JP2004021744A - 業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握システムの記録媒体、及び業務工程の状況把握表示装置 - Google Patents

業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握システムの記録媒体、及び業務工程の状況把握表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデ−タ転送の実績を一目して把握することのできる各業務工程の状況把握システムを提供すること。
【解決手段】作業の停滞状況を把握するために、作業工程毎の残留作業量を計測する手段と、計測した量を時刻とともに保持する手段と、各工程毎に、該計測した残留作業量を時間経過のグラフとして個別にまたは、同時に並べて表示する手段とを設けて構成する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の作業工程を分担して行う業務において、各業務の進捗状況を監視して、確認するための手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクトは、複数の作業工程を同時進行することで作業を進める場合がある。このような複数の作業工程を同時進行することで作業を進めるようなプロジェクトの場合、最終段階の成果物のみの管理を行うだけでは、複数の各作業工程において作業遅延を生じても、プロジェクトを完遂するために作業遅延を回避する行動を的確に取れなかったり、作業効率を上げるための対策ができなかったりする。このため、最終的に、プロジェクト完遂までに期間超過や予算超過を招いたりしてしまう。このようなことのないように複数の作業工程を同時進行することで作業を進めるようなプロジェクトの場合は、各複数の作業工程の進捗状況を的確に把握しておく必要がある。
【0003】
近年、進捗状況管理については、プロジェクト管理ソフトが開発され作業項目毎に作業に日数や作業期限を指定し、各日時における全体工程の完成割合を管理する工程表などによる管理が行われている。
【0004】
また、例えば、特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報などのように、全体の作業の流れをフローとして図示し、それぞれの工程で業務の状態がどのようになっているのかを図示する方法がある。この特開2001−134675号公報は、各業務ブロックに到達している入力情報の状態により業務ブロックの色を変化させて表示するようなものである。また、特開平11−320345号公報は、各工程に停滞している業務の量をグラフによって表示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報等は、いずれも作業全体の流れや進捗状況、停滞状況が把握できるようになっているが、その作業全体の流れや進捗状況、停滞状況は、観測した時点の静的な状態を示している。すなわち、例えば、ある業務を開始する際、その業務のセットアップや準備に時間がかかるような作業の場合、一度にまとめて業務を行った方がむしろ効率が良いこともある。そこで、一度にまとめて業務を行った場合、その業務工程で一時的に作業が滞っていても、全体の業務から見たとき問題があるわけではない。したがって、このような場合、従来の特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報等によって、作業全体の流れや進捗状況、停滞状況が把握されたとしても、停滞している業務が本当に滞っているのかを把握することができないという問題がある。
【0006】
また、従来の特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報等は、例えば、長期間保留されたままの業務があった場合にそれを確認する手段が無く、流れる業務の品質を確認する手段が無いため、工程間で業務を遷移する場合、完成度や期限が守られているかどうかを判断することができないという問題がある。すなわち、従来の特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報等のように、工程表によって作業全体の流れや進捗状況を見るだけでは、完成品の質の制御を行うことはできない。このように従来の特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報等にあっては、各業務工程における業務での残留業務の量がわかるだけで、その業務の質(完成度)までは確認することができないという問題がある。
【0007】
さらに、複数の作業工程を同時進行することで作業を進めるようなプロジェクトの場合、業務が滞らずに流れるためには、各業務工程の作業効率を均等化する必要がある。しかしながら、従来の特開2001−134675号公報、特開平11−320345号公報等にあっては、工程表によって作業全体の流れや進捗状況を見ることはできるが、各業務工程の作業効率を確認することができないという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することのできる各業務工程の状況把握システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に記載の業務工程の状況把握システムは、複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握するシステムであって,
複数作業工程の各作業工程毎の残留作業量を計測する第1の手段と,
第1の手段において計測した各作業工程毎の残留作業量を計測した時刻とともに保持する第2の手段と,
複数作業工程の各作業工程毎に計測した残留作業量を、時間経過のグラフとして個別にまたは同時に表示する第3の手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項1に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、時間経過に沿って作業がどのように滞っているのかを確認することができる。さらに、グラフを見ることで、過去の実績から、将来の作業の予想を行うことができる。またさらに、複数工程の時系列のグラフを同時に表示することで、各業務工程の作業の同期状況を確認することができる。
【0010】
上記目的を達成するため請求項2に記載の業務工程の状況把握システムは、第2の手段において計測した各作業工程毎に計測した残留作業量の各残留作業の性質を計測する第4の手段と,
第3の手段において表示した各作業工程毎に計測した残留作業量のグラフに、第4の手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を表示する第5の手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項2に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、残留作業の質が時間的にどのように遷移しているかを直感的に把握することができる。
【0011】
上記目的を達成するため請求項3に記載の業務工程の状況把握システムは、第4の手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を、作業工程に登録された日からの経過日数、又は作業工程での完了期限までの日数のいずれかで行い、該日数により表示形態(例えば、表示色、ハッチングパターンなど)を変化させるようにしたものである。
このように構成することにより請求項3に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、経過日を表示した場合、長期に残留した作業が滞っている状況を確認でき、期限までの日数を表示した場合、期限切れになりそうな作業を把握することができる。
【0012】
上記目的を達成するため請求項4に記載の業務工程の状況把握システムは、第4の手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を、作業工程における作業の完成割合で行い、完成割合により表示形態(例えば、表示色、ハッチングパターンなど)を変化させるようにしたものである。
このように構成することにより請求項4に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、完成割合を表示した場合、次工程に作業が流れる予定を予想することができる。
【0013】
上記目的を達成するため請求項5に記載の業務工程の状況把握システムは、複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握するシステムであって,
複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する第5の手段と,
第5の手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、計測した時刻とともに保持する第6の手段と,
第6の手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量を、時間経過のグラフとして同時に表示する第7の手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項5に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、各工程での作業効率の位置付けを全体的な観点から把握することができる。
【0014】
上記目的を達成するため請求項6に記載の業務工程の状況把握システムは、複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握するシステムであって,
複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する第5の手段と,
第5の手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、計測した時刻とともに保持する第6の手段と,
第6の手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量の累積を、時間経過のグラフとして同時に表示する第8の手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項6に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0015】
上記目的を達成するため請求項7に記載の業務工程の状況把握システムは、各作業工程を箱形状のアイコンで、各作業工程と作業工程のつながりを矢印形状のアイコンによって示し、矢印形状のアイコンの途中に弁形状アイコンを配置し、箱形状アイコンを選択することにより残留作業量のグラフを表示し、弁形状アイコンを選択することにより各作業工程間の作業の遷移量のグラフを表示する第9の手段を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項7に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、さらに直感的に把握することができる。
【0016】
上記目的を達成するため請求項8に記載の業務工程の状況把握システムは、第9の手段において矢印形状のアイコンの途中に配置した弁形状アイコンを、予め設定してある業務監視内容に適合する場合、箱形状アイコン間を移動し弁形状アイコンを通過する業務内容に応じて表示形態を変化させ、予め設定してある業務監視内容に適合しない場合、警告メッセージを発生させるようにしたものである。
このように構成することにより請求項8に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、直感的に把握することができる。
【0017】
上記目的を達成するため請求項9に記載の業務工程の状況把握システムは、予め設定してある業務監視内容を、業務の完成期日又は業務の品質管理で構成したものである。
このように構成することにより請求項9に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0018】
上記目的を達成するため請求項10に記載の業務工程の状況把握システムの記録媒体は、各業務工程の状況把握システムによって業務の分析を行うソフトウエアを格納して構成したものである。
このように構成することにより請求項10に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0019】
上記目的を達成するため請求項11に記載の業務工程の状況把握表示装置は、複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握する表示装置であって,
複数作業工程の各作業工程毎の残留作業量を計測する残留作業量計測手段と,残留作業量計測手段において計測した各作業工程毎の残留作業量を該計測した時刻とともに保持する残留作業量保持手段と,
複数作業工程の各作業工程毎に計測した残留作業量を、時間経過のグラフとして個別にまたは同時に表示する残留作業量表示手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項11に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、時間経過に沿って作業がどのように滞っているのかを確認することができる。さらに、グラフを見ることで、過去の実績から、将来の作業の予想を行うことができる。またさらに、複数工程の時系列のグラフを同時に表示することで、各業務工程の作業の同期状況を確認することができる。
【0020】
上記目的を達成するため請求項12に記載の業務工程の状況把握表示装置は、残留作業量保持手段において計測した各作業工程毎に計測した残留作業量の各残留作業の性質を計測する残留作業性質計測手段と,
残留作業量表示手段において表示した各作業工程毎に計測した残留作業量のグラフに、残留作業性質計測手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を表示する残留作業性質表示手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項12に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、残留作業の質が時間的にどのように遷移しているかを直感的に把握することができる。
【0021】
上記目的を達成するため請求項13に記載の業務工程の状況把握表示装置は、残留作業性質計測手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を、作業工程に登録された日からの経過日数、又は作業工程での完了期限までの日数のいずれかで行い、日数により表示形態(例えば、表示色、ハッチングパターンなど)を変化させるようにしたものである。
このように構成することにより請求項13に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、経過日を表示した場合、長期に残留した作業が滞っている状況を確認でき、期限までの日数を表示した場合、期限切れになりそうな作業を把握することができる。
【0022】
上記目的を達成するため請求項14に記載の業務工程の状況把握表示装置は、残留作業性質計測手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を、作業工程における作業の完成割合で行い、完成割合により表示形態(例えば、表示色、ハッチングパターンなど)を変化させるようにしたものである。
このように構成することにより請求項14に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、完成割合を表示した場合、次工程に作業が流れる予定を予想することができる。
【0023】
上記目的を達成するため請求項15に記載の業務工程の状況把握表示装置は、複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握する表示装置であって,
複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する作業遷移量計測手段と,
作業遷移量計測手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、計測した時刻とともに保持する作業遷移量保持手段と,
作業遷移量保持手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量を、時間経過のグラフとして同時に表示する作業遷移量表示手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項15に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、各工程での作業効率の位置付けを全体的な観点から把握することができる。
【0024】
上記目的を達成するため請求項16に記載の業務工程の状況把握表示装置は、複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握する表示装置であって,
複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する作業遷移量計測手段と,
作業遷移量計測手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、計測した時刻とともに保持する作業遷移量保持手段と,
作業遷移量保持手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量の累積を、時間経過のグラフとして同時に表示する作業遷移量累積表示手段と,
を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項16に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0025】
上記目的を達成するため請求項17に記載の業務工程の状況把握表示装置は、表示装置に、各作業工程を箱形状のアイコンで、各作業工程と作業工程のつながりを矢印形状のアイコンによって表示し、矢印形状のアイコンの途中に弁形状アイコンを配置し、箱形状アイコンを選択することにより残留作業量のグラフを表示し、弁形状アイコンを選択することにより各作業工程間の作業の遷移量のグラフを表示するディスプレイ表示手段を設けて構成したものである。
このように構成することにより請求項17に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、さらに直感的に把握することができる。
【0026】
上記目的を達成するため請求項18に記載の業務工程の状況把握表示装置は、ディスプレイ表示手段において矢印形状のアイコンの途中に配置した弁形状アイコンを、予め設定してある業務監視内容に適合する場合、箱形状アイコン間を移動し弁形状アイコンを通過する業務内容に応じて表示形態を変化させ、予め設定してある業務監視内容に適合しない場合、警告メッセージを表示させるようにしたものである。
このように構成することにより請求項18に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、直感的に把握することができる。
【0027】
上記目的を達成するため請求項19に記載の業務工程の状況把握表示装置は、予め設定してある業務監視内容を、業務の完成期日又は業務の品質管理で設定したものである。
このように構成することにより請求項19に記載の発明によると、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
【0029】
図1には、本発明に係る業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握表示装置の一実施の形態が示されている。
【0030】
図1において、本実施の形態においては、3つの作業工程がある場合を例に採っている。各作業工程には、各作業工程毎にPCやワークステーションなどの作業ツール101a,101b,101cが設けられている。この各作業ツール101a,101b,101cのそれぞれには、作業機能102a,102b,102cと作業中のデータを保持する格納部103a,103b,103cが設けられている。作業者は、各工程の作業ツール101(101a,101b,101c)上で、作業機能102(102a,102b,102c)を利用しデータを加工し、未着手や、作業途中のデータを各格納部103(103a,103b,103c)に保持する。各作業工程で作業を終了した場合には、次工程の作業機能102へ、出来上がったデータを送付することになる。
【0031】
進捗状況監視ツール104は、計測部105と、計測した結果を格納する計測結果格納部106と結果を画面に描画する表示処理部107とからなる。また、表示結果は表示装置108により提示される。
【0032】
進捗状況監視ツール104の計測部105は、あらかじめ設定された時間間隔毎に、作業ツール(101a,101b,101c)の有する格納部(102a,102b,102c)にアクセスし、作業データの格納状態を計測する。計測した結果は、計測結果格納部106に格納する。
【0033】
計測結果格納部106に格納するデータは、例えば、図5に示す如き構成となっている。この図5に示されるデータは、作業工程Aに関するもので、一日毎の各工程における格納データ状況をデータ401,データ402,データ403として記録している。この各データ401,データ402,データ403に記録する情報としては、計測した日付時間、作業のID、各作業ID毎の該工程に登録された日付、該工程での期限、該工程での完成度などが考えられる。この図5に図示される完成度とは、例えば、設計業務ならば、必要な情報が何%設定されているかといった情報で、全てのデータフィールド中の設定済みデータフィールドの数などにより計測することが可能である。また、各工程の作業者の自己申告により設定することも可能である。
【0034】
図2は、図1に図示の表示デバイス108に表示される画面の一例を示す。この図2に図示の画面201は、各作業工程毎に、保有する残留作業を格納している様子(データ蓄積状態)を表す箱形状図形またはタンク形状図形203a,203b,203cを表示し、各箱形状(タンク形状)図形間は、作業の流れを示す矢印などの線図形204a,204bを表示する。また、この業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握表示装置を利用するユーザは、ディスプレィ上でカーソル202などにより、各図形を選択(クリック)することが可能であり、これにより、各工程の詳細情報などの表示を指示することができる。
【0035】
また、この図2に図示の画面201では各工程毎の保有残留作業量により、箱形状図形またはタンク図形203a,203b,203cの表示を変化させることが可能である。図2に図示の画面201の例では、その量により内容量が増減している様子を示している。各工程(工程A,工程B,工程C)ごとの残留作業量は、図1に図示の計測結果格納部106に保持された図5に示すようなデータから求めることが可能である。この図2に図示の例の場合、各工程(工程A,工程B,工程C)ごとの残留件数に比例した量をタンク内に満たすような表示になっている。
【0036】
また、画面の表示例としては、配管設計時の図面の記述方法として知られている配管計装線図の記述方法で表示することも可能である。この配管計装線図での表示例は、図3に示されている。ここで、1101a,1101bがタンクを表し、各作業工程を示している。さらに、タンク1101a,1101b間は、配管を示す線(矢印)で結ばれており、配管の途中に弁1102が表示されている。この弁1102により作業工程間の作業の流れの計測を行ったり、制御することを表すことができる。計測方法、制御方法に関しては、後述する。
【0037】
図2に図示の例では、指定した日時の各作業工程における残留作業量を示しているが、これは、静的な状態であり、実際に作業が滞っているのかどうかを把握することはできない。これを解決する表示例が図4に示されている。
【0038】
図4においては、図2に図示の画面20において、カーソル202を用いて、各タンク203a,203b,203cを選択し、それぞれ時系列グラフ表示を指示したときの表示結果を示している。なお、この指示方法は画面上のメニューや、ポップアップメニュー、タンク図形のクリックなどさまざまな形態を採ることができるが、一般的な方法でよいため、ここでは詳細は省略する。
【0039】
図1に図示の表示処理部107は、時系列グラフ表示を選択したときに、過去の計測時間における作業残留量の関係を、図1に図示の計測結果格納部106のデータを参照し、グラフ化するものである。この表示結果が、図4にグラフ301a,301b,301cとして表示されている。この図4においては、各業務に対応するタンク形状203a、203b、203cを横に並べて表示し、この横に並べて表示したタンク形状203a、203b、203cのそれぞれに対応するグラフ301a、301b、301cを、タンク形状203a、203b、203cを表示した下部に、横に並べて表示してある。
【0040】
この図4に図示の時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係を示すグラフ301a,301b,301cを見ることによって、各作業工程において過去どのように作業を行ってきたかを把握することができる。このグラフ301a,301b,301cから、ある計測時点で一時的に作業が溜まっていても、そのうち無くなることを予測することができる。また、この図4に図示の時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係を示すグラフ301a,301b,301cは、複数工程で同時に並べて表示しているため、この図4に図示のグラフ301a,301b,301cを比較して見れば、それぞれの工程間の作業リズムの同期具合を把握することができる。この図4に図示の例では、グラフ301aとグラフ301bとの関係から、タンク203aに対応する工程とタンク203bに対応する工程は比較的同期して作業が進んでいることがわかる。一方、グラフ301cを見ることで、タンク203cに対応する工程においては、作業が滞っていることがわかる。
【0041】
図6には、図1に図示の計測結果格納部106のデータを参照して、時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係の表示結果を、別の表示形態で表した例が示されている。この図6においては、各業務に対応するタンク形状203a、203b、203cを縦に並べて表示し、この縦に並べて表示したタンク形状203a、203b、203cのそれぞれに対応するグラフ1201a、1201b、1201cを、縦に並べて表示したタンク形状203a、203b、203cの横に、タンク形状203a、203b、203cと同じように縦に並べて表示してある。このように表示することによって、各作業の残留量の時間経過を相対的に比較することが可能となる。
【0042】
図7には、図1に図示の計測結果格納部106のデータを参照して、時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係の表示結果を、さらに別の表示形態で表した例が示されている。この図7においては、各業務に対応するタンク形状203a、203b、203cを縦に並べて表示し、この縦に並べて表示したタンク形状203a、203b、203cのそれぞれに対応するグラフ1301a、1301b、1301cを、縦に並べて表示したタンク形状203a、203b、203cの横に、残留作業量の時間変化のパターンがもっとも似た形になる時間変移1302を求め、この時間変移1302に合わせてずらして縦に並べて表示してある。このように表示することによって、各作業間での仕事の流れ遅延を明示的にあらわすことができる。
【0043】
図8には、図1に図示の計測結果格納部106のデータを参照して、時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係の表示結果を、図4に図示の表示結果同様、各業務に対応するタンク形状203a、203b、203cを横に並べて表示し、この横に並べて表示したタンク形状203a、203b、203cのそれぞれに対応するグラフ301a、301b、301cを、タンク形状203a、203b、203cを表示した下部に、横に並べて表示してある。この図8においては、例えば、タンク形状203bのグラフ301bの上にカーソル202を当てて、指定線1401によって作業工程と、日時を指定している。この時、指定線1401によって指定した作業工程で、指定した時間に残留している作業を求める。そして、その作業が上流工程(タンク形状203a)と下流工程(タンク形状203c)でどの時間に処理されていたかを示す。すなわち、上流工程(タンク形状203a)では、その作業がどの時間に処理されていたかをグラフ(グラフ301a)上に図形1402で表示し、下流工程(タンク形状203c)では、その作業がどの時間に処理されていたかをグラフ(グラフ301c)上に図形1403で表示する。このようにカーソル202の操作によって指定線1401で指定した作業工程の指定した時間に残留している作業が上流工程(タンク形状203a)と下流工程(タンク形状203c)でどのように処理されて流れているかを各グラフ(グラフ301a、グラフ301c)上で視覚的に把握することができる。
【0044】
図9、図10は、残留作業量の表示形態に関する別の実施の形態を示している。
この図9、図10においては、残留作業の質によって表示形態を変化させてある。この残留作業の質の評価基準としては、その工程に残留している日数や、その工程での完成期限までの残り日数、作業の完成度などを対象にすることができる。この残留日数は、各作業が、その作業工程に登録された日からの経過日数を計算することで求めることができる。この求めた経過日数の量に対応して、図9に示す如く501x,501y,501zのように表示を色分けすることで、長期間保留されている作業を一目で把握することができるようになる。したがって、例えば、登録されてから1日程度の日数の経っていない作業は緑、1週間程度経っている作業は黄色、1ヶ月以上の作業は赤、といったように作業の流れ状態を表示することができる。また、図10に図示のグラフ601に示すように、時間軸を横軸にとって、時間経過とともに表示することで、どのように作業が捌けていくかを確認することができるように表示することが可能となる。
【0045】
また、作業の完成度は、既に説明したように、必要なデータ項目にデータが埋まっている割合や、データの完成時の容量に対する現在のデータ容量の割合などを利用することが可能である。また、各工程の作業者により自己申告による完成度合いの評価をデータとすることもできる。
【0046】
図11、図12には、本発明に係る業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握表示装置の別の実施の形態が示されている。
図11に図示の例では、図11に図示の表示画面201に表示している作業の流れを示す矢印形状204a、204bに対して、選択図形701a,701bを設け、それぞれをカーソル202で選択することで、各矢印の部分を通過する作業の累積量の時間経過グラフ702a,702bを表示(可視化)するものである。
また、図12に図示の例では、同様に、選択図形801a,801bを設け、それぞれをカーソル202で選択することで、各矢印部分を通過する作業のスループットの時間経過グラフ802a,802bを表示(可視化)するものである。ここでスループットというのは、一定期間に通過する作業量のことである。つまり、図11に図示の累積量グラフの傾きに対応する。
このように図11、図12を用いることで、各作業工程の作業効率を全体的な位置付けで把握することができるようになる。
【0047】
これまで説明した例においては、作業が1本の流れになっている。一般には、複数の部門からのデータをもとに業務を行ったり、1つの工程の結果を複数の工程で利用したりする場合が多い。このような場合には、図13、図14、図15に示したような表示を行うことによって可能となる。
【0048】
すなわち、図13においては、2つの作業工程(タンク形状203aとタンク形状1501)から1つの作業工程(タンク形状203b)にデータが流れる場合を示している。この図13に図示の場合には、作業に対応するタンク形状203a、タンク形状1501から、渡す先のタンク形状203bに矢印がそれぞれ伸びることになる。このように各工程を1つの画面で比較表示することにより、より分かり易くすることができる。
【0049】
これまで説明した実施の形態においては、ある1つの設計データを上流工程から下流工程に役割分担し作成する例を示している。ところが、別の作業形態としては、上流工程で出来上がったデータを参照しながら、新しい別のデータを作成して、下流工程に渡す場合がある。このような作業形態における表示例が、図14、図15に示されている。
【0050】
図14においては、それぞれの作業工程を箱形状1601a、1601b、1601c、1601dで示してあり、作業途中で参照している上流からのデータを箱形状内のタンク形状1602a、1602b、1602c、1602dによって示してある。この図14に図示するように作業工程とデータを表示することにより、図14においては、どの上流工程で業務が遅延しているかを明示することができる。
【0051】
また、図15においては、それぞれの作業工程を箱形状1701a、1701b、1701c、1701dに表示し、かつ、この箱形状1701a、1701b、1701c、1701dで表示する作業工程を入力領域と出力領域に分割して表示してある。この図15において、作業工程の入力領域においては、上流工程からのデータ量をタンク形状1702a、1702b・・・・として表示し、作業工程の出力領域においては、上流工程からのデータ量をタンク形状1703a、1703b・・・・として表示している。このように図15に図示するように作業工程を入力領域と出力領域に分割して表示することにより、図15においては、箱形状1701dに示すように、ある工程で複数の下流工程に別々のデータを作成している場合であっても、作業量を可視化して表示することができる。
【0052】
次に、業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握表示装置の別の実施の形態として、ワークフローの監視システムとして機能させる実施の形態について説明する。
【0053】
図16には、本発明に係る業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握表示装置のさらに別の実施の形態を示す表示画面が示されている。
図16において、表示画面201は、ワークフローの監視システムとして機能させるものが表示されている。この図16に図示の監視システムは、各工程間でデータが移動する時点で移動するデータを監視する動作を行う。この図16に図示の監視システムの監視対象としては、単に期日管理を行う場合と、データの品質管理を行う場合とが考えられる。この図16においては、それぞれの遷移フローを示す矢印の上にそれぞれ監視属性を指定するための図形901a,901bが配置されている。この図形901aや図形901bをカーソル202などで選択することによって、詳細の情報を表示、変更することができる。この詳細情報の表示は、ウインドウ902a,902bに示してある。この実施の形態において、ウインドウ902aにおいては、期限監視をしないが、品質管理を行い山田さんの承認が必要である状態を示している。
【0054】
また、この実施の形態において、ウインドウ902bにおいては、承認は不要だが期限監視を行う状態を示している。すなわち、図16に図示のタンク203aに対応する作業から、図16に図示のタンク203bに対応する作業にデータを移行する場合、山田さんの品質チェックと承認が必要で、図16に図示のタンク203bに対応する作業から、図16に図示のタンク203cに対応する作業にデータを移行する場合、期限管理だけが行われるというものである。
【0055】
以上の作業を実現するためのシステム構成が、図17に示されている。
図17に図示のシステム構成においては、図1に図示の業務工程の状況把握システムと同様に3つの作業ツール101a,101b,101cを有しており、それぞれ図1に図示の作業ツール101a,101b,101cに対応している。また、図17のデータ格納部103a,103b,103cが、図1に図示のデータ格納部103a,103b,103cに対応している。そして、それぞれの作業ツール101a,101b,101cは、作業機能102a,102b,102cと、各作業機能102a,102b,102cが作成途中のデータを格納する格納部103a,103b,103cを備えている。
【0056】
また、図17に図示の進捗状況監視ツール1001では、各作業ツール101a,101b,101c内のデータ格納部103a,103b,103c内のデータを監視し、作業の進捗状況の監視とフローの制御を行う。この進捗状況監視ツール1001は、計測部1002と計測結果格納部1003およびフロー制御部1004から構成されている。計測部1002はあらかじめ設定された時間間隔毎に、作業ツール(101a,101b,101c)の有するデータ格納部(103a,103b,103c)にアクセスし、作業データの格納状態を計測する(1008a,1008b,1008c)。計測した結果は、計測結果格納部1003に格納する。フロー制御部1004は、計測結果格納部1003のデータを参照し、各作業ツール(101a,101b,101c)内のデータ格納部(103a,103b,103c)内のデータを承認プロセスにまわしたり、警告イベントの発生を制御する。
【0057】
図17に図示のフロー制御部1004は、フローが図16に図示の如く定義されている場合、次のように動作する。
まず、図17に図示の作業ツール101aで作業している作業者は、ある作業項目に対して、この工程が終了した時点で作業終了を宣言すると、図17に図示の計測部1002はこれを検知し、図17に図示の計測結果格納部1003にある作業項目が終了状態として登録する。すると、図17に図示のフロー制御部1004は、図17に図示の計測結果格納部1003を監視し、ある作業項目が終了状態であることを認識する。
さらに、図17に図示のフロー制御部1004は、作業ツール101aから作業ツール101bへのデータ遷移の情報を、図16に示す指示ウインドウ902aの内容から認識し、ある作業項目が承認を必要とすることを判断する。その時点で、図17に図示のフロー制御部1004は、作業ツール101aの格納データ103aから出力される図16に示す指示ウインドウ902aの内容から認識したデータを、承認者の使用する承認ツール1005の承認待ちデータ格納部1006に転送する(1009)。
【0058】
そこで、承認者は承認ツール1005の承認機能1007を利用し、承認待ちデータ格納部1006にアクセスし、データの品質チェックを行い承認するかどうかを判断する。この承認ツール1005において承認された場合は、その図16に示す指示ウインドウ902aの内容から認識したデータは、フロー制御部1004に出力され、このフロー制御部1004によって、再び、次の作業工程ツール101bへ転送される(1010)。一方、この承認ツール1005において承認されない場合は、再び、作業ツール101aに戻される(1011)。
【0059】
なお、図1に図示の表示デバイス108に表示される画面である図16に図示の画面201の表示内容から作業ツール101bから作業ツール101cへ受け渡すデータは、期限管理のみとなっている。この場合においては、フロー制御部1004は計測結果格納部1003のデータを参照し、格納されたデータが締め切りの期日を過ぎた場合または過ぎることが予想される場合は、その警告をこの工程の進捗状況を管理している管理者のツール1005に警告イベント1012を発する。
【0060】
以上により、各作業工程間のデータ遷移を管理することで、ワークフローを制御することが可能となる。
【0061】
次に、上記に説明したシステムにより状況管理を行う対象業務について、具体例をあげて説明する。
【0062】
第1に、化学プラントや発電プラントなどの設計の場面に応用する場合を考える。この場合、各業務は、基本設計段階、詳細設計段階、物品手配段階などに分けることができる。なお、各段階内ではさらに並行して複数の業務が同時に進むことになる。また、各段階内はさらに細かい業務フローが存在する。例えば、仕様決定、図面作成、デザインレビュー、レビュー結果に対する対策、承認などが作業工程として進めることになる。これらマクロな観点での作業段階や、各段階を細分化した作業段階をそれぞれ本発明の活動状況可視化システムにより監視することが可能である。この場合、図2などに示すタンク形状203を選択し、下位段階表示などの指示により細かい段階のフローを可視化するといった階層的な表示方法を取ることも可能である。なお、この場合、計測する対象は設計する図面やドキュメントとなり、その数や品質を定期的に計測する。
【0063】
第2に、実際の工場などの製造現場における進捗状況管理に利用した場合がある。ここでは、部品の調達や、各種加工センタ、品質検査などの各工程が、個々の作業となる。また、計測対象は各作業の対象となる部品や製品の数および完成度となる。
【0064】
第3に、資材購入手続きや各種申請処理などの事務処理業務に応用した場合がある。例えば資材購入手続きならば、各作業工程は、発注依頼、見積もり入手、契約先決定、発注、入荷、検収などからなる。この場合、計測対象は、発注品項目であり、その数や、交渉の進捗状況などが計測されることになる。
【0065】
以上の各事例において、計測対象の数の計測は、計測対象が計算機内のデータの場合、各作業ツール101での各格納部103に格納されているファイルの数などを計測することが可能である。計測対象が実際の部品などの場合は、各作業ツール内に専用のカウント機器を設けることで計測することが可能である。
【0066】
また、本発明で説明した可視化システムを実現するソフトウエアは記憶媒体として配布することができ、各作業ツール101、進捗状況監視ツール104にインストールすることが可能である。また、可視化システムを利用することにより、製造工程のボトルネックの発見が容易になるため、このシステムをツールとした業務改善サービスを行うことも可能である。つまり、顧客の業務に本発明の可視化システムを導入し、ある期間の業務の流れを監視する。この結果、業務として滞っている作業や、スループットの低い作業を解析する。さらに、スループットを改善した場合の全体の業務の流れの進捗状況の変化のシミュレーションも、過去の業務の監視データから類推し行うことが可能である。
【0067】
以上述べたように、本実施の形態によれば、複数の作業が同時かつ並行的に行われるプロジェクトの進捗状況が全体の流れとして図示できるため、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を直感的に把握できる。また、時間経過に沿って作業がどのように滞っているのかを確認することができ、本当に滞っている作業と、作業の待機をしている作業とを識別することができる。また、この表示を見ることで、過去の実績から、将来の作業の予想を行うことができる。さらに、複数工程の時系列のグラフを同時に表示することで、各業務工程の作業の同期状況を確認することができる。
【0068】
このように、効率的な業務遂行のために必要な情報を容易に入手できることは、設計の効率化に繋がり、低コスト化に寄与できる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、以下に述べる効果を有する。
【0070】
本願請求項1に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、時間経過に沿って作業がどのように滞っているのかを確認することができる。さらに、グラフを見ることで、過去の実績から、将来の作業の予想を行うことができる。またさらに、複数工程の時系列のグラフを同時に表示することで、各業務工程の作業の同期状況を確認することができる。
【0071】
本願請求項2に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、残留作業の質が時間的にどのように遷移しているかを直感的に把握することができる。
【0072】
本願請求項3に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、経過日を表示した場合、長期に残留した作業が滞っている状況を確認でき、期限までの日数を表示した場合、期限切れになりそうな作業を把握することができる。
【0073】
本願請求項4に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、完成割合を表示した場合、次工程に作業が流れる予定を予想することができる。
【0074】
本願請求項5に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、各工程での作業効率の位置付けを全体的な観点から把握することができる。
【0075】
本願請求項6に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0076】
本願請求項7に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、さらに直感的に把握することができる。
【0077】
本願請求項8に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、直感的に把握することができる。
【0078】
本願請求項9に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0079】
本願請求項10に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0080】
本願請求項11に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、時間経過に沿って作業がどのように滞っているのかを確認することができる。さらに、グラフを見ることで、過去の実績から、将来の作業の予想を行うことができる。またさらに、複数工程の時系列のグラフを同時に表示することで、各業務工程の作業の同期状況を確認することができる。
【0081】
本願請求項12に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、残留作業の質が時間的にどのように遷移しているかを直感的に把握することができる。
【0082】
本願請求項13に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、経過日を表示した場合、長期に残留した作業が滞っている状況を確認でき、期限までの日数を表示した場合、期限切れになりそうな作業を把握することができる。
【0083】
本願請求項14に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、完成割合を表示した場合、次工程に作業が流れる予定を予想することができる。
【0084】
本願請求項15に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、各工程での作業効率の位置付けを全体的な観点から把握することができる。
【0085】
本願請求項16に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【0086】
本願請求項17に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、さらに直感的に把握することができる。
【0087】
本願請求項18に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。また、作業の流れにおける作業工程、作業の流れ、流れの制御を、配管設計などで利用される配管計装線図におけるタンクと配管、弁のメタファーで記述することができ、直感的に把握することができる。
【0088】
本願請求項19に記載の発明によれば、複数の作業工程を分担して行う業務において、各作業の進捗状況、各作業間のデータ転送の実績を一目して把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る業務工程の状況把握システム、業務工程の状況把握表示装置の実施の形態を示す構成図である。
【図2】図1に図示の表示デバイスに表示される進捗管理画面を示す図である。
【図3】進捗管理画面を配管計装線図で表した場合の表示例を示す図である。
【図4】進捗管理画面における残留作業量の遷移グラフ表示例を示す図である。
【図5】計測結果格納部における格納データ内容例を示す図である。
【図6】時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係の表示結果を表した例を示す図である。
【図7】時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係の表示結果を表した例を示す図である。
【図8】時系列グラフ表示を選択したときの過去の計測時間における作業残留量の関係の表示結果を表した例を示す図である。
【図9】残留作業量の表示形態に関する別の実施の形態を示す図である。
【図10】残留作業グラフの質による表示変更例を示す図である。
【図11】作業工程間のデータ転送累積遷移グラフ表示例を示す図である。
【図12】作業工程間のデータ転送スループット遷移グラフ表示例を示す図である。
【図13】各工程の進捗管理状況を1つの画面で比較表示する図である。
【図14】それぞれの作業工程を箱形状で示し、作業途中で参照している上流からのデータを箱形状内のタンク形状によって示す図である。
【図15】それぞれの作業工程を箱形状に表示し、かつ、この箱形状で表示する作業工程を入力領域と出力領域に分割して表示する図である。
【図16】作業工程間のデータ監視内容の表示例を示す図である。
【図17】活動状況可視化システムをワークフロー制御として利用する場合のシステム構成例を示す図である。
【符号の説明】
101………………作業ツール
102………………作業機能
103………………作業中データ格納部
104………………進捗状況監視ツール
105………………計測部
106………………計測結果格納部
107………………表示処理部
108………………表示装置
201………………表示画面

Claims (19)

  1. 複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握するシステムであって,
    前記複数作業工程の各作業工程毎の残留作業量を計測する第1の手段と,
    前記第1の手段において計測した各作業工程毎の残留作業量を該計測した時刻とともに保持する第2の手段と,
    前記複数作業工程の各作業工程毎に計測した残留作業量を、時間経過のグラフとして個別にまたは同時に表示する第3の手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  2. 請求項1に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記第2の手段において計測した各作業工程毎に計測した残留作業量の各残留作業の性質を計測する第4の手段と,
    前記第3の手段において表示した各作業工程毎に計測した残留作業量のグラフに、前記第4の手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を表示する第5の手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  3. 請求項2に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記第4の手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質は、当該作業工程に登録された日からの経過日数、又は当該作業工程での完了期限までの日数のいずれかで行い、該日数により表示形態を変化させるようにしたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  4. 請求項2に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記第4の手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質は、当該作業工程における作業の完成割合で行い、該完成割合により表示形態を変化させるようにしたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  5. 複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握するシステムであって,
    前記複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する第5の手段と,
    前記第5の手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、当該計測した時刻とともに保持する第6の手段と,
    前記第6の手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量を、時間経過のグラフとして同時に表示する第7の手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  6. 複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握するシステムであって,
    前記複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する第5の手段と,
    前記第5の手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、当該計測した時刻とともに保持する第6の手段と,
    前記第6の手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量の累積を、時間経過のグラフとして同時に表示する第8の手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記各作業工程を箱形状のアイコンで、前記各作業工程と作業工程のつながりを矢印形状のアイコンによって示し、前記矢印形状のアイコンの途中に弁形状アイコンを配置し、前記箱形状アイコンを選択することにより残留作業量のグラフを表示し、前記弁形状アイコンを選択することにより前記各作業工程間の作業の遷移量のグラフを表示する第9の手段を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  8. 請求項7に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記第9の手段において矢印形状のアイコンの途中に配置した弁形状アイコンは、予め設定してある業務監視内容に適合する場合、前記箱形状アイコン間を移動し該弁形状アイコンを通過する業務内容に応じて表示形態を変化させ、予め設定してある業務監視内容に適合しない場合、警告メッセージを発生させるようにしたことを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  9. 請求項8に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記予め設定してある業務監視内容は、業務の完成期日又は業務の品質管理であることを特徴とする業務工程の状況把握システム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の業務工程の状況把握システムにおいて,
    前記各業務工程の状況把握システムによって業務の分析を行うソフトウエアを格納する業務工程の状況把握システムの記録媒体。
  11. 複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握する表示装置であって,
    前記複数作業工程の各作業工程毎の残留作業量を計測する残留作業量計測手段と,
    前記残留作業量計測手段において計測した各作業工程毎の残留作業量を該計測した時刻とともに保持する残留作業量保持手段と,
    前記複数作業工程の各作業工程毎に計測した残留作業量を、時間経過のグラフとして個別にまたは同時に表示する残留作業量表示手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  12. 請求項11に記載の業務工程の状況把握表示装置において,
    前記残留作業量保持手段において計測した各作業工程毎に計測した残留作業量の各残留作業の性質を計測する残留作業性質計測手段と,
    前記残留作業量表示手段において表示した各作業工程毎に計測した残留作業量のグラフに、前記残留作業性質計測手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質を表示する残留作業性質表示手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  13. 請求項12に記載の業務工程の状況把握表示装置において,
    前記残留作業性質計測手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質は、当該作業工程に登録された日からの経過日数、又は当該作業工程での完了期限までの日数のいずれかで行い、該日数により表示形態を変化させるようにしたことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  14. 請求項12に記載の各業務工程の状況把握表示装置において,
    前記残留作業性質計測手段において計測した各作業工程毎の各残留作業の性質は、当該作業工程における作業の完成割合で行い、該完成割合により表示形態を変化させるようにしたことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  15. 複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握する表示装置であって,
    前記複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する作業遷移量計測手段と,
    前記作業遷移量計測手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、当該計測した時刻とともに保持する作業遷移量保持手段と,
    前記作業遷移量保持手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量を、時間経過のグラフとして同時に表示する作業遷移量表示手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  16. 複数作業工程に分担し並行して行う業務の活動状況を監視把握する表示装置であって,
    前記複数作業工程の各作業工程間の作業の遷移量を計測する作業遷移量計測手段と,
    前記作業遷移量計測手段において計測した各作業工程間の作業の遷移量を、当該計測した時刻とともに保持する作業遷移量保持手段と,
    前記作業遷移量保持手段において複数作業工程の各作業工程毎に計測した各作業工程間の作業の遷移量の累積を、時間経過のグラフとして同時に表示する作業遷移量累積表示手段と,
    を設けたことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  17. 請求項11乃至請求項16のいずれか1項に記載の業務工程の状況把握表示装置において,
    表示装置に、前記各作業工程を箱形状のアイコンで、前記各作業工程と作業工程のつながりを矢印形状のアイコンによって表示し、前記矢印形状のアイコンの途中に弁形状アイコンを配置し、前記箱形状アイコンを選択することにより残留作業量のグラフを表示し、前記弁形状アイコンを選択することにより前記各作業工程間の作業の遷移量のグラフを表示するディスプレイ表示手段を設けたとことを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
  18. 請求項17に記載の業務工程の状況把握表示装置において,
    前記ディスプレイ表示手段において矢印形状のアイコンの途中に配置した弁形状アイコンは、予め設定してある業務監視内容に適合する場合、前記箱形状アイコン間を移動し該弁形状アイコンを通過する業務内容に応じて表示形態を変化させ、予め設定してある業務監視内容に適合しない場合、警告メッセージを表示させるようにしたものである業務工程の状況把握表示装置。
  19. 請求項18に記載の業務工程の状況把握表示装置において,
    前記予め設定してある業務監視内容は、業務の完成期日又は業務の品質管理であることを特徴とする業務工程の状況把握表示装置。
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