JP2004023337A - 温度試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の温度条件で被試験物5の特性試験を順次実行するため、各温度条件に対応した特性試験を実行する複数の計測器2と、計測器2の一式に関連して設置された複数の恒温槽4と、各計測器2および各恒温槽4の制御処理を行う制御機器1とを備え、制御機器1は、各恒温槽4毎に制御タスクを割り当てることにより、各計測器2による特性試験をマルチタスクで実行するとともに、各恒温槽4をそれぞれ独立して非同期に運転する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、被試験物(通信機器など)の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で被試験物の特性試験を順次実行するための複数の計測器を用いた温度試験装置に関し、特に計測器や恒温槽などの制御ロジックの簡略化および試験効率の向上を実現した温度試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば特開2001−83041号公報に示された従来の温度試験装置においては、2槽の恒温槽を設置して各恒温槽にそれぞれ複数台数の被試験物を挿入し、温度遷移時間と試験処理時間とのバランスをとることにより、計測器による試験の効率化を実現している。
【0003】
しかしながら、上記のような従来装置の場合、恒温槽の台数の変更や、各恒温槽の制御状態の変更や、試験内容の変更などに対応するためには、大幅の制御ロジックの変更が要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の温度試験装置は以上のように、恒温槽の台数および制御状態や試験内容の変更に対応するために、大幅の制御ロジックの変更が必要となり、動作検証などを含む設備立ち上げのために膨大な時間を要するという問題点があった。
【0005】
また、複数の試験を行うための複数の計測器のうち、1つの計測器を用いた試験中の期間においては他の計測器が停止しており、各計測器の個々の稼働率を向上させることができないという問題点があった。
【0006】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、計測器や恒温槽などの制御ロジックの簡略化および試験効率の向上を実現した温度試験装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る温度試験装置は、被試験物の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で被試験物の特性試験を順次実行するための温度試験装置であって、各温度条件に対応した特性試験を実行するための複数の計測器と、複数の計測器の一式に関連して設置された複数の恒温槽と、各計測器および各恒温槽の制御処理を行う制御機器とを備え、制御機器は、各恒温槽毎に制御タスクを割り当てることにより、各計測器による特性試験をマルチタスクで実行するとともに、各恒温槽をそれぞれ独立して非同期に運転するものである。
【0008】
また、この発明に係る温度試験装置は、複数の被試験物の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で各被試験物の特性試験を順次実行するための温度試験装置であって、各温度条件に対応した特性試験を実行するための複数の計測器と、各計測器の制御処理を行う制御機器とを備え、制御機器は、各計測器を制御して被試験物の特性試験を実行する計測処理において、各計測器による計測・試験項目を、各計測に使用される計測器単位で分類して、特性試験を独立した試験処理タスクとして実行するとともにマルチタスクで実行することにより、各被試験物に対して並列試験を行うものである。
【0009】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、制御タスクを管理するための総合制御管理タスクと、被試験物の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベースとを含むものである。
【0010】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、試験処理タスクを管理するための総合制御管理タスクと、各被試験物の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベースとを含むものである。
【0011】
また、この発明に係る温度試験装置は、制御機器と各計測器および各恒温槽とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを備え、制御機器は、通信用ハードウェアによる特定機能の試験処理タスクを、複数起動を禁止して単独で起動させるとともに、各恒温槽に対する制御タスクのうち、上位の複数の制御タスクからの同時通信実行要求に対して先頭側から順次処理することにより、複数の制御タスクおよび試験処理タスクによる通信用ハードウェアの競合を回避したものである。
【0012】
また、この発明に係る温度試験装置は、制御機器と各計測器とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを備え、制御機器は、通信用ハードウェアによる特定機能の試験処理タスクを、複数起動を禁止して単独で起動させることにより、複数の制御タスクによる通信用ハードウェアの競合を回避したものである。
【0013】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、各計測器の試験処理タスクと、各恒温槽の制御タスクとを、それぞれ個別に実行するための複数の制御機器を含むものである。
【0014】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、各計測器の試験処理タスクを個別に実行するための複数の制御機器を含むものである。
【0015】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、複数の通信機器を含むものである。
【0016】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、各恒温槽の制御タスクと各計測器の試験処理タスクとに関連したプログラム実行メモリと、制御タスクおよび試験処理タスクのモジュール化された試験プログラムがそれぞれテキスト形式で記述された実行手順データと、実行手順データをプログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュールと、プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュールと、実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュールと、各計測器および各恒温槽のハードウェア毎に独立して処理モジュールから呼び出される制御モジュールと、通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュールとを備え、各モジュールを個々に独立して複数起動してマルチタスクを実行するものである。
【0017】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、各計測器の試験処理タスクに関連したプログラム実行メモリと、試験処理タスクのモジュール化された試験プログラムがテキスト形式で記述された実行手順データと、実行手順データをプログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュールと、プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュールと、実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュールと、各計測器のハードウェア毎に独立して処理モジュールから呼び出される制御モジュールと、通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュールとを備え、各モジュールを個々に独立して複数起動してマルチタスクを実行するものである。
【0018】
また、この発明に係る温度試験装置の制御機器は、試験プログラムにおいて、計測器を含む試験設備の構成を実行手順データに記述することにより、制御モジュールを呼び出すものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。なお、各図において、対応する構成に対しては、同一符号が付されている。
図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【0020】
図1において、1は制御機器であり、各種データの入出力を行う通信機器1aと、各種タスク(後述する)に関連した試験プログラム1bとを有する。
2−1〜2−N1はN1個の計測器(以下、総称して「計測器2」と記す)であり、被試験物(後述する)の温度試験用の計測を行う。
【0021】
3はN1対N2の端子構造のスイッチであり、N1個の第1端子A1〜AN1(以下、総称して「第1端子A」と記す)と、N2個の第2端子B1〜BN2(以下、総称して「第2端子B」と記す)とを有し、各計測器2とN2個の被試験物(後述する)との接続関係を決定する。
【0022】
スイッチ3内の各端子A、Bは互いにマトリクス状に接続可能に配列されており、制御機器1からの切換信号に応答して、第1端子Aと第2端子Bとの組み合わせが任意となるように切換接続される。
たとえば、1つの第1端子A1は、第2端子B1〜BN2のうちの任意の1つに接続され、このとき、他の第1端子は、他の第2端子の1つに接続され得る。
【0023】
4−1〜4−N2はN2個の恒温槽(以下、総称して「恒温槽4」と記す)であり、各計測器2の一式に関連して設置されており、制御機器1からの制御信号により制御される。
【0024】
5−1〜5−N2は恒温槽4と同数(N2個)の被試験物(以下、総称して「被試験物5」と記す)であり、それぞれ、対応した各恒温槽4内に配設されている。なお、各恒温槽4内の被試験物5は、それぞれ複数設置されてもよい。
【0025】
6A1〜6AN1はN1本の信号ケーブル(以下、総称して「信号ケーブル6A」と記す)であり、各計測器2とスイッチ3内の各第1端子Aとを1対1で接続している。
【0026】
6B1〜6BN2はN2本の信号ケーブル(以下、総称して「信号ケーブル6B」と記す)であり、スイッチ3内の各第2端子Aと各被試験物5とを1対1で接続している。
【0027】
7は通信制御ケーブルであり、制御機器1内の通信機器1aと、各計測器2、スイッチ3および各恒温槽4とを接続している。通信制御ケーブル7は、制御機器1と各計測器2および各恒温槽4とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを構成している。
【0028】
各計測器2および各恒温槽4は、制御機器1の制御下で各温度条件に対応した特性試験を実行し、被試験物5の製造工程において互いに異なる複数の温度条件で被試験物5の特性試験を順次実行する。
【0029】
このとき、制御機器1は、各恒温槽4毎に制御タスクを割り当てることにより、各計測器2による特性試験をマルチタスクで実行するとともに、各恒温槽4をそれぞれ独立して非同期に運転するようになっている。
【0030】
図2は図1内の制御機器1により実行される試験プログラム1bを図式的に示すブロック図であり、装置全体と関連した試験プログラム1bの動作状態を示している。
【0031】
図2において、8−1〜8−N2は恒温槽制御タスク(以下、総称して「恒温槽制御タスク8」と記す)であり、恒温槽4と同数(N2個)で起動可能に構成されている。
【0032】
9−1〜9−N3はN3個の試験処理タスク(以下、総称して「試験処理タスク9」と記す)であり、使用される計測器2の単位で分類して被試験物5を計測試験することにより、他の計測器を用いた試験処理との同時起動が可能に構成されている。
【0033】
10は通信機器1aに対応した通信用タスク、11は各タスク8〜10を管理する総合制御処理タスクである。
試験プログラム1bは、上記タスク8〜11により構成される。
【0034】
図2に示すように、各恒温槽制御タスク8および各試験処理タスク9は、個々の機器(ハードウェア)に対応する形で分割起動されることにより、それぞれが非同期に実行可能に構成されている。
【0035】
したがって、恒温槽4毎に異なる試験を実行することのみならず、運転や停止などの動作状態の変更を自由に且つ非同期に行うことができる。
また、各試験処理の中身が簡素化されるので、試験処理の開発を容易にすることができる。
【0036】
また、各恒温槽4内に複数台の被試験物5を設置すれば、試験プログラム1bの試験時間が短い場合での試験処理と恒温槽4の温度遷移時間とのバランスを良好にすることができるが、このときの構成変更に対しても、図2の構成により、試験プログラム1bを大きく変更することなく対応することができる。
【0037】
また、計測器2の制御は、制御機器1に搭載された通信機器1aを介して行われるが、複数のタスクにより計測器2を共用する場合でも、タスクの競合を避けることができる。
【0038】
すなわち、通信機器1aを制御するための通信処理タスク10を1つだけ起動することにより、全てのタスク8、9からの要求が通信処理タスク10を一列に通過するので、競合を回避することができる。
【0039】
したがって、一般的に行われる競合回避のためのフラグ処理などが不要となり、同時起動するタスク数が増えた場合での試験処理の開発が容易になる。
【0040】
次に、図3および図4を参照しながら、この発明の実施の形態1による試験処理タスク9の動作内容について、さらに具体的に説明する。
図3は試験処理タスク9の処理動作の一例を示すフローチャートであり、図4は試験処理タスク9による実際の試験手順データの一例を示す説明図である。
【0041】
図3において、S1〜S6は試験処理タスク9による処理ステップであり、12はステップS1に関連した試験手順データ、13はステップS6に関連した試験処理タスク管理データバッファである。
【0042】
図4において、試験項目の手順と使用する計測器2の名前とを記述した試験手順データ12は、たとえば一般的なテキストファイルで構成され、計測器2の使用機器名を登録する使用機器定義部分12aと、試験手順データ部分12bとから構成されている。
【0043】
図3において、まず、試験処理タスク9は、実行手順データとして試験手順データ12を読み込み(ステップS1)、信号ケーブル6Aおよび6Bが計測に必要な配線構成となるようにスイッチ3を切換える(ステップS2)。
【0044】
続いて、各計測器2と通信しながら、被試験物5の温度特性を計測し(ステップS3)、計測結果に対する良否判定およびファイルへのデータ記録を行う(ステップS4)。
【0045】
上記処理ステップS2〜S4は、同一の試験手順データ12内に複数パターンで記述されてもよい。
次に、ステップS2〜S4の処理を続行するか終了するかを決定するために、今回の処理が最後であるか否かを判定する(ステップS5)。
【0046】
ステップS5において、処理が終了していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS2に戻って上記処理を繰り返し、処理が終了した(すなわち、YES)と判定されれば、タスク間通信処理を実行する(ステップS6)。
【0047】
ステップS6においては、総合制御処理タスク11内の試験処理タスク管理データバッファ13に試験結果を伝達し、自らのタスク(図3の処理動作)を停止する。
【0048】
次に、図5〜図7を参照しながら、この発明の実施の形態1による恒温槽制御タスク8の動作内容について、さらに具体的に説明する。
図5は恒温槽制御タスク8の処理動作の一例を示すフローチャートであり、図6は恒温槽制御タスク8による実際の温度制御データの一例を示す説明図、図7は図6に示す温度制御による温度変化を示す説明図である。
【0049】
図5において、S11〜S16は恒温槽制御タスク8による処理ステップであり、14はステップS11に関連した温度制御データ、15はステップS13およびS16に関連した恒温槽制御タスク管理データバッファである。
総合制御処理タスク11は、もっぱらステップS14に関連している。
【0050】
温度制御データ14には、図6のように温度制御手順が記述されている。
図7において、横軸は時間t、縦軸は温度Tであり、T1、T2、T3は互いに異なる制御温度、t1〜t4は各制御温度T1〜T3に対する温度安定待ち時間である。
【0051】
また、a2〜a4は制御温度の切換設定後における温度変更期間(以下、総称して「温度変更期間a」と記す)、b1〜b4は温度安定待ち時間t1〜t4に対応した期間(以下、総称して「温度安定待ち期間b」と記す)、c1〜c4は温度安定後の制御期間(以下、総称して「制御期間c」と記す)、ta1〜tc1、ta2〜tc2、ta3〜tc3、ta4〜tc4は各期間a〜cを決定する時刻である。
【0052】
図5において、まず、恒温槽制御タスク8は、温度制御手順を記述した温度制御データ14を読み込み(ステップS11)、恒温槽4に対して温度遷移期間aおよび温度安定待ち期間bに関連した2つの制御を実行する(ステップS12)。
【0053】
続いて、温度安定待ち期間bの完了時に、タスク間通信処理により、温度安定待ち期間bが完了したことを、総合制御処理タスク11内の恒温槽制御タスク管理データバッファ15に記録する(ステップS13)。
このとき、温度安定待ち期間bの完了は、該当する恒温槽4内の被試験物5の試験開始許可に相当する。
【0054】
以下、タスク間通信処理により、総合制御処理タスク11からの試験完了通知を待つ(ステップS14)。
次に、温度制御データ14に基づく上記処理を続行するか終了するかを決定するために、今回の処理が最後か否かを判定する(ステップS15)。
【0055】
ステップS15において、処理が終了していない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS12に戻って上記処理を繰り返し、処理が終了した(すなわち、YES)と判定されれば、タスク開放用のタスク間通信処理を実行する(ステップS16)。
【0056】
ステップS16においては、総合制御処理タスク11内の恒温槽制御タスク管理データバッファ15に制御結果を記録し、自らのタスク(図5の処理動作)を停止する。
【0057】
図5による実際の実行手順を記述した温度制御データ14は、たとえば図6のように表され、図6に対応した温度制御動作は図7のようになる。
温度制御データ14は、一般的なテキストファイルで構成してもよく、温度制御データ14の情報変更により、温度制御を容易に変更することができる。
【0058】
次に、図8のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による総合制御処理タスク11の動作内容について、さらに具体的に説明する。
図8において、S21〜S31は総合制御処理タスク11による処理ステップである。
【0059】
16はステップS29に関連した試験割り当て知識のデータベース(以下、「試験割り当て知識ベース」という)であり、試験に必要な時間や不良発生率を考慮して、どの試験を先に実行するかを判断する知識のデータベースである。
【0060】
恒温槽制御タスク8は、ステップS25およびS31に関連するとともに、恒温槽制御タスク管理データバッファ15に関連している。
恒温槽制御タスク管理データバッファ15は、ステップS21およびS25に関連している。
【0061】
試験処理タスク管理データバッファ13は、ステップS26およびS29に関連するとともに、試験処理タスク9に関連している。
試験処理タスク9は、ステップS29に関連している。
【0062】
図8に示すように、総合制御処理タスク11内の恒温槽制御タスク管理データバッファ15および試験処理タスク管理データバッファ13には、それぞれ、恒温槽制御タスク8および試験処理タスク9の同時起動可能なタスク数が格納されるとともに、実際に起動しているタスク数および起動しているタスクの動作状態が格納される。
【0063】
図8において、まず、総合制御処理タスク11は、恒温槽制御タスク管理データバッファ15の情報に基づいて、恒温槽制御タスク8の状態を確認する(ステップS21)。
【0064】
次に、起動しているタスク数が起動可能なタスク数よりも少ないか否かにより、起動可能なタスクが有るか否かを判定し(ステップS22)、起動可能なタスクが有る(すなわち、YES)と判定されれば、恒温槽制御タスク8の起動要求の有無を確認して(ステップS23)、起動要求が有るか否かを判定する(ステップS24)。
【0065】
ステップS24において、起動要求が有る(すなわち、YES)と判定されれば、恒温槽制御タスク8を1つ起動し(ステップS25)、起動後に、恒温槽制御タスク8の起動タスク数を「1」だけインクリメントして、ステップS26に進む。
【0066】
一方、ステップS22において、起動中のタスク数が起動可能なタスク数と等しく起動可能なタスクがない(すなわち、NO)と判定された場合、または、ステップS24において、起動要求がない(すなわち、NO)と判定された場合には、直ちにステップS26に進む。
【0067】
次に、総合制御処理タスク11は、試験処理タスク管理データバッファ13の情報に基づいて試験処理タスク9の状態を確認し(ステップS26)、続いて、ステップS21およびS26の確認結果に基づいて、試験開始準備完了の合図となる温度安定待ち完了のタスクXが有るか否かを判定する(ステップS27)。
【0068】
ステップS27において、温度安定待ち完了のタスクXが有る(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、試験処理タスク9の起動中のタスク数が起動可能なタスク数よりも少ないか否かに基づいて、試験実行可能なタスクが有るか否かを判定する(ステップS28)。
【0069】
ステップS28において、試験実行可能なタスクが有る(すなわち、YES)と判定されれば、恒温槽制御タスクXが制御していた恒温槽4内の被試験物5に対し、試験割り当て知識ベース16に基づく試験処理タスク9を起動し、試験を実行する(ステップS29)。
【0070】
ステップS29の実行後に、試験処理タスク9の起動タスク数を「1」だけインクリメントして、ステップS30に進む。
試験割り当て知識ベース16は、前述のように試験時間や不良発生率を考慮して優先実行すべき試験を判断する知識を格納している。
【0071】
したがって、試験割り当て知識ベース16に基づいて、たとえば不良率の高い試験を先に実行することにより、早期に不良品を発見し、新しい被試験物5と交換後の試験再開を迅速に行うことができ、単位時間当りの良品の試験完了品を増やすことができる。
【0072】
上記ステップS29の完了後、または、ステップS27において、温度安定待ち完了のタスクXがない(すなわち、NO)と判定された場合、または、ステップS28において、試験実行可能なタスクがない(すなわち、NO)と判定された場合には、ステップS26の確認結果に基づいて、試験完了した試験処理タスクYが有るか否かを判定する(ステップS30)。
【0073】
ステップS30において、試験完了した試験処理タスクYがない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS21に戻って上記処理を繰り返す。
一方、ステップS30において、試験完了した試験処理タスクYが有る(すなわち、YES)と判定されれば、タスクYが試験を実行していた恒温槽4を制御中の恒温槽制御タスク8に対して試験完了情報を伝達し(ステップS31)、ステップS21に戻る。
【0074】
このように、被試験物5(通信機器など)の製造工程で実行される温度特性試験において、各温度条件に対応した試験を順次実行する複数の計測器2と、複数の計測器2の一式に関連して設置された複数の恒温槽4と、各計測器2および各恒温槽4の制御処理を行う制御機器1とを設け、制御機器1は、各恒温槽4毎に制御タスク8を割り当てることにより、各計測器2による特性試験をマルチタスクで実行するとともに、各恒温槽4をそれぞれ独立して非同期に運転することができる。
【0075】
したがって、個々の恒温槽4の温度条件の変更や運転状態(運転停止など)の変更、および、恒温槽4の台数変更に対して、簡単な制御ロジックで対応することができる。
【0076】
また、制御機器1は、各計測器2を制御して被試験物5の特性試験を実行する計測処理において、各計測器2による計測・試験項目を、各計測に使用される計測器2の単位で分類して、特性試験を独立した試験処理タスク9として実行し、且つマルチタスクで実行することにより、各被試験物5に対して並列試験を行うことができ、逐次処理の試験に対し、試験時間の短縮および設備稼働率を向上させることができる。
【0077】
また、試験処理タスク9の機能が限定されるので、試験処理タスク9の局所的開発および動作テストが可能となり、開発期間の短縮および機能の変更が容易になる。
【0078】
制御機器1は、恒温槽制御タスク8および試験処理タスク9を管理するための総合制御管理タスク11と、被試験物5の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベース16(図8参照)とを備えているので、総合制御管理タスク11は、各恒温槽制御タスク8から恒温槽4の状態情報(試験実行準備完了など)を受け取って、必要に応じて恒温槽4に試験処理タスク9を割り当てて試験を実行することができる。
【0079】
また、制御機器1内の総合制御処理タスク11は、上記処理に加えて、個々の試験処理タスク9が必要とする試験時間や不良発生率などを考慮した試験割り当て知識のデータベース16から最適な試験手順を選択することにより、試験時間の短縮を実現することができる。
【0080】
また、制御機器1と各計測器2および各恒温槽4とを相互通信可能に接続する通信制御ケーブル7(通信用ハードウェア)を設けたので、制御機器1は、通信用ハードウェア7による特定機能の試験処理タスク9を、複数起動を禁止して単独で起動させることにより、複数の制御タスクによる通信用ハードウェアの競合を回避することができる。
【0081】
また、制御機器1は、各恒温槽4に対する制御タスク8のうち、上位の複数の制御タスクからの同時通信実行要求に対して先頭側から順次処理することにより、複数の制御タスク8および試験処理タスク9による通信用ハードウェアの競合を回避することができる。
【0082】
すなわち、通信用ハードウェアなどの特定機能の通信処理タスク10は、複数起動を禁止して単独起動とすることにより、恒温槽制御タスク8および試験処理タスク9などの上位の複数のタスクからの同時通信実行要求に対し、先頭から順次処理することにより、通信用ハードウェアが複数タスクにより競合して実行されることを回避する。
【0083】
このとき、特別な処理(たとえば、各タスクが通信用ハードウェアなどを占有した時点でフラグを立てること)を組み込む必要がなく、マルチタスク間の通信用ハードウェアなどの競合問題を解決することができるので、処理を簡略化するとともに仕様変更時の対応を容易にすることができる。
【0084】
次に、図9を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1による制御機器1の機能構成について、さらに具体的に説明する。
図9は制御機器1のプログラム機能を示すブロック構成図であり、試験処理タスク9および恒温槽制御タスク8を個々のプログラム上で構成して、個々に実行可能なモジュール群で構成する場合の仕組みを示している。
【0085】
図9において、17はメイン処理モジュール群である。
18は実行手順データ群であり、N4個の試験手順データ12(12−1〜12−N4)と、N5個の温度制御データ14(14−1〜14−N5)とにより構成されている。
【0086】
19はマンマシンI/Fとして機能する開発環境であり、プログラム開発ツールすなわちコンパイラ19aと、エディタ19bとにより構成されている。
【0087】
メイン処理モジュール群17は、メイン処理モジュール20、実行手順データ読み込みモジュール21、処理モジュール群22、制御モジュール群23および汎用処理モジュール群24を備えている。
【0088】
メイン処理モジュール20は、動作画面やマンマシンI/Fおよび装置全体の制御処理をプログラミングしたものであり、タスクが起動している間は、各恒温槽4の制御タスク8と各計測器2の試験処理タスク9とに関連したプログラム実行メモリ(図示せず)上に常駐している。
【0089】
実行手順データ読み込みモジュール21は、メイン処理モジュール20の要求に応じて実行手順データ群18内から設定された温度制御データ14または試験手順データ12を読み出す処理をプログラミングしたものであり、読み込み処理の間だけプログラム実行メモリにロードされ、処理終了とともに解放されるようになっている。
【0090】
処理モジュール群22は、計測器2などの特定機器に依存しない試験処理内容についての処理を行うものであり、N6個の処理モジュール22−1〜22−N6を有する。
【0091】
処理モジュール群22において、たとえば「電源投入」という処理モジュール22−1は、電源電圧の設定機能と電源電圧出力のON/OFF切換機能とを、電源の種類などのハードウェアに依存することなく処理できるように作成する。
【0092】
制御モジュール群23は、N7個の制御モジュール23−1〜23−N7を有する。
実際の機器(ハードウェア)に依存する処理は、制御モジュール群23において、機器固有の制御コマンドなどを使用してプログラミングされ、処理モジュール群22から呼び出されて実行される。
【0093】
ここで、たとえば「電源機器」の制御モジュール23−1の名称を試験手順データ12内の使用機器定義12a(図4参照)の記述に連動させることにより、制御モジュール23−1が自動的に呼び出される仕組みを実現することができ、プログラムの汎用化が可能となる。
【0094】
汎用処理モジュール群24は、処理モジュール群22や制御モジュール群23から呼び出される共通関数などをまとめたものであり、N8個の汎用処理モジュール24−1〜24−N8を有する。
【0095】
図9のようなモジュール構成によれば、たとえばメイン処理モジュール20から処理モジュール22−1が起動されると、処理モジュール22−1に関連した制御モジュール23−1および汎用処理モジュール24−1が、プログラム実行メモリにロードされる。
【0096】
すなわち、実行手順データ読み込みモジュール21においては、処理完了後に解放されるという形態で、一連の処理が実行される。
ここで、解放されている実行手順データ読み込みモジュール21は、プログラム実行メモリに基づいて、開発環境19内のエディタ19bによる編集や、コンパイラ19aによる作り直しが可能となり、被試験物5の試験処理を実行しながらプログラムを開発することが可能となる。
【0097】
図9に示したように、制御機器1は、各恒温槽4の制御タスク8と各計測器2の試験処理タスク9とに関連したプログラム実行メモリと、恒温槽制御タスク8および試験処理タスク9のモジュール化された試験プログラム1bがそれぞれテキスト形式で記述された実行手順データ群18(試験手順データ12、温度制御データ14)と、実行手順データ18をプログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュール21と、プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュール20と、実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュール22と、各計測器2および各恒温槽4のハードウェア毎に独立して処理モジュール22から呼び出される制御モジュール23と、通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュール24とを備えているので、各モジュール22〜24を個々に独立して複数起動してマルチタスクを実行することができる。
【0098】
すなわち、このような試験プログラム実行方式においては、メイン処理モジュール20と、実際に処理を実行中の処理モジュール22と、実行中の処理モジュール22から呼び出された制御モジュール23と、各モジュール群22、23から呼びだされている汎用処理モジュール24とが、それぞれプログラム実行メモリ上にロードされて実行状態となるが、各モジュール群内の他のモジュールは、プログラム実行メモリ上から解放されているので、これらのモジュールのソースコードを変更して、再コンパイルすることが可能となり、試験を実行しながら試験プログラム1bの開発を平行して実行することができ、試験プログラム1bの開発期間を短縮することができる。
【0099】
なお、制御機器1内のプログラム実行メモリは、各計測器2の試験処理タスクのみに関連してもよい。
【0100】
さらに、制御機器1は、恒温槽4の制御タスク8および試験処理タスク9のモジュール化された試験プログラム1bにおいて、計測器2および恒温槽4を含む試験設備の構成を実行手順データ18に記述しているので、処理モジュール22内で、特別な制御モジュール23の選択処理コードを記述することなく、制御モジュール23を呼び出すことができる。
【0101】
したがって、新規の計測器2を使用する場合、その計測器2のための制御モジュール23のプログラム開発後に、実行手順データ18の記述を書き換えるのみでよく、処理モジュール22を変更する必要がなく、開発期間の短縮およびプログラムの継承による品質向上を実現することができる。
【0102】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、制御機器1に1台のみの通信機器1aを搭載したが、2台以上の通信機器を搭載してもよい。
【0103】
図10は制御機器に複数の通信機器を搭載したこの発明の実施の形態2を示すブロック構成図である。
図10において、1cは制御機器1Aに搭載された2台目の通信機器である。追加される通信機器の台数は、任意に設定され得る。
【0104】
図10のように、通信機器1aに加えて、2台目の通信機器1cを搭載した場合、通信機器1aおよび1cが同時に並列動作することができ、計測器2の制御処理能力を向上させることができる。すなわち、通信機能の設置台数分だけ通信機能を並列して実行することができる。
【0105】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1では、1台の制御機器1を設置したが、2台以上の制御機器を設置してもよい。
【0106】
図11は複数の制御機器を設置したこの発明の実施の形態3を示すブロック構成図である。
図11において、101は制御機器1に並列に設けられた制御機器であり、制御機器1と同様に、通信機器101aおよび試験プログラム101bを有する。追加される制御機器の台数は、任意に設定され得る。
【0107】
107は各制御機器1および101を相互接続するネットワーク線である。
制御機器1および制御機器101は、ネットワーク線107を介して接続されており、双方でのタスク間の相互通信が可能となっている。
【0108】
また、各制御機器1および101は個別の試験処理を実行し、制御機器1は、各計測器2の試験処理タスク9を実行し、制御機器101は、各恒温槽4の制御タスク8を実行する。
【0109】
図11のように、通信機器1aを搭載した制御機器1に加えて、2台目の通信機器101aを搭載した制御機器101を追加することにより、制御機器1および101の1台当たりの負荷を軽くすることができ、試験の処理能力を向上させることができる。
【0110】
また、恒温槽制御タスク8および試験処理タスク9のプログラム開発を、それぞれ別の制御機器1、101上で個別に行うことができ、複数の作業者で分担して開発することが可能となり、開発期間を短縮することができる。
【0111】
なお、ここでは、制御機器1、101が試験処理タスク9および制御タスク8を専用に実行する場合を示したが、複数の制御機器により各計測器2の試験処理タスク9を個別に実行してもよい。
この場合も、各制御機器の処理負荷を軽減することができ、単位時間当たりの処理能力を向上させることができる。
【0112】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、被試験物の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で被試験物の特性試験を順次実行するための温度試験装置であって、各温度条件に対応した特性試験を実行するための複数の計測器と、複数の計測器の一式に関連して設置された複数の恒温槽と、各計測器および各恒温槽の制御処理を行う制御機器とを備え、制御機器は、各恒温槽毎に制御タスクを割り当てることにより、各計測器による特性試験をマルチタスクで実行するとともに、各恒温槽をそれぞれ独立して非同期に運転するようにしたので、個々の恒温槽の温度条件や運転停止などの運転状態の変更、および、恒温槽の台数変更などに対して簡単な制御ロジックで対応することができ、計測器や恒温槽などの制御ロジックの簡略化および試験効率の向上を実現した温度試験装置が得られる効果がある。
【0113】
また、この発明によれば、複数の被試験物の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で各被試験物の特性試験を順次実行するための温度試験装置であって、各温度条件に対応した特性試験を実行するための複数の計測器と、各計測器の制御処理を行う制御機器とを備え、制御機器は、各計測器を制御して被試験物の特性試験を実行する計測処理において、各計測器による計測・試験項目を、各計測に使用される計測器単位で分類して、特性試験を独立した試験処理タスクとして実行するとともにマルチタスクで実行することにより、各被試験物に対して並列試験を行うようにしたので、逐次処理の試験に対する試験時間の短縮および設備稼働率を向上させるとともに、試験処理タスクの開発期間の短縮および機能の変更を容易にした温度試験装置が得られる効果がある。
【0114】
また、この発明によれば、制御機器は、制御タスクを管理するための総合制御管理タスクと、被試験物の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベースとを含むので、個々の試験処理タスクが必要とする試験時間や不良発生率などを考慮した試験割り当て知識のデータベースから最適な試験手順を選択することができ、試験時間を短縮させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0115】
また、この発明によれば、制御機器は、試験処理タスクを管理するための総合制御管理タスクと、各被試験物の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベースとを含むので、試験時間を短縮させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0116】
また、この発明によれば、制御機器と各計測器および各恒温槽とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを備え、制御機器は、通信用ハードウェアによる特定機能の試験処理タスクを、複数起動を禁止して単独で起動させるとともに、各恒温槽に対する制御タスクのうち、上位の複数の制御タスクからの同時通信実行要求に対して先頭側から順次処理することにより、複数の制御タスクおよび試験処理タスクによる通信用ハードウェアの競合を回避したので、マルチタスク間の通信用ハードウェアなどの競合問題を解決でき、処理を簡略化して仕様変更時の対応を容易にした温度試験装置が得られる効果がある。
【0117】
また、この発明によれば、制御機器と各計測器とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを備え、制御機器は、通信用ハードウェアによる特定機能の試験処理タスクを、複数起動を禁止して単独で起動させることにより、複数の制御タスクによる通信用ハードウェアの競合を回避したので、マルチタスク間の通信用ハードウェアなどの競合問題を解決でき、処理を簡略化して仕様変更時の対応を容易にした温度試験装置が得られる効果がある。
【0118】
また、この発明によれば、制御機器は、各計測器の試験処理タスクと、各恒温槽の制御タスクとを、それぞれ個別に実行するための複数の制御機器を含むので、制御機器の負荷を軽減して単位時間当りの処理能力を向上させるとともに、各タスクのプログラム開発を分担して行うことができ、開発期間を短縮させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0119】
また、この発明によれば、制御機器は、各計測器の試験処理タスクを個別に実行するための複数の制御機器を含むので、制御機器の負荷を軽減して単位時間当りの処理能力を向上させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0120】
また、この発明によれば、制御機器は、複数の通信機器を含むので、通信機能の設置台数分だけ通信機能を並列して実行することができ、処理能力を向上させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0121】
また、この発明によれば、制御機器は、各恒温槽の制御タスクと各計測器の試験処理タスクとに関連したプログラム実行メモリと、制御タスクおよび試験処理タスクのモジュール化された試験プログラムがそれぞれテキスト形式で記述された実行手順データと、実行手順データをプログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュールと、プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュールと、実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュールと、各計測器および各恒温槽のハードウェア毎に独立して処理モジュールから呼び出される制御モジュールと、通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュールとを備え、各モジュールを個々に独立して複数起動してマルチタスクを実行し、プログラム実行メモリ上にロードされて実行状態のモジュール以外はプログラム実行メモリ上から解放されるようにしたので、各モジュールのソースコードを変更して再コンパイルするとともに、試験を実行しながら試験プログラムの開発を平行して行うことができ、試験プログラムの開発期間を短縮させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0122】
また、この発明によれば、制御機器は、各計測器の試験処理タスクに関連したプログラム実行メモリと、試験処理タスクのモジュール化された試験プログラムがテキスト形式で記述された実行手順データと、実行手順データをプログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュールと、プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュールと、実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュールと、各計測器のハードウェア毎に独立して処理モジュールから呼び出される制御モジュールと、通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュールとを備え、各モジュールを個々に独立して複数起動してマルチタスクを実行するようにしたので、試験プログラムの開発期間を短縮させた温度試験装置が得られる効果がある。
【0123】
また、この発明によれば、制御機器は、試験プログラムにおいて、計測器を含む試験設備の構成を実行手順データに記述することにより、制御モジュールを呼び出すようにしたので、新規の計測器を使用する場合でも、その計測器用の制御モジュールのプログラム開発後に、実行手順データの記述を書き換えるのみでよく、処理モジュールを変更する必要がなく、開発期間の短縮およびプログラムの継承による品質向上を実現した温度試験装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による試験プログラムの機能構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1による試験処理動作を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態1による試験処理で用いられる試験手順データの具体例を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1による温度制御処理動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態1による温度制御処理で用いられる温度制御データの具体例を示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1による温度制御時の温度変化を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態1による総合制御処理タスクの具体的動作を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態1による制御機器のプログラム機能を示すブロック構成図である。
【図10】この発明の実施の形態2を示すブロック構成図である。
【図11】この発明の実施の形態3を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
1、1A、101 制御機器、1a、1c、101a 通信機器、1b、101b 試験プログラム、2、2−1〜2−N1 計測器、3 スイッチ、4、4−1〜4−N2 恒温槽、5、5−1〜5−N2 被試験物、6A、6A−1〜6A−N1、6B、6B−1〜6B−N2 信号ケーブル、7 通信制御ケーブル、8、8−1〜8−N2 恒温槽制御タスク、9、9−1〜9−N3 試験処理タスク、10 通信処理タスク、11 総合制御処理タスク、12、12−1〜12−N4 試験手順データ、13 試験処理タスクデータバッファ、14、14−1〜14−N5 温度制御データ、15 恒温槽制御タスク管理データバッファ、16 試験割り当て知識ベース、17 メイン処理モジュール群、18実行手順データ群、19 開発環境、19a コンパイラ、19b エディタ、20 メイン処理モジュール、21 実行手順データ読み込みモジュール、
22 処理モジュール群、22−1〜22−N6 処理モジュール、23 制御モジュール群、23−1〜23−N7 制御モジュール、24 汎用処理モジュール群、24−1〜24−N8 汎用処理モジュール、107 ネットワーク線。
Claims (12)
- 被試験物の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で前記被試験物の特性試験を順次実行するための温度試験装置であって、
前記各温度条件に対応した特性試験を実行するための複数の計測器と、
前記複数の計測器の一式に関連して設置された複数の恒温槽と、
前記各計測器および前記各恒温槽の制御処理を行う制御機器とを備え、
前記制御機器は、
前記各恒温槽毎に制御タスクを割り当てることにより、前記各計測器による特性試験をマルチタスクで実行するとともに、
前記各恒温槽をそれぞれ独立して非同期に運転することを特徴とする温度試験装置。 - 複数の被試験物の製造工程において、互いに異なる複数の温度条件で前記各被試験物の特性試験を順次実行するための温度試験装置であって、
前記各温度条件に対応した特性試験を実行するための複数の計測器と、
前記各計測器の制御処理を行う制御機器とを備え、
前記制御機器は、前記各計測器を制御して前記被試験物の特性試験を実行する計測処理において、前記各計測器による計測・試験項目を、各計測に使用される計測器単位で分類して、前記特性試験を独立した試験処理タスクとして実行するとともにマルチタスクで実行することにより、前記各被試験物に対して並列試験を行うことを特徴とする温度試験装置。 - 前記制御機器は、
前記制御タスクを管理するための総合制御管理タスクと、
前記被試験物の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベースと
を含むことを特徴とする請求項1に記載の温度試験装置。 - 前記制御機器は、
前記試験処理タスクを管理するための総合制御管理タスクと、
前記各被試験物の特性試験に関連した試験割り当て知識のデータベースと
を含むことを特徴とする請求項2に記載の温度試験装置。 - 前記制御機器と前記各計測器および前記各恒温槽とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを備え、
前記制御機器は、
前記通信用ハードウェアによる特定機能の試験処理タスクを、複数起動を禁止して単独で起動させるとともに、
前記各恒温槽に対する制御タスクのうち、上位の複数の制御タスクからの同時通信実行要求に対して先頭側から順次処理することにより、
複数の制御タスクおよび試験処理タスクによる前記通信用ハードウェアの競合を回避したことを特徴とする請求項3に記載の温度試験装置。 - 前記制御機器と前記各計測器とを相互通信可能に接続する通信用ハードウェアを備え、
前記制御機器は、
前記通信用ハードウェアによる特定機能の試験処理タスクを、複数起動を禁止して単独で起動させることにより、
複数の制御タスクによる前記通信用ハードウェアの競合を回避したことを特徴とする請求項4に記載の温度試験装置。 - 前記制御機器は、前記各計測器の試験処理タスクと、前記各恒温槽の制御タスクとを、それぞれ個別に実行するための複数の制御機器を含むことを特徴とする請求項3に記載の温度試験装置。
- 前記制御機器は、前記各計測器の試験処理タスクを個別に実行するための複数の制御機器を含むことを特徴とする請求項4に記載の温度試験装置。
- 前記制御機器は、複数の通信機器を含むことを特徴とする請求項3から請求項8までのいずれか1項に記載の温度試験装置。
- 前記制御機器は、
前記各恒温槽の制御タスクと前記各計測器の試験処理タスクとに関連したプログラム実行メモリと、
前記制御タスクおよび前記試験処理タスクのモジュール化された試験プログラムがそれぞれテキスト形式で記述された実行手順データと、
前記実行手順データを前記プログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュールと、
前記プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュールと、
前記実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュールと、
前記各計測器および前記各恒温槽のハードウェア毎に独立して前記処理モジュールから呼び出される制御モジュールと、
通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュールとを備え、
前記各モジュールを個々に独立して複数起動して前記マルチタスクを実行することを特徴とする請求項1に記載の温度試験装置。 - 前記制御機器は、
前記各計測器の試験処理タスクに関連したプログラム実行メモリと、
前記試験処理タスクのモジュール化された試験プログラムがテキスト形式で記述された実行手順データと、
前記実行手順データを前記プログラム実行メモリに読み込む実行手順データ読み込みモジュールと、
前記プログラム実行メモリに読み込まれた実行手順データにしたがって一連の処理を実行するためのメイン処理モジュールと、
前記実行手順データに基づく実行手順毎に独立した処理モジュールと、
前記各計測器のハードウェア毎に独立して前記処理モジュールから呼び出される制御モジュールと、
通信機能および汎用演算機能の少なくとも一方を含む汎用処理モジュールとを備え、
前記各モジュールを個々に独立して複数起動して前記マルチタスクを実行することを特徴とする請求項2に記載の温度試験装置。 - 前記制御機器は、
前記試験プログラムにおいて、前記計測器を含む試験設備の構成を前記実行手順データに記述することにより、前記制御モジュールを呼び出すことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の温度試験装置。
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