JP2004020337A - 温度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
光により非接触で温度を測定するに際し、光源の温度変化の影響や、光ファイバの曲がり度合い等の影響や、レンズ等の光学系のずれなどの影響を受けることなく、半導体ウェーハなどの温度を高精度に求める。
【解決手段】
光源6から出力された光は照射光用光ファイバ43を通り半導体ウェーハ2に照射される。半導体ウェーハ2で反射した光は反射光用光ファイバ44を通り反射光として出力される。照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44と経路が略同一の参照光用光ファイバ45が設けられ、光源6から出力された光は参照光用光ファイバ45内を、半導体ウェーハ2に照射も反射もすることなく通過し参照光として出力される。そして反射光用光ファイバ44から出力される反射光と、参照光用光ファイバ45から出力される参照光とに基づいて半導体ウェーハ2の温度が測定される。
【選択図】 図1
光により非接触で温度を測定するに際し、光源の温度変化の影響や、光ファイバの曲がり度合い等の影響や、レンズ等の光学系のずれなどの影響を受けることなく、半導体ウェーハなどの温度を高精度に求める。
【解決手段】
光源6から出力された光は照射光用光ファイバ43を通り半導体ウェーハ2に照射される。半導体ウェーハ2で反射した光は反射光用光ファイバ44を通り反射光として出力される。照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44と経路が略同一の参照光用光ファイバ45が設けられ、光源6から出力された光は参照光用光ファイバ45内を、半導体ウェーハ2に照射も反射もすることなく通過し参照光として出力される。そして反射光用光ファイバ44から出力される反射光と、参照光用光ファイバ45から出力される参照光とに基づいて半導体ウェーハ2の温度が測定される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度測定装置に関し、特に、半導体ウェーハの製造プロセスにおいて、半導体ウェーハの温度を測定するに好適な温度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
半導体ウェーハは各プロセスを経て製造される。各プロセスの中でも特にレジストのベーキング工程では、半導体ウェーハの温度を、±0.1゜C以下の誤差しか許容しない程度に高精度に測定することが、高精度な温度制御を行い半導体ウェーハの歩留まりを向上させる上で重要となる。
【0003】
物体の温度を測定する方法には種々あるが、その中の一方法として、半導体ウェーハに熱電対などの温度測定機器を直接接触させて測定することが考えられる。
【0004】
しかし半導体ウェーハに温度測定機器を直接接触させると、接触の仕方次第で半導体ウェーハの温度変化が誘発されて誤差が生じ半導体ウェーハの温度を高精度に測定することができない。したがって半導体ウェーハに温度測定機器を直接接触させる測定方法は、これを採用することができない。
【0005】
また非接触で半導体ウェーハの温度を直接測定するために、放射温度計を用いることが考えられる。
【0006】
しかし半導体ウェーハは200゜C以下では殆ど輻射しないために、それよりも低温のベーキング工程の半導体ウェーハの温度測定には適さない。
【0007】
そこで、光源からの光を光ファイバ、レンズ等の光学系を介して、半導体ウェーハに照射し反射させて、照射光の強度と反射光の強度を検出して光の反射率を求め、この光の反射率に基づき半導体の温度を測定するという光による非接触の温度測定方法が試みられている。この方法は物体の屈折率が温度によって変化するという性質を利用するというものであり、照射光強度と反射光強度から反射率を求め、スネルの法則から屈折率を計算し、この屈折率を、予め設定されている屈折率と温度との関係にあてはめ、温度を求めるというものである。
【0008】
しかし、この光による非接触の温度測定方法も、以下のような理由で温度を高精度に測定することができなかった。
【0009】
1)光源の温度変化によって光源の光強度は大きく変動する。このため照射光強度が変動しそれに伴って反射光強度も変動してしまう。反射光強度が変動するので見かけ上半導体ウェーハの温度が変動することになる。
【0010】
2)光源から出射された光は光ファイバに導入されて照射光として半導体ウェーハに照射されるが、光ファイバの曲がり度合いや光ファイバの温度変化によって光ファイバの開口数が変動する。このため照射光強度が変動し、それに伴って反射光強度も変動してしまう。反射光強度が変動するので見かけ上半導体ウェーハの温度が変動することになる。
【0011】
3)レンズ等の光学系のずれなどによって半導体ウェーハへ入射される光の入射角度等が変動する。このため反射光強度が変動し見かけ上半導体ウェーハの温度が変動することになる。
【0012】
従来より、光源の直後にビームスプリッタを介在させ、ビームスプリッタによって半導体ウェーハに照射させる光とモニタ用の光とに分割し、モニタ用の光の強度変化を捕らえることにより見かけ上の半導体ウェーハの温度変動を捕らえ温度誤差を補正するという方法が考えられている。たとえば特開2001−4452号公報に同様の発明が記載されている。
【0013】
しかしこの方法はビームスプリッタにより光を分割する前の強度変化つまり光源の光強度変化を捕らえることはできても、ビームスプリッタにより光を分割した後の光ファイバを通過してきた照射光の光強度変化を捕らえることはできず、上記1)の問題は解決できても上記2)、3)の問題を解決することはできない。
【0014】
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、光により非接触で温度を測定するに際し上記1)、2)、3)の問題を全て解決することを解決課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用、効果】
本発明は、
光源(6)から出力された光を温度測定対象物(2)に照射させ、温度測定対象物(2)で反射した光を反射光として出力させる照射・反射光用光導波路(43、44)と、
前記照射・反射光用光導波路(43、44)と経路が略同一であって、光源(6)から出力された光を温度測定対象物(2)に照射、反射させることなく参照光として出力させる参照光用光導波路(45)と
を備え、
前記照射・反射光用光導波路(43、44)から出力される反射光と、前記参照光用光導波路(45)から出力される参照光とに基づいて温度測定対象物(2)の温度を測定する温度測定装置であることを特徴とする。
【0016】
図1に示すように、照射・反射光用光導波路43、44と参照光用光導波路45は、経路が略同一であり、照射・反射光用光導波路43、44は半導体ウェーハ2に光が照射し反射する光導波路であるのに対して、参照光用光導波路45は半導体ウェーハ2に光が照射も反射もしない光導波路である点で異なる。照射・反射光用光導波路43、44と参照光用光導波路45は、図2に示すように別々の光ファイバで構成してもよく、図3に示すように半導体ウェーハに照射するまでの光導波路を共通の光ファイバ43で構成し、半導体ウェーハで反射した後の光導波路のみを別々の光ファイバ44、45で構成してもよい。
【0017】
照射・反射光用光導波路43、44から出力される反射光と、参照光用光導波路45から出力される参照光とに基づいて半導体ウェーハ2の温度が測定される。具体的には、光検出器7で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrが検出され、演算器8で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとに基づき、下記(1)式より、それらの比率Rを演算する。
【0018】
R=Lw/Lr …(1)
そして上記比率Rを用いて下記(2)式から半導体ウェーハ2の温度Tを演算する。
【0019】
T=−7.85R^2+1751R−97400 (ただし「^2」は2乗を意味する)・・・(2)
照射・反射光用光導波路43、44と参照光用光導波路45は、経路が略同一であるので、光源6の温度変化を原因とする照射光強度の変動成分、光ファイバの曲がり度合い、温度変化を原因とする照射光強度の変動成分は、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrに比をとることによって相殺される。そして、照射・反射光用光導波路43、44は半導体ウェーハ2に光が照射し反射する光導波路であるのに対して、参照光用光導波路45は半導体ウェーハ2に光が照射も反射もしない光導波路である点で異なるので、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとの比をとることによって、上記変動成分が取り除かれた光の反射率のみを抽出することができる。したがって上記(2)式から、光源6の温度変化の影響や、光ファイバの曲がり度合い等の影響や、レンズ等の光学系のずれなどの影響を受けることなく、半導体ウェーハ2の温度Tを高精度に求めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る温度測定装置の実施の形態について説明する。なお実施形態ではレジストのベーキング工程で半導体ウェーハ(シリコンウェーハ)の温度を測定する装置を想定する。
【0021】
図1は実施形態の温度測定装置の構成を示し、図2は図1に示す凹型基板41の内部構成を拡大して示している。
【0022】
光源6は所定強度の光を出力するものであり、たとえばLEDやLD(半導体レーザ光源)などが使用される。なお光源6としては、半導体ウェーハ2で光を反射させることができるものであれば任意のものを使用することができる。
【0023】
チャンバ1の内部には、ベーキングプレート3が設けられている。ベーキングプレート3の温度は、後述するように演算器8から演算出力される半導体ウェーハ2の温度をフィードバック量として図示しないコントローラによって制御される。ベーキングプレート3の図中上面である加熱面上には、複数のギャップピン5が設けられている。半導体ウェーハ2は複数のギャップピン5によってベーキングプレート3の加熱面から約50〜150μm程度の高さ(ギャップ)を保つよう支持されている。ギャップピン5はセラミック等からなり誤差10μm程度以下の精度で精密に加工されている。
【0024】
凹型基板41は半導体ウェーハ2の下面から所定距離離間されてベーキングプレート3の加熱面上に設けられている。
【0025】
2本の光ファイバ43、45の一端は、光源6に接続されており、光源6で発光した光は、2本の光ファイバ43、45に導入される。光ファイバ43は照射光用の光導波路を構成しており、この照射光用光ファイバ43の他端は凹型基板41に接続されている。照射光用光ファイバ43の出射口43aは凹型基板41の凹部底面41aで開口している。
【0026】
光ファイバ45は参照光(レファレンス光)の光導波路を構成しており、参照光用光ファイバ45は凹型基板41に接続されるとともに凹型基板41の内部で折り曲げられている。参照光用光ファイバ45の他端は光検出器7に接続されている。
【0027】
光ファイバ44は反射光用の光導波路を構成しており、反射光用光ファイバ44の一端は凹型基板41に接続されている。反射光用光ファイバ44の導入口44aは凹型基板41の凹部底面41aで開口している。反射光用光ファイバ44の他端は光検出器7に接続されている。
【0028】
照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44と、参照光用光ファイバ45とは、内部を通過する光が略同一経路を辿るように配置されている。
【0029】
図2は、凹型基板41の内部構成を示している。
【0030】
凹型基板41は石英、シリコン、セラミックなどの絶縁体で構成されており、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44の一端が内部で固定されているとともに、参照光用光ファイバ45の折り曲げられた部分が内部で固定されている。
【0031】
照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44は、照射光用光ファイバ43の出射口43aから出射された光が半導体ウェーハ2に照射され半導体ウェーハ2で反射した光が反射光用光ファイバ44の導入口44aに導入されるように、凹型基板41の内部で、所定角度に曲げられている。
【0032】
また参照光用光ファイバ45は、同光ファイバ45を通過する参照光が、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44内を通過する照射光、反射光と同じ経路を辿るように凹型基板41の内部で折り曲げられている。参照光用光ファイバ45は、上記出射口43a、導入口44aの近傍で折り曲げられている。参照光用光ファイバ45の折り曲げ部45aには、参照光を全反射させる全反射ミラー薄膜46が形成されている。
【0033】
凹型基板41の凹部底面41aはベーキングプレート3の表面と同一面上に設定されている。
【0034】
このため光源6から照射光用光ファイバ43に導入された光は、照射光用光ファイバ43の出射口43aから出射され、照射光として半導体ウェーハ2に照射される。半導体ウェーハ2で反射された反射光は反射光用光ファイバ44の導入口44aに導入され、反射光用光ファイバ44を通過して光検出器7に導入される。
【0035】
また光源6から参照光用光ファイバ45に導入された参照光は、照射光用光ファイバ43を通過する照射光と同一経路を辿り折り曲げ部45aに到達する。折り曲げ部45aに到達した参照光は参照光用光ファイバ45内の全反射ミラー薄膜46で全反射され、反射光用光ファイバ44を通過する反射光と同一経路を辿り光検出器7に導入される。すなわち参照光用光ファイバ45を通過する参照光は、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44を通過する照射光、反射光と同一の経路を辿ることになるが、半導体ウェーハ2に照射したり半導体ウェーハ2で反射することなく参照光として光検出器7に導入されることになる。
【0036】
図2では、光が光源6から凹型基板41に到達するまでの経路として、別々の光ファイバ43、45で構成しているが、図3に示すように、光が光源6から凹型基板41に到達するまでの経路を、共通の光ファイバ43で構成してもよい。
【0037】
図3の構成の場合、照射光、参照光が通過する経路として共通の光ファイバ43が設けられ、この共通光ファイバ43の一端は光源6に接続され、他端は凹型基板41に接続されている。共通光ファイバ43の出射口43aには、ビームスプリッタ47が設けられている。ビームスプリッタ47は共通光ファイバ43の出射口43aに形成されている。
【0038】
一方、参照光用光ファイバ45の一端は凹型基板41に接続され、他端は光検出器7に接続されている。参照光用光ファイバ45は、ビームスプリッタ47で反射された光がその導入口45bに導入されるよう反射光用光ファイバ44と同態様で凹型基板41の内部で折り曲げられている。
【0039】
このため光源6から共通光ファイバ43に導入された光の一部は、ビームスプリッタ47を透過して共通光ファイバ43の出射口43aから出射され、照射光として半導体ウェーハ2に照射される。半導体ウェーハ2で反射された反射光は反射光用光ファイバ44の導入口44aに導入され、反射光用光ファイバ44を通過して光検出器7に導入される。
【0040】
また光源6から光ファイバ43に導入された光のうちビームスプリッタ47を透過しなかった光はビームスプリッタ47で反射され、参照光として参照光用光ファイバ45の導入口45aに導入され、参照光用光ファイバ44を通過して光検出器7に導入される。
【0041】
すなわち共通光ファイバ43、参照光用光ファイバ45を通過する参照光は、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44を通過する照射光、反射光と同一の経路を辿ることになるが、半導体ウェーハ2に照射したり半導体ウェーハ2で反射することなく参照光として光検出器7に導入されることになる。
【0042】
図3の構成の場合には、光源6から凹型基板41までの光ファイバ43を共通化することができるので、図2の構成と比較して部品点数、コストを低減させることができる。
【0043】
図1に示す光検出器7では、反射光用光ファイバ44から出力される反射光の強度Lwと参照光用光ファイバ45から出力される参照光の強度Lrが検出される。
【0044】
演算器8では、反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとに基づき、下記(1)式より、それらの比率Rが演算される。
【0045】
R=Lw/Lr …(1)
そして上記比率Rを用いて下記(2)式から半導体ウェーハ2の温度Tが演算される。
【0046】
T=−7.85R^2+1751R−97400 (ただし「^2」は2乗を意味する)・・・(2)
演算器8で演算された温度Tは上述したコントローラに入力され温度Tをフィードバック量としてベーキングプレート3の温度が制御される。
【0047】
ここで照射光、反射光が通過する照射用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44(図3の構成の場合は共通光ファイバ43、反射光用光ファイバ44)と、参照光用光ファイバ45(図3の構成の場合は共通光ファイバ43、参照光用光ファイバ45)とは、光が辿る経路として同一であるので、光源6の温度変化を原因とする照射光強度の変動成分、光ファイバの曲がり度合い等を原因とする照射光強度の変動成分は、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrに比をとることによって相殺される。そして、反射光は、半導体ウェーハ2に照射し、半導体ウェーハ2で反射した履歴を有する光であるのに対して、参照光は半導体ウェーハ2に照射も反射もしなかった履歴を有する光である点で異なるので、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとの比をとることによって、上記変動成分が取り除かれた光の反射率のみを抽出することができる。したがって上記(2)式から、光源6の温度変化の影響や、光ファイバの曲がり度合い等の影響や、レンズ等の光学系のずれなどの影響を受けることなく、半導体ウェーハ2の温度Tを高精度に求めることができる。
【0048】
なお図1では、ギャップピン5とは別に凹型基板41を設けているが、図4(a)に示すように凹型基板41で半導体ウェーハ2を支持するようにしてギャップピン5の機能を兼ねるようにしてもよい。
【0049】
図1の構成の場合も図4(a)の構成の場合も凹型基板41の凹部底面41aに形成された出射口43a、導入口44aと半導体ウェーハ2との距離は概ね50μm〜150μm程度であり非常に接近している。
【0050】
このため照射光用光ファイバ43(図3の構成の場合は共通光ファイバ43)として直径10μm程度の光ファイバを用い、反射光用光ファイバ44としてそれよりも径の大きい50〜100μm程度の光ファイバを用いれば、半導体ウェーハ2で反射された光を漏れなく反射光用光ファイバ44の導入口44aに集光させることができる。このためレンズ等の光学系は不要となる。
【0051】
更に凹型基板41を石英等の熱膨張が小さい材料で構成すれば、半導体ウェーハ2の温度擾乱を受けた場合であっても、凹型基板41の変形を防止することができる。このため凹型基板41の内部における光ファイバ43、44の曲がり角度や凹型基板41の凹部の深さの変化が少なく、反射光を更に漏れなく反射光用光ファイバ44の導入口44aに集光させることができる。
【0052】
このように本実施形態によればレンズ等の光学系を用いることなく反射光を反射光用光ファイバ44で確実に集光することができるので、レンズ等の光学系のぶれの影響を受けることなく温度Tを高精度に測定することができる。
【0053】
なお実施形態では温度測定対象物として半導体ウェーハ2を想定しているが、これ以外の対象物の温度を測定する場合にも本発明を適用することができる。
【0054】
また凹型基板41は図4(b)に示すようにベーキングプレート3の内部に設けてもよく、図4(c)に示すように半導体ウェーハ2の上部に設けるようにしてもよい。
【0055】
また実施形態では、反射光の強度Lwと参照光の強度Lrを検出することで温度Tを測定しているが、これは一例であり、温度Tを測定できる光パラメータを検出すればよく、たとえば光強度の代わりに光量、波長を検出してこれら光パラメータに基づき温度Tを測定してもよい。また実施形態では上記(1)式、(2)式に示すように反射光の強度Lwと参照光の強度Lrの比率Rを求めることで温度Tを測定しているが、反射光と参照光の比率をとる代わりに反射光と参照光の差分をとることで温度Tを測定してもよい。
【0056】
また実施形態では基板41を凹型にし光が出射、導入される面を取り囲むようにしているが、これに限定されるものではなく光が射出、導入される面が全面、平板状であってもよく球状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態の温度測定装置を示す構成図である。
【図2】図2は図1に示す凹型基板の内部構成を示す図である。
【図3】図3は図2と異なる構成を示す図である。
【図4】図4(a)、(b)、(c)は半導体ウェーハと凹型基板との位置関係をそれぞれ例示した図である。
【符号の説明】
2 半導体ウェーハ
6 光源
7 光検出器
8 演算器
43 照射光用光ファイバ(共通光ファイバ)
44 反射光用光ファイバ
45 参照光用光ファイバ
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度測定装置に関し、特に、半導体ウェーハの製造プロセスにおいて、半導体ウェーハの温度を測定するに好適な温度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
半導体ウェーハは各プロセスを経て製造される。各プロセスの中でも特にレジストのベーキング工程では、半導体ウェーハの温度を、±0.1゜C以下の誤差しか許容しない程度に高精度に測定することが、高精度な温度制御を行い半導体ウェーハの歩留まりを向上させる上で重要となる。
【0003】
物体の温度を測定する方法には種々あるが、その中の一方法として、半導体ウェーハに熱電対などの温度測定機器を直接接触させて測定することが考えられる。
【0004】
しかし半導体ウェーハに温度測定機器を直接接触させると、接触の仕方次第で半導体ウェーハの温度変化が誘発されて誤差が生じ半導体ウェーハの温度を高精度に測定することができない。したがって半導体ウェーハに温度測定機器を直接接触させる測定方法は、これを採用することができない。
【0005】
また非接触で半導体ウェーハの温度を直接測定するために、放射温度計を用いることが考えられる。
【0006】
しかし半導体ウェーハは200゜C以下では殆ど輻射しないために、それよりも低温のベーキング工程の半導体ウェーハの温度測定には適さない。
【0007】
そこで、光源からの光を光ファイバ、レンズ等の光学系を介して、半導体ウェーハに照射し反射させて、照射光の強度と反射光の強度を検出して光の反射率を求め、この光の反射率に基づき半導体の温度を測定するという光による非接触の温度測定方法が試みられている。この方法は物体の屈折率が温度によって変化するという性質を利用するというものであり、照射光強度と反射光強度から反射率を求め、スネルの法則から屈折率を計算し、この屈折率を、予め設定されている屈折率と温度との関係にあてはめ、温度を求めるというものである。
【0008】
しかし、この光による非接触の温度測定方法も、以下のような理由で温度を高精度に測定することができなかった。
【0009】
1)光源の温度変化によって光源の光強度は大きく変動する。このため照射光強度が変動しそれに伴って反射光強度も変動してしまう。反射光強度が変動するので見かけ上半導体ウェーハの温度が変動することになる。
【0010】
2)光源から出射された光は光ファイバに導入されて照射光として半導体ウェーハに照射されるが、光ファイバの曲がり度合いや光ファイバの温度変化によって光ファイバの開口数が変動する。このため照射光強度が変動し、それに伴って反射光強度も変動してしまう。反射光強度が変動するので見かけ上半導体ウェーハの温度が変動することになる。
【0011】
3)レンズ等の光学系のずれなどによって半導体ウェーハへ入射される光の入射角度等が変動する。このため反射光強度が変動し見かけ上半導体ウェーハの温度が変動することになる。
【0012】
従来より、光源の直後にビームスプリッタを介在させ、ビームスプリッタによって半導体ウェーハに照射させる光とモニタ用の光とに分割し、モニタ用の光の強度変化を捕らえることにより見かけ上の半導体ウェーハの温度変動を捕らえ温度誤差を補正するという方法が考えられている。たとえば特開2001−4452号公報に同様の発明が記載されている。
【0013】
しかしこの方法はビームスプリッタにより光を分割する前の強度変化つまり光源の光強度変化を捕らえることはできても、ビームスプリッタにより光を分割した後の光ファイバを通過してきた照射光の光強度変化を捕らえることはできず、上記1)の問題は解決できても上記2)、3)の問題を解決することはできない。
【0014】
本発明はこうした実状に鑑みてなされたものであり、光により非接触で温度を測定するに際し上記1)、2)、3)の問題を全て解決することを解決課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用、効果】
本発明は、
光源(6)から出力された光を温度測定対象物(2)に照射させ、温度測定対象物(2)で反射した光を反射光として出力させる照射・反射光用光導波路(43、44)と、
前記照射・反射光用光導波路(43、44)と経路が略同一であって、光源(6)から出力された光を温度測定対象物(2)に照射、反射させることなく参照光として出力させる参照光用光導波路(45)と
を備え、
前記照射・反射光用光導波路(43、44)から出力される反射光と、前記参照光用光導波路(45)から出力される参照光とに基づいて温度測定対象物(2)の温度を測定する温度測定装置であることを特徴とする。
【0016】
図1に示すように、照射・反射光用光導波路43、44と参照光用光導波路45は、経路が略同一であり、照射・反射光用光導波路43、44は半導体ウェーハ2に光が照射し反射する光導波路であるのに対して、参照光用光導波路45は半導体ウェーハ2に光が照射も反射もしない光導波路である点で異なる。照射・反射光用光導波路43、44と参照光用光導波路45は、図2に示すように別々の光ファイバで構成してもよく、図3に示すように半導体ウェーハに照射するまでの光導波路を共通の光ファイバ43で構成し、半導体ウェーハで反射した後の光導波路のみを別々の光ファイバ44、45で構成してもよい。
【0017】
照射・反射光用光導波路43、44から出力される反射光と、参照光用光導波路45から出力される参照光とに基づいて半導体ウェーハ2の温度が測定される。具体的には、光検出器7で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrが検出され、演算器8で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとに基づき、下記(1)式より、それらの比率Rを演算する。
【0018】
R=Lw/Lr …(1)
そして上記比率Rを用いて下記(2)式から半導体ウェーハ2の温度Tを演算する。
【0019】
T=−7.85R^2+1751R−97400 (ただし「^2」は2乗を意味する)・・・(2)
照射・反射光用光導波路43、44と参照光用光導波路45は、経路が略同一であるので、光源6の温度変化を原因とする照射光強度の変動成分、光ファイバの曲がり度合い、温度変化を原因とする照射光強度の変動成分は、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrに比をとることによって相殺される。そして、照射・反射光用光導波路43、44は半導体ウェーハ2に光が照射し反射する光導波路であるのに対して、参照光用光導波路45は半導体ウェーハ2に光が照射も反射もしない光導波路である点で異なるので、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとの比をとることによって、上記変動成分が取り除かれた光の反射率のみを抽出することができる。したがって上記(2)式から、光源6の温度変化の影響や、光ファイバの曲がり度合い等の影響や、レンズ等の光学系のずれなどの影響を受けることなく、半導体ウェーハ2の温度Tを高精度に求めることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る温度測定装置の実施の形態について説明する。なお実施形態ではレジストのベーキング工程で半導体ウェーハ(シリコンウェーハ)の温度を測定する装置を想定する。
【0021】
図1は実施形態の温度測定装置の構成を示し、図2は図1に示す凹型基板41の内部構成を拡大して示している。
【0022】
光源6は所定強度の光を出力するものであり、たとえばLEDやLD(半導体レーザ光源)などが使用される。なお光源6としては、半導体ウェーハ2で光を反射させることができるものであれば任意のものを使用することができる。
【0023】
チャンバ1の内部には、ベーキングプレート3が設けられている。ベーキングプレート3の温度は、後述するように演算器8から演算出力される半導体ウェーハ2の温度をフィードバック量として図示しないコントローラによって制御される。ベーキングプレート3の図中上面である加熱面上には、複数のギャップピン5が設けられている。半導体ウェーハ2は複数のギャップピン5によってベーキングプレート3の加熱面から約50〜150μm程度の高さ(ギャップ)を保つよう支持されている。ギャップピン5はセラミック等からなり誤差10μm程度以下の精度で精密に加工されている。
【0024】
凹型基板41は半導体ウェーハ2の下面から所定距離離間されてベーキングプレート3の加熱面上に設けられている。
【0025】
2本の光ファイバ43、45の一端は、光源6に接続されており、光源6で発光した光は、2本の光ファイバ43、45に導入される。光ファイバ43は照射光用の光導波路を構成しており、この照射光用光ファイバ43の他端は凹型基板41に接続されている。照射光用光ファイバ43の出射口43aは凹型基板41の凹部底面41aで開口している。
【0026】
光ファイバ45は参照光(レファレンス光)の光導波路を構成しており、参照光用光ファイバ45は凹型基板41に接続されるとともに凹型基板41の内部で折り曲げられている。参照光用光ファイバ45の他端は光検出器7に接続されている。
【0027】
光ファイバ44は反射光用の光導波路を構成しており、反射光用光ファイバ44の一端は凹型基板41に接続されている。反射光用光ファイバ44の導入口44aは凹型基板41の凹部底面41aで開口している。反射光用光ファイバ44の他端は光検出器7に接続されている。
【0028】
照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44と、参照光用光ファイバ45とは、内部を通過する光が略同一経路を辿るように配置されている。
【0029】
図2は、凹型基板41の内部構成を示している。
【0030】
凹型基板41は石英、シリコン、セラミックなどの絶縁体で構成されており、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44の一端が内部で固定されているとともに、参照光用光ファイバ45の折り曲げられた部分が内部で固定されている。
【0031】
照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44は、照射光用光ファイバ43の出射口43aから出射された光が半導体ウェーハ2に照射され半導体ウェーハ2で反射した光が反射光用光ファイバ44の導入口44aに導入されるように、凹型基板41の内部で、所定角度に曲げられている。
【0032】
また参照光用光ファイバ45は、同光ファイバ45を通過する参照光が、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44内を通過する照射光、反射光と同じ経路を辿るように凹型基板41の内部で折り曲げられている。参照光用光ファイバ45は、上記出射口43a、導入口44aの近傍で折り曲げられている。参照光用光ファイバ45の折り曲げ部45aには、参照光を全反射させる全反射ミラー薄膜46が形成されている。
【0033】
凹型基板41の凹部底面41aはベーキングプレート3の表面と同一面上に設定されている。
【0034】
このため光源6から照射光用光ファイバ43に導入された光は、照射光用光ファイバ43の出射口43aから出射され、照射光として半導体ウェーハ2に照射される。半導体ウェーハ2で反射された反射光は反射光用光ファイバ44の導入口44aに導入され、反射光用光ファイバ44を通過して光検出器7に導入される。
【0035】
また光源6から参照光用光ファイバ45に導入された参照光は、照射光用光ファイバ43を通過する照射光と同一経路を辿り折り曲げ部45aに到達する。折り曲げ部45aに到達した参照光は参照光用光ファイバ45内の全反射ミラー薄膜46で全反射され、反射光用光ファイバ44を通過する反射光と同一経路を辿り光検出器7に導入される。すなわち参照光用光ファイバ45を通過する参照光は、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44を通過する照射光、反射光と同一の経路を辿ることになるが、半導体ウェーハ2に照射したり半導体ウェーハ2で反射することなく参照光として光検出器7に導入されることになる。
【0036】
図2では、光が光源6から凹型基板41に到達するまでの経路として、別々の光ファイバ43、45で構成しているが、図3に示すように、光が光源6から凹型基板41に到達するまでの経路を、共通の光ファイバ43で構成してもよい。
【0037】
図3の構成の場合、照射光、参照光が通過する経路として共通の光ファイバ43が設けられ、この共通光ファイバ43の一端は光源6に接続され、他端は凹型基板41に接続されている。共通光ファイバ43の出射口43aには、ビームスプリッタ47が設けられている。ビームスプリッタ47は共通光ファイバ43の出射口43aに形成されている。
【0038】
一方、参照光用光ファイバ45の一端は凹型基板41に接続され、他端は光検出器7に接続されている。参照光用光ファイバ45は、ビームスプリッタ47で反射された光がその導入口45bに導入されるよう反射光用光ファイバ44と同態様で凹型基板41の内部で折り曲げられている。
【0039】
このため光源6から共通光ファイバ43に導入された光の一部は、ビームスプリッタ47を透過して共通光ファイバ43の出射口43aから出射され、照射光として半導体ウェーハ2に照射される。半導体ウェーハ2で反射された反射光は反射光用光ファイバ44の導入口44aに導入され、反射光用光ファイバ44を通過して光検出器7に導入される。
【0040】
また光源6から光ファイバ43に導入された光のうちビームスプリッタ47を透過しなかった光はビームスプリッタ47で反射され、参照光として参照光用光ファイバ45の導入口45aに導入され、参照光用光ファイバ44を通過して光検出器7に導入される。
【0041】
すなわち共通光ファイバ43、参照光用光ファイバ45を通過する参照光は、照射光用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44を通過する照射光、反射光と同一の経路を辿ることになるが、半導体ウェーハ2に照射したり半導体ウェーハ2で反射することなく参照光として光検出器7に導入されることになる。
【0042】
図3の構成の場合には、光源6から凹型基板41までの光ファイバ43を共通化することができるので、図2の構成と比較して部品点数、コストを低減させることができる。
【0043】
図1に示す光検出器7では、反射光用光ファイバ44から出力される反射光の強度Lwと参照光用光ファイバ45から出力される参照光の強度Lrが検出される。
【0044】
演算器8では、反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとに基づき、下記(1)式より、それらの比率Rが演算される。
【0045】
R=Lw/Lr …(1)
そして上記比率Rを用いて下記(2)式から半導体ウェーハ2の温度Tが演算される。
【0046】
T=−7.85R^2+1751R−97400 (ただし「^2」は2乗を意味する)・・・(2)
演算器8で演算された温度Tは上述したコントローラに入力され温度Tをフィードバック量としてベーキングプレート3の温度が制御される。
【0047】
ここで照射光、反射光が通過する照射用光ファイバ43、反射光用光ファイバ44(図3の構成の場合は共通光ファイバ43、反射光用光ファイバ44)と、参照光用光ファイバ45(図3の構成の場合は共通光ファイバ43、参照光用光ファイバ45)とは、光が辿る経路として同一であるので、光源6の温度変化を原因とする照射光強度の変動成分、光ファイバの曲がり度合い等を原因とする照射光強度の変動成分は、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrに比をとることによって相殺される。そして、反射光は、半導体ウェーハ2に照射し、半導体ウェーハ2で反射した履歴を有する光であるのに対して、参照光は半導体ウェーハ2に照射も反射もしなかった履歴を有する光である点で異なるので、上記(1)式で反射光の強度Lwと参照光の強度Lrとの比をとることによって、上記変動成分が取り除かれた光の反射率のみを抽出することができる。したがって上記(2)式から、光源6の温度変化の影響や、光ファイバの曲がり度合い等の影響や、レンズ等の光学系のずれなどの影響を受けることなく、半導体ウェーハ2の温度Tを高精度に求めることができる。
【0048】
なお図1では、ギャップピン5とは別に凹型基板41を設けているが、図4(a)に示すように凹型基板41で半導体ウェーハ2を支持するようにしてギャップピン5の機能を兼ねるようにしてもよい。
【0049】
図1の構成の場合も図4(a)の構成の場合も凹型基板41の凹部底面41aに形成された出射口43a、導入口44aと半導体ウェーハ2との距離は概ね50μm〜150μm程度であり非常に接近している。
【0050】
このため照射光用光ファイバ43(図3の構成の場合は共通光ファイバ43)として直径10μm程度の光ファイバを用い、反射光用光ファイバ44としてそれよりも径の大きい50〜100μm程度の光ファイバを用いれば、半導体ウェーハ2で反射された光を漏れなく反射光用光ファイバ44の導入口44aに集光させることができる。このためレンズ等の光学系は不要となる。
【0051】
更に凹型基板41を石英等の熱膨張が小さい材料で構成すれば、半導体ウェーハ2の温度擾乱を受けた場合であっても、凹型基板41の変形を防止することができる。このため凹型基板41の内部における光ファイバ43、44の曲がり角度や凹型基板41の凹部の深さの変化が少なく、反射光を更に漏れなく反射光用光ファイバ44の導入口44aに集光させることができる。
【0052】
このように本実施形態によればレンズ等の光学系を用いることなく反射光を反射光用光ファイバ44で確実に集光することができるので、レンズ等の光学系のぶれの影響を受けることなく温度Tを高精度に測定することができる。
【0053】
なお実施形態では温度測定対象物として半導体ウェーハ2を想定しているが、これ以外の対象物の温度を測定する場合にも本発明を適用することができる。
【0054】
また凹型基板41は図4(b)に示すようにベーキングプレート3の内部に設けてもよく、図4(c)に示すように半導体ウェーハ2の上部に設けるようにしてもよい。
【0055】
また実施形態では、反射光の強度Lwと参照光の強度Lrを検出することで温度Tを測定しているが、これは一例であり、温度Tを測定できる光パラメータを検出すればよく、たとえば光強度の代わりに光量、波長を検出してこれら光パラメータに基づき温度Tを測定してもよい。また実施形態では上記(1)式、(2)式に示すように反射光の強度Lwと参照光の強度Lrの比率Rを求めることで温度Tを測定しているが、反射光と参照光の比率をとる代わりに反射光と参照光の差分をとることで温度Tを測定してもよい。
【0056】
また実施形態では基板41を凹型にし光が出射、導入される面を取り囲むようにしているが、これに限定されるものではなく光が射出、導入される面が全面、平板状であってもよく球状であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施形態の温度測定装置を示す構成図である。
【図2】図2は図1に示す凹型基板の内部構成を示す図である。
【図3】図3は図2と異なる構成を示す図である。
【図4】図4(a)、(b)、(c)は半導体ウェーハと凹型基板との位置関係をそれぞれ例示した図である。
【符号の説明】
2 半導体ウェーハ
6 光源
7 光検出器
8 演算器
43 照射光用光ファイバ(共通光ファイバ)
44 反射光用光ファイバ
45 参照光用光ファイバ
Claims (1)
- 光源(6)から出力された光を温度測定対象物(2)に照射させ、温度測定対象物(2)で反射した光を反射光として出力させる照射・反射光用光導波路(43、44)と、
前記照射・反射光用光導波路(43、44)と経路が略同一であって、光源(6)から出力された光を温度測定対象物(2)に照射、反射させることなく参照光として出力させる参照光用光導波路(45)と
を備え、
前記照射・反射光用光導波路(43、44)から出力される反射光と、前記参照光用光導波路(45)から出力される参照光とに基づいて温度測定対象物(2)の温度を測定すること
を特徴とする温度測定装置。
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