦は同期を確立することができたが当該同期が外れたような状態が用いられる。
【0014】
また、非同期状態検出手段としては、例えば、無線により受信する同期をとるための信号により同期がとられた状態(同期状態)であるか或いは無線により受信する同期をとるための信号により同期がとられていない状態(非同期状態)であるかを判定する同期非同期状態判定手段を用いることも可能である。
【0015】
また、受信レベル状態判定手段により用いられる無線により受信する信号の受信レベルとしては、必ずしも同期をとるための信号の受信レベルばかりでなく、例えば同期をとることを妨害するような妨害波などの他の信号の受信レベルも含まれ得る。
また、受信レベル状態判定手段により受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定する仕方としては、種々な仕方が用いられてもよく、例えば閾値に基づいて判定する仕方などを用いることができる。
【0016】
一構成例として、受信レベル状態判定手段は、無線により受信する信号の受信レベルが所定の閾値未満である場合には当該受信レベルが低い状態であることを判定し、無線により受信する信号の受信レベルが当該閾値を超える場合には当該受信レベルが高い状態であることを判定する。
【0017】
ここで、所定の閾値としては、種々な値が用いられてもよく、例えば弱電界非同期の状態であるか否かを判定することが可能な値が用いられる。
また、受信レベルと所定の閾値とが等しい場合については、例えば受信レベルが低い状態であることを判定する構成が用いられてもよく、例えば受信レベルが高い状態であることを判定する構成が用いられてもよく、或いは、他の構成が用いられてもよい。
【0018】
また、本発明に係る移動体端末装置では、非同期状態表示手段が、第1第2非同期状態検出手段により検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせて、当該第1の非同期状態と当該第2の非同期状態を表示する。
従って、第1の非同期状態と第2の非同期状態とを識別して表示することができる。
【0019】
ここで、第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせる態様としては、例えば両者を識別することが可能であれば、種々な態様が用いられてもよい。
また、第1の非同期状態の表示態様や、第2の非同期状態の表示態様としては、種々な態様が用いられてもよい。
【0020】
また、非同期状態表示手段は、例えば、第1の非同期状態を示す情報や第2の非同期状態を示す情報を表示画面に表示出力する。
一構成例として、非同期状態表示手段は、第1の非同期状態と第2の非同期状態との一方の非同期状態を所定の圏外記号を表示画面に点灯する表示態様を用いて表示し、他方の非同期状態を当該圏外記号を表示画面に点滅させる表示態様を用いて表示する。
【0021】
ここで、第1の非同期状態と第2の非同期状態とのいずれが一方の非同期状態とされてもよく、いずれが他方の非同期状態とされてもよい。
また、所定の圏外記号としては、種々な記号が用いられてもよく、例えば“圏外”という文字から構成される記号を用いることができる。
また、所定の圏外記号を表示画面に点灯する表示態様としては、例えば当該圏外記号を継続的に表示画面に点灯しておくような態様が用いられる。
また、所定の圏外記号を表示画面に点滅させる表示態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば当該点滅の時間間隔などとしては種々な態様が用いられてもよい。
【0022】
また、他の構成例として、非同期状態表示手段は、第1の非同期状態と第2の非同期状態とのいずれかを、所定のアンテナ記号を表示画面に点滅させる表示態様を用いて表示する。
ここで、所定のアンテナ記号としては、種々な記号が用いられてもよく、例えばアンテナの形状をした部分(アンテナマーク)や受信レベルの高低を示すための例えば最大で3つの棒状の部分(アンテナバー)から構成される記号を用いることができる。
また、所定のアンテナ記号を表示画面に点滅させる表示態様としては、種々な態様が用いられてもよく、例えば当該点滅の時間間隔などとしては種々な態様が用いられてもよい。
【0023】
なお、第1の非同期状態や第2の非同期状態を表示するために、例えば上記した所定の圏外記号と上記した所定のアンテナ記号との両方が組み合わされて用いられてもよく、或いは、例えばいずれか一方のみが用いられてもよい。
【0024】
以下で、更に、本発明に係る移動体端末装置の構成例を示す。
本発明に係る移動体端末装置では、一構成例として、第1第2非同期状態検出手段により検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで情報を異ならせて当該第1の非同期状態を示す情報と当該第2の非同期状態を示す情報を外部へ出力する非同期状態情報出力手段を備えた。
従って、第1の非同期状態と第2の非同期状態とを識別して情報を出力することができる。
【0025】
ここで、第1の非同期状態と第2の非同期状態とで情報を異ならせる態様としては、例えば両者を識別することが可能であれば、種々な態様が用いられてもよい。
また、第1の非同期状態を示す情報や、第2の非同期状態を示す情報としては、種々な情報が用いられてもよい。
【0026】
また、第1の非同期状態を示す情報や第2の非同期状態を示す情報を外部へ出力する態様としては、例えば有線のインタフェースなどを介して外部の装置へ出力する態様や、例えば音(音声も含む)などとして出力するような態様を用いることができる。
また、外部の装置としては、例えばコンピュータなどの種々な装置が用いられてもよく、例えば移動体端末装置から入力される情報を表示などするような装置が用いられる。
【0027】
また、本発明に係る移動体端末装置では、一構成例として、通信相手となる通信装置から無線により送信される同期をとるための信号を無線により受信し、そして、通信相手となる通信装置との通信中に非同期状態検出手段或いは第1第2非同期状態検出手段により非同期の状態が検出された場合に当該通信装置に対して再送要求を無線により送信する再送要求送信手段を備える。
従って、非同期状態検出手段或いは第1第2非同期状態検出手段により非同期の状態を検出することを、再送要求を行うための契機として用いることができる。
【0028】
ここで、通信相手となる通信装置としては、種々な装置が用いられてもよい。また、通信相手となる通信装置との通信としては、種々な通信が行われてもよい。
また、再送要求としては、例えば通信相手となる通信装置から正常に受信することができなかった情報を当該通信装置から再び送信(再送)するように通知するような要求が用いられる。
また、再送要求は、例えば通信相手となる通信装置との通信の同期が再びとれたタイミングなどで送信する。
【0029】
また、本発明に係る移動体端末装置は、一構成例として、移動体通信システムで用いられ、通信相手となる基地局装置や中継局装置や中継増幅局装置などとの間で無線により通信を行う。
ここで、移動体通信システムとしては、種々な無線通信システムが用いられてもよく、例えば携帯電話システムやPHSなどを用いることができる。
また、通信方式としては、例えばCDMA(Code Division Multiple Access)方式やTDMA(Time Division Multiple Access)方式やFDMA(Frequency Division Multiple Access)方式などの種々な通信方式が用いられてもよい。
【0030】
また、本発明に係る移動体端末装置では、一構成例として、同期をとるための信号を無線により受信するに際して、非同期状態検出手段が無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、非同期状態情報出力手段が非同期状態検出手段により検出される非同期の状態を示す情報を外部へ出力する。
従って、無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態である場合に、当該非同期の状態を示す情報を例えば外部の装置へ出力することができる。
ここで、非同期の状態を示す情報としては、種々な情報が用いられてもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る移動体端末装置のハードウエアの構成例を示してある。なお、本例では、移動体端末装置として携帯電話システムの携帯電話端末装置を用いた場合を示し、本例の移動体端末装置では当該携帯電話システムの基地局装置などとの間で無線により通信を行う。
【0032】
同図に示されるように、本例の移動体端末装置には、アンテナ1と、無線部2と、出力表示部3と、制御部4とが備えられている。
アンテナ1は、無線信号を送信や受信する。
無線部2は、アンテナ1を用いて、無線搬送波の信号(無線キャリア)の送受信の処理を行う。ここで、本例では、無線キャリアは、基地局装置から無線により送信され、基地局装置においてデータや音声により変調されるときや或いはこのような変調がされないときがある。
【0033】
出力表示部3は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などの表示画面に通信データや制御データを表示出力することや、或いは、例えばインタフェースを介して外部の装置へ通信データや制御データを出力することを行う。ここで、本例では、制御データとしては、例えば、圏内であるか或いは圏外であるかを示すデータや、無線により受信する信号の受信レベルを示すデータや、同期がとられているか否かを示すデータなどが用いられる。
制御部4は、例えば通信に伴なう信号処理などの種々な処理を行う。
【0034】
このような構成により、本例の移動体端末装置は、同期状態であるか或いは非同期状態であるか(同期/非同期状態)を検出する機能や、無線により受信する信号の受信レベルとして受信電界レベルを検出する機能や、検出した同期/非同期状態と検出した受信電界レベルに基づいて例えば非同期状態である場合に弱電界非同期の状態であるか或いは妨害波非同期の状態であるかを検出する機能や、検出した同期/非同期状態や検出した受信電界レベルなどに関する情報を外部へ表示や出力する機能や、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とで表示内容や出力内容を異ならせてこれらの状態に関する情報を外部へ表示や出力する機能などを有している。
【0035】
図2には、本例の移動体端末装置に備えられた無線部2に関する状態遷移の一例を示してある。
本例の移動体端末装置の無線部2の状態としては、定常的な状態と、過渡的な状態とがある。
同図に示されるように、本例の移動体端末装置に備えられた無線部2の定常的な状態としては、電源がオフにされている「A.電源OFF」の状態と、同期をとるためのとまり木チャネル(とまり木Ch)をスキャンにより検索する「B.とまり木Chスキャン」の状態と、とまり木Chの同期がとられている「C.とまり木Ch」の状態と、制御チャネル(制御Ch)を受信して待ち受けを行っている「D.制御Ch」の状態と、パケットチャネル(パケットCh)によりデータのパケット通信を行う「E.パケットCh」の状態と、通信チャネル(通信Ch)により音声の通話を行う「F.通信Ch」の状態といった6つの状態がある。
【0036】
また、本例の移動体端末装置に備えられた無線部2の過渡的な状態としては、とまり木Chの検索を要求する「とまり木Chスキャン要求」a1〜a5の状態と、とまり木Chの起動を要求する「とまり木Ch起動要求」b1〜b5の状態と、制御Chの起動を要求する「制御Ch起動要求」c1〜c3の状態と、パケットChの起動を要求する「パケットCh起動要求」d1〜d3の状態と、通信Chの起動を要求する「通信Ch起動要求」e1、e2の状態といった5つの状態がある。
【0037】
このような本例の移動体端末装置に備えられた無線部2の状態遷移では、「C.とまり木Ch」の状態と、「D.制御Ch」の状態と、「E.パケットCh」の状態と、「F.通信Ch」の状態にあるときに、例えば基地局装置側のネットワークとの同期がとれており、一方、他の状態にあるときには同期がとれていない非同期の状態となる。
【0038】
次に、本例の移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示や出力する態様の具体例を示す。
図3には、例えばトンネル等の弱電界エリアに移動体端末装置が移動した場合において当該移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などするタイムチャートの一例を示してある。
ここで、弱電界エリアとしては、例えば基地局装置から無線により送信される同期をとるための信号が移動体端末装置により低いレベルで受信される(或いは全く受信されない)ような領域のことである。
【0039】
同図では、上側に、移動体端末装置により検出される受信レベルの時間的な変化を示してあり、横軸は時刻を示しており、縦軸は受信レベルを示している。また、受信レベルとしては、ポートのハイ(High)とロウ(Low)の2段階を用いて表しており、本例では、高い受信レベル(強電界)である場合にHighとし、低い受信レベル(弱電界)である場合にLowとしてある。なお、受信レベルがHighであるか或いはLowであるかは、例えば予め設定された閾値に基づいて判定される。
【0040】
また、同図では、下側に、移動体端末装置により検出される同期/非同期状態の時間的な変化を示してあり、横軸は時刻を示しており、縦軸は同期/非同期状態を示している。また、同期/非同期状態としては、ポートのハイ(High)とロウ(Low)の2段階を用いて表しており、本例では、同期状態である場合にHighとし、非同期状態である場合にLowとしてある。
【0041】
同図に示されるように、移動体端末装置がトンネル等の弱電界エリアに移動する場合には、当該弱電界エリアに移動する前には受信レベルが強電界であって同期/非同期状態が同期状態であり、当該弱電界エリアに入ったときには受信レベルが弱電界となって且つ受信レベルが弱電界となるのとほぼ同時に同期/非同期状態が同期外れ(非同期状態)となり、当該弱電界エリアから出ると再び受信レベルが強電界となって同期/非同期状態が同期状態となる。
【0042】
ここで、例えば弱電界エリアであるトンネル区間に移動体端末装置が入るときに信号の発信中やデータの通信中であったような場合には、移動体端末装置では、例えば当該トンネル区間から出て再度に同期状態となったときにリダイアルやデータの再送などの制御を行うことができる。
【0043】
また、図4には、例えば移動体端末装置が妨害波を受けた場合において当該移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などするタイムチャートの一例を示してある。
図4では、上側に、例えば上記図3の上側に示したグラフと同様な形式で、移動体端末装置により検出される受信レベルの時間的な変化を示してある。
また、図4では、下側に、例えば上記図3の下側に示したグラフと同様な形式で、移動体端末装置により検出される同期/非同期状態の時間的な変化を示してある。
【0044】
図4に示されるように、移動体端末装置により妨害波が受信される場合には、受信される妨害波のレベルが受信レベルに含まれることとなるため、受信レベルは例えば常に強電界となる。一方、同期/非同期状態は、移動体端末装置が妨害波を受ける前と後では同期状態となり、移動体端末装置が妨害波を受けているとき(妨害波受信区間)には当該妨害波の影響により非同期状態となる。
【0045】
ここで、例えば移動体端末装置が妨害波を受け始めるときに信号の発信中やデータの通信中であったような場合には、移動体端末装置では、例えば当該妨害波が無くなって再度に同期状態となったときにリダイアルやデータの再送などの制御を行うことができる。
【0046】
このように、移動体端末装置が妨害波を受ける場合には、同期/非同期状態は同期外れ(非同期状態)となるが、妨害波により受信レベルは強電界となる。例えば強電界での非同期状態が短時間だけ続くのであれば基地局装置の異常などの可能性も考えられるが、例えば1分以上などと長時間続くような場合には移動体端末装置が妨害波を受信していると考えることができる。
このため、本例の移動体端末装置では、受信レベルが十分でありながら、一定の時間が経過しても同期確立ができない場合には、妨害波の影響があると判断する。
【0047】
更に、本例の移動体端末装置により弱電界非同期の状態を示す情報と妨害波非同期の状態を示す情報とを識別して表示や出力する態様の具体例を示す。
図5(a)、図5(b)、図5(c)には、本例の移動体端末装置の表示画面11に表示される情報の一例として、圏内であるか或いは圏外であるかを示す情報(圏内/圏外情報)12と、受信レベルを示す情報(受信レベル情報)13を示してある。
【0048】
圏内/圏外情報12では、例えば移動体端末装置が同期状態であることに応じて圏内に存することが判定された場合には同図(a)及び同図(b)に示されるように“圏内”という文字の情報が表示画面11に表示され、一方、例えば移動体端末装置が非同期状態であることに応じて圏外に存することが判定された場合には同図(c)に示されるように“圏外”と言う文字の情報が表示画面11に表示される。
【0049】
受信レベル情報13では、同図(a)及び同図(b)に示されるように、アンテナの形状をした部分(アンテナマーク)及び受信レベルの高低を示すための例えば最大で3つの棒状の部分(アンテナバー)が表示画面11に表示される。アンテナバーの本数は受信レベルの高低を表し、受信レベルが高いほど多くの本数のアンテナバーが表示され、受信レベルが非常に低いとアンテナバーが表示されない(つまり、ゼロ本のアンテナバーが表示される)。
【0050】
本例の移動体端末装置では、弱電界非同期の状態であることを判定した場合には、当該状態を示す情報として、“圏外”という文字の情報を例えば継続的に表示画面11上に点灯し、一方、妨害波非同期の状態であることを判定した場合には、当該状態を示す情報として、“圏外”という文字の情報を例えば周期的な時間間隔で表示画面11上に点滅させる。これにより、例えば移動体端末装置のユーザは表示画面11を見ることにより、視覚的に弱電界非同期の状態であるのか或いは妨害波非同期の状態であるのかを判断することができる。このような判断が可能となる効果は、例えばデータ通信についてばかりでなく、音声通話についても有効である。
【0051】
なお、弱電界非同期の状態を示す情報や妨害波非同期の状態を示す情報としては、種々な情報が用いられてもよい。例えば、妨害波非同期の状態を示す情報として、アンテナマークの情報或いはアンテナマークとアンテナバーの情報を表示画面11上に点滅させることもでき、又は、“圏外”という文字の情報及びアンテナマークなどの情報を共に表示画面11上に点滅させることなどもできる。
また、表示画面11上に“圏外”という文字の情報やアンテナマークなどの情報を点灯する態様としては、例えば従来と同様な態様を利用することも可能である。
【0052】
以上のように、本例の移動体端末装置では、基地局装置から受信した無線キャリアの受信レベルを示す情報や、基地局装置との通信可否の状態を示す圏内/圏外情報などを、LCDに表示することや、シリアル信号として出力することや、ポートなどの外部インタフェースを介して外部の装置へ出力して当該外部の装置により表示することなどを行うに際して、自装置(当該移動体端末装置)と基地局装置との間で同期がとられているか否かの状態(同期/非同期状態)に応じて通信可否状態を表すことが行われる。また、本例の移動体端末装置では、非同期状態として、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とを判断し、これらを識別して表示などすることが行われる。
【0053】
従って、本例の移動体端末装置では、上記のようにしてネットワークの無線キャリアの受信状態の判定や当該受信状態に関する情報の表示などを行うことにより、例えば、同期/非同期状態を判定することや、同期/非同期状態の情報を表示などすることや、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態との2種類の非同期状態を識別して検出することや、当該検出により妨害波が存在することを検知することや、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態との2種類の非同期状態を示す情報を識別して表示などすることや、非同期状態が検出されたことを再送処理のトリガとすることなどができる。
【0054】
例えば、従来における圏内/圏外表示や受信レベル表示だけでは弱電界による通信途切れや妨害波による影響を認識することができなかったのに対して、本例の移動体端末装置では、弱電界非同期の状態と妨害波非同期の状態とを識別した同期/非同期状態の表示などに基づいて弱電界による通信途切れや妨害波の存在を認識することができる。また、本例の移動体端末装置では、妨害波の存在を認識することができるため、妨害波による通信障害を検知したことを例えば外部に警告を出すトリガとして利用することなどができる。
【0055】
また、本例の移動体端末装置では、例えば同期が確立されない状態や一旦確立された同期が外れてしまった状態(同期外れの状態)である非同期状態を認識することができるため、例えば通信が途切れてしまった場合においても、このような非同期状態の認識を、再び同期が確立された後にリダイアルやデータの再送などの制御を行うためのトリガとして利用することができる。
【0056】
なお、移動体端末装置において、無線キャリアとの同期がとれているか否かを示す情報を出力するような構成は新規なものであると考えられる。例えば、インタフェース接続部を介して移動体端末装置と外部の機器とを接続して、当該移動体端末装置から当該機器へ同期/非同期状態を示す情報などを出力することにより、当該機器では当該移動体端末装置から入力される情報を利用することが可能となる。
【0057】
ここで、本例では、移動体通信システムとして携帯電話システムが用いられており、移動体端末装置は携帯電話端末装置から構成されており、移動体端末装置の通信相手となる通信装置は携帯電話システムの基地局装置から構成されている。
また、本例では、同期をとるための信号として、基地局装置から無線により送信されるとまり木チャネルの信号が用いられている。
【0058】
また、本例の移動体端末装置では、例えば制御部4が無線部2により受信される信号に基づいて非同期の状態であることを検出する機能により非同期状態検出手段が構成されており、例えば制御部4が無線部2により受信される信号の受信レベルが低い状態(本例では、Lowの状態)であるか或いは高い状態(本例では、Highの状態)であるかを判定する機能により受信レベル状態判定手段が構成されており、例えば制御部4が非同期状態の検出結果と受信レベルの判定結果に基づいて第1の非同期状態(本例では、弱電界非同期の状態)或いは第2の非同期状態(本例では、妨害波非同期の状態)を検出する機能により第1第2非同期状態検出手段が構成されている。
【0059】
また、本例の移動体端末装置では、例えば制御部4の制御により出力表示部3が第1の非同期状態と第2の非同期状態とを互いに異なる表示態様で表示する機能により非同期状態表示手段が構成されている。
また、本例の移動体端末装置では、例えば制御部4の制御により出力表示部3が第1の非同期状態と第2の非同期状態とで互いに異なる情報を外部へ出力する機能により非同期状態情報出力手段が構成されている。
【0060】
ここで、本発明に係る移動体端末装置や基地局装置や移動体通信システムなどの構成としては、必ずしも以上に示したものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。なお、本発明は、例えば本発明に係る処理を実行する方法や、このような方法を実現するためのプログラムなどとして提供することも可能である。
【0061】
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。なお、本発明に係る技術は、例えばFWA(Fixed Wireless Access)などの加入者無線アクセスシステムに備えられる加入者局装置などのように、固定的に設置される無線通信装置に適用することも可能である。
【0062】
また、本発明に係る移動体端末装置や基地局装置や移動体通信システムなどにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る移動体端末装置によると、同期をとるための信号を無線により受信するに際して、無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出し、無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定し、そして、非同期の状態が検出され且つ受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期の状態が検出され且つ受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態とを検出するようにしたため、これら2種類の非同期状態を識別して検出することができ、これにより、ネットワークとの通信可否状態を詳細に表示などすることを可能とすることができる。
【0064】
一構成例として、本発明に係る移動体端末装置では、検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせて、当該第1の非同期状態と当該第2の非同期状態を表示するようにしたため、第1の非同期状態と第2の非同期状態とを識別して表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】移動体端末装置の構成例を示す図である。
【図2】移動体端末装置の無線部に関する状態遷移の一例を示す図である。
【図3】弱電界エリアに移動した場合において移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などする一例を示す図である。
【図4】妨害波を受けた場合において移動体端末装置により同期/非同期状態などを表示などする一例を示す図である。
【図5】移動体端末装置の表示画面に表示される情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
1・・アンテナ、 2・・無線部、 3・・出力表示部、 4・・制御部、
11・・表示画面、 12・・圏内/圏外情報、 13・・受信レベル情報、
Claims (2)
- 同期をとるための信号を無線により受信する移動体端末装置において、
無線により受信する同期をとるための信号によりとられる同期が非同期の状態であることを検出する非同期状態検出手段と、
無線により受信する信号の受信レベルが低い状態であるか或いは高い状態であるかを判定する受信レベル状態判定手段と、
非同期状態検出手段により非同期の状態が検出され且つ受信レベル状態判定手段により受信レベルが低い状態であることが判定される第1の非同期状態と、非同期状態検出手段により非同期の状態が検出され且つ受信レベル状態判定手段により受信レベルが高い状態であることが判定される第2の非同期状態とを検出する第1第2非同期状態検出手段と、
を備えたことを特徴とする移動体端末装置。 - 請求項1に記載の移動体端末装置において、
第1第2非同期状態検出手段により検出される第1の非同期状態と第2の非同期状態とで表示態様を異ならせて当該第1の非同期状態と当該第2の非同期状態を表示する非同期状態表示手段を備えたことを特徴とする移動体端末装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002176722A JP2004023506A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 移動体端末装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002176722A JP2004023506A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 移動体端末装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004023506A true JP2004023506A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31174949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002176722A Pending JP2004023506A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 移動体端末装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004023506A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010087188A1 (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-05 | 三洋電機株式会社 | 報知方法およびアクセス制御装置、無線装置 |
-
2002
- 2002-06-18 JP JP2002176722A patent/JP2004023506A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2010087188A1 (ja) * | 2009-01-30 | 2010-08-05 | 三洋電機株式会社 | 報知方法およびアクセス制御装置、無線装置 |
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