JP2004022378A - スイッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】大型の発光素子を使用することが可能な、また、実装される発光素子の数を抑えつつ操作部分をできるだけ明るく且つ広範囲に照光することが可能なスイッチを提供する。
【解決手段】回路体4に実装した発光素子9の発光により生じる光12を導光するとともに、導光した発光素子9からの光により表面シート2の照光部13を照光させる導光板7を、回路体4に光透過性の機能を持たせた状態で表面シート2の内側に設けられる回路体4よりもさらに内側に配置する。また、導光板7の回路体4側となる上面には、発光素子9を収容するための凹状の収容部21を形成する。
【選択図】  図1

Description

【0001 】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操作部分に対しての照光機能を有するスイッチに関する。
【0002 】
【従来の技術】
例えば、薄型のスイッチとして使用されるメンブレンスイッチは、信頼性が高く省スペース化の実現に寄与することから、電気機器をはじめとする様々なものの操作部分に使用されている。このようなメンブレンスイッチの中には、例えば暗所における操作性の向上を図るための照光機能、すなわち、内部にLED等の発光素子を備えたものが知られている。
【0003 】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記照光機能を有する従来のスイッチ(メンブレンスイッチ)にあっては、発光素子が、その発光素子を実装している回路体と、回路体よりも外側の表面シートとの間の、光透過性を有するスペーサに差し込まれるような状態で配置されることから、発光素子の大きさに制約を受けてしまい、その結果、色や輝度設定をすることが可能な大型の発光素子を使用することができないという問題点を有している。
【0004 】
また、上記問題点の他には、操作部分をできるだけ明るくするために、且つ、広範囲にわたって照光するために、数多くの発光素子を実装しなければならないという問題点を有している。
【0005 】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、大型の発光素子を使用することが可能なスイッチを提供することを課題とする。また、実装される発光素子の数を抑えつつ操作部分をできるだけ明るく且つ広範囲に照光することが可能なスイッチを提供することを課題とする。
【0006 】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明のスイッチは、回路体に実装した発光素子の発光により生じる光を導光するとともに、導光した前記光により表面シートの照光部を照光させる導光板を、前記回路体に光透過性の機能を持たせた状態で前記表面シートの内側に設けられる前記回路体よりもさらに内側に配置し、且つ、前記導光板の前記回路体側となる上面には前記発光素子を収容するための凹状の収容部を形成したことを特徴としている。
【0007 】
請求項2記載の本発明のスイッチは、請求項1に記載のスイッチにおいて、前記発光素子を前記導光板側となる前記回路体の下面に実装したことを特徴としている。
【0008 】
請求項3記載の本発明のスイッチは、請求項2に記載のスイッチにおいて、前記回路体に柔軟性を持たせるとともに前記回路体の前記下面に可動側の接点を設け、前記導光板の前記上面には前記回路体の変位により前記可動側の接点が接触する固定側の接点を直接設けたことを特徴としている。
【0009 】
請求項4記載の本発明のスイッチは、請求項1に記載のスイッチにおいて、前記回路体の一部を、前記表面シート側となる前記回路体の上面に前記発光素子を実装した状態で前記収容部に収容可能となるように形成したことを特徴としている。
【0010 】
請求項5記載の本発明のスイッチは、請求項1ないし請求項4いずれか記載のスイッチにおいて、前記導光板の前記上面側及び下面側に、前記光を反射、拡散させるための光反射・拡散層をそれぞれ配置形成したことを特徴としている。
【0011 】
請求項1に記載された本発明によれば、表面シートの内側の回路体よりもさらに内側に設けられる導光板の収容部に発光素子が収容される。収容部に収容された発光素子からの光は、導光板により導光された後、光透過性を有する回路体を透過して表面シートの照光部を照光する。発光素子は、表面シートと回路体との間に配置されるのではなく、回路体よりも内側の導光板の収容部に収容されることから、発光素子に対する大きさの制約が少なくなる。また、発光素子からの光は、光の導光を目的として設けられる導光板により導光されることから、例えば光透過性の機能を持たせて表面シートと回路体との間に設けられるスペーサよりも効率よく且つ広範囲に発光素子からの光を導光することが可能になる。
【0012 】
請求項2に記載された本発明によれば、回路体の下面に発光素子が実装される。言い換えれば、発光素子が下向きに実装される。これにより、回路体よりも外側となる表面シート側までの範囲のスペースに関係なく発光素子を実装することが可能になる。
【0013 】
請求項3に記載された本発明によれば、回路体の下面に可動側の接点が設けられるとともに、導光板の上面に固定側の接点が直接設けられ、回路体が変位することによりこれら各接点が接触してスイッチのオン・オフがなされる。このような接点の配置形成により、接点用の専用の部材等が削減され、より厚みのある導光板を設けることが可能になる。
【0014 】
請求項4に記載された本発明によれば、回路体の上面に発光素子が実装された状態で、その発光素子を含む回路体の一部が導光板の収容部に収容される。これにより、回路体よりも外側となる表面シート側までの範囲のスペースに関係なく発光素子を実装することが可能になる。
【0015 】
請求項5に記載された本発明によれば、発光素子からの光が光反射・拡散層によって反射、拡散されながら導光される。発光素子からの光は、効率よく且つ広範囲に導光される。
【0016 】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のスイッチの一実施の形態を示す断面図、図2は図1のスイッチの断面を含む斜視図である。
【0017 】
図1及び図2において、引用符号1で示されるポリドームスイッチ(特許請求の範囲に記載したスイッチに相当)は、照光機能を有する薄型のスイッチであって、表面シート2と、スペーサ3と、回路体4と、第二スペーサ5と、メンブレンシート6と、導光板7と、筐体8と、を外側から順に備えて構成されている。また、ポリドームスイッチ1は、大型の発光素子9を使用することができるように、且つ、実装される発光素子9の数を抑えつつ操作部分10をできるだけ明るく広範囲に照光することができるように構成されている。以下、上記構成部材について詳細に説明する。
【0018 】
表面シート2は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製の光透過性を有するシート部材であって、熱プレスを施すことにより形成された一又は複数の突出部11を有している。また、表面シート2は、発光素子9からの光12により照光される照光部13を有している。表面シート2は、上記材質であることから元々透明であって、本形態においては、その内面に例えば「ON」、「OFF」、「UP」、「DOWN」等の文字が印刷されている。突出部11は、表面シート2の外面(上面)側に突出するとともに内面(下面)側に反転可能なドーム形状に形成されている。照光部13は、本形態において、突出部11の全体に形成されている。照光部13の配置及び数は任意であるものとする。尚、引用符号12aは照光部13が光っていることを示している。
【0019 】
スペーサ3は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製のシート部材であって、表面シート2の変形防止と、突出部11の反転の際の空気抜きと、突出部11のストローク寸法確保とを実現するために設けられている。スペーサ3の上下面には、既知の接着層(不図示)がそれぞれ設けられており、表面シート2と回路体4とを各々上記上下面に固定することができるようになっている。
【0020 】
スペーサ3は、突出部11の位置に対応して形成される貫通孔14と、図示しない空気逃がし部とを有している。貫通孔14は、突出部11の直径よりも大きな直径を有するように形成されている(突出部11の直径と同じであってもよいものとする)。また、貫通孔14は、反転させた突出部11が挿通されるように形成されている。このような貫通孔14には、本形態において、発光素子9からの光12が通過するようになっている。
【0021 】
回路体4は、本形態において光透過性及び柔軟性を有するFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)を用いて構成されている。また、回路体4は、所望のパターンに配索された図示しないスイッチ回路を有する回路体本体15と、外部との電気的な接続に用いられる図示しない外部接続手段とを備えて構成されている。回路体4は、発光素子9からの光12の透過が可能に形成されている。また、回路体4は、可動側のメンブレンシートとしての機能を有するように形成されている。
【0022 】
回路体本体15の下面、すなわち第二スペーサ5側には、可動側の上極接点16と、操作部分10に対しての照光機能を構成する一又は複数の発光素子9(例えば既知のLED)とが設けられている。発光素子9は、本形態において、下向きに実装されている。図示しない外部接続手段は、回路体本体15から引き出される結線回路部と、その結線回路部の先端部分に設けられる例えばエッジコネクタ端子やコネクタ等とを備えて構成されている。
【0023 】
第二スペーサ5は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製の光透過性を有するシート部材であって、回路体4の変形防止と、可動側のメンブレンシートとして機能する回路体4のストローク寸法確保とを実現するために設けられている。第二スペーサ5の上下面には、既知の接着層(不図示)がそれぞれ設けられており、回路体4とメンブレンシート6とを各々上記上下面に固定することができるようになっている。このような第二スペーサ5は、上極接点16の位置に対応して形成される貫通孔17と、発光素子9が挿通される収容部18とを有している。
【0024 】
メンブレンシート6は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製の光透過性を有する薄肉のシート部材であって、メンブレンシート6の上面の所定位置には、上記上極接点16が接触する固定側の下極接点19が設けられている。その下極接点19は、カーボン等の印刷によって設けられている。このようなメンブレンシート6には、発光素子9が挿通される収容部20が形成されている。
【0025 】
導光板7は、例えばアクリル材(PMMA)からなる合成樹脂製の光透過性を有する部材であって、発光素子9の発光により生じる光12の導光を目的として設けられている。また、導光板7は、照光部13の照光に必要な光量を導光することが可能な適宜厚みを有するように形成されている。このような導光板7の所定位置には、回路体4の下面に下向きに実装された発光素子9が収容される凹状の収容部21が形成されている。また、導光板7の上下方向両側には、発光素子9からの光12を反射、拡散させるための図示しない光反射・拡散層がそれぞれ配置形成されている。光反射・拡散層は、印刷や塗布やシート部材の貼り付け等の適宜手段によって層状となるように形成されている。また、光反射・拡散層は、導光された光12の照光部13へ向けての出射を妨げないように形成されている。
【0026 】
筐体8は、取り付け面22を有している。尚、本形態においては、筐体8をポリドームスイッチ1の構成部材の一つに挙げて説明しているが、これに限るものではないものとする。
【0027 】
上記構成において、ポリドームスイッチ1は次のように組み立てられる。先ず、表面シート2をスペーサ3の上面に接着固定する。次いで、回路体4を第二スペーサ5の上面に接着固定するとともに、メンブレンシート6を第二スペーサ5の下面に接着固定する。続いて、スペーサ3の下面に回路体4、第二スペーサ5、及びメンブレンシート6で構成されるスイッチ部分を接着固定するとともに、メンブレンシート6の下面に光反射・拡散層を配置形成した導光板7を接着固定する。最後に、これらを導光板7側から筐体8の取り付け面22に接着固定すると組み立てが完了する。そして、このように組み立てられたポリドームスイッチ1は、次のように作用する(作用図面は省略する)。
【0028 】
スイッチ操作前となる突出部11に荷重が掛かっていない状態では、突出部11自体の保形性によって、その形状が保持された状態にある。そして、スイッチ操作がなされ、突出部11がスイッチ操作をする者の指により押圧されると(下方向に荷重を掛ける押圧操作)、突出部11が指の押圧による荷重に抗しながら、ある荷重を境にして座屈し反転する(この時、クリック感が生じる)。突出部11が座屈、反転すると下方向の荷重が減少し、突出部11の押圧がスムーズに進行する。反転した突出部11は更に押し込まれてスペーサ3の貫通孔14に挿通され、回路体4を押圧する。回路体4が押圧されると撓みが生じ、その回路体4に設けられた上極接点16が第二スペーサ5の貫通孔17を介してメンブレンシート6の下極接点19に接触する。
【0029 】
これにより、回路体4の図示しないスイッチ回路が導通状態となり、ポリドームスイッチ1はONされる。一方、指が離され下方向の荷重が解除されると、回路体4及び突出部11はもとの状態に復帰する。そして、これに伴って導通状態が解除され、ポリドームスイッチ1はOFFされる。
【0030 】
操作部分10に対しての照光機能は、次のように作用する。例えば暗所などにおいて、ライトの点灯に伴い回路体4に実装された発光素子9が発光する。そして、その発光素子9が発光すると、発光素子9からの光12は、収容部21の壁面を介して導光板7内に入射し導光される。導光板7内に入射した発光素子9からの光12は、単純に導光板7内を進む光と、光反射・拡散層(不図示)にあたって反射、拡散される光とに分けられる。この時、光反射・拡散層(不図示)にあたった光は、確実に反射、拡散され、導光板7内に戻される(光反射・拡散層がない場合、ロスする割合が高くなる)。
【0031 】
発光素子9からの光12は、導光板7内を効率よく且つ広範囲に導光され、その後所定位置から出射される。そして、出射された光12は、メンブレンシート6、第二スペーサ5、及び回路体4を透過するとともに貫通孔14を通過して照光部13を照光し、操作部分10を明るく照らす。
【0032 】
以上、図1及び図2を参照しながら説明してきたように、導光板7により発光素子9に対する大きさの制約を従来よりも格段に受け難くすることができる。また、発光素子9からの光12を効率よく且つ広範囲に導光することができる。ポリドームスイッチ1は、大型の発光素子9を使用することができるとともに、実装される発光素子9の数を抑えつつ操作部分10をできるだけ明るく且つ広範囲に照光することができる。尚、実装される発光素子9の数が少なくなれば消費電力を抑えることもできる。
【0033 】
次に、図3及び図4を参照しながら本発明によるスイッチの他の一実施の形態を説明する。図3は他の一実施の形態を示す断面図、図4は図3のスイッチの断面を含む斜視図である。尚、上述の形態と基本的に同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略するものとする。
【0034 】
図3及び図4において、引用符号31で示されるポリドームスイッチ(特許請求の範囲に記載したスイッチに相当)は、照光機能を有する薄型のスイッチであって、表面シート2と、スペーサ3と、メンブレンシート32と、第二スペーサ5と、回路体33と、導光板7と、筐体8と、を外側から順に備えて構成されている。また、ポリドームスイッチ1は、大型の発光素子9を使用することができるように、且つ、実装される発光素子9の数を抑えつつ操作部分10をできるだけ明るく広範囲に照光することができるように構成されている。以下、上記構成部材について詳細に説明する。
【0035 】
メンブレンシート32は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)からなる合成樹脂製の光透過性及び柔軟性を有する薄肉のシート部材であって、その下面の所定位置には、回路体33に対する可動側の上極接点16が設けられている。
【0036 】
回路体33は、本形態において光透過性及び柔軟性を有するFPC(フレキシブル・プリント・サーキット)を用いて構成されている。また、回路体33は、所望のパターンに配索された図示しないスイッチ回路を有する回路体本体34と、外部との電気的な接続に用いられる図示しない外部接続手段とを備えて構成されている。回路体33は、発光素子9からの光12の透過が可能となるように形成されている。このような回路体33の一部35は、図3ないし図5に示される如く、その一部35の上面(回路体33の上面)に発光素子9を実装した状態で導光板7の収容部21に収容可能となるように形成されている。すなわち、回路体33には、切り欠き36が設けられて収容部21に収容可能な上記一部35が形成されている(発光素子9の実装が回路体33の上面である場合の有効な配置構造)。
【0037 】
回路体本体34の上面の所定位置には、上記上極接点16が接触する固定側の下極接点19が設けられている。また、回路体本体34の下面には、既知の接着層(不図示)が設けられている。その接着層(不図示)は、回路体33を筐体8の取り付け面22に固定するために設けられている。
【0038 】
図示しない外部接続手段は、回路体本体34から引き出された結線回路部と、その結線回路部の先端部分に設けられた例えばエッジコネクタ端子やコネクタ等とを備えて構成されている。
【0039 】
上記構成において、ポリドームスイッチ31は次のように組み立てられる。先ず、表面シート2をスペーサ3の上面に接着固定する。次いで、メンブレンシート32を第二スペーサ5の上面に接着固定するとともに、回路体33を第二スペーサ5の下面に接着固定する。続いて、スペーサ3の下面にメンブレンシート32、第二スペーサ5、及び回路体33で構成されるスイッチ部分を接着固定するとともに、回路体33の下面に光反射・拡散層を配置形成した導光板7を接着固定する。この時、発光素子9を実装した上記一部35が収容部21に収容される。最後に、これらを導光板7側から筐体8の取り付け面22に接着固定すると組み立てが完了する。そして、このように組み立てられたポリドームスイッチ31は、次のように作用する(作用図面は省略する)。
【0040 】
スイッチ操作前となる突出部11に荷重が掛かっていない状態では、突出部11自体の保形性によって、その形状が保持された状態にある。そして、スイッチ操作がなされ、突出部11がスイッチ操作をする者の指により押圧されると(下方向に荷重を掛ける押圧操作)、突出部11が指の押圧による荷重に抗しながら、ある荷重を境にして座屈し反転する(この時、クリック感が生じる)。突出部11が座屈、反転すると下方向の荷重が減少し、突出部11の押圧がスムーズに進行する。反転した突出部11は更に押し込まれてスペーサ3の貫通孔14に挿通され、メンブレンシート32を押圧する。メンブレンシート32が押圧されると撓みが生じ、そのメンブレンシート32に設けられた上極接点16が第二スペーサ5の貫通孔17を介して回路体33の下極接点19に接触する。
【0041 】
これにより、回路体33の図示しないスイッチ回路が導通状態となり、ポリドームスイッチ31はONされる。一方、指が離され下方向の荷重が解除されると、メンブレンシート32及び突出部11はもとの状態に復帰する。そして、これに伴って導通状態が解除され、ポリドームスイッチ31はOFFされる。
【0042 】
操作部分10に対しての照光機能は、次のように作用する。例えば暗所などにおいて、ライトの点灯に伴い回路体33に実装された発光素子9が発光する。そして、その発光素子9が発光すると、発光素子9からの光12は、収容部21の壁面を介して導光板7内に入射し導光される。導光板7内に入射した発光素子9からの光12は、単純に導光板7内を進む光と、光反射・拡散層(不図示)にあたって反射、拡散される光とに分けられる。この時、光反射・拡散層(不図示)にあたった光は、確実に反射、拡散され、導光板7内に戻される(光反射・拡散層がない場合、ロスする割合が高くなる)。
【0043 】
発光素子9からの光12は、導光板7内を効率よく且つ広範囲に導光され、その後所定位置から出射される。そして、出射された光12は、回路体33、第二スペーサ5、及びメンブレンシート32を透過するとともに貫通孔14を通過して照光部13を照光し、操作部分10を明るく照らす。
【0044 】
以上、図3ないし図5までを参照しながら説明してきたように、導光板7により発光素子9に対する大きさの制約を従来よりも格段に受け難くすることができる。また、発光素子9からの光12を効率よく且つ広範囲に導光することができる。ポリドームスイッチ31は、大型の発光素子9を使用することができるとともに、実装される発光素子9の数を抑えつつ操作部分10をできるだけ明るく且つ広範囲に照光することができる。
【0045 】
続いて、図6及び図7を参照しながら図1のポリドームスイッチ1(スイッチ)の変形例を説明する。図6は変形例を示す断面図、図7は断面を含む斜視図である。尚、上述の形態と基本的に同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略するものとする。
【0046 】
図6及び図7において、引用符号1′で示されるポリドームスイッチ(特許請求の範囲に記載したスイッチに相当)は、照光機能を有する薄型のスイッチであって、表面シート2と、スペーサ3と、回路体4と、第二スペーサ5と、導光板7′と、筐体8と、を外側から順に備えて構成されている。すなわち、ポリドームスイッチ1′は、上述のメンブレンシート6(図1及び図2参照)を含まずに構成されている。また、ポリドームスイッチ1′は、上述のメンブレンシート6を含まないかわりに、導光板7(図1及び図2参照)に対して下極接点19をその上面に直接設けた導光板7′を有して構成されている。
【0047 】
このような構成のポリドームスイッチ1′は、上述のポリドームスイッチ1と同様の作用及び効果を奏する。また、構成部材の削減に寄与するとともに、より厚みのある導光板を設けることができる。
【0048 】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。尚、上述では表面シートに反転可能なドーム状の突出部を形成したドームスイッチを本発明に係るスイッチとしているが、突出部のない形態のメンブレンスイッチや、クリックシートスイッチ、シートスイッチ、フィルムスイッチ、ラバー(シート)スイッチでもよいものとする。
【0049 】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された本発明によれば、発光素子に対する大きさの制約を受け難くすることができる。また、発光素子からの光を効率よく且つ広範囲に導光することができる。従って、大型の発光素子を使用することができるという効果と、実装される発光素子の数を抑えつつ操作部分をできるだけ明るく且つ広範囲に照光することができるという効果を奏する。
【0050 】
請求項2に記載された本発明によれば、回路体よりも外側となる表面シート側までの範囲のスペースに関係なく発光素子を実装することができるという効果を奏する。
【0051 】
請求項3に記載された本発明によれば、請求項2の発明の効果に加え次のような効果も奏する。すなわち、構成部材の削減に寄与することができるとともに、より厚みのある導光板を設けることができるという効果も奏する。
【0052 】
請求項4に記載された本発明によれば、回路体よりも外側となる表面シート側までの範囲のスペースに関係なく発光素子を実装することができるという効果を奏する。また、発光素子の実装が回路体の上面である場合の有効な配置構造を提供することができるという効果を奏する。
【0053 】
請求項5に記載された本発明によれば、発光素子からの光をより一層効率よく且つ広範囲に導光することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスイッチの一実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1のスイッチの断面を含む斜視図である。
【図3】本発明によるスイッチの他の一実施の形態を示す断面図である。
【図4】図3のスイッチの断面を含む斜視図である。
【図5】図3のスイッチを構成する回路体の斜視図である。
【図6】図1のスイッチの変形例を示す断面図である。
【図7】図6のスイッチの断面を含む斜視図である。
【符号の説明】
1、1′ ポリドームスイッチ(スイッチ)
2 表面シート
3 スペーサ
4 回路体
5 第二スペーサ
6 メンブレンシート
7、7′ 導光板
8 筐体
9 発光素子
10 操作部分
11 突出部
12 光
13 照光部
14 貫通孔
15 回路体本体
16 上極接点(可動側の接点)
17 貫通孔
18 収容部
19 下極接点(固定側の接点)
20、21 収容部
22 取り付け面
31 ポリドームスイッチ(スイッチ)
32 メンブレンシート
33 回路体
34 回路体本体
35 一部
36 切り欠き

Claims (5)

  1. 回路体に実装した発光素子の発光により生じる光を導光するとともに、導光した前記光により表面シートの照光部を照光させる導光板を、前記回路体に光透過性の機能を持たせた状態で前記表面シートの内側に設けられる前記回路体よりもさらに内側に配置し、且つ、前記導光板の前記回路体側となる上面には前記発光素子を収容するための凹状の収容部を形成した
    ことを特徴とするスイッチ。
  2. 請求項1に記載のスイッチにおいて、
    前記発光素子を前記導光板側となる前記回路体の下面に実装した
    ことを特徴とするスイッチ。
  3. 請求項2に記載のスイッチにおいて、
    前記回路体に柔軟性を持たせるとともに前記回路体の前記下面に可動側の接点を設け、前記導光板の前記上面には前記回路体の変位により前記可動側の接点が接触する固定側の接点を直接設けた
    ことを特徴とするスイッチ。
  4. 請求項1に記載のスイッチにおいて、
    前記回路体の一部を、前記表面シート側となる前記回路体の上面に前記発光素子を実装した状態で前記収容部に収容可能となるように形成した
    ことを特徴とするスイッチ。
  5. 請求項1ないし請求項4いずれか記載のスイッチにおいて、
    前記導光板の前記上面側及び下面側に、前記光を反射、拡散させるための光反射・拡散層をそれぞれ配置形成した
    ことを特徴とするスイッチ。
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