JP2004020895A - 光コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コネクタ部におけるフェルールの取付構造を簡単にしつつ低コスト化を促進し、光通信の接続信頼性を向上させる。
【解決手段】コネクタ用フェルール28は、筒状部28gをスリーブ部30の内孔30a内に挿入すると共に、基端部28hをフェルール収容部13の内部空間13c内に収容した状態で、スプリング42及びストッパ部材43から構成されるファイバ取付部材44によりコネクタハウジング14に取り付けられる。コネクタ用フェルール28の鍔部28aは、スプリング42によりフェルール収容部13の段差部13b方向に押し付けられる状態で収容されるため、スリーブ部30の内孔30a内に収容されたフェルール41の筒状部41gの先端面とコネクタ用フェルール28の筒状部28gの先端面とが当接し、POF40と中継POF27との光接続損失が起こり難くなる。
【選択図】 図2
【解決手段】コネクタ用フェルール28は、筒状部28gをスリーブ部30の内孔30a内に挿入すると共に、基端部28hをフェルール収容部13の内部空間13c内に収容した状態で、スプリング42及びストッパ部材43から構成されるファイバ取付部材44によりコネクタハウジング14に取り付けられる。コネクタ用フェルール28の鍔部28aは、スプリング42によりフェルール収容部13の段差部13b方向に押し付けられる状態で収容されるため、スリーブ部30の内孔30a内に収容されたフェルール41の筒状部41gの先端面とコネクタ用フェルール28の筒状部28gの先端面とが当接し、POF40と中継POF27との光接続損失が起こり難くなる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車用高速光LAN(Local Area Network)等に用いられるPOF(Plastic Optical Fiber)等の光ファイバ同士を結合させる光コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、光LANシステム等の光通信システムの基本構成の一部を示す概略図である。図3に示すように、光通信システムでは、一方のデバイス100及び他方のデバイス(図示せず)がPOF140を介して相互に接続されている。一方のデバイス100及び他方のデバイスとPOF140とは、ユニット基板150上に実装された光トランシーバ120によってインターフェイスされる。また、POF140は、図示しない第1のコネクタ(例えば、プラグコネクタ)及び第2のコネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ)からなる中継コネクタによって適宜中継されて、任意の距離まで光信号を伝送する。
【0003】
ここで、光トランシーバ120は、第1のコネクタ(プラグコネクタ(雄コネクタ))122が嵌合される第2のコネクタ(レセプタクルコネクタ(雌コネクタ))121からなるコネクタ部123と、受信モジュール(受光素子)124及び送信モジュール(発光素子)125からなる受発光素子モジュール部126と、これらコネクタ部123と受発光素子モジュール部126とを中継する中継POF127とから構成されている。コネクタ部123の第2のコネクタ121は、受発光素子モジュール部126とPOF140とを中継POF127を介して結合するためのコネクタである。
【0004】
このように、第2のコネクタ121と受発光素子モジュール部126とを中継POF127により分離した構造とすることにより、受信モジュール124及び送信モジュール125をユニット基板150上に実装された通信用IC130の近傍に配設し、両モジュール124,125と通信用IC130との間の配線長を短くすることができるため、高周波通信により発生するノイズの面で有利なデバイス100を構成することができるようになる。なお、中継POF127のコネクタ部123側の端末部には、コネクタ用フェルール128が、受発光素子モジュール部126側の端末部には、モジュール用フェルール129が、それぞれ取り付けられ、POF140の第1のコネクタ122側の端末部には、フェルール141が取り付けられている。
【0005】
図4は、この光トランシーバ120におけるコネクタ部123の構造を示す側面断面図である。図4に示すように、コネクタ部123は、POF140と中継POF127とを結合する中継コネクタであり、上述した第1のコネクタ122及び第2のコネクタ121から構成されている。第2のコネクタ121には、その内部に中継POF127が挿入されると共に、第1のコネクタ122には、その内部にPOF140が挿入されており、両コネクタ121,122を互いに嵌合することにより、POF140と中継POF127とを結合するように構成されている。
【0006】
第2のコネクタ121は、第1のコネクタ122との接続側に、第1のコネクタ122のコネクタハウジング151が差し込まれる空間部131が形成されると共に、中継POF127との接続側に、インナーハウジング139が差し込まれる空間部138が形成され、また、これら空間部131,138の間に、両空間部131,138を連通する連通空間部137が形成されたコネクタハウジング152と、中継POF127の端末部に装着されたコネクタ用フェルール128と、このコネクタ用フェルール128をコネクタハウジング152の内部に取付固定するためのインナーハウジング139とから構成されている。
【0007】
一方、第1のコネクタ122は、中心にPOF140の端末部に装着されたフェルール141を収容するためのフェルール挿入孔153及びこのフェルール挿入孔153よりも小さな内径を有する空間部136が形成されたコネクタハウジング151と、フェルール挿入孔153内に収容されたフェルール141とから構成されている。なお、このフェルール141の先端部には、空間部136に差し込まれる突出円筒141aが形成されており、この突出円筒141a部分がコネクタ用フェルール128の先端部に形成された突出円筒嵌合部128aに嵌合し、POF140の端面と中継POF127の端面とが当接する構造となっている。
【0008】
インナーハウジング139には、内部に中継POF127を収容するコネクタ用フェルール128が取り付けられている。このコネクタ用フェルール128は、インナーハウジング139の凹部139a内に、例えば特殊形状の板バネ142によってその鍔部143が押し付けられることにより固定されている。このようにコネクタ用フェルール128が取り付けられたインナーハウジング139は、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aが連通空間部137を通って空間部131に突出するような状態で、空間部138に連通するように形成された穴部144に係止突起145を係合することにより、空間部138内に係止固定されている。
【0009】
このように構成されたコネクタ部123の構造では、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aとフェルール141の突出円筒141aとが互いに嵌合するように、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aの内径とフェルール141の突出円筒141aの外径とが同じ寸法になるように形成されると共に、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aの外径とコネクタハウジング151の空間部136の内径とが同じ寸法になるように形成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造によるコネクタ部123では、特にコネクタ用フェルール128の構造が複雑なものになると共に、コネクタ用フェルール128をコネクタハウジング152に取り付けるためには、特殊形状の板バネ142やインナーハウジング139等の部品を製造して取り付ける必要があるため、コネクタ部123の組立作業が複雑なものになると共に、部品コストが増加してしまうという問題がある。また、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aの空間部131内への突出量は、インナーハウジング139の係止突起145とコネクタハウジング152の穴部144との嵌合精度により決定され、更に、POF140と中継POF127との接続は、コネクタ部123を構成する各部品の精度管理により接続精度が出されるため、各部品の製造精度を高く維持しなければ、嵌合誤差や寸法誤差等の原因によりPOF140と中継POF127との光接続損失が増大し、光通信の信頼性が低下してしまう場合もある。
【0011】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、コネクタ部におけるフェルールの取付構造を簡単にしつつ低コスト化を促進し、光通信の接続信頼性を向上させることができる光コネクタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る光コネクタは、光ファイバを結合する第1のコネクタが嵌合される第2のコネクタからなる光コネクタにおいて、前記第2のコネクタは、前記光ファイバの端末部に外装されて、先端部が他の部分よりも小径の筒状部を形成すると共に、この筒状部に続く基端部との境界位置に前記筒状部の外周に沿って少なくとも1つの鍔部が形成されたコネクタ用フェルールと、前記第1のコネクタとの嵌合方向先端側に前記第1のコネクタの先端部を収容するコネクタ収容空間部を形成すると共に、前記コネクタ収容空間部内に前記コネクタ用フェルールの筒状部を収容するスリーブを突設し、このスリーブの内孔に連通する基端側に前記コネクタ用フェルールの基端部を収容する、前記鍔部の外径よりも大径の内径を有するフェルール収容部を形成し、このフェルール収容部と前記スリーブの内孔の基端部との間に段差部を形成し、前記フェルール収容部の外壁部に前記光ファイバを取り付けるためのファイバ取付部材の係合部が係合する取付部材係合部を形成してなるコネクタハウジングと、このコネクタハウジングの前記フェルール収容部の段差部方向に、前記コネクタ用フェルールの鍔部を所定のバネ圧をもって押し付ける状態で前記コネクタ用フェルールが外装された前記光ファイバの端末部を前記コネクタハウジングに取り付ける前記ファイバ取付部材とを備えてなることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールが外装された光ファイバの端末部を取り付ける場合、ファイバ取付部材でコネクタ用フェルールの鍔部をコネクタハウジングのフェルール収容部の段差部方向に押し付けて取り付ける構造を実現する。このため、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールを取り付けるための従来のインナーハウジングや特殊形状の板バネ等の部品が不要になると共に、コネクタ用フェルールの構造を簡単なものにすることができる。これにより、光コネクタの部品コストを抑えつつ組立作業を簡易化することが可能となる。また、部品点数が少なくなることにより各部品の精度管理の負担が軽減すると共に、光接続に供される部品の数も少なくなるため、光接続信頼性の低下を抑えることも可能となる。
【0014】
なお、ファイバ取付部材は、フェルール収容部にコネクタ用フェルールを収容した状態でフェルール収容部の基端側開口部を塞ぐようにコネクタハウジングに装着されるストッパ部材と、コネクタ用フェルールの鍔部とストッパ部材との間に装着されてコネクタ用フェルールの鍔部をフェルール収容部の段差部方向に押圧するように付勢するスプリングとを備えてなり、ストッパ部材は、コネクタハウジングへの装着時に、コネクタハウジングの取付部材係合部と対応する位置に係合部を形成してなることが好ましい。
【0015】
また、この場合、コネクタハウジングの取付部材係合部は、突起部であり、ストッパ部材の係合部は、コネクタハウジングへの装着時に、突起部を乗り越えて突起部と係合する係合片であることが好ましい。
【0016】
なお、コネクタ用フェルールは、金属又は樹脂からなるものであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る光コネクタが適用された光トランシーバを構成する各部品を示す分解斜視図、図2は、同光トランシーバを示す側面断面図である。
図1に示すように、この光トランシーバ1は、光電変換素子としての受信モジュール(受光素子)24及び送信モジュール(発光素子)25をそれぞれ内蔵したモジュールハウジング26と、このモジュールハウジング26を覆うように内部に収容するシールドケース35と、モジュールハウジング26に内蔵された受信モジュール24及び送信モジュール25と外部のプラスティック光ファイバ(以下、「POF」と呼ぶ。)40とを光学的に中継するための中継プラスティック光ファイバ(以下、「中継POF」と呼ぶ。)27と、フェルール41が端末部に装着された外部のPOF40を収容する第1のコネクタ(例えば、プラグコネクタ)22が嵌合される第2のコネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ)21と、中継POF27の一方の端末部に装着され、レセプタクルコネクタ21と結合されるコネクタ用フェルール28と、中継POF27の他方の端末部に装着され、モジュールハウジング26と結合されるモジュール用フェルール29とを備えて構成され、これらがユニット基板51(図2参照)上に実装された構造からなる。
【0018】
モジュールハウジング26は、例えば樹脂成型部材からなり、受信モジュール24及び送信モジュール25をそれぞれ内部に収容するモジュール収容部26a,26bと、これらモジュール収容部26a,26bのモジュール用フェルール29との接続側に突出するように一体的に形成され、モジュール用フェルール29の先端部がそれぞれ挿入されて収容されるスリーブ34a,34bとを備えて構成されている。
【0019】
シールドケース35は、例えば金属薄板等の材料をプレス加工等により箱型に成形したものであり、モジュールハウジング26のスリーブ34a,34bのモジュール用フェルール29との接続方向先端側に対応する位置の壁部35cに、U字型の切欠部35a,35bがそれぞれ形成されている。これら切欠部35a,35bには、後述するモジュール用フェルール29の溝部が嵌合する構造となっている。また、これら切欠部35a,35b形成側の壁部35cと反対側に位置する壁部35dには、シールドケース35の内部空間に連続した3辺が入り込むように切り欠いて折り曲げられた矩形状のバネ片(図示せず)が複数形成されている。
【0020】
中継POF27は、図2に示すように、中心のファイバ素線27aを被覆部27bで覆った構造からなるものであり、モジュールハウジング26との接続方向側では、この被覆部27bが除去されて、ファイバ素線27aが直接モジュール用フェルール29のファイバ挿入孔29dの内面に、例えば接着剤等で固着されている。同様に、レセプタクルコネクタ21との接続方向先端側でも被覆部27bが除去されて、ファイバ素線27aが直接コネクタ用フェルール28のファイバ挿入孔28dの内面に接着剤等で固着されている。
【0021】
レセプタクルコネクタ21は、プラグコネクタ22との嵌合側に、プラグコネクタ22のコネクタハウジング11が嵌合する、コネクタハウジング11の外形に合わせた形状の凹状のコネクタ収容空間部12が形成されると共に、中継POF27との接続側に、中継POF27の端末部に外装されたコネクタ用フェルール28の基端部28hを収容するフェルール収容部13が形成され、図2に示すように、コネクタ収容空間部12内にコネクタ用フェルール28の筒状部28gを収容するスリーブ部30が突設されたコネクタハウジング14と、中継POF27の端末部に外装されたコネクタ用フェルール28を、コネクタハウジング14内に位置決め固定するためのコイル状のスプリング42及びストッパ部材43からなるファイバ取付部材44とから構成されている。
【0022】
なお、コネクタハウジング14のコネクタ収容空間部12内に突設されたスリーブ部30の内孔30aの基端部とフェルール収容部13の内部空間13aの先端部との間には、段差部13bが形成されると共に、フェルール収容部13の外壁部13cには、ファイバ取付部材44の係合部としての係合片16が係合する取付部材係合部としての係合突起15が形成されている。
【0023】
ファイバ取付部材44を構成するスプリング42のコネクタハウジング14側の端部は、コネクタ用フェルール28の筒状部28gと基端部28hとの境界位置に筒状部28gの外周に沿って形成された鍔部28aに当接し、他方の端部はストッパ部材43の基端部43aに当接する。なお、ストッパ部材43には、フェルール収容部13の外壁部13cに形成された係合突起15と対応する位置に、上述した係合片16が形成されている。この係合片16は、ファイバ取付部材44のコネクタハウジング14への着脱時に、係合突起15を乗り越えるような柔軟性を備えて形成されており、コネクタハウジング14への装着時に、係合突起15を乗り越えて係合突起15と係合する構造からなる。
【0024】
なお、後ほど詳しく説明するが、スプリング42及びストッパ部材43から構成されるファイバ取付部材44により、フェルール収容部13内に収容されるコネクタ用フェルール28は、常にコネクタ収容空間部12方向へ押し付けられた状態で収容される。
【0025】
一方、プラグコネクタ22は、フェルール41が外装されたPOF40の端末部を内部に収容するコネクタハウジング11から構成されている。フェルール41は、コネクタハウジング11に形成されたフェルール挿入孔11aに挿入された後、固定部材50を取り付けることによりプラグコネクタ22内に取付固定される。なお、フェルール41の基端部41hの筒状部41g側の外壁には、外周に沿って溝部41aが形成されており、この溝部41aに、フェルール挿入孔11aに連通する固定部材取付穴11bに嵌め込まれた固定部材50が嵌合し、フェルール41がプラグコネクタ22内に位置決め固定される構造となっている。また、コネクタハウジング11の先端側には、コネクタハウジング14のスリーブ部30が嵌合すると共に、フェルール挿入孔11aに連通するスリーブ収容空間部11cが形成されており、フェルール41は、その筒状部41gがこのスリーブ収容空間部11c内に位置するような状態でコネクタハウジング11に取付固定される。このような構造により、レセプタクルコネクタ21との嵌合時には、コネクタハウジング14のスリーブ部30がスリーブ収容空間部11c内に収容されると共に、フェルール41の筒状部41gがスリーブ部30の内孔30a内に収容される。
【0026】
コネクタ用フェルール28は、金属又は樹脂等の材料からなり、筒状部28gと基端部28hとの境界位置に、外周に沿って形成された第1の鍔部28aと筒状部28gの外周に沿って形成された第2の鍔部28bとを備え、図2に示すように、内部に中継POF27を収容するファイバ挿入孔28c,28dが形成された構造からなる。なお、第1及び第2の鍔部28a,28bに挟まれた部分には、溝部28eが形成されているが、このような鍔部はコネクタ用フェルール28に少なくとも1つ形成されていれば良いため、例えば第1の鍔部28aのみが形成された場合は溝部28eは形成されていなくても良い。ファイバ挿入孔28cは、中継POF27を被覆部27bごと収容することができるように、中継POF27の外径に合わせた内径を有し、ファイバ挿入孔28dは、中継POF27のファイバ素線27aを収容するために、ファイバ挿入孔28cの内径よりも小さく、ファイバ素線27aの外径に合わせた内径を有するように形成されている。
【0027】
一方、モジュール用フェルール29は、第1及び第2の鍔部29a,29bとファイバ挿入孔29c,29dとを備え、上記コネクタ用フェルール28と同一形状、同一構成で形成された構造からなるため、ここでは詳しい説明を省略するが、両鍔部29a,29bに挟まれた部分の溝部29eがシールドケース35の切欠部35a,35bに嵌合し、鍔部29bがこれら切欠部35a,35bのシールドケース35の内部空間側の縁部に嵌合する点が相違している。
【0028】
中継POF27のレセプタクルコネクタ21側の端末部には、図2に示すように、コネクタ用フェルール28が装着されており、このコネクタ用フェルール28は、その先端部の筒状部28gがコネクタハウジング14のスリーブ部30の内孔30aに収容され、且つ基端部28hがフェルール収容部13の内部空間13a内に収容されるようにフェルール収容部13側からコネクタハウジング14に挿入される。この状態でコネクタハウジング14の基端側からスプリング42及びストッパ部材43からなるファイバ取付部材44がフェルール収容部13に取り付けられる。なお、スプリング42は、コネクタ用フェルール28の基端部28hの外周側に取り付けられる。また、ストッパ部材43は、スプリング42を基端部43a側から押圧して、係合片16がフェルール収容部13の係合突起15に係合することをもってコネクタハウジング14に取り付けられる。この結果、コネクタ用フェルール28は、鍔部28aがフェルール収容部13の段差部13b方向に所定のバネ力をもって押し付けられた状態でコネクタハウジング14内に装着されることとなる。これにより、コネクタ用フェルール28の筒状部28gの先端面は、フェルール41の筒状部41gの先端面とスリーブ部30の内孔30a内で当接する。このため、コネクタ用フェルール28とフェルール41との間で、中継POF27とPOF40との光接続損失は起こり難くなる。また、この例では、コネクタ用フェルール28とモジュール用フェルール29とが同一形状等の共通部品であるため、部品の共通化によるコストダウンを図ることも可能となる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールが外装された光ファイバの端末部を取り付ける場合、ファイバ取付部材でコネクタ用フェルールの鍔部をコネクタハウジングのフェルール収容部の段差部方向に押し付けて取り付ける構造を実現する。このため、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールを取り付けるための従来のインナーハウジングや特殊形状の板バネ等の部品が不要になると共に、コネクタ用フェルールの構造を簡単なものにすることができる。これにより、光コネクタの部品コストを抑えつつ組立作業を簡易化することが可能となる。また、部品点数が少なくなることにより各部品の精度管理の負担が軽減すると共に、光接続に供される部品の数も少なくなるため、光接続信頼性の低下を抑えることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る光コネクタが適用された光トランシーバを構成する各部品を示す分解斜視図である。
【図2】同光トランシーバを示す側面断面図である。
【図3】光LANシステム等の光通信システムの基本構成の一部を示す概略図である。
【図4】同光通信システムの光トランシーバにおけるコネクタ部の構造を示す側面断面図である。
【符号の説明】1…光トランシーバ、11,14…コネクタハウジング、12…コネクタ収容空間部、13…フェルール収容部、15…係合突起、16…係合片、21…レセプタクルコネクタ、22…プラグコネクタ、24…受信モジュール、25…送信モジュール、26…モジュールハウジング、27…中継POF、27a…ファイバ素線、27b…被覆部、28…コネクタ用フェルール、28a,28b,29a,29b…鍔部、28c,28d,29c,29d…ファイバ挿入孔、28e,29e…溝部、29…モジュール用フェルール、30…スリーブ部、34a,34b…スリーブ、35…シールドケース、35a,35b…切欠部、40…POF、41…フェルール、42…スプリング、43…ストッパ部材、50…固定部材、51…ユニット基板。
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車用高速光LAN(Local Area Network)等に用いられるPOF(Plastic Optical Fiber)等の光ファイバ同士を結合させる光コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、光LANシステム等の光通信システムの基本構成の一部を示す概略図である。図3に示すように、光通信システムでは、一方のデバイス100及び他方のデバイス(図示せず)がPOF140を介して相互に接続されている。一方のデバイス100及び他方のデバイスとPOF140とは、ユニット基板150上に実装された光トランシーバ120によってインターフェイスされる。また、POF140は、図示しない第1のコネクタ(例えば、プラグコネクタ)及び第2のコネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ)からなる中継コネクタによって適宜中継されて、任意の距離まで光信号を伝送する。
【0003】
ここで、光トランシーバ120は、第1のコネクタ(プラグコネクタ(雄コネクタ))122が嵌合される第2のコネクタ(レセプタクルコネクタ(雌コネクタ))121からなるコネクタ部123と、受信モジュール(受光素子)124及び送信モジュール(発光素子)125からなる受発光素子モジュール部126と、これらコネクタ部123と受発光素子モジュール部126とを中継する中継POF127とから構成されている。コネクタ部123の第2のコネクタ121は、受発光素子モジュール部126とPOF140とを中継POF127を介して結合するためのコネクタである。
【0004】
このように、第2のコネクタ121と受発光素子モジュール部126とを中継POF127により分離した構造とすることにより、受信モジュール124及び送信モジュール125をユニット基板150上に実装された通信用IC130の近傍に配設し、両モジュール124,125と通信用IC130との間の配線長を短くすることができるため、高周波通信により発生するノイズの面で有利なデバイス100を構成することができるようになる。なお、中継POF127のコネクタ部123側の端末部には、コネクタ用フェルール128が、受発光素子モジュール部126側の端末部には、モジュール用フェルール129が、それぞれ取り付けられ、POF140の第1のコネクタ122側の端末部には、フェルール141が取り付けられている。
【0005】
図4は、この光トランシーバ120におけるコネクタ部123の構造を示す側面断面図である。図4に示すように、コネクタ部123は、POF140と中継POF127とを結合する中継コネクタであり、上述した第1のコネクタ122及び第2のコネクタ121から構成されている。第2のコネクタ121には、その内部に中継POF127が挿入されると共に、第1のコネクタ122には、その内部にPOF140が挿入されており、両コネクタ121,122を互いに嵌合することにより、POF140と中継POF127とを結合するように構成されている。
【0006】
第2のコネクタ121は、第1のコネクタ122との接続側に、第1のコネクタ122のコネクタハウジング151が差し込まれる空間部131が形成されると共に、中継POF127との接続側に、インナーハウジング139が差し込まれる空間部138が形成され、また、これら空間部131,138の間に、両空間部131,138を連通する連通空間部137が形成されたコネクタハウジング152と、中継POF127の端末部に装着されたコネクタ用フェルール128と、このコネクタ用フェルール128をコネクタハウジング152の内部に取付固定するためのインナーハウジング139とから構成されている。
【0007】
一方、第1のコネクタ122は、中心にPOF140の端末部に装着されたフェルール141を収容するためのフェルール挿入孔153及びこのフェルール挿入孔153よりも小さな内径を有する空間部136が形成されたコネクタハウジング151と、フェルール挿入孔153内に収容されたフェルール141とから構成されている。なお、このフェルール141の先端部には、空間部136に差し込まれる突出円筒141aが形成されており、この突出円筒141a部分がコネクタ用フェルール128の先端部に形成された突出円筒嵌合部128aに嵌合し、POF140の端面と中継POF127の端面とが当接する構造となっている。
【0008】
インナーハウジング139には、内部に中継POF127を収容するコネクタ用フェルール128が取り付けられている。このコネクタ用フェルール128は、インナーハウジング139の凹部139a内に、例えば特殊形状の板バネ142によってその鍔部143が押し付けられることにより固定されている。このようにコネクタ用フェルール128が取り付けられたインナーハウジング139は、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aが連通空間部137を通って空間部131に突出するような状態で、空間部138に連通するように形成された穴部144に係止突起145を係合することにより、空間部138内に係止固定されている。
【0009】
このように構成されたコネクタ部123の構造では、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aとフェルール141の突出円筒141aとが互いに嵌合するように、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aの内径とフェルール141の突出円筒141aの外径とが同じ寸法になるように形成されると共に、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aの外径とコネクタハウジング151の空間部136の内径とが同じ寸法になるように形成されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造によるコネクタ部123では、特にコネクタ用フェルール128の構造が複雑なものになると共に、コネクタ用フェルール128をコネクタハウジング152に取り付けるためには、特殊形状の板バネ142やインナーハウジング139等の部品を製造して取り付ける必要があるため、コネクタ部123の組立作業が複雑なものになると共に、部品コストが増加してしまうという問題がある。また、コネクタ用フェルール128の突出円筒嵌合部128aの空間部131内への突出量は、インナーハウジング139の係止突起145とコネクタハウジング152の穴部144との嵌合精度により決定され、更に、POF140と中継POF127との接続は、コネクタ部123を構成する各部品の精度管理により接続精度が出されるため、各部品の製造精度を高く維持しなければ、嵌合誤差や寸法誤差等の原因によりPOF140と中継POF127との光接続損失が増大し、光通信の信頼性が低下してしまう場合もある。
【0011】
この発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、コネクタ部におけるフェルールの取付構造を簡単にしつつ低コスト化を促進し、光通信の接続信頼性を向上させることができる光コネクタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る光コネクタは、光ファイバを結合する第1のコネクタが嵌合される第2のコネクタからなる光コネクタにおいて、前記第2のコネクタは、前記光ファイバの端末部に外装されて、先端部が他の部分よりも小径の筒状部を形成すると共に、この筒状部に続く基端部との境界位置に前記筒状部の外周に沿って少なくとも1つの鍔部が形成されたコネクタ用フェルールと、前記第1のコネクタとの嵌合方向先端側に前記第1のコネクタの先端部を収容するコネクタ収容空間部を形成すると共に、前記コネクタ収容空間部内に前記コネクタ用フェルールの筒状部を収容するスリーブを突設し、このスリーブの内孔に連通する基端側に前記コネクタ用フェルールの基端部を収容する、前記鍔部の外径よりも大径の内径を有するフェルール収容部を形成し、このフェルール収容部と前記スリーブの内孔の基端部との間に段差部を形成し、前記フェルール収容部の外壁部に前記光ファイバを取り付けるためのファイバ取付部材の係合部が係合する取付部材係合部を形成してなるコネクタハウジングと、このコネクタハウジングの前記フェルール収容部の段差部方向に、前記コネクタ用フェルールの鍔部を所定のバネ圧をもって押し付ける状態で前記コネクタ用フェルールが外装された前記光ファイバの端末部を前記コネクタハウジングに取り付ける前記ファイバ取付部材とを備えてなることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールが外装された光ファイバの端末部を取り付ける場合、ファイバ取付部材でコネクタ用フェルールの鍔部をコネクタハウジングのフェルール収容部の段差部方向に押し付けて取り付ける構造を実現する。このため、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールを取り付けるための従来のインナーハウジングや特殊形状の板バネ等の部品が不要になると共に、コネクタ用フェルールの構造を簡単なものにすることができる。これにより、光コネクタの部品コストを抑えつつ組立作業を簡易化することが可能となる。また、部品点数が少なくなることにより各部品の精度管理の負担が軽減すると共に、光接続に供される部品の数も少なくなるため、光接続信頼性の低下を抑えることも可能となる。
【0014】
なお、ファイバ取付部材は、フェルール収容部にコネクタ用フェルールを収容した状態でフェルール収容部の基端側開口部を塞ぐようにコネクタハウジングに装着されるストッパ部材と、コネクタ用フェルールの鍔部とストッパ部材との間に装着されてコネクタ用フェルールの鍔部をフェルール収容部の段差部方向に押圧するように付勢するスプリングとを備えてなり、ストッパ部材は、コネクタハウジングへの装着時に、コネクタハウジングの取付部材係合部と対応する位置に係合部を形成してなることが好ましい。
【0015】
また、この場合、コネクタハウジングの取付部材係合部は、突起部であり、ストッパ部材の係合部は、コネクタハウジングへの装着時に、突起部を乗り越えて突起部と係合する係合片であることが好ましい。
【0016】
なお、コネクタ用フェルールは、金属又は樹脂からなるものであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、この発明の実施の形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る光コネクタが適用された光トランシーバを構成する各部品を示す分解斜視図、図2は、同光トランシーバを示す側面断面図である。
図1に示すように、この光トランシーバ1は、光電変換素子としての受信モジュール(受光素子)24及び送信モジュール(発光素子)25をそれぞれ内蔵したモジュールハウジング26と、このモジュールハウジング26を覆うように内部に収容するシールドケース35と、モジュールハウジング26に内蔵された受信モジュール24及び送信モジュール25と外部のプラスティック光ファイバ(以下、「POF」と呼ぶ。)40とを光学的に中継するための中継プラスティック光ファイバ(以下、「中継POF」と呼ぶ。)27と、フェルール41が端末部に装着された外部のPOF40を収容する第1のコネクタ(例えば、プラグコネクタ)22が嵌合される第2のコネクタ(例えば、レセプタクルコネクタ)21と、中継POF27の一方の端末部に装着され、レセプタクルコネクタ21と結合されるコネクタ用フェルール28と、中継POF27の他方の端末部に装着され、モジュールハウジング26と結合されるモジュール用フェルール29とを備えて構成され、これらがユニット基板51(図2参照)上に実装された構造からなる。
【0018】
モジュールハウジング26は、例えば樹脂成型部材からなり、受信モジュール24及び送信モジュール25をそれぞれ内部に収容するモジュール収容部26a,26bと、これらモジュール収容部26a,26bのモジュール用フェルール29との接続側に突出するように一体的に形成され、モジュール用フェルール29の先端部がそれぞれ挿入されて収容されるスリーブ34a,34bとを備えて構成されている。
【0019】
シールドケース35は、例えば金属薄板等の材料をプレス加工等により箱型に成形したものであり、モジュールハウジング26のスリーブ34a,34bのモジュール用フェルール29との接続方向先端側に対応する位置の壁部35cに、U字型の切欠部35a,35bがそれぞれ形成されている。これら切欠部35a,35bには、後述するモジュール用フェルール29の溝部が嵌合する構造となっている。また、これら切欠部35a,35b形成側の壁部35cと反対側に位置する壁部35dには、シールドケース35の内部空間に連続した3辺が入り込むように切り欠いて折り曲げられた矩形状のバネ片(図示せず)が複数形成されている。
【0020】
中継POF27は、図2に示すように、中心のファイバ素線27aを被覆部27bで覆った構造からなるものであり、モジュールハウジング26との接続方向側では、この被覆部27bが除去されて、ファイバ素線27aが直接モジュール用フェルール29のファイバ挿入孔29dの内面に、例えば接着剤等で固着されている。同様に、レセプタクルコネクタ21との接続方向先端側でも被覆部27bが除去されて、ファイバ素線27aが直接コネクタ用フェルール28のファイバ挿入孔28dの内面に接着剤等で固着されている。
【0021】
レセプタクルコネクタ21は、プラグコネクタ22との嵌合側に、プラグコネクタ22のコネクタハウジング11が嵌合する、コネクタハウジング11の外形に合わせた形状の凹状のコネクタ収容空間部12が形成されると共に、中継POF27との接続側に、中継POF27の端末部に外装されたコネクタ用フェルール28の基端部28hを収容するフェルール収容部13が形成され、図2に示すように、コネクタ収容空間部12内にコネクタ用フェルール28の筒状部28gを収容するスリーブ部30が突設されたコネクタハウジング14と、中継POF27の端末部に外装されたコネクタ用フェルール28を、コネクタハウジング14内に位置決め固定するためのコイル状のスプリング42及びストッパ部材43からなるファイバ取付部材44とから構成されている。
【0022】
なお、コネクタハウジング14のコネクタ収容空間部12内に突設されたスリーブ部30の内孔30aの基端部とフェルール収容部13の内部空間13aの先端部との間には、段差部13bが形成されると共に、フェルール収容部13の外壁部13cには、ファイバ取付部材44の係合部としての係合片16が係合する取付部材係合部としての係合突起15が形成されている。
【0023】
ファイバ取付部材44を構成するスプリング42のコネクタハウジング14側の端部は、コネクタ用フェルール28の筒状部28gと基端部28hとの境界位置に筒状部28gの外周に沿って形成された鍔部28aに当接し、他方の端部はストッパ部材43の基端部43aに当接する。なお、ストッパ部材43には、フェルール収容部13の外壁部13cに形成された係合突起15と対応する位置に、上述した係合片16が形成されている。この係合片16は、ファイバ取付部材44のコネクタハウジング14への着脱時に、係合突起15を乗り越えるような柔軟性を備えて形成されており、コネクタハウジング14への装着時に、係合突起15を乗り越えて係合突起15と係合する構造からなる。
【0024】
なお、後ほど詳しく説明するが、スプリング42及びストッパ部材43から構成されるファイバ取付部材44により、フェルール収容部13内に収容されるコネクタ用フェルール28は、常にコネクタ収容空間部12方向へ押し付けられた状態で収容される。
【0025】
一方、プラグコネクタ22は、フェルール41が外装されたPOF40の端末部を内部に収容するコネクタハウジング11から構成されている。フェルール41は、コネクタハウジング11に形成されたフェルール挿入孔11aに挿入された後、固定部材50を取り付けることによりプラグコネクタ22内に取付固定される。なお、フェルール41の基端部41hの筒状部41g側の外壁には、外周に沿って溝部41aが形成されており、この溝部41aに、フェルール挿入孔11aに連通する固定部材取付穴11bに嵌め込まれた固定部材50が嵌合し、フェルール41がプラグコネクタ22内に位置決め固定される構造となっている。また、コネクタハウジング11の先端側には、コネクタハウジング14のスリーブ部30が嵌合すると共に、フェルール挿入孔11aに連通するスリーブ収容空間部11cが形成されており、フェルール41は、その筒状部41gがこのスリーブ収容空間部11c内に位置するような状態でコネクタハウジング11に取付固定される。このような構造により、レセプタクルコネクタ21との嵌合時には、コネクタハウジング14のスリーブ部30がスリーブ収容空間部11c内に収容されると共に、フェルール41の筒状部41gがスリーブ部30の内孔30a内に収容される。
【0026】
コネクタ用フェルール28は、金属又は樹脂等の材料からなり、筒状部28gと基端部28hとの境界位置に、外周に沿って形成された第1の鍔部28aと筒状部28gの外周に沿って形成された第2の鍔部28bとを備え、図2に示すように、内部に中継POF27を収容するファイバ挿入孔28c,28dが形成された構造からなる。なお、第1及び第2の鍔部28a,28bに挟まれた部分には、溝部28eが形成されているが、このような鍔部はコネクタ用フェルール28に少なくとも1つ形成されていれば良いため、例えば第1の鍔部28aのみが形成された場合は溝部28eは形成されていなくても良い。ファイバ挿入孔28cは、中継POF27を被覆部27bごと収容することができるように、中継POF27の外径に合わせた内径を有し、ファイバ挿入孔28dは、中継POF27のファイバ素線27aを収容するために、ファイバ挿入孔28cの内径よりも小さく、ファイバ素線27aの外径に合わせた内径を有するように形成されている。
【0027】
一方、モジュール用フェルール29は、第1及び第2の鍔部29a,29bとファイバ挿入孔29c,29dとを備え、上記コネクタ用フェルール28と同一形状、同一構成で形成された構造からなるため、ここでは詳しい説明を省略するが、両鍔部29a,29bに挟まれた部分の溝部29eがシールドケース35の切欠部35a,35bに嵌合し、鍔部29bがこれら切欠部35a,35bのシールドケース35の内部空間側の縁部に嵌合する点が相違している。
【0028】
中継POF27のレセプタクルコネクタ21側の端末部には、図2に示すように、コネクタ用フェルール28が装着されており、このコネクタ用フェルール28は、その先端部の筒状部28gがコネクタハウジング14のスリーブ部30の内孔30aに収容され、且つ基端部28hがフェルール収容部13の内部空間13a内に収容されるようにフェルール収容部13側からコネクタハウジング14に挿入される。この状態でコネクタハウジング14の基端側からスプリング42及びストッパ部材43からなるファイバ取付部材44がフェルール収容部13に取り付けられる。なお、スプリング42は、コネクタ用フェルール28の基端部28hの外周側に取り付けられる。また、ストッパ部材43は、スプリング42を基端部43a側から押圧して、係合片16がフェルール収容部13の係合突起15に係合することをもってコネクタハウジング14に取り付けられる。この結果、コネクタ用フェルール28は、鍔部28aがフェルール収容部13の段差部13b方向に所定のバネ力をもって押し付けられた状態でコネクタハウジング14内に装着されることとなる。これにより、コネクタ用フェルール28の筒状部28gの先端面は、フェルール41の筒状部41gの先端面とスリーブ部30の内孔30a内で当接する。このため、コネクタ用フェルール28とフェルール41との間で、中継POF27とPOF40との光接続損失は起こり難くなる。また、この例では、コネクタ用フェルール28とモジュール用フェルール29とが同一形状等の共通部品であるため、部品の共通化によるコストダウンを図ることも可能となる。
【0029】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールが外装された光ファイバの端末部を取り付ける場合、ファイバ取付部材でコネクタ用フェルールの鍔部をコネクタハウジングのフェルール収容部の段差部方向に押し付けて取り付ける構造を実現する。このため、コネクタハウジング内にコネクタ用フェルールを取り付けるための従来のインナーハウジングや特殊形状の板バネ等の部品が不要になると共に、コネクタ用フェルールの構造を簡単なものにすることができる。これにより、光コネクタの部品コストを抑えつつ組立作業を簡易化することが可能となる。また、部品点数が少なくなることにより各部品の精度管理の負担が軽減すると共に、光接続に供される部品の数も少なくなるため、光接続信頼性の低下を抑えることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る光コネクタが適用された光トランシーバを構成する各部品を示す分解斜視図である。
【図2】同光トランシーバを示す側面断面図である。
【図3】光LANシステム等の光通信システムの基本構成の一部を示す概略図である。
【図4】同光通信システムの光トランシーバにおけるコネクタ部の構造を示す側面断面図である。
【符号の説明】1…光トランシーバ、11,14…コネクタハウジング、12…コネクタ収容空間部、13…フェルール収容部、15…係合突起、16…係合片、21…レセプタクルコネクタ、22…プラグコネクタ、24…受信モジュール、25…送信モジュール、26…モジュールハウジング、27…中継POF、27a…ファイバ素線、27b…被覆部、28…コネクタ用フェルール、28a,28b,29a,29b…鍔部、28c,28d,29c,29d…ファイバ挿入孔、28e,29e…溝部、29…モジュール用フェルール、30…スリーブ部、34a,34b…スリーブ、35…シールドケース、35a,35b…切欠部、40…POF、41…フェルール、42…スプリング、43…ストッパ部材、50…固定部材、51…ユニット基板。
Claims (4)
- 光ファイバを結合する第1のコネクタが嵌合される第2のコネクタからなる光コネクタにおいて、
前記第2のコネクタは、
前記光ファイバの端末部に外装されて、先端部が他の部分よりも小径の筒状部を形成すると共に、この筒状部に続く基端部との境界位置に前記筒状部の外周に沿って少なくとも1つの鍔部が形成されたコネクタ用フェルールと、
前記第1のコネクタとの嵌合方向先端側に前記第1のコネクタの先端部を収容するコネクタ収容空間部を形成すると共に、前記コネクタ収容空間部内に前記コネクタ用フェルールの筒状部を収容するスリーブを突設し、このスリーブの内孔に連通する基端側に前記コネクタ用フェルールの基端部を収容する、前記鍔部の外径よりも大径の内径を有するフェルール収容部を形成し、このフェルール収容部と前記スリーブの内孔の基端部との間に段差部を形成し、前記フェルール収容部の外壁部に前記光ファイバを取り付けるためのファイバ取付部材の係合部が係合する取付部材係合部を形成してなるコネクタハウジングと、
このコネクタハウジングの前記フェルール収容部の段差部方向に、前記コネクタ用フェルールの鍔部を所定のバネ圧をもって押し付ける状態で前記コネクタ用フェルールが外装された前記光ファイバの端末部を前記コネクタハウジングに取り付ける前記ファイバ取付部材とを備えてなる
ことを特徴とする光コネクタ。 - 前記ファイバ取付部材は、前記フェルール収容部に前記コネクタ用フェルールを収容した状態で前記フェルール収容部の基端側開口部を塞ぐように前記コネクタハウジングに装着されるストッパ部材と、
前記コネクタ用フェルールの鍔部と前記ストッパ部材との間に装着されて前記コネクタ用フェルールの鍔部を前記フェルール収容部の段差部方向に押圧するように付勢するスプリングとを備えてなり、
前記ストッパ部材は、前記コネクタハウジングへの装着時に、前記コネクタハウジングの前記取付部材係合部と対応する位置に前記係合部を形成してなる
ことを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。 - 前記コネクタハウジングの取付部材係合部は、突起部であり、前記ストッパ部材の係合部は、前記コネクタハウジングへの装着時に、前記突起部を乗り越えて前記突起部と係合する係合片であることを特徴とする請求項2記載の光コネクタ。
- 前記コネクタ用フェルールは、金属又は樹脂からなるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光コネクタ。
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- 2002-06-17 JP JP2002175317A patent/JP2004020895A/ja active Pending
Cited By (2)
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