JP2004021179A - 操作装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車椅子ユーザーが使用する際に動作開始ボタンと動作停止ボタンを容易に操作できるようにして、非健常者に対する操作性を向上させるものである。
【解決手段】第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有し、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なるように構成したものである。
【選択図】 図1
【解決手段】第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有し、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なるように構成したものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置および該操作装置を適用した複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、非健常者が使用可能な複写機等の操作装置は、図14に示すようなものが案出されている。複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2、及び複写部数を入力するためのテンキー3−、及び複写画像の状態を設定したり機器の状態をモニターすることができる液晶タッチパネル4は操作部5の上面にあって、ユーザーが機器に対して様々な入力作業が行えるようになっている。
【0003】
又、通常操作部5は複写装置本体100の手前上面側に配設されており、ユーザーは機器本体100の手前側に立って操作基台上にある複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2、テンキー3、液晶タッチパネル4等の操作手段10を操作して機器本体100を作動させるしくみになっている。
【0004】
操作部5は図15(a),(b)に示すように、回転中心軸11を中心に回動可能な状態に配設されており、基本的には操作部5が略水平となる第一の動作位置Aと、操作部5が略垂直になる第二の操作位置Bとの二位置を回転中心軸11を中心に回動して変位する。該第一の動作位置Aは、健常者及び立ち位置にて作業可能なユーザーのための操作位置であって、ユーザーは操作部5を上方から操作し、操作手段10を指で押下げて機器本体100への複写動作を行わせる。
【0005】
又、該第二の操作位置Bは、車椅子のユーザーのための操作位置であって、低い位置からでも操作可能なように操作基台5は機器本体100の手前側上面における操作支台12の前面に立位で配設されるようになっている。該第二の操作位置Bにおいて、車椅子等のユーザーは、略垂直に配設されている操作部5上の操作手段10に対して、通常は図16に示すように手の指15の先端でそれらを押圧して操作するしくみになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
車椅子を使用するユーザー等が第二の操作位置Bにて操作手段10を押圧する際には、通常図16に示すように指15の先端を使用することになるが、操作手段10のうち、テンキー3及び液晶タッチパネル4の設定作業については、キーの大きさが比較的小さいということと、設定作業自体が比較的思考を伴う細かい作業であるために、概して人差し指の先端部のみを使用して行うのが一般的である。
【0007】
そして、その際に操作基台5が略垂直になっていても、上述したような操作を行うことについて特に支障はなく、強いてあげるならば、それぞれのユーザーの目線の高さの違いによって若干補正が必要である程度であり、これは高さ調整機構が備わっていれば問題は解決されるものと考えられている。
【0008】
ところが、上述したテンキー3や液晶タッチパネル4における機器本体100への設定作業を行うキーとは異なり、複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2は、他の細かい入力作業とは違う操作性が要求される。
【0009】
簡単に言うと、複写動作開始ボタン1を押圧する際には、機器本体100に対する複写動作の設定作業が終了して、複写動作を開始させるという強い意思決定を促し易くすることが必要であり、又、複写動作停止ボタン2を押圧する際には、複写動作中に、コピーの誤り等に気づき、急に複写動作を停止することができるということが重要であるということである。
【0010】
そのために、まず複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2は、ユーザーがすぐにそのキーを判別可能とするために他のキーよりも目立つ色で、更には他のキーよりも必ず大きく作られている。又、配置としても通常の人は右手を使用するであろうことを考慮して、操作部5の右側に配置されているのが通常である。
【0011】
ここで、複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2を押圧する際に使用する指15の使い方について触れてみることにする。テンキー3や液晶タッチパネル4上の設定キーなどについては先述した通り通常は人差し指15の先端のみを使用する場合が多いが、複写動作開始ボタン1や複写動作停止ボタン2は、「ボタンが比較的大きく作られていること」や「複写動作を開始するという強い意志決定を伝えること」や「緊急時の即座な停止」を行うという理由から、一本の指先よりも力の加わり方の強い複数本の指の腹の部分を使うのが一般的である。略垂直に配設されているこれらのボタンに対して、このような押圧のしかたは非常に難しいものがあった。
【0012】
その理由として、複写動作開始ボタン1や複写動作停止ボタン2を押圧する場合には、通常の複写機において通常のユーザーがこれを押圧することを考えると、図18に示すように立位で略水平に配置された操作部5の操作手段10を押圧する場合には、操作手段10に対して手の指15を、手の関節16を回転中心として回動させて押圧するのが一般的であり、ユーザーにとっても無理のない動作と考えられる。更には、略水平方向に配設された操作部5に対して手の指15を作用させることは、重力の方向でもあり、これも無理なく操作手段10を押圧できるということに繋がっている。
【0013】
同様に、車椅子のユーザーが略垂直に配設された操作部5上の操作手段10を押圧する場合を考えると、図17に示すように、略平行に配設された操作基台の場合と同様に、矢印R側に退避された指15を、手の関節16を回転中心として矢印S側に押圧する方法が一般的であると考えられる。
【0014】
しかし、略垂直に配設された操作基台5上の操作部10を押圧するためには、手の関節16を垂直面から更に矢印R方向に変位させる必要があり、その位置から矢印S側に力を加えて操作手段10を押圧することは、先述した略水平に配設された操作基台5上の操作手段10を押圧するのと異なり、重力方向でもなく力がいれにくいということと、人間の体の機構上、関節16を矢印R方向に曲げること自体が困難であるため、特に力の弱い人の多い車椅子を使用する人にとって非常に困難な作業であった。
【0015】
又、このことにより、通常下においても体の不自由な車椅子の利用者にとって、更に体を酷使することにもつながり、大きな問題点として採りあげられていた。
【0016】
本発明は上記従来装置の問題点を解消するためになされたもので、例えば画像形成装置に設けられた立面操作部を車椅子ユーザーが使用する際に、操作部中の複写動作開始ボタン、複写動作停止ボタンを容易に操作できるようにして、非健常者に対する操作性を向上することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を有することを特徴とする操作装置及び画像形成装置である。
【0018】
(1)第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なることを特徴とした操作装置。
【0019】
(2)第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なることを特徴とした操作装置。
【0020】
(3)第一の操作手段は動作条件を入力する手段であり、第二の操作手段は動作開始を決定する手段又は動作停止を決定する手段であることを特徴とした(1)または(2)記載の操作装置。
【0021】
(4)第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置まで移動する移動量を可変可能としたことを特徴とした(1)または(2)記載の操作装置。
【0022】
(5)第二の操作部の第二の操作位置は、第二の操作部における第二の操作手段が配設されている面が第一の操作手段の第二の操作位置における第一の操作手段が配設されている面に対して所定の角度をなすように構成されていることを特徴とした(1)または(2)記載の操作装置。
【0023】
(6)所定の角度が10度から45度の間に設定されていることを特徴とする(5)記載の操作装置。
【0024】
(7)第一の操作部の第二の操作位置は、第一の操作部における第一の操作手段が配設されている面が略垂直方向であることを特徴とした(6)記載の操作装置。
【0025】
(8)第一の操作部及び第二の操作部における第一の操作位置と第二の操作位置の間に於いて少なくとも1ケ所以上の操作位置をもつことを特徴とした(6)記載の操作装置。
【0026】
(9)複写条件を入力する第一の操作手段及び複写動作開始を決定する手段又は複写動作停止を決定する第二の操作手段を有する画像形成装置において、前記第一の操作手段及び第二の操作手段として、(1)〜(8)のうちのいずれか1項記載の操作装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
図1は本発明の操作装置を画像形成装置の操作装置として適用した第1の実施例を示す斜視図であり、機器本体100の手前側上面には操作支台12があって、第一の操作部5aと第二の操作部5bとが後述の回転中心軸11a,11bを中心に回動自在に配設されている。
【0028】
第一の操作部5aには、テンキー3、液晶タッチパネル4、更には設定状態を初期化するためのクリヤーボタン50が設けられている。又、第二の操作部5bには複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2が設けられている。第一の操作部5aと第二の操作部5bは通常は図1のように操作手段10a、10bが略水平の状態になっており、一般のユーザーが立位にて操作手段10a、10bを押圧操作して複写作業を行うようになっている。
【0029】
ここで、第一の操作部5aと第二の操作部5bにはそれぞれ操作部係止部材6a、6bがあって、略平行になっている第一の操作部5a、第二の操作部5bを係止している。又、操作部押え7a、7bは略垂直に変位した第一の操作部5a、第二の操作部5bの操作手段10を押圧する際に該第一の操作部、第二の操作部自体が押されて動いてしまうことを防止している。
【0030】
図2に第一の操作部5aを矢印M方向から見た断面図を示す。操作部係止部材6aは、その両端に設けられた溝20a沿って矢印Lの方向へとスライド可能に配設されていて、通常は、ばね8aの力によってNの方向に付勢されており、第一の操作部5aを図示の状態に係止している。係止部材6aを矢印Lの方向に解除すると、第一の操作部5aは回転中心軸11aを中心として、巻きばね13aの力によって矢印Qの方向へと回動する。回動する際に回転中心軸11aには、オイルダンパー14aがあって、その作用により急激に矢印Q方向へ回動することを防いでいるため、第一の操作部5aは比較的緩やかに動く仕組みになっている。
【0031】
その後、図3に示すように、回動した第一の操作部5aは、第一の操作部5aの突起r部が、操作支台12の衝合部sに当接して回動を停止する。そして、第一の操作部5aの背面T側に操作部押え7aが作用して第一の操作部5a上の操作手段10を矢印U側から押圧しても第一の操作部5aは矢印W方向に回動しない仕組みになっている。
【0032】
図4(a)は図1において第一の操作部5aの操作部押え7a部分を矢印Jから見た平面図である。操作部押え7aは、第一の操作部5aが略水平状態になっている際には図示の通りの状態にあって、ばね9aの力によって常に先端を第一の操作部5a側(矢印Xの方向)に押圧当接させられている。第一の操作部5aが先述したような手法により略水平位置から略垂直位置に変位すると、図4(b)に示すように第一の操作部5aが図示の位置に変位すると共に操作部押え7aは、ばね9aの作用によって図示の位置まで移動して第一の操作部5aの背面に入り込み、第一の操作部5a上の操作手段10を矢印U方向から押圧しても第一の操作部5aは動かない仕組みになっている。
【0033】
又、図4(c)は図4(a)を矢印Y方向から見た断面図であり、操作部押え7aは、その両端部に設けられた溝21(a)に沿ってばね9aによって矢印X方向へスライド可能に配設されていて、矢印X方向へ変位した場合には操作部押え7aの突起部が操作支台12の衝合部fに当接してスライド移動を停止するしくみになっている。
【0034】
略垂直に立てられた第一の操作部5aを元の水平な状態に戻すためには、操作部押え7aを矢印Xとは逆の矢印C1の方向に付勢しておき、第一の操作部5aを押して矢印Wの方向に回動させ、元の略水平位置まで動かすと操作部係止部材6aがばね8aによって付勢され、自動的に第一の操作部5aを固定する仕組みになっている。
【0035】
図5に第二の操作部5bを図1の矢印M方向から見た断面図を示す。第二の操作部5bが略水平状態に於ける構成は第一の操作部5aの場合と全く同じであるため説明を省略する。
【0036】
続いて、図6には第二の操作部5bが第一の操作部5aの場合と同様に操作部係止部材6bを解除されて、略水平状態から回動して略立位になった状態を示す。回動するしくみは第一の操作部5aの場合と全く同様であるが、回動した第二の操作部5bが突起gを衝合部hに当接して回動停止する位置が第一の操作部5aの場合とは異なり、角度θ2の位置で停止するように設定されている。
【0037】
これは、衝合部hの相対位置が第一の操作部5aのときの衝合部sとは異なっているためで、図7に示すように、第一の操作部5aと第二の操作部5bのそれぞれの回動した後の係止角度はそれぞれθ1、θ2となっている。ここで、θ1は概略90度近傍に設定されていて、θ2は機器の操作手段の地面からの高さや使用する用途によっても異なるが、概ね45度から80度あたりが良いということが本出願人の検討によって明らかになっている。
【0038】
操作部押え7bについても第一の操作部5aの場合と概ね同様の方式であって、詳細は省略するが、図6において、図示の位置に操作部押え7bが配設されていて、立位になった第二の操作部5bの背面に当接することによって、第二の操作部5b上にある操作手段10を矢印V方向に回動するのを係止している。
【0039】
車椅子のユーザーが第一の操作部5a、第二の操作部5bを使用する場合には、図7に示されるような第一の操作部5a、第二の操作部5bがそれぞれ略垂直、略立位にある状態で使用することになる。その際の操作手法を以下に示す。
【0040】
第一の操作部5a上のテンキー3、液晶タッチパネル4、クリヤーボタン6は、第一の操作部5a上で図8に示すように、人差し指15の先端を使用して矢印A1方向にテンキー3、液晶タッチパネル4、クリヤーボタン6等を押圧することによって機器本体100の複写動作設定が可能となる。
【0041】
先にも述べたように、これらのキーは比較的小さいキー構成をとっていることと、設定自体が細かい作業であることから、人差し指を使用して操作するために第一の操作部5aは略垂直になっていることが望ましい。更には、操作して機器本体100の設定を行った結果が液晶タッチパネル4に表示されるため、これを視認するためにも第一の操作部5aは略垂直であることが望ましいといえる。
【0042】
第二の操作部5bには、複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2が設けられていて、図9に示すように、略垂直状態からある程度傾いた状態θ2の角度をもって構成されている。これらのキーを押す際には、先述した通り複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2が比較的大きいことと、押圧する際にはある程度の意思表示を行うことや、緊急的に押すことがあるために力が必要であること等から、複数本の指15の腹部を使って矢印P2方向へ押圧するのが一般的であるため、第二の操作部5bは本構成が好ましいといえる。
【0043】
(第2の実施例)
図10に本発明の第二の実施例を例示した操作部の平面図を示す。操作部係止部材17は、第一の操作部5aと第二の操作部5b双方を係止していて、ばね8a、8bによって押圧されている。操作部係止部材17を矢印D1方向に押し上げると、第一の操作部5a、及び第二の操作部5bは双方共同時に解除され、あとは第一の実施例の場合と同様に立位状態まで変位する仕組みになっている。図11は変位後の操作部5a、5bを示した斜視図である。
【0044】
(第3の実施例)
又、本発明における第二の操作部5bについては、先述した角度θ2を可変とすることも可能である。図12において、第二の操作部5bの回動後の操作位置を決定する衝合部を可変とするために、衝合部材18を操作支台12から分離して作成している。衝合部材18は回転軸19に対して回動自在に配設されていて、矢印G1から見ると、図13に示すように円筒形状をしている。
【0045】
この円筒形状を成した衝合部材18に対して回転軸19は、円筒の中心から外れた位置にあって、衝合部材18を回転軸19に対して回転させると、第二の操作部5bの衝合部h1はk1からk2まで動くことになる。その結果、図12に示すように、第二の操作部はθaからθbの間で第一の操作位置と第二の操作位置の他に第三、第四の操作位置を選択できるしくみになっている。この機構を採用することにより、ユーザーの目の高さや好みによって複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2の配置角度を選択可能となる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なるように構成したので、通常の状態においても身体の不自由である車椅子を使用するユーザーが、操作部の設定作業及び機器の起動/停止作業を行う際に、身体的に無理な作業を課すことなくそれらの操作を行うことが可能となり、例えば複写機、フアックス等の画像形成装置を身体の不自由なユーザーに対してより身近なものにすることができるという効果がある。
【0047】
本発明によれば、第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なるように構成したので、上記と同様に、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0048】
本発明によれば、第一の操作手段は動作条件を入力する手段であり、第二の操作手段は動作開始を決定する手段又は動作停止を決定する手段であるように構成したので、操作手段を使用目的に応じて使い分けることができるという効果がある。
【0049】
本発明によれば、第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置まで移動する移動量を可変可能としたので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0050】
本発明によれば、第二の操作部の第二の操作位置は、第二の操作部における第二の操作手段が配設されている面が第一の操作手段の第二の操作位置における第一の操作手段が配設されている面に対して所定の角度をなすように構成したので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0051】
本発明によれば、所定の角度が10度から45度の間に設定されているので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0052】
本発明によれば、第一の操作部の第二の操作位置は、第一の操作部における第一の操作手段が配設されている面が略垂直方向であるように構成したので、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0053】
本発明によれば、第一の操作部及び第二の操作部における第一の操作位置と第二の操作位置の間に於いて少なくとも1ケ所以上の操作位置をもつように構成したので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0054】
本発明によれば、複写条件を入力する第一の操作手段及び複写動作開始を決定する手段又は複写動作停止を決定する第二の操作手段を有する画像形成装置において、前記第一の操作手段及び第二の操作手段として、本発明の操作装置を適用したので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上させた画像形成装置を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を例示した斜視図
【図2】本発明を例示した第一の操作部の断面図
【図3】本発明を例示した第一の操作部の断面図
【図4】本発明における操作部固定手段を例示したもので、(a)は平面図、(b)は平面図、(c)は断面図
【図5】本発明を例示した第二の操作部の断面図
【図6】本発明を例示した第二の操作部の断面図
【図7】本発明を例示した第一及び第二の操作部の断面図
【図8】本発明を例示した第一の操作部の断面図
【図9】本発明を例示した第二の操作部の断面図
【図10】本発明第二の実施例を例示した操作部の平面図
【図11】本発明第二の実施例を例示した斜視図
【図12】本発明第三の実施例を例示した第二の操作部の断面図
【図13】本発明第三の実施例を例示した衝合部材のの平面図
【図14】従来例を示した平面図
【図15】従来例における操作部を例示したもので、(a)は断面図、(b)は断面図
【図16】従来例における操作部の断面図
【図17】従来例を例示した操作部の断面図
【図18】従来例を例示した操作部の断面図
【符号の説明】
1 複写動作開始ボタン
2 複写動作停止ボタン
3 テンキー
4 液晶タッチパネル
5a 第一の操作部
5b 第二の操作部
6a、6b 操作部係止部材
7a、7b 操作部押え
8 ばね
9a ばね
10a、10b 操作手段
11a,11b 回転中心軸
12 操作支台
13a 巻きばね
14a オイルダンパー
17 操作部係止部材
18 衝合部材
19 回転軸
20a 溝
50 クリヤーボタン
100 機器本体
【発明の属する技術分野】
本発明は第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置および該操作装置を適用した複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、非健常者が使用可能な複写機等の操作装置は、図14に示すようなものが案出されている。複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2、及び複写部数を入力するためのテンキー3−、及び複写画像の状態を設定したり機器の状態をモニターすることができる液晶タッチパネル4は操作部5の上面にあって、ユーザーが機器に対して様々な入力作業が行えるようになっている。
【0003】
又、通常操作部5は複写装置本体100の手前上面側に配設されており、ユーザーは機器本体100の手前側に立って操作基台上にある複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2、テンキー3、液晶タッチパネル4等の操作手段10を操作して機器本体100を作動させるしくみになっている。
【0004】
操作部5は図15(a),(b)に示すように、回転中心軸11を中心に回動可能な状態に配設されており、基本的には操作部5が略水平となる第一の動作位置Aと、操作部5が略垂直になる第二の操作位置Bとの二位置を回転中心軸11を中心に回動して変位する。該第一の動作位置Aは、健常者及び立ち位置にて作業可能なユーザーのための操作位置であって、ユーザーは操作部5を上方から操作し、操作手段10を指で押下げて機器本体100への複写動作を行わせる。
【0005】
又、該第二の操作位置Bは、車椅子のユーザーのための操作位置であって、低い位置からでも操作可能なように操作基台5は機器本体100の手前側上面における操作支台12の前面に立位で配設されるようになっている。該第二の操作位置Bにおいて、車椅子等のユーザーは、略垂直に配設されている操作部5上の操作手段10に対して、通常は図16に示すように手の指15の先端でそれらを押圧して操作するしくみになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
車椅子を使用するユーザー等が第二の操作位置Bにて操作手段10を押圧する際には、通常図16に示すように指15の先端を使用することになるが、操作手段10のうち、テンキー3及び液晶タッチパネル4の設定作業については、キーの大きさが比較的小さいということと、設定作業自体が比較的思考を伴う細かい作業であるために、概して人差し指の先端部のみを使用して行うのが一般的である。
【0007】
そして、その際に操作基台5が略垂直になっていても、上述したような操作を行うことについて特に支障はなく、強いてあげるならば、それぞれのユーザーの目線の高さの違いによって若干補正が必要である程度であり、これは高さ調整機構が備わっていれば問題は解決されるものと考えられている。
【0008】
ところが、上述したテンキー3や液晶タッチパネル4における機器本体100への設定作業を行うキーとは異なり、複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2は、他の細かい入力作業とは違う操作性が要求される。
【0009】
簡単に言うと、複写動作開始ボタン1を押圧する際には、機器本体100に対する複写動作の設定作業が終了して、複写動作を開始させるという強い意思決定を促し易くすることが必要であり、又、複写動作停止ボタン2を押圧する際には、複写動作中に、コピーの誤り等に気づき、急に複写動作を停止することができるということが重要であるということである。
【0010】
そのために、まず複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2は、ユーザーがすぐにそのキーを判別可能とするために他のキーよりも目立つ色で、更には他のキーよりも必ず大きく作られている。又、配置としても通常の人は右手を使用するであろうことを考慮して、操作部5の右側に配置されているのが通常である。
【0011】
ここで、複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2を押圧する際に使用する指15の使い方について触れてみることにする。テンキー3や液晶タッチパネル4上の設定キーなどについては先述した通り通常は人差し指15の先端のみを使用する場合が多いが、複写動作開始ボタン1や複写動作停止ボタン2は、「ボタンが比較的大きく作られていること」や「複写動作を開始するという強い意志決定を伝えること」や「緊急時の即座な停止」を行うという理由から、一本の指先よりも力の加わり方の強い複数本の指の腹の部分を使うのが一般的である。略垂直に配設されているこれらのボタンに対して、このような押圧のしかたは非常に難しいものがあった。
【0012】
その理由として、複写動作開始ボタン1や複写動作停止ボタン2を押圧する場合には、通常の複写機において通常のユーザーがこれを押圧することを考えると、図18に示すように立位で略水平に配置された操作部5の操作手段10を押圧する場合には、操作手段10に対して手の指15を、手の関節16を回転中心として回動させて押圧するのが一般的であり、ユーザーにとっても無理のない動作と考えられる。更には、略水平方向に配設された操作部5に対して手の指15を作用させることは、重力の方向でもあり、これも無理なく操作手段10を押圧できるということに繋がっている。
【0013】
同様に、車椅子のユーザーが略垂直に配設された操作部5上の操作手段10を押圧する場合を考えると、図17に示すように、略平行に配設された操作基台の場合と同様に、矢印R側に退避された指15を、手の関節16を回転中心として矢印S側に押圧する方法が一般的であると考えられる。
【0014】
しかし、略垂直に配設された操作基台5上の操作部10を押圧するためには、手の関節16を垂直面から更に矢印R方向に変位させる必要があり、その位置から矢印S側に力を加えて操作手段10を押圧することは、先述した略水平に配設された操作基台5上の操作手段10を押圧するのと異なり、重力方向でもなく力がいれにくいということと、人間の体の機構上、関節16を矢印R方向に曲げること自体が困難であるため、特に力の弱い人の多い車椅子を使用する人にとって非常に困難な作業であった。
【0015】
又、このことにより、通常下においても体の不自由な車椅子の利用者にとって、更に体を酷使することにもつながり、大きな問題点として採りあげられていた。
【0016】
本発明は上記従来装置の問題点を解消するためになされたもので、例えば画像形成装置に設けられた立面操作部を車椅子ユーザーが使用する際に、操作部中の複写動作開始ボタン、複写動作停止ボタンを容易に操作できるようにして、非健常者に対する操作性を向上することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は下記の構成を有することを特徴とする操作装置及び画像形成装置である。
【0018】
(1)第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なることを特徴とした操作装置。
【0019】
(2)第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なることを特徴とした操作装置。
【0020】
(3)第一の操作手段は動作条件を入力する手段であり、第二の操作手段は動作開始を決定する手段又は動作停止を決定する手段であることを特徴とした(1)または(2)記載の操作装置。
【0021】
(4)第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置まで移動する移動量を可変可能としたことを特徴とした(1)または(2)記載の操作装置。
【0022】
(5)第二の操作部の第二の操作位置は、第二の操作部における第二の操作手段が配設されている面が第一の操作手段の第二の操作位置における第一の操作手段が配設されている面に対して所定の角度をなすように構成されていることを特徴とした(1)または(2)記載の操作装置。
【0023】
(6)所定の角度が10度から45度の間に設定されていることを特徴とする(5)記載の操作装置。
【0024】
(7)第一の操作部の第二の操作位置は、第一の操作部における第一の操作手段が配設されている面が略垂直方向であることを特徴とした(6)記載の操作装置。
【0025】
(8)第一の操作部及び第二の操作部における第一の操作位置と第二の操作位置の間に於いて少なくとも1ケ所以上の操作位置をもつことを特徴とした(6)記載の操作装置。
【0026】
(9)複写条件を入力する第一の操作手段及び複写動作開始を決定する手段又は複写動作停止を決定する第二の操作手段を有する画像形成装置において、前記第一の操作手段及び第二の操作手段として、(1)〜(8)のうちのいずれか1項記載の操作装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
図1は本発明の操作装置を画像形成装置の操作装置として適用した第1の実施例を示す斜視図であり、機器本体100の手前側上面には操作支台12があって、第一の操作部5aと第二の操作部5bとが後述の回転中心軸11a,11bを中心に回動自在に配設されている。
【0028】
第一の操作部5aには、テンキー3、液晶タッチパネル4、更には設定状態を初期化するためのクリヤーボタン50が設けられている。又、第二の操作部5bには複写動作開始ボタン1と複写動作停止ボタン2が設けられている。第一の操作部5aと第二の操作部5bは通常は図1のように操作手段10a、10bが略水平の状態になっており、一般のユーザーが立位にて操作手段10a、10bを押圧操作して複写作業を行うようになっている。
【0029】
ここで、第一の操作部5aと第二の操作部5bにはそれぞれ操作部係止部材6a、6bがあって、略平行になっている第一の操作部5a、第二の操作部5bを係止している。又、操作部押え7a、7bは略垂直に変位した第一の操作部5a、第二の操作部5bの操作手段10を押圧する際に該第一の操作部、第二の操作部自体が押されて動いてしまうことを防止している。
【0030】
図2に第一の操作部5aを矢印M方向から見た断面図を示す。操作部係止部材6aは、その両端に設けられた溝20a沿って矢印Lの方向へとスライド可能に配設されていて、通常は、ばね8aの力によってNの方向に付勢されており、第一の操作部5aを図示の状態に係止している。係止部材6aを矢印Lの方向に解除すると、第一の操作部5aは回転中心軸11aを中心として、巻きばね13aの力によって矢印Qの方向へと回動する。回動する際に回転中心軸11aには、オイルダンパー14aがあって、その作用により急激に矢印Q方向へ回動することを防いでいるため、第一の操作部5aは比較的緩やかに動く仕組みになっている。
【0031】
その後、図3に示すように、回動した第一の操作部5aは、第一の操作部5aの突起r部が、操作支台12の衝合部sに当接して回動を停止する。そして、第一の操作部5aの背面T側に操作部押え7aが作用して第一の操作部5a上の操作手段10を矢印U側から押圧しても第一の操作部5aは矢印W方向に回動しない仕組みになっている。
【0032】
図4(a)は図1において第一の操作部5aの操作部押え7a部分を矢印Jから見た平面図である。操作部押え7aは、第一の操作部5aが略水平状態になっている際には図示の通りの状態にあって、ばね9aの力によって常に先端を第一の操作部5a側(矢印Xの方向)に押圧当接させられている。第一の操作部5aが先述したような手法により略水平位置から略垂直位置に変位すると、図4(b)に示すように第一の操作部5aが図示の位置に変位すると共に操作部押え7aは、ばね9aの作用によって図示の位置まで移動して第一の操作部5aの背面に入り込み、第一の操作部5a上の操作手段10を矢印U方向から押圧しても第一の操作部5aは動かない仕組みになっている。
【0033】
又、図4(c)は図4(a)を矢印Y方向から見た断面図であり、操作部押え7aは、その両端部に設けられた溝21(a)に沿ってばね9aによって矢印X方向へスライド可能に配設されていて、矢印X方向へ変位した場合には操作部押え7aの突起部が操作支台12の衝合部fに当接してスライド移動を停止するしくみになっている。
【0034】
略垂直に立てられた第一の操作部5aを元の水平な状態に戻すためには、操作部押え7aを矢印Xとは逆の矢印C1の方向に付勢しておき、第一の操作部5aを押して矢印Wの方向に回動させ、元の略水平位置まで動かすと操作部係止部材6aがばね8aによって付勢され、自動的に第一の操作部5aを固定する仕組みになっている。
【0035】
図5に第二の操作部5bを図1の矢印M方向から見た断面図を示す。第二の操作部5bが略水平状態に於ける構成は第一の操作部5aの場合と全く同じであるため説明を省略する。
【0036】
続いて、図6には第二の操作部5bが第一の操作部5aの場合と同様に操作部係止部材6bを解除されて、略水平状態から回動して略立位になった状態を示す。回動するしくみは第一の操作部5aの場合と全く同様であるが、回動した第二の操作部5bが突起gを衝合部hに当接して回動停止する位置が第一の操作部5aの場合とは異なり、角度θ2の位置で停止するように設定されている。
【0037】
これは、衝合部hの相対位置が第一の操作部5aのときの衝合部sとは異なっているためで、図7に示すように、第一の操作部5aと第二の操作部5bのそれぞれの回動した後の係止角度はそれぞれθ1、θ2となっている。ここで、θ1は概略90度近傍に設定されていて、θ2は機器の操作手段の地面からの高さや使用する用途によっても異なるが、概ね45度から80度あたりが良いということが本出願人の検討によって明らかになっている。
【0038】
操作部押え7bについても第一の操作部5aの場合と概ね同様の方式であって、詳細は省略するが、図6において、図示の位置に操作部押え7bが配設されていて、立位になった第二の操作部5bの背面に当接することによって、第二の操作部5b上にある操作手段10を矢印V方向に回動するのを係止している。
【0039】
車椅子のユーザーが第一の操作部5a、第二の操作部5bを使用する場合には、図7に示されるような第一の操作部5a、第二の操作部5bがそれぞれ略垂直、略立位にある状態で使用することになる。その際の操作手法を以下に示す。
【0040】
第一の操作部5a上のテンキー3、液晶タッチパネル4、クリヤーボタン6は、第一の操作部5a上で図8に示すように、人差し指15の先端を使用して矢印A1方向にテンキー3、液晶タッチパネル4、クリヤーボタン6等を押圧することによって機器本体100の複写動作設定が可能となる。
【0041】
先にも述べたように、これらのキーは比較的小さいキー構成をとっていることと、設定自体が細かい作業であることから、人差し指を使用して操作するために第一の操作部5aは略垂直になっていることが望ましい。更には、操作して機器本体100の設定を行った結果が液晶タッチパネル4に表示されるため、これを視認するためにも第一の操作部5aは略垂直であることが望ましいといえる。
【0042】
第二の操作部5bには、複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2が設けられていて、図9に示すように、略垂直状態からある程度傾いた状態θ2の角度をもって構成されている。これらのキーを押す際には、先述した通り複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2が比較的大きいことと、押圧する際にはある程度の意思表示を行うことや、緊急的に押すことがあるために力が必要であること等から、複数本の指15の腹部を使って矢印P2方向へ押圧するのが一般的であるため、第二の操作部5bは本構成が好ましいといえる。
【0043】
(第2の実施例)
図10に本発明の第二の実施例を例示した操作部の平面図を示す。操作部係止部材17は、第一の操作部5aと第二の操作部5b双方を係止していて、ばね8a、8bによって押圧されている。操作部係止部材17を矢印D1方向に押し上げると、第一の操作部5a、及び第二の操作部5bは双方共同時に解除され、あとは第一の実施例の場合と同様に立位状態まで変位する仕組みになっている。図11は変位後の操作部5a、5bを示した斜視図である。
【0044】
(第3の実施例)
又、本発明における第二の操作部5bについては、先述した角度θ2を可変とすることも可能である。図12において、第二の操作部5bの回動後の操作位置を決定する衝合部を可変とするために、衝合部材18を操作支台12から分離して作成している。衝合部材18は回転軸19に対して回動自在に配設されていて、矢印G1から見ると、図13に示すように円筒形状をしている。
【0045】
この円筒形状を成した衝合部材18に対して回転軸19は、円筒の中心から外れた位置にあって、衝合部材18を回転軸19に対して回転させると、第二の操作部5bの衝合部h1はk1からk2まで動くことになる。その結果、図12に示すように、第二の操作部はθaからθbの間で第一の操作位置と第二の操作位置の他に第三、第四の操作位置を選択できるしくみになっている。この機構を採用することにより、ユーザーの目の高さや好みによって複写動作開始ボタン1、複写動作停止ボタン2の配置角度を選択可能となる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なるように構成したので、通常の状態においても身体の不自由である車椅子を使用するユーザーが、操作部の設定作業及び機器の起動/停止作業を行う際に、身体的に無理な作業を課すことなくそれらの操作を行うことが可能となり、例えば複写機、フアックス等の画像形成装置を身体の不自由なユーザーに対してより身近なものにすることができるという効果がある。
【0047】
本発明によれば、第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なるように構成したので、上記と同様に、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0048】
本発明によれば、第一の操作手段は動作条件を入力する手段であり、第二の操作手段は動作開始を決定する手段又は動作停止を決定する手段であるように構成したので、操作手段を使用目的に応じて使い分けることができるという効果がある。
【0049】
本発明によれば、第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置まで移動する移動量を可変可能としたので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0050】
本発明によれば、第二の操作部の第二の操作位置は、第二の操作部における第二の操作手段が配設されている面が第一の操作手段の第二の操作位置における第一の操作手段が配設されている面に対して所定の角度をなすように構成したので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0051】
本発明によれば、所定の角度が10度から45度の間に設定されているので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0052】
本発明によれば、第一の操作部の第二の操作位置は、第一の操作部における第一の操作手段が配設されている面が略垂直方向であるように構成したので、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0053】
本発明によれば、第一の操作部及び第二の操作部における第一の操作位置と第二の操作位置の間に於いて少なくとも1ケ所以上の操作位置をもつように構成したので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上するという効果がある。
【0054】
本発明によれば、複写条件を入力する第一の操作手段及び複写動作開始を決定する手段又は複写動作停止を決定する第二の操作手段を有する画像形成装置において、前記第一の操作手段及び第二の操作手段として、本発明の操作装置を適用したので、ユーザーに適した操作位置とすることができ、身体の不自由なユーザーに対する操作性を向上させた画像形成装置を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を例示した斜視図
【図2】本発明を例示した第一の操作部の断面図
【図3】本発明を例示した第一の操作部の断面図
【図4】本発明における操作部固定手段を例示したもので、(a)は平面図、(b)は平面図、(c)は断面図
【図5】本発明を例示した第二の操作部の断面図
【図6】本発明を例示した第二の操作部の断面図
【図7】本発明を例示した第一及び第二の操作部の断面図
【図8】本発明を例示した第一の操作部の断面図
【図9】本発明を例示した第二の操作部の断面図
【図10】本発明第二の実施例を例示した操作部の平面図
【図11】本発明第二の実施例を例示した斜視図
【図12】本発明第三の実施例を例示した第二の操作部の断面図
【図13】本発明第三の実施例を例示した衝合部材のの平面図
【図14】従来例を示した平面図
【図15】従来例における操作部を例示したもので、(a)は断面図、(b)は断面図
【図16】従来例における操作部の断面図
【図17】従来例を例示した操作部の断面図
【図18】従来例を例示した操作部の断面図
【符号の説明】
1 複写動作開始ボタン
2 複写動作停止ボタン
3 テンキー
4 液晶タッチパネル
5a 第一の操作部
5b 第二の操作部
6a、6b 操作部係止部材
7a、7b 操作部押え
8 ばね
9a ばね
10a、10b 操作手段
11a,11b 回転中心軸
12 操作支台
13a 巻きばね
14a オイルダンパー
17 操作部係止部材
18 衝合部材
19 回転軸
20a 溝
50 クリヤーボタン
100 機器本体
Claims (9)
- 第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なることを特徴とした操作装置。
- 第一の操作手段を包括する第一の操作部と、第二の操作手段を包括する第二の操作部とを有し、該第一の操作部と該第二の操作部は、それぞれ個別に第一の操作位置と第二の操作位置とを有し、第一の操作部の操作位置を変位させる動作に連動して、第二の操作部の操作可能位置が変位する連動機構を有する操作装置に於いて、該第一の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量と、該第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置へ変位する変位量が異なることを特徴とした操作装置。
- 第一の操作手段は動作条件を入力する手段であり、第二の操作手段は動作開始を決定する手段又は動作停止を決定する手段であることを特徴とした請求項1または請求項2記載の操作装置。
- 第二の操作部が第一の操作位置から第二の操作位置まで移動する移動量を可変可能としたことを特徴とした請求項1または請求項2記載の操作装置。
- 第二の操作部の第二の操作位置は、第二の操作部における第二の操作手段が配設されている面が第一の操作手段の第二の操作位置における第一の操作手段が配設されている面に対して所定の角度をなすように構成されていることを特徴とした請求項1または請求項2記載の操作装置。
- 所定の角度が10度から45度の間に設定されていることを特徴とする請求項5記載の操作装置。
- 第一の操作部の第二の操作位置は、第一の操作部における第一の操作手段が配設されている面が略垂直方向であることを特徴とした請求項6記載の操作装置。
- 第一の操作部及び第二の操作部における第一の操作位置と第二の操作位置の間に於いて少なくとも1ケ所以上の操作位置をもつことを特徴とした請求項6記載の操作装置。
- 複写条件を入力する第一の操作手段及び複写動作開始を決定する手段又は複写動作停止を決定する第二の操作手段を有する画像形成装置において、前記第一の操作手段及び第二の操作手段として、請求項1〜請求項8のうちのいずれか1項記載の操作装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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